特許第6578216号(P6578216)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6578216
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】ハイブリッド式建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20190909BHJP
   E02F 9/24 20060101ALI20190909BHJP
   B60K 6/485 20071001ALI20190909BHJP
【FI】
   E02F9/20 ZZHV
   E02F9/24 Z
   B60K6/485
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-14953(P2016-14953)
(22)【出願日】2016年1月29日
(65)【公開番号】特開2017-133264(P2017-133264A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2018年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】高橋 智晃
(72)【発明者】
【氏名】竹内 健
(72)【発明者】
【氏名】津村 淳二
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−241339(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/024541(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/125833(WO,A1)
【文献】 米国特許第05998967(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/20
E02F 9/24
B60K 6/485
B60W 10/26
B60W 10/30
B60W 20/00
H02J 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧ポンプと、
前記油圧ポンプの吐出油によって駆動される油圧負荷と、
前記油圧ポンプの動力を出力する電動発電機と、
前記電動発電機を制御するインバータと、
複数の電池セルにより構成され、前記インバータを介して充放電を行う蓄電装置と、
前記油圧負荷を操作する操作レバーと、
前記操作レバーによる操作を制限するゲートロックレバーと、を備えたハイブリッド式建設機械において、
前記複数の電池セルの各抵抗値のばらつきを診断するコントローラを備え、
前記コントローラは、前記複数の電池セルのSOCの平準化後の経過時間と前記複数の電池セルのSOCの平準化後の充放電電流量とのうち少なくともいずれか一方が閾値以下である場合であって、前記操作レバーの入力が一定期間無い場合又は前記ゲートロックレバーから送信されたゲートロックレバー信号に基づき操作レバーが無効となっている場合に、前記複数の電池セルの各抵抗値のばらつき診断を実施するか否かを判定することを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【請求項2】
請求項1に記載のハイブリッド式建設機械において、
前記複数の電池セルのSOCの平準化後の経過時間と前記複数の電池セルのSOCの平準化後の充放電電流量のうち少なくともいずれか一方が閾値以下である場合且つ前記電池セルの温度が閾値以上である場合であって、前記操作レバーの入力が一定期間無い場合又は前記ゲートロックレバーから送信されたゲートロックレバー信号に基づき操作レバーが無効となっている場合に、前記複数の電池セルの抵抗値のばらつき診断を実施するか否かを判定することを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【請求項3】
請求項1に記載のハイブリッド式建設機械において、
前記複数の電池セルの抵抗値のばらつき診断時に、前記油圧ポンプの動力を増加させる負荷掛け装置を備えることを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【請求項4】
請求項3に記載のハイブリッド式建設機械において、
前記油圧ポンプの動力を増加させる手段として、前記油圧ポンプの容量を大きくすることを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【請求項5】
請求項3に記載のハイブリッド式建設機械において、
前記油圧ポンプに作動油を供給する油タンクと、前記油圧ポンプから前記油タンクに至る通路の開口面積を変化させる電磁弁と、を備え、
前記油圧ポンプの動力を増加させる手段として、前記通路の開口面積を前記電磁弁により狭くすることを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【請求項6】
請求項1に記載のハイブリッド式建設機械において、
前記複数の電池セルの抵抗値のばらつき診断は、各電池セルの抵抗値を推定し、抵抗値の最高値と最低値との差に基づいて診断することを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【請求項7】
請求項1に記載のハイブリッド式建設機械において、
前記複数の電池セルの抵抗値のばらつき診断は、各電池セルの電圧の最高値と最低値との差であるセル電圧差に基づいて診断することを特徴とするハイブリッド式建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動発電機へ電力を供給する蓄電装置を備えたハイブリッド式建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車においては、省エネの観点からハイブリッド式や電気式のものが普及しており、建設機械においてもハイブリッド化が進められている。一般に、油圧システムにより駆動する油圧ショベル等の建設機械は、軽負荷作業から重負荷作業までの全ての作業に対応できるように、最大負荷の作業を可能とする油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油によって駆動する油圧作業装置と、油圧ポンプを駆動するエンジンとを備えている。
【0003】
しかし、建設機械における土砂の掘削・積み込みを油圧作業装置で頻繁に行う重掘削作業等の重負荷作業は作業全体の一部であり、地面を均すための水平引き等の軽負荷作業時には、エンジンの能力が余ってしまう。このことは、油圧ショベルの燃料消費量(以下、燃費と略すことがある)の低減を難しくする要因の1つである。この点に鑑みて、燃費を低減するためにエンジン出力の一部を蓄電装置と電動機とによる出力でアシスト(補助)するハイブリッド式建設機械が知られている。このようなハイブリッド式建設機械に搭載される蓄電装置には、例えばリチウムイオン電池やキャパシタ(電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等)、ニッケル水素電池などが用いられる。蓄電装置は一般に、電流の充放電や保存に伴う経年劣化により、内部抵抗(以下、抵抗と略すことがある)が上昇する特性があることが知られている。蓄電装置を構成する複数の電池セルの抵抗は、初期特性に個体差があり、更に蓄電装置内の温度分布により抵抗上昇の度合いに差異が生じるため、抵抗ばらつきを生じることが報告されている。
【0004】
この蓄電装置を構成する複数の電池セルの抵抗ばらつきを検出する異常検知方法として、特開2007−311065号公報(特許文献1)に開示される異常検知方法がある。特許文献1の異常検知方法は、複数の電池セルを有する蓄電装置であって、各セルの電圧及び電池温度とセルブロックを流れる電流とを検出し、代表温度における抵抗を電圧と電流とから求め、標準内部抵抗との乖離度が閾値以上の場合、電池モジュールに異常セルが含まれているとみなす(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−311065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された異常検知方法は、電池セルの抵抗を電圧と電流の傾きより算出する。この異常検知方法を保守点検のような停止中に実施する場合は、印加する電流波形をほとんど一律にして実施することができる。一方、この異常検知方法を稼働中の車体で実施する場合、稼働中の電流は負荷に依存して変動するので不安定となる。そのため、電流センサと電圧センサとの同期ずれや電池セルの分極抵抗により、抵抗の推定精度が低下し、抵抗ばらつきに関する異常検知の正確性が著しく低下することが懸念される。
【0007】
本発明の目的は、稼働中の車体で、蓄電装置内の電池セルの抵抗ばらつき異常を正確に検知することができるハイブリッド式建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のハイブリッド式建設機械は、
油圧ポンプと、
前記油圧ポンプの吐出油によって駆動される油圧負荷と、
前記油圧ポンプの動力を出力する電動発電機と、
前記電動発電機を制御するインバータと、
複数の電池セルにより構成され、前記インバータを介して充放電を行う蓄電装置と、
前記油圧負荷を操作する操作レバーと、
前記操作レバーによる操作を制限するゲートロックレバーと、を備えたハイブリッド式建設機械において、
前記複数の電池セルの各抵抗値のばらつきを診断するコントローラを備え、
前記コントローラは、前記複数の電池セルのSOCの平準化後の経過時間前記複数の電池セルのSOCの平準化後の充放電電流量とのうち少なくともいずれか一方が閾値以下である場合であって、前記操作レバーの入力が一定期間無い場合又は前記ゲートロックレバーから送信されたゲートロックレバー信号に基づき操作レバーが無効となっている場合に、前記複数の電池セルの各抵抗値のばらつき診断を実施するか否かを判定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のハイブリッド式建設機械によれば、稼働中の車体で、蓄電装置内の電池セルの抵抗ばらつき異常を正確に検知することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るハイブリッド式建設機械の第1実施例として挙げたハイブリッドショベルの構成を示す図である。
図2】本発明の第1実施例に係るハイブリッドショベルの機能構成を示す機能ブロック図である。
図3】本発明の第1実施例に係るハイブリッドコントローラの構成を示す機能ブロック図である。
図4】本発明の第1実施例に係るバケットシリンダに要求される出力特性を説明する油圧操作信号−要求出力特性線図である。
図5】本発明の第1実施例に係るエンジンの出力特性を説明する回転数−出力上限値特性線図である。
図6】本発明の第1実施例に係る出力指令部の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第1実施例に係る油圧ポンプに要求される動力、エンジンの出力の上限値、及びインバータに要求される電力の時間推移を示す図である。
図8】本発明の第1実施例に係る抵抗ばらつき異常診断部22Dの構成を示す機能ブロック図である。
図9】本発明の第1実施例に係るリチウムイオン電池の等価回路を示す図である。
図10】本発明の第1実施例に係るリチウムイオン電池のSOC−開回路電圧特性を示す図である。
図11】本発明の第1実施例に係るバランシング信号とバッテリ状態フラグSとの関係性を示す図である。
図12】本発明の第1実施例に係る充放電電力要求及びセル電圧のタイムチャートを示す図である。
図13】本発明の第1実施例に係る油圧ポンプ動力増加装置の説明図である。
図14】本発明の第2実施例に係るリチウムイオン電池の抵抗の温度特性を示す図である。
図15】本発明の第3実施例に係るバランシング信号、充放電電流、充放電電流量、及びバッテリ状態フラグSとの関係性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るハイブリッド式建設機械を実施するための形態を図に基づいて説明する。
【0012】
以下に説明する実施例では、蓄電装置を搭載したハイブリッドショベルに対して適用した場合を例に挙げて説明する。しかし、本実施例は、ハイブリッドホイールローダ、ハイブリッドダンプなどのハイブリッド式建設機械(プラグインハイブリッド式建設機械を含む)、およびエンジンを搭載せず蓄電装置の出力だけで駆動するバッテリ式建設機械にも同様に適用できる。
【0013】
また以下に説明する実施例は、蓄電装置を構成する蓄電素子にリチウムイオン電池を適用した場合を例に挙げて説明するが、キャパシタやニッケル水素電池など、その他の蓄電素子にも、同様に適用できる。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明に係るハイブリッド式建設機械の第1実施例として挙げたハイブリッドショベルの構成を示す図である。
【0015】
本発明に係るハイブリッド式建設機械の第1実施例の形態は、例えば、図1に示すハイブリッド式油圧ショベル(以下、便宜的にハイブリッドショベルと呼ぶ)1に適用される。このハイブリッドショベル1は、走行用油圧モータ2A(図2参照)により駆動される走行体2と、この走行体2上に旋回フレーム3aを介して旋回可能に設けられた旋回体3と、これらの走行体2と旋回体3との間に介在され、走行体2に対して旋回体3を旋回させる旋回用油圧モータ3A1(図2参照)が搭載された旋回装置3Aと、旋回体3の前部の片側(前方を向いて右側)に取り付けられ、上下方向に回動して掘削等の作業を行うフロント作業機4とを備えている。上述の走行体2、旋回体3、及びフロント作業機4が油圧作業装置として機能する。
【0016】
フロント作業機4は、基端が旋回フレーム3aに回動可能に取り付けられて上下方向に回動するブーム4Aと、このブーム4Aの先端に回動可能に取り付けられたアーム4Bと、このアーム4Bの先端に回動可能に取り付けられたバケット4Cとを有する多関節構造から成っている。また、フロント作業機4は、旋回体3とブーム4Aとを接続し、伸縮することによってブーム4Aを回動させるブームシリンダ4aと、ブーム4Aとアーム4Bとを接続し、伸縮することによってアーム4Bを回動させるアームシリンダ4bと、アーム4Bとバケット4Cとを接続し、伸縮することによってバケット4Cを回動させるバケットシリンダ4cとを有している。
【0017】
旋回体3は、車体の前部の他方の片側(前方を向いて左側)に配置されたキャビン5と、車体の後部に配置され、車体の重量のバランスを保つカウンタウェイト6と、キャビン5とカウンタウェイト6との間に配置され、後述のエンジン11(図2参照)が収納される原動機室7とを備えている。
【0018】
図2は、本発明の第1実施例に係るハイブリッドショベルの機能構成を示す機能ブロック図である。
【0019】
図2に示すように、キャビン5は、操作レバー装置5A及びゲートロックレバー装置5Bと、オペレータが車体状態を確認するモニタ5Cとを有している。操作レバー装置5Aは、キャビン5内のオペレータが把持して操作することにより、走行用油圧モータ2A、旋回用油圧モータ3A1、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、及びバケットシリンダ4c等の各油圧アクチュエータ2A,3A1,4a〜4cの所望の動作を可能とする。すなわち、操作レバーにより複数の油圧負荷が操作される。ゲートロックレバー装置5Bは、操作レバー装置5Aによる操作を制限する。具体的には、ゲートロックレバー装置5BのON時に、操作レバー5Aを操作しても走行用油圧モータ2A、旋回用油圧モータ3A1、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、及びバケットシリンダ4c等の各油圧アクチュエータ2A,3A1,4a〜4cが動作しない状態となる。ハイブリッドショベルを動作させるためには、ゲートロックレバー装置5BをOFFとし、操作レバー5Aを操作する。
【0020】
旋回体3は、前述のエンジン11と、エンジン11の燃料を貯蔵する燃料タンク(図示せず)と、エンジン11の燃料噴射量を調整するガバナ(図示せず)と、エンジン11に設けられたターボチャージャ式の過給機(図示せず)と、エンジン11の動作を制御するエンジンコントローラ(エンジンコントロールユニット:ECU)12とを備えている。エンジン11の回転数をエンジンコントローラ12に取り込むために、エンジン11の回転数を検出する回転センサ11aが設けられている。
【0021】
また、旋回体3は、エンジン11に接続され、エンジン11の駆動力で動作するエアコン等の補機負荷13と、エンジン11の駆動軸上に配置され、エンジン11との間でトルクを伝達することにより、エンジン11の動力のアシスト及び発電を行う電動発電機(モータジェネレータ:M/G)14と、この電動発電機14に接続され、電動発電機14の動作を制御するインバータ15と、インバータ15を介して電動発電機14との間で電力の授受を行う蓄電装置16と、エンジン11及び電動発電機14に対して直列に接続され、エンジン11及び電動発電機14の駆動力で動作することにより圧油を吐出する可変容量型油圧ポンプ(以下、便宜的に油圧ポンプと呼ぶ)17と、エンジン11の駆動力で動作することによりパイロット圧油を生成するパイロットポンプ(図示せず)とを備えている。
【0022】
電動発電機14は、力行時にエンジン11の動力をアシストし、エンジン11に接続された補機負荷13及び油圧ポンプ17を駆動するとともに、回生時に発電を行う。インバータ15は、直流電力を交流電力に変換し、交流電力を直流電力に変換するものである。蓄電装置16は、例えば、リチウムイオン電池を複数個接続されて形成された電池セル群16Aと、この電池セル群16Aとインバータ15との間に接続され、電池セル群16Aの電流を測定する電流センサ16Bと、電池セル群16A及び電流センサ16Bに接続され、電池セル群16Aの電圧、温度、電流等を測定して管理するバッテリコントローラ(バッテリコントロールユニット:BCU)16Cと、を有している。
【0023】
油圧ポンプ17は、容量を調節するポンプ容量調節装置21として、例えば、斜板(図示せず)を有し、この斜板の傾転角が調整されることにより、吐出する圧油の流量を制御している。なお、油圧ポンプ17は、可変容量型斜板式油圧ポンプである場合について説明するが、この場合に限らず、吐出する圧油の流量を制御する機能を有するものであれば、斜軸ポンプ等であっても良い。
【0024】
また、旋回体3は、油圧アクチュエータ2A,3A1,4a〜4cへ供給する圧油の流れ(流量及び方向)を制御するコントロールバルブ20と、油圧ポンプ17の容量を調節するポンプ容量調節装置21と、操作レバー装置5A、ゲートロックレバー装置5B、油圧ポンプ17(ポンプ容量調節装置21)、エンジンコントローラ12、インバータ15、及びバッテリコントローラ16Cに接続され、油圧ポンプ17及びインバータ15の動作を含む車体全体の動作を制御する制御装置としてのハイブリッドコントローラ(ハイブリッドコントロールユニット:HCU)22とを備えている。
【0025】
バッテリコントローラ16Cは、電流センサ16Bの測定値をAD変換し、電流として入力するとともに、電池セル群16Aの各セル電圧及び各セル温度を測定する。これらの電流、各セル電圧及び各セル温度に基づいて、電池セル群16Aの充電率(以下、SOCと称する)の推定、充放電可能な最大電力(以下、許容充放電電力と称する)の演算、及び電池セルSOCの均等化(以下、バランシング又は平準化と称する)を実施する。ここで、バランシングは、電池セルSOCの均等化ではなく、電池セルで電圧を均等化することで実施してもよい。そしてこれらのセル電圧、セル温度、電流、SOC、許容充放電電力、及びバランシング信号をハイブリッドコントローラ22に送信する。
【0026】
図3は、本発明の第1実施例に係るハイブリッドコントローラの構成を示す機能ブロック図である。
【0027】
ハイブリッドコントローラ22は、操作レバー5A、ゲートロックレバー5B、エンジンコントローラ12、及びバッテリコントローラ16Cに接続されている。さらにハイブリッドコントローラ22は、操作レバー5Aに接続され油圧ポンプ17に要求される動力(以下、便宜的に油圧ポンプ要求動力と呼ぶ)を推定する油圧ポンプ要求動力推定部22Aと、エンジン11の出力の上限値(以下、便宜的にエンジン出力上限値と呼ぶ)を演算するエンジン出力上限演算部22Bと、ポンプ容量調節装置21、エンジンコントローラ12、及びインバータ15へ出力する制御指令の値を演算する出力指令部22Cと、電池セル群16の抵抗ばらつきに関する異常を診断する抵抗ばらつき異常診断部22Dと、を含んでいる。
【0028】
以下、ハイブリッドコントローラ22の各構成について詳細に説明する。
【0029】
油圧ポンプ要求動力推定部22Aは、操作レバー5Aより、ブームやアーム、走行用油圧モータなどの各油圧機器を動作させるための操作レバー信号を入力し、入力情報に基づいて、走行用油圧モータ2A、旋回用油圧モータ3A1、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、及びバケットシリンダ4cに要求される出力、すなわち油圧アクチュエータ2A,3A1,4a〜4cの各動作に必要な出力を推定する。
【0030】
図4を用いて、油圧アクチュエータ2A,3A1,4a〜4cのうちバケットシリンダ4cに要求される出力特性について説明する。図4は、本発明の第1実施例に係るバケットシリンダに要求される出力特性を説明する油圧操作信号−要求出力特性線図である。
【0031】
図4に示すように、バケットシリンダ4cに要求される出力は、操作レバー装置5Aの油圧操作信号の値が増加するにつれて増大するように設定される。また、バケットシリンダ4cに要求される出力は、オペレータがモード設定スイッチ(図示せず)で設定した動作モードに応じて、その大小を変更するように設定される。
【0032】
図4では、動作モードとして大きな出力を必要とするパワーモードと、小さな出力で済むエコモードと、を備える例を示している。この場合、パワーモード又はエコモードのいずれかを選択する設定スイッチが設けられる。
【0033】
エンジン出力上限演算部22Bは、回転数センサ11a(図2参照)によって検出されたエンジン11の回転数を、エンジンコントローラ12を介して受信し、エンジン11の回転数と出力特性テーブルDとからエンジン出力上限値を演算する。
【0034】
図5を用いて、エンジン11の回転数と出力の上限値との関係について説明する。図5は、本発明の第1実施例に係るエンジンの出力特性を説明する回転数−出力上限値特性線図である。
【0035】
ハイブリッドコントローラ22の記憶装置(記憶部)22Eは、エンジン11の特性に応じて設定された出力特性テーブルDを格納している。この出力特性テーブルDは、例えば、図5に示すように、エンジン11の回転数が低い領域では、エンジン11の回転数の上昇に伴ってエンジン出力上限値が増大し、エンジン11の回転数が高い領域では、エンジン11の回転数の上昇に伴ってエンジン出力上限値が減少する関係を示している。従って、エンジン出力上限値は、エンジン11の回転数によって定まるので、エンジン11の回転数から推定することができる。
【0036】
出力指令部22Cは、油圧ポンプ要求動力推定部22Aからの油圧ポンプ要求動力、エンジン出力上限演算部22Bからのエンジン出力上限値、バッテリコントローラ16Cからの許容充放電電力、及び抵抗ばらつき異常診断部22Dからの充放電電力要求に基づいて、制御指令を出力する。制御指令としては、ポンプ容量調節装置21に対する油圧ポンプ動力指令、エンジンコントローラ12に対するエンジン出力指令、及びインバータ15に対するインバータ電力指令がある。出力指令部22Cは、各制御指令を各装置に出力し、各装置を制御する。
【0037】
図6を用いて、出力指令部22Cの制御処理について説明する。図6は、本発明の第1実施例に係る出力指令部の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0038】
なお、以下の制御処理の演算については、説明を分かり易くするために、電動発電機14、インバータ15、電池セル群16A、油圧ポンプ17、及び走行用油圧モータ2A等の油圧負荷の効率を100%とし、損失が発生しない理想的な状態とする。
【0039】
まず、出力指令部22Cは、油圧ポンプ要求動力からエンジン出力上限演算部22Bによって演算されたエンジン出力上限値を減算し、インバータ15に要求される電力(以下、便宜的にインバータ要求電力と称する)を演算する(S201)。
【0040】
図7を用いて、油圧ポンプ要求動力、エンジン出力上限値、及びインバータ要求電力の関係について説明する。図7は、本発明の第1実施例に係る油圧ポンプに要求される動力、エンジンの出力の上限値、及びインバータに要求される電力の時間推移を示す図である。
【0041】
図7に示すように、油圧ポンプ要求動力がエンジン出力上限値よりも大きければ、インバータ要求電力は0より大きくなって放電電力となり、油圧ポンプ要求動力がエンジン出力上限値よりも小さければ、インバータ要求電力は0より小さくなって充電電力となる。
【0042】
次に、S202で、抵抗ばらつき異常診断部22Dで演算した充放電電力要求の有無を判定する。S202で充放電電力要求有り(充放電電力要求≠0)と判定された場合、インバータ電力指令値を充放電電力要求とする(S203)。S202で充放電電力要求無し(充放電電力要求=0)と判定された場合、インバータ電力指令値を、インバータ要求電力と許容充放電電力のどちらか小さい方の値とする(S204)。
【0043】
最後に、エンジン出力指令値はエンジン出力上限値とし、油圧ポンプ動力指令値は、エンジン出力指令値とS204、又はS207で演算したインバータ電力指令値の和として設定する(S205)。
【0044】
図8を用いて、抵抗ばらつき異常診断部22Dの構成について説明する。図8は、本発明の第1実施例に係る抵抗ばらつき異常診断部22Dの構成を示す機能ブロック図である。
【0045】
抵抗ばらつき異常診断部22Dは、バッテリ状態判定部22D1、車体状態判定部22D2、診断開始判定部22D3、及び異常診断実施部22D4で構成されている。
【0046】
以下、抵抗ばらつき異常診断部22Dの各構成について詳細に説明する。
【0047】
バッテリ状態判定部22D1では、電池セル群16Aが抵抗ばらつき検知を実施するにあたり適切な状態であるかを判定する。以下、この判定について説明する。
【0048】
図9は、本発明の第1実施例に係るリチウムイオン電池の等価回路を示す図である。リチウムイオン電池の等価回路は、図9に示すように構成され、開回路電圧、電圧降下、及び分極電圧を発生する。このとき、電圧センサで計測できる端子電圧は、式1で示される。
【0049】
端子電圧 = 開回路電圧 + 電圧降下 + 分極電圧
= 開回路電圧 +(電流×抵抗)+ 分極電圧 …(式1)
ここで、電池セル群16Aの抵抗ばらつき異常を、電圧センサで計測できる端子電圧を基に検知するためには、抵抗以外の開回路電圧、電流、分極電圧の条件が揃っていることが望ましい。
【0050】
このうち、電流は、電池セル群16Aの電池セルが直列接続であれば、一律であり、分極電圧は充放電後の経過時間に応じて小さくなる。一方、開回路電圧は、リチウムイオン電池の正極と負極との間の電位差により生じる電圧であるため、時間が経過しても小さくならない。
【0051】
図10は、本発明の第1実施例に係るリチウムイオン電池のSOC−開回路電圧特性を示す図である。図10に示す通り、リチウムイオン電池の開回路電圧は高SOCほど高い傾向がある。また、電池セル群16Aのセル毎のSOC差が大きいほど、開回路電圧の差が生じ易い傾向がある。そのため、SOC差が小さいときに抵抗ばらつき検知を実施する必要がある。
【0052】
そこで、図11に示すように、バッテリ状態有効フラグSを出力する。図11は、本発明の第1実施例に係るバランシング信号とバッテリ状態フラグSとの関係性を示す図である。
【0053】
本実施例では、SOC差が小さいと考えられるバランシング後の一定時間に限り、バッテリ状態有効フラグSを有効とする。バッテリ状態有効フラグSが有効とされる一定時間は予め決められた所定の時間に設定される。そして、バッテリ状態有効フラグSが有効の場合に限り、バッテリ状態有効フラグを有効として診断開始判定部22D3に出力する。
【0054】
車体状態判定部22D2では、ハイブリッドショベル1が抵抗ばらつき検知を実施するにあたり適切な状態であるかを判定する。抵抗ばらつきは、電流を印加した際(通電時)の電圧降下より判定するが、稼働中の電流は負荷に依存して変動するので判定が不安定となる。そこで、ハイブリッドショベル1が休止中にパルス電流を印加(通電)することで検知条件を一律とし、抵抗ばらつきを正確に検知する。車体状態判定部22D2では、操作レバー装置5Aからの各操作レバー入力が一定期間無い場合、又はゲートロックレバー装置5Bから送信されたゲートロックレバー信号に基づき操作レバーが無効となっている場合に、車体状態フラグを有効として診断開始判定部22D3に出力する。
【0055】
診断開始判定部22D3では、バッテリ状態判定部22D1、及び車体状態判定部22D2からそれぞれ送信されたバッテリ状態有効フラグ、及び車体状態有効フラグが両方有効の場合、診断開始フラグを有効として異常診断実施部22D4に出力する。
【0056】
以上の操作により、バランシングの実施履歴と、操作レバー5A又はゲートロックレバー5Bの入力履歴に基づき、電池セルの抵抗ばらつき診断を実施するか否かを判定する。
【0057】
なお、バランシングの実施履歴は、バッテリコントローラ16Cからバッテリ状態判定部22D1に送られるバランシング信号を監視することにより、記録することができる。このバランシング実施履歴はハイブリッドコントローラ22の記憶装置22Eに記録される。
【0058】
操作レバー5Aの入力履歴(操作状態)は、操作レバー装置5Aから車体状態判定部22D2に送られる操作レバー信号を監視することにより、記録することができる。この操作レバー5Aの入力履歴はハイブリッドコントローラ22の記憶装置22Eに記録される。
【0059】
バランシング実施履歴及び操作レバー5Aの入力履歴は経過時間によって管理されるため、時間経過を管理するタイマーをハイブリッドコントローラ22に設けてもよい。
【0060】
ゲートロックレバー5Bの入力履歴(操作状態)は、上述したように、ゲートロックレバー装置5Bから車体状態判定部22D2に送られるゲートロックレバー信号に基づいて管理することができる。
【0061】
異常診断実施部22D4は、診断開始フラグが有効となった場合に、出力指令部22Cに充放電電力要求を0以外の値で送信することで、電池セル群16Aにパルス電流を印加し、抵抗ばらつき検知を実施する。図12に充放電電力要求及びセル電圧のタイムチャートを示す。T1で診断開始フラグが有効なった場合、T2まで充放電電力要求を0(無負荷)とし、無負荷時のセル電圧を取得する。そして、T2で充放電要求を予め設定した正の値(放電)とし、このときの各電池セルの電圧降下と電流の傾きから、各電池セルの抵抗をそれぞれ推定する。そして各電池セルの抵抗の最大値と最小値の差が予め設定した閾値を超えた場合、抵抗ばらつき異常フラグを有効としてモニタ5Cに送信し、モニタ5Cに異常を表示する。
【0062】
ここで、本実施形態1では各電池セルの抵抗をそれぞれ推定し、抵抗の最大値と最小値の差を基に抵抗ばらつき異常を判定したが、図12のT2におけるセル電圧の最大値と最小値の差を基に抵抗ばらつき異常を判定してもよい。
【0063】
また、異常診断実施部22D4は、停止中であり、ハイブリッドショベル1の油圧ポンプトルクが小さい状態では、異常診断に十分な電流を電池セル群16Aに印加できない可能性が高い。このような場合、油圧ポンプ動力増加装置を用いて油圧ポンプ17の動力を増加させることで、電池セル群16Aの電池セルに印加される電流を増加させる。油圧ポンプ動力増加装置は油圧ポンプ17に負荷を掛け、電池セル群16Aに印加される電流を増加させる負荷掛け装置を構成する。負荷掛け装置は必ずしも油圧ポンプ17を用いて構成する必要はない。しかし、油圧ポンプ17を用いて負荷掛け装置を構成することにより、電池セル群16Aに印加される電流を容易に増加させることができる。
【0064】
図13を用いて、油圧ポンプ動力増加装置について説明する。図13は、本発明の第1実施例に係る油圧ポンプ動力増加装置の説明図である。
【0065】
油圧ポンプ動力増加装置は、例えば、流量制御弁20Aの開口面積をHCU22により制御される電磁弁で一時的に狭くすることで油圧ポンプ17の吐出圧を高め、油圧ポンプ動力を増加させる。この際、油圧ポンプ17の吐出圧は、リリーフ弁20Bが作動して作動油が油タンク23へと流れない範囲で制御することが望ましい。なお、油タンク23は、油圧ポンプ17に作動油を供給するとともに、ハイブリッドショベル1に備えられた各油圧機器(アクチュエータ)から回収された作動油を貯留する貯留部である。
【0066】
また、油圧ポンプ動力増加装置は、HCU22により制御されるポンプ容量調節装置21を用いて油圧ポンプ17の押しのけ容積を大きくすることで油圧ポンプ動力を増加させても良い。上記のいずれかの手段により油圧ポンプ17の動力を増加させることで、電池セル群16Aに印加される電流を増加させる。
【実施例2】
【0067】
図14は、本発明の第2実施例に係るリチウムイオン電池の抵抗の温度特性を示す図である。
【0068】
第1実施例では、ハイブリッドコントローラ22内部のバッテリ状態判定部22D1は、蓄電装置16のバランシング後の一定時間に限り、バッテリ状態有効フラグを有効とした。これに対して、本実施例のバッテリ状態判定部22D1は、蓄電装置16のバランシング後の時間と、リチウムイオン電池の抵抗の温度特性を基に、バッテリ状態有効フラグを有効とする。すなわち本実施例では、バッテリ状態有効フラグとして、バッテリ状態有効フラグSの他に、バッテリ状態有効フラグTを設定する。
【0069】
一般的に電池は、低温ほど抵抗が大きく、また、抵抗に対する感度が高い。そのため、図14に示す通り、電池セル群16Aの最高温度と最低温度の温度差が同一であっても、抵抗に対する感度が高い低温領域では、抵抗差が大きくなる。そこで、本実施例では電池セル群16Aの最低温度が予め規定した閾値以上の場合、バッテリ状態有効フラグTを有効とする。そして、バッテリ状態有効フラグS及びバッテリ状態有効フラグTが両方有効の場合に限り、バッテリ状態有効フラグを有効として診断開始判定部22D3に出力する。
【0070】
その他の第2実施例の構成は、上述した第1実施例の構成と同じであり、重複する説明を省略している。
【実施例3】
【0071】
図15は、本発明の第3実施例に係るバランシング信号、充放電電流、充放電電流量、及びバッテリ状態有効フラグSとの関係性を示す図である。
【0072】
第1実施例では、ハイブリッドコントローラ22内部のバッテリ状態判定部22D1は、蓄電装置16のバランシング後の時間に基づき、バッテリ状態有効フラグを有効とした。これに対して、本実施例のバッテリ状態判定部22D1は、蓄電装置16のバランシング後の充放電電流量を基に、バッテリ状態有効フラグの有効無効を判定する。
【0073】
電池セル群16Aの抵抗ばらつきが大きい場合、電流印加時の内部抵抗によるエネルギー損失量にばらつきが生じるため、各電池セルのSOC差が大きくなる。このエネルギー損失量は、内部抵抗と電流二乗値の積で算出されるため、電流が大きいほど各電池セルのSOC差が大きい傾向がある。そこで、図15に示す通り、バランシング終了時点で充放電電流量を一旦リセットし、バランシング後の充放電電流量が予め決められた所定の充放電電流量(充放電電流量閾値)以下である場合に限り、各電池セルのSOC差が小さいと判断し、バッテリ状態有効フラグSを有効とする。そして、バッテリ状態有効フラグSが有効の場合に限り、バッテリ状態有効フラグを有効として診断開始判定部22D3に出力する。
【0074】
ここで、本実施例では蓄電装置16の充放電電流量を基にバッテリ状態有効フラグを判定したが、蓄電装置16のバランシング後の時間又はリチウムイオン電池の抵抗の温度特性の少なくともいずれか一方と、蓄電装置16の充放電電力量とを基にバッテリ状態有効フラグを判定してもよい。
【0075】
その他の第3実施例の構成は、上述した第1実施例の構成と同じであり、重複する説明を省略している。
【0076】
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0077】
1…ハイブリッドショベル(ハイブリッド式建設機械)、2A…走行用油圧モータ、3…旋回体(油圧作業装置)、4…フロント作業機(油圧作業装置)、5A…操作レバー装置、5B…ゲートロックレバー装置、14…電動発電機、15…インバータ、16…蓄電装置、16A…電池セル群、16B…電流センサ、16C…バッテリコントローラ(BCU)、17…油圧ポンプ、20B…流量制御弁、21…ポンプ容量調節装置、22…ハイブリッドコントローラ(HCU)、22A…油圧ポンプ要求動力推定部、22B…エンジン出力上限演算部、22C…出力指令部、22D…抵抗ばらつき異常診断部、22D1…バッテリ状態判定部、22D2…車体状態判定部、22D3…診断開始判定部、22D4…異常診断実施部、23…油タンク、24…作動油の通路。
図1
図2
図3
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図5
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図10
図11
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