特許第6578249号(P6578249)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6578249
(24)【登録日】2019年8月30日
(45)【発行日】2019年9月18日
(54)【発明の名称】ヘッドレストのカバー
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/60 20060101AFI20190909BHJP
   B60N 2/80 20180101ALI20190909BHJP
【FI】
   B60N2/60
   B60N2/80
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-120769(P2016-120769)
(22)【出願日】2016年6月17日
(65)【公開番号】特開2017-222321(P2017-222321A)
(43)【公開日】2017年12月21日
【審査請求日】2017年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】西野 善彦
(72)【発明者】
【氏名】黒部 亮
(72)【発明者】
【氏名】上村 知行
(72)【発明者】
【氏名】長澤 拓
(72)【発明者】
【氏名】二川目 友世
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 忍
【審査官】 須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭51−095128(JP,U)
【文献】 特開平11−078700(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3188535(JP,U)
【文献】 特開2016−097948(JP,A)
【文献】 実開平03−129354(JP,U)
【文献】 実開平05−004949(JP,U)
【文献】 仏国特許出願公開第02911820(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/58 − 2/60
2/80
A47C 7/38
31/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートのヘッドレスト用の着せ替え可能なカバーであって、
前記カバーの一端側に、前記カバーの前記一端側の一部を前記ヘッドレストのステーに係止させる第1の係止部と、
前記カバーの他端側に、前記カバーの前記他端側の他の一部を前記ヘッドレストに係止させる第2の係止部と、
を備え、
前記第1の係止部は、前記ステーが貫通する貫通孔と、前記貫通孔の周囲に取り付けられ該貫通孔を補強する補強部材と、で構成され、
前記第2の係止部は、前記ヘッドレストの一部に合わせて設けられ、前記ヘッドレストの一部に被せられる被覆部で構成され、
前記他端側の他の一部は、前記被覆部であり、
前記カバーの前記第1の係止部が形成されている前記一端側の一部は、前記ヘッドレストに装着されている状態において、前記ヘッドレストの前面および側面の全領域を覆わないように形成され、
前記カバーの前記第2の係止部が形成されている前記他端側の他の一部は、前記ヘッドレストに装着されている状態において、前記一端側の一部とは接触せず、前記ヘッドレストの前記前面および前記側面の全領域ではなく、前記前面の一部および前記側面の一部を覆うように形成され、
前記カバーの前記一端側の一部と前記他端側の他の一部との間の部分は、前記ヘッドレストに装着されている状態において、前記ヘッドレストの前記側面の全領域を覆わないように形成されていることを特徴とするヘッドレストのカバー。
【請求項2】
前記被覆部は、袋状の凹部からなる、請求項1に記載のヘッドレストのカバー。
【請求項3】
前記被覆部は、前記ヘッドレストの一部に被せられた状態で、当該カバーにテンションが作用した状態を保つ、請求項2に記載のヘッドレストのカバー。
【請求項4】
前記補強部材は樹脂製リングである、請求項3に記載のヘッドレストのカバー。
【請求項5】
前記被覆部は、前記ヘッドレストの前面下端部分を被せられる、請求項4に記載のヘッドレストのカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドレストのカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用のシートは、一般に、発泡材料からなるクッション材、該クッション材を覆うトリムカバー等で構成されている。また、ワディングや、使用者の好みに合わせて替えることができる着脱可能なシートカバー(着せ替えカバー)をさらに備えるシートも利用されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
さらに、シートのヘッドレストに対しては、袋状の着せ替えカバーを被せて装着する構造の着せ替えカバーも利用されている(図12参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−153560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ヘッドレストに対して袋状のカバーを被せる構造の着せ替えカバーの場合、着座者の頭部が接触するうち次第にカバー自体が回転してしまうなど、向きが安定しないことがある。また、袋状のカバーをヘッドレストに被せる際、きつかったり滑りがよくなかったりして装着が難しく、装着後の仕上がりが安定しないことがある。同様に、袋状のカバーをヘッドレストから取り外す際、力ずくとなってしまい、簡単に取り外せないことがある。さらには、袋状カバーの前後がわかりづらく、装着の際に利用者が戸惑うこともある。
【0006】
本発明は、ヘッドレストに対する着脱が簡単かつ正確な位置に装着することができるヘッドレストのカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するべく、本発明は、シートのヘッドレスト用の着せ替え可能なカバーであって、
前記カバーの一部を前記ヘッドレストのステーに係止させる第1の係止部と、
前記カバーの他の一部を前記ヘッドレストに係止させる第2の係止部
を備えることを特徴とする。
【0008】
このカバーによれば、第1の係止部をステーに係止させ、第2の係止部をヘッドレストに係止させることによってヘッドレストに簡単に装着することができるため、袋状カバーを装着する場合のような難しさや煩わしさがない。また、第2の係止部と第1の係止部を外せばカバーをヘッドレストから簡単に取り外すことができ、袋状カバーを取り外すときに起こりうる難しさや煩わしさがない。しかも、このカバーは、第1の係止部および第2の係止部によって定まるヘッドレストの所定の位置に装着されることから、位置ずれ、向きの不安定といった問題が生じ難い。
【0009】
ヘッドレストのカバーは、前記ヘッドレストの少なくとも一部を覆うように装着されることが好適である。
【0010】
前記第1の係止部は、前記ステーが貫通する貫通孔によって構成されていてもよい。
【0011】
前記貫通孔の周囲が補強されていてもよい。
【0012】
前記第1の係止部は、前記ステーに対して着脱可能な切欠きによって構成されていてもよい。
【0013】
前記切欠きの周囲が補強されていてもよい。
【0014】
前記第2の係止部は、面ファスナー部材によって構成されていてもよい。
【0015】
前記第2の係止部は、前記ヘッドレストの一部に掛かった状態となる被覆部で構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ヘッドレストに対する着脱が簡単、かつ正確な位置に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】ヘッドレストを備えたシートの一例を示す斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態におけるヘッドレストと装着前のカバーを示す斜視図である。
図3】ヘッドレストに装着された状態のカバーをヘッドレストとともに示す斜視図である。
図4図3に示したヘッドレストとカバーの側面図である。
図5】本発明の第2の実施形態におけるヘッドレストと装着前のカバーを示す斜視図である。
図6】ヘッドレストのステーにカバーを係止させる際のヘッドレストおよびカバーの側面図である。
図7】ヘッドレストに装着された状態のカバーをヘッドレストとともに示す側面図である。
図8】本発明の第3の実施形態におけるヘッドレストと装着前のカバーを示す斜視図である。
図9】ヘッドレストに装着された状態のカバーをヘッドレストとともに示す側面図である。
図10】本発明の第4の実施形態におけるヘッドレストと装着前のカバーを示す斜視図である。
図11】ヘッドレストに装着された状態のカバーをヘッドレストとともに示す側面図である。
図12】従来のカバーの一例を参考として示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るシートのヘッドレストのカバーについて詳細に説明する(図1図11参照)。以下では車両用であるシート1に本発明を適用した場合を例示しつつ説明する。
【0019】
シート1は、車両のフロアパネル上で前後に移動可能な座2と、座2に対してリクライニング可能な背もたれ3と、背もたれ3の上部に取り付けられたヘッドレスト4と、を備える。座2、背もたれ3およびヘッドレスト4は、それぞれ、シート1を構成するシート部材であり、発泡体からなるクッション材(図示省略)を備えている。背もたれ3には、ヘッドレスト4をサポートする支持部材(図示省略)が設けられている。
【0020】
ヘッドレスト4は、その下部に設けられた一般的には2本のステー41を備えており(図2等参照)、該ステー41が背もたれ3の支持部材に差し込まれることによってサポートされる。ヘッドレスト4には、着脱可能なカバー(以下、着せ替えカバーともいう)10が装着される。
【0021】
着せ替えカバー10は、ヘッドレスト4の前面(前を向く面であり、着座者の頭部を支える側の面)の少なくとも一部を覆うように装着されるカバーである。これにより、ヘッドレスト4に装着された着せ替えカバー10は、少なくともその一部が、ヘッドレスト4と、当該シート1に着座する者の頭部との間に介在した状態となる。
【0022】
着せ替えカバー10は、当該着せ替えカバー10の一部分をヘッドレスト4のステー41に係止させる第1の係止部と、当該着せ替えカバー10の他の部分をヘッドレスト4に係止させる第2の係止部と、を備えており、ヘッドレスト4に対して簡単に着脱できるように構成されている。以下、これら第1の係止部および第2の係止部の具体的な態様を示しつつ、着せ替えカバー10の具体的な構成を第1〜第4の実施形態において説明する(図2等参照)。
【0023】
<第1の実施形態>
本実施形態の着せ替えカバー10は、貫通孔11と、面ファスナー部材12とを備えている(図2図4参照)。
【0024】
貫通孔11は、ステー41が貫通する位置に設けられた孔によって構成されている(図2参照)。本実施形態では、ステー41の位置に合わせて左右計2箇所に貫通孔11を設けている。特に詳しい説明は省くが、貫通孔11は、その周囲に樹脂製リングが取り付けられ、あるいは孔の周囲が補強縫いされる等して必要な強度を確保したものとなっている。
【0025】
面ファスナー部材12は、着せ替えカバー10のうち貫通孔11が設けられていない側に設けられて、着せ替えカバー10の一部をヘッドレスト4に係止させる(図4等参照)。ヘッドレスト4の表面のうち、着せ替えカバー10の面ファスナー部材12に対応する位置には、面ファスナー部材12と係脱するもう一方の面ファスナー部材42が設けられている(図2等参照)。フック面(またはループ面)からなる面ファスナー部材12と、ループ面(またはフック面)からなる面ファスナー部材42とで面ファスナーが構成される。
【0026】
この着せ替えカバー10をヘッドレスト4に装着するには、まず、貫通孔11にステー41を根元まで通し、着せ替えカバー10をヘッドレスト4の前面に巻きつけるように被せ、ある程度のテンションを作用させながら面ファスナー部材12をヘッドレスト4の面ファスナー部材42に付着させればよい(図3図4参照)。
【0027】
<第2の実施形態>
本実施形態の着せ替えカバー10は、切欠き11’と、面ファスナー部材12とを備えている(図5図7参照)。
【0028】
切欠き11’は、着せ替えカバー10の端部に設けられた、ステー41の外径よりも狭い狭窄部と、該狭窄部11a’の奥に連なる円形部11b’と、からなる(図5参照)。円形部11b’には、必要に応じてスナップリングやC形止め輪を設ける等して所要の強度を付与することができる。狭窄部11a’は、押圧されたステー41が円形部11b’まで通過するのを許容するとともに円形部11b’から抜けるのを防止する程度の弾性、強度を備える。本実施形態では、ステー41の位置に合わせて左右計2箇所に切欠き11’を設けている。
【0029】
面ファスナー部材12は、着せ替えカバー10のうち切欠き11’が設けられていない側に設けられて、着せ替えカバー10の一部をヘッドレスト4に係止させる(図5等参照)。ヘッドレスト4の表面のうち、着せ替えカバー10の面ファスナー部材12に対応する位置には、面ファスナー部材12と係脱するもう一方の面ファスナー部材42が設けられている(図7等参照)。フック面(またはループ面)からなる面ファスナー部材12と、ループ面(またはフック面)からなる面ファスナー部材42とで面ファスナーが構成される。
【0030】
この着せ替えカバー10をヘッドレスト4に装着するには、まず、ステー41に切欠き11’を押圧してはめ込み(図6参照)、着せ替えカバー10をヘッドレスト4の前面に巻きつけるように被せ、ある程度のテンションを作用させながら面ファスナー部材12をヘッドレスト4の面ファスナー部材42に付着させればよい(図7参照)。
【0031】
<第3の実施形態>
本実施形態の着せ替えカバー10は、貫通孔11と、ヘッドレスト4の一部に掛かった状態となる被覆部12’とを備えている(図8図9参照)。
【0032】
なお、本実施形態および後述する第4の実施形態では、車両の特に後席に適したヘッドレスト4を対象としている。このヘッドレスト4は、後方から前方へ向かう途中で徐々に曲がり下方へ向かう形状であり、ベンチシート形の後席の上縁に沿うように形成されており、着座者の頭部を支える面を確保しながらも、高さが抑えられるようになっている。
【0033】
貫通孔11は、ステー41が貫通する位置に設けられた孔によって構成されている(図8参照)。本実施形態では、ステー41の位置に合わせて左右計2箇所に貫通孔11を設けている。特に詳しい説明は省くが、貫通孔11は、その周囲に樹脂製リングが取り付けられ、あるいは孔の周囲が補強縫いされる等して必要な強度を確保したものとなっている。
【0034】
被覆部12’は、着せ替えカバー10のうち貫通孔11が設けられていない側に、ヘッドレスト4の前面下端部分43の大きさ・形状に合わせて設けられた袋状の凹部からなる。このような被覆部12’は、ヘッドレストの前面下端部分43に被せられたとき、着せ替えカバー10を、ある程度のテンションが作用しつつヘッドレスト4に装着された状態に保つ(図9参照)。
【0035】
この着せ替えカバー10をヘッドレスト4に装着するには、まず、貫通孔11にステー41を根元まで通し、着せ替えカバー10をヘッドレスト4の前面に巻きつけるように後方から前方へ向けて被せ、ある程度のテンションを作用させながら被覆部12’をヘッドレスト4の前面下端部分43に被せればよい(図9参照)。
【0036】
<第4の実施形態>
本実施形態の着せ替えカバー10は、貫通孔11と、面ファスナー部材12とを備えている(図10図11参照)。
【0037】
貫通孔11は、ステー41が貫通する位置に設けられた孔によって構成されている(図10参照)。本実施形態では、ステー41の位置に合わせて左右計2箇所に貫通孔11を設けている。特に詳しい説明は省くが、貫通孔11は、その周囲に樹脂製リングが取り付けられ、あるいは孔の周囲が補強縫いされる等して必要な強度を確保したものとなっている。
【0038】
面ファスナー部材12は、着せ替えカバー10のうち貫通孔11が設けられていない側に設けられて、着せ替えカバー10の一部をヘッドレスト4に係止させる(図10図11参照)。ヘッドレスト4の表面のうち、着せ替えカバー10の面ファスナー部材12に対応する位置、例えば前面した部分の裏面には、面ファスナー部材12と係脱するもう一方の面ファスナー部材42が設けられている(図11参照)。フック面(またはループ面)からなる面ファスナー部材12と、ループ面(またはフック面)からなる面ファスナー部材42とで面ファスナーが構成される。
【0039】
この着せ替えカバー10をヘッドレスト4に装着するには、まず、貫通孔11にステー41を根元まで通し、着せ替えカバー10をヘッドレスト4の前面に巻きつけるように後方から前方へ向けて被せ、ある程度のテンションを作用させながら面ファスナー部材12をヘッドレスト4の面ファスナー部材42に付着させればよい(図11参照)。
【0040】
各実施形態において説明したように、本発明に係る着せ替えカバー10は、当該着せ替えカバー10の一部をステー41に固定することによってヘッドレスト4に簡単に装着することができるものであり、従前の袋状カバーを装着する場合のような難しさや煩わしさがない。また、着せ替えカバー10をヘッドレスト4から取り外す場合には、装着時と逆の手順、すなわち面ファスナー部材12をヘッドレスト4の面ファスナー部材42から剥がし(あるいは、被覆部12’を前面下端部分43から外し)、貫通孔11からステー41を抜く(あるいは切欠き11’からステー41を外す)という作業を行うだけでよく、装着時と同様に簡単である。
【0041】
また、着せ替えカバー10は、2箇所の貫通孔11(あるいは切欠き11’)および面ファスナー部材12(あるいは被覆部12’)によって定まる所定の位置に装着される。尚かつ、装着後は、位置ずれ、向きの不安定といったことは生じ難い。
【0042】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では、シート1が車両用である場合について説明したがこれは好適な一例にすぎず、この他、各種乗物用のシート(航空機用シート、旅客船用シートなど)、乗物以外のシート(椅子やソファーなどの家具、あるいはオフィス洋品など)におけるヘッドレストに対しても本発明を適用することが可能である。
【0043】
また、上述の実施形態では、第2の係止部の一例として、ヘッドレスト4の一部(前面下端部分43)に掛かった状態となる袋状の被覆部12’を示したがこれも好適例にすぎず、この他、例えばフック、ホック、ピンなどの各種留め具を利用してヘッドレスト4のいずれかの部分に掛けられる構成とすることもできる。
【0044】
なお、上述した実施形態ではとくに着せ替えカバー10の生地、素材などについて説明しなかったが、これについては、着せ替えカバー10として求められる機能を発揮しうるものであれば特に限定されることはない。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、シートのヘッドレスト用の着せ替え可能なカバーに適用して好適である。
【符号の説明】
【0046】
1…シート
4…ヘッドレスト
10…着せ替えカバー(カバー)
11…貫通孔(第1の係止部)
11’…切欠き(第1の係止部)
12…面ファスナー部材(第2の係止部)
12’…被覆部(第2の係止部)
41…ステー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12