(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、一実施形態のプレスブレーキ制御装置
及びプレスブレーキ制御方
法について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、プレスブレーキ10には、プレスブレーキ制御装置として機能するNC装置20が接続されている。NC装置20には、金型管理サーバ30が接続されている。金型管理サーバ30は、ネットワークを介してNC装置20とは離れた場所に設置されていてもよい。プレスブレーキ10の近くには、金型収納庫40が配置されている。金型収納庫40は複数台であってもよい。
【0016】
プレスブレーキ10は、上部テーブル11と、下部テーブル12とを備える。上部テーブル11には上部金型ホルダ13が取り付けられ、下部テーブル12には下部金型ホルダ14が取り付けられている。上部テーブル11は、左右に設けた油圧シリンダ15L及び15Rによって、上下動するように構成されている。
【0017】
上部金型ホルダ13にはパンチTp1〜Tp3よりなる3つのパンチTpが装着され、下部金型ホルダ14にはダイTd1及びTd2よりなる2つのダイTdが装着されている。
図1に示すパンチTp及びダイTdの種類及び個数、上部金型ホルダ13及び下部金型ホルダ14に対するパンチTp及びダイTdの装着位置は単なる一例である。
【0018】
図1においては、上部テーブル11の下端部の全長に渡って上部金型ホルダ13が一体的に取り付けられているモジュラータイプを示しているが、上部テーブル11の下端部の長手方向にパンチTpを装着する複数の中間板が取り付けられる中間板タイプであってもよい。中間板も上部金型ホルダである。
【0019】
上部テーブル11にパンチTpを装着するとは、上部金型ホルダ13または中間板にパンチTpを装着することを意味する。下部テーブル12にダイTdを装着するとは、下部金型ホルダ14にダイTdを装着することを意味する。
【0020】
上部テーブル11及び下部テーブル12の後方には、バックゲージ16が設けられている。バックゲージ16は、ストレッチ18に沿って左右方向に移動する突き当て部材17L及び17Rを備える。突き当て部材17L及び17Rは高さ方向及び前後方向にも移動するように構成されている。
【0021】
オペレータが板金WをダイTd上に配置して板金Wを折り曲げる前に、突き当て部材17L及び17RはダイTdと対応する位置に移動する。オペレータは、板金Wの奥側の端部を突き当て部材17L及び17Rに突き当てるようにしてダイTd上に配置する。即ち、突き当て部材17L及び17Rは、板金WをダイTd上に配置するときの板金Wの前後方向の位置を決めるよう作用する。
【0022】
また、後述するように、突き当て部材17L及び17Rは、パンチTp及びダイTdをそれぞれ上部金型ホルダ13及び下部金型ホルダ14に装着するときの装着位置の目安となるように左右方向または上下方向に移動するように構成されている。
【0023】
NC装置20には、表示部51と、表示部51の表面側に装着されたタッチパネル52と、複数の操作ボタンを含む操作部53とを有する操作ペンダント50が接続されている。タッチパネル52も操作部として機能する。タッチパネル52または操作部53による操作入力はNC装置20に供給される。
【0024】
操作ペンダント50には、パンチTp及びダイTdが備える後述する2次元コードを読み取る読取機である2次元コードリーダ60が接続されている。2次元コードは、金型を個々に識別するための金型ID(金型識別情報)を表す。2次元コードの代わりにバーコードが用いられている場合には、操作ペンダント50にバーコードリーダを接続すればよい。2次元コードの代わりにICタグ(RFタグ)が用いられている場合には、操作ペンダント50にICタグを読み取る読取機を接続すればよい。
【0025】
NC装置20には、上部テーブル11を下降させる閉フットスイッチ71と上部テーブル11を上昇させる開フットスイッチ72とを有するフットスイッチ70が接続されている。
【0026】
以上のように構成されているプレスブレーキ10において、オペレータは、
図1に示すように、加工対象の板金WをダイTd上に配置する。プレスブレーキ10が加工モードとなっている状態で、オペレータが閉フットスイッチ71を踏んで上部テーブル11を下降させると、板金WはパンチTpとダイTdとによって挟まれて折り曲げられる。オペレータが開フットスイッチ72を踏めば、上部テーブル11を上昇させることができる。
【0027】
図2を用いて、NC装置20内部の機能的な構成例について説明する。NC装置20は、操作入力受付部201、表示制御部202、金型レイアウト設定部203、スライド量計算部204、モード切替部205、収納場所情報登録制御部206、書込・読出制御部207、金型照合部208、バックゲージ制御部209、スライド制御部210を有する。操作入力受付部201〜スライド制御部210は、ソフトウェア(コンピュータプログラム)によって構成することができる。
【0028】
操作入力受付部201は、タッチパネル52、操作部53、及びフットスイッチ70からの操作入力を受け付ける。タッチパネル52からの操作入力を受け付ける操作入力受付部と、操作部53からの操作入力を受け付ける操作入力受付部と、フットスイッチ70からの操作入力を受け付ける操作入力受付部とが別々に構成されていてもよい。表示制御部202は、表示部51に各種の情報を表示するよう制御する。
【0029】
表示部51に表示されている画像または文字等の情報がタッチパネル52によって操作されるソフトウェアによる操作ボタンであることがある。表示制御部202は、表示部51に表示されている情報のうちのどの部分が操作ボタンであるかを示す情報を操作入力受付部201に供給するので、操作入力受付部201はタッチパネル52による操作ボタンの操作入力を受け付けることができる。
【0030】
金型レイアウト設定部203は、タッチパネル52(または操作部53)によって、加工対象の板金Wの材質、板厚、曲げる長さ等の材料情報が入力されたら、その加工対象の板金Wをプレスブレーキ10によって折り曲げるために使用する金型を自動的に設定して金型レイアウトデータを作成する。板金Wを曲げる長さとは、プレスブレーキ10の正面から見たときの板金Wを曲げる箇所の左右方向の幅である。金型レイアウト設定部203は、後述のように、金型収納庫40に収納されていて、金型管理サーバ30に登録されている複数の金型の中から、板金Wを折り曲げるために使用する金型を選択して金型レイアウトデータを作成する。
【0031】
金型レイアウト設定部203は、オペレータがタッチパネル52(または操作部53)によって使用する金型を修正するよう操作したら、使用する金型を修正する。後述するように、使用する金型の修正とは、複数の金型を使用する場合に金型の位置を変更すること、及び、使用する金型自体の変更を含む。オペレータが使用する金型を修正したら、金型レイアウト設定部203は金型レイアウトデータを修正する。表示制御部202は、金型レイアウトデータに基づき、表示部51に金型レイアウト画像を表示するよう制御する。
【0032】
ここでは、NC装置20が備える金型レイアウト設定部203が加工対象の板金Wに対応して自動的に金型レイアウトデータを作成しているが、次のようにしてもよい。外部機器の一例として、CAMとして機能するコンピュータ機器が金型レイアウトデータを作成して、NC装置20がその金型レイアウトデータを読み込んでもよい。オペレータがNC装置20によって手動で金型レイアウトデータを作成してもよい。
【0033】
任意の構成または方法によって、金型管理データが参照されて、加工対象の板金Wを折り曲げるために使用する組となる金型が選択され、組となる金型をプレスブレーキ10の上部金型ホルダ13または下部金型ホルダ14の左右方向に装着する位置が設定されて、装着する位置を示す装着位置情報が生成されていればよい。任意の構成または方法によって、組となる金型の金型IDと、装着位置情報と、組となる金型の収納場所情報とを含む金型レイアウトデータが予め作成されていればよい。
【0034】
スライド量計算部204は、板金Wの材質及び板厚、使用する金型の情報等に基づいて、上部テーブル11を下降させるスライド量を計算する。スライド量計算部204は、スライド量をより厳密に計算するために、他の各種の情報を考慮してスライド量を計算するのがよい。スライド量の詳細については後述する。
【0035】
モード切替部205は、タッチパネル52(または操作部53)による操作に応じて、NC装置20(プレスブレーキ10)を複数のモードのうちのいずれかに設定する。複数のモードは、金型収納庫40における金型の収納場所を登録する登録モードと、金型レイアウトデータを作成し、スライド量を計算する加工データ作成モードと、オペレータに対して金型の取り付けを指示する段取りモードと、板金Wを加工する加工モードとを含む。
【0036】
タッチパネル52による所定の操作によってモード切替部205がNC装置20を登録モードに設定すると、収納場所情報登録制御部206は、金型収納庫40における金型の収納場所を金型管理サーバ30に登録するよう制御する。オペレータは、新たに金型を購入するたびに、金型の収納場所を金型管理サーバ30に登録する。金型の収納場所の具体的な登録の仕方については後述する。
【0037】
書込・読出制御部207は、金型管理サーバ30に金型の収納場所を書き込み、金型管理サーバ30に登録されている金型の情報を金型管理サーバ30より読み出すよう制御する。
【0038】
タッチパネル52による所定の操作によってモード切替部205がNC装置20を段取りモードに設定しているとき、金型照合部208は、オペレータがプレスブレーキ10に取り付けようとした金型と、金型レイアウトデータで設定されている金型とを照合する。金型の照合の詳細について後述する。
【0039】
バックゲージ制御部209は、突き当て部材17L及び17Rを所定の位置に移動させるようバックゲージ16を制御する。スライド制御部210は、油圧シリンダ15L及び15Rを制御して、上部テーブル11の下降または上昇を制御する。
【0040】
ここで、金型収納庫40の構造、金型管理サーバ30への金型の収納場所の登録方法、金型管理サーバ30による金型収納庫40に収納された金型の管理方法について説明する。
【0041】
図3に示すように、金型収納庫40は、フレーム41と、フレーム41に装着された収納棚421〜425を備える。収納棚421〜425を収納棚42と総称する。収納棚42は、複数の金型を収納する。フレーム41には、各収納棚42に対応する位置に収納棚42の段数を示す数字が記されている。収納棚42は、フレーム41より引き出し可能である。収納棚42は5段に限定されず、1段または任意の複数段であればよい。
【0042】
各収納棚42の上面には、金型を装着する凹部よりなる横方向に配列された複数列の金型装着部4201が形成されている。ここでは、金型装着部4201は12列となっている。
図4の正面図にて示すように、各収納棚42には、パンチTpまたはダイTdが装着されて収納されている。1つの収納部には、パンチTp及びダイTdを混在させず、パンチTpのみ、またはダイTdのみを収納するのがよい。
図4は、後述のように金型の収納場所を金型管理サーバ30に登録した後の状態を示している。
【0043】
金型装着部4201は収納棚421〜425の手前側端部から奥側端部まで伸びているから、収納棚421〜425は奥行き方向に複数の金型を装着することができる。金型装着部4201には、仕切り板を差し込む溝が所定の距離間隔で形成されている。複数の金型を金型装着部4201の奥行き方向に装着するとき、隣接する2つの金型の間は仕切り板によって仕切られる。
【0044】
オペレータはNC装置20を登録モードに設定して、次のようにして、金型収納庫40に金型を収納し、金型管理サーバ30に金型の収納場所を登録する。まず、オペレータは、タッチパネル52を操作して、NC装置20に対して、登録しようとする金型の金型収納庫40における収納場所を指示する。一例として、オペレータは、金型収納庫40の番号“1”、収納棚42の段数“1”、12列のうちの列番号“1”、奥行き方向の番号“1”のように収納場所を指示する。
【0045】
図5に示すように、各金型には、金型IDを表す2次元コードTqrが例えばレーザ刻印によって設けられている。
図5は、2次元コードTqrを形成したパンチTpを例示している。オペレータは、上記のように収納場所を指示した金型の2次元コードTqrを2次元コードリーダ60によって読み取る。2次元コードTqrを2次元コードリーダ60によって読み取った後に、NC装置20に対して金型収納庫40内の収納場所を指示しても構わない。
【0046】
金型の金型収納庫40における収納場所が指示されたら、収納場所情報登録制御部206は、金型管理サーバ30に金型IDと収納場所とを対応付けて登録する。金型管理サーバ30は、予め、金型IDと、少なくともパンチTpとダイTdとの区別を示す金型の種別と金型の幅とを含む金型情報とを対応付けて記憶している。金型情報は、さらに、金型の高さ、パンチTpの先端角度、ダイTdのV溝の角度等の情報を含むのがよい。金型の幅は板金Wの折り曲げ長さに相当するので、金型の長さと称されることがある。
【0047】
図6に示すように、金型管理サーバ30は、金型IDに、金型情報と収納場所情報とを対応させた金型管理データを記憶することによって、各金型を管理する。
図6においては簡略化のため金型IDを3桁の数字としているが、実際の桁数はさらに多く、アルファベットを含んでいてもよい。
【0048】
以上のようにして金型管理サーバ30に金型の収納場所を登録したら、オペレータはその登録した金型を、金型収納庫40の登録した収納場所に収納する。オペレータは、全ての金型の収納場所を金型管理サーバ30に登録した上で金型収納庫40に収納するので、金型収納庫40に収納されている全ての金型は金型管理サーバ30によって管理される。
【0049】
図7〜
図10を用いて、タッチパネル52による所定の操作によってモード切替部205がNC装置20を加工データ作成モードに設定しているときの、NC装置20の処理を説明する。オペレータがタッチパネル52によって新規の加工データを作成するよう指示し、板金Wの材料情報が入力されたら、金型レイアウト設定部203は金型レイアウトデータを自動的に作成する。
図7に示すように、表示制御部202は、金型レイアウトデータに基づき、表示部51に金型レイアウト画像81を表示するよう制御する。
【0050】
金型レイアウト画像81は、上部テーブル11、下部テーブル12、加工対象の板金Wそれぞれを概念的に示す上部テーブル画像11i、下部テーブル画像12i、板金画像Wiを含む。金型レイアウト設定部203は、金型収納庫40に収納されて金型管理サーバ30によって管理されている金型の中から、加工対象の板金Wを折り曲げるのに必要なパンチTp及びダイTdを選択する。
【0051】
ここでは、パンチTp1〜Tp3よりなる3つのパンチTpと、ダイTd1及びTd2よりなる2つのダイTdが選択されたとする。金型レイアウト画像81は、パンチTp1〜Tp3を示すパンチ画像Tp1i〜Tp3iと、ダイTd1及びTd2を示すダイ画像Td1i及びTd2iとを含む。
【0052】
オペレータが例えばパンチ画像Tp1i〜Tp3iに触れると、
図8にパンチ画像Tp1i〜Tp3iにハッチングを付して示すように、表示制御部202はパンチ画像Tp1i〜Tp3iの色を異ならせる。これに併せて、表示制御部202は、修正ボタン82及び金型取付ボタン83を表示するか、または、非アクティブとされていた修正ボタン82及び金型取付ボタン83をアクティブの状態とする。オペレータが修正ボタン82に触れると、金型レイアウトデータを修正することができる。
【0053】
オペレータが修正ボタン82に触れると、
図9に示すように、表示制御部202は、金型収納庫40に収納されている金型の一覧を示す保有金型情報84と、使用する金型の情報及び配列順を示す使用金型情報85とを表示部51に表示するよう制御する。ここではパンチ画像Tp1i〜Tp3iが触れられたので、保有金型情報84は金型収納庫40に収納されているパンチTpの一覧を示し、使用金型情報85はパンチTp1〜Tp3の情報及び配列順を示す。
図9においては、左右方向に並べて配置するパンチTp1〜Tp3の情報を上下方向に並べて表示しているが、左右方向に並べてもよい。
【0054】
保有金型情報84及び使用金型情報85として、金型の幅と金型IDとを表示しているが、金型IDは表示しなくてもよく、金型の幅と、幅以外の金型の情報とを表示してもよい。保有金型情報84に表示されている金型のうち、使用する金型として選択されて使用金型情報85に表示されている金型はグレーで表示されている。
【0055】
図9に示すように、オペレータは、使用金型情報85における金型の情報が表示されている矩形領域を指にてドラッグ&ドロップすることによって、配列順を変更することができる。また、使用金型情報85における矩形領域を保有金型情報84へとドラッグ&ドロップして選択を解除することができ、保有金型情報84に表示されている矩形領域を使用金型情報85へとドラッグ&ドロップすることによって、新たに金型を選択することができる。
【0056】
このようにしてオペレータが表示部51上で金型の配列順または使用する金型を変更した場合には、金型レイアウト設定部203は金型レイアウトデータを修正する。以上のように自動的に設定されるか、オペレータが修正した金型レイアウトデータは、板金Wを折り曲げるために使用される金型の金型IDと、金型を上部テーブル11または下部テーブル12に装着する装着位置情報と、金型の収納場所情報とを含む。金型レイアウトデータは、さらに金型情報を含んでもよい。金型レイアウトデータは、金型レイアウト設定部203に記憶される。
【0057】
スライド量計算部204は、板金Wの情報及び金型レイアウトデータに基づいて、上部テーブル11のスライド量を計算する。詳細には、スライド量計算部204は、パンチTpの先端を板金Wに接触させるピンチング位置と、パンチTpの先端の最終目標位置とを計算して、パンチTpをピンチング位置から最終目標位置へと下降させる距離(ストローク量)を計算する。スライド量計算部204は、板金Wの板厚、材質、及び金型の高さ等に基づいてストローク量を計算する。
【0058】
上部テーブル11のスライド量とはストローク量であってもよいが、板金Wを高精度に折り曲げるために、ストローク量に補正距離を加えたデプス値(D値)とするのがよい。スライド量計算部204は、V字状に折り曲げたスプリングバックの量、上部テーブル11及び下部テーブル12の撓み等を考慮して補正距離を計算して、D値を計算することができる。
【0059】
ところで、
図7及び
図8に示す例では、上部テーブル11及び下部テーブル12の各1箇所のみに金型を装着する金型レイアウト画像81を示している。
図10に示す金型レイアウト画像81のように、上部テーブル11及び下部テーブル12の各複数箇所に金型を装着するように金型レイアウトデータが作成されてもよい。
【0060】
金型レイアウト設定部203は、自動的に、金型を上部テーブル11及び下部テーブル12の中央に配置するように金型のレイアウトを設定する。オペレータが金型レイアウト画像81における金型画像を手動で左または右方向へとずらすことにより、複数箇所に金型を装着する金型レイアウトデータを作成することができる。
【0061】
図10に示す金型レイアウト画像81は、パンチ画像Tp4i及びダイ画像Td4iの組と、パンチ画像Tp5i及びTp6iとダイ画像Td5iとの組のいずれか一方が最初に設定され、他方がその次に設定された例を示している。パンチ画像Tp1i〜Tp3iとダイ画像Td1i及びTd2iとの組が最後に設定されて、中央に配置されている。
【0063】
図11において、オペレータが金型取付ボタン83に触れると、NC装置20を段取りモードに移行させることができる。NC装置20が段取りモードに移行すると、書込・読出制御部207は金型管理サーバ30より金型の収納場所情報を読み出す。
【0064】
図12に示すように、表示制御部202は、読み出された金型の収納場所情報に基づいて、表示部51に、パンチTp1〜Tp3が収納されている金型収納庫40における位置を示す収納場所表示画像86を表示するよう制御する。金型収納庫40には金型収納庫の番号として“1”が付されているので、収納場所表示画像86の上方に「金型収納庫1」と表示されている。
【0065】
収納場所表示画像86には、金型収納庫40の収納棚42の1〜5の段数に対応させて、各段の金型装着部4201の列番号が記載されている。パンチTp1〜Tp3は、2段目の収納棚42である収納棚422における3列目と6列目の金型装着部4201に装着されている。表示制御部202は、パンチTp1〜Tp3が装着されている列番号3及び6の色を他の列番号と異ならせている。
【0066】
図13に示すように、オペレータが例えば収納棚422の列番号3に触れると、表示制御部202は、列番号3の色を変更する。加えて、表示制御部202は、金型の収納場所情報に基づいて、表示部51に、3列目の金型装着部4201における、パンチTp1〜Tp3のうちのいずれかのパンチTpが収納されている奥行方向の位置を示す奥行位置表示画像87を表示するよう制御する。
図12に示す例では、パンチTp1〜Tp3のうちの2つのパンチTpが奥行方向の1番目と5番目に収納されていることを示している。
【0067】
図示していないが、オペレータが収納棚422の列番号6に触れると、表示制御部202は、列番号6の色を変更し、残りの1つのパンチTpが6列目の金型装着部4201の奥行方向のどこに収納されているかを示す奥行位置表示画像87を表示する。
【0068】
オペレータは、収納場所表示画像86及び奥行位置表示画像87によって、パンチTp1〜Tp3が金型収納庫40のどこに収納されているかを認識することができる。ここでは、金型の収納場所を、収納場所表示画像86と奥行位置表示画像87とに分けて表示しているが、金型の収納場所の表示方法は限定されない。金型が収納されている収納棚42の情報と、収納棚42内の金型が収納されている金型装着部4201の列の情報と、奥行方向の位置の情報との全てを含む一体的な画像としてもよい。
【0069】
オペレータは、収納場所表示画像86及び奥行位置表示画像87で示されている金型収納庫40の収納場所から、パンチTp1〜Tp3を任意の順番で取り出す。例えばオペレータはまず金型収納庫40よりパンチTp1を取り出し、2次元コードリーダ60でパンチTp1の2次元コードTqrを読み取る。段取りモード時には、モード切替部205は、読み取った2次元コードTqrが表す金型IDを金型照合部208に供給する。
【0070】
金型照合部208は、読み取った金型IDと、金型レイアウト設定部203に記憶されている金型レイアウトデータで設定されている金型(ここではパンチTp)の金型IDとを照合する。照合の結果、読み取った金型IDが金型レイアウトデータで設定される金型の金型IDのいずれかと一致すれば、金型照合部208は、表示制御部202及びバックゲージ制御部209に金型IDが一致したことを通知する。
【0071】
すると、
図14Aに示すように、表示制御部202は、金型IDが一致したことを通知されたら、表示部51に、正しい金型を認識し、その正しい金型をプレスブレーキ10に取り付けるよう指示する旨の文章を含む指示メッセージ88a(第1のメッセージ)を表示するよう制御する。これに併せて、バックゲージ制御部209は、突き当て部材17L及び17Rを、取り出したパンチTp1を装着すべき装着位置に対応する位置へと移動させるよう制御する。オペレータは、突き当て部材17L及び17Rの位置を目安として、上部金型ホルダ13にパンチTp1を装着する。
【0072】
仮に、オペレータが金型レイアウトデータで設定されている金型とは異なる金型を誤って取り出し、2次元コードリーダ60で誤った金型の2次元コードTqrを読み取ったとする。金型照合部208による照合の結果、読み取った金型IDは金型レイアウトデータで設定される金型の金型IDのいずれとも一致しないので、金型照合部208は、表示制御部202及びバックゲージ制御部209に金型IDが一致しないことを通知する。
【0073】
すると、
図14Bに示すように、表示制御部202は、金型IDが一致しないことを通知されたら、表示部51に、誤った金型を取り出したこと、及び、正しい金型を取り出すよう指示する旨の文章を含む警告メッセージ88b(第2のメッセージ)を表示するよう制御する。このとき、バックゲージ制御部209は、突き当て部材17L及び17Rを移動させない。警告メッセージ88b及び突き当て部材17L及び17Rを移動させないことにより、オペレータは、誤った金型を取り出したことを認識することができる。よって、オペレータが誤った金型をプレスブレーキ10に取り付けることをほぼ確実に防止することができる。
【0074】
同様に、オペレータは、金型収納庫40よりパンチTp2及びTp3を順に取り出し、2次元コードリーダ60でパンチTp2及びTp3の2次元コードTqrを読み取る。オペレータは、表示部51に指示メッセージ88aが表示されて、突き当て部材17L及び17Rが移動したら、上部金型ホルダ13にパンチTp2及びTp3を順に装着する。上記のように、パンチTp1〜Tp3の取り出し及び上部金型ホルダ13への装着の順番は任意である。
【0075】
図6に示す金型IDが211のパンチTp(Tp3)と金型IDが212のパンチTpとは同じ金型であるとする。金型レイアウトデータで設定されている金型が金型ID211のパンチTp3であって、オペレータが意図的に、同じ金型である金型ID212のパンチTpを取り出して、2次元コードTqrを読み取ったとする。この場合、表示制御部202は表示部51に
図14Bに示す警告メッセージ88bを表示させてもよいが、表示部51に
図14Cに示す確認メッセージ88c(第3のメッセージ)を表示させてもよい。
【0076】
図14Cに示すように、表示制御部202は、金型IDは一致しないが、同じ金型であることを通知されたら、表示部51に、金型は合っているが異なる金型IDの金型であることを知らせ、その金型を使用するか否かを判断させる旨の確認メッセージ88cを表示するよう制御する。オペレータが意図的に金型レイアウトデータで設定されている金型とは異なる金型を取り出した場合には、オペレータは、確認メッセージ88c内のOKボタン881に触れればよい。操作入力受付部201は、金型ID212のパンチTpを使用することを金型レイアウト設定部203に通知する。
【0077】
金型レイアウト設定部203は、オペレータが取り出した金型ID212のパンチTpの収納場所の情報を読み出すよう書込・読出制御部207に指示する。金型レイアウト設定部203は、金型レイアウトデータにおける金型ID211のパンチTp3及びその収納場所の情報を、金型ID212のパンチTp及び金型管理サーバ30から読み出された金型ID212のパンチTpの収納場所の情報に置換する。
【0078】
バックゲージ制御部209は、確認メッセージ88cが表示された時点では突き当て部材17L及び17Rを移動させない。バックゲージ制御部209は、OKボタン881が触れられたら、突き当て部材17L及び17Rを金型ID212のパンチTpを装着すべき位置に移動させる。金型ID212のパンチTpを装着すべき位置は、金型ID211のパンチTp3を装着すべき位置と同じである。
【0079】
金型照合部208は、金型レイアウトデータで設定されている金型のうち、正しい金型の照合が完了している照合済みの金型を照合完了金型として記憶する。一例として、金型照合部208は、正しい金型の照合が完了した金型の金型IDに照合完了フラグを付せばよい。
図14Cにおいてオペレータが意図的に金型を変更した場合は、正しい金型の照合が完了した場合に含まれる。
【0080】
金型照合部208は、上部金型ホルダ13に装着するパンチTpの組と、下部金型ホルダ14に装着するダイTdの組とのそれぞれで、全ての正しい金型の照合が完了しているか否かを判定することができる。
【0081】
図15Aに示すように、パンチTp1〜Tp3の全ての照合が完了すると、表示制御部202は、表示部51に、ダイTdの装着に移行する旨の指示メッセージ89aを表示するよう制御する。指示メッセージ89aは、ダイTdの装着へと移行させる指示ボタン891を含む。オペレータが指示ボタン891に触れると、
図8において、表示制御部202はパンチ画像Tp1i〜Tp3iの色を元の色に戻し、ダイ画像Td1i及びTd2iの色を異ならせる。
【0082】
段取りモードにおいて、ダイTd1及びTd2をプレスブレーキ10に装着する際のオペレータの動作及びNC装置20による処理は、パンチTp1〜Tp3をプレスブレーキ10に装着する際のそれと同じである。
【0083】
同様に、オペレータが修正ボタン82に触れれば、金型レイアウトデータで設定されているダイTd1及びTd2を修正することができる。オペレータが金型取付ボタン83に触れれば、収納場所表示画像86及び奥行位置表示画像87によって、ダイTd1及びTd2が金型収納庫40のどこに収納されているかを認識することができる。
【0084】
オペレータは、収納場所表示画像86及び奥行位置表示画像87で示されている金型収納庫40の収納場所から、ダイTd1及びTd2を任意の順番で取り出して、2次元コードリーダ60でダイTd1及びTd2の2次元コードTqrを順に読み取る。オペレータは、金型照合部208による照合の結果、表示部51に指示メッセージ88aが表示されて、突き当て部材17L及び17Rが移動したら、下部金型ホルダ14にダイTd1及びTd2を順に装着する。
【0085】
ここでは、
図8に示すように、上部テーブル11及び下部テーブル12の各1箇所のみに金型を装着する金型レイアウト画像81を例としているため、最初に装着する金型としてパンチTpが選択された場合には、NC装置20はダイTdの装着の指示へと移行させる。最初に装着する金型としてダイTdが選択された場合には、表示制御部202は、表示部51に、
図15Aの指示ボタン891に代えて、パンチTpの装着へと移行させる指示ボタンを表示するよう制御する。
【0086】
図10に示す金型レイアウト画像81のように上部テーブル11及び下部テーブル12の各複数箇所に金型を装着するように金型レイアウトデータが作成されている場合には、表示制御部202は、表示部51に、
図15Bに示す指示メッセージ89bを表示させることができる。
【0087】
指示メッセージ89bは、ダイTdの装着へと移行させる指示ボタン891と、左側に装着されている金型の装着へと移行させる指示ボタン892と、右側に装着されている金型の装着へと移行させる指示ボタン893とを含む。オペレータは、上部テーブル11の3箇所のパンチTpを全て装着したら、下部テーブル12の3箇所のダイTdの装着へと移行させることができる。オペレータは、各箇所においてパンチTp及びダイTdの装着を完了したら、他の箇所のパンチTp及びダイTdの装着へと移行させることもできる。
【0088】
オペレータは、全てのパンチTp及びダイTdの装着を完了したと判断したら、操作部53における加工開始ボタンを押下する。操作入力受付部201は、加工開始ボタンが押下されたら、モード切替部205に加工モードへの移行を指示する。加工モードとは、NC装置20がフットスイッチ70による操作を受け付けて、板金Wを実際に折り曲げることができる状態とするモードである。
【0089】
モード切替部205は、金型照合部208において全てのパンチTp及びダイTdの照合が完了しているか否かを確認する。モード切替部205は、全てのパンチTp及びダイTdの照合が完了しなければ、操作入力受付部201にフットスイッチ70による操作を受け付ける許可信号を供給せず、NC装置20を加工モードに移行しない。このとき、表示制御部202は、金型照合部208を介して(または直接的に)、モード切替部205より警告メッセージを表示するよう指示される。
【0090】
図16に示すように、表示制御部202は、表示部51に、金型の照合が完了しておらず、全ての金型の照合が完了するまでは加工モードに移行できない旨の警告メッセージ91を表示するよう制御する。警告メッセージ91を確認したオペレータが指示ボタン891(または892もしくは893)に触れられるよう、所定時間後に警告メッセージ91を消去してもよいし、指示メッセージ89aまたは89bと重ならない位置に警告メッセージ91を表示してもよい。
【0091】
一方、モード切替部205は、全てのパンチTp及びダイTdの照合が完了していれば、操作入力受付部201にフットスイッチ70による操作を受け付ける許可信号を供給して、NC装置20を加工モードに移行させる。オペレータは、板金WをダイTd上に配置して閉フットスイッチ71を踏んで上部テーブル11を下降させることにより、板金Wを折り曲げることができる。
【0092】
図17A及び
図17Bに示すフローチャートを用いて、以上説明したNC装置20による段取りモード及び加工モードの一連の処理を改めて説明する。
図17Aにおいて、NC装置20は、ステップS1にて、段取りモードに移行する指示があったか否かを判定する。段取りモードに移行する指示がなければ(NO)、NC装置20は、ステップS1の処理を繰り返す。段取りモードに移行する指示があれば(YES)、NC装置20は、プレスブレーキ10を、ステップS2以降の処理を実行する段取りモードに移行させる。
【0093】
NC装置20は、ステップS2にて、表示部51に、パンチTp及びダイTdのうち、予め選択されている1または複数の金型の収納場所表示画像86を表示する。NC装置20は、ステップS3にて、収納場所表示画像86における金型レイアウトデータで設定されている金型を収納している収納棚42の列番号が触れられたか否かを判定する。
【0094】
列番号が触れられなければ(NO)、NC装置20は、ステップS3の処理を繰り返す。列番号が触れられれば(YES)、NC装置20は、ステップS4にて、表示部51に、奥行位置表示画像87を表示する。オペレータは、収納場所表示画像86及び奥行位置表示画像87を見て、金型収納庫40より金型レイアウトデータで設定されている金型を取り出すことができる。オペレータは、金型を取り出したら、2次元コードリーダ60で2次元コードTqr(金型ID)を読み取ることができる。
【0095】
NC装置20は、ステップS5にて、金型IDが読み取られたか否かを判定する。金型IDが読み取られなければ(NO)、NC装置20は、処理をステップS3に戻す。金型IDが読み取られれば(YES)、NC装置20は、ステップS6にて、読み取られた金型IDと金型レイアウトデータで設定されている金型の金型IDとを照合する。
【0096】
NC装置20は、ステップS7にて、読み取られた金型IDが金型レイアウトデータで設定されているいずれかの金型の金型IDと一致するか否かを判定する。金型IDが一致すれば(YES)、NC装置20は、ステップS8にて、照合済みの金型を照合完了金型として記憶し、ステップS9にて、表示部51に、金型をプレスブレーキ10に取り付けるよう指示する指示メッセージ88aを表示する。NC装置20は、ステップS10にて、突き当て部材17L及び17Rを移動させる。ステップS8〜S10の順番は任意であり、同時に実行されてもよい。
【0097】
NC装置20は、ステップS11にて、選択されている全ての金型の照合が完了したか否かを判定する。照合が完了していなければ(NO)、NC装置20は、処理をステップS5に戻す。
【0098】
一方、ステップS7にて金型IDが一致しなければ(NO)、NC装置20は、ステップS12にて、表示部51に、警告メッセージ88bを表示して、処理をステップS5に戻す。
【0099】
図17Bにおいて、NC装置20は、ステップS13にて、加工開始ボタンの押下による加工モードに移行する指示がなされたか否かを判定する。加工モードに移行する指示がなされれば(YES)、NC装置20は、ステップS14にて、パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了しているか否かを判定する。パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了していなければ(NO)、NC装置20は、ステップS15にて、表示部51に、警告メッセージ91を表示して、処理をステップS17に移行させる。
【0100】
ステップS13にて加工モードに移行する指示がなされなければ(NO)、NC装置20は、ステップS16にて、パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了しているか否かを判定する。パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了していなければ(NO)、NC装置20は、ステップS17にて、表示部51に、未選択の金型の装着に移行する指示ボタン891(または891〜893)を表示する。パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了していれば(YES)、NC装置20は、処理をステップS13に戻す。
【0101】
NC装置20は、ステップS18にて、指示ボタン891(または892もしくは893)が触れられたか否かを判定する。指示ボタン891(または892もしくは893)が触れられなければ(NO)、NC装置20は、処理をステップS13に戻す。指示ボタン891(または892もしくは893)が触れられれば(YES)、NC装置20は、処理をステップS2に戻す。
【0102】
図7に示す例のように、上部テーブル11及び下部テーブル12の各1箇所のみに金型を装着する金型レイアウトデータであれば、ステップS2〜S11の処理を2回繰り返すことにより、パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了する。
図10に示す例のように、上部テーブル11及び下部テーブル12の各3箇所に金型を装着する金型レイアウトデータであれば、ステップS2〜S11の処理を6回繰り返すことにより、パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了する。
【0103】
ステップS13にて加工モードに移行する指示がなされ(YES)、ステップS14にてパンチTp及びダイTdの全ての照合が完了していれば(YES)、NC装置20は、ステップS21にて、プレスブレーキ10を、フットスイッチ70による操作を受け付ける加工モードに移行させる。
【0104】
NC装置20は、ステップS22にて、閉フットスイッチ71の入力があったか否かを判定する。閉フットスイッチ71の入力がなければ(NO)、NC装置20は、ステップS22の処理を繰り返す。閉フットスイッチ71の入力があれば(YES)、NC装置20は、ステップS23にて、設定されたスライド量だけ、上部テーブル11を下降させる。
【0105】
NC装置20は、ステップS24にて、開フットスイッチ72の入力があったか否かを判定する。開フットスイッチ72の入力がなければ(NO)、NC装置20は、ステップS224処理を繰り返す。開フットスイッチ72の入力があれば(YES)、NC装置20は、ステップS25にて、上部テーブル11を上方端部まで上昇させる。
【0106】
NC装置20は、ステップS26にて、金型レイアウトデータで設定されている全ての箇所の金型による全ての曲げ加工が完了したか否かを判定する。全ての曲げ加工が完了していなければ(NO)、NC装置20は、処理をステップS22に戻す。全ての曲げ加工が完了していれば(YES)、NC装置20は、板金Wの曲げ加工の処理を終了させる。
【0107】
図17A及び
図17Bに示すフローチャートにおいては、パンチTp及びダイTdの全ての照合が完了してない状態で加工モードに移行する指示がなされたときに、警告メッセージ91を表示する処理を、ステップS11に続くステップのみで実行している。同様の処理を他の複数のステップに続けて設けてもよい。
【0108】
以上より分かるように、本実施形態による金型管理データのデータ構造は、次のように構成される。金型管理データのデータ構造は、金型管理サーバ30に記憶され、プレスブレーキ10を制御する制御装置であるNC装置20によって参照される。データ構造は、金型収納庫40内に収納された複数の金型における各金型を個々に識別する金型IDと、各金型の金型IDと対応付けられた、各金型の種別及び幅を含む金型情報と、各金型の金型収納庫40内での収納場所を示す収納場所情報とを含む。
【0109】
データ構造は、プレスブレーキ10によって加工対象の板金Wを曲げ加工するために、NC装置20が金型情報に基づいて金型を選択するために参照される。データ構造は、選択された金型をプレスブレーキ10の上部金型ホルダ13または下部金型ホルダ14に装着する際の装着位置情報と、選択された金型の金型IDと、選択された金型の収納場所情報とを含む金型レイアウトデータを作成するために参照される。
【0110】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。本実施形態のプレスブレーキ制御装置を構成する上で、ソフトウェアとハードウェアとの使い分けは任意である。本発明は、
図2に示すNC装置20による機能をソフトウェアによって実現した構成に限定されるものではない。