(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コンテンツを有するサーバ装置及びコンテンツを再生する再生装置と通信ネットワークを介して接続され、再生装置におけるコンテンツの再生を制御する制御装置であって、
前記サーバ装置からコンテンツを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記コンテンツを解析することにより、前記コンテンツ内の区切りの位置を検出する解析部と、
前記解析部によって検出された前記区切りの位置に基づいて、前記受信部が受信した前記コンテンツ内の第1再生位置を決定する決定部と、
決定された前記第1再生位置の情報を前記再生装置に送信する制御部と、を備える、
制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような通信ネットワークを介した映像コンテンツの再生の制御において、さらなる効率の向上が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、通信ネットワークを介した映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る制御装置は、コンテンツを有するサーバ装置及びコンテンツを再生する再生装置と通信ネットワークを介して接続され、再生装置におけるコンテンツの再生を制御する制御装置であって、前記サーバ装置からコンテンツを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記コンテンツ内の第1再生位置の情報を前記再生装置に送信する制御部と、を備える。
【0008】
この構成によれば、制御装置は、サーバ装置から受信したコンテンツに基づいて、移動先の再生位置である第1再生位置の情報を再生装置に送信することができる。したがって、制御装置は、コンテンツに適した第1再生位置の情報を送信することができ、通信ネットワークを介したコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。特に、サーバ装置ではなく制御装置が第1再生位置の情報を送信することができるので、サーバ装置に、第1再生位置のための特別な処理が要求されない。したがって、DLNAガイドラインに準拠したシステムに容易に本発明の一態様を適用することができる。さらに、再生装置が第1再生位置を検出する必要がないので、再生装置の処理能力が低い場合にも問題なく第1再生位置に再生位置を変更することができる。したがって、処理能力が低いテレビ受像機などが再生装置に利用されている場合でも、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0009】
また例えば、前記制御装置は、さらに、前記受信部が受信した前記コンテンツを解析することにより、前記コンテンツ内の区切りの位置を検出する解析部と、前記解析部によって検出された前記区切りの位置に基づいて前記第1再生位置を決定する決定部と、を備えてもよい。
【0010】
この構成によれば、制御装置は、コンテンツを解析し、その解析結果に基づいて第1再生位置を決定することができる。したがって、制御装置は、コンテンツにより適した第1再生位置を決定することができ、通信ネットワークを介したコンテンツの再生の制御をより効果的に行うことができる。
【0011】
また例えば、前記区切りは、第1区切り及び第2区切りを含み、前記解析部は、前記コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間の開始位置及び終了位置を前記第1区切りの位置及び前記第2区切りの位置として検出し、前記制御部は、前記受信部がさらに受信した前記再生装置における前記コンテンツの再生位置の情報が前記第1区切りの位置と一致する場合に、前記第2区切りの位置を前記第1再生位置の情報として前記再生装置に送信してもよい。
【0012】
この構成によれば、コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間の開始位置及び終了位置を第1区切りの位置及び第2区切りの位置と検出できる。そして、再生装置におけるコンテンツの再生位置が第1区切りの位置に到達したときに、再生装置におけるコンテンツの再生位置を第1再生位置(第2区切りの位置)に移動させる制御メッセージを再生装置に送信することができる。したがって、予め定められた条件を満たす区間を自動的にスキップしてコンテンツを再生させることができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0013】
また例えば、前記制御装置は、さらに、前記コンテンツ内の第2再生位置を指定する操作を受ける入力部と、前記第2再生位置から前記コンテンツを再生する再生部と、前記再生部によって前記第2再生位置から再生された前記コンテンツを表示する表示部と、を備え、前記制御部は、前記再生部によって前記第2再生位置から再生された前記コンテンツに基づいて前記第1再生位置の情報を前記再生装置に送信してもよい。
【0014】
この構成によれば、制御装置の表示部が第2再生位置から再生されたコンテンツを表示することができ、そのコンテンツに基づいて第1再生位置の情報を再生装置に送信することができる。したがって、ユーザは、制御装置において表示されたコンテンツを見ながら、第1再生位置を決定することができる。つまり、ユーザは制御装置及び再生装置の両方を見る必要がなく、制御装置のみで第1再生位置を決定することができる。したがって、ユーザの操作性を向上させることができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0015】
また例えば、前記制御装置は、さらに、前記コンテンツを解析することにより、前記コンテンツ内の1以上の区切りの位置を検出する解析部を備え、前記表示部は、さらに、検出された前記1以上の区切りの位置の情報を表示してもよい。
【0016】
この構成によれば、解析部によって検出された1以上の区切りの情報を表示することができる。したがって、ユーザは、表示された1以上の区切りの情報を見て、適切に第2再生位置を指定することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0017】
また例えば、前記解析部は、前記コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間の開始位置及び終了位置を前記1以上の区切りの位置として検出してもよい。
【0018】
この構成によれば、1以上の区切りの位置は、コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間の開始位置及び終了位置を含むことができる。したがって、ユーザは、区切りの情報を見ることにより、予め定められた条件を満たす区間を把握することができる。その結果、適切に第2再生位置を指定することができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0019】
また例えば、前記解析部は、前記コンテンツにおいて映像又は音声が切り替わる位置を前記1以上の区切りの位置として検出してもよい。
【0020】
この構成によれば、1以上の区切りの位置は、コンテンツにおいて映像又は音声が切り替わる位置を含むことができる。したがって、ユーザは、区切りの情報を見ることにより、映像又は音声が切り替わる位置を把握することができる。その結果、適切に第2再生位置を指定することができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0021】
また例えば、前記1以上の区切りの位置は、予め定められた時間間隔で周期的な位置を含んでもよい。
【0022】
この構成によれば、1以上の区切りの位置は、予め定められた時間間隔で周期的な位置を含むことができる。したがって、ユーザは、区切りの情報を見ることにより、コンテンツ内の位置を把握することができる。その結果、適切に第2再生位置を指定することができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0023】
また例えば、前記表示部は、さらに、前記第2再生位置を指定するための移動可能なインジケータを表示し、前記第2再生位置を指定する操作は、前記第2再生位置に対応する位置へ前記インジケータを移動させる操作であってもよい。
【0024】
この構成によれば、第2再生位置に対応する位置へインジケータを移動させる操作により、第2再生位置を指定することができる。したがって、容易に第2再生位置の指定を行うことができる。
【0025】
また例えば、前記解析部は、前記1以上の区切りに対応する1以上の画像を生成し、前記1以上の区切りの情報は、前記1以上の画像を含んでもよい。
【0026】
この構成によれば、1以上の区切りに対応する1以上の画像を表示することができる。したがって、ユーザは、表示された1以上の画像に基づいて、容易に第2再生位置の指定を行うことができる。
【0027】
また例えば、前記1以上の画像は、複数の画像であり、前記入力部が、前記複数の画像のうちの1つの画像を指定する操作を受けた場合、前記表示部は、指定された前記画像の表示領域よりも大きな領域に、前記再生部によって前記第2再生位置から再生された前記コンテンツを表示し、かつ、前記複数の画像のうちの残りの画像の表示領域を縮小してもよい。
【0028】
この構成によれば、ユーザから第1画像を指定する操作を受けた場合、第1画像の表示領域よりも大きな領域に、再生部によって第2再生位置から再生されたコンテンツを表示し、かつ、第2画像の表示領域を縮小することができる。したがって、再生されたコンテンツを大きく表示することができ、コンテンツの視認性を向上させることができる。
【0029】
また例えば、前記入力部は、さらに、前記第2再生位置と、前記再生部による前記コンテンツの再生位置とのうちの一方を前記第1再生位置として選択する操作を受けてもよい。
【0030】
この構成によれば、第2再生位置と、再生部によるコンテンツの再生位置との中から選択された一方を、第1再生位置と決定することができる。したがって、ユーザは、第2再生位置から再生されたコンテンツに応じて第1再生位置を決定することができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0031】
また例えば、前記制御装置は、さらに、前記通信ネットワークにおいて、前記コンテンツの解析を分散処理するための1以上の機器を検出する検出部を備え、前記解析部は、前記検出部によって検出された前記1以上の機器との分散処理によって前記コンテンツを解析してもよい。
【0032】
この構成によれば、コンテンツの解析処理を分散処理することができる。したがって、制御装置の負荷を低下させ、解析処理速度を向上させることができる。
【0033】
また例えば、前記解析部は、前記検出部によって検出された前記1以上の機器の数に応じて、前記コンテンツを分割することにより、第1解析範囲及び第2解析範囲を含む複数の解析範囲を決定する分割部と、前記第1解析範囲で前記コンテンツを解析する範囲解析部と、を備え、前記制御装置は、さらに、前記第2解析範囲の情報を前記1以上の機器の1つに送信する送信部を備え、前記受信部は、さらに、前記1以上の機器の1つから前記第2解析範囲の解析結果を受信し、前記解析部は、さらに、前記範囲解析部による前記第1解析範囲の解析結果と、前記機器による前記第2解析範囲の解析結果とに基づいて前記コンテンツ内の区切りを検出する区切り検出部を備えてもよい。
【0034】
この構成によれば、複数の解析範囲の解析結果に基づいてコンテンツに区切りを付与することができる。
【0035】
また例えば、前記解析部は、さらに、前記解析部による前記第1解析範囲の解析結果及び前記機器による前記第2解析範囲の解析結果を前記制御装置及び前記機器で共有する共有部を備えてもよい。
【0036】
この構成によれば、分散処理された解析の結果を、解析を行った装置同士で共有することができる。したがって、例えば制御装置が通信ネットワークに接続不能となった場合に、制御装置に代わって他の装置が再生制御を行うことができ、システムの信頼性を向上させることができる。
【0037】
また例えば、前記制御装置は、さらに、前記コンテンツを再生する再生部と、前記再生部によって再生された前記コンテンツを表示する表示部と、を備え、前記制御部は、さらに、前記再生装置における前記コンテンツの再生と、前記再生部による前記コンテンツの再生とを同期させ、前記制御部は、前記再生部によって再生された前記コンテンツに基づいて前記第1再生位置の情報を前記再生装置に送信してもよい。
【0038】
この構成によれば、再生装置におけるコンテンツの再生と、制御装置の再生部によるコンテンツの再生とを同期させることができる。したがって、ユーザは、制御装置において表示されたコンテンツを見ながら、第1再生位置を決定することができる。つまり、ユーザは制御装置及び再生装置の両方を見る必要がなく、制御装置のみで第1再生位置を決定することができる。したがって、ユーザの操作性を向上させることができ、再生装置におけるコンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0039】
また例えば、前記コンテンツは、第1言語の第1音声及び第2言語の第2音声を含み、前記再生装置は、前記第1音声を再生し、前記再生部は、前記第2音声を再生してもよい。
【0040】
この構成によれば、再生装置で第1言語の第1音声を再生し、制御装置で第2言語の第2音声を再生することができる。したがって、再生装置の視聴者と制御装置のユーザとで異なる言語の音声を聴くことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0041】
また例えば、前記コンテンツは、第1映像及び第2映像を含むマルチビュー映像コンテンツであり、前記再生装置は、前記第1映像を再生し、前記再生部は、前記第2映像を再生してもよい。
【0042】
この構成によれば、再生装置で第1映像を再生し、制御装置で第2映像を再生することができる。したがって、再生装置の視聴者と制御装置のユーザとで異なるビューの映像を見ることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0043】
また例えば、前記制御装置は、DLNAガイドラインに準拠したデジタルメディアコントローラとして機能してもよい。
【0044】
この構成によれば、DLNAガイドラインに準拠したシステムに本発明の一態様を適用することができる。
【0045】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0046】
本発明の一態様に係る制御装置は、通信ネットワークを介した映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0049】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0050】
(実施の形態1)
[コンテンツ再生システムの構成]
実施の形態1に係るコンテンツ再生システムの構成について
図1及び
図2を参照しながら説明する。
【0051】
図1は、コンテンツ再生システムの概念図である。
図2は、実施の形態1におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示すブロック図である。
【0052】
本実施の形態において、コンテンツ再生システム100は、DLNAガイドラインに準拠したシステムであり、DMC110と、DMR120と、DMS130と、を備える。DMC110、DMR120及びDMS130は、互いに、通信ネットワーク(例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)など)を介して接続されている。
【0053】
以下に、コンテンツ再生システム100に含まれる各装置の詳細な構成について説明する。
【0054】
[DMCの構成]
まず、DMC110について説明する。DMC110は、再生装置(ここではDMR120)におけるコンテンツの再生を制御する制御装置の一例である。以下では、コンテンツが映像コンテンツである場合について説明するが、コンテンツは映像コンテンツに限られない。映像コンテンツとは、少なくとも映像を含むコンテンツデータである。映像コンテンツは、音声を含んでもよい。
【0055】
DMC110は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。DMC110は、通信部111と、解析部112と、決定部113と、制御部114と、を備える。
【0056】
通信部111は、DMR120及びDMS130に情報を送信する送信部111aと、DMR120及びDMS130から情報を受信する受信部111bと、を備える。例えば、通信部111は、通信ネットワーク上の機器と通信を行うためのネットワークアダプタによって実現される。
【0057】
送信部111aは、制御部114からの指示に従って、映像コンテンツの現在の再生位置を変更する指示をDMR120に送信する。また、送信部111aは、DMS130に、映像コンテンツの要求を送信してもよい。
【0058】
受信部111bは、DMS130から映像コンテンツを受信し、解析部112に出力する。さらに、受信部111bは、DMR120から、映像コンテンツの現在の再生位置の情報を受信し、制御部114に出力する。現在の再生位置とは、再生中の映像において現在再生されているピクチャの時間的な位置を意味する。
【0059】
解析部112は、受信部111bがDMS130から受信した映像コンテンツを解析し、解析結果を決定部113に出力する。
【0060】
具体的には、解析部112は、映像コンテンツを解析することにより、映像コンテンツ内の区切りの位置を検出し、当該位置に第1チャプタ及び第2チャプタを付与する。チャプタは、映像内の時間的な区切りを表す情報である。ここでは、第1チャプタは、映像コンテンツにおいて第2チャプタよりも時間的に前に位置するチャプタである。また、チャプタを付与するとは、チャプタの時間的な位置を決定することを意味する。解析部112は、第1チャプタ及び第2チャプタの情報を決定部113に出力する。
【0061】
本実施の形態では、解析部112は、映像コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間(以下、特定区間という)を検出する。そして、解析部112は、検出された特定区間の開始位置及び終了位置に第1チャプタ及び第2チャプタを付与する。
【0062】
予め定められた条件は、映像コンテンツの映像及び/又は音声によって定義される。例えば、予め定められた条件は、映像コンテンツに含まれるCMの区間を検出するための条件である。具体的には、予め定められた条件は、例えば、無音区間、映像のシーン切り替え、あるいは、映像内の所定の画像領域におけるマークの有無などによって定義される。
【0063】
決定部113は、受信部111bがDMS130から受信した映像コンテンツを用いて、映像コンテンツの第1再生位置を決定する。つまり、決定部113は、解析部112による映像コンテンツの解析結果に基づいて第1再生位置を決定する。第1再生位置とは、映像コンテンツ内の時間的な位置を示す。
【0064】
本実施の形態では、決定部113は、解析部112によって付与された第2チャプタの位置を第1再生位置と決定する。つまり、決定部113は、映像コンテンツ内の特定区間の終了位置を第1再生位置と決定する。決定部113は、解析部112による解析結果及び決定した第1再生位置を制御部114に出力する。
【0065】
制御部114は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を、決定部113により決定された第1再生位置に移動させる。具体的には、制御部114は、送信部111aを介して、現在の再生位置を第1再生位置に変更するための制御メッセージをDMR120に送信する。
【0066】
本実施の形態では、制御部114は、DMR120から受信した現在の再生位置の情報に基づいて制御メッセージを自動的に送信する。具体的には、制御部114は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達したときに、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を第2チャプタの位置(第1再生位置)に移動させる。つまり、制御部114は、DMR120において特定区間を再生させずにスキップさせる。
【0067】
[DMRの構成]
次に、DMR120について説明する。DMR120は、映像コンテンツを再生する再生装置の一例である。DMR120は、例えば、ディスプレイ、テレビ受像機などである。DMR120は、通信部121と、再生部122と、表示部123と、を備える。
【0068】
通信部121は、DMC110及びDMS130に情報を送信する送信部121aと、DMC110及びDMS130から情報を受信する受信部121bと、を備える。例えば、通信部121は、通信ネットワーク上の機器と通信を行うためのネットワークアダプタによって実現される。
【0069】
送信部121aは、映像コンテンツの現在の再生位置の情報をDMC110に送信する。
【0070】
受信部121bは、DMS130から映像コンテンツを受信し、再生部122に出力する。さらに、受信部111bは、DMR120から再生位置の変更指示を受信し、再生部122に出力する。
【0071】
再生部122は、DMS130から受信した映像コンテンツを再生し、表示部123に出力する。さらに、再生部122は、DMR120から受信した再生位置の変更指示に従って、現在の再生位置を変更する。本実施の形態では、再生部122は、現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達したときに、DMR120から受信した再生位置の変更指示に従って、現在の再生位置を第2チャプタの位置に移動する。
【0072】
表示部123は、再生部122によって再生された映像コンテンツを表示する。
【0073】
[DMSの構成]
最後に、DMS130について説明する。DMS130は、映像コンテンツを有するサーバ装置の一例である。DMS130は、例えば、ディスクレコーダ、ホームサーバなどである。DMS130は、通信部131と、記憶部132と、を備える。
【0074】
通信部131は、DMC110及びDMR120に情報を送信する送信部131aと、DMC110及びDMR120から情報を受信する受信部131bと、を備える。例えば、通信部131は、通信ネットワーク上の機器と通信を行うためのネットワークアダプタによって実現される。
【0075】
送信部131aは、映像コンテンツをDMC110及びDMR120に送信する。また、送信部131aは、送信可能な1以上の映像コンテンツのリストをDMC110に送信してもよい。
【0076】
受信部131bは、DMC110及びDMR120から、映像コンテンツの要求を受信する。
【0077】
記憶部132は、1以上の映像コンテンツを記憶している。記憶部132は、例えば、ハードディスクドライブ、半導体メモリなどによって実現される。
【0078】
[コンテンツ再生システムの動作]
以上のように構成されたコンテンツ再生システム100の動作について
図3を参照しながら説明する。
図3は、実施の形態1におけるコンテンツ再生システムの動作を示すシーケンス図である。
【0079】
まず、DMC110は、DMR120に映像コンテンツの再生開始を指示する(S101)。例えば、DMC110は、DMS130から受信した映像コンテンツのリストの中からユーザによって選択された映像コンテンツを再生する制御メッセージ(再生指示)を、送信部111aを介してDMR120に送信する。
【0080】
さらに、DMC110は、DMR120への再生指示に対応する映像コンテンツの送信をDMS130に要求する(S102)。具体的には、DMC110は、映像コンテンツの送信を要求する制御メッセージ(コンテンツ要求)を、送信部111aを介してDMS130に送信する。
【0081】
また、DMR120は、DMC110からの再生指示に対応する映像コンテンツの送信をDMS130に要求する(S103)。具体的には、DMR120は、映像コンテンツの送信を要求する制御メッセージ(コンテンツ要求)を、送信部121aを介してDMS130に送信する。
【0082】
DMS130は、コンテンツ要求に対して、送信部131aを介してDMC110及びDMR120への映像コンテンツの送信を開始する(S104)。具体的には、DMS130は、映像コンテンツのビットストリームをDMC110及びDMR120へ送信する。
【0083】
DMR120の再生部122は、DMS130から受信した映像コンテンツの再生を開始する(S105)。その後、DMR120は、映像コンテンツの再生中に、現在の再生位置を示すイベント通知メッセージをDMC110に適宜送信する。
【0084】
DMC110の解析部112は、DMS130から受信した映像コンテンツを解析する(S106)。その結果、映像コンテンツに含まれる特定区間の開始位置及び終了位置に第1チャプタ及び第2チャプタが付与される。DMC110の決定部113は、第2チャプタの位置を第1再生位置と決定する(S107)。
【0085】
DMC110の制御部114は、DMR120から受信した現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達したときに、現在の再生位置を第1再生位置(第2チャプタの位置)に移動させる(S108)。具体的には、制御部114は、現在の再生位置を第1再生位置に変更する制御メッセージ(再生位置変更指示)を、送信部111aを介してDMR120に送信する。
【0086】
DMR120の再生部122は、再生位置の変更指示に従って、現在の再生位置を第1再生位置に移動させる(S109)。例えば、DMR120の再生部122は、第1再生位置からのビットストリームの送信を要求する制御メッセージを、送信部121aを介してDMS130に送信する。そして、DMR120の再生部122は、DMS130から送信された第1再生位置からのビットストリームを再生することにより、現在の再生位置を第1再生位置に移動させる。
【0087】
その後、DMS130は、映像コンテンツの送信を終了する(S110)。例えば、DMS130は、映像コンテンツのビットストリームを最後まで送信したときに映像コンテンツの送信を終了する。DMR120の再生部122は、映像コンテンツの送信の終了にともなって、映像コンテンツの再生を終了する(S111)。
【0088】
[DMCの動作]
次に、DMC110の動作について
図4を参照しながら説明する。
図4は、実施の形態1におけるDMCの動作を示すフローチャートである。
【0089】
まず、制御部114は、DMS130に格納された映像コンテンツの再生を指示する(S121)。例えば、制御部114は、映像コンテンツのアドレスを含む制御メッセージをDMR120に送信する。
【0090】
受信部111bは、DMS130から映像コンテンツを受信する(S122)。そして、解析部112は、受信された映像コンテンツを解析することにより、映像コンテンツに第1チャプタ及び第2チャプタを付与する(S123)。
【0091】
決定部113は、解析結果に従って第1再生位置を決定する(S124)。具体的には、決定部113は、第2チャプタの位置を第1再生位置と決定する。
【0092】
受信部111bは、DMR120から、現在の再生位置の情報を受信する(S125)。
【0093】
制御部114は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達したか否かを判定する(S126)。例えば、制御部114は、現在の再生位置を示すタイムスタンプと第1チャプタの位置を示すタイムスタンプとを比較し、第1チャプタの位置を示すスタンプが現在の再生位置を示すタイムスタンプを超えたときに現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達したと判定する。
【0094】
ここで、現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達した場合(S126のYes)、制御部114は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を、ステップS124で決定された第1再生位置に移動させ(S127)、ステップS125に戻る。
【0095】
一方、現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達していない場合(S126のNo)、制御部114は、DMR120において映像コンテンツの再生が終了したか否かを判定する(S128)。ここで、映像コンテンツの再生が終了した場合(S128のYes)、処理を終了する。一方、映像コンテンツの再生が終了していない場合(S128のNo)、ステップS125に戻る。
【0096】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム100によれば、DMC110は、DMS130から受信した映像コンテンツを用いて、移動先の再生位置である第1再生位置を決定することができる。したがって、DMC110は、映像コンテンツに適した第1再生位置を決定することができ、通信ネットワークを介した映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。特に、DMS130ではなくDMC110が第1再生位置を決定することができるので、DMS130に、第1再生位置の決定のための特別な処理が要求されない。したがって、DLNAガイドラインに準拠したシステムに容易に本発明の一態様を適用することができる。さらに、DMR120が第1再生位置を決定しないので、DMR120の処理能力が低い場合にも問題なく第1再生位置が決定されうる。したがって、処理能力が低いテレビ受像機などがDMR120に利用されている場合でも、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0097】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム100によれば、DMC110は、映像コンテンツを解析し、その解析結果に基づいて第1再生位置を決定することができる。したがって、DMC110は、映像コンテンツにより適した第1再生位置を決定することができ、通信ネットワークを介した映像コンテンツの再生の制御をより効果的に行うことができる。
【0098】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム100によれば、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置が第1チャプタの位置に到達したときに、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を第1再生位置(第2チャプタの位置)に移動させることができる。したがって、第1チャプタと第2チャプタとの間の区間を自動的にスキップして映像コンテンツを再生させることができ、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0099】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム100によれば、映像コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間の開始位置及び終了位置に第1チャプタ及び第2チャプタを付与することができる。したがって、予め定められた条件を満たす区間を自動的にスキップして映像コンテンツを再生させることができ、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0100】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、ユーザの操作に基づいて第1再生位置が決定される点が、主として実施の形態1と異なる。以下に、実施の形態1と異なる点を中心に、実施の形態2について説明する。
【0101】
[コンテンツ再生システムの構成]
実施の形態2に係るコンテンツ再生システムの構成について
図5を参照しながら説明する。
【0102】
図5は、実施の形態2におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示すブロック図である。
図5において、
図2と同一又は類似の構成については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0103】
本実施の形態において、コンテンツ再生システム200は、実施の形態1と同様にDLNAガイドラインに準拠したシステムであり、互いに通信ネットワークを介して接続された、DMC210、DMR120及びDMS130を備える。
【0104】
以下に、コンテンツ再生システム200に含まれるDMC210の詳細な構成について説明する。
【0105】
[DMCの構成]
DMC210は、再生装置(ここではDMR120)における映像コンテンツの再生を制御する制御装置の一例である。DMC210は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。DMC210は、通信部111と、解析部212と、入力部217と、再生部215と、表示部216と、決定部213と、制御部214と、を備える。
【0106】
解析部212は、受信部111bがDMS130から受信した映像コンテンツを解析することにより、映像コンテンツに1以上のチャプタを付与する。例えば、解析部212は、実施の形態1と同様に、映像コンテンツ内の特定区間を検出し、検出された特定区間の開始位置及び終了位置にチャプタを付与してもよい。
【0107】
また例えば、解析部212は、映像コンテンツにおいて映像又は音声が切り替わる位置を検出し、検出された位置にチャプタを付与してもよい。映像が切り替わる位置の検出方法は、特に限定される必要はなく、従来のシーンチェンジ検出方法が用いられればよい。
【0108】
また例えば、解析部212は、予め定められた一定の時間間隔で周期的にチャプタを付与してもよい。一定の時間間隔は、任意の時間間隔でよく、例えばユーザからの入力に従って定められてもよい。
【0109】
入力部217は、例えばタッチディスプレイ、マウスなどの入力デバイスであり、映像コンテンツ内の第2再生位置を指定する操作をユーザから受ける。第2再生位置は、映像コンテンツ内の時間的な位置を示す。例えば、入力部217は、後述する表示部216によって表示された1以上のチャプタの情報に基づいて、1つのチャプタの指定をユーザから受ける。この場合、第2再生位置は、ユーザによって指定された1つのチャプタの位置となる。
【0110】
再生部215は、入力部217を介してユーザに指定された第2再生位置から映像コンテンツを再生し、再生した映像コンテンツを表示部216に出力する。
【0111】
表示部216は、例えばタッチディスプレイなどの表示デバイスであり、再生部215によって第2再生位置から再生された映像コンテンツを表示する。また、表示部216は、解析部212によって付与された1以上のチャプタの情報を表示する。例えば、表示部216は、1以上のチャプタの時間的な位置を示す1以上のマークを表示する。また例えば、表示部216は、1以上のチャプタのサムネイル画像を表示してもよい。
【0112】
決定部213は、再生部215によって第2再生位置から再生された映像コンテンツに基づいて第1再生位置を決定する。例えば、決定部213は、再生部215による映像コンテンツの現在の再生位置と、入力部217を介してユーザから指定された第2再生位置とのうちの一方を第1再生位置と決定する。
【0113】
制御部214は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を、決定部213により決定された第1再生位置に移動させる。具体的には、制御部214は、実施の形態1と同様に、送信部111aを介して、DMR120に現在の再生位置を第1再生位置に変更するための制御メッセージを送信する。
【0114】
[コンテンツ再生システムの動作]
以上のように構成されたコンテンツ再生システム200の動作について
図6を参照しながら説明する。
図6は、実施の形態2におけるコンテンツ再生システムの動作を示すシーケンス図である。
図6において、
図3と同一又は類似のステップについては、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0115】
DMS130により映像コンテンツの送信が開始された後(S104)、DMC210の解析部212は、DMS130から受信した映像コンテンツを解析する(S201)。その結果、1以上のチャプタが映像コンテンツに付与される。
【0116】
DMC210の入力部217は、ユーザから第2再生位置の入力を受ける(S202)。DMC210の再生部215は、第2再生位置から映像コンテンツを再生し、表示部216は、再生された映像コンテンツを表示する(S203)。
【0117】
DMC210の決定部213は、表示部216に表示された映像コンテンツに基づいて、第1再生位置を決定する(S204)。
【0118】
[DMCの動作]
次に、DMC210の動作について
図7〜
図9を参照しながら説明する。
図7は、実施の形態2におけるDMCの動作を示すフローチャートである。
図7において、
図4と同一又は類似のステップについては、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0119】
受信部111bがDMS130から映像コンテンツを受信した後(S122)、解析部212は、映像コンテンツを解析することにより、映像コンテンツに1以上のチャプタを付与する(S221)。本実施の形態では、チャプタは、ユーザの入力をサポートするための情報として利用される。したがって、チャプタの位置は、CMなどの特定区間の開始位置及び終了位置に限定される必要はない。
【0120】
表示部216は、ステップS221で付与されたチャプタの情報を表示する(S222)。例えば、表示部216は、
図8に示すように、スライダー上の対応する位置にチャプタの情報を表示する。
【0121】
図8は、実施の形態2においてチャプタの情報を表示するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)の一例を示す。
図8において、表示部216は、スライダー2000及び再生コントロール2003を表示する。
【0122】
スライダー2000は、直線移動可能なインジケータを有するGUI要素であり、シークバーとも呼ばれる。スライダー2000は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を示すインジケータ2001と、4つのチャプタの位置を示す4つのチャプタマーク2002とを含む。ユーザは、4つのチャプタマーク2002を参考にして、インジケータ2001を移動させることにより、移動後のインジケータ2001の位置を第2再生位置として指定する。つまり、第2再生位置を指定する操作は、スライダー2000上の第2再生位置に対応する位置へインジケータ2001を移動させる操作である。
【0123】
再生コントロール2003は、DMC110における映像コンテンツの再生を制御するためのGUIコンポーネントである。ユーザは、再生コントロール2003を用いて、表示部216に表示された映像コンテンツの再生(早送り、巻き戻し、一時停止など)を制御することができる。
【0124】
制御部214は、入力部217がユーザから第2再生位置の入力を受けたか否かを判定する(S223)。ここで、入力部217がユーザから第2再生位置の入力を受けた場合(S223のYes)、再生部215は、第2再生位置から映像コンテンツを再生し、表示部216は、再生された映像コンテンツを表示する(S224)。
【0125】
図9は、実施の形態2において第2再生位置から再生された映像コンテンツの表示の一例を示す。
図9では、表示部216は、第2再生位置から再生された映像コンテンツ2004を表示している。また、表示部216は、入力部217を介してユーザから指定された第2再生位置を選択するための第1ボタン2005と、再生部215による映像コンテンツの現在の再生位置を選択するための第2ボタン2006と、を表示している。ユーザは、DMC210によって第2再生位置から再生された映像コンテンツを見て、第1ボタン2005及び第2ボタン2006のいずれかを操作する。その結果、入力部217は、第2再生位置と、再生部215による映像コンテンツの現在の再生位置とのうちの一方を選択する操作をユーザから受ける。
【0126】
決定部213は、ユーザの操作に従って、入力部217を介して選択された第2再生位置及び再生部215による映像コンテンツの現在の再生位置のうちの一方を第1再生位置と決定する(S225)。制御部214は、DMR120における映像コンテンツの現在の再生位置を、ステップS225で決定された第1再生位置に移動させ(S127)、ステップS223に戻る。
【0127】
一方、入力部217がユーザから第2再生位置の入力を受けていない場合(S223のNo)、制御部214は、DMR120において映像コンテンツの再生が終了したか否かを判定する(S128)。ここで、映像コンテンツの再生が終了した場合(S128のYes)、処理を終了する。一方、映像コンテンツの再生が終了していない場合(S128のNo)、ステップS223に戻る。
【0128】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム200によれば、DMC210の表示部216が第2再生位置から再生された映像コンテンツを表示することができ、その映像コンテンツに基づいて第1再生位置を決定することができる。したがって、ユーザは、DMC210において表示された映像コンテンツを見ながら、第1再生位置を決定することができる。つまり、ユーザはDMC210及びDMR120の両方を見る必要がなく、DMC210のみで第1再生位置を決定することができる。したがって、ユーザの操作性を向上させることができ、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0129】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム200によれば、解析部212によって付与された1以上のチャプタの情報を表示することができる。したがって、ユーザは、表示された1以上のチャプタの情報を見て、適切に第2再生位置を指定することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0130】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム200によれば、映像コンテンツ内の予め定められた条件を満たす区間の開始位置及び終了位置の各々にチャプタを付与することができる。また、映像コンテンツにおいて映像又は音声が切り替わる位置にチャプタを付与することもできる。また、予め定められた時間間隔で周期的にチャプタを付与することもできる。したがって、ユーザは、チャプタの情報を見て操作することにより、適切に第2再生位置を指定することができ、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0131】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム200によれば、スライダー上の第2再生位置に対応する位置へインジケータを移動させる操作により、第2再生位置を指定することができる。したがって、容易に第2再生位置の指定を行うことができる。
【0132】
また、本実施の形態に係るDMC210によれば、第2再生位置と、再生部215による映像コンテンツの現在の再生位置との中から選択された一方を、第1再生位置と決定することができる。したがって、ユーザは、第2再生位置から再生された映像コンテンツに応じて第1再生位置を決定することができ、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0133】
(実施の形態2の変形例)
上記実施の形態2では、スライダーを用いて第2再生位置が指定されていたが、GUIはこれに限定されない。例えば、チャプタのサムネイル画像を用いて第2再生位置が指定されてもよい。
【0134】
図10は、実施の形態2の変形例においてチャプタの情報を表示するGUIの一例を示す。
図10において、チャプタの情報は、チャプタに対応するサムネイル画像である。チャプタに対応するサムネイル画像とは、チャプタの位置における映像コンテンツのサンプル画像である。
【0135】
ここでは、表示部216は、第1チャプタに対応する第1サムネイル画像2011と、第2チャプタに対応する第2サムネイル画像2012と、第3チャプタに対応する第3サムネイル画像2013と、第4チャプタに対応する第4サムネイル画像2014と、を表示する。これらのサムネイル画像は、解析部212によって生成される。
【0136】
ユーザは、第1サムネイル画像2011〜第4サムネイル画像2014のいずれかを操作することにより、第1サムネイル画像2011〜第4サムネイル画像2014のいずれかを指定する。ここで、例えば、第1サムネイル画像2011を指定する操作をユーザから受けた場合、第1チャプタの位置が第2再生位置と決定され、
図11に示すような画面に遷移する。
【0137】
図11は、実施の形態2の変形例において第2再生位置から再生された映像コンテンツの表示の一例を示す。
図11において、表示部216は、
図10に示す第1サムネイル画像2011の表示領域よりも大きな領域に、再生部215によって第2再生位置から再生された映像コンテンツ2015を表示する。さらに、表示部216は、第2サムネイル画像2012〜第4サムネイル画像2014の各々の表示領域を縮小する。
【0138】
[効果]
以上のように本変形例に係るコンテンツ再生システム200によれば、1以上のチャプタに対応する1以上のサムネイル画像を表示することができる。したがって、ユーザは、表示された1以上のサムネイル画像に基づいて、容易に第2再生位置の指定を行うことができる。
【0139】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム200によれば、ユーザから第1サムネイル画像を指定する操作を受けた場合、第1サムネイル画像の表示領域よりも大きな領域に、再生部215によって第2再生位置から再生された映像コンテンツを表示し、かつ、第2サムネイル画像の表示領域を縮小することができる。したがって、再生された映像コンテンツを大きく表示することができ、映像コンテンツの視認性を向上させることができる。
【0140】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、DMCとDMRとで同一の映像コンテンツを同期して再生する点が、上記各実施の形態と異なる。以下に、実施の形態1及び2と異なる点を中心に、実施の形態3について説明する。
【0141】
[コンテンツ再生システムの構成]
実施の形態3に係るコンテンツ再生システムの構成について
図12を参照しながら説明する。
【0142】
図12は、実施の形態3におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示すブロック図である。
図12において、
図2又は
図5と同一又は類似の構成については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0143】
本実施の形態において、コンテンツ再生システム300は、実施の形態1及び2と同様にDLNAガイドラインに準拠したシステムであり、互いに通信ネットワークを介して接続された、DMC310、DMR120及びDMS130を備える。
【0144】
以下に、コンテンツ再生システム300に含まれるDMC310の詳細な構成について説明する。
【0145】
[DMCの構成]
DMC310は、再生装置(ここではDMR120)における映像コンテンツの再生を制御する制御装置の一例である。DMC310は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。DMC310は、通信部111と、入力部217と、再生部315と、表示部216と、決定部313と、制御部314と、を備える。
【0146】
再生部315は、DMS130から受信した映像コンテンツを再生する。このとき、制御部314からの制御に従って映像コンテンツが再生されることで、再生部315における映像コンテンツの再生は、DMR120における映像コンテンツの再生と同期する。
【0147】
また、再生部315は、DMR120において再生される映像又は音声と異なる映像又は音声を再生してもよい。例えば、映像コンテンツが第1言語の第1音声と第2言語の第2音声とを含む場合、DMR120は第1音声を再生し、DMC310の再生部315は第2音声を再生してもよい。
【0148】
また例えば、映像コンテンツが第1ビューの第1映像及び第2ビューの第2映像を含むマルチビュー映像コンテンツである場合、DMR120は第1映像を再生し、DMC310の再生部315は第2映像を再生してもよい。
【0149】
制御部314は、DMR120における映像コンテンツの再生と、再生部315による映像コンテンツの再生とを同期させる。例えば、制御部314は、再生部315における現在の再生位置の情報に基づいてDMR120を制御することにより、DMR120における映像コンテンツの再生を、再生部315による映像コンテンツの再生に同期させる。例えば、入力部217を介してユーザから第1再生位置の入力を受けた場合に、制御部314は、再生部315における現在の再生位置を当該第1再生位置に移動させるとともに、DMR120における現在の再生位置を当該第1再生位置に移動させる。
【0150】
決定部313は、再生部315によって再生された映像コンテンツに基づいて第1再生位置を決定する。例えば、決定部313は、入力部217を介してユーザから指定された第2再生位置を第1再生位置と決定する。
【0151】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム300によれば、DMR120における映像コンテンツの再生と、DMC310の再生部315による映像コンテンツの再生とを同期させることができる。したがって、ユーザは、DMC310において表示された映像コンテンツを見ながら、第1再生位置を決定することができる。つまり、ユーザはDMC310及びDMR120の両方を見る必要がなく、DMC310のみで第1再生位置を決定することができる。したがって、ユーザの操作性を向上させることができ、DMR120における映像コンテンツの再生の制御を効果的に行うことができる。
【0152】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム300によれば、DMR120で第1言語の第1音声を再生し、DMC310で第2言語の第2音声を再生することができる。したがって、DMR120の視聴者とDMC310のユーザとで異なる言語の音声を聴くことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0153】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム300によれば、DMR120で第1ビューの第1映像を再生し、DMC310で第2ビューの第2映像を再生することができる。したがって、DMR120の視聴者とDMC310のユーザとで異なるビューの映像を見ることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0154】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。実施の形態4では、映像コンテンツの解析が分散処理される点が、主として実施の形態1と異なる。以下に、実施の形態1と異なる点を中心に、実施の形態4について説明する。
【0155】
[コンテンツ再生システムの構成]
実施の形態4に係るコンテンツ再生システムの構成について
図13を参照しながら説明する。
【0156】
図13は、実施の形態4におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示すブロック図である。
図13において、
図2と同一又は類似の構成については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0157】
本実施の形態において、コンテンツ再生システム400は、実施の形態1と同様にDLNAガイドラインに準拠したシステムであり、互いに通信ネットワークを介して接続された、第1DMC410、第2DMC420、DMR120及びDMS130を備える。
【0158】
第1DMC410は、再生装置(ここではDMR120)における映像コンテンツの再生を制御する制御装置の一例である。第1DMC410は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。
【0159】
第2DMC420は、映像コンテンツの解析に対する分散処理のための機器の一例である。第2DMC420は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。分散処理とは、複数の機器によって1つの処理を分散して処理することを意味する。
【0160】
以下に、コンテンツ再生システム400に含まれる第1DMC410及び第2DMC420の詳細な構成について説明する。
【0161】
[第1DMCの構成]
第1DMC410は、通信部111と、解析部412と、検出部418と、決定部113と、制御部114と、を備える。
【0162】
検出部418は、通信ネットワークにおいて、映像コンテンツの解析を分散処理するための1以上の機器を検出する。例えば、検出部418は、機器が通信ネットワークに参加したときに当該機器から受信した通知メッセージに基づいて、分散処理のための1以上の機器を検出する。また例えば、検出部418は、通信ネットワーク上の機器にマルチキャストで実行可能なサービスを問い合わせることで、分散処理のための1以上の機器を検出してもよい。
【0163】
解析部412は、検出部418によって検出された1以上の機器と分散処理によって映像コンテンツを解析する。具体的には、解析部412は、分割部412aと、範囲解析部412bと、チャプタ付与部412cと、共有部412dと、を備える。
【0164】
分割部412aは、検出部418によって検出された1以上の機器の数に応じて映像コンテンツを分割することにより、第1解析範囲及び第2解析範囲を含む複数の解析範囲を決定する。例えば、分割部412aは、検出部418によって検出された1以上の機器の数が1である場合、映像コンテンツを2つに分割して2つの解析範囲を決定する。具体的には、分割部412aは、例えば、1200秒の映像コンテンツを時間的に分割して、第1解析範囲及び第2解析範囲を0秒〜600秒及び600秒〜1200秒と決定する。
【0165】
決定された第1解析範囲は、範囲解析部412bに通知される。また、第2解析範囲は、検出部418によって検出された1以上の機器のうちの1つである第2DMC420に送信部111aにより送信される。その結果、第2解析範囲の解析結果が第2DMC420から受信部111bによって受信される。
【0166】
範囲解析部412bは、第1解析範囲で映像コンテンツを解析する。具体的には、範囲解析部412bは、例えば、第1解析範囲で特定される映像コンテンツの一部から特定区間を検出する。
【0167】
チャプタ付与部412cは、区切り検出部に相当し、範囲解析部412bによる第1解析範囲の解析結果と、第2DMC420による第2解析範囲の解析結果とに基づいて、映像コンテンツにチャプタを付与する。例えば、チャプタ付与部412cは、第1解析範囲の解析結果が示す第1特定区間の開始位置及び終了位置と、第2解析範囲の解析結果が示す第2特定区間の開始位置及び終了位置と、にチャプタを付与する。
【0168】
共有部412dは、範囲解析部412bによる第1解析範囲の解析結果及び第2DMC420による第2解析範囲の解析結果を、第1DMC410及び第2DMC420で共有する。例えば、共有部412dは、第1解析範囲の解析結果を送信部111aを介して第2DMC420に送信する。これにより、第1DMC410及び第2DMC420で第1解析範囲の解析結果及び第2解析範囲の解析結果が共有される。なお、第1解析範囲の解析結果及び第2解析範囲の解析結果に基づいて付与されたチャプタが共有されてもよい。
【0169】
[第2DMCの構成]
第2DMC420は、少なくとも、通信部421と、解析部422と、を備える。
【0170】
通信部421は、第1DMC410、DMR120及びDMS130に情報を送信する送信部421aと、第1DMC410、DMR120及びDMS130から情報を受信する受信部421bと、を備える。例えば、通信部421は、通信ネットワーク上の機器と通信を行うためのネットワークアダプタによって実現される。
【0171】
受信部421bは、第1DMC410から第2解析範囲の情報を受信し、解析部422に出力する。さらに、受信部421bは、DMS130から映像コンテンツを受信する。
【0172】
送信部421aは、解析部422による第2解析範囲の解析結果を第1DMC410に送信する。
【0173】
解析部422は、第2解析範囲で映像コンテンツを解析する。具体的には、解析部422は、例えば、第2解析範囲で特定される映像コンテンツの一部から特定区間を検出する。
【0174】
[コンテンツ再生システムの動作]
以上のように構成されたコンテンツ再生システム400の動作について
図14を参照しながら説明する。
図14は、実施の形態4におけるコンテンツ再生システムの動作を示すシーケンス図である。
図14において、
図3と同一又は類似のステップについては、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0175】
第1DMC410の検出部418は、通信ネットワークを検索して、映像コンテンツの解析を分散処理するための1以上の機器を検出する(S401)。
【0176】
第1DMC410の解析部412は、映像コンテンツを分割することにより、第1解析範囲及び第2解析範囲を含む複数の解析範囲を決定する(S402)。決定された第2解析範囲の情報は、第2DMC420に送信される。
【0177】
第1DMC410の解析部412は、第1解析範囲で映像コンテンツを解析する(S403)。
【0178】
第2DMC420の解析部422は、第2解析範囲で映像コンテンツを解析する(S404)。第2解析範囲の解析結果は、第1DMC410に送信される。
【0179】
第1DMC410の解析部412は、映像コンテンツの解析結果を第2DMC420と共有する(S405)。これにより、第1解析範囲の解析結果は、第2DMC420に送信される。
【0180】
第1DMC410の決定部313は、映像コンテンツの解析結果に基づいて第1再生位置を決定する(S107)。
【0181】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム400によれば、映像コンテンツの解析処理を分散処理することができる。したがって、第1DMC410の負荷を低下させ、解析処理速度を向上させることができる。
【0182】
また、本実施の形態に係るコンテンツ再生システム400によれば、分散処理された解析の結果を、解析を行った装置同士で共有することができる。したがって、例えば第1DMC410が通信ネットワークに接続不能となった場合に、第1DMC410に代わって第2DMC420が再生制御を行うことができ、コンテンツ再生システム400の信頼性を向上させることができる。
【0183】
(他の実施の形態)
以上、本発明の1つまたは複数の態様に係る制御装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の1つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0184】
例えば、上記各実施の形態において、コンテンツ再生システムは、DLNAガイドラインに準拠していたが、必ずしもDLNAガイドラインに準拠しなくてもよい。例えば、コンテンツ再生システムは、DLNAガイドラインに代わる標準規格に準拠してもよい。
【0185】
また、上記実施の形態2において、
図8のチャプタマーク2002のようにチャプタの情報が表示されていたが、必ずしもチャプタの情報は表示されなくてもよい。チャプタの情報を表示しない場合は、DMC210は、解析部212を備えなくてもよい。
【0186】
また、上記実施の形態2及びその変形例において、
図8〜
図11に示したGUIは、一例であり、このGUIに限定されない。例えば、第1ボタン2005及び第2ボタン2006の代わりに、ラジオボタン又はチェックボックスが用いられてもよい。また、ユーザの操作によらず、第2再生位置を固定的に第1再生位置と決定してもよい。また、スライダー又はサムネイル画像の代わりに、複数のチャプタの情報を選択するためのスピンボタンあるいはドロップダウンリストが用いられてもよい。
【0187】
また、上記実施の形態1において、予め定められた条件を満たす区間(特定区間)の一例として、CMの区間を検出するための条件を満たす区間を説明していたが、特定区間はこれに限定されない。例えば、特定区間は、映像コンテンツの最初の5分間など時間によって予め定義された区間であってもよい。
【0188】
また、上記各実施の形態におけるDMCが備える複数の構成要素は、複数の専用回路によって実現されてもよいし、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)によって実現されてもよい。また、DMCが備える複数の構成要素は、非一時的なメモリに格納されたインストラクション又はソフトウェアプログラムがプロセッサによって実行されることにより実現されてもよい。
【0189】
システムLSIは、複数の構成要素を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、例えば、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータシステムを含む。この場合、ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0190】
なお、ここでは、システムLSIとしたが、集積度の違いにより、IC、LSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0191】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0192】
また、本発明の一態様は、このような制御装置だけではなく、制御装置に含まれる特徴的な構成要素をステップとする制御方法であってもよい。また、本発明の一態様は、制御方法に含まれる特徴的な各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであってもよい。また、本発明の一態様は、そのようなコンピュータプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体であってもよい。
【0193】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェア(電子回路)で構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。また、各構成要素は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。例えば、
図2における解析部112、決定部113及び制御部114は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの非一時的な記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。