特許第6579130号(P6579130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6579130
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】楽器用スタンド
(51)【国際特許分類】
   G10G 5/00 20060101AFI20190912BHJP
   G10D 13/00 20060101ALI20190912BHJP
   G10B 3/00 20190101ALI20190912BHJP
【FI】
   G10G5/00
   G10D13/00 202
   G10B3/00 300
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-32773(P2017-32773)
(22)【出願日】2017年2月24日
(65)【公開番号】特開2018-136512(P2018-136512A)
(43)【公開日】2018年8月30日
【審査請求日】2018年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】山越 哲也
【審査官】 大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭61−022098(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10G 5/00
G10B 3/00
G10D 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々高さ調整自在である複数の脚柱を備えるスタンド本体と、
前記スタンド本体上に設置され、楽器が設置される楽器設置台と、
弾性体を有し、前記スタンド本体と前記楽器設置台とを連結する連結部と、を備え
前記弾性体の弾性変形により、前記スタンド本体の前記複数の脚柱の間で高さが異なる場合にも前記楽器設置台は傾斜した状態で支持されることを特徴とする楽器用スタンド。
【請求項2】
前記連結部は、前記楽器設置台と接続する第1接続部と、前記スタンド本体と接続する第2接続部と、を有し、前記弾性体は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項3】
前記第1接続部は、
前記楽器設置台の前記スタンド本体と対向する対向面に沿うプレートと、
前記プレートを前記楽器設置台の前記対向面に固定する固定具と、を有し、
前記固定具により前記プレートが前記楽器設置台の前記対向面に固定されることにより、前記第1接続部が前記楽器設置台に接続されることを特徴とする請求項2に記載の楽器用スタンド。
【請求項4】
前記固定具は雄ねじ部を有し、
前記プレートは前記雄ねじ部を通す貫通孔を有し、
前記楽器設置台は、前記貫通孔を貫通した前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を前記対向面に有することを特徴とする請求項3に記載の楽器用スタンド。
【請求項5】
前記弾性体は、ゴムであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の楽器用スタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器用スタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、例えばマリンバなどの音板打楽器が設置される楽器設置台と、楽器設置台の角度調整する自在継手とを備える楽器用スタンドが記載されている。特許文献1に記載の楽器用スタンドは、自在継手を備えることにより、高さ調整を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3656620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、自在継手は高価であるため、楽器用スタンドが高価になるという課題があった。
【0005】
本願は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、高さ調整を容易に行うことができる安価な楽器用スタンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、各々高さ調整自在である複数の脚柱を備えるスタンド本体と、スタンド本体上に設置され、楽器が設置される楽器設置台と、弾性体を有し、スタンド本体と楽器設置台とを連結する連結部と、を備え、弾性体の弾性変形により、スタンド本体の複数の脚柱の間で高さが異なる場合にも楽器設置台は傾斜した状態で支持されることを特徴とする楽器用スタンドを開示する。このようにすれば、連結部は弾性体を有するので、例えば、脚柱の1つだけが高さ変更され、複数の脚柱の高さが不揃いとなった場合にも、弾性体が弾性変形して楽器設置台を支持することができる。このため、演奏者は脚柱の高さを1つずつ変更していくことができるため、容易に高さ調整することができる。自在継手と比較して安価な弾性体を用いることにより、自在継手を用いた楽器用スタンドよりも安価な楽器用スタンドを提供することができる。
【発明の効果】
【0007】
本願に係る楽器用スタンドによれば、高さ調整を容易に行うことができる安価な楽器用スタンドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る楽器用スタンドを含むビブラフォンの斜視図である。
図2】連結部の分解斜視図である。
図3】パイプを省略して示すビブラフォンの側面図である。
図4】2つの脚柱の高さが不揃いとなった状態における楽器用スタンドの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
楽器用スタンド10を備えるビブラフォン1の概略構成について、図1を用いて説明する。ここで、方向は、図1に示す、演奏者から見た方向を用いて説明する。ビブラフォン1は、幹音音板部51、派生音音板部52、幹音パイプ部61、派生音パイプ部62、および楽器用スタンド10を備える。
【0010】
楽器用スタンド10は、楽器設置台20、スタンド本体30、および連結部70などを有する。楽器設置台20は、幹音音板部51、派生音音板部52、幹音パイプ部61、および派生音パイプ部62が設置されるものであり、1対の側枠21,21および4本の長枠22を有する。棒状である1対の側枠21,21は、枠状の楽器設置台20の左右辺を構成するものである。棒状である、4本の長枠22のうちの2本は楽器設置台20の前後辺を構成するものであり、残りの2本は前後方向の略中央に配設されている。
【0011】
スタンド本体30は、左右に配置された、各々高さ調整自在である1対の脚柱31,31と、1対の脚柱31,31を連結する連結バー32を有する。
【0012】
脚柱31はキャスター33,33、台座34、シリンダ35、ピストンロッド36、および支持部37を有する。前後方向に延びる台座34の前後方向における両端部の下面の各々には、キャスター33が取り付けられている。脚柱31はガススプリング構造を有し、ガス圧により、支持部37を昇降する。シリンダ35の下端部は台座34に固定されている。ピストンロッド36の上端部は支持部37が固定されており、下端部には不図示のピストンが取り付けられている。ピストンがシリンダ35の内部に収納されるように、ピストンロッド36の下端部がシリンダ35に挿入されている。気密性を有するシリンダ35は、内部空間がピストンにより上下2つに区切られており、2つの内部空間にはオイルが封入されている。さらに、2つの内部空間のうち、下側の空間にはフリーピストン(不図示)で仕切られた空間に圧縮ガスが封入されている。また、ピストンには、2つに区切られた内部空間を連通するオリフィス(不図示)が形成されている。
【0013】
圧縮ガスの圧力により、シリンダ35に形成された2つの内部空間の各々には、他方の内部空間側へピストンを移動させる力が生じる。ここで、ピストンロッド36はピストンの上側の面に接続されているため、ピストンの下側の内部空間と接する面積は、ピストンの上側の内部空間と接する面積よりも広い。このため、ピストンを移動させる力のうち、ピストンを上へ移動させる力の方が常に大きい。従って、支持部37の上に側枠21などが設置された状態で、例えば演奏者などが側枠21の位置を高くしたい場合、即ち、脚柱31を伸長させたい場合には、演奏者は軽い力で脚柱31を伸長させ、側枠21の設置位置を高くすることができる。尚、支持部37の上に側枠21などが設置され、ピストンロッド36に荷重がかけられた場合には、荷重とピストンを上へ移動させる力との均衡に応じて、ピストンは上下に移動し、ピストンロッド36は伸縮する。荷重が所定値より小さい場合にはピストンロッド36は伸び、支持部37は上昇する。一方、荷重が所定値より大きい場合にはピストンロッド36は縮み、支持部37は下降する。尚、脚柱31の長さは、脚柱31に設けられた不図示のストッパにより、シリンダ35に対するピストンロッド36の相対位置が固定されることにより、固定される。
【0014】
楽器設置台20はスタンド本体30上に設置され、スタンド本体30と楽器設置台20とは連結部70により連結される。連結部70の詳細については、後述する。
【0015】
幹音音板部51および派生音音板部52は、左右方向に並ぶ複数の音板5が不図示の紐により1綴りにされたものである。音板5は金属製の板であり、長辺の長さは音高に応じた長さとなっている。音板5は基本振動の節となる二箇所に、短辺方向に貫通する挿通孔(不図示)を有し、挿通孔に紐が挿通されることにより1綴りにされている。幹音音板部51および派生音音板部52は、それぞれ、楽器用スタンド10の前側、後側に設置されている。詳しくは、幹音音板部51および派生音音板部52は、それぞれ、2本の長枠22の上に設置されている。
【0016】
幹音パイプ部61および派生音パイプ部62は、左右方向に並ぶ複数のパイプ6の上端部が金属製の板(不図示)に固定されることより、一列に連結されたものである。パイプ6は金属製であり、音高に応じた長さを有している。パイプ6の上端は開放されており、下端は閉塞されている。幹音パイプ部61および派生音パイプ部62は、それぞれ、幹音音板部51および派生音音板部52の下方に設置されている。詳しくは、幹音パイプ部61および派生音パイプ部62は、パイプ6を固定している金属製の板の両端部が側枠21,21に引っ掛けられて、吊るされている。音高毎に、音板5とパイプ6とが1組にされており、音板5が振動すると組であるパイプ6が共鳴する。尚、図1では、複数ある音板5およびパイプ6の一部にのみ符号を付している。
【0017】
次に、連結部70について、図2を用いて詳述する。連結部70は、ゴム部材80、プレート90、つまみねじ71、および雄ねじ72などを有する。支持部37はT字状であり、前後方向の中央位置にピストンロッド36が挿入される挿入部38が形成されている。支持部37の上面39の前後方向の端部には雌ねじ部40,40が形成されている。側枠21のスタンド本体30と対向する面である対向面24の前後方向における端部には雌ねじ部25,25が形成されている。プレート90は側枠21の対向面24および支持部37の上面39に沿う平板であり、前後方向の長さは、支持部37の上面39の前後方向の長さよりも長い。プレート90には、側枠21の雌ねじ部25,25に対向する位置に、上下方向に貫通する貫通孔91,91が形成されている。また、プレート90には、支持部37の雌ねじ部40,40に対向する位置に、上下方向に貫通する貫通孔92,92が形成されている。つまみねじ71は雄ねじ部71aを有する。ゴム部材80は、ゴム部81と、金属製の雌ねじ部82および雄ねじ部83とが一体成型されたものである。ゴム部81は振動の伝達を防ぐ防振性を有する、所謂、防振ゴム製で、円柱状の形状を有する。ゴム部材80の雄ねじ部83と、支持部37の雌ねじ部40とが螺合することにより、ゴム部材80と支持部37とが接続される。プレート90の貫通孔92を貫通した雄ねじ72が、ゴム部材80の雌ねじ部82と螺合することにより、プレート90とゴム部材80が接続される。プレート90の貫通孔91を貫通したつまみねじ71の雄ねじ部71aが側枠21の雌ねじ部25と螺合することにより、プレート90と側枠21とが接続される。
【0018】
図3に示されるように、側枠21および支持部37がプレート90を介して接続された状態では、プレート90は側枠21の下側に接し、プレート90と支持部37との間にゴム部材80のゴム部81が位置する。
【0019】
ところで、ビブラフォン1の左右方向の長さは2m程度と長く、幹音音板部51および幹音パイプ部61などは重い。このため、例えば演奏者が、幹音音板部51および幹音パイプ部61などが設置された状態で、楽器設置台20の設置位置を高くしたい場合、一人で2つの脚柱31の長さを同時に長くすることは難しい。ここで、連結部70はゴム部81を有するため、2つの脚柱31の高さを1つずつ変更することができる。図4には、右側の脚柱31の高さが左側の脚柱31よりも高くなった場合における、ビブラフォン1の状態が描かれている。この場合にも、ゴム部81は弾性変形して、楽器設置台20とスタンド本体30とを連結する。このように、2つの脚柱31の高さが不揃いとなった場合にも、スタンド本体30および連結部70は楽器設置台20をビブラフォン1が設置されている床面に対して傾斜させて支持することができる。このため、演奏者は脚柱31の高さを1つずつ変更していくことができるため、容易に高さ調整することができる。
【0020】
尚、ゴム部81は、図4に示すような楽器設置台20が傾斜された状態が繰り返された場合にも、ちぎれない耐久性を有している。また、ゴム部81は引っ張り力に耐える強度を有している。例えば不慣れな作業者が、ビブラフォン1を運搬する際などに、誤って楽器設置台20の下面に手を掛け、楽器設置台20を上に持ち上げられてしまう場合がある。この場合、楽器設置台20はゴム部81を介してスタンド本体30と接続されているため、スタンド本体30の重量がゴム部81にかかってしまう。この場合にも、ゴム部81はスタンド本体30の重量に耐える強度を有しているため、例えばちぎれてしまい、スタンド本体30が落下することなどを回避することができる。
【0021】
また、ビブラフォン1が演奏される際に、音板5が振動した場合、ゴム部81は楽器設置台20を介して伝達される振動の脚柱31への伝達を抑制する。このため、ビブラフォン1の設置されている床に振動が伝達されることが抑制される。また、床から楽器設置台20への振動の伝達が抑制されるため、ビブラフォン1の演奏時に、音板5およびパイプ6の振動することによる発音を阻害するノイズを軽減することができる。
【0022】
さて、ビブラフォン1は、幹音音板部51、派生音音板部52、幹音パイプ部61、派生音パイプ部62、楽器設置台20、およびスタンド本体30などに分解可能に組み立てられたものである。これにより、演奏者は各部に分解し、各部を例えば乗用車などに積載して運搬することができる。ここで、楽器設置台20とスタンド本体30との接続を解除する場合には、つまみねじ71を緩め、側枠21とプレート90との接続を解除すれば良い。側枠21に雌ねじ部25ではなく、雄ねじを形成する構成も考えられるが、雌ねじ部25とすることで、プレート90との接続を解除された場合にも、凸部が無いため、床などに安定して置くことができる。また、雌ねじ部25とすることで、例えば、側枠21の上面に、雄ねじを挿入するための孔を形成するなどの加工が不要となり、ビブラフォン1の見栄えを良くすることができる。
【0023】
ここで、楽器用スタンド10は楽器用スタンドの一例であり、スタンド本体30はスタンド本体の一例であり、楽器設置台20は楽器設置台の一例であり、連結部70は連結部の一例であり、脚柱31は脚柱の一例である。また、幹音音板部51、派生音音板部52、幹音パイプ部61、および派生音パイプ部62は楽器の一例である。また、プレート90、つまみねじ71、雄ねじ72、および雌ねじ部82は第1接続部の一例であり、雄ねじ部83は第2接続部の一例であり、ゴム部81は弾性体の一例である。また、プレート90はプレートの一例であり、つまみねじ71は固定具の一例である。
【0024】
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
連結部70はゴム部81を有するため、2つの脚柱31の高さが不揃いとなった場合にも、楽器設置台20を支持することができる。このため、演奏者は脚柱31の高さを1つずつ変更していくことができるため、容易に高さ調整することができる。ゴム部81は自在継手と比較して安価であるため、楽器用スタンド10を安価に提供することができる。
【0025】
また、ゴム部81は楽器設置台20と接続するプレート90、つまみねじ71、雄ねじ72、および雌ねじ部82と、支持部37と接続する雄ねじ部83との間に位置する。これにより、連結部70はゴム部81を介して楽器設置台20とスタンド本体30とを確実に連結することができる。
【0026】
また、ゴム部81と楽器設置台20とは、プレート90を介して、側枠21の対向面24において、つまみねじ71で固定される。これにより、つまみねじ71の固定を解除することにより、楽器設置台20をスタンド本体30から容易に取り外すことができ、運搬し易くすることができる。また、対向面24で固定されるため、楽器設置台20の見栄えを良くすることができる。
【0027】
また、側枠21は対向面24に雌ねじ部25を有し、プレート90の貫通孔91を貫通したつまみねじ71の雄ねじ部71aが雌ねじ部25と螺合することにより、プレート90と側枠21とが接続される。対向面24に雌ねじ部25を有することにより、楽器設置台20とプレート90との接続が解除された場合にも、対向面24には凸部が無いため、楽器設置台20を床などに安定して置くことができる。
【0028】
また、ゴム部81は、2つの脚柱31の高さが不揃いとなった場合に、弾性変形して楽器設置台20を支持するとともに、楽器設置台20からスタンド本体30への振動の伝達を抑制する。これにより、ビブラフォン1の演奏時に、音板5およびパイプ6が振動した際などに、ビブラフォン1の設置されている床に振動が伝達されてしまうことを抑制することができる。
【0029】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記では、1つの支持部37に対して、2つのゴム部材80が前後方向の端部に固定される構成を例示したが、これに限定されない。例えば、ゴム部材80の個数は1つでも、3つ以上でも良い。また、ゴム部材80の支持部37における配置位置は、端部に限らない。また、ゴム部81の形状は円柱状に限定されない。形状を例えば四角柱状などとした1つのゴムを、長手方向を前後方向として、配置する構成などとしても良い。
【0030】
また、上記では、ゴム部材80が雌ねじ部82および雄ねじ部83を有する構成を例示したが、ねじの雌雄の組み合わせはこれに限定されない。プレート90との接続のために、雄ねじ構造を有する構成としても良いし、スタンド本体30との接続のために、雌ねじ構造を有する構成としても良い。また、プレート90を介さずに、ゴム部材80と側枠21とを接続する構成としても良い。
【0031】
また、上記では、楽器設置台20の近傍にゴム部材80が配置される構成を例示したが、ゴム部材80の上下方向における配置位置は上記に限定されない。例えば、ゴム部材80を台座34と脚柱31との間に配置する構成としても良い。
【0032】
また、上記では、弾性体として、防振ゴム製であるゴム部81を例示したが、弾性体はゴムに限定されない。例えば、シリコーン、エラストマーなどでも良い。また、スプリング、空気ばねなどでも良い。弾性体は、脚柱31の高さが不揃いとなった場合に、弾性変形し、破損しない程度の強度があるものとすると良い。
【0033】
また、上記では、ゴム部81は、一体化された雌ねじ部82および雄ねじ部83により、プレート90および支持部37に接続される構成を例示したが、接続方法はこれに限定されない。例えば接着剤などで貼り付けられることにより、ゴムなどの弾性体が、上面39およびプレート90に直接、接続される構成としても良い。この場合には、上記したように、スタンド本体30の重量に耐える、接着強度を有するようにすると良い。
【0034】
また、上記では、楽器として、ビブラフォン1を構成する音源である、幹音音板部51、派生音音板部52、幹音パイプ部61、および派生音パイプ部62を例示したが、これに限定されない。例えば、シロフォン、マリンバなどの打楽器を構成する音源にも適用することができる。また、例えばキーボードなどの電子鍵盤楽器の設置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0035】
1 ビブラフォン
10 楽器用スタンド
20 楽器設置台
30 スタンド本体
31 脚柱
51 幹音音板部
52 派生音音板部
61 幹音パイプ部
62 派生音パイプ部
70 連結部
71 つまみねじ
72 雄ねじ
80 ゴム部材
81 ゴム部
82 雌ねじ部
83 雄ねじ部
90 プレート
図1
図2
図3
図4