(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
床板と、前記床板から起立する正面壁と、前記床板から起立し前記正面壁に対向する背面壁と、前記床板から起立しそれら背面壁の両側と正面壁の両側を接続する一対の側面壁とを有しその内部が化粧室とされる躯体フレームと、前記躯体フレームの内部で前記一対の側面壁の一方の側面壁に設けられた洗面台とを備える航空機用化粧室ユニットの製造方法であって、
前記一方の側面壁に、水栓ユニットが係脱可能に結合される水栓取り付け座を設けると共に、前記正面壁と前記背面壁とが対向する方向に間隔をおいて複数のブラケットを設け、
前記洗面台を、その上面に洗面ボウルを有しその下面に前記複数のブラケットがそれぞれ係脱可能に結合される複数のブラケット結合部を有するカウンタテーブルと、前記カウンタテーブルの前記一方の側面壁側の端部から起立し前記水栓ユニットを前記水栓取り付け座に結合するための水栓取り付け孔が貫通形成され前記背面壁と前記正面壁とで挟まれて固定される長さで形成され前記一方の側壁に押し当てられる起立壁とを含んで構成し、
前記躯体フレームを製造するに際して、前記水栓取り付け座および前記複数のブラケットについて、前記正面壁と前記背面壁が対向する方向であるX軸方向と、前記一対の側面壁が対向する方向であるY軸方向と、上下方向であるZ軸方向の3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成し、
前記洗面台を製造するに際し、前記水栓取り付け孔および前記複数のブラケット結合部について、前記3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成するようにした、
ことを特徴とする航空機用化粧室ユニットの製造方法。
把持可能な細長の把持部と、前記把持部の長手方向の中央部から突設された軸部と、前記軸部の先端にその長手方向の中央部が取着された細長の係止部と、前記軸部に巻装され前記把持部に係止可能なコイルスプリングとを備えたロックレバーが設けられ、
前記ブラケットは、前記ブラケット結合部を下方から支持する支持板部と、前記支持板部に形成され前記軸部と前記係止部との挿通を可能としたブラケット側溝とを備え、
前記ブラケット結合部は前記支持板部で支持される被支持板部と、前記被支持板部の上方に設けられ前記係止部の収納を可能とした収納空間と、前記被支持板部に設けられ前記軸部と前記係止部との挿通を可能としたブラケット結合部側溝とを備え、
前記ブラケットと前記ブラケット結合部との結合は、前記被支持板部が前記支持板部に載置され、前記軸部が前記ブラケット側溝と前記ブラケット結合部側溝とに挿通され、前記収納空間内に前記係止部がその長手方向を前記ブラケット結合部側溝の長手方向と交差する方向に延在し、前記支持板部の下方に位置する前記把持部と、前記支持板部との間で圧縮された前記コイルスプリングの弾性力により前記係止部を前記被支持板部に係止させることでなされている、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の航空機用化粧室ユニットの製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、洗面台の設計、製作に時間を要し、さらに新たな洗面台の取り付けにも時間を要し、短期間でかつ低コストで新たな洗面台に交換することができない不具合があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、短期間でかつ低コストで新たな洗面台に交換する上で有利な航空機用化粧室ユニットの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため本発明は、床板と、前記床板から起立する正面壁と、前記床板から起立し前記正面壁に対向する背面壁と、前記床板から起立しそれら背面壁の両側と正面壁の両側を接続する一対の側面壁とを有しその内部が化粧室とされる躯体フレームと、前記躯体フレームの内部で前記一対の側面壁の一方の側面壁に設けられた洗面台とを備える航空機用化粧室ユニットの製造方法であって、前記一方の側面壁に、水栓ユニットが係脱可能に結合される水栓取り付け座を設けると共に、前記正面壁と前記背面壁とが対向する方向に間隔をおいて複数のブラケットを設け、前記洗面台を、その上面に洗面ボウルを有しその下面に前記複数のブラケットがそれぞれ係脱可能に結合される複数のブラケット結合部を有するカウンタテーブルと、前記カウンタテーブルの前記一方の側面壁側の端部から起立し前記水栓ユニットを前記水栓取り付け座に結合するための水栓取り付け孔が貫通形成され前記背面壁と前記正面壁とで挟まれて固定される長さで形成され前記一方の側壁に押し当てられる起立壁とを含んで構成し、前記躯体フレームを製造するに際して、前記水栓取り付け座および前記複数のブラケットについて、前記正面壁と前記背面壁が対向する方向であるX軸方向と、前記一対の側面壁が対向する方向であるY軸方向と、上下方向であるZ軸方向の3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成し、前記洗面台を製造するに際し、前記水栓取り付け孔および前記複数のブラケット結合部について、前記3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記洗面台は、前記洗面ボウルの排水口に接続された排水部材を有し、前記洗面台を製造するに際し、排水管の上部が係脱可能に結合される前記排水部材の下部の前記3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成することを特徴とする。
また、本発明は、前記洗面台の下方の前記一方の側面壁の箇所に、ごみ箱装置を収納する下部収納部が設けられ、前記洗面台を製造するに際し、前記カウンタテーブルの前記一方の側面壁から離れた端部の下面の箇所を、前記下部収納部の上面に対応する形状で形成することを特徴とする。
また、本発明は、前記洗面台の上方の前記一方の側面壁の箇所に、前記化粧室の備品を収納する上部収納部が設けられ、前記洗面台を製造するに際し、前記起立壁の上端面を、前記上部収納部の下面に対応する形状で形成することを特徴とする。
また、本発明は、把持可能な細長の把持部と、前記把持部の長手方向の中央部から突設された軸部と、前記軸部の先端にその長手方向の中央部が取着された細長の係止部と、前記軸部に巻装され前記把持部に係止可能なコイルスプリングとを備えたロックレバーが設けられ、前記ブラケットは、前記ブラケット結合部を下方から支持する支持板部と、前記支持板部に形成され前記軸部と前記係止部との挿通を可能としたブラケット側溝とを備え、前記ブラケット結合部は前記支持板部で支持される被支持板部と、前記被支持板部の上方に設けられ前記係止部の収納を可能とした収納空間と、前記被支持板部に設けられ前記軸部と前記係止部との挿通を可能としたブラケット結合部側溝とを備え、前記ブラケットと前記ブラケット結合部との結合は、前記被支持板部が前記支持板部に載置され、前記軸部が前記ブラケット側溝と前記ブラケット結合部側溝とに挿通され、前記収納空間内に前記係止部がその長手方向を前記ブラケット結合部側溝の長手方向と交差する方向に延在し、前記支持板部の下方に位置する前記把持部と、前記支持板部との間で圧縮された前記コイルスプリングの弾性力により前記係止部を前記被支持板部に係止させることでなされていることを特徴とする。
また、本発明は、前記把持部と前記係止部は、前記軸部の軸方向から見て互いに直交する方向に延在していることを特徴とする。
また、本発明は、前記支持板部に、前記軸部および前記係止部の挿通を可能とした挿通溝と、係止部の下端が係止可能な係止溝とからなる十字状溝が形成され、前記ブラケット側溝は、前記支持板部の前記挿通溝で形成され、前記
被支持板部に、前記十字状溝と同一形状の前記挿通溝と前記係止溝からなる十字状溝が形成され、前記ブラケット結合部側溝は、前記
被支持板部の前記挿通溝で形成
されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、航空会社により洗面台を変えるように要望された場合、ブラケットからブラケット結合部を取り外し、水栓ユニットを水栓取り付け座から取り外し、洗面台を一方の側面壁から撤去する。そして、カウンタテーブルの色や起立壁の色、あるいは、洗面ボウルの形状や色のうちの少なくも一つが異なり航空会社の要望に沿った洗面台を設け、ブラケット、ブラケット結合部を介してカウンタテーブルを一方の側面壁に取り付け、水栓ユニットを水栓取り付け孔を介して水栓取り付け座に結合し、この洗面台を一方の側面壁に設ける。
したがって、洗面台の側面壁への取り付け構造や水栓ユニットの配置箇所などを全てを初めから設計し直す必要はなく、短期間でかつ低コストで新たな洗面台に交換することが可能となる。
また、洗面台は、起立壁が正面壁と背面壁とにより正面壁と背面壁とが対向する方向に挟まれて固定され、正面壁と背面壁とが対向する方向に間隔をおいた複数箇所においてブラケットおよびブラケット結合部とを介して上方方向、正面壁と背面壁とが対向する方向、一対の側面壁が対向する方向に移動不能に結合されるため、洗面台を一方の側面壁に安定した状態で取り付ける上で有利となる。
また、本発明によれば、排水部材の下部の前記3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成すると、あるいは、カウンタテーブルの一方の側面壁から離れた端部の下面の箇所を、下部収納部の上面に対応する形状で形成すると、あるいは、起立壁の上端面を、上部収納部の下面に対応する形状で形成すると、短期間でかつ低コストで新たな洗面台に交換する上で有利となる。
また、把持部と、軸部と、係止部と、コイルスプリングとを備えたロックレバーを用いると、ブラケットとブラケット結合部との係脱を簡単に行なう上で有利となる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、図面を参照して本実施の形態について説明する。
図1〜
図4に示すように、航空機用化粧室ユニット10の躯体フレーム12は、便器14が配置される床板1202と、便器14の後方で床板1202から起立する背面壁1204と、床板1202から起立し背面壁1204に対向する正面壁1206と、床板1202から起立しそれら背面壁1204の両側と正面壁1206の両側を接続し互いに平行する一対の側面壁1208とを備え、それら壁1204、1206、1208の内側が化粧室1002となっている。
本実施の形態では、背面壁1204の前方に内壁1210が設けられ、便器14は内壁1210を介して床板1202上に設けられている。
洗面台16は、
図5〜
図7に示すように、一対の側面壁1208のうちの一方の側面壁1208に設けられ、便器14の側方に位置している。
【0009】
図4に示すように、一方の側面壁1208には、洗面台16を下方から支持するためのブラケット18が、背面壁1204と正面壁1206とが対向する方向に間隔をおいて複数設けられ、本実施の形態では3つ設けられている。
説明の便宜上、航空機用化粧室ユニット10の躯体フレーム12において、背面壁1204と正面壁1206とが対向する方向をX軸方向とし、一対の側面壁1208が対向する方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とすると、本実施の形態の洗面台16が適用される航空機用化粧室ユニット10では、一方の側面壁1208に設けられる複数のブラケット18のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3軸方向における位置は全て同一に形成される。
洗面台16の下方は、消火機能付きのごみ箱装置22などが収納される下部収納部20となっており、下部収納部20は複数の扉2002、2004により開閉可能である。
図4において、符号2006はごみ投入口、符号2008はトイレットペーパー設置用空間を示している。
洗面台16の上方には、ティッシュペーパーなどの化粧室1002の備品が収納される上部収納部24となっており、上部収納部24は鏡付きの複数の扉2402、2404により開閉される。
【0010】
図1〜
図3に示すように、洗面台16は、カウンタテーブル26、起立壁28、ブラケット結合部30(
図9(A)、(B)参照)とを含んで構成されている。
カウンタテーブル26は、床板1202の上方の箇所に設けられ、背面壁1204と正面壁1206とにわたる長さを有し、上面2601は床板1202と平行している。
カウンタテーブル26の正面壁1206寄りの上面2601の箇所に洗面ボウル32が設けられている。
図8(A)〜(C)に示すように、洗面ボウル32は、上面2601から下方に窪んだボウル本体3202と、ボウル本体3202の底部に設けられた排水口3204と、
図5〜
図7に示すように、排水口3204に接続されボウル本体3202の底部から下方に突設された排水部材3206とを有している。
排水部材3206の下部3208は、排水管33(
図4参照)の上端が係脱可能に結合される箇所となっている。
【0011】
本実施の形態で製造される洗面台16では、排水部材3206の下部3208の形状およびX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3軸方向における位置は全て同一に形成される。
また、
図5〜
図7に示すように、一方の側面壁1208から離れたカウンタテーブル26の端部の下面2610Aは、下部収納部20の上面2010(扉2002、2004の上端面)に対応した形状で形成され、後述するように、カウンタテーブル26をブラケット結合部30、ブラケット18を介して一方の側面壁1208に取り付けた状態で、カウンタテーブル26の端部の下面2610Aは下部収納部20の上面2010に合わさるように、あるいは合致するように形成されている。
なお、本実施の形態で製造される洗面台16では、カウンタテーブル26の厚さは全て同一の厚さで形成され、一方の側面壁1208から離れたカウンタテーブル26の端部の下面2610Aは全て同一の形状で形成されている。
【0012】
図5〜
図7に示すように、起立壁28はカウンタテーブル26と一体に形成され、カウンタテーブル26の一方の側面壁1208側の端部から起立している。
本実施の形態で製造される洗面台16では、起立壁28は全て背面壁1204と正面壁1206とで挟まれて固定される長さで形成されている。
また、本実施の形態で製造される洗面台16では、起立壁28の上端面2802は、上部収納部24の下面2410に対応した形状で形成され、起立壁28を一方の側面壁1208に押し当てた状態で、起立壁28の上端面2802は上部収納部24の下面2410に合わさるように、あるいは合致するように形成されている。
図8(A)〜(C)に示すように、起立壁28には、水栓ユニット取り付け孔2804が貫通形成されている。
この水栓ユニット取り付け孔2804には、
図4に示すように、側面壁1208に取着され温水供給用管34と冷水供給用管36とが連結された水栓取り付け座38に対して係脱可能に結合される水栓ユニット40が配置される箇所である。
【0013】
本実施の形態の洗面台16が適用される航空機用化粧室ユニット10では、水栓取り付け座38の前記3軸方向の位置は全て同一に形成され、また、同一の形状で形成されている。
図5〜
図7に示すように、水栓ユニット40は、細長の基板4002と、基板4002から突設された給水管部4003と、給水管部4003の先部下面に設けられた蛇口4004と、蛇口4004から吐出される水の流量を調節する操作ハンドル4006と、蛇口4004から吐出される水の温度を調節する温度調節ハンドル4008とを備えている。
なお、本実施の形態で製造される洗面台16では、水栓ユニット取り付け孔2804の形状や前記3軸方向の位置は全て同一の形状、位置で形成される。
また、水栓ユニット40は、化粧室1002の内部から給水管部4003を回動することで水栓取り付け座38に対して結合でき、また、取り外すことができる従来公知の結合構造のものが用いられている。
【0014】
図9〜
図11に示すように、ブラケット結合部30はブラケット18により支持される洗面台16の箇所であり、カウンタテーブル26の下面2610に設けられている。
本実施の形態では、ブラケット18とブラケット結合部30とをロックレバー42を用いてカウンタテーブル26が一方の側面壁1208に対して係脱可能に結合している。
ブラケット18とブラケット結合部30とはボルト、ナットを用いて係脱可能に結合してもよいが、ロックレバー42を用いることにより、ブラケット18とブラケット結合部30との係脱が簡単に迅速になされるように図られている。
図12(A)、(B)に示すように、ロックレバー42は、把持部4202と、軸部4204と、係止部4206と、コイルスプリング4208とを備えている。
把持部4202は摘まみやすいように細長状を呈し、係止部4206も細長状を呈している。
軸部4204は把持部4202の長手方向の中央と係止部4206の長手方向の中央とを連結している。
係止部4206の軸部4204側の端部には、係止部4206に沿って延在する細幅部4210が形成されている。
コイルスプリング4208は軸部4204に巻装され、把持部4202に係止している。
把持部4202と係止部4206とは、軸部4204の軸方向から見てそれらの延在方向が直交している。把持部4202と係止部4206とは、軸部4204の軸方向から見て合致する方向に延在させてもよいが、本実施の形態のように、軸部4204の軸方向から見て把持部4202と係止部4206とを直交する方向に延在させると、ロックレバー42は回転させて用いることが一見して瞬時に判断でき、ブラケット18とブラケット結合部30とを簡単に係脱する上で有利となる。
【0015】
図4に示すように、ブラケット18は一方の側面壁1208でカウンタテーブル26の長手方向に間隔をおいた複数箇所に設けられ、本実施の形態では3箇所に設けられている。
図9(A)、(B)に示すように、ブラケット18は、側面壁1208に取着される基板部1802と、基板部1802の上端から側面壁1208と離れる方向に突出する取り付け板部1804とを備えている。
取り付け板部1804の長手方向の中央には、長手方向の両側に比べて下方に変位した底板部1806が設けられ、底板部1806には十字状溝46が形成されている。
図13に示すように、十字状溝46は、軸部4204および係止部4206の挿通を可能とした挿通溝4602と、係止部4206の細幅部4210が係止可能な係止溝4604とで構成されている。
なお、上述したように、本実施の形態の洗面台16が適用される航空機用化粧室ユニット10では、ブラケット18の前記3軸方向における位置、形状が同一に形成されることに加え、また各ブラケット18の十字状溝46の前記3軸方向における位置、形状も同一に形成される。
また、挿通溝4602が特許請求の範囲のブラケット側溝に相当している。また、取り付け板部1804が特許請求の範囲の支持板部に相当している。
【0016】
ブラケット結合部30は、カウンタテーブル26の下面2610でカウンタテーブル26の長手方向に間隔をおいた複数箇所に設けられ、本実施の形態では3箇所に設けられている。
ブラケット結合部30は、結合板部3002と収納空間3004とを備える。
結合板部3002は取り付け板部1804に結合され支持される箇所であり、
図13に示すように、結合板部3002には取り付け板部1804の十字状溝46と同一形状の挿通溝4402と係止溝4404からなる十字状溝44が形成され、結合板部3002の十字状溝44と取り付け板部1804の十字状溝46とは、結合板部3002が取り付け板部1804に載置された状態で平面視すると合致するように設けられている。
本実施の形態では、ブラケット結合部30の挿通溝4402が特許請求の範囲のブラケット結合部側溝に相当している。また、結合板部3002が特許請求の範囲の被支持板部に相当している。
収納空間3004は係止部4206を収納する箇所であり、十字状溝44の上方に設けられている。
なお、本実施の形態で製造される洗面台16では、それらブラケット結合部30の個数は全て同一で、また、それらブラケット結合部30の前記3軸方向における位置も全て同一に形成され、また各ブラケット結合部30の十字状溝44の前記3軸方向における位置、形状も同一に形成される。
【0017】
ブラケット18とブラケット結合部30との結合は、結合板部3002が取り付け板部1804に載置された状態で、ロックレバー42の係止部4206を取り付け板部1804の挿通溝4602、結合板部3002の挿通溝4402を通って結合板部3002の上方に位置させ、把持部4202を摘まんで把持部4202を90度回転させ、把持部4202から手を離す。
これによりコイルスプリング4208が取り付け板部1804と把持部4202との間で圧縮されているので、係止部4206が下方に付勢され、コイルスプリング4208の弾性力により係止部4206の下端の細幅部4210が係止溝4404に係止し、細幅部4210が係止溝4404に係止された状態がコイルスプリング4208の弾性力により保持され、したがって、結合板部3002と取り付け板部1804とが結合された状態が保持される。
この場合、仮に、カウンタテーブル26に上方への外力が作用しても、コイルスプリング4208を介在させた状態で、結合板部3002と取り付け板部1804とが把持部4202と係止部4206とで挟持されているので、カウンタテーブル26がブラケット18から上方に外れることはない。
【0018】
なお、係止溝4404、細幅部4210は省略可能であり、係止溝4404、細幅部4210を省略した場合には、係止部4206の端部が、挿通溝4402の延在方向と交差する方向において結合板部3002上に係止することになる。ただし、本実施の形態のように係止溝4404、細幅部4210を設けておくと、ブラケット18とブラケット結合部30とを外した際に、コイルスプリング4208の弾性力により係止部4206の細幅部4210を係止溝4604に係止させておくことで、ロックレバー42はブラケット結合部30から抜け落ちることがなく、ロックレバー42の紛失を防止する上で有利となる。
また、結合板部3002の十字状溝44と、取り付け板部1804の十字状溝46は、平面視した場合に、挿通溝と係止溝との位相を90度異ならせてもよいが、実施の形態のように挿通溝と係止溝との位相が合致するように形成しておくと、結合板部3002の挿通溝4402への係止部4206の挿通を簡単に行なう上で有利となる。
なお、ロックレバー42は、本実施の形態で製造される全ての洗面台16に共通して使用可能となる。
【0019】
本実施の形態では、上述のような構成の洗面台16で、
図8(A)〜(C)に示すように、カウンタテーブル26の色、起立壁28の色、洗面ボウル32の形状、洗面ボウル32の色のうちの少なくも一つが異なる複数種類の第1洗面台16A、第2洗面台16B、第3洗面台16C……を設けることが可能である。
図8(A)に示す第2洗面台16Bは、カウンタテーブル26と起立壁28が青色で形成され、洗面ボウル32は、白色でカウンタテーブル26の上面2601から突出する洗面容器として形成されている。
また、
図8(B)に示す第1洗面台16Aは、全体が白色で統一され、洗面ボウル32はカウンタテーブル26の上面2601から窪んで形成されている。
また、
図8(C)に示す第3洗面台16Cは、カウンタテーブル26と起立壁28がピンク色で形成され、洗面ボウル32は白色で形成されると共に、第1洗面台16Aおよび第2洗面台16Bの洗面ボウル32よりも横長でカウンタテーブル26の上面2601から突出する洗面容器として形成されている。
【0020】
ここでは例えば、第1洗面台16Aを製造し、この第1洗面台16Aを、起立壁28の長手方向の両端を背面壁1204と正面壁1206とで挟み一方の側面壁1208に当て付け、ブラケット18にブラケット結合部30、ロックレバー42を介してカウンタテーブル26を取り付けることで第1洗面台16Aを一方の側面壁1208に取り付ける。
そして、水栓ユニット40を水栓ユニット取り付け孔2804を介して水栓取り付け座38に係脱可能に結合する。
これにより、
図1(A)、(B)、
図5に示すように、第1洗面台16Aが化粧室1002に設置され、航空機用化粧室ユニット10が完成する。
【0021】
そして洗面台16の交換の要望があったならば、この要望を満たす例えば第2洗面台16B、第3洗面台16C……のうちの一つの例えば第2洗面台16Bを製造し、第1洗面台16Aと交換する。
洗面台16の交換は、作業員が3箇所のブラケット18の箇所において、それぞれロックレバー42の把持部4202を上方に押し込んで90度回転させ、その後把持部4202を下方に移動させる。この操作により係止部4206は係止溝4404から外れ、係止部4206は結合板部3002の挿通溝4402を通り結合板部3002の下方に位置する。ここで作業員は、把持部4202を90度回転させて手を離すと、係止部4206が取り付け板部1804の係止溝4604に係止し、この係止した状態がコイルスプリング4208の弾性力により保持され、ロックレバー42の紛失が防止される。
このようにブラケット18とブラケット結合部30との結合が解除されたならば、水栓ユニット40を水栓取り付け座38から外し、起立壁28を背面壁1204と正面壁1206との間から取り外し、第1洗面台16Aを化粧室1002から撤去する。
第1洗面台16Aを撤去したならば、交換すべき第2洗面台16Bを上述のようにブラケット18、ブラケット結合部30、ロックレバー42を介して一方の側面壁1208に取り付け、
図2(A)、(B)、
図6に示すように、新たな第2洗面台16Bを化粧室1002に設置する。
【0022】
したがって、本実施の形態の航空機用化粧室ユニット10によれば、航空会社により洗面台16を変えるように要望された場合であっても、洗面台16の側面壁1208への取り付け構造や水栓ユニットの40の配置箇所などを全てを初めから設計し直す必要はなく、短期間でかつ低コストで新たな洗面台16に交換することが可能となる。
また、洗面台16は、起立壁28が正面壁1206と背面壁1204とにより正面壁1206と背面壁1204とが対向する方向に挟まれて固定され、正面壁1206と背面壁1204とが対向する方向に間隔をおいた複数箇所においてブラケット18およびブラケット結合部30とを介して上方方向、正面壁1206と背面壁1204とが対向する方向、一対の側面壁1208が対向する方向に移動不能に結合されるため、洗面台16を躯体フレーム12に安定した状態で取り付ける上で有利となる。
【0023】
また、本実施の形態の洗面台16では、排水部材3206の下部3208の3軸方向における位置が全て同一であるため、排水管33の上端との結合も簡単になされ、洗面台16を短期間で交換する上で有利となる。
また、複数のブラケット18と複数のブラケット結合部30との係脱も、ロックレバー42の操作によりなされるため、スパナなどの工具を要せずに簡単に迅速に行なえ、洗面台16を短期間で交換する上で有利となる。
【解決手段】躯体フレーム12を製造するに際して、水栓取り付け座および複数のブラケットについて、正面壁1206と背面壁1204が対向する方向と、一対の側面壁が対向する方向と、上下方向の3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成する。洗面台16を製造するに際し、水栓ユニット40を取り付けのための孔および複数のブラケットについて、3軸方向の位置を同一に形成すると共に形状を同一に形成する。