(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記Uチューブ熱交換器では、Uチューブの曲管部の周りにも管外流体が流れるため、曲管部が振動する可能性が高い。このため、曲管部の振動を抑えるために、外筒内で曲管部が存在している領域に管外流体を流さないようにすると、管外流体と管内流体との伝熱面積が小さくなる。
【0006】
そこで、本発明は、管外流体と管内流体との伝熱面積を増加させつつも、Uチューブの振動を抑えることができるUチューブ熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための発明に係る一態様としてのUチューブ熱交換器は、
筒状を成し、両端が閉じている外筒と、前記外筒内を、前記両端のうちの第一端側の位置で、前記第一端側の管内流体室と第二端側の管外流体室とに仕切る管板と、前記管外流体室に配置され、両端が前記管板に固定されていると共に該両端が前記管内流体室に臨んでいる複数のUチューブと、前記管内流体室を、前記Uチューブにおける前記両端のうちの入口端の集まりである入口端群を臨む入口室と、前記Uチューブにおける前記両端のうちの出口端の集まりである出口端群を臨む出口室とに仕切る第一仕切壁と、前記管外流体室を、前記第二端側であって前記Uチューブにおける曲管部の集まりである曲管群が存在する曲管室と前記第一端側の室とに仕切りつつ、前記Uチューブにおける前記入口端から延びる入口側直管部及び前記Uチューブにおける前記出口端から延びる出口側直管部を支持する管支持板と、前記管外流体室の前記曲管室に対して前記第一端側の室を、前記Uチューブにおける前記入口側直管部の集まりである入口側直管群が存在する第一直管室と、前記Uチューブにおける前記出口側直管部の集まりである出口側直管群が存在する第二直管室と、に仕切る第二仕切壁と、を備え、前記第二仕切壁の前記第二端側であって前記管支持板よりも前記第一端側には、前記第一直管室から前記第二直管室へ貫通する開口が形成され、前記管支持板には、前記第一直管室から前記曲管室に貫通する一以上の第一パス孔が形成されていると共に、前記第二直管室から前記曲管室に貫通する一以上の第二パス孔が形成されている。
【0008】
当該Uチューブ熱交換器において、管内流体が管内流体室の入口室に流入したとする。この管内流体は、複数のUチューブの入口端に形成されている入口からUチューブ内に流入する。Uチューブ内に流入した管内流体は、Uチューブの入口側直管部、曲管部、出口側直管部を経て、Uチューブの出口端に形成されている出口から管外流体室の出口室に流出する。
【0009】
また、当該Uチューブ熱交換器において、例えば、管外流体が管外流体室の第二直管室に流入したとする。第二直管室に流入した管外流体は、この第二直管室内を流れる過程で、複数のUチューブの出口側直管部内を流れる管内流体と熱交換する。
【0010】
第二直管室に流入した管外流体の一部は、管支持板の第二パス孔を経て、曲管室に流入する。管外流体は、曲管室を流れる過程で、複数のUチューブの曲管部内を流れる管内流体と熱交換する。曲管室に流入した管外流体は、管支持板の第一パス孔を経て、管外流体室の第一直管室に流入する。また、第二直管室に流入した管外流体の他の一部は、第二仕切壁の開口を経て、第一直管室に流入する。
【0011】
第一直管室に流入した管外流体は、この第一直管室を流れる過程で、複数のUチューブの入口側直管部内を流れる管内流体と熱交換する。
【0012】
以上のように、当該Uチューブ熱交換器では、曲管室で、管外流体とUチューブの曲管部内の管内流体とを熱交換させることができるので、曲管室内に管外流体を導かないUチューブ熱交換器よりも伝熱面積を増加させることができる。
【0013】
ところで、Uチューブの曲管部が存在する曲管室での管外流体の流れの方向成分は、曲管部に沿う方向成分が主となるが、曲管部に対して交差する方向成分も一部に存在する。このため、曲管室を管外流体が一定条件下で流れると、曲管室の曲管部が振動する。
【0014】
そこで、当該Uチューブ熱交換器では、曲管部の振動を抑えるため、第二直管室の管外流体のうち、一部を曲管室に流入させる一方で、残りの一部を曲管室に流入させることなく、第二仕切壁の開口から第一直管室に流入させている。この結果、当該Uチューブ熱交換器では、曲管室を管外流体が流れるものの、その流速が遅くなることにより、曲管部に対して交差する方向成分の流速も遅くなり、曲管部の振動を抑えることができる。
【0015】
なお、以上では、管外流体が第二直管室から第一直管室に流れると仮定して説明したが、管外流体が第一直管室から第二直管室に流れる場合でも、以上と同様の効果を得ることができる。
【0016】
ここで、前記Uチューブ熱交換器において、前記開口の開口面積は、前記一以上の第一パス孔の全流路断面積及び前記一以上の第二パス孔の全流路断面積よりも広くてもよい。
【0017】
以上のいずれかの前記Uチューブ熱交換器において、前記管支持板には、複数の前記Uチューブにおける各入口側直管部が挿入されている第一管孔と、複数の前記Uチューブにおける各出口側直管部が挿入されている第二管孔とが形成されており、前記第一パス孔は、前記管支持板における複数の前記第一管孔の相互間の位置に形成され、前記第二パス孔は、前記管支持板における複数の前記第二管孔の相互間の位置に形成されていてもよい。
【0018】
また、以上のいずれかの前記Uチューブ熱交換器において、前記管支持板には、複数の前記Uチューブにおける各入口側直管部が挿入されている第一管孔と、複数の前記Uチューブにおける各出口側直管部が挿入されている第二管孔とが形成されており、前記第一パス孔は、複数の前記第一管孔のうちのいずれかにつながっており、前記第二パス孔は、複数の前記第二管孔のうちのいずれかにつながっていてもよい。
【0019】
以上のいずれかの前記Uチューブ熱交換器において、前記曲管室に配置され、複数の前記Uチューブから離間し、複数の前記UチューブのうちのいずれかのUチューブにおける前記曲管部に沿って曲がる曲面を有するガイドを備えてもよい。
【0020】
当該Uチューブ熱交換器では、曲管室の管外流体が、Uチューブの曲管部に沿って流すことができるため、管外流体の流れの方向成分のうち、曲管部に対して交差する方向成分を少なくすることができる。このため、当該Uチューブ熱交換器では、曲管室に流入する管外流体の流量がガイドを有しない熱交換器と同じあっても、ガイドを有しない熱交換器よりも、複数の曲管部の振動を抑えることができる。
【0021】
言い換えると、当該Uチューブ熱交換器では、曲管室に流入する管外流体の流量をガイドを有しない熱交換器より多くしても、複数の曲管部の振動を抑えることができる。よって、当該Uチューブ熱交換器では、曲管室における管外流体と管内流体との熱交換量を多くすることができる。
【0022】
前記ガイドを備える前記Uチューブ熱交換器において、複数のUチューブのうち、いずれかのUチューブにおける曲管部の曲率半径が他のUチューブにおける曲管部の曲率半径と異なっており、前記ガイドは、最も曲率半径の小さい曲管部である最小曲管部に対して、前記最小曲管部の曲率中心側に位置して、前記最小曲管部の前記曲率中心側に沿って曲がる凸曲面を有する内側ガイドと、最も曲率半径の大きい曲管部である最大曲管部に対して、前記最大曲管部の曲率中心側とは反対側に位置して、前記最大曲管部の前記反対側に沿って曲がる凹曲面を有する外側ガイドと、前記最小曲管部と前記最大曲管部との間に位置して、前記最小曲管部の曲率中心側とは反対側に沿って曲がる凹曲面と前記最大曲管部の曲率中心側に沿って曲がる凸曲面とを有する中ガイドと、のうち少ななくとも一のガイドを有してもよい。
【0023】
以上のいずれかの前記Uチューブ熱交換器において、前記第一直管室に配置され、前記入口側直管部が延びている方向に交差する方向に広がっている一以上の第一バッフルと、前記第二直管室内に配置され、前記出口側直管部が延びている方向に交差する方向に広がっている一以上の第二バッフルと、を備え、前記第一バッフルには、前記入口側直管部が延びている方向に貫通する一以上の第三パス孔が形成され、前記第二バッフルには、前記入口側直管部が延びている方向に貫通する一以上の第四パス孔が形成されていてもよい。
【0024】
当該Uチューブ熱交換器では、第一直管室に第一バッフルが配置されているので、第一直管室を流れる管外流体の流路長を長くすることができる。さらに、当該Uチューブ熱交換器では、第二直管室に第二バッフルが配置されているので、第二直管室を流れる管外流体の流路長を長くすることができる。このため、当該Uチューブ熱交換器では、管外流体と管内流体との熱交換量を多くすることができる。
【0025】
また、当該Uチューブ熱交換器では、直管部が延びている方向に交差する方向に広がっているバッフルを有するものの、バッフルには直管部が延びている方向に貫通するパス孔が形成されている。このため、管外流体の流れの方向成分のうち、直管部に対して交差する方向成分を少なくすることができる。よって、当該Uチューブ熱交換器では、直管部の振動を抑えることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様によれば、管外流体と管内流体との伝熱面積を広くしつつも、Uチューブの振動を抑えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係るUチューブ熱交換器の各種実施形態及び変形例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
「第一実施形態」
本発明に係るUチューブ熱交換器の第一実施形態について、
図1〜
図3を参照して説明する。
【0030】
本実施形態のUチューブ熱交換器は、
図1に示すように、筒状の外筒10と、外筒10内を管内流体室90と管外流体室93とに仕切る管板30と、管外流体室93内に配置されている複数のUチューブ20と、管内流体室90内を入口室91と出口室92とに仕切る第一仕切壁40と、管外流体室93内を第一直管室94aと第二直管室94bとに仕切る第二仕切壁45と、第一直管室94a内を流れる管外流体Foの流れの向きを変える複数の第一バッフル60aと、第二直管室94b内を流れる管外流体Foの流れの向きを変える複数の第二バッフル60bと、複数のUチューブ20を支持する管支持板50と、備える。
【0031】
外筒10は、筒状を成し、両端が閉じている。この外筒10は、軸線Xを中心として円筒状の胴部11と、胴部11の端に接続されている第一鏡板部12及び第二鏡板部14と、を有する。ここで、軸線Xが延びる方向を軸方向Dxとする。また、この軸方向Dxの一方側を第一端側D1とし、他方側を第二端側D2とする。第一鏡板部12は、胴部11の第一端側D1の端に接続され、この胴部11の第一端側D1の開口を塞ぐ。この第一鏡板部12は、その内面が第二鏡板部14から遠ざかる側、つまり第一端側D1に凹状に滑らかに凹んでいる。第二鏡板部14は、胴部11の第二端側D2の端に接続され、この胴部11の第二端側D2の開口を塞ぐ。この第二鏡板部14は、その内面が第一鏡板部12から遠ざかる側、つまり第二端側D2に凹状に滑らかに凹んでいる。第一鏡板部12で、最も第一端側D1の部分は、外筒10の第一端13を成す。また、第二鏡板部14で、最も第二端側D2の部分は、外筒10の第二端15を成す。
【0032】
外筒10内は、第一端側D1の位置で、管板30により、第一端側D1の管内流体室90と第二端側D2の管外流体室93とに仕切られている。より具体的には、外筒10内は、第一鏡板部12と胴部11との境で、管板30により、管内流体室90と管外流体室93とに仕切られている。
【0033】
Uチューブ20は、一対の直管部21と、一対の直管部21の端相互をつなぐ曲管部25と、を有する。曲管部25は、一対の直管部21の間の位置を曲率中心26として円弧状を成している。一対の直管部21のうち、一方の直管部21は入口側直管部21aを成し、他方の直管部21は出口側直管部21bを成す。入口側直管部21aの両端のうち、曲管部25とは反対側の端は、入口端22aを成す。この入口端22aには、Uチューブ20内に管内流体Fiが流入する入口が形成されている。また、出口側直管部21bの両端のうち、曲管部25とは反対側の端は、出口端22bを成す。この出口端22bには、Uチューブ20内から管内流体Fiが流出する出口が形成されている。Uチューブ20の各直管部21は、いずれも、軸方向Dxに延び、且つ軸方向Dxの位置が同じである。
【0034】
複数のUチューブ20は、管外流体室93内に配置され、複数のUチューブ20の両端22a,22bが管板30に固定されている。管板30は、実質的に円板状を成している。この管板30には、軸方向Dxに貫通して、複数のUチューブ20の各入口端22a及び各出口端22bが挿通される管孔31が形成されている。円板状の管板30における一方の半円内の複数の管孔31には、複数のUチューブ20の入口端22aが挿通されている。複数のUチューブ20の入口端22aは、いずれも管内流体室90に臨んでいる。Uチューブ20の入口端22aは、この管孔31に固定されている。また、円板状の管板30における他方の半円内の複数の管孔31には、複数のUチューブ20の出口端22bが挿通されている。複数のUチューブ20の出口端22bは、いずれも、管内流体室90に臨んでいる。Uチューブ20の出口端22bは、この管孔31に固定されている。複数のUチューブ20の各曲管部25は、管外流体室93のうち、第二鏡板部14の内側の領域と胴部11の内側であって第二鏡板部14側の領域とを併せた曲管室95内に配置されている。
【0035】
第一仕切壁40は、管内流体室90内を、Uチューブ20の入口端22aの集まりである入口端群を臨む入口室91と、Uチューブ20の出口端22bの集まりである出口端群を臨む出口室92とに仕切る。第一鏡板部12には、内側の入口室91と外部とを連通させる管内側入口ノズル16と、内側の出口室92と外部とを連通させる管内側出口ノズル17と、が設けられている。
【0036】
管支持板50は、管外流体室93内に配置され、この管外流体室93内を、前述の曲管室95と、この曲管室95を除く室とに仕切る。言い換えると、管支持板50は、管外流体室93内を、第二端側D2の室と第一端側D1の室とに仕切る。管支持板50には、複数のUチューブ20の入口側直管部21aにおける第二端側D2の部分が挿通される第一管孔51aと、複数のUチューブ20の出口側直管部21bにおける第二端側D2の部分が挿通される第二管孔51bと、が形成されている。複数のUチューブ20の入口側直管部21aは、第一管孔51aに挿通されることで、この管支持板50に支持される。また、複数のUチューブ20の出口側直管部21bは、第二管孔51bに挿通されることで、この管支持板50に支持される。
【0037】
第二仕切壁45は、管外流体室93内に配置され、管外流体室93内の曲管室95よりも第一端側D1の室を、Uチューブ20における入口側直管部21aの集まりである入口側直管群が存在する第一直管室94aと、Uチューブ20における出口側直管部21bの集まりである出口側直管群が存在する第二直管室94bと、に仕切る。この第二仕切壁45は、管板30から管支持板50まで軸方向Dxに延びている。
【0038】
外筒10の胴部11には、内側の第二直管室94bと外部とを連通させる管外側入口ノズル18と、内側の第一直管室94aと外部とを連通させる管外側出口ノズル19と、が設けられている。
【0039】
第一直管室94a内には、管外流体Foの流れの向きを変える複数の第一バッフル60aが配置されている。また、第二直管室94b内にも、管外流体Foの流れの向きを変える複数の第二バッフル60bが配置されている。各バッフル60a,60bは、いずれも、Uチューブ20における各直管部21が延びている軸方向Dxに対して交差する交差方向に広がる仮想面、具体的には軸線Xに対して垂直な方向に広がる仮想面に沿って設けられている。但し、各バッフル60a,60bは、直管室94内の仮想面の一領域にのみ沿って設けられており、残りの領域には設けられていない。よって、各バッフル60a,60bは、仮想面の一領域では、直管室94内を第一端側D1と第二端側D2とに仕切るものの、仮想面の残り領域には存在せず、直管室94内を仕切らない。複数の第一バッフル60aは、第一直管室94a内で、軸方向Dxの位置が互いに異なるよう配置されている。また、複数の第二バッフル60bは、第二直管室94b内で、軸方向Dxの位置が互いに異なるよう配置されている。複数の第一バッフル60aのうち、軸方向Dxで隣接する二つの第一バッフル60aは、直管室94内を第一端側D1と第二端側D2とに仕切る領域が互いに異なっている。また、複数の第二バッフル60bのうち、軸方向Dxで隣接する二つの第二バッフル60bは、直管室94内を第一端側D1と第二端側D2とに仕切る領域が互いに異なっている。第一バッフル60aには、Uチューブ20の入口側直管部21aが挿通される第一管孔61aが形成されている。また、第二バッフル60bには、Uチューブ20の出口側直管部21bが挿通される第二管孔61bが形成されている。
【0040】
図1及び
図2に示すように、第二仕切壁45の第二端側D2であって管支持板50よりも第一端側D1には、第一直管室94aから第二直管室94bへ貫通する開口46が形成されている。また、管支持板50には、複数の第一管孔51aの相互間の位置を第一直管室94aから曲管室95へ貫通する第一パス孔52aと、複数の第二管孔51bの相互間の位置を第二直管室94bから曲管室95へ貫通する第二パス孔52bと、が形成されている。第一バッフル60aには、各第一管孔61aの相互間の位置を軸方向Dxに貫通する複数の第三パス孔62aが形成されている。第二バッフル60bには、各第二管孔61bの相互間の位置を軸方向Dxに貫通する複数の第四パス孔62bが形成されている。
【0041】
本実施形態の管配置は、
図3に示すように、正三角形配置である。すなわち、本実施形態の複数のUチューブ20における各直管部21は、いずれも、正三角形の頂点の位置に配置されている。ここで、管支持板50の第一管孔51a、管支持板50の第二管孔51b、第一バッフル60aの第一管孔61a、第二バッフル60bの第二管孔61bを単に管孔81とする。また、管支持板50の複数の第一管孔51aの相互間に形成されている第一パス孔52a、管支持板50の複数の第二管孔51bの相互間に形成されている第二パス孔52b、第一バッフル60aの複数の第一管孔61aの相互間に形成されている第三パス孔62a、第二バッフル60bの複数の第二管孔61bの相互間に形成されている第四パス孔62bを単にパス孔82とする。このパス孔82は、前述の正三角形の中心に形成されている。
【0042】
管支持板50に形成されている複数の第一パス孔52aの全流路断面積と、管支持板50に形成されている複数の第二パス孔52bの全流路断面積とは、実質的に同じである。第二仕切壁45に形成されている開口46の開口面積は、複数の第一パス孔52aの全流路断面積及び複数の第二パス孔52bの全流路断面積より広い。
【0043】
管内流体Fiは、管内側入口ノズル16から管内流体室90の入口室91に流入する。入口室91に流入した管内流体Fiは、複数のUチューブ20の入口からUチューブ20内に流入する。Uチューブ20内に流入した管内流体Fiは、Uチューブ20の入口側直管部21a、曲管部25、出口側直管部21bを経て、Uチューブ20の出口から管内流体室90の出口室92に流出する。出口室92に至った管内流体Fiは、管内側出口ノズル17から外部に流出する。
【0044】
管外流体Foは、管外側入口ノズル18から管外流体室93の第二直管室94bに流入する。第二直管室94bに流入した管外流体Foは、この第二直管室94bを流れる。この際、管外流体Foは、外筒10の胴部11の内面と第二仕切壁45と複数の第二バッフル60bとで形成される蛇行した流路に沿って流れる。すなわち、管外流体Foは、第二直管室94bを蛇行しながら第二端側D2へ流れる。また、第二直管室94bに流入した管外流体Foの一部は、各第二バッフル60bの複数の第四パス孔62b内を第二端側D2へ流れる。管外流体Foは、以上のように第二直管室94bを流れる過程で、複数のUチューブ20の出口側直管部21b内を流れる管内流体Fiと熱交換する。
【0045】
第二直管室94bに流入した管外流体Foの一部は、管支持板50の第二パス孔52bを経て、曲管室95に流入する。管外流体Foは、曲管室95を流れる過程で、複数のUチューブ20の曲管部25内を流れる管内流体Fiと熱交換する。
【0046】
曲管室95に流入した管外流体Foは、管支持板50の第一パス孔52aを経て、管外流体室93の第一直管室94aに流入する。また、第二直管室94bに流入した管外流体Foの他の一部は、第二仕切壁45の開口46を経て、第一直管室94aに流入する。
【0047】
第一直管室94aに流入した管外流体Foは、この第一直管室94aを流れる。この際、管外流体Foは、外筒10の胴部11の内面と第二仕切壁45と複数の第一バッフル60aとで形成される蛇行した流路に沿って流れる。すなわち、管外流体Foは、第一直管室94aを蛇行しながら第一端側D1へ流れる。また、第一直管室94aに流入した管外流体Foの一部は、各第一バッフル60aの複数の第三パス孔62a内を第一端側D1へ流れる。管外流体Foは、以上のように第一直管室94aを流れる過程で、複数のUチューブ20の入口側直管部21a内を流れる管内流体Fiと熱交換する。
【0048】
複数のUチューブ20の入口側直管部21a内を流れる管内流体Fiと熱交換した管外流体Foは、管外側出口ノズル19から外部に流出する。
【0049】
以上のように、本実施形態のUチューブ熱交換器では、曲管室95で、管外流体FoとUチューブ20の曲管部25内の管内流体Fiとを熱交換させることができるので、曲管室95に管外流体Foを導かないUチューブ熱交換器よりも伝熱面積を増加させることができる。
【0050】
ところで、本実施形態では、Uチューブ20の曲管部25は、直管部21のようにバッフル等で支持されていない。さらに、この曲管部25が存在する曲管室95での管外流体Foの流れの方向成分は、曲管部25に対して交差する方向成分が多い。このため、曲管室95内に管外流体Foが一定条件下で流れると、曲管室95内の曲管部25が振動する。
【0051】
そこで、本実施形態では、曲管部25の振動を抑えるため、第二直管室94b内の管外流体Foのうち、一部を曲管室95に流入させる一方で、残りの一部を曲管室95に流入させることなく、第二仕切壁45の開口46から第一直管室94aに流入させている。この結果、本実施形態では、前述したように、曲管室95を管外流体Foが流れるものの、その流速が遅くなり、曲管部25の振動を抑えることができる。
【0052】
本実施形態では、曲管室95に流入する管外流体Foの流量を少なくして、曲管室95を流れる管外流体Foの流速を遅くするため、管支持板50における複数の第一パス孔52aの全流路断面積及び管支持板50における複数の第二パス孔52bの全流路断面積を、第二仕切壁45に形成されている開口46の開口面積より小さくしている。
【0053】
但し、曲管室95内での管外流体Foと管内流体Fiとの熱交換量を増加させるためには、曲管室95内に流入させる管外流体Foの流量を多くすることが好ましい。よって、曲管部25の振動を抑えることができる範囲内で、複数の第一パス孔52aの全流路断面積及び複数の第二パス孔52bの全流路断面積を大きくすることが好ましい。このため、Uチューブ熱交換器を構成する各部材の各種寸法、管外流体室93に流入する管外流体Foの流量、この管外流体Foの密度、複数のUチューブ20に流入する管内流体Fiの流量、この管内流体Fiの密度等によっては、複数の第一パス孔52aの全流路断面積及び複数の第二パス孔52bの全流路断面積が、第二仕切壁45に形成されている開口46の開口面積より大きくなる場合もあり得る。
【0054】
本実施形態の第一直管室94a内には複数の第一バッフル60aが配置されている。また、第二直管室94b内には複数の第二バッフル60bが配置されている。このように、直管室94内にバッフル60a,60bが配置されていると、直管室94内の一部では、Uチューブ20の直管部21に対して、管外流体Foが交差方向に流れる。このため、熱交換の効率が良いものの、直管室94内の直管部21でも振動する可能性がある。本実施形態の各バッフル60a,60bには、直管部21が延びる軸方向Dxに貫通する複数のパス孔62a,62bが形成されているので、直管室94内での管外流体Foの流れの方向成分のうち、直管部21が延びる軸方向Dxに交差する方向成分を少なくすることができる。このため、本実施形態では、直管室94内に複数のバッフル60a,60bを配置しているものの、直管室94内の直管部21の振動を抑え、且つ熱交換の効率も良くすることができる。
【0055】
「第二実施形態」
本発明に係るUチューブ熱交換器の第二実施形態について、
図4を参照して説明する。
【0056】
本実施形態のUチューブ熱交換器は、上記第一実施形態のUチューブ熱交換器に、内側ガイド71、中ガイド73、及び外側ガイド76を追加したものである。内側ガイド71、中ガイド73、及び外側ガイド76は、いずれも、曲管室95内に配置されている。
【0057】
複数のUチューブ20の各曲管部25の曲率半径は、いずれかの他の曲管部25の曲率半径と異なっている。このため、複数のUチューブ20には、最も曲率半径の小さい曲管部25である最小曲管部25aを有するUチューブ20a、最も曲率半径の大きい曲管部25である最大曲管部25cを有するUチューブ20c、曲率半径が中間の曲管部25である中間曲管部25bを有するUチューブ20bがある。複数のUチューブ20の各曲管部25の曲率中心26は、いずれも、実質的に軸線X上であって、曲管室95内の第一端側D1の位置になる。このため、中間曲管部25bは、最大曲管部25cよりも曲率中心26側に位置し、最小曲管部25aは、中間曲管部25bよりも曲率中心26側に位置する。なお、本実施形態において、複数の中間曲管部25bに関しても、曲率半径が相互に異なっている。
【0058】
内側ガイド71は、最小曲管部25aから、この最小曲管部25aの曲率中心26側に離間した位置に配置されている。この内側ガイド71は、最小曲管部25aの曲率中心26側に沿って曲がる凸曲面72を有する。この内側ガイド71は、例えば、管支持板50に固定されている。
【0059】
外側ガイド76は、最大曲管部25cから、この最大曲管部25cの曲率中心26側とは反対側に離間した位置に配置されている。この外側ガイド76は、最大曲管部25cの曲率中心26側とは反対側に沿って曲がる凹曲面77を有する。この外側ガイド76は、例えば、管支持板50、又は外筒10の内面に固定されている。
【0060】
中ガイド73は、複数の中間曲管部25bの間であって、各中間曲管部25bから離間した位置に配置されている。この中ガイド73は、凹曲面74と、凸曲面75と、を有する。中ガイド73の凹曲面74は、この中ガイド73を基準にして曲率中心26側に位置する曲管部25の曲率中心26側とは反対側に沿って曲がっている。また、中ガイド73の凸曲面75は、この中ガイド73を基準にして曲率中心26側とは反対側に位置する曲管部25の曲率中心26側に沿って曲がる凸曲面75と、を有する。
【0061】
以上のように、本実施形態では、曲管室95に、内側ガイド71、中ガイド73及び外側ガイド76を配置したので、曲管室95での管外流体Foは、曲管室95の曲率中心26側でも、その反対側でも、さらにその間の位置でも、曲管部25の曲りに沿った流れになる。すなわち、本実施形態では、曲管室95での管外流体Foの流れの方向成分のうち、曲管部25に交差する方向成分を少なくすることができる。
【0062】
このため、本実施形態では、曲管室95に流入する管外流体Foの流量が上記第一実施形態と同じあっても、上記第一実施形態よりも、曲管室95における複数の曲管部25の振動を抑えることができる。
【0063】
言い換えると、本実施形態では、曲管室95に流入する管外流体Foの流量を上記第一実施形態より多くしても、曲管室95における複数の曲管部25の振動を抑えることができる。よって、本実施形態では、曲管室95における管外流体Foと管内流体Fiとの熱交換量を多くすることができる。
【0064】
なお、本実施形態では、内側ガイド71、中ガイド73及び外側ガイド76を曲管室95内に配置している。しかしながら、曲管室95内には、内側ガイド71、中ガイド73及び外側ガイド76のうち、いずれか一種類のガイド、又はいずれか二種類のガイドのみを配置してもよい。
【0065】
「第三実施形態」
本発明に係るUチューブ熱交換器の第三実施形態について、
図5を参照して説明する。
【0066】
本実施形態のUチューブ熱交換器は、上記第一実施形態のUチューブ熱交換器に、内筒85を追加したものである。内筒85は、外筒10内に配置されている。
【0067】
内筒85は、軸線Xを中心として円筒状の胴部86と、胴部86の第二端側D2に接続されている鏡板部87と、胴部86の第一端側D1に接続されている仕切板部88と、を有する。円筒状の胴部86は、外筒10の胴部11の内面から、軸線Xに近づく側に離間している。言い換えると、内筒85の胴部86の外径は、外筒10の胴部11の内径よりも小さい。鏡板部87は、胴部86における第二端側D2の端の開口を閉じる。この鏡板部87は、その内面が第二端側D2に凹状に滑らかに凹み、その外面が第二端側D2に凸状に滑らかに突出している。特に、鏡板部87の内面は、最大曲管部25cに沿って滑らかに曲がっている。一方、胴部86における第一端側D1の端には、鏡板部等が設けられていない。このため、内筒85の第一端側D1の端は開口している。この鏡板部87の外面は、外筒10の第二鏡板部14の内面から、この第二鏡板部14の内側に離間している。胴部86は、軸方向Dxにおける第一端側D1の端の位置が、管外側入口ノズル18よりも第二端側D2に位置するよう、管外流体室93内に配置されている。胴部86における第一端側D1の端であって、第二直管室94b内の部分には、軸線Xに対する径方向外側に広がる仕切板部88が設けられている。この仕切板部88の径方向外側の縁は、外筒10の内面に接続されている。よって、管外側入口ノズル18から第二直管室94b内に流入した管外流体Foは、外筒10と内筒85との間の隙間に直接流入しない。一方、胴部86における第一端側D1の端であって、第一直管室94a内の部分には、軸線Xに対する径方向外側に広がる仕切板部が設けられていない。よって、第一直管室94a内でUチューブ20の入口側直管部21a内の管内流体Fiと熱交換した管外流体Foは、外筒10の内面と内筒85の胴部86における第一端側D1の端との間の隙間から、外筒10の内面と内筒85の外面との間の筒内出口流路96に流入する。
【0068】
本実施形態の管外側出口ノズル19aは、上記第一実施形態と異なり、管外側入口ノズル18と同様、外筒10の胴部11であって、第二直管室94bの外側の部分に接続されている。この管外側出口ノズル19aは、筒内出口流路96と外部とを連通させる。
【0069】
本実施形態における複数の第一バッフル60a、複数の第二バッフル60b、及び管支持板50は、いずれも、内筒85内に配置されている。
【0070】
本実施形態でも、管外流体Foは、管外側入口ノズル18から第二直管室94b内に流入する。この管外流体Foは、内筒85内の第二直管室94bを流れる過程で、Uチューブ20の出口側直管部21b内の管内流体Fiと熱交換する。第二直管室94bに流入した管外流体Foの一部は、管支持板50の第二パス孔52bを経て、内筒85内の曲管室95に流入する。管外流体Foは、曲管室95を流れる過程で、複数のUチューブ20の曲管部25内を流れる管内流体Fiと熱交換する。曲管室95に流入した管外流体Foは、管支持板50の第一パス孔52aを経て、内筒85内の第一直管室94aに流入する。また、第二直管室94bに流入した管外流体Foの他の一部は、第二仕切壁45の開口46を経て、内筒85内の第一直管室94aに流入する。第一直管室94aに流入した管外流体Foは、内筒85内の第一直管室94a内を流れ過程で、複数のUチューブ20の入口側直管部21a内を流れる管内流体Fiと熱交換する。第一直管室94aでUチューブ20の入口側直管部21a内の管内流体Fiと熱交換した管外流体Foは、前述したように、外筒10の内面と内筒85の外面との間の筒内出口流路96に流入する。筒内出口流路96に流入した管外流体Foは、管外側出口ノズル19aから外部に流出する。
【0071】
本実施形態では、外筒10内に内筒85を配置し、管外側入口ノズル18と同様、管外側出口ノズル19aを外筒10の胴部11であって第二直管室94bの外側の部分に接続している。このため、外筒10の内面に接触する流体は、第一直管室94a側でも第二直管室94b側でも、ほとんどが複数のUチューブ20内の管内流体Fiと熱交換した管外流体Foになる。よって、外筒10の第一直管室94a側の温度と外筒10の第二直管室94b側の温度との温度差を小さくすることができる。
【0072】
Uチューブ熱交換器に流入する管外流体Foの温度と、Uチューブ熱交換器内で熱交換した管外流体Foの温度との温度差大きい場合、上記第一実施形態のように内筒85が存在しない熱交換器では、外筒10の第一直管室94a側の温度と外筒10の第二直管室94b側の温度との温度差が大きくなる。このため、外筒10の第一直管室94a側の熱膨張量と外筒10の第二直管室94b側の熱膨張量との膨張差により、外筒10の曲げ変形量が大きくなる。
【0073】
本実施形態では、前述したように、外筒10内に内筒85を配置したことにより、外筒10の第一直管室94a側の温度と外筒10の第二直管室94b側の温度との温度差を小さくすることができ、外筒10の曲げ変形を抑えることができる。
【0074】
また、本実施形態の内筒85における鏡板部87の内面は、前述したように、最大曲管部25cに沿って滑らかに曲がっている。このため、内筒85の鏡板部87は、上記第二実施形態における外側ガイド76として機能する。よって、本実施形態では、第二実施形態と同様、曲管室95に流入する管外流体Foの流量を上記第一実施形態より多くしても、曲管室95における複数の曲管部25の振動を抑えることができる。
【0075】
なお、本実施形態においても、第二実施形態のように、内側ガイド71や中ガイド73を設けてもよい。
【0076】
「パス孔の変形例」
管支持板50、第一バッフル60a及び第二バッフル60bに形成するパス孔の各種変形例について、
図6〜
図8を参照して説明する。なお、以下では、管支持板50の第一管孔51a及び第二管孔51b、第一バッフル60aの第一管孔61a、第二バッフル60bの第二管孔61bを単に管孔81とする。また、管支持板50の第一パス孔52a及び第二パス孔52b、第一バッフル60aの第三パス孔62a、第二バッフル60bの第四パス孔62bを単にパス孔とする。
【0077】
まず、
図6を参照して、パス孔の第一変形例について説明する。
【0078】
本変形例における管配置も、上記第一実施形態と同様、正三角形配置である。すなわち、本変形例の複数のUチューブ20における各入口側直管部21aは、いずれも、正三角形の頂点の位置に配置されている。また、複数のUチューブ20における各出口側直管部21bも、正三角形の頂点に配置されている。言い換えると、複数の管孔81は、いずれも正三角形の頂点の位置に配置されている。
【0079】
本変形例のパス孔82aも、上記第一実施形態と同様、複数の管孔81の相互間に形成されている。但し、本変形例のパス孔82aは、上記正三角形の中心に形成された第一孔部82axと、この正三角形に隣接する他の正三角形の中心に形成された第二孔部82ayと、第一孔部82axと第二孔部82ayとをつなぐ繋ぎ孔部82azと、を有して構成される。言い換えると、本変形例のパス孔82aは、上記正三角形の中心からこの正三角形に隣接する他の正三角形の中心にかけて広がっている孔である。
【0080】
次に、
図7を参照して、パス孔の第二変形例について説明する。
【0081】
本変形例における管配置も、上記第一実施形態及び上記第一変形例と同様、正三角形配置である。
【0082】
ところで、上記第一実施形態のパス孔82及び上記第一変形例のパス孔82aは、いずれも、管孔81に対して独立した孔である。一方、本変形例のパス孔82bは、管孔81につながっている。本変形例では、一つの管孔81に対して三つのパス孔82bがつながっている。管孔81は、前述したように、正三角形の頂点を中心とした円形の孔である。一つのパス孔82bは、正三角形の頂点からこの正三角形の底辺の中点に向って、管孔81から広がっている。一つの管孔81に対する残りのパス孔82bも、同様に、正三角形の頂点からこの正三角形の底辺の中点に向って、管孔81から広がっている。但し、三つのパス孔82bは、正三角形の頂点を基準にして、120°の間隔で配置されている。
【0083】
次に、
図8を参照して、パス孔の第三変形例について説明する。
【0084】
本変形例における管配置は、上記第一実施形態、上記第一変形例及び上記第二変形例と異なり、正方形配置である。すなわち、本変形例の複数のUチューブ20における各入口側直管部21aは、いずれも、正方形の頂点の位置に配置されている。また、複数のUチューブ20における各出口側直管部21bも、正方形の頂点に配置されている。言い換えると、複数の管孔81は、いずれも正方形の頂点の位置に配置されている。
【0085】
本変形例のパス孔82cは、前述の正方形の中心に形成されている。本変形例と上記第一実施形態とは、管配置が異なるものの、複数の管孔81の中心を結んで形成される正多角形の中心にパス孔を形成する点で、共通する。
【0086】
なお、本変形例のように、管配置が正方形配置である場合でも、上記第二変形例と同様、正方形の中心に形成された第一孔部と、この正方形に隣接する他の正方形の中心に形成された第二孔部と、第一孔部と第二孔部とをつなげる繋ぎ孔部と、を有してパス孔を構成してもよい。また、本変形例のように、管配置が正方形配置である場合も、上記第二変形例と同様、管孔81にパス孔をつなげてもよい。管配置が正方形配置である場合、一つの管孔81に対して四つのパス孔がつながる。四つのパス孔は、正方形の頂点を基準にして90°の間隔で配置される。
【0087】
なお、
図3、
図6〜
図8では、便宜上、管支持板50の第一パス孔52a及び第二パス孔52b、第一バッフル60aの第三パス孔62a、第二バッフル60bの第四パス孔62bをまとめて単にパス孔とし、各板に形成されている管孔もまとめて単に管孔としている。このため、管支持板50の第一パス孔52a及び第二パス孔52bの寸法と、第一バッフル60aの第三パス孔62a及び第二バッフル60bの第四パス孔62bの寸法とが同じであるように見えるが、両寸法は必ずしも同じである必要性はない。
【0088】
また、管支持板50の第一パス孔52a及び第二パス孔52bの形状等と、第一バッフル60aの第三パス孔62a及び第二バッフル60bの第四パス孔62bの形状等とは、一致している必要性もない。例えば、管支持板50の第一パス孔52a及び第二パス孔52bの形状等として、上記第一実施形態の形状等を採用し、第一バッフル60aの第三パス孔62a及び第二バッフル60bの第四パス孔62bの形状等として、上記第一変形例や第二変形例等の孔形状等を採用してもよい。また、逆に、第一バッフル60aの第三パス孔62a及び第二バッフル60bの第四パス孔62bの形状等として、上記第一実施形態の形状等を採用し、管支持板50の第一パス孔52a及び第二パス孔52bの形状等として、上記第一変形例や第二変形例等の孔形状等を採用してもよい。