(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムを説明するためのシステム図と端末の画面図である。
本発明の一実施例である金融商品販売支援システムは、業務システム110、TV会議システム120、ネットワーク131,132、端末141、遠隔地160の端末151で構成されている。
【0014】
業務システム110は、表示部および入力機器であるキーボードやポインティングデバイス等を有するクライアント端末111と、顧客データや業務処理を行うためのソフトウェアを記憶している業務データベースサーバ112と、ネットワーク131,132を介して外部機器とデータの送受信を行うWEBサーバ113で構成されている。
TV会議システム120は、顧客との商談を記憶する音声・動画データベースサーバ121と、端末141,151とのメールの送受信を行うメールサーバ122で構成されている。
なお、ネットワーク131,132は無線であってもよい。
【0015】
次に、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの判定条件と必要なアクションについて
図2と
図7を用いて説明する。
図2は本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの判定条件と必要なアクションのテーブル図である。
図2の金融商品販売支援システムの判定条件と必要なアクションのテーブルは、業務データベースサーバ112に記憶されている。
図2のテーブル図は、顧客の年齢に応じて勧誘可能商品と勧誘留意商品を区分けし、勧誘可能商品と勧誘留意商品で営業員の販売時の必要なアクション(必要事項)が異なる。
【0016】
図2において、勧誘可能商品とは、役席者による事前承認なしに勧誘可能な商品であり、例えば、国債、普通社債、公社債等である。
勧誘留意商品とは、例えば、REIT(Real Estate Investment Trust)やETF(Exchange-Traded Fund、上場投資信託)・ETN(Exchange-Traded Note、指標連動証券)等である。
役席者の確認は、役席者が営業員(担当者)の顧客訪問を事前に承認することである。
家族同意は、当日同席の場合には「家族確認」として対象顧客の商品の理解度や買付意向を理解しているかを確認することである。また、事前確認済みの場合には家族の署名済み「買付指示書」の有無を確認することである。
【0017】
図7は、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの画面図である。
表示画面700は、クライアント端末111または端末141の表示部に表示する画面図である。なお、表示画面700は、
図3のテーブルとリンクしている。
図7において、例えば、顧客番号の入力ボックス711に“1002”が入力され、顧客検索ボタン712が押下されると、業務データベースサーバ112の顧客属性テーブルから顧客名と顧客属性が読み出され、顧客名に“国際 二郎”713が表示され、顧客属性に“80歳以上”714が表示される。なお、顧客属性に年齢を表示してもよい。
【0018】
次に、例えば、商品番号の入力ボックス715に“SH00004”が入力され、商品検索ボタン716が押下されると、業務データベースサーバ112の商品テーブルから商品名と商品が読み出され、商品名に“REIT”717が表示され、商品に“勧誘留意商品”718が表示される。また、受注担当には“役席者”719が表示される。
【0019】
受注タイミングの選択ボックスには、即日の選択ボックス720と翌日以降の選択ボックス721がある。例えば、選択ボックス720を選択すると、業務データベースサーバ112に記憶されている判定条件と必要なアクションのテーブルから役席者の確認と家族同意の項目が読み出され、必要なアクション欄の役席者の確認には“要”721が表示され、家族同意には“要”722が表示される。
【0020】
次に、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムのテーブルについて
図3を用いて説明する。
図3は本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの顧客属性テーブル等である。
図3のテーブルは、業務データベースサーバ112に記憶されている。
図3(A)の顧客属性テーブルは、顧客番号、顧客名、年齢、生年月日、住所、家族のメールアドレス、家族代表者等を記憶している。
図3(B)の接触履歴テーブルは、顧客との接触履歴を記憶するテーブルで、顧客番号、接触履歴番号、接触日、接触開始時間、接触終了時間等を記憶している。
図3(C)の音声・動画記憶テーブルは、顧客対応時の音声や動画等を記憶している。
図3(D)の商品テーブルは、商品毎に勧誘可能商品または勧誘留意商品を区別するためのテーブルで、商品番号、商品名、商品区分等を記憶している。
【0021】
次に、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システム全体の処理フローについて
図4を用いて説明する。
図4は本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの全体を説明するためのフローチャートである。
業務データベースサーバ112は、処理が開始され、顧客番号と商品番号がクライアント端末111から入力される(S401)と、クライアント端末111の表示部に商品販売に必要な申請書等をリストアップ表示する(S402)。
S403の処理では、クライアント端末111から接触履歴の予定が入力されると、接触履歴予定を記憶する。
S404の処理では、クライアント端末111から持出し申請の情報が入力されると、持出し申請に関する情報を記憶する。
【0022】
業務データベースサーバ112は、クライアント端末111または端末141から商談成立の情報が入力されると、商談成立の有無を判定(S405)し、商談が成立した場合(YES)にはS407の処理に進み、商談が成立しない場合(NO)にはS406の処理に進む。
S406の処理では、接触履歴テーブルに商談不成立を記憶し、処理を終了する。
S407の処理では、顧客属性と商談が成立した商品から家族承認の要否を判定し、家族承認が必要な場合(YES)にはS409の処理に進み、家族承認が不要な場合(NO)にはS408の処理に進む。
S408の処理では、接触履歴テーブルに商談成立を記憶し、処理を終了する。
S409の処理では、顧客の家族のメールアドレスにメールサーバ122から家族承認が必要である旨をメールで通知する。
【0023】
S410の処理では、端末141が顧客家族の端末151とTV会議を実施した場合にはTV会議の音声データと動画データを音声・動画データベースサーバ121に伝送し、音声・動画データベースサーバ121が伝送されてきたTV会議の音声データと動画データを音声動画番号と関連付けて音声・動画記憶テーブルに記憶する。
S411の処理では、業務データベースサーバ112がTV会議の音声データと動画データを接触履歴テーブルに関連付ける。
【0024】
業務データベースサーバ112は、家族承認有無を判定(S412)し、家族が承認した場合(YES)にはS414の処理に進み、家族が承認しない場合(NO)にはS413の処理に進む。
なお、
図8は端末151の表示部1510である。家族がTV会議で画像表示部1511を見ながらTV会議に参加し、商品購入を承認する場合には、署名ボックス1512に署名がなされ、承認ボタン1513が押下された時点で家族承認が得られたと業務データベース112が判定する。
【0025】
S413の処理では、接触履歴テーブルに商談不成立を記憶し、処理を終了する。
S414の処理では、接触履歴テーブルに商談成立を記憶し、S415の処理に進む。
S415の処理では、接触履歴テーブルに承認情報を追加記憶する。
S416の処理では、入力された接触履歴情報を接触履歴テーブルに記憶し、処理を終了する。
【0026】
次に、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの電子データの持出し申請の処理フローについて
図5を用いて説明する。
図5は本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの電子データの持出し申請時の処理を説明するためのフローチャートである。
業務データベースサーバ112は、処理が開始され、クライアント端末111から顧客番号と商品番号が入力され(S501)、訪問日の設定および持出し申請が入力されると接触履歴テーブルに顧客番号、商品番号、訪問日、持出し書が記憶され(S502)、S503の処理に進む。
【0027】
S503の処理では、役席者の事前承認要否を判定し、事前承認要の場合(YES)にはS504の処理に進み、事前承認不要の場合(NO)にはS506の処理に進む。
S504の処理では、役席者の端末に事前承認を通知し、S505の処理に進む。
S505の処理では、役席者の端末で入力された事前承認の結果を判定し、承認された場合(YES)にはS506の処理に進み、不承認の場合(NO)にはS501の処理に戻る。
【0028】
S506の処理では、家族同意の要否を判定し、家族同意要の場合(YES)にはS507の処理に進み、家族同意不要の場合(NO)にはS510の処理に進む。
S507の処理では、家族が訪問日当日の同席可否を判定し、同席可の場合(YES)にはS508の処理に進み、同席否の場合(NO)にはS509の処理に進む。
【0029】
S508の処理では、メールサーバ122を介して遠隔地160の家族に会議への同席を依頼するため、端末151にメールで通知し、S510の処理に進む。
S509の処理では、メールサーバ122を介して遠隔地160の家族の端末151に「買付指示書」の通知を行い、S510の処理に進む。
S510の処理では、クライアント端末111の表示部に必要事項のリストアップを表示し、処理を終了する。
【0030】
次に、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの営業員が顧客訪問時の処理フローについて
図6を用いて説明する。
図6は本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの対象顧客訪問時の処理を説明するためのフローチャートである。
業務データベースサーバ112は、処理が開始され、営業員が顧客訪問時に使用する端末141から顧客番号と訪問日が入力されると、持出し申請の電子データを端末141に出力し(S601)、S602の処理に進む。
【0031】
S602の処理では、記憶されている持出し申請の顧客番号と商品番号から家族同意の要否を判定し、家族同意要の場合(YES)にはS603の処理に進み、家族同意否の場合(NO)にはS608の処理に進む。
S603の処理では、家族承認済みの「買付指示書」の有無を判定し、買付指示書が有る場合(YES)にはS608の処理に進み、買付指示書が無い場合(NO)にはS604の処理に進む。
【0032】
S604の処理では、遠隔地160の顧客家族の端末151とTV会議システム120のサイトと接続し、持出し申請された電子データの情報を端末151に通知し、S605の処理に進む。
S605の処理では、クライアント端末111または端末141と端末151の相互リンクを確立し、S606の処理に進む。
S606の処理では、クライアント端末111または端末141から端末151にヒヤリング情報を表示させ、S607の処理に進む。
なお、S604からS606の処理は、本発明の一実施例に係る金融商品販売支援システムの遠隔地の家族承認機能である。
【0033】
S607の処理では、遠隔地160の顧客家族の端末151からの承認有無を判定し、承認が得られた場合(YES)にはS608の処理に進む、承認が得られなかった場合(NO)には処理を終了する。
S608の処理では、販売手続きの処理を行い、処理を終了する。
【0034】
本発明の実施形態である金融商品販売支援システムは、高齢者顧客に対して適正な投資勧誘に努めるための金融商品販売支援を行うことができる。
【0035】
以上本発明について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された金融商品販売支援システムに限定されるものではなく、上記以外の金融商品販売支援システムに広く適用することができることは言うまでもない。