(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のシート処理装置を、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
【0008】
図1から
図9を参照して、ひとつの実施形態のシート処理装置を説明する。
まず、
図1および
図2は、画像形成システム1の全体構成例を示す。
図1および
図2に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置2と、後処理装置3とを含む。
【0009】
画像形成装置2は、用紙などのシート状の媒体(以下、「シート」と言う。)に画像を形成する。詳しく述べると、画像形成装置2は、コントロールパネル11、スキャナ部12、プリンタ部13、給紙部14、排紙部15、および画像形成制御部16を備える。
【0010】
コントロールパネル11は、ユーザの操作を受け付ける各種キーを備える。コントロールパネル11は、シートの後処理の種類に関する入力を受け付ける。例えば、コントロールパネル11は、ソート処理が行われるソートモード、ステイプル処理が行われるステイプルモード、またはソート処理およびステイプル処理が行われないノンソートモードの選択を受け付ける。さらに、コントロールパネル11は、ノンソートモードが選択された場合に、後処理装置3の後述する固定トレイ23aにシートを排出するか、または可動トレイ23bにシートを排出するかの選択を受け付ける。画像形成装置2は、コントロールパネル11により選択されたモードおよびシートの排出先に関する情報を、後処理装置3に送る。
【0011】
スキャナ部12は、複写対象物の画像情報を読み取る読取部を備える。スキャナ部12は、読み取った画像情報を、プリンタ部13に送る。
プリンタ部13は、スキャナ部12または外部機器から送信された画像情報に基づき、トナーなどの現像剤によって出力画像(以下、「トナー像」と言う。)を形成する。プリンタ部13は、トナー像をシートの表面上に転写する。プリンタ部13は、シートに転写したトナー像に熱と圧力をかけて、トナー像をシートに定着させる。
【0012】
給紙部14は、プリンタ部13がトナー像を形成するタイミングに合わせて、シートを1枚ずつプリンタ部13に供給する。
排紙部15は、プリンタ部13から排紙されるシートを、後処理装置3へ搬送する。
【0013】
画像形成制御部16は、画像形成装置2の全体の動作を制御する。すなわち、画像形成制御部16は、コントロールパネル11、スキャナ部12、プリンタ部13、給紙部14、および排紙部15を制御する。例えば、画像形成制御部16は、CPU、ROM、およびRAMを含む制御回路で形成される。
【0014】
次に、後処理装置3について説明する。
後処理装置3は、「シート処理装置」の一例である。後処理装置3は、画像形成装置2の隣に配置される。後処理装置3は、画像形成装置2から搬送されるシートに、コントロールパネル11を通じて選択されたモードに応じた処理を行う。
詳しく述べると、後処理装置3は、待機部21、処理部22、排紙トレイ部23、および後処理制御部24を備える。
【0015】
待機部21は、画像形成装置2から搬送されるシートS(
図3参照)を一時的に滞留(バッファ)させる。例えば、待機部21は、先行するシートSの後処理が処理部22で行われる間、後続の複数枚のシートSを待機させる。待機部21は、処理部22が空くと、滞留させていたシートSを処理部22に向けて落下させる。
【0016】
処理部22は、シートSに後処理を行う。後処理は、ソート処理またはステイプル処理などである。例えば、処理部22は、複数枚のシートSを整合する。処理部22は、整合した複数枚のシートSにステイプル処理を行う。これにより、複数枚のシートSが綴じ合わされる。処理部22は、後処理が行われたシートSを排紙トレイ部23へ排出する。
【0017】
排紙トレイ部23は、固定トレイ(固定排紙トレイ)23aと、可動トレイ(可動排紙トレイ)23bとを有する。固定トレイ23aは、後処理装置3の上部に設けられる。一方で、可動トレイ23bは、後処理装置3の側部に設けられる。可動トレイ23bは、後処理装置3の側部に沿って上下方向に移動可能である。固定トレイ23aおよび可動トレイ23bには、コントロールパネル11を通じて選択されたシートSの排出先に応じて、シートSが排出される。
【0018】
後処理制御部24は、後処理装置3の全体の動作を制御する。すなわち、後処理制御部24は、待機部21、処理部22、および排紙トレイ部23を制御する。また
図2に示すように、後処理制御部24は、後述する束爪駆動機構61、およびピンチローラ駆動機構62の動作を制御する。例えば、後処理制御部24は、CPU、ROM、およびRAMを含む制御回路で形成される。
【0019】
次に、後処理装置3の各部構成について詳しく説明する。
なお、以下の説明において「上流側」および「下流側」とは、シート搬送方向Dにおける「上流側」および「下流側」をそれぞれ意味する。
【0020】
図3は、本実施形態の後処理装置3を示す断面図である。
図3に示すように、後処理装置3は、入口ローラ30a,30b、シートSの搬送路31,32、排出ローラ33a,33b、出口ローラ34a,34b、待機部21、および処理部22を有する。
【0021】
入口ローラ30a,30bは、後処理装置3のシート供給口35の近傍に設けられる。シート供給口35には、画像形成装置2からシートSが供給される。入口ローラ30a,30bは、シート供給口35に供給されたシートSを後処理装置3の内部に向けて搬送する。
【0022】
搬送路31,32は、第1搬送路31と、第2搬送路32とを含む。
第1搬送路31は、入口ローラ30a,30bと、排紙トレイ部23の固定トレイ23aとの間に設けられる。第1搬送路31は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として固定トレイ23aが選択された場合に、シート供給口35に供給されるシートSを、固定トレイ23aに向けて案内する。第1搬送路31の下流側の端部には、排出ローラ33a,33bが設けられている。排出ローラ33a,33bは、第1搬送路31を搬送されたシートSを、固定トレイ23aに向けて排出する。
【0023】
一方で、第2搬送路32は、入口ローラ30a,30bと、後処理装置3の内部の出口ローラ34a,34bとの間に設けられる。第2搬送路32は、ソートモードまたはステイプルモードが選択された場合に、シート供給口35に供給されるシートSを、出口ローラ34a,34bに向けて案内する。出口ローラ34a,34bは、第2搬送路32の下流側の端部に設けられている。例えば、出口ローラ34a,34bは、第2搬送路32を搬送されたシートSを、待機部21に向けて搬送する。また、第2搬送路32は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として可動トレイ23bが選択された場合に、シート供給口35に供給されるシートSを、出口ローラ34a,34bに向けて案内する。この場合、詳しくは後述するように、出口ローラ34a,34bは、第2搬送路32を搬送されたシートSを、処理部22の排出ローラ59aに向けて送る。
【0024】
待機部21は、待機トレイ(バッファトレイ)41と、開閉駆動部42(
図4参照)とを有する。待機トレイ41は、「第1トレイ」の一例である。待機トレイ41の上流側の端部は、出口ローラ34a,34bの近傍に位置する。例えば、待機トレイ41の上流側の端部は、第2搬送路32の出口よりもわずかに下方に位置する。待機トレイ41は、シート搬送方向Dの下流側に進むに従い徐々に高くなるように、水平方向に対して傾いている。待機トレイ41には、第2搬送路32からシートSが送られる。待機トレイ41は、処理部22で後処理が行われる間、複数枚のシートSを重ねて待機させる。
【0025】
図4は、待機部21を模式的に示す斜視図である。
図4に示すように、待機トレイ41は、第1トレイ部材41aと、第2トレイ部材41bとを有する。第1トレイ部材41aおよび第2トレイ部材41bは、シート幅方向Wにおいて互いに離間している。なお、シート幅方向Wとは、シート搬送方向Dに対して略直交する方向である。第1トレイ部材41aおよび第2トレイ部材41bは、シート幅方向Wにおいて、互いに近付く方向と、互いに離れる方向とに移動可能である。
【0026】
開閉駆動部42は、待機トレイ41でシートSを待機させる場合に、第1トレイ部材41aと第2トレイ部材41bとを互いに近付けた状態にする。これにより、第1トレイ部材41aおよび第2トレイ部材41bによってシートSが支持される。一方で、開閉駆動部42は、待機トレイ41から処理部22の処理トレイ51に向けてシートSを移動させる場合に、第1トレイ部材41aと第2トレイ部材41bとを互いに離間させる。これにより、待機トレイ41で支持されていたシートSは、第1トレイ部材41aと第2トレイ部材41bとの間を通り、処理トレイ51に移動する。
【0027】
次に、処理部22について説明する。
図5は、処理部22を示す斜視図である。
図5に示すように、処理部22は、処理トレイ51、横整合板52a,52b、縦整合ローラ53、後端ストッパ54、ステイプラ55(
図3参照)、イジェクタ56、束爪57(
図3参照)、束爪ベルト58、および排出ローラ59a,59b(
図3参照)を有する。
【0028】
処理トレイ51は、「第2トレイ」の一例である。
図3に示すように、処理トレイ51は、待機トレイ41の下方に設けられる。処理トレイ51は、シート搬送方向Dの下流側に進むに従い徐々に高くなるように、水平方向に対して傾いている。処理トレイ51は、シートSを支持する(シートSが載置される)搬送面51aを有する。
【0029】
横整合板(横整合機構)52a,52bは、
図5に示すように、処理トレイ51の搬送面51aに設けられる。一対の横整合板52a,52bは、シート幅方向Wに互いに離れて設けられる。横整合板52a,52bは、シート幅方向Wにおいて、互いに近付く方向と、互いに離れる方向とに移動可能である。横整合板52a,52bは、シート幅方向WにおけるシートSの整合(いわゆる横整合)を行う。
【0030】
縦整合ローラ53および後端ストッパ54は、処理トレイ51の上流側の端部に設けられる。縦整合ローラ53は、後述する排出ローラ59aと協業して、処理トレイ51に載置されたシートSを後端ストッパ54に向けて搬送する。縦整合ローラ53および排出ローラ59aは、シートSを後端ストッパ54に当接させることで、シート搬送方向DにおけるシートSの整合(いわゆる縦整合)を行う。
【0031】
ステイプラ55は、
図3に示すように、処理トレイ51の上流側の端部に設けられる。ステイプラ55は、ステイプルモードが選択された場合に、処理トレイ51に載置される複数枚のシートSの束にステイプル(綴じ合わせ)処理を行う。
【0032】
イジェクタ56は、処理トレイ51の上流側の端部に設けられる。イジェクタ56は、シート搬送方向Dの下流側に向けて移動可能である。イジェクタ56は、ステイプル処理やソート処理が施されたシートSの束を、束爪57へ受け渡す。
【0033】
束爪57は、束爪ベルト58に装着されている。束爪ベルト58は、処理トレイ51の図示しない駆動ローラと従動ローラとに掛け渡されている。これら束爪ベルト58、駆動ローラ、および従動ローラは、束爪57を駆動する束爪駆動機構61の一例を形成する。束爪57は、束爪ベルト58の移動に伴い、シート搬送方向Dおよびその反対方向に移動する。束爪57は、「束排出部材」の一例である。束爪57は、イジェクタ56から受け渡されるシートSの束を、排出ローラ59aとともに、排紙トレイ部23の可動トレイ23bに向けて排出する。例えば、束爪57の先端部は、後述するフォワード方向に突出した突起部(爪部)57aを有する。
【0034】
図3に示すように、排出ローラ59a,59bは、排出駆動ローラ59aと、排出ピンチローラ59bとを含む。排出駆動ローラ59aは、処理トレイ51の下流側の端部に設けられる。排出駆動ローラ59aは、処理トレイ51の搬送面51aに案内されるシートSに下方から接する。排出駆動ローラ59aは、「排出部」の一例である。排出駆動ローラ59aは、処理トレイ51に載せられたシートSを、排紙トレイ部23の可動トレイ23bに向けて処理トレイ51から排出する。
【0035】
一方で、排出ピンチローラ59bは、排出駆動ローラ59aの上方に設けられる。排出ピンチローラ59bは、駆動源を有しない従動ローラである。排出ピンチローラ59bは、待機トレイ41よりも上方に位置する待機位置と、排出駆動ローラ59aに面する回動位置との間で移動可能である。排出ピンチローラ59bは、ピンチローラ駆動機構62によって駆動されることで、前記待機位置と前記回動位置との間で移動する。排出ピンチローラ59bは、前記回動位置に移動することで、排出駆動ローラ59aとの間にシートSを挟む。これにより、排出駆動ローラ59aの回転がシートSに安定して伝わる。
【0036】
次に、処理トレイ51に設けられたガイド(スロープガイド)71について説明する。
本実施形態の後処理処置3は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として可動トレイ23bが選択された場合に、シート供給口35に供給されたシートSを、待機トレイ41を経由させずに、第2搬送路32から処理トレイ51の排出ローラ59aに向けて送る。そして、シートSは、処理トレイ51の排出ローラ59aによって、可動トレイ23bに排出される。
【0037】
なお本願で言う「待機トレイを経由しない」とは、シートSが待機トレイ41でバッファされないこと(言い換えると、待機トレイでシートを滞留させないこと)を意味する。すなわち、本願で言う「待機トレイを経由しない」とは、シート幅方向Wに離間した待機トレイ41の第1トレイ部材41aと第2トレイ部材41bとの間をシートSが通ることを含む。また、本願で言う「待機トレイを経由しない」とは、待機トレイ41の形状によっては待機トレイ41の一部にシートSが接する場合を含んでもよい。
【0038】
ここで、
図3に示すように、第2搬送路32の出口と、処理トレイ51の排出ローラ59aとの間には、比較的大きな空間がある。また、第2搬送路32の出口と、処理トレイ51との間には、比較的大きな落差がある。本実施形態のガイド71は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として可動トレイ23bが選択された場合に、第2搬送路32から送り出されるシートSを、処理トレイ51の排出ローラ59aに向けて安定して案内するものである。
【0039】
以下、ガイド71の構成および動作について詳しく説明する。
図6は、ガイド71の動作例を示す断面図である。
図6中の(a)は、退避位置にあるガイド71を示す。
図6中の(b)は、突出位置にあるガイド71を示す。
図6に示すように、ガイド71は、処理トレイ51に沿う退避位置(待機位置、第1位置)と、処理トレイ51から突出した突出位置(支持位置、第2位置)との間で移動可能である。
【0040】
詳しく述べると、前記退避位置では、ガイド71は、処理トレイ51の搬送面51aに沿って位置する。
図5に示すように、処理トレイ51の搬送面51aには、ガイド71が収容される凹部(収容部)72が設けられている。ガイド71は、凹部72に収容されることで、処理トレイ51の内部に収容される。なお、
図5中では、説明の便宜上、ガイド71にはドットのハッチングを施している。
【0041】
ガイド71は、シートSを支持する支持面(上面)71aを有する。
図5に示すように、前記退避位置では、ガイド71の支持面71aは、処理トレイ51の搬送面51aと略同一平面上に位置する。言い換えると、前記退避位置では、ガイド71は、処理トレイ51の搬送面51aから実質的に突出していない。このため、ガイド71は、処理トレイ51の搬送面51aに載置されるシートSの後処理および搬送を邪魔しない。ガイド71が前記退避位置にある場合、処理トレイ51の搬送面51aに載置されるシートSは、処理トレイ51の搬送面51aに案内されて、搬送面51aに沿って移動可能である。
【0042】
一方で、ガイド71は、待機トレイ41を経由せずに第2搬送路32から排出ローラ59aに向けてシートSが送られる場合に、前記突出位置に移動する。
図6中の(b)に示すように、前記突出位置では、ガイド71は、処理トレイ51の上方に突出する。言い換えると、ガイド71は、処理トレイ51から、第2搬送路32および出口ローラ34a,34bに近付く方向に突出する。これにより、ガイド71は、第2搬送路32から排出ローラ59aに向かうシートSを、処理トレイ51よりも上方の位置で支持する。
【0043】
詳しく述べると、ガイド71の支持面71aは、前記突出位置において、処理トレイ51と第2搬送路32との間の高さに位置し、第2搬送路32から送り出されたシートSを受ける。シートSは、ガイド71の支持面71aに接することで、処理トレイ51に対する搬送角度が変わる。すなわち、処理トレイ51に対するシートSの搬送角度が緩やかになる。なお、本願で言う「処理トレイに対する搬送角度」とは、処理トレイ51の搬送面51aと、シートSの搬送方向(移動方向)との間の角度を意味する。
【0044】
さらに詳しく述べると、ガイド71は、該ガイド71の両端部として、上流側の端部73aと、下流側の端部73bとを有する。
図6中の(b)に示すように、前記突出位置では、ガイド71の上流側の端部73aは、処理トレイ51の搬送面51aよりも上方に位置する。一方で、ガイド71の下流側の端部73bは、処理トレイ51の搬送面51aよりも下方に位置する。これにより、ガイド71の支持面71aは、シート搬送方向Dの下流側に進むに従い処理トレイ51の搬送面51aに近付くように処理トレイ51に対して傾く。これにより、シートSは、処理トレイ51の下流側の端部において、ガイド71の支持面71aから処理トレイ51の搬送面51aにスムーズに乗り移ることができる。
【0045】
次に、上記ガイド71の配置位置について説明する。
図5に示すように、ガイド71は、シート幅方向Wにおいて、一対の横整合板52a,52bの間に配置される。さらに言うと、ガイド71の後述する一対ガイド本体75は、シート幅方向Wにおいて、束爪ベルト58の両側に分かれて配置される。
また、ガイド本体75は、シート幅方向Wにおいて排出ローラ59aと略同じ位置(言い換えると、シート搬送方向Dにおいて排出ローラ59aと並ぶ位置)に配置される。このため、シートSは、ガイド71によって、排出ローラ59aの近傍まで安定して案内される。
【0046】
また、ガイド71は、シート搬送方向Dにおいて、排出ローラ59aと、縦整合ローラ53との間に配置される。言い換えると、ガイド71は、排出ローラ59aと縦整合ローラ53との間の領域を利用して、処理トレイ51に設けられる。このため、ガイド71が設けられた場合でも、処理トレイ51の大型化を避けることができる。
【0047】
さらに言うと、ガイド71のガイド本体75は、排出ローラ59aと縦整合ローラ53とを結ぶ直線上に配置される。このため、ガイド71が前記退避状態にある場合、ガイド71に重なるシートSは、排出ローラ59aと縦整合ローラ53とによって、ガイド71の両側(上流側と下流側)で支持される。このため、シートSは、ガイド71と凹部72との間に段差や隙間がある場合であっても、処理トレイ51の搬送面51aに沿ってスムーズに搬送される。
【0048】
次に、上記ガイド71の構成例について説明する。
図7は、ガイド71の構成例を示す斜視図である。
図7に示すように、ガイド71は、一対のガイド本体75と、該一対のガイド本体75を処理トレイ51から突出させるリンク機構76とを有する。本実施形態のリンク機構76は、処理トレイ51の束爪57によって押されることでガイド本体75を処理トレイ51から突出させる。
【0049】
詳しく述べると、一対のガイド本体75は、シート幅方向Wに分かれて設けられる。一対のガイド本体75の各々は、第1部分81と、第2部分82とを有する。
第1部分81は、鉛直方向に起立した起立部である。
図6に示すように、第1部分81の下流側の端部81aには、回動軸83が通される孔84が設けられる。なお、回動軸83は、処理トレイ51に対して位置が固定された固定軸である。回動軸83は、処理トレイ51の搬送面51aよりも下方に位置する。回動軸83は、シート幅方向Wに沿って設けられる。第1部分81の下流側の端部81aは、回動軸83によって回動可能に支持される。これにより、ガイド本体75は、回動軸83を回動中心として、前記退避位置と前記突出位置との間で移動可能である。
一方で、第1部分81の上流側の端部81bは、リンク機構76に連結される。具体的には、第1部分81の上流側の端部81bには、後述するリンク機構76の連結ピン85が通される長穴86が設けられている。
【0050】
図7に示すように、ガイド本体75の第2部分82は、シートSを支持する支持部である。第2部分82は、第1部分81の上端部からシート幅方向Wに折り曲げられて板状に形成されている。第2部分82は、シート幅方向Wに広がる上面を有する。第2部分82の上面は、上述の支持面71aを形成している。
【0051】
一方で、リンク機構76は、パネル90、第1リンク91、第2リンク92、およびスプリング93を有する。
【0052】
パネル90は、リンク機構76に対する入力を受け付ける板部である。パネル90は、「受け部」の一例である。
図6中の(b)に示すように、パネル90は、処理トレイ51の下方を設けられる。さらに言うと、パネル90は、処理トレイ51の下方を通過する束爪57が接する位置に配置される。
【0053】
ここで、説明の便宜上、束爪57の移動方向として、フォワード方向と、リバース方向とを定義する。フォワード方向は、
図6中の(b)において、矢印Fで示される方向である。フォワード方向は、処理トレイ51に載置されたシートSの束を可動トレイ23bに向けて排出するように束爪57が移動する方向である。一方で、リバース方向は、矢印Rで示される方向である。リバース方向は、フォワード方向とは反対の方向である。
【0054】
図8は、パネル90、束爪57、および第1リンク91を拡大して示す斜視図である。なお、
図8中の(a)は、パネル90に対して束爪57がリバース方向から接する場合を示す。
図8中の(b)は、パネル90に対して束爪57がフォワード方向から接する場合を示す。
【0055】
図8に示すように、パネル90の下端部は、回動軸95によって回動可能に支持されている。回動軸95は、処理トレイ51に対して位置が固定された固定軸である。回動軸95は、シート幅方向Wに沿って設けられる。このため、フォワード方向またはリバース方向において束爪57がパネル90に接する場合、パネル90は、回動軸95を中心に倒れる(回動する)ことができる。
【0056】
一方で、パネル90の上端部は、束爪57の突起部57aが掛かる掛かり部90aを有する。掛かり部90aは、パネル90の先端部に設けられた突起部(爪部)である。掛かり部90aには、フォワード方向に移動する束爪57の突起部57aが掛かる。なお、パネル90と束爪57との動作に関しては、詳しく後述する。
【0057】
第1リンク91は、
図8に示すように、束爪57のフォワード方向において、パネル90の背後に設けられる。第1リンク91の下端部は、パネル90と同じ回動軸95によって回動可能に支持される。すなわち、第1リンク91は、回動軸95を中心に揺動可能である。第1リンク91は、フォワード方向に移動する束爪57によってパネル90が押された場合、パネル90が当接することでパネル90とともに回動する。なお、第1リンク91は、束爪57の移動経路を避ける形状に形成されている。このため、第1リンク91は、フォワード方向およびリバース方向に移動する束爪57に接しない。
また、第1リンク91の上端部には、連結ピン97が固定されている。連結ピン97は、第1リンク91と第2リンク92とを連結する回動軸である。
【0058】
第2リンク92は、
図7に示すように、第1部分92a、中央部92b、および第2部分92cを有する。
第1部分92aは、中央部92bと第1リンク91との間に設けられる。第1部分92aには、第1リンク91に固定された連結ピン97が挿入される長穴92dが設けられている。連結ピン97は、長穴92dの内部で移動可能である。
【0059】
中央部92bは、第1部分92aと第2部分92cとの間に設けられる。中央部92bは、回動軸98に取り付けられる。回動軸98は、処理トレイ51に対して位置が固定された固定軸である。回動軸98は、シート幅方向Wに沿って設けられる。第2リンク92は、回動軸98を中心に揺動可能である。このため、第1リンク91が動くと、第1リンク91の動きに伴い第2リンク92が揺動する。
【0060】
第2部分92cは、中央部92bとガイド本体75との間に設けられる。第2部分92cは、第1部分92aに対して折れ曲がった方向に延びている。第2部分92cには、連結ピン85が固定されている。連結ピン85は、上述したように、ガイド本体75の第1部分81の長穴86に挿入される。このため、第2リンク92が揺動すると、第2リンク92の動きに伴い、ガイド本体75が前記退避位置と前記突出位置との間で移動する。
【0061】
スプリング93は、
図6に示すように、第2リンク92の第2部分92cを下方に向けて付勢する。すなわち、スプリング93は、ガイド71を前記退避位置に向けて付勢する。このため、外力が作用しない状態では、ガイド71は前記退避位置に退避している。
【0062】
以上の構成により、束爪57によってパネル90が押されると、第1リンク91および第2リンク92を介して、ガイド本体75が処理トレイ51から突出する。すなわち、リンク機構76は、束爪57の動作によって、ガイド71を前記突出位置まで移動させる。また、パネル90から束爪57が離れると、スプリング93の付勢力によって、ガイド71が前記退避位置に復帰する。
【0063】
次に、パネル90と束爪57との係合動作について説明する。
【0064】
図8中の(a)に示すように、パネル90は、リバース方向(第1方向)において束爪57がパネル90に接する場合に、リンク機構76を動作させることなく束爪57を通過させる。具体的には、リバース方向において束爪57がパネル90に接する場合に、パネル90は、回動軸95を中心にリバース方向に回動することで、束爪57を通過させる。ここで、第1リンク91は、パネル90に対してフォワード方向に位置する。このため、パネル90は、第1リンク91を押すことなく、束爪57を通過させるように倒れることができる。
なお、パネル90と第1リンク91との間には、パネル90を第1リンク91に向けて付勢するスプリング101が設けられている。パネル90は、束爪57が通過した後、スプリング101の付勢力によって第1リンク91と並ぶ位置まで復帰する。
【0065】
一方で、
図8中の(b)に示すように、パネル90は、フォワード方向(第2方向)において束爪57がパネル90に接する場合に、束爪57に係合してリンク機構76を動作させる。具体的には、フォワード方向において束爪57がパネル90に接する場合に、パネル90は、回動軸95を中心にフォワード方向に回動する。本実施形態では、フォワード方向において束爪57がパネル90に接する場合、束爪57の突起部57aがパネル90の掛かり部90aに掛かる。これにより、束爪57は、パネル90に対してロックされる。このため、束爪57は、フォワード方向において、パネル90を超えて自由に移動できなくなる。パネル90は、束爪57によってフォワード方向に押されることで、フォワード方向に回動する。
ここで、第1リンク91は、パネル90に対してフォワード方向に位置する。このため、パネル90がフォワード方向に回動すると、第1リンク91がパネル90によって押される。このため、リンク機構76が動作し、ガイド71が処理トレイ51から突出する。
【0066】
次に、後処理装置3の動作例について説明する。
本実施形態では、後処理制御部24は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として固定トレイ23aが選択された場合に、図示しない分岐部材および排出ローラ33aなどを制御することで、シートSを固定トレイ23aに排出する。また、後処理制御部24は、ソートモードまたはステイプルモードが選択された場合に、前記分岐部材、待機部21、および処理部22などを制御することで、バッファおよび後処理が行われたシートSを可動トレイ23bに排出する。
【0067】
一方で、後処理制御部24は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として可動トレイ23bが選択された場合に、第2搬送路32から処理部22の排出ローラ59aに向けてシートSを搬送するように後処理装置3を制御する。具体的には、後処理制御部24は、待機トレイ41の開閉駆動部42を制御することで、待機トレイ41の第1トレイ部材41aと第2トレイ部材41bとの間を離間させる。これにより、シートSは、待機トレイ41を経由せずに(待機トレイ41に載置されずに)、第2搬送路32から排出ローラ59aに向かうことができる。また、後処理制御部24は、ノンソートモードにおいて、シートSの排出先として可動トレイ23bが選択された場合に、束爪駆動機構61を制御することで、下記のように束爪57を動作させる。
【0068】
図9は、束爪57の動作例を示す断面図である。なお、
図9中の(a)は、前記退避位置に位置するガイド71を前記突出位置に移動させる動作を示す。
図9中の(b)は、前記突出位置に突出したガイド71を前記退避位置に復帰させる動作を示す。
【0069】
まず、ガイド71を前記突出位置に移動させる場合について説明する。
図9中の(a)に示すように、束爪57のホームポジション(
図9中に2点鎖線で示す。)は、束爪ベルト58の下側において、処理トレイ51の上流側の端部に位置する。後処理制御部24は、束爪駆動機構61を制御することで、束爪57をリバース方向に移動させる。これにより、束爪57は、リバース方向において、パネル90を通過する。
【0070】
後処理制御部24は、リバース方向において束爪57がパネル90を通過した後、束爪57をフォワード方向に移動させてパネル90に当接させる。本実施形態では、フォワード方向で束爪57がパネル90に当接する場合、束爪57の突起部57aがパネル90の掛かり部90aに掛かる。これにより、束爪57は、パネル90に対してロックされる。そして、パネル90は、束爪57によってフォワード方向に押されることで、フォワード方向に回動する。これにより、リンク機構76が動作し、ガイド71が処理トレイ51から突出する。
【0071】
また、後処理制御部24は、第2搬送路32から排出ローラ59aに向けてシートSが送られる場合に、ピンチローラ駆動機構62を制御することで、排出ピンチローラ59bを前記回動位置まで降ろす。これにより、ガイド71によって案内されたシートSは、排出駆動ローラ59aと排出ピンチローラ59bとによって、可動トレイ23bに向けて安定して排出される。
【0072】
次に、ガイド71を前記退避位置に復帰させる場合について説明する。
図9中の(b)に示すように、後処理制御部24は、束爪駆動機構61を制御することで、束爪57をリバース方向に移動させる。パネル90から束爪57が離れると、スプリング93の付勢力によって、ガイド71が前記退避位置に戻る。また、後処理制御部24は、ピンチローラ駆動機構62を制御することで、排出ピンチローラ59bを前記待機位置まで上昇させる。
【0073】
後処理制御部24は、パネル90から束爪57が離れた後も、束爪57をリバース方向に移動させる。これにより、束爪57は、処理トレイ51の上側を通過することで、ホームポジションまで移動する。これにより、後処理装置3は、後処理を行える状態になる。
【0074】
以上のような構成によれば、シート搬送の安定性の向上を図ることができる後処理装置3を提供することができる。
ここで、比較例として、3系統の排出経路を有する後処理装置について考える。この後処理装置では、排紙トレイ部の固定トレイにシートを排出する第1経路、待機トレイから排紙トレイ部の可動トレイにシートを排出する第2経路、および処理トレイから前記可動トレイにシートを排出する第3経路を有する。このような後処理装置では、それぞれの経路で専用部品およびモータなどのデバイスが必要になる。このため、後処理装置の製造コストが高くなる場合がある。
【0075】
一方で、本実施形態の後処理装置3では、シートの排出経路を2系統に纏めている。具体的には、
図1に示すように、後処理装置3は、固定トレイ23aにシートSを排出する第1経路と、処理トレイ51から可動トレイ23bにシートSを排出する第2経路とを有する。すなわち、ソート処理またはステイプル処理などの後処理が行われる場合の排出経路と、ノンソートモードにおいて可動トレイ23bにシートSが排出される場合の排出経路とが共通化されている。これにより、待機トレイ41から可動トレイ23bにシートSを排出するための専用部品やモータなどを省略することができる。このため、比較例と同様の機能を維持しながら後処理装置3の低コスト化を図ることができる。
【0076】
ただし、上記構成によると、ノンソートモードにおいて可動トレイ23bにシートSが排出される場合に、第2搬送路32から処理トレイ51の排出ローラ59aに向けてシートSが直接に送られることになる。ここで、第2搬送路32と排出ローラ59aとの間には、比較的大きな空間がある。また、第2搬送路32と、処理トレイ51との間には、比較的大きな落差がある。このため、カールを有するシート(例えば下向きのカールを有するシート)が搬送される場合などに、第2搬送路32と排出ローラ59aとの間でシートSが丸まり、用紙ジャムなどが生じる可能性がある。
【0077】
そこで、本実施形態の後処理装置3は、待機トレイ41と、処理トレイ51と、排出ローラ59aと、ガイド71とを備える。待機トレイ41には、第2搬送路32からシートSが送られる。処理トレイ51は、待機トレイ41の下方に設けられ、待機トレイ41からシートSが移動する。排出ローラ59aは、処理トレイ51に設けられ、処理トレイ51からシートSを排出する。ガイド71は、処理トレイ51に設けられ、待機トレイ41を経由せずに第2搬送路32から排出ローラ59aに向けてシートSが送られる場合に、処理トレイ51に対するシートSの搬送角度を変える。
【0078】
このような構成によれば、第2搬送路32から送り出されたシートSの搬送角度(シートSの搬送方向)がガイド71によって変化し、第2搬送路32と排出ローラ59aとの間でシートSが丸まりにくくなる。このため、用紙ジャムなどの発生を抑制することができる。これにより、上記構成によれば、シート搬送の安定性の向上を図ることができる。
【0079】
本実施形態では、ガイド71は、処理トレイ51に沿う第1位置(退避位置)と、処理トレイ51から突出して第2搬送路32から排出ローラ59aに向かうシートSを支持する第2位置(突出位置)との間で移動可能である。
このような構成によれば、ソートモードおよびステイプルモードなどの後処理に影響を与えることなく、処理トレイ51にガイド71を設けることができる。
また、上記構成によれば、ガイド71を、一対の横整合板52a,52bの間に配置することができる。このような構成によれば、ガイド71によってシートSの中央部を安定して支持することができる。このため、上記構成によれば、シート搬送の安定性のさらなる向上を図ることができる。
【0080】
本実施形態では、排出ローラ59aは、シート搬送方向Dにおける処理トレイ51の下流側の端部に設けられる。ガイド71は、前記第2位置において、シート搬送方向Dの下流側に進むに従い処理トレイ51に近付くように処理トレイ51に対して傾いている。
このような構成によれば、ガイド71によって案内されたシートSが、ガイド71から処理トレイ51にスムーズに乗り移ることができる。これにより、シート搬送の安定性のさらなる向上を図ることができる。
【0081】
本実施形態では、前記第2位置において、ガイド71の下流側の端部73bは、処理トレイ51の搬送面51aよりも下方に位置する。このような構成によれば、ガイド71は、処理トレイ51の搬送面51aまで確実にシートSを安定して案内することができる。これにより、シート搬送の安定性のさらなる向上を図ることができる。
【0082】
本実施形態では、後処理装置3は、処理トレイ51に載せられたシート束(シートSの束)を排出する束爪57をさらに備える。ガイド71は、シートSを支持する支持面71aと、束爪57によって押されることで支持面71aを処理トレイ51から突出させるリンク機構76とを有する。
このような構成によれば、ガイド71を動作させる専用の駆動機構(例えばモータやソレノイド)を省略することができる。このため、後処理装置3のさらなる低コスト化および小型化を図ることができる。
【0083】
ここで、束爪57は、ホームポジションからフォワード方向に移動し、処理トレイ51の上側を通過した後に、処理トレイ51の下側に回り込んでパネル90に接してもよい。ただしこの場合、可動トレイ23bに載置されたシートSの状態によっては、処理トレイ51の上側をフォワード方向に通過した束爪57が処理トレイ51の下側に回り込む際に、束爪57が可動トレイ23bに載置されたシートSに接触する可能性がある。束爪57が可動トレイ23bに載置されたシートSに接触すると、束爪57がそれ以上移動できず、束爪57によってリンク機構76を動作させることができない可能性がある。また、束爪57とシートSの接触により、束爪57が破損する可能性もある。
【0084】
そこで、本実施形態では、パネル90は、リバース方向において束爪57がパネル90に接する場合に束爪57を通過させるとともに、フォワード方向において束爪57がパネル90に接する場合に束爪57によって押されることでリンク機構76を動作させる。
このような構成によれば、束爪57は、リバース方向の移動によってパネル90を通過した後、フォワード方向の移動によってパネル90に当接することができる。言い換えると、上記構成によれば、束爪57が可動トレイ23bに載置されたシートSに接触する可能性を無くすことができる。これにより、束爪57によってリンク機構76を確実に動作させることができる。
【0085】
本実施形態では、後処理装置3は、ガイド71を前記突出位置から前記退避位置に復帰させる場合に、束爪57をリバース方向に移動させることで、束爪57をパネル90から離す。そして、後処理装置3は、束爪57をリバース方向にさらに移動させることで、束爪57ホームポジションまで復帰させる。このような構成によれば、フォワード方向において束爪57がパネル90を通過する必要が無くなる。このため、パネル90は、束爪57のフォワード方向の移動をロックする掛かり部90aを有することができる。
パネル90が掛かり部90aを有すると、パネル90と束爪57との係合動作をさらに確実に行わせることができる。これにより、後処理装置3の動作の安定性を向上させることができる。
【0086】
以上、ひとつの実施形態について説明したが、実施形態の構成は上記例に限定されない。例えば、リンク機構76の動作は、束爪57によらず、別に設けられたソレノイドのような駆動源によって行われてもよい。この場合でも、ソレノイドはモータに比べて安価であるため、待機トレイ41に排出ローラを設ける場合に比べて、後処理装置3の低コスト化を図ることができる。
また、ガイド71の形状や大きさ、配置位置などは、上記例に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。
処理トレイ51からシートSを排出する「排出部」は、排出ローラ59aに限定されるものではなく、シートSを排出するベルトなどでもよい。
【0087】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、後処理装置は、処理トレイに設けられたガイドを持つ。このガイドは、待機トレイを経由せずに搬送路から排出ローラに向けてシートが送られる場合に、処理トレイに対するシートの搬送角度を変える。これにより、シート搬送の安定性の向上を図ることができる。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。