(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
地中に掘られた穴の底部に敷設されたコンクリート製の底盤と、前記底盤上に設けられ前記穴内に収容された貯留複合体と、前記底盤上に前記貯留複合体を囲んで設けられたコンクリート製の四角筒状の側壁と、前記側壁を四角枠状に形成するための側壁形成部材とを備えた貯留槽であって、
前記貯留複合体が、下面に少なくとも1本の円筒リブが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブが突設された正方形板状の複数の仕切板と、前記仕切板の下面又は上面のいずれか一方又は双方に前記円筒リブに嵌合して接続される筒状のスペーサと、前記貯留複合体の最も外側に前記仕切板及び前記スペーサを鉛直方向に交互に配置することにより設けられた最外層部とを有し、
前記側壁形成部材が、最外層部を構成しかつ鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板の間の各段毎に前記最外層部を構成する複数のスペーサのうち前記最外層部の外面を形成する部分に接触するように複数の第1板材を配設することにより四角筒状に形成された複数段の内側型枠と、前記最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板に前記複数の第1板材より外方に位置するように挿通された複数の縦鉄筋と、前記最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板より外方に配設された複数の第2板材を複数のセパレータにより前記縦鉄筋から所定の間隔をあけて保持することにより四角筒状に形成された単一段の外側型枠とを有することを特徴とする貯留槽。
前記内側型枠と前記外側型枠の間の前記底盤上に水膨張性のある止水材が配設され、前記側壁が、前記内側型枠と前記外側型枠の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、前記止水材を介し前記底盤の上面に密着して形成された請求項1記載の貯留槽。
前記最外層部を構成する複数のスペーサとともに前記内側型枠を受ける補助受け部材が、前記最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板に挿通された請求項1記載の貯留槽。
前記セパレータの先端部が前記縦鉄筋に係止可能にU字状に曲げられ、前記セパレータの基端部が前記ラス網の網目に挿通されて前記セパレータの基端部にナットを螺合することにより前記セパレータの基端部が前記ラス網に固定された請求項5記載の貯留槽。
地中に掘られた穴の底部にコンクリート製の底盤を敷設する底盤敷設工程と、前記底盤上に貯留複合体を構築してこの貯留複合体を前記穴内に収容する貯留複合体構築工程と、前記底盤上に前記貯留複合体を囲むコンクリート製の四角筒状の側壁を形成するための側壁形成部材を構築する側壁形成部材構築工程と、前記側壁形成部材の内側型枠と外側型枠の間に生コンクリートを流込んで硬化させて前記側壁を形成する側壁形成工程とを含む貯留槽の施工方法であって、
前記貯留複合体構築工程の前に、下面に少なくとも1本の円筒リブが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブが突設された正方形板状の複数の仕切板と、前記仕切板の下面又は上面のいずれか一方又は双方に前記円筒リブに嵌合して接続される筒状のスペーサとを用意し、
前記貯留複合体構築工程が、前記貯留複合体の最も外側に前記仕切板及び前記スペーサを鉛直方向に交互に配置することにより最外層部を設ける工程を含み、
前記側壁形成部材構築工程が、前記最外層部を構成しかつ鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板の間の各段毎に前記最外層部を構成する複数のスペーサのうち前記最外層部の外面を形成する部分に接触するように複数の第1板材を配設することにより複数段の内側型枠をそれぞれ四角筒状に形成する内側型枠形成工程と、前記最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板に複数の縦鉄筋を前記複数の第1板材より外方に位置するように挿通する縦鉄筋挿通工程、前記最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板より外方に配設された複数の第2板材を複数のセパレータにより前記縦鉄筋から所定の間隔をあけて保持することにより単一段の外側型枠を四角筒状に形成する外側型枠形成工程とを含む
ことを特徴とする貯留槽の施工方法。
前記側壁形成部材構築工程が前記内側型枠と前記外側型枠の間の前記底盤上に水膨張性のある止水材が配設する止水材配設工程を更に含み、前記縦鉄筋挿通工程後であって前記外側型枠形成工程前に、前記内側型枠と前記外側型枠の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、前記側壁を前記底盤の上面に前記止水材の水膨張により密着して形成する請求項7記載の貯留槽の施工方法。
前記底盤敷設工程後であって前記貯留複合体構築工程前に、前記底盤上に前記貯留複合体の底面より広い遮水シートを敷設し、前記縦鉄筋挿通工程後であって前記外側型枠形成工程前に、前記縦鉄筋に交差するように鉛直方向に間隔をあけて複数の横鉄筋を設けた後に、前記遮水シートの周縁を起立させて前記横鉄筋に係止させる請求項7記載の貯留槽。
前記内側型枠形成工程の前に、前記最外層部を構成する複数のスペーサとともに前記内側型枠を受けるための補助受け部材を、前記最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板に挿通する請求項7記載の貯留槽の施工方法。
前記セパレータの先端部を前記縦鉄筋に係止可能にU字状に曲げ、前記セパレータの基端部を前記ラス網の網目に挿通して前記セパレータの基端部にナットを螺合することにより前記セパレータの基端部を前記ラス網に固定する請求項11記載の貯留槽の施工方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の特許文献1に示された貯留複合体では、土圧のうち水平方向の分圧を発泡スチロール板が受けるため、水平方向の分圧が大きくなると、発泡スチロール及び貯留複合体が損傷するおそれがあった。また、上記従来の特許文献1に示された貯留複合体では、貯留複合体を発泡スチロール板とともに遮水シートで包む場合、作業者の熟練度によっては、遮水シートの設置時又は遮水シート内への貯留複合体の組込み時に、遮水シートに破損部を発生させてしまい、貯留槽に貯留した雨水等が遮水シートの破損部から漏れるおそれがある。
【0006】
本発明の第1の目的は、貯留槽の外周面に土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が作用しても、構造的に強固なコンクリート製の側壁が上記分圧を受けることにより、貯留複合体の損傷を防止できる、貯留槽及びその施工方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、破損し易い遮水シートを用いずに、破損し難いコンクリート製の底盤及び側壁を用いることにより、貯留槽に貯留した雨水等の漏れを防止できる、貯留槽及びその施工方法を提供することにある。本発明の第3の目的は、コンクリート製の側壁を比較的簡便な方法で、熟練した作業者でなくても、比較的短時間に形成できる、貯留槽及びその施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、
図1〜
図5に示すように、地中に掘られた穴11の底部に敷設されたコンクリート製の底盤12と、この底盤12上に設けられ上記穴11内に収容された貯留複合体20と、底盤12上に貯留複合体20を囲んで設けられたコンクリート製の四角筒状の側壁13と、この側壁13を四角枠状に形成するための側壁形成部材60とを備えた貯留槽10であって、貯留複合体20が、下面に少なくとも1本の円筒リブ21a,21bが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ21c,21dが突設された正方形板状の複数の仕切板21と、この仕切板21の下面又は上面のいずれか一方又は双方に円筒リブ21a〜21dに嵌合して接続される筒状のスペーサ22と、貯留複合体20の最も外側に仕切板21及びスペーサ22を鉛直方向に交互に配置することにより設けられた最外層部51とを有し、側壁形成部材60が、最外層部51を構成しかつ鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21の間の各段毎に最外層部51を構成する複数のスペーサ22のうち最外層部51の外面を形成する部分に接触するように複数の第1板材61を配設することにより四角筒状に形成された複数段の内側型枠63と、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21に複数の第1板材61より外方に位置するように挿通された複数の縦鉄筋64と、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21より外方に配設された複数の第2板材62を複数のセパレータ69により縦鉄筋64から所定の間隔をあけて保持することにより四角筒状に形成された単一段の外側型枠66とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図1及び
図2に示すように、内側型枠63と外側型枠66の間の底盤12上に水膨張性のある止水材74が配設され、側壁13が、内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、止水材74を介し底盤12の上面に密着して形成されたことを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図12に示すように、底盤12上に遮水シート104が敷設され、遮水シート104の周縁が所定の長さだけ起立して側壁13に埋設されたことを特徴とする。
【0010】
本発明の第4の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図3及び
図5に示すように、最外層部51を構成する複数のスペーサ22とともに内側型枠63を受ける補助受け部材67が、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21に挿通されたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第5の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図1及び
図3に示すように、第1板材61がプラスチック段ボール材であり、第2板材62がラス網であることを特徴とする。
【0012】
本発明の第6の観点は、第5の観点に基づく発明であって、更に
図3及び
図5に示すように、セパレータ69の先端部が縦鉄筋64に係止可能にU字状に曲げられ、セパレータ69の基端部がラス網62の網目に挿通されてセパレータ69の基端部にナット71,71を螺合することによりセパレータ69の基端部がラス網62に固定されたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第7の観点は、
図1〜
図5に示すように、地中に掘られた穴11の底部にコンクリート製の底盤12を敷設する底盤敷設工程と、底盤12上に貯留複合体20を構築してこの貯留複合体20を上記穴11内に収容する貯留複合体構築工程と、底盤12上に貯留複合体20を囲むコンクリート製の四角筒状の側壁13を形成するための側壁形成部材60を構築する側壁形成部材構築工程と、側壁形成部材60の内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んで硬化させて側壁13を形成する側壁形成工程とを含む貯留槽10の施工方法であって、貯留複合体構築工程の前に、下面に少なくとも1本の円筒リブ21a,21bが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ21c,21dが突設された正方形板状の複数の仕切板21と、この仕切板21の下面又は上面のいずれか一方又は双方に円筒リブ21a〜21dに嵌合して接続される筒状のスペーサ22とを用意し、貯留複合体構築工程が、貯留複合体20の最も外側に仕切板21及びスペーサ22を鉛直方向に交互に配置することにより最外層部51を設ける工程を含み、側壁形成部材構築工程が、最外層部51を構成しかつ鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21の間の各段毎に最外層部51を構成する複数のスペーサ22のうち最外層部51の外面を形成する部分に接触するように複数の第1板材61を配設することにより複数段の内側型枠63をそれぞれ四角筒状に形成する内側型枠形成工程と、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21に複数の縦鉄筋64を複数の第1板材61より外方に位置するように挿通する縦鉄筋挿通工程と、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21より外方に配設された複数の第2板材62を複数のセパレータ69により縦鉄筋64から所定の間隔をあけて保持することにより単一段の外側型枠66を四角筒状に形成する外側型枠形成工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の第8の観点は、第7の観点に基づく発明であって、更に
図1及び
図2に示すように、側壁形成部材構築工程が内側型枠63と外側型枠66の間の底盤12上に水膨張性のある止水材74が配設する止水材配設工程を更に含み、縦鉄筋挿通工程後であって外側型枠形成工程前に、内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、側壁13を底盤12の上面に止水材74の水膨張により密着して形成することを特徴とする。
【0015】
本発明の第9の観点は、第7の観点に基づく発明であって、更に
図12に示すように、底盤敷設工程後であって貯留複合体構築工程前に、底盤12上に貯留複合体20の底面より広い遮水シート104を敷設し、縦鉄筋挿通工程後であって外側型枠形成工程前に、縦鉄筋64に交差するように鉛直方向に間隔をあけて複数の横鉄筋68を設けた後に、遮水シート104の周縁を起立させて横鉄筋68に係止させることを特徴とする。
【0016】
本発明の第10の観点は、第7の観点に基づく発明であって、更に
図3及び
図5に示すように、内側型枠形成工程の前に、最外層部51を構成する複数のスペーサ22とともに内側型枠63を受けるための補助受け部材67を、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21に挿通することを特徴とする。
【0017】
本発明の第11の観点は、第7の観点に基づく発明であって、更に
図1及び
図3に示すように、第1板材61がプラスチック段ボール材であり、第2板材62がラス網であることを特徴とする。
【0018】
本発明の第12の観点は、第11の観点に基づく発明であって、更に
図3及び
図5に示すように、セパレータ69の先端部を縦鉄筋64に係止可能にU字状に曲げ、セパレータ69の基端部をラス網62の網目に挿通してセパレータ69の基端部にナット71,71を螺合することによりセパレータ69の基端部をラス網62に固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の観点の貯留槽又は本発明の第7の観点の貯留槽の施工方法では、最外層部を構成する複数段の仕切板の間の各段毎に最外層部を構成する複数のスペーサのうち最外層部の外面を形成する部分に接触するように複数の第1板材を配設することにより複数段の内側型枠を四角筒状に形成し、最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板に複数の縦鉄筋を挿通し、最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板より外方に配設された複数の第2板材を複数のセパレータにより縦鉄筋から所定の間隔をあけて保持することにより単一段の外側型枠を四角筒状に形成したので、内側型枠と外側型枠の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、側壁を底盤の上面に形成することができ、貯留複合体の構築作業と、側壁形成部材の構築作業及び側壁形成作業とをほぼ同時に進行できる。この結果、コンクリート製の側壁を比較的簡便な方法で、熟練した作業者でなくても、比較的短時間に形成できる。また、貯留槽の外周面に土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が作用しても、構造的に強固なコンクリート製の側壁が上記分圧を受けるので、貯留複合体の損傷を防止できる。更に、コンクリート製の側壁が貯留槽内の貯留複合体により支持されるので、側壁の厚さを必要最小限に抑制できる。
【0020】
本発明の第2の観点の貯留槽又は本発明の第8の観点の貯留槽の施工方法では、内側型枠と外側型枠の間の底盤上に水膨張性のある止水材を配設し、内側型枠と外側型枠の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、側壁を底盤の上面に止水材を介し密着して形成したので、この貯留槽に雨水等を貯留したときに、コンクリート製の底盤及び側壁と、底盤及び側壁間に介装された止水材とにより、貯留槽内の雨水等の漏れを確実に防止できる。
【0021】
本発明の第3の観点の貯留槽又は本発明の第9の観点の貯留槽の施工方法では、底盤敷設工程後であって貯留複合体構築工程前に、底盤上に貯留複合体の底面より広い遮水シートを敷設し、縦鉄筋挿通工程後であって外側型枠形成工程前に、縦鉄筋に交差するように鉛直方向に間隔をあけて複数の横鉄筋を設けた後に、遮水シートの周縁を起立させて横鉄筋に係止させ、更に外側型枠形成工程後に、内側型枠と外側型枠の間に生コンクリートを流込んで硬化させて、遮水シートの周縁を所定の長さだけ起立して側壁に埋設したので、この貯留槽に雨水等を貯留したときに、コンクリート製の底盤上の遮水シートと、コンクリート製の側壁とにより、貯留槽内の雨水等の漏れを確実に防止できる。
【0022】
本発明の第4の観点の貯留槽又は本発明の第10の観点の貯留槽の施工方法では、最外層部を構成する複数のスペーサとともに内側型枠を受ける補助受け部材を、最外層部を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板に挿通したので、内側型枠と外側型枠の間に生コンクリートを流込んだときに、内側型枠に作用する生コンクリートの圧力をスペーサ及び補助受け部材が受ける。この結果、内側型枠と外側型枠の間への生コンクリートの流込み時における貯留複合体の変形を確実に防止できる。
【0023】
本発明の第5の観点の貯留槽又は本発明の第11の観点の貯留槽の施工方法では、第1板材として比較的軽量で比較的強度の高いプラスチック段ボール材を用い、第2板材として比較的軽量で比較的強度の高いラス網を用いたので、第1板材及び第2板材の搬送及び据付けを比較的容易に行うことができる。
【0024】
本発明の第6の観点の貯留槽又は本発明の第12の観点の貯留槽の施工方法では、セパレータの先端部を縦鉄筋に係止可能にU字状に曲げ、セパレータの基端部をラス網の網目に挿通してセパレータの基端部にナットを螺合することによりセパレータの基端部をラス網に固定したので、第2板材(ラス網)にセパレータを挿通するための孔あけ作業を行わずに、外側型枠をセパレータにより確実に保持できるとともに、縦鉄筋と外側型枠との間隔、即ち内側型枠と外側型枠の間隔をセパレータにより所定の間隔に比較的容易に設定できる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1及び
図2に示すように、貯留槽10は、地中に掘られた穴11の底部に敷設されたコンクリート製の底盤12と、この底盤12上に設けられ上記穴11内に収容された貯留複合体20と、底盤12上に貯留複合体20を囲んで設けられたコンクリート製の四角筒状の側壁13と、この側壁13を四角枠状に形成するための側壁形成部材60とを備える。貯留複合体20は、
図1に示すように、下面に少なくとも1本の円筒リブ21a,21bが突設されかつ上面に少なくとも1本の円筒リブ21c,21dが突設された複数の仕切板21と、仕切板21の下面又は上面のいずれか一方又は双方に円筒リブ21a〜21dに嵌合して接続される筒状のスペーサ22とを有する。
【0028】
この実施の形態では、仕切板21の下面に円筒リブ21a,21bが同心状に大小2本形成され、仕切板21の上面に円筒リブ21c,21dが同心状に大小2本形成される(
図1、
図3及び
図5〜
図8)。具体的には、仕切板21の下面に小径の第1円筒リブ21aと大径の第2円筒リブ21bが形成され、仕切板21の上面に小径の第3円筒リブ21cと大径の第4円筒リブ21dが形成される。第1円筒リブ21aの直径と第3円筒リブ21cの直径は同一に形成される。また、第2円筒リブ21bの直径と第4円筒リブ21dの直径は、同一に形成され、かつ第1及び第3円筒リブ21a,21cの直径より大きく形成される。更に、仕切板21の中央には後述の主軸パイプ76を挿通可能な挿通孔21eが形成される(
図1及び
図3〜
図6)。
図3及び
図5〜
図8中の符号21fは、仕切板21に複数形成され雨水23(
図2)が通過可能な流通孔であり、
図6〜
図8中の符号21gは、仕切板21の4つコーナ部にそれぞれ形成され後述の第1結合片31の第1係合突起31b又は第2結合片32の第2係合突起32bが係合可能な被係合孔である。また、上記仕切板21は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により形成される。
【0029】
上記スペーサ22は、この実施の形態では、円筒状に形成され、上端が仕切板21の大径の第2円筒リブ21bに嵌合し、下端が別の仕切板21の大径の第4円筒部21dに嵌合するように構成される(
図1及び
図4)。またスペーサ22の外周面には、雨水23(
図2)が通過可能な複数の流通孔22aが形成される。上記スペーサ22は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により形成される。
【0030】
一方、仕切板21の外周面、即ち4つの外側面の上部は、第1凹部21h及び第1凸部21iが並んでそれぞれ形成され、4つの外側面の下部には、第2凸部21j及び第2凹部21kが並んでそれぞれ形成される(
図4〜
図7、
図10及び
図11)。第2凸部21jは第1凹部21hの下方に位置し、第2凹部21kは第1凸部21iの下方に位置するように構成される。そして、複数の仕切板21を同一水平面内に並べて互いに連結することにより水平連結体41〜44が構成される。このとき仕切板21の第1凹部21h及び第1凸部21iに隣りの仕切板21の第1凸部21i及び第1凹部21hがそれぞれ遊挿及び遊嵌され、上記仕切板21の第2凸部21j及び第2凹部21kに上記隣りの仕切板21の第2凹部21k及び第2凸部21jがそれぞれ遊嵌及び遊挿される。これにより上記仕切板21及び上記隣りの仕切板21がこれらの接する面内で移動するのを阻止できる、即ち上記仕切板21及び上記隣りの仕切板21が上下方向及び左右方向に相対的に移動するのを阻止できるようになっている。
【0031】
同一水平面内に位置する複数の仕切板21は、第1結合片31又は第2結合片32により結合される(
図3、
図5、
図7及び
図8)。即ち、同一水平面内で隣接する4枚の仕切板21の各コーナ部が第1結合片31により互いに結合され、同一水平面内で最外側に位置して隣接する2枚の仕切板21の各コーナ部は第2結合片32により互いに結合される。第1結合片31は、正方形板状に形成された第1結合本体31aと、第1結合本体31aの一方の面における4つのコーナ部にそれぞれ突設された第1係合突起31bとを有する(
図3、
図7及び
図9)。この第1係合突起31bを仕切板21の被係合孔21gに打込んで挿入することにより、第1係合突起31bが仕切板21の被係合孔21gに係合して抜けなくなる。一方、第2結合片32は、長方形板状の第2結合本体32aと、第2結合本体32aの一方の面における2つのコーナ部にそれぞれ突設された第2係合突起32bとを有する(
図3、
図5及び
図10)。第2係合突起32bは第1係合突起31bと同一形状に形成され、第2係合突起32bを仕切板21の被係合孔21gに打込んで挿入することにより、第2係合突起32bが仕切板21の被係合孔21gに係合して抜けなくなる。また、上記第1及び第2結合片31,32は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により成形される。
【0032】
上記水平連結体41〜44は、この実施の形態では、4段設けられ、最下段の第1水平連結体41と、下から2段目の第2水平連結体42と、下から3段目の第3水平連結体43と、下から4段目(最上段)の水平連結体44とからなる(
図1及び
図2)。第1、第3及び第4水平連結体41,43,44は四角板状に形成され、第2水平連結体42は四角枠状に形成される。また、この実施の形態では、貯留槽10の最も外側に最外層部51が設けられ、この最外層部51の内側に隣接して内側外層部52が設けられる。上記最外層部51及び内側外層部52は、仕切板21及びスペーサ22を鉛直方向に交互に配置して構成される。即ち、最外層部51及び内側外層部52は、最下段の第1水平連結体41を構成する仕切板21と最上段の第4水平連結体44を構成する仕切板21との間に鉛直方向に積み重ねられた仕切板21及びスペーサ22のみならず、第1水平連結体41を構成する仕切板21と最上段の第4水平連結体44を構成する仕切板21とを含む。そして内側外層部52より内側の仕切板21は鉛直方向に1段あけて配置される。これにより第2水平連結体42は、内側外層部52より内側に仕切板21が配設されずに、最外層部51及び内側外層部52を構成する仕切板21のみからなる四角枠状に形成される。
【0033】
一方、側壁形成部材60は、複数の第1板材61を配設することにより四角筒状に形成された複数段の内側型枠63と、最外層部51を構成しかつ鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21に挿通された複数の縦鉄筋64と、複数の第2板材62を縦鉄筋64から所定の間隔をあけて設けられた四角筒状の単一段の外側型枠66とを有する(
図1及び
図3〜
図5)。この実施の形態では、複数段の内側型枠63は3段設けられ(
図1)、これらの内側型枠63は、最外層部51を構成しかつ鉛直方向に間隔をあけて配設された4段の仕切板21の間の各段毎に、最外層部51を構成する複数のスペーサ22のうち最外層部51の外面を形成する部分に接触するように、即ち最外層部51を構成する複数のスペーサ22の全てを囲んだ状態でそれらの外面に線接触するように、第1板材61を配設することにより四角筒状に形成される(
図1及び
図3〜
図5)。上記第1板材61は、比較的軽量で比較的強度の高いポリプロピレン製のプラスチック段ボールにより形成されることが好ましく、互いに隣接する第1板材61,61は、
図3及び
図5に示すように、一部がオーバラップして配設される。ここで、最外層部51を構成するスペーサ22とともに内側型枠63を受ける複数の補助受け部材67が、最外層部51を構成する仕切板21に挿通されることが好ましい(
図5)。この補助受け部材67は、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21に形成された流通孔21fのうち最外層部51外面を形成する1辺に沿う2つの流通孔21f,21fにそれぞれ挿通される。1本の補助受け部材67は、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された4枚の仕切板21の上記流通孔21fに挿通される。なお、補助受け部材67は、塩化ビニル製の管により形成されることが好ましい。
【0034】
また、正方形状の各仕切板21には、その4辺に沿いかつ間隔をあけて複数の透孔21mが形成される(
図5)。上記縦鉄筋64は、最外層部51を構成する仕切板21の最外層部51外面を形成する1辺に沿う複数の透孔21mにそれぞれ挿通される。1本の縦鉄筋64は、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された4枚の仕切板21の透孔21mに挿通される(
図1)。これにより複数の第1板材61は、最外層部51を構成するスペーサ22及び補助受け部材67と縦鉄筋64とにより挟持される(
図1及び
図3〜
図5)。ここで、
図1及び
図4中の符号68は、鉛直方向に間隔をあけかつ水平方向に延び更に複数の縦鉄筋64に交差して設けられた複数の横鉄筋である。これらの横鉄筋68は縦鉄筋64との交差部において結束線(図示せず)で固定される。
【0035】
また、単一段の外側型枠66は、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21より外方に配設された複数の第2板材62を、複数のセパレータ69により縦鉄筋64から所定の間隔をあけて保持することにより四角筒状に形成される(
図1及び
図3)。即ち、単一段の外側型枠66は3段の内側型枠63を全て囲むように形成される。上記第2板材62は、亜鉛鉄板やステンレス鋼板等の金属板を網状に加工した比較的軽量で比較的強度の高いラス網により形成されることが好ましい。更に、上記セパレータ69は基端部に雄ねじ(図示せず)が形成された金属棒により形成される。このセパレータ69の先端部は縦鉄筋64に係止可能にU字状に曲げられ(
図3及び
図5)、セパレータ69の基端部はラス網62の網目に挿通される(
図1及び
図3〜
図5)。ここで、セパレータ69の基端部に2つのナット71,71を螺合してラス網62を挟持することにより、セパレータ69の基端部がラス網62に固定される。なお、
図4及び
図5中の符号72は、ラス網62の外面に接する比較的大きな面積を有する大型座金であり、符号73は、ラス網62の内面に接する大型座金72より小さい面積を有する小型座金である。ラス網62の外面に大型座金72を設けたのは、内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んだときにラス網62に作用する圧力により、セパレータ69がラス網62から抜けるのを防止するためである。
【0036】
図1及び
図2に戻って、内側型枠63と外側型枠66の間の底盤12上には水膨張性のある止水材74が四角枠状に配設される。この止水材74は、ベントナイトを主成分とする無機質粘土鉱物により形成され、この止水材74の横断面形状は、生コンクリートを流込む前の状態で略三角形状に形成されることが好ましい。上記側壁13は、内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、止水材74を介し底盤12の上面に密着して形成される。
【0037】
一方、鉛直方向に延びる主軸パイプ76が、最外層部51及び内側外層部52を構成する仕切板21及びスペーサ22を貫通して設けられる(
図1及び
図3〜
図6)。この主軸パイプ76は、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリプロピレン(PP)等のプラスチックにより形成される。主軸パイプ76の外径は仕切板21の挿通孔21eの直径より僅かに小さく形成される。これにより主軸パイプ76は仕切板21の挿通孔21eにスムーズに挿入できるようになっている。また主軸パイプ76の外周面には所定の間隔をあけて主軸パイプ76の長手方向に延びる複数の長孔76aが形成される(
図1、
図4及び
図6)。これらの長孔76aは、貯留槽10に貯留される雨水等を主軸パイプ76内に導入することにより、主軸パイプ76内に空気溜まりが発生するのを防止するために形成される。更に主軸パイプ76の長さは、貯留槽10の底面から上面まで延びて設けられる(
図1)。貯留槽10の深さが主軸パイプ14の長さより深い場合には、パイプ継手(図示せず)により連結される。なお、貯留槽10が比較的小型であり、比較的小さい強度しか要求されない場合には、主軸パイプ10を省略してもよい。
【0038】
内側外層部52より内側に位置しかつ4段の水平連結体41〜44のうち最下段の第1水平連結体41及び下から3段目の第3水平連結体43を構成する仕切板21は、スペーサ22より長く形成されかつ鉛直方向に延びる長尺スペーサ77及び連結アダプタ78により連結される(
図1〜
図3及び
図8)。長尺スペーサ77は、VU管(内圧の作用しない下水道用の硬質塩化ビニル管)等の市販のプラスチック管を所定の長さに切断して形成される。また連結アダプタ78は、4つの仕切板21を同一平面上で1つに結束する結束部材79と、この結束部材79と長尺スペーサ77とを連結させる漏斗状の漏斗部材81とを有する。結束部材79は、正方形板状の結束本体79aと、この結束本体79a下面の4つのコーナ部にそれぞれ突設され仕切板21の第2円筒リブ21b又は第4円筒リブ21dに嵌合可能な円筒状の4つの第1結束リブ79bと、結束本体79aの上面中央に第1結束リブ79bより大径に形成された単一の円筒状の第2結束リブ79cとからなる。また、漏斗部材81は、結束部材79の第2結束リブ79cに嵌合可能な大径リブ81aと、この大径リブ81aと一体的にかつ大径リブ81aより小径に形成され更に長尺スペーサ77と嵌合可能な円筒状の小径リブ81bとからなる。また、上記結束部材79及び漏斗部材81は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等によりそれぞれ形成される。更に、
図1中の符号77aは、長尺スペーサ77に複数形成され雨水23(
図2)が流通可能な流通孔であり、
図8中の符号79dは、結束部材79の結束本体79aに複数形成され雨水23(
図2)が流通可能な流通孔である。なお、この実施の形態では、連結アダプタを結束部材と漏斗部材の2つの部材により構成したが、結束部材と漏斗部材を一体成形した単一の部材により連結アダプタを構成してもよい。
【0039】
最下段の第1水平連結体41の下面には正方形状の底板82が敷き詰められ、最上段の第4水平連結体44の上面には正方形状の天板83が被せられる(
図1及び
図2)。底板82の下面は平坦に形成され、底板82の上面には仕切板21の円筒リブ21b,21dに係合可能な係合リブ82aが突設される。また天板83の上面は平坦に形成され、天板83の下面には仕切板21の円筒リブ21b,21dに係合可能な係合リブ83aが突設される。これらの底板82及び天板83は同一形状に形成される。また1枚の底板82及び1枚の天83板は、正方形状に結合した4つの仕切板21と略同一の大きさにそれぞれ形成される。更に天板83の上面は遮水シート85で覆われる。これにより貯水槽10内に泥水の浸入が阻止される。
図11中の符号82b,83bは、底板82及び天板83に複数形成され雨水23(
図2)が流通可能な流通孔である。
【0040】
一方、貯留槽10には雨水導入管84の先端が挿入される(
図2)。この雨水導入管84の基端は貯留槽10より高い位置の地中に埋設された除塵管理枡86に接続され、この除塵管理枡86は雨水流入管87を介して横断面略U字状の側溝88に接続される。上記除塵管理枡86は、上部側面が雨水流入管87を介して側溝88に接続された第1枡91と、第1枡91に隣接して設けられた第2枡92と有する。第1枡91の鉛直方向の中央には、上面が次第に下る方向に傾斜する中底壁91aが設けられる。また、第1枡91の底部中央には、直立管91bが中底壁91aを貫通して立設され、この直立管91bの上端は中底壁91aの上面と略同じ方向に傾斜して形成される。更に直立管91bの下部側面には雨水導入管84の基端が接続される。一方、第1枡91及び第2枡92の互いに接する側面には、小雨時に中底壁91a上を流下する少量の雨水23(
図2)を第2枡92内に導く比較的小さい流出孔91c及び流入孔92aがそれぞれ形成される。なお、
図2中の符号92bは第2枡92の上部側面に形成されたオーバフロー孔である。
【0041】
このように構成された貯留槽10の組立手順を説明する。先ず、地中に底盤12より広い底部を有する孔11を掘り、この穴11の底部にコンクリート製の底盤12を敷設する(底盤敷設工程)。次に、正方形板状の複数の仕切板21、筒状のスペーサ22、第1結合片31、第2結合片32、主軸パイプ76等を用意し、底盤12上に貯留複合体20を構築して、この貯留複合体20を上記穴11内に収容する(貯留複合体構築工程)。このとき、底盤12上に貯留複合体20の最外層部51を先ず構築し、その後、貯留複合体20の内部を構築するが、この貯留複合体20の内部の構築と同時に、側壁形成部材60を構築する(側壁形成部材構築工程)。
【0042】
上記側壁形成部材60の構築手順を
図4及び
図5に基づいて説明する。先ず、最外層部51を構成する仕切板21の最外層部51の外面に沿う流通孔21fに補助受け部材67を挿通する(
図5(a))。次いで、4段の仕切板21の間の各段毎に最外層部51を構成する複数のスペーサ22のうち最外層部51の外面を形成する部分に接触するように複数の第1板材61を配設することにより3段の内側型枠63をそれぞれ四角筒状に形成する(内側型枠形成工程、
図4(b)及び
図5(b))。そして、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21の最外層部51の外面に沿う透孔21mに複数の縦鉄筋64を複数の第1板材61より外方に位置するように鉛直方向に延びて挿通する(縦鉄筋挿通工程、
図4(b)及び
図5(b))。これらの縦鉄筋64は、コンクリート製の側壁13に埋設されて側壁13を補強する主要な主機能に加え、側壁形成部材構築工程において、第2板材62をセパレータ69により保持して第2板材62の自立性を高める副次的な機能と、複数の第1板材61が風等により倒れるのを阻止する副次的な機能とを有する。次に、内側型枠63と外側型枠66の間の底盤12上に水膨張性のある止水材74(
図1及び
図2)を配設する(止水材配設工程)。更に、最外層部51を構成し鉛直方向に間隔をあけて配設された複数段の仕切板21より外方に配設された複数の第2板材62を複数のセパレータ69により縦鉄筋64から所定の間隔をあけて保持することにより単一段の外側型枠66を四角筒状に形成する(外側型枠形成工程、
図4(c)及び
図5(c))。このとき、第2板材62(ラス網)にセパレータ69を挿通するための孔あけ作業を行わずに、外側型枠66をセパレータ69により確実に保持できるとともに、縦鉄筋64と外側型枠66との間隔、即ち内側型枠63と外側型枠66の間隔をセパレータ69により所定の間隔に比較的容易に設定できる。
【0043】
その後、側壁形成部材60の内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んで硬化させて側壁13を形成する(側壁形成工程、
図4(d)及び
図5(d))。このとき、最外層部51を構成する複数のスペーサ22とともに補助受け部材67が内側型枠63を受けるので、内側型枠63に作用する生コンクリートの圧力をスペーサ22及び補助受け部材67が受ける。この結果、内側型枠63と外側型枠66の間への生コンクリートの流込み時における貯留複合体20の変形を確実に防止できる。また、貯留複合体20の構築作業と、側壁形成部材60の構築作業及び側壁形成作業とをほぼ同時に進行できるので、コンクリート製の側壁13を上述のように比較的簡便な方法で、熟練した作業者でなくても、比較的短時間に形成できる。ここで、コンクリート製の側壁13が貯留槽10内の貯留複合体20により支持されるので、側壁13の厚さを必要最小限に抑制できる。また、側壁13は底盤12の上面に止水材74の水膨張により密着して形成されるので、貯留槽10に雨水等を貯留したときに、コンクリート製の底盤12及び側壁13と、底盤12及び側壁13間に介装された止水材74とにより、貯留槽10内の雨水等の漏れを防止できる。更に、地中に掘られた穴11と側壁13外面との間のスペースには土が埋め戻されるので、貯留槽10の外周面に土圧のうち比較的大きな水平方向の分圧が作用する。しかし、構造的に強固なコンクリート製の側壁13が上記分圧を受けるので、貯留複合体20の損傷を防止できる。
【0044】
<第2の実施の形態>
図12は本発明の第2の実施の形態を示す。
図12において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、底盤12上に遮水シート104が敷設され、遮水シート104の周縁が所定の長さだけ起立して側壁13に埋設される。上記遮水シート104は貯留複合体20の底面より広く形成される。具体的には、遮水シート104は、貯留複合体20の端部から好ましくは5〜50cm、更に好ましくは10〜40cm程度大きく形成される、即ち遮水シート104の起立部104aの高さは、好ましくは5〜50cm、更に好ましくは10〜40cm程度になるように形成される。また、遮水シート104の周縁は起立してS字フック106により最下段の横鉄筋68に係止される。具体的には、遮水シート104の起立部104aの上縁に孔(図示せず)をあけ、この孔にS字フック106の一端が係止され、最下段の横鉄筋68にS字フック106の他端が係止される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0045】
このように構成された貯留槽100の施工方法のうち遮水シート104の施工を含む工程を説明する。先ず、底盤敷設工程後であって貯留複合体構築工程前に、底盤12上に貯留複合体20の底面より広い遮水シート104を敷設する。そして、縦鉄筋挿通工程後であって外側型枠形成工程前に、縦鉄筋64に交差するように鉛直方向に間隔をあけて複数の横鉄筋68を設け、これらの横鉄筋68を縦鉄筋64との交差部において結束線(図示せず)で固定する。次に、遮水シート104の周縁を起立させ、この起立部104aの上縁をS字フック106により最下段の横鉄筋68に係止させる。更に、外側型枠形成工程後に、内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込んで硬化させることにより、遮水シート104の起立部104aが起立した状態で側壁13に埋設される。ここで、内側型枠63と外側型枠66の間に生コンクリートを流込むと、遮水シート104の起立部104aに生コンクリートの重量が起立部104aを押し潰す方向に作用するけれども、起立部104aが最下段の横鉄筋68にS字フック106を介して固定されているので、起立部104aは起立した状態に保たれる。上記以外の貯留槽100の施工方法は、第1の実施の形態の貯留槽の施工方法と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0046】
このよう施工された貯留槽100では、遮水シート104の起立部104aを起立した状態で側壁13に埋設したので、この貯留槽100に雨水等を貯留したときに、コンクリート製の底盤12上の遮水シート104と、コンクリート製の側壁13とにより、貯留槽100内の雨水等の漏れを確実に防止できる。
【0047】
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、水平連結体を3段設けたが、水平連結体を2段又は4段以上設けてもよい。また、上記第1及び第2の実施の形態では、内側外層部より内側の仕切板を鉛直方向に1段あけて配置したが、貯留槽の上面からの土圧が比較的小さい場合には、内側外層部を不要にしてもよい、即ち最外層部より内側の仕切板を鉛直方向に1段あけて配置してもよい。