【実施例】
【0025】
低剛性ブロック10を、比較例1から4、及び実施例1から3の7種類の配列パターンとしたタイヤについて、ノイズ測定用コースを時速80kmで走行し、発生したパターンノイズを測定し、その音圧レベルを比較した。また併せて、測定されたパターンノイズのうち、人にとってより耳障りとなる1次ピークレベルを比較した。また規定距離を走行した後、Shブロック列とCeブロック列5の各ブロック4の摩耗量の差(耐偏摩耗性)を比較した。これらは全て、比較例1のタイヤでの測定結果を100とした場合の指数で示した。両ノイズでは指数が小さいほどノイズ性能に優れ、耐偏摩耗性では指数が小さいほど偏摩耗が発生していることを示す。
【0026】
比較例1では、
図6に示すように、低剛性ブロック10のないタイヤを使用した。
比較例2では、
図7に示すように、Ceブロック列5のブロック4を全て低剛性ブロック10としたタイヤを使用した。
比較例3では、
図8に示すように、第1Shブロック列8及び第2Shブロック列9を全て低剛性ブロック10としたタイヤを使用した。
比較例4では、
図9に示すように、第2Shブロック列9及び第2Meブロック列7を全て低剛性ブロック10としたタイヤを使用した。
実施例1では、
図5に示すように、タイヤ周方向の一方(
図1では上方)の第1ブロック群12aから第5ブロック群12eに向かって順に、第2Shブロック列9から第1Shブロック列8に低剛性ブロック10の配置を変化させ、これをタイヤ周方向に繰り返したタイヤを使用した。
実施例2では、前記
図3と同様な低剛性ブロック10の配置パターンのタイヤを使用した。
実施例3では、前記
図4と同様な低剛性ブロック10の配置パターンのタイヤを使用した。
【0027】
【表1】
【0028】
表1から明らかなように、いずれの実施例に係るタイヤであっても、耐偏摩耗性が悪化することはなかった。そして、パターンノイズ及びその1次ピークノイズについては、いずれの実施例であっても、良好な結果が得られた。特に、実施例1に比べて、低剛性ブロック10の配置パターンをよりランダムにした実施例2のタイヤでパターンノイズを低減することができた。さらに、低剛性ブロック10の数を増やした実施例3のタイヤで、よりパターンノイズ及び1次ピークノイズを低減することができた。
【0029】
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0030】
前記実施形態では、各ブロック列でのブロック4の位相の違いについては言及しなかったが、各ブロック列間でタイヤ周方向に位相をずらせて配置することもできる。例えば、第1Meブロック列6と第2Meブロック列7とで対応するブロック4の位置をタイヤ周方向にずらせて配置するようにしてもよい。これによれば、より一層発生するパターンノイズを低減することが可能となる。
【0031】
前記実施形態では、前記各ブロック列のブロック4について、特にタイヤ周方向のピッチ寸法には言及しなかったが、このピッチ寸法は相違させてもよい。例えば、Ceブロック列5で、第1Ceブロックと第2Ceブロックのピッチ寸法と、第2Ceブロックと第3Ceブロックのピッチ寸法と、第3Ceブロックと第1Ceブロックのピッチ寸法とが互いに相違するように構成してもよい。
【0032】
前記実施形態では、低剛性ブロック10に形成する穴11の数については言及しなかったが、穴11の数は1つに限らず、2以上であってもよい。
【0033】
また、穴11の開口形状は、円形に限らず、楕円、多角形(三角形、四角形等)、非対称形状(線対称又は点対称でないもの)とすることもできる。
図10では穴11の開口形状は楕円に形成され、
図11では多角形(ここでは平行四辺形)に形成されている。いずれの形状であっても、平行四辺形に形成されたブロック4の斜めに延びる側面4aに沿って配置することができる。これにより、ブロック4の形状に合わせて効果的に剛性を低減できるように穴11を形成することが可能となる。
【0034】
また、穴11の断面形状は深さ方向で変化させてもよい。すなわち、
図12に示すように、穴11の断面形状は、深さ方向に向かって小さくしてもよい。これによれば、たとえ穴11に小石等の異物が入り込んだとしても、ブロック4の接地及び離脱時の変形によって容易に排出させることができる。また逆に、
図13に示すように、穴11の断面形状は深さ方向に向かって大きくしてもよい。これによれば、トレッド面での開口面積を抑えて穴11への異物の噛み込みを抑制しつつ、空隙部の容積を拡大することができる。また、図示しないが、穴11は、深さ方向のいずれかの位置に、内径寸法の大きくなった拡径部と、逆に小さくなった縮径部とを有する形状等、種々の断面形状とすることができる。
【0035】
また、穴11は、タイヤ径方向に対して傾斜させて形成するようにしてもよい。例えば、
図14では、穴11をタイヤ径方向内径側に向かって中央側に傾斜させている。
図15では、穴11をタイヤ径方向内径側に向かって横溝側に傾斜させている。
【0036】
穴11は、ブロック4の側面形状に合わせて形成するのが好ましい。
図16では、ブロック4がタイヤ径方向内径側に広がるように形成され、穴11は横溝3を構成する傾斜面に沿って形成されている。また穴11は、途中で屈曲させたり湾曲させたりしてもよい。
図17では、穴11を途中で屈曲させている。このように、穴11の形状をブロック4の側面形状に合わせて形成することで、ブロック4が摩耗しても、穴11と傾斜面との位置関係(距離)をほぼ一定に維持することができ、剛性の変化を抑えることが可能となる。