(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記遊離基開始剤c)が2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンおよびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシドの組合せのみから成る、請求項1に記載のネガ型感光性フォトレジスト組成物。
前記遊離基架橋され得る架橋可能な一つもしくは二つ以上のアクリレートモノマーb)がトリ官能性、テトラ官能性、またはペンタ官能性である、請求項2に記載のネガ型感光性フォトレジスト組成物。
前記ポリマーa)において、yにより規定される繰り返し単位が、前記ポリマー組成中、34.69質量%〜59.73質量%含まれる、請求項1〜7のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
前記ポリマーa)において、yにより規定される繰り返し単位が、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート由来であり、前記ポリマー組成中、34.69質量%〜59.73質量%含まれる、請求項1〜8のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
アクリレートモノマーを架橋する前に、当該組成物が水性アルカリ現像液に溶解されることができる、請求項1〜9のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
少なくとも一つのモノマー含有酸および任意にスチレンの反応生成物、または無水マレイン酸およびスチレンの反応生成物を含有する少なくとも一つのポリマーをさらに含み、前記無水反応生成物が、アルコールによってさらに部分的にエステル化されている、請求項1〜10のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
遊離基架橋され得る一つもしくは二つ以上の架橋可能なアクリル化したシロキサンまたはアクリル化したシルセスキオキサンベースのモノマーをさらに含み、アクリレート官能性が1より大きい、請求項1〜12のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
アクリレートモノマーを架橋する前に、当該組成物が水性アルカリ現像液に溶解されることができる、請求項1〜13のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
少なくとも一つのモノマー含有酸および任意にスチレンの反応生成物、または無水マレイン酸およびスチレンの反応生成物を含有する少なくとも一つのポリマーをさらに含み、前記無水反応生成物が、アルコールによってさらに部分的にエステル化されている、請求項1〜14のいずれか一つのネガ型感光性フォトレジスト組成物。
【背景技術】
【0002】
多くの電子部品の製造は、厚膜感光性フォトレジスト材料、組成物、および方法を使用することにより、簡便に、しばしば達成することができる。当該プロセスには、感光性フォトレジスト組成物を所望の基板にコーティングすること、ならびに、回線トレース、バンプホールおよび他の構造の所望のパターンを含むフォトマスクを通した化学線にフォトレジストを露光したあとに乾燥させることを含む。ネガ型フォトレジストの場合、露光されたエリアは硬化され、露光されていないエリアは、適切な現像溶液、通常は水性ベースにより除去される。多くのフォトファブリケーションプロセスにおいて、コートされ乾燥されたフォトレジストの厚さは30ミクロンである必要があり、一方、回線トレース、バンプホールおよび他の構造は少なくとも15ミクロンであることができる寸法を有する。一旦回線トレース、バンプおよび他の構造が加工されると、典型的には水性ベースの溶液を使用し、再度、剥離プロセスおいてフォトレジストは除去される。
【0003】
厚膜フォトファブリケーションプロセスに使用される現在のネガ型感光性フォトレジスト組成物は、ポリ−ヒドロキシ−スチレン−コ−アクリル酸(PSA)組成物をベースにしたものである。さらに、アクリレートモノマーおよび感光性遊離基開始剤が、化学線に露光されたときに架橋するフォトレジスト中に存在する。フォトレジストが化学線に露光される場合、遊離基が生成され、それによりアクリレートモノマーに架橋しPSAポリマーの周りにポリマー化したネットワークが形成される。十分な架橋ネットワークが形成される場合、化学線に露光されたエリアは現像溶液に不溶になり、一方、露光されてないエリアは可溶であり除去され、基板上のレリーフ構造のパターンの後方に残る。プロセスは、例えば、金、銅、ニッケル、スズ、および、はんだなどの溶着金属を構造に電気めっきすることを含む。剥離溶液による露光されたフォトレジストの除去によって、所望の金属構造が得られる。
【0004】
ネガ型感光性フォトレジストの厚さが増すにつれて、基板の近くのフォトレジストの底部がフォトレジストの頂部よりも硬化せず、フォトレジストを完全に硬化させることが困難となり、その結果、電気めっき時にフォトレジストおよび下地膜のアンダーカットが生じる。底部硬化を改善する試みとしては、3つかそれ以上のアクリレート置換基を含むアクリレートモノマーを添加すること、遊離基開始剤の量を増加させること、および、フォトレジストを光硬化させる時間を増加させること、フォトレジストの頂部をオーバー硬化させ得る方法が挙げられる。しかしながら、PSAポリマーは、フォトレジストを完全に硬化させる能力を減少させる光−生成された遊離基の効果を減少させる遊離基開始剤として知られている。
【0005】
ネガ型感光性フォトレジストの遊離基阻害の他の欠点としては、表面が丸くなることであり、トレースとホールの頂部のラインの鋭敏さ、または線幅精度は薄れることになり、この結果、電気めっき時にその断面においてラインが正方形または長方形にならない。さらに、遊離基阻害により、ラインが一定にならず、その結果、金属ラインが波上になり直線でなくなるであろう。一定でない金属ライン、ポストおよびバンプは、不規則な電気的信号を生じることになる。
【0006】
さらに、不十分な硬化によるネガ型感光性フォトレジストからのレリーフ構造により、いくつかの有機材料が溶液に抜け出し電気めっき浴寿命を制限するので、電気めっき溶液としてフォトレジストが不適合となる。
【0007】
ネガ型感光性フォトレジストが硬化されるとき、剥離工程において処理の後それらを除去することが、しばしば困難である。典型的には、剥離は水性アルカリ溶液を使用して行われる。特に高いアスペクト比で、高密度用途において、全てではない硬化したフォトレジストがしばしば除去され、除去される硬化されたフォトレジストは、しばしば再堆積し得る固形片のゲル状であり、または、障害的なラインおよび他の問題を生じる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで使用される接続詞「および(ならびに)」は包括的な意味を意図し、「または(もしくは)」が、特に明記しない限り、包括的な意味を意図しない。例えば、成句「または、代替的には」は包括的な意味を意図する。
【0018】
ここで使用される用語「光硬化」および「光重合」は、入れ替え可能であり、遊離基開始の硬化または重合を示す。
【0019】
ここで使用される用語「乾燥された」は、乾燥工程の後5%未満の溶媒が残っているフィルムを示す。
【0020】
ここで使用される用語「厚膜」は、5〜100ミクロンの厚さのフィルムを示す。
【0021】
ここで開示されるのは、厚膜用途のためのネガ型感光性フォトレジスト組成物、および厚膜ネガ型レリーフ画像を作成するための方法である。組成物は少なくとも以下の一般式の構造を含む少なくとも一つのポリマーを含有する:
【0022】
【化2】
R
1〜R
5は、独立して、メチル基、水素、または、フッ素である。R
1〜R
5は、ポリマーの所望の特性によって同一でも異なっていてもよい。ポリマーの成分の一つは、適切なアクリル酸モノマーから製造されたカルボン酸を含み、ここでR
1は、メチル、水素原子、またはフッ素原子である。R
6は、置換もしくは非置換アリールであり、例えば、C
1−C
24アルキルもしくはアルケニル基または他の官能基で置換されたフェニル、トリル、キシリル、ナフチル、アントラシル、ビフェニル、トリフェニルなどであり、並びに、5、6、もしくは7環の複素環芳香族基、例えば、アゾール、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピリダジンなどである。R
7は、例えば、C
1−C
24アルキルもしくはアルケニル基または他の官能基で置換されてもよい、置換もしくは非置換のベンジル基である。R
8は、直鎖もしくは分岐鎖のC
2−C
10ヒドロキシアルキル基、または、C
2−C
10ヒドロキシアルキルアクリレートであり、例えば、ここでヒドロキシ基は、−CH
2−CH
2−OH、−CH
2−CH(OH)−CH
3、または、−CH
2−CH(OH)−CH
2−CH
3のように鎖中2番目の炭素に結合し、例えば、ヒドロキシ基は鎖中3番目または他の炭素に結合している。ヒドロキシアルキルアクリレートは、メタクリル化したグリセロールアクリレートまたは−CH
2−CH(OH)−CH
2OC(O)C(=CH
2)CH
3であることができる。
【0023】
さらにポリマーは、他のコモノマー性単位、例えば、シクロペンタジエニルアクリレートおよびカムフォロイル(campholyl)アクリレートを含むことができる。これらの追加的なモノマー単位は0〜30モル%存在することができる。
【0024】
R
9は、酸開裂基であり、例えば、t−ブチル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.0 2,6]デシル基、1,2,7,7−テトラメチル2−ノルボニル基、2−アセトキシメンチル基、2−ヒドロキシメチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエチル基、4−メチル−2−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル基、2,3−ジメチルブタン−2−イル基、2,3,3−トリメチルブタン−2−イル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、1,2,3,3−テトラメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、2−エチル−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−イル基、2,3−ジメチルペンタン−3−イル基、または、3−エチル−2−メチルペンタン−3−イル基、または、カルボン酸基の後部にある酸と接触したときに開裂する他の基である。
【0025】
Vは約10〜約40モル%であり、wは約0〜約35モル%であり、xは約0〜60モル%であり、yは約10〜60モル%であり、そして、zは約0〜45モル%である。上記の一般式は、ポリマーの成分部分の正確な位置を示すということではなく、部分はともにランダムに存在することができ、そのうえ、2つかそれ以上の同じ成分部分が並んで存在することができる。
【0026】
(I)を参照した上記の形態例においては、vの例示的なモル%の範囲は、10〜30モル%とすることができる。さらなるvの例示的なモル%の範囲は、15〜25モル%とすることができる。wの例示的なモル%の範囲は、0〜25モル%とすることができる。さらなるwの例示的なモル%の範囲は、0〜20モル%とすることができる。xの例示的なモル%の範囲は、0〜50モル%とすることができる。それが存在するとき、さらなるxの例示的なモル%の範囲は、30〜55モル%とすることができる。yの例示的なモル%の範囲は、20〜45モル%とすることができる。さらなるyの例示的なモル%の範囲は、25〜40モル%とすることができる。zの例示的なモル%の範囲は、0〜35モル%とすることができる。それが存在するとき、さらなるxの例示的なモル%の範囲は、25〜40モル%とすることができる。モルパーセントは独立しておらず、これを加算すると100%となる必要がある。
【0027】
また、組成物はさらに一つもしくは二つ以上のポリマーを含むことができ、これらの適切なアクリル酸モノマーから製造されカルボン酸は、ここでR
1は、メチル、水素原子またはフッ素原子であり、無水マレイン酸と他の選択されたモノマーを重合させポリマーを作成しそして無水物をアルコールの反応によりカルボン酸およびエステルが製造されることにより製造されたコハク酸ハーフエステルにより置換される。
【0028】
本発明の組成物であるポリマー組成は、ポリアクリレートを製造するためのいずれの既知の方法により製造される。典型的な方法は下記の例に示される。
【0029】
ここで開示されるネガ型感光性フォトレジスト組成物は、化学線により活性化される一つもしくは二つ以上の遊離基開始剤、または開始剤システムをさらに含む。単一の光開始剤または複数の組成を含む光開始剤システムを使用することができる。光開始剤は、特定のタイプを使用することができ、例えば、ハロゲン化された−2,5シクロヘキサジエノン、ベンゾフェノン、アルキルアリールケトンもしくはジケトンタイプである。遊離基生成光開始剤のいずれの種類も本発明において使用することができる。ベンゾフェノン誘導体、例えば、ベンゾフェノン、ビス−4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン(Michler’sケトン)、ビス−4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン(エチルMichler’sケトン)、他のアルキルアミノ基、クロロ、メトキシなどで単一もしくは複数置換されたベンゾフェノンが適切である。また、置換キサントン、チオキサントン、アントロン、およびフルオレノン、また、アルキル、クロロおよびアルコキシ置換されたチオキサントンも有用な開始剤である。例えば、4位をアルキルおよびトリクロロメチル置換基の両方で置換シクロヘキサジエノンもまた使用できる。有用なアルキルアリールケトン誘導体としては、ケタールドニルアルコール、例えば、ベンゾイン、ピバロイン、およびアシロインエーテル、例えば、ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾインアリールエーテル、アルファ炭化水素置換芳香族アシロイン、ベンゾインジアルキルケタール、ベンジル、ベンゾインエステル、0−アクリル化オキシイミノケトン、およびアルファ−アミノケトン、例えば、アルファ−アミノアセトフェノン誘導体が挙げられる。置換もしくは非置換の多核のキノン、例えば、9,10−アントロキノン、1,4−ナフトキノンおよびフェナントレンキノンも、可能な開始剤である。電子および水素ドナーとして適切な第3アミンもまた、開始剤システムの一部として使用することができ、例えば、N,N−ジアルキルアミノベンゼン誘導体およびおエチル−4−(ジメチルアミノ)安息香酸エステルである。有用なジケトンとしては、ビアセチル、2,3−ジベンゾイル−2−ノルボネン、ベンゾイルベンザルクロライド、2,2−ジブロモ−2(フェニルスルホニル)プロパンジオン、アルファ−ナフチル、2,3−ボルナンジオン、フェニルピルビン酸および2,4−ペンタンジオンが含まれる。使用できる代表的なキノンとしては、4−ベンゾキノン、2−ベンゾ−キノンジアジド、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2,6−ジメトキシアントラキノン、2,4,8−トリクロロアントラキノン、アミノアントラキノン、1,4−ナフトキノン誘導体およびフェナントレンキノンを含む。また、2,4,5−トリフェニルイミダゾリル二量体と連鎖移動剤もしくは水素ドナーの組合せも光開始剤として有用である。
【0030】
ここで開示されるネガ型感光性フォトレジスト組成物は、さらに遊離基架橋され得る一つもしくは二つ以上の架橋可能なアクリレート化したモノマーを含み、ここでアクリレート官能性は1より大きい。適切なモノマーとしては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレートジエチレングリコールジアクリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレートデカメチレングリコールジアクリレートデカメチレングリコールジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリプロポキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレートおよび同様の化合物、2,2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、2,2ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシエチル−2,2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、ビスフェノールAのビスフェノールAジアクリル化した−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノールAのジ−2−メタクリルオキシエチルエーテル、ビスフェノールAのジ(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノールAのジ−2アクリルオキシエチルエーテル、テトラクロロ−ビスフェノールAのジ(3−メタクリルオキシ−2−5ヒドロキシプロピル)エーテル、テトラクロロ−ビスフェノールのジ−2メタクリルオキシエチルエーテル、テトラブロモビスフェノールAのジ(3メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、テトラブロモビスフェノールAのジ−2−メタクリルオキシエチルエーテル、1,4−ブタンジオールのジ(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、2,2,4トリメチル−1,3−ペンタンジオールジメタクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール1,5ジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、1−フェニルエチレン−1,2−ジメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,4−ベンゼンジオールジメタクリレート、1,3,5−トリイソプロペニルベンゼンおよびポリカプロラクトンジアクリレートを含む。
【0031】
本開示において使用できる溶媒は、C
1−C
4アルコール、C
4−C
8エーテル、C
3−C
6ケトン、C
3−C
6エステルおよびこれらの混合物から成るから選択される。C
1−C
4アルコールの例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノールである。C
4−C
8エーテルの例としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルおよびテトラヒドロフランを含む。C
3−C
6ケトンの例としては、アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサノンを含む。C
3−C
6エステルの例としては、メチルアセテート、エチルアセテートおよびn−ブチルアセテートを含む。
【0032】
適切な有機溶媒の例としては、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、メチルアミルケトンおよび類似物、多水酸基アルコールおよびその誘導体、例えば、エチレングリコールのモノメチル、モノエチル、モノプロピル、モノブチルおよびモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールまたはジプロピレングリコールモノアセテートおよび類似物、環状エーテル、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランおよび類似物、エステル、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルアセテート、エチルアセテート、ブチルアセテートおよび類似物および芳香族基を有する溶媒、例えば、アニソール、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、トルエンおよびその類似物を含む。例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびエチルラクタートである。
【0033】
一つもしくは二つ以上の極性官能基を有する溶媒、例えば、ヒドロキシル、エーテル、アミド、エステル、ケトンおよびカーボネイト例えば、同一でも異なってよい二つの官能基、例えば、二つのヒドロキシル基もしくは一つのヒドロキシル基および一つのエーテル基、例えば、ポリオール、グリコールエーテル、ジアセトンアルコール、2−ピロリジノン、N−メチルピロリジノン、乳酸エチル、プロピレンカーボネイト、1,3−ジメチル2−イミダゾリジンジオン、およびアルキルエステル、およびこれらの組合せを含む、を使用することができる。
【0034】
例えば、ポリオール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン−コ−プロピレングリコール)、ポリビニルアルコール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、へキシレングリコール、ビス−2−ヒドロキシエチルエーテル、1,4−ブタンジオール、1,2−ブテンジオール、1,4−ブテンジオール、1,3−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(ヒドロキシエチル)−シクロヘキサン、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、およびそれらの組合せで以下を含み、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコール、およびそれらの組合せを使用することができる。
【0035】
例えば、グリコールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールt−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシトリグリコール、エトキシトリグリコール、ブトキシトリグリコール、1−ブトキシエトキシ2−プロパノール、およびそれらの組合せで以下を含み、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびそれらの組合せを使用することができる。
【0036】
これらの有機溶媒は、単一で使用することも、必要に応じて混合して使用することもできる。
【0037】
今回の開示における所望のポリマー、およびそれから作製させる組成物は、光硬化される前に適切な現像液中に溶解されることができる。典型的な現像液は、水酸化物を含む水性アルカリ現像液であり、例えば、テトラ(C
1−C
4アルキル)水酸化アンモニウム、水酸化コリン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウム、カーボネイト、重炭酸塩、アミン、および他の塩基性材料である。いくつかの場合および用途においては、工業的によく知られている溶媒現像液を使用することができる。
【0038】
ここで開示されている組成物は、さらに、特定の特性のために有用なポリマーを含むことができる。例えば、現像段階または剥離段階において高い酸化を有するポリマーを補助のために加えることができ、例えば、スチレン−コ−無水マレイン酸−ハーフエステルであり、エステル基は、組成物に特定の特性を与え得る。
【0039】
光生成遊離基と反応できるケイ素ベースの材料もまた使用することができる。例えば、これらの材料としては、シルセスキオキサンの完全もしくは部分かご型材料、および梯子型材料を含む、これらは、組成物および最終のレリーフ画像の堅牢性、熱安定性、他の所望の特性の改善に寄与することができる。アクリレート、メタクリレート、およびビニル基をケイ素材料に結合させることができ、これにより硬化性をあたえる。例としては、オクタ−アクリロ−シルセスキオキサンの材料である。
【0040】
今回の出願により、さらに、ネガ型レリーフ画像の形成方法を開示する。ここで開示された組成物を選択した基板にコートし、乾燥させる。そして、作成されたフィルムを、遊離基を生成するのに適した波長を含む化学線を使用してネガ型マスクで像様露光した。放射線に露光されたパターンは硬化または固まる。次に、現像液をフィルムに適用し、放射線に露光されていないエリアを可溶化し、基板から除去される。
【0041】
コーティングは多くのコーティング方法で行うことができ、例えば、スピンコーティング、スロットコーティング、ディップコーティング、カーテンコーティング、ローラーコーティング、ワイヤコーティングまたは他の既知の方法である。その後、適用されたコーティングのそれらの溶媒を乾燥させ、5%未満の溶媒とする。乾燥は、ホットプレート加熱、対流、赤外線、およびコートされたフィルムから溶媒を除去するための既知の方法により行うことができる。多くの厚膜用途において、300nmより大きい波長において、例えば、365nm、405nm、436nmおよび広域帯において1000mW未満の像様露光エネルギーであることが必要とされている。露光の後、適切な現像液、例えば、0.25Nテトラブチル水酸化アンモニウム、をフィルムに適用する。現像液は、スピンコーティング、ディッピング法、噴霧、またはソーキングにより適用することができ、おおよそ室温でよく、また、露光されたないおよび露光されたフォトレジストの溶液中の溶解度によって加熱してもよい。厚膜フォトレジストの典型的な用途においては、3/1のアスペクト比が求められ、ここで30〜60ミクロンの厚さのフォトレジストは15〜70ミクロン幅の孔および溝を作る。
【0042】
未露光のエリアを除去したのち、基板の表面とともに、フィルム中にパターンが形成され、いまや、例えば、金属をレリーフエリアに電気めっきする、金属ライン、バンプ、溝および他の構造を形成するなどの更なる工程を行うことができる。ここで露光された表面は、基板上で材料のエッチングをされる。エッチング、電気めっき、他の工程ののち、ネガ型フォトレジストが永久誘導体として永久材料としてデザインされている場合を除き、ネガ型フォトレジストは除去され剥離される。電気めっきおよびエッチングの両方は、当技術分野において周知である。剥離溶液は、一般に、強アルカリ溶液である、一般に100
OFより高く加熱される。しばしばフォトレジストは十分に硬化し、フォトレジストが剥離溶液に溶解せず膨張するが、ゲルとして除去される。
【0043】
典型的にはポリ−p−ヒドロキシスチレンを含む厚膜用途で使用される現在利用可能な材料は、アンダーカットを蒙り、現像または処理中においてフォトレジストが基板表面から浮き上がる。これは基板へのフォトレジストの接着力が理想より小さいためであるが、しかしまた、十分でない「スルー硬化(through−cure)」のためであり、フォトレジスト−基板の間の硬化の量がフォトレジストを硬化するのに十分でないということである。さらに現在利用可能な材料である場合、波上の側壁に丸まった頂部となってしまう。これら両方の状況のために、電気めっきされたバンプまたはトレースおよびラインにおいてシグナル伝搬を妨害する波形を生じる結果となる。フォトレジスト構造の丸まった頂部によって、ラインおよびバンプを形成する金属めっき工程において金属が「過剰めっき」となり、底部よりも頂部が広くなり、ここでもシグナル伝搬を妨害する。
【0044】
驚くべきことに、ここで開示された組成物および方法は、コートし、乾燥させ、像様露光することができ、これにより滑らかな側壁、四角に区切られた頂部、およびアンダーカットまたは浮き上がりのない厚膜レリーフ画像を作成することができる。いかなる理論にしばられることなく、ポリ−p−ヒドロキシスチレン材料が遊離基開始剤として作用し、不十分な架橋を生じさせるモノマーの架橋に必要な遊離基を減少させると考えられる。
【0045】
ここで参照された各文献は、ここに引例として全ての目的のために組み込まれる。以下に示す特定の例は、本発明の組成物を製造および利用するための方法を詳細に説明するために与えられるものである。しかしながら、これらの例は、いかなる方法においても本発明の範囲を限定し制限することを意図せず、そして本発明を実施するために、与えられた条件、パラメータおよび値はこれに限定して構築されるものではない。
【実施例】
【0046】
ポリマー例1:
【0047】
【化3】
7.21gのアクリル酸、6.51gのメトキシエチルアクリレート、44.05gのベンジルメタクリレート、14.42gのヒドロキシプロピルメタクリレートを、295.3gのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下で、80℃、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、19109の重量平均分子量で66.68g(収量90.3%)を得た。
【0048】
ポリマー例2:
【0049】
【化4】
5.40gのアクリル酸、39.65gのヒドロキシプロピルメタクリレート、21.33gのtert−ブチルメタクリレートを、126.3gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下、90℃、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、18,734の重量平均分子量で64.58g(収量97%)を得た。
【0050】
ポリマー例3:
【0051】
【化5】
5.40gのアクリル酸、10.42gのスチレン、21.62gのヒドロキシプロピルメタクリレート、24.89gのtert−ブチルメタクリレートを、118.7gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、14,503の重量平均分子量で63.0g(収量99%)を得た。
【0052】
ポリマー例4:
【0053】
【化6】
9.01gのアクリル酸、5.28gのスチレン、21.62gのヒドロキシプロピルメタクリレート、24.89gのtert−ブチルメタクリレートを、115.8gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下、80
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、21,457の重量平均分子量で59.67g(収量98%)を得た。
【0054】
ポリマー例5:
【0055】
【化7】
7.20gのアクリル酸、7.81gのスチレン、21.62gのヒドロキシプロピルメタクリレート、24.89gのtert−ブチルメタクリレートを、117.3gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、15,542の重量平均分子量で60.80g(収量99%)を得た。
【0056】
ポリマー例6:
【0057】
【化8】
6.49gのアクリル酸、8.85gのスチレン、21.62gのヒドロキシプロピルメタクリレート、24.89gのtert−ブチルメタクリレートを、117.9gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、15,496の重量平均分子量で61.0g(収量98%)を得た。
【0058】
ポリマー例7:
【0059】
【化9】
5.76gのアクリル酸、9.37gのスチレン、23.79gのヒドロキシプロピルメタクリレート、23.46gのtert−ブチルメタクリレートを、118.9gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBN存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、15,882の重量平均分子量で61.5g(収量99%)を得た。
【0060】
ポリマー例8:
【0061】
【化10】
14.41gのアクリル酸、20.83gのスチレン、43.25gのヒドロキシプロピルメタクリレート、30.04gのメチルメタクリレートを、124.7gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、3.28gのAIBN存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、14,327の重量平均分子量で105.9g(収量98%)を得た。
【0062】
ポリマー例9:
【0063】
【化11】
7.21gのアクリル酸、21.62gのヒドロキシプロピルメタクリレート、44.05gのベンジルメタクリレートを、138.4gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.6gのAIBNの存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、15,929の重量平均分子量で71.4g(収量98%)を得た。
【0064】
ポリマー例10:
【0065】
【化12】
9.01gのアクリル酸、5.21gのスチレン、21.62gのヒドロキシプロピルメタクリレート、30.84gのベンジルメタクリレートを、126.9gのPGME溶媒中で混合した。重合反応は、1.64gのAIBNの存在下、90
oC、窒素雰囲気下で18時間行った。室温に冷却後、反応混合物を脱イオン水に沈殿させた。白いポリマー固体を洗浄し、50℃で減圧下で乾燥させ、15,314の重量平均分子量で64.9g(収量97%)を得た。
【0066】
組成物例;
上記のポリマーを除き、ここに示す種々の製剤を製造するために使用されるコポリマー/ターポリマーおよび組成の識別は、表1に示す。露光された光フォトレジスト中の架橋密度を増加させるために、置換ポリマー例に、側鎖にメタクリレートを伴う2つのアクリルテトラポリマー(バインダー1およびバインダー2、Miwon Commercial Co.,Ltd製)を使用した。Joncryl 817, 819、および821 ポリマー(ポリアクリレートポリマー、S. C. Johnson, Inc製)ならびに、poly GK(ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレートのコポリマー=65/35、DuPont製)樹脂を進行速度を調整するために使用した。一つもしくは二つ以上のジ官能性、トリ官能性、テトラ官能性およびペンタ官能性メタクリレートおよびアクリレートを、架橋密度を調整するために使用した。一つもしくは二つ以上の光開始剤および阻害剤を、光速度(photospeed)を調整するために使用した。
【0067】
【表1】
【0068】
組成物例1:
36.06gの上記ポリマー例6により製造されたポリマーを、22.10gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、14.43gのSR268、および21.64gのDHDMAと混合した。1晩回転させた後、3.61gのIrgacure(登録商標) 907および1.80gのIrgacure(登録商標)819を混合した。0.01gのMegafac(登録商標)R08および0.26gのLignostab(登録商標)1198阻害剤を混合し、そして混合物を2日間回転させた。組成物を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上で5分間、140℃で乾燥させた。乾燥させたコーティングを測定したところ40ミクロンの厚さであった。フォトレジストコーティングを600mJ/cm
2で露光した。露光されたコーティングを、スピンコーター上で、0.26Nテトラメチル水酸化アンモニウムを使用して現像させた。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁、四角に区切られた頂部を有し、アンダーカットの痕跡はなかった。
【0069】
組成物例2:
上記ポリマー例5により製造されたポリマーを使用して、組成物例1を繰り返した。現像が速かったことを除き、組成物例1の工程を繰り返し同様の結果が得られた。
【0070】
組成物例3および4:
各々、上記ポリマー例3およびにポリマー例4より製造されたポリマーを使用して、組成物例1を繰り返した。組成物例1の工程を繰り返し、現像されたコーティングを作成した。ポリマー例3を含む組成物が、ポリマー例4よりも長い現像時間によりパターンを形成した。
【0071】
組成物例5:
33.90gの上記ポリマー例5により製造されたポリマーを、29.25gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、6.78gのSR268、20.34gのDHDMAおよび6.78gのSR−454を混合した。1晩回転させた後、1.70gのIrgacure(登録商標)907および0.85gのIrgacure(登録商標)819を混合した。0.24gのMegafacR08および0.17gのLignostab1198阻害剤を混合し、そして混合物を2日間回転させた。組成物を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上で6分間、140℃で乾燥させた。乾燥させたコーティングを測定したところ50ミクロンの厚さであった。フォトレジストコーティングを600mJ/cm
2で露光した。露光されたコーティングを、スピンコーター上で、0.26Nテトラメチル水酸化アンモニウムを使用して現像させた。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁、四角に区切られた頂部を有し、アンダーカットの痕跡はなかった。
【0072】
組成物例6、7、8、9、10および11:
おのおの、他のトリ官能性、テトラ官能性およびペンタ官能性メタクリレートおよびアクリレートs:SR−492,SR−9020,SR−499,CD−501,SR−295およびSR−399を使用して組成物例5を繰り返した。組成物例5の工程を繰り返し、遅めにまたは早めに現像されたコーティングを作成した。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁、四角に区切られた頂部を有し、アンダーカットの痕跡はなかった。
【0073】
上記例のいくつかにおいては、例えば、Joncryl 821(約70の酸価)を含む、酸価が50を超えるアクリレートポリマーおよびpolyGKを、現像速度を調整するために添加した。
【0074】
組成物例12:
33.81gの上記ポリマー例5により製造されたポリマーを、29.17gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、13.5gのSR268および20.28gのDHDMAと混合した。1晩回転させた後、1.69gのIrgacure(登録商標)907、0.85gのIrgacure(登録商標)819および0.34gのITXを混合した。0.24gのMegafacR08および0.10gのLignostab1198阻害剤を混合し、そして混合物を2日間回転させた。組成物を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上で6分間、140℃で乾燥させた。乾燥させたコーティングを測定したところ50ミクロンの厚さであった。フォトレジストコーティングを1000mJ/cm
2で露光した。露光されたコーティングを、スピンコーター上で、0.26Nテトラメチル水酸化アンモニウムを使用して現像させた。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁、四角に区切られた頂部を有し、そして接触ホールに残渣があった。
【0075】
組成物例13:
32.37gの上記ポリマー例5により製造されたポリマーを、32.37gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3.24gのSR268、19.42gのDHDMAおよび9.71gのSR−399と混合した。1晩回転させた後、1.62gのIrgacure(登録商標)907、0.81gのIrgacure(登録商標)819および0.17gのCGI242を混合した。0.23gのMegafacR08および0.08gのLignostab1198阻害剤を混合し、そして混合物を2日間回転させた。組成物を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上で6分間、140℃で乾燥させた。乾燥させたコーティングを測定したところ50ミクロンの厚さであった。フォトレジストコーティングを400mJ/cm
2で露光した。露光されたコーティングを、スピンコーター上で、0.26Nテトラメチル水酸化アンモニウムを使用して現像させた。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁、四角に区切られた頂部を有し、アンダーカットの痕跡はなかった。
【0076】
組成物例14:
31.57gのバインダー1ポリマーを、33.81gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、19.94gのDHDMAおよび7.89gのSR−399と混合した。1晩回転させた後、1.58gのIrgacure(登録商標)907、1.10gのIrgacure(登録商標)819および0.05gのCGI242を混合した。0.22gのMegafacR08および0.09gのLignostab1198阻害剤を混合し、そして混合物を2日間回転させた。組成物を濾過し、シリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上で6分間、140℃で乾燥させた。乾燥させたコーティングを測定したところ50ミクロンの厚さであった。フォトレジストコーティングを200mJ/cm
2で露光した。露光されたコーティングを、スピンコーター上で、0.26Nテトラメチル水酸化アンモニウムを使用して現像させた。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁を有し、接触ホールに残渣はなく、アンダーカットの痕跡はなかった。
【0077】
組成物例15:
バインダー1ポリマーの代わりにバインダー2ポリマーを使用して組成物例14を繰り返した。組成物例14の工程を繰り返し、遅めに現像されたコーティングを作成した。得られたネガ型レリーフは、滑らかな側壁を有し、接触ホールに残渣があり、アンダーカットの痕跡はなかった。