(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
試験乗り物、または、該試験乗り物に近接した物体の存在を警告するための該試験乗り物上のシステム、または、衝突を回避するためのシステムを試験するための装置であって、
該試験乗り物に近接して位置づけられるように構成された自己動力式で独立して移動可能な標的であって、該標的は、車輪を有する支持枠と、少なくとも一つの車輪に作動可能に結合されたモーターと、各車輪に作動可能に結合されたブレーキと、該モーターと該ブレーキと該車輪とに結合され、かつ、該車輪の加速、ブレーキ、操舵を制御するように構成された制御システムと、該制御システムと共に作動可能であり、かつ、該試験乗り物との衝突を回避するように該標的を制御するように構成された衝突回避システムとを含む、標的と、
該標的の下に真空をつくりだすように構成された地面効果システムであって、該地面効果システムは、該真空をつくりだすように構成されたファンと、該標的の下のパネルの中に形成され、かつ、該ファンに流体結合された空洞とを含む、地面効果システムと
を含む、装置。
試験乗り物、または、該試験乗り物に近接した物体の存在を警告するための該試験乗り物上のシステム、または、衝突を回避するためのシステムを試験するための方法であって、
標的に近接した試験状況において試験乗り物を操作することであって、該標的は、該試験乗り物の性能特性よりも実質的に良い一つまたは複数の性能特性を有する、ことと、
該試験乗り物と該標的との間の衝突の確率を監視することと、
衝突の確率の場合に衝突を回避するように該標的を操作することと
を含み、
該標的は、該標的の下に真空をつくりだすように構成された地面効果システムを含み、該地面効果システムは、該真空をつくりだすように構成されたファンと、該標的の下のパネルの中に形成され、かつ、該ファンに流体結合された空洞とを含む、方法。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(概要)
ここでのこの概要は、下の詳細な説明でさらに説明される、簡易化された形式における概念の選択を紹介するために提供される。この概要および要約は、請求された主題の重要な特徴または本質的な特徴を識別することも意図されておらず、請求された主題の範囲を決定するための助けとして使用されることも意図されていない。請求された主題は、背景に記された、任意または全ての不利な点を解決する実現に限定されない。
【0005】
開示の第一様態は、試験対象の乗り物(以下、「試験乗り物」としても参照される)、もしくは、試験乗り物に近接した物体の存在を警告するための試験乗り物上のシステム、もしくは、衝突を回避するためのシステムを試験するための、装置またはシステムである。システムは、試験乗り物に近接して位置づけられるように構成された、自己動力式で独立して動くことのできる標的を含む。標的は、車輪を有する支持枠と、少なくとも一つの車輪と作動可能に結合されたモーターと、各車輪と作動可能に結合されたブレーキ、ならびにモーター、ブレーキおよび車輪と結合され、かつ、車輪の加速、ブレーキおよび操舵を制御するように構成された制御システムと、を含む。衝突回避システムは制御システムと共に作動可能であり、かつ、試験乗り物との衝突を回避するために標的を制御するように構成される。
【0006】
このシステムは、以下の特徴のうち一つまたは複数の特徴を有し得る。例えば、標的は標的の下に真空をつくりだすように構成されたファンを含み得る。好ましくは、空洞は標的の下のパネルにおいて形成され、ファンと流体結合される。
【0007】
試験対象の任意のシステムから分離された第一無線通信デバイスは、試験乗り物上に搭載され得る。標的は、第一無線通信デバイスと通信しておりかつ衝突回避システムと作動可能に結合された第二無線通信デバイスを含み得る。衝突回避システムは、第二無線デバイスから受信された情報に基づいて標的を制御するように構成される。
【0008】
試験乗り物の性能を上回る性能を改善するために、制御システムは、一つの車輪に他の車輪よりも大きなトルクを選択的に提供するように構成される。標的は環境における様々な物体を表すために多数の形式をとり得るが、標的は典型的に乗り物を含む。所望すれば、ドライバーによって作動させられる制御は操舵し得、ブレーキをかけ得、および/または標的のモーターを制御し得る。
【0009】
さらなる実施形態において、装置は、試験乗り物に近接して位置づけられるように構成された複数の自己動力式で独立して動くことのできる標的を含み得、各標的は、車輪を有する支持枠と、車輪と作動可能に結合されたモーターと、各車輪と作動可能に結合されたブレーキ、ならびにモーター、ブレーキおよび車輪と結合され、かつ、車輪の加速、ブレーキおよび操舵を制御するように構成された制御システムと、制御システムと共に作動可能であり、かつ、試験乗り物との衝突を回避するように標的を制御するように構成された衝突回避システムと、を含む。
【0010】
特に有利な実施形態において、標的は、試験乗り物よりも実質的により良い、長手方向の加速および/または短手方向の加速の一つまたは複数の性能特性を有する。ここで、実質的により良い長手方向の加速は、試験乗り物より少なくとも25パーセント良い。さらなる好ましい実施形態において、長手方向の加速は試験乗り物より少なくとも50パーセント良い。なおさらなる好ましい実施形態において、長手方向の加速は試験乗り物より少なくとも75パーセント良い。一方、ここで、実質的により良い短手方向の加速は、試験乗り物より少なくとも50パーセント良い。さらなる好ましい実施形態において、短手方向の加速は試験乗り物より少なくとも100パーセント良い。なおさらなる好ましい実施形態において、短手方向の加速は試験乗り物より少なくとも150パーセント良い。例えば、標的は、必要なときに標的が加速(一つの実施形態において、1g+加速)することを可能にするようなより強力なモーターもしくはエンジンを有し得、かつ/または能動的地面効果の使用を通じて改善された減速を有し得、改善された減速は標的がより速く停止することを可能にし、かつ/または操舵を可能にする。
【0011】
開示の第二様態は、試験乗り物、または、試験乗り物に近接した物体の存在を警告するための試験乗り物上のシステム、または、衝突を回避するためのシステムを試験するための方法であり、この方法は、標的に近接した試験状況において試験乗り物を操作することであって、この標的は試験乗り物の性能特性より実質的に良い一つまたは複数の性能特性を有する、ことと、試験乗り物と標的との間の衝突の確率に対して監視することと、衝突の確率が予め決定された閾値を超えたとき、衝突の確率の場合に衝突を回避するために標的を操作することと、を含む。所望すれば、この方法は複数の標的を含み得、各標的は試験の間操作され、各標的は試験乗り物の性能特性より実質的に良い一つまたは複数の性能特性を有する。装置における上記の特徴のうちの一つまたは複数は、この方法に含まれ得る。
【0012】
開示の第三様態は、車輪を有する支持枠と、一つまたは複数の車輪と作動可能に結合されたモーターと、各車輪と作動可能に結合されたブレーキとを含む、車輪付き機器である。制御システムはモーター、ブレーキおよび車輪と結合され、かつ、車輪の加速、ブレーキおよび操舵を自律的に制御するように構成される。衝突回避システムは制御システムと共に作動可能で、かつ、試験乗り物との衝突を回避するように構成される。地面効果システムは、キャリッジ上の下向きに面しているパネルと表面との間に真空をつくりだすように構成され、機器は表面上を移動する。一つの実施形態において、地面効果システムはファンを含む。典型的に、空洞はファンと流体結合され、かつ/またはスカートは真空を増加させるために提供される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
試験乗り物、または、該試験乗り物に近接した物体の存在を警告するための該試験乗り物上のシステム、または、衝突を回避するためのシステムを試験するための装置であって、
該試験乗り物に近接して位置づけられるように構成された自己動力式で独立して動くことができる標的を含み、
該標的は、車輪を有する支持枠と、少なくとも一つの車輪と作動可能に結合されたモーターと、各車輪と作動可能に結合されたブレーキ、ならびに該モーター、ブレーキおよび車輪と結合され、かつ、該車輪の加速、ブレーキおよび操舵を制御するように構成された制御システムと、該制御システムと共に作動可能であり、かつ、該試験乗り物との衝突を回避するように該標的を制御するように構成された衝突回避システムとを含む、装置。
(項目2)
前記標的の下に真空をつくりだすように構成されたファンをさらに含む、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記標的の下のパネルに形成され、かつ前記ファンに流体結合された空洞をさらに含む、項目2に記載の装置。
(項目4)
試験対象の任意のシステムから分離され、かつ前記試験乗り物上に搭載されるように構成された第一無線通信デバイスをさらに含み、前記標的が、該第一無線通信デバイスと通信しておりかつ前記衝突回避システムと作動可能に結合されている第二無線通信デバイスを含み、該衝突回避システムが該第二無線デバイスから受信された情報に基づいて該標的を制御するように構成されている、上記の項目のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目5)
前記制御システムが、一つの車輪に他の車輪よりも大きなトルクを選択的に提供するように構成された、上記の項目のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目6)
前記標的が乗り物を含む、上記の項目のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目7)
前記標的は、操舵する、ブレーキをかけるおよび/または該標的のモーターを制御するための、ドライバーによって作動させられる制御を含む、項目6に記載の装置。
(項目8)
前記標的が非動力系乗り物を含み、表す、項目1−5のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目9)
上記の項目のうちのいずれか一項に記載の装置および前記試験乗り物に近接して位置づけられるように構成された複数の自己動力式で独立して動くことのできる標的であって、各標的は、車輪を有する支持枠と、該車輪と作動可能に結合されたモーターと、各車輪と作動可能に結合されたブレーキ、ならびに該モーター、ブレーキおよび車輪と結合され、かつ、該車輪の加速、ブレーキおよび操舵を制御するように構成された制御システムと、該制御システムと共に作動可能であり、かつ該試験乗り物との衝突を回避するように該標的を制御するように構成された衝突回避システムと、を含む、装置および標的。
(項目10)
前記標的が、前記試験乗り物よりも実質的に良い、長手方向の加速または短手方向の加速のうち一つを有する、上記の項目のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目11)
長手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも25パーセント良い、項目1−9のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目12)
長手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも50パーセント良い、項目1−9のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目13)
長手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも75パーセント良い、項目1−9のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目14)
短手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも50パーセント良い、項目1−9または1−13のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目15)
短手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも100パーセント良い、項目1−9または1−13のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目16)
短手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも150パーセント良い、項目1−9または1−13のうちのいずれか一項に記載の装置。
(項目17)
試験乗り物、または、該試験乗り物に近接した物体の存在を警告するための該試験乗り物上のシステム、または、衝突を回避するためのシステムを試験するための方法であって、
標的に近接した試験状況において試験乗り物を操作することであって、該標的は、該試験乗り物の性能特性よりも実質的に良い一つまたは複数の性能特性を有する、ことと、
該試験乗り物と該標的との間の衝突の確率に対して監視することと、
衝突の確率の場合に衝突を回避するように該標的を操作することと
を含む、方法。
(項目18)
複数の標的をさらに含み、各標的は前記試験の間操作されており、各標的は前記試験乗り物の性能特性よりも実質的に良い一つまたは複数の性能特性を有する、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記標的が、前記試験乗り物より実質的に良い、長手方向の加速または短手方向の加速のうち一つを有する、項目17または18のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
長手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも25パーセント良い、項目17または18のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
長手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも50パーセント良い、項目17または18のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
長手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも75パーセント良い、項目17または18のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
短手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも50パーセント良い、項目17、18または20−22のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
短手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも100パーセント良い、項目17、18または20−22のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
短手方向の加速が前記試験乗り物より少なくとも150パーセント良い、項目17、18または20−22のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記標的が地面効果システムを含む、項目17−25のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
車輪付き機器であって、該機器は、
車輪を有する支持枠と、
一つまたは複数の車輪と作動可能に結合されたモーターと、
各車輪と作動可能に結合されたブレーキと、
該モーター、ブレーキおよび該車輪と結合され、かつ該車輪の加速、ブレーキおよび操舵を自律的に制御するように構成された制御システムと、
該制御システムと共に作動可能であり、かつ試験乗り物との衝突を回避するように構成された衝突回避システムと、
キャリッジ上の下向きに面しているパネルと表面の間に真空をつくりだすように構成された地面効果システムであって、該機器は、該表面上を移動する、地面効果システムと、を含む機器。
(項目28)
前記地面効果システムがファンを含む、項目27に記載の車輪付き機器。
(項目29)
前記地面効果システムが、前記ファンと流体結合された空洞を含む、項目28に記載の車輪付き機器。
(項目30)
前記モーターが電動モーターを含む、項目27−29のうちのいずれか一項に記載の車輪付き機器。
(項目31)
前記モーターが内燃エンジンを含む、項目27−29のうちのいずれか一項に記載の車輪付き機器。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(例示的実施形態の詳細な説明)
この開示の広範な様態は、衝突回避システムまたは他の能動的乗り物制御システムを有する試験乗り物が、試験に含まれる一つまたは複数の標的に対する試験乗り物の衝突を回避することにより、試験乗り物またはこのシステムの他の構成要素へのダメージの危険性なしに、現実の状態を正確にシミュレーションできる態様で試験されることを可能にするシステムを備える。衝突を回避するほかに、このシステムはまた、試験を一貫して繰り返して、試験乗り物および/または衝突回避システムまたは様々な作動パラメータおよび/または構成部品のための他の能動的乗り物制御システムの性能を評価するために個別の試験間で必要に応じて正確な比較を可能にする試験を可能にし得る。
【0027】
図1を参照すると、例えばシステム10は、標的12が、他の態様では衝突が起こるか、または衝突発生の危険性が選択された閾値または他の測度に達するときに、試験乗り物14との衝突を回避するために適切な動作をすることができるように、機敏な標的12(ここでは、標的12は、人または実際の車を運ぶ能力のない乗り物の複製であり得るがそれに限定されず、あるいは、歩行者や自転車乗用者など、通常道路で見られる他の物体の複製であり得る)と、試験乗り物14と、センサー(単数または複数)または他のパラメータ生成デバイス(単数または複数)を有する無線通信ネットワーク16とを含む。
【0028】
はじめに試験乗り物14(
図2)を参照すると、試験乗り物14は、他の乗り物または物体との衝突を回避するための一つまたは複数のシステムを有する従来のドライバーによって作動させられる乗り物を含み得、ここでは、一つまたは複数のシステムは、前方を見ているレーダーデバイスを有する衝突回避システム22および/または試験対象の乗り物間(vehichle to vehichle("V2V"))通信ネットワーク24を使用するシステムとして例示される。本開示の様態は、乗り物の少なくとも一部分を能動的に制御する能動的衝突回避システムに限定されず、乗り物が車線を逸脱したときにドライバーに警告する車線逸脱システムおよび/または、乗り物のドライバーまたは試験乗り物の側方または後方の物体に、例えば、前方を見ているレーダーデバイス22から得られた情報つきでまたはその情報なしに他の方向に向けられたレーダーデバイスを使用して、警告するシステムなど、乗り物を制御しないがむしろドライバーに警告を与える受動的衝突回避システムにも使用され得ることが理解されるべきである。
【0029】
本開示の様態は、完全自律の、ドライバーなしの乗り物にも、またはそのような乗り物に作動させるための情報を提供するが、実際に乗り物を作動させることはないシステムを試験するのにも使用され得る。他の実施形態において、試験乗り物14は、他の態様ではブレーキをかけるか加速するかまたは操舵するといった乗り物の任意の様態を制御するために存在する制御システムを有しない従来のドライバーによって作動させられる乗り物であり得るか、あるいは、所望のときにブレーキをかける(
図2Aのブレーキ35と作動可能に結合されたブレーキ制御システム13)か、加速する(
図2Aの一つまたは複数のモーター37と作動可能に結合された加速制御システム15)か、または操舵する(操舵制御システム17)など、ドライバーが典型的に制御する乗り物の様態を制御するための一つまたは複数のシステムを有する従来のドライバーによって作動させられる乗り物であり得る。(ここで、ブレーキ制御システム13、加速制御システム15および操舵制御システム17は、理解のために、
図2で別々に示されていることが留意されるべきである。これらのシステムおよび他のシステムは、単一の制御システムまたは試験乗り物14で所望される任意の態様で、共に組み合わされ得る。)例えば、一つの実施形態において、ドライバーは、試験乗り物14を制御して、試験乗り物14をある接近範囲で標的12の後方に置くために試験乗り物14を制御するなど、試験乗り物14を、試験を行うのに適した作動状態に置くために存在し得る。次いで、試験乗り物14上のシステムのうちの一つまたは複数のシステムは、試験が行われるように、試験乗り物14の所望の位置または構成を最終決定するために、試験乗り物14を制御する一つまたは複数の様態を引き継ぎ得る。
【0030】
次に、
図3の機敏な標的12を参照すると、システム10のこの構成要素は、一つまたは複数の性能特性および/または標的12が試験乗り物14との衝突を回避するための動作(単数または複数)をすることを可能にするシステムを有する。標的12のいくつかの特性は、限定的であるとも全ての標的の必要な特性であるとも考えられるべきではなく、これらの特性は、標的12は試験乗り物14のそれより機敏であり、それによって、標的12が試験乗り物14にぶつかられることが明らかになるか、あるいはぶつかられる危険性が一つまたは複数の選択された閾値に達するときに、標的12が試験乗り物14の進路から外れて動くことを可能にするということを含む。特に有利な実施形態において、標的12は、試験乗り物よりも実質的により良い長手方向の加速および/または短手方向の加速の一つまたは複数の性能特性を有する。ここで、実質的により良い長手方向の加速は、試験乗り物より少なくとも25パーセント良い。さらなる好ましい実施形態において、長手方向の加速は、試験乗り物より少なくとも50パーセント良い。なおさらなる好ましい実施形態において、長手方向の加速は、試験乗り物より少なくとも75パーセント良い。一方、ここで、実質的により良い短手方向の加速は、試験乗り物より少なくとも50パーセント良い。さらなる好ましい実施形態において、短手方向の加速は試験乗り物より少なくとも100パーセント良い。なおさらなる好ましい実施形態において、短手方向の加速は試験乗り物より少なくとも150パーセント良い。例えば、機敏な標的12は、機敏な標的12が必要なときに加速する(一つの実施形態において、1g+加速)ことを可能にするより強力なモーターまたはエンジン37(
図3Aに概略的に示されている)を有し得、かつ/または、能動的地面効果の使用を通じて改善された減速を有し得、この減速は標的12がより速く停止することを可能にし、かつ/または操舵を可能にする(下で論じられているように)。
【0031】
しかし、この時点で、標的12は、バルーンの使用もしくは他のクラッシュ構造を含み得るか、またはSSVであり、かつ所望すればなお試験乗り物14との衝突を回避する能力のある機敏な乗り物であり得るということが留意されるべきである。この態様において、使用者は、標的12が試験乗り物14にぶつかられ得るのか、あるいは衝突が起きるべきでないのかということを決め得る。
【0032】
本開示の他の様態として、機敏な標的12が、例えば2g+の短手方向の操作性など、改善された短手方向の操作性を有するということが有利である。例えば、機敏な標的12は能動的地面効果21を有し得、この能動的地面効果21は、例えば、乗り物12のキャリッジまたは支持枠に搭載されたファン17(
図3Aで概略的に示されている)を含み得、このファン17は、路面と共に乗り物12の下に部分真空を、好ましくは、乗り物の下側のパネル(単数または複数)に提供された一つまたは複数の空洞もしくは凹部19において、つくりだす。乗り物12の下に部分真空をつくりだすことによって、乗り物のタイヤが路面に与える垂直力が、実質的に増加され得る。道路上のタイヤの最大摩擦力はタイヤによって道路に及ぼされる垂直力に比例するので、垂直力を増加させることは、タイヤが滑る/牽引を中断する前に、タイヤが道路に及ぼし得る最大接線力を増加させる。乗り物の質量を増加させることなくタイヤへの最大接線力を増加させることによって、標的12はより操作性が高まる。もしタイヤの垂直力が二倍にされれば、タイヤが牽引を中断するのに要する力は二倍になる。乗り物の同じ質量でタイヤが発生させ得る最大力を二倍にすることによって、その乗り物によって発生させられ得る短手方向の加速は二倍になる。同様に、牽引を中断するのに二倍の接線力を要するので、乗り物12のブレーキ能力もまた、二倍になる。加速に関して、接線力の限界を増加させることは、機敏な標的12が、タイヤをスピンさせることなくより高いレベルで加速することを可能にする。乗り物の質量を変更することなくダウンフォースを追加することは、標的12の動的能力を大幅に増加させる。所望すれば、標的12の地面効果システム21は、路面に面する平らなもしくはより平らな表面をつくりだすための下側のパネルおよび/または、所望すればファンもしくは送風機からそこを通って真空が引き込まれ得る空洞または凹部をつくりだすために乗り物12の前部、後部もしくは側部に沿って搭載されたスカート(単数または複数)25を含み得る。
【0033】
所望すれば、機敏な標的12は、機敏な標的12が偏揺し得るレートを増加させるために推力ベクタリング能力を含み得る。
図4は、推力ベクタリングを示す。機敏な標的12は、乗り物の長手方向軸に沿ったブレーキ制御システム23からの差動ブレーキ能力を備え付けられ得る。例えば、標的12が衝突を避けるために左に急速に動く必要がある場合、左側のブレーキが適用され、乗り物12の後方から離れる方向を向いている矢印30によって指し示される減速をつくりだす。同時に、加速制御システム25を通して後方差動装置にパワーが適用され得る。右後方のタイヤに適用されるトルクは、差動ブレーキのおかげで、左後方のタイヤに適用されるそれよりも大きい。右後方のタイヤによって適用される追加のトルクは、乗り物の前方に向かう矢印32によって表される。この二つの力の結合は、ヨーモーメントを機敏な標的12に適用し、ヨー軸周りで乗り物12を加速する。このヨーモーメントは、操舵制御システム27を通して前方のタイヤによって付与されたヨーモーメントを増加させ、それによって推力ベクタリングの助けのない乗り物と比較してその機敏さを増加させる。乗り物12は後輪駆動乗り物であり得、他の実施形態においてだが、全輪駆動乗り物はなおより良い性能特性を有し得る。
【0034】
他の実施形態において、乗り物12は、適したギヤボックスを通して車輪を一括して、あるいは乗り物の反対側もしくは全隅部において個別に駆動する一つまたは複数の電動モーター37を含み得る。この態様において、パワーは、上記の推力ベクタリングと類似した推力ベクタリングを引き起こすために、乗り物の各側または各隅の車輪(単数または複数)に選択的に提供され得る。一つの実施形態において、この乗り物は、電動モーターによって個別に駆動される後輪または全輪を有する電動乗り物であり得る。電動乗り物は、それ自体によって高度に機敏な乗り物をもたらす高パワー対重量比を有するように構成され得る。また、上記のように真空をつくりだすためにファン17、一つもしくは複数の空洞19および/または一つもしくは複数のサイドスカート25などの地面効果システム21が備え付けられれば、電動乗り物は類似して備え付けられた内燃エンジンの性能特性を上回る性能特性を有し得る。
【0035】
高度に機敏な乗り物12は、短手方向、長手方向および/または回転(ヨー軸における)の、標準的な道路走行乗り物によって提供される加速能力を遥かに超える加速能力をうみだし得る。これらの高度な加速能力のおかげで、高度に機敏な乗り物12は「最後の瞬間に」衝突から離れて動き得、衝突に近似しているが衝突なしに試験が行われ得る現実的な試験環境を提供する。
【0036】
機敏な標的12は完全自律の、ドライバーなしの乗り物であり得るか、または、ブレーキをかけるか加速するかもしくは操舵するなど、所望のときにドライバーが典型的に制御する乗り物の様態を制御するための、上記のシステムのうちの一つまたは複数のシステムを有する従来のドライバーによって作動させられる乗り物であり得る。例えば、一つの実施形態においてドライバーは、標的12をある接近範囲で試験乗り物14の前方に置くために標的12を制御するなど、試験を行うのに適した作動状態に標的12を置くよう、標的を制御するために存在し得、その後、標的12上のシステムのうちの一つまたは複数のシステムは、標的12の所望の位置または構成を最終決定するために標的12を制御するための一つまたは複数の様態を引き継ぎ、かつ、試験乗り物14の前方における減速や急ブレーキなどの、だがそれらに限定されない試験を行う。他の試験で、標的のブレーキ制御システム23および加速制御システム25が他の態様で標的12の速度を制御する間、ドライバーは標的12を操舵していることができた。
【0037】
標的12は、試験乗り物14、他の標的12、および/または静止もしくは移動物体など他の物体との衝突を検知するための一つまたは複数の衝突回避システムと作動可能に結合された一つまたは複数のセンサーを備え付けられ得る。概略
図1において、これは、レーダー、ライダーまたは超音波システムなどの、だがそれらに限定されない近接センサーシステムを含む物体検知システム40によって表される。後方を見ているセンサー42と共に示されているが、追加のセンサーは標的12から他の方向に向けられて標的12上に存在し得るということが理解されるべきである。そのようなシステム(単数または複数)は感知される領域における物体(単数または複数)の範囲、範囲レートおよび方位角を計測し得る。これらのシステムによって検知された試験乗り物14または他の物体の存在に基づいて、標的12上または他の場所にある衝突回避システム40は、衝突を回避するために一つまたは複数の動作をするよう標的12に指示するためにブレーキ、加速および/または操舵をそれぞれ制御する、標的12のシステム23、25および27に制御命令を提供し得る。
【0038】
標的12はまた、試験乗り物14、他の試験乗り物(単数または複数)、他の標的(単数または複数)12、静止センサー(単数または複数)および/または遠隔コマンドもしくは監視システム18との、標的12の一つまたは複数のシステムの通信を可能にする第二無線通信システム(ここではまた「セーフティーネットワイヤレス」として識別される)50を備え付けられ得る。はじめに試験乗り物14との通信を参照すると、標的12の無線通信システム50は、例えば、試験乗り物14上に提供される全地球測位システム(GPS)またはリアルタイム(RTK GPS)に基づくなど、位置情報システム32に基づいて試験乗り物14の位置情報を入手し得る。位置情報のこの無線通信は試験対象の無線通信システム24から分離し得、従って試験対象の無線通信システム24に対して冗長であるということが留意されるべきである。
【0039】
試験乗り物14から標的(単数または複数)12ならびに/または遠隔コマンドおよび/もしくは監視システム18へ伝送され得る他の情報は、試験対象の任意の近接センサーに加えて、試験乗り物14に搭載された他の冗長な近接センサーからの情報を含む。また、所望すれば、それぞれ位置情報システム32のGPS、速度センサー、加速度計、および角速度センサーによって計測され、例えば試験乗り物の現在位置、速度、加速ならびに/またはヨー、ピッチおよび/もしくはロールに関する変化のレートなど試験乗り物と関係のある他の位置情報もまた、伝送され得る。
【0040】
試験乗り物14の他の非位置情報もまた、標的(単数または複数)12ならびに/または遠隔コマンドおよび/もしくは監視システムに伝送され得る。そのような情報は、試験乗り物14上の試験対象のシステムの出力(単数または複数)および/または試験乗り物14のブレーキ、操舵などのシステムの作動と関係のあるインディケーションもしくは計測を含み得る。上記の情報のうち任意の情報またはすべてを使用して、標的12上または遠隔コマンドおよび/もしくは監視システム18にある衝突回避システム(単数または複数)22は、衝突が標的12ならびに、衝突を回避するために一つまたは複数の動作をするためのブレーキ、加速および/または操舵制御システム23、25、27など、標的12上のコマンドシステム(単数または複数)と共に起こる確率の測度を評価し得る。一般に、衝突の確率の測度は、存在すれば、他の試験乗り物(単数または複数)の位置および軌道ならびに/または試験における標的(単数または複数)12の位置および軌道に対する、試験乗り物14の位置および軌道の評価を含む。特に、上記の標的(単数または複数)12のうち任意の標的またはすべてが、試験における試験乗り物(単数または複数)14および標的(単数または複数)12の位置、軌道および/または作動状態情報を提供されれば、衝突の確率の評価は、遠隔監視およびコマンドシステム18によってならびに/または試験における標的(単数または複数)12のうち任意の標的または全ての上の搭載システム40を通して確かめられ得る。
【0041】
例としてではあるが限定としてではなく、
図1は、前方衝突警告システムすなわち(ドライバーが十分に強くブレーキをかけていない場合、乗り物ブレーキシステムのブレーキがドライバーによって適用されたブレーキ力を増大させる)動的ブレーキサポートシステムまたは(ドライバーがブレーキをかけない場合にブレーキを適用する)衝突切迫ブレーキシステムの試験を表し得る。試験乗り物14は、乗り物ベースのセンサー(典型的にはレーダーもしくはライダー)ならびに/またはGPS計測から相対的速度および場所が決定される乗り物間(V2V)通信24を通して標的12の範囲、範囲レートおよび方位角を決定する。
【0042】
試験対象のシステムとは別個の、位置情報システム32および/または無線通信ネットワーク50を通して、高度に機敏な乗り物12は、試験乗り物14に対するその相対的速度および場所を決定する。
【0043】
高度に機敏な乗り物12は、それ自身のセンサーおよび無線通信ネットワークからのその相対的位置および速度情報ならびにそれ自身を試験実施に必要な適切な状態に位置づけるために行われる試験プロトコルを使用する。前方衝突警告の例に対して、「適切な状態」は試験乗り物14と標的12との間の適切な乗り物分離、相対的速度および加速の差から成る。
【0044】
「適切な状態」が達成されると、高度に機敏な乗り物12はブレーキまたは他の態様での減速試験イベントを開始する。
【0045】
試験イベントの間、高度に機敏な乗り物12および/または遠隔監視局18は、試験に含まれる全乗り物の範囲、範囲レート、相対的加速および衝突までの時間を監視する。この情報を使用して、遠隔および/または搭載コンピューターはクラッシュ確率測度を継続的に計算する。クラッシュ確率測度が予め設定された閾値に達すると、試験が継続するならクラッシュは起こりそうだと考えられる。この閾値が達せられると、高度に機敏な乗り物12または遠隔監視局18は「試験中止」のメッセージを他の標的12にブロードキャストし、緩やかな中止を行い、試験乗り物14および他の標的12の進路から外れて操作し、クラッシュを防ぐ。標的12のうち任意の標的は、試験に含まれる任意の車との衝突の可能性について継続的に監視し得るということが留意されるべきである。
【0046】
一般に、各標的12の性能特性は、衝突を回避するための様々な動作に対して試験され得るか、あるいは他の態様で確かめら得る。これらの性能特性は、衝突回避システム40および/または遠隔監視局18によって使用され得る。試験、および試験における各標的12によって果たされる役割によって、各標的12の衝突についての監視のために使用される測度は異なり得る。標的12の機敏さの高い度合いを考慮すると、クラッシュ状態は、類似の動的能力の二台の乗り物と比較されたときよりもより接近され得る。
【0047】
上記の事柄および
図1は単一次元試験の例示で、かつ、特に、試験乗り物14および標的12が同じ方向に移動している単一次元試験である。
図5A−5Cは追加の標的を含む試験を示す。
図5Aは、追加の標的12Aもまた同じ車線で移動している(または停止した)一次元の試験を示す。この試験において、車を含む標的12は試験乗り物14と同じ方向にだが、試験乗り物14の前方で移動している。標的と試験乗り物14との間には他の標的12Aがあり、ここではまた試験乗り物14と同じ方向に移動しているトラックを含む。この試験は、試験乗り物14および標的トラック12Aよりも遅いレートで減速または移動している標的車12を含む。標的トラック12Aが試験乗り物14と標的車12との間に置かれることを考慮すると、試験乗り物14と標的トラック12Aとの間の衝突は可能である。この試験は、見通しのきかない三つの乗り物軌道を調整することを含む。試験の間、衝突回避システム22および/または無線システム24はドライバーにブレーキ警告インディケーターを発生させ得、および/または乗り物のブレーキを作動させ得る。
【0048】
図5Bは、また二つの標的12、12Bを含む二次元試験の形式を示す。この試験で、試験乗り物14の衝突回避システム22は、もう一方の車線において近づいてくる標的12Bを考慮した場合、ここではより遅いレートで同じ方向へ移動しているバスである標的12との後突を車線変更によって避けるための操舵が可能であるか、確かめなければならない。
図5Aの試験のように、
図5Bの試験は、見通しのきかない三つの乗り物軌道を調整することを含む。一つの実施形態において、または標的バス12Bが死角をつくりだす他の実施形態において、この試験は標的バスによってつくりだされる死角内にまだいない標的12を検知することを含み得る。試験の間、衝突回避システム22および/または無線システム24はドライバーに、通行するなという警告インディケーターを発生させ得る。
【0049】
図6は、
図5Bの試験における試験乗り物14および標的12、12Bの相互作用を概略的に示す。試験乗り物14は、無線通信(破線)が試験乗り物14と標的12、12Bのそれぞれとの間に提供されている
図2のシステムを含む。標的12、12Bのそれぞれは、
図3のシステムを含む。各標的12、12Bにおける衝突回避システム40は、「試験中止」状態、すなわち試験を中止するか否か、および、試験中止軌道を維持し得、試験中止軌道は、例えば、前もって選択された方向における操舵および停止など試験の前に確立され得、前もって選択された方向における操舵および停止は、衝突回避システム40からのおよび/またはセイフティーネット無線システム50からの他の入力(例えばレーダー)から、実施の間に必要に応じて変更され得、衝突回避システム40および/またはセイフティーネット無線システム50の通信は、試験乗り物14、他の標的12、12Bまたは遠隔監視局18からであり得る。
【0050】
図5Cはまた、標的12が試験乗り物14(ここでは見通しの悪い交差点上)と交わる軌道において接近している二次元試験を含み得る。この試験の一つの実施形態において、標的12は停止しないがむしろ試験乗り物14の前方で曲がり、その時点で、試験乗り物14の無線システム24からの可能な入力を有する衝突回避システム22が、衝突を回避するためには操舵および/もしくはブレーキ、またはその二つの組み合わせのいずれが必要なのかを確かめなければならない。
【0051】
図7は、
図5Cの試験における、試験乗り物14および標的12の相互作用を概略的に示す。試験乗り物14および標的12は、
図6で説明されたそれらと類似している。しかし、追加のレーダー、または近接センサー45の他の形式はセイフティーネットシステム50に追加の情報を提供するために含まれ得るということに留意されたい。所望すれば、試験対象の無線システム24は道路側装置47を含み得る。
【0052】
図8はまた、試験乗り物14の進行と垂直の、一つまたは両方の方向から接近している標的車12、12C,12D、12Dとの交差を含む試験を表現する。再び、この試験は、標的12、12C、12D、12Dのうち任意の標的との衝突を回避するための試験乗り物14が全衝突を回避するためにブレーキつきでまたはブレーキ(場合により加速さえ)なしに操舵を行わなければならないという点で、二次元であるように構成され得る。
【0053】
追加の標的を有する他の試験は
図9に示されている。この試験において、試験乗り物14は再び試験乗り物14と同じ車線において二つの標的12、12Bに後続し、その車線では二つの標的12、12Bは一つまたは両方の標的12、12Bが試験乗り物14の前方で急速に減速する
図5Aの試験シナリオと同じ試験シナリオを提示し得る。しかし、
図7において、試験乗り物14の方向と同じ方向に進行している他の標的12Gは、隣接した車線において後方から試験乗り物14に接近している。この試験は、一次元よりもむしろ二次元において作動し得る試験シナリオを提示するために複数の標的がいかにして使用され得るかを表し、ここで、一次元の場合、試験乗り物14は間に合うように停止することによって単に衝突を回避しなければならない。
【0054】
図9において、試験シナリオは、試験乗り物14が現在の車線を維持することによって間に合うように停止し得ないように構成され得る。その代わりに、試験乗り物14は、(後方からの接近している標的12Gを考慮すると)衝突を回避するために操舵し車線を変更するほうが良いのか、あるいは場合により後方からの標的12Gが試験乗り物14を通り越すまでブレーキをかけるほうが良いのかを確かめる必要があり、通り越した後に試験乗り物14が(ブレーキを解放し、または解放せずに)それから車線を変更し得る。
【0055】
この試験のさらなる他の変形において、試験シナリオは、ブレーキが試験乗り物14の前方で減速している標的12、12Bとの衝突を回避しないように、かつ後方から接近している標的12Gの進行の位置および/またはレートが、試験乗り物14が車線を変更できないようにするように構成され得、この場合、任意の衝突を回避するための唯一の実行可能な解決策は右側に道路を逸れ、橋台43を回避するために路肩に留まることである。
【0056】
上記において標的12は四輪乗り物であるが、これは限定的であると考えられるべきではない。乗り物は、オートバイ(二輪または三輪)など、四輪よりも少ない車輪を有し得る。他の実施形態において、標的は道路に存在し得る、非動力系乗り物、(電動自転車など)自転車などの移動物体または歩行者、動物などの形式をとるもしくはそれらの複製の他の動力系機器などを含み得る。上で論じられた標的12のように、これらの他の非動力系乗り物物体のそれぞれは、試験領域全体において独立して動くことができ、各標的が試験シーケンスを開始するためにそれぞれの位置へ移動し、動き、ならびに試験を行うためにおよび試験の間、その動きを試験乗り物(単数または複数)および/または他の標的と同期させることを可能にするために自己動力式および自律式である。上で論じられた標的12のように、非動力系乗り物標的のそれぞれは、搭載近接センサーおよび/または標的のそれぞれがその場所を伝送し、試験乗り物(単数または複数)および他の標的(単数または複数)(存在するなら)から上で論じられているような情報を受信することを可能にする無線通信システムを含み得る。遠隔制御および監視システムから受信したコマンドに基づき、ならびに/または搭載衝突回避システムによってなされた評価に基づいて、各標的は試験乗り物(単数または複数)との衝突を回避するため加速、ブレーキおよび/または操舵に対して制御され得る。上で論じられた標的12のように、非動力系乗り物標的は試験乗り物(単数または複数)の性能特性を上回る性能特性および/またはそれぞれが表す共通の性能特性を上回る性能特性を有し得る。上で論じられた標的12と同様に、(例えば電気の)高性能のモーターは、性能を改善するために地面効果および差動ブレーキと共に使用され得る。そのように、所望すれば、非動力系乗り物物体は、複数の車輪を有するキャリッジの上に搭載され得る。
【0057】
さらなる実施形態において、乗り物は、試験乗り物14上のセンサー(単数または複数)および/または試験対象の衝突回避システムの他の様態によって見られる乗り物または非動力系乗り物の他の型を複製する、パネルまたは他の本体カバーを支持し得る。
図10および
図11は、必要に応じて支持部104を有する、一つまたは複数のパネル102A、102Bおよび102Cを支持するオートバイ100を示す。パネル102Aは、
図12に示されている(パネル102Bは、パネル102Aの鏡像だが、所望すれば、またパネル102Aとは異なり得る。パネル102Cは
図13に示されている。パネル102A、102Bおよび102Cは平らである必要はないが、例えば、他の乗り物または非動力系乗り物物体を複製するまたはエミュレートするために、所望すれば、また三次元に表面を有し得るということが理解されるべきである。
【0058】
主題が、構造的特徴および/または方法論的な作用に特有の言葉で説明されてきたが、添付の請求項で画定された主題は、裁判所によって捉えられてきたように上で説明された特有の特徴または作用に必ずしも限定されないということが理解されるべきである。むしろ、上で説明された特有の特徴および作用は、請求項を実現する例示形式として開示される。