特許第6580722号(P6580722)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6580722
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】基板装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/11 20060101AFI20190912BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20190912BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20190912BHJP
【FI】
   H05K1/11 L
   H05K1/02 F
   H02M7/48 Z
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-3563(P2018-3563)
(22)【出願日】2018年1月12日
(65)【公開番号】特開2018-182296(P2018-182296A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2018年1月12日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0044339
(32)【優先日】2017年4月5日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】トク−ヨン・リム
(72)【発明者】
【氏名】チョン−ソク・ヤン
【審査官】 齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭48−15144(JP,U)
【文献】 実開平4−101996(JP,U)
【文献】 実開昭58−116286(JP,U)
【文献】 特開2014−220383(JP,A)
【文献】 特開2013−207287(JP,A)
【文献】 特開2015−126100(JP,A)
【文献】 特表2012−527095(JP,A)
【文献】 特開平6−350269(JP,A)
【文献】 実開昭48−52083(JP,U)
【文献】 実開昭55−96673(JP,U)
【文献】 米国特許第4927367(US,A)
【文献】 特開2008−140844(JP,A)
【文献】 特開2003−218558(JP,A)
【文献】 特開2009−143462(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M7/48
H05K1/00−3/46,7/00−7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷回路基板;
前記印刷回路基板に配置されて、EMCをフィルタリングするEMCフィルター部;
前記印刷回路基板に配置されて、モーターに3相交流信号を供給するインバータ部;
前記印刷回路基板の一面に配置されて、前記EMCフィルター部と第1接地電源の間を連結する第1接地配線;
前記印刷回路基板の他面に配置されて、前記インバータ部と第2接地電源の間を連結する第2接地配線;及び
前記第1接地配線と前記第2接地配線の間の連結を選択的に遮断するスイッチモジュールを含み、
前記スイッチモジュールは、前記第1接地配線と前記第2接地配線の間の重畳領域に配置されて、前記印刷回路基板を貫通するボルトと、前記第2接地配線に接触して前記ボルトのねじ部に結合されるナットを含む、基板装置。
【請求項2】
前記ボルト及び前記ナットのそれぞれは、導電性材料からなり,
前記スイッチモジュールは、前記ボルトの頭部と前記第1接地配線の間に配置されて、前記ボルトと前記第1接地配線の間を絶縁させる絶縁層部材をさらに含む、請求項1に記載の基板装置。
【請求項3】
前記スイッチモジュールが前記絶縁層部材を含むと、前記スイッチモジュールは、前記第1及び第2接地配線間の連結を遮断して、
前記スイッチモジュールが前記絶縁層部材を含まないと、前記スイッチモジュールは、前記第1及び第2接地配線間を連結する、請求項2に記載の基板装置。
【請求項4】
前記絶縁層部材は、絶縁ワッシャーからなる、請求項2又は請求項3に記載の基板装置。
【請求項5】
記ボルトのねじ部と前記印刷回路基板の間に配置される絶縁ホールをさらに含む、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板装置。
【請求項6】
記印刷回路基板を貫通するコンタクトホールを通じて前記第2接地配線に連結される第3接地配線をさらに含み、
前記インバータ部は、前記第2及び第3接地配線を通じて前記第2接地電源に連結される、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の基板装置。
【請求項7】
前記印刷回路基板の他面に対向して、前記ナットに固定されるヒートシンクをさらに含む、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の基板装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷回路基板を含む基板装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷回路基板は、各種能動素子または受動素子を実装して、所定機能のための回路を具現するように設けられる。そして、印刷回路基板は、各回路の電気的安全性及びノイズ放出のための接地電源を含む。接地電源の絶縁性が確保されない場合、すなわち接地環境が劣悪である場合、印刷回路基板を含む基板装置の安全性及び信頼度が低下するという問題点がある。
【0003】
一例として、モーター駆動装置の印刷回路基板には、EMC(Electromagnetic Compatibility)がモーターに流入することを最小限とするためのEMCフィルター部、及びモーターに3相交流信号を供給するインバータ部が配置され得る。
【0004】
ここで、EMCフィルター部及びインバータ部のそれぞれは、電気的安全性のために接地電源(GND)に連結される。
【0005】
通常、接地電源(GND)は、電気的連結を遮断する絶縁部材であるため、EMCフィルター部の接地配線とインバータ部の接地配線が接地電源(GND)を通じて電気的に連結されるか否かを考慮する必要がない。
【0006】
しかし、モーター駆動装置が配設された場所の接地環境が劣悪である場合、EMCフィルター部の接地配線とインバータ部の接地配線は、接地電源(GND)を通じて電気的に連結することができる。それにより、EMCフィルター部の接地配線から放出されたEMC及びインバータ部の接地配線から放出された伝導ノイズ(conduction noise)は、EMCフィルター部又はインバータ部に流入され得る。この場合、装置の安全性及び信頼度が低下するという問題点がある。
【0007】
したがって、モーター駆動装置は、接地環境によってEMCフィルター部の接地配線とインバータ部の接地配線の間の連結を遮断するためのスイッチを含む必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、接地環境によって接地配線間の連結を遮断するためのスイッチを含む基板装置を提供する。
【0009】
本発明の目的らは、以上で言及した目的に制限されないし、言及していない本発明の他の目的及び長所らは、下記の説明により理解されるし、本発明の実施形態によりさらに明らかに理解されるだろう。また、本発明の目的及び長所らは、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすいだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる課題を解決するために、本発明の一例示は、印刷回路基板、前記印刷回路基板の一面に配置される第1接地配線、前記印刷回路基板の他面に配置される第2接地配線、及び前記第1接地配線と前記第2接地配線間の重畳領域に配置されて、前記印刷回路基板を貫通するボルトと、前記第2接地配線に接触して前記ボルトのねじ部に結合されるナットを含むスイッチモジュールを含む、基板装置を提供する。
【0011】
前記ボルト及び前記ナットのそれぞれは、導電性材料からなり、前記スイッチモジュールは、前記ボルトの頭部と前記第1接地配線の間に配置されて、前記ボルトと前記第1接地配線の間を絶縁させる絶縁層部材をさらに含む。
【0012】
ここで、前記スイッチモジュールが前記絶縁層部材を含むと、前記スイッチモジュールは、前記第1及び第2接地配線を相互連結して、前記スイッチモジュールが前記絶縁層部材を含まないと、前記スイッチモジュールは、前記第1及び第2接地配線間の連結を遮断する。
【0013】
また、前記基板装置は、前記基板の他面に対向するヒートシンクをさらに含むことができる。この場合、前記ナットは、ヒートシンクに固定した状態で前記ボルトのねじ部に結合される。
【発明の効果】
【0014】
前述のような基板装置は、第1及び第2接地配線間の重畳領域に配置されるスイッチモジュールを含む。スイッチモジュールは、基板を貫通するボルト及びボルトに結合されるナットを含む。そして、スイッチモジュールは、ボルトと第1接地配線の間に配置される絶縁層部材をさらに含んでもよい。
【0015】
このようなスイッチモジュールは、絶縁層部材を含むか否かによって、第1及び第2接地配線間の連結を選択的に遮断することができる。すなわち、ボルトと第1接地配線の間の絶縁層部材を含む場合、スイッチモジュールは、第1及び第2接地配線の間の連結を遮断する。一方、絶縁層部材を含まない場合、スイッチモジュールは、第1及び第2接地配線を連結する。
【0016】
かかるスイッチモジュールを含むことで、配設された場所の接地環境によって第1及び第2接地配線間の連結を選択的に遮断しやすくなる。したがって、基板装置の信頼度及び安全性が向上する。
【0017】
また、スイッチモジュールのボルトとナットの間のねじ結合を通じて、ヒートシンクが印刷回路基板に固定されるため、ヒートシンクを固定するための別途部材が除去されてもよい。これにより、基板装置の簡素化及び軽量化に有利になり得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態によるモーター駆動装置に対する一例示を示した図面である。
図2図1の印刷回路基板の等価回路に対する一例示を示した図面である。
図3図1のI−I’に対する一例示である。
図4図1のI−I’に対する一例示である。
図5図1のI−I’に対する他の一例示である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
前述の目的、特徴及び長所は、添付図面を参照して詳細に後述し、これによって本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想を容易に実施することができるだろう。本発明を説明するにおいて、本発明に係る公知技術に対する具体的な説明は、本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下、添付図面を参照して、本発明による望ましい実施形態を詳説する。図面において同じ参照符号は、同一または類似の構成要素を指すものとして使われる。
【0020】
以下、本発明の一実施形態による基板装置について添付図面を参考して詳説する。以下の説明では、基板装置のうちモーター駆動装置を一例に挙げて、本発明の一実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態によるモーター駆動装置に対する一例示を示した図面である。図2は、図1の印刷回路基板の等価回路に対する一例示を示した図面である。図3及び図4は、図1のI−I’に対する一例示である。図5は、図1のI−I’に対する他の一例示である。
【0022】
図1に示されたように、モーター駆動装置100は、印刷回路基板101と入出力ウィンドウ102及びこれらを収納する筐体103を含む。
【0023】
図1に詳しく示されていないが、入出力ウィンドウ102は、モーターに対する使用者の指令が入力されるボタンらと、モーターの駆動状態を表示する状態表示窓を含むことができる。
【0024】
モーター駆動装置100は、印刷回路基板101に配置されるEMCフィルター部110、インバータ部120、EMCフィルター部110に対応する第1接地配線111、インバータ部120に対応する第2、第3及び第4接地配線121,122,123、及び第1接地配線111と第2接地配線121の間を選択的に連結するスイッチモジュール130をさらに含む。
【0025】
そして、モーター駆動装置100は、印刷回路基板101に配置されて、入出力ウィンドウ102を通じて入力された使用者の指令に基づいて、インバータ部120の駆動を制御するインバータ駆動部140をさらに含むことができる。例示として、インバータ駆動部140は、インバータ部120の各スイッチをON−OFF駆動するためのPWM制御信号を供給することができる。
【0026】
また、モーター駆動装置100は、印刷回路基板101に配置されるパッド部150をさらに含んでもよい。
【0027】
パッド部150は、EMCフィルター部110に対応する第1接地配線111に連結された第1接地パッド151、及びインバータ部120に対応する第4接地配線123に連結された第2接地パッド152を含む。
【0028】
図2に示されたように、本発明の一実施形態によるモーター駆動装置100は、EMCフィルター部110、インバータ部120及びインバータ駆動部140を含む。
【0029】
そして、モーター駆動装置100は、EMCフィルター部110とインバータ部120の間に連結されるダイオード整流部(DR;Diode Rectifier)、初期チャージングネットワーク部(ICN;Initial Charging Network)及び直流キャパシター(CDC)をさらに含むことができる。また、モーター駆動装置100は、直流キャパシター(CDC)に連結される電源部(SMPS)をさらに含んでもよい。
【0030】
モーター駆動装置100は、交流電力が入力される入力端(IN)とEMCフィルター部110の間に配置されて、各相に対応する電磁接触器(MC;Magnet Contact)をさらに含んでもよい。
【0031】
EMCフィルター部110は、交流電力でEMCをフィルタリングしてEMCを接地(GND)に排出して、フィルタリングされた交流電源を出力する。
【0032】
このようなEMCフィルター部110は、第1接地配線111を通じて第1接地パッド151に連結されることで、第1接地電源(GND1)に連結される。
【0033】
ダイオード整流部(DR)は、EMCフィルター部110によってフィルタリングされた交流電源を整流する。
【0034】
初期チャージングネットワーク部(ICN)は、相互並列に連結されたチャージング抵抗(CRRe)及びリレー(Relay)を含む。
【0035】
リレー(Relay)がターンオンすると、ダイオード整流部(DR)の出力によって直流キャパシター(CDC)が充電される。
【0036】
電源部(SMPS)は、少なくとも一つのスイッチングレギュレーターを含む。このような直流電源(SMPS)は、スイッチングレギュレーターの1次側に連結された直流キャパシター(CDC)に充電された電圧を変換して、スイッチングレギュレーターの2次側に連結された負荷に所定レベルの直流電圧を供給する。すなわち、電源部(SMPS)は、インバータ駆動部140等を駆動するための直流電圧を供給する。例示として、電源部(SMPS)は、3.3V、5V、7V、15V及び24Vのうち少なくとも一つを供給することができる。
【0037】
インバータ部120は、3相ブリッジ連結構造のスイッチらを含む。かかるインバータ部120は、直流キャパシター(CDC)に充電された電圧に基づいて、3相交流信号を生成し、3相交流信号を出力端(OUT)を通じてモーター(未図示)に供給する。
【0038】
このとき、インバータ部120のスイッチらは、インバータ駆動部140のPWM制御信号に基づいてターンオン−ターンオフ駆動する。
【0039】
また、インバータ部120は、3相交流信号の生成時に生じた伝導ノイズ(conduction noise)を放出する必要がある。これに、インバータ部120は、第2、第3及び第4接地配線(図1の121,122,123)を通じて第2接地パッド152に連結されることで、第2接地電源(GND2)に連結される。
【0040】
スイッチモジュール130は、EMCフィルター部110に連結された第1接地電源(GND1)と、インバータ部120に連結された第2接地電源(GND2)の間の連結を選択的に遮断するためのものである。
【0041】
一例として、モーター駆動装置100が接地環境の劣悪な場所に配設された場合、第1及び第2接地電源(GND1、GND2)を通じてEMCフィルター部110及びインバータ部120は相互連結され得る。この場合、EMC及び伝導ノイズは、モーター駆動装置100のEMCフィルター部110及びインバータ部120のうち少なくとも一つに再び流入され得る。すなわち、EMC及び伝導ノイズは、接地電源(GND)を通じて好適に排出されないという問題点がある。
【0042】
これに、本発明の一実施形態によるモーター駆動装置100は、接地環境によって第1及び第2接地電源(GND1、GND2)間の連結を選択的に遮断するためのスイッチモジュール130を含む。これにより、劣悪な接地環境によるモーター駆動装置100の誤動作を防ぐことができる。
【0043】
図3に示されたように、モーター駆動装置100は、印刷回路基板101の一面上に配置される第1接地配線111、印刷回路基板101の他面上に配置される第2接地配線121、及び第1接地配線111と第2接地配線121の間の重畳領域に配置されるスイッチモジュール130を含む。
【0044】
ここで、第1接地配線111はEMCフィルター部110に連結されて、第2接地配線121はインバータ部120に連結される。但し、これは単なる例示であって、第1接地配線111はインバータ部120に連結されて、第2接地配線121はEMCフィルター部110に連結されてもよいことは当然である。
【0045】
そして、図1を参照すれば、モーター駆動装置100は、印刷回路基板101の一面上に配置される第3及び第4接地配線122,123をさらに含み、第3及び第4接地配線122,123は、それぞれコンタクトホール(CT)を通じて印刷回路基板101の他面に配置された第2接地配線121と連結される。
【0046】
すなわち、図3の図示のように、第2接地配線121は、印刷回路基板101の一面上に配置された第3接地配線122にコンタクトホール(CT)を通じて連結される。
【0047】
スイッチモジュール130は、印刷回路基板101を貫通するボルト131、第2接地配線121に接触してボルト131のねじ部1311に結合されるナット132、ボルト131の頭部1312と第1接地配線111の間に配置される絶縁層部材133、及びボルト131のねじ部1311と印刷回路基板101の間に配置される絶縁ホール134を含む。ここで、ボルト131及びナット132のそれぞれは、導電性材料からなる。
【0048】
ボルト131の頭部1312は、印刷回路基板101の一面に対向して、ボルト131のねじ部1311は、絶縁ホール134内に挿入される。絶縁層部材133は、ボルト131の頭部1312と第1接地配線111の間に配置されて、絶縁ホール134は、ボルト131のねじ部1311と印刷回路基板101の間に配置される。ここで、絶縁層部材133は、絶縁ワッシャーからなってもよい。
【0049】
かかる絶縁層部材133及び絶縁ホール134によって、ボルト131の頭部1312と第1接地配線111の間の接触が遮断される。
【0050】
すなわち、絶縁層部材133が配置されることで、ボルト131と第1接地配線111の間の連結が遮断される。
【0051】
一方、図4に示されたように、スイッチモジュール130が絶縁層部材133を含まない場合、ボルト131の頭部1312は、第1接地配線111に接触される。このようなボルト131は、第1接地配線111に電気的に連結される。
【0052】
ナット132は、印刷回路基板の他面に配置されて、第2接地配線121に接触される。
【0053】
これにより、スイッチモジュール130は、第1及び第2接地配線111,121に接するボルト131及びナット132を通じて、第1及び第2接地配線111,121を相互連結する。
【0054】
他に説明すれば、本発明の一実施形態によるスイッチモジュール130は、ボルト131と第1接地配線111の間に配置された絶縁層部材133を含むと、第1及び第2接地配線111,121間の連結を遮断する。逆に、絶縁層部材を含まないと、スイッチモジュール130は、第1及び第2接地配線111,121間を連結させる。
【0055】
以上のように、本発明の一実施形態によるモーター駆動装置100は、EMCフィルター部110と接地電源(GND1)の間の第1接地配線111と、インバータ部120と接地電源(GND2)の間の第2接地配線121と、第1及び第2接地配線111,121間の連結を選択的に遮断するスイッチモジュール130を含む。
【0056】
このようなスイッチモジュール130により、モーター駆動装置100が配設された場所の接地環境が劣悪である場合、EMCフィルター部110の接地電源(GND1)とインバータ部120の接地電源(GND2)を容易に遮断することができる。したがって、EMCフィルター部110及びインバータ部120から放出されるEMC又はノイズは、接地電源(GND1、GND2)を通じてモーター駆動装置100に流入することを防ぐことができる。
【0057】
スイッチモジュール130は、相互ねじ結合されるボルト131とナット132を含む。そして、スイッチモジュール130は、ボルト131とナット132の間に挟まれる絶縁層部材133を選択的に含む。このような絶縁層部材133の配置有無を通じて、ボルト131と第1接地配線111の間の連結を選択的に遮断することができる。
【0058】
このようなボルト131とナット132のねじ結合により、スイッチモジュール130は、印刷回路基板101から容易に離脱することを防ぐことができる。
【0059】
すなわち、ボルト131とナット132のねじ結合は、挿入構造で結合されるジャンパー形態のスイッチモジュールに比べて、さらに堅固な固定力を有する。したがって、ボルト131とナット132を含む構造のスイッチモジュール130は、印刷回路基板101に安定的に固定することができる。これにより、装置100の信頼度及び安全性はさらに向上するという長所がある。
【0060】
一方、本発明の一実施形態によれば、スイッチモジュール130は、相互ねじ結合されるボルト131とナット132を含むことで、スイッチモジュール130を利用して他のモジュールを印刷回路基板101に固定することができる。
【0061】
図5に示されたように、モーター駆動装置100は、印刷回路基板101等で生じた熱を容易に放出するためのヒートシンク104をさらに含んでもよい。
【0062】
このとき、スイッチモジュール130のナット132は、ヒートシンク104に固定した状態で、ボルト131のねじ部1311に結合される。すなわち、ナット132は、ヒートシンク104の一部として設けられてもよい。
【0063】
又は、図5に詳しく示されていないが、ナット132は、ボルト131と結合した状態で、所定の固定部材を通じてヒートシンク104に固定されてもよい。このとき、固定部材は、接着剤または両面テープに選択されてもよい。
【0064】
このようにすれば、スイッチモジュール130のボルト131とナット132を通じて、ヒートシンク104は、印刷回路基板101に固定することができる。これにより、ヒートシンク104を固定するための別途部材を除去することができ、装置100の簡素化及び軽量化に有利である。
【0065】
前述の本発明は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想を脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であり、前述の実施形態及び添付図面によって限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5