【課題を解決するための手段】
【0022】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のMIMO方式システムの試験装置は、
1つの移動体端末に対する通信に複数Kのキャリアを用いるマルチキャリア変調方式、送信アンテナ
の数N、受信アンテナ
の数MのMIMO方式および前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を設定するビームフォーミング処理方式を採用するシステムを試験対象とし、前記送信アンテナと
前記受信アンテナの間に
(N×M
)個のチャネルと
該チャネルにそれぞれ複数Uのパスを有する擬似的な伝搬路を想定し、該伝搬路を経由して
前記数Mの受信アンテナで受信される受信信号を生成して前記試験対象に与えるMIMO方式システムの試験装置において、
前記試験対象に伝達するためのRレイヤ分のデータ信号列に対して、それぞれ前記複数Kのキャリア毎の周波数領域の変調信号を
(R×K
)系列分生成するレイヤ周波数領域信号生成部(31)と、
前記レイヤ周波数領域信号生成部が出力する
(R×K
)系列分の変調信号に対し、時間領域での窓関数の乗算による信号切出しに相当する周波数領域での処理として、前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算を行なう窓関数演算部(32)と、
前記
数Nの送信アンテナと前記
数Mの受信アンテナの間に想定される全てのパスについての伝搬路特性を求めるフェージング設定部(51)と、
前記フェージング設定部で求めた
(N×M×U
)パス分の伝搬路特性に対し、前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を所望特性にするためのビームフォーミング処理と等価の演算処理を行なうビームフォーミング等価演算部(52)と、
前記ビームフォーミング等価演算部によって得られた全てのパス
についての伝搬路特性に対し、パス毎の遅延を加味したフーリエ変換を行ない、周波数領域における伝搬路特性を求めるフーリエ変換部(53)と、
前記フーリエ変換部によって得られた周波数領域における伝搬路特性と前記窓関数演算部の演算結果との乗算により、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される信号のスペクトラム情報を求める演算部(54)と、
前記演算部の演算結果に対してフーリエ逆変換処理を行ない、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される時間領域の信号を生成する時間領域信号生成部(33)と、
前記時間領域信号生成部が生成した時間領域の信号を、前記窓関数の長さ分ずらして加算して、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される連続した受信信号を生成するシフト加算部(34)とを備えている。
【0023】
また、本発明の請求項2のMIMO方式システムの試験装置は、
1つの移動体端末に対する通信に複数Kのキャリアを用いるマルチキャリア変調方式、送信アンテナ
の数N、受信アンテナ
の数MのMIMO方式および前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を設定するビームフォーミング処理方式を採用するシステムを試験対象とし、前記送信アンテナと
前記受信アンテナの間に
(N×M
)個のチャネルと
該チャネルにそれぞれ複数Uのパスを有する擬似的な伝搬路を想定し、該伝搬路を経由して
前記数Mの受信アンテナで受信される受信信号を生成して前記試験対象に与えるMIMO方式システムの試験装置において、
前記試験対象に伝達するためのRレイヤ分のデータ信号列に対して、それぞれ前記複数Kのキャリア毎の周波数領域の変調信号を
(R×K
)系列分生成するレイヤ周波数領域信号生成部(31)と、
前記レイヤ周波数領域信号生成部が出力する
(R×K
)系列分の変調信号に対し、時間領域での窓関数の乗算による信号切出しに相当する周波数領域での処理として、前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算を行なう窓関数演算部(32)と、
前記
数Nの送信アンテナと前記
数Mの受信アンテナの間に想定される全てのパスについての伝搬路特性を求めるフェージング設定部(51)と、
前記フェージング設定部で得られた全てのパス
についての伝搬路特性に対し、パス毎の遅延を加味したフーリエ変換を行ない、周波数領域における伝搬路特性を求めるフーリエ変換部(53′)と、
前記フーリエ変換部で求めた周波数領域における伝搬路特性に対し、前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を所望特性にするためのビームフォーミング処理と等価の演算処理を行なうビームフォーミング等価演算部(52′)と、
前記ビームフォーミング等価演算部の演算結果と前記窓関数演算部の演算結果との乗算により、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される信号のスペクトラム情報を求める演算部(54′)と、
前記演算部の演算結果に対してフーリエ逆変換処理を行ない、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される時間領域の信号を生成する時間領域信号生成部(33)と、
前記時間領域信号生成部が生成した時間領域の信号を、前記窓関数の長さ分ずらして加算して、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される連続した受信信号を生成するシフト加算部(34)とを備えている。
【0024】
また、本発明の請求項3のMIMO方式システムの試験装置は、
1つの移動体端末に対する通信に複数Kのキャリアを用いるマルチキャリア変調方式、送信アンテナ
の数N、受信アンテナ
の数MのMIMO方式および前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を設定するビームフォーミング処理方式を採用するシステムを試験対象とし、前記送信アンテナと
前記受信アンテナの間に
(N×M
)個のチャネルと
該チャネルにそれぞれ複数Uのパスを有する擬似的な伝搬路を想定し、該伝搬路を経由して
前記数Mの受信アンテナで受信される受信信号を生成して前記試験対象に与えるMIMO方式システムの試験装置において、
前記試験対象に伝達するためのRレイヤ分のデータ信号列に対して、それぞれ前記複数Kのキャリア毎の周波数領域の変調信号を
(R×K
)系列分生成するレイヤ周波数領域信号生成部(31)と、
前記レイヤ周波数領域信号生成部が出力する
(R×K
)系列分の変調信号に対し、時間領域での窓関数の乗算による信号切出しに相当する周波数領域での処理として、前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算を行なう窓関数演算部(32)と、
前記窓関数演算部の演算結果に対し、前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を所望特性にするためのビームフォーミング処理と等価の演算処理を行なうビームフォーミング等価演算部(52″)と、
前記
数Nの送信アンテナと前記
数Mの受信アンテナの間に想定される全てのパスについての伝搬路特性を求めるフェージング設定部(51)と、
前記フェージング設定部で得られた全てのパス
についての伝搬路特性に対し、パス毎の遅延を加味したフーリエ変換を行ない、周波数領域における伝搬路特性を求めるフーリエ変換部(53′)と、
前記フーリエ変換部によって求められた周波数領域における伝搬路特性とビームフォーミング等価演算部の演算結果との乗算により、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される信号のスペクトラム情報を求める演算部(54″)と、
前記演算部の演算結果に対してフーリエ逆変換処理を行ない、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される時間領域の信号を生成する時間領域信号生成部(33)と、
前記時間領域信号生成部が生成した時間領域の信号を、前記窓関数の長さ分ずらして加算して、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される連続した受信信号を生成するシフト加算部(34)とを備えている。
【0025】
また、本発明の請求項4のMIMO方式システムの試験方法は、
1つの移動体端末に対する通信に複数Kのキャリアを用いるマルチキャリア変調方式、送信アンテナ
の数N、受信アンテナ
の数MのMIMO方式および前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を設定するビームフォーミング処理方式を採用するシステムを試験対象とし、前記送信アンテナと
前記受信アンテナの間に
(N×M
)個のチャネルと
該チャネルにそれぞれ複数Uのパスを有する擬似的な伝搬路を想定し、該伝搬路を経由して
前記数Mの受信アンテナで受信される受信信号を生成して前記試験対象に与えるMIMO方式システムの試験方法において、
前記試験対象に伝達するためのRレイヤ分のデータ信号列に対して、それぞれ前記複数Kのキャリア毎の周波数領域の変調信号を
(R×K
)系列分生成する段階と、
前記
(R×
K)系列分の変調信号に対し、時間領域での窓関数の乗算による信号切出しに相当する周波数領域での処理として、前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算を行なう段階と、
前記
数Nの送信アンテナと前記
数Mの受信アンテナの間に想定される全てのパスについての伝搬路特性を求める段階と、
前記全てのパスについて求めた伝搬路特性に対し、前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を所望特性にするためのビームフォーミング処理と等価の演算処理を行なう段階と、
前記ビームフォーミング処理と等価の演算処理で得られた全てのパス
についての伝搬路特性に対し、パス毎の遅延を加味したフーリエ変換を行ない、周波数領域における伝搬路特性を求める段階と、
前記周波数領域における伝搬路特性と前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算の結果との乗算により、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される信号のスペクトラム情報を求める段階と、
前記スペクトラム情報に対してフーリエ逆変換処理を行ない、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される時間領域の信号を生成する段階と、
前記生成した時間領域の信号を、前記窓関数の長さ分ずらして加算して、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される連続した受信信号を生成する段階とを含んでいる。
【0026】
また、本発明の請求項5のMIMO方式システムの試験方法は、
1つの移動体端末に対する通信に複数Kのキャリアを用いるマルチキャリア変調方式、送信アンテナ
の数N、受信アンテナ
の数MのMIMO方式および前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を設定するビームフォーミング処理方式を採用するシステムを試験対象とし、前記送信アンテナと
前記受信アンテナの間に
(N×M
)個のチャネルと
該チャネルにそれぞれ複数Uのパスを有する擬似的な伝搬路を想定し、該伝搬路を経由して
前記数Mの受信アンテナで受信される受信信号を生成して前記試験対象に与えるMIMO方式システムの試験方法において、
前記試験対象に伝達するためのRレイヤ分のデータ信号列に対して、それぞれ前記複数Kのキャリア毎の周波数領域の変調信号を
(R×K
)系列分生成する段階と、
前記
(R×
K)系列分の変調信号に対し、時間領域での窓関数の乗算による信号切出しに相当する周波数領域での処理として、前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算を行なう段階と、
前記
数Nの送信アンテナと前記
数Mの受信アンテナの間に想定される全てのパスについての伝搬路特性を求める段階と、
前記全てのパスについて求めた伝搬路特性に対し、パス毎の遅延を加味したフーリエ変換を行ない、周波数領域における伝搬路特性を求める段階と、
前記フーリエ変換によって得られた伝搬路特性に対し、前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を所望特性にするためのビームフォーミング処理と等価の演算処理を行なう段階と、
前記ビームフォーミング処理と等価の演算処理で得られた伝搬路特性と前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算の結果との乗算により、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される信号のスペクトラム情報を求める段階と、
前記スペクトラム情報に対してフーリエ逆変換処理を行ない、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される時間領域の信号を生成する段階と、
前記生成した時間領域の信号を、前記窓関数の長さ分ずらして加算して、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される連続した受信信号を生成する段階とを含んでいる。
【0027】
また、本発明の請求項6のMIMO方式システムの試験方法は、
1つの移動体端末に対する通信に複数Kのキャリアを用いるマルチキャリア変調方式、送信アンテナ
の数N、受信アンテナ
の数MのMIMO方式および前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を設定するビームフォーミング処理方式を採用するシステムを試験対象とし、前記送信アンテナと
前記受信アンテナの間に
(N×M
)個のチャネルと
該チャネルにそれぞれ複数Uのパスを有する擬似的な伝搬路を想定し、該伝搬路を経由して
前記数Mの受信アンテナで受信される受信信号を生成して前記試験対象に与えるMIMO方式システムの試験方法において、
前記試験対象に伝達するためのRレイヤ分のデータ信号列に対して、それぞれ前記複数Kのキャリア毎の周波数領域の変調信号を
(R×K
)系列分生成する段階と、
前記
(R×
K)系列分の変調信号に対し、時間領域での窓関数の乗算による信号切出しに相当する周波数領域での処理として、前記窓関数の周波数特性の畳み込み演算を行なう段階と、
前記窓関数の畳み込み演算の演算結果に対し、前
記数Nの送信アンテナによる放射ビーム特性を所望特性にするためのビームフォーミング処理と等価の演算処理を行なう段階と、
前記
数Nの送信アンテナと前記
数Mの受信アンテナの間に想定される全てのパスについての伝搬路特性を求める段階と、
前記全てのパスについての伝搬路特性に対し、パス毎の遅延を加味したフーリエ変換を行ない、周波数領域における伝搬路特性を求める段階と、
前記周波数領域における伝搬路特性と、前記ビームフォーミング処理と等価の演算処理の演算結果との乗算により、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される信号のスペクトラム情報を求める段階と、
前記スペクトラム情報に対してフーリエ逆変換処理を行ない、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される時間領域の信号を生成する段階と、
前記生成した時間領域の信号を、前記窓関数の長さ分ずらして加算して、前記
数Mの受信アンテナでそれぞれ受信される連続した受信信号を生成する段階とを含んでいる。