【実施例】
【0030】
以下に、具体的な例をもって本発明を示すが、本発明はこれに限られるものではない。
【0031】
[実施例1]トランスジェニックマウス(MMTV−Wnt−1)自然発症乳癌の継代移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
乳腺上皮細胞に局所的にWnt−1を発現させたトランスジェニックマウス(MMTV−Wnt−1、Jackson Laboratories)の自然発症乳癌を採取し、背景系統となるマウス(C57BL/6J、日本チャールズリバー)にトラカールで移植継代した。移植継代した腫瘍が1.5g程度になった時点で摘出し、30mg程度の断片にし、対照群、E7386 12.5、25または50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 12.5、25または50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のマウス(C57BL/6J)の体側皮下に移植した。腫瘍の生着を確認した後、E7386(12.5、25または50mg/kg、1日2回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には、0.1mol/L塩酸(1日2回、14日間)を投与した。
投与開始日を1日とし、以下、4日、8日、11日、および15日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0032】
RTVの結果を表1ならびに
図1、
図2および
図3に示した。表1中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、トランスジェニックマウス(MMTV−Wnt−1)自然発症乳癌の継代移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図1、
図2および
図3中の*、***および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(*:p<0.05、***:p<0.001、****:p<0.0001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0033】
【表1】
【0034】
[実施例2]マウス乳癌4T1の同所性移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
マウス乳癌4T1細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。ハンクス緩衝塩類溶液を加え、1.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 25mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 25mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のマウス(C57BL/6J、日本チャールズリバー)の右第3乳腺脂肪体に移植した。移植後9日目より、E7386(25mg/kg、1日2回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
投与開始日を1日とし、以下3日、6日、9日および14日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0035】
RTVの結果を表2および
図4に示した。表2中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、マウス乳癌4T1の同所性移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図4中の*および**は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(*:p<0.05、**:p<0.01;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0036】
【表2】
【0037】
[実施例3]ヒト乳癌MDA−MB−231移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト乳癌MDA−MB−231細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、10.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 25mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 25mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後6日目より、E7386(25mg/kg、1日2回、10日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、10日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
投与開始日を1日とし、以下4日、7日および10日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0038】
RTVの結果を表3および
図5に示した。表3中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト乳癌MDA−MB−231移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図5中の*および***は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(*:p<0.05、***:p<0.001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0039】
【表3】
【0040】
[実施例4]ヒトメラノーマ細胞株SEKI移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒトメラノーマ細胞株SEKI(JCRB細胞バンク)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 12.5または25mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 12.5または25mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群6例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後13日目より、E7386(12.5または25mg/kg、1日2回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を、単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には、0.1mol/L塩酸(1日2回、14日間)を投与した。
投与開始日を1日とし、以下、4日、8日、11日、および15日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0041】
RTVの結果を表4ならびに
図6および
図7に示した。表4中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒトメラノーマ細胞株SEKI移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図6および
図7中の*、**および***は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0042】
【表4】
【0043】
[実施例5]ヒト甲状腺未分化癌細胞株HTC/C3移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト甲状腺未分化癌細胞株HTC/C3(JCBR細胞バンク)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むD−MEM High Glucose培地(Wako)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントの状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、1.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 12.5、25または50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 12.5、25または50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後11日目より、E7386(12.5、25、または50mg/kg、1日2回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には、0.1mol/L塩酸(1日2回、14日間)を投与した。
投与開始日を1日とし、以下4日、8日、11日、および15日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式にしたがって、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0044】
RTVの結果を表5ならびに
図8、
図9および
図10に示した。表5中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト甲状腺未分化癌細胞株HTC/C3移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図8、
図9および
図10中の**、***および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較し、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(**:p<0.01、***:p<0.001、****:p<0.0001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0045】
【表5】
【0046】
[実施例6]ヒト肝細胞癌SNU398移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト肝細胞癌SNU398(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養する。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収する。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製する。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386単独投与群、レンバチニブメシル酸塩単独投与群、ならびにE7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用投与群の各群のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植する。腫瘍形成後、E7386(経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(経口投与)を、単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与する。
投与開始日から定期的に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径をデジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定し、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出する。RTVの結果から、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果を評価することができる。
腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)は、以下の式に従って算出する。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0047】
[実施例6−1]ヒト肝細胞癌株SNU398移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト肝細胞癌株SNU398細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(WAKO社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 12.5、25または50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群8例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後9日目より、E7386(12.5、25または50mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
投与開始日を1日とし、以下6日、9日、12日および15日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0048】
RTVの結果を表6ならびに
図11、
図12および
図13に示した。表6中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト肝細胞癌株SNU398移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図11、
図12および
図13中の*、**および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(*:p<0.05、**:p<0.01、****:p<0.0001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0049】
【表6】
【0050】
[実施例7]ヒト肝細胞癌株HepG2皮下移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト肝細胞癌株HepG2細胞(JCRB細胞バンク)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むDMEM−Low glucose培地(WAKO社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、50%マトリゲル含有リン酸緩衝生理食塩水を加え、10.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後12日目より、E7386(50mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
投与開始日を1日とし、以下4日、7日、9日、13日および15日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0051】
RTVの結果を表7ならびに
図14に示した。表7中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト肝細胞癌株HepG2移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図14中の**および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(**:p<0.01、****:p<0.0001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0052】
【表7】
【0053】
[実施例8]ヒト大腸癌株Colo−205移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト大腸癌株Colo−205細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(WAKO社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、ハンクス緩衝塩類溶液を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後8日目より、E7386(50mg/kg、1日1回、11日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、11日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
投与開始日を1日とし、以下4日、8日および12日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0054】
RTVの結果を表8および
図15に示した。表8中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト大腸癌株Colo−205移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図15中の**および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(**:p<0.01、****:p<0.0001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0055】
【表8】
【0056】
[実施例9]ヒト腎細胞癌株A−498皮下移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト腎細胞癌株A−498細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(WAKO社)を使用して培養した。細胞が約100%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。この細胞に、50%マトリゲル含有RPMI1640培地を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群6例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後27日目より、E7386(50mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
投与開始日を1日とし、以下5日、8日、12日および15日に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径を、デジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定した。
以下の式に従って、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出した。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0057】
RTVの結果を表9および
図16に示した。表9中の数字は、RTVの平均値±標準偏差(SD)を意味する。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト腎細胞癌株A−498皮下移植モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果を示した。
図16中の****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較して、統計学的に有意に腫瘍増殖を阻害したことを示す(****:p<0.0001;Repeated measures ANOVA followed by Dunnett’s type multiple comparison)。
【0058】
【表9】
【0059】
[実施例10]ヒト頭頸部癌SCC15移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト頭頸部癌SCC15細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養する。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収する。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製する。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386単独投与群、レンバチニブメシル酸塩単独投与群、ならびにE7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用投与群の各群のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植する。腫瘍形成後、E7386(経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(経口投与)を、単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与する。
投与開始日から定期的に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径をデジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定し、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出する。RTVの結果から、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果を評価することができる。
腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)は、以下の式に従って算出する。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0060】
[実施例11]ヒト子宮内膜癌HEC−151移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果
ヒト子宮内膜癌HEC−151細胞(JCRB細胞バンク)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養する。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収する。この細胞に、50%マトリゲル含有ハンクス緩衝塩類溶液を加え、5.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製する。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386単独投与群、レンバチニブメシル酸塩単独投与群、ならびにE7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用投与群の各群のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植する。腫瘍形成後、E7386(経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(経口投与)を、単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与する。
投与開始日から定期的に、各マウスに発生した腫瘍の長径および短径をデジマチックキャリパ(Mitsutoyo)で測定し、腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)を算出する。RTVの結果から、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用による抗腫瘍効果を評価することができる。
腫瘍体積および比腫瘍体積(RTV)は、以下の式に従って算出する。
腫瘍体積(mm
3)=腫瘍長径(mm)×腫瘍短径
2(mm
2)/2
比腫瘍体積(RTV)=測定日の腫瘍体積/投与開始日の腫瘍体積
【0061】
[実施例12]マウス乳癌4T1の同所性移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による腫瘍血管抑制効果
マウス乳癌4T1細胞(ATCC)を、37℃の条件下で、5%炭酸ガスインキュベーター内で、10%のFBSを含むRPMI1640培地(SIGMA社)を使用して培養した。細胞が約80%コンフルエントな状態となった時に、トリプシン−EDTAを使用して、細胞を回収した。ハンクス緩衝塩類溶液を加え、1.0×10
7cells/mLとなるように懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 25mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 25mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のマウス(C57BL/6J、日本チャールズリバー)の右第3乳腺脂肪体に移植した。移植後9日目より、E7386(25mg/kg、1日2回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
14日間の投与後にマウスから腫瘍組織を採取して、腫瘍組織のホルマリン固定を行い、腫瘍組織をパラフィンに包埋した。その後、パラフィン包埋腫瘍組織を、4μm厚で薄切し、スライドガラスに載せ、キシレン/エタノールで脱パラフィン処理を行った。血管周皮細胞(pericyte)のマーカーであるα平滑筋アクチン(α−SMA)抗体(SIGMA社製)および血管内皮細胞のマーカーであるCD31抗体(Dianova社製)を用いて免疫染色を行った。
【0062】
CD31/α−SMA共染色のプレパラートをスライドスキャナー(Aperio、Leica Biosystems)でデジタル画像化し、画像解析ソフト(Aperio ImageScope ver 12.3.0.5056、Leica Biosystems)を用いて、腫瘍全体における単位面積(1mm
2)当たりのCD31陽性血管量として微小血管密度(MVD:Microvessel Density)を測定解析した。
CD31/α−SMA共染色した10倍拡大免疫染色像(カラー写真では茶色(CD31)および赤色(α−SMA)で表示している)を
図17に示す。
図17の(a)、(b)、(c)および(d)はそれぞれ、対照群、E7386単独投与群、レンバチニブメシル酸塩単独投与群、ならびにE7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用投与群の免疫染色像である。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、対照群およびそれぞれを単独投与した場合と比較して、MVDが顕著に減っていることを観察した。
【0063】
200倍拡大画像上で、腫瘍切片1枚あたり0.2mm×0.2mm四方の微小血管密度が高い領域5点を血管性状解析用ホットスポットと定めた。画像解析ソフト(Aperio ImageScope ver 12.3.0.5056、Leica Biosystems)を用いて、解析用ホットスポットにおける、CD31陽性血管量に対するCD31/α−SMA両陽性血管量であるPCI(Pericyte Coverage Index)を測定解析した。PCIは、全血管に対する血管周皮細胞(pericyte)によって被覆されている血管の割合を表す。解析用ホットスポット5点のPCIの平均値をその腫瘍切片の代表値とした。
CD31/α−SMA共染色した200倍拡大免疫染色像(カラー写真では茶色(CD31)および赤色(α−SMA)で表示している)を
図18に示す。
図18の(a)、(b)、(c)および(d)はそれぞれ、対照群、E7386単独投与群、レンバチニブメシル酸塩単独投与群、ならびにE7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用投与群の免疫染色像である。黒矢印で示しているのは、CD31で染色された微小血管である。白抜き矢印で示しているのは、CD31/α−SMA両陽性血管である。その結果、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、対照群およびそれぞれを単独投与した場合と比較して、PCIが顕著に減っていることを観察した。
【0064】
MVDの結果を
図19に示す。グラフは各投与群腫瘍切片5枚の平均値を示し、エラーバーは標準偏差を示す。E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、マウス乳癌4T1の同所性移植モデルにおいて、優れた微小血管抑制効果を示した。
図19中の*および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較し、統計学的に有意に微小血管を抑制したことを示す(*:p<0.05、****:p<0.0001;Dunnett’s type multiple comparison)。
【0065】
PCIの結果を
図20に示す。グラフは各投与群腫瘍切片5枚の平均値を示し、エラーバーは標準偏差を示す。E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、マウス乳癌4T1の同所性移植モデルにおいて、優れたPericyte Coverage(血管周皮細胞による血管の被覆)抑制効果を示した。
図20中の*および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較し、統計学的に有意にPericyte Coverageを抑制したことを示す(*:p<0.05、****:p<0.0001;Dunnett’s type multiple comparison)。
【0066】
[実施例13]ヒト肝細胞癌HepG2の皮下移植モデルにおけるE7386とレンバチニブメシル酸塩の併用による腫瘍血管抑制効果
上記実施例7に記載されているように、ヒト肝細胞癌株HepG2細胞(JCRB細胞バンク)を用いて調製した細胞懸濁液0.1mLを、対照群、E7386 50mg/kg単独投与群、レンバチニブメシル酸塩 10mg/kg単独投与群、ならびにE7386 50mg/kgおよびレンバチニブメシル酸塩 10mg/kgの併用投与群の各群5例のヌードマウス(CAnN.Cg−Foxn1
nu/CrlCrlj、日本チャールズリバー)の体側皮下に移植した。移植後12日目より、E7386(50mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)およびレンバチニブメシル酸塩(10mg/kg、1日1回、14日間、経口投与)を単独で、または併用して、それぞれ単独投与群または併用投与群に投与した。投与の際に、E7386を0.1mol/L塩酸に溶解し、また、レンバチニブメシル酸塩を3mmol/L塩酸に溶解した。対照群には薬剤を投与しなかった。
14日間の投与後にマウスから採取した腫瘍組織を分割し、血管解析用の腫瘍サンプルとした。分割した腫瘍組織は、ホルマリン固定を行い、パラフィンに包埋した。その後、パラフィン包埋腫瘍組織を、4μm厚で薄切し、スライドガラスに載せ、キシレン/エタノールで脱パラフィン処理を行った。血管周皮細胞(pericyte)のマーカーであるα平滑筋アクチン(α−SMA)抗体(SIGMA社製)および血管内皮細胞のマーカーであるCD31抗体(Dianova社製)を用いて免疫染色を行った。
【0067】
CD31/α−SMA共染色のプレパラートをスライドスキャナー(Aperio、Leica Biosystems)でデジタル画像化し、画像解析ソフト(HALO v2.0.1145.38)を用いて、腫瘍全体における単位面積(1mm
2)当たりのCD31陽性血管量として微小血管密度(MVD:Microvessel Density)を測定解析した。その結果、E7386とレンバチニブメシル酸塩の併用は、対照群およびそれぞれを単独投与した場合と比較して、MVDが顕著に減っていることを観察した。
【0068】
200倍拡大画像上で、腫瘍切片1枚あたり0.5mm×0.5mm四方の微小血管密度が高い領域6点を血管性状解析用ホットスポットと定めた。画像解析ソフト(HALO v2.0.1145.38)を用いて、解析用ホットスポットにおける、CD31陽性血管量に対するα−SMA両陽性血管量であるPCI(Pericyte Coverage)を測定解析した。PCIは、全血管に対する血管周皮細胞(pericyte)によって被覆されている血管の割合(%)を表す。解析用ホットスポット6点のPCIの平均値をその腫瘍切片の代表値とした。その結果、PCIはレンバチニブメシル酸塩単独投与によって顕著に増加するが、レンバチニブメシル酸塩とE7386と併用する事でPCIの増加を対照群と同等のレベルまで抑制することを観察した。
【0069】
MVDの結果を
図21に示す。グラフは、各投与群腫瘍切片5枚の平均値を測定後、対照群の値を基準値とした割合(%)を算出し、作成した。エラーバーは標準偏差を示す。E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト肝細胞癌HepG2の皮下移植モデルにおいて、優れた微小血管抑制効果を示した。
図21中の**および****は、E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、それぞれを単独投与した場合と比較し、統計学的に有意に微小血管を抑制したことを示す(**:p<0.01、****:p<0.0001;Dunnett’s type multiple comparison)。
【0070】
PCIの結果を
図22に示す。グラフは各投与群腫瘍切片5枚のPCIの割合平均値を示し、エラーバーは標準偏差を示す。E7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用は、ヒト肝細胞癌HepG2の皮下移植モデルにおいて、優れたPericyte Coverage(血管周皮細胞による血管の被覆)抑制効果を示した。
図22の****は、レンバチニブメシル酸塩単独投与が、対照群と比較し、統計学的に有意にPericyte Coverageを増加させたこと、ならびにE7386およびレンバチニブメシル酸塩の併用が、レンバチニブメシル酸塩単独投与した場合と比較し、統計学的に有意にPericyte Coverageを抑制したことを示す(****:p<0.001;Dunnett’s type multiple comparison)。