(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6581385
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】熱処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20190912BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20190912BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20190912BHJP
H01L 21/324 20060101ALI20190912BHJP
【FI】
H01L21/31 B
H01L21/205
C23C16/44 J
H01L21/324 G
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-87818(P2015-87818)
(22)【出願日】2015年4月22日
(65)【公開番号】特開2016-207833(P2016-207833A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年2月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000167200
【氏名又は名称】光洋サーモシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 英樹
(72)【発明者】
【氏名】今堀 晃
(72)【発明者】
【氏名】浦崎 義彦
【審査官】
正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−123624(JP,A)
【文献】
特開平07−161645(JP,A)
【文献】
特開平07−263362(JP,A)
【文献】
特開2006−269646(JP,A)
【文献】
特開2001−237238(JP,A)
【文献】
再公表特許第2004/075272(JP,A1)
【文献】
特開平10−223538(JP,A)
【文献】
特開2011−129567(JP,A)
【文献】
特開平05−013353(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0150904(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
C23C 16/44
H01L 21/205
H01L 21/324
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが収容される反応室が形成された反応管と、
前記反応室で前記ワークを保持する保持具と、
前記保持具を支持し、前記反応室を密閉する閉塞部材と、
前記閉塞部材の前記反応室側の面を覆い、前記閉塞部材に対して着脱自在に配設された石英製の成膜遅延カバーと、
前記反応管と前記閉塞部材との間に配置される給気アダプタと、
を備え、
前記給気アダプタは、前記反応室へプロセスガスを供給するためのガス供給管が接続される接続口が形成された側面部を有し、
前記成膜遅延カバーは、前記給気アダプタの前記側面部の内周面に近接対向する側面部を有する有底筒状に形成されており、前記成膜遅延カバーの前記側面部には、前記接続口に接続された前記ガス供給管が通る切り欠きが形成されており、
前記成膜遅延カバーは、少なくとも2つに分割して構成されており、その分割数が、前記ガス供給管の数に対応して設定されている、熱処理装置。
【請求項2】
前記成膜遅延カバーは、前記分割数に対応した数のピースを固定プレートでつなぎ止めて構成されている、請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項3】
前記成膜遅延カバーは、前記側面部の上端部が前記反応室の中心に向かって迫り出した形状に形成されている、請求項1又は2に記載の熱処理装置。
【請求項4】
前記反応管内で前記給気アダプタに支持される両端開放の内管と、
前記給気アダプタと前記反応管との間に配設される排気ジャケットであって、排気口が形成された側面部を有する排気ジャケットと、
をさらに備え、
前記ガス供給管は、前記内管の下端から当該内管内にプロセスガスが導入されるように構成されている、請求項1〜3の何れかに記載の熱処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、熱処理装置に関し、より具体的には、半導体チップなどの原料と成るシリコンウエハなどのワークに対して熱処理を施す工程に使用して有効な熱処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、垂直型の反応管とその周囲に設置されるヒータとを備えた熱処理装置を用いて、反応管内にワークである複数のウエハを上下に配列して実施すると、反応副生成物が反応管の下部に多量に付着することが知られていた。
【0003】
従来の熱処理装置においては、このような反応副生成物をクリーニングによって除去するメンテナンスを頻繁に実施していたため、生産性の低下を招くという問題が発生していた。
【0004】
反応管下端に、プロセスガス導入管などを反応管に取付けるための環状のアダプタが取付けられるタイプもあるが、このアダプタは反応管周囲に配置されるヒータから遠く、外気に晒されているので特に冷えやすく、アダプタの内面に反応性副生成物が付着しやすい。
【0005】
そこで、反応管底面を密閉する閉塞部材に、前記アダプタ内周部に近接する、石英で作製された筒(堆積遅延筒)を立設してこの筒に反応性副生成物を堆積させることで、アダプタへの反応副生成物の付着を抑制することが提案されている(特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−129567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1の対策では、反応室において最もヒータから離れた位置にあり、温度低下が著しい閉塞部材の反応室側の表面が堆積遅延筒でカバーされていない。閉塞部材の反応室側の表面は、ワーク表面に対するCVD処理と同様に、閉塞部材の表面に膜状に反応副生成物が成長することになる。
【0008】
閉塞部材は通常ステンレス製で、一方、反応副生成物の成長膜は例えばSiO
2であり、熱膨張係数は前者は10
−5[1/℃](0〜100℃の平均)に対して後者は10
−7[1/℃]であり、大きな差がある。それ故、ウエハの搬出入時に、閉塞部材が反応管下端から離間されたときに、閉塞部材の反応室側の表面の温度が下がり、熱膨張係数の差により、反応副生成物の10[μm]未満程度の膜厚の成長で膜剥がれが生じ、その為、パーティクルが発生して、メンテナンス周期が短くなる問題があった。
【0009】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、反応室を密閉する閉塞部材への反応副生成物の膜厚の成長を抑制して、メンテナンス周期を長くすることが可能な熱処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明熱処理装置は反応管、保持具、閉塞部材、成膜遅延カバーを有する。反応管内にはワークが収容される反応室が形成される。保持具は反応室でワークを保持する。閉塞部材は保持具を支持し、反応室を密閉する。成膜遅延カバーは石英製であり、閉塞部材の反応室側の表面を覆う。
【0011】
この構成によると、従来、閉塞部材の反応室側の表面に成長していた反応副生成物は、閉塞部材を覆う石英製の成膜遅延カバーに優先的に付着するようになるので、閉塞部材への膜厚の成長を大幅に遅延(抑制)させることが可能である。また、成膜遅延カバーが石英製であるため、反応副生成物の剥がれが抑制される。なお、反応副生成物が堆積した成膜遅延カバーは閉塞部材から取り外して容易に交換することができる。
【0012】
このような熱処理装置では、反応管と閉塞部材との間に給気アダプタが配置されるタイプがある。給気アダプタ側面には反応室へプロセスガスを供給するためのガス供給管が接続される接続口が形成される。この給気アダプタは通常、耐熱性の高いステンレスなどの金属で作製されているので、反応室側である給気アダプタ内周部には閉塞部材と同様に反応副生成物が堆積しやすい。
【0013】
そこで、本発明熱処理装置では、前記成膜遅延カバーを、給気アダプタ内周部に近接対向する側面部を有する有底筒状に形成しておく。こうすることで、従来、給気アダプタ内周部へ堆積していた反応副生成物は、成膜遅延カバーの側面部に優先的に堆積するようになるので、給気アダプタへの堆積を大幅に遅延(抑制)させることが可能である。
【0014】
さらに、本発明熱処理装置では、反応管内で給気アダプタに支持される両端開放の内管と、給気アダプタと反応管との間に配設される排気ジャケットと、を備え、ガス供給管が内管下端から内管内にプロセスガスを供給するように構成されている。この構成によると、ガス供給管から内管内の下端に導入されたプロセスガスは、内管内を上昇していく。この課程で、内管内に配置される保持具に保持されたワークがプロセスガスによって処理される。さらにプロセスガスは上昇し、内管の上端から内管外へ出た後、反応管と内管との間のスペースを下降して排気ジャケットの排気口から装置外へと排出される。
【0015】
このタイプの熱処理装置では、反応室下部には、ワークを通過する前の新しいプロセスガスが常に供給されることになるので、閉塞部材や給気アダプタの反応室側に反応副生成物が付着しやすくなる。したがって、前記成膜遅延カバーが有用である。
【0016】
本発明熱処理装置では、すべてのワークに均等にプロセスガスが行き届き、処理効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、反応室を密閉する閉塞部材への反応副生成物の膜厚の成長を遅延させることができるとともに、石英製の成膜遅延カバーによって反応副生成物の剥がれを抑制できることから、パーティクルの発生を減少させてメンテナンス周期を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】この発明の実施形態に係る熱処理装置を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る熱処理装置を説明する。
【0020】
図1に示すように熱処理装置10は、反応管1、内管2、排気ジャケット3、給気アダプタ4、保持具5、閉塞部材6、加熱機構7、回転機構8および成膜遅延カバー20を備える。
【0021】
反応管1は円筒状のチューブであり、垂直に配置される。反応管1の上端はドーム状の天井で閉塞され、下端は開放している。反応管1の内部の空間にワークWが収容される反応室11が形成される。
【0022】
反応管1の内側に内管2が設置される。内管2は円筒状のチューブであり、垂直に配置される。内管2の上下端は開放である。内管2は後述する給気アダプタ4に支持される。
【0023】
反応管1の外側には、反応室11を加熱するための加熱機構7が設けられる。本実施形態では、加熱機構7はヒータ71、枠体72および断熱材73を備える。枠体72は反応管1の周囲を取り囲んで内側空間を大気から隔てる構造物である。枠体72はステンレスなどの耐熱性を有する材料で形成される。枠体72には断熱材73が内張される。ヒータ71は反応管1の外周に設置される。ヒータ71は図示のように反応管1の外周を取り囲む断熱材73に埋設するとヒータ71の保持部材を断熱材73で兼ねることができる。
【0024】
排気ジャケット3は環状の部材であって反応管1の下端に取り付けられる。排気ジャケット3はステンレスなどの剛性と耐熱性を有する材料で形成される。排気ジャケット3の側面部には排気口31が設けられている。反応管1と排気ジャケット3との間は図示しないガスケットによって密閉される。
【0025】
給気アダプタ4は環状の部材であって排気ジャケット3の下端に取り付けられる。給気アダプタ4はステンレスなどの剛性と耐熱性を有する材料で形成される。給気アダプタ4の側面部には給気ノズル12を接続するための接続口41が形成される。排気ジャケット3と給気アダプタ4との間は図示しないガスケットによって密閉される。
【0026】
本実施形態では、給気ノズル12は2本存在し、2本の給気ノズル12は環状の給気アダプタ4の側面部の対向する2箇所に設けられた接続口41に取付けられて反応室11に挿入される。
【0027】
給気アダプタ4の上端部は反応室11側に迫り出し、その迫り出す先端上部に内管支持部42が形成される。給気アダプタ4の内管支持部42には内管2が垂直に支持される。
【0028】
本実施形態では、給気ノズル12は90度屈曲されたL字管が使用される。給気ノズル12の一端は水平に開口するガス入口121である。ガス入口121には熱処理装置10の外部でプロセスガス供給装置(不図示。)に接続されている。給気ノズル12の他端は垂直上方に開口するガス出口122である。ガス出口122は、反応室11における内管2の下端内側に開口している。なお、給気ノズル12は、反応室にガスを送り込むことができればよく、水平に延びる直管を用いることもできる。
【0029】
反応室11は給気アダプタ4、排気ジャケット3および反応管1の内側に形成された空間である。反応室11は、給気アダプタ4および内管2の内側に形成される空間が反応管1の天井付近まで達し、その外側に、内管2と反応管1および排気ジャケット3とに挟まれるドーナツ状の空間が形成される。2つの空間は反応室11の上部で連通している。
【0030】
閉塞部材6は反応室11の下端を密閉する板状部材であり、ステンレスなどの剛性と耐熱性を有する材料で形成される。反応室11の底部を構成する環状の給気アダプタ4の下端は、反応室11の炉口を提供し、ワークWの搬出入口となる。閉塞部材6はその給気アダプタ4の下端に配置される。給気アダプタ4と閉塞部材6との間は図示しないシールで密閉される。閉塞部材6はエレベータ装置(不図示。)によって昇降自在に構成されており、自動で反応室11の炉口を開閉する。
【0031】
保持具5はワークWを保持するラックである。本実施形態では、保持具5は複数のワークWを等間隔に水平姿勢で保持することが可能な多段式のラックとして構成されている。
【0032】
保持具5は閉塞部材6に装着されることで、閉塞部材6の昇降とともに保持具5を反応室11に出し入れしてワークWの処理や交換が簡単に行えるようになっている。
【0033】
回転機構8は閉塞部材6における反応室11と反対側に設置させる。ターンテーブル14は閉塞部材6の反応室11側に閉塞部材6から少し浮かせた状態で回転自在に配置される。シャフト82は閉塞部材6の中心部を貫通する貫通孔6Aを通してターンテーブル14底面の中心に固定される。なお、反応室11の炉口の密閉も兼ねて閉塞部材6の貫通孔6Aには軸受13が配置される。シャフト82はこの軸受13に支持されている。
【0034】
保持具5はターンテーブル14上に中心軸を一致させた状態で固定されている。ターンテーブル14が回転機構8の作動によって回転すると、同じ回転数で保持具5が回転する。これにより、保持具5に保持される複数のワークWを反応室11内で回転させることができる。
【0035】
上記の構成で、熱処理装置10を稼働すると、ヒータ71が発熱し、回転機構8によりワークWが回転される(矢印S)。反応室11の温度は熱電対15によってモニタすることができ、ヒータ71からの熱量を調整することにより適切な温度範囲に維持される。
【0036】
給気ノズル12のガス入口121からプロセスガスを導入(矢印R1)すると、給気ノズル12のガス出口122から内管2内の下端にプロセスガスが上方に向かって供給される(矢印R2)。プロセスガスは内管2内を上昇し(矢印R3)、その過程で保持具5に保持されるワークWの処理に供される。処理後のプロセスガスの排気は内管2の上端から内管2外へ流れ(矢印R4)、内管2と反応管1の間の空間を下降し(矢印R5)、排気口31から装置外へ排出される(矢印R6)。
【0037】
成膜遅延カバー20は石英製であり、
図2に示すように、閉塞部材6の反応室11側の表面(
図1では上面。)を覆うように閉塞部材6に対して着脱自在に取り付けられる。成膜遅延カバー20は閉塞部材6への反応副生成物の膜厚の成長を遅らせることを目的とするものであるので、最も単純な形状としては閉塞部材6の上面を覆う円盤でもよい。
【0038】
本実施形態では、
図3に示すように、成膜遅延カバー20は側面部を有する有底の筒状に形成される。成膜遅延カバー20の側面部は、閉塞部材6の上方に配置される給気アダプタ4の内周部に近接対向される。これにより、閉塞部材6への反応副生成物の膜厚の成長だけでなく、ステンレスで形成される給気アダプタ4の内周部に対する反応副生成物の堆積をも抑制することが可能となる。
【0039】
本実施形態では、成膜遅延カバー20は、
図3に示すように、下部が大径で上部が小径となる異径円筒に形成される。この形状は、給気アダプタ4(
図1参照。)の内周部の形状(上端部が反応室11の中心側に向かって迫り出す形状)に倣ったものである。結果として、閉塞部材6を覆う、成膜遅延カバー20の底面部の面積も広がるので、給気アダプタ4を含む反応室11底部の広い範囲をこの成膜遅延カバー20によって覆うことが可能となる。
【0040】
成膜遅延カバー20の底面の中心には、閉塞部材6の貫通孔6A(
図1参照。)に対応して大孔23が形成される。さらに、成膜遅延カバー20の底面には、2つの取付け用の小孔24A,24Bが設けられる。これらの小孔24A,24Bに対応して閉塞部材6の上面にボス(不図示。)が突設されており、成膜遅延カバー20を閉塞部材6に取付ける際はこれらのボスを小孔24A、24Bに嵌合させることにより、所定の位置に精度良く取付けることが出来る。2つの小孔24A,24Bは成膜遅延カバー20の底面における径方向および周方向に位置がずれており、中心から近い方の孔24Bは、閉塞部材6を貫通する熱電対15(
図1参照。)が挿通させる孔を兼ねている。
【0041】
成膜遅延カバー20の側面部の対向する箇所に、一対の切り欠き22A,22Bが形成される。
図2に示すように、切り欠き22A,22Bは、給気アダプタ4に取付けられて反応室11に挿入される給気ノズル12の逃げ部として設けられる。成膜遅延カバー20に設けられる切り欠きの数と位置は、給気ノズル12の本数と配置に対応している。切り欠き22A,22Bは成膜遅延カバー20の側面部の面積を減少させるが、切り欠き22A,22Bに配置される給気ノズル12に切り欠き22A,22Bの形状に倣った角管を採用するなどの対策を講じることで機能損失を低減することは可能である。
【0042】
成膜遅延カバー20は、
図4に示すように、底面の中心を通る中心角180度の直線で等分される2つのピース21A,21Bを合体させて作製される。2分割は一例であり、3つ以上のピースに分割されても良い。分割数は、例えば、成膜遅延カバー20に形成される切り欠きの数、すなわち給気ノズル12の数に対応して設定される。
【0043】
2つのピース21A,21Bの底面には、接合部を跨いで組立用の孔26A,26Bがそれぞれ形成される。一対の孔26A,26Bは直線状の接合部に対応して二組用意される。2つのピース21A,21Bは完成形に組み合わされた後、孔26A,26Bに石英製の固定プレート25のピン部251を差し込むことでつなぎ止められて合体される。成膜遅延カバー20の組立にネジなどの固定具を使わず、嵌め込みだけで完成させることが可能であるため、組立が容易である。
【0044】
本発明では、閉塞部材6に石英製の成膜遅延カバー20を取付けたことにより、反応副生成物は、閉塞部材6を覆う石英製の成膜遅延カバー20に優先的に付着するようになるので、閉塞部材6への膜成長を大幅に遅延(抑制)させることが可能である。
【0045】
具体的には、成膜遅延カバー20を設置する前は、10μm以下の反応副生成物の膜厚の成長で、ワークW1枚当たり千個以上のパーティクルが発生していたが、成膜遅延カバー20を設置することにより、20μmを超えてもパーティクル数を10個程度まで低減させることが可能となった。これにより、メンテナンス周期を長くすることが可能となる。なお、反応副生成物が堆積した成膜遅延カバー20は閉塞部材6から取り外して容易に新しい物に交換することができる。
【0046】
成膜遅延カバー20にサンドブラスト加工で表面に凹凸を付けると、表面積が大きくなり、その結果、反応副生成物の膜厚を薄くする効果が期待でき、剥離防止にもつながる。
【0047】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、この発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0048】
W…ワーク
1…反応管
2…内管
3…排気ジャケット
4…給気アダプタ
5…保持具
6…閉塞部材
6A…貫通孔
7…加熱機構
8…回転機構
10…熱処理装置
11…反応室
12…給気ノズル
13…軸受
14…ターンテーブル
15…熱電対
20…成膜遅延カバー
21A,21B…ピース
22A,22B…切り欠き
23…大孔
25…固定プレート
31…排気口
41…接続口
42…内管支持部
71…ヒータ
72…枠体
73…断熱材
81…モータ
82…シャフト