特許第6581681号(P6581681)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6581681サーバ装置、サービス方法、ならびに、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6581681
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】サーバ装置、サービス方法、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/958 20190101AFI20190912BHJP
【FI】
   G06F16/958
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-46347(P2018-46347)
(22)【出願日】2018年3月14日
(65)【公開番号】特開2019-159874(P2019-159874A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2018年3月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】河合 晃平
(72)【発明者】
【氏名】小島 慎二
【審査官】 早川 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−138271(JP,A)
【文献】 セカンドブレイン SECOND BRAIN [online],2014年10月 3日,[検索日:2019.02.01], インターネット<URL: https://web.archive.org/web/20141003001356/https://www.secondbrain-ec.com/seo/ >
【文献】 瀧川正実、外,セカンドブレイン(Second Brain),ヨドバシ.com 大躍進の舞台裏,株式会社インプレス,2016年11月 1日,p.90
【文献】 広告効果測定やSEO施策まで対応するプロ志向分析ツール Visionalist,iNTERNET magazine 2nd STAGE,株式会社インプレス,2005年 1月 1日,No.120,p.114,115
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/958
G06F 16/9538
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショッパー端末からクエリを受け付ける受付部と、
前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得部と、
前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成部と、
前記生成されたページを前記ショッパー端末に送信する送信部と、
前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存部と、
前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者のマーチャント端末に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告部と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記取得部は、所定数を上限として、前記クエリに適合するアイテムを取得する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記保存部は、前記履歴のうち、保存されてから所定期間経過した履歴を消去する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
端末からクエリを受け付ける受付部と、
前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得部と、
前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成部と、
前記生成されたページを前記端末に送信する送信部と、
前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存部と、
前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、所定期間内に受け付けた回数が所定数以上である前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告部と、
を備えるサーバ装置。
【請求項5】
サーバ装置が、ショッパー端末からクエリを受け付ける受付ステップと、
前記サーバ装置が、前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得ステップと、
前記サーバ装置が、前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成ステップと、
前記サーバ装置が、前記生成されたページを前記ショッパー端末に送信する送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存ステップと、
前記サーバ装置が、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者のマーチャント端末に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告ステップと、
を備えるサービス方法。
【請求項6】
コンピュータを、
ショッパー端末からクエリを受け付ける受付部、
前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得部、
前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成部、
前記生成されたページを前記ショッパー端末に送信する送信部、
前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存部、
前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者のマーチャント端末に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、サービス方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットを介して販売者と購入者との間で商品取引が行われる市場(電子市場)において、ユーザ端末から受け付けた検索クエリに基づいて電子市場で販売されるアイテムを検索し、所定の優先順位に従って検索結果のアイテムを並べて表示するシステムがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−334742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、検索結果ページでは、検索クエリに適合する度合が高い順に検索結果のアイテムが並べられて表示されることが多い。検索結果ページにおいて上位のアイテムは、検索クエリを入力したユーザの目に付きやすいため、購入される可能性が高い。そのため、アイテムを販売するマーチャントとしては、自身が販売するアイテムが検索結果ページにおいて常に上位に入っているかどうか監視したいという要望がある。
【0005】
本発明は、アイテムの検索結果における順位の変動に係る情報を提供可能なサーバ装置、サービス方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
端末からクエリを受け付ける受付部と、
前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得部と、
前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成部と、
前記生成されたページを前記端末に送信する送信部と、
前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存部と、
前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記取得部は、所定数を上限として、前記クエリに適合するアイテムを取得してもよい。
【0008】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記保存部は、前記履歴のうち、保存されてから所定期間経過した履歴を消去してもよい。
【0009】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記報告部は、所定期間内に受け付けた回数が所定数以上である前記クエリについて、前記旨を報告してもよい。
【0010】
本発明の第2の観点に係るサービス方法は、
サーバ装置が、端末からクエリを受け付ける受付ステップと、
前記サーバ装置が、前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得ステップと、
前記サーバ装置が、前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成ステップと、
前記サーバ装置が、前記生成されたページを前記端末に送信する送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存ステップと、
前記サーバ装置が、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
端末からクエリを受け付ける受付部、
前記受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する取得部、
前記取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを前記受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する生成部、
前記生成されたページを前記端末に送信する送信部、
前記受け付けられたクエリと、前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、前記生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応付けて履歴に保存する保存部、
前記ページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、前記クエリに対応付けられて前記履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者に当該アイテムの順位が下がった旨を報告する報告部、
として機能させることを特徴とする。
【0012】
なお、上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な情報記録媒体とは、有形な(tangible)情報記録媒体をいう。非一時的な情報記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリである。また、一時的な(transitory)情報記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えばRAM(Random Access Memory)といった揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、アイテムの検索結果における順位の変動に係る情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係るサービスシステムの構成を示す図である。
図2】実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
図3】実施形態に係るサーバ装置の機能構成を示す概略ブロック図である。
図4】アイテムDBに格納されたデータの一例を示す図である。
図5】実施形態に係る検索結果ページの一例を示す図である。
図6】検索履歴DBに格納されたデータの一例を示す図である。
図7】実施形態に係る報告メールの一例を示す図である。
図8】実施形態に係るサーバ装置により実行される報告処理の流れを表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。また、本願発明の実施形態を図面を参照して説明するにあたり、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係るサービスシステム1の構成を示す。サービスシステム1は、インターネット400を介して販売者(マーチャント)と購入者(ショッパー)との間で商品取引が行われる市場(電子市場)における電子商取引サービスを提供するシステムである。本実施形態における電子市場では、複数のマーチャントがそれぞれ同一または異なるアイテムを販売している。なお、電子市場で取引されるアイテムは、商品に限られず、サービスでもよい。
【0017】
図1に示すように、サービスシステム1は、サーバ装置100と、ショッパー端末200a,200b,…200n(以下、これらを総称して「ショッパー端末200」という)と、マーチャント端末300a,300b,…300n(以下、これらを総称して「マーチャント端末300」という)と、から構成され、各装置はインターネット400を介して通信可能に接続されている。
【0018】
サーバ装置100は、電子市場の運営者により管理され、電子市場を管理する装置である。本実施形態において、サーバ装置100は、ショッパー端末200から、電子市場で販売されるアイテムを検索するためのクエリを受け付け、その検索結果を表すページ(検索結果ページ)をショッパー端末200に送信する。また、サーバ装置100は、検索結果の履歴に基づいて、検索結果の順位が下がったアイテムを販売するマーチャントのマーチャント端末300に、順位が下がった旨の報告を送信する。
【0019】
ショッパー端末200は、アイテムを購入した、または購入しようとするショッパーが操作するコンピュータである。本実施形態において、ショッパー端末200は、ショッパーからアイテムを検索するためのクエリの入力を受け付け、受け付けたクエリをサーバ装置100に送信する。また、ショッパー端末200は、サーバ装置100から、そのクエリの検索結果ページを受信する。
【0020】
マーチャント端末300は、電子市場でアイテムを販売するマーチャントが操作するコンピュータである。本実施形態において、マーチャント端末300は、サーバ装置100から、マーチャントが販売するアイテムの検索結果における順位が下がった旨の報告を受信する。
【0021】
次に、サーバ装置100の構成について詳細に説明する。
【0022】
図2は、サーバ装置100のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、サーバ装置100は、制御部101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM103と、表示部104と、通信部105と、操作部106とから構成され、各部は、バス107により接続されている。
【0023】
制御部101は、例えばCPU(Central Processing Unit)から構成され、サーバ装置100全体を制御する。
【0024】
ROM102は、制御部101がサーバ装置100全体を制御するためのプログラムや各種データを格納する不揮発性メモリである。
【0025】
RAM103は、制御部101が生成した情報や、その情報の生成に必要なデータを一時的に格納するための揮発性メモリである。
【0026】
表示部104は、LCD(Liquid Crystal Display)およびバックライト等を備える表示装置から構成される。表示部104は、制御部101による制御の下、例えば、制御部101から出力されたデータを表示する。
【0027】
通信部105は、サーバ装置100をインターネット400に接続するための通信インターフェースから構成される。
【0028】
操作部106は、ボタン、キーボード、タッチパネル等の入力装置から構成される。操作部106は、サーバ装置100のユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号を制御部101に出力する。
【0029】
次に、サーバ装置100の機能構成について説明する。
【0030】
図3は、サーバ装置100の機能構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、サーバ装置100は、受付部111、取得部112、生成部113、送信部114、保存部115、報告部116、アイテムDB(Data Base)121、及び検索履歴DB122として機能する。具体的には、受付部111、取得部112、生成部113、送信部114、保存部115、及び報告部116は、制御部101及び通信部105が協働することにより実現される。また、アイテムDB121及び検索履歴DB122は、ROM102により実現される。なお、アイテムDB121及び検索履歴DB122は、ROM102に限られず、サーバ装置100の外部の記憶装置により実現されてもよい。
【0031】
受付部111は、ショッパー端末200からクエリを受け付ける。具体的には、ショッパーが、電子市場において販売されるアイテムを検索するためのクエリをショッパー端末200に入力すると、ショッパー端末200は、入力されたクエリをサーバ装置100に送信する。そして、受付部111は、ショッパー端末200から送信されたクエリを受け付ける。本実施形態において、クエリは、例えば、アイテムの名前やアイテムのカテゴリ等、ショッパーが購入を希望するアイテムに関連するキーワードや、複数のキーワードの組み合わせから構成される。
【0032】
取得部112は、受付部111により受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する。具体的には、取得部112は、アイテムDB121を参照して、受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する。ここで、アイテムDB121は、電子市場でマーチャントにより販売されるアイテムに関する情報、例えばアイテムの名前や価格、説明、そのアイテムを販売するマーチャントを記憶する。
【0033】
図4にアイテムDB121に格納されたデータの一例を示す。図4に示すアイテムDB121は、マーチャントID、アイテムID、アイテム名、アイテムの価格、送料、アイテム説明を対応付けて格納する。マーチャントIDは、電子市場に出店するマーチャントを識別する情報であって、例えば予め電子市場の運営者によって各マーチャントに割り当てられる。アイテムIDは、電子市場で販売されるアイテムを識別する情報であって、電子市場の運営者によって商品に割り当てられる商品コードである。アイテム名、価格、送料、及びアイテム説明は、例えばマーチャントによりマーチャント端末300を介して入力される。
【0034】
生成部113は、取得部112により取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを受け付けられたクエリに適合する順序に配置するページを生成する。ここで、リンクオブジェクトは、対応付けられるアイテムに関連するページ、例えばアイテムの説明が記載されたアイテムページへのリンクを含むオブジェクトである。例えば、ショッパーがショッパー端末200のウェブブラウザに表示されたページ内のリンクオブジェクトを選択すると、そのリンクオブジェクトに対応づけられるアイテムのアイテムページに遷移する。本実施形態において、生成部113は、取得部112により取得されたアイテムについて、受け付けられたクエリに適合する度合の順位を特定する。クエリに適合する度合の順位の特定方法として、例えば既存の検索システムにおいて検索結果を表示する際に検索クエリに適合する度合を特定する技術を適用することができる。そして、生成部113は、特定した順位が高い順に、取得部112により取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを配置した検索結果ページを生成する。
【0035】
図5に生成部113により生成された検索結果ページの一例を示す。図5に示す検索結果ページ500は、受付部111が、クエリとしてキーワード「ワイン」をショッパー端末200aから受け付けたときに生成する検索結果ページである。検索結果ページ500は、取得部112により取得されたアイテムに関連する検索結果アイテム情報501_1〜501_4を含む。検索結果アイテム情報501_1〜501_4はそれぞれ、図4に示すアイテムDB121に格納されるアイテムID「I201」,「I202」,「I101」,「I103」のアイテムに関連する情報である。なお、図5に示す例では、4つの検索結果アイテム情報501_1〜501_4が例示されているが、検索結果ページ500には、取得部112により取得されたアイテムの数に対応する検索結果アイテム情報が含まれているものとする。検索結果アイテム情報501_1〜501_4はそれぞれ、アイテムの画像から構成されるアイテム画像オブジェクト502_1〜502_4と、アイテム名を表すテキストから構成されるアイテム名オブジェクト503_1〜503_4と、アイテムの価格を表すテキストから構成される価格オブジェクト504_1〜504_4と、アイテムの送料を表すテキストから構成される送料オブジェクト505_1〜505_4と、アイテムを販売するマーチャントの名前を表すテキストから構成されるマーチャント名オブジェクト506_1〜506_4と、を含む。例えば、検索結果アイテム情報501_1〜501_4に含まれるオブジェクトのうち、アイテム画像オブジェクト502_1〜502_4及びアイテム名オブジェクト503_1〜503_4が、リンクオブジェクトに相当する。すなわち、アイテム画像オブジェクト502_1〜502_4及びアイテム名オブジェクト503_1〜503_4はそれぞれ、アイテムID「I201」,「I202」,「I101」,「I103」のアイテムページへのリンクを含む。例えば、ショッパーがショッパー端末200aのウェブブラウザに表示された検索結果ページ500において、アイテム画像オブジェクト502_1を選択すると、アイテムID「I201」のアイテムページに遷移する。
【0036】
送信部114は、生成部113により生成されたページを、受付部111により受け付けられたクエリを送信したショッパー端末200に送信する。例えば、受付部111がショッパー端末200aからクエリ「ワイン」を受け付け、生成部113が図5に示す検索結果ページ500を生成すると、送信部114はショッパー端末200aに検索結果ページ500を送信する。
【0037】
保存部115は、受付部111により受け付けられたクエリと、生成部113により生成されたページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムと、生成されたページ内における当該アイテムの順位と、を対応づけて履歴に保存する。具体的には、保存部115は、受付部111により受け付けられたクエリと、取得部112により取得されたアイテムのアイテムIDと、生成部113により特定されたアイテムの順位と、クエリを受け付けた日時と、を対応付けて検索履歴DB122に保存する。
【0038】
図6に検索履歴DB122に格納されたデータの一例を示す。図6に示すように、検索履歴DB122は、クエリと、アイテムIDと、順位履歴とを対応付けて格納する。順位履歴は、クエリが受け付けられた日時と、その日時に受け付けられたクエリにおけるアイテムの順位とを含む。例えば、受付部111がショッパー端末200aから日時「2018/02/15 10:00」にクエリ「ワイン」を受け付け、取得部112がクエリ「ワイン」に適合するアイテムとして、アイテムID「I101」,「I103」,「I201」,「I202」のアイテムを取得し、生成部113が取得されたアイテムについてそれぞれ順位「3」,「4」,「1」,「2」を特定したとする。この場合、保存部115は、図6に示すように、クエリ「ワイン」及びアイテムID「I101」,「I103」,「I201」,「I202」と対応付けて、日時「2018/02/15 10:00」における各アイテムの順位を順位履歴として保存する。
【0039】
報告部116は、生成部113により生成されたページに配置されたリンクオブジェクトに対応付けられるアイテムのそれぞれについて、受付部111により受け付けられたクエリに対応付けられて履歴に保存された順位が以前より下がっていれば、当該アイテムに対応付けられる管理者に、その旨を報告する。具体的には、報告部116は、検索履歴DB122を参照し、受付部111により受け付けられたクエリに対応する各アイテムについて、その順位が前回の順位と比較して下がっているか否かを判定する。そして、報告部116は、順位が下がっているアイテムについて、そのアイテムに対応付けられる管理者として例えばそのアイテムを販売するマーチャントをアイテムDB121を参照して特定し、そのマーチャントに順位が下がった旨のメッセージを含む電子メール(報告メール)を送信する。
【0040】
例えば、報告部116は、受付部111により受け付けられたクエリ「ワイン」について、保存部115により図6の検索履歴DB122に示すように順位履歴が保存された場合、クエリ「ワイン」に対応する最新の順位と、その直前の順位とを比較する。そして、報告部116は、アイテムID「I101」について順位が「2」から「3」に下がったこと、及びアイテムID「I202」について順位が「1」から「2」に下がったことを判定する。そして、報告部116は、アイテムDB121を参照し、アイテムID「I101」に対応するマーチャントID「M001」のマーチャント宛に、クエリ「ワイン」についてアイテムID「I101」の順位が「2」から「3」に下がった旨のメッセージを含む報告メールを送信する。また、報告部116は、アイテムDB121を参照し、アイテムID「I202」に対応するマーチャントID「M002」のマーチャント宛に、クエリ「ワイン」についてアイテムID「I202」の順位が「1」から「2」に下がった旨のメッセージを含む報告メールを送信する。
【0041】
図7に報告部116により送信される報告メールの一例を示す。図7に示す報告メール600は、アイテムID「I101」に対応するマーチャントID「M001」のマーチャント宛に、クエリ「ワイン」についてアイテムID「I101」の順位が「2」から「3」に下がった旨のメッセージを含む報告メールの一例である。
【0042】
次に、本発明の実施形態にかかるサーバ装置100の動作について説明する。図8は、サーバ装置100により実行される報告処理の流れを表すフローチャートである。本処理は、例えば、操作部106を介してユーザから本処理の開始を指示する入力を受け付けたことを契機として開始する。
【0043】
本処理が開始されると、受付部111は、ショッパー端末200からクエリを受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。受付部111は、クエリを受け付けるまで待機する(ステップS101;No)。
【0044】
受付部111がショッパー端末200からクエリを受け付けると(ステップS101;Yes)、取得部112は、アイテムDB121を参照して、ステップS101において受け付けたクエリに適合するアイテムを取得する(ステップS102)。
【0045】
次に、生成部113は、ステップS102において取得されたアイテムについて、ステップS101において受け付けられたクエリに適合する順位を特定する(ステップS103)。
【0046】
次に、生成部113は、ステップS102において取得されたアイテムに対応付けられるリンクオブジェクトを、ステップS103において特定された順位に従って配置する検索結果ページを生成する(ステップS104)。
【0047】
そして、送信部114は、ステップS104において生成された検索結果ページを、ステップS101において受け付けたクエリを送信したショッパー端末200に送信する(ステップS105)。
【0048】
そして、保存部115は、ステップS101において受け付けられたクエリと、ステップS102において取得されたアイテムと、ステップS103において特定された順位とを対応づけて検索履歴DB122に保存する(ステップS106)。
【0049】
そして、報告部116は、検索履歴DB122を参照し、ステップS101において受け付けられたクエリについて、最新の順位が前回の順位よりも下がったアイテムがあるか否かを判定する(ステップS107)。報告部116は、順位が下がったアイテムがないと判定した場合(ステップS107;No)、ステップS101に戻る。
【0050】
報告部116は、順位が下がったアイテムがあると判定した場合(ステップS107;Yes)、アイテムDB121を参照し、順位が下がったアイテムを販売するマーチャント宛に順位が下がった旨の報告メールを送信する(ステップS108)。そして、サーバ装置100は、ステップS101に戻り、例えば操作部106を介してユーザから本処理の終了を指示する入力を受け付けるまで上記の処理を繰り返し実行する。
【0051】
以上説明したように、本発明の実施形態に係るサーバ装置100は、ショッパー端末200からクエリを受け付けると、そのクエリに適合するアイテムの検索結果ページをショッパー端末200に送信するとともに、そのクエリにおけるアイテムの順位を検索履歴DB122に保存する。そして、サーバ装置100は、そのクエリにおけるアイテムの順位が下がったと判定した場合、そのアイテムを販売するマーチャントに報告する。従って、サーバ装置100は、アイテムの検索結果における順位の変動に係る情報をマーチャントに提供することができる。
【0052】
また、一般的に、電子市場の運営者でない第三者が、本実施形態のようにクエリにおけるアイテムの順位が下がった場合にマーチャントに報告するというサービスを提供しようとする場合、その第三者はショッパーが使用すると考えられるクエリを予想して定期的に電子市場内を検索し、検索結果を保存すると考えられる。このような第三者が提供しうるシステムと異なり、本実施形態に係るサーバ装置100は、電子市場の運営者が管理するものであり、ショッパー端末200からのクエリやその検索結果をリアルタイムに取得することができるため、リアルタイムなショッパーの動向を反映した報告をマーチャントに提供することができる。
【0053】
また、本発明の実施形態に係るサーバ装置100は、受け付けられたクエリについてアイテムの順位が下がったときに、そのアイテムを販売するマーチャントに報告する。そのため、短期間に同じクエリが何度も使用されたとしても、アイテムの順位が下がらない限りサーバ装置100は報告を送信しない。
【0054】
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。即ち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0055】
例えば、上記の実施形態において、サーバ装置100の取得部112は、受付部111により受け付けられたクエリに適合するアイテムを取得する際、所定数を上限として、アイテムを取得してもよい。例えば、取得部112は、取得するアイテムの上限数が20の場合、クエリに適合するアイテムのうち、適合する順位が20位以内のアイテムを取得する。このように取得するアイテムの上限数を定めることにより、検索履歴DB122に保存されるデータ量の増大を抑制することができる。
【0056】
また、例えば、上記の実施形態において、サーバ装置100の保存部115は、検索履歴DB122に保存されたデータのうち、保存されてから所定期間経過したデータを消去してもよい。例えば、保存部115は、検索履歴DB122の順位履歴の日時が現在日時から所定期間経過した順位履歴について消去してもよい。これにより、検索履歴DB122に保存されるデータ量の増大を抑制することができる。
【0057】
また、例えば、上記の実施形態において、サーバ装置100の報告部116は、所定期間内に受け付けた回数が所定数以上であるクエリについて、アイテムの順位が下がった旨を報告してもよい。例えば、報告部116は、受付部111により受け付けられたクエリについて、検索履歴DB122の順位履歴を参照し、最新の日時から所定期間内にそのクエリを受け付けた回数が所定数以上か否かを判定する。そして、報告部116は、受け付けた回数が所定数以上のクエリについて、順位が下がったアイテムに対応付けられたマーチャントに、そのアイテムの順位が下がった旨を報告する。これにより、サーバ装置100は、受け付ける頻度が高いクエリ、すなわち最近ショッパーに人気があるクエリにおける順位の低下をマーチャントに報告することができる。
【0058】
なお、本発明に係るサーバ装置100は、上記の機能を実現するための構成を予め備えて提供されることも可能な他、プログラムの適用により、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を、本発明に係るサーバ装置100として機能させることもできる。即ち、上記実施形態で例示したサーバ装置100による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器を制御するCPU等が実行できるように、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器に適用することで、そのパーソナルコンピュータや情報端末機器を本発明に係るサーバ装置100として機能させることができる。また、本発明に係るサービス方法は、サーバ装置100を用いて実施できる。
【0059】
また、このようなプログラムは、上記に限られず、任意の方法で適用可能である。プログラムを、例えば、コンピュータが読取可能な記録媒体[CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical disc)等]に格納して適用できる他、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより適用することもできる。
【符号の説明】
【0060】
1 サービスシステム
100 サーバ装置
101 制御部
102 ROM
103 RAM
104 表示部
105 通信部
106 操作部
107 バス
111 受付部
112 取得部
113 生成部
114 送信部
115 保存部
116 報告部
121 アイテムDB
122 検索履歴DB
200(200a〜200n) ショッパー端末
300(300a〜300n) マーチャント端末
400 インターネット
500 検索結果ページ
501_1〜501_4 検索結果アイテム情報
502_1〜502_4 アイテム画像オブジェクト
503_1〜503_4 アイテム名オブジェクト
504_1〜504_4 価格オブジェクト
505_1〜505_4 送料オブジェクト
506_1〜506_4 マーチャント名オブジェクト
600 報告メール
図1
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