(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6581921
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】集合住宅インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
H04M 9/00 20060101AFI20190912BHJP
【FI】
H04M9/00 D
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-34554(P2016-34554)
(22)【出願日】2016年2月25日
(65)【公開番号】特開2017-152974(P2017-152974A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2018年11月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】清水 研
【審査官】
藤江 大望
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−53633(JP,A)
【文献】
特開2013−211726(JP,A)
【文献】
特開2012−151779(JP,A)
【文献】
特開2012−204867(JP,A)
【文献】
特開2012−204868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M9/00−9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機と、来訪者からの呼び出しに居住者が応答ための居室親機と、管理人が居住者と通話するための管理室親機と、各機器間の通信を制御する制御装置とを有する集合住宅インターホンシステムであって、
前記居室親機は、人感センサを具備すると共に、
前記人感センサの感知動作を受けて、居室親機ID及び感知時刻情報から成るセンサ動作情報を前記制御装置へ送信するセンサ情報送信部を有し、
前記制御装置は、受信した前記センサ動作情報を蓄積するセンサ動作情報記憶部と、
前記センサ動作情報記憶部に蓄積された情報を基に、個々の住戸において居住者の在室確率の高い時間帯を算出する通知時間帯演算部と、
算出した通知時間帯を通知時間帯テーブルとして記憶する通知時間帯テーブル記憶部と、
居住者に対するお知らせ有りを居室親機毎に通知する通知制御部とを有し、
前記通知制御部は、前記管理室親機或いは前記制御装置に接続されたお知らせ入力手段からお知らせ情報が入力されると各居室親機に一斉配信すると共に、
前記通知時間帯テーブルの情報に基づいて、前記居室親機毎にお知らせ有りを通知することを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項2】
前記居室親機は、前記センサ動作情報を一時的に保存する一時記憶部を有し、
前記センサ情報送信部は、一定時間間隔で前記一時記憶部に保存された前記センサ動作情報を前記制御装置へ一括送信することを特徴とする請求項1記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項3】
来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機と、来訪者からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機と、管理人が居住者と通話するための管理室親機と、各機器間の通信を制御する制御装置とを有する集合住宅インターホンシステムであって、
前記制御装置には、お知らせ情報を入力して前記居室親機に配信するための情報端末が接続されて成り、
前記居室親機は、人感センサを具備すると共に、
前記人感センサの感知動作を受けて、居室親機ID及び感知時刻情報から成るセンサ動作情報を前記情報端末に送信するセンサ情報送信部を有する一方、
前記情報端末は、受信した前記センサ動作情報を蓄積するセンサ動作情報記憶部と、
前記センサ動作情報記憶部に蓄積された情報を基に、個々の住戸の居住者の在室確率の高い時間帯を算出する通知時間帯演算部と、
算出した通知時間帯を通知時間帯テーブルとして記憶する通知時間帯テーブル記憶部と、
居住者に対するお知らせ有りを居室親機毎に通知する通知制御部とを有し、
前記通知制御部は、各居住者に対するお知らせ情報が前記情報端末から入力されると、各居室親機に一斉配信すると共に、
前記通知時間帯テーブルの情報に基づいて、前記居室親機毎にお知らせ有りを通知することを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項4】
前記居室親機は、前記センサ動作情報を一時的に保存する一時記憶部を有し、
前記センサ情報送信部は、一定時間間隔で前記一時記憶部に保存された前記センサ動作情報を一括して前記情報端末へ送信することを特徴とする請求項3記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項5】
前記通知時間帯演算部は、前記居室親機から送信される最新の前記センサ動作情報を基に前記通知時間帯テーブルを定期的に更新することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の集合住宅インターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅インターホンシステムに関し、特に管理室親機或いは外部の情報端末からお知らせ情報を個々の居室親機に配信できる集合住宅インターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
管理室親機や外部端末から、回覧等のお知らせ情報を各居室親機へ一斉配信する集合住宅インターホンシステムがある。例えば、特許文献1の集合住宅インターホンシステムでは、各居室親機への一斉配信に加えて、特定の居室親機に対して音声メッセージを送信できた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−53633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のお知らせを配信できる集合住宅インターホンシステムは、簡易な操作でお知らせを一斉配信でき、送信操作する管理人等の負担は小さかった。しかしながら、生活習慣は各家庭によって様々であり、不在の時間にお知らせ情報が送信される場合が多く、せっかく送信したお知らせ情報も後から確認可能であっても見逃される場合が多く、有効に活用できていなかった。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、個々の住戸において居住者がお知らせ情報を見る確率が高い時間帯にお知らせ情報有りを通知する集合住宅インターホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に請求項1の発明は、来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機と、来訪者からの呼び出しに居住者が応答ための居室親機と、管理人が居住者と通話するための管理室親機と、各機器間の通信を制御する制御装置とを有する集合住宅インターホンシステムであって、居室親機は、人感センサを具備すると共に、人感センサの感知動作を受けて、居室親機ID及び感知時刻情報から成るセンサ動作情報を制御装置へ送信するセンサ情報送信部を有し、制御装置は、受信したセンサ動作情報を蓄積するセンサ動作情報記憶部と、センサ動作情報記憶部に蓄積された情報を基に、個々の住戸において居住者の在室確率の高い時間帯を算出する通知時間帯演算部と、算出したお知らせ通知時間帯を記憶する通知時間帯テーブルと、居住者に対するお知らせ有りを居室親機毎に通知する通知制御部とを有し、通知制御部は、管理室親機或いは制御装置に接続されたお知らせ入力手段からお知らせ情報が入力されると各居室親機に一斉配信すると共に、通知時間帯テーブルの情報に基づいて、居室親機毎にお知らせ有りを通知することを特徴とする。
この構成によれば、お知らせ情報は一斉配信されるが、その通知は算出された居住者の在室確率の高い時間帯に合わせて居室親機毎に行われるため、配信されたお知らせ情報を居住者が見る確率が高まる。
また、先ずお知らせ情報が先に配信されるため、居住者はお知らせ有りの通知が来る前に確認することもでき、居住者が休み等で在宅の場合は直ぐに確認できる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、居室親機は、センサ動作情報を一時的に保存する一時記憶部を有し、センサ情報送信部は、一定時間間隔で一時記憶部に保存されたセンサ動作情報を制御装置へ一括送信することを特徴とする。
この構成によれば、センサ動作情報は一定時間を空けて一括送信されるので、制御装置と個々の居室親機とが頻繁に通信する状態を無くすことができ、トラフィックの混雑による通信エラーの発生を防止できる。
【0008】
請求項3の発明は、来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機と、来訪者からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機と、管理人が居住者と通話するための管理室親機と、各機器間の通信を制御する制御装置とを有する集合住宅インターホンシステムであって、制御装置には、お知らせ情報を入力して居室親機に配信するための情報端末が接続されて成り、居室親機は、人感センサを具備すると共に、人感センサの感知動作を受けて、居室親機ID及び感知時刻情報から成るセンサ動作情報を情報端末に送信するセンサ情報送信部を有する一方、情報端末は、受信したセンサ動作情報を蓄積するセンサ動作情報記憶部と、センサ動作情報記憶部に蓄積された情報を基に、個々の住戸の居住者の在室確率の高い間帯を算出する通知時間帯演算部と、算出したお知らせ通知時間帯を記憶する通知時間帯テーブルと、居住者に対するお知らせ有りを居室親機毎に通知する通知制御部とを有し、通知制御部は、各居住者に対するお知らせ情報が情報端末から入力されると、各居室親機に一斉配信すると共に、通知時間帯テーブルの情報に基づいて、居室親機毎にお知らせ有りを通知することを特徴とする。
この構成によれば、お知らせ情報は一斉配信されるが、その通知は居住者が在室する確率の高い時間帯に合わせて居室親機毎に行われるため、配信されたお知らせ情報を居住者が見る確率が高まる。また、お知らせ情報を送信する装置を制御装置とは独立して設けるため、制御装置の負担を軽減できる。
加えて、先ずお知らせ情報が先に配信されるため、居住者はお知らせ有りの通知が来る前に確認することもでき、居住者が休み等で在宅の場合は直ぐに確認できる。
【0009】
請求項4の発明は請求項3に記載の構成において、居室親機は、センサ動作情報を一時的に保存する一時記憶部を有し、センサ情報送信部は、一定時間間隔で一時記憶部に保存されたセンサ動作情報を一括して情報端末へ送信することを特徴とする。
この構成によれば、センサ動作情報は一定時間を空けて一括送信されるので、情報端末と個々の居室親機とが頻繁に通信する状態を無くすことができ、トラフィックの混雑による通信エラーの発生を防止できる。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成において、通知時間帯演算部は、居室親機から送信される最新のセンサ動作情報を基に通知時間帯テーブルを定期的に更新することを特徴とする。
この構成によれば、通知時間帯テーブルは、定期的に書き換えられるため、常に最新の情報により時間帯を設定でき、居住者の生活リズムの変化に対応できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、お知らせは一斉配信されるが、その通知は算出された居住者の在室確率の高い時間帯に合わせて居室親機毎に行われるため、配信されたお知らせ情報を居住者が見る確率が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る集合住宅インターホンシステムの構成図であり、1は集合住宅のエントランス等に設置されて来訪者が居住者を呼び出して通話するために操作する集合玄関機、2は各住戸に設置されて集合玄関機1からの呼び出しに居住者が応答して通話するための居室親機、3は管理人室に設置されて居住者や来訪者と管理人が通話するために操作する管理室親機、4は集合玄関機1と居室親機2の間等の各機器間の通信を制御する制御装置である。
【0014】
また、5はお知らせ情報を作成するための画像入力装置であり、例えば管理人室に設置されており、入力されたお知らせ情報は制御装置4に送信される。更に6は外部からお知らせ情報を送信する情報端末である。尚、お知らせ情報とは、各住戸への回覧情報やイベント情報、催し物情報等である。
【0015】
集合玄関機1、管理室親機3は伝送線L1,L2により制御装置4に接続され、居室親機2は親機幹線L3を介して制御装置4に接続されている。また、画像入力装置5はLAN等の通信線L4により制御装置4に接続され、情報端末6はインターネット等の公衆通信網Nを介して制御装置4に接続されている。この情報端末6は例えばパーソナルコンピュータが使用される。
【0016】
図2は居室親機2の部分回路ブロック図を示している。
図2に示すように居室親機2は、集合玄関機1に備えられたカメラ11の撮像映像やお知らせ情報を表示するモニタ21、映像処理部22、人感センサ23、映像やお知らせ情報の保存に加えて人感センサ23の感知動作情報を一時保存する記憶部24、通話するためのマイク25a及びスピーカ25b、マイク25a及びスピーカ25bを制御する通話回路部26、居室親機2を制御する親機CPU27、制御装置4と通信する親機通信IF28等を備えている。
【0017】
図3は制御装置4の部分回路ブロック図を示している。
図3に示すように、制御装置4は、居室親機2から送信された人感センサ23の動作情報を記憶するセンサ動作情報記憶部41、お知らせ情報有りを通知する住戸毎の時間帯を記憶する通知時間帯テーブル記憶部42、通知時間帯の演算に加えて機器間の通信/通話を制御する制御装置CPU43、集合玄関機1、居室親機2、管理室親機3と通信する第1通信IF44、画像入力装置5と通信する第2通信IF45、情報端末6と通信する第3通信IF46等を備えている。
【0018】
上記の如く構成された集合住宅インターホンシステムの動作は以下のようである。但し、集合玄関機1で住戸を選択して居住者を呼び出し、居室親機2で応答操作されると通話が可能となる動作、また呼出操作されるとカメラ11の撮像映像が居室親機2へ送信される動作等については従来と同様であるためここでは説明を省略し、お知らせ情報を居室親機2へ送信する動作、及びお知らせ有りを通知する動作について説明する。
【0019】
人感センサ23が居住者を検出する(感知動作する)と、親機CPU27の制御により居室親機ID情報及び感知時刻情報を具備したセンサ動作情報が制御装置4へ送信される。但し、このセンサ動作情報の送信は、居室親機2毎に送信時刻が設定されており、例えば、予め設定されたそれぞれ異なる時刻に1日分のデータが1日に1回送信される。そして、送信したデータは記憶部24から消去される。
【0020】
制御装置4では、制御装置CPU43の制御により受信したセンサ動作情報が居室親機2単位でセンサ動作情報記憶部41に蓄積される。
そして、センサ動作情報が一定期間蓄積されたら、蓄積された情報を基に制御装置CPU43により居住者の在室時間帯が解析され、求めた在室確率の高い時間帯からなる通知時間帯テーブルが通知時間帯テーブル記憶部42に記憶される。この在室確率の解析方法としては、例えば単位時間帯ごとの感知回数を蓄積してヒストグラムを作成し、最も多い時間帯が例えば1時間単位で判定され、判定された時間帯が通知時間帯として設定される。尚、この通知時間帯は、一日の時間帯の中で数カ所設けても良い。また、解析された通知時間帯は、新たに送信されたデータを基に定期的に更新され、通知時間帯テーブルが書き換えられる。
【0021】
こうして通知時間帯テーブルが作成された状態で、お知らせ情報が入力されたら、制御機CPU43が各居室親機2へ一斉配信する。尚、配信されたお知らせ情報は居室親機2の記憶部24に保存される。また、このお知らせ情報は、管理室親機3、画像入力装置5、情報端末6の何れかから或いは全てが使用されて入力される。
その後、制御機CPU43により、通知時間帯テーブル記憶部42のデータに基づくタイミングで、個々の居室親機2にお知らせ有りの通知が成される。この通知を受けた居室親機2では、親機CPU27の制御によりモニタ21に新着情報がある旨の表示が成されるか、受信しているお知らせ情報が表示される。また、新着のお知らせ情報がある旨のメッセージが報音される。
【0022】
このように、お知らせ情報は一斉配信されるが、その通知は算出された居住者の在室確率の高い時間帯に合わせて居室親機2毎に行われるため、配信されたお知らせ情報を居住者が見る確率が高まる。
また、センサ動作情報は一定時間を空けて一括送信されるので、制御装置4と個々の居室親機2とが頻繁に通信する状態を無くすことができ、トラフィックの混雑による通信エラーの発生を防止できる。
更に、通知時間帯テーブルは、定期的に書き換えられるため、常に最新の情報により時間帯を設定でき、居住者の生活リズムの変化に対応できる。
加えて、先ずお知らせ情報が先に配信されるため、居住者はお知らせ有りの通知が来る前に確認することもでき、居住者が休み等で在宅の場合は直ぐに確認できる。
【0023】
次に、集合住宅インターホンシステムの他の形態を説明する。上記実施形態の情報端末6は単にお知らせ情報を作成する手段の一つであり、制御装置4にお知らせ通知時間帯を演算させて通知時間帯テーブルを記憶させたが、この演算機能を情報端末6に持たせても良い。
尚、この場合、お知らせ情報は情報端末6で作成される。そして、制御装置4は本来の動作である機器間通信の制御を実施するのみで良く、居室親機2から送信されたセンサ動作情報は通信端末6に転送される。
【0024】
以下、お知らせ通知時間帯を演算する機能を情報端末6に設けた場合の動作を具体的に説明する。
図4はこの場合の情報端末6の部分回路ブロック図を示している。
図4に示すように、情報端末6は、お知らせ情報や演算結果を表示するディスプレイ61、情報を入力する操作部62、センサ動作情報記憶部63、通知時間帯テーブル記憶部64、情報端末6を制御する情報端末CPU65、公衆通信網Nを介して制御装置4と通信する情報端末通信IF66等を備えている。
【0025】
この構成によるお知らせ情報の居室親機2へ送信は以下の様である。人感センサ23が居住者を検出する(感知動作する)と、親機CPU27の制御により居室親機ID情報及び感知時刻情報を具備したセンサ動作情報が制御装置4へ送信される。尚、上記実施形態と同様に、センサ動作情報の送信は居室親機2毎に送信時刻が設定されており、例えば1日に1回送信される。そして、制御装置4は受信したセンサ動作情報を公衆通信網Nを介して情報端末6に転送する。
【0026】
センサ動作情報を受信した情報端末6では、情報端末CPU65の制御により居室親機2単位でセンサ動作情報がセンサ動作情報記憶部63に蓄積され、一定期間センサ動作情報が蓄積されたら、蓄積された情報を基に居住者の在室時間帯が解析され、解析して求めた在室時間帯情報からなる通知時間帯テーブルが通知時間帯テーブル記憶部64に記憶される。尚、上記実施形態と同様に、解析された通知時間帯は、新たに送信されたデータを基に定期的に更新される。
【0027】
こうして通知時間帯テーブルが作成された状態で、情報端末6においてお知らせ情報が作成されて配信操作されたら、制御装置4を経由して各居室親機2に一斉配信される。配信されたお知らせ情報は居室親機2の記憶部24に保存される。
その後、情報端末CPU65により、通知時間帯テーブル記憶部64のデータに基づくタイミングで、個々の居室親機2にお知らせ有りの通知が成される。この通知を受けた居室親機2では、親機CPU27の制御によりモニタ21に新着情報がある旨の表示が成されるか、受信している知らせ情報が表示される。また、新着のお知らせ情報がある旨のメッセージが報音される。
【0028】
このように、外部の情報端末6にお知らせの通知時間帯を演算させても良く、人感センサ23の感知動作情報を基に情報端末6が居住者が在室する確率の高い時間帯を算出して、その時間帯に合わせて居室親機2毎にお知らせ有りの通知が成されるため、居住者は送信されたお知らせ情報を見る確率が高まる。また、お知らせ情報を送信する装置を制御装置4とは独立して設けるため、制御装置4の負担を軽減できる。
また、センサ動作情報は一定時間を空けて一括送信されるので、情報端末6と個々の居室親機2とが頻繁に通信する状態を無くすことができ、トラフィックの混雑による通信エラーの発生を防止できる。
更に、通知時間帯テーブルは、定期的に書き換えられるため、常に最新の情報により時間帯を設定でき、居住者の生活リズムが変わっても対応できる。
加えて、先ずお知らせ情報が先に配信されるため、居住者はお知らせ有りの通知が来る前に確認することもでき、居住者が休み等で在宅の場合は直ぐに確認できる。
【0029】
尚、上記実施形態では、人感センサ23を居室親機2に一体に設けているが、居室親機2の近傍に設置すれば別体であっても良い。また、居室親機2はセンサ動作情報を特定の時刻に一括送信しているが、感知する毎に送信しても良い。
【符号の説明】
【0030】
1・・集合玄関機、2・・居室親機、3・・管理室親機、4・・制御装置、5・・画像入力装置(お知らせ入力手段)、6・・情報端末(お知らせ入力手段)、23・・人感センサ、24・・記憶部(一時記憶部)、27・・親機CPU(センサ情報送信部)、41・・センサ動作情報記憶部、42・・通知時間帯テーブル記憶部、43・・制御装置CPU(通知時間帯演算部、通知制御部)、63・・センサ動作情報記憶部、64・・通知時間帯テーブル記憶部、65・・情報端末CPU(通知時間帯演算部、通知制御部)。