(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6581935
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】運搬台車
(51)【国際特許分類】
B62B 3/00 20060101AFI20190912BHJP
B62B 3/02 20060101ALI20190912BHJP
【FI】
B62B3/00 Z
B62B3/02 G
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-63057(P2016-63057)
(22)【出願日】2016年3月28日
(65)【公開番号】特開2017-177827(P2017-177827A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2018年11月9日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 販売した場所:小牧木材株式会社(岐阜県岐阜市西改田若宮94) 販売日:平成28年1月7日 〔刊行物等〕 販売した場所:信和株式会社 大阪支店(大阪府吹田市江坂1−23−101 大同生命江坂ビル10F) 販売日:平成28年1月20日 〔刊行物等〕 展示会名:鹿島工販展示会 開催場所:鹿島工販株式会社(茨城県神栖市木崎2398−17) 展示日:平成28年1月27日 〔刊行物等〕 展示会名:2016年春の感謝際 開催場所:株式会社近藤商会(北海道帯広市西19条北1丁目5−12) 展示日:平成28年2月13日 〔刊行物等〕 展示会名:KIF・北ツール2016年合同展示会 開催場所:北見サンドーム(北海道北見市東三輪1番10) 展示日:平成28年2月19日〜20日 〔刊行物等〕 展示会名:京都マルテーフェア 開催場所:京都パルスプラザ大展示場(京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町5) 展示日:平成28年2月20日〜21日 〔刊行物等〕 展示会名:山口いきいきフェアin宇部 開催場所:宇部市俵田記念体育館(山口県宇部市恩田町4−1−1) 展示日:平成28年2月26日〜27日 〔刊行物等〕 展示会名:2016年幕張どてらい市 開催場所:幕張メッセ国際展示場(千葉県千葉市美浜区中瀬2−1) 展示日:平成28年2月27日〜28日 〔刊行物等〕 展示会名:2016年サンリード東北株式会社フェア 開催場所:盛岡地区勤労者共同福祉センター(岩手県盛岡市紫波郡矢巾町流通センター南1丁目2−7) 展示日:平成28年2月27日〜28日 〔刊行物等〕 展示会名:株式会社サクライ展示会 開催場所:株式会社サクライ(新潟市東区豊2−6−56) 展示日:平成28年3月3日 〔刊行物等〕 展示会名:有限会社上越機材商会展示会 開催場所:有限会社上越機材商会(新潟県上越市石橋2−5−40) 展示日:平成28年3月3日 〔刊行物等〕 展示会名:株式会社東北船用品青森支店展示会 開催場所:株式会社東北船用品青森支店(青森県青森市宇野木宇野尻37−731) 展示日:平成28年3月5日 〔刊行物等〕 展示会名:パナロード展示会 開催場所:パナロード(三重県松阪市市場庄町1169) 展示日:平成28年3月5日 〔刊行物等〕 展示会名:西三河合同展示会 開催場所:愛知県碧南市須磨町1−16 展示日:平成28年3月5日 〔刊行
(73)【特許権者】
【識別番号】000136170
【氏名又は名称】株式会社ピカコーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】見良津 建太郎
【審査官】
林 政道
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3141978(JP,U)
【文献】
独国特許発明第102012000077(DE,B3)
【文献】
特開2000−118404(JP,A)
【文献】
特許第4339394(JP,B2)
【文献】
特開平09−099841(JP,A)
【文献】
特開2001−039102(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 1/00− 5/08
B65D 19/00−19/44
B60B 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦部材(2)と横部材(3)とを隅部材(4)で連結して平面視矩形状に形成した台枠(5)と、前記対向する縦部材(2)を連結する少なくとも2本の平行な取付体(7)と、各取付体(7)の両端側に取り付けられた車輪(9)とを有する運搬台車であって、
前記各取付体(7)は一対の平行な型材(7A)で形成され、各型材(7A)は台枠(5)に固定される装着部(7a)と、この装着部(7a)から下方に突出していて車輪(9)の座板(9a)の一側縁を下から受持可能な係合部(7b)とを有し、前記装着部(7a)及び係合部(7b)は型材(7A)の略全長に亘って形成されていることを特徴とする運搬台車。
【請求項2】
前記台枠(5)は対向する横部材(3)を連結する少なくとも1本の縦桟材(6)を有し、前記取付体(7)は縦部材(2)及び縦桟材(6)と連結する3本が平行に設けられ、取付体(7)の各型材(7A)は装着部(7a)の外側端部から上方へ突出していて縦部材(2)と縦桟材(6)との間に入り込む上側壁(7c)を有していることを特徴とする請求項1に記載の運搬台車。
【請求項3】
前記隅部材(4)は、支柱(11)を挿入可能な挿通孔(12)を形成した筒部(4A)と、この筒部(4A)の外周面から突出していて縦部材(2)を挟んで連結する一対の縦連結片(4B)及び横部材(3)を挟んで連結する一対の横連結片(4C)とを有し、
前記筒部(4A)内に挿通孔(12)と連通して挿通孔(12)と同心の溝底を有する逃げ溝(13)を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の運搬台車。
【請求項4】
前記台枠(5)の外周面を形成する筒部(4A)の外周面に、緩衝材(14)を係止する係合溝(15)を上下方向に長く形成していることを特徴とする請求項3に記載の運搬台車。
【請求項5】
前記台枠(5)の内周側に位置する筒部(4A)の外周面に、ナット(16)の対向2辺と係合する一対の平行な係合リブ(4D)を上下方向に長く形成していることを特徴とする請求項3又は4に記載の運搬台車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物を載置して運搬する運搬台車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の運搬台車は、特許文献1に開示されているように、縦部材と横部材とを隅部材で連結して平面視矩形状に形成した台枠と、この台枠の対向する横部材を連結する2本の縦桟材と、台枠の対向する縦部材を連結する4本の横桟材とを有し、前記縦部材と横部材と縦桟材と横桟材とにキャスタ輪の座板を取り付ける取付板が固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5364283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来技術は、キャスタ輪の座板を取り付ける取付板は、キャスタ輪毎に必要とし、個別に縦部材と横部材と縦桟材と横桟材とにボルト締結しなければならなく、左右キャスタ輪相互の位置関係も寸法を計測しながら行わなければならなく、製作が面倒になっており、しかも取付板は縦部材を連結する横桟材の役目をしていない。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした運搬台車を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、台枠の2辺の縦部材を連結する取付体を対称形状の一対の型材で形成し、この各型材に装着部と車輪の座板を下から受持可能な係合部とを設けることにより、台枠を強固にしながら、車輪を簡単かつ容易に取り付けられるようにした運搬台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、縦部材2と横部材3とを隅部材4で連結して平面視矩形状に形成した台枠5と、前記対向する縦部材2を連結する少なくとも2本の平行な取付体7と、各取付体7の両端側に取り付けられた車輪9とを有する運搬台車であって、
前記各取付体7は一対の平行な型材7Aで形成され、各型材7Aは台枠5に固定される装着部7aと、この装着部7aから下方に突出していて車輪9の座板9aの一側縁を下から受持可能な係合部7bとを有し、前記装着部7a及び係合部7bは型材7Aの略全長に亘って形成されていることを特徴とする。
【0007】
第2に、前記台枠5は対向する横部材3を連結する少なくとも1本の縦桟材6を有し、前記取付体7は縦部材2及び縦桟材6と連結する3本が平行に設けられ、取付体7の各型材7Aは装着部7aの外側端部から上方へ突出していて縦部材2と縦桟材6との間に入り込む上側壁7cを有していることを特徴とする。
第3に、前記隅部材4は、支柱11を挿入可能な挿通孔12を形成した筒部4Aと、この筒部4Aの外周面から突出していて縦部材2を挟んで連結する一対の縦連結片4B及び横部材3を挟んで連結する一対の横連結片4Cと
を有し、
前記筒部4A内に挿通孔12と連通して挿通孔12と同心の溝底を有する逃げ溝13を形成していることを特徴とする。
【0008】
第4に、前記台枠5の外周面を形成する筒部4Aの外周面に、緩衝材14を係止する係合溝15を上下方向に長く形成していることを特徴とする。
第5に、前記台枠5の内周側に位置する筒部4Aの外周面に、ナット16の対向2辺と係合する一対の平行な係合リブ4Dを上下方向に長く形成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、台枠を強固にしながら、車輪を簡単かつ容易に取り付けることができる。
即ち、請求項1に係る発明は、対向する縦部材2を連結する少なくとも2本の平行な取付体7がそれぞれ一対の平行な型材7Aで形成され、この各型材7Aは台枠5に固定される装着部7aと、この装着部7aから下方に突出していて車輪9の座板9aの一側縁を下から受持可能な係合部7bとを有するので、台枠5を強固にしながら、車輪9を簡単かつ容易に取り付けることができ、装着部7a及び係合部7bは型材7Aの略全長に亘って形成されているので、型材7Aを押し出し成形材で簡単に製作することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、台枠5は少なくとも1本の縦桟材6を有し、取付体7は縦部材2及び縦桟材6と連結する3本が平行に設けられ、取付体7の各型材7Aは装着部7aの外側端部から上方へ突出していて縦部材2と縦桟材6との間に入り込む上側壁7cを有しているので、台枠5をより強固に構成できる。
請求項3に係る発明は、隅部材4は、筒部4A内に挿通孔12と連通して挿通孔12と同心の溝底を有する逃げ溝13を形成しているので、強度を損なうことなく軽量に形成できる。
【0011】
請求項4に係る発明は、筒部4Aの外周面に、緩衝材14を係止する係合溝15を上下方向に長く形成しているので、緩衝材14の取り付けが容易であり、筒部4Aを押し出し成形で簡単に製作することができる。
請求項5に係る発明は、筒部4Aの外周面に一対の平行な係合リブ4Dを上下方向に長く形成している、筒部4Aの強度向上とナット16の廻り止めとが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態を示す運搬台車の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜9において、運搬台車1は、台枠5と、この台枠5の底面側に固定の3本の平行な取付体7と、各取付体7の両端側に取り付けられた計6個の車輪9とを有し、台枠5の4隅にハンドル又は仕切り棒となる支柱11を立設可能にしている。
前記台枠5は、2本の平行な縦部材2と2本の平行な横部材3とを4個の隅部材4で連結して平面視矩形状(長方形状)に形成し、2本の縦部材2の間に、両端が横部材3と連結する少なくとも2本の縦桟材6を設け、縦部材2、横部材3及び縦桟材6の上面に天板10を固定している。
【0014】
縦部材2、横部材3及び縦桟材6の下面には、2本の横部材3の間に3本の平行な取付体7が架設されている。
なお、運搬台車1は運搬移動方向に長い長方形状であるので、長手方向を縦方向とし、長手方向に長い部材を縦部材と称し、それと直交する方向を横方向とし、横方向に長い部材を横部材と称する。しかし、台枠5は、縦横を逆にして、縦部材2を横部材と称し、横部材3を縦部材と称してもよい。
【0015】
図2〜4において、車輪9はキャスタ輪であって、平面視略四角形状の座板9aに縦軸廻り回動自在にヨーク9bを支持し、このヨーク9bに横軸廻り回転自在にタイヤ9cを支持している。なお、車輪9は縦軸のない1方向回転輪を使用してもよい。
前記各取付体7は、対称形状の一対の平行な型材7Aで形成され、各型材7Aは台枠5の下面に固定される装着部7aと、この装着部7aから下方に突出していて車輪9の座板9aの一側縁を下から受持可能な係合部7bと、装着部7aの外側端部から上方へ突出し
ていて縦部材2と縦桟材6との間に入り込む上側壁7cと、装着部7aの上面側に形成されている六角ボルト頭の2面幅を溝幅とする上溝7dとを有している。
【0016】
型材7Aは、アルミ合金を押し出し成形したものであり、前記装着部7a、係合部7b及び上溝7dは型材7Aの略全長に亘って形成されており、上側壁7cは型材7Aの略全長に亘って形成されるが、縦桟材6に対応する部位が削除されている。
型材7Aの装着部7aは、平帯板形状であって、一対の縦部材2の下面と2本の縦桟材6の下面とに当接して、リベット又はボルト等の締結具で固定されている。
【0017】
型材7Aの係合部7bは、断面L字形状であって、装着部7aとの間に車輪9の座板9aが挿入される溝を形成している。一対の型材7Aを対向させると係合部7bの溝が対向し、それぞれの溝に座板9aの一側縁を挿入することにより、座板9aの平行な一対の側縁を下から受持する。
一対の型材7Aの係合部7b間隔は、座板9aの一対の側縁間隔であり、一対の係合部7bに係合した車輪9は、型材7Aの長手方向(横方向)には位置調整可能であるが、それと直交する縦方向には不動であり、縦方向の位置が決定されている。
【0018】
座板9aは横方向の位置を決定してボルト等の締結具21を介して装着部7aに固定される。締結具21は頭が上溝7dに入って廻り止めされ、座板9aを貫通して下端からナットが螺合される。上溝7dにナットを挿入してもよい。
取付体7は一対の型材7Aの間隔、即ち、係合部7bの間隔を変更することにより、座板9aの大きさの異なる車輪9の取り付けも可能になる。
【0019】
型材7Aの上側壁7cは、上下方向の高さが縦部材2及び縦桟材6の高さと略等しく、縦部材2と縦桟材6との間及び2本の縦桟材6の間に入り込み、それらの側面と当接可能になっており、台枠5、取付体7等に捻れるような外力が加わったときに、上側壁7cが縦部材2、縦桟材6等と当接して、外力を分散し、耐力を発揮する。
図1、2、4〜9において、前記縦部材2、横部材3及び縦桟材6はアルミ合金等で角パイプ形状に形成され、隅部材4もアルミ合金で押し出し成形されている。
【0020】
隅部材4は、挿通孔12を形成した筒形状の筒部4Aと、縦部材2を挟んで連結する一対の縦連結片4B及び横部材3を挟んで連結する一対の横連結片4Cと、一対の平行な係合リブ4Dとを上下両端に亘って長く形成している。
隅部材4の筒部4Aは、内周に支柱11の下端を挿入可能な挿通孔12を形成し、かつこの挿通孔12と連通して挿通孔12と同心の溝底を有する逃げ溝13を対向2カ所に形成しており、下部に支柱11の下端を止めるためのボルト17を挿通している。
【0021】
筒部4Aは、挿通孔12の全周で支柱11を受ける必要がないため、逃げ溝13を形成して材料の減少及び軽量化を図っており、外周部に縦連結片4B、横連結片4C及び係合リブ4Dを形成することにより、強度向上を図っている。
一対の縦連結片4Bは、台枠5の内側の片は縦部材2の上下高さと略同じ寸法であり、外側の片が内側の片より大きく、筒部4Aの全長と略同じであり、外側片と内側片とで縦部材2の端部を挟んで、リベット又はボルト等の締結具で締結される。
【0022】
一対の横連結片4Cは、
図7に示すように、一対の縦連結片4Bと対称形状であり、台枠5の内側の片は横部材3の上下高さと略同じ寸法であり、外側の片が内側の片より大きく、筒部4Aの全長と略同じであり、外側片と内側片とで横部材3の端部を挟んで、リベット又はボルト等の締結具で締結される。
前記縦連結片4B及び横連結片4Cの内側片が縦部材2や横部材3より下方へ突出していないことにより、車輪9をキャスタ輪にして回動しても、内側片と接触しないようにしている。
【0023】
一対の係合リブ4Dは、縦連結片4B及び横連結片4Cの内側片の近傍に位置し、その突出高さは低く、ボルト17に螺合するナット16の高さに略等しい。前記ボルト17は筒部4Aの下部の貫通孔に挿通しながら係合リブ4Dに廻り止めされたナット16に螺合する。このボルト17は支柱11の下部を貫通してもよいが、支柱11の下端を載置して下方への抜けを止めるものでもよい。
【0024】
前記筒部4Aの外周面で縦連結片4B及び横連結片4Cの外側片の近傍には、突出高さ
の低い縦リブ4Eが形成されている。この縦リブ4Eも筒部4Aの全長に形成され、隅部材4の強度向上を図っている。
縦リブ4Eと同じく筒部4Aの外周面で縦連結片4B及び横連結片4Cの外側片の近傍、即ち、台枠5の外周面を形成する筒部4Aの外周面には、緩衝材14を係止する係合溝15が上下方向に長く形成されている。両係合溝15は断面L字形状で、対称形状になっており、平面視山形形状の緩衝材14の両裾部の係止突起14aを係合する。
【0025】
緩衝材14は樹脂製の基板14A上にゴム、又は樹脂のクッション材14Bを添設して形成され、基板14Aに一体成形された係止突起14aを係合溝15に上側から挿入し、ボルト17を貫通して筒部4Aの外周面に添設される。
図1、5、8、9において、台枠5の上面の天板10は、アルミ板を平面視串刺し形状に形成しており、2本の縦桟材6の上面を覆う中央部10aと、この中央部10aから両側横方向にはみ出して取付体7の間の上方を覆う4つの横突出部10bとを有している。
【0026】
前記中央部10aの長手方向両端は屈曲されていて、それぞれ横部材3の外面にリベット等で固着され、横突出部10bの突出端は屈曲されていて、それぞれ縦部材2の外面にリベット等で固着されている。
この天板10の上面が荷物の載置面となり、天板10が切り欠かれている台枠5の上面は空間凹部10cとなり、下方の取付体7が露出しており、この6カ所の空間凹部10cは、台枠5上に別の台枠5を載置したときに6個の車輪9が収まる空間となる。
【0027】
図10は台枠5の上面の天板10の変形例を示しており、平面視串刺し形状の鉄板の中央部10aに2本の滑り止め帯25aが形成され、4つの横突出部10bのそれぞれに2本の滑り止め帯25bが形成されている。各滑り止め帯25a、25bは鉄板をエンボス加工して、表面に多数の凸部が形成されている。滑り止め帯25a、25bは中央部10a及び横突出部10bにそれらの幅より細い幅で1本ずつ、又は複数本ずつ形成してもよい。
【0028】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、
図1〜10に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、台枠5は、2本の平行な縦部材2と2本の平行な横部材3とを4個の隅部材4で連結して平面視正方形状に形成し、2本の縦部材2の間に両端が横部材3と連結する2本の縦桟材6を設け、上面に平面視十字形状の天板10を固定し、下面に2本の横部材3に沿って取付体7を架設し、各取付体7の両端に車輪9を取り付けて、4輪台車としてもよく、また8輪台車等にしてもよい。
【0029】
また、台枠5は縦桟材6を割愛してもよい。
さらに、台枠5、取付体7、天板10等はアルミ材で形成されているが、鉄材、鋼材等で形成することも可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 運搬台車
2 縦部材
3 横部材
4 隅部材
4A 筒部
4B 縦連結片
4C 横連結片
4D 係合リブ
5 台枠
6 縦桟材
7 取付体
7A 型材
7a 装着部
7b 係合部
7c 上側壁
9 車輪
11 支柱
12 挿通孔
13 逃げ溝
14 緩衝材
16 ナット