(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
癌、自己免疫異常、炎症性疾患、移植拒絶及び線維症からなる群より選択される疾患の予防又は治療のための医薬の製造において使用するための、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、CXCR7受容体の調節剤であり、特に癌などのCXCL12受容体及び/又はCXCL11受容体の活性化に反応する疾患の予防又は治療に有用な、式(I)の新規な縮合7員環誘導体を提供するものである。癌の予防又は治療において、式(I)の化合物は、抗新生物治療剤及び/又は放射線療法と組み合わせて使用してもよい。
【0013】
1) 本発明の第1の側面は、式(I)の化合物に関する:
【化1】
式中、
環(A)は7員環を表し、
− Y
1及びY
2は、いずれもCH
2を表し;かつ
−− Xは−CH
2−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
−− Xは
*−CO−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
−− Xは
*−CH
2−NR
5−CO−を表し;又は
− Y
1は、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1は、水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2はCH
2又はCOを表し;かつ
−− Xは
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
−− Xは
*−CH
2−CO−NR
5−を表し;又は
− Y
1はCH
2又はCOを表し;Y
2は、O、CH
2又はNR
Y2を表し、R
Y2は、水素又は(C
1−3)アルキルを表し;かつ
−− Xは
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表すか;又は、
−− Xは
*−NR
5−CO−CH
2−を表し;
アステリスクは、基Y
1に結合する結合(bond)を示し;
R
5は、
− (C
1−6)アルキル;
− 1個の(C
1−3)アルコキシ、シアノ、ビニル;エチニル又は(C
1−3)アルコキシ−カルボニルで置換された(C
1−4)アルキル;
− −CO−R
10(R
10は(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
3−4)アルケンオキシ;(C
3−4)アルキンオキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−5)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキルであって、当該シクロアルキルが1又は2個の置換基により任意に置換され、前記置換基が、独立に、フルオロ又は(C
1)フルオロアルキルである、上記(C
3−6)シクロアルキル;又は−NR
10aR
10b(R
10a及びR
10bは、独立に、水素、(C
1−4)アルキル又は(C
3−6)シクロアルキルを表すか、又は、R
10a及びR
10bは、それらが結合する窒素と一緒に5〜7員の飽和環を形成する。)を表す。);
− (C
2−4)フルオロアルキル;
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル;
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記(C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含み;当該シクロアルキルが、1又は2個のメチル置換基で任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;
を表し;
(R
1)
nは、(C
1−4)アルキル(特にメチル)、(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ)、ハロゲン、(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)及びシアノから独立に選択される1又は2個の任意の置換基(即ち、nは、整数の0、1又は2を表す。)を表し;
L
1は、−NH−CH
2−
*;−O−CH
2−
*;−CH
2−CH
2−及び−CH=CH−;から選択される2員のリンカー基を表し;アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示し;
L
2は、−(C
1−3)アルキレン−(特に、−CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH
2−CH
2−及び−CH
2−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基、好ましくは−CH
2−)を表し;
Ar
1は、フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールは、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され、前記置換基は、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ);(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ);ハロゲン;又はシアノから独立に選択され;
R
4は、
− (C
2−6)アルキル;
− 1個の(C
1−4)アルコキシ、シアノ又はヒドロキシで置換されるか;又は、2個の置換基により置換され、前記置換基が(C
1−3)アルコキシ又はヒドロキシから独立に選択される(C
2−5)アルキル;
− 1個のヒドロキシにより任意にさらに置換された(C
2−3)フルオロアルキル;
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6及びR
7は、独立に、水素;(C
1−4)アルキル;−CO−(C
1−4)アルコキシ;−SO
2−(C
1−3)アルキル;(C
2−3)フルオロアルキル;(C
3−6)シクロアルキル又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルを表し、上記の基において、独立に、前記(C
3−6)シクロアルキル基は、1個の環酸素原子を任意に含み、当該(C
3−6)シクロアルキル基は、独立に、メチルにより任意に置換される。);
− −(C
1−3)アルキレン−CO−R
8(R
8は(C
1−4)アルコキシ(特にエトキシ)を表すか;又は、R
8はNR
81R
82を表し、R
81及びR
82は、独立に、水素又は(C
1−4)アルキルを表すか、又は、R
81及びR
82は、それらが結合する窒素と一緒に、2個のフッ素置換基により任意に置換された4〜6員の飽和環を形成する。)(特に、そのようなNR
81R
82は3,3−ジフルオロアゼチジニルを表す。);
− (C
3−6)シクロアルキル又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル(上記の基において、シクロアルキル基は、独立に、1個のヒドロキシにより任意に置換される。);
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル(上記の基において、(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基は、下記から独立に選択される:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は、
−− 環硫黄環原子における2個のオキソ置換基(すなわち、−SO
2−基を形成する);及び/又は
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);及び/又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;及び/又は、
−− (C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル基の場合には、架橋(C
1−3)アルキル基に結合した環炭素原子に結合したメチル);
を表す。
【0014】
式(I)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子などの、1又は2以上のキラル又は不斉中心を含んでいてもよい。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0015】
NR
5の窒素原子は、2個を超えるCO又はSO
2基に直接結合することは無いものと解される;特に、最大で、2個のCO基、又は1個のSO
2基と0個のCO基に結合し;好ましくは、最大で、a)1個のCO基、又はb)1個のSO
2基に結合する。
【0016】
本発明はまた、同位体標識された、特に
2H(デューテリウム)標識された態様1)〜28)に従う式(I)の化合物をも含み、当該同位体標識された化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によってそれぞれ置き換えられていることを除いては、式(I)の化合物と同一である。同位体標識された、特に
2H(デューテリウム)標識された式(I)の化合物、及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体
2H(デューテリウム)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in−vivoでの半減期が長くなり、あるいは、必要用量を減らすことができ、又は、チトクロームP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の1つの態様においては、式(I)の化合物は同位体標識されていないか、又は、それらは1若しくは2以上のデューテリウム原子によってのみ標識されている。副態様においては、式(I)の化合物は全く同位体標識されていない。同位体標識された式(I)の化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してもよい。
【0017】
本出願において、点線で描かれる結合は、記載された基の結合点を示す。例えば、下記の基
【化2】
は、1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル基である。
【0018】
化合物、塩、医薬組成物、疾患等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩等をも意味することが意図されている。
【0019】
態様1)〜28)に従う式(I)の化合物に対するいかなる言及も、適切かつ好都合なように、そのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)をも指すものと解される。
【0020】
「薬学的に許容される塩」という用語は、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ最小の望ましくない毒性作用を示す塩を意味する。そのような塩としては、対象化合物中の塩基性基及び/又は酸性基の存在に応じた、無機又は有機の酸及び/又は塩基付加塩が挙げられる。参考としては、例えば、「Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties、Selection and Use.」、P.Heinrich Stahl、Camille G.Wermuth(Eds.)、Wiley−VCH、2008;及び「Pharmaceutical Salt
s and Co−crystals」、Johan Wouters and Luc
Quere(Eds.)、RSC Publishing、2012を参照されたい。
【0021】
ここに記載される定義は、態様1)〜26)のいずれか1つに定義されるような式(I)の化合物に対して一律に適用されるものであり、特段の定義によってより広い又はより狭い定義が与えられない限り本明細書及び請求項を通じて準用される。当然ながら、ある用語の定義又は好ましい定義が、ここに定義されるいずれか又は他のすべての用語のいずれか又は好ましい定義におけるそれぞれの用語を、独立して(及びそれらと共に)定義し置き換えるものであってよい。
【0022】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素又は臭素、好ましくはフッ素又は塩素を意味する。基Ar
1の置換基に対し、この用語は、好ましくは塩素又は臭素を意味する。
【0023】
「アルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を意味する。「(C
x−y)アルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル基を意味する。例えば、(C
1−6)アルキル基は、1〜6個の炭素原子を含む。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、3−メチル−ブチル、2,2−ジメチル−プロピル及び3,3−ジメチル−ブチルである。いかなる疑義をも避けるために、ある基が例えばプロピル又はブチルと称される場合には、それらは、それぞれn−プロピル、n−ブチルを意味する。好ましくはメチル及びエチルである。最も好ましくはメチルである。R
4に対して用いられる(C
2−6)アルキル基の例は、エチル、3−メチル−ブチル及び3,3−ジメチル−ブチルである。R
5に対して用いられる(C
1−6)アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル、1−メチル−プロピル及び1,2−ジメチル−プロピルであり;好ましいR
5アルキル基は、エチル、プロピル及びイソブチルである。R
10に対して用いられる(C
1−5)アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル及び2,2−ジメチル−プロピルであり、好ましくはメチル及びエチルである。
【0024】
R
4に対して用いられる置換(C
2−5)アルキル基の例は、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル及び2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルであり;特に2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル及び2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピルである。好ましくは、特に2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル等の、1個のヒドロキシにより置換された(C
2−4)アルキル基である。
【0025】
「−(C
x−y)アルキレン−」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、x〜y個の炭素原子を含み、2価の結合した、前記部分で定義したアルキル基を意味する。好ましくは、−(C
1−y)アルキレン基の結合点は、1,1−ジイル、1,2−ジイル又は1,3−ジイル配置である。好ましくは、−(C
2−y)アルキレン基の結合点は、1,2−ジイル又は1,3−ジイル配置である。リンカーL
2としての、−(C
1−3)アルキレン−基の例は、メチレン、エチレン、エタン−1,1−ジイル及びプロピレンである。R
4に対して用いられる置換基−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7としては、−(C
2−4)アルキレン−基の例は、特に、エチレン及びプロピレンであり、好ましくはエチレンである。
【0026】
R
4に対して用いられる−(C
1−3)アルキレン−CO−R
8基の例は、エトキシカルボニル−メチル、3−アミノ−3−オキソプロピル及び(3,3−ジフルオロアゼチジ
ニル)−3−オキソ−プロピルである。
【0027】
R
4に対して用いられる−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7基の例は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、2−(ブチルメチルアミノ)−エチル、3−ジメチルアミノ−プロピル、2−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−エチル、2−[(tert−ブトキシカルボニル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(tert−ブトキシカルボニル)−エチルアミノ]−エチル、2−[(tert−ブトキシカルボニル)−イソプロピルアミノ]−エチル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−[(tert−ブチル)−アミノ]−エチル、2−(アリル−メチルアミノ)−エチル、2−(メチル−プロパ−2−イニル−アミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−メタンスルフォニルアミノ−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[メチル−(テトラヒドロフラン−3−イル)−アミノ]−エチル、2−[エチル−(3−メチル−オキセタン−3−イル−メチル)−アミノ]−エチルである。好ましくは、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−エチルアミノ−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−[(tert−ブチル)−アミノ]−エチル及び2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチルであり;特に、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−エチルアミノ−エチル及び2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル;とりわけ2−ジメチルアミノ−エチルである。
【0028】
「アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、アルキル基が前記部分で定義した通りである、アルキル−O−基を意味する。「(C
x−y)アルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルコキシ基を意味する。例えば、(C
1−4)アルコキシ基は、「(C
1−4)アルキル」という用語が前記の意味を有する、式(C
1−4)アルキル−O−の基を意味する。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。好ましくはエトキシであり、そして特にメトキシである。R
10に対して用いられる(C
1−5)アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ及び2,2−ジメチル−プロポキシである。
【0029】
「アルケニル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、2〜5個の炭素原子及び1つの炭素−炭素二重結合を含む直鎖又は分枝鎖炭化水素鎖を意味する。「(C
x−y)アルケニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルケニル基を意味する。例えば、(C
2−C
5)アルケニル基は2〜5個の炭素原子を含む。アルケニル基の例は、ビニル、プロパ−1−エン−1−イル、2−メチルプロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、そして特にアリルである。
【0030】
「アルキニル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、2〜5個の炭素原子及び1つの炭素−炭素三重結合を含む直鎖又は分枝鎖炭化水素鎖を意味する。「(C
x−y)アルキニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という
用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキニル基を意味する。例えば、(C
2−C
5)アルキニル基は2〜5個の炭素原子を含む。アルキニル基の例は、プロパ−2−イン−1−イルである。
【0031】
「フルオロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1〜3個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル基を意味する。「(C
x−y)フルオロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したフルオロアルキル基を意味する。例えば、(C
1−3)フルオロアルキル基は、1〜3個の炭素原子を含み、1〜7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルキル基の代表的な例としては、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメチル等の(C
1)フルオロアルキル基である。R
5に対して用いられる(C
2−4)フルオロアルキル基の例は、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロエチル及び3−フルオロプロピルである。置換基R
10に対して用いられる(C
1−3)フルオロアルキルの例は、トリフルオロメチル及び1,1−ジフルオロエチルである。R
4に対して用いられる任意に置換された(C
2−3)フルオロアルキル基の例は、3,3,3−トリフルオロ−プロピル及び2−ヒドロキシ−3,3,3−トリフルオロ−プロピルである。
【0032】
「フルオロアルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1〜3個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルコキシ基を意味する。「(C
x−y)フルオロアルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したフルオロアルコキシ基を意味する。例えば、(C
1−3)フルオロアルコキシ基は、1〜3個の炭素原子を含み、1〜7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルコキシ基の代表的な例としては、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ及び2,2,2−トリフルオロエトキシが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメトキシ及びジフルオロメトキシ等の(C
1)フルオロアルコキシ基である。
【0033】
「シアノ」という用語は、基−CNを意味する。
【0034】
「シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、3から6個の炭素原子を含む単環式の飽和炭化水素環を意味する。「(C
x−C
y)シクロアルキル」(x及びyはそれぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。例えば、(C
3−6)シクロアルキル基は、3〜6個の炭素原子を含む。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルである。好ましくは、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルであり;特にシクロプロピルである。基R
5に対して用いられる(C
3−6)シクロアルキル基の例は、シクロブチル及びシクロペンチルであり;特にシクロブチルである。基R
4に対して用いられる(C
3−6)シクロアルキル基が、1個のヒドロキシにより任意に置換されている場合には、例は4−ヒドロキシ−シクロヘキシルである。
【0035】
「(C
x−y)シクロアルキル−(C
x−y)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
x−y)アルキレン基を介して分子の残り部分に結合している、前記部分で定義した(C
x−y)シクロアルキル基を意味する。そのような基の具体的な例はシクロプロピル−メチルである。基R
5に対して用いられる(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル基の例は、シクロプロピル−メチル及びシクロヘキシル−メチルであり;
好ましくはシクロプロピル−メチルである。基R
10に対して用いられる(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル基の例は、シクロヘキシル−メチルである。基R
4に対して用いられる(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル基の例は、シクロプロピル−メチルである。基R
4に対して用いられる(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル基の当該シクロアルキルが、1個のヒドロキシにより任意に置換されている場合には、例は、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチルである。
【0036】
「1個の環酸素原子を任意に含むシクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。加えて、当該シクロアルキルの環炭素原子の1つが、酸素原子により置き換えられていてもよい。そのような基の例は、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル等のシクロアルキル基;並びにオキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロ−2H−ピラニル等の酸素含有基である。置換基R
5(すなわち、1個の環酸素原子を任意に含む当該シクロアルキルが、窒素原子に結合する。)に対して用いられる場合、環酸素原子(存在する場合)は、好ましくは、少なくとも2個の環炭素原子によって当該窒素原子から分離される。置換基R
5に対して用いられるそのような基の例は、特に、シクロブチル及びシクロペンチル等のシクロアルキル基;並びにオキセタン−3−イル及びテトラヒドロフラン−3−イルである。好ましくはシクロブチルである。基R
10に対して用いられる、1個の環酸素原子を任意に含む、任意に置換されたシクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、2−フルオロシクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、1−トリフルオロメチル−シクロプロピル及びテトラヒドロフラン−3−イルである。好ましくは2−フルオロシクロプロピル及び2,2−ジフルオロシクロプロピルである。
【0037】
置換基R
5に対して用いられる、1個の環酸素原子を任意に含む、任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル基の例は、シクロプロピル−メチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル−メチル及び1−シクロプロピル−エチルであり;特にシクロプロピル−メチル及びシクロブチルメチルである。
【0038】
「ヘテロシクリル」という用語は、明示的により狭く定義されない限り、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の(特に1個の)環ヘテロ原子(特に1個の窒素原子、2個の窒素原子又は1個の窒素原子及び1個の酸素原子;好ましくは、そのようなヘテロシクリルは1個の環窒素原子を含む。)を含む、飽和単環式炭化水素環を意味する。「(C
x−y)ヘテロシクリル」という用語は、x〜y個の環原子を含むそのようなヘテロシクリル基を意味する。ヘテロシクリル基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。基R
4に対して用いられるヘテロシクリル基の例は、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イル及び1,1−ジオキソ−テトラヒドロチオフェン−3−イルである。好ましくは、1−メチル−ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イルであり、特にピロリジン−3−イルである。
【0039】
「(C
x−y)ヘテロシクリル−(C
x−y)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
x−y)アルキレン基を介して分子の残り部分に結合する前記部分で定義した(C
x−y)ヘテロシクリル基を意味する。R
4に対して用いられる(C
4−6)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル基としては、−(C
1−3)アルキレン−基の例は、特にメチレン及びエチレンである。基R
4に対して用いられるそのような(C
4−6)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル基のヘテロシクリル基部分の例は、ピロリジン−1−イル、1−メチル−ピロリジン−2−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、2−オ
キソ−ピロリジン−1−イル、2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、1−メチル−ピペリジン−2−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、モルフォリン−4−イル、3−メチル−オキセタン−3−イル、ピロリジン−3−イル、[1,4]ジオキサン−2−イル、ピペラジン−1−イル、アゼパン−1−イル、3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル、3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル、3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル及び4,4−ジフルオロピペリジン−1−イルである。R
4に対して用いられる(C
4−6)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル基の具体的な例は、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、3−メチル−オキセタン−3−イル−メチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。好ましくは2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル及び2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルであり;特に2−(ピロリジン−1−イル)−エチルである。
【0040】
「アリール」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、フェニル又はナフチル、特にフェニルを意味する。上記のアリール基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0041】
フェニルを表す置換基Ar
1の例は、特に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され(特に、1又は2個の置換基により置換され)、当該置換基は、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択されるものである。副態様において、前記置換基は、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;及びハロゲンから;特に、(C
1−3)フルオロアルキル;及びハロゲンから独立に選択される。具体的な例は、フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2−クロロ−4−フルオロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、4−ブロモ−フェニル、2−メチル−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2−メトキシ−フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、3,4−ジメトキシ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、2−トリフルオロメトキシ−フェニル、3−トリフルオロメトキシ−フェニル、4−トリフルオロメトキシ−フェニルである。好ましくは、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル及び4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニルであり;特に、2−クロロ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル及び2−ブロモ−フェニルである。
【0042】
「アリール−(C
x−y)アルキル−」という用語は、前記部分に定義する(C
x−y)アルキレン基を介して(特に、メチレン又はエチレン基を介して)分子の残り部分に結
合した、前記部分に定義するアリール基(「フェニル−(C
x−y)アルキル−」基の特別の場合には、フェニル基)を意味する。アリール/フェニル−(C
x−y)アルキル−のアリール/フェニル基部分は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。置換基R
4に対して用いられるフェニル−(C
1−3)アルキル−基の例は、ベンジル、2−トリフルオロメチル−ベンジル及び2−(4−フルオロ−フェニル)−エチルである。
【0043】
「ヘテロアリール」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、それぞれが酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される、1個から最大で4個までのヘテロ原子を含む、5〜10員の単環式又は二環式の芳香環を意味する。そのようなヘテロアリール基の例は、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、シノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリダジニル及びイミダゾチアゾリルである。上記のヘテロアリール基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。Ar
1が「5又は6員のヘテロアリール」を表す場合、当該用語は、上記の5又は6員の基を意味する。特に、この用語は、ピラゾリル、イミダゾリル又はチアゾリル等の、少なくとも1個の窒素原子及び窒素、酸素若しくは硫黄から選択される任意に1個のさらなるヘテロ原子を含む5員のヘテロアリール;又はピリミジニル、ピラジニル若しくはピリジニル等の、1若しくは2個の窒素原子を含む6員のヘテロアリールを意味する。特に、この用語はピリジニルを意味する。置換基Ar
1に対しては、そのような5又は6員のヘテロアリール基は、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され(特に、1若しくは2個の置換基により置換され)、当該置換基は、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される。副態様において、置換基は、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;及びハロゲン;特に(C
1−4)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;及びハロゲンから独立に選択される。例は、1−メチル−イミダゾール−2−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル、5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−4−イル、4−メチル−チアゾール−2−イル、2−トリフルオロメチル−チアゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、イソキサゾール−5−イル、5−メチル−イソキサゾール−3−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル;ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリジン−2−イル、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、3−フルオロ−ピリジン−2−イル、5−フルオロ−ピリジン−2−イル、3−クロロ−ピリジン−5−イル、5−クロロ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−4−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、5−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル、4−メトキシ−ピリジン−2−イルであり;好ましくは3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イルである。
【0044】
「ヘテロアリール−(C
x−y)アルキル−」という用語は、上記で定義した(C
x−
y)アルキレン基を介して(特にメチレン又はエチレン基を介して)分子の残り部分に結合する、上記で定義したヘテロアリールを意味する。ヘテロアリール−(C
x−y)アルキル−のヘテロアリール基部分は、未置換であるか又は明示的に定義するように置換される。特に、それは未置換であるか又は1個の(C
1−4)アルキルにより置換される。置換基R
4に対して用いられるヘテロアリール−(C
1−3)アルキル−基の例は、(1−メチル−イミダゾール−2−イル)−メチル、1−(1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル)−エタン−1−イル、(4−メチル−チアゾール−2−イル)−メチル、(ピリジン−2−イル)−メチル及びイソキサゾール−5−イルメチルである。
【0045】
以下に、本発明のさらなる態様を記載する:
2) 第2の態様は、
環(A)が7員環を表し、
− Y
1及びY
2が、いずれもCH
2を表し;かつ
−− Xが−CH
2−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
−− Xが
*−CO−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
−− Xが
*−CH
2−NR
5−CO−を表し;又は、
− Y
1が、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCH
2を表し;かつ
−− Xが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
−− Xが
*−CH
2−CO−NR
5−を表し;又は、
− Y
1が、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCOを表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表し;又は、
− Y
1がCH
2を表し;Y
2が、O、CH
2又はNR
Y2を表し、R
Y2が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;かつ
−− Xが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表すか;又は
−− Xが
*−NR
5−CO−CH
2−を表し;又は、
− Y
1がCOを表し;Y
2が、O、CH
2又はNR
Y2を表し、R
Y2が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表し;
アステリスクが基Y
1に結合する結合(bond)を示す;
態様1)に従う化合物に関する。
【0046】
3) 別の態様は、環(A)が7員環を表し、
− Y
1及びY
2が、いずれもCH
2を表し;かつXが−CH
2−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
− Y
1及びY
2が、いずれもCH
2を表し;かつXが
*−CO−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
− Y
1及びY
2が、いずれもCH
2を表し;かつXが
*−CH
2−NR
5−CO−を表すか;又は、
− Y
1が、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCH
2を表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1が、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCH
2を表し;かつXが
*−CH
2−CO−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1が、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCOを表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1がCH
2を表し;Y
2が、CH
2、O又はNR
Y2を表し、R
Y2が水素又は(C
1−3)アルキルを表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表すか;又は、
− Y
1がCH
2を表し;Y
2がCH
2を表し;かつXが
*−NR
5−CO−CH
2−を表すか;又は、
− Y
1がCOを表し;Y
2が、CH
2、O又はNR
Y2を表し、R
Y2が水素、(C
1−3)アルキルを表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表し;
アステリスクは、基Y
1に結合する結合(bond)を示す;態様1)に従う化合物に関し;
副態様において、環(A)は特に7員環を表し、
− Y
1及びY
2が、いずれもCH
2を表し;かつXが−CH
2−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
− Y
1が、O、CH
2、NH又はNR
Y1を表し、R
Y1が(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCH
2を表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1がOを表し、Y
2がCH
2を表し;かつXが
*−CH
2−CO−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1が、O又はNR
Y1を表し、R
Y1が(C
1−3)アルキルを表し;Y
2がCOを表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1がCH
2を表し;Y
2がO又はCH
2を表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表すか;又は、
− Y
1がCOを表し;Y
2がOを表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表し;
アステリスクが基Y
1に結合する結合(bond)を示す。
【0047】
4) 別の態様は、
− Y
1及びY
2が、いずれもCH
2を表し;かつXが−CH
2−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
− Y
1が、O、CH
2、NHを表し、又は;Y
2がCH
2を表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1がOを表し;Y
2がCOを表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
− Y
1がCH
2を表し;Y
2がO又はCH
2を表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表すか;又は、
− Y
1がCOを表し;Y
2がOを表し;かつXが
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表し;
アステリスクが基がY
1に結合する結合(bond)を示す;
態様1)に従う化合物に関する。
【0048】
5) 別の態様は、R
5が、
− (C
1−6)アルキル[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル];
− 1個の(C
1−3)アルコキシにより置換された(C
1−4)アルキル[特に、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−1−メチル−エチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキルであって、当該シクロアルキルが1又は2個のフルオロにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル;又は−NR
10aR
10b(R
10a及びR
10bは、独立に、水素、(C
1−4)アルキル又は(C
3−6)シクロアルキルを表すか、又は、R
10a及びR
10bは、それらが結合する窒素と一緒に5〜7員の飽和環を形成する。)を表す。);[特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−
フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(シクロヘキシル−メチル)−カルボニル、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニル、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、ブチル−カルバモイル、tert−ブチル−カルバモイル、シクロヘキシル−カルバモイル、ジメチルカルバモイル、(ピロリジン−1−イル)−カルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、(2,2−ジメチル−プロポキシ)−カルボニル、(2−フルオロ−エトキシ)−カルボニル、(2−メトキシ−エトキシ)−カルボニルである。]
− (C
2−4)フルオロアルキル[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル];
− (C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、そのような(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルは、シクロプロピル−メチル、シクロブチル−メチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチルである。];
を表す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関し;
副態様において、R
5は、特にエチル、プロピル、イソブチル、メチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル又はシクロプロピル−メチルを表す。
【0049】
6) 別の態様は、R
5が、
− (C
1−6)アルキル[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル];
− 1個の(C
1−3)アルコキシにより置換された(C
1−4)アルキル[特に、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−1−メチル−エチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;又は1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキルであって、1又は2個のフルオロにより任意に置換された上記(C
3−6)シクロアルキルを表す。);[特に、R
10は、(C
1−5)アルキル、(C
1−3)フルオロアルキル又は(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキルを表し;特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニルであり;とりわけメチル−カルボニル、エチル−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル又は(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニルである。];
− (C
2−4)フルオロアルキル[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、(C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含む、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、そのような(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルは、シクロプロピル−メチル、シクロブチル−メチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチルである。];
を表す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関し、
副態様において、R
5は、特にエチル、プロピル、イソブチル、メチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル又はシクロプロピル−メチルを表す。
【0050】
7) 別の態様は、R
5が、
− (C
1−6)アルキル;[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル;とりわけエチル、プロピル又はイソブチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;又は1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキルであって、当該シクロアルキルが、未置換であるか又は1若しくは2個のフルオロにより置換された、上記(C
3−6)シクロアルキルを表す。);[特に、R
10は、(C
1−5)アルキル又は(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキルを表し;特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニルであり;とりわけメチル−カルボニル、エチル−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル又は(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニルである。];
− (C
2−4)フルオロアルキル;[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル;とりわけ3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル;[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル;とりわけシクロブチル];又は
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、シクロプロピル−メチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチル;とりわけシクロプロピル−メチル又はシクロブチル−メチル];
を表す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関し、
副態様において、R
5は、特にエチル、プロピル、イソブチル、メチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル又はシクロプロピル−メチルを表す。
【0051】
8) 別の態様は、(R
1)
nが、(C
1−4)アルキル(特にメチル)、(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ)、ハロゲン、(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)及びシアノから独立に選択される1個の任意の置換基を表し(すなわち、nが整数の0又は1を表す。);(特に、(R
1)
nが存在しないか、又は、1個のメチル、メトキシ、ハロゲン又はトリフルオロメチル置換基を表し;好ましくは(R
1)
nが存在しない)、態様1)〜7)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0052】
9) 別の態様は、(R
1)
nが存在しない、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化
合物に関する。
【0053】
10) 別の態様は、L
1が、−NH−CH
2−
*、−O−CH
2−
*及び−CH
2CH
2−から選択される2員のリンカー基を表し(特に、L
1が−NH−CH
2−
*を表し);アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0054】
11) 別の態様は、L
1が−NH−CH
2−
*を表し;アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0055】
12) 別の態様は、L
2が、−CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH
2−CH
2−及び−CH
2−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基を表す(特に−CH
2−)、態様1)〜11)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0056】
13) 別の態様は、L
2が、−CH
2−、−CH(CH
3)−及び−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基を表す(特に−CH
2−)、態様1)〜11)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0057】
14) 別の態様は、L
2が−CH
2−を表す、態様1)〜11)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0058】
15) 別の態様は、Ar
1が、フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールが、独立に、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ);(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ);ハロゲン;又はシアノ;から独立に選択される;
[特に、Ar
1がフェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2−クロロ−4−フルオロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、4−ブロモ−フェニル、2−メチル−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2−メトキシ−フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、3,4−ジメトキシ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、2−トリフルオロメトキシ−フェニル、3−トリフルオロメトキシ−フェニル、4−トリフルオロメトキシ−フェニルを表し;又はAr
1が、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−フルオロ−ピリジン−2−イル、5−フルオロ−ピリジン−2−イル、3−クロロ−ピリジン−5−イル、5−クロロ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−4−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、5−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル、4−メトキシ−ピリジン−2−イルを表す]、態様1)〜14)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0059】
16) 別の態様は、Ar
1が、
− フェニルであって、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、前記置換
基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1個のメチル;メトキシ;トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ;又はハロゲンにより置換された)、上記フェニル;[特に、そのようなAr
1は、フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2−クロロ−4−フルオロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、4−ブロモ−フェニル、2−メチル−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2−メトキシ−フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、3,4−ジメトキシ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、2−トリフルオロメトキシ−フェニル、3−トリフルオロメトキシ−フェニル、4−トリフルオロメトキシ−フェニル;とりわけ2−クロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニルを表す。];又は
− 6員のヘテロアリール(特に、ピリジニル)であって、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1個のメチル、トリフルオロメチル又はハロゲンにより置換された)、上記ヘテロアリール(特に、ピリジニル);[特に、そのようなAr
1は、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−フルオロ−ピリジン−2−イル、5−フルオロ−ピリジン−2−イル、3−クロロ−ピリジン−5−イル、5−クロロ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−4−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、5−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル、4−メトキシ−ピリジン−2−イル;とりわけ3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イルを表す。];又は、
− 5員のヘテロアリール(特に、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル又はイソキサゾリル)であって、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1個の(C
1−2)アルキルにより置換された)、上記ヘテロアリール(特に、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル又はイソキサゾリル);
[特に、そのようなAr
1は、5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−4−イル、2−トリフルオロメチル−チアゾール−5−イル、1−メチル−イミダゾール−2−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル、4−メチル−チアゾール−2−イル、チアゾール−2−イル、イソキサゾール−5−イル、5−メチル−イソキサゾール−3−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イルを表す。];
を表す、態様1)〜14)のいずれか1つに従う化合物に関し、
副態様において、Ar
1は、特に2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、
3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル又は4−メトキシ−ピリジン−2−イルを表す。
【0060】
17) 別の態様は、Ar
1が、
− フェニルであって、1又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1又は2個のメチル;メトキシ;トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ;又はハロゲン;好ましくはトリフルオロメチル又はハロゲンにより置換された)、上記フェニル;[特に、そのようなAr
1は、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2−クロロ−4−フルオロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、4−ブロモ−フェニル、2−メチル−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2−メトキシ−フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、3,4−ジメトキシ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、2−トリフルオロメトキシ−フェニル、3−トリフルオロメトキシ−フェニル、4−トリフルオロメトキシ−フェニル;とりわけ2−クロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニルを表す。];又は
− 6員のヘテロアリール(特にピリジニル)であって、1又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1個のメチル、トリフルオロメチル又はハロゲンにより置換された)、上記ヘテロアリール(特にピリジニル);
[特に、そのようなAr
1は、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−フルオロ−ピリジン−2−イル、5−フルオロ−ピリジン−2−イル、3−クロロ−ピリジン−5−イル、5−クロロ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−4−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、5−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル、4−メトキシ−ピリジン−2−イル;とりわけ3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イルを表す。];
を表す、態様1)〜15)のいずれか1つに従う化合物に関し、
副態様において、Ar
1は、特に2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル又は4−メトキシ−ピリジン−2−イル;とりわけ2−クロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル又は6−メチル−ピリジン−2−イルを表す。
【0061】
18) 別の態様は、R
4が、
− (C
2−5)アルキルであって、1個の(C
1−4)アルコキシ、シアノ又はヒドロキシで置換されるか;又は、2個の置換基により置換され、前記置換基が(C
1−3)アルコキシ又はヒドロキシから独立に選択される(特に、1個のヒドロキシにより置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基がメトキシ又はヒドロキシから独立に選択される)、上記(C
2−5)アルキル;[特に、そのような置換(C
2−5)アルキルは、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルである。];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6及びR
7は、独立に、水素;(C
1−4)アルキル;(C
2−3)フルオロアルキル;(C
3−6)シクロアルキル;又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルを表す。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルである。];
− 1個のヒドロキシにより任意に換された(C
3−6)シクロアルキル;[特に、シクロプロピル又は4−ヒドロキシ−シクロヘキシル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、シクロプロピル−メチル、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];又は
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルであって、上記の基において、前記(C
4−7)ヘテロシクリルが、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基が下記より独立に選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は、
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、そのような(C
4−7)ヘテロシクリルは、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イルであり;そのような(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルは、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−
3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。];
を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0062】
19) 別の態様は、R
4が、
− (C
2−5)アルキルであって、1個のヒドロキシで置換されるか;又は、2個の置換基により置換され、前記置換基が、独立に、メトキシ又はヒドロキシである、上記(C
2−5)アルキル;[特に、そのような置換(C
2−5)アルキルは、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルである。];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6は、水素又は(C
1−4)アルキル(特にメチル)を表し;R
7は、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
2−3)フルオロアルキル(特に2,2,2−トリフルオロエチル);(C
3−6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル(特にシクロプロピルメチル)を表す。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルである。];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、シクロプロピル−メチル又は(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルであって、上記の基において、前記(C
4−7)ヘテロシクリルが、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子(特に、1個の環窒素原子)を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基が下記より選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は、
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、そのような(C
4−7)ヘテロシクリルは、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4
−イルであり;そのような(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルは、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。];
を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関し;
副態様において、R
4は、特に2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル又は2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルを表す。
【0063】
20) 別の態様は、R
4が、
− 1個のヒドロキシで置換された(C
2−5)アルキル(特に、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−メトキシ−エチル、とりわけ2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル];
− 2個の置換基により置換され、前記置換基が独立にメトキシ又はヒドロキシである、(C
2−5)アルキル;[特に、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6は、水素又は(C
1−4)アルキル(特にメチル)を表し;R
7は、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
2−3)フルオロアルキル(特に2,2,2−トリフルオロエチル);(C
3−6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル(特にシクロプロピルメチル)を表す。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチル;とりわけ2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル又は2−エチルアミノ−エチルである。];− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシで置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];
− (C
4−7)ヘテロシクリルであって、前記(C
4−7)ヘテロシクリルが、窒素又は酸素から選択される1個の環ヘテロ原子(特に、1個の環窒素原子)を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか、又は、遊離原子価を有する環窒素原子に結合した1個の(C
1−4)アルキル(特にメチル)により置換された、上記(C
4−7)ヘテロシクリル;[特に、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル
、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル又はテトラヒドロ−ピラン−4−イル;とりわけピロリジン−3−イル];
−− (C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルであって、前記(C
4−7)ヘテロシクリルが、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子(特に、1個の環窒素原子)を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基が下記より選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル又は2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル;とりわけ2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル];
を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関し;
副態様において、R
4は、特に2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル又は2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルを表す。
【0064】
21) 別の態様は、R
4が、
− 2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル又は2−メトキシ−エチル(特に2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル);
− 2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピル;
− 2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル及び2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルから選択される、−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7;とりわけ2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル又は2−エチルアミノ−エチル;
− (1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル;
− ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル及びテトラヒドロ−ピラン−4−イルから選択される(C
4−7)ヘテロシクリル;とりわけピロリジン−3−イル;
− 2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル及び2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルから選択される(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル;とりわけ2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル又は2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル;
を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関し、
副態様において、R
4は、特に、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル又は2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルを表す。
【0065】
22) 従って、本発明は、態様1)に定義する式(I)の化合物、又はそのような化合物であって、それぞれの従属関係に従って態様2)〜21)のいずれか1つの特徴によってさらに限定される化合物;その薬学的に許容される塩;及びそのような化合物の医薬としての使用、特に、以下に記載するCXCR7受容体又はそのリガンドの機能不全に関連する障害の治療における使用に関する。いかなる疑義をも避けるために、式(I)の化合物に関して特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
1、3+1、6+1、6+3+1、8+1、8+3+1、8+6+1、8+6+3+1、10+1、10+3+1、10+6+1、10+6+3+1、10+8+1、10+8+3+1、10+8+6+1、10+8+6+3+1、13+1、13+3+1、13+6+1、13+6+3+1、13+8+1、13+8+3+1、13+8+6+1、13+8+6+3+1、13+10+1、13+10+3+1、13+10+6+1、13+10+6+3+1、13+10+8+1、13+10+8+3+1、13+10+8+6+1、13+10+8+6+3+1、17+1、17+3+1、17+6+1、17+6+3+1、17+8+1、17+8+3+1、17+8+6+1、17+8+6+3+1、17+10+1、17+10+3+1、17+10+6+1、17+10+6+3+1、17+10+8+1、17+10+8+3+1、17+10+8+6+1、17+10+8+6+3+1、17+13+1、17+13+3+1、17+13+6+1、17+13+6+3+1、17+13+8+1、17+13+8+3+1、17+13+8+6+1、17+13+8+6+3+1、17+13+10+1、17+13+10+3+1、17+13+10+6+1、17+13+10+6+3+1、17+13+10+8+1、17+13+10+8+3+1、17+13+10+8+6+1、17+13+10+8+6+3+1、19+1、19+3+1、19+6+1、19+6+3+1、19+8+1、19+8+3+1、19+8+6+1、19+8+6+3+1、19+10+1、19+10+3+1、19+10+6+1、19+10+6+3+1、19+10+8+1、19+10+8+3+1、19+10+8+6+1、19+10+8+6+3+1、19+13+1、19+13+3+1、19+13+6+1、19+13+6+3+1、19+13+8+1、19+13+8+3+1、19+13+8+6+1、19+13+8+6+3+1、19+13+10+1、19+13+10+3+1、19+13+10+6+1、19+13+10+6+3+1、19+13+10+8+1、19+13+10+8+3+1、19+13+10+8+6+1、19+13+10+8+6+3+1、19+17+1、19+17+3+1、19+17+6+1、19+17+6+3+1
、19+17+8+1、19+17+8+3+1、19+17+8+6+1、19+17+8+6+3+1、19+17+10+1、19+17+10+3+1、19+17+10+6+1、19+17+10+6+3+1、19+17+10+8+1、19+17+10+8+3+1、19+17+10+8+6+1、19+17+10+8+6+3+1、19+17+13+1、19+17+13+3+1、19+17+13+6+1、19+17+13+6+3+1、19+17+13+8+1、19+17+13+8+3+1、19+17+13+8+6+1、19+17+13+8+6+3+1、19+17+13+10+1、19+17+13+10+3+1、19+17+13+10+6+1、19+17+13+10+6+3+1、19+17+13+10+8+1、19+17+13+10+8+3+1、19+17+13+10+8+6+1、19+17+13+10+8+6+3+1、
21+1、21+3+1、21+6+1、21+6+3+1、21+8+1、21+8+3+1、21+8+6+1、21+8+6+3+1、21+10+1、21+10+3+1、21+10+6+1、21+10+6+3+1、21+10+8+1、21+10+8+3+1、21+10+8+6+1、21+10+8+6+3+1、21+13+1、21+13+3+1、21+13+6+1、21+13+6+3+1、21+13+8+1、21+13+8+3+1、21+13+8+6+1、21+13+8+6+3+1、21+13+10+1、21+13+10+3+1、21+13+10+6+1、21+13+10+6+3+1、21+13+10+8+1、21+13+10+8+3+1、21+13+10+8+6+1、21+13+10+8+6+3+1、21+17+1、21+17+3+1、21+17+6+1、21+17+6+3+1、21+17+8+1、21+17+8+3+1、21+17+8+6+1、21+17+8+6+3+1、21+17+10+1、21+17+10+3+1、21+17+10+6+1、21+17+10+6+3+1、21+17+10+8+1、21+17+10+8+3+1、21+17+10+8+6+1、21+17+10+8+6+3+1、21+17+13+1、21+17+13+3+1、21+17+13+6+1、21+17+13+6+3+1、21+17+13+8+1、21+17+13+8+3+1、21+17+13+8+6+1、21+17+13+8+6+3+1、21+17+13+10+1、21+17+13+10+3+1、21+17+13+10+6+1、21+17+13+10+6+3+1、21+17+13+10+8+1、21+17+13+10+8+3+1、21+17+13+10+8+6+1、21+17+13+10+8+6+3+1。
【0066】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様への従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「17+13+3+1」は、態様17)であって、態様13)に従属し、態様3)に従属し、態様1)に従属することを意味し、すなわち、態様「17+13+3+1」は、態様3)、13)及び17)のすべての特徴によりさらに限定された態様1)に従う式(I)の化合物に相当する。
【0067】
23) 本発明の第2の側面は、式(II)の化合物でもある、態様1)に従う式(I)の化合物に関する:
【化3】
式中、
− Y
1及びY
2は、いずれもCH
2を表し;かつ
−− Xは−CH
2−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
−− Xは
*−CO−NR
5−CH
2−を表すか、又は、
−− Xは
*−CH
2−NR
5−CO−を表し;又は、
− Y
1は、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1は水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2はCH
2を表し;かつ
−− Xは
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表すか;又は、
−− Xは
*−CH
2−CO−NR
5−を表し;又は、
− Y
1は、O、CH
2又はNR
Y1を表し、R
Y1は水素又は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2はCOを表し;かつXが
*−CH
2−CH
2−NR
5−を表し;又は、
− Y
1はCH
2を表し;Y
2は、O、CH
2又はNR
Y2を表し、R
Y2は水素又は(C
1−3)アルキルを表し;かつ
−− Xは
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表すか;又は、
−− Xは
*−NR
5−CO−CH
2−を表し;又は、
− Y
1はCOを表し;Y
2は、O、CH
2又はNR
Y2を表し、R
Y2は水素又は(C
1−3)アルキルを表し;かつXは
*−NR
5−CH
2−CH
2−を表し;
アステリスクは、基Y
1に結合する結合(bond)を示し;
R
5は、
− (C
1−6)アルキル[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル];
− 1個の(C
1−3)アルコキシにより置換された(C
1−4)アルキル[特に、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−1−メチル−エチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;(C
3−6)シクロアルキルであって、1個の環酸素原子を任意に含み、当該シクロアルキルが1又は2個のフルオロにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル;又は−NR
10aR
10b(R
10a及びR
10bは、独立に、水素、(C
1−4)アルキル又は(C
3−6)シクロアルキルを表すか、又は、R
10a及びR
10bは、それらが結合する窒素と一緒に5〜7員の飽和環を形成する。)を表す。)[特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(シクロヘキシル−メチル)−カルボニル、(
2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニル、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、ブチル−カルバモイル、tert−ブチル−カルバモイル、シクロヘキシル−カルバモイル、ジメチルカルバモイル、(ピロリジン−1−イル)−カルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、(2,2−ジメチル−プロポキシ)−カルボニル、(2−フルオロ−エトキシ)−カルボニル、(2−メトキシ−エトキシ)−カルボニルである。]
− (C
2−4)フルオロアルキル[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、(C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含む、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、そのような(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルは、シクロプロピル−メチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチルである。];
を表し;
(R
1)
nは存在せず;
L
1は、−NH−CH
2−
*、−O−CH
2−
*及び−CH
2CH
2−から選択される2員のリンカー基を表し(特にL
1は−NH−CH
2−
*を表し);アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示し;
L
2は、−CH
2−、−CH(CH
3)−及び−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基(特に−CH
2−)を表し;
Ar
1は、
− フェニルであって、1又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1又は2個のメチル;メトキシ;トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;又はハロゲン;好ましくはトリフルオロメチル又はハロゲンにより置換された)上記フェニル;[特に、そのようなAr
1は、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2−クロロ−4−フルオロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、3−ブロモ−フェニル、4−ブロモ−フェニル、2−メチル−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2−メトキシ−フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、3,4−ジメトキシ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル、2−トリフルオロメトキシ−フェニル、3−トリフルオロメトキシ−フェニル、4−トリフルオロメトキシ−フェニル;とりわけ2−クロロ−フェニル、2−ブロモ−フェニル、2−トリフルオロメチル−フェニルを表す。];又は
− 6員のヘテロアリール(特に、ピリジニル)であって、1又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−4)アルキル;(C
1−4)アルコキシ;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;及びシアノから独立に選択される(特に、1個のメチル、トリフルオロメチル又はハロゲンにより置換された)、上記6員のヘテロアリール(特に、ピリジニル);[特に、そのようなAr
1は、3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリ
フルオロメチル−ピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、3−フルオロ−ピリジン−2−イル、5−フルオロ−ピリジン−2−イル、3−クロロ−ピリジン−5−イル、5−クロロ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−4−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、4−メチル−ピリジン−2−イル、5−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル、4−メトキシ−ピリジン−2−イル;とりわけ3−クロロ−ピリジン−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、3−ブロモ−ピリジン−2−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イルを表す。];
を表し;
R
4は、
− (C
2−5)アルキルであって、1個の(C
1−4)アルコキシ、シアノ又はヒドロキシで置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が(C
1−3)アルコキシ又はヒドロキシから独立に選択される(特に、1個のヒドロキシにより置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、独立に、メトキシ又はヒドロキシである)、上記(C
2−5)アルキル;[特に、そのような置換(C
2−5)アルキルは、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルである。];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6及びR
7は、独立に、水素;(C
1−4)アルキル;(C
2−3)フルオロアルキル;(C
3−6)シクロアルキル;又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルを表す。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルである。];
− 1個のヒドロキシにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;[特に、シクロプロピル又は4−ヒドロキシ−シクロヘキシル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、シクロプロピル−メチル、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];又は
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルであって、上記の基において、(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基が、下記から独立に選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);
又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、そのような(C
4−7)ヘテロシクリルは、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イルであり;そのような(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルは、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。];
を表す。
【0068】
態様2)〜22)に開示する特徴は、態様23)に従う式(II)の化合物にも準用されることが意図されている;従って、特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
23、23+3、23+6+3、23+6、23+7+3、23+7、23+11+3、23+11+6+3、23+11+6、23+11+7+3、23+11+7、23+11、23+14+3、23+14+6+3、23+14+6、23+14+7+3、23+14+7、23+14+11+3、23+14+11+6+3、23+14+11+6、23+14+11+7+3、23+14+11+7、23+14+11、23+14、23+19+3、23+19+6+3、23+19+6、23+19+7+3、23+19+7、23+19+11+3、23+19+11+6+3、23+19+11+6、23+19+11+7+3、23+19+11+7、23+19+11、23+19+14+3、23+19+14+6+3、23+19+14+6、23+19+14+7+3、23+19+14+7、23+19+14+11+3、23+19+14+11+6+3、23+19+14+11+6、23+19+14+11+7+3、23+19+14+11+7、23+19+14+11、23+19+14、23+19+17、23+19、23+21+3、23+21+6+3、23+21+6、23+21+7+3、23+21+7、23+21+11+3、23+21+11+6+3、23+21+11+6、23+21+11+7+3、23+21+11+7、23+21+11、23+21+14+3、23+21+14+6+3、23+21+14+6、23+21+14+7+3、23+21+14+7、23+21+14+11+3、23+21+14+11+6+3、23+21+14+11+6、23+21+14+11+7+3、23+21+14+11+7、23+21+14+11、23+21+14、23+21+17、23+21。
【0069】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は、上記に概説するような限定を示す。
【0070】
24) 本発明の第3の側面は、式(III)の化合物でもある、態様1)に従う式(I)の化合物に関する:
【化4】
式中、
R
5は、
− (C
1−6)アルキル[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル];
− 1個の(C
1−3)アルコキシにより置換された(C
1−4)アルキル[特に、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−1−メチル−エチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;1個の環酸素原子を任意に含み、1又は2個のフルオロにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;又は−NR
10aR
10b(R
10a及びR
10bは、独立に、水素、(C
1−4)アルキル又は(C
3−6)シクロアルキルを表すか、又は、R
10a及びR
10bは、それらが結合する窒素と一緒に5〜7員の飽和環を形成する。)を表す。);[特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(シクロヘキシル−メチル)−カルボニル、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニル、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、ブチル−カルバモイル、tert−ブチル−カルバモイル、シクロヘキシル−カルバモイル、ジメチルカルバモイル、(ピロリジン−1−イル)−カルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、(2,2−ジメチル−プロポキシ)−カルボニル、(2−フルオロ−エトキシ)−カルボニル、(2−メトキシ−エトキシ)−カルボニルである。]
− (C
2−4)フルオロアルキル[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、(C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含む、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、そのような(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル
は、シクロプロピル−メチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチルである。];
を表し;
(R
1)
nは、(C
1−4)アルキル(特にメチル)、(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ)、ハロゲン、(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)及びシアノから独立に選択される1又は2個の任意の置換基を表し(即ち、nは、整数の0、1又は2を表す。);
L
1は、−NH−CH
2−
*;−O−CH
2−
*;−CH
2−CH
2−;及び−CH=CH−から選択される2員のリンカー基を表し;アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示し;
L
2は、−(C
1−3)アルキレン−(特に、−CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基、好ましくは−CH
2−)を表し;
Ar
1は、フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールは、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され、前記置換基は、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ);(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ);ハロゲン;又はシアノから独立に選択され;
R
4は、
− (C
2−5)アルキルであって、1個の(C
1−4)アルコキシ、シアノ又はヒドロキシで置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−3)アルコキシ又はヒドロキシから独立に選択される(特に、1個のヒドロキシにより置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基がメトキシ又はヒドロキシから独立に選択される)、上記(C
2−5)アルキル;[特に、そのような置換(C
2−5)アルキルは、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルである。];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6及びR
7は、独立に、水素;(C
1−4)アルキル;(C
2−3)フルオロアルキル;(C
3−6)シクロアルキル;又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルである。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルである。];
− 1個のヒドロキシにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;[特に、シクロプロピル又は4−ヒドロキシ−シクロヘキシル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、シクロプロピル−メチル、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];又は
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキ
ルであって、上記の基において、(C
4−7)ヘテロシクリルは、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基が下記から独立に選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、そのような(C
4−7)ヘテロシクリルは、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イルであり;そのような(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルは、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。];
を表す。
【0071】
態様2)〜21)に開示する特徴は、態様24)に従う式(III)の化合物にも準用されることが意図されている;従って、特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
24+7、24+8+7、24+8、24+10+7、24+10+8+7、24+10+8、24+10、24+13+7、24+13+8+7、24+13+8、24+13+10+7、24+13+10+8+7、24+13+10+8、24+13+10、24+13、24+17+7、24+17+8+7、24+17+8、24+17+10+7、24+17+10+8+7、24+17+10+8、24+17+10、24+17+13+7、24+17+13+8+7、24+17+13+8、24+17+13+10+7、24+17+13+10+8+7、24+17+13+10+8、24+17+13+10、24+17+13、24+17、24+19+7、24+19+8+7、24+19+8、24+19+10+7、24+19+10+8+7、24+19+10+8、24+19+10、24+19+13+7、24+19+13+8+7、24+19+13+8、24+19+13+10+7、24+19+13+10+8+7、24+19+13+10+8、24+19+13+10、24+19+13、24+19+17+7、24+19+17+8+7、24+19+17+8、24+19+17+10+7、24+19+17+10+8+7、24+19+17+10+8、24+19+17+10、24+19+17+13+7、24+19+17+13+8+7、24+19+17+13+8、24+19+17+13+10+7、24+19+17+13+10+8+7、24+19+17+13+10+8、24+19+17+13+10、24+19+17+13、24+19+17、24+19、24+21+7、24+21+8+7、24+21+8、24+21+10+7、24+21+10+8+7、24+21+10+8、24+21+10、24+21+13+7、24+21+13+8+7、24+21+13+8、24+21+13+10+7、24+21+13+10+8+7、24+
21+13+10+8、24+21+13+10、24+21+13、24+21+17+7、24+21+17+8+7、24+21+17+8、24+21+17+10+7、24+21+17+10+8+7、24+21+17+10+8、24+21+17+10、24+21+17+13+7、24+21+17+13+8+7、24+21+17+13+8、24+21+17+13+10+7、24+21+17+13+10+8+7、24+21+17+13+10+8、24+21+17+13+10、24+21+17+13、24+21+17、24+21、24。
【0072】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は、上記に概説するような限定を示す。
【0073】
25) 本発明のさらなる側面は、式(IV)の化合物でもある、式(I)の化合物に関する:
【0074】
【化5】
式中、
− Y
1は、O、CH
2、NH又はNR
Y1を表し、R
Y1は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2はCH
2を表し;かつX
2はCH
2を表すか;又は、
− Y
1は、O、CH
2又はNHを表し;Y
2はCH
2を表し;かつX
2はCOを表すか;又は、
− Y
1は、O、CH
2、NH又はNR
Y1を表し、R
Y1は(C
1−3)アルキルを表し;Y
2はCOを表し;かつX
2はCH
2を表し;又は、
R
5は、
− (C
1−6)アルキル[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル];
− 1個の(C
1−3)アルコキシにより置換された(C
1−4)アルキル[特に、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−1−メチル−エチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;1個の環酸素原子を任意に含み、1又は2個のフルオロにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;又は−NR
10aR
10b(R
10a及びR
10bは、独立に、水素、(C
1−4)アルキル又は(C
3−6)シクロアルキルを表すか、又は、R
10a及びR
10bは、それらが結合する窒素と一緒に5〜7員の飽和環を形成する。)を表す。);[特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−
カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(シクロヘキシル−メチル)−カルボニル、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニル、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、ブチル−カルバモイル、tert−ブチル−カルバモイル、シクロヘキシル−カルバモイル、ジメチルカルバモイル、(ピロリジン−1−イル)−カルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、(2,2−ジメチル−プロポキシ)−カルボニル、(2−フルオロ−エトキシ)−カルボニル、(2−メトキシ−エトキシ)−カルボニルである。]
− (C
2−4)フルオロアルキル[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記(C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含む、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、そのような(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルは、シクロプロピル−メチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチルである。];
を表し;
(R
1)
nは、(C
1−4)アルキル(特にメチル)、(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ)、ハロゲン、(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)及びシアノから独立に選択される1又は2個の任意の置換基を表し(即ち、nは、整数の0、1又は2を表す。);
L
1は、−NH−CH
2−
*;−O−CH
2−
*;−CH
2−CH
2−;及び−CH=CH−から選択される2員のリンカー基を表し;アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示し;
L
2は、−(C
1−3)アルキレン−(特に、−CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基、好ましくは−CH
2−)を表し;
Ar
1は、フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールは、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され、前記置換基は、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ);(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ);ハロゲン;又はシアノから独立に選択され;
R
4は、
− 1個の(C
1−4)アルコキシ、シアノ又はヒドロキシで置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−3)アルコキシ又はヒドロキシから独立に選択される(特に、1個のヒドロキシにより置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、独立に、メトキシ又はヒドロキシである)(C
2−5)アルキル;[特に、そのような置換(C
2−5)アルキルは、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルである。];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6及びR
7は、独立に、水素;(C
1−4)アルキル;(C
2−3)フルオロアルキル;(C
3−6)シクロアルキル;又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルを表す。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルである。];
− 1個のヒドロキシにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;[特に、シクロプロピル又は4−ヒドロキシ−シクロヘキシル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、シクロプロピル−メチル、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];又は
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルであって、上記の基において、(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基は、下記から独立に選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、そのような(C
4−7)ヘテロシクリルは、ピロリジン−3−イル、1−メチル−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イルであり;そのような(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルは、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。];
を表す。
【0075】
態様2)〜21)に開示する特徴は、態様25)に従う式(IV)の化合物にも準用されることが意図されている;従って、特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
25+7、25+8+7、25+8、25+10+7、25+10+8+7、25+10+8、25+10、25+13+7、25+13+8+7、25+13+8、25+1
3+10+7、25+13+10+8+7、25+13+10+8、25+13+10、25+13、25+17+7、25+17+8+7、25+17+8、25+17+10+7、25+17+10+8+7、25+17+10+8、25+17+10、25+17+13+7、25+17+13+8+7、25+17+13+8、25+17+13+10+7、25+17+13+10+8+7、25+17+13+10+8、25+17+13+10、25+17+13、25+17、25+19+7、25+19+8+7、25+19+8、25+19+10+7、25+19+10+8+7、25+19+10+8、25+19+10、25+19+13+7、25+19+13+8+7、25+19+13+8、25+19+13+10+7、25+19+13+10+8+7、25+19+13+10+8、25+19+13+10、25+19+13、25+19+17+7、25+19+17+8+7、25+19+17+8、25+19+17+10+7、25+19+17+10+8+7、25+19+17+10+8、25+19+17+10、25+19+17+13+7、25+19+17+13+8+7、25+19+17+13+8、25+19+17+13+10+7、25+19+17+13+10+8+7、25+19+17+13+10+8、25+19+17+13+10、25+19+17+13、25+19+17、25+19、25+21+7、25+21+8+7、25+21+8、25+21+10+7、25+21+10+8+7、25+21+10+8、25+21+10、25+21+13+7、25+21+13+8+7、25+21+13+8、25+21+13+10+7、25+21+13+10+8+7、25+21+13+10+8、25+21+13+10、25+21+13、25+21+17+7、25+21+17+8+7、25+21+17+8、25+21+17+10+7、25+21+17+10+8+7、25+21+17+10+8、25+21+17+10、25+21+17+13+7、25+21+17+13+8+7、25+21+17+13+8、25+21+17+13+10+7、25+21+17+13+10+8+7、25+21+17+13+10+8、25+21+17+13+10、25+21+17+13、25+21+17、25+21、25。
【0076】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は、上記に概説するような限定を示す。
【0077】
26) 本発明のさらなる側面は、式(V)の化合物でもある、態様1)に従う式(I)の化合物に関する:
【化6】
式中、
− Y
1はCH
2を表し;Y
2は、CH
2、O又はNHを表し;かつX
1はCH
2を表すか;又は、
− Y
1はCOを表し;Y
2は、CH
2、O又はNHを表し;かつX
1はCH
2を表すか
;又は、
− Y
1はCH
2を表し;Y
2はCH
2を表し;かつX
1はCOを表し;
R
5は、
− (C
1−6)アルキル[特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、1−メチル−プロピル、1,2−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル];
− 1個の(C
1−3)アルコキシにより置換された(C
1−4)アルキル[特に、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−1−メチル−エチル];
− −CO−R
10(R
10は、(C
1−5)アルキル;(C
1−5)アルコキシ;(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)フルオロアルキル;(C
1−3)フルオロアルコキシ;ヒドロキシ−(C
1−3)アルキル;(C
1−3)アルコキシ−(C
2−3)アルコキシ;(C
1−3)アルコキシ−(C
1−3)アルキル;1個の環酸素原子を任意に含み、1又は2個のフルオロにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;又は−NR
10aR
10b(R
10a及びR
10bは、独立に、水素、(C
1−4)アルキル又は(C
3−6)シクロアルキルを表すか、又は、R
10a及びR
10bは、それらが結合する窒素と一緒に5〜7員の飽和環を形成する。)を表す。);[特に、そのような−CO−R
10は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、プロピル−カルボニル、イソプロピル−カルボニル、イソブチル−カルボニル、tert−ブチル−カルボニル、(2,2−ジメチル−プロピル)−カルボニル、ヒドロキシメチル−カルボニル、メトキシメチル−カルボニル、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、(2−フルオロシクロプロピル)−カルボニル、(シクロヘキシル−メチル)−カルボニル、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−カルボニル、(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−カルボニル、(テトラヒドロフラン−3−イル)−カルボニル、トリフルオロメチル−カルボニル、(1,1−ジフルオロエチル)−カルボニル、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、ブチル−カルバモイル、tert−ブチル−カルバモイル、シクロヘキシル−カルバモイル、ジメチルカルバモイル、(ピロリジン−1−イル)−カルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、(2,2−ジメチル−プロポキシ)−カルボニル、(2−フルオロ−エトキシ)−カルボニル、(2−メトキシ−エトキシ)−カルボニルである。]
− (C
2−4)フルオロアルキル[特に、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル];
− 1個の環酸素原子を任意に含む(C
3−6)シクロアルキル[特に、シクロブチル、オキセタン−3−イル、シクロペンチル、テトラヒドロフラン−3−イル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記(C
3−6)シクロアルキル基が1個の環酸素原子を任意に含む、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル[特に、そのような(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルは、シクロプロピル−メチル、シクロブチルメチル、シクロヘキシル−メチル、1−シクロプロピル−エチルである。];
を表し;
(R
1)
nは、(C
1−4)アルキル(特にメチル)、(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ)、ハロゲン、(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)及びシアノから独立に選択される1又は2個の任意の置換基(即ち、nは、整数の0、1又は2を表す。)を表し;
L
1は、−NH−CH
2−
*;−O−CH
2−
*;−CH
2−CH
2−;及び−CH=CH−から選択される、2員のリンカー基を表し;アステリスクは、基L
1がカルボニル基に結合する結合(bond)を示し;
L
2は−(C
1−3)アルキレン−(特に、−CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−から選択されるリンカー基、好ましくは−CH
2−)を表し;
Ar
1は、フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールは、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され、前記置換基は、(C
1−4)アルキル(特にメチル);(C
1−4)アルコキシ(特にメトキシ);(C
1−3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);(C
1−3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ);ハロゲン;又はシアノから独立に選択され;
R
4は、
− 1個の(C
1−4)アルコキシ、シアノ又はヒドロキシで置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、(C
1−3)アルコキシ又はヒドロキシから独立に選択される(特に、1個のヒドロキシにより置換されるか;又は2個の置換基により置換され、前記置換基が、独立に、メトキシ又はヒドロキシである)(C
2−5)アルキル;[特に、そのような置換(C
2−5)アルキルは、2−メトキシ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル、3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−プロピルである。];
− −(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7(R
6及びR
7は、独立に、水素;(C
1−4)アルキル;(C
2−3)フルオロアルキル;(C
3−6)シクロアルキル;又は(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルを表す。);[特に、そのような−(C
2−4)アルキレン−NR
6R
7は、2−アミノ−エチル、2−メチルアミノ−エチル、2−ジメチルアミノ−エチル、2−ジエチルアミノ−エチル、3−(ジメチルアミノ)−プロピル、2−エチルアミノ−エチル、2−(エチル−メチルアミノ)−エチル、2−(イソプロピルアミノ)−エチル、2−(イソプロピル−メチルアミノ)−エチル、2−(ジイソプロピルアミノ)−エチル、2−(ブチル−メチルアミノ)−エチル、2−(tert−ブチルアミノ)−エチル、2−[(2−フルオロエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]−エチル、2−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロプロピルメチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロブチル)−メチルアミノ]−エチル、2−[(シクロペンチル)−メチルアミノ]−エチルである。];
− 1個のヒドロキシにより任意に置換された(C
3−6)シクロアルキル;[特に、シクロプロピル又は4−ヒドロキシ−シクロヘキシル];
− (C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキルであって、前記シクロアルキル基が1個のヒドロキシにより任意に置換された、上記(C
3−6)シクロアルキル−(C
1−3)アルキル;[特に、シクロプロピル−メチル、(1−ヒドロキシ−シクロペンチル)−メチル];又は
− (C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルであって、上記の基において、前記(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を含み;上記の基において、当該(C
4−7)ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基は、下記より独立に選択される、上記(C
4−7)ヘテロシクリル又は(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキル:
−− 環窒素に対してアルファ位において環炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を、又は、環酸素がさらに隣接する場合は、カーバメート基を、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合は、尿素基を形成する。);及び/又は−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した(C
1−4)アルキル(特にメチル);又は、
−− 環炭素原子に結合した2個のフッ素置換基;
[特に、そのような(C
4−7)ヘテロシクリルは、ピロリジン−3−イル、1−メチル
−ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、1−メチル−ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−ピラン−4−イルであり;そのような(C
4−7)ヘテロシクリル−(C
1−3)アルキルは、2−(ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル、2−(1−メチル−ピロリジン−2−イル)−エチル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、2−(モルフォリン−4−イル)−エチル、ピロリジン−3−イル−メチル、3−(ピロリジン−1−イル)−プロピル、[1,4]ジオキサン−2−イル−メチル、2−(ピペラジン−1−イル)−エチル、2−(ピペリジン−1−イル)−エチル、2−(アゼパン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−エチル、2−(3,3−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチル、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)−エチルである。];
を表す。
【0078】
態様2)〜21)に開示する特徴は、態様26)に従う式(V)の化合物にも準用されることが意図されている;従って、特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
26+7、26+8+7、26+8、26+10+7、26+10+8+7、26+10+8、26+10、26+13+7、26+13+8+7、26+13+8、26+13+10+7、26+13+10+8+7、26+13+10+8、26+13+10、26+13、26+17+7、26+17+8+7、26+17+8、26+17+10+7、26+17+10+8+7、26+17+10+8、26+17+10、26+17+13+7、26+17+13+8+7、26+17+13+8、26+17+13+10+7、26+17+13+10+8+7、26+17+13+10+8、26+17+13+10、26+17+13、26+17、26+19+7、26+19+8+7、26+19+8、26+19+10+7、26+19+10+8+7、26+19+10+8、26+19+10、26+19+13+7、26+19+13+8+7、26+19+13+8、26+19+13+10+7、26+19+13+10+8+7、26+19+13+10+8、26+19+13+10、26+19+13、26+19+17+7、26+19+17+8+7、26+19+17+8、26+19+17+10+7、26+19+17+10+8+7、26+19+17+10+8、26+19+17+10、26+19+17+13+7、26+19+17+13+8+7、26+19+17+13+8、26+19+17+13+10+7、26+19+17+13+10+8+7、26+19+17+13+10+8、26+19+17+13+10、26+19+17+13、26+19+17、26+19、26+21+7、26+21+8+7、26+21+8、26+21+10+7、26+21+10+8+7、26+21+10+8、26+21+10、26+21+13+7、26+21+13+8+7、26+21+13+8、26+21+13+10+7、26+21+13+10+8+7、26+21+13+10+8、26+21+13+10、26+21+13、26+21+17+7、26+21+17+8+7、26+21+17+8、26+21+17+10+7、26+21+17+10+8+7、26+21+17+10+8、26+21+17+10、26+21+17+13+7、26+21+17+13+8+7、26+21+17+13+8、26+21+17+13+10+7、26+21+17+13+10+8+7、26+21+17+13+10+8、26+21+17+13+10、26+21+17+13、26+21+17、26+21、26。
【0079】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は、上記に概説するような限定を示す。
【0080】
27) 別の態様は、下記の化合物から選択される態様1)に従う化合物に関する:
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−プロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−プロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(3−ブロモ−ベンジル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(4−メトキシ−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−[2−(シクロプロピル−メチル−アミノ)−エチル]−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−[2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル]−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N−[2−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−エチル]−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(4−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(2−クロロ−ベンジル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−アセタミド;
2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1
,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
2−(4−アセチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(3−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−[3−(2−メトキシ−アセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ]−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(3−アセチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−[3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルアミノ]−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(3−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(2−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2,3−ジクロロ−ベンジル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2,6−ジクロロ−ベンジル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド;
N−(2−クロロ−ベンジル)−2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(6−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ
[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;及び
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド。
【0081】
28) 態様27)に記載した化合物に加えて、態様1)に従うさらなる化合物は、下記の化合物より選択される:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル;
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イ
ルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
{2−[[2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−アセタミド;
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−チアゾール−5−イルメチル)−アセタミド;
N−(5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセタミド;(2−{(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−アミノ}−エチル)−メチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
N−(2−クロロ−ベンジル)−2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2,3−ジクロロ−ベンジル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−N−(2−クロロ−ベンジル)−2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−アセタミド;
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド;及び
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド。
【0082】
態様1)〜28)に従う式(I)の化合物及びこれらの薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば、(特に経口等の)経腸又は(局所的適用又は吸入を含む)非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0083】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者にもよく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part5、「Pharmaceutical Manufactu環」[Lippincott Williams&Wilkinsにより出版]参照。)、既述の式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0084】
本発明はまた、薬学的に活性な量の態様1)〜28)に従う式(I)の化合物を対象に投与することを含む、本明細書に記載した疾患又は障害の予防又は治療方法にも関する。
【0085】
本発明の好ましい態様において、投与量は、1mgから1000mg/日の間、特に5mgから500mg/日の間、さらに25mgから400mg/日の間、とりわけ50mgから200mg/日の間に含まれる。
【0086】
数値の範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれるものとする。これは、例えば、温度範囲が40℃から80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に
含まれることを意味し;あるいは、可変数が1から4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0087】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X−10%XからX+10%Xの間、好ましくはX−5%XからX+5%Xの間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」という用語は、この出願において、Y−10℃からY+10℃の間、好ましくはY−5℃からY+5℃の間を表す。
【0088】
いかなる疑義をも避けるために、化合物がある疾患の予防又は治療について有用であると記載されている場合には、そのような化合物は、同様に当該疾患の予防又は治療のための医薬の製造における使用に適している。
【0089】
態様1)〜28)に従う式(I)の化合物は、CXCR7受容体又はそのリガンドに関連する障害、特に、CXCR7受容体の機能不全又はCXCR7を介してシグナル伝達するリガンドの機能不全又はその他の受容体(CXCR4及びCXCR3)を介してシグナル伝達するCXCR7リガンド(CXCL12及びCXCL11)の機能不全に関連する障害の予防又は治療に有用である。
【0090】
CXCR7受容体又はそのリガンドに関連する疾患又は障害は、下記からなる群より選択される:
− 癌(特に、癌種、白血病、腺癌、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、脳転移、多発性骨髄腫、腎明細胞癌、前立腺癌、膵臓腺癌、黒色腫、転移性黒色腫、肝細胞癌、結腸腫瘍、乳癌、非小細胞性肺癌、結直腸癌、脳腫瘍、ユーイング肉腫、リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、成人T細胞白血病、リンパ増殖性疾患及びカポジ肉腫;とりわけ悪性神経膠腫、多形膠芽腫、脳転移、膵臓腺癌、リンパ腫、バーキットリンパ腫及びホジキンリンパ腫);
− 炎症性疾患(特に、慢性鼻炎(chronic rhinusitis)、喘息、慢性閉塞性肺疾患、アテローム性動脈硬化、心筋炎及びサルコイドーシス;特に慢性鼻炎、喘息及びアテローム性動脈硬化);
− 自己免疫異常(特に、多発性硬化症、関節リウマチ、炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、間質性膀胱炎、セリアック病、自己免疫性脳脊髄炎、脱髄疾患、骨関節炎及びI型糖尿病;とりわけ、多発性硬化症、関節リウマチ、炎症性腸疾患及び自己免疫性脳脊髄炎);
− 移植拒絶(特に、腎同種移植片拒絶、心同種移植片拒絶及び造血幹細胞移植によりもたらされる移植片対宿主病);及び
− 線維症(特に、肝線維症、肝硬変及び特発性肺線維症)。
【0091】
特に、CXCR7受容体又はそのリガンドに関連するさらなる疾患又は障害は、癌及び自己免疫異常である。
【0092】
加えて、CXCR7受容体又はそのリガンドに関連するさらなる疾患又は障害は、CXCR7及び/又はCXCL12及び/又はCXCL11介在転移、走化性、細胞接着、経内皮遊走、細胞増殖及び/又は生存が関与する疾患である。
【0093】
加えて、CXCR7受容体又はそのリガンドに関連するさらなる特定の疾患又は障害は、増殖性糖尿病網膜症;ウエストナイルウイルス脳炎;肺血管疾患;急性腎不全;脳虚血を含む虚血;急性冠症候群;損傷中枢神経系;高血圧;肺高血圧症;滋賀毒素関連溶血性尿毒症症候群;子癇前症;血管損傷;HIV/AIDS;血管新生;及び(アルツハイマー病の炎症相等の)脳及び神経機能障害;ストレス関連障害(不安障害、うつ病及び外傷
後ストレス障害等);並びにオピオイド受容体関連疾患である。副態様において、CXCR7受容体又はそのリガンドに関連するそのようなさらなる特定の疾患又は障害は、特に肺高血圧症である。
【0094】
「癌」という用語は、癌種、白血病、腺癌、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、脳転移、多発性骨髄腫、腎明細胞癌、前立腺癌、膵臓腺癌、黒色腫、転移性黒色腫、横紋筋肉腫、肝細胞癌、結腸腫瘍、乳癌、非小細胞性肺癌、口腔腫瘍、結直腸癌、胆嚢癌、脳腫瘍、食道癌、ユーイング肉腫、膀胱癌、髄膜腫、リンパ腫、ウイルス誘発性腫瘍、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、成人T細胞白血病、リンパ増殖性疾患、カポジ肉腫、MALTリンパ腫、甲状腺乳頭癌、子宮頚部癌及び骨肉腫、絨毛癌、原発性眼内B細胞性リンパ腫;及びCXCR7及び/又はCXCL12及び/又はCXCL11介在転移関連疾患等のすべての種類の癌を意味する。加えて、癌はさらに、中皮腫、卵巣癌、子宮頚部癌、頭頸部癌、小細胞肺癌、食道の癌、胃癌、肝胆道癌、小腸癌、肛門癌、腎臓癌、膀胱癌、陰茎癌、尿道癌、精巣癌、子宮頚部癌、膣癌、子宮癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、膵内分泌癌、カルチノイド癌、骨癌、皮膚癌、網膜芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、多中心型キャッスルマン病又はAIDS−関連癌、原発性滲出性リンパ腫及び神経外胚葉性腫瘍を含む。好ましくは、「癌」という用語は、癌種、白血病、腺癌、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、脳転移、多発性骨髄腫、腎明細胞癌、前立腺癌、膵臓腺癌、黒色腫、転移性黒色腫、肝細胞癌、結腸腫瘍、乳癌、非小細胞性肺癌、結直腸癌、脳腫瘍、ユーイング肉腫、リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、成人T細胞白血病、リンパ増殖性疾患及びカポジ肉腫を;特に悪性神経膠腫、多形膠芽腫、脳転移、膵臓腺癌、リンパ腫、バーキットリンパ腫及びホジキンリンパ腫を意味する。
【0095】
態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物は、癌の予防又は治療のための治療剤として特に有用である。それらは、単一の治療剤として、あるいは1又は2以上の化学療法剤及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせて使用することができる。副態様において、式(I)の化合物を、1又は2以上の化学療法剤及び/又は放射線療法と組み合わせて癌の予防又は治療に使用する場合、そのような癌は、特に悪性神経膠腫、とりわけ多形膠芽腫である。そのような組み合わせ治療は、同時に、別々に又はある期間に渡って行われてもよい。
【0096】
従って、本発明は、薬学的に許容される担体物質と:
− 態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物;
− 及び1又は2以上の細胞毒性化学療法剤;
とを含む医薬組成物にも関する。
【0097】
従って、本発明は、さらに、
− 薬学的に許容される担体物質及び:
−− 態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物を含む医薬組成物と;
− 化学療法及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせた、癌の(特に悪性神経膠腫、とりわけ多形膠芽腫の)予防又は治療のための前記医薬組成物の使用方法の説明書;
とを含むキットにも関する。
【0098】
「放射線療法」(「radiotherapy」又は「radiation therapy」又は「radiation oncology」)という用語は、癌の予防(補助療法)及び/又は治療における電離放射線の医学的使用を意味し;外部及び内部放射線療法を含む。
【0099】
「標的療法」という用語は、特定のタイプの癌細胞を攻撃し、正常細胞への害が少ない
低分子又は抗体等の1又は2以上の抗新生物剤を用いた、癌の予防(補助療法)及び/又は治療を意味する。ある種の標的療法は、癌細胞の成長や拡散に関わるある種の酵素、タンパク質又はその他の分子の作用をブロックする。他のタイプの標的療法は、免疫系が癌細胞を殺すのを助ける(免疫療法);又は癌細胞に毒性物質を直接送達して殺す。
【0100】
「化学療法」という用語は、1又は2以上の細胞毒性抗新生物剤(「細胞毒性化学療法剤」)による癌の治療を意味する。化学療法は、しばしば放射線療法又は外科手術等の他の癌治療と併用される。この用語は特に、分裂の早い(これは大抵の癌細胞の主な特性の1つである。)細胞を殺すことで作用する従来の化学療法剤を意味する。化学療法では、一度に1種の薬物(単剤化学療法)又は一度に数種の薬物(併用化学療法又は多剤化学療法)を用いうる。光への暴露によってのみ細胞毒性活性へと変化する薬物を用いる化学療法は、光化学療法又は光力学療法と呼ばれる。
【0101】
本明細書で使用する「細胞毒性化学療法剤」又は「化学療法剤」という用語は、細胞死又は細胞壊死を引き起こす活性な抗新生物剤を意味する。式(I)の化合物と組み合わせて使用する場合、この用語は特に、下記のような従来の細胞毒性化学療法剤を意味する:
a) アルキル化剤(例えば、メクロレタミン(mechlorethamine)、クロラムブシル(chlorambucil)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、イホスファミド(ifosfamido)、ストレプトゾシン(streptozocin)、カルムスチン(carmustine)、ロムスチン(lomustine)、メルファラン(melphalan)、ブスルファン(busulfan)、ダカルバジン(dacarbazine)、テモゾロミド、チオテパ(thiotepa)又はアルトレタミン(altretamine));
b) プラチナ製剤(例えば、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)又はオキサリプラチン(oxaliplatin));
c) 代謝拮抗薬(例えば、5−フルオロウラシル(5−fluorouracil)、カペシタビン(capecitabine)、6−メルカプトプリン(6−mercaptopurine)、メトトレキセート(methotrexate)、ゲムシタビン(gemcitabine)、シタラビン(cytarabine)、フルダラビン(fludarabine)又はペメトレキセド(pemetrexed));
d) 抗腫瘍抗生物質(例えば、ダウノルビシン(daunorubicin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、エピルビシン(epirubicin)、イダルビシン(idarubicin)、アクチノマイシン−D(actinomycin−D)、ブレオマイシン(bleomycin)、マイトマイシン−C(mitomycin−C)又はミトキサントロン(mitoxantrone));
e) 有糸分裂阻害物質(例えば、パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)、イキサベピロン(ixabepilone)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビンクリスチン(vincristine)、ビノレルビン(vinorelbine)、ビンデシン(vindesine)又はエストラムスチン(estramustine));又は
f) トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド(etoposide)、テニポシド(teniposide)、トポテカン(topotecan)、イリノテカン(irinotecan)、ジフロモテカン(diflomotecan)又はエロモテカン(elomotecan))。
【0102】
式(I)の化合物と組み合わせて使用する場合、好ましい細胞毒性化学療法剤は、上記のアルキル化剤(特に、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、ストレプトゾシン、カルムスチン、ロムスチン、メルファラン、ブスルファン、ダカルバジン、3−メチル−(トリアゼン−1−イル)イミダゾール−4−カルボキサミド(MTIC)及び、特にテモゾロミド、チオテパ、アルトレタミン等のそのプロドラ
ッグ;又はこれらの化合物の薬学的に許容される塩;とりわけテモゾロミド);及び有糸分裂阻害物質(特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン;又はこれらの化合物の薬学的に許容される塩;とりわけパクリタキセル)である。式(I)の化合物と組み合わせて使用する最も好ましい細胞毒性化学療法剤は、多形膠芽腫の治療に通常用いられるもの、特にテモゾロミドである。放射線療法もまた、同じく好ましい。
【0103】
化学療法は、治療目的で施されても、あるいは延命又は症状の改善を狙ったものでもよい。
【0104】
a) 集学的(Combined modality)化学療法は、放射線療法又は外科手術等の他の癌治療と共に行う、薬物の使用である。
【0105】
b) 導入(Induction)化学療法は、化学治療薬による癌の一次治療である。この種の化学療法は、治療目的で用いられる。
【0106】
c) 強化(Consolidation)化学療法は、寛解後に、無病期間の延長及び全生存を延長する目的で施される。投与される薬剤は、寛解をもたらした薬剤と同じものである。
【0107】
d) 強化(Intensification)化学療法は、強化(consolidation)化学療法と同一であるが、導入化学療法とは異なる薬剤が用いられる。
【0108】
e) 併用(Combination)化学療法は、患者を同時に複数種の異なる薬剤で治療するものである。これらの薬剤は、メカニズム及び副作用が異なる。最も大きな利点は、いずれか1種類の薬剤に対して耐性を獲得する機会が最小化されることである。また、より少ない用量で薬剤が使用されることが多く、毒性が低減される。
【0109】
f) 術前補助(Neoadjuvant)化学療法は、外科手術等の局所治療に先立って施され、原発腫瘍を縮小することを目的としている。微小転移性病態のリスクが高い癌に対しても施される。
【0110】
g) 補助(Adjuvant)化学療法は、局所治療(放射線療法又は外科手術)の後に施される。癌の存在を示す証拠はほとんど無いが、再発の危険がある場合に用いることができる。また、身体の他の箇所に広がったあらゆる癌性細胞を殺すのにも有用である。これらの微小転移は、補助化学療法で治療することができ、これらの播種性細胞による再発率を下げることができる。
【0111】
h) 維持(Maintenance)化学療法は、寛解を延長するために繰り返される低用量治療である。
【0112】
i) 救援(Salvage)化学療法又は緩和(palliative)化学療法は、治療を目的とせず、単に腫瘍の負荷を減少させ、期待余命を伸ばすために施される。こうした養生法に対しては、毒性プロファイルがより優れていることが一般に求められる。
【0113】
式(I)の化合物と組み合わせる場合、a)、b)、c)、d)、e)、そして特に上記g)及び/又はh)に挙げるような予防的又は治療的な形態の化学療法(又は適宜準用して:放射線療法)が好ましい。
【0114】
投与形態に関連する場合の、「同時に」又は「同時の」という用語は、本特許出願にお
いて、該当する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分の同じ経路によるほぼ同時投与であることを意味する。同時に投与される場合、当該2又はそれ以上の活性成分は、多剤混合薬として、又は、(例えば、一般に、同じ経路によりほぼ同時に投与されるべき2又はそれ以上の異なる薬学的組成物を使用することにより)それと同等に投与されてもよい。
【0115】
「多剤混合薬」は、投与形態を意味する場合、本出願においては、該当する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分を有する1種の薬学的組成物の投与であることを意味する。
【0116】
投与形態に関連する場合の、「別々に」または「別々の」という用語は、本特許出願において、該当する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分の、少なくとも2つの異なる経路によるほぼ同時の投与であることを意味する。別々の投与は、対象が、一定の期間(例えば、少なくとも1日)、2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療の1つのみに暴露される治療相、及び、対象が2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療に同時に暴露される治療相になるものと解される。別々の投与は、特に、活性成分及び/又は治療の少なくとも1つを、(1日に1回又は2回等の)連日投与とは実質的に異なる周期で与える状況(例えば、一方の活性成分及び/又は治療を1日に1回又は2回与え、別のものを1週間に1回与える。)を意味する。例えば、放射線療法と組み合わせて使用する場合、本発明のCXCR7調節剤は「別々に」用いられる。
【0117】
「ある期間に渡る」投与は、本特許出願において、2又はそれ以上の活性成分/又は1又は2以上の活性成分を放射線療法治療と組み合わせて、異なる時に投与することを意味する。副態様において、この用語は、一の活性成分及び/又は放射線療法治療の全投与が完結した後に、1又は2以上の他方の投与を開始する投与法を意味する。この場合、活性成分の一方を数カ月間投与した後又は放射線療法を数カ月間使用した後に、他方の又は他の活性成分を投与することが可能である。「ある期間に渡る」投与は、複数の活性成分を同じ周期で投与しない状況(例えば、一方の活性成分を1日に1回投与し、別の活性成分を1週間に1回投与する)を包含する。
【0118】
「ある期間に渡る」投与はまた、式(I)のCXCR7調節剤が、最初の化学療法治療又は放射線療法治療(例えば、導入化学療法)の後に開始する治療において、任意で、さらなる/進行中の化学療法治療又は放射線療法治療と組み合わせて(例えば、強化(consolidation)化学療法、強化(intensification)化学療法、補助化学療法若しくは維持化学療法;又はそれと同様の放射線療法と組み合わせて)使用される状況を包含し;そのようなさらなる/進行中の化学療法治療又は放射線療法治療は、同時に、別々に又は「同じ周期で投与しない」という意味である期間に渡って行われる。
【0119】
自己免疫異常は、関節リウマチ(RA);多発性硬化症(MS);自己免疫性脳脊髄炎;及び炎症性腸疾患(IBD;特にクローン病及び潰瘍性大腸炎を含む。)を含むものとして定義してもよい。加えて、自己免疫異常はさらに、全身性エリテマトーデス(SLE);乾癬;乾癬性関節炎;ループス腎炎;間質性膀胱炎;セリアック病;自己免疫性脳脊髄炎;脱髄疾患;骨関節炎;抗リン脂質抗体症候群;橋本甲状腺炎等の甲状腺炎;リンパ球性甲状腺炎;重症筋無力症;I型糖尿病;ブドウ膜炎;上強膜炎;強膜炎;川崎病、網膜ブドウ膜炎;後部ブドウ膜炎;ベーチェット病関連ブドウ膜炎;ブドウ膜髄膜炎症候群;アレルギー性脳脊髄炎;鼻炎、結膜炎、皮膚炎等のアトピー性疾患;並びにリウマチ熱及び感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫疾患等の障害を含む。副態様において、自己免疫異常は、関節リウマチ(RA);多発性硬化症(MS);及び(クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む)炎症性腸疾患;並びに全身性エリテマトーデス(SLE);ループス腎炎;間質性膀胱炎;セリアック病;自己免疫性脳脊髄炎;脱髄疾患;骨関節炎;及びI型糖尿病;を含む。
【0120】
炎症性疾患は、特に、慢性鼻炎及び喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アテローム性動脈硬化、心筋炎、眼球乾燥疾患、サルコイドーシス、炎症性ミオパチー及び急性肺損傷を含むものとして定義してもよい。
【0121】
移植拒絶は、腎臓、肝臓、心臓、肺、膵臓、角膜及び皮膚等の移植された器官の拒絶;造血幹細胞移植によりもたらされる移植片対宿主病;慢性同種移植片拒絶並びに慢性同種移植片血管症を含むものとして定義してもよい。
【0122】
線維症は、特に、肝線維症、肝硬変、特発性肺線維症、腎線維症、心内膜心筋線維症及び関節線維症を含むものと定義してもよい。
【0123】
態様1)〜28)に従う式(I)の化合物は、腫瘍の治療法であって、有効量の式(I)の化合物を投与することを有し、前記有効量は、腫瘍の特性に変化をもたらし、その変化は、CXCL12受容体経路の調節により実現される、方法にも有用であり;前記治療は、任意で従来の化学療法又は放射線療法と組み合わせて行ってもよい(この場合、腫瘍は、特に悪性神経膠腫、とりわけ多形膠芽腫である。)。そのような組み合わせ治療は、同時に、別々に又はある期間に渡って行われてもよい。
【0124】
式(I)の化合物は、免疫応答を調節する方法であって、有効量の式(I)の化合物を投与することを有し、前記有効量は、炎症性疾患を調節する量であり、前記応答は、CXCL12受容体経路を介するものである、方法にも有用である。
【0125】
さらに、式(I)の化合物(化合物自体、その塩、当該化合物又はその塩を含む組成物、当該化合物又はその塩の使用、その他であるかを問わない)に対して示されたいかなる好適性、(副)態様及び使用も、式(II)、(III)、(IV)及び(V)の化合物に準用される。
【0126】
式(I)の化合物の製造
本発明のさらなる側面は、式(I)の化合物の製造方法である。式(I)の化合物は、市販の又は周知の出発物質から、実験の部に記載された方法により;それに類似する方法により、又は以下に概説した一般的反応シークエンスに従って製造することができ、R
1、R
4、L
1、L
2、X、Y
1、Y
2及びAr
1は、式(I)について定義した通りである。最適な反応条件は、使用される具体的な反応物質又は溶媒により変わるが、そのような条件は、当業者によるルーティンの最適化手順により決定することができる。本明細書で使用される他の略語は、明示的に定義されるか、又は実験の部において定義される通りである。場合によっては、包括的な基、R
1、R
4、L
1、L
2、X、Y
1、Y
2及びAr
1は、下記のスキームに図示した製法に適合しないため、保護基(PG)の使用が必要となるだろう。保護基の使用は、当技術分野において周知である(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Wiley−Interscience、1999参照)。この目的のために、そのような保護基が必要に応じて適切に導入されているものと仮定する。場合によっては、最終生成物をさらに改変してもよく、例えば、置換基を操作することにより新たな最終生成物が得られる。こうした操作は、当業者に周知の還元、酸化、アルキル化、アシル化及び加水分解反応を含むが、これらに限定されるものではない。得られた化合物は、それ自体知られた方法により、その塩、特に薬学的に許容される塩に変換してもよい。
【0127】
式(I)の化合物の製造
一般的に、式(I)の化合物は、DCM若しくはDMF又は両者の混合物等の溶媒中、0
℃の温度にて又はRTにて又は高温にて、HATU又は別のカップリング剤を用いて、典型的なアミドカップリング反応において、構造Aの化合物の構造Bのアミンとの反応により得られる。
【0128】
【化7】
構造(III)の化合物の製造
式(I)の化合物は、一般に、遊離アミン前駆体の誘導体化により得ることもできる。例えば、7員環が式(III)の化合物における通りである式(I)の化合物は、典型的な還元的アミノ化反応の条件において、構造1の遊離アミン前駆体及び構造2のアルデヒドから得ることができる。この特定の場合において、R
5はR
5a)CH
2を表す。例えば、DCM、THF又はMeOH等の溶媒中、NaBH
3CN、NaBH(OAc)
3又はNaBH
4を還元剤として用いて、構造1の化合物を構造2のアルデヒドと反応させる。
【0129】
【化8】
同様に、R
5がR
5b)COを表す式(III)の例は、好ましくはTEA又はDIPEA等の塩基の存在下、構造1の化合物を:
− HATU等のカップリング剤の存在下、DCM又はDMF等の溶媒中、0℃又はRTにて、構造3のカルボン酸;又は、
− THF、DCM等の溶媒中、好ましくは0℃にて、基LGがCl等の脱離基を表す構造3’のカルボン酸誘導体;
と反応させることにより得ることができる。
【0130】
【化9】
式(III)の最終化合物を得るためには、包括的な基R
4、L
1、L
2、R
5及びAr
1の適合性に応じて、当該技術分野において周知の条件に従う最後の脱保護工程が必要となるかもしれない。
【0131】
構造1の化合物の特定の場合である構造3Aの化合物は、市販の又は当業者により容易に製造される構造3A−1の化合物から、例えば、下記のスキーム1に示すように4工程の手順で製造することができる。
【0132】
第1工程において、構造3A−1の化合物は、MeCN、DMF又はTHF等の極性溶媒中、DIPEA、TEA等の有機塩基又はK
2CO
3等の無機塩基の存在下、ブロモ酢酸エチル又はメチルを用いて、アルキル化反応においてアルキル化してもよく、構造3A−2のエステルを生成する。次いで、THF、EtOH、MeOH又はこれらの混合物等の溶媒中、典型的にはRTにて、LiOH、NaOH等の塩基を用いて、このエステルをけん化することができ、対応する酸3A−3を生成する。この酸は、DCM若しくはDMF又はこれらの組み合わせ等の溶媒中、DIPEA又はTEA等の塩基の存在下、アミドカップリング反応において、構造Bの塩基及びHATU又は同様のアミドカップリング剤と反応させることができ、構造3A−4のアミドを生成する。最後に、周知の方法を用いて、保護基を除くことができ、構造3Aの化合物を与える。
【0133】
【化10】
構造1の化合物の特定の場合である構造3Bの化合物は、下記のスキーム2に従って製造することができる。第1工程において、DCM等の溶媒中、0℃未満の温度にて、フェノール基をトリフルオロメタン−スルホン酸無水物と反応させることにより、構造3A−1の化合物から、構造3B−1のトリフルオロメタンスルフォネートを合成する。次いで、Buchwald−Hartwig反応の典型的な条件下で、構造3B−1の化合物を構造5A−2のアミン(合成は以下に記載する。)と反応させる。この反応において、構造3B−1の化合物及び構造Cのアミンの混合物を、フラスコ又は封止したチューブ内で、不活性雰囲気下、ジオキサン、DMF又はトルエン等の溶媒中、パラジウム触媒、例えばPd
2(dba)
3又はPd(PPh
3)
4の存在下、リガンド、好ましくはBrettphos(登録商標)の存在下、tert−BuOH、KOH又は好ましくはCs
2CO
3等の塩基と共に、80℃から140℃の間の温度に加熱する。構造3B−2の化合物から保護基を除くことにより、構造3Bの化合物が形成される。
【0134】
【化11】
式(IV)の化合物の製造
7員環が式(IV)の化合物における通りである式(I)の化合物は、以下に概説する反応の一般的シークエンスに従って製造することができる。
【0135】
【化12】
一般的に、式(IV)の例は、DCM又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、HATU又は別のアミドカップリング剤を用いて、構造4のカルボン酸前駆体及び構造Bのアミンから得られる。式(IV)の最終誘導体を得るためには、包括的な基R
4、L
1、L
2、R
5、Y
1及びAr
1の適合性に応じて、当該技術分野において周知の条件に従う最後の脱保護工程が必要となるかもしれない。
【0136】
【化13】
構造4の化合物の合成
構造4の化合物の特定の場合を表す構造4Aの化合物は、下記の合成経路の1つにより製造することができる。
【0137】
【化14】
Y
2がCH
2を表す構造4Aの化合物は、スキーム3に図示する手順により製造してもよい。市販のアミン4A−1は、DCM、MeOH、THF等の溶媒中、NaBH
4、NaBH
3CN、NaBH(OAc)
3等の還元剤の存在下、2−ヒドロキシ−3−ニトロベンゾアルデヒドを用いた処理によりアルキル化され、対応するアミン4A−2を与える。化合物4A−2は、DCM又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、HATU又はHBTU等のアミドカップリング剤の存在下、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、グリコール酸誘導体(保護基有り又は無し)と反応させることができ、必要に応じて、最後の脱保護工程の後、化合物4A−3を生成する。誘導体4A−5を生成するための環化は、グリコール酸部分のアルコールの活性化を必要とし、これは多種多様な方法により実現することができる:アルコール4A−3は、THF等の適合する溶媒中、RT又は0℃にて、Mitsunobu反応条件下(PPh
3、DEAD)で処理することができ;又は、誘導体4A−3は化合物4A−4に変換することができ、この場合、アルコールは、周知の脱離基(チオニル又はオキサリルハライド試薬等で処理することにより、又はAppel反応条件によりCl、Br又はI等のハライド;又は、DCM又はTHF等の溶媒中、TEA、ピリジン又はDIPEA等の塩基の存在下、適宜な塩化スルホニルで処理することにより、メチル−又は4−メチルフェニルスルホネート等のスルホン酸エステル)への変換により活性化され;あるいは、化合物4A−4は、トルエン又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、ピリジン、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、2−クロロアセチルクロリド又は2−ブロモアセチルクロリド等のグリコール酸誘導体で処理することにより、誘導体4A−2から直接得ることができる。次いで、化合物4A−5は、これらの脱離基を、EtOH又はDMF等の溶媒中、RT又は還流温度までにて、K
2CO
3又はNaOH水溶液の添加等の塩基処理によりin situで形成されるフェノレートアニオンで置換することにより得ることができる。
【0138】
化合物4A−6は、ラクタム官能基の還元により得ることができる:典型的な実験において、誘導体4A−5を、THF等の溶媒中、RTにて又は還流下、(2〜20eq.等の)過剰のBH
3.THF錯体等のボラン試薬と反応させる;化合物及び反応条件によっては、4A−6とともに誘導体4A−7を生成させるためのニトロの部分的な又は完全な還元が観察されるが、混合物は、そのまま次の工程に続けて用いることができる。次いで、誘導体4A−6を化合物4A−7に還元することができる:典型的な実験において、化合物4A−6は、EtOH、THF、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cを用いて還元される;あるいは、化合物4A−7は、アセトン等の溶媒中、0℃又はRTにて、NH
4Cl等の温和な酸プロトン源の存在下、Zn又はFe等の金属粉末との反応により、化合物4A−6から得ることができる。同様に、ニトロ基の選択的還元により、構造4A−5の化合物は、X
2がCOを表す構造4A−7の化合物に直接変換することができる。次いで、
構造4Aの化合物は、MeOH等の溶媒中、NaBH
3CNの存在下、化合物4A−7のグリオキシル酸一水和物との反応により製造することができる;あるいは、化合物4A−7とグリオキシル酸の混合物は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cで処理することができ、構造4Aを生成する。
【0139】
【化15】
あるいは、構造4A−6の中間体は、スキーム4に図示する手順に従って合成することができる。
【0140】
化合物4A−9は、DCM又はDMF等の溶媒中、0℃又はRTにて、ピリジン又は(10%)NaOH水溶液等の塩基の存在下、アミノエタノール誘導体4A−8を市販の2−フルオロ−3−ニトロベンゾイルクロリドと反応させることにより得られる;アミノエタノール誘導体4A−8(PGは、TBDMS又はベンジル等のあらゆる適合する保護基か、又は保護基が必要でない場合にはHを表す。)は、文献中に広く報告されている。
【0141】
【化16】
あるいは、2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸は、DCM又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、HATU又は別のアミドカップリング剤を用いて4A−8と反応させることができ、4A−9を生成する。必要に応じて脱保護した後、4A−9(PG=H)中のアルコールは、塩基性条件下において環化することができ、誘導体4A−10を生成する:典型的な実験において、4A−9中のTBDMSアルコール保護は、THF等中、0℃又はRTにて、TBAF等のフッ素源(触媒的又は理論量)で処理することにより選択的に除かれ、in situで生成するアルコキシドアニオンは自発的に環化し、誘導体4A−10を生成する。化合物4A−6は、ラクタム官能基の還元により得ることができる:典型的な実験において、誘導体4A−10を、THF等の溶媒中、RTにて又は還流下、過剰のBH
3−THF錯体等のボラン試薬と反応させる。化合物及び反応条件によっては、4A−6とともに誘導体4A−7を生成させるためのニトロ基の部分的な又は完全な還元が観察されるが、混合物は、そのまま次の工程に続けて用いることができる。あるいは、化合物4A−6は、ラクタム官能基の還元により得ることができる:典型的な実験において、誘導体4A−10を、RTにて、THF等の溶媒中、0℃にて、水素化リチウムアルミニウムを0.5当量の濃硫酸で処理することにより製造された過剰の還元剤と反応させる。構造4の化合物の特定の場合を表す構造4Bの化合物は、スキーム5に図示する手順に従って製造することができる。
【0142】
【化17】
Rが、式(I)において定義する通りのR
Y1であるか、又は、適宜な保護基(PG)であってもよい誘導体4B−1は、市販されているか、又は、それらの合成は、広く文献中に報告されている(例えば、R=PMBである化合物の合成については、特許WO2008/039420を参照。)。誘導体4B−1は、当業者であれば誰でも、化合物4B−1をSwern酸化又はそれに類する方法に供する、あるいは4B−1を、DCM又はEtOAc等の溶媒中、0℃又はRTにて、IBX又は周知のDess−Martin試薬等の超原子価のヨウ素試薬で処理する等の多種多様な方法によりアルデヒド4B−2に酸化することができる。市販のアミン4B−3は、DCM、MeOH、THF等の溶媒中、NaBH
4、NaBH
3CN、NaBH(OAc)
3等の還元剤の存在下、化合物4B−2で処理することによりアルキル化され、対応するエチレンジアミン誘導体4B−4を与える。
【0143】
【化18】
化合物4B−5は、誘導体4B−4を、DCM又はDMF等の溶媒中、0℃又はRTにて、ピリジン又は(10%)NaOH水溶液等の塩基の存在下、2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸又は誘導体(Z=OH、脱離基)、例えば、市販の2−フルオロ−3−ニトロベンゾイルクロリドと反応させることにより得られる。あるいは、2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸は、DCM又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、HATU又は別のアミドカップリング剤を用いて、4B−4と反応させることができ、4B−5を生成する。標準的なBoc脱保護の後、4B−5中のアミンは、塩基性条件において環化することができ、誘導体4B−6を生成する:典型的な実験において、4B−5中のBoc保護基は、DCM、EtOAc又はジオキサン等の溶媒中、0℃又はRTにて、有機溶液又はTFA中のHCl等の強酸で処理することにより選択的に除かれる;脱保護工程の最後に、過剰の酸試薬を除き、混合物を、DMF又はトルエン等の溶媒中、RTにて、又は最大で還流温度にて、TEA又はDIPEA等の塩基で処理し、環化を促進し、対応する誘導体4B−6を生成させる。化合物4B−7は、ラクタム官能基の還元により得ることができる:典型的な実験において、誘導体4B−6を、THF等の溶媒中、RTにて又は還流下、(2〜20eq.等の)過剰のBH
3.THF錯体等のボラン試薬と反応させる;化合物及び反応条件によっては、4B−7とともに誘導体4B−8を生成させるためのニトロ基の部分的な又は完全な還元が観察されるが、混合物は、そのまま次の工程に続けて用いることができる。次いで、誘導体4B−7を、Y
2がCH
2を表す化合物4A−8に還元することができる:典型的な実験において、化合物4B−8は、当業者に周知の反応に従って、アセトン等の溶媒中、0℃又はRTにて、塩化アンモニウム等の温和な酸プロトン源の存在下、Zn又はFe等の金属粉末との反応により、化合物4B−7から得ることができる。同様に、ニトロ基の選択的還元により、構造4B−6の化合物は、Y
2がCOを表す構造4B−8の化合物に直接変換することができる。次いで、構造4Bの化合物は、MeOH等の溶媒中、NaBH
3CNの存在下、4B−8の化合物のグリオキシル酸一水和物との反応により得ることができる;あるいは、化合物4B−8とグリオキシル酸の混合物は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助に
より、Pd/Cで処理することができ、構造4Bを生成する。
【0144】
Rが、PMB又はアリル基等の全反応シークエンスに適合する保護基を表す場合には、構造4Bと構造のアミンの間の一般的なカップリング工程の後に、Y
1がNHであり、X
2がCH
2である対応する式(IV)の化合物を生成させるために、最後の周知の脱保護工程が必要となるであろう(スキーム6)。
【0145】
【化19】
Y
1、Y
2及びX
2がCH
2基を表し、L
1が−NHCH
2−である特定の場合において、実施例化合物は、式4Cの中間体から得ることができる。式4Cの化合物の合成は、市販の6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピンから出発し、構造3Bの化合物の合成に非常に類似する合成経路を経る。
【0146】
式(IV)の化合物への別のアプローチにおいて、スキーム3、4及び5において使用されるR
5基が、PMB又はアリル基等の全反応シークエンスに適合する保護基を表す場合には、当該技術分野において周知の条件に従ってそのような基を脱保護した後、最終的なR
5基を導入して、式(IV)の最終化合物を生成させてもよい:典型的な実験において、PMB基は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cで処理することにより開裂され、次いで、得られた骨格は、Y
1がNR
Yであり、X
2がCH
2である式(IV)の最終化合物にさらに官能化することができる;これらの修飾は、当業者に通常知られているアルキル化、アシル化、カーバメート又は尿素形成を含むが、これらに限定されるものではない。
【0147】
【化20】
構造4の化合物の特定の場合を表す構造4Dの化合物は、下記の合成経路により製造することができる。
【0148】
【化21】
構造4Dの化合物は、スキーム4に記載の中間体4A−10を用いて、スキーム9に図示する手順により製造してもよい。誘導体4D−10は化合物4D−1に還元することができ:典型的な実験において、化合物4D−1は、当業者に周知の反応に従って、アセトン等の溶媒中、0℃又はRTにて、塩化アンモニウム等の温和な酸プロトン源の存在下、Zn又はFe等の金属粉末との反応により、化合物4A−10から得ることができる。化合物4D−1は、MeOH等の溶媒中、還流温度にて、構造4A−10の化合物を塩化スズで処理することにより得ることもできる。次いで、構造4D−2の化合物は、DMF等の溶媒中、RTから100℃の間の温度にて、化合物4D−1をベンジルブロモアセテートと反応させることにより得ることができる。MeOH、EtOH、酢酸エチル又はTHF等の溶媒中、Pd/C等の水素化触媒の存在下、4D−2のH
2による処理等の、当該
技術分野において周知の条件に従う保護基の除去により、化合物4Dが得られる。あるいは、化合物4Dは、MeOH等の溶媒中、NaBH
3CNの存在下、4D−1をグリオキシル酸一水和物で処理することにより得ることができ;あるいは、化合物4D−1とグリオキシル酸の混合物は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cで処理することができ、構造4Dを生成する。
【0149】
【化22】
構造4の化合物の特定の場合を表す構造4Eの化合物は、下記の合成経路により製造することができる。
【0150】
【化23】
構造4Eの化合物は、スキーム3に記載の中間体4A−5を用いて、スキーム10に図示する手順により製造してもよい。誘導体4A−5は、化合物4E−1に還元することができ:典型的な実験において、化合物4E−1は、当業者に周知の反応に従って、アセトン等の溶媒中、0℃又はRTにて、塩化アンモニウム等の温和な酸プロトン源の存在下、Zn又はFe等の金属粉末との反応により、化合物4A−5から得ることができる。化合物4D−1は、MeOH等の溶媒中、還流温度にて、構造4A−5の化合物を塩化スズで処理することにより得ることもできる。化合物4E−1は、MeOH、EtOH、EtOAc又はTHF等の溶媒中、Pd/C等の水素化触媒の存在下、4A−5のH
2による処
理等の、当該技術分野において周知の条件に従って製造することもできる。化合物4Eは、MeOH等の溶媒中、NaBH
3CNの存在下、4E−1をグリオキシル酸一水和物で処理することにより得ることができ;あるいは、化合物4E−1とグリオキシル酸の混合物は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cで処理することができ、構造4Dを生成する。
【0151】
【化24】
構造4の化合物の特定の場合を表す構造4Fの化合物は、下記の合成経路により製造することができる。
【0152】
【化25】
Y
2がCOを表す構造4Fの化合物は、スキーム5に記載の中間体4B−6を用いて、スキーム11に図示する手順により製造してもよい。誘導体4B−6は、Y
2がCOを表す化合物4F−1に還元することができ:典型的な実験において、化合物4F−1は、当業者に周知の反応に従って、アセトン等の溶媒中、0℃又はRTにて、塩化アンモニウム等の温和な酸プロトン源の存在下、Zn又はFe等の金属粉末との反応により、化合物4B−6から得ることができる。化合物4F−1は、MeOH等の溶媒中、還流温度にて、構造4B−6の化合物を塩化スズで処理することにより得ることもできる。次いで、構造4F−2の化合物は、DMF又はMeCN等の溶媒中、RTから100℃の間の温度にて、化合物4F−1をベンジルブロモアセテートと反応させることにより得ることができる。MeOH、EtOH、EtOAc又はTHF等の溶媒中、Pd/C等の水素化触媒の存在下、4F−2のH
2による処理等の、当該技術分野において周知の条件に従う保護基の除去により、化合物4Fが得られる。あるいは、化合物4Fは、MeOH等の溶媒中、NaBH
3CNの存在下、4F−1をグリオキシル酸一水和物で処理することにより得ることができ;あるいは、化合物4F−1とグリオキシル酸の混合物は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cで処理することができ、構造4Fを生成する。
【0153】
【化26】
式(V)の化合物の製造
7員環が式(V)の化合物における通りである式(I)の化合物は、以下に概説する反応の一般的シークエンスに従って製造することができる。
【0154】
【化27】
構造5Aの化合物の製造
式(V)の化合物の特定の場合を表す構造5Aの化合物は、下記の合成経路の1つにより製造することができる。
【0155】
【化28】
構造5Aの化合物は、スキーム12に図示する手順により製造してもよい。合成反応シークエンスは、tert−ブチル 6−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレートから出発する(EP2123644)。構造5A−1の化合物は、DCM又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、HATU又は別のアミドカップリング剤を用いて、(tert−ブトキシカルボニル)グリシン及び構造Bのアミンから得られる。ジオキサン又はDCM等の有機溶媒中、0℃又はRTにおける、TFA又はHClによる処理等、当該技術分野において周知の条件に従う誘導体5A−1の脱保護により、化合物5A−2が生成する。
【0156】
誘導体5A−3は、Buchwald反応等により得ることができる。典型的な実験において、tert−ブチル 6−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレートを、DMF又はNMP等の溶媒中、RT又はより高温にて、典型的には100℃にて、Pd
2(dba)
3又はPd(PPh
3)
4等のパラジウム(0)源、Josiphos(登録商標)又はX−Phos(登録商標)等の適宜なリガンド、Cs
2CO
3又はtert−BuOK等の塩基の存在下、アミン5A−2で処理する。ジオキサン又はDCM等の有機溶媒中、0℃又はRTにおける、TFA又はHClによる処理等の、当業者に通常知られている条件に従う誘導体5A−3の脱保護により、化合物5A−4が生成する。次いで、化合物5A−4のさらなる官能化により、式5Aの誘導体が得られ:最終的なR
5基を導入して、式(IV)の新規な化合物を生成させてもよい:これらの修飾は、当業者に通常知られているアルキル化、アシル化、カーバメート又は尿素形成を含むが、これらに限定されるものではない;典型的な実験において、5A−4は、DCM、MeOH、THF等の溶媒中、NaBH
4、NaBH
3CN、NaBH(OAc)
3等の還元剤の存在下、市販のアルデヒドで処理することによりアルキル化され、対応する式(5A)の化合物を与える。別のアプローチにおいて、tert−ブチル 6−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレートは、DMF又はNMP等の溶媒中、RT又はより高温にて、典型的には100℃にて、Pd
2(dba)
3又はPd(PPh
3)
4等のパラジウム(0)源、Josiphos又はX−Phos等の適宜なリガンド、Cs
2CO
3又はKO
tBu等の塩基の存在下、ベンゾフェノンイミン又はKHMDS等の周知のアンモニアアナログで処理される;ベンゾフェノンイミンの場合には、MeOH等の溶媒中、RTにおける、過剰のヒドラジン等の周知の処理によってアミンが露出し、誘導体5A−5が生成される。次いで、化合物5A−5を、MeOH等の溶媒中、NaBH
3CNの存在下、グリオキシル酸一水和物と反応させることにより、化合物5A−6が得られる;あるいは、化合物5A−5とグリオキシル酸の混合物は、MeOH、EtOH、EtOAc等の溶媒中、RTにて、H
2の存在下、又は、H−Cube(登録商標)水素発生装置の補助により、Pd/Cで処理することができ、構造5A−6を生成する。DCM又はDMF等の溶媒中、RT又は0℃にて、HATU又は別のアミドカップリング剤の存在下、TEA又はDIPEA等の塩基の存在下、5A−6を構造Bのアミンとの反応させることにより、上記の
5A−3誘導体が生成する。
【0157】
【化29】
あるいは、構造5Aの化合物は、下記のスキーム13に記載の化学シークエンスにより合成することができる。
【0158】
従って、構造5A−7の化合物は、当業者に周知のアミドカップリング反応に従って、2−ニトロ−6−フルオロ安息香酸とR
5NCH
2CH
2OHから合成される。次いで、構造5A−7の化合物は、DMF、THF等の溶媒中、NaH又はCs
2CO
3等の塩基で処理することにより、分子内求核芳香族置換において、構造5A−8の化合物に環化される。次いで、アミド4A−10のアミン4A−6への変換について前記したように、BH
3−THF等のボランを用いて還元した後、アミド基のカルボニル官能基が除かれ、構造5A−9の化合物を生成する。次いで、化合物5A−9の芳香族ニトロ官能基を、アセトン等の溶媒中、亜鉛末等の金属を用いて還元することにより、又は、水素雰囲気下、パラジウム/炭素を用いた典型的な還元に従って、対応するアニリンに変換する。続いて、NaBH
3CN等の還元剤とともにメタノール等の溶媒を用いた還元的アミノ化反応において、5A−10をグリオキシル酸と反応させることにより、構造5A−11の化合物が得られる。最後に、構造5Aの化合物を、前記したように、構造5A−11の化合物と構造Bのアミンから得ることができる。同様に、ニトロ基の選択的還元により、構造5A−8の化合物を、構造5A−10の化合物に直接変換し、次いで、Y
1がCOを表す構造5Aの化合物に変換することができる。
【0160】
【化31】
構造Bの化合物は、市販されているか、又は、THF、DCM、MeOH、水等の溶媒中、0℃から還流の間の温度にて、好ましくはRTにて、NaBH(OAc)
3、NaBH
3CN又はNaBH
4等の還元剤を用いた、典型的な還元的アミノ化反応において、構造B−1の1級アミンを構造B−2のアルデヒドと縮合することにより製造される。この場合、L
2は−CH
2−L
3に対応する。
【0161】
実験の部
I. 化学
温度はすべて℃で示す。市販の出発物質は、さらに精製を行うことなく、入手した状態で使用した。別段の記載が無い限り、すべての反応は、窒素雰囲気下、オーヴンで乾燥したガラス製の器具内で行った。すべての化合物は下記の方法で精製した:シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー又は分取用HPLC。本発明に記載した化合物は、以下に記載した条件を用いて、LC−MSデータで特徴を明らかにする(保持時間t
Rはmin.で示す;質量分析から得られた分子量はg/molで示す。)。本発明の化合物が、配座異性体(conformational isomers)の混合物である場合、特にそれら異性体がLC−MSスペクトルとして表れる場合は、最も量の多い異性体の保持時間を示す。
【0162】
実施例化合物又は前駆体の名称の前にrac−が付されている場合には、この実施例化合物又は前駆体が2つのエナンチオマーのラセミ体混合物として得られることを意味する。
【0163】
NMR分光分析:
400 MHz Ultrashield(登録商標) Magnet及びBBO 5mmプローブヘッド又はPAXTI 1mmプローブヘッドを備えたBruker Avance II分光計。化学シフト(δ)は、NMR溶媒の不完全な重水素化から得られるプロトン共鳴に関連して百万分の一(ppm)で報告され、例えばジメチルスルホキシドに関してはδ(H)2.49ppmであり、クロロホルムに関してはδ(H)7.24ppmである。略語s、d、t、q及びmは、一重項、二重項、三重項、四重項、多重項を意味し、brは広域をそれぞれ意味する。結合定数JはHzで報告される。NMRスペクトルが、1mm Microprobe(登録商標)チューブ及びPAXTI 1mmプローブヘッドを用いて測定される場合には、化合物は、非重水素化DMSO中に溶解される。従って、スペクトルは、DMSO及びH
2Oのピークを抑制するために二重照射によって測定される。この場合、化合物の代表的なNMRピークのみが選択的に得られる。
【0164】
LC−MS機器及び条件
方法LC−A:質量分析検出器(MS:Finnigan シングル四重極)を備えたAgilent1100シリーズ。カラム:Zorbax SB−aq(3.5μm、4.6x50mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.04%TFA[溶出液B]。勾配:1.5minに渡って95%Bから5%Bへ(流速:4.5ml/min.)。検出:UV/Vis+MS。
【0165】
方法LC−B:WatersのAcquity Binary、Solvent Manager、MS:Waters SQ Detector、DAD:Acquity UPLC PDA Detector、ELSD:Acquity UPLC ELSD。カラム:Waters製Acquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1x50mm、Acquity UPLC Column Manager内にて60℃の恒温に維持。条件:MeCN+0.045%TFA[溶出液A]:水+0.05%TFA[溶出液B]。方法:勾配:2.0minに渡って98%Bから2%B。流速:1.2mL/min。検出:UV 214nm及びELSD、並びにMS、t
Rは分で示す。
【0166】
分取用HPLC機器
Gilson LH215を備えたGilson 333/334 HPLCポンプ、Dionex SRD−3200ガス除去器、Dionex ISO−3100Aメイクアップポンプ、Dionex DAD−3000 DAD検出器、シングル四重極質量分析計MS検出器、Thermo Finnigan MSQ Plus、MRA100−000フロースプリッター、Polymer Laboratories PL−ELS1000 ELS検出器。
【0167】
塩基性条件での分取用HPLC
方法LC−C:カラム:Waters XBridge(10μm、75x30mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.5%NH
4OH(25%aq.)[溶出液B];勾配 表1参照(流速:75mL/min)、開始時の溶出液A(x)の割合は、精製する化合物の極性によって決定する。検出:UV/Vis+MS。
【0169】
酸性条件での分取用HPLC
方法LC−D:カラム:Waters Atlantis T3(10μm、75x30mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.5%HCO
2H[溶出液B];勾配 表1参照(流速:75mL/min)、開始時の溶出液A(x)の割合は、精製する化合物の極性によって決定する。検出:UV/Vis+MS。
【0171】
(明細書の上記又は下記の部分において使用される)略語:
AcOH 酢酸
aq. 水溶液
Ar アルゴン
BINAP ラセミ体2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
Brettphos(登録商標) 2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル
BSA ウシ血清アルブミン
DABCO 1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DCC N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCE 1,2−ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DEAD ジエチルアザジカルボキシレート
deion. 脱イオンされた
DIPEA ジイソプロピル−エチルアミン、Huenig塩基、エチル−ジイソプロピルアミン
ジオキサン 1,4−ジオキサン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルフォキシド
eq. 当量
エーテル ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
g グラム
h 時間
HATU 2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩
HBTU N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩化水素
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HV 高真空条件
JosiPhos (R)−1−[(S
P)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェ
ロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン パラジウム(II)ジクロリド
LC−MS 液体クロマトグラフィー−質量分析
MeCN アセトニトリル
MeI ヨウ化メチル
MeOH メタノール
mg ミリグラム
mL ミリリットル
mmol ミリモル
min 分
N 溶液の規定度
MS 質量分析法
NaBH(OAc)
3 トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
NaBH
3CN シアノ水素化ホウ素ナトリウム
NaOAc 酢酸ナトリウム
NH
3 アンモニア
NMR 核磁気共鳴分光法
OAc アセテート
Pd/C10% 活性炭上パラジウム(10%)
Pd
2(dba)
3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(PPh
3)
4 パラジウム テトラキストリフェニルホスフィン
PMB パラ−メトキシベンジル
PPh
3 トリフェニルホスフィン
prep. 分取用
rac ラセミ体
RT 室温
s 秒
sat. 飽和
soln. 溶液
T 温度
T
3P n−プロピルホスホン酸無水物
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
TBME tert−ブチルメチルエーテル
TBDMS tert−ブチルジメチルシリル
TEA トリエチルアミン
Tf トリフルオロメタン−スルホニル
TFA トリフルオロ酢酸
TFAA 無水トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
t
R 保持時間
XPhos 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル
【0172】
実施例1:N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
前駆体4A1(200mg、0.503mmol)、アミンB1(124mg、0.503mmol)及びHATU(229mg、0.604mmol)を0℃に冷却した5mLのDCM中に溶解したものに、DIPEA(0.129mL、0.754mmol)を添加する。反応混合物をRTにて4h撹拌する。水を添加し、得られた有機相を飽和NaHCO
3水溶液及び塩水(brine)で洗浄し、次いで、Na
2SO
4上で乾燥し、ろ過
し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.61min;[M+H]
+=507.6;
1H−NMR(DMSO−d
6)、2種の回転異性体の2:1混合物:
主たる回転異性体のスペクトル δ:7.75(d、J=7.8Hz、1H)、7.62(t、J=7.8Hz、1H)、7.48(t、J=7.7Hz、1H)、7.33(d、J=7.7Hz、1H)、6.84(t、J=7.8Hz、1H)、6.58(d、J=7.7Hz、1H)、6.44(d、J=7.4Hz、1H)、5.37(m、1H)、4.79(s、2H)、4.18(d、J=4.6Hz、2H)、3.91−3.97(m、2H)、3.55−3.63(m、1H)、3.45−3.51(m、1H)、2.96−3.03(m、2H)、2.40−2.45(m、2H)、2.06−2.22(m、10H)、1.70−1.79(m、1H)、0.80−0.89(m、6H)。
【0173】
副次的な回転異性体のスペクトル δ:7.81(d、J=7.8Hz、1H)、7.70(t、J=7.8Hz、1H)、7.54(t、J=7.7Hz、1H)、7.40(d、J=7.7Hz、1H)、6.74(t、J=7.8Hz、1H)、6.39(d、J=7.7Hz、1H)、6.32(d、J=7.4Hz、1H)、5.37(m、1H)、4.86(s、2H)、3.88−3.92(m、2H)、3.85(d、J=4.6Hz、2H)、3.65−3.71(m、1H)、3.39−3.45(m、1H)、2.96−3.03(m、2H)、2.35−2.41(m、2H)、2.06−2.22(m、10H)、1.70−1.79(m、1H)、0.80−0.89(m、6H)。
【0174】
表1に挙げる実施例2−19を、対応する前駆体及びアミンをそれぞれ用いて、実施例1について記載した方法を適用して製造する。
【0179】
実施例71
2−(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
実施例69(90mg、0.15mmol)を3mLのDCM中に溶解したものに、TFA(69.8.4μL、0.911mmol)をRTにて添加する。混合物をRTにて2h撹拌する。揮発物を蒸発させた後、粗製物をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−B:t
R=0.46min;[M+H]
+=493.3。
【0180】
実施例85
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1) {2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフ
ルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
前駆体4A5をアミンB21と縮合することにより、実施例1と同様にして、{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステルを黄色のフォームとして得る。LC−A:t
R=0.87min;[M+H]
+=619.31。
【0181】
工程2) {2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステルをTFAで処理することにより、実施例71と同様にして、表題化合物を、黄色がかったオイルとして得る;LC−A:t
R=0.50min;[M+H]
+=519.3。
【0182】
実施例20:
2−(4−アセチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
a)
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((4−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]−オキサゼピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド:(4−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン 前駆体4A4(430mg、0.879mmol)、N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)−N’,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン アミンB1(217mg、0.879mmol)及びHATU(401mg、1.05mmol)を0℃に冷却した8mLのDCM中に溶解したものに、DIPEA(0.226mL、1.32mmol)を添加する。反応混合物をRTにて2h撹拌する。水を添加し、回収した有機相を飽和NaHCO
3水溶液及び塩水で洗浄し、次いでNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、DCM/MeOH系(1:0から4:1への勾配)を溶出液として用いた、24gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を暗黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.63min;[M+H]
+=571.2;
b)
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド:N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((4−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]−オキサゼピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド(143mg、0.15mmol、1eq)及びAcOH(0.3mL)を3mLのMeOH(3mL)中に溶解した脱気溶液に、RTにて、活性炭上のパラジウム10wt.%(16mg、0.015mmol)を添加し、よく撹拌した懸濁液を大気圧のH
2下に一晩置く。混合物をセライト上でろ過し、MeOHで3回洗浄する。溶媒を減圧下で除去する。粗製残渣をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.54min;[M+H]
+=451.1。
【0183】
c)
2−(4−アセチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド(実施例20):N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼ
ピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド(7mg、0.016mmol)を0.5mLのDMF中に溶解したものに、無水酢酸(0.0022mL、0.023mmol)、次いでDIPEA(0.0054mL、0.031mmol)及びDMAP(1mg、0.0078mmol)を添加する。反応混合物をRTにて一晩撹拌する。水を添加し、混合物をEtOAcで抽出する。得られた有機相を飽和NH
4Cl水溶液及び塩水で洗浄し、次いでNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を無色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.68min;[M+H]
+=493.1。
【0184】
前駆体4A1:
(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン
a)
2−((イソブチルアミノ)メチル)−6−ニトロフェノール(前駆体4A1−2):2−ヒドロキシ−3−ニトロベンゾアルデヒド(2600mg、15.6mmol)を60mLのMeOH中に溶解したものに、Ar下、RTにて、イソブチルアミン(1.55mL、15.6mmol)を添加する。得られた混合物をRTにて30min撹拌する。この時、反応混合物を5℃に冷却し、NaBH
4(677mg、17.9mmol)を少しずつ添加する。添加終了後に、反応混合物を0℃にて90分間撹拌する。水(60ml)を添加し、MeOHの一部を減圧下で溜去する。得られた水相をEtOAcで抽出し;有機層を合わせたものをMg
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を次の工程に適した純度の粗製の黄色の固体として得る。LC−A:t
R=0.54min;[M+H]
+=225;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.04(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.6Hz、1H)、7.28(m、1H)、6.50(t、J=7.9Hz、1H)、4.18(s、2H)、2.70(d、J=6.8Hz、2H)、1.90(m、1H)、0.93(d、J=6.7Hz、6H)。
【0185】
b)
2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシ−3−ニトロベンジル)−N−イソブチルアセタミド(前駆体4A1−3):
前駆体4A1−2(2.880g、10.3mmol)を75mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、0.89mLの70wt.%グリコール酸水溶液(10.3mmol)及びDIPEA(2.64mL、15.4mmol)、次いでHBTU(4.29mg、11.3mmol)を添加する。反応混合物をRTにて一晩撹拌する。いくらかの出発物質が残っているので、0.45mLのグリコール酸溶液(5.14mmol)、1.32mlのDIPEA(7.71mmol)及び、最後にHBTU(2.34g、6.16mmol)を添加し、混合物をRTにて2h撹拌して、反応を完了させた。水を添加し、反応混合物をDCM/NaHCO
3で抽出し;有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を更に精製せずとも次の工程に用いることのできるかなりの純度で得た。LC−A:t
R=0.77min;[M+H]
+=283.3。
【0186】
c)
4−イソブチル−9−ニトロ−4,5−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−3(2H)−オン(前駆体4A1−5):前駆体4A1−3(3.09g、10.9mmol)を100mLの無水THF中に溶解したものに、0℃にて、PPh
3(3.48g、13.1mmol)、次いでDEADの40%トルエン溶液(8.97mL、19.7mmol)を添加する。反応混合物を0℃にて2h撹拌する。飽和NH
4Cl水溶液(100mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出する。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(4:1から1:1への勾配)を溶出液として用いた、80gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を黄色の固体として得る。LC−A
:t
R=0.79min;[M+H+MeCN]
+=306.0;
1H−NMR(500MHz、CDCl
3) δ:7.84(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.2Hz、1H)、7.48(m、1H)、7.22(m、1H)、4.89(s、2H)、4.55(s、2H)、3.40(d、J=7.5Hz、2H)、2.03(m、1H)、0.92(d、J=6.7Hz、6H)。
【0187】
d)
4−イソブチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン(前駆体4A1−6):前駆体4A1−5(2.93g、11.1mmol)を40mLのTHF中に溶解したものに、RTにて、BH
3.THF錯体をTHF中に溶解した(1M)溶液(22.1mL、22.1mmol)を添加する。反応混合物を一晩還流する。それでも大部分の出発物質が残っているので、RTにて、BH
3.THF錯体のTHF溶液(1M)をさらに繰り返し添加する必要があり、混合物を、チェック時間まで還流する。BH
3.THF錯体をTHF中に溶解した(1M)溶液を合計で88.4mL(88.4mmol)添加し、計44時間還流した後、出発物質は検知されなくなり、反応を完結する。混合物をRTに冷却し、減圧下で蒸発させる。残渣を40mLのMeOHに溶解し、HClを1,4−ジオキサン中に溶解した(4.0M)溶液5.5mL(22.1mmol)で処理する。混合物をRTにて一晩激しく撹拌し、次いで減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(4:1から0:1への勾配)、次いでEtOAc/(MeOH+NH
3のMeOH溶液1.5%(7.0M))系(1:0から4:1への勾配)を溶出液として用いた、80gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物をオレンジ色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.54min;[M+H]
+=251.2。
【0188】
e)
4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−アミン(前駆体4A1−7):前駆体4A1−6(2.38g、9.51mmol)を50mLのアセトン中に溶解したものに、RTにて、19mLの飽和塩化アンモニウム溶液(19mL、9.51mmol)を添加する。反応混合物を0℃に冷却し、次いで亜鉛末(6.54g、100.0mmol)を少しずつ添加する。反応混合物をRTまで温め、懸濁液をRTにて24h激しく撹拌する。EtOAc(25ml)、次いでNa
2SO
4(10g)を添加する。懸濁液を15min撹拌し、次いでセライトのパッドを通してろ過し、EtOAc、次いでEtOAc/MeOH(9:1)で洗浄する。有機相を合わせたものを減圧下で蒸発させて、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗生成物を得る。LC−A:t
R=0.39min;[M+H]
+=221.2;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3) δ:6.82(t、J=7.6Hz、1H)、6.69(d、J=7.8Hz、1H)、6.53(d、J=7.5Hz、1H)、4.09(t、J=4.1Hz、2H)、3.88(s、2H)、3.19(t、J=4.1Hz)、2.28(d、J=7.2Hz、2H)、1.81(m、1H)、0.92(d、J=6.6Hz、6H)。
【0189】
f)
(4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン(前駆体4A1):4−イソブチル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−アミン(2.61g、9.48mmol)を100mLの無水MeOH中に溶解したものに、グリオキシル酸一水和物(1.05g、11.4mmol)を添加する。反応混合物を脱気し、アルゴンでパージし、次いで、Pearlman触媒Pd(OH)
2(20%Pd/C)(50.4mg、0.095mmol)を添加する。よく撹拌した懸濁液を大気圧のH
2下に置き、RTにて48h反応させる。それでも相当量の出発物質が観察されうるので、Pearlman触媒(252mg、0.474mmol)をさらに添加して反応速度を加速する。反応混合物を大気圧のH
2下に戻し、RTにて5hさらに撹拌する。混合物をArでパージし、セライト上でろ過し、MeOHで3回洗浄する。溶媒を減圧下で除去する。粗製残渣を、Et
OAc/(MeOH+1%TEA)系(1:0から4:1への勾配)を溶出液として用いた、40gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物をオレンジ色の固体として得る。LC−A:t
R=0.51min;[M+H]
+=279.4。
【0190】
前駆体4A2:(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン
a)
N−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−N−エチル−2−フルオロ−3−ニトロベンズアミド
(前駆体4A2−9):2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(520mg、2.81mmol)を塩化チオニル(6mL、82.3mmol)に溶解したものを2h還流する。混合物をRTに冷却し、完全に(extensively)減圧下で蒸発させる。残渣を1mLの無水DCMに再溶解し、2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−N−エチルエタン−1−アミン(571mg、2.81mmol)を10%NaOH(3mL)及びDCM(2mL)に溶解したものに、0℃にて、ゆっくりと添加する。混合物をRTに戻し、RTにて3h撹拌する。混合物をDCM/H
2Oで抽出し、有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色のオイルとして得、これをさらに精製することなく次の工程で使用する。LC−A:t
R=1.00min;[M+H]
+=371.2。
【0191】
b)
4−エチル−9−ニトロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(前駆体4A2−10):
前駆体4A2−9(900mg、2.43mmol)を5mLの無水THF中に溶解したものに、0℃にて、TBAFをTHF中に溶解した(1M)溶液(3.04mL、3.04mmol)、3.04mLを添加する。反応混合物をRTに戻し、RTにて20h撹拌する。水(5mL)を混合物に添加し、THFの一部を減圧下で溜去する。得られた水相をEtOAcで抽出する。有機層を合わせたものををNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、完全に(extensively)減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(3:2から2:3への勾配)を溶出液として用いた、24gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.68min;[M+H]
+=237.2;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.01(dd、J
1=1.6Hz、J
2=7.8Hz、1H)、7.90(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.0Hz)、7.30(t、J=7.9Hz、1H)、4.59(t、J=5.2Hz、2H)、3.71(q、J=7.1Hz、2H)、3.58(t、J=5.2Hz、2H)、1.30(t、J=7.1Hz)。
【0192】
c)
4−エチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン(前駆体4A2−6):
前駆体4A2−10(440mg、1.86mmol)を6.5mLのTHF中に溶解したものに、RTにて、BH
3.THF錯体をTHFに溶解した(1M)溶液(7.45mL、7.45mmol)、7.45mLを添加する。反応混合物を一晩還流する。混合物を0℃に冷却し、MeOH(18mL)及び水酸化ナトリウム(1.67g、41mmol)を添加し、混合物をRTにて24h激しく撹拌する。混合物を濃縮し、残渣をEtOAc/H
2Oで抽出する。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を次の化学工程に用いることのできる純度の黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.42min;[M+H]
+=223.1。
【0193】
c2) 4−エチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン(前駆体4A2−6):30mLの乾燥THF中の、LiALH
4の2M THF溶液(9.1mL、18.2mmol)に、98%硫酸(0.484mL、9
.08mmol)を、Ar下、0℃にて添加する。混合物をRTにて2h撹拌し、次いで、4−エチル−9−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(715mg、3.03mmol)を5mLのTHFに溶解したものをRTにて滴下する。得られた混合物をRTにて一晩撹拌する。水(20mL)を0℃にて注意深く添加する。塩をろ過により除き、DCM(100mL)を添加する。混合物を15min撹拌し、有機相を分離し、水相をDCMで2回抽出する(2x40mL)。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、表題化合物を次の化学工程に用いることのできる純度の黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.44min;[M+H]
+=223.1。
【0194】
d)&e)
(4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン(前駆体4A2):
これらの変換は、前駆体4A1−6の代わりに前駆体4A2−6を出発物質として、前駆体4A1について記載した方法に従って達成され、表題化合物を茶色がかったオイルとして得る。LC−A:t
R=0.42min;[M+H]
+=251.2。中間体の分析の詳細は、表2に記載されている。
【0195】
前駆体4A3((4−プロピル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン) LC−A:t
R=0.47min;[M+H]
+=265.3及び前駆体4A4((4−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン) LC−A:t
R=0.58min;[M+H]
+=343.3は、シークエンスの第1工程において、イソブチルアミンの代わりにn−プロピルアミン及び4−メトキシベンジルアミンをそれぞれ用いて、前駆体4A1について記載した方法を適用して製造する。中間体の分析の詳細は、表2に記載されている。
【0198】
前駆体4A5 (4−(シクロプロピルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン
a) 4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン 4A5−6を、4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン 4A5−10から、ボラン THF錯体で処理することにより、上記の前駆体4A2、工程c2)の製造と同様にして得る;LC−A:t
R=0.51min;[M+H]
+=249.24。
【0199】
b) 4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][
1,4]オキサゼピン−9−イルアミン 4A5−7を、4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン 4A5−6から、Pd/C10%で処理することにより、上記の前駆体4A1、工程e)の製造と同様にして得る;LC−A:t
R=0.35min;[M+H]
+=219.28。
【0200】
c) (4−(シクロプロピルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン 4A5を、4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミン
4A5−7から、グリオキシル酸一水和物及びPd/C10%で処理することにより、上記の前駆体4A1、工程f)の製造と同様に得る。LC−A:t
R=0.48min;[M+H]
+=277.24。
【0201】
実施例67:
2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
a)
2−[(シクロプロピルメチル−アミノ)−メチル]−6−ニトロ−フェノール(前駆体4A5−2)を、2−ヒドロキシ−3−ニトロベンゾアルデヒド及びシクロプロピルメタンアミンを用いて、前駆体4A1−2の製造について上記した反応a)に従って得る。LC−A:tR=0.50min;[M+H]+=223.24。
【0202】
b)
N−シクロプロピルメチル−2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシ−3−ニトロ−ベンジル)−アセタミド(前駆体4A5−3)を、2−[(シクロプロピルメチル−アミノ)−メチル]−6−ニトロ−フェノール及びグリコール酸を用いて、前駆体4A1−3の製造について上記した反応b)に従って得る。LC−A:t
R=0.72min;[M+H]
+=281.19。
【0203】
c)
4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−4,5−ジヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−3−オン(前駆体4A5−5):を、N−シクロプロピルメチル−2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシ−3−ニトロ−ベンジル)−アセタミドをDEAD及びPPh
3で処理することにより、前駆体4A1−5の製造について上記した反応c)に従って得る。LC−A:t
R=0.77min;[M+H+MeCN]
+=304.2。
【0204】
d)
9−アミノ−4−シクロプロピルメチル−4,5−ジヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−3−オン(前駆体4E1−1):フラスコにPd/C10%含水(223mg、2.1mmol)を仕込む。10mLのMeOHをAr下で添加する。4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−4,5−ジヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−3−オン(1100mg、4.19mmol)を10mLのMeOHに懸濁し、得られた懸濁液をアルゴンでパージし、次いで、Pd懸濁液に添加する。暗色の混合物を、RTにて一晩、H
2下で撹拌する。混合物をろ過し、減圧下で蒸発乾固して、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗生成物を得る。LC−A:t
R=0.54min;[M+MeCN]
+=274.14。
【0205】
e)
(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−酢酸(前駆体4E1)を、9−アミノ−4−シクロプロピルメチル−4,5−ジヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−3−オンをグリオキシル酸一水和物及びPd/C10%で、H
2下にて処理することにより、前駆体4A1の製造について上記した反応f)に従って得る。LC−A:t
R=0.67min;[M+H]
+=297.16。
【0206】
実施例65:
前駆体4E1をアミンB24と縮合することにより、実施例1と同様にして、2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.72min;[M+H]
+=546.3。
【0207】
実施例66:
前駆体4E1をアミンB16と縮合することにより、実施例1と同様にして、N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.80min;[M+H]
+=547.3。
【0208】
実施例67:
前駆体4E1をアミンB1と縮合することにより、実施例1と同様にして、2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.76min;[M+H]
+=519.3。
【0209】
実施例68:
2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1) {2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
前駆体4E1をアミンB21と縮合することにより、実施例1と同様にして、{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステルを明黄色の固体として得る。LC−A:t
R=1.06min;[M+H]
+=633.28。
【0210】
工程2) 表題化合物を、{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステルをTFAで処理することにより、実施例71と同様にして、黄色がかったオイルとして得る;LC−B:t
R=0.79min;[M+H]
+=533.3。
【0211】
実施例21:
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド
a)
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピ
ン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド:
(4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イル)グリシン 前駆体4B1(135mg、0.347mmol)及びN−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)−N’,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン アミンB1(85.5mg、0.347mmol)を3mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、HATU(158mg、0.417mmol)及びDIPEA(0.0891mL、0.521mmol)を添加する。反応混合物をRTにて4h撹拌する。水を添加し、得られた有機相を飽和NaHCO
3水溶液及び塩水で洗浄し、次いで、Na
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色のオイルとして得る。粗製物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用する。LC−A:t
R=0.66min;[M+H]
+=598.1。
【0212】
b)
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((4−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド(実施例21):
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド(320mg、0.268mmol)を4mLのTFAに溶解し、50℃にて1h撹拌する。混合物を0−5℃に冷却し、飽和NaHCO
3溶液で注意深くクエンチする。得られた水相をDCMで抽出する。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.56min;[M+H]
+=478.1;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3)、2種の回転異性体の55:45混合物:
主たる回転異性体のスペクトル δ:7.74(d、J=7.8Hz、1H)、7.52(t、J=8.1Hz、1H)、7.43(t、J=7.9Hz、1H)、7.30(d、J=8.0Hz、1H)、6.75(t、J=7.5Hz、1H)、6.66(d、J=7.7Hz、1H)、6.46(d、J=7.6Hz、1H)、4.82(s、2H)、4.62(t、J=4.7Hz、1H)、3.82(s、2H)、3.79(d、J=4.8Hz、2H)、3.60(t、J=6.6Hz、2H)、3.13(m、2H)、2.98(m、2H)、2.53(q、J=7.3Hz、2H)、2.45(t、J=6.9Hz、2H)、2.26(s、6H)、1.11(t、J=7.3Hz、3H)。
【0213】
副次的な回転異性体のスペクトル δ:7.68(d、J=7.8Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、1H)、7.39(t、J=7.8Hz、1H)、7.30(d、J=8.0Hz、1H)、6.84(t、J=7.7Hz、1H)、6.72(d、J=7.5Hz、1H)、6.66(d、J=7.7Hz、1H)、4.93(s、2H)、4.68(t、J=4.8Hz、1H)、4.07(d、J=4.8Hz、2H)、3.86(s、2H)、3.36(t、J=6.9Hz、2H)、3.18(m、2H)、2.98(m、2H)、2.56(q、J=7.3Hz、2H)、2.53(m、2H)、2.24(s、6H)、1.14(t、J=7.3Hz、3H)。
【0214】
前駆体4B1:
(4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イル)グリシン
a)
tert−ブチル (4−メトキシベンジル)(2−オキソエチル)カーバメート(前駆体4B−2):Dess−Martinペルヨージナン(1.36g、3.19mmol)を20mLの無水DCMに懸濁したものに、tert−ブチル(2−ヒドロキシエチル)(4−メトキシベンジル)カーバメート(749mg、2.66mmol)をDCM(15mL)に溶解したものを添加する。反応混合物をRTにて150分間撹拌する
。チオ硫酸ナトリウム(1M aq)(26.6mL、26.6mmol)を添加し、2相系を10分間激しく撹拌する。有機相を集め、水相をDCMでさらに抽出する。有機層を合わせたものをMg
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(9:1から1:1への勾配)を溶出液として用いた、40gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を澄んだ黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.86min;[M+H]
+=280.1&[M+H+MeCN−
tBu]
+=265.2。
【0215】
b)
tert−ブチル (2−(エチルアミノ)エチル)(4−メトキシベンジル)カーバメート(前駆体4B1−4):
前駆体4B−2(565mg、1.42mmol)を20mLのMeOH中に溶解したものに、RTにて、エチルアミンをMeOHに溶解した(2.0M)溶液(1.42mL、2.83mmol)1.42mLを添加する。反応混合物を4h還流し、次いで0℃に冷却する。水素化ホウ素ナトリウム(107mg、2.83mmol)を少しずつ添加し、次いで、混合物をゆっくりとRTに戻し、RTにて90min撹拌する。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM/H
2Oで抽出する。有機層を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を次の工程に用いることのできる純度の黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.65min;[M+H]
+=309.4;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.19(d、J=8.4Hz、2H)、6.87(d、J=8.4Hz、2H)、4.41(s、2H)、3.82(s、3H)、3.31(m、2H)、2.73(m、2H)、2.62(q、J=7.2Hz、2H)、1.49(m、9H)、1.08(t、J=7.1Hz、3H)。
【0216】
c)
tert−ブチル (2−(N−エチル−2−フルオロ−3−ニトロベンズアミド)エチル)(4−メトキシベンジル)カーバメート(前駆体4B1−5):
2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(285mg、1.54mmol)を塩化チオニル(3.29mL、45.1mmol)に溶解したものを2h還流する。混合物をRTに冷却し、完全に(extensively)減圧下で蒸発させる。残渣を0.6mLの無水DCMに再溶解し、得られた溶液を、前駆体4B−4(540mg、1.54mmol)を10%NaOH(1.6mL)及びDCM(1mL)に溶解したものに、0℃にて、ゆっくりと添加する。混合物をRTに戻し、RTにて2h撹拌する。混合物をDCM/H
2Oで抽出し、有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色のオイルとして得、これをさらに精製することなく次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.96min;[M+H]
+=476.3。
【0217】
d)
4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−9−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(前駆体4B1−6):
前駆体4B1−5(843mg、1.56mmol)を、25mLの1,4−ジオキサン中に溶解したものに、ジオキサン中の(4.0M)HCl溶液(10.1mL、40.4mmol)、10.1mLを、RTにて添加する。反応混合物を完結するまでRTにて40h撹拌する。混合物を完全に(extensively)減圧下で蒸発させる。残渣を25mLのDMFに再溶解し、DIPEA(0.54mL、3.12mmol)をRTにて添加する。次いで、反応混合物をRTにて一晩撹拌する。混合物をEtOAc/NH
4Cl satで抽出する。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物をオレンジ色のオイルとして得る。粗製物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用する。LC−A:t
R=0.88min;[M+H]
+=356.2;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.92(dd、J
1=1.6Hz、J
2=7.6Hz、1H)、7.86(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.1Hz、1H)、7.21(t、J=7.8Hz、1H)、7.15(d、J=8
.6Hz、2H)、6.84(d、J=8.6Hz、2H)、3.94(s、2H)、3.80(s、3H)、3.58(q、J=7.2Hz、2H)、3.48(t、J=5.5Hz、2H)、3.29(t、J=5.6Hz、2H)、1.12(t、J=7.2Hz、3H)。
【0218】
e)
4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン(前駆体4B1−7):
前駆体4B1−6(616mg、1.39mmol)を5mLのTHF中に溶解したものに、RTにて、BH
3.THF錯体をTHF中に溶解した(1M)溶液(5.55mL、5.55mmol)、5.55mLを添加する。反応混合物を64h還流する。いくらかの脱保護出発物質、4−エチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピンが混入した所望の化合物を得る。混合物を0℃に冷却し、MeOH(15mL)及び水酸化ナトリウム(1.25g、31mmol)を添加し、混合物をRTにて24h激しく撹拌する。混合物を濃縮し、残渣をEtOAc/H
2Oで抽出する。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を粗製の黄色のオイルとして得る。この粗製物を次の工程で直接使用する。LC−A:t
R=0.68min;[M+H]
+=342.2。
【0219】
f)
4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−アミン(前駆体4B1−8):前駆体4B1−7(521mg、0.763mmol)を10mLのアセトンに溶解したものに、2mLの飽和NH
4Cl溶液をRTにて添加する。反応混合物を0℃に冷却し、次いで亜鉛末(524mg、8.01mmol)を少しずつ添加する。反応混合物をRTまで温め、懸濁液をRTにて16h激しく撹拌する。EtOAc(5ml)、次いで2gのNa
2SO
4を添加する。懸濁液を15min撹拌し、次いでセライトのパッドを通してろ過し、次いでEtOAc、次にEtOAc/MeOH(9:1)で洗浄する。有機相を合わせたものを減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(4:1から0:1への勾配)を溶媒として用いた、24gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー、次いで、2番目にprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を無色の固体として得る。LC−A:t
R=0.57min;[M+H]
+=312.2。
【0220】
g)
(4−エチル−1−(4−メトキシベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イル)グリシン(前駆体4B1):前駆体4B1−8(115mg、0.369mmol)を2.5mLのMeOH中に溶解したものに、グリオキシル酸一水和物(40.8mg、0.443mmol)を添加する。反応混合物を脱気し、アルゴンでパージし、次いで、Pearlman触媒Pd(OH)
2(20%Pd/C)(77.8mg、0.554mmol)を添加する。よく撹拌した懸濁液を大気圧のH
2下に置き、RTにて24h反応させる。混合物をArでパージし、セライト上でろ過し、MeOHで3回洗浄する。溶媒を減圧下で除き、表題化合物を次の工程に用いることのできる純度のオレンジ色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.62min;[M+H]
+=370.2;
1H−NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.42(d、J=8.1Hz)、7.06(dd、J
1=7.5Hz、J
2=8.3Hz)、6.82(d、J=8.2Hz、2H)、6.63(d、J=8.1Hz、1H)、6.47(d、J=7.4Hz、1H)、4.33−4.49(m、1H)、4.23(d、J=13.3Hz、1H)、4.01(d、J=13.3Hz、1H)、3.75−3.91(m、2H)、3.71(s、3H)、3.51(s、2H)、3.14−3.37(m、2H)、2.75−2.99(m、4H)、1.29(t、J=7.2Hz、3H)。
【0221】
実施例42:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸 前駆体4F1(55mg、0.16mmol)及びN−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)−N’,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン アミンB1(40mg、0.16mmol)を3mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、HATU(75mg、0.2mmol)及びDIPEA(0.056mL、0.33mmol)を添加する。反応混合物をRTにて4h撹拌する。水を添加し、得られた有機相を飽和NaHCO
3水溶液及び塩水で洗浄し、次いで、Na
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させ、粗製物をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物をベージュ色のフォームとして得る。LC−B:t
R=0.74min;[M+H]
+=532.3。
【0222】
前駆体4F1:
(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸
a)
[2−(シクロプロピルメチル−アミノ)−エチル]−メチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(前駆体4B2−4):
シクロプロパンカルボキサルデヒド(3.43mL、45.9mmol)を、N−Boc−N−メチルエチレンジアミン(8.21mL、44.5mmol)をMeOH(100mL)に溶解したものに添加する。反応混合物をRTにて1h撹拌し、次いで、0℃に冷却する。次いで、NaBH
4(1911mg、50.5mmol、1.1eq)を5回に分けて添加し、反応液をrtにて4h撹拌する。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM/H
2Oで抽出する。有機層を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を次の工程に用いることのできる純度の黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.53min;[M+H]
+=229.25。
【0223】
b)
{2−[シクロプロピルメチル−(2−フルオロ−3−ニトロ−ベンゾイル)−アミノ]−エチル}−メチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(前駆体4B2−5):
2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(1g、5.4mmol)を塩化チオニル(10mL、137mmol)に溶解したものを5h還流する。混合物をRTに冷却し、完全に(extensively)減圧下で蒸発させる。残渣を5mLの無水DCMに再溶解し、DIPEA(1.4mL、8.1mmol)及び前駆体4B2−4(1.393g、3.78mmol)で、0℃にて、ゆっくりと連続的に処理する。混合物をRTに戻し、RTにて1h撹拌する。混合物をDCM/H
2Oで抽出し、有機層を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(1:0から1:4への勾配)を溶出液として用いた、80gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.90min;[M+H]
+=396.13。
【0224】
c)
4−シクロプロピルメチル−1−メチル−9−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(前駆体4B2−6):
前駆体4B2−5(1.28g、2.78mmol)を5mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、1.28mLのTFA(16.7mmol)を添加する。反応混合物を、完結するまでRTにて6h撹拌する。混合物を減圧下で蒸発させる。残渣を15mLのAcOEtに再溶解し、1M NaOH水溶液を、溶液のpHが14になるまで添加する。混合物を10min強く撹拌する。この間に環化が起こる。反応混合物を15mLのEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせたものを、15mLの0.1N HClで3回、1
5mLの塩水で1回洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物をオレンジ色のオイルとして得る。粗製物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用する。LC−A:t
R=0.82min;[M+H]
+=276.18。
【0225】
d)
9−アミノ−4−シクロプロピルメチル−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(前駆体4F1−1):
前駆体4B2−6(792mg、2.82mmol)を10mLのアセトン中に溶解したものに、RTにて、4.4mLの飽和塩化アンモニウム溶液(2.2mmol)を添加する。反応混合物を0℃に冷却し、次いで亜鉛末(1933mg、29.6mmol)を少しずつ添加する。反応混合物をRTまで温め、懸濁液をRTにて24h激しく撹拌する。EtOAc(10ml)、次いでNa
2SO
4(3g)を添加する。懸濁液を15min撹拌し、次いでセライトのパッドを通してろ過し、EtOAc、次いでEtOAc/MeOH(9:1)で洗浄する。有機相を合わせたものを減圧下で蒸発させて、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗生成物を得る。LC−A:t
R=0.51min;[M+H]
+=246.21。
【0226】
e)
(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸 ベンジルエステル(前駆体4F1−2):
前駆体4F1−1(286mg、1.17mmol)を3mLのMeCN中に溶解したものに、ブロモ酢酸ベンジル(267mg、1.17mmol)を添加する。反応混合物をRTにて24h撹拌する。ブロモ酢酸ベンジル(53mg、0.23mmol)を再び添加し、混合物を72h撹拌する。混合物を減圧下で蒸発させ、残渣を20mLのDCM中に取り、20mLのNaOHで洗浄する。水相を20mLのDCMで2回抽出する。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製物をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物をオレンジ色のガムとして得る。LC−A:t
R=0.92min;[M+H]
+=394.19。
【0227】
f)
(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸(前駆体4F1):
Pd/C10%(44.6mg、0.42mmol、50%含水)をMeOH(5mL)に懸濁したものに、前駆体4F1−2(330mg、0.84mmol)を5mLのMeOHに溶解したものを添加する。反応混合物を脱気し、大気圧のH
2下に置き、RTにて4h反応させる。混合物をArでパージし、セライト(登録商標)上でろ過し、MeOHで3回洗浄する。溶媒を減圧下で除き、表題化合物を次の工程に用いることのできる純度のオレンジ色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.66min;[M+H]
+=304.19。
【0228】
実施例43:
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド前駆体4F1をN−tert−ブチル−N’−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−エタン−1,2−ジアミン(アミンB16)と縮合することにより、実施例1と同様にして、N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.79min;[M+H]
+=560.3。
【0229】
実施例44:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
前駆体4F1をN,N−ジメチル−N’−(6−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−エタン−1,2−ジアミン(アミンB20)と縮合することにより、実施例1と同様にして、2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.61min;[M+H]
+=479.3。
【0230】
実施例45:
N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミド
前駆体4F1をN’−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N,N−ジメチル−エタン−1,2−ジアミン(アミンB2)と縮合することにより、実施例1と同様にして、N−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.64min;[M+H]
+=499.3。
【0231】
実施例46:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1) {2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4] ジアゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
前駆体4F1をアミンB21と縮合することにより、実施例1と同様にして、{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸
tert−ブチルエステルを黄色の固体として得る。LC−A:t
R=1.06min;[M+H]
+=646.33。
【0232】
工程2) {2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステルをTFAで処理することにより、実施例71と同様にして、表題化合物を、黄色がかったオイルとして得る;LC−B:t
R=0.77min;[M+H]
+=546.3。
【0233】
実施例47:
2−(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
前駆体4F2を(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アミン(アミンB27)と縮合することにより、実施例1
と同様にして、2−(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミドを得る。LC−B:t
R=0.65min;[M+H]
+=563.3。
【0234】
前駆体4F2:
(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸 アセテート ナトリウム塩
a) 1,4−ジエチル−9−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(前駆体4B3−6)
メチル 2−フルオロ−3−ニトロベンゾエート(6g、28.6mmol)をn−ブタノール(25mL)中に溶解したものに、Na
2CO
3(3034mg、28.6mmol)及びN,N’−ジエチルエチレンジアミン(4.32mL、28.6mmol)を添加する。反応液を80℃にて18h加熱する。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈する。得られた混合物をEtOAcで抽出し(3x150mL)、MgSO
4上で乾燥し、濃縮する。粗生成物を、ヘプタン/EtOAc(9:1から0:10への勾配)を溶出液として用いた、80gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.79min;[M+H]
+=264.25。
【0235】
b)
9−アミノ−1,4−ジエチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(前駆体4F2−1):
前駆体4B3−6から、Zn及び塩化アンモニウムで処理することにより、前駆体4F1−1への反応d)と同様にして、9−アミノ−1,4−ジエチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オンを得る。LC−A:t
R=0.46min;[M+H]
+=234.27。
【0236】
c)
(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸 メチルエステル(前駆体4F2−2):
ブロモ酢酸メチルで処理することにより、前駆体4F1−2への反応e)と同様にして、前駆体4F1−1から、
(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸 メチルエステルを得る。LC−A:t
R=0.74min;[M+H]
+=306.11。
【0237】
d)
((1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−アセテート ナトリウム塩(前駆体4F2):
前駆体4F2−2から、水/THF中の水酸化ナトリウムで処理することにより、前駆体4F1への反応f)と同様にして、表題化合物を得る。LC−A:t
R=0.62min;[M+H]
+=292.25。
【0238】
実施例48:
2−(1,4−ジエチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
前駆体4F2を(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アミン(アミンB24)と縮合することにより、実施例1と同様にして、表題化合物を得る。LC−B:t
R=0.66min;[M+H]
+=547.3。
【0239】
実施例49:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
前駆体4B2をN,N−ジメチル−N’−(3−トリフルオロメチル−ベンジル)−エタン−1,2−ジアミン(アミンB1)と縮合することにより、実施例1と同様にして、表題化合物を黄色のガムとして得る。LC−B:t
R=0.51min;[M+H]
+=518.3。
【0240】
前駆体4B2:
(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸
a)
4−シクロプロピルメチル−1−メチル−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン(前駆体4B2−7):前駆体4B2−6をボラン THF錯体で処理することにより、上記の前駆体4B1−7の合成と同様にして、表題化合物を得る。LC−A:t
R=0.57min;[M+H]
+=262.26。
【0241】
b)
4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミン(前駆体4B2−8):Zn及び塩化アンモニウムで処理することにより、上記の前駆体4B1−8の合成の反応f)と同様にして、前駆体4B2−7から表題化合物を得る。LC−A:t
R=0.37min;[M+H]
+=232.32。
【0242】
c)
(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−酢酸(前駆体4B2):水素雰囲気下にてグリオキシル酸一水和物で処理することにより、上記の前駆体4B1の合成の反応g)と同様にして、前駆体4B2−8から表題化合物を得る。LC−A:t
R=0.53min;[M+H]
+=290.13。
【0243】
実施例50:
{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
前駆体4B2をイソプロピル−[2−(2−トリフルオロメチル−ベンジルアミノ)−エチル]−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(アミンB21)と縮合することにより、実施例1と同様にして、表題化合物を黄色のガムとして得る。LC−B:t
R=1.01min;[M+H]
+=632.4。
【0244】
実施例51:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
前駆体4B2を(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アミン(アミンB24)と縮合することにより、実施例1と同様にして、表題化合物を黄色のガムとして得る。LC−B:t
R=0.46min;[M+H]
+=545.3。
【0245】
実施例52:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
実施例50をDCM中TFAで処理することにより、実施例71と同様にして、表題化合物を黄色がかったオイルとして得る。LC−B:t
R=0.53min;[M+H]
+=532.3。
【0246】
実施例55:
2−(4−シクロプロピルメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
前駆体4B2を(2−モルフォリン−4−イル−エチル)−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アミン(アミンB27)と縮合することにより、実施例1と同様にして、表題化合物を黄色のガムとして得る。LC−B:t
R=0.46min;[M+H]
+=560.3。
【0247】
実施例22
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1) N−シクロプロピルメチル−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−ニトロ−ベンズアミド(前駆体5A1−7)
2−ブロモ−6−フルオロ安息香酸(1000mg、5.4mmol)と塩化チオニル(5.92mL、15.11eq)の混合物を2h還流する。混合物をRTに冷却し、次いで濃縮する。残渣をトルエンに溶解し、再び濃縮して、残った過剰の塩化チオニルを除く。残渣を10mLのTHFに溶解し、得られた溶液を0℃に冷却し、次いで、2−[(シクロプロピルメチル)アミノ]エタン−1−オール(622mg、1eq)及びTEA(1.13mL、1.5eq)を10mLのTHFに溶解した溶液を添加する。次いで、混合物をRTに温め、この温度にて72hさらに撹拌する。次いで、混合物を水中に注ぎ、得られた水相をEtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものをNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、副題化合物を明灰色のオイルとして得る。この化合物は回転異性体の混合物であり、これはLC−MSにより分離可能だが、自然にゆっくりと平衡に達する。LC−A:t
R=0.63及び0.65min;[M+H]
+=283.3。
【0248】
工程2) 4−シクロプロピルメチル−6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(前駆体5A1−8)
氷浴中で0℃にて撹拌した100mLのTHF中に前駆体5A1−7(1200mg、4.25mmol)を溶解したものに、NaH(187mg、1.1eq)を少しずつ添加する。明茶色の懸濁液をRTにて2h撹拌する。次いで、NaH(200mg、1.2eq)をさらに添加し、撹拌をRTにて一晩続ける。茶色の溶液を水中に注ぎ、得られた水溶液をEtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものを飽和NaHCO
3水溶液、塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、次いで減圧下で蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、SNAP50g、勾配 Hept/EtOAc 100:0から60:40へ)の後、副題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.75min;[M+H]
+=263.2;
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO) δ:7.73(m、1H)、7.65(t、J=8.1Hz、1H
)、7.41(dd、J
1=0.9Hz、J
2=8.1Hz、1H)、4.40(t、J=5.4Hz、2H)、3.73(t、J=5.4Hz、2H)、3.43(d、J=7.0Hz、2H)、1.09(m、1H)、0.52(m、2H)、0.32(m、2H)。
【0249】
工程3) 4−シクロプロピルメチル−6−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン(前駆体5A1−9)
RTにて撹拌した10mLのTHF中に前駆体5A1−8(291mg、0.821mmol)を溶解したものに、BH
3.THF錯体をTHF中に溶解した1M溶液(3.92mL、4.7eq)を添加する。混合物を一晩還流し、次いで、BH
3.THF錯体をTHF中に溶解した1M溶液(1mL、1.2eq)を添加し、還流を8h続け、次いで、BH
3.THF錯体をTHF中に溶解した1M溶液(2mL、2.4eq)を再び添加し、得られた混合物を一晩還流する。次いで、混合物を0℃に冷却し、10mLのMeOHと固体NaOH(996mg、22eq)を添加し、混合物をRTにて4h撹拌する。次いで、MeOHを減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcに溶解する。水を添加した後、得られた水相をEtOAcで2回抽出する。有機相を合わせたものを水及び塩水で洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥する。減圧下で溶媒をろ過し、蒸発させ、次いで、粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、SNAP25g、勾配 Hept/EtOAc 95:5から50:50へ)で精製することにより、副題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.49min;[M+H]
+=249.2;
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:7.54(dd、J
1=1.0Hz、J
2=8.0Hz、1H)、7.40(t、J=8.1Hz、1H)、7.29(dd、J
1=1.0Hz、J
2=8.0Hz、1H)、4.14(m、2H)、3.89(s、2H)、3.07(m、2H)、2.39(d、J=6.5Hz、2H)、0.81(m、1H)、0.44(m、2H)、0.04(m、2H)。
【0250】
工程4):4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミン(前駆体5A1−10)
RTにて撹拌した10mLのアセトン中に前駆体5A1−9(165mg、0.545mmol)を溶解したものに、2mLの飽和NH
4Cl水溶液及びZn末(558mg、15.6eq)を添加する。反応混合物をRTにて2h撹拌する。次いで、EtOAcを添加し、得られた有機相をNa
2SO
4上で乾燥する。セライトを通してろ過し、フィルターケークをEtOAcでリンスした後、混合物を真空濃縮し、高真空下で乾燥して、副題化合物を黄色のオイルとして得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.45min;[M+H]
+=219.3。
【0251】
工程5):(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−酢酸(前駆体5A1−11)
前駆体5A1−10(115mg、0.5mmol)を3mLのMeOH中に溶解したものに、順次、50%グリオキシル酸水溶液(0.0755mL、1.1eq)及びTEA(0.0766mL、1.1eq)を添加する。反応混合物を20min撹拌し、次いで、NaBH
3CN(34.6mg、1.1eq)を添加し、得られた混合物を1h撹拌する。次いで、混合物を水(pH6−7)中に注ぎ、得られた水相をDCMで2回抽出する。有機物を塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過する。溶媒を減圧下で蒸発させることにより、水相に溶解した少量の粗生成物を得る。次いで、水相を減圧下で蒸発させ、得られた粗製の固形物をMeOH/DCMに懸濁する。ろ過し、高真空下で乾燥することにより、副題化合物を白色の固体として得る。LC−A:t
R=0.50min;[M+H]
+=277.3。
【0252】
工程6):RTにて撹拌した2mLのDMF中に前駆体5A1−11(79mg、0.
14mmol)を溶解したものに、アミンB1(42.2mg、1.1eq)、HATU(63.9mg、1.2eq)及びDIPEA(48μL、2eq)を添加する。黄色の懸濁液をrtにて1h撹拌する。有機相を飽和NaHCO
3水溶液及び塩水で洗浄する。有機層をMgSO
4上で乾燥し、次いでろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。粗製物をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.61min;[M+H]
+=505.2。
【0253】
表3に挙げる実施例86−88及び91−94を、前駆体5A1−11及びアミンをそれぞれ用いて、実施例22に対して記載した方法を適用して製造する。
【0255】
実施例89
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程a):tert−ブチル (2−(2−((4−(シクロプロピルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド)エチル)(イソプロピル)カーバメート
実施例22の合成に対して記載したように、前駆体5A1−11をアミンB21と反応させて、分取用HPLCによる精製の後、副題化合物を白色の固体として得る。LC−A:t
R=1.23min;[M+H]
+=633.2。
【0256】
工程b):工程a)の生成物をDCMに溶解し、2eq.TFAを添加する。得られた溶液をrtにて2h撹拌する。溶媒を真空下で蒸発させ、次いで、高真空下で完全に乾燥することにより、純粋な表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−B:t
R=0.51min;[M+H]
+=519.3。
【0257】
実施例90
2−(4−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
を、実施例89について上記したように得る。第1工程において、アミンB21の代わりにアミンB28を用いて、tert−ブチル (2−(2−((4−(シクロプロピルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イル)アミノ)−N−((3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)アセタミド)エチル)(イソプロピル)カーバメートを黄色のオイルとして得(LC−A:t
R=1.01min;[M+H]
+=620.2)、次いで、第2工程において、表題化合物を黄色のオイルとして得る(LC−B:t
R=0.44min;[M+H]
+=520.3)。
【0258】
実施例23
2−(3−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1):
2,2,2−トリフルオロ−1−(6−メトキシ−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−3−イル)−エタノン
6−メトキシ−2,3,4,5−1H−ベンゾアゼピン(1g、5.64mmol)を10mLのDCMに溶解する。溶液を0℃に冷却し、次いで、TEA(2.36mL、3eq)及びTFAA(0.877mL、1.1eq)を添加する。反応混合物を0℃にて3h撹拌し、次いで、rtに温める。混合物を水、次いで塩水で洗浄する。有機層をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、次いで高真空下で乾燥し、副題化合物を黄色のオイルとして得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.89min;[M+H]
+=nd;
1H−NMR(400MHz、d
6−DMSO) δ:7.14(td、J
1=1.8Hz、J
2=8.1Hz、1H)、6.90(d、J=8.3Hz、1H)、6.80(t、J=6.6Hz、1H)、3.78(m、3H)、3.67(m、4H)、3.01(m、4H)。
【0259】
工程2):
2,2,2−トリフルオロ−1−(6−ヒドロキシ−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−3−イル)−エタノン(前駆体3A1−1)
BBr
3をDCMに溶解した、0℃に冷却した1M溶液(9.25mL、9.25mol、1.6eq)に、氷水浴中で0℃から10℃の間の温度に保ちながら、工程1)の2,
2,2−トリフルオロ−1−(6−メトキシ−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−3−イル)−エタノン(1.58g、5.78mol)を5mLのDCMに溶解したものを滴下する。次いで、茶色の溶液をRTまで温め、この温度にて2h30さらに撹拌する。粗製物を氷水中に注ぎ、次いで、得られた水相をEtOAcで3回抽出する。有機層を飽和NaHCO
3水溶液及び塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥する。ろ過後、溶媒を減圧下で蒸発させ、副題化合物を黄色の固体として得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.78min;[M+H]
+=nd。
【0260】
工程3):)
[3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ]−酢酸 メチルエステル(前駆体3A1−2)
RTにて撹拌した8mLのアセトン中に前駆体3A1−1(700mg、2.7mmol)を溶解したものに、K
2CO
3(560mg、1.5eq)及びブロモ酢酸メチル(0.256mL、1eq)を添加する。反応液を80℃にて5h30撹拌する。形成した白色の固体をろ過した後、ろ液を減圧下で蒸発させ、HVで乾燥し、所望の粗製副題化合物を黄色のオイルとして得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.87min;[M+H]
+=332.2;
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO)
δ:7.10(td、J
1=2.9Hz、J
2=7.9Hz、1H)、6.83(m、2H)、4.80(m、2H)、3.69(m、7H)、3.10(m、2H)、2.99(m、2H)。
【0261】
工程4):
(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−酢酸
RTにて撹拌した10mLのMeOH中に前駆体3A1−2(960mg、2.9mmol)を溶解したものに、1M NaOH水溶液(5.8mL、2eq)を添加する。黄色の混合物をRTにて2h撹拌し、次いで、1N HCl水溶液をpH>7まで添加する。次いで、水相を減圧下で蒸発させ、次いで、高真空下で乾燥して、副題化合物を、2eq
NaClを含む黄色の固体として得る。LC−A:t
R=0.43min;[M+H]
+=222.6。
【0262】
工程5):
(3−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イル)グリシン(前駆体3A1−3)
RTにて撹拌した6mLのTHF及び10mLの水に工程4)の(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−酢酸(990mg、3.08mmol)を溶解した撹拌した溶液に、NaOH(246mg、2eq)及びBoc
2O(739mg、1.1eq)を添加する。反応混合物をrtにて一晩撹拌する。混合物をEtOAc及び水で希釈する。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、水層を1M HClで酸性化し(pH6)、次いで蒸発させ、2eq.のNaClと混合した表題化合物を黄色の固体として得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.82min;[M+H]
+=322.1。
【0263】
工程6):
tert−ブチル 6−{[(2−ジメチルアミノ−エチル)−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−カルバモイル]−メトキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−3−アセテート(前駆体3A1−4)
前駆体3A1−3(1.41g、3.49mmol)及びアミンB1(953mg、1.05eq)を20mLのDCM中に溶解したものに、HATU(1682mg、1.2eq)及びDIPEA(1.26mL、2eq)を添加する。黄色の懸濁液をrtにて2h撹拌する。有機相を飽和NaHCO
3水溶液、次いで塩水で洗浄する。有機相をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、SNAP25g、勾配 Hept/EtOAc 30:7
0から80:20、そして0:100へ)で精製する。得られた生成物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液、次いで水及び塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、溶媒を蒸発させた。これにより副題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.81min;[M+H]
+=550.2。
【0264】
工程7):
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド(前駆体3A1)
10mLのDCMに溶解した前駆体3A1−4(750mg、1.19mmol)の溶液に、HClの4N ジオキサン溶液(1.18mL、4eq)を添加する。得られた混合物をRTにて2h温め、次いで、HClの4N ジオキサン溶液(0.59mL、2eq)を再び添加し、得られた混合物をRTにて4h撹拌する。次いで、飽和NaHCO
3水溶液をpH>9になるまで添加し、相を分離する。有機相を水及び塩水で洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥し、減圧下で蒸発させて、副題化合物を黄色のオイルとして得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.54min;[M+H]
+=449.9。
【0265】
工程8):前駆体3A1(100mg、0.206mmol)を2mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、シクロプロパンカルボキサルデヒド(31μL、2.331eq)及びDIPEA(70.5μL、2.314eq)を添加する。黄色の懸濁液をRTにて10min撹拌し、次いでNaBH(OAc)
3(75.4mg、2eq)を添加し、得られた混合物をrtにて一晩撹拌する。シクロプロパンカルボキサルデヒド(31μL、2.331eq)及びNaBH(OAc)
3(75.4mg、2eq)を再び添加し、撹拌を2h続ける。水を添加し、得られた水相をDCMで3回抽出する。有機相を合わせたものを、飽和NaHCO
3水溶液、次いで塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥する。有機相をろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製物を、2回の連続したprep.HPLC(方法C、次いで方法D)により精製して、表題化合物を無色のオイルとして得る。LC−B:t
R=0.59min;[M+H]
+=504.1;
1H NMR(d
6−DMSO)
回転異性体の64:36混合物 δ:7.79(d、J=7.8Hz、0.36H)、7.72(d、J=7.8Hz、0.64H)、7.67(m、0.36H)、7.62(t、J=7.7Hz、0.64H)、7.53(t、J=7.7Hz、0.36H)、7.47(t、J=7.5Hz、0.64H)、7.32(d、J=7.8Hz、1H)、7.12(t、J=7.9Hz、0.64H)、7.05(t、J=7.9Hz、0.36H)、6.92(d、J=8.3Hz、0.64H)、6.80(m、1H)、6.70(d、J=8.4Hz、0.36H)、5.10(s、1.28H)、4.84(s、0.72H)、4.74(m、2H)、3.49(t、J=6.3Hz、2H)、3.27−2.90(m、8H)、2.85(d、J=6.9Hz、1.28H)、2.79(d、J=6.9Hz、0.72H)、2.70(t、J=6.2Hz、0.72H)、2.57(t、J=6.1Hz、1.28H)、2.35(s、2.16H)、2.25(s、3.84H)、1.01(m、1H)、0.58(m、2H)、0.27(m、2H)。
【0266】
実施例24
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−[3−(2−メトキシ−アセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ]−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
前駆体3A1(100mg、0.146mmol)を2mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、メトキシ酢酸(13.4μL、1.2eq)、HATU(66.5mg、1.2eq)及びDIPEA(49.9μL、2eq)を添加する。混合物をrtにて一晩撹拌し、次いで水を添加し、得られた水相を、フェーズ・セパレーター・カートリッジ(
phase separator cartridges)を用いて、DCMで3回抽出する。有機相を減圧下で蒸発させ、粗生成物をprep.HPLC(方法D)で精製する。精製後、得られた固体をDCMに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液を添加し、2層を分離し、有機層をMgSO
4上で乾燥し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.69min;[M+H]
+=522.2。
【0267】
実施例25
2−(3−アセチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルオキシ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
を、メトキシ酢酸の代わりに酢酸を用い、実施例24について記載したものと同じ手順を用いて、前駆体3A1から得、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.70min;[M+H]
+=492.2。
【0268】
実施例26
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−[3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルアミノ]−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1):
トリフルオロ−メタンスルホン酸 3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルエステル(前駆体3B1−1)
氷浴中で0℃に冷却した5mLのDCM中に前駆体3A1−1(500mg、1.93mmol)を溶解したものに、TEA(0.591mL、2.2eq)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.409mL、1.26eq)を添加する。氷浴を除き、応液をrtにて一晩撹拌する。次いで、混合物を水中に注ぎ、DCMで2回抽出する。有機抽出物を塩水で抽出し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、SNAP 15g、勾配 Hept/EtOAc 90:10から70:30へ)で精製する。これにより副題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.97min;[M+H]
+=nd;
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO) δ:7.36(m、3H)、3.73(m、4H)、3.12(m、4H)。
【0269】
工程2):
{[(2−ジメチルアミノ−エチル)−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−カルバモイル]−メチル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(前駆体5A1−1)
アミンB1(1g、4.06mmol)及びBOC−グリシン(0.782g、1.1eq)を10mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、HATU(2.32g、1.5eq)、次いでDIPEA(2.09mL、3eq)を添加する。黄色の溶液をRTにて1h30撹拌する。次いで、飽和NaHCO
3水溶液を添加し、混合物をDCMで抽出する。有機層を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。粗製物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、SNAP 15g、勾配 Hept/EtOAc 80:20から0:100へ)で精製する。これにより副題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.67min;[M+H]
+=404.3。
【0270】
工程3):
2−アミノ−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド(前駆体5A1−2)
前駆体5A1−1(2.24g、3.61mmol)を10mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、HClの4Mジオキサン溶液(6.6mL、3eq)を添加し、得られた混合物をrtにて一晩撹拌する。混合物を濃縮し、DCMと共蒸発させ、高真空下で乾燥して、副題化合物を明黄色のフォームとして得、これをそのまま次の工程で使用する。
LC−A:t
R=0.40min;[M+H]
+=304.2。
【0271】
工程4):前駆体5A1−2(375mg、2eq)、Cs
2CO
3(386mg、3.4eq)、Pd
2(dba
2)
3(63.9mg、0.2eq)、Brettphos(74.9mg、0.4eq)を含むマイクロ波用の管(microwave tube)に、前駆体3B1−1(150mg、0.349mmol)を2mLの脱気トルエンに溶解したものを添加する。茶色の混合物を、マイクロ波照射下、140℃にて20min撹拌する。次いでRTに冷却し、水/DCM(1:1)混合物中に注ぎ、層を分離し、得られた水相をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものを飽和NaHCO
3水溶液、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、揮発物を減圧下で除く。粗製物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、SNAP 15g、勾配 Hept/EtOAc/MeOH 50:50:0から0:100:0、そして0:90:10へ)で精製する。これにより表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.77min;[M+H]
+=545.1。
【0272】
実施例27
2−(3−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1):
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド(前駆体3B1)
RTにて撹拌した2mLのMeOH及び1mLの水中に実施例26(80mg、0.141mmol)を溶解したものに、K
2CO
3(117mg、6eq)を添加する。黄色の溶液を60℃にて1h撹拌する。冷却後、水を添加し、DCMで3回抽出する。有機相を合わせたものをNaHCO
3、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥する。ろ過及び減圧下での蒸発により、副題化合物を黄色のオイルとして得、これをそのまま次の工程で使用する。LC−A:t
R=0.55min;[M+H]
+=449.1。
【0273】
工程2):実施例2を、前駆体3B1から、実施例23の合成(工程8)に記載の通りに得る。これにより、表題化合物を無色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.60min;[M+H]
+=503.2;
1H−NMR(400MHz、d
6−DMSO) 回転異性体の66:34混合物 δ:7.78(d、J=7.5Hz、0.34H)、7.72(d、J=7.8Hz、0.66H)、7.67(s、0.34H)、7.60(t、J=7.5Hz、1H)、7.52(d、J=0.3Hz、0.34H)、7.46(t、J=7.7Hz、0.66H)、7.37(d、J=7.7Hz、0.34H)、7.33(d、J=7.7Hz、0.66H)、6.91(t、J=7.7Hz、0.66H)、6.82(t、J=7.7Hz、0.34H)、6.48(d、J=8.1Hz、0.66H)、6.44(d、J=7.4Hz、0.66H)、6.41(d、J=7.6Hz、0.34H)、6.24(d、J=8.1Hz、0.34H)、5.22(bs、0.66H)、5.17(bs、0.34H)、4.88(s、0.68H)、4.77(s、1.32H)、4.13(bs、1.32H)、3.81(bs、0.68H)、2.86−2.54(m、8H)、2.41(t、J=5.9Hz、1.32H)、2.36(m、0.68H)、2.29(m、2H)、2.16(s、3.96H)、2.10(s、2.04H)、0.83(m、1H)、0.44(d、J=7.8Hz、2H)、0.05(m、2H)。
【0274】
実施例28
2−(2−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフ
ルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1):
2,2,2 トリフルオロ−1−(6−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ベンゾ[c]アゼピン−2−イル)エタン−1−オン 前駆体4C1−10℃に冷却した5mLのDCM中に6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン(293mg、1.59mmol)を溶解したものに、TEA(0.442mL、3.17mmol)及びTFAA(0.243mL、1.75mmol)を添加する。反応混合物を0−5℃の間で2h撹拌する。有機相を水、次いで塩水で洗浄する。有機層をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させ、次いで高真空で乾燥する。LC−A:t
R=0.88min;[M+MeCN+H]
+=315.1。
【0275】
工程2):
2,2,2−トリフルオロ−1−(6−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ベンゾ[c]アゼピン−2−イル)エタン−1−オン 前駆体4C1−2を、2,2,2−トリフルオロ−1−(6−メトキシ−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−3−イル)−エタノンからの前駆体3A1−1の合成について記載した手順に従って、前駆体4C1−1から得る。LC−A:t
R=0.76min;[M+H]
+=n.d.。
【0276】
工程3):
2−(2,2,2−トリフルオロアセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン−6−イル トリフルオロ−メタンスルホネート 前駆体4C1−3を、前駆体3A1−1からの前駆体3B1−1の合成について記載した手順に従って、前駆体4C1−2から得る。LC−A:t
R=0.96min;[M+H]
+=n.d.;
1H NMR(500MHz、d
6−DMSO) δ:7.48(dd、J
1=1.5Hz、J
2=7.1Hz、1H)、7.37(m、2H)、4.75(bs、2H)、3.90(bs、3H)、3.11(dd、J
1=5.0Hz、J
2=6.1Hz、2H)、1.85(m、2H)。
【0277】
工程4):
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((2−(2,2,2−トリフルオロアセチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン−6−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド 前駆体4C1−4を、前駆体5A1−2及び前駆体4C1−3を出発物質として用いて、実施例26、工程4)の形成において記載した手順に従って製造する。LC−A:t
R=0.90min;[M+H]
+=545.0。
【0278】
工程5):
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−((2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン−6−イル)アミノ)−N−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アセタミド 前駆体4C1
前駆体4C1−4(75mg、0.11mmol)を2mLのMeOH及び1mLの水中に溶解したものに、RTにて、K
2CO
3(43.5mg、0.22mmol)を添加する。黄色の懸濁液を60℃にて1h撹拌する。冷却後、懸濁液を水とDCMの混合物中に注ぎ、層を分離し、水相をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものを飽和NaHCO
3水溶液及び塩水で洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥する。ろ過し、揮発物を減圧下で蒸発させることにより、次の工程に十分な純度の副題化合物を得る。LC−A:t
R=0.63min;[M+H]
+=449.0。
【0279】
工程6):前駆体4C1(45mg、0.0831mmol)を2mLのDCM中に溶解したものに、RTにて、シクロプロパンカルボキサルデヒド(12.4μL、0.166mmol)及びDIPEA(28.4μL、0.166mmol)を添加する。黄色の懸濁液をRTにて10min撹拌し、次いで、NaBH
3CN(35.2mg、0.166mmol)を添加し、混合物をこの温度にてさらに2h撹拌する。水を添加し、得られた水相をDCMで3回抽出する。有機相を合わせたものを飽和NaHCO
3水溶液及び塩
水で洗浄し、次いでMgSO
4上で乾燥する。ろ過及び減圧下での蒸発後、粗製物を2回のprep.HPLC(方法C、次いで方法D)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.60min;[M+H]
+=503.2。
【0280】
実施例29
N−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1):
6−アミノ−4−(シクロプロピルメチル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(前駆体5A2−10)
前駆体5A1−8(730mg、2.45mmol)を10mLのアセトン中に溶解したものに、RTにて、2mLの飽和NH
4Cl水溶液及びZn粉末(2508mg、38.4mmol)を添加する。反応混合物をrtにて撹拌する。EtOAc、次いで固体Na
2SO
4を添加する。混合物をセライトを通してろ過し、ろ液をEtOAcでリンスする。有機混合物を合わせたものを減圧下で濃縮し、副題化合物を黄色の固体として得る。LC−A:t
R=0.64min;[M+H]
+=233.2;
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO) δ:7.07(t、J=8.0Hz、1H)、6.51(d、J=8.2Hz、1H)、6.21(d、J=7.8Hz、1H)、5.75(s、2H)、4.20(t、J=5.5Hz、2H)、3.48(t、J=5.5Hz、2H)、3.40(d、J=7.0Hz、2H)、1.06(m、1H)、0.49(m、2H)、0.31(m、2H)。
【0281】
工程2):(
4−(シクロプロピルメチル)−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イル)グリシン(前駆体5A2−11)前駆体5A2−10(670mg、2.17mmol)を10mLのMeOH中に溶解したものに、グリオキシル酸水溶液(0.595mL、4.34mmol)及びTEA(0.453mL、3.25mmol)を添加する。反応混合物を20min撹拌し、次いでNaBH
3CN(272mg、4.33mmol)を添加し、得られた混合物を2h撹拌する。次いで、それを水中に注ぎ、次いで、得られた中性の水相をDCMで2回抽出する。有機物を塩水で抽出し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、副題化合物を黄色のオイルとして得、これを生成することなく、次の工程でそのまま使用する。LC−A:t
R=0.67min;[M+H]
+=291.1。
【0282】
工程3):前駆体5A2−11(82mg、0.261mmol)を1.4mLのDMF中に溶解したものに、RTにて、アミンB16(71.6mg、0.261mmol)、HATU(119mg、0.313mmol)及びDIPEA(89.4μL、0.522mmol)を添加する。黄色の懸濁液をrtにて2h撹拌し、飽和NaHCO
3水溶液中に注ぐ。得られた水相をEtOAcで2回抽出し、次いで、有機相を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。得られた粗製物をprep.HPLC(方法C)により精製して、表題化合物を黄色のオイルとして得る。LC−A:t
R=0.93min;[M+H]
+=547.1;
1H NMR(400MHz、d
6−DMSO) 回転異性体の75:25混合物 δ:7.79(d、J=7.7Hz、0.25H)、7.73(d、J=7.8Hz、0.75H)、7.68(d、J=7.5Hz、0.25H)、7.61(t、J=7.5Hz、0.75H)、7.48(m、1H)、7.37(d、J=7.7Hz、1H)、7.23(t、J=8.1Hz、0.75H)、7.14(t、J=8.1Hz、0.25H)、6.97(bs、1H)、6.56(d、J=8.3Hz、0.75H)、6.31(m、1H)、6.27(d、J=7.9Hz、0.25H)、4.90(s、0.5H)、4.80(s、1.5H)、4.22(s、3.5H)、3.88(d、J=3.4Hz、0.5H)、2.64(d、J=4.3Hz、2H)、1.05(m、1H)、0.97(m、9H)、0
.48(m、2H)、0.30(d、J=4.3Hz、2H)。
【0283】
下記の表4の実施例30−33及び35−38を、実施例29の合成について記載した手順と同様に製造する。
【0285】
実施例34
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
実施例35を2mLのDCMに溶解したものに、TFA(46.4μL、0.606mm
ol)をRTにて添加する。混合物をRTにて2h撹拌する。揮発物を蒸発させた後、粗製物をprep.HPLC(方法C)で精製して、表題化合物を黄色のフォームとして得る。LC−A:t
R=0.91min;[M+H]
+=533.1。
【0286】
実施例36 2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−6−イルアミノ)−N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミドを、実施例37から、実施例35からの実施例34の合成において記載した通りに製造する。LC−A:t
R=0.88min;[M+H]
+=505.1。
【0287】
実施例39
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(3−メチル−ピリジン−2−イルメチル)−アセタミド
工程1:) N−エチル−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−ニトロベンズアミド(前駆体4A1−9)
2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(2g、10.8mmol)及びCOMU(5724mg、13mmol)を100mLのDCM中に溶解したものに、2−(エチルアミノ)エタノール(1.08mL、10.8mmol)及びDIPEA(5.55mL、32.4mmol)を、Ar下、RTにて添加する。得られた混合物をRTにて18h撹拌する。反応混合物を50mLの飽和NaHCO
3水溶液で処理する。有機相を分離する。水相を50mLのDCMで2回抽出する。有機相を合わせたものを100mLの塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc系(1:1から0:1への勾配)を溶出液として用いた、80gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を茶色がかったオイルとして得る。LC−A:t
R=0.59min;[M+H]
+=257.2。
【0288】
工程2):
4−エチル−9−ニトロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(前駆体4A1−10)
前駆体4A1−9(1238mg、4.83mmol)を20mLのDMF中に溶解したものを、炭酸セシウム(4723mg、14.5mmol)で、Ar下、0℃にて、速やかに処理する。混合物を60℃にて一晩撹拌する。混合物をRTに冷却し、ろ過する。フィルターケークを20mLのACNで洗浄し、得られた溶液を減圧下で蒸発乾固して、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗生成物を得る。LC−A:t
R=0.68min;[M+H]
+=237.1。
【0289】
工程3):
9−アミノ−4−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(前駆体4D1−1)
前駆体4A2−10(3.05g、12.9mmol)を40mLのアセトン中に溶解したものに、RTにて、20mLの飽和NH
4Cl水溶液を添加する。反応混合物を0℃に冷却し、次いで、Zn末(10.14g、155.0mmol)を少しずつ添加する。反応混合物をRTまで温め、懸濁液をRTにて24h激しく撹拌する。EtOAc(30ml)、次いでMgSO
4(10g)を添加する。懸濁液を15min撹拌し、次いでセライトのパッドを通してろ過し、80mLのEtOAcで洗浄する。ろ液を合わせたものを減圧下で蒸発させて、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗製の副題生成物を得る。LC−A:t
R=0.41min;[M+H]
+=207.1。
【0290】
工程4):(
4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イル)グリシン)(前駆体4D1)
工程3)の9−アミノ−4−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]
オキサゼピン−5−オン(200mg、0.97mmol)及びTEA(147mg、1.45mmol)を10mLの無水MeOH中に溶解したものに、グリオキシル酸一水和物(182mg、1.94mmol)を添加する。反応混合物をRTにて30min撹拌し、次いで、NaBH
3CN(122mg、1.94mmol)で処理する。撹拌した反応混合物をRTにて2h反応させる。混合物を15mLの水及び20mLの1N HCl水溶液で処理し、次いで、25mLのEtOAcで3回抽出する。有機相を合わせたものを25mLの塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗製の副題生成物を得る。LC−A:t
R=0.53min;[M+H]
+=265.1。
【0291】
工程5):前駆体4D1(150mg、0.568mmol)を5mLのDMF中に溶解したものに、アミンB23(110mg、0.568mmol)、HATU(259mg、0.681mmol)及びDIPEA(0.243mL、1.42mmol)を添加する。得られた混合物をRTにて一晩撹拌し、次いで5mLの飽和NaHCO
3溶液を添加し、得られた水相をDCMで2回抽出し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をprep.HPLC(方法C)、次いで、溶出液としてDCM/MeOH 95:5を用いて、分取用TLCにより精製して、表題化合物を得る。LC−A:t
R=0.54min;[M+H]
+=440.2。
【0292】
実施例61
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1:) N−シクロプロピルメチル−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−ニトロ−ベンズアミド(前駆体4A1−9)
2−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(0.5g、2.7mmol)を1.6mLの塩化チオニルに溶解したものを、還流下、5h加熱する。得られた溶液を減圧下で濃縮し、残渣を5mLのトルエンに溶解し、減圧下で再び濃縮する。粗製の2−フルオロ−3−ニトロ−ベンゾイルクロリドを25mLのDCMに溶解し、得られた溶液を0℃に冷却し、アルゴン下、0.7mLのDIPEAで処理する。シクロプロピルメチル−[2−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−エチル]−アミン(636mg、2.7mmol)を10mLのDCMに溶解したものを、滴下する。混合物をRTにて18h撹拌する。反応混合物を50mLの飽和NaHCO
3水溶液で処理する。有機相を分離する。水相を50mLのDCMで2回抽出する。有機相を合わせたものを100mLの塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。粗製残渣を、ヘプタン/EtOAc(4:1から1:1への勾配)を溶出液として用いた、80gのシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製して、N−シクロプロピルメチル−2−フルオロ−N−[2−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−エチル]−3−ニトロ−ベンズアミドを黄色がかったオイルとして得る。LC−A:t
R=0.92min;[M+H]
+=403.15。
【0293】
N−シクロプロピルメチル−2−フルオロ−N−[2−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−エチル]−3−ニトロ−ベンズアミド(609mg、1.51mmol、1eq)をDCM(10mL)に溶解したものを、0℃にて、三臭化ホウ素をDCMに溶解した1M溶液(1.55mL、9.08mmol、6eq)で処理する。混合物を0℃にて45min撹拌する。次いで、15mLの飽和NaHCO
3水溶液を添加し、水相をDCM(2x30mL)で抽出し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。表題化合物を黄色がかったオイルとして得る。LC−A:t
R=0.67min;[M+H]
+=283.18。
【0294】
工程2):
4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ
[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(前駆体4A5−10)
N−シクロプロピルメチル−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−ニトロ−ベンズアミド(804mg、2.85mmol)を15mLのDMFに溶解したものを、炭酸セシウム(2784mg、8.55mmol)で、Ar下、0℃にて、速やかに処理する。混合物を60℃にて一晩撹拌する。混合物をRTに冷却し、ろ過する。フィルターケークを20mLのACNで洗浄し、得られた溶液を減圧下で蒸発乾固して、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗生成物を得る。LC−A:t
R=0.77min;[M+H]
+=263.21。
【0295】
工程3):
9−アミノ−4−シクロプロピルメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(前駆体4D2−1)
フラスコにPd/C10%含水(50.7mg、0.477mmol)を仕込み、次いで、25mLのMeOHをAr下で添加する。次いで、4−シクロプロピルメチル−9−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(250mg、0.953mmol、1eq)を10mLのMeOHに懸濁し、得られた懸濁液をアルゴンでパージし、次いで、Pd懸濁液に添加する。暗色の混合物を、RTにて一晩、H
2下で撹拌する。混合物をろ過し、減圧下で蒸発乾固して、次の工程に用いることのできる程度の純度の粗生成物を得る。LC−A:t
R=0.50min;[M+H]
+=233.24。
【0296】
工程4):(
4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−酢酸(前駆体4D2)
工程3)の9−アミノ−4−シクロプロピルメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(209mg、0.9mmol)を10mLの無水MeOH中に溶解したものに、グリオキシル酸一水和物(166mg、1.8mmol)を添加する。反応混合物をRTにて30min撹拌する。反応混合物を脱気し、Arでパージし、次いでPd/C10%(67mg、0.63mmol)で処理する。よく撹拌した懸濁液を大気圧のH
2下に置き、RTにて18h反応させる。混合物をArでパージし、ろ過し、減圧下で蒸発乾固する。粗製物をprep.HPLC(方法LC−C)で精製することにより、表題化合物を明茶色がかったオイルとして得る。LC−A:t
R=0.61min;[M+H]
+=291.16。
【0297】
工程5):前駆体4D2(80mg、0.276mmol)を2mLのDCM中に溶解したものに、アミンB1(68mg、0.276mmol)、DCM中のT
3P(DCM中の50%溶液、351mg、0.55mmol)及びDIPEA(0.118mL、0.69mmol)を添加する。得られた混合物をRTにて一晩撹拌し、次いで、5mLの飽和NaHCO
3溶液を添加し、得られた水相をDCMで2回抽出する。有機相をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をPrep(方法LC−C)により精製して表題化合物を得る。LC−B:t
R=0.70min;[M+H]
+=519.3。
【0298】
表5の実施例40、41、57、58、59、60、63及び64を、前駆体4D1又は4D2から、実施例39の合成について記載した通りに製造する。
【0301】
実施例56
2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1
) {2−[[2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
前駆体4D(200mg、0.76mmol)を5mLのDMF中に溶解したものに、アミンB21(273mg、0.76mmol)、HATU(345mg、0.91mmol)及びDIPEA(0.324mL、1.89mmol)を添加する。得られた混合物をRTにて一晩撹拌し、次いで、5mLの飽和NaHCO
3溶液を添加し、得られた水相を10mLのDCMで2回抽出し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をprep.HPLC(方法C)、次いで、溶出液としてDCM/MeOH 95:5を用いて、prep.TLCにより精製して、表題化合物を得る。LC−A:t
R=1.01min;[M+H]
+=607.2。
【0302】
工程2) {2−[[2−(4−エチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(185mg、0.305mmol)を5mLのDCM中に溶解したものに、TFA(0.14mL、1.83mmol)をRTにて添加する。混合物をRTにて2h撹拌する。揮発物を蒸発させた後、粗製物をprep.HPLC(方法LC−C)により精製して、表題化合物を黄色のフォームとして得る。LC−B:t
R=0.66min;[M+H]
+=507.3。
【0303】
実施例62
2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−N−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−N−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アセタミド
工程1) {{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
前駆体4D2(100mg、0.34mmol)を3mLのDCM中に溶解したものに、アミンB21(124mg、0.34mmol)、T
3P(DCM中の30%溶液、438mg、0.7mmol)及びDIPEA(0.15mL、0.86mmol)を添加する。得られた混合物をRTにて一晩撹拌し、次いで、5mLの飽和NaHCO
3溶液を添加し、得られた水相を10mLのDCMで2回抽出し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をprep.HPLC(方法C)、次いで、溶出液としてDCM/Me
OH 95:5を用いて、prep.TLCにより精製して、表題化合物を得る。LC−A:t
R=1.04min;[M+H]
+=633.28。
【0304】
工程2) {{2−[[2−(4−シクロプロピルメチル−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−9−イルアミノ)−アセチル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−エチル}−イソプロピル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(54mg、0.085mmol)を3mLのDCM中に溶解したものに、TFA(0.04mL、0.51mmol)をRTにて添加する。混合物をRTにて2h撹拌する。揮発物を蒸発させた後、粗製物をprep.HPLC(方法LC−C)により精製して、表題化合物を黄色のフォームとして得る。LC−B:t
R=0.73min;[M+H]
+=533.3。
【0305】
アミン構成要素
アミンB1−B31は、市販されているか、又は下記の方法Aに従って製造される:
アミンB2
方法A
N’−(3−クロロ−ピリジン−2−イルメチル)−N,N−ジメチル−エタン−1,2−ジアミン
3−クロロ−2−ホルミルピリジン(1.5g、10.6mmol)を25mLのDCM中に溶解したものに、2−ジメチルアミノ−エチルアミン(1.27mL、11.7mmol)及びDIPEA(3.6mL、21.2mmol)を添加する。得られた溶液をNaBH(OAc)
3(3.37g、15.9mmol)で少しずつ処理し、そしてRTにて18h撹拌する。反応混合物を10mLのDCMで希釈し、25mLの飽和NaHCO
3水溶液で洗浄する。水相を20mLのDCMで2回抽出する。有機相を合わせたものを70mLの塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させる。これにより表題化合物(1.6g、71%)を無色の液体として得る。LC−A:t
R=0.20min;[M+H]
+=214.17。
【0306】
下記の表6に挙げたアミンは、市販されているか、又は市販の出発物質を用いて、上記の方法Aを適用して製造される。製造されたアミンは、それらのLC−データによりその特徴を明らかにする。
【0309】
II. 生物学的アッセイ
In vitroアッセイ
式(I)の化合物のCXCl12受容体及びCXCR7アゴニスト活性を、下記の実験方法に従って求める。
【0310】
アッセイには、DiscoverXのPathHunter(登録商標)CHO−K1
CXCR7 β−アレスチン細胞株を用いる。系は、Enzyme Fragment
Complementation Technologyに基づく。β−ガラクトシダーゼ酵素の2種の相補断片が、安定にトランスフェクトされた細胞において発現している。β−galの長い方(EA(Enzyme Acceptor)とよばれる)は、b−アレスチン2のC末端に融合している。短い方の断片(ProLink(登録商標)タグとよばれる)は、C末端でCXCR7に融合している。活性化により、ProLink及びEAの相互作用を引き起こすb−アレスチンが取り込まれて、これらb−galの2種の断片が相補化し、基質の加水分解及び化学発光シグナルの発生能力を有する機能的酵素が形成される。
【0311】
CHO−K1 CXCR7 β−アレスチン細胞を、細胞解離バッファー(Invitrogen、#13151−014)を用いて培養皿から剥がし、生育培地(F12 HAMS90%(v/v)/FCS10%(v/v)、ペニシリン/ストレプトマイシン1%(v/v))中に回収する。384穴プレート(白色側壁、透明底;BD Falcon#353274)に、ウェルあたり5000細胞(20μl)を蒔く。プレートを、37℃/5%CO
2で24時間インキュベートする。次いで、培地を20μlのOPTIMEM(Invitrogen#31985)で、3〜4時間置き換える。試験化合物をDMSOに10mMで溶解し、用量反応曲線に必要な最終濃度の200倍の濃度に、DMSOで段階希釈する。次いで、化合物をHBSS1Xで1:33.3に希釈する。アッセイプレートに、HBSS1X/20mMHEPES/0.2%BSAを5μl/ウェル加え、次いで、希釈した化合物を5μl/ウェル加える。CXCL12(Peprotech#300−28A)を基準アゴニストとして用いてよい。プレートを、37℃にて90分インキュベートする。12μlの検出試薬(Path Hunter Detection Kit、DiscoveRx、#93−0001)をアッセイプレートに移し、プレートを室温にて1時間インキュベートする。発光シグナルを、マイクロプレートリーダー(FLUOstar Optima、bmg)で読み取る。算出されるEC
50値は、その日の細胞アッセイのやり方によって変動しうる。この種の変動は、当業者に公知である。数回の測定による平均EC
50値を、幾何平均値とする。
【0312】
例示化合物のアゴニスト活性を表7に示す: