特許第6582443号(P6582443)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6582443
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】二次電池及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/26 20060101AFI20190919BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20190919BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALN20190919BHJP
【FI】
   H01M2/26 A
   H01M10/04 W
   !H01M10/0587
【請求項の数】13
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-38616(P2015-38616)
(22)【出願日】2015年2月27日
(65)【公開番号】特開2016-162544(P2016-162544A)
(43)【公開日】2016年9月5日
【審査請求日】2017年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104732
【弁理士】
【氏名又は名称】徳田 佳昭
(74)【代理人】
【識別番号】100116078
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 浩希
(72)【発明者】
【氏名】脇元 亮一
(72)【発明者】
【氏名】山田 雅一
【審査官】 瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−000594(JP,A)
【文献】 特開2016−085875(JP,A)
【文献】 特開2015−037041(JP,A)
【文献】 特開2014−032814(JP,A)
【文献】 特開昭58−199676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/00−2/34、10/00−10/39
B23K 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記接続面には少なくとも2つの前記突起が形成されており、
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起が積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記少なくとも2つの突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させ、
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起は、前記芯体において前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線に沿った方向に並ぶように配置される二次電池の製造方法。
【請求項2】
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記境界線に沿った方向の長さの、前記溶接ナゲットの前記境界線に対して垂直方向の幅に対する割合は、1.5以上である請求項1に記載の二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記境界線に対して垂直な方向において、前記溶接ナゲット断面における前記溶接ナゲットの幅に対する前記接続部の幅の割合は1.5以上である請求項1又は2に記載の二次電池の製造方法。
【請求項4】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記接続面には少なくとも2つの前記突起が形成されており、
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起が積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記少なくとも2つの突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させ、
前記電極体は、前記正極板と前記負極板をセパレータを介して巻回した巻回電極体であり、
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起は、前記巻回電極体の巻回軸が延びる方向に対して垂直な方向に並ぶように配置される二次電池の製造方法。
【請求項5】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記境界線に沿った方向の長さの、前記溶接ナゲットの前記境界線に対して垂直方向の幅に対する割合は、1.5以上であり、
前記接続部は、前記接続部の幅方向における端部に、前記芯体露出部から離れる方向に曲がった曲げ部を有する二次電池の製造方法。
【請求項6】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記境界線に沿った方向の長さの、前記溶接ナゲットの前記境界線に対して垂直方向の幅に対する割合は、1.5以上であり、
前記抵抗溶接工程において、前記芯体露出部を前記接続部と集電体受け部品で挟み込んだ状態で抵抗溶接を行う二次電池の製造方法。
【請求項7】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記境界線に沿った方向の長さの、前記溶接ナゲットの前記境界線に対して垂直方向の幅に対する割合は、1.5以上であり、
前記電極体は巻回電極体であり、前記巻回電極体は前記芯体露出部が巻回された部分を有し、
巻回された前記芯体露出部が一纏まりに束ねられて、巻回された前記芯体露出部の最外面に前記接続部が接続された二次電池の製造方法。
【請求項8】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記突起の平面視の形状が扁平形状であり、
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記抵抗溶接工程において、前記突起の長軸が延びる方向が前記境界線に沿った方向に並ぶように配置され、
前記接続部は、前記接続部の幅方向における端部に、前記芯体露出部から離れる方向に曲がった曲げ部を有する二次電池の製造方法。
【請求項9】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記突起の平面視の形状が扁平形状であり、
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記抵抗溶接工程において、前記突起の長軸が延びる方向が前記境界線に沿った方向に並ぶように配置され、
前記抵抗溶接工程において、前記芯体露出部を前記接続部と集電体受け部品で挟み込んだ状態で抵抗溶接を行う二次電池の製造方法。
【請求項10】
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物
質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成されており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状であり、
前記突起の平面視の形状が扁平形状であり、
前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記抵抗溶接工程において、前記突起の長軸が延びる方向が前記境界線に沿った方向に並ぶように配置され、
前記電極体は巻回電極体であり、前記巻回電極体は前記芯体露出部が巻回された部分を有し、
巻回された前記芯体露出部が一纏まりに束ねられて、巻回された前記芯体露出部の最外面に前記接続部が接続された二次電池の製造方法。
【請求項11】
正極板と負極板とをセパレータを介して巻回した巻回電極体と、
開口部を有し前記巻回電極体を収納する外装体と、
前記開口部を封口する封口板と、
前記封口板に固定された正極端子及び負極端子と、を備えた二次電池であって、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部を有し、
前記集電部材は、積層された前記芯体露出部の外面に接続され、
前記集電部材と前記芯体露出部の接続部には溶接ナゲットが形成され、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの断面形状は扁平形状であり、前記巻回電極体の巻回軸が延びる方向における前記溶接ナゲットの幅は、前記巻回軸が延びる方向における前記接続部の幅よりも小さく、
前記接続部の前記巻回軸の延びる方向における幅の、前記溶接ナゲット断面における前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向の幅に対する割合は、1.5以上であり
記巻回電極体は前記芯体露出部が巻回された部分を有し、
巻回された前記芯体露出部が一纏まりに束ねられて、巻回された前記芯体露出部の最外面に前記接続部が接続された、二次電池。
【請求項12】
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向に対して垂直な方向における長さの、前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向における幅に対する割合は、1.5以上である請求項11に記載の二次電池。
【請求項13】
正極板と負極板とをセパレータを介して巻回した巻回電極体と、
開口部を有し前記巻回電極体を収納する外装体と、
前記開口部を封口する封口板と、
前記封口板に固定された正極端子及び負極端子と、を備えた二次電池であって、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部を有し、
前記集電部材は、積層された前記芯体露出部の外面に接続され、
前記集電部材と前記芯体露出部の接続部には溶接ナゲットが形成され、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの断面形状は扁平形状であり、前記巻回電極体の巻回軸が延びる方向における前記溶接ナゲットの幅は、前記巻回軸が延びる方向における前記接続部の幅よりも小さく、
前記接続部の前記巻回軸の延びる方向における幅の、前記溶接ナゲット断面における前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向の幅に対する割合は、1.5以上であり、
前記溶接ナゲットは、前記接続部の幅方向の中央線から前記巻回電極体の中央側にずれて形成された二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池の集電構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV、PHEV)の駆動用電源において、アルカリ二次電池や非水電解質二次電池が使用されている。これらの二次電池をEVないしHEV、PHEV等の車載用電池として使用する場合、高容量ないし高出力特性が要求されるので、多数の二次電池が直列ないし並列に接続された組電池として使用される。
【0003】
これらの二次電池では、開口を有する外装体と、その開口を封止する封口板により電池ケースが形成される。電池ケース内には、正極板、負極板及びセパレータからなる電極体が、電解液と共に収納される。封口板には正極端子及び負極端子が固定される。正極端子は正極集電体を介して正極板に電気的に接続され、負極端子は負極集電体を介して負極板に電気的に接続される。
【0004】
正極板は金属製の正極芯体と、正極芯体表面に形成された正極活物質合剤層を含む。正極芯体の一部には正極活物質合剤層が形成されない正極芯体露出部が形成される。そして、この正極芯体露出部に正極集電体が接続される。また、負極板は金属製の負極芯体と、負極芯体表面に形成された負極活物質合剤層を含む。負極芯体の一部には負極活物質合剤層が形成されない負極芯体露出部が形成される。そして、この負極芯体露出部に負極集電体が接続される。芯体露出部と集電体の接続方法としては、短時間で溶接接続が可能であり、高い溶接品質が得られる抵抗溶接が好ましい。
【0005】
例えば下記特許文献1には、集電体と芯体露出部を抵抗溶接により接続する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−176482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、集電部材と芯体露出部の接続部分について信頼性に優れた二次電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの形態に係る二次電池の製造方法は、
正極板と負極板を含む扁平状の電極体と、
前記電極体を収納する電池ケースと、を備え、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部と、前記接続部において前記芯体露出部と対向するように配置される接続面を有する二次電池の製造方法であって、
前記芯体露出部と接続される前の前記集電部材における前記接続面には、突起が形成さ
れており、
前記突起が、積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させる抵抗溶接工程を有し、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの形状が扁平形状である二次電池の製造方法である。
【0009】
このように、集電部材の接続面に突起を設け、この突起と芯体露出部を溶融させ一纏まりの溶接ナゲットを形成し、形成される溶接ナゲットの断面形状が扁平形状となるように抵抗溶接を行うことにより、効率的に断面積の大きい溶接ナゲットが形成される。よって、集電部材と芯体露出部がより強固に接続される。このような構成であると、溶接ナゲットの断面形状が真円形状として溶接ナゲットの断面積を大きくする場合よりも、より効率的に溶接ナゲットの断面積を大きくすることが可能となる。
【0010】
なお、「集電部材」は、芯体露出部に溶接接続される導電性の部材であり、例えば、集電体あるいは集電体受け部品等である。集電体は、芯体露出部に直接接続される部材であり、芯体露出部を介することなく外部端子に電気的に接続される部品である。また、集電体受け部品を用いる場合は、積層された芯体露出部の積層方向における一方の外面に集電体を配置し、他方の外面に集電体受け部品を配置する。本願発明において、集電体受け部品は必須の構成ではない。集電体及び集電体受け部品を用いる場合は、集電体及び集電体受け部品の少なくとも一方に突起が形成されるようにすれば良い。また、集電体受け部品を用いない場合は、集電体に突起を設けるようにすれば良い。
【0011】
また、集電部材は金属製であることが好ましい。例えば、集電部材をアルミニウム製、アルミニウム合金製、銅製、銅合金製、鉄製、あるいはニッケル製とすることができる。なお、集電体と集電体受け部品を異なる材質とすることもできる。
【0012】
積層された芯体露出部を形成する方法は特に限定されない。幅方向の端部に正極芯体露出部を有する長尺状の正極板及び幅方向の端部に負極芯体露出部を有する長尺状の負極板をセパレータを介して巻回し、正極芯体露出部及び負極芯体露出部がそれぞれ巻回されることにより積層された状態とすることもできる。あるいは、正極芯体露出部を有する複数枚の正極板と負極芯体露出部を有する複数枚の負極板を積層することにより、正極芯体露出部及び負極芯体露出部がそれぞれ積層された状態としてもよい。
【0013】
集電部材の接続面に形成された突起は抵抗溶接により溶融し、変形あるは消失する。
【0014】
前記集電部材が接続される前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記境界線に沿った方向の長さの、前記溶接ナゲットの前記境界線に対して垂直方向の幅に対する割合は、1.5以上であることが好ましい。
【0015】
前記集電部材が接続される前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記境界線に対して垂直な方向において、前記溶接ナゲット断面における前記溶接ナゲットの幅に対する前記接続部の幅の割合は1.5以上であることが好ましい。
【0016】
前記突起の平面視の形状が扁平形状とすることが好ましい。
【0017】
なお、「突起の平面視の形状」とは、集電部材の接続面に対して垂直な方向に沿って突起を見たときの突起の形状である。
【0018】
前記集電部材が接続される前記芯体は、前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線を有し、
前記抵抗溶接工程において、前記突起の長軸が延びる方向が前記境界線に沿った方向に並ぶように配置されることが好ましい。
【0019】
前記電極体は、前記正極板と前記負極板をセパレータを介して巻回した巻回電極体であり、
前記抵抗溶接工程において、前記突起の長軸が延びる方向が前記巻回電極体の巻回軸が延びる方向に対して垂直な方向に並ぶように配置されることが好ましい。
【0020】
前記接続面には少なくとも2つの前記突起が形成されており、
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起が積層された前記芯体露出部の外面に接する状態で抵抗溶接を行うことにより、前記少なくとも2つの突起及び前記芯体露出部を溶融させ、一纏まりの溶接ナゲットを形成させることが好ましい。
【0021】
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起は、前記集電部材が接続される前記芯体において前記活物質合剤層が形成された領域と前記活物質合剤層が形成されていない領域の境界線に沿った方向に並ぶように配置されることが好ましい。
【0022】
前記電極体は、前記正極板と前記負極板をセパレータを介して巻回した巻回電極体であり、
前記抵抗溶接工程において、前記少なくとも2つの突起は、前記巻回軸が延びる方向に対して垂直な方向に並ぶように配置されることが好ましい。
【0023】
前記抵抗溶接工程の前の前記集電部材において、
前記接続面と表裏の関係にある外面の前記突起と対応する位置には凹部が形成されていることが好ましい。
【0024】
前記抵抗溶接工程の前の前記集電部材において、前記突起の中央に貫通穴が形成されていることが好ましい。
【0025】
本発明の一つの形態に係る二次電池は、
正極板と負極板とをセパレータを介して巻回した巻回電極体と、
開口部を有し前記巻回電極体を収納する外装体と、
前記開口部を封口する封口板と、
前記封口板に固定された正極端子及び負極端子と、を備えた二次電池であって、
前記正極板及び前記負極板の少なくとも一方は、芯体と、前記芯体上に形成された活物質合剤層とを有し、
前記芯体は前記芯体が露出した芯体露出部を含み、
前記芯体露出部には集電部材が接続され、
前記集電部材は前記芯体露出部に接続される接続部を有し、
前記集電部材は、積層された前記芯体露出部の外面に接続され、
前記集電部材と前記芯体露出部の接続部には溶接ナゲットが形成され、
前記芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面であり、且つ前記溶接ナゲットの断面積が最大となる溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの断面形状は扁平形状であり、前記巻回電極体の巻回軸が延びる方向における前記溶接ナゲットの幅は、前記巻回軸が延びる方向における前記接続部の幅よりも小さい。
【0026】
このような構成の二次電池であると、効率的に断面積の大きな溶接ナゲットが形成され、集電部材と芯体露出部がより強固に接続された二次電池となる。また、集電部材と芯体露出部の溶接時に生じる溶融した金属粒子が電極体の蓄電部を損傷させることが抑制された信頼性の高い電池となる。なお、集電部材と芯体露出部の溶接方法は特に限定されず、抵抗溶接や超音波溶接などを用いることができる。但し、抵抗溶接を用いることが好ましい。また、集電部材に突起を設け、この突起を芯体露出部に接触された状態で抵抗溶接を行うことがより好ましい。
【0027】
前記溶接ナゲット断面において、前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向に対して垂直な方向における長さの、前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向における幅に対する割合は、1.5以上であることが好ましい。また、前記接続部の前記巻回軸の延びる方向における幅の、前記溶接ナゲット断面における前記溶接ナゲットの前記巻回軸の延びる方向の幅に対する割合は、1.5以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によると、集電部材と芯体露出部の接続部分の信頼性が向上した二次電池及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】(a)は実施形態に係る二次電池の断面を示し、(b)は(a)のIB−IB線に沿った断面を示す。
図2】正極集電体及び負極集電体が取り付けられた封口板の電池内部側の面を示す図である。
図3】曲げ加工前の正極集電体の平面図である。
図4】曲げ加工前の負極集電体の平面図である。
図5】(a)は負極集電体の接続部の接続面側の平面図であり、(b)は(a)のVB−VB線に沿った断面図である。
図6】積層された負極芯体露出部の外面に負極集電体を配置した状態を示す図である。
図7】一対の抵抗溶接用電極により負極集電体と積層された負極芯体露出部を挟んだ状態を示す図である。
図8】抵抗溶接により溶接ナゲットが形成された状態を示す図である。
図9】溶接接続部近傍の負極芯体露出部の積層方向に垂直な断面の図である。
図10】変形例における抵抗溶接工程を示す図である。
図11】変形例における抵抗溶接工程を示す図である。
図12】変形例における抵抗溶接工程を示す図である。
図13】(a)は変形例に用いる集電体の接続部の接続面側の平面図であり、(b)は(a)のXIIIB−XIIIB線に沿った断面図である。
図14】変形例に係る二次電池の図9に対応する図である。
図15】集電体の接続面に絶縁スペーサを配置した図である。
図16】集電体の接続面に絶縁スペーサを配置した図である。
図17図16のZ−Z線に沿った断面図である。
図18】変形例における抵抗溶接工程を示す図である。
図19】平面視の形状が扁平形状である突起の形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1を用いて実施形態に係る角形二次電池20の構成を説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定するものではない。
【0031】
図1に示すように、角形二次電池20は、上方に開口部を有する角形外装体2と、当該開口部を封口する封口板3を備える。角形外装体2及び封口板3により電池ケースが構成される。角形外装体2及び封口板3は、それぞれ金属製であることが好ましく、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製とすることができる。角形外装体2内には、正極板と負極板とがセパレータ(いずれも図示省略)を介して巻回された扁平状の巻回電極体1が電解質と共に収容される。正極板は、金属製の正極芯体上に正極活物質を含む正極活物質合剤層が形成されている。正極板の幅方向の端部には、長手方向に沿って正極芯体が露出する正極芯体露出部4が形成されている。なお、正極芯体としてはアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔を用いることが好ましい。負極板は、金属製の負極芯体上に負極活物質を含む負極活物質合剤層が形成されている。負極板の幅方向の端部には、長手方向に沿って負極芯体が露出する負極芯体露出部5が形成されている。なお、負極芯体としては銅箔又は銅合金箔を用いることが好ましい。
【0032】
巻回電極体1において巻回軸が延びる方向の一方端側には、巻回された正極芯体露出部4が形成されている。正極芯体露出部4は巻回されることにより、正極芯体露出部4が積層された状態となっている。積層された正極芯体露出部4の積層方向における最外面に正極集電体6が接続されている。そして、この正極集電体6に正極端子7が電気的に接続されている。積層された正極芯体露出部4の積層方向における最外面のうち、正極集電体6が配置される側と反対側の面には正極集電体受け部品が配置されている。なお、正極集電体受け部品は必須の構成ではなく、省略することもできる。
【0033】
巻回電極体1において巻回軸が延びる方向の他方端側には、巻回された負極芯体露出部5が形成されている。負極芯体露出部5は巻回されることにより、負極芯体露出部5が積層された状態となっている。積層された負極芯体露出部5の積層方向における最外面に負極集電体8が接続されている。そして、この負極集電体8に負極端子9が電気的に接続されている。積層された負極芯体露出部5の積層方向における最外面のうち、負極集電体8が配置される側と反対側の面には負極集電体受け部品30が配置されている。なお、負極集電体受け部品30は必須の構成ではなく、省略することもできる。
【0034】
正極端子7及び正極集電体6はそれぞれガスケット10、絶縁部材11を介して封口板3に固定される。負極端子9及び負極集電体8はそれぞれガスケット12、絶縁部材13を介して封口板3に固定される。ガスケット10、12は、封口板3と各端子の間にそれぞれ配置され、絶縁部材11、13は、封口板3と各集電体の間にそれぞれ配置されている。正極端子7は鍔部7aを有し、負極端子9は鍔部9aを有する。巻回電極体1は絶縁シート14に覆われた状態で角形外装体2内に収容される。絶縁シート14は、巻回電極体1を覆い巻回電極体1と角形外装体2の間に配置されている。封口板3は角形外装体2の開口縁部にレーザ溶接等により溶接接続される。封口板3は電解液注液孔15を有し、この電解液注液孔15は注液後、封止栓16により封止される。封口板3には電池内部の圧力が高くなった場合にガスを排出するためのガス排出弁17が形成されている。
【0035】
次に、巻回電極体1の製造方法について説明する。正極活物質として例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)を含む正極合剤を、正極芯体である厚さ15μm矩形状のアルミニウム箔の両面に塗布して正極活物質合剤層を形成し、短辺方向の一方側の端部に正極活物質合剤が形成されていない所定幅の正極芯体露出部を形成することにより、正極板を作製する。また、負極活物質として例えば天然黒鉛粉末を含む負極合剤を、負極芯体である厚さ8μmの矩形状の銅箔の両面に塗布して負極活物質合剤層を形成し、短辺方向の一方側の端部に負極活物質合剤が形成されていない所定幅の負極芯体露出部を形成することにより、負極板を作製する。
【0036】
上述の方法で得られた正極板の正極芯体露出部と負極板の負極芯体露出部とがそれぞれ
対向する電極の活物質合剤層と重ならないようにずらして、ポリエチレン製の多孔質セパレータを間に介在させて巻回し、プレスすることにより扁平状の巻回電極体1となる。この巻回電極体1では、一方の端部にアルミニウム箔(正極芯体露出部4)が積層された部分が形成され、他方の端部には銅箔(負極芯体露出部5)が積層された部分が形成されている。
【0037】
次に、正極集電体6及び負極集電体8の封口板3への取り付け状態を説明する。
【0038】
図1及び図2に示すように、封口板3の長手方向における一方端側において、封口板3の電池外部側にガスケット10が、封口板3の電池内部側に絶縁部材11が配置される。正極端子7はガスケット10上に配置され、正極集電体6は絶縁部材11の下面上に配置される。ガスケット10、封口板3、絶縁部材11及び正極集電体6にはそれぞれ貫通穴が形成されており、これらの貫通穴に電池外部側から正極端子7を挿入し、正極端子7の先端をカシメることにより、正極端子7、ガスケット10、封口板3、絶縁部材11及び正極集電体6が一体的に固定される。
【0039】
正極集電体6は、封口板3と巻回電極体1の間に配置され正極端子7に接続される板状の端子接続部6aと、端子接続部6aの端部から巻回電極体1に向かって延びるリード部6bと、リード部6bの先端側に位置し正極芯体露出部4に接続される接続部6cを有する。なお、端子接続部6aは封口板3に対して平行に配置されている。
【0040】
封口板3の長手方向における他方端側において、封口板3の電池外部側にガスケット12が、封口板3の電池内部側に絶縁部材13が配置される。そして、負極端子9はガスケット12上に配置され、負極集電体8は絶縁部材13の下面上に配置されている。ガスケット12、封口板3、絶縁部材13及び負極集電体8にはそれぞれ貫通穴が形成されており、これらの貫通穴に電池外部側から負極端子9を挿入し、負極端子9の先端をカシメることにより、負極端子9、ガスケット12、封口板3、絶縁部材13及び負極集電体8が一体的に固定される。
【0041】
負極集電体8は、封口板3と巻回電極体1の間に配置され負極端子9に接続される板状の端子接続部8aと、端子接続部8aの端部から巻回電極体1に向かって延びるリード部8bと、リード部8bの先端側に位置し負極芯体露出部5に接続される接続部8cを有する。なお、端子接続部8aは封口板3に対して平行に配置されている。
【0042】
次に、正極集電体6及び負極集電体8について説明する。図3は、曲げ加工前の正極集電体6であり、巻回電極体1に対向する側の面の平面図である。正極集電体6は、端子接続部6a、リード部6b、接続部6cを有する。リード部6bは、端子接続部6aに対して図中手前側に曲げられる。接続部6cの幅方向の一方側(図中右側)端部は図中奥側に曲げられて第1曲げ部6dとなる。また、接続部6cの幅方向の他方側(図中左側)端部は図中奥側に曲げられて第2曲げ部6eとなる。接続部6cは、正極芯体露出部4と対向する面である接続面6c1を有する。接続面6c1には2つの突起6fが形成されている。
【0043】
正極集電体6の端子接続部6aには、薄肉部6gが形成されている。薄肉部6gは、端子接続部6aの他の部分よりも厚みが薄くなるように形成されている。そして、薄肉部6gには貫通穴6hが形成されている。したがって、正極端子7の先端は薄肉部6g上にカシメ固定される。
【0044】
正極集電体6は、アルミニウム又はアルミニウム合金製であることが好ましい。
【0045】
図4は、曲げ加工前の負極集電体8であり、巻回電極体1に対向する側の面の平面図である。負極集電体8は、端子接続部8a、リード部8b、接続部8cを有する。リード部8bは、端子接続部8aに対して図中手前側に曲げられる。接続部8cの幅方向の一方側(図中左側)端部は図中奥側に曲げられて第1曲げ部8dとなる。また、接続部8cの幅方向の他方側(図中右側)端部は図中奥側に曲げられて第2曲げ部8eとなる。接続部8cは、負極芯体露出部5と対向する面である接続面8c1を有する。接続面8c1には、2つの突起8fが形成されている。
【0046】
負極集電体8の端子接続部8aには、貫通穴8gが形成されている。負極集電体8は銅又は銅合金製であることが好ましい。なお、負極集電体8の表面にNi等のメッキを施すこともできる。
【0047】
正極集電体6及び負極集電体8の曲げ加工は、封口板3に固定される前に行ってもよいし、封口板3に固定された後に行ってもよい。例えば、集電体(6、8)を封口板3に固定する前に、第1曲げ部(6d、8d)及び第2曲げ部(6e、8e)を接続部(6c、8c)に対して曲げ加工し、集電体(6、8)を封口板3に固定した後、リード部(6b、8b)を端子接続部(6a、8a)に対して曲げ加工することができる。また、集電体(6、8)を封口板3に固定する前にリード部(6b、8b)を端子接続部(6a、8a)に対して曲げ加工することができる。また、集電体(6、8)を封口板3に固定した後、第1曲げ部(6d、8d)及び第2曲げ部(6e、8e)を接続部(6c、8c)に対して曲げ加工することもできる。なお、集電体は、第1曲げ部ないし第2曲げ部が形成されない形態とすることもできる。
【0048】
次に正極集電体6及び負極集電体8の巻回電極体1への取り付け方法について説明する。正極集電体6の巻回電極体1への取り付けと、負極集電体8の巻回電極体1への取り付けは、実質的に同様の方法で行えるため、負極側を例にして取り付け方法を以下に説明する。
【0049】
まず、負極集電体8の接続部8cの形状について説明する。
【0050】
図5の(a)は、負極集電体8の接続部8cの拡大平面図であり、接続面8c1側の面を示す。図5の(b)は、図5の(a)におけるVB−VB線に沿った断面図である。図5の(a)において図中左側が、巻回電極体1の巻回軸が延びる方向における中央側(蓄電部側)となり、図中右側が巻回された負極芯体露出部5の先端側となる。
【0051】
負極芯体露出部5に対向するように配置される接続面8c1(図中手前側の面)には、2つの突起8f(1)、8f(2)が形成されている。この2つの突起8fは縦方向に並べて形成されている。即ち、2つの突起8fは、負極芯体において負極活物質合剤層が形成された領域と負極活物質合剤層が形成されていない領域の境界線に沿った方向に並べられている。巻回電極体1の場合、2つの突起8fは巻回軸が延びる方向に対して垂直な方向に並べられている。
【0052】
また、この2つの突起8fは、巻回電極体1の巻回軸が延びる方向において、接続面8c1の幅方向の中央線Cから巻回電極体1の中央側にずれた位置に形成されている。このような構成であると、芯体露出部の先端部が溶融することを防止できる。したがって、溶融した金属微粒子が飛散することを防止できる。
【0053】
接続部8cの接続面8c1と表裏の関係にある外面8c2において、突起8f(1)、8f(2)と対応する位置には凹部8h(1)、8h(2)が形成されている。このような構成であると、接続部8cに容易に突起8fを形成することができる。
【0054】
次に、接続部8cと負極芯体露出部5の接続工程について説明する。
【0055】
図6に示すように、上述の方法で作製された巻回電極体1において、積層された負極芯体露出部5の積層方向における一方の最外面に、負極集電体8の接続部8cを配置する。このとき、接続面8c1が負極芯体露出部5と対向し、突起8f(1)及び8f(2)が負極芯体露出部5の最外面に接するようにする。そして、積層された負極芯体露出部5の積層方向における他方の最外面に負極集電体受け部品30を配置する。なお、1枚の金属板を折り曲げ加工し負極集電体8及び負極集電体受け部品30とすることもできる。また、負極集電体受け部品30を用いなくてもよい。
【0056】
次に、図7に示すように、接続部8cの外面8c2に抵抗溶接電極60aを配置する。このとき、抵抗溶接電極60aは、2つの突起8f(1)、8f(2)のそれぞれと対応する位置に配置される。また、負極集電体受け部品30の外面に抵抗溶接電極60bを配置する。抵抗溶接電極60bは、2つの突起8f(1)、8f(2)のそれぞれと対応する位置に配置される。一対の抵抗溶接電極60a及び60bにより、負極集電体8の2つの突起8f(1)、突起8f(2)、積層された負極芯体露出部5及び負極集電体受け部品30が挟まれた状態とする。この状態で一対の抵抗溶接電極60a及び60bに電圧を印加し、抵抗溶接電流を流すことにより抵抗溶接が行われる。なお、抵抗溶接電極60aにおいて接続部8cの外面8c2と対向する対向面の大きさは、外面8c2に対して垂直方向から見たときに、抵抗溶接電極60aの対向面内に2つの突起6f(1)及び6f(2)が納まる大きさとすることが好ましい。
【0057】
図8に示すように、抵抗溶接の結果、2つの突起8f(1)、突起8f(2)及び積層された負極芯体露出部5が溶融し、一纏まりの溶接ナゲット50が形成される。
【0058】
図9は負極集電体8と負極芯体露出部5の溶接部近傍(図1の(a)におけるX部分)における、負極芯体露出部5の積層方向に垂直な断面であり、且つ溶接ナゲット50の断面積が最大となる断面の図である。図8においてはIV−IV線に沿った断面図に相当する。
【0059】
図9のように溶接ナゲット50は、負極板において負極活物質合剤層が形成された領域5Aと負極活物質合剤層が形成されていない領域5Bの境界線Yに沿った方向(巻回電極体1の巻回軸が延びる方向に対して垂直な方向)の長さL1が、境界線Yに対して垂直な方向(巻回電極体1の巻回軸が延びる方向に対して平行な方向)の幅W1よりも大きい。また、溶接ナゲットの幅W1は、負極集電体8の接続部8cの境界線Yに対して垂直な方向(巻回電極体1の巻回軸が延びる方向に対して平行な方向)の幅W2よりも小さい。また、溶接ナゲット50の幅方向の中心位置は、負極集電体8の接続部8cの幅方向の中心線Cよりも僅かに、巻回電極体1の中央側にずれている。また、溶接ナゲット50の境界線Yに沿った方向における中央部には、幅が狭くなったくびれ部50aが形成されている。
【0060】
集電体の接続面に平面視で真円形状の一つの突起を設け、この突起により一纏まりの溶接ナゲットを形成させる形態では、溶接ナゲットを大きくするためには溶接時により大きなエネルギーが必要となり効率的に溶接を行えない虞がある。また、溶接時のエネルギーが大きいと、溶融した金属粒子が飛散する虞がある。これに対し、上述の通り、集電体の接続面に少なくとも2つの突起を設け、この少なくとも2つの突起と芯体露出部が溶融し一纏まりの溶接ナゲットを形成することにより、より効率的に溶接ナゲットの大きさを大きくすることができる。
【0061】
芯体露出部の積層方向に対して垂直な断面における溶接ナゲットの断面形状は、扁平形状であることが好ましい。集電体の接続面に一つの真円形状の突起を設けこの突起により一纏まりの溶接ナゲットを形成させる形態では、溶接ナゲットの断面形状が略真円形状となる。溶接ナゲットの断面形状が扁平状であることにより、溶接ナゲットの断面形状が略真円形状である場合と比較し、集電体が溶接ナゲットを中心として芯体露出部に対して回転する方向に力が加わった場合でも、集電体と芯体露出部の溶接部の剥離や、芯体露出部における溶接部近傍の破断等が生じることをより抑制できる。
【0062】
なお、扁平形状としては、溶接ナゲット50の境界線Yに沿った方向の長さL1が、溶接ナゲット50の境界線Yに対して垂直な方向の幅W1よりも大きいことが好ましい。これにより、溶接ナゲット50の断面形状を扁平形状とした場合であっても、溶接ナゲット50と、巻回電極体1における蓄電部(正極板の正極活物質合剤層と負極板の負極活物質合剤層とが積層されている部分)との距離を大きくとることができる。したがって、溶接時に溶融した金属粒子が巻回電極体1における蓄電部を損傷させることを抑制できる。
【0063】
なお、溶接ナゲット50の長さL1と幅W1の関係は、L1/W1≧1.5であることが好ましく、L1/W1≧2であることがより好ましい。これにより溶接時に溶融した金属粒子が巻回電極体1における蓄電部を損傷させることをより抑制できる。
【0064】
また、接続部8cの幅W2は溶接ナゲット50の幅W1よりも大きいことが好ましい。これにより溶接時に溶融した金属粒子が巻回電極体1における蓄電部を損傷させることをより抑制できる。なお、溶接ナゲット50の幅W1と接続部8cの幅W2の関係は、W2/W1≧1.5とすることが好ましく、W2/W1≧2とすることがより好ましい。
【0065】
溶接ナゲット50の境界線Yに沿った方向における中央部には、幅が狭くなったくびれ部50aが形成されるようにすることで、溶接ナゲット50の幅が大きくなることを抑制できる。したがって、溶接時に溶融した金属粒子が巻回電極体1における蓄電部を損傷させることをより抑制できる。
【0066】
<二次電池の組み立て>
正極側についても、負極側と同様の方法で、正極集電体6及び正極集電体受け部品を正極芯体露出部4に取り付け、正極集電体6及び負極集電体8を介して巻回電極体1が封口板3に固定された状態とする。
【0067】
次に、正極集電体6及び負極集電体8に接続された巻回電極体1を、箱状に折り曲げられた絶縁シート14内に配置した状態で、角形外装体2に挿入する。そして、封口板3と角形外装体の接合部をレーザ溶接により溶接し、角形外装体1の開口部を封口する。その後、封口板3に設けられた電解液注液孔15から非水電解液を注液し、封止栓16により電解液注液孔15を封止し、角形二次電池20を作製する。
【0068】
<変形例1>
図10に示すように、接続部8cに設けられた2つの突起8fのそれぞれの中央部に貫通穴8xを設けることができる。このような負極集電体8を用い、上述の方法で抵抗溶接を行うことができる。このように、集電部材の突起に貫通穴を設けることにより、抵抗溶接用電極で接続部を押圧したときに突起が潰れることを抑制できるため溶接品質を高く保てる。特に突起が設けられる接続部が比較的柔らかいアルミニウム又はアルミニウム合金製である場合、特に効果的である。
【0069】
<変形例2>
図11に示すように負極集電体受け部品30(ないし正極集電体受け部品)を用いずに
抵抗溶接を行うことも可能である。
【0070】
<変形例3>
図12に示すように負極集電体受け部品30(ないし正極集電体受け部品)にも突起30fを設けることができる。このように、負極集電体受け部品30(ないし正極集電体受け部品)にも突起30fを設けると、電流の集中を促し、より効率的に溶接ナゲットが形成されるという利点がある。
【0071】
<変形例4>
図13に示すように負極集電体8の接続面8c1に長円形状の突起8f’を設けることができる。このような負極集電体8を用いることにより、図14に示すような断面形状が扁平形状である溶接ナゲット50を形成することができる。このような構成であると、溶接ナゲットの断面形状が真円形状である場合と比較し、集電体が溶接ナゲットを中心として芯体露出部に対して回転する方向に力が加わった場合でも、集電体と芯体露出部の溶接部の剥離や、芯体露出部における溶接部近傍の破断等が生じることをより抑制できる。なお、長円形状等の扁平形状の突起を設ける場合は、その長軸が延びる方向が、境界線Yが延びる方向と揃うように並べることが好ましい。これにより、溶接ナゲット50の境界線Yに沿った方向の長さL1が、溶接ナゲット50の境界線Yに対して垂直な方向の幅W1よりも大きくなる。溶接ナゲット50の長さL1と幅W1の関係は、L1/W1≧1.5であることが好ましく、L1/W1≧2であることがより好ましい。また、接続部8cの幅W2は溶接ナゲット50の幅W1よりも大きいことが好ましい。溶接ナゲット50の幅W1と接続部8cの幅W2の関係は、W2/W1≧1.5とすることが好ましく、W2/W1≧2とすることがより好ましい。なお、外面8c2において突起8f’と対応する部分には凹部8h’が設けられている。突起の平面視の形状が長円形状のように扁平形状である場合も、突起に貫通穴を設けることができる。また、突起の長軸が延びる方向が、境界線Yと平行な方向となるように配置することが好ましい。
【0072】
<変形例5>
図15に示すように負極集電体8の接続面8c1における突起8fの周囲に絶縁スペーサ51を配置することができる。このような構成によると、集電体を芯体露出部上に安定した状態で配置することができる。特に、絶縁スペーサ51は、突起8fと電極体の蓄電部の間に配置することが好ましい。この場合、絶縁スペーサ51により、溶接時に発生した溶融した金属粒子が電極体の蓄電部側に飛散することを防止できる。絶縁スペーサ51は樹脂製であることが好ましい。また、絶縁スペーサ51は、シート状のものが好ましい。特に、絶縁スペーサ51は、粘着層を有するテープや熱溶着テープであることが好ましい。
【0073】
<変形例6>
図16のように開口を有する絶縁スペーサ51を用い、開口内に突起8fが位置するようにしてもよい。図17図16におけるZ−Z線に沿った断面図である。
【0074】
なお、絶縁スペーサは、突起(溶接ナゲット形成予定部)近傍において、集電体の接続面と芯体露出部の外面の間に配置されていればよいため、芯体露出部の外面に予め配置しておいてもよい。
【0075】
なお、集電体と集電体受け部品を用いる場合は、集電体には突起を設けず、集電体受け部品において芯体露出部と対向する接続面に突起を設けて、上述の方法で集電体、芯体露出部及び集電体受け部品を抵抗溶接することも可能である。
【0076】
<変形例7>
図18は、負極集電体8の接続部8cの接続面8c1には突起を設けず、集電体受け部品30の接続面30c1に突起30fを設けた形態を示す図である。この変形例では、接続部8cに突起8f及び凹部8hを設けない以外は図4に記載の負極集電体8と同様の構成の負極集電体を用いる。そして、接続面30c1には長円状の突起30fが形成されている負極集電体受け部品30を用いる。なお、負極集電体受け部品30の接続面30c1に長円形状の突起を設ける代わりに、2つの突起を設けることもできる。また、負極集電体受け部品の幅方向の端部には集電体と同様に折り曲げ部を設けることが好ましい。
【0077】
平面視の形状が扁平形状の突起の例としては、図19に示すように、楕円(a)、長円(b)、複数の円形状が繋がった形状(c)、長方形(d)、長方形の角がR化された形状(e)、長方形の角がカットされた形状(f)、菱形(g)、台形(h)、平行四辺形(i)等がある。これらの突起では、平面視でその長軸が延びる方向の長さxが短軸が延びる方向の長さyよりも大きくなっている。
【0078】
なお、上述の実施例及び変形例はいずれも正極側にも適用できる。
【0079】
[その他]
上記実施形態では、扁平状の電極体が巻回電極体である例を示したが、電極体は、複数枚の正極板と複数枚の負極体をセパレータを介して積層した積層型電極体であってもよい。また、巻回電極体であっても、巻回軸方向の一方の端部に積層された正極芯体露出部と積層された負極芯体露出部を形成してもよい。
【0080】
正極集電部材と正極芯体露出部の接続方法と、負極集電部材と負極芯体露出部の接続方法は同じ方法とする必要はない。例えば、正極側及び負極側の一方を抵抗溶接とし、他方側を超音波溶接ないしレーザ溶接とすることも可能である。
【符号の説明】
【0081】
1・・・巻回電極体
2・・・角形外装体
3・・・封口板
4・・・正極芯体露出部
5・・・負極芯体露出部
5A・・・負極活物質合剤層が形成された領域
5B・・・負極活物質合剤層が形成されていない領域
6・・・正極集電体 6a・・・端子接続部 6b・・・リード部 6c・・・接続部
6c1・・・接続面
6d・・・第1曲げ部 6e・・・第2曲げ部
6f・・・突起 6g・・・薄肉部 6h・・・貫通穴
7・・・正極端子 7a・・・鍔部
8・・・負極集電体 8a・・・端子接続部 8b・・・リード部 8c・・・接続部
8c1・・・接続面、8c2・・・外面
8d・・・第1曲げ部 8e・・・第2曲げ部
8f・・・突起 8g・・・貫通穴 8h・・・凹部
9・・・負極端子 9a・・・鍔部
10、12・・・ガスケット
11、13・・・絶縁部材
14・・・絶縁シート
15・・・電解液注液孔
16・・・封止栓
17・・・ガス排出弁
20・・・角形二次電池

30・・・負極集電体受け部品
30f・・・突起
50・・・溶接ナゲット
50a・・・くびれ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図15
図16
図17
図18
図19