(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ワークリフタは、前記ワークの端部のうち、前記ワークホルダで把持する部分の近傍を持ち上げるように配置される、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の板材加工システム。
前記搬送装置により前記ワークを前記ワーク載置部から搬送する途中に設定された加工領域において、前記ワークを加工する加工工具を有する第2加工装置、を備える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の板材加工システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、搬送装置によってワークを保持する場合、例えばワークホルダによってワークの端部を把持することを行っている。この場合、搬送装置がワークに向かって移動し、ワークの端部をワークホルダ等で把持するので、ワークホルダの掴み高さとワークの高さがほぼ一致していることが必要となる。ただし、異なるワーク載置部を用いた場合、あるいはワーク載置部の上端がワークの加工に伴うレーザ光の照射により溶融した場合などでは、ワークを載置する高さが低くなる可能性がある。これでは、搬送装置がワークを受け取るためにワークに向かった場合でも、予め設定された高さよりワークが低いためワークの端部が搬送装置の一部とぶつかってしまい、ワークホルダによってワークを把持できないといった事態が生じる。また、ワーク載置部上のワークの高さに併せて搬送装置を昇降させることも考えられるが、搬送装置の構造が複雑となりコストの増加を招くことになる。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本発明は、レーザ加工装置のワーク載置部に載置されたワークの端部の高さを簡単な構成で調整可能にして、搬送装置によるワークの把持を確実に行うことが可能な板材加工システム、及び板材加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る板材加工システムは、
第1加工領域においてワーク載置部に載置された
静止状態の板状のワークに対して
、水平面における一方向及びこの一方向に直交する方向に移動してワークを加工するレーザヘッドを有するレーザ加工装置と、
第1加工領域とは別の第2加工領域においてワークを加工する加工工具を有する第2加工装置と、第1加工領域においてワーク載置部に載置されていたワークを受け取って載置することにより支持する、又は載置して支持していたワークをワーク載置部に渡して載置させる支持装置と、ワーク載置部に載置されたワークの端部を把持するワークホルダを有し、ワークホルダにより把持したワークを
第1加工領域と、第2加工領域を挟んで第1加工領域とは反対側にある領域との間で、ワークを支持装置で支持させつつ当該支持装置上を移動させて搬送
する搬送装置と、を備え、
ワーク載置部は、ワークを支持するための複数の支持部を有し、支持部の間に進入し、ワーク載置部に載置されたワークの端部を、ワークホルダによって把持可能な
一定の高さまで持ち上げるワークリフタを備え
、第2加工装置の加工工具は、搬送装置による記ワークの搬送方向と交差する交差方向に移動可能である。
【0007】
また、ワークリフタは、ワークの端部の下方に対して進退可能であってもよい。また、ワークリフタは、レーザ加工装置のフレーム、及び搬送装置のうち少なくとも一方に設けられてもよい。また、ワークリフタは、ワークの端部のうち、ワークホルダで把持する部分の近傍を持ち上げるように配置されてもよい。また、ワークリフタは、ワークホルダに対応して複数配置されてもよい。また、ワーク載置部は、ワークを支持するための複数の支持部を備え、ワークリフタは、支持部の間に進入可能であってもよい。また、搬送装置によりワークをワーク載置部から搬送する途中に設定された加工領域において、ワークを加工する加工工具を有する第2加工装置、を備えてもよい。
【0008】
本発明に係る板材加工方法は、
第1加工領域においてワーク載置部に載置された
静止状態の板状のワークに対して
、水平面における一方向及びこの一方向に直交する方向相対的に移動してワークを加工するレーザヘッドを有するレーザ加工装置と、
第1加工領域とは別の第2加工領域においてワークを加工する加工工具を有する第2加工装置と、第1加工領域においてワーク載置部に載置されていたワークを受け取って載置することにより支持する、又は載置して支持していたワークをワーク載置部に渡して載置させる支持装置と、ワーク載置部に載置されたワークの端部を把持するワークホルダを有し、ワークホルダにより把持したワークを
第1加工領域と、第2加工領域を挟んで第1加工領域とは反対側にある領域との間で、ワークを支持装置で支持させつつ当該支持装置上を移動させて搬送
する搬送装置と、を備え
、第2加工装置の加工工具は、搬送装置によるワークの搬送方向と交差する交差方向に移動可能である板材加工システムを用いた板材加工方法であって、
ワーク載置部は、ワークを支持するための複数の支持部を有し、支持部の間に進入し、ワーク載置部に載置されたワークの端部を、ワークホルダによって把持可能な
一定の高さまで持ち上げることを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ワーク端部をワークホルダによって把持可能な高さまで持ち上げるワークリフタを備えるので、ワーク載置部上のワークの高さがワークホルダの掴み高さより低い場合でも、ワークを安定してワークホルダで把持させることができる。従って、上端の高さが異なるワーク載置部を用いた場合、あるいはワーク載置部の上端が溶融して低くなった場合であっても、ワークリフタによってワークを確実に把持することができる。
【0010】
また、ワークリフタは、ワークの端部の下方に対して進退可能である場合、ワークリフタの退避により、ワーク載置部の走行を許容することができ、また、レーザ加工時においてワークリフタに対するレーザ光の直接照射を防止してワークリフタの損傷等を抑制できる。また、ワークリフタは、レーザ加工装置のフレーム、及び搬送装置のうち少なくとも一方に設けられる場合、ワークリフタをコンパクトに設置することができる。ワークリフタがワークの端部のうち、ワークホルダで把持する部分の近傍を持ち上げる場合、ワークホルダに対して精度よくワークの高さを設定することができる。ワークリフタがワークホルダに対応して複数配置される場合、ワークホルダのそれぞれに対してワークの高さを容易に設定することができる。ワーク載置部は、ワークを支持するための複数の支持部を備え、ワークリフタは、支持部の間に進入可能である場合、支持部とワークリフタとの干渉を避けることができる。搬送装置によりワークをワーク載置部から搬送する途中に設定された加工領域において、ワークを加工する加工工具を有する第2加工装置、を備える場合、ワークをレーザ加工装置あるいは第2加工装置によって複数種類の加工を行うことができ、さらに、レーザ加工装置と第2加工装置とをコンパクトにした板材加工システムを形成することができる。
【0011】
また、本発明の板材加工方法によれば、ワークホルダに対してワークの高さが低い場合でも、ワークリフタによりワークを持ち上げることでワークを安定してワークホルダに把持させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。以下の各図において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、水平面に平行な平面をXY平面とする。このXY平面に平行な任意の方向をX方向と表記し、X方向に直交する方向をY方向と表記する。なお、後述する搬送装置4によるワークWの搬送方向は、Y方向である。また、XY平面に垂直な方向を上下方向またはZ方向と表記する。また、本明細書において上方は+Z方向であり、下方は−Z方向である。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。
【0014】
図1は、実施形態に係る板材加工システム1の要部を示す断面図である。
図2は、板材加工システム1の一例を示す平面図である。
図3は、レーザ加工装置2の一例を示す斜視図である。
図1及び
図2に示すように、板材加工システム1は、レーザ加工装置2と、例えば成形加工装置などの第2加工装置3と、ワークWを搬送する搬送装置4と、ワークリフタ5と、を備える。
【0015】
板材加工システム1は、例えば、金属製の矩形板状のワークWに対して、レーザ加工装置2の第1加工領域R1でレーザ加工を行い、第2加工装置3の第2加工領域R2で成形加工を行う。レーザ加工装置2は、フレーム6に開口部7を備える。第2加工装置3は、フレーム8に開口部9を備える。搬送装置4は、ワークホルダ10によりワークWを把持して、開口部7及び開口部9を介して、レーザ加工装置2と第2加工装置3との間においてワークWを搬送する。
【0016】
レーザ加工装置2は、
図1〜
図3に示すように、第1加工領域R1において、ワークWに対してレーザ加工を施すことにより、ワークWの一部を所望の形状の製品に切断する。レーザ加工装置2は、フレーム6と、レーザヘッド11と、ヘッド駆動部12と、加工パレット(ワーク載置部)13と、を備える。
【0017】
レーザヘッド11は、下方にレーザ光を射出する射出部(不図示)を有する。レーザヘッド11は、光ファイバなどの光伝送体(不図示)を介してレーザ光源(不図示)に接続される。レーザ光源としては、例えばファイバーレーザなどの固体レーザの光源が用いられる。これにより、例えば炭酸ガスレーザなどに比べて熱密度の高いレーザ光が得られるため、高速で切断等を行うことが可能となる。
【0018】
レーザヘッド11は、ヘッド駆動部12により、X方向、Y方向及びZ方向に移動可能である。なお、レーザヘッド11がX方向及びY方向に移動する範囲を含んで第1加工領域R1が設定される。レーザ加工装置2は、第1加工領域R1に配置されたワークWに対してレーザヘッド11を移動させて加工を行うので、ワークWの加工を高速で行うことができる。
【0019】
ヘッド駆動部12は、ガントリー12aと、スライダ12bと、昇降部12cとを有する。ガントリー12aは、Y方向に沿って配置され、一対のガイドレール12d上に配置される。一対のガイドレール12dは、第1加工領域R1をY方向に挟んでX方向に沿って互いに平行に配置されるように、後述するメインフレーム6a上面側に形成される。ヘッド駆動部12は、例えばボールねじ機構など、ガントリー12aをX方向に移動させる不図示の駆動機構を有する。ガントリー12aは、この駆動機構により、ガイドレール12dに沿ってX方向に移動可能である。
【0020】
ガントリー12aの上面(+Z側の面)には、ガイド12eが設けられる。ガイド12eは、Y方向に沿って形成され、スライダ12bを案内する。スライダ12bは、ガントリー12aの上面から−X側の面にわたって配置される。ヘッド駆動部12は、例えばボールねじ機構など、スライダ12bをY方向に移動させる不図示の駆動機構を有する。スライダ12bは、この駆動機構により、ガイド12eに沿ってY方向に移動可能である。なお、スライダ12bを案内するガイドが、ガントリー12aの−X側の面に形成されてもよい。
【0021】
スライダ12bの−X側の面には、ガイド12fが設けられる。ガイド12fは、上下方向に沿って形成され、昇降部12cを案内する。昇降部12cは、スライダ12bの−X側の面上に配置される。ヘッド駆動部12は、例えばボールねじ機構など、昇降部12cを上下方向に移動させる不図示の駆動機構を有する。昇降部12cは、この駆動機構により、ガイド12fに沿って上下方向に移動可能である。
【0022】
上記レーザヘッド11は、昇降部12cの下部に保持される。ガントリー12aがX方向に移動することでレーザヘッド11、スライダ12b及び昇降部12cが一体となりX方向に移動する。スライダ12bがY方向に移動することでレーザヘッド11及び昇降部12cが一体となりY方向に移動する。昇降部12cが上下方向に移動することでレーザヘッド11が上下方向に移動する。これにより、レーザヘッド11は、第1加工領域R1の上方をX方向、Y方向及びZ方向に移動可能である。なお、ヘッド駆動部12は、上記した構成に限定されない。例えば、ロボットアームによりレーザヘッド11をX、Y、Z方向に移動させるものでもよい。また、レーザヘッド11を移動させる代わりに、ワークWを移動させてもよいし、レーザヘッド11及びワークWの双方を移動させてもよい。
【0023】
加工パレット13は、ベースプレート13a及び支持プレート(支持部)13bを有する。支持プレート13bは、矩形状のベースプレート13aの上面に立った状態でX方向に沿って配置される(
図3参照)。支持プレート13bは、その上端部でワークWの下面を支持する。支持プレート13bは、X方向に並んで複数設けられる。各支持プレート13bの上端部は、例えば鋸歯状に形成される。これにより、各支持プレート13bは、ワークWに対する接触面積を小さくし、レーザ加工によってワークWが支持プレート13bに溶着することを抑制することができる。各支持プレート13bの上端部は、ベースプレート13aからの高さが(Z方向の位置)が同一となるように形成される。
【0024】
ただし、各支持プレート13bの上端部は、ベースプレート13aからの高さ(Z方向の位置)が同一でなくてもよい。例えば、レーザ加工を繰り返した後、支持プレート13bの上端部がレーザ光の照射により溶融してベースプレート13aからの高さが不均一となっている場合がある。ただし、支持プレート13bの上端部の高さは、ほぼ同一として適用可能である。
【0025】
複数の支持プレート13bの上には、ワークWが載置される。各支持プレート13bの上端部の高さがほぼ同一であるため、ワークWは、ほぼ水平に載置される。また、各支持プレート13bの上端部の高さが不均一である場合、ワークWを水平に載置されない場合もある。なお、各支持プレート13bの上端部は、図示のような鋸歯状とすることに限定されず、例えば、剣山状や波形状としてもよい。また、加工パレット13は、複数の支持プレート13bを用いることに限定されず、例えば、複数のピンがベースプレート13a上に起立した状態で配置されたものでもよい。また、加工パレット13は、下面に不図示の車輪を備え、不図示の駆動装置によってX方向に走行可能でもよい。
【0026】
第1加工領域R1は、フレーム6により囲まれるように設定される。
図3に示すように、フレーム6は、上下方向に起立しかつX方向に伸びる板状の2つのメインフレーム6aと、2つのメインフレーム6aの下部において両者を連結する下部フレーム6bと、を備える。メインフレーム6aは、第1加工領域の+Y側及び−Y側のそれぞれに、X方向に沿って配置され、ヘッド駆動部12を支持する。下部フレーム6bは、第1加工領域R1の下部に配置され、加工パレット13を支持する。なお、フレーム6の構成は任意であり、メインフレーム6aや下部フレーム6b形状、大きさ及び数は、任意である。また、フレーム6は、加工パレット13を昇降させるための昇降装置を備えてもよい。
【0027】
−Y側に配置されたメインフレーム6aは、ワークW及び後述する搬送装置4の一部が通過可能な開口部7を備える。ワークWは、この開口部7を介して、搬送装置4により、第1加工領域R1と第2加工領域R2との間を搬送される。開口部7は、−Y方向から見てX方向に長い矩形状であって、Y方向に貫通する形状である。なお、開口部7の形状は、ワークWが通過可能であれば特に限定するものではなく、任意の形状とすることができる。
【0028】
搬送装置4は、
図1及び
図2に示すように、レーザ加工装置2及び第2加工装置3に跨ってワークWをY方向に搬送する。搬送装置4は、ワークホルダ10と、キャリッジ29と、プレート30とを有する。搬送装置4は、ワークホルダ10によって、ワークWを保持した状態でキャリッジ29がY方向に移動することにより、ワークをY方向に搬送する。
【0029】
キャリッジ29は、不図示の駆動装置により一対のガイド33に沿ってY方向に移動可能に形成される。駆動装置としては、例えばボールねじ機構やリニアモータなどが用いられる。キャリッジ29がY方向に移動することにより、搬送装置4がY方向に移動する。プレート30は、上方から見て、矩形状に形成され、キャリッジ29の+Y側の側面に固定される。プレート30のX方向の長さは、ワークWのX方向の長さに対応して設定される。プレート30のY方向の長さは、キャリッジ29が第2加工装置3の−Y側に近接した際、ワークホルダ10がワークWを把持可能な長さに設定される。
【0030】
ワークホルダ10は、プレート30の+Y側において、X方向に間隔を空けて3箇所に設けられる。各ワークホルダ10は、プレート30から+Y側に突出して設けられる。各ワークホルダ10は、不図示の駆動装置によりワークWの端部を挟み込んで把持または解放可能な構成が採用される。なお、ワークホルダ10の個数は任意であり、例えば、1個、2個または4個以上であってもよい。ワークホルダ10は、ワークWを把持するものに代えて、ワークWの一部を吸着するものが使用されてもよい。
【0031】
搬送装置4は、ワークホルダ10によってワークWを保持した状態でY方向に移動することにより、ワークWをY方向に搬送する。第2加工領域R2は、搬送装置4によるワークWの搬送経路の一部に配置される。これにより、搬送装置4は、ワークWを第1加工領域R1及び第2加工領域R2のそれぞれに搬送できる。また、搬送装置4は、ワークホルダ10により第1加工領域R1のワークWを保持する。これにより、レーザ加工装置2において加工時にワークWの位置ズレを防止し、レーザヘッド11による加工位置の精度を確保することができる。
【0032】
第2加工装置3は、加工工具26によりワークWを加工する領域として第2加工領域R2を有する。第2加工領域R2は、第1加工領域R1の−Y側に配置され、第1加工領域R1と、後述するフォーク装置27の待機領域R3との間に配置される。この第2加工領域R2において、ワークWが上記した搬送装置4によってY方向に搬送され、かつ、加工工具26がX方向に移動することにより、ワークWの任意の部分に加工工具26を位置決めすることができる。第2加工装置3による加工は、例えば成形加工あるいはタップ加工などである。加工工具26は、各加工に適した工具が使用される。
【0033】
ワークリフタ5は、フレーム6のメインフレーム6aに設けられる。ワークリフタ5は、加工パレット13に載置されたワークWの+Y側の端部を、ワークホルダ10によって把持可能な高さ(掴み高さ)まで持ち上げることができる。ワークリフタ5は、
図1に示すように、メインフレーム6aの−Y側(レーザ加工装置2の内側)の開口部7付近であって、開口部7の下部に配置される。また、ワークリフタ5は、
図2に示すように、搬送装置4が+Y方向に移動した際のワークホルダ10の近傍に設けられる。ワークリフタ5は、3つのワークホルダ10に対応して3カ所に配置される。ワークリフタ5がワークホルダ10の近傍に配置されることにより、ワークWを持ち上げた際に確実にワークホルダ10で把持することが可能となる。
【0034】
なお、ワークリフタ5は、ワークWをワークホルダ10によって把持可能な高さに持ち上げることが可能であれば、数や図示の配置に限定されない。例えば、ワークリフタ5は、1つまたは2つ、4つ以上使用されてもよい。また、ワークホルダ10から離れて配置されてもよい。また、1つのワークホルダ10に対してX方向に挟むように2カ所に配置されてもよい。
【0035】
図4は、ワークリフタ5の一例を示す斜視図であり、(A)は退避した状態、(B)は前進した状態、(C)は上昇した状態を示す図である。このワークリフタ5は、ワークWを持ち上げる部分(リフト部15)が昇降可能であり、かつ進退可能である。ワークリフタ5は、
図4に示すように、ワークWの下面に接触可能なリフト部15と、第1駆動部16と、第1ガイド17と、支持フレーム18と、第2ガイド20と、第2駆動部21と、を備える。
【0036】
リフト部15は、+Y方向に延びる板状である。リフト部15の+Y側の上面がワークWの下面に接触する部分である。リフト部15は、加工パレット13のX方向に並んで配置される支持プレート13b間(
図2参照)に容易に挿入可能となる。リフト部15は、−Y側の部分が第1駆動部16と接続される。第1駆動部16は、リフト部15を上下方向(Z方向)に駆動する。第1駆動部16は、例えば、エアシリンダ装置が使用されるが、他に油圧シリンダ装置、あるいはボールねじ機構などのアクチュエータが使用されてもよい。
【0037】
第1ガイド17は、リフト部15をガイドする。第1ガイド17は、リフト部15を+X側及び−X側の両方から挟み込み、リフト部15のX方向の移動を規制する。また、第1ガイド17は、リフト部15の上下方向の移動をガイドしつつ、上昇位置を規制する。この上昇位置は、リフト部15によるワークWの持ち上げ位置を規定する。第1ガイド17は、ワークWに近い位置でリフト部15をガイドする。この第1ガイド17により、板状のリフト部15をX方向及びZ方向に精度よくガイドすることができる。ただし、第1ガイド17を設けるか否かは任意である。
【0038】
支持フレーム18は、第1駆動部16を載置して支持する。支持フレーム18は、XZ方向の断面がU字状に形成されるU字状部材18aと、U字状部材18aの−Y側に設けられてX方向に延びる板状部材18bと、を有する。U字状部材18aは、第1駆動部16をY方向に移動可能に支持する。
【0039】
板状部材18bは、一対の第2ガイド20及び第2駆動部21に接続される。第2ガイド20は、U字状部材18aの+X側及び−X側に設けられて+Y方向に延びている。第2ガイド20は、板状部材18bをY方向にガイドする。第2駆動部21は、板状部材18bをY方向に駆動する。第2駆動部21は、例えば、エアシリンダ装置が使用されるが、他に油圧シリンダ装置、あるいはボールねじ機構などのアクチュエータが使用されてもよい。第2駆動部21を駆動することにより、支持フレーム18は、第2ガイド20に沿ってY方向に移動する。これにより、上記したリフト部15を、Y方向に移動させることができる。
【0040】
続いて、ワークリフタ5の動作について説明する。
図4(A)に示すように、リフト部15を退避した状態では、第1駆動部16によりリフト部15を下降させ、かつ、第2駆動部21により支持フレーム18を−Y側に位置させた状態となっている。次に、
図4(B)に示すように、第2駆動部21を駆動して支持フレーム18を+Y方向に移動させることにより、リフト部15は、第1ガイド17にガイドされて+Y方向に前進する。これにより、リフト部15の先端は、ワークWの下方において、加工パレット13の支持プレート13b間に入り込むことが可能である。
【0041】
次に、
図4(C)に示すように、リフト部15が+Y方向に前進した状態で、第1駆動部16を駆動することにより、リフト部15は、第1ガイド17にガイドされて上昇し、第1ガイド17によって規定された上昇位置で保持される。リフト部15は、この上昇位置においてワークWの端部を持ち上げ可能な状態となる。
図4(C)に示した状態から、第1駆動部16を駆動してリフト部15を下降させ、第2駆動部21を駆動して支持フレーム18を−Y方向に移動させることにより、リフト部15は、
図4(A)に示すような退避した状態に戻る。なお、
図4(A)に示す状態では、リフト部15は、ワークWの下方から離れており、レーザヘッド11(
図1参照)からのレーザ光の直接照射から退避した状態となっている。従って、レーザ加工時において、リフト部15がレーザ光の直接照射を受けることを防止し、リフト部15が損傷するのを抑制できる。
【0042】
なお、ワークリフタ5は、上記した構成限定するものではなく、ワークWの端部をワークホルダ10によって把持可能な高さまで持ち上げることができれば、任意の構成を採用することができる。例えば、ワークリフタ5として、ロボットアーム等の多関節を持つ機構を用いてワークWの端部を持ち上げるものが採用されてもよい。
【0043】
また、上記した板材加工システム1は、
図1及び
図2に示すように、フォーク装置27を備える。フォーク装置27は、レーザ加工装置2の第1加工領域R1において加工パレット13上のワークWを受け取って、支持テーブルとして機能する。フォーク装置27は、基部27aと、腕部27bとを有する。基部27aは、X方向に延びて形成される。腕部27bは、棒状であり、基部27aの上面にX方向に複数並んで設けられる。フォーク装置の腕部27bと後述する固定テーブル34の棒状部34bとは、交互に配置される。フォーク装置27の腕部27bの上面には、不図示のブラシ部が所定間隔で設けられてもよい。このブラシ部は、ワークWの搬送時の抵抗を低減し、ワークWの下面に傷が付くのを抑制する。また、ブラシ部の代わりに、複数のフリーボールベアリング(ボールが全方向に転動可能)が配置されてもよい。
【0044】
フォーク装置27は、不図示の駆動装置及び不図示のガイドを備え、フォーク装置27の少なくとも一部を待機領域R3(
図2参照)から第1加工領域R1に対して進退可能である。待機領域R3は、第1加工領域R1の−Y側に配置されている。
【0045】
また、板材加工システム1は、
図1及び
図2に示すように、固定テーブル34を備える。固定テーブル34は、待機領域R3から第2加工領域R2に向けて設けられる。固定テーブル34は、X方向に延びる棒状の支持部34aと、支持部34a上から+Y側に延びる複数の棒状部34bと、を備える。複数の棒状部34bのX方向のピッチは、フォーク装置27の腕部27bにおけるX方向のピッチとほぼ同様に設定される。各棒状部34bの上面には、フォーク装置27の腕部27bと同様に、不図示のブラシ部やフリーボールベアリングが設けられてもよく、ワークWの搬送時の抵抗を低減してワークWの下面に傷が付くことを抑制してもよい。
【0046】
また、板材加工システム1は、不図示の制御部を有する。制御部は、中央演算処理装置(CPU)、メモリ、ハードディスク等の記憶装置を備える。記憶装置は、各種制御に必要なプログラム等が記憶される。制御部は、例えば、レーザ加工装置2のレーザヘッド11の位置やレーザの出力、フォーク装置27の駆動、搬送装置4の駆動、ワークリフタ5の駆動、第2加工装置3の加工工具26の位置決めや加工動作等を制御する。
【0047】
次に、本実施形態に係る板材加工方法を、上記した板材加工システム1の動作に基づいて図面を参照して説明する。ただし、以下の説明は一例であって、板材加工システム1の動作及び板材加工方法を限定するものではない。
図5〜
図7は、板材加工システム1の動作を示す図である。なお、本実施形態は、上記した板材加工システム1を用いた板材加工方法であって、加工パレット(ワーク載置部)13に載置されたワークWの端部を、ワークホルダ10によって把持可能な高さまで持ち上げる、板材加工方法を実施している。
【0048】
図5(A)に示すように、ワークWを載置した加工パレット13がレーザ加工装置2に搬入された後、ワークリフタ5を+Y方向に移動させる。これにより、ワークリフタ5のリフト部15(
図4参照)はワークWの下方に配置される。次に、
図5(B)に示すように、ワークリフタ5を上昇させることにより、ワークWの端部はワークリフタ5によって持ち上げられる。ワークWの端部は、ワークリフタ5によりワークホルダ10が把持可能な高さまで持ち上げられる。なお、ワークWの端部が当初からワークホルダ10が把持可能な高さである場合は、ワークリフタ5を駆動してもワークWの端部は持ち上げられない。この場合、ワークリフタ5を駆動させなくてもよい。
【0049】
次に、
図6(A)に示すように、搬送装置4が+Y方向に移動して、ワークリフタ5によって、端部が持ち上げられたワークWを、ワークホルダ10により把持する。これにより、ワークWは第1加工領域R1において保持される。従って、その後、レーザ加工を行う場合においてもワークWの位置ズレが防止される。なお、レーザ加工時において、ワークホルダ10によりワークWを把持しなくてもよい。この場合、ワークリフタ5は駆動されない。
【0050】
次に、
図6(B)に示すように、ワークリフタ5は、−Y側に後退し、かつ下降して退避した状態となる。続いて、レーザ加工装置2は、レーザヘッド11をワークWに対して相対的に移動させ、レーザ光を照射することによりワークWを加工する。このとき、ワークリフタ5は、退避しているので、レーザ光の照射を受けにくくなっており、ワークリフタ5の損傷等が抑制される。また、レーザ加工時においてワークホルダ10によるワークWの把持を開放して搬送装置4が−Y側に移動してもよい。
【0051】
次に、
図7(A)に示すように、ワークWに対するレーザ加工の後、フォーク装置27を待機領域R3(
図2参照)から+Y方向に移動して、腕部27bをワークWの下方に配置し、加工パレット13を下降させる。これにより、ワークWは加工パレット13の支持プレート13b上から腕部27b上に移載される。なお、本実施形態では、フォーク装置27がワークWを加工パレット13から受け取るが、これに限定されない。例えば、ワークWの下方に配置された他の支持装置が上昇しつつ加工パレット13が下降し、この支持装置上にワークWを移載してもよい。
【0052】
次に、
図7(B)に示すように、ワークWは、搬送装置4が−Y方向に移動することにより−Y方向に搬送される。なお、レーザ加工時にワークホルダ10でワークWを把持していない場合は、ワークリフタ5によりワークWの端部を持ち上げてワークホルダ10でワークWの端部を把持した後に、搬送装置4によってワークWが−Y方向に搬送される。
【0053】
ワークWは、搬送装置4によって、ワークWの搬送途中に設定された第2加工領域R2に配置される。ワークWは、所定部分が第2加工領域R2において位置決めされ、第2加工装置3の加工工具26によってワークWの所定部分に成形加工やタップ加工が行われる。第2加工装置3による加工が行われた後、ワークWは、待機領域R3に搬送された後、他の搬送装置によって外部に搬送されてもよく、また、再度+Y方向に搬送されてレーザ加工装置2によってレーザ加工が行われてもよい。また、再度レーザ加工を行ったワークWは、加工パレット13に載置された状態でレーザ加工装置2の外側に搬送されてもよい。
【0054】
このように、本実施形態によれば、レーザ加工装置2の第1加工領域R1に配置されたワークWの端部を持ち上げるためのワークリフタ5を備えるため、ワークホルダ10は、ワークWの端部を確実に保持することができる。
【0055】
次に、ワークリフタの変形例について説明する。
図8(A)〜(C)は、変形例に係るワークリフタ5Aの動作を示す図である。本変形例において、上記した実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。上記した実施形態では、ワークリフタ5が、レーザ加工装置2のフレーム6に設けられるが、これに限定されない。
図8に示すように、ワークリフタ5Aは、搬送装置4に設けられてもよい。
【0056】
図8に示すように、ワークリフタ5Aは、搬送装置4におけるプレート30の下方に設けられる。ワークリフタ5Aは、プレート30内に設けられた不図示の駆動装置により+Y側の先端部分が上方に移動可能に形成される。駆動装置としては、例えば、エアシリンダ装置、油圧シリンダ装置、ボールねじ機構などが使用される。また、ワークリフタ5Aは、+Y側の先端部分がワークホルダ10の下方から+Y側に突出するように設けられている。従って、搬送装置4が+Y方向に移動することにより、ワークリフタ5Aの先端部分がワークWの下方(支持プレート13b同士の間)に進入可能となっている。
【0057】
このワークリフタ5Aの動作について説明する。
図8(A)に示すように、ワークWの−Y側に搬送装置4が待機している状態から、搬送装置4を+Y方向に移動させる。このとき、ワークリフタ5Aは下降した位置に配置されている。次に、
図8(B)に示すように、ワークリフタ5Aの先端部分がワークWの下方に配置された状態で、搬送装置4の移動を停止する。このとき、ワークホルダ10は、まだワークWの端部に達していない状態である。続いて、不図示の駆動装置を駆動することによりワークリフタ5Aを上昇させる。これにより、ワークWの端部は、ワークホルダ10が把持可能となる高さまで持ち上げられる。
【0058】
次に、
図8(C)に示すように、搬送装置4が+Y方向に移動することにより、ワークWの端部がワークホルダ10に入り込み、ワークホルダ10によってワークWを把持する。ワークホルダ10でワークWを把持した後、不図示の駆動装置を駆動してワークリフタ5Aを下降させてもよい。
【0059】
以上、実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、上記の実施形態あるいは変形例で説明した要件は、適宜組み合わせることができる。例えば、
図1等に示すワークリフタ5と、
図8に示すワークリフタ5Aとの双方が使用されてもよい。
【0060】
また、上記した実施形態では、ワークリフタ5、5AによってワークWの端部を持ち上げるようにしているが、これに限定されない。例えば、ワークWの上面側の端部を吸着して持ち上げるようなワークリフタ、あるいは、ワークWの端部をフック等で引っ掛けて持ち上げるようなワークリフタが使用されてもよい。また、ワークリフタ5は、ワークWの+X側または−X側の端部を持ち上げるものでもよい。