特許第6582673号(P6582673)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6582673開閉機構及びこれを用いた粉体容器並びに処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6582673
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】開閉機構及びこれを用いた粉体容器並びに処理装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20190919BHJP
   G03G 21/12 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
   G03G21/16 190
   G03G21/16 133
   G03G21/12
【請求項の数】9
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-146794(P2015-146794)
(22)【出願日】2015年7月24日
(65)【公開番号】特開2017-26894(P2017-26894A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】松下 薫
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 努
(72)【発明者】
【氏名】重森 幸友
【審査官】 田代 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−024661(JP,A)
【文献】 特開昭61−022366(JP,A)
【文献】 特開平05−303311(JP,A)
【文献】 特開2004−198899(JP,A)
【文献】 特開平11−095638(JP,A)
【文献】 特開2002−132011(JP,A)
【文献】 特開2014−197158(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0062603(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/10
G03G 21/12
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体の外側に設けられ、前記開口を開閉する蓋部材と、
前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、
前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、
前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、
前記案内機構は、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第1の案内部と、
前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第2の案内部と、
前記第1の案内部及び前記第2の案内部に対向する蓋部材の一部に前記蓋部材の開閉方向に延びるように設けられ、前記第1の案内部及び前記第2の案内部少なくとも一つの位置規制面に対して接触する部位が曲面部として形成された被案内部と、を有し、
前記第1の案内部と前記第2の案内部とは分離して設けられることを特徴とする開閉機構。
【請求項2】
粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体の外側に設けられ、前記開口を開閉する蓋部材と、
前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、
前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、
前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、
前記案内機構は、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第1の案内部と、
前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第2の案内部と、
前記第1の案内部及び前記第2の案内部に対向する蓋部材の一部に前記蓋部材の開閉方向に延びるように設けられ、前記第1の案内部及び前記第2の案内部少なくとも一つの位置規制面に対して接触する部位が曲面部として形成された被案内部と、を有し、
前記蓋部材は前記容器本体の前記開口を塞ぐ領域に隣接する幅方向に延びる領域を有し、
前記第1の案内部は前記蓋部材の前記開口を塞ぐ領域に隣接する部位に対向して設けられる凹状の案内部材からなり、当該案内部材の凹部の両壁の内面を前記蓋部材の幅方向に対する位置規制面とし、
前記被案内部は前記案内部材の凹部内に間隙をもって配置される断面円形状の被案内部材で構成されていることを特徴とする開閉機構。
【請求項3】
粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体の外側に設けられ、前記開口を開閉する蓋部材と、
前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、
前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、
前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、
前記案内機構は、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第1の案内部と、
前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第2の案内部と、
前記第1の案内部及び前記第2の案内部に対向する蓋部材の一部に前記蓋部材の開閉方向に延びるように設けられ、前記第1の案内部及び前記第2の案内部少なくとも一つの位置規制面に対して接触する部位が曲面部として形成された被案内部と、を有し、
前記第2の案内部は鉛直方向の上下に位置規制面を有する横向きに開口した凹状の案内部材からなり、
前記被案内部は前記案内部材の凹部内に間隙をもって配置され、少なくとも下側に位置する位置規制面に接触する部位に曲面部を有することを特徴とする開閉機構。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の開閉機構において、
前記蓋部材は前記容器本体の前記開口を塞ぐ領域に隣接して幅方向に延びる領域を有し、
前記第1の案内部は前記蓋部材の前記開口を塞ぐ領域に隣接する部位に対向して設けられ、
前記第2の案内部は前記蓋部材の幅方向両側に一対設けられることを特徴とする開閉機構。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載の開閉機構において、
前記封止部材は前記開口の縁部に固定されていることを特徴とする開閉機構。
【請求項6】
粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体と、
前記容器本体の外側に設けられて前記開口を開閉する開閉機構と、を備え、
前記開閉機構は、前記開口を開閉する蓋部材と、
前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、
前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、
前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、
前記案内機構として請求項1乃至3のいずれかに記載の案内機構を用いることを特徴とする粉体容器。
【請求項7】
請求項に記載の粉体容器において、
前記容器本体は粉体が回収可能な開口を有しており、
前記開閉機構の前記蓋部材は粉体排出用の粉体容器側の連結部に連結可能な被連結部を有し、前記連結部が被連結部に連結された後に前記開口の閉鎖位置から開放位置へと移動させられ、
前記粉体排出用の粉体容器の開閉機構は前記連結部の移動に伴って排出用開口が開放され、前記排出用開口が開放状態の前記開口に封止部材を挟んで接続されることを特徴とする粉体容器。
【請求項8】
粉体を用いて処理する粉体処理部と、
前記粉体処理部にて使用済みの粉体を排出又は回収する請求項に記載の粉体容器と、を備えたことを特徴とする処理装置。
【請求項9】
請求項に記載の処理装置において、
前記粉体処理部は、静電潜像が保持可能な像保持体と、この像保持体上に形成され静電潜像を粉体としての現像剤にて現像する現像装置と、前記現像装置にて現像された可視像を記録材に転写する転写装置と、前記像保持体上に残留した現像剤を清掃する清掃装置と、を備え、
前記粉体容器は、前記現像装置で使用されて排出された粉体としての現像剤を回収するものであることを特徴とする処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉機構及びこれを用いた粉体容器並びに処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における粉体容器としては例えば特許文献1に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、シャッタ部材にはトナー排出口に対向する面上にシール部材を設け、シャッタ部材の両側にはシャッタ部材を案内して長手方向に移動させるためのシャッタレールを設置し、シャッタレールに形成された鉛直面にてシャッタ部材の幅方向位置を規制すると共に、シャッタ部材にはシャッタ主部とこのシャッタ主部からトナー排出口から離れた側に突出する弾性変形可能なシャッタ変形部を設け、このシャッタ変形部にはシャッタ部材の開放方向の移動を規制するストッパ部及びストッパ解除部を形成し、シャッタ収納部にシャッタ変形部を収納することで、シャッタ部材の開閉動作を許容してシャッタ部材の開閉位置及び厚さ方向の位置を規制するトナー容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−130378号公報(発明を実施するための形態,図17
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、案内機構により移動可能な蓋部材にて開口を開閉する態様において、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体の外側に設けられ、前記開口を開閉する蓋部材と、前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、前記案内機構は、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第1の案内部と、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第2の案内部と、前記第1の案内部及び前記第2の案内部に対向する蓋部材の一部に前記蓋部材の開閉方向に延びるように設けられ、前記第1の案内部及び前記第2の案内部少なくとも一つの位置規制面に対して接触する部位が曲面部として形成された被案内部と、を有し、前記第1の案内部と前記第2の案内部とは分離して設けられることを特徴とする開閉機構である。
【0006】
請求項2に係る発明は、粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体の外側に設けられ、前記開口を開閉する蓋部材と、前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、前記案内機構は、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第1の案内部と、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第2の案内部と、前記第1の案内部及び前記第2の案内部に対向する蓋部材の一部に前記蓋部材の開閉方向に延びるように設けられ、前記第1の案内部及び前記第2の案内部の少なくとも一つの位置規制面に対して接触する部位が曲面部として形成された被案内部と、を有し、前記蓋部材は前記容器本体の前記開口を塞ぐ領域に隣接する幅方向に延びる領域を有し、前記第1の案内部は前記蓋部材の前記開口を塞ぐ領域に隣接する部位に対向して設けられる凹状の案内部材からなり、当該案内部材の凹部の両壁の内面を前記蓋部材の幅方向に対する位置規制面とし、前記被案内部は前記案内部材の凹部内に間隙をもって配置される断面円形状の被案内部材で構成されていることを特徴とする開閉機構である。
請求項に係る発明は、粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体の外側に設けられ、前記開口を開閉する蓋部材と、前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、前記案内機構は、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第1の案内部と、前記蓋部材の開閉方向に沿って設けられ、前記蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材の位置を規制して前記蓋部材を案内する第2の案内部と、前記第1の案内部及び前記第2の案内部に対向する蓋部材の一部に前記蓋部材の開閉方向に延びるように設けられ、前記第1の案内部及び前記第2の案内部の少なくとも一つの位置規制面に対して接触する部位が曲面部として形成された被案内部と、を有し、前記第2の案内部は鉛直方向の上下に位置規制面を有する横向きに開口した凹状の案内部材からなり、前記被案内部は前記案内部材の凹部内に間隙をもって配置され、少なくとも下側に位置する位置規制面に接触する部位に曲面部を有することを特徴とする開閉機構である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る開閉機構において、前記蓋部材は前記容器本体の前記開口を塞ぐ領域に隣接して幅方向に延びる領域を有し、前記第1の案内部は前記蓋部材の前記開口を塞ぐ領域に隣接する部位に対向して設けられ、前記第2の案内部は前記蓋部材の幅方向両側に一対設けられることを特徴とする開閉機構である。
請求項に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る開閉機構において、前記封止部材は前記開口の縁部に固定されていることを特徴とする開閉機構である。
【0007】
請求項に係る発明は、粉体が排出又は回収可能な開口を有する容器本体と、前記容器本体の外側に設けられて前記開口を開閉する開閉機構と、を備え、前記開閉機構は、前記開口を開閉する蓋部材と、前記開口の縁部と前記蓋部材との間に設けられ、前記開口の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材と、前記開口の開放位置から閉鎖位置に向けて前記蓋部材を付勢する付勢部材と、前記容器本体の外部に設けられ、前記開口の閉鎖位置から開放位置の間で前記蓋部材の開閉動作を案内する案内機構と、を備え、前記案内機構として請求項1乃至3のいずれかに係る案内機構を用いることを特徴とする粉体容器である。
請求項に係る発明は、請求項に係る粉体容器において、前記容器本体は粉体が回収可能な開口を有しており、前記開閉機構の前記蓋部材は粉体排出用の粉体容器側の連結部に連結可能な被連結部を有し、前記連結部が被連結部に連結された後に前記開口の閉鎖位置から開放位置へと移動させられ、前記粉体排出用の粉体容器の開閉機構は前記連結部の移動に伴って排出用開口が開放され、前記排出用開口が開放状態の前記開口に封止部材を挟んで接続されることを特徴とする粉体容器である。
【0008】
請求項に係る発明は、粉体を用いて処理する粉体処理部と、前記粉体処理部にて使用済みの粉体を排出又は回収する請求項に係る粉体容器と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
請求項に係る発明は、請求項に係る処理装置において、前記粉体処理部は、静電潜像が保持可能な像保持体と、この像保持体上に形成され静電潜像を粉体としての現像剤にて現像する現像装置と、前記現像装置にて現像された可視像を記録材に転写する転写装置と、前記像保持体上に残留した現像剤を清掃する清掃装置と、を備え、前記粉体容器は、前記現像装置で使用されて排出された粉体としての現像剤を回収するものであることを特徴とする処理装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、案内機構により移動可能な蓋部材にて開口を開閉する態様において、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することができるほか、各案内部と被案内部との間の累積公差を少なくすることができ、案内機構による蓋部材のガタを低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、案内機構により移動可能な蓋部材にて開口を開閉する態様において、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することができるほか、案内機構のうち第1の案内部の蓋部材との間の接触抵抗をより低減させることができる。
請求項に係る発明によれば、案内機構により移動可能な蓋部材にて開口を開閉する態様において、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することができるほか、案内機構のうち第2の案内部と蓋部材との間の接触抵抗を効率的に低減させることができる。
請求項4に係る発明によれば、案内機構による蓋部材の案内動作を、蓋部材の傾き量を抑えながら安定させることができる。
請求項に係る発明によれば、蓋部材が開口の開放位置に移動したときに、相手側部材の開口縁に封止部材を設けなくても、気密を保った状態で両者間を接続することができる。
請求項に係る発明によれば、案内機構により移動可能な蓋部材にて開口を開閉する態様において、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することが可能な粉体容器を提供することができる。
請求項に係る発明によれば、粉体回収用の粉体容器において、粉体排出用の粉体容器の開閉機構と係わって蓋部材の開閉動作を行い、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することが可能な粉体容器を提供することができる。
請求項に係る発明によれば、粉体容器の案内機構により移動可能な蓋部材にて開口を開閉する態様において、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することが可能な粉体容器を含む処理装置を提供することができる。
請求項に係る発明によれば、粉体としての現像剤を用い、案内機構による蓋部材の案内動作不良を抑制することが可能な粉体容器を含む処理装置としての画像形成装置を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】(a)は本発明が適用された粉体容器を含む処理装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は(a)で用いられる開閉機構を示す説明図である。
図2図1(a)(b)に示す開閉機構による蓋部材の開閉挙動を示す説明図である。
図3】実施の形態1に係る処理装置としての画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
図4】実施の形態1に係る画像形成装置において現像剤回収容器を組み付ける状態を示す説明図である。
図5図4中V方向から見た矢視図である。
図6】実施の形態1で用いられる廃現像剤排出装置と現像剤回収容器との接続状態を模試的に示す斜視説明図である。
図7】実施の形態で用いられる現像装置及び廃現像剤排出装置の全体構成を示す説明図である。
図8】実施の形態1で用いられる現像剤回収容器のうち廃現像剤排出装置が非接続時における動作状態を示す説明図である。
図9】実施の形態1で用いられる現像剤回収容器のうち廃現像剤排出装置が接続時における動作状態を示す説明図である。
図10図8のシャッタ機構の要部を示す説明図である。
図11図10中XI方向から見た矢視図である。
図12図9のシャッタ機構の要部を示す説明図である。
図13】シャッタ機構の案内機構の構成を示す説明図である。
図14】(a)は案内機構の第1の案内部を示す説明図、(b)は案内機構の第2の案内部の一方を示す説明図、(c)は案内機構の第2の案内部の他方を示す説明図である。
図15】実施の形態1で用いられる廃現像剤排出装置のシャッタ機構閉鎖時における状態を示す斜視説明図である。
図16図15の廃現像剤排出装置の端部カバーを取り外した内部構成を示す説明図である。
図17図15におけるシャッタ機構閉鎖時の動作状態を示す一部破断説明図である。
図18】実施の形態1で用いられる廃現像剤排出装置のシャッタ機構開放時における状態を示す説明図である。
図19図18の一部破断説明図である。
図20】廃現像剤排出装置に接続された回収容器のシャッタ機構の動作状態を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された粉体容器を含む処理装置の実施の形態の概要を示す。
同図において、処理装置は、粉体を用いて処理する粉体処理部15と、粉体処理部15にて使用済みの粉体を排出又は回収する粉体容器16と、を備えている。
ここで、粉体処理部15としては粉体を用いて処理するものを広く含み、また、粉体容器16としては、粉体排出用のものでもよいし、粉体回収用のもののいずれをも対象とする。
例えば粉体として現像剤を用いた処理装置としては、粉体処理部15は、静電潜像が保持可能な像保持体と、像保持体上に形成され静電潜像を粉体としての現像剤にて現像する現像装置と、現像装置にて現像された可視像を記録材に転写する転写装置と、像保持体上に残留した現像剤を清掃する清掃装置と、を備え、粉体容器16は、現像装置で使用されて排出された粉体としての現像剤を回収するものが挙げられる。
尚、粉体容器16の回収対象はこれに限られるものではなく、転写装置からの粉体としての現像剤も回収対象としてもよい。例えば転写装置として中間転写型の転写装置であれば、中間転写体の清掃装置で清掃された現像剤を回収対象とし、また、直接転写型の転写装置であっても、転写部材に清掃装置を付加することで当該清掃装置で清掃された現像剤を回収対象としてもよい。また、現像装置としては、例えばトナー及びキャリアを含む二成分現像剤であれば、トナーは消費されるものの、キャリアは消費されないため、現像剤自体が古くなると、帯電特性などが不良になる懸念があり、古くなった現像剤を回収対象としてもよい。
【0012】
本実施の形態で用いられる粉体容器16は、図1(a)(b)に示すように、粉体が排出又は回収可能な開口18を有する容器本体17と、容器本体17の外側に設けられて開口18を開閉する開閉機構1と、を備え、開閉機構1は、開口18を開閉する蓋部材2と、開口18縁と蓋部材2との間に設けられ、開口18の閉鎖位置にて両者間を封止する弾性変形可能な封止部材3と、開口18の開放位置から閉鎖位置に向けて蓋部材2を付勢する付勢部材4と、容器本体17の外部に設けられ、開口18の閉鎖位置から開放位置の間で蓋部材2の開閉動作を案内する案内機構5と、を備え、案内機構5は、蓋部材2の開閉方向に沿って設けられ、蓋部材2の開閉方向に交差する幅方向に対する当該蓋部材2の位置を規制して蓋部材2を案内する第1の案内部6と、蓋部材2の開閉方向に沿って設けられ、蓋部材の開閉方向に交差する鉛直方向に対する当該蓋部材2の位置を規制して蓋部材2を案内する第2の案内部7(本例では7a,7b)と、第1の案内部6及び第2の案内部7に対向する蓋部材2の一部に蓋部材2の開閉方向に延びるように設けられ、第1の案内部6及び第2の案内部7の夫々の少なくとも一つの位置規制面8(図2参照)に対して接触する部位が曲面部10(図2参照)として形成された被案内部9(本例では9a〜9c)と、を有するものである。
【0013】
このような技術的手段において、開閉機構1の蓋部材2は容器本体17の開口18の閉鎖位置にて封止部材3を介して開口18を閉鎖するものであり、封止部材3は蓋部材2と開口18との間にて弾性的に変形し、両者間を気密に保つものであればよい。
また、付勢部材4は開口18の開放位置から閉鎖位置に向けて蓋部材2を付勢するものであり、コイルスプリング、板バネなど適宜選定することができる。
更に、案内機構5は蓋部材の開閉動作を案内するものであるが、案内機構5による蓋部材2の挙動を考慮し、蓋部材2が封止部材3による弾性力F1や付勢部材4の付勢力F2を受けたり、あるいは、例えば粉体排出装置と接触することで開閉機構1の蓋部材2を開放する外力が作用すると、蓋部材2の姿勢が案内機構5に対して傾くことがある。
このような状態において、蓋部材2には案内機構5の案内部に係わり合う被案内部が形成されるが、例えばこの被案内部を角部のある板状又はブロック状に形成すると、傾いた蓋部材2の被案内部のエッジが案内機構5の案内部に強く接触することで当該接触抵抗が大きくなり、これに伴って、蓋部材2が案内機構5の案内部に強くかじりながら接触し、案内機構の途中で蓋部材のエッジが引っ掛かり、動作不良に至る懸念がある。
このような動作不良を回避するために、本例は、図1(a)(b)及び図2に示すように、蓋部材2の幅方向wの位置を規制する第1の案内部6と、鉛直方向vの位置を規制する第2の案内部7(本例では7a,7b)とを有し、各案内部6,7に形成された位置規制面8(第1の案内部6では、蓋部材2の幅方向wの位置を規制する面が相当し、第2の案内部7では、蓋部材2の鉛直方向vの位置を規制する面、言い換えれば上端又は下端位置が相当)に接触する被案内部9(本例では9a〜9c)の形状を曲面部10として被案内部9の接触抵抗を低減させ、案内機構5による蓋部材2の案内動作をスムーズに実施するようにしたものである。
【0014】
このとき、被案内部9aに形成すべき曲面部10は各案内部6,7の全ての位置規制面8に対向する部位に形成することが好ましいが、各案内部6,7の少なくとも一つの位置規制面8に対向する部位に曲面部10を形成するようにすればよい。例えば第1の案内部6において、蓋部材2の幅方向wに対する位置規制面8のうち特に一方側の位置規制面8に被案内部9aが接触する頻度が高いような場合(例えば封止部材3や付勢部材4による作用力F1,F2が片寄って働くような場合等)には、被案内部9aが接触する頻度の高い位置規制面8に対向する部位に曲面部10を形成すればよく、また、第2の案内部7(7a,7b)において、蓋部材2の鉛直方向vに対する位置規制面8のうち下端位置を規制する位置規制面8には浮遊した粉体が堆積し易いことから、位置規制面8と被案内部9b又は9cとの間の接触抵抗が増加し易い傾向にあるため、少なくとも下端位置を規制する位置規制面8に対向する部位に曲面部10を形成すればよい。
また、案内機構5の被案内部9に形成される曲面部10の曲率は位置規制面8との間で生ずる接触抵抗を考慮して適宜選定するようにすればよい。この場合において、被案内部9に形成される曲面部10の曲率は、通常の面取り加工により形成される曲面部の曲率に比べて更に小さいものであることが好ましい。
【0015】
次に、本実施の形態に係る処理装置、粉体容器又は開閉機構の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、案内機構5の代表的態様としては、第1の案内部6と第2の案内部7とは分離して設けられる態様が挙げられる。案内機構5は、第1の案内部6と第2の案内部7との機能を有していればよく、両機能を一箇所で具現化してもよいし、一方の機能部を他方の機能部に一部兼用させるようにしてもよいが、両機能部を分離して設けるのが好ましい。このような分離方式を採用すれば、案内機構5における第1の案内部6、第2の案内部7と被案内部9との間の累積公差を少なくすることが可能になり、案内機構5による蓋部材2のガタ代を低減させることが可能である。
また、案内機構5の好ましい態様としては、蓋部材2は容器本体17の開口18を塞ぐ領域に隣接して幅方向に延びる領域を有し、第1の案内部6は蓋部材2の開口18を塞ぐ領域に隣接する部位に対向して設けられ、第2の案内部7は蓋部材2の幅方向両側に一対設けられる態様が挙げられる。本態様は、蓋部材2の幅方向の両側で鉛直方向の位置を規制し、蓋部材2の下部一箇所で蓋部材2の幅方向の位置を規制しており、3箇所で蓋部材2の幅方向及び鉛直方向の位置規制を具現化したものである。特に、本態様では、蓋部材2は第1の案内部6を支点として幅方向において大きく傾く傾向にあるが、幅方向両側での鉛直方向の位置が規制されているので、蓋部材2の傾き変位量はそれほど大きくはなく、蓋部材2の姿勢を保ち易い点で好ましい。
【0016】
更に、案内機構5の別の好ましい態様としては、蓋部材2は容器本体17の開口18を塞ぐ領域に隣接する幅方向に延びる領域を有し、第1の案内部6は蓋部材の開口17を塞ぐ領域に隣接する部位に対向して設けられる凹状の案内部材11(図2参照)からなり、当該案内部材11の凹部12の両壁の内面を蓋部材2の幅方向に対する位置規制面8とし、被案内部9aは案内部材11の凹部12内に間隙をもって配置される断面円形状の被案内部材で構成されている態様が挙げられる。本態様は、第1の案内部6として、案内部材11の凹部12の両側に蓋部材2の幅方向に対する位置を規制する一対の位置規制面8を有し、凹部12内に断面円形状の被案内部材からなる被案内部9aを配置する態様である。このとき、凹部12の底面に粉体等が堆積し、被案内部9aが凹部12内に堆積した粉体に接触したとしても、被案内部9aは断面円形状であるため、位置規制面8は勿論、凹部12の底面との接触抵抗も少なく抑えられ、被案内部9aが第1の案内部6内で引っ掛かって、かじりを生ずる懸念は少ない。
【0017】
また、案内機構5の更に別の好ましい態様としては、第2の案内部7は鉛直方向の上下に位置規制面8を有する横向きに開口した凹状の案内部材13からなり、被案内部9(9b又は9c)は案内部材13の凹部14内に間隙をもって配置され、少なくとも下側に位置する位置規制面8に接触する部位に曲面部10を有する態様であればよい。本態様は、第2の案内部7として、鉛直方向vの上下に位置規制面8を有する凹状の案内部材13が設けられ、下側に位置する位置規制面8に接触する部位に曲面部10を有する被案内部9が設けられた態様である。ここで、下側に位置する位置規制面8に接触する部位に曲面部10を設けるようにしたのは、浮遊した粉体が溜まり易く、被案内部9(9b又は9c)と位置規制面8との間の接触抵抗が嵩む可能性の高い部位であることを考慮したものである。
【0018】
また、封止部材3の好ましい態様としては、容器本体17の開口18縁に固定されている態様が挙げられる。本態様は、開口18縁に封止部材3を固定したものであるから、蓋部材2が開口18の開放位置へと移動するとき、容器本体17の開口18は封止部材3を介して相手側部材としての例えば粉体排出用の粉体容器19(図1(a)参照)の開口(図示せず)に気密を保って接続される。
更に、粉体回収用の粉体容器16の代表的態様としては、容器本体17は粉体が回収可能な開口18を有しており、開閉機構1の蓋部材2は粉体排出用の粉体容器側の連結部(図示せず)に連結可能な被連結部2k(図2参照)を有し、連結部が被連結部2kに連結された後に開口18の閉鎖位置から開放位置へと移動させられ、粉体排出用の粉体容器の開閉機構は連結部の移動に伴って排出用開口が開放され、排出用開口が開放状態の開口18に封止部材3を挟んで接続される態様が挙げられる。本態様は、粉体回収用の粉体容器であり、粉体排出用の粉体容器との間に連結可能な連結構造を有し、両者の連結が完了した段階で、開閉機構1の蓋部材2を開口18の開放位置に移動させ、かつ、粉体排出用の粉体容器の開口を封止部材3を介して容器本体17の開口18に気密を保って接続するものである。
【0019】
◎実施の形態1
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
<画像形成装置の全体構成>
図3は本発明が適用された処理装置としての画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
同図において、画像形成装置20は、装置筐体21内に四つの色(本実施の形態ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の画像形成部22(具体的には22a〜22d)を横方向に配列し、その上方には各画像形成部22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれる転写モジュール23を配設する一方、装置筐体21の下方には用紙等の記録材が収容される記録材供給装置24を配設すると共に、この記録材供給装置24からの記録材搬送路25を略鉛直方向に配置したものである。
【0020】
本実施の形態において、各画像形成部22(22a〜22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばブラック用、イエロ用、マゼンタ用、シアン用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、感光体31と、この感光体31を予め帯電する帯電装置(本例では帯電ロール)32と、この帯電装置32にて帯電された各感光体31に静電潜像を書き込む露光装置33(本例では各画像形成部22に共通の露光装置を使用)と、感光体31上に形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像する現像装置34と、感光体31上の残留物を清掃する清掃装置35と、を備えている。
尚、本実施の形態では、各画像形成部22は、図3に示すように、感光体31、帯電装置32、現像装置34及び清掃装置35を一体化したプロセスカートリッジとして構成され、装置筐体21の図示外の組立体受部に対して着脱可能に装着されるようになっている。
ここで、露光装置33は、露光筐体41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体31上の露光ポイントに光像を導くようにしたものである。
尚、符号36(36a〜36d)は各現像装置34に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである。
【0021】
また、本実施の形態において、転写モジュール23は、例えば一対の張架ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各画像形成部22の感光体31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写するようになっている。
更に、中間転写ベルト230の最下流画像形成部22dの下流側の張架ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録材に二次転写(一括転写)するようになっている。
【0022】
本実施の形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像保持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなすバックアップロール(本例では張架ロール232を兼用)とを備えている。
そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、バックアップロール(張架ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流画像形成部22aの上流側にはベルト清掃装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去するようになっている。
【0023】
また、記録材供給装置24には記録材を供給する供給ロール61が設けられ、この供給ロール61の直後には記録材を搬送する搬送ロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録材搬送路25には記録材を所定のタイミングで二次転写部位へ供給する位置決めロール(レジストレーションロール)63が配設されている。
一方、二次転写部位の下流側に位置する記録材搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66は、図3に示すように、図示外の加熱ヒータが内蔵された加熱定着ロール66aと、これに圧接配置されて追従回転する加圧定着ロール66bとを備えている。また、定着装置66の下流側には記録材排出装置67が設けられている。この記録材排出装置67は装置筐体21内の記録材を排出する対構成の排出ロール67a,67bからなり、記録材を挟持搬送して排出し、装置筐体21の上部に形成された記録材収容受け68に記録材を収容するようになっている。
更に、本実施の形態では、装置筐体21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録材は供給ロール72にて記録材搬送路25に向かって供給されるようになっている。
更にまた、装置筐体21には両面記録モジュール73が付設されており、この両面記録モジュール73は、記録材の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、記録材排出装置67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて片面記録済みの記録材を内部に取り込み、適宜数の搬送ロール77にて内部の記録材戻し搬送路76に沿って記録材を搬送し、再度位置決めロール63側へと供給するものである。
【0024】
<現像剤回収容器>
本実施の形態では、図4及び図5に示すように、装置筐体21のフロントカバー21aを開放することで、装置筐体21のフロント側には粉体回収容器として使用済みの現像剤(廃トナー、廃現像剤)を回収する現像剤回収容器100が組み付けられる。
本例では、装置筐体21の底部フロント側には手前から見て左右にヒンジ部品101,102が設置されており、現像剤回収容器100がヒンジ部品101,102に支持された状態で装置筐体21のフロント側に回転移動して組み込まれる。
本実施の形態では、現像剤回収容器100に回収される粉体としての現像剤は、トナー及びキャリアを含む二成分現像剤であり、以下の3系統から搬送されるものを対象としている。
(1)各画像形成部22(22a〜22d)の清掃装置35は感光体31上に残留する現像剤(廃トナー)を清掃するが、清掃された廃トナーは清掃装置35の内部の搬送部材にて清掃容器の一端から排出され、図3乃至図5に示すように、廃トナー排出装置80(具体的には81〜84)を経由して現像剤回収容器100へと回収される。
(2)ベルト清掃装置53は中間転写ベルト230に残留した現像剤(廃トナー)を清掃するが、清掃された廃トナーはベルト清掃装置53の内部の搬送部材にてベルト清掃容器の一端から排出され、図3乃至図5に示すように、廃トナー排出装置85を経由して現像剤回収容器100へと回収される。
(3)各画像形成部22(22a〜22d)の現像装置34は、例えば図5乃至図7に示すように、現像容器341内に現像ロール(図示せず)を配設すると共に、現像容器内には現像剤を撹拌混合しながら帯電する例えば複数の撹拌搬送部材(図示せず)を配設するものであるが、現像剤のキャリアは消費されずに残るため、現像剤のキャリアが古くなると、現像剤の帯電特性に支障をきたす懸念がある。このため、本例では、古い現像剤(廃現像剤)は定期的に現像容器341から外部へ廃棄された後、廃現像剤排出装置90(具体的には91〜94)を経由して現像剤回収容器100へと回収される。
【0025】
また、現像剤回収容器100は、図5及び図8に示すように、装置筐体21のフロント側に位置するフロントケース100fとこのフロントケース100fの背面側に位置するリアケース100rとを合せて容器本体として一体化し、内部に現像剤(廃トナー、廃現像剤)の貯蔵空間を確保するようにしたものである。
本例では、現像剤回収容器100のリアケース100rには、廃トナー排出装置80(具体的には81〜84),85及び廃現像剤排出装置90(具体的には91〜94)が接続可能な回収口110(具体的には111〜114),115,120(具体的には121〜124:図9参照)が開設されている。
以下、本実施の形態では、廃現像剤排出装置90と現像剤回収容器100との接続部構造を例に挙げて説明する。最初に、現像剤回収容器100側の接続部を、次いで、廃現像剤排出装置90側の接続部を、最後に両者の接続状態を説明する。
【0026】
<現像剤回収容器側の接続部構造>
本実施の形態において、現像剤回収容器100は、図8乃至図10に示すように、現像剤の貯蔵空間を区画する容器本体130を有し、この容器本体130のリアケース100rの外側には廃現像剤排出装置90(具体的には91a〜94)の先端が挿入される凹所140を形成し、この凹所140の底部に回収口120(具体的には121〜124)を開設すると共に、この回収口120の周辺に開閉機構としてのシャッタ機構150を設置したものである。
尚、図8はシャッタ機構150が回収口120を閉鎖している状態を、図9はシャッタ機構150が回収口120を開放した状態を示す。
−シャッタ機構−
本実施の形態では、シャッタ機構150は、図10に示すように、容器本体130の凹所140の手前から奥側に向かう前後方向に進退する蓋部材としてのシャッタ部材151を有し、回収口120縁の周縁にはウレタンゴム等の弾性部材からなるシール部材152を固着すると共に、シャッタ部材151が回収口120を閉鎖する閉鎖位置に位置するときに、回収口120縁とシャッタ部材151との間をシール部材152にて封止するようになっている。
また、凹所140の奥側には付勢スプリング153が設けられ、シャッタ部材151は付勢スプリング153によって回収口120を閉鎖する閉鎖位置に向けて付勢されるようになっている。
【0027】
−案内機構−
更に、本実施の形態では、本実施の形態では、図10乃至図14に示すように、凹所140にはシャッタ部材151の開閉動作を案内する案内機構170が設けられている。
本例では、シャッタ部材151は、凹所140の回収口120を塞ぐ領域及びこれに隣接して凹所140の手前側と奥側とを結ぶ前後方向に交差する幅方向に延びる領域のシャッタブロック155を有し、このシャッタブロック155の底部には下方に突出し且つシャッタ部材151の前後方向に延びる被案内ロッド156を一体的に形成すると共に、シャッタブロック155の幅方向両側には夫々被案内片157,158を外側に張り出すようにして形成したものである。
そして、案内機構170は、凹所140の底部に設けられて被案内ロッド156を滑り移動可能に案内する第1の案内部171と、凹所140の両側壁部に設けられて被案内片157,158を滑り移動可能に案内する第2の案内部172(具体的には172A,172B)とを備えている。
【0028】
−第1の案内部−
本例では、第1の案内部171は、図10乃至図14に示すように、凹所140の幅方向に並ぶ一対の案内レール173間に凹溝176を形成し、凹溝176の両側面を被案内ロッド156の幅方向wに対する位置を規制する位置規制面180として被案内ロッド156を案内レール173方向に沿って案内するものである。
特に、本例では、図11及び図14(a)に示すように、被案内ロッド156は断面円筒形の棒材にて構成されていることから、被案内ロッド156のうち、凹溝176の両側面に形成された位置規制面180に対向する部位には曲率半径Raの曲面部190(具体的には190a)が形成されている。
【0029】
−第2の案内部−
また、第2の案内部172(具体的には172A,172B)は、凹所140の鉛直方向vに並ぶ一対の案内レール174,175間に凹溝177,178を形成し、凹溝177,178の上下面を被案内片157,158の鉛直方向vに対する位置を規制する位置規制面180として被案内片157,158を案内レール174,175方向に沿って案内するものである。
特に、本例では、図11及び図14(b)に示すように、一方の第2の案内部172Aに案内される被案内片157は、シャッタブロック155の側部から略水平方向に張り出す張出片157aを有し、この張出片157aの先端から鉛直下方に向けて折曲された屈曲片157bを有している。
そして、第2の案内部172Aのうち被案内片157の下端位置を規制する位置規制面180に接触する被案内片157(具体的には屈曲片157b)の先端には、曲率半径Rbの半円状の曲面部190(具体的には190b)が形成されている。第2の案内部172Aのうち被案内片157の上端位置を規制する位置規制面180に接触する被案内片(具体的には張出片157a)の先端上側コーナ部には、曲率半径Rcの四分の一円弧状の曲面部190(具体的には190c)が形成されており、本例では、Rcは面取り加工程度の曲率半径に選定され、RbはRcよりも大きい値に選定されている。
【0030】
また、本例では、図11乃至図14(c)に示すように、他方の第2の案内部172Bに案内される被案内片158は、シャッタブロック155の側部から略水平方向に張り出す張出片158aのみからなっている。
そして、第2の案内部172Bのうち被案内片158の下端位置を規制する位置規制面180に接触する被案内片158(具体的には張出片158a)の先端下側コーナ部には、曲率半径Rdの四分の一円弧状の曲面部190(具体的には190d)が形成されており、被案内片158(具体的には張出片158a)の先端上側コーナ部には曲率半径Reの四分の一円弧状の曲面部190(具体的には190e)が形成されており、本例では、Reは面取り加工と同程度の曲率半径に選定され、RdはReよりも大きい値に選定されている。
【0031】
−抜け止め機構−
本実施の形態では、図10乃至図13に示すように、シャッタ部材151は付勢スプリング153にて凹所140の手前側に付勢されているが、案内機構170からシャッタ部材151が抜け出ないように抜け止め機構200が設けられている。
本実施の形態において、抜け止め機構200は、シャッタ部材151のシャッタブロック155の下部のうち、被案内ロッド156よりも凹所140の奥側に下方に垂下する抜け止め片201を形成し、また、凹所140の底部のうち、シャッタ部材151による回収口120の閉鎖位置に対応した位置で抜け止め片201と接触する部位には、第1の案内部171を挟んで一対のストッパ片202を固着し、付勢スプリング153で付勢されたシャッタ部材151を回収口120の閉鎖位置で停止させるようにしたものである。尚、本例では、抜け止め片201の下端位置は、第1の案内部171の案内レール173よりも上方に位置するようになっており、ストッパ片202は案内レール173よりも高く設定され、抜け止め機構200の抜け止め片201は案内レール173と干渉することなく移動し、ストッパ片202に接触するようになっている。
【0032】
−廃現像剤排出装置との接続時の位置決め構造−
更に、本実施の形態では、シャッタ部材151のシャッタブロック155には、廃現像剤排出装置90の後述するシャッタ機構410の連結片415(図15参照)と連結可能な連結孔210が開設されており、現像剤回収容器100と廃現像剤排出装置90との接続時に連結片415が連結孔210に連結されて両者が位置決めされるようになっている。
【0033】
次に、廃現像剤排出装置90について説明する。
<廃現像剤排出装置>
本実施の形態において、廃現像剤排出装置90は、図7図15乃至図19に示すように、現像容器34aに連通して接続され、かつ、先端部には下方に開口する略矩形状の排出口401を有する搬送ダクト400と、この搬送ダクト400の排出口401の下側に設けられ、当該排出口401を開閉する開閉機構としてのシャッタ機構410と、を備えている。
−搬送ダクト−
本実施の形態において、搬送ダクト400は、図15乃至図19に示すように、現像剤の撹拌搬送部材342と同軸で一体的に連結される搬送部材402(本例では回転軸403の周囲に螺旋状の羽根404を形成した態様)を設けたものであり、現像容器341内から搬送ダクト400内に溢れた古い現像剤を搬送部材402にて排出口401まで搬送するものである。
−シャッタ機構−
本実施の形態において、シャッタ機構410は、蓋部材としての板状のシャッタ部材411を搬送ダクト400の長手方向に沿って進退自在に保持すると共に、シャッタ部材411には搬送ダクト400の排出口401に対応した連通口412を開設し、更に、搬送ダクト400内にはシャッタ部材411を付勢するための付勢スプリング413を設置すると共に、付勢スプリング413の付勢力を伝達ブロック414を介してシャッタ部材411に伝達するようにしたものである。
本例では、廃現像剤排出装置90が現像剤回収装置100と非接続状態にあるときには、シャッタ部材411は付勢スプリング413にて付勢され、排出口401を閉鎖する閉鎖位置で停止している。
更に、本例では、シャッタ部材411の先端には連結片415が突出するように一体的に形成されている。
尚、符号420は廃現像剤排出装置90に対する現像剤回収容器100の位置を規制する位置規制部材である。
【0034】
<廃現像剤排出装置と現像剤回収容器との接続部構造>
−シャッタ機構の開閉動作−
本実施の形態では、図5図10図15及び図20に示すように、装置筐体21に現像剤回収装置100を組み込むとき、現像剤回収容器100が次第に立ち上がり姿勢に向かうと、現像剤回収容器100側のシャッタ機構150が廃現像剤排出装置90側のシャッタ機構410と係わり合う。
このとき、図10及び図12に示すように、廃現像剤排出装置90側のシャッタ機構410の連結片415が容器本体130側のシャッタ機構150の連結孔210に嵌まり込んだ後、更に、現像剤回収容器100が立ち上がり移動すると、シャッタ機構150のシャッタ部材151が付勢スプリング153の付勢力に抗して凹所140内の奥側に後退していき、回収口120の開放位置に至った段階で停止する。この状態において、図15図17乃至図20に示すように、シャッタ機構410のシャッタ部材411が付勢スプリング413の付勢力に抗して後退し、シャッタ部材411の連通口412が搬送ダクト400の排出口401に合わさる位置に移動し、シャッタ部材411が排出口401を開放する開放位置に到達する。
この状態において、廃現像剤排出装置90の排出口401が現像剤回収容器100側のシャッタ機構150の回収口120に連通することになり、両者の接続状態が完了する。
この結果、廃現像剤排出装置90の搬送ダクト400内の搬送部材402によって搬送される廃現像剤は、排出口401から排出されて回収口120を通じて現像剤回収容器100内に回収される。
また、廃現像剤排出装置90の排出口401と現像剤回収容器100の回収口120との間にはシール部材152が介在しているため、両者間の気密性は保たれている。
尚、現像剤回収容器100に現像剤が満杯に至った場合には、現像剤回収容器100を交換する必要があるが、この種の現像剤回収容器100を交換する場合には、装置筐体21のフロントカバー21aを開放し、廃トナー排出装置80(81〜84)、85及び廃現像剤排出装置90(91〜94)と現像剤回収容器100との接続状態が解消した後、現像剤回収容器100を斜め上方に抜き取るようにすればよい。このとき、現像剤回収容器100と廃現像剤排出装置90との接続部を例に挙げると、現像剤回収容器100側のシャッタ機構150は、開放位置にあったシャッタ部材151を閉鎖位置へと移動させ、回収口120を閉鎖する一方、廃現像剤排出位置側のシャッタ機構410も開放位置にあったシャッタ部材411を閉鎖位置へ移動させ、排出口401を閉鎖する。
【0035】
−シャッタ機構150における案内機構170による案内挙動−
本実施の形態では、図10に示すように、シャッタ機構150のシャッタ部材151は案内機構170によって案内されるが、シャッタ部材151にはシール部材152の弾性力F1、付勢スプリング153の付勢力F2、更には、図20に示すように、廃現像剤排出装置90側のシャッタ機構410との連結に伴う外力F3が作用すると、シャッタ部材151が第1の案内機構170の第1の案内部171、第2の案内部172の各凹溝176〜178と各被案内部(被案内ロッド156,被案内片157,158)との間のガタによって例えば略水平な姿勢から凹所140の幅方向wに対して傾斜した姿勢に至ることが起こり得る。
この状態では、第1の案内部171は、図10図11及び図14(a)に示すように、主としてシャッタ部材151の位置を凹所140の幅方向wに対して規制するため、被案内ロッド156が凹溝176の位置規制面180に主として接触するが、位置規制面180には被案内ロッド156の曲面部190(本例では190a)が接触するため、接触部が角部のあるエッジ状である態様に比べて両者間の摺動抵抗は少なく抑えられる。このため、第1の案内部171において、被案内ロッド156が凹溝176の位置規制面180に引っ掛かり、シャッタ部材151が第1の案内部171でかじりを生じ、シャッタ部材の案内動作が不良に至ることは抑えられる。
また、本実施の形態では、被案内ロッド156は断面円形状に形成されているため、例えば凹溝176の底部に現像剤回収容器100から逆流した廃トナー等が一部堆積するような事態が生じたとしても、被案内ロッド156と凹溝176の底部との間の摺動抵抗は少なく抑えられる。
【0036】
また、第2の案内部172は、図10図11及び図14(b)(c)に示すように、主としてシャッタ部材151の位置を鉛直方向vに対して規制するため、被案内片157,158が凹溝177,178の位置規制面180に主として接触するが、各位置規制面180には被案内片157,158の曲面部190(本例では190b〜190e)が接触するため、接触部が角部のあるエッジ状である態様に比べて両者間の摺動抵抗は少なく抑えられる。特に、第2の案内部172では、シャッタ部材151への作用力や重力作用の関係から、凹溝177,178のうち下端位置を規制する位置規制面180に対して被案内片157,158が強く接触するケースが多いことが想定されるため、被案内片157,158のうち下端位置を規制する位置規制面180に対向する部位に曲率半径の大きい(曲率の小さい)曲面部190b,190dを形成することで、接触部間の摺動抵抗を少なく抑えるように配慮されている。
尚、本例では、第2の案内部172において、被案内片157,158のうち上端位置を規制する位置規制面180に対向する部位には曲率半径の小さい(曲率の大きい)曲面部190c,190eを設けているが、これらの曲面部をなくして角部のあるエッジ状にしてもよいし、あるいは、これらの曲面部190c,190eを曲率半径の大きい(曲率の小さい)曲面部としてもよいことは勿論である。
【0037】
更に、本実施の形態では、第2の案内部172は、シャッタ部材151の幅方向の両側に夫々設けられているが、本例では、被案内片157、158の形状が異なっている。つまり、本例では、被案内片157は、図10及び図14(b)に示すように、「張出片157a+折曲片157b」の構成であるのに対し、被案内片158は、図10及び図14(c)に示すように、「張出片158a」のみの構成である。
これは、シール部材152に近い側に位置する第2の案内部172Aでは、シール部材152の弾性変形の影響によって下端位置を規制する位置規制面180に対する被案内片157の先端部の挙動範囲が大きいのに対し、シール部材152から離れた側に位置する第2の案内部172Bでは、下端位置を規制する位置規制面180に対する被案内片158の先端部の挙動範囲が小さいことを考慮して選定したものである。
【符号の説明】
【0038】
1…開閉機構,2…蓋部材,2k…被連結部,3…封止部材,4…付勢部材,5…案内機構,6…第1の案内部,7(7a,7b)…第2の案内部,8…位置規制面,9(9a〜9c)…被案内部,10…曲面部,11…案内部材,12…凹部,13…案内部材,14…凹部,15…粉体処理部,16…粉体容器,17…容器本体,18…開口,19…粉体容器
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