(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第1実施形態のバラスト水処理装置1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のバラスト水処理装置1を示すフロー図である。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、バラスト水処理装置1は、バラスト水濾過装置2と、紫外線リアクタ61と、逆洗水供給手段7と、制御部9と、を備える。制御部9は、制御対象の各機器を制御可能に、各機器に信号線(不図示)により接続されている。バラスト水処理装置1には、その外部構成として、バラストタンク62が接続されている。
【0016】
バラスト水処理装置1は、ラインとして、被処理水導入ラインL1と、被処理水排出ラインL2と、処理水ラインL11と、貯留処理水排出ラインL12と、逆洗水流通ラインL21と、エア抜きラインL31と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
【0017】
バラスト水濾過装置2は、ケーシング51と、フィルタ52と、フィルタ回転手段3と、吸引ノズル4と、逆洗水噴射ノズル6と、逆洗汚水排出手段5と、を備える。
【0018】
ケーシング51は、円筒状であり、その内部にフィルタ52を収納する。フィルタ52は、全体視で円筒状であり、内部に流入した被処理水(バラスト水)W1(主に海水)を濾過してバラスト水(濾過処理水)W2として外部へ流出させる。フィルタ回転手段3は、フィルタ52を、その軸心を中心に回転させる。吸引ノズル4は、フィルタ52の一次側に設けられ、フィルタ52の内周面(内面)に向かって開口する。
【0019】
逆洗水噴射ノズル6は、フィルタ52の二次側に設けられ、フィルタ52の外周面に向かって、バラスト水処理運転中に逆洗水を噴射する。逆洗水噴射ノズル6からの逆洗水の噴射は、ケーシング51及びフィルタ52の内部にバラスト水(W2,W1)が存在する(満たされる)状態で行われる。
【0020】
逆洗汚水排出手段5は、吸引ノズル4で吸引された逆洗汚水W11を、ケーシング51の内部から外部へ排出する。
【0021】
紫外線リアクタ61は、バラスト水濾過装置2のフィルタ52により濾過されたバラスト水(濾過処理水)W2に対して紫外線を照射して殺菌を行う。紫外線リアクタ61の詳細については、後述する。
バラストタンク62(62―1、62−2、62−3)は、複数設けられている。バラストタンク62は、紫外線リアクタ61により紫外線の照射が行われたバラスト水(濾過処理水)W2を、貯留処理水W3として貯留する。
【0022】
バラストタンク62は、貯留量測定手段としての水位検出手段42を備えている。水位検出手段42は、バラストタンク62に貯留される貯留処理水W3の水位を検出することにより貯留量を検出し、例えば、検出水位が、バラストタンク62(62―1、62−2、62−3)において満水に近い第1の特定の水位や、バラストタンク62(62―1、62−2、62−3)において空に近い第2の特定の水位に達していることを検出する。水位検出手段42は、バラストタンク62の内部の水位が第1の特定の水位、第2の特定の水位に達していることを検出したときに、制御部9へ検出信号を発信するように構成される。
また、紫外線リアクタ61は、バラストタンク62に貯留されるバラスト水(貯留処理水)W3を船外へ排出する際に、貯留処理水W3に対して紫外線を照射して殺菌を行う。
【0023】
制御部9は、フィルタ52の一次側と二次側との差圧などに基づいて、逆洗水の噴射の有無、逆洗水の噴射時の噴射圧力などを制御する。また、制御部9は、後述の切替信号に基づいて、紫外線リアクタ61を通過する水の流量を減少させるように紫外線照射部通過流量調整手段としての汲み上げポンプP1、ポンプP11、ポンプP21、バルブV1、バルブV2、バルブV11、バルブV12、バルブV13、バルブV31、バルブV32を制御する流量制御手段を構成する。また、制御部9は、後述の清掃部材としての保護管清掃材618が後述の保護管613の周面の透過領域を遮るタイミングに基づいて、紫外線ランプ612の出力を維持するように紫外線リアクタを制御する照射部制御手段を構成する。バラスト水濾過装置2及び制御部9の詳細については後述する。
【0024】
次に、各ラインについて詳述する。被処理水導入ラインL1は、一端部から被処理水W1(主に海水)が導入され、他端部において被処理水導入口20に接続しており、被処理水W1がバラスト水濾過装置2の被処理水導入口20に向けて流通するラインである。被処理水導入ラインL1には、汲み上げポンプP1、バルブV1、接続部J1、被処理水導入口20がこの順で設けられている。
被処理水排出ラインL2は、一端部において被処理水導入ラインL1の接続部J1に接続しており、他端部からフィルタ52内の水(バラスト水W1)が排出されるラインである。
汲み上げポンプP1、バルブV1、バルブV11は、紫外線照射部としての紫外線リアクタ61を通過する水の流量を調整する紫外線照射部通過流量調整手段を構成する。
【0025】
処理水ラインL11は、一端部においてバラスト水濾過装置2の処理水流出口26に接続しており、途中の接続部J12で複数のバラストタンク62−1、62−2、62−3に対して1つずつ分岐し、他端部において複数のバラストタンク62−1、62−2、62−3にそれぞれ1つずつ接続しており、バラスト水濾過装置2で濾過処理されたバラスト水(濾過処理水)W2が複数のバラストタンク62に向けて選択的に流通するラインである。処理水ラインL11には、処理水流出口26、接続部J21、バルブV11、接続部J11、紫外線リアクタ61、流量計43、接続部J12、バルブV12、バラストタンク62がこの順で設けられている。
【0026】
バルブV12は、複数の流通先切替バルブV121、122、123(以下「切替バルブV121、V122、V123」と言う)により構成されており、切替バルブV121、122、123は、分岐した処理水ラインL11において1つずつ設けられている。切替バルブV121、122、123においては、切替バルブV121、122、123の切替操作を受け付ける切替操作部としての操作スイッチ(図示せず)が、作業者により操作されて、制御部9により開閉が制御される。切替バルブV121、122、123の切替操作が受け付けられることにより、操作スイッチ(図示せず)は、切替信号を制御部9に対して出力する。そして制御部9による制御により、例えば、切替バルブV121、V123が閉じられ、切替バルブV122が開かれて、バラストタンク621へ供給されていたバラスト水W2の供給先が切替えられて、バラスト水W2が、空のバラストタンク622へ供給されるように構成されている。切替バルブV121、122、123は、後述の切替信号に基づいて、流通先のバラストタンク62(62−1、62−2、62−3)を切り替える流通先切替手段を構成する。流量計43は、処理水ラインL11を流通するバラスト水W2の流量を測定する。
【0027】
貯留処理水排出ラインL12は、一端部において処理水ラインL11の接続部J11に接続しており、他端部からバラスト水(貯留処理水)W3を排出するラインである。貯留処理水排出ラインL12には、接続部J11、バルブV13、貯留処理水排出ポンプP11がこの順で設けられている。
【0028】
逆洗水流通ラインL21は、一端部において処理水ラインL11の接続部J21に接続しており、他端部において逆洗水噴射ノズル6に接続しているラインである。逆洗水流通ラインL21には、バラスト水(濾過処理水)W2が逆洗水噴射ノズル6に向けて流通する。逆洗水流通ラインL21には、接続部J21、バルブV21、逆洗水加圧ポンプP21、逆洗水噴射ノズル6がこの順で設けられている。
【0029】
ラインの各所には、各種のバルブ及びポンプが設けられている。具体的には、被処理水導入ラインL1における接続部J1よりも上流側には、汲み上げポンプP1が設けられている。汲み上げポンプP1は、被処理水導入ラインL1の一端部から被処理水W1(主に海水)を汲み上げる。被処理水導入ラインL1における汲み上げポンプP1と接続部J1との間には、バルブV1が設けられている。被処理水排出ラインL2には、バルブV2が設けられている。
【0030】
処理水ラインL11における処理水流出口26と紫外線リアクタ61との間(詳細には、接続部J21と接続部J11との間)には、バルブV11が設けられている。処理水ラインL11における紫外線リアクタ61とバラストタンク62との間には、バルブV12が設けられている。貯留処理水排出ラインL12には、バルブV13及び貯留処理水排出ポンプP11が設けられている。
【0031】
逆洗水流通ラインL21における接続部J21と逆洗水加圧ポンプP21との間には、バルブV21が設けられている。逆洗水流通ラインL21におけるバルブV21と逆洗水噴射ノズル6との間には、逆洗水加圧ポンプP21が設けられている。逆洗水加圧ポンプP21は、逆洗水流通ラインL21を流通する水を加圧する。
【0032】
次に、バラスト水濾過装置2の詳細について説明する。ケーシング51は、上部開口部及び下部開口部を有する円筒状に形成されており、上部開口部が蓋部10で密閉され、下部開口部が底部11で密閉されている。蓋部10には、エア抜きラインL31が接続されている。エア抜きラインL31には、ケーシング51の内部のエアを抜くためのエア抜きバルブV31が設けられている。
【0033】
フィルタ52は、上部開口部及び下部開口部を有し、全体視で円筒状に形成されている。フィルタ52の詳細については後述する。ケーシング51とフィルタ52との間には、処理水流出空間27が形成される。上部開口部は、上閉止部13で密閉されている。下部開口部は、下閉止部14及び後述する下部回転軸部材16とで密閉されている。
【0034】
フィルタ回転手段3は、上部回転軸部材15と、下部回転軸部材16と、上部回転軸部材15を回転させるモータ17とで構成されている。上部回転軸部材15は、フィルタ52の上閉止部13に、フィルタ52の軸心位置に軸心方向上向きに突設して設けられている。下部回転軸部材16は、フィルタ52の下閉止部14に、フィルタ52の軸心位置に軸心方向下向きに突設して設けられている。
【0035】
上部回転軸部材15は、ケーシング51の蓋部10を貫通し且つシーリングされた軸受部材18を介して、蓋部10に回転自在に且つ液密に支持されている。下部回転軸部材16は、ケーシング51の底部11を貫通し且つシーリングされた軸受部材19を介して、底部11に回転自在に且つ液密に支持されている。下部回転軸部材16は、フィルタ52の内部と連通する管状体となっており、ケーシング51の底部11からケーシング51の外部に突出する。下部回転軸部材16には、ケーシング51への被処理水導入口20が接続されている。
【0036】
被処理水導入口20には、被処理水導入ラインL1が接続されている。ケーシング51の側部には、処理水流出口26が設けられている。処理水流出口26には、処理水ラインL11が接続されている。
被処理水導入ラインL1を流通し且つ被処理水導入口20から導入された被処理水W1は、下部回転軸部材16を通ってフィルタ52の内部に入る。その被処理水W1は、フィルタ52を通過して濾過されて、ケーシング51とフィルタ52との間に形成される処理水流出空間27に入り、処理水流出口26から流出する。
【0037】
逆洗汚水排出手段5は、逆洗汚水ラインとしての逆洗汚水集合管28と、逆洗汚水ラインとしての逆洗汚水排出管29と、バルブV32とを備える。逆洗汚水集合管28には、吸引ノズル4で吸引された逆洗汚水W11が集合する。逆洗汚水排出管29は、逆洗汚水集合管28の下端部に接続し、逆洗汚水W11を外部へ排出する。バルブV32は、逆洗汚水排出管29に設けられている。
【0038】
逆洗汚水集合管28においては、上端部が閉鎖し、下端部が開口している。逆洗汚水集合管28は、フィルタ52の軸心に配置されている。逆洗汚水集合管28の上端部は、フィルタ52の上閉止部13の中央に設けられた孔に、嵌合して支持されている。逆洗汚水集合管28の下端部は、フィルタ52の下閉止部14の下部回転軸部材16の内部を、フィルタ52の回転を妨げないように通り、ケーシング51の被処理水導入口20に固定されて支持されている。
【0039】
逆洗水供給手段7は、フィルタ52で濾過処理された濾過処理水W2を加圧して、逆洗水W2として逆洗水噴射ノズル6に供給する。逆洗水供給手段7は、逆洗水加圧ポンプP21、バルブV21などから構成される。
【0040】
逆洗水噴射ノズル6は、フィルタ52の外周面(二次側)に逆洗水W2を噴射して、フィルタ52の一次側に堆積した異物を剥離する。剥離した直後に吸引ノズル4による吸引が行われる。逆洗水噴射ノズル6から噴射された逆洗水W2によりフィルタ52から剥離した異物は、逆洗汚水排出管29に設けられたバルブV32を開くことにより、吸引ノズル4により効果的に吸引される。バルブV32の二次側の圧力は大気圧に開放されているため、逆洗汚水集合管28の内部の圧力がフィルタ52の二次側の圧力よりも低くなり、フィルタ52の二次側にある濾過処理水W2の一部及び逆洗水噴射ノズル6から噴射した逆洗水W2は、逆洗汚水W11となって逆洗汚水集合管28の内部を流通し、逆洗汚水排出管29から外部へ排出される。
【0041】
逆洗水噴射ノズル6に供給される逆洗水としては、本実施形態においては、フィルタ52で濾過処理された濾過処理水W2が用いられる。
【0042】
次に、紫外線照射部としての紫外線リアクタ61について詳述する。
図2は、本発明の第1実施形態のバラスト水処理装置1の紫外線リアクタ61を示す、バラスト水W2の流れに沿った断面図である。
図3は、本発明の第1実施形態のバラスト水処理装置1の紫外線リアクタ61を示す、バラスト水W2の流れに直交する方向における断面図である。
【0043】
紫外線リアクタ61は、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水W2に紫外線を照射して、バラスト水W2中の生物・微生物を殺滅する。紫外線リアクタ61は、ケース611と、紫外線ランプ612と、保護管613と、本体ケース614と、紫外線照度センサ641と、を有している。
複数の紫外線ランプ612は、バラスト水が通されるケース611内に設けられている。各紫外線ランプ612は、保護管(石英ガラス管)613内に液密に直接的に収容されている。
【0044】
ケース611には、バラスト水W2が通される本体ケース614が設けられている。本体ケース614は、断面略矩形の筒体から構成され、その軸線方向両端部は、それぞれL11に接続されている。
【0045】
保護管613は、周面に紫外線の透過領域を有しており、
図3に示すように、左右の側板615、616間に架け渡されて保持される。保護管613(紫外線ランプ612)の本数や配置は、バラスト水(W2、W3)の処理能力に応じて適宜設定される。本実施形態では、
図2に示すように、8本の保護管613が千鳥状に配置されている。
【0046】
左右の側板615、616間には、保護管613が貫通されたスライドプレート617が、左右の側板615、616間において左の側板615、右の側板616に対して離間接近するように(
図3の左右方向へ)、移動可能に設けられている。
スライドプレート617においては、収容部材としての保護管613が貫通する貫通孔には、保護管清掃材618が設けられている。スライドプレート617の外周部には、ケース清掃材619が設けられている。また、スライドプレート617には、ケース611内にバラスト水(W2、W3)が存在する状態でスライドプレート617を左右に移動可能とするために、開口(図示せず)が形成されている。
【0047】
清掃部材としての保護管清掃材618及びケース清掃材619は、ブラシやスクレーパ等により構成され、本実施形態ではブラシ(例えばステンレス製ワイヤによるブラシ)により構成されている。具体的には、保護管清掃材618は、スライドプレート617の貫通穴において、貫通孔の内方へ突出するように設けられる。また、ケース清掃材619は、スライドプレート617の外周から外方へ突出するように設けられている。
【0048】
スライドプレート617の移動に伴い、保護管清掃材618は保護管613の外面に接触しながら移動し、また、ケース清掃材619はケース611の本体ケース614の内面に接触しながら移動する。これにより、保護管613の周面の透過領域や、本体ケース614の内面に付着している有機物の汚れが拭き取られ清掃される。
【0049】
紫外線照度センサ641は、本体ケース614の内部の濾過処理水W2の流路に配置されている。紫外線照度センサ641は、紫外線ランプ612から出射され且つ保護管613の透過領域を透過した紫外線の照度を測定する。
【0050】
次に、本実施形態のバラスト水処理装置1の主な動作について簡単に説明する。
(1)バラスト水濾過装置2による被処理水W1の濾過処理(バラスト水処理運転)
バルブV1、バルブV11及びバルブV12を開き、バルブV2、バルブV13、バルブV21、バルブV31及びバルブV32を閉じる。この状態で、汲み上げポンプP1を駆動させる。これにより、被処理水導入ラインL1の一端部から流入した被処理水W1は、被処理水導入ラインL1を流通する。被処理水導入口20から導入された被処理水W1は、フィルタ52で濾過処理され、濾過処理水W2として処理水流出口26から排出される。濾過処理水W2は、処理水ラインL11を流通し、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、バラストタンク62に貯留処理水W3として貯留される。
【0051】
(2)逆洗水噴射ノズル6によるフィルタ52の逆洗処理(バラスト水処理運転中の逆洗)
バルブV1、バルブV11、バルブV12、バルブV21及びバルブV32を開き、他のバルブを閉じて、濾過処理水W2(逆洗水W2)が逆洗水噴射ノズル6に向けて流通する状態とする。そして、ケーシング51及びフィルタ52の内部にバラスト水(W2,W1)が存在した状態で、逆洗水加圧ポンプP21及び吸引ノズル4の吸引を稼働させる。これにより、逆洗水噴射ノズル6からの逆洗水(濾過処理水)W2は、フィルタ52に向けて噴射され、逆洗が行われる。
【0052】
(3)バラストタンク62から外部への貯留処理水W3の排水処理
バルブV12及びバルブV13を開き、バルブV11を閉じる。この状態で貯留処理水排出ラインL12に設けられた貯留処理水排出ポンプP11を稼働させる。これにより、バラストタンク62に貯留される貯留処理水W3は、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、処理水ラインL11及び貯留処理水排出ラインL12を介して外部に排出される。
【0053】
次に、バラストタンク62へバラスト水W2を供給する際の、バラスト水W2の供給先(流通先)の切替えの動作について説明する。
先ず、作業者によりバラスト水供給開始スイッチ(図示せず)が操作されることにより、制御部9は、バルブV1、バルブV11及び切替バルブV121を開き、バルブV2、バルブV13、バルブV21、バルブV31、バルブV32、切替バルブV122、及び、切替バルブV123を閉じるように制御を行う。この状態で、制御部9は、汲み上げポンプP1を駆動させる制御を行う。これにより、被処理水導入ラインL1の一端部から流入した被処理水W1は、フィルタ52で濾過処理され、濾過処理水W2として処理水ラインL11を流通し、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、バラストタンク621にバラスト水W2として供給される。
【0054】
バラストタンク621にバラスト水W2が供給された結果、バラストタンク621の水位が第1の特定の水位に達していることが、水位検出手段42により検出されると、制御部9は、報知装置(図示せず)にその旨を報知させる制御を行なう。作業者は、バラストタンク621の水位が第1の特定の水位に達していることを認識し、バラスト水W2の流通先をバラストタンク621からバラストタンク622へと切替操作をする操作スイッチを操作する。すると、切替信号が操作スイッチ(図示せず)から制御部9へ出力される。
【0055】
制御部9は、切替信号に基づき、ポンプP1、バルブV1、V11を調整し、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量を減少させる。これにより、バラスト水(濾過処理水)W2でほぼ満たされている状態のバラストタンク62−1にバラスト水(濾過処理水)W2が流入する際の抵抗が、空のバラストタンク62−2へ流通先が切替えられることにより、急激に減少して、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量が急激に変化することを阻止可能な状態となる。このため、適切な流量のバラスト水(濾過処理水)W2が紫外線リアクタ61に流通し、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射されたバラスト水(濾過処理水)W2がバラストタンク622へ流入可能な状態となる。
なお、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量については、ポンプP1、バルブV1、バルブV11のうちのいずれか1つにより調整してもよいし、これらのうちの複数を組み合わせて調整してもよい。
【0056】
そして、この状態で、制御部9は、切替バルブV121を閉じ、切替バルブV122を開く制御を、切替バルブV121、V122に対して行なう。これにより水(濾過処理水)W2は、バラストタンク621へ供給されることが停止され、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射されたバラスト水(濾過処理水)W2は、バラストタンク622へ供給され始める。
【0057】
次に、バラストタンク62からバラスト水W2を排水する際の、バラスト水W2の排水元(流通先)の切替えの動作について説明する。
先ず、制御部9による制御により、切替バルブV121及びバルブV13を開き、他のバルブ(バルブV11等)を閉じる。この状態で、制御部9は、貯留処理水排出ラインL12に設けられた貯留処理水排出ポンプP11を稼働させる制御を行なう。これにより、バラストタンク621から排出される貯留処理水W3は、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、処理水ラインL11及び貯留処理水排出ラインL12を介して外部に排出される。
【0058】
次に、水位検出手段42により検出されたバラストタンク621の水位が第2の特定の水位に達していることが検出されると、制御部9による制御により、報知装置(図示せず)にその旨が報知される。作業者は、バラストタンク621の水位が第2の特定の水位に達していることを認識し、貯留処理水W3の排出
元をバラストタンク621からバラストタンク622へと切替操作をする操作スイッチを操作する。すると、切替信号が操作スイッチから制御部9へ出力される。
【0059】
制御部9は、切替信号に基づき、貯留処理水排出ポンプP11、バルブV13を調整し、紫外線リアクタ61に流通する貯留処理水W3の流量を減少させる。これにより、バラスト水(濾過処理水)W2がほぼ空の状態のバラストタンク62−1から、バラスト水(濾過処理水)W2でほぼ満たされている状態のバラストタンク62−2に排出
元が切替えられることにより、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量が急激に変化することを阻止可能な状態とされる。このため、適切な流量の貯留処理水W3が紫外線リアクタ61に流通し、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射された貯留処理水W3がバラストタンク622から排出可能な状態となる。
なお、紫外線リアクタ61に流通する貯留処理水W3の流量については、貯留処理水排出ポンプP11、バルブV13のうちのいずれか1つにより調整してもよいし、両者を組み合わせて調整してもよい。
【0060】
そして、この状態で、制御部9は、切替バルブV121を閉じ、切替バルブV122を開く制御を、切替バルブV121、切替バルブV122に対して行なう。これにより貯留処理水W3は、バラストタンク621から排出されることが停止され、バラストタンク622からの排出が開始され、紫外線リアクタ61に流通する。そして、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射されて紫外線処理された貯留処理水W3は、処理水ラインL11及び貯留処理水排出ラインL12を介して外部に排出される。
【0061】
次に、保護管清掃材618による紫外線ランプ612の清掃の際の、紫外線ランプ612の出力の維持の動作について説明する。
紫外線ランプ612による紫外線の照射をバラスト水(濾過処理水W2、貯留処理水W3)に対して行っているときには、紫外線照度センサ641によって紫外線の照度が測定される。制御部9は、流量計43により検出された、処理水ラインL11を流通するバラスト水W2、W3の流量に対して、紫外線照度センサ641において適切な照度が得られるように紫外線ランプ612による紫外線の照射を行うように、制御部9は、紫外線ランプ612に対して紫外線ランプ612の出力の制御を行う。
【0062】
従って、制御部9は、バラスト水(濾過処理水W2、貯留処理水W3)の流量に対して、紫外線照度センサ641において検出される照度が低いと判断すると、照度を高めるように紫外線ランプ612に対して紫外線ランプ612の出力を増加させる制御を行う。逆に、制御部9は、バラスト水W2、W3の流量に対して、紫外線照度センサ641において検出される照度が高いと判断すると、照度を低下させるように紫外線ランプ612に対して紫外線ランプ612の出力を減少させる制御を行う。
【0063】
紫外線ランプ612による紫外線の照射を行い、所定時間が経過すると、制御部9による制御により、スライドプレート617が移動を開始し、紫外線ランプ612の保護管613の周面の透過領域の清掃が行われる。このとき、スライドプレート617が、紫外線ランプ612と紫外線照度センサ641との間を移動するため、保護管清掃材618により紫外線ランプ612からの紫外線の一部が一時的に遮断され、紫外線照度センサ641によって検出される紫外線の照度が一時的に低下する。これにより、制御部9は、照度が低下したと判断して、紫外線ランプ612の出力を増加させるが、一時的な紫外線の遮断が解消されると、制御部9は、照度が高くなったと判断して、紫外線ランプ612の出力を減少させる。その結果、紫外線ランプ612の出力において不要な増減が生じ、バラスト水(濾過処理水W2、貯留処理水W3)に対する紫外線による殺菌処理を不安定にさせてしまうおそれがあった。このように、スライドプレート617の移動している間は、制御部9は、紫外線照度センサ641によって検出される照度の値に係わらず、紫外線ランプ612に対して、紫外線ランプ612の出力を維持する制御を行う。このように維持される出力は、この維持が開始される直前の1分間の出力と同一の出力である。
【0064】
第1実施形態のバラスト水処理装置1によれば、例えば、次のような効果を奏する。
バラスト水処理装置1は、被処理水としてのバラスト水W1を濾過して濾過処理水W2を得るフィルタ52と、フィルタ52に向けて被処理水W1が流通する被処理水導入ラインL1と、フィルタ52で濾過された濾過処理水W2が、濾過処理水W2を貯留処理水W3として貯留する複数のバラストタンク62−1、62−2、62−3へ向けて選択的に流通するか、又は、複数のバラストタンク62−1、62−2、62−3から選択的に排出されるバラスト水(貯留処理水W3)が流通する処理水ラインL11と、切替信号に基づいて、流通先のバラストタンク62を切り替える流通先切替手段としての切替バルブV121、V122、V123と、濾過処理水W2及び/又は貯留処理水W3に対して紫外線の照射を行う紫外線照射部としての紫外線リアクタ61と、紫外線リアクタ61を通過するバラスト水W2、W3の流量を調整する紫外線照射部通過流量調整手段(ポンプP1、バルブV1、V11)と、切替信号に基づいて、紫外線リアクタ61を通過するバラスト水W2、W3の流量を減少させるように紫外線照射部通過流量調整手段を制御する流量制御手段としての制御部9と、を備える。
【0065】
そのため、切替信号に基づいて、制御部9は、紫外線リアクタ61を通過するバラスト水W2、W3の流量を調整することができる。このため、バラスト水(濾過処理水)W2の供給先が、バラストタンク621からバラストタンク622へと切替えられる際に、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量が急激に変化することを、阻止することができる。この結果、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2に対して、紫外線を十分に照射することができ、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2における殺菌を十分に行なうことができる。
【0066】
同様に、貯留処理水W3の排出元が、バラストタンク621からバラストタンク622へと切替えられる際に、紫外線リアクタ61から排出される貯留処理水W3の流量が急激に変化することを阻止することができる。この結果、紫外線リアクタ61に流通する貯留処理水W3に対して、紫外線を十分に照射することができ、紫外線リアクタ61に流通する貯留処理水W3における殺菌を十分に行なうことができる。
【0067】
また、バラスト水処理装置1は、流通先切替手段としての切替バルブV121、122、123の切替操作を受け付ける切替操作部を更に備える。切替操作部は、切替バルブV121、122、123の切替操作を受け付けると切替信号を出力するように構成されている。
【0068】
そのため、作業者が切替スイッチを操作することにより、バラスト水(濾過処理水)W2の流通先が、バラストタンク621からバラストタンク622へと切替えられる際に、自動的に、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2、貯留処理水W3の流量が急激に変化することが阻止される。
【0069】
また、紫外線照射部としての紫外線リアクタ61は、紫外線ランプ612と、紫外線ランプ612を直接的に収容し且つ紫外線ランプ612からの紫外線が透過する透過領域を有する収容部材としての保護管613と、保護管613に接触しながら移動して保護管613の透過領域を清掃する清掃部材としての保護管清掃材618と、を有する。バラスト水処理装置1は、紫外線ランプ612から出射され且つ透過領域を透過した紫外線の照度を測定する紫外線照度センサ641と、保護管清掃材618が透過領域を遮るタイミングに基づいて、紫外線ランプ612の出力を維持するように紫外線ランプ612を制御する照射部制御手段としての制御部9と、を更に備える。
【0070】
そのため、従来のように、制御部9が、紫外線照度センサ641によって検出される照度の値に基づいて、紫外線ランプ612の出力を制御する場合には、スライドプレート617が、紫外線ランプ612と紫外線照度センサ641との間を移動することにより、紫外線照度センサ641によって検出される照度が低下して紫外線ランプ612の出力を増加させる制御が行われ、スライドプレート617の移動が完了したときに、紫外線照度センサ641によって検出される照度が高くなり紫外線ランプ612の出力を減少させる制御が行われ、紫外線ランプ612による紫外線の照射が、バラスト水(濾過処理水)W2、貯留処理水W3に対して安定して行なわれないことがある。本実施形態は、このような不具合を解消し、バラスト水(濾過処理水)W2、貯留処理水W3に対して、安定して紫外線の照射を行なうことができる。
【0071】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、
図4、
図5を参照しながら説明する。
図4は、本発明の第2実施形態のバラスト水処理装置1の制御部9における、バラストタンク62へのバラスト水W2の供給の制御を示すフローチャートである。
図5は、本発明の第2実施形態のバラスト水処理装置1の制御部9における、バラストタンク62からのバラスト水W3の排出の制御を示すフローチャートである。
【0072】
第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。このため、第1実施形態と同一(又は同等)の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第2実施形態において特に説明しない点については、第1実施形態の説明が適宜に適用される。
【0073】
第1実施形態においては、作業者によって操作スイッチ(図示せず)が操作されることにより、切替信号が制御部9に対して出力された。これに対して、第2実施形態においては、バラストタンク62の貯留処理水W3の貯留量に基づいて、即ち、バラストタンク62の水位検出手段42による第1の特定の水位、第2の特定の水位の検出に基づいて、水位検出手段42は、切替信号を制御部9へ出力する。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0074】
バラストタンク62へバラスト水W2を供給する際の、バラスト水W2の供給先(流通先)の切替えの動作について、
図4に参考にして説明する。
先ず、作業者による操作により、前述のように、バラスト水濾過装置2による被処理水W1の濾過処理(バラスト水処理運転)が開始されると、ステップS11において、制御部9による流量制御処理が開始される。そして、制御部9による処理は、ステップS12へ進む。
【0075】
ステップS12において、制御部9は、バルブV1、バルブV11及び切替バルブV121を開き、バルブV2、バルブV13、バルブV21、バルブV31及びバルブV32を閉じる制御を行う。この状態で制御部9は、汲み上げポンプP1を駆動させる制御を行う。これにより、被処理水導入ラインL1の一端部から流入した被処理水W1は、フィルタ52で濾過処理され、濾過処理水W2として処理水ラインL11を流通し、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、バラストタンク621に貯留処理水W3として供給される。そして、制御部9による処理は、ステップS13へと進む。
【0076】
次に、ステップS13において、制御部9は、水位検出手段42により検出されたバラストタンク621の水位が第1の特定の水位に達していることを検出したか否かの判断を行う。バラストタンク621の水位が第1の特定の水位に達していると制御部9が判断すると(YES)、制御部9による処理は、ステップS14へと進む。バラストタンク621の水位が特定の水位に達していないと制御部9が判断すると(NO)、制御部9による処理は、ステップS12へと戻る。
【0077】
次に、ステップS14において、水位検出手段42は、制御部9に対して、切替信号を出力する。そして、制御部9による処理は、ステップS15へと進む。
【0078】
次に、ステップS15において、制御部9は、切替信号に基づき、ポンプP1、バルブV1、V11を調整し、紫外線リアクタ61に供給されるバラスト水(濾過処理水)W2の流量を減少させる制御を行なう。これにより、バラスト水(濾過処理水)W2でほぼ満たされている状態のバラストタンク62−1にバラスト水(濾過処理水)W2が流入する際の抵抗が、空のバラストタンク62−2へ流通先が切替えられることにより、急激に減少して、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量が急激に変化することを阻止可能な状態となる。このため、適切な流量のバラスト水(濾過処理水)W2が紫外線リアクタ61に流通し、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射されたバラスト水(濾過処理水)W2がバラストタンク622へ流入可能な状態となる。そして、制御部9による処理は、ステップS16へと進む。
なお、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量については、ポンプP1、バルブV1、バルブV11のうちのいずれか1つにより調整してもよいし、これらのうちの複数を組み合わせて調整してもよい。
【0079】
次に、ステップS16において、制御部9は、切替バルブV121を閉じ、切替バルブV122を開く制御を、切替バルブV121、V122に対して行なう。これによりバラスト水(濾過処理水)W2は、バラストタンク621へ供給されることが停止され、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射されたバラスト水(濾過処理水)W2は、バラストタンク622へ供給され始める。
【0080】
次に、バラストタンク62からバラスト水W2を排水する際の、バラスト水W2の排水元(流通先)の切替えの動作について
図5を参照して説明する。
先ず、作業者による操作により、前述のように、バラスト水濾過装置2による貯留処理水W3の排水処理が開始されると、ステップS21において、制御部9による流量制御処理が開始される。そして、制御部9による処理は、ステップS22へ進む。
【0081】
ステップS22において、制御部9による制御により、バルブV12及びバルブV13を開き、他のバルブ(バルブV11等)を閉じる。この状態で制御部9は、貯留処理水排出ラインL12に設けられた貯留処理水排出ポンプP11を稼働させる制御を行なう。これにより、バラストタンク621から排出される貯留処理水W3は、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、処理水ラインL11及び貯留処理水排出ラインL12を介して外部に排出される。そして、制御部9による処理は、ステップS23へ進む。
【0082】
ステップS23において、制御部9は、水位検出手段42により検出されたバラストタンク621の水位が第2の特定の水位に達していることを検出したか否かの判断を行う。バラストタンク621の水位が第2の特定の水位に達していると制御部9が判断すると(YES)、制御部9による処理は、ステップS24へと進む。バラストタンク621の水位が第2の特定の水位に達していないと制御部9が判断すると(NO)、制御部9による処理は、ステップS22へと戻る。
【0083】
次に、ステップS24において、水位検出手段42は、制御部9に対して、切替信号を出力する。そして、制御部9による処理は、ステップS15へと進む。
【0084】
次に、ステップS25において、制御部9は、切替信号に基づき貯留処理水排出ポンプP11、バルブV13を調整し、紫外線リアクタ61に流通する貯留処理水W3の流量を減少させる。これにより、バラスト水(濾過処理水)W2がほぼ空の状態のバラストタンク62−1から、バラスト水(濾過処理水)W2でほぼ満たされている状態のバラストタンク62−2に排出元
が切替えられることにより、紫外線リアクタ61に流通するバラスト水(濾過処理水)W2の流量が急激に変化することを阻止可能な状態とされる。このため、適切な流量の貯留処理水W3が紫外線リアクタ61に流通し、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射された貯留処理水W3がバラストタンク622から排出可能な状態となる。そして、制御部9による処理は、ステップS26へと進む。
なお、紫外線リアクタ61に流通する貯留処理水W3の流量については、貯留処理水排出ポンプP11、バルブV13のうちのいずれか1つにより調整してもよいし、両者を組み合わせて調整してもよい。
【0085】
次に、ステップS26において、制御部9は、切替バルブV121を閉じ、切替バルブV122を開く制御を、切替バルブV121、V122に対して行なう。これにより貯留処理水W3は、バラストタンク621から排出されることが停止され、バラストタンク622からの排出が開始され、紫外線リアクタ61に流通する。そして、紫外線リアクタ61によって、十分に紫外線が照射されて紫外線処理された貯留処理水W3は、処理水ラインL11及び貯留処理水排出ラインL12を介して外部に排出される。
【0086】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態では、スライドプレート617が移動している間は、制御部9は、紫外線照度センサ641によって検出される照度の値に係わらず、紫外線ランプ612に対して、紫外線ランプ612の出力を維持する制御を行ったが、この制御に限定されない。例えば、スライドプレート617が移動している間は、制御部9は、紫外線照度センサ641によって検出される照度の値に係わらず、紫外線ランプ612に対して、紫外線ランプ612の出力を増加させて最大とする制御を行ってもよい。
【0087】
また、本実施形態では、各紫外線ランプ612は、保護管613内に液密に直接的に収容されていたが、この構成に限定されない。例えば、各紫外線ランプ612は、収容容器に間接的に収容されてもよい。また、バラスト水処理装置の各部の構成は、本実施形態におけるバラスト水処理装置1の各部の構成に限定されない。例えば、バラストタンクの個数は、本実施形態におけるバラストタンク62の個数に限定されない。