特許第6583044号(P6583044)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6583044
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】電話機
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/57 20060101AFI20190919BHJP
   H04M 1/2745 20060101ALI20190919BHJP
   H04M 1/725 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
   H04M1/57
   H04M1/2745
   H04M1/725
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-32637(P2016-32637)
(22)【出願日】2016年2月24日
(65)【公開番号】特開2017-152879(P2017-152879A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2017年3月16日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】710014351
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】高山 賢次郎
【審査官】 永田 義仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−290634(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/112023(WO,A1)
【文献】 特開2004−260733(JP,A)
【文献】 特開平10−243091(JP,A)
【文献】 特開2005−311609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
H04M 1/24− 3/00
H04M 3/16− 3/20
H04M 3/38− 3/58
H04M 7/00− 7/16
H04M 11/00−11/10
H04M 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話帳を記憶する記憶部と、
親機と無線通信を行う第1無線部と、
第1制御部と、を備える子機と、
前記子機と無線通信を行う第2無線部と、
報知部と、
第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知し、
前記子機は、複数であり、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も多い名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする電話機。
【請求項2】
電話帳を記憶する記憶部と、
親機と無線通信を行う第1無線部と、
第1制御部と、を備える子機と、
前記子機と無線通信を行う第2無線部と、
報知部と、
第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知し、
前記子機は、複数であり、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も少ない名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする電話機。
【請求項3】
電話帳を記憶する記憶部と、
親機と無線通信を行う第1無線部と、
第1制御部と、を備える子機と、
前記子機と無線通信を行う第2無線部と、
報知部と、
第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知し、
前記子機は、複数であり、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知し、
複数の前記子機は、それぞれ、子機番号を有し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳と子機番号とを、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳と複数の子機番号とを受信した場合、最も小さい子機番号に対応する電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする電話機。
【請求項4】
電話帳を記憶する記憶部と、
親機と無線通信を行う第1無線部と、
第1制御部と、を備える子機と、
前記子機と無線通信を行う第2無線部と、
報知部と、
第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知し、
前記子機は、複数であり、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知し、
複数の前記子機は、それぞれ、子機番号を有し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳と子機番号とを、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳と複数の子機番号とを受信した場合、最も大きい子機番号に対応する電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする電話機。
【請求項5】
電話帳を記憶する記憶部と、
親機と無線通信を行う第1無線部と、
第1制御部と、を備える子機と、
前記子機と無線通信を行う第2無線部と、
報知部と、
第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知し、
前記子機は、複数であり、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、五十音で最も小さい名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする電話機。
【請求項6】
電話帳を記憶する記憶部と、
親機と無線通信を行う第1無線部と、
第1制御部と、を備える子機と、
前記子機と無線通信を行う第2無線部と、
報知部と、
第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、
前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知し、
前記子機は、複数であり、
前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知し、
前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、五十音で最も大きい名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする電話機。
【請求項7】
前記報知部は、表示部であり、
前記第2制御部は、前記表示部により、電話帳に含まれる情報を表示することを特徴とする請求項1〜のいずれ1項に記載の電話機。
【請求項8】
前記報知部は、音声再生部であり、
前記第2制御部は、前記音声再生部により、電話帳に含まれる情報に対応する音を再生することを特徴とする請求項1〜のいずれ1項に記載の電話機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
親機と子機とが無線で通信するコードレス電話機において、親機の表示部に発信者番号を表示するナンバーディスプレイ機能を有するものがある(例えば、特許文献1参照。)。ナンバーディスプレイ機能を有する電話機は、着信時、親機に記憶されている電話帳に発信者番号に該当する電話帳があった場合、親機の表示部に発信者番号と電話帳の名前とを表示する。また、着信時、親機に記憶されている電話帳に発信者番号に該当する電話帳があった場合、発信者番号に名前情報を追加して、子機に送信する。発信者番号と名前情報とを受信した子機において、子機の表示部に発信者番号と名前情報とを表示する。なお、例えば、電話帳に付加されている着信メロディーの情報も子機に送信され、子機において、着信メロディーを再生するというような機能も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5019330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コードレス電話機において、親機の記憶部の容量を削減するため、親機が電話帳を記憶していない場合、親機の表示部に名前等の電話帳に含まれている情報を報知(表示、再生)することができない。
【0005】
本発明の目的は、親機に電話帳が記憶されていないコードレス電話機において、電話帳に含まれている情報を親機で報知可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の電話機は、電話帳を記憶する記憶部と、親機と無線通信を行う第1無線部と、第1制御部と、を備える子機と、前記子機と無線通信を行う第2無線部と、報知部と、第2制御部と、を備える前記親機と、を備え、前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を前記子機に送信し、前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、前記報知部により、電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0007】
本発明では、子機の第1制御部は、第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、第1無線部を介して、親機に送信する。親機の第2制御部は、第2無線部を介して、電話帳を受信した場合、報知部により、電話帳に含まれる情報を報知する。これにより、親機に電話帳が記憶されていないコードレス電話機において、電話帳に含まれている情報を親機で報知することができる。
【0008】
第2の発明の電話機は、第1の発明の電話機において、前記子機は、複数であり、前記第2制御部は、発信者番号を受信した場合、前記第2無線部を介して、発信者番号を複数の前記子機に送信し、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0009】
本発明では、子機が複数存在する。そのため、第2制御部は、第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知する。
【0010】
第3の発明の電話機は、第2の発明の電話機において、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も多い名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0011】
本発明では、第2制御部は、第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も多い名前が含まれる電話帳を選択し、報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知する。これにより、文字数が多い、フルネームの名前が含まれる可能性が高い電話帳に含まれる情報が報知される。
【0012】
第4の発明の電話機は、第2の発明の電話機において、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も少ない名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0013】
第5の発明の電話機は、第2の発明の電話機において、複数の前記子機は、それぞれ、子機番号を有し、前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳と子機番号とを、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳と複数の子機番号とを受信した場合、最も小さい子機番号に対応する電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0014】
第6の発明の電話機は、第2の発明の電話機において、複数の前記子機は、それぞれ、子機番号を有し、前記第1制御部は、前記第1無線部を介して、発信者番号を受信した場合、前記記憶部に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳と子機番号とを、前記第1無線部を介して、前記親機に送信し、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳と複数の子機番号とを受信した場合、最も大きい子機番号に対応する電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0015】
第7の発明の電話機は、第2の発明の電話機において、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、五十音で最も小さい名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0016】
第8の発明の電話機は、第2の発明の電話機において、前記第2制御部は、前記第2無線部を介して、複数の電話帳を受信した場合、五十音で最も大きい名前が含まれる電話帳を選択し、前記報知部により、選択した電話帳に含まれる情報を報知することを特徴とする。
【0017】
第9の発明の電話機は、第1〜第8の発明のいずれかの電話機において、前記報知部は、表示部であり、前記第2制御部は、前記表示部により、電話帳に含まれる情報を表示することを特徴とする。
【0018】
第10の発明の電話機は、第1〜第8の発明のいずれかの電話機において、前記報知部は、音声再生部であり、前記第2制御部は、前記音声再生部により、電話帳に含まれる情報に対応する音を再生することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、親機に電話帳が記憶されていないコードレス電話機において、電話帳に含まれている情報を親機で報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る電話機の構成を示すブロック図である。
図2】親機と子機との無線通信を示すシーケンス図である。
図3】外線を着信した場合の親機の処理動作を示すフローチャートである。
図4】外線を着信した場合の子機の処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電話機の構成を示すブロック図である。図1に示すように、電話機1は、親機2と、子機3a、3bと、を備える。親機2は、主制御部21と、RAM(Random Access Memory)22と、不揮発性メモリ23と、公衆回線制御部24と、無線部25と、表示部26と、音声再生部27と、スピーカ28と、を備える。
【0022】
主制御部21(第2制御部)は、不揮発性メモリ23に記憶されている制御プログラムに従って、親機2を構成する各部を制御する。RAM22は、主制御部21の主メモリとして機能する。不揮発性メモリ23は、制御プログラム等を記憶している。公衆回線制御部24は、公衆回線を制御して、電話を掛ける、電話を切る処理を行う。公衆回線制御部24は、公衆回線に接続されている。主制御部21は、公衆回線制御部24を制御して、他の電話機と通話を行うことができる。
【0023】
無線部25(第2無線部)は、子機3と無線通信を行う。例えば、主制御部21は、無線部25を介して、受信した発信者番号を子機3に送信する。表示部26(報知部)は、発信者番号、電話帳に含まれる名前情報等を表示するLCDである。
【0024】
音声再生部27(報知部)は、音声信号をスピーカ28に出力して、音声を再生する。例えば、音声再生部27は、不揮発性メモリ23に記憶されている着信メロディーをスピーカ28に出力して、着信メロディーを再生する。スピーカ28は、音声信号に従って、外部に音声を出力する。
【0025】
子機3aは、主制御部31aと、RAM32aと、不揮発性メモリ33aと、表示部34aと、無線部35aと、を備える。子機3bは、主制御部31bと、RAM32bと、不揮発性メモリ33bと、表示部34bと、無線部35bと、を備える。子機3aと子機3bとは、同一の構成である。ここでは、子機3aについて説明し、子機3bについての説明は省略する。
【0026】
主制御部31a(第1制御部)は、不揮発性メモリ33aに記憶されている制御プログラムに従って、子機3aを構成する各部を制御する。RAM32aは、主制御部31aの主メモリとして機能する。不揮発性メモリ33a(記憶部)は、制御プログラム等を記憶している。また、不揮発性メモリ33aは、電話帳を記憶している。電話帳には、電話番号、名前情報、着信メロディーの情報等が含まれている。表示部34aは、発信者番号、電話帳に含まれる名前情報等を表示するLCDである。無線部35a(第1無線部)は、親機2と無線通信を行う。例えば、主制御部31aは、無線部35aを介して、親機2から送信される発信者番号を受信する。
【0027】
以下、外線を着信した場合の親機2と子機3との無線通信を、図2に示すシーケンスに基づいて説明する。子機3aと子機3bとは同一の動作を行うため、「a」、「b」の符号を省略して説明する。親機2の主制御部21は、公衆回線制御部24を介して、外線を着信した場合(1)、無線部25を介して、外線着信を子機3に通知する(3)。子機3の主制御部31は、無線部35を介して、外線着信が通知された場合、表示部34に着信を表示する(3)。親機2の主制御部21は、公衆回線制御部24を介して、発信者番号を受信した場合(5)、無線部25を介して、発信者番号を子機3に送信する(5)。
【0028】
子機3の主制御部31は、無線部35を介して、発信者番号を受信した場合、不揮発性メモリ33に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索する(6)。主制御部31は、検索が終了した場合(7)、無線部35を介して、該当する電話帳を親機2に送信する(8)。親機2の主制御部21は、無線部25を介して、電話帳を受信した場合、表示部26により、電話帳に含まれる名前情報を表示する(9)。
【0029】
以下、外線を着信した場合の親機2の処理動作を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。親機2の主制御部21は、無線部25を介して、発信者番号を全ての子機3に送信する(S1)。次に、主制御部21は、受信時間タイマーをスタートさせる(S2)。次に、主制御部21は、全ての圏内子機3から応答があったか否かを判断する(S3)。主制御部21は、全ての圏内子機3から応答がないと判断した場合(S3:No)、受信時間タイマーが満了しているか否かを判断する(S4)。主制御部21は、受信時間タイマーが満了していないと判断した場合(S4:No)、S3の処理を実行する。
【0030】
主制御部21は、受信時間タイマーが満了していると判断した場合(S4:Yes)、子機3からの応答が1台でもあったか否かを判断する(S5)。主制御部21は、子機3からの応答が1台でもあったと判断した場合(S5:Yes)、名前情報の文字数が最も多いものをtext[12]に格納する(S6)。そして、主制御部21は、表示部26に、名前情報text[12]を表示する(S7)。主制御部21は、子機3からの応答が1台もないと判断した場合は(S5:No)、処理を終了する。なお、子機3の主制御部31は、無線部35を介して、名前情報と、子機3の子機番号と、を親機2に送信する。親機2の主制御部21は、名前情報の文字数が同一であった場合、小さい子機番号に対応する名前情報を選択して、表示部26に表示する。
【0031】
次に、外線を着信した場合の子機3の処理動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。子機3aと子機3bとは同一の動作を行うため、「a」、「b」の符号を省略して説明する。子機3の主制御部31は、無線部35を介して、発信者番号を受信した場合(S11)、不揮発性メモリ33に記憶されている電話帳から、発信者番号(電話番号)が含まれる電話帳を検索する(S12)。次に、主制御部31は、発信者番号に該当する電話帳があるか否かを判断する(S13)。主制御部31は、発信者番号に該当する電話帳があると判断した場合(S13:Yes)、無線部35を介して、親機2に電話帳に含まれる名前情報を送信する(S14)。主制御部31は、発信者番号に該当する電話帳がないと判断した場合(S13:No)、無線部35を介して、親機2に名前情報なしを送信する(S14)。なお、ここでは、子機3は、電話帳に含まれる名前情報を親機2に送信するようになっている。図2で説明したように、子機3は、電話帳を親機3に送信してもよい。
【0032】
以上説明したように、本実施形態では、子機3の主制御部31は、無線部35を介して、発信者番号を受信した場合、不揮発性メモリ33に記憶されている電話帳から、発信者番号が含まれる電話帳を検索し、該当する電話帳を、無線部35を介して、親機2に送信する。親機2の主制御部21は、無線部25を介して、電話帳を受信した場合、表示部26により、電話帳に含まれる名前情報を表示する。これにより、親機2に電話帳が記憶されていないコードレス電話機1において、電話帳に含まれている名前情報を親機2で表示することができる。
【0033】
また、本実施形態では、子機3が複数存在する(子機3a、3b)。そのため、親機2の主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、複数の電話帳からいずれか1つを選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる情報を表示する。
【0034】
また、本実施形態では、親機2の主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も多い名前情報が含まれる電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示する。これにより、文字数が多い、フルネームの名前情報が含まれる可能性が高い電話帳に含まれる名前情報が表示される。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【0036】
上述の実施形態においては、親機2の主制御部21は、電話帳に含まれる名前情報を、表示部26により表示することで、電話帳に含まれる情報が報知されるようになっている。これに限らず、例えば、親機2の主制御部21は、電話帳に含まれる着信メロディー情報に対応する着信メロディーをスピーカ28に出力して、着信メロディーを再生するようになっていてもよい。
【0037】
上述の実施形態においては、親機2の主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も多い名前情報が含まれる電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示するようになっている。これに限らず、主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、最も小さい子機番号に対応する電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示するようになっていてもよい。また、主制御部21は、複数の電話帳を受信した場合、最も大きい子機番号に対応する電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示するようになっていてもよい。
【0038】
また、主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、五十音で最も小さい名前情報が含まれる電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示するようになっていてもよい。また、主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、五十音で最も大きい名前情報が含まれる電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示するようになっていてもよい。また、主制御部21は、無線部25を介して、複数の電話帳を受信した場合、文字数が最も少ない名前情報が含まれる電話帳を選択し、表示部26により、選択した電話帳に含まれる名前情報を表示するようになっていてもよい。
【0039】
上述の実施形態では、子機3は、複数台(2台)であった。これに限らず、1台であってもよい。また、子機3は、3台以上であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、電話機に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0041】
1 電話機
2 親機
21 主制御部(第2制御部)
24 公衆回線制御部
25 無線部(第2無線部)
26 表示部(報知部)
27 音声再生部(報知部)
28 スピーカ
3a、3b 子機
31a、31b 主制御部(第1制御部)
33a、33b 不揮発性メモリ(記憶部)
34a、34b 表示部
35a、35b 無線部(第1無線部)
図1
図2
図3
図4