特許第6583550号(P6583550)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6583550
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 21/00 20060101AFI20190919BHJP
   B41J 29/40 20060101ALI20190919BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20190919BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20190919BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20190919BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20190919BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20190919BHJP
【FI】
   B41J21/00 Z
   B41J29/40 Z
   B41J29/42 F
   G03G21/00 376
   H04N1/00 912
   G06F3/0488 130
   G06Q50/20
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-520838(P2018-520838)
(86)(22)【出願日】2017年5月24日
(86)【国際出願番号】JP2017019366
(87)【国際公開番号】WO2017208931
(87)【国際公開日】20171207
【審査請求日】2018年11月29日
(31)【優先権主張番号】特願2016-108499(P2016-108499)
(32)【優先日】2016年5月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】中尾 光利
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−097206(JP,A)
【文献】 特開2013−086892(JP,A)
【文献】 特開2010−122985(JP,A)
【文献】 特開2001−080244(JP,A)
【文献】 特開2004−213521(JP,A)
【文献】 特開2006−338667(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0250071(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 21/00
B41J 29/40
B41J 29/42
G03G 21/00
G06F 3/0488
G06Q 50/20
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の座席画像を含む座席表を示す画像を表示する表示部と、
前記表示部上での被検出物の第1移動軌跡を検出する検出部と、
前記第1移動軌跡に基づいて、前記複数の座席画像の順番を決定する決定部と、
前記複数の座席画像のそれぞれに対応する複数の出力用画像を生成するように、原稿画像を処理する処理部と、
前記決定部によって決定された前記順番に従って前記複数の出力用画像の各々を複数のシートのそれぞれに形成する画像形成部と
を備え、
前記複数の出力用画像のうち少なくとも2つの出力用画像は、少なくとも一部分が互いに異なっている、画像形成装置。
【請求項2】
前記第1移動軌跡は、前記被検出物が前記複数の座席画像上を通過するように移動したときの前記被検出物の移動軌跡を示し、
前記決定部は、前記被検出物が前記複数の座席画像上を通過した順番に基づいて、前記複数の座席画像の前記順番を決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数の座席画像の各々と個人の識別情報とを関連付けたテーブルを記憶する記憶部を更に備え、
前記処理部は、前記出力用画像が前記識別情報を含むように、前記原稿画像を処理する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記表示部上での前記被検出物の第2移動軌跡を検出し、
前記第2移動軌跡は、前記被検出物が前記複数の座席画像のうち一部の座席画像を囲むように移動したときの前記被検出物の移動軌跡を示し、
前記処理部は、前記一部の座席画像に対応して、前記第2移動軌跡が示す図形の種類に関連付けられた処理を前記原稿画像に対して実行し、前記出力用画像を生成する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記検出部は、前記表示部上での前記被検出物の第3移動軌跡を検出し、
前記第3移動軌跡は、前記表示部のうち前記複数の座席画像が表示されている領域の外部での前記被検出物の移動軌跡を示し、
前記処理部は、前記第3移動軌跡が示す図形の種類に関連付けられた処理を実行する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第3移動軌跡の始端又は終端と、前記第1移動軌跡の終端又は始端とが接続されている、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記表示部上での前記被検出物の第4移動軌跡を検出し、
前記第4移動軌跡は、前記複数の座席画像が表示されている領域の内部での前記被検出物の移動軌跡を示し、
前記処理部及び前記画像形成部の少なくとも一方は、前記複数の座席画像のうち前記第4移動軌跡によって特定された座席画像に対応して、前記第4移動軌跡が示す図形の種類に関連付けられた処理を実行する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記複数の座席画像の各々と個人の識別情報とを関連付けたテーブルを記憶する記憶部を更に備え、
前記処理部は、前記識別情報のリストを作成し、
前記リストは、少なくとも1つの前記座席画像に関連付けられた前記識別情報を含み、前記少なくとも1つの前記座席画像は、前記複数の座席画像のうち前記第4移動軌跡によって特定された座席画像である、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
原稿から前記座席表を示す画像を読み取る読取部を更に備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像形成装置は、印刷をする際にユーザーが設定した「印刷設定」を「お気に入り」として登録する機能を有する。特許文献1に記載の画像形成装置によれば、印刷設定を行うための操作を簡略化できる。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、登録された印刷設定で、同じ画像を複数のシートに形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−18695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置は、複数のシートに異なる画像を形成し、複数のシートを座席の順番に出力することは容易ではない。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、複数のシートを複数の座席に配布することが容易になるように出力順を設定できる画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、画像形成装置は、表示部、検出部、決定部、処理部、及び画像形成部を備える。表示部は、複数の座席画像を含む座席表を示す画像を表示する。検出部は、前記表示部上での被検出物の第1移動軌跡を検出する。決定部は、前記第1移動軌跡に基づいて、前記複数の座席画像の順番を決定する。処理部は、前記複数の座席画像にそれぞれ対応する複数の出力用画像を生成するように、原稿画像を処理する。画像形成部は、前記決定部によって決定された前記順番に従って前記複数の出力用画像の各々を複数のシートのそれぞれに形成する。ただし、前記複数の出力用画像のうち少なくとも2つの出力用画像は、少なくとも一部分が互いに異なっている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のシートを複数の座席に配布することが容易になるように出力順を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置を示す図である。
図2】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態1に係る表示部に表示される座席表画像の一例を示す図である。
図4図3に示す座席表画像に第1移動軌跡が描画された図である。
図5図3に示す座席表画像に他の第1移動軌跡が描画された図である。
図6】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態1に係る出力処理のフローチャートである。
図8】本発明の実施形態2に係る第2移動軌跡の一例を示す図である。
図9】本発明の実施形態2に係る原稿の一例を示す図である。
図10】本発明の実施形態2に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
図11】本発明の実施形態2に係る出力処理のフローチャートである。
図12】本発明の実施形態3に係る複合軌跡の一例を示す図である。
図13】本発明の実施形態3に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
図14】本発明の実施形態3に係る出力処理のフローチャートである。
図15】本発明の実施形態4に係る複合軌跡の一例を示す図である。
図16】本発明の実施形態4に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
図17】本発明の実施形態4に係る出力処理のフローチャートである。
図18】本発明の実施形態4に係る複合軌跡の一例を示す図である。
図19】本発明の実施形態4の変形例に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を、図1図19を参照して説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
《実施形態1》
図1を参照して、本発明の実施形態1に係る画像形成装置の概略構成を説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る画像形成装置1を示す。画像形成装置1は、例えば複合機であり、スキャン機能、コピー機能、印刷機能、及びファクシミリ機能を有する。
【0011】
図1に示すように、画像形成装置1は、制御部10と、表示部20と、検出部30と、記憶部40と、原稿搬送装置100と、画像読取部110と、収納部120と、搬送部130と、画像形成部140と、定着部150と、排出部160とを備える。制御部10は、表示部20、検出部30、記憶部40、原稿搬送装置100、画像読取部110、収納部120、搬送部130、画像形成部140、定着部150、及び排出部160の動作を制御する。
【0012】
制御部10は、例えば、プロセッサーである。プロセッサーは、例えば、中央処理装置を含む。
【0013】
表示部20は、例えば、液晶ディスプレーである。表示部20は、座席表を示す画像(以下、座席表画像と記載する)を表示する。座席表画像は、複数の座席画像を含む。複数の座席画像は、例えば、教室又は試験会場に配置された複数の座席に対応している。検出部30は、例えば、タッチセンサーである。本実施形態において、検出部30は、表示部20の上方に配設されて、表示部20(検出部30)上で被検出物が移動した跡を示す移動軌跡を検出する。検出部30は、移動軌跡に対応する信号を制御部10へ送信する。被検出物は、例えば、タッチペン、スタイラス、又は指である。
【0014】
記憶部40は、例えば、メモリーである。記憶部40は、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。また、記憶部40は、CD−ROMのような光ディスク(コンピュータ記憶媒体)を含む。また、記憶部40は、ハードディスクドライブのような磁気ディスクストレージを更に含んでもよい。記憶部40は、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。
【0015】
原稿搬送装置100は、画像読取部110に向けて原稿を搬送する。画像読取部110(読取部)は、例えば、スキャナーである。画像読取部110(読取部)は、原稿から原稿の画像(以下、原稿の画像を原稿画像と記載する)を読み取り原稿画像を示す画像データを生成する。原稿画像を示す画像データは、制御部10へ送信される。収納部120は、画像が形成されるシートTを収納する。搬送部130は、収納部120から、画像形成部140及び定着部150を経て、排出部160までシートTを搬送する。
【0016】
画像形成部140は、シートTに画像を形成する。本実施形態において、画像形成部140は、電子写真方式によってシートTに画像を形成する。なお、画像形成部140は、インクジェット方式によってシートTに画像を形成してもよい。画像形成部140は、例えば、露光装置、帯電装置、感光体ドラム、及び現像装置を含む。
【0017】
定着部150は、加熱部材及び加圧部材を含む。定着部150は、画像が形成されたシートTを加熱及び加圧して、シートTに画像を定着させる。排出部160はシートTを排出(出力)する。
【0018】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る制御部10について説明する。図2は、本実施形態1に係る画像形成装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御部10は、決定部101、及び処理部102を含む。制御部10は、記憶部40に記憶されたコンピュータープログラムを実行することによって、決定部101及び処理部102として機能する。
【0019】
決定部101は、第1移動軌跡に基づいて、複数の座席画像の順番を決定する。処理部102は、出力用画像(出力用画像の画像データ)を生成する。詳しくは、処理部102は、複数の座席画像にそれぞれ対応する複数の出力用画像を生成するように、原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して処理(画像処理)を実行する。なお、原稿画像は、例えば、ユーザーがワープロソフトのようなアプリケーションソフトウェアを使用して作成された画像であってもよい。
【0020】
出力用画像は、画像形成部140によってシートTに形成される画像である。代表的には、原稿画像の一部分を削除した画像、原稿画像の少なくとも一部分の色彩を変更した画像、原稿画像の少なくとも一部分を拡大又は縮小した画像、又は原稿画像に他の画像を追加した画像である。あるいは、出力用画像は、原稿画像が文章を示す場合に、原稿画像が示す文章の翻訳文を示す画像である。
【0021】
本実施形態において、画像形成部140は、複数の出力用画像の各々を複数のシートTのそれぞれに形成する。複数のシートTは、決定部101が決定した順番に従って形成される。複数の出力用画像のうち少なくとも2つの出力用画像は、少なくとも一部が互いに異なっている。
【0022】
以上、図1及び図2を参照して説明したように、実施形態1に係る画像形成装置1は、表示部20(検出部30)上での被検出物の第1移動軌跡を検出すると、第1移動軌跡に基づいて、複数の座席画像の順番を決定する。処理部102は、原稿画像に対して処理を実行することによって複数の座席画像のそれぞれに対応する複数の出力用画像を生成する。画像形成部140は、決定された順番に従って複数の出力用画像の各々を複数のシートTのそれぞれに形成する。換言すると、複数のシートTは、決定された順番に従って排出部160から排出(出力)される。ただし、複数の出力用画像のうち少なくとも2つの出力用画像は、少なくとも一部が互いに異なっている。複数の座席画像は、それぞれ複数の座席と対応している。従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、画像形成装置1は、複数の座席の並んでいる順番に、座席ごとの画像が形成された複数のシートを出力できる。その結果、複数のシートTを複数の座席に配布することが容易になる。
【0023】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る座席表画像200を説明する。図3は、実施形態1に係る表示部20に表示される座席表画像200の一例を示す図である。なお、図3に示す例では、理解を容易にするために、各座席画像対応する個人の識別情報を示している。
【0024】
図3に示すように、表示部20は、座席表画像200を表示する。座席表画像200は、複数の座席画像201を含む。複数の座席画像201の配置は、教室又は試験会場における複数の座席の配置に対応している。また、各座席画像201は、各座席画像201に対応する座席に着席する個人の識別情報と関連付けられている。記憶部40は、複数の座席画像201の各々と個人の識別情報とを関連付けたテーブルを記憶している。個人の識別情報は、例えば、個人の氏名、及び/又は受験番号を含む。
【0025】
本実施形態において、座席表画像200は、複数の座席画像201を含む座席表画像テンプレートを使用して制御部10に入力される。座席表テンプレートは、記憶部40が記憶している。ユーザーは、座席表テンプレートを実際の座席の配置に基づいて編集する。ユーザーは、画像形成装置1の操作部を操作することによって、座席表テンプレートを編集することができる。座席表画像200は、座席表テンプレートを編集することによって作成され、制御部10に入力される。
【0026】
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態に係る第1移動軌跡210を説明する。図4は、図3に示す座席表画像200に第1移動軌跡210が描画された図である。図5は、図3に示す座席表画像200に他の第1移動軌跡210が描画された図である。
【0027】
図4及び図5に示すように、第1移動軌跡210は、矢頭211を含む。矢頭211は、第1移動軌跡210の終端を示す。第1移動軌跡210は、被検出物が複数の座席画像201上を通過するように移動したときの被検出物の移動軌跡を示す。具体的には、第1移動軌跡210は、表示部20の表示面に表示された複数の座席画像201(検出部30)上に接触しながらタッチペン等の被検出物が移動した軌跡を示す。制御部10は、検出部30から移動軌跡に対応する信号が送信されると、第1移動軌跡210を表示するように、表示部20を制御する。ユーザーは、複数の座席画像201を所望の順番で通過するようにタッチペンを移動させる。なお、所望の順番は、例えば、複数のシートTを複数の座席に配布するためにユーザーにとって都合のよい順番である。
【0028】
次に、図2図4及び図5を参照して、本実施形態に係る決定部101が複数の座席画像201の順番を決定する方法を説明する。図4及び図5に示す例では、決定部101は、タッチペンが複数の座席画像201上を通過した順番に基づいて、複数の座席画像201の順番を決定する。
【0029】
図4に示す例では、決定部101は、座席表画像200において、左端の列の先頭(一番上)に位置する座席画像201、つまり識別番号「A001」の座席の順番を「1番」に決定し、左端の列の上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「A002」の座席)及び左端の列の上から3番目に位置する座席画像201(識別番号「A003」の座席)の順番をそれぞれ「2番」及び「3番」に決定する。次に、決定部101は、左から2番目の列を左端の列と同様に、先頭に位置する座席画像201(識別番号「B001」の座席)、上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「B002」の座席)、及び上から3番目に位置する座席画像201(識別番号「B003」の座席)の順番をそれぞれ「4番」、「5番」、及び「6番」に決定する。続いて、決定部101は、左から3番目の列も左端の列及び左から2番目の列と同様にして、先頭に位置する座席画像201(識別番号「C001」の座席)、上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「C002」の座席)、及び上から3番目に位置する座席画像201(識別番号「C003」の座席)の順番をそれぞれ、「7番」、「8番」、及び「9番」に決定する。最後に、決定部101は、右端の列も左端の列、左から2番目の列、及び左から3番目の列と同様にして、先頭に位置する座席画像201(識別番号「D001」の座席)、上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「D002」の座席)、及び上から3番目に位置する座席画像201(識別番号「D0003」の座席)の順番をそれぞれ「10番」、「11番」、及び「12番」に決定する。
【0030】
図5に示す例では、決定部101は、座席表画像200において、左端の列の先頭(一番上)に位置する座席画像201(識別番号「A001」の座席)の順番を「1番」に決定し、左端の列の上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「A002」の座席)及び上から3番目に位置する座席画像201(識別番号「A003」の座席)の順番をそれぞれ「2番」及び「3番」に決定する。次に、決定部101は、左から2番目の列の最後尾(一番下)に位置する座席画像201(識別番号「B003」の座席)の順番を「4番」に決定し、左から2番目の列の上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「B002」の座席)、及び一番上に位置する座席画像201(識別番号「B001」の座席)の順番をそれぞれ「5番」及び「6番」に決定する。続いて、決定部101は、左から3番目の列について、左端の列と同様に、一番上に位置する座席画像201(識別番号「C001」の座席)、上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「C002」の座席)、及び上から3番目に位置する座席画像201(識別番号「C003」の座席)の順番をそれぞれ、「7番」、「8番」、及び「9番」に決定する。最後に、決定部101は、右端の列について、左端から2番目の列と同様にして、最後尾に位置する座席画像201(識別番号「D003」の座席)、上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「D002」の座席)、及び先頭に位置する座席画像201(識別番号「D001」の座席)の順番をそれぞれ、「10番」、「11番」、及び「12番」に決定する。
【0031】
以上、図3図5を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1は、第1移動軌跡210に基づいて複数の座席画像201の順番を決定する。第1移動軌跡210は、複数の座席画像201上を通過するように移動したときの被検出物の移動軌跡を示す。したがって、ユーザーは、表示部20(検出部30)上で複数の座席画像201を順次指定するようにタッチペンを移動するだけで、画像形成部140が複数のシートTを形成するための順番を決定できる。従って、ユーザーは、直感的に理解しやすい操作で画像形成部140によって複数のシートTが形成される順番を決定できる。したがって、本実施形態の画像形成装置1によれば、ユーザーは、複数のシートTの出力順を設定することが容易になる。
【0032】
次に、図6及び図7を参照して、本実施形態に係る制御部10が実行する出力処理を説明する。図6は、実施形態1に係る画像形成装置1の出力物(シートT)の一例を示す図である。
【0033】
本実施形態において、出力用画像310は、教室又は試験会場で複数の座席に配布される答案用紙を示す画像である。図6に示すように、シートTには、出力用画像310が形成されている。出力用画像310は、複数の回答欄311と、受験番号の表示欄312とを含む。受験番号の表示欄312には、個人の識別情報としての受験番号を示す画像(画像「A001」)が形成されている。処理部102は、原稿画像を示す画像データが入力されると、記憶部40に記憶された受験番号を示すデータを読み出して処理を実行する。詳しくは、処理部102は、原稿画像を示す画像データ(原稿画像)を受信すると、原稿画像に対して処理を実行して、複数の出力用画像310の各々が、対応する受験番号を示す画像を含むように出力用画像310を示す画像データを生成する。なお、本実施形態において、原稿画像は、出力用画像310のうち、受験番号の表示欄312に形成された画像「A001」を含まない画像である。
【0034】
以上、図6を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1においては、出力用画像310が識別情報(例えば、受験番号)を含むように原稿画像が処理される。また、本実施形態によれば、ユーザーは、複数のシートTが出力される順番を指定できる。従って、指定した順番通りに、複数のシートTを複数の座席に配布することにより、複数の座席に対応する(着席する)個人に識別情報が記載された出力物が配布される。これにより、各座席に着席する個人が画像形成装置1の出力物に誤った識別情報を記載することを防止できる。具体的には、各座席に着席する受験者が誤って受験番号を答案用紙に記載することを防止できる。
【0035】
次に、図7を参照して、実施形態1に係る出力処理を詳細に説明する。図7は、実施形態1に係る出力処理のフローチャートである。
【0036】
図7のステップS101において、制御部10は、画像読取部110が原稿から原稿画像を読み取るように、画像読取部110を制御する。画像読取部110が原稿から原稿画像を読み取ることで、処理部102は原稿画像(原稿画像の画像データ)を取得する。
【0037】
ステップS102において、制御部10は、検出部30が表示部20(検出部30)上でのタッチペンによる第1移動軌跡210を検出したか否かを判定する。詳しくは、制御部10は、検出部30から送信される信号に基づいて、タッチペンの移動軌跡が複数の座席画像201上を順次通過するように移動しているか否かを判定する。第1移動軌跡210を検出しないと判定された場合(ステップS102でNo)、処理はステップS109に進む。ステップS109においては、通常の画像形成処理が行われる。一方、第1移動軌跡210を検出したと判定された場合(ステップS102でYes)、処理はステップS103に進む。
【0038】
ステップS103において、決定部101は、第1移動軌跡210に基づいて、複数の座席画像201の順番を決定する。
【0039】
ステップS104において、制御部10は、順番「1番」の座席画像201を選択する。
【0040】
ステップS105において、処理部102は、選択した座席画像201に関連付けられた個人の識別情報として、受験番号を示す情報を記憶部40から取得する。
【0041】
ステップS106において、処理部102は、原稿画像(原稿画像を示す画像データ)に対して処理を実行することによって、選択した座席画像201に対応する出力用画像(出力用画像の画像データ)を生成する。具体的には、選択した座席画像201に対応する受験番号が出力用画像に含まれるように、処理部102は、原稿画像(原稿画像を示す画像データ)に対して処理を実行する。
【0042】
ステップS107において、画像形成部140は、選択した座席画像201に対応して生成された出力用画像の画像データに基づいてシートTに出力用画像を形成する。この結果、シートTが出力される。
【0043】
ステップS108において、制御部10は、決定部101が順番を決定した全ての座席画像201に対応する出力用画像を、画像形成部140がシートTに形成したか否かを判定する。全ての座席画像201に対応する出力用画像を画像形成部140がシートTに形成したと判定された場合(ステップS108でYes)、処理は終了する。一方、全ての座席画像201に対応する出力用画像がシートTに形成されていないと判定された場合(ステップS108でNo)、処理はステップS110に進む。
【0044】
ステップS110において、制御部10は、次の順番の座席画像201を選択し、処理はステップS105に戻る。
【0045】
以上、図1図7を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1は、第1移動軌跡210に基づいて決定した順番に従って、各座席の受験者に対応した受験番号を含む答案用紙を作成し、出力する。従って、ユーザーは、各座席の受験者に、受験番号を含む答案用紙を容易に配布できる。
【0046】
なお、本実施形態1においては、座席表画像200は、座席表テンプレートを編集することによって制御部10に入力された。しかしながら、本発明はこれに限られない。例えば、座席表画像200は、予め座席表画像200が形成された原稿を画像読取部110が読み取ることによって、制御部10に入力されてもよい。画像読取部110が読み取る座席表画像200はユーザーの手書きであってもよい。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、座席表画像200をシートTから読み取って、制御部10に入力できる。従って、予めユーザーが作成した座席表画像200を制御部10に容易に入力することができる。
【0048】
《実施形態2》
次に、図7、及び図8図11を参照して、本発明の実施形態2を説明する。実施形態1の出力処理においては、制御部10は、個人ごとに出力用画像を生成した。実施形態2の出力処理においては、制御部10は、複数の座席画像201に対してグループを設定し、グループごとに出力用画像を生成する。以下、第2実施形態が第1実施形態と異なる点を説明する。
【0049】
まず、図8を参照して、実施形態2に係る第2移動軌跡250について説明する。図8は、実施形態2に係る第2移動軌跡250の一例を示す図である。詳しくは、図8は、図3に示す座席表画像200に第2移動軌跡250が描画された図である。
【0050】
本実施形態に係る検出部30は、第2移動軌跡250を更に検出する。第2移動軌跡250は、タッチペンが複数の座席画像201のうち一部の座席画像201を囲むように移動したときのタッチペンの移動軌跡を示す。検出部30は、タッチペンの移動軌跡を示す信号を制御部10へ送信する。
【0051】
図8に示すように、ユーザーが、表示部20(検出部30)上で複数の座席画像201のうち一部の座席画像201を囲むようにタッチペンを移動させると、表示部20は、複数の座席画像201を含む座席表画像200と、複数種類の図形を示す第2移動軌跡250とを表示する。本実施形態において、第2移動軌跡250は、第2移動軌跡251、第2移動軌跡252、及び第2移動軌跡253を含む。第2移動軌跡251は、略楕円形であり、第2移動軌跡252は、略長方形であり、第2移動軌跡253は、略三角形である。制御部10は、パターンマッチングによって、第2移動軌跡250が示す図形の種類を特定する。
【0052】
処理部102は、少なくとも一部分がタッチペンの移動軌跡の内部に位置する座席画像201をタッチペンの移動軌跡(第2移動軌跡250)によって囲まれていると判定する。換言すると、処理部102は、複数の座席画像201のうち、少なくとも一部分が第2移動軌跡250によって囲まれた座席画像201を特定する。
【0053】
本実施形態に係る処理部102は、複数の座席画像201のうち第2移動軌跡250によって囲まれた座席画像201に対応して、第1処理を(第2移動軌跡250が示す図形の種類に関連付けられた処理)を原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して実行し、出力用画像(出力用画像の画像データ)を生成する。記憶部40は、第2移動軌跡250が示す図形の種類を示すデータと、第1処理を示すデータ(第1処理情報)とを関連付けたテーブルを記憶している。処理部102は、第2移動軌跡250が示す図形の種類が特定されると、第2移動軌跡250が示す図形の種類と関連付けられた第1処理情報を記憶部40から読み出す。処理部102は、記憶部40から読み出した第1処理情報によって示される第1処理を原稿画像(原稿画像データ)に対して実行し、出力用画像(出力用画像データ)を生成する。
【0054】
以上、図8を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1は、複数の座席画像201のうち一部の座席画像201が第2移動軌跡250により囲まれると、複数の座席画像201のうちの一部の座席画像201を特定する。画像形成装置1は、特定した座席画像201に対応する(特定した座席画像201が囲まれた第2移動軌跡250が示す図形の種類に関連付けられた)第1処理を原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して実行し、出力用画像(出力用画像の画像データ)を生成することができる。従って、原稿画像から様々な出力用画像を生成することができ、様々な出力用画像が形成された複数のシートTを出力できる。
【0055】
次に、図8を参照して、様々な出力用画像を複数のシートTに形成する処理を具体的に説明する。
【0056】
図8に示すように、第2移動軌跡251、第2移動軌跡252及び第2移動軌跡253が表示部20に表示された状態で、ユーザーが、図4に示した第1移動軌跡210を表示部20(検出部30)上で描画する。第1移動軌跡210が描画されると、決定部101は、第1移動軌跡210に基づいて、複数の座席画像201の順番を決定する。画像形成部140は、異なる出力用画像を含む複数の出力用画像を複数のシートに決定された順番に従って形成する。この結果、決定された順番に従って複数のシートが出力される。
【0057】
以上、図8を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、様々な出力用画像が形成された複数のシートTを複数の座席に配布することが容易になるように出力順を設定できる。
【0058】
次に、図7、及び図9図11を参照して、実施形態2に係る出力処理を説明する。図9は実施形態2に係る原稿Dの一例を示す。図10は、実施形態2に係る画像形成装置1の出力物(シートT)の一例を示す。図11は、実施形態2に係る出力処理のフローチャートである。
【0059】
図9に示すように、原稿Dは答案用紙であり、原稿Dには、原稿画像320が形成されている。原稿画像320は、第1文字列321、第2文字列322、及び第3文字列323と、受験番号の表示欄312とを含む。
【0060】
図10に示すように、シートTには、出力用画像330が形成されている。出力用画像330は、第1文字列321、第2文字列322、及び第3文字列323を含む。また、出力用画像330は、受験番号の表示欄312を含む。図10に示す出力用画像330では、図9に示す原稿画像320と第1文字列321が強調表示されている点で異なる。具体的には、出力用画像330が含む第1文字列321は、太字の文字列を示す画像としてシートTに形成されている。
【0061】
次に図7及び図11を参照して、実施形態2に係る出力処理について説明する。図11のステップS201において、制御部10は、画像読取部110が、図9に示す原稿Dから画像を読み取るように、画像読取部110を制御する。画像読取部110が原稿Dから原稿画像を読み取ることで、処理部102は原稿画像320(原稿画像の画像データ)を取得する。
【0062】
ステップS202において、制御部10は、検出部30が表示部20(検出部30)上で第2移動軌跡250を検出したか否かを判定する。詳しくは、制御部10は、検出部30から送信される信号に基づいて、タッチペンの移動軌跡が複数の座席画像201のうち一部の座席画像201を囲む軌跡であるか否かを判定する。第2移動軌跡250を検出しないと判定された場合(ステップS202でNo)、処理は図7のステップS102に進む。一方、図11のステップS202において、第2移動軌跡250を検出したと判定された場合(ステップS202でYes)、処理はステップS203に進む。
【0063】
ステップS203において、処理部102は、パターンマッチングにより第2移動軌跡250が示す図形の種類を特定する。図8に示す例では、処理部102は、第2移動軌跡250のうち、第2移動軌跡251が示す図形の種類を楕円形と特定し、第2移動軌跡252が示す図形の種類を長方形と特定し、第2移動軌跡253が示す図形の種類を三角形と特定する。
【0064】
ステップS204において、処理部102は、第2移動軌跡250により囲まれた座席画像201を特定する。図8に示す例では、処理部102は、第2移動軌跡251により囲まれた座席画像201として、図8に示す左端の列の3つの座席画像201(識別番号「A001」、「A002」、及び「A003」の座席)を特定する。また、処理部102は、第2移動軌跡252により囲まれた座席画像201として、図8に示す左から2番目の列の3つの座席画像201(識別番号「B001」、「B002」、及び「B003」の座席)を特定する。また、処理部102は、第2移動軌跡253により囲まれた座席画像201として、図8に示す右端の列の3つの座席画像201(識別番号「D001」、「D002」、及び「D003」の座席)を特定する。
【0065】
ステップS205において、処理部102が、第2移動軌跡250が示す図形の種類に基づいて第1処理情報を記憶部40から取得すると、処理は図7のステップS102に進む。具体的には、図11のステップS205において、処理部102は、第2移動軌跡250のうち、第2移動軌跡251、第2移動軌跡252、及び第2移動軌跡253の各々に対応する第1処理情報を記憶部40から読み出す。例えば、第2移動軌跡251に対応する第1処理情報は、図9に示す原稿画像320のうち第1文字列321(文字列「EEE」)を強調する処理を示す。また、第2移動軌跡252に対応する第1処理は、原稿画像320のうち第2文字列322(文字列「FFF」)を強調する処理を示す。更に、第2移動軌跡253に対応する第1処理は、原稿画像320のうち第3文字列323(文字列「GGG」)を強調する処理を示す。
【0066】
引き続いて、第2移動軌跡250を検出しないと判定(ステップS202でNo)された後、及び第1処理情報を取得(ステップS205)した後に、制御部10が実行する処理を説明する。つまり、図7のステップS102以降の処理を説明する。ステップS102以降の処理で、実施形態2が実施形態1と異なるのは、ステップS106の処理である。以下、実施形態2が実施形態1と異なる点を主に説明する。
【0067】
図7のステップS106において、処理部102は、選択した座席画像201に対応した出力用画像330を生成する。具体的には、処理部102は、実施形態1と同様に(図6参照)、選択した座席画像201に関連付けられた識別情報を出力用画像330に含めるように、原稿画像320(原稿画像320の画像データ)に対して処理を実行する。なお、識別情報を出力用画像330に含める処理は、実施形態2においては必須ではなく、システムの設定によりキャンセルすることができる。また、処理部102は、選択した座席画像201を囲む第2移動軌跡250が存在する場合、第2移動軌跡250が示す図形に関連付けられた第1処理を原稿画像320(原稿画像320の画像データ)に対して実行する。例えば、選択した座席画像201が第2移動軌跡251により囲まれていれば、処理部102は、図9を参照して説明した文字列「EEE」を強調表示するように、原稿画像320を処理する。選択した座席画像201が第2移動軌跡252により囲まれていれば、処理部102は、図9を参照して説明した原稿画像320のうち第2文字列322「FFF」を強調表示するように、原稿画像320に対して処理を実行する。選択した座席画像201が第2移動軌跡253により囲まれていれば、処理部102は、図9を参照して説明した原稿画像320のうち第3文字列323「GGG」を強調表示するように、原稿画像320を処理する。
【0068】
以上、図7、及び図8図11を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、第2移動軌跡250が示す図形の種類に関連付けられた処理(第1処理)を原稿画像320に対して実行し、出力用画像330を生成することができる。従って、様々な出力用画像330が形成された複数のシートTを複数の座席に容易に配布できる。
【0069】
《実施形態3》
次に、図7図11、及び図12図14を参照して、本発明の実施形態3を説明する。図12は、実施形態3に係る複合軌跡230の一例を示す図である。詳しくは、図12は、図3に示す座席表画像200に複合軌跡230が描画された図である。本実施形態において、複合軌跡230は、第3移動軌跡231と、第1移動軌跡210とを含む。
【0070】
実施形態1においては、制御部10は、第1移動軌跡210に基づいて出力用画像(出力用画像を示す画像データ)を生成した。また、実施形態2においては、制御部10は、第2移動軌跡250に基づいて出力用画像(出力用画像を示す画像データ)を生成した。実施形態3においては、制御部10は、第3移動軌跡231に基づいて出力用画像(出力用画像を示す画像データ)を生成する。以下、実施形態3が実施形態1及び実施形態2と異なる点を説明する。
【0071】
実施形態3に係る検出部30は、表示部20(検出部30)上で第3移動軌跡231を更に検出する。検出部30は、検出した第3移動軌跡231を示す信号を制御部10へ送信する。第3移動軌跡231は、表示部20の座席領域232の外部でのタッチペンの移動軌跡を示す。座席領域232は、表示部20のうち複数の座席画像201が表示されている領域を示す。本実施形態において、座席領域232は、複数の座席画像201の全てを含む矩形状の領域である。
【0072】
図12に示すように、第3移動軌跡231は、第1移動軌跡210の始点において、第1移動軌跡210と接続(一筆書きで描画)されている。図12に示す第3移動軌跡231の形状は略円形である。処理部102は、パターンマッチングによって、第3移動軌跡231が示す図形の種類を特定する。具体的には、処理部102は、パターンマッチングによって、第3移動軌跡231が示す図形の種類が円形であると特定する。
【0073】
処理部102は、第3移動軌跡231が示す図形の種類を特定すると、第2処理を実行する。第2処理は、第3移動軌跡231が示す図形の種類に関連付けられた処理である。記憶部40は、第3移動軌跡231が示す図形の種類を示すデータと、第2処理を示すデータ(第2処理情報)とを関連付けたテーブルを記憶している。処理部102は、第3移動軌跡231が示す図形の種類と関連付けられた第2処理情報を記憶部40から読み出す。処理部102は、記憶部40から読み出した第2処理情報によって示される第2処理を原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して実行する。例えば、円形の第3移動軌跡231に対応する第2処理は、氏名を個人の識別情報として出力用画像に含める処理を示す。
【0074】
次に、図7図13及び図14を参照して、実施形態3に係る出力処理を説明する。図13は、実施形態3に係る画像形成装置1の出力物(シートT)の一例を示す図である。
【0075】
図13に示すように、シートTには出力用画像340が形成されている。出力用画像340は、教室又は試験会場で各座席に配布される答案用紙を示す画像である。出力用画像340は、複数の回答欄311と、受験番号の表示欄312と、氏名の表示欄313とを含む。表示欄312には受験番号を示す画像(画像「A001」)が形成されている。表示欄313には、氏名を示す画像(画像「○○○○」)が形成されている。
【0076】
次に、図7図11、及び図14を参照して、実施形態3の出力処理を詳細に説明する。図14は、実施形態3に係る出力処理のフローチャートである。
【0077】
図14のステップS301において、制御部10は、画像読取部110が原稿から原稿画像を読み取るように、画像読取部110を制御する。画像読取部110が原稿から原稿画像を読み取ることで、処理部102は原稿画像(原稿画像データ)を取得する。本実施形態において、処理部102が取得する原稿画像は、図13を参照して説明した出力用画像340のうち、表示欄312に形成された受験番号を示す画像(画像「A001」)と、表示欄313に形成された氏名を示す画像(画像「○○○○」)とを含まない画像である。
【0078】
ステップS302において、制御部10は、検出部30が表示部20(検出部30)上でタッチペンによる第3移動軌跡231を検出したか否かを判定する。詳しくは、制御部10は、検出部30から送信される信号に基づいて、タッチペンの移動軌跡が座席領域232の外部での軌跡であるか否かを判定する。第3移動軌跡231を検出しないと判定された場合(ステップS302でNo)、処理は図11のステップS202に進む。一方、図14のステップS302において、第3移動軌跡231を検出したと判定された場合(ステップS302でYes)、処理はステップS303に進む。
【0079】
ステップS303において、処理部102は、パターンマッチングによって、第3移動軌跡231が示す図形の種類を特定する。図12に示す例では、処理部102は、第3移動軌跡231が示す図形の種類を円形と特定する。
【0080】
ステップS304において、処理部102は、第3移動軌跡231が示す図形の種類に基づいて、第2処理情報を記憶部40から取得する。具体的には、処理部102は、円形の第3移動軌跡231に対応する第2処理情報を取得する。本実施形態において、円形の第3移動軌跡231に対応する第2処理は、例えば、表示欄313に氏名を示す画像を形成する処理を示す。次いで、処理は図11のステップS202に進む。
【0081】
引き続いて、第3移動軌跡231を検出しないと判定(ステップS302でNo)された後、及び第2処理情報を取得(ステップS304)した後に、制御部10が実行する処理を説明する。つまり、図11のステップS202以降の処理を説明する。ステップS202以降の処理で、実施形態3が実施形態1及び実施形態2と異なるのは、図7のステップS106の処理である。以下、実施形態3が実施形態1及び実施形態2と異なる点を主に説明する。
【0082】
図7のステップS106において、処理部102は、選択した座席画像201に対応した出力用画像340(出力用画像340の画像データ)を生成する。具体的には、処理部102は、実施形態1(図6参照)と同様に、受験番号を示す画像(画像「A001」)が出力用画像340(図13参照)に含まれるように、原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して処理を実行する。なお、出力用画像340に受験番号を示す画像を含める処理は、実施形態3においては必須ではなく、システムの設定によりキャンセルすることができる。また、処理部102は、第3移動軌跡231を検出したと判定された場合(ステップS302でYes)、図13に示すように、出力用画像340に氏名を示す画像(画像「○○○○」)を含めるように、原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して処理を実行する。
【0083】
以上、図7図11、及び図12図14を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1は、第3移動軌跡231が示す図形の種類に応じて原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して第3処理を実行することができる。従って、第3移動軌跡231が示す図形の種類に応じて様々な処理を実行することができる。その結果、ユーザーは、原稿画像から様々な出力用画像340を得ることができ、様々な出力用画像340が形成されたシートTを複数の座席に容易に配布できる。
【0084】
なお、図12に示す第1移動軌跡210は、図5に示す第1移動軌跡210と異なっている。図12に示す第1移動軌跡210によれば、決定部101は、左端の列の最後尾(一番下)に位置する座席画像201(識別番号「A003」の座席)の順番を「2番」に決定し、左端の列の上から2番目に位置する座席画像201(識別番号「A002」の座席)の順番を「3番」に決定する。これにより、座席に着席する人(着席者)が入れ替わった場合であっても、図12に示す第1移動軌跡210のように、座席画像201の配置に対してイレギュラーな順番を設定することができる。
【0085】
以上、図12を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、第1移動軌跡210によって描画される軌跡(被検出物が移動する座席画像201の順番)を変更することで、複数のシートTを出力する順番を変更することができる。その結果、着席者が入れ替わった場合、入れ替わった着席者の席順に応じて、複数のシートTを出力することができる。
【0086】
なお、第3移動軌跡231が示す図形に関連付けられた処理として、座席表画像200を修正する修正処理を設定することができる。具体的には、ユーザーは、円形の第3移動軌跡231に関連付けられる処理として、座席表画像200を修正する修正処理を設定することができる。円形の第3移動軌跡231に座席表画像200を修正する修正処理が設定された場合において、処理部102は、表示部20(検出部30)上で、図12に示す複合軌跡230が描画された場合に、決定部101によって決定される順番に従って、座席表画像200における複数の座席画像201の配置を変更する。図12に示す例では、処理部102は、座席表画像200の左端の列における上から2番目の座席画像201(識別番号「A001」の座席)の位置と上から3番目の座席画像201(識別番号「A003」の座席)の位置とを入れ替える。その結果、実際の着席順に対応するように座席表画像200を容易に修正することができる。
【0087】
また、実施形態3においては、第3移動軌跡231の始端又は終端と第1移動軌跡210の終端又は始端とを接続することができる。具体的には、ユーザーは、座席領域232の外部で第3移動軌跡231を描くようにタッチペンを移動した後、タッチペンを表示部20(検出部30)から離間することなく、続けて第1移動軌跡210を描くようにタッチペンを移動させる。これにより、ユーザーは、一筆書きで第3移動軌跡231及び第1移動軌跡210を描くように、タッチペンを移動させることができる。その結果、第3移動軌跡231及び第1移動軌跡210が制御部10に容易に入力される。
【0088】
なお、実施形態3においては、第3移動軌跡231の始端又は終端と、第1移動軌跡210の終端又は始端とが接続されていなくてもよい。例えば、ユーザーは、座席領域232の外部で第3移動軌跡231を描くようにタッチペンを移動し、タッチペンを表示部20(検出部30)から一旦離間した後、第1移動軌跡210を描くようにタッチペンを移動できる。従って、ユーザーは、一筆書きではなく、第3移動軌跡231と第1移動軌跡210とを別個(不連続)に描くようにタッチペンを移動させることができる。その結果、例えば、ユーザーは、第3移動軌跡231を描いた後に、複数の座席画像201に設定する順番を再確認してから第1移動軌跡210を描くことができる。これにより、ユーザーは、複数のシートTを各座席に配布するのに都合のよい順番を正確に設定できる。
【0089】
《実施形態4》
次に、図7図14、及び図15図19を参照して、本発明の実施形態4を説明する。図15は、実施形態4に係る複合軌跡240の一例を示す図である。詳しくは、図15は、図3に示す座席表画像200に複合軌跡240が描画された図である。本実施形態において、複合軌跡240は、第4移動軌跡241と、第1移動軌跡210とを含む。図16は、実施形態4に係る画像形成装置1の出力物(シートT)の一例を示す。
【0090】
実施形態3においては、制御部10は、第3移動軌跡231に基づいて出力用画像(出力用画像の画像データ)を生成した。実施形態4においては、制御部10は、第4移動軌跡241に基づいて出力用画像(出力用画像の画像データ)を生成する。以下、実施形態4が実施形態1〜実施形態3と異なる点を説明する。
【0091】
実施形態4に係る検出部30は、表示部20(検出部30)上で第4移動軌跡241を更に検出する。第4移動軌跡241は座席領域232の内部でのタッチペンの移動軌跡を示す。検出部30は、検出した第4移動軌跡241を示す信号を制御部10へ送信する。
【0092】
図15に示すように、複数の第4移動軌跡241は、座席領域232の内部に描画される。各第4移動軌跡241は、1つの座席画像201と重なるように描画される。また、複数の第4移動軌跡241の各々の形状は略円形である。制御部10は、パターンマッチングによって、第4移動軌跡241の各々が示す図形の種類を特定する。具体的には、制御部10は、第4移動軌跡241の各々が示す図形の種類を円形と特定する。本実施形態において、複数の第4移動軌跡241は、第1移動軌跡210と接続(一筆書きで描画)されている。
【0093】
処理部102は、複数の座席画像201のうち、タッチペンの移動軌跡の内部に位置する座席画像201をタッチペンの移動軌跡(第4移動軌跡241)によって囲まれている座席画像201と特定する。処理部102は、複数の座席画像201のうち第4移動軌跡241によって囲まれていると特定された座席画像201に対応して、第3処理を実行する。第3処理は、第4移動軌跡241が示す図形の種類に関連付けられた処理である。記憶部40は、第4移動軌跡が示す図形の種類データと、第3処理を示すデータ(第3処理情報)とを関連付けたテーブルを記憶している。制御部10は、第4移動軌跡241が示す図形の種類に基づいて、第3処理情報を記憶部40から読み出す。処理部102及び画像形成部140は、第4移動軌跡241によって特定された座席画像201に対応して、第3処理情報によって示される第3処理を原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して実行する。第3処理情報は、例えば、原稿画像から特定の文字列を削除する処理、特定の表示欄を空欄にする処理、及び出力用画像をシートTに形成しない処理を示す。
【0094】
次に、図14図16及び図17を参照して、実施形態4に係る出力処理を説明する。
【0095】
図16に示すように、シートTには出力用画像350が形成されている。出力用画像350は、教室又は試験会場で各座席に配布される答案用紙を示す画像である。出力用画像350は、複数の回答欄311と、受験番号の表示欄312と、氏名の表示欄313とを含む。表示欄312及び表示欄313は空欄である。
【0096】
次に、図7図14、及び図17を参照して、実施形態4の出力処理を説明する。図17は、実施形態4に係る出力処理のフローチャートである。
【0097】
図17のステップS401において、制御部10は、画像読取部110が原稿から原稿画像を読み取るように、画像読取部110を制御する。画像読取部110が原稿から原稿画像を読み取ることで、処理部102は原稿画像(原稿画像を示す画像データ)を取得する。本実施形態において原稿画像は、図16を参照して説明した出力用画像350と同じ画像である。
【0098】
ステップS402において、制御部10は、検出部30が表示部20(検出部30)上でタッチペンによる第4移動軌跡241を検出したか否かを判定する。詳しくは、制御部10は、検出部30から送信される信号に基づいて、タッチペンの移動軌跡が座席領域232の内部での軌跡であるか否かを判定する。第4移動軌跡241を検出しないと判定された場合(ステップS402でNo)、処理は図14のステップS302に進む。一方、図17のステップS402において、第4移動軌跡241を検出したと判定された場合(ステップS402でYes)、処理はステップS403に進む。
【0099】
ステップS403において、処理部102は、パターンマッチングによって、第4移動軌跡241が示す図形の種類を特定する。具体的には、処理部102は、第4移動軌跡241が示す図形の種類を円形と特定する。
【0100】
ステップS404において、処理部102は、第4移動軌跡241が示す図形の種類に基づいて、記憶部40から第3処理情報を取得し、処理は図14のステップS302に進む。具体的には、図17のステップS404において、処理部102は、円形の第4移動軌跡241に対応する第3処理情報を取得する。本実施形態において、円形の第4移動軌跡241に対応する第3処理は、例えば、出力用画像350に受験番号を示す画像を含めない処理を示す。
【0101】
引き続いて、第4移動軌跡241を検出しないと判定(ステップS402でNo)された後、及び第3処理情報を取得(ステップS404)した後に、制御部10が実行する処理を説明する。つまり、図14のステップS302以降の処理を説明する。ステップS302以降の処理で、実施形態4が実施形態1〜実施形態3と異なるのは、図7のステップS106の処理である。以下、実施形態4が実施形態1〜実施形態3と異なる点を主に説明する。
【0102】
図7のステップS106において、処理部102は、選択した座席画像201に対応した出力用画像350(出力用画像350の画像データ)を生成する。具体的には、選択した座席画像201に第4移動軌跡が重なっていない場合、処理部102は、実施形態1と同様に(図6参照)、出力用画像に受験番号を示す画像を含めるように、原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して処理を実行する。一方、選択した座席画像201に第4移動軌跡241が重なっている場合、処理部102は、図16に示すように、出力用画像350に受験番号を示す画像が含まれないように、原稿画像(原稿画像の画像データ)に対して処理を実行する。
【0103】
以上、図7図14、及び図15図17を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1は、複数の座席画像201のうち第4移動軌跡241によって特定された座席画像201に対応して、第4処理(第4移動軌跡241が示す図形の種類に関連付けられた処理)が実行される。従って、特定の座席画像201に配布するシートTに他の座席画像201とは異なる出力用画像350を形成することができる。その結果、例えば、ユーザーは、予定の受験者と異なる受験者が特定の座席に着席した場合に、特定の座席に配布するための答案用紙として、受験番号及び氏名を示す画像が形成されていない答案用紙を配布することができる。
【0104】
なお、実施形態4においては、第4移動軌跡241と、第1移動軌跡210とは、一筆書きで描画される。具体的には、ユーザーは、第1移動軌跡210を描くようにタッチペンを移動する途中で、特定の座席画像201に重ねて第4移動軌跡241を描くようにタッチペンを移動させることができる。
【0105】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、第4移動軌跡241と、第1移動軌跡210とは一筆書きで描画される。従って、第4移動軌跡241及び第1移動軌跡210を制御部10に容易に入力できる。
【0106】
なお、実施形態4においては、第4移動軌跡241と、第1移動軌跡210とは、一筆書きで描画されなくてもよい。例えば、ユーザーは、座席領域232の内部で少なくとも1つの第4移動軌跡241を描くようにタッチペンを移動した後、第1移動軌跡210を描くようにタッチペンを移動させることができる。従って、ユーザーは、第4移動軌跡241と第1移動軌跡210とを別個(不連続)に描くようにタッチペンを移動させることができる。その結果、ユーザーは、例えば第4移動軌跡241を描いた後に、複数の座席画像201に設定する順番を再確認してから、第1移動軌跡210を描くことができる。これにより、ユーザーは、複数のシートTを各座席に配布するのに都合のよい順番を正確に設定できる。
【0107】
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、第4移動軌跡241により特定された座席画像201に対応して、画像形成部140に、シートTに出力用画像を形成させない(出力物を出力させない)ように設定することができる。その結果、欠席者がいる場合に、複数のシートTを欠席者以外の座席に容易に配布できる。欠席者に対しては、後日に画像をシートTに形成し、配布することができる。あるいは、欠席者に対応する出力用画像を電子メールによって、欠席者に送信することができる。
【0108】
更に、第4移動軌跡241により特定された座席画像201に対応して、処理部102は、原稿の翻訳文を示す出力用画像を生成することができる。具体的には、原稿の翻訳文を予め準備し、翻訳文を示す画像データを記憶部40に記憶させる。処理部102は、第4移動軌跡241により特定された座席画像201に対応して、翻訳文を示す画像データに基づいて出力用画像を生成する。そして、画像形成部140は、第4移動軌跡41により特定された座席画像201に配布するシートTとして、翻訳文を示す出力用画像が形成されたシートTを出力する。その結果、例えば日本語以外の言語を使用して受験する受験者と、日本語を使用して受験する受験者とが混在する場合に、複数のシートTを各座席に容易に配布できる。
【0109】
更に、処理部102は、識別情報のリストを作成することもできる。以下、図18及び図19を参照して、制御部10が実行するリスト作成処理を説明する。図18は、実施形態4に係る複合軌跡260の一例を示す。詳しくは、図18は、図3に示す座席表画像200に複合軌跡260が描画された図である。複合軌跡260は、第4移動軌跡261と第1移動軌跡210とを含む。図19は、リスト作成処理の出力物(シートT)の一例を示す。
【0110】
図18に示すように、ユーザーが、表示部20(検出部30)上で複数の座席画像201を通過し且つジグザグ線を描くように、タッチペンを移動させると、表示部20は、複数の座席画像201を含む座席表画像200と、複合軌跡260とを表示する。本実施形態において、第4移動軌跡261は第1移動軌跡210と一体的に描画されている。より具体的には、第1移動軌跡210は第4移動軌跡261を含む。第4移動軌跡261は、第1移動軌跡210のうちのジグザグ線の部分に相当する。決定部101は、第1移動軌跡210に基づいて、複数の座席画像201の順番を決定する。処理部102は、複数の座席画像201のうち第4移動軌跡261が特定した座席画像201に対応して、個人の識別情報を記憶部40から取得し、識別情報のリストを作成する。リストにおいて、個人の識別情報が並ぶ順番は、決定部101が決定した順番に従う。
【0111】
図19に示すように、シートTには、出力用画像360が形成されている。出力用画像360は氏名リストを示し、複数の氏名画像314を含む。氏名画像314は、個人の識別情報としての氏名を示す。
【0112】
以上、図18及び図19を参照して説明したように、本実施形態の画像形成装置1は、複数の座席画像201のうち第4移動軌跡261が特定した座席画像201に対応して、個人の識別情報を含むリストを作成できる。
【0113】
以上、図面(図1図19)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。本実施形態の画像形成装置1によれば、表示部(検出部)上での被検出物の第1移動軌跡が検出され、第1移動軌跡に基づいて、複数の座席画像の順番が決定される。従って、複数のシートを複数の座席に配布することが容易になるように出力順を設定できる。
【0114】
但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記(1))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0115】
(1)本発明の実施形態においては、第1移動軌跡210は、被検出物が複数の座席画像201上を通過するように移動したときの被検出物の移動軌跡を示している。具体的には、検出部30は、タッチペンが表示部20(検出部30)上で移動する軌跡を第1移動軌跡210として検出している。本発明はこれに限られず、第1移動軌跡210は、表示部20の表示物(カーソル等)が表示部20(検出部30)上で移動する移動軌跡であってもよい。表示物は、例えば、画像形成装置1の操作部におけるテンキー操作又は矢印ボタン操作により表示部20上で移動可能に構成する。そして、制御部10には、テンキー操作又は矢印ボタン操作による表示物の移動軌跡が第1移動軌跡210として入力される。なお、テンキー操作又は矢印ボタンによる表示物の移動軌跡が、第2移動軌跡250、第3移動軌跡231又は第4移動軌跡241として制御部10に入力されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、表示装置及び画像形成装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
図1
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