特許第6583947号(P6583947)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6583947
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】踏切危険度判別プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B61L 29/00 20060101AFI20190919BHJP
【FI】
   B61L29/00 A
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-20930(P2019-20930)
(22)【出願日】2019年2月7日
【審査請求日】2019年6月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519045387
【氏名又は名称】ASSEST株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】澤田 綾子
【審査官】 今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−298041(JP,A)
【文献】 特開2018−206085(JP,A)
【文献】 特開2017−028364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラムにおいて、
踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得ステップと、
上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求め、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得ステップと、
上記連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記情報取得ステップを介して取得した画像情報と電車の接近情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
を特徴とする踏切危険度判別プログラム。
【請求項2】
踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラムにおいて、
踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得ステップと、
上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求める情報取得ステップと、
上記連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記情報取得ステップを介して取得した画像情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
を特徴とする踏切危険度判別プログラム。
【請求項3】
上記連関度取得ステップでは、更に上記踏切を横断する移動体の動線を抽出した参照用動線情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切内の危険度との3段階以上の連関度を予め取得し、
情報取得ステップでは、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、移動体の動線を抽出した動線情報を更に取得し、
上記判別ステップでは、更に上記情報取得ステップを介して取得した動線情報に基づき、上記踏切内の危険度を判別すること
を特徴とする請求項1又は2項記載の踏切危険度判別プログラム。
【請求項4】
踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラムにおいて、
踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得ステップと、
上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得ステップと、
上記連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記情報取得ステップを介して取得した画像情報と電車の接近情報とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別ステップとを有し、
上記連関度取得ステップでは、当該参照用画像情報の撮影時点における電車のダイヤ情報、電車の遅延情報の何れか1以上に基づいて参照用接近情報を取得し、
上記情報取得ステップでは、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、当該撮影時点において取得した電車のダイヤ情報、電車の遅延情報の何れか1以上に基づいて上記接近情報を取得することをコンピュータに実行させること
を特徴とする踏切危険度判別プログラム。
【請求項5】
上記連関度取得ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成される上記連関度を予め取得すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の踏切危険度判別プログラム。
【請求項6】
踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別システムにおいて、
踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得手段と、
上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求め、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得手段と、
上記連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記情報取得手段により取得した画像情報と電車の接近情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別手段とを備えること
を特徴とする踏切危険度判別システム。
【請求項7】
踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別システムにおいて、
踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得手段と、
上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求める情報取得手段と、
上記連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記情報取得手段により取得した画像情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別手段とを備えること
を特徴とする踏切危険度判別システム。
【請求項8】
踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別システムにおいて、
踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得手段と、
上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得手段と、
上記連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記情報取得手段により取得した画像情報と電車の接近情報とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別手段とを備え、
上記連関度取得手段は、当該参照用画像情報の撮影時点における電車のダイヤ情報、電車の遅延情報の何れか1以上に基づいて参照用接近情報を取得し、
上記情報取得手段は、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、当該撮影時点において取得した電車のダイヤ情報、電車の遅延情報の何れか1以上に基づいて上記接近情報を取得すること
を特徴とする踏切危険度判別システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏切内の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、踏切における移動体(車両、人)と電車との接触による事故が問題になっている。線路の高架化が進んでいるものの、未だ踏切を数多く通過する路線も数多くあることから、踏切内における移動体と電車との接触による危険度を事前に察知し、事故を未然に防止することが求められる。このような危険度を自動的に、しかも高精度に行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願平10−995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1の開示技術では、踏切に人工知能の学習機能を設けている点は記載されているが、人工知能を活用して踏切内の危険度を判別することについて何ら記載されていない。
【0005】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、踏切内の移動体と電車との接触による危険度を事前に察知し、事故を未然に防止するために、踏切内の危険度を人工知能を利用して自動的に判別する踏切危険度判別プログラム及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る踏切危険度判別プログラムは、踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラムにおいて、踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得ステップと、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求め、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得ステップと、上記連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記情報取得ステップを介して取得した画像情報と電車の接近情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る踏切危険度判別プログラムは、踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラムにおいて、踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得ステップと、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求める情報取得ステップと、上記連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記情報取得ステップを介して取得した画像情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る踏切危険度判別システムは、踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別システムにおいて、踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における上記踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得手段と、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への移動体の横断頻度を求め、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得手段と、上記連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記情報取得手段により取得した画像情報と電車の接近情報と移動体の横断頻度とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
踏切内の電車との接触による危険度を事前に察知し、事故を未然に防止するために、踏切内の危険度を人工知能を利用して自動的に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明を適用した踏切危険度判別プログラムが実装される踏切危険度判別システムの全体構成を示すブロック図である。
図2】判別装置の具体的な構成例を示す図である。
図3】本発明を適用した踏切危険度判別プログラムにおける動作について説明するための図である。
図4】参照用横断頻度をも含めた3段階以上の連関度を設定した例を示す図である。
図5】更に参照用動線情報をも含めた3段階以上の連関度を設定した例を示す図である。
図6】3段階以上の連関度を設定した他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を適用した踏切危険度判別プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0012】
図1は、本発明を適用した踏切危険度判別プログラムが実装される踏切危険度判別システム1の全体構成を示すブロック図である。踏切危険度判別システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別装置2と、判別装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
【0013】
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。
【0014】
データベース3は、踏切において以前発生した事故、或いは事故まで至らなかったものの、危険度が高かった事例等、踏切内の危険度に関する情報を蓄積している。データベース3は、実際に情報取得部9を構成するカメラにより以前撮像した参照用画像情報、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報、踏切を横断する移動体の横断頻度を示す参照用横断頻度、踏切を横断する移動体の動線(その動線の時系列変化も含む)を抽出した参照用動線情報等が蓄積されている。
【0015】
判別装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この判別装置2による探索解を得ることにより、踏切における危険度を判別することができる。
【0016】
図2は、判別装置2の具体的な構成例を示している。この判別装置2は、判別装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う判断部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
【0017】
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、判別装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
【0018】
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、判断部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
【0019】
判断部27は、踏切の危険度に関する各種判断を担う。この判断部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この判断部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
【0020】
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
【0021】
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
【0022】
上述した構成からなる踏切危険度判別システム1における動作について説明をする。
【0023】
踏切危険度判別システム1では、例えば図3に示すように、参照用画像情報と、参照用接近情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。参照用画像情報とは、踏切に設置されたカメラで踏切の各所を撮影した画像であり、例えば、遮断機が下りていない状態で車両や人等の移動体が、まばらですいている状態で横断している画像であったり、遮断機の一方が下りている状態で移動体が混み入っている状態で走って移動している画像であったり、遮断機が全て降りている状態で、車いすに乗っている人が踏切の線路上にいるにも関わらず、電車がその踏切に迫っている画像等、様々である。
【0024】
図3の例では、例えば参照用画像情報が、踏切に設置されたカメラで踏切を各場所ごとに、或いは各時系列毎に撮影した参照用画像情報P11〜P13、参照用接近情報として、電車が踏切に接近している時間として、「下り電車、30秒後」、「上り電車、45秒後」等であるものとする。
【0025】
入力データとしては、このような参照用画像情報と、参照用接近情報が並んでいる。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用接近情報が組み合わさったものが、図3に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、踏切内の危険度が、パーセンテージとして表示されている。
【0026】
参照用画像情報と参照用接近情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、踏切内の危険度に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用画像情報と参照用接近情報がこの連関度を介して左側に配列し、各危険度が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用画像情報と参照用接近情報に対して、何れの危険度と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用画像情報と参照用接近情報が、いかなる危険度に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用画像情報と参照用接近情報から最も確からしい危険度を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w22が示されている。このw13〜w22は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての踏切内の危険度と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての踏切内の危険度と互いに関連度合いが低いことを示している。
【0027】
【表1】
【0028】
判別装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の危険度の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用接近情報、並びにその場合の危険度がどの程度であったかのデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
【0029】
例えば、参照用画像情報P11が遮断機が下りていない状態で車両や人等の移動体が、まばらですいている状態で横断している画像であるものとする。この画像撮像時点における参照用接近情報が「上り電車、45秒後」に電車が来るものとしたときに、以前のデータにおいて事故が起きたか否か、また事故に至らなくても事故が起きてもおかしくない程度の危険度であったか否かを抽出する。これらのデータは、電鉄会社や各駅において保存されている過去の事故データや、ヒヤリとした場面のデータから抽出するようにしてもよい。危険度の数値化は、上記参照用画像情報を複数人で視認し、危険度に関するアンケート調査等を集計して求めるようにしてもよい。
【0030】
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用画像情報P11で、かつ「上り電車、45秒後」である場合に、実際に事故が起きたか否か、或いは事故には至らなかったものの危険性が高かったか否かを過去のデータから分析する。事故が起きた事例が多いほど危険度の高い出力につながる連関度をより高く設定し、事故が起きた事例が少ないほど危険度の低い出力につながる連関度をより高く設定する。例えば中間ノード61aの例では、危険度90%と、危険度30%の出力にリンクしているが、以前の事例から危険度が極めて高いケースであるため、危険度90%につながるw13の連関度を7点に、危険度30%につながるw14の連関度を2点に設定している。
【0031】
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
【0032】
図3に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P11に対して、参照用接近情報「上り電車、2分後」の組み合わせのノードであり、危険度60%の連関度がw15、危険度0%の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用画像情報P12に対して、参照用接近情報「下り電車、30秒後」、「下り電車、 15秒後」の組み合わせのノードであり、危険度30%の連関度がw17、危険度70%の連関度がw18となっている。
【0033】
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに踏切において新たに危険度を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して危険度を判別することとなる。かかる場合には、画像情報を新たに取得するとともに、接近情報を取得する。
【0034】
新たに取得する画像情報は、上述した情報取得部9によるカメラにより画像を撮影する。この撮影は、上述した参照用画像情報を得る上で撮影した踏切と同一である。また撮影条件は、上述した参照用画像情報を得る上での撮影条件(撮影角度、画角、解像度)が必ずしも全て同一であるところまでは要求されない。
【0035】
接近情報の取得は、電鉄会社が管理する電車の運行状況のデータを直接取得するようにしてもよい。また接近情報は、電車のダイヤ情報、電車の遅延情報の何れか1以上に基づいて取得するようにしてもよい。実際にある踏切に電車が何分後に到着するかは、現在時刻、電車のダイヤ、遅延情報、気候や天気等に基づく。これらの情報から実際に踏切に電車が何分後に到着するかを計算する。また、接近情報の取得は、踏切の手前50m地点を電車が通過したか否かに基づくものであってもよい。つまり踏切の手前50m地点を電車が通過したことをセンサにより検知した場合は、電車が接近していることを判別し、検知していない場合は、まだ電車が接近していないことを判別し、これを接近情報に含めるようにしてもよい。これらの接近情報の取得方法は、上述した参照用接近情報を取得する際も同様である。
【0036】
このようにして新たに取得した画像情報と、電車の接近情報に基づいて、実際にその新たに画像情報と接近情報とを取得した時点における危険度を求める。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像情報がP12と同一かこれに類似するものである場合であって、その取得時点において得た接近情報が「下り電車、 15秒後」である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、「危険度60%」がw19、「危険度70%」が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のもっと高い「危険度60%」を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる「危険度70%」を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
【0037】
また、入力から伸びている連関度w1〜w12の例を以下の表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
この入力から伸びている連関度w1〜w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1〜w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1〜w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
【0040】
図4は、上述した参照用画像情報と、参照用接近情報に加えて、更に参照用横断頻度との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切内の危険度との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
【0041】
参照用横断頻度とは、踏切を横断する移動体の単位面積当たりの密度で数値化するようにしてもよいし、単位時間当たりにおける踏切を横断する移動体の数量を通じて数値化するようにしてもよい。このとき、移動体の横断速度も計測した上でこれをパラメータとして盛り込むようにしてもよい。参照用横断頻度は、時刻によって変化するため、参照用画像情報の撮影時点、参照用接近情報の取得時点との関係で対応付けられていてもよい。
【0042】
かかる場合において、連関度は、図4に示すように、参照用画像情報と、参照用接近情報と、参照用横断頻度との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a〜61eとして表現されることとなる。
【0043】
例えば、図4において、ノード61cは、参照用画像情報P12が連関度w3で、参照用接近情報「下り電車、30秒後」が連関度w7で、参照用横断頻度としての「横断頻度β(例えば、1分間当たりの移動体の平均移動量が6体)」が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用画像情報P13が連関度w5で、参照用接近情報「下り電車、30秒後」が連関度w8で、参照用横断頻度としての「横断頻度α(例えば、単位面積当たりの移動体が3体等)が連関度w10で連関している。
【0044】
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した画像情報と、電車の接近情報と、その撮影時点における当該踏切への横断頻度に基づいて、実際にその新たに画像情報と接近情報とを取得した時点における危険度を求める。ここでいう横断頻度は、実際に新たに取得した画像情報の撮影時点(何曜日、何時、何分)が分かれば、すでに記録されている参照用横断頻度から、その撮影時点のものを読み出すことで得るようにしてもよいし、その都度、横断頻度を測定するようにしてもよい。横断頻度は、例えば事前の3分間の横断頻度を計測することで得るようにしてもよい。
【0045】
この危険度を求める上で予め取得した図4に示す連関度を参照する。例えば、取得した画像が参照用画像情報P12に同一又は類似で、接近情報「下り電車、30秒後」で、取得した横断頻度が横断頻度βである場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、危険度30%が連関度w17で、また危険度70%が連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際にその新たに画像情報と接近情報とを取得した時点における危険度を求めていくことになる。
【0046】
図5は、上述した参照用画像情報と、参照用接近情報に加えて、更に参照用動線情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切内の危険度との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
【0047】
参照用動線情報とは、ある時間帯(例えば、一時点でもよいし、何時何分〜何時何分までの時間幅があるものでもよい。)における踏切内の移動体の動線を抽出したものである。この参照用動線情報を抽出する上では、上述した参照用画像情報を画像解析することにより、移動体動線を周知の手段により検知するものであってもよい。移動体の動線のパターンはベクトルや線図等を通じて画像上にて周知の手段によりパターン化されて記憶される。
【0048】
かかる場合において、連関度は、図5に示すように、参照用画像情報と、参照用接近情報と、参照用動線情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a〜61eとして表現されることとなる。
【0049】
例えば、図5において、ノード61cは、参照用画像情報P12が連関度w3で、参照用接近情報「下り電車、30秒後」が連関度w7で、参照用動線情報としての乗客の動線Wが、連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用画像情報P13が連関度w5で、参照用接近情報「下り電車、30秒後」が連関度w8で、参照用動線情報としての乗客の動線Vが連関度w10で連関している。
【0050】
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した画像情報と、電車の接近情報と、その画像情報と接近情報とを取得した時点の移動体の動線パターンを更に取得する。移動体の動線のパターンの抽出は、参照用乗客動線情報の抽出方法と同様である。
【0051】
この危険度を求める上で予め取得した図5に示す連関度を参照する。例えば、取得した画像が参照用画像情報P12に同一又は類似で、取得した接近情報が「下り電車、30秒後」で、取得した移動体の動線が動線Wである場合には、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、危険度30%が連関度w17で、また危険度70%が連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際にその新たに画像情報と接近情報とを取得した時点における危険度を求めていくことになる。
【0052】
図6は、上述した参照用画像情報と、参照用横断情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切内の危険度との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
【0053】
入力データとしては、このような参照用画像情報と、参照用横断情報が並んでいる。このような入力データとしての、参照用画像情報に対して、参照用横断情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。
【0054】
判別装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の危険度の判別を行う上で、参照用画像情報と、参照用横断頻度、並びにその場合の危険度がどの程度であったかのデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
【0055】
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用画像情報P11に対して、参照用横断頻度「横断頻度α」の組み合わせのノードであり、危険度60%の連関度がw15、危険度0%の連関度がw16となっている。
【0056】
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した画像情報と、その撮影時点における当該踏切への横断頻度に基づいて、実際にその新たに画像情報と接近情報とを取得した時点における危険度を求める。
【0057】
この危険度を求める上で予め取得した図6に示す連関度を参照する。例えば、取得した画像が参照用画像情報P11に同一又は類似で、取得した横断頻度が横断頻度αである場合、その組み合わせはノード61bが関連付けられており、このノード61bにおける出力との連関度から危険度を求めていくことになる。
【0058】
なお、上述した連関度では、参照用画像情報と参照用接近情報に加え、参照用動線情報、参照用横断頻度の何れかの組み合わせに対して形成される場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。参照用画像情報と参照用接近情報に加え、参照用動線情報、参照用横断頻度の何れか1以上の組み合わせに対して、上記連関度が関連付けられるものであってもよい。
【0059】
なお、上述した連関度では、参照用画像情報と参照用横断頻度に加え、参照用動線情報の組み合わせに対して、上記連関度が関連付けられるものであってもよい。また参照用画像情報に加えて音声情報も加味して判断するようにしてもよい。音声情報は、マイクロフォン等により検知される音声である。この音声情報は、参照用画像取得時と同様に検知して参照用音声情報として独立した入力パラメータとして連関度に関連付けられていてもよい。つまり、参照用画像情報と参照用接近情報に加え、更に参照用音声情報の組み合わせに対して、上記連関度が関連付けられるものであってもよい。かかる場合には、新たな危険度の判断において音声情報をマイクロフォンにて取得し、連関度を参照して危険度の判断を行っていくことになる。
【0060】
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
【0061】
なお、危険度は、0〜100%の百分率で記載されている場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。この危険度は、例えば、「危険性が高い」、「危険性が低い」の2段階で表現されていてもよい。かかる場合において連関度を形成する際には、危険性が高いか否か判断事例を分析する際に、参照用画像情報と参照用接近情報等との組み合わせを「危険性が高い」、「危険性が低い」の結果に紐づけて分析、判別していくことになる。これらの作業も人工知能により代替させてもよいことは勿論である。
【0062】
上述した構成からなる本発明によれば、踏切における危険度の判断を、特段の熟練を要することなく、少ない労力で容易に行うことが可能となる。また本発明によれば、この踏切における危険度の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
【0063】
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な物性や生成機構の探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した5段階以外に、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
【0064】
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて最も確からしい危険度を探索することで、踏切上において危険性が高くなる可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より確からしい危険度を優先的に表示することも可能となり、危険度が高くなることによる注意を促すこともできる。
【0065】
特により危険度が高い場合には、音声等を通じて移動体に注意を喚起したり、踏切に入ってくる電車に危険性が高いことを通知して自主的に停止を促すなどの処理動作を先行して行うことができ、乗客の安全を守ることができる。また本発明によれば、危険度の検出精度が高いため、むやみに電車を停止させることなく、本当に必要なケースのみに絞り電車を停止させる動作を行えばよいため、円滑な交通に悪影響を及ぼすことを防止することもできる。
【0066】
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
【0067】
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な危険度を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
【0068】
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また電鉄会社や駅等が独自に撮像したカメラ画像や独自に取得した接近情報等に基づいて、入力パラメータと、出力解(危険度)との関係性について新たな知見が発見された場合には、当該知見に応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
【0069】
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
【0070】
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報(参照用画像情報と参照用接近情報に加え、参照用動線情報、参照用横断頻度等)を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
【0071】
この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 踏切危険度判別システム
2 判別装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
【要約】
【課題】踏切内の電車との接触による危険度を事前に察知し、事故を未然に防止する。
【解決手段】踏切の危険度を判別するための踏切危険度判別プログラムにおいて、踏切内において撮影された参照用画像情報と、当該参照用画像情報の撮影時点における当該踏切への電車の参照用接近情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する踏切の危険度との3段階以上の連関度を予め取得する連関度取得ステップと、上記踏切において新たに危険度を判別する際に、新たに踏切内の画像を撮影することにより画像情報を取得するとともに、当該撮影時点における当該踏切への電車の接近情報を取得する情報取得ステップと、上記連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記情報取得ステップを介して取得した画像情報と電車の接近情報とに基づき、上記踏切内の危険度を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6