(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態のカプセルの製造装置は、内容物としての粉粒体を容器に充填し、この容器の開口にフィルム状の蓋材を貼り付けることによって、粉粒体を容器に密封したカプセルを製造する装置である。まず、このカプセルについて説明する。
なお、本実施形態では、カプセルの製造装置は、粉粒体を容器に充填しているが、粉体や液体などの他の内容物を容器に充填するように構成してもよい。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係るカプセルを示す斜視図である。
カプセルCは、
図1に示すように、粉粒体Pを充填する容器C1と、この容器C1の開口部に貼り付けることによって、粉粒体Pを密封するフィルム状の蓋材C2とを備えている。
容器C1は、有底筒状に形成されるとともに、頂部から底部に向かうにしたがって僅かに縮径するように形成された断面六角形状の胴体C11と、頂部に形成されたフランジC12とを有している。
蓋材C2は、容器C1の開口部を覆う六角形状の基部C21と、この基部C21の対向する2辺のそれぞれに形成された矩形状の耳部C22とを有している。
【0016】
なお、本実施形態では、容器C1は、断面六角形状の胴体C11を有しているが、断面四角形状などの他の断面形状の胴体を有していてもよい。また、容器C1は、フランジC12を有しているが、これを有していなくてもよい。さらに、蓋材C2は、矩形状の2つの耳部C22を有しているが、1つ、または3つ以上の耳部を有していてもよく、耳部を有していなくてもよい。要するに、本発明では、容器および蓋材は、どのような形状であってもよい。
【0017】
図2は、カプセルの製造装置を示す図である。具体的には、
図2は、カプセルの製造装置1を鉛直上方側から見た模式図である。なお、
図2では、鉛直上方向を+Z軸方向とし、このZ軸と直交する2軸をX,Y軸として説明する。以下の図面においても同様である。
カプセルの製造装置1は、
図2に示すように、複数の容器C1を収容したメインパレットMPを所定方向(+X軸方向)に搬送することによって、複数の容器C1を搬送するメインコンベア2を備えている。
【0018】
また、カプセルの製造装置1は、容器供給装置3と、容器移載装置4と、容器クリーニング装置5と、充填装置6と、充填チェック装置7と、フィルム供給装置8と、フィルムダイカット装置9と、フィルム移載装置10と、シール装置11と、フィルム分離装置12と、スクラップ排出装置13と、カプセル仕分装置14とを備え、これらの装置は、メインコンベア2の上流側から下流側に向かって配設されている。
なお、メインコンベア2および各装置3〜14は、ガラス板を嵌め込まれたフレームFLにて密閉された領域の内部に収納されている。作業者は、メインコンベア2および各装置3〜14の近傍にそれぞれ配設された扉を開くことによって、メインコンベア2および各装置3〜14のメンテナンス等を実施できる。
【0019】
容器供給装置3は、メインパレットMPと略同様の形状に形成されたダミーパレットDPに複数の容器C1を供給する。このダミーパレットDPについては後に詳述する(
図5参照)。
容器移載装置4は、容器供給装置3にてダミーパレットDPに供給された複数の容器C1を移載してメインパレットMPに収容する。この容器移載装置4にて複数の容器C1を移載されたメインパレットMPは、メインコンベア2にて搬送される。
【0020】
容器クリーニング装置5は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPに収容された容器C1を清掃することによって、容器C1に付着している粉塵などの異物を除去する。
充填装置6は、容器クリーニング装置5にて異物を除去した容器C1に粉粒体Pを充填する。
充填チェック装置7は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPに収容された容器C1に粉粒体Pが充填されているか否かを確認する。
【0021】
フィルム供給装置8は、フィルムダイカット装置9に蓋材C2を切り出すためのフィルムを供給する。
フィルムダイカット装置9は、フィルム供給装置8にて供給されたフィルムに蓋材C2を切り出すためのミシン目を形成するとともに、このフィルムをメインパレットMPと対応する大きさに切断する。
フィルム移載装置10は、フィルムダイカット装置9にて切断されたフィルムをメインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPに移載する。このとき、フィルム移載装置10は、フィルムに形成された蓋材C2の位置と、メインパレットMPに収容された容器C1の開口部の位置とを合せるようにしてフィルムを移載する。
【0022】
シール装置11は、フィルム移載装置10にてメインパレットMPに移載されたフィルムに形成された蓋材C2と、メインパレットMPに収容された容器C1の開口部とをシールして接着することによって、カプセルCに粉粒体Pを密封する。
フィルム分離装置12は、フィルムに形成された蓋材C2と、メインパレットMPに収容された容器C1の開口部とをシール装置11にてシールして接着した後、フィルムから蓋材C2を分離する。
【0023】
スクラップ排出装置13は、フィルム分離装置12にて蓋材C2を分離した後の残ったフィルム(スクラップ)をメインパレットMPから回収して排出する。
カプセル仕分装置14は、フィルム分離装置12にて蓋材C2を分離した後のカプセルCをメインパレットMPから取り出し、所定の個数ごとに仕分けてケースに収納する。
以下、カプセルの製造装置1を構成する各装置について順に説明する。
【0024】
〔メインコンベア〕
図3は、メインコンベアに用いられるメインパレットの上面図である。
メインコンベア2は、複数の容器C1を収容したメインパレットMPを所定方向(+X軸方向)に搬送することによって、複数の容器C1を搬送する。まず、このメインコンベア2に用いられるメインパレットMPについて説明する。
メインパレットMPは、
図3に示すように、矩形板状に形成された金属製のパレットである。このメインパレットMPは、上下面を貫通して形成されるとともに、容器C1を上面側から挿入して収容する複数の断面六角形状の収容部MP1を有している。換言すれば、収容部MP1は、容器C1の胴体C11と同様の断面形状に形成された穴であり、1つの容器C1を内部に収容することができる。
【0025】
具体的には、メインパレットMPは、長手方向(行方向)に沿って等間隔に10個の収容部MP1を配列しているとともに、短手方向(列方向)に沿って等間隔に5個の収容部MP1を配列している。換言すれば、メインパレットMPは、格子点状に50個の収容部MP1を有している。
なお、本実施形態では、メインパレットMPは、格子点状に50個の収容部MP1を有しているが、50とは異なる2以上の個数の収容部を有していればよい。また、本実施形態では、収容部は、格子点状に配列されているが、格子点状に配列していなくてもよく、その並び方は規則性を有していなくてもよい。
【0026】
ここで、容器C1の胴体C11の外径は、収容部MP1の内径よりも僅かに小さく形成されている。また、容器C1のフランジC12の外径は、収容部MP1の内径よりも僅かに大きく形成されている。
したがって、メインパレットMPの収容部MP1の内部に容器C1を収容すると、フランジC12は収容部MP1の外部に突出し、胴体C11は収容部MP1の内部に収容される。換言すれば、容器C1は、頂部を鉛直上方側に位置させるとともに、底部を鉛直下方側に位置させた一定の姿勢を取るようにして収容部MP1に収容され、これとは逆の姿勢を取るようにして収容部MP1に収容されることはない。
そして、前述したように、容器C1は、有底筒状に形成されるとともに、頂部から底部に向かうにしたがって僅かに縮径するように形成された断面六角形状の胴体C11を有しているので、収容部MP1に入り込みやすくなっている。
【0027】
また、メインパレットMPは、長手方向の端部のそれぞれに形成されるとともに、上方に向かって突出する2つの円柱状のピンMP2と、
図3左下側および
図3右上側の端部のそれぞれに上下面を貫通して形成された2つの断面円形の貫通孔MP3とを有している。これらの部位については後に詳述する。
【0028】
図4は、メインコンベアを示す図である。具体的には、
図4は、メインコンベア2を鉛直上方側から見た模式図である。
メインコンベア2は、
図4に示すように、複数の容器C1を収容したメインパレットMPを所定方向(+X軸方向)に搬送することによって、複数の容器C1を搬送する往路用コンベア21と、往路用コンベア21と平行に配設されるとともに、複数の容器C1を回収したメインパレットMPを所定方向と反対方向(−X軸方向)に搬送することによって、メインパレットMPを往路用コンベア21の上流側に搬送する復路用コンベア22とを備えている。
【0029】
往路用コンベア21は、Y軸まわりに回転自在に設けられるとともに、メインパレットMPの長手方向の両端部にそれぞれ当接するように設けられた複数のローラ21Aと、各ローラ21Aを回転させるモータ21Bとを備えている。この往路用コンベア21は、モータ21Bにて各ローラ21Aを回転させることによって、各ローラ21Aに載置されたメインパレットMPを+X軸方向に搬送する。
【0030】
復路用コンベア22は、Y軸まわりに回転自在に設けられるとともに、メインパレットMPの長手方向の両端部にそれぞれ当接するように設けられた複数のローラ22Aと、各ローラ22Aを回転させるモータ22Bとを備えている。この復路用コンベア22は、モータ22Bにて各ローラ22Aを回転させることによって、各ローラ22Aに載置されたメインパレットMPを−X軸方向に搬送する。
【0031】
また、復路用コンベア22は、メインパレットMPを搬送する途中に設けられるとともに、メインパレットMPを清掃するパレット清掃機構22Cを備えている。このパレット清掃機構22Cは、メインパレットMPを挟むようにしてメインパレットMPの鉛直上方側および鉛直下方側の2箇所にそれぞれ設けられたパレット清掃用吸引機22C1(鉛直上方側のパレット清掃用吸引機22C1のみ図示)と、各パレット清掃用吸引機22C1の内部に取り付けられるとともに、モータ(図示略)にて回転させられることによって、メインパレットMPの上面および下面に付着した粉粒体Pや異物などを擦り落とすブラシ(図示略)とを備えている。そして、パレット清掃機構22Cは、復路用コンベア22にて搬送されてきたメインパレットMPの上面および下面に付着した粉粒体Pや異物などをブラシにて擦り落とし、各パレット清掃用吸引機22C1にて吸引して除去することによって、メインパレットMPを清掃する。
【0032】
また、メインコンベア2は、復路用コンベア22にて往路用コンベア21の上流側に搬送されてきたメインパレットMPを往路用コンベア21に送り出す往路用送出機構23と、往路用コンベア21にて復路用コンベア22の上流側に搬送されてきたメインパレットMPを復路用コンベア22に送り出す復路用送出機構24とを備えている。
【0033】
往路用送出機構23は、X軸まわりに回転自在に設けられるとともに、メインパレットMPの中央部に当接するように設けられた複数のローラ23Aと、メインパレットMPの+Y軸方向側の側面に当接する送出用プレート23Bと、送出用プレート23BをY軸方向に沿って移動させる移動機構23Cとを備えている。この往路用送出機構23は、移動機構23Cにて送出用プレート23Bを−Y軸方向に移動させることによって、各ローラ23Aに載置されたメインパレットMPを往路用コンベア21に送り出す。
【0034】
復路用送出機構24は、X軸まわりに回転自在に設けられるとともに、メインパレットMPの中央部に当接するように設けられた複数のローラ24Aと、メインパレットMPの−Y軸方向側の側面に当接する送出用プレート24Bと、送出用プレート24BをY軸方向に沿って移動させる移動機構24Cとを備えている。この復路用送出機構24は、移動機構24Cにて送出用プレート24Bを+Y軸方向に移動させることによって、各ローラ24Aに載置されたメインパレットMPを復路用コンベア22に送り出す。
【0035】
したがって、メインコンベア2は、メインパレットMPを往路用コンベア21にて+X軸方向に搬送した後、復路用送出機構24にて復路用コンベア22に送り出し、復路用コンベア22にて−X軸方向に搬送した後、往路用送出機構23にて往路用コンベア21に再び送り出すので、メインパレットMPをZ軸まわりに回転させるように巡回させて搬送する。
【0036】
〔容器供給装置〕
図5は、容器供給装置に用いられるダミーパレットの上面図および断面図である。具体的には、
図5(A)は、ダミーパレットDPの上面図であり、
図5(B)は、ダミーパレットDPの中央を長手方向に沿って切断したAA断面図である。
容器供給装置3は、ダミーパレットDPに複数の容器C1を供給する装置である。まず、この容器供給装置3に用いられるダミーパレットDPについて説明する。
ダミーパレットDPは、
図5に示すように、四隅を面取りした矩形板状に形成された樹脂製のベースDPBと、ベースDPBの上面にネジ留めされて取り付けられたステンレス鋼製のプレートDPLとを有している。また、このプレートDPLの上面には、表面を滑らかにするための表面処理を施している。したがって、本実施形態では、ダミーパレットDPの上面には、表面を滑らかにするための表面処理が施されている。
【0037】
ここで、表面を滑らかにするための表面処理としては、例えば、ニダックス(登録商標)処理を採用することができるが、表面を滑らかにするための表面処理であれば、これ以外の処理を採用してもよい。
なお、本実施形態では、ダミーパレットDPの上面には、表面を滑らかにするための表面処理が施されているが、表面処理が施されていなくてもよい。
【0038】
ベースDPBは、上下面を貫通して形成されるとともに、容器C1を上面側から挿入して収容する複数の断面六角形状の収容部DP1を有している。換言すれば、収容部DP1は、容器C1の胴体C11と同様の断面形状に形成された穴であり、1つの容器C1を内部に収容することができる。
【0039】
具体的には、ベースDPBは、長手方向(行方向)に沿って等間隔に10個の収容部DP1を配列しているとともに、短手方向(列方向)に沿って等間隔に5個の収容部DP1を配列している。換言すれば、ベースDPBは、格子点状に50個の収容部DP1を有している。
なお、本実施形態では、ベースDPBは、格子点状に50個の収容部DP1を有しているが、50とは異なる2以上の個数の収容部を有していればよい。また、本実施形態では、収容部は、格子点状に配列されているが、格子点状に配列していなくてもよく、その並び方は規則性を有していなくてもよい。
【0040】
ここで、容器C1の胴体C11の外径は、収容部DP1の内径よりも僅かに小さく形成されている。また、容器C1のフランジC12の外径は、収容部DP1の内径よりも僅かに大きく形成されている。
したがって、ベースDPBの収容部DP1の内部に容器C1を収容すると、フランジC12は収容部DP1の外部に突出し、胴体C11は収容部DP1の内部に収容される。換言すれば、容器C1は、頂部を鉛直上方側に位置させるとともに、底部を鉛直下方側に位置させた一定の姿勢を取るようにして収容部DP1に収容され、これとは逆の姿勢を取るようにして収容部DP1に収容されることはない。
また、前述したように、容器C1は、有底筒状に形成されるとともに、頂部から底部に向かうにしたがって僅かに縮径するように形成された断面六角形状の胴体C11を有しているので、収容部DP1に入り込みやすくなっている。
【0041】
プレートDPLは、ベースDPBの収容部DP1と対応する位置にそれぞれ形成された断面円形状の貫通孔DP2を有している。各貫通孔DP2は、ダミーパレットDPの下面側から上面側に向かうにしたがって拡径するように形成されている。
したがって、ダミーパレットDPの収容部DP1は、貫通孔DP2を備え、この貫通孔DP2は、ダミーパレットDPの上面側に向かうにしたがって拡開する拡開部として機能する。
なお、本実施形態では、ダミーパレットDPの収容部DP1は、貫通孔DP2を備え、この貫通孔DP2は、ダミーパレットDPの下面側から上面側に向かうにしたがって拡径するように形成されているが、拡径するように形成されていなくてもよい。
【0042】
また、ダミーパレットDPは、長手方向の端部のそれぞれに形成されるとともに、ベースDPBおよびプレートDPLの上下面を貫通する2つの断面円形状の貫通孔DP3を有している。これらの部位については後に詳述する。
【0043】
図6は、ダミーパレットに複数の容器を供給する容器供給装置の側面図である。具体的には、
図6は、−Y軸方向側から容器供給装置3を見た図である。
容器供給装置3は、ダミーパレットDPの上面に形成された複数の収容部DP1のそれぞれに複数の容器C1を供給する。この容器供給装置3は、
図6に示すように、ダミーパレットDPを配置するための容器供給用配置台31と、この容器供給用配置台31を振動させることによって、ダミーパレットDPを振動させるパレット振動手段としての小型電磁フィーダ32と、容器供給用配置台31(ダミーパレットDPの配置位置)の上方に配設されるとともに、複数の容器C1を保持する保持手段としての容器供給用ホッパー33(33A,33B)とを備えている。
【0044】
また、容器供給装置3は、容器供給用ホッパー33の下方に設けられるとともに、複数の容器C1を貯留する貯留手段としての容器貯留槽34と、容器貯留槽34に貯留された複数の容器C1を搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させる容器搬送手段35とを備えている。
なお、本実施形態では、パレット振動手段として小型電磁フィーダ32を採用しているが、電磁式とは異なる他の方式の振動発生器を採用してもよい。要するに、本発明では、パレット振動手段は、ダミーパレットを振動させることができればよい。
【0045】
図7は、容器供給用ホッパーの近傍を拡大した側面図である。具体的には、
図7は、−Y軸方向側から容器供給用ホッパー33の近傍を拡大して見た図である。
容器供給用配置台31は、
図7に示すように、容器貯留槽34側(紙面左側)に向かうにしたがって下降するように傾斜し、2枚のダミーパレットDPを短手方向に沿って配置する第1の配置台31Aと、第1の配置台31Aの上方側に第1の配置台31Aと隣接して設けられるとともに、容器貯留槽34側(紙面左側)に向かうにしたがって下降するように傾斜し、2枚のダミーパレットDPを短手方向に沿って配置する第2の配置台31Bとを備えている。
【0046】
具体的には、各ダミーパレットDPは、紙面表裏方向を長手方向とし、紙面左右方向を短手方向として第1の配置台31Aおよび第2の配置台31Bに配置される。したがって、容器供給用配置台31は、互いに隣接して設けられた第1の配置台31A(第1の領域)および第2の配置台31B(第2の領域)を有し、第1の配置台31Aおよび第2の配置台31BのそれぞれにダミーパレットDPを配置する。
なお、本実施形態では、第1の配置台31Aおよび第2の配置台31Bは、2枚のダミーパレットDPを配置するように構成されているが、1枚のダミーパレットDPを配置するように構成されていてもよく、3枚以上の複数のダミーパレットDPを配置するように構成されていてもよい。
【0047】
小型電磁フィーダ32は、第1の配置台31Aの下方に配設されるとともに、第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを振動させる小型電磁フィーダ32Aと、第2の配置台31Bの下方に配設されるとともに、第2の配置台31Bに配置された2枚のダミーパレットDPを振動させる小型電磁フィーダ32Bとを備えている。
【0048】
容器供給用ホッパー33は、複数の容器C1を第1の配置台31Aに配置されたダミーパレットDPに向かって落下させる容器供給用ホッパー33A(第1の保持手段)と、複数の容器C1を第2の配置台31Bに配置されたダミーパレットDPに向かって落下させる容器供給用ホッパー33B(第2の保持手段)と、容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPの短手方向と平行に配設されるとともに、容器供給用配置台31の傾斜と同様に傾斜して容器供給用配置台31の上方に配設されたレール部材33Cとを備えている。
【0049】
なお、本実施形態では、容器供給装置3は、容器供給用ホッパー33Aおよび容器供給用ホッパー33Bの2つの容器供給用ホッパー33を備えていた。これに対して、容器供給装置は、1つの容器供給用ホッパーを備えていてもよく、3つ以上の複数の容器供給用ホッパーを備えていてもよい。要するに、容器供給装置は、容器供給用配置台の上方に配置されるとともに、複数の容器を保持する保持手段を備えていればよい。
【0050】
レール部材33Cは、ダミーパレットDPの長手方向の両側にそれぞれ設けられている(図示略)。また、レール部材33Cは、下端部(紙面左側端部)に取り付けられるとともに、第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出するパレット送出手段33C1と、上端部(紙面右側端部)に取り付けられるとともに、容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPの上面に沿って容器貯留槽34側に空気を吐出するコンプレッサ33C2とを備えている。
【0051】
図8は、容器供給用ホッパーを更に拡大して見た図である。
容器供給用ホッパー33は、
図8に示すように、レール部材33Cに沿って進退自在に設けられたスライダ331と、スライダ331に取り付けられるとともに、複数の容器C1を保持する本体部332と、本体部332に取り付けられるガイド部材333とを備えている。
【0052】
スライダ331は、レール部材33Cの上面を転動する車輪(図示略)を備え、その内部に設けられたモータ(図示略)の駆動力によって車輪を回転させてレール部材33Cに沿って移動し、本体部332は、このスライダ331の移動に伴ってレール部材33Cに沿って移動する。したがって、レール部材33Cおよびスライダ331は、容器供給用ホッパー33A,33Bを所定方向(ダミーパレットDPの短手方向)に沿って移動させる本発明の容器供給用移動手段として機能する。
なお、本実施形態では、容器供給装置3は、容器供給用移動手段を備えているが、これを備えていなくてもよい。
【0053】
本体部332は、底面を構成するホッパーコンベア332Aと、本体部332の紙面右側の側面を除く3つの側面を構成するカバー332Bとを備え、ホッパーコンベア332Aおよびカバー332Bにて形成される空間内に複数の容器C1を保持する。
ホッパーコンベア332Aは、本体部332に取り付けられたモータ332A1の駆動力によって搬送路を本体部332の上流側(紙面左側)から下流側(紙面右側)に向かって移動させる。これによって、本体部332に収容された複数の容器C1は、本体部332の上流側から下流側に向かって移動することになる。
ここで、カバー332Bは、本体部332の下流側の側面を構成していないので、ホッパーコンベア332Aの搬送路を本体部332の上流側から下流側に向かって移動させると、複数の容器C1は、ホッパーコンベア332Aにて搬送された後、本体部332の下流側から落下していくことになる。
【0054】
ガイド部材333は、本体部332に紙面表裏方向の軸を中心として回動自在に取り付けられるとともに、本体部332に設けられたシリンダ(図示略)の駆動力によって回動する。具体的には、ガイド部材333は、先端を上方に位置させた容器保持位置(図中二点鎖線)と、先端を下方に位置させたガイド位置(図中実線)との2つの位置のいずれかに回動して停止する。
なお、本実施形態では、容器供給用ホッパー33は、ガイド部材333を備えているが、これを備えていなくてもよい。要するに、本発明では、保持手段は、複数の容器をダミーパレットの上面に向かって落下させることができればよい。
【0055】
容器保持位置では、ガイド部材333は、先端側に向かうにしたがって上昇するように傾斜しているので、ホッパーコンベア332Aおよびカバー332Bと協働することによって有底筒状の空間を形成し、複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させないようにする。換言すれば、ガイド部材333を容器保持位置に回動して停止させた状態では、ガイド部材333は、本体部332の下流側の側面を構成する。
ガイド位置では、ガイド部材333は、先端側に向かうにしたがって下降するように傾斜しているので、複数の容器C1は、ホッパーコンベア332Aにて搬送された後、ガイド部材333の上面を滑って本体部332の下流側から落下していくことになる。
【0056】
なお、本実施形態では、ガイド部材333は、先端を上方に位置させた容器保持位置と、先端を下方に位置させたガイド位置との2つの位置のいずれかに回動して停止することができるように構成されているが、回動することができるように構成されていなくてもよい。この場合には、ガイド部材333は、ガイド位置に固定されていればよい。
【0057】
図9は、ダミーパレットの収容部と、ガイド部材との関係を示す図である。具体的には、
図9(A)は、ダミーパレットDPおよびガイド部材333を上方側から見た図であり、
図9(B)は、
図9(A)の紙面左右方向に沿ってガイド部材333を切断した断面を示す図である。また、
図9(A)は、ガイド部材333をガイド位置に回動して停止させた状態を示す図である。
ガイド部材333は、
図8および
図9に示すように、本体部332に取り付けられた基端部からダミーパレットDP側の先端部に向かうにしたがって下降するように傾斜するレール状に形成された10個のレール部333Aを有し、各レール部333Aを一体的に形成して1つの部材としている。
【0058】
各レール部333Aは、ダミーパレットDPの長手方向に沿って等間隔に配列された10個の収容部DP1と対応させて設けられている。また、各レール部333Aは、ダミーパレットDPの各収容部DP1の中心に向かって容器C1を滑らせて案内するV字状の溝部333A1を有している。具体的には、各レール部333Aは、ダミーパレットDPの短手方向と平行な方向に沿って設けられるとともに、その溝部333A1は、その最深部を収容部DP1の中心の鉛直上方に位置させるように形成されている(図中一点鎖線)。したがって、ガイド部材333は、ダミーパレットDPの収容部DP1の中心に向かって容器C1を落下させるようにガイドする。
【0059】
なお、本実施形態では、ガイド部材333は、本体部332に取り付けられた基端部からダミーパレットDP側の先端部に向かうにしたがって下降するように傾斜するレール状に形成されるとともに、ダミーパレットDPの各収容部DP1の中心に向かって容器C1を滑らせて案内するV字状の溝部333A1を有しているが、例えば、トンネル状などの他の形状に形成されていてもよい。要するに、本発明では、ガイド部材は、ダミーパレットの収容部の中心に向かって容器を落下させるようにガイドすればよい。
【0060】
また、各レール部333Aは、容器C1を案内する方向に沿ってダミーパレットDP側の先端から突出して設けられるとともに、溝部333A1の両側に設けられる一対の突出片333A2を備えている。この一対の突出片333A2の間隔は、ダミーパレットDP側の先端に向かうにしたがって広くなっている。そして、その先端の間隔は、容器C1の胴体C11の外径よりも広く、容器C1のフランジC12の外径よりも狭くなっている。
【0061】
なお、本実施形態では、一対の突出片333A2の間隔は、ダミーパレットDP側の先端に向かうにしたがって広くなっているが、基端から先端まで一定の間隔であってもよい。
また、本実施形態では、ガイド部材333は、一対の突出片333A2を備えているが、これを備えていなくてもよい。
【0062】
図10は、容器貯留槽および容器搬送手段を示す側面図である。具体的には、
図10は、容器貯留槽34および容器搬送手段35を−Y軸方向側から見た図である。
容器貯留槽34は、
図10に示すように、容器C1を投入するために鉛直上方側に形成された開口を覆う貯留カバー341と、容器供給用ホッパー33にてダミーパレットDPの上面に落下させた複数の容器C1のうち、ダミーパレットDPの収容部DP1に収容されなかった複数の容器C1を回収する回収口342と、回収口342の下方に形成されるとともに、その内部に貯留している容器C1を搬出する搬出口343とを備えている。
【0063】
容器搬送手段35は、容器貯留槽34の紙面右側に設けられるとともに、容器貯留槽34に貯留された複数の容器C1を搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させるバケット機構351と、容器貯留槽34からバケット機構351まで複数の容器C1を搬送するベルトコンベア352とを備えている。
なお、本実施形態では、容器搬送手段35は、バケット機構351と、ベルトコンベア352とを備えているが、これとは異なる構成であってもよい。要するに、本発明では、容器搬送手段は、貯留手段に貯留された複数の容器を搬送することによって、保持手段に保持させることができればよい。
【0064】
バケット機構351は、バケット351Aと、昇降機351Bと、保持用コンベア351Cと、振分手段351Dとを備えている。
バケット351Aは、容器貯留槽34側に向かうにしたがって下降するように傾斜するとともに、開閉自在に構成された底面部351A1を有する有底角筒状に形成されている。バケット351Aは、この底面部351A1を閉塞することによって、その内部に複数の容器C1を格納し、この底面を開放することによって、その内部に格納された複数の容器C1を送出する。ここで、
図10は、バケット351Aの底面部351A1を開放した状態を示している。
【0065】
昇降機351Bは、バケット351Aを鉛直上下方向に沿って昇降させることによって、容器貯留槽34の高さ位置(具体的には、ベルトコンベア352の搬送路の上面よりもバケット351Aの上方側の開口が下になる位置)と、容器供給用ホッパー33の高さ位置との間を往復する。ここで、
図10は、昇降機351Bにてバケット351Aを容器供給用ホッパー33の高さ位置に上昇させた状態を示している。
【0066】
保持用コンベア351Cは、バケット351Aにて送出された複数の容器C1を搬送路351C1に載置し、この搬送路351C1をモータ351C2にて上流側(紙面右側)から下流側(紙面左側)に向かって移動させて複数の容器C1を搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させる。具体的には、搬送路351C1に載置された複数の容器C1は、保持用コンベア351Cの下流側から容器供給用ホッパー33に向かって落下する。
なお、本実施形態では、バケット機構351は、保持用コンベア351Cを備え、この保持用コンベア351Cは、複数の容器C1を搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させていた。これに対して、バケット機構351は、例えば、複数の容器C1を押し出す等の他の機構によって、容器供給用ホッパー33に保持させてもよい。
【0067】
また、保持用コンベア351Cは、搬送路351C1の鉛直上方側に所定の間隔を隔てて設けられた矩形板状のゲート351C3を備えている。このゲート351C3は、搬送路351C1の全幅にわたって配設されている。換言すれば、保持用コンベア351Cは、複数の容器C1を導入する所定面積の入口を有している。
なお、本実施形態では、保持用コンベア351Cは、矩形板状のゲート351C3を備えているが、これを有していなくてもよい。
【0068】
ゲート351C3は、その上方側の端部にY軸方向に沿ってピン351C4を挿入することによって、保持用コンベア351Cに取り付けられているので、Y軸まわりに搖動自在となっている。したがって、ゲート351C3は、複数の容器C1の通過に際し、その下端を搖動させることができる。
なお、本実施形態では、ゲート351C3は、複数の容器C1の通過に際し、その下端を搖動させることができるように保持用コンベア351Cに取り付けられているが、その下端を搖動させることができるように取り付けられていなくてもよい。
【0069】
振分手段351Dは、X軸方向に沿って突没自在に設けられるとともに、保持用コンベア351Cの下流側から容器供給用ホッパー33に向かって落下してきた複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aまたは容器供給用ホッパー33Bに振り分けて保持させる。具体的には、振分手段351Dは、容器供給用ホッパー33A側に突出することによって(図中実線)、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Bに保持させる第1の経路と、容器供給用ホッパー33B側に没入することによって(図中二点鎖線)、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aに保持させる第2の経路とを有し、第1の経路および第2の経路を切り替えることによって、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aまたは容器供給用ホッパー33Bに振り分けて保持させる。
【0070】
なお、本実施形態では、バケット機構351は、振分手段351Dを備え、この振分手段351Dは、第1の経路および第2の経路を切り替えることによって、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aまたは容器供給用ホッパー33Bに振り分けて保持させていた。これに対して、振分手段は、例えば、保持用コンベア351Cの下流側から容器供給用ホッパー33に向かって落下してきた複数の容器C1を半数ごとに分割して容器供給用ホッパー33Aまたは容器供給用ホッパー33Bに同時に振り分けて保持させる等の他の機構を採用してもよい。要するに、振分手段は、複数の容器を第1の保持手段および第2の保持手段に振り分けて保持させることができればよい。
【0071】
図11は、容器供給装置の容器供給用配置台の周辺を上方から見た状態を示す模式図である。具体的には、
図11は、容器供給装置の容器供給用配置台の周辺を+Z軸方向側から見た状態を模式的に示す図である。
また、容器供給装置3は、
図11に示すように、ダミーパレットDPを搬送することによって、容器供給用配置台31に対して搬入・搬出するパレット搬送手段36を備えている。このパレット搬送手段36は、容器供給用配置台31の+Y軸方向側に配設された上流側パレットコンベア361およびプッシャー362と、容器供給用配置台31の−Y軸方向側に配設されたプラー363および下流側パレットコンベア364と、容器供給用配置台31の+X軸方向側に配設された循環パレットコンベア365とを備えている。
【0072】
上流側パレットコンベア361は、容器供給用配置台31と隣り合って+Y軸方向側に設けられたダミーパレットDPの搬入待機位置W1にダミーパレットDPを搬送する。
プッシャー362は、上流側パレットコンベア361にてダミーパレットDPの搬入待機位置W1に搬送されたダミーパレットDPを容器供給用配置台31に向かって押し出す。
プラー363は、容器供給用配置台31と隣り合って−Y軸方向側に設けられたダミーパレットDPの搬出待機位置W2まで第2の配置台31Bに配置された2枚のダミーパレットDPを引き出す。
【0073】
下流側パレットコンベア364は、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2からダミーパレットDPを搬送する。
循環パレットコンベア365は、下流側パレットコンベア364の終点位置に到着したダミーパレットDPを上流側パレットコンベア361の始点位置まで搬送することによって、ダミーパレットDPを循環させる。
【0074】
なお、パレット搬送手段36は、上流側パレットコンベア361と、プッシャー362と、プラー363と、下流側パレットコンベア364と、循環パレットコンベア365とを備えた前述の構成とは異なる構成であってもよい。例えば、パレット搬送手段は、作業者の手作業によって、ダミーパレットの配置位置に対してダミーパレットを搬入・搬出してもよい。要するに、本発明では、パレット搬送手段は、ダミーパレットの配置位置に対して搬入・搬出することができればよい。
【0075】
図12は、上流側パレットコンベアの周辺を示す拡大図である。具体的には、
図12(A)は、上流側パレットコンベア361の周辺を+Z軸方向側から見た図であり、
図12(B)は、上流側パレットコンベア361の周辺を+Y軸方向側から見た図である。
上流側パレットコンベア361は、
図11および
図12に示すように、ダミーパレットDPの搬入待機位置W1に向かって(紙面右方向に向かって)移動する搬送路361Aと、搬送路361Aの移動方向と平行に設けられるとともに、搬送路361Aの両側に設けられた一対のガイドレール361Bとを備えている。この一対のガイドレール361Bの間隔は、ダミーパレットDPの長手方向の長さよりも僅かに長く設定されている。ここで、ダミーパレットDPの搬入待機位置W1では、搬送路361Aは、容器供給用配置台31と同様に傾斜している(
図12(B)参照)。
【0076】
プッシャー362は、
図12に示すように、ダミーパレットDPの側面に当接する当接部362Aと、当接部362AをY軸方向に沿って進退させる進退機構362Bとを備えている。このプッシャー362は、進退機構362Bにて当接部362Aを−Y軸方向側に向かって進出させることによって、上流側パレットコンベア361にてダミーパレットDPの搬入待機位置W1に搬送されたダミーパレットDPを第1の配置台31Aに向かって押し出す。
【0077】
図13は、下流側パレットコンベアの周辺を示す拡大図である。具体的には、
図13(A)は、下流側パレットコンベア364の周辺を+Z軸方向側から見た図であり、
図13(B)は、下流側パレットコンベア364の周辺を−Y軸方向側から見た図である。
プラー363は、
図13に示すように、ダミーパレットDPに形成された2つの貫通孔DP3(
図5参照)のうち、−Y軸方向側に形成された貫通孔DP3に挿入するピン363Aと、ピン363AをY軸方向に沿って進退させる進退機構363Bとを備えている。このプラー363は、進退機構363Bにてピン363Aを+Y軸方向側に向かって進出させた後、ダミーパレットDPの貫通孔DP3に挿入し、進退機構363Bにてピン363Aを−Y軸方向側に向かって後退させることによって、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2まで第2の配置台31Bに配置された2枚のダミーパレットDPを引き出す。
【0078】
下流側パレットコンベア364は、
図11および
図13に示すように、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2から紙面右方向に向かって移動する搬送路364Aと、プラー363にてダミーパレットDPの搬出待機位置W2まで引き出されたダミーパレットDPを搬送路364Aに向かって押し出すプッシャー364Bと、搬送路364Aの移動方向と平行に設けられるとともに、搬送路364Aの両側に設けられた一対のガイドレール364Cとを備えている。この一対のガイドレール364Cの間隔は、ダミーパレットDPの長手方向の長さよりも僅かに長く設定されている。ここで、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2では、搬送路364Aは、容器供給用配置台31と同様に傾斜している(下図参照)。
【0079】
また、下流側パレットコンベア364は、
図13に示すように、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2の状態を容器供給用配置台31と同様に傾斜させた状態と、水平にした状態とに切り替える切替機構364Dを備えている。
切替機構364Dは、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2を有する台座364D1と、台座364D1をY軸まわりに回動自在に支持する台座支持部364D2とを備えている。この切替機構364Dは、モータ(図示略)の駆動力によって台座364D1をY軸まわりに回動させることによって、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2の状態を容器供給用配置台31と同様に傾斜させた状態と、水平にした状態とに切り替える。
【0080】
循環パレットコンベア365は、
図11に示すように、ダミーパレットDPを載置するとともに、+Y軸方向に向かって移動することによって、下流側パレットコンベア364の終点位置から上流側パレットコンベア361の始点位置まで搬送する搬送路365Aと、搬送路365Aの終点位置に到着したダミーパレットDPの+X軸方向側の側面に当接するプレート365Bと、プレート365BをX軸方向に沿って進退させる進退機構365Cとを備えている。この循環パレットコンベア365は、進退機構365Cにてプレート365Bを−X軸方向に向かって進出させることによって、上流側パレットコンベア361の始点位置に到着したダミーパレットDPを上流側パレットコンベア361に送り出す。
【0081】
図14は、容器供給装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
さらに、容器供給装置3は、
図14に示すように、この容器供給装置3の全体を制御する容器供給用制御手段37を備えている。
容器供給用制御手段37は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する。この容器供給用制御手段37は、容器搬送部371と、容器供給部372と、パレット搬送部373とを備えている。
【0082】
容器搬送部371は、容器投入部371Aと、投入停止部371Bと、容器移動部371Cとを備え、容器搬送手段35を制御して容器貯留槽34に貯留された複数の容器C1を搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させる。
以下、容器搬送部371を構成する各部371A〜371Cの機能について詳細に説明する。
【0083】
図15は、バケットの内部に複数の容器を投入している状態を示す図である。
容器投入部371Aは、
図15に示すように、バケット351Aを容器貯留槽34の高さ位置に移動させた後(図中下向矢印)、バケット351Aの底面部351A1を閉塞する。そして、容器投入部371Aは、ベルトコンベア352に搬送路の移動を開始させることによって(図中右向矢印)、ベルトコンベア352にて搬送される複数の容器C1をバケット351Aの内部に投入する。
ここで、ベルトコンベア352は、容器貯留槽34に貯留された複数の容器C1を導入する所定面積の入口(容器貯留槽34の搬出口343)を有しているので、バケット351Aに投入される単位時間あたりの容器C1の量を一定にすることができる。
【0084】
投入停止部371Bは、ベルトコンベア352に搬送路の移動を開始させた後、所定の時間が経過したときに、ベルトコンベア352に搬送路の移動を停止させる。換言すれば、投入停止部371Bは、バケット351Aの内部に一定量の複数の容器C1を投入したときに、ベルトコンベア352に搬送路の移動を停止させることによって、複数の容器C1のバケット351Aへの投入を停止する。
【0085】
なお、本実施形態では、投入停止部371Bは、ベルトコンベア352に搬送路の移動を開始させた後、所定の時間が経過したときに、ベルトコンベア352に搬送路の移動を停止させることによって、複数の容器C1のバケット351Aへの投入を停止していた。これに対して、例えば、投入停止部は、センサにて複数の容器C1がバケット351Aの床面に接触したことを検知した後、所定の時間が経過したときに、ベルトコンベア352に搬送路の移動を停止させることによって、複数の容器C1のバケット351Aへの投入を停止してもよい。また、例えば、投入停止部は、バケットに投入された複数の容器の重量を計測し、所定の重量に達したときに、ベルトコンベア352に搬送路の移動を停止させることによって、複数の容器C1のバケットへの投入を停止してもよい。要するに、本発明では、投入停止部は、バケットの内部に一定量の複数の容器を投入したときに、ベルトコンベアに搬送路の移動を停止させることによって、複数の容器のバケットへの投入を停止すればよい。
【0086】
図16は、バケットを上昇させた状態を示す図である。
投入停止部371Bにて複数の容器C1のバケット351Aへの投入を停止した後、容器移動部371Cは、
図16に示すように、昇降機351Bにてバケット351Aを容器供給用ホッパー33の高さ位置に上昇させる(図中上向矢印)。
【0087】
そして、容器移動部371Cは、
図10に示すように、バケット351Aの底面部351A1を開放することによって、バケット351Aに格納された複数の容器C1を保持用コンベア351Cの搬送路351C1に載置する。
また、容器移動部371Cは、モータ351C2を駆動することによって、搬送路351C1を上流側から下流側に向かって移動させて複数の容器C1を搬送するとともに、振分手段351Dを突没させることによって、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aまたは容器供給用ホッパー33Bに振り分けて保持させる。
【0088】
ここで、保持用コンベア351Cは、複数の容器C1を導入する所定面積の入口(ゲート351C3)を備えているので、容器供給用ホッパー33に落下する単位時間あたりの容器C1の量を一定にすることができる。
なお、ゲート351C3は、複数の容器C1の通過に際し、その下端を搖動させることができるように配設されているので、複数の容器C1が変形してしまうことを抑制することができる。
【0089】
具体的には、容器移動部371Cは、振分手段351Dを容器供給用ホッパー33A側に突出させて第1の経路に切り替えることによって、保持用コンベア351Cの搬送路351C1に載置された複数の容器C1の約半数を容器供給用ホッパー33Bに保持させる。その後、容器移動部371Cは、振分手段351Dを容器供給用ホッパー33B側に没入させて第2の経路に切り替えることによって、保持用コンベア351Cの搬送路351C1に載置された複数の容器C1の残り約半数を容器供給用ホッパー33Aに保持させる。
【0090】
このように、容器搬送部371は、容器搬送手段35を制御して容器貯留槽34に貯留された複数の容器C1を搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させる。また、本実施形態では、容器搬送手段35は、容器供給用ホッパー33に一定量の複数の容器C1を保持させている。
【0091】
容器供給部372は、
図14に示すように、ホッパー駆動部372Aと、パレット振動部372Bと、空気吐出部372Cとを備え、小型電磁フィーダ32および容器供給用ホッパー33を制御してダミーパレットDPの上面に形成された複数の収容部DP1のそれぞれに複数の容器C1を供給する。
以下、容器供給部372を構成する各部372A〜372Cの機能について詳細に説明する。
【0092】
図17は、ガイド部材を容器保持位置に回動させた状態を示す図である。
ホッパー駆動部372Aは、
図17に示すように、ガイド部材333をガイド位置から容器保持位置に回動させることによって(図中上向矢印)、保持用コンベア351Cの下流側から容器供給用ホッパー33に向かって落下してきた複数の容器C1を容器供給用ホッパー33に保持させる。
そして、ホッパー駆動部372Aは、
図7に示すように、ガイド部材333を容器保持位置からガイド位置に回動させるとともに、ホッパーコンベア332A(
図8参照)の搬送路を本体部332の上端側から下端側に向かって移動させる。これによって、複数の容器C1は、ガイド部材333の上面を滑って本体部332の下端側から落下していくことになる。
【0093】
図18は、容器供給用ホッパーの本体部をレール部材に沿って移動させた状態を示す図である。
また、ホッパー駆動部372Aは、
図18に示すように、複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させているときに、スライダ331をレール部材33Cに沿って移動させることによって、本体部332をレール部材33Cに沿って容器貯留槽34側に移動させる。
ここで、レール部材33Cは、容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPの短手方向と平行に配設されているので、ダミーパレットDPは、レール部材33Cおよびスライダ331にて本体部332を移動させる方向(所定方向)に沿って並ぶように形成された複数の収容部DP1を有している。
そして、ホッパー駆動部372Aは、レール部材33Cおよびスライダ331にて本体部332を移動させているときに、本体部332に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させている。
【0094】
パレット振動部372Bは、ホッパー駆動部372Aにて複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させているときに、小型電磁フィーダ32にて容器供給用配置台31を振動させることによって、ダミーパレットDPを振動させる。
したがって、容器供給部372は、小型電磁フィーダ32にてダミーパレットDPを振動させているときに、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させる。
【0095】
ここで、小型電磁フィーダ32は、容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPを振動させる第1の振動状態と、第1の振動状態よりも弱く容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPを振動させる第2の振動状態とを有している。
そして、パレット振動部372Bは、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させているときに小型電磁フィーダ32を第1の振動状態から第2の振動状態に切り替える。換言すれば、パレット振動部372Bは、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させているときに小型電磁フィーダ32の振動を弱くする。
【0096】
なお、本実施形態では、小型電磁フィーダ32は、第1の振動状態と、第1の振動状態よりも弱く容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPを振動させる第2の振動状態とを有し、パレット振動部372Bは、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させているときに小型電磁フィーダ32を第1の振動状態から第2の振動状態に切り替えていたが、このように切り替えなくてもよい。
【0097】
容器供給部372にてダミーパレットDPの上面に落下させた複数の容器C1は、ダミーパレットDPの振動によって転動しながらダミーパレットDPの各収容部DP1に入り込んでいくことになる。
これに対して、容器供給用配置台31は、容器貯留槽34側に向かうにしたがって下降するように傾斜しているので、容器供給部372にてダミーパレットDPの上面に落下させた複数の容器C1のうち、ダミーパレットDPの収容部DP1に収容されなかった複数の容器C1は、容器貯留槽34に自由落下していくことになる。したがって、本実施形態では、容器供給用配置台31は、容器貯留槽34側に向かうにしたがって下降するようにダミーパレットDPを傾斜させることによって、複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させる落下手段として機能する。
【0098】
空気吐出部372Cは、ホッパー駆動部372Aにて複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させた後、コンプレッサ33C2に空気を吐出させる。これによれば、容器供給部372にてダミーパレットDPの上面に落下させた複数の容器C1のうち、ダミーパレットDPの収容部DP1に収容されなかった複数の容器C1は、吹き飛ばされて容器貯留槽34に落下していくことになる。したがって、本実施形態では、コンプレッサ33C2は、ダミーパレットDPの上面に沿って容器貯留槽34側に空気を吐出することによって、複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させる落下手段として機能する。
【0099】
ここで、小型電磁フィーダ32は、第2の振動状態よりも弱く容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPを振動させる第3の振動状態を有している。
そして、パレット振動部372Bは、コンプレッサ33C2にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させるときに小型電磁フィーダ32を第2の振動状態から第3の振動状態に切り替える。換言すれば、パレット振動部372Bは、コンプレッサ33C2にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させるときに小型電磁フィーダ32の振動を更に弱くする。
【0100】
なお、本実施形態では、小型電磁フィーダ32は、第2の振動状態と、第2の振動状態よりも弱く容器供給用配置台31に配置されたダミーパレットDPを振動させる第3の振動状態とを有し、パレット振動部372Bは、コンプレッサ33C2にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させるときに小型電磁フィーダ32を第2の振動状態から第3の振動状態に切り替えていたが、このように切り替えなくてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、容器貯留槽34側に向かうにしたがって下降するようにダミーパレットDPを傾斜させることによって、複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させる容器供給用配置台31と、ダミーパレットDPの上面に沿って容器貯留槽34側に空気を吐出することによって、複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させるコンプレッサ33C2とを落下手段として採用しているが、いずれか一方のみを採用してもよい。また、落下手段は、例えば、ダミーパレットを振動させることなどによって、複数の容器を貯留手段に落下させるようにしてもよい。要するに、本発明では、落下手段は、保持手段にてダミーパレットの上面に向かって落下させた複数の容器のうち、ダミーパレットの収容部に収容されなかった複数の容器を貯留手段に落下させることができればよい。
【0102】
このように、容器供給用制御手段37は、容器搬送手段35にて複数の容器C1を容器供給用ホッパー33に保持させた後、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させるとともに、落下手段にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させることによって、複数の容器C1を循環させて再利用している。
また、前述したように、容器搬送手段35は、容器供給用ホッパー33に一定量の複数の容器C1を保持させているので、複数の容器C1を循環させる一回のサイクルに際して容器供給用ホッパー33に一定量の複数の容器C1を保持させている。
なお、本実施形態では、容器搬送手段35は、複数の容器C1を循環させる一回のサイクルに際して容器供給用ホッパー33に一定量の複数の容器C1を保持させているが、一定量の複数の容器C1を保持させなくてもよい。
【0103】
パレット搬送部373は、
図14に示すように、パレット搬出部373Aと、パレット引出部373Bと、パレット送出部373Cと、パレット押出部373Dと、パレット搬入部373Eとを備え、パレット搬送手段36を制御してダミーパレットDPを搬送することによって、容器供給用配置台31に対してダミーパレットDPを搬入・搬出する。
以下、パレット搬送部373を構成する各部373A〜373Eの機能について詳細に説明する。
【0104】
図19は、ダミーパレットをダミーパレットの搬出待機位置から搬送した状態を示す模式図である。
パレット搬出部373Aは、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2にダミーパレットDPが配置されると、
図19に示すように、このダミーパレットDPをプッシャー364Bにて搬送路364Aに向かって押し出すことによって、搬送路364Aに2枚のダミーパレットDPを載置する。そして、パレット搬出部373Aは、下流側パレットコンベア364の搬送路364A上にダミーパレットDPが載置されると、下流側パレットコンベア364にダミーパレットDPを搬送させる(図中右向矢印)。
なお、下流側パレットコンベア364は、ガイドレール364CにてダミーパレットDPをガイドすることによって、ダミーパレットDPの短手方向と、搬送路364Aの移動方向とを平行とするようにしてダミーパレットDPを搬送する。
【0105】
その後、パレット搬出部373Aは、下流側パレットコンベア364の終点位置にダミーパレットDPが配置されると、このダミーパレットDPを循環パレットコンベア365にて上流側パレットコンベア361の始点位置まで搬送し、上流側パレットコンベア361の始点位置にダミーパレットDPが配置されると、このダミーパレットDPをプレート365Bにて上流側パレットコンベア361に向かって送り出す。
【0106】
図20は、ダミーパレットを第2の配置台から引き出した状態を示す模式図である。
パレット引出部373Bは、
図20に示すように、第2の配置台31Bに配置された2枚のダミーパレットDPをプラー363にて引き出すことによって、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2にダミーパレットDPを配置する。したがって、プラー363および下流側パレットコンベア364は、第2の領域に配置されたパレットを搬出するパレット搬出手段として機能する。
なお、本実施形態では、プラー363および下流側パレットコンベア364をパレット搬出手段として採用しているが、これ以外の構成を採用してもよい。要するに、パレット搬出手段は、第2の領域に配置されたパレットを搬出することができればよい。
【0107】
図21は、ダミーパレットを第2の配置台に送出した状態を示す模式図である。
パレット送出部373Cは、
図21に示すように、パレット送出手段33C1にて第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出する。
具体的には、パレット送出手段33C1は、第1の配置台31Aに配置されたダミーパレットDPの−X軸方向側の側面に当接するプレートを備え、このプレートを+X軸方向側に向かって移動させることによって、第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出する。
【0108】
なお、本実施形態では、パレット送出手段33C1は、プレートを移動させることによって、第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出する構成を採用しているが、これ以外の構成を採用してもよい。要するに、パレット送出手段は、第1の領域に配置されたパレットを第2の領域に送出することができればよい。
【0109】
図22は、ダミーパレットを第1の配置台に向かって押し出した状態を示す模式図である。
パレット押出部373Dは、
図22に示すように、上流側パレットコンベア361にて搬入待機位置W1まで搬送された2枚のダミーパレットDPをプッシャー362にて第1の配置台31Aに向かって押し出すことによって、第1の配置台31Aに2枚のダミーパレットDPを配置する。したがって、上流側パレットコンベア361およびプッシャー362は、第1の領域にパレットを搬入するパレット搬入手段として機能する。
なお、本実施形態では、上流側パレットコンベア361およびプッシャー362をパレット搬入手段として採用しているが、これ以外の構成を採用してもよい。要するに、パレット搬入手段は、第1の領域にパレットを搬入することができればよい。
【0110】
パレット搬入部373Eは、循環パレットコンベア365にて上流側パレットコンベア361の搬送路361A上にダミーパレットDPが載置されると、
図11に示すように、上流側パレットコンベア361にダミーパレットDPの搬入待機位置W1までダミーパレットDPを搬送させる。
なお、上流側パレットコンベア361は、ガイドレール361BにてダミーパレットDPをガイドすることによって、ダミーパレットDPの短手方向と、搬送路361Aの移動方向とを平行とするようにしてダミーパレットDPを搬送する。
【0111】
図23は、容器供給装置にて実行される容器搬送供給処理のフローチャートを示す図である。
容器供給装置3にてダミーパレットDPに複数の容器C1を供給する場合には、容器供給用制御手段37は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図23に示すように、ステップS1〜S4を実行する。
以下、ステップS1〜S4の詳細について、前述した図面を参照して説明する。
【0112】
まず、容器投入部371Aは、
図15に示すように、バケット351Aを容器貯留槽34の高さ位置に移動させた後、バケット351Aの底面部351A1を閉塞する。そして、容器投入部371Aは、ベルトコンベア352に搬送路の移動を開始させることによって(図中右向矢印)、ベルトコンベア352にて搬送される複数の容器C1をバケット351Aの内部に投入する(S1:容器投入ステップ)。
次に、投入停止部371Bは、ベルトコンベア352に搬送路の移動を開始させた後、所定の時間が経過したときに、ベルトコンベア352に搬送路の移動を停止させることによって、複数の容器C1のバケット351Aへの投入を停止する(S2:投入停止ステップ)。
【0113】
投入停止部371Bにて複数の容器C1のバケット351Aへの投入を停止した後、容器移動部371Cは、
図16に示すように、昇降機351Bにてバケット351Aを容器供給用ホッパー33の高さ位置に上昇させる。その後、容器移動部371Cは、
図10に示すように、バケット351Aの底面部351A1を開放することによって、バケット351Aに格納された複数の容器C1を保持用コンベア351Cの搬送路351C1に載置する。
【0114】
また、容器移動部371Cは、モータ351C2を駆動することによって、搬送路351C1を上流側から下流側に向かって移動させて複数の容器C1を搬送するとともに、振分手段351Dを突没させることによって、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aまたは容器供給用ホッパー33Bに振り分けて保持させる(S3:容器移動ステップ)。
この際、ホッパー駆動部372Aは、
図17に示すように、ガイド部材333をガイド位置から容器保持位置に回動させることによって(図中上向矢印)、保持用コンベア351Cの下流側から容器供給用ホッパー33に向かって落下してきた複数の容器C1を容器供給用ホッパー33に保持させる。
【0115】
次に、ホッパー駆動部372Aは、
図7に示すように、ガイド部材333を容器保持位置からガイド位置に回動させるとともに、ホッパーコンベア332A(
図8参照)の搬送路を本体部332の上端側から下端側に向かって移動させる。これによって、複数の容器C1は、ガイド部材333の上面を滑って本体部332の下端側から落下していくことになる(S4:容器供給ステップ)。
そして、ホッパー駆動部372Aは、
図18に示すように、複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させているときに、スライダ331をレール部材33Cに沿って移動させることによって、本体部332をレール部材33Cに沿って容器貯留槽34側に移動させる。
【0116】
なお、前述したように、パレット振動部372Bは、ホッパー駆動部372Aにて複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させているときに、小型電磁フィーダ32にて容器供給用配置台31を振動させることによって、ダミーパレットDPを振動させる。ここで、パレット振動部372Bは、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させているときに小型電磁フィーダ32を第1の振動状態から第2の振動状態に切り替える。
また、前述したように、空気吐出部372Cは、ホッパー駆動部372Aにて複数の容器C1を本体部332の下端側から落下させた後、コンプレッサ33C2に空気を吐出させる。ここで、パレット振動部372Bは、コンプレッサ33C2にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させるときに小型電磁フィーダ32を第2の振動状態から第3の振動状態に切り替える。
【0117】
最後に、ホッパー駆動部372Aは、ホッパーコンベア332Aの搬送路の移動を停止させるとともに、スライダ331をレール部材33Cに沿って移動させることによって、本体部332をレール部材33Cに沿ってバケット機構351側に移動させて元に戻す。
その後、容器供給用制御手段37は、前述したステップS1を再び実行することによって、ステップS1〜S4を繰り返し実行し、容器供給装置3にてダミーパレットDPに複数の容器C1を供給する。
【0118】
図24は、容器供給装置にて実行されるパレット搬送処理のフローチャートを示す図である。
パレット搬送手段36にてダミーパレットDPを搬送することによって、容器供給用配置台31に対して搬入・搬出する場合には、容器供給用制御手段37は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図24に示すように、ステップS11〜S15を実行する。
以下、ステップS11〜S15の詳細について、前述した図面を参照して説明する。
【0119】
まず、パレット搬出部373Aは、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2にダミーパレットDPが配置されると、
図19に示すように、このダミーパレットDPをプッシャー364Bにて搬送路364Aに向かって押し出すことによって、搬送路364Aに2枚のダミーパレットDPを載置する。その後、パレット搬出部373Aは、プッシャー364Bを搬送路364Aから離間させるように移動させて元に戻す。
そして、パレット搬出部373Aは、下流側パレットコンベア364の搬送路364A上にダミーパレットDPが載置されると、下流側パレットコンベア364にダミーパレットDPを搬送させる(S11:パレット搬出ステップ)。
【0120】
次に、パレット引出部373Bは、
図20に示すように、第2の配置台31Bに配置された2枚のダミーパレットDPをプラー363にて引き出すことによって、ダミーパレットDPの搬出待機位置W2にダミーパレットDPを配置する(S12:パレット引出ステップ)。その後、パレット引出部373Bは、プラー363を第2の配置台31Bから離間させるように移動させて元に戻す。
次に、パレット送出部373Cは、
図21に示すように、パレット送出手段33C1にて第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出する(S13:パレット送出ステップ)。その後、パレット送出部373Cは、パレット送出手段33C1を第1の配置台31A側に移動させて元に戻す。
【0121】
次に、パレット押出部373Dは、
図22に示すように、上流側パレットコンベア361にて搬入待機位置W1まで搬送された2枚のダミーパレットDPをプッシャー362にて第1の配置台31Aに向かって押し出すことによって、第1の配置台31Aに2枚のダミーパレットDPを配置する(S14:パレット押出ステップ)。その後、パレット押出部373Dは、プッシャー362を第1の配置台31Aから離間させるように移動させて元に戻す。
そして、パレット搬入部373Eは、上流側パレットコンベア361の搬送路361A上にダミーパレットDPが載置されると、
図11に示すように、上流側パレットコンベア361にダミーパレットDPの搬入待機位置W1までダミーパレットDPを搬送させる(S15:パレット搬入ステップ)。
【0122】
その後、容器供給用制御手段37は、前述したステップS11を再び実行することによって、ステップS11〜S15を繰り返し実行し、パレット搬送手段36にてダミーパレットDPを搬送する。
【0123】
ここで、ステップS11〜S15は、前述したステップS1〜S4と時間的に並行して実行される。
具体的には、ステップS11〜S15は、容器供給ステップS4を実行した後、次のサイクルの容器移動ステップS3を実行する前のタイミングにおいて実行される。
したがって、容器供給用制御手段37は、プッシャー362にて第1の配置台31Aに2枚のダミーパレットDPを配置したとき、およびパレット送出手段33C1にて第1の配置台31Aに配置された2枚のダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出したときに、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させることによって、ダミーパレットDPの上面に形成された複数の収容部DP1のそれぞれに複数の容器C1を供給する。
【0124】
なお、容器供給用制御手段37は、容器供給装置3に設けられたストップボタン(図示略)が押下されたときに、前述したステップS1〜S4およびステップS11〜S15の繰り返しを停止する。また、容器供給用制御手段37は、容器供給装置3に設けられたリセットボタン(図示略)が押下されたときに、容器供給用ホッパー33、容器搬送手段35、およびパレット搬送手段36を初期状態に復帰させる。
【0125】
また、本実施形態では、容器供給装置3は、ダミーパレットDPを振動させるパレット振動手段としての小型電磁フィーダ32を備えていたが、これを備えていなくてもよい。
また、本実施形態では、容器供給装置3は、容器貯留槽34と、容器搬送手段35と、落下手段とを備え、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33に保持させた後、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させるとともに、落下手段にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させることによって、複数の容器C1を循環させて再利用していたが、再利用しなくてもよい。
【0126】
〔容器移載装置〕
図25は、容器移載装置の上面図および側面図である。具体的には、
図25(A)は、+Z軸方向側から容器移載装置4を見た図であり、
図25(B)は、−Y軸方向側から容器移載装置4を見た図である。
容器移載装置4は、容器供給装置3にてダミーパレットDPに供給された複数の容器C1を移載してメインパレットMPに収容する。この容器移載装置4にて複数の容器C1を移載されたメインパレットMPは、前述したように、メインコンベア2にて搬送される。
【0127】
容器移載装置4は、
図25に示すように、容器供給装置3にてダミーパレットDPに供給された複数の容器C1をメインパレットMPに移載する容器移載用ヘッド41と、この容器移載用ヘッド41を鉛直上下方向に移動させる鉛直移動機構42と、この鉛直移動機構42を水平方向に移動させる水平移動機構43とを備えている。したがって、本実施形態では、鉛直移動機構42および水平移動機構43は、容器移載用ヘッド41を移動させる容器移載用移動機構として機能する。
【0128】
容器移載用ヘッド41は、容器供給装置3にてダミーパレットDPに供給された複数の容器C1のそれぞれに対応するように設けられるとともに、複数の容器C1を吸引して保持する複数のサクションカップ41Aを有している。
水平移動機構43は、鉛直移動機構42を水平方向に移動させることによって、容器供給装置3の鉛直上方と、メインコンベア2の鉛直上方とを往来する。
【0129】
図26は、循環パレットコンベアの上面図および側面図である。具体的には、
図26(A)は、+Z軸方向側から循環パレットコンベア365を見た図であり、
図26(B)は、+X軸方向側から循環パレットコンベア365を見た図である。
循環パレットコンベア365は、前述した搬送路365A、プレート365B、および進退機構365Cの他、
図26に示すように、上流側パレットコンベア361の始点位置に設けられるとともに、ダミーパレットDPを配置するダミー用配置台365Dを備えている。
このダミー用配置台365Dは、ダミーパレットDPの長手方向の端部にそれぞれ形成された貫通孔DP3(
図5参照)に挿入する2つのピン365D1と、各ピン365D1を昇降させるシリンダ365D2とを備えている。
以下、容器移載装置4の機能について詳細に説明する。
【0130】
まず、容器移載装置4は、水平移動機構43にて容器移載用ヘッド41を移動させることによって、ダミー用配置台365Dの鉛直上方に位置させる。
ここで、容器供給装置3は、循環パレットコンベア365の搬送路365Aを移動させることによって、ダミーパレットDPをダミー用配置台365Dに配置した後、シリンダ365D2にて各ピン365D1を上昇させてダミーパレットDPの各貫通孔DP3に挿入することによって、ダミーパレットDPを上昇させて位置決めする。
したがって、本実施形態では、ダミー用配置台365Dは、ダミーパレットDPの複数の穴部(貫通孔DP3)に対して挿抜自在に設けられた複数のピン365D1を有し、各ピン365D1をダミーパレットDPの各貫通孔DP3にそれぞれ挿入することによって、ダミーパレットDPを位置決めしている。
【0131】
なお、本実施形態では、ダミー用配置台365Dは、シリンダ365D2にて2つのピン365D1を上昇させてダミーパレットDPの2つの貫通孔DP3に挿入することによって、ダミーパレットDPを上昇させて位置決めしているが、3つ以上の複数のピンを上昇させてダミーパレットの3つ以上の複数の穴部に挿入することによって、ダミーパレットを上昇させて位置決めしてもよい。また、ダミー用配置台365Dは、ダミーパレットDPを上昇させることなく位置決めしてもよく、ダミーパレットDPを静止させる挟持機構などの他の機構を採用することによって、ダミーパレットDPを位置決めしてもよい。
【0132】
次に、容器移載装置4は、鉛直移動機構42にて容器移載用ヘッド41を下降させた後、容器移載用ヘッド41に複数の容器C1の吸引を開始させることによって、ダミーパレットDPに収容されている複数の容器C1を吸引して保持する。
そして、容器移載装置4は、鉛直移動機構42にて容器移載用ヘッド41を上昇させることによって、ダミーパレットDPに収容されている複数の容器C1をダミーパレットDPから取り外す。
ここで、容器供給装置3は、進退機構365Cにてプレート365Bを−X軸方向に進出させることによって、ダミー用配置台365Dに配置されたダミーパレットDPを上流側パレットコンベア361に送り出す。
【0133】
次に、容器移載装置4は、水平移動機構43にて容器移載用ヘッド41を移動させることによって、メインコンベア2の復路用コンベア22の終点位置(
図4参照)の鉛直上方に位置させる。
ここで、メインコンベア2は、メインパレットMPを復路用コンベア22の終点位置に配置した後、シリンダ(図示略)にて2つのピン(図示略)を上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3(
図3参照)のそれぞれに挿入することによって、ダミー用配置台365Dと同様にメインパレットMPを上昇させて位置決めする。
したがって、本実施形態では、メインコンベア2は、メインパレットMPの複数の穴部(貫通孔MP3)に対して挿抜自在に設けられた複数のピンを有し、各ピンをメインパレットMPの各貫通孔MP3にそれぞれ挿入することによって、メインパレットMPを位置決めしている。
【0134】
なお、本実施形態では、メインコンベア2は、シリンダにて2つのピンを上昇させてメインパレットMPの2つの貫通孔MP3に挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めしているが、3つ以上の複数のピンを上昇させてメインパレットの3つ以上の複数の穴部に挿入することによって、メインパレットを上昇させて位置決めしてもよい。また、メインコンベア2は、メインパレットMPを上昇させることなく位置決めしてもよく、メインパレットMPを静止させる挟持機構などの他の機構を採用することによって、メインパレットMPを位置決めしてもよい。
【0135】
したがって、本実施形態では、ダミー用配置台365Dおよび復路用コンベア22の終点位置は、ダミーパレットDPおよびメインパレットMPをダミーパレットDPおよびメインパレットMPの短手方向に沿って並べて配置する容器移載用配置台として機能する。そして、鉛直移動機構42および水平移動機構43は、容器移載用ヘッド41をダミーパレットDPおよびメインパレットMPの短手方向に沿って移動させる。
【0136】
次に、容器移載装置4は、鉛直移動機構42にて容器移載用ヘッド41を下降させることによって、複数の容器C1の下端部をメインパレットMPの各収容部MP1に収容し、容器移載用ヘッド41に複数の容器C1の吸引を停止させて解放することによって、複数の容器C1を落下させてメインパレットMPに複数の容器C1を収容して移載する。
【0137】
ここで、前述したように、容器C1は、有底筒状に形成されるとともに、頂部から底部に向かうにしたがって僅かに縮径するように形成された断面六角形状の胴体C11を有しているので、上端部側から下端部側に向かうにしたがって縮径するように形成されている。また、ダミーパレットDPの収容部DP1の大きさは、メインパレットMPの収容部MP1の大きさよりも大きくなるように設定されている。したがって、容器移載装置4は、容器C1の下端部をメインパレットMPの収容部MP1に収容する際に収容しやすくなる。
【0138】
なお、本実施形態では、容器C1は、上端部側から下端部側に向かうにしたがって縮径するように形成されているが、これとは異なる形状に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、ダミーパレットDPの収容部DP1の大きさは、メインパレットMPの収容部MP1の大きさよりも大きくなるように設定されているが、メインパレットMPの収容部MP1の大きさと同じであってもよく、メインパレットMPの収容部MP1の大きさよりも小さくてもよい。
【0139】
その後、容器移載装置4は、鉛直移動機構42にて容器移載用ヘッド41を上昇させた後、水平移動機構43にて容器移載用ヘッド41を移動させることによって、ダミー用配置台365Dの鉛直上方に位置させて元に戻す。
【0140】
〔容器クリーニング装置〕
図27は、容器クリーニング装置の上面図である。具体的には、
図27は、メインコンベア2の往路用送出機構23を+Z軸方向側から見た図である。
容器クリーニング装置5は、
図27に示すように、メインコンベア2における往路用送出機構23の複数のローラ23Aの鉛直上方側に配設された脱落防止手段51と、メインパレットMPに収容された複数の容器C1を清掃する清掃手段52と、清掃手段52にて清掃された複数の容器C1の有無を検出する容器クリーニング用検出手段53と、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の静電気を除去する静電気除去手段54とを備えている。
なお、本実施形態では、容器クリーニング装置5は、容器クリーニング用検出手段53および静電気除去手段54を備えているが、これらを備えていなくてもよい。
【0141】
図28は、メインパレットと、脱落防止手段との位置関係を示す模式図である。
脱落防止手段51は、
図28に示すように、往路用送出機構23にてメインパレットMPを往路用コンベア21に送り出す方向(−Y軸方向)に沿って延在する6つのレール部51Aを備えている。各レール部51Aは、メインパレットMPの収容部MP1に収容された容器C1の上端から僅かに鉛直上方側に離間した位置に配設されるとともに、メインパレットMPの短手方向に沿って所定の間隔で配設されている。各レール部51Aの間隔は、容器C1の開口の間隔と略同一に設定されている。換言すれば、脱落防止手段51は、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の開口縁を押さえることによって、複数の容器C1の脱落を防止する。
【0142】
したがって、本実施形態では、往路用送出機構23は、メインパレットMPを移動させることによって、メインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させる容器クリーニング用移動機構として機能する。また、脱落防止手段51は、メインパレットMPの収容部MP1のそれぞれを長手方向(行方向)に沿って押さえるとともに、往路用送出機構23にてメインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させる方向(Y軸方向)に沿って延在するレール状に形成されている。
【0143】
なお、本実施形態では、容器クリーニング用移動機構は、メインパレットMPを移動させることによって、メインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させているが、清掃手段を移動させることによって、パレットを清掃手段に対して相対的に移動させてもよく、パレットおよび清掃手段の両方を移動させることによって、パレットを清掃手段に対して相対的に移動させてもよい。要するに、容器クリーニング用移動機構は、パレットおよび清掃手段の少なくともいずれか一方を移動させることによって、パレットを清掃手段に対して相対的に移動させることができればよい。
【0144】
また、本実施形態では、脱落防止手段51は、メインパレットMPの収容部MP1のそれぞれを長手方向(行方向)に沿って押さえるとともに、往路用送出機構23にてメインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させる方向(Y軸方向)に沿って延在するレール状に形成されているが、これとは異なる形状に形成されていてもよい。例えば、脱落防止手段は、パレットに収容された複数の容器の開口縁を押さえる複数の穴を有する板状に形成されていてもよい。要するに、脱落防止手段は、パレットに収容された複数の容器の開口縁を押さえることによって、複数の容器の脱落を防止することができればよい。
【0145】
清掃手段52は、各レール部51Aの間にそれぞれ配設されることによって、脱落防止手段51にて開口縁を押さえられた複数の容器C1に対して列ごとにエアを吹き付ける5つのノズル52Aと、各レール部51Aを覆うように配設されることによって、脱落防止手段51にて開口縁を押さえられた複数の容器C1を吸引する容器クリーニング用吸引機52Bとを備えている。この清掃手段52は、脱落防止手段51にて開口縁を押さえられた複数の容器C1を清掃する。
【0146】
容器クリーニング用検出手段53は、メインパレットMPの短手方向に沿って設けられるとともに、清掃手段52にて清掃された容器C1の有無を検する5つのセンサ53Aを備えている。各センサ53Aは、メインパレットMPの収容部MP1に収容された容器C1の鉛直上方に配設されるとともに、メインパレットMPの収容部MP1に収容された各列の容器C1と対応する位置に配設されている。なお、本実施形態では、各センサ53Aは、透過型のレーザセンサを採用している。
【0147】
静電気除去手段54は、
図27に示すように、往路用送出機構23にて往路用コンベア21に送り出されたメインパレットMPの鉛直上方に配設されるとともに、このメインパレットMPに収容された複数の容器C1の静電気を除去する。なお、本実施形態では、静電気除去手段54は、ブロアタイプの静電気除去装置を採用している。
【0148】
〔充填装置〕
図29は、充填装置の上面図である。
図30は、充填装置の側面図である。具体的には、
図29は、+Z軸方向側から充填装置6を見た図であり、
図30は、−Y軸方向側から充填装置6を見た図である。
充填装置6は、
図29および
図30に示すように、メインコンベア2の下流側に設けられた計量充填機構61と、メインコンベア2の上流側に設けられた充填用ホッパー62と、充填用ホッパー62をメインコンベア2の搬送方向に沿って進退させることによって搖動させる進退機構63と、充填用ホッパー62の進退方向の両側にそれぞれ設けられた2つの充填用吸引機64とを備えている。この充填装置6は、容器クリーニング装置5にて異物を除去した容器C1に粉粒体Pを充填する。
【0149】
図31は、計量充填機構および充填用ホッパーの断面模式図である。具体的には、
図31は、XZ平面に沿って計量充填機構61および充填用ホッパー62を切断した断面を示す模式図である。
また、充填装置6は、
図31に示すように、計量充填機構61の鉛直下方側に設けられるとともに、メインコンベア2の所定の位置にメインパレットMPを位置決めする位置決め機構65を備えている。
【0150】
計量充填機構61は、メインパレットMPの上方に配設された計量ユニット66と、計量ユニット66の上方に配設されるとともに、充填用ホッパー62と隣り合うようにして配設された押出ユニット67とを備えている。
【0151】
計量ユニット66は、押出ユニット67の下方に固定された矩形板状の計量板661と、計量板661の下方に取り付けられるとともに、モータ(図示略)の駆動力によってスライドする矩形板状のシャッタ662と、シャッタ662の下方に取り付けられた矩形板状のガイド板663とを備えている。
【0152】
計量板661は、メインパレットMPの収容部MP1のそれぞれに対応するように形成された複数の計量穴661Aを有している。
シャッタ662は、メインコンベア2の往路用コンベア21の搬送方向と直交する方向(Y軸方向)に沿ってスライド自在に取り付けられている。このシャッタ662は、計量板661の計量穴661Aのそれぞれに対応するように形成された貫通孔662Aを有している。貫通孔662Aの内径は、計量板661の計量穴661Aの内径よりも大きくなっている。
ガイド板663は、計量板661の計量穴661Aのそれぞれに対応するように形成された貫通孔663Aを有している。貫通孔663Aの内径は、シャッタ662の貫通孔662Aと略同径となっている。
【0153】
したがって、計量ユニット66は、計量板661と、シャッタ662と、ガイド板663とを重ね合せて構成されている。また、計量ユニット66は、シャッタ662をスライドさせてシャッタ662を開閉することによって、各計量穴661Aと、各貫通孔662A,663Aとを連通させている状態と、連通させていない状態とを切り替えることができる。
【0154】
押出ユニット67は、計量板661に対して昇降自在に設けられた昇降板671と、計量板661の計量穴661Aのそれぞれに対応するように昇降板671に設けられた複数の押出ピン672と、昇降板671を昇降させる押出用シリンダ673とを備えている。この押出ユニット67は、押出用シリンダ673にて昇降板671を下降させることによって、計量ユニット66の各計量穴661Aを貫通する位置まで各押出ピン672を下降せることができる。
【0155】
充填用ホッパー62は、
図29〜
図31に示すように、計量板661の上面に摺動自在に載置されるとともに、粉粒体Pを内部に貯留する角筒状の貯留槽621と、貯留槽621の鉛直上方側に重ね合せて配設されるとともに、粉粒体Pを投入する開口を鉛直上方側に有する有底筒状の投入槽622と、充填用ホッパー62の鉛直上方側に設けられた充填用カバー623とを備えている。なお、
図29および
図30は、充填用カバー623の図示を省略している。
【0156】
投入槽622は、鉛直下方側に形成された有底角筒状の下筒622Aと、下筒622Aの鉛直上方側に形成されるとともに、上方に開口を有する上筒622Bと有している。この投入槽622は、アクリル樹脂製であり、その内部に投入した粉粒体Pを視認できるように透明となっている。
下筒622Aは、その底面に複数の円形の穴部622A1を有している。そして、各穴部622A1は、貯留槽621の内部に向かって突出する円筒状の突出部622A2を有している(
図29,31参照)。
【0157】
具体的には、下筒622Aは、長手方向に沿って等間隔に5個の穴部622A1を配列しているとともに、短手方向に沿って等間隔に2個の穴部622A1を配列している。換言すれば、下筒622Aは、格子点状に10個の穴部622A1を有している。
したがって、本実施形態では、投入槽622は、底面に形成された10個の穴部622A1と、各穴部622A1と連通するとともに、貯留槽621の内部に向かって突出する円筒状の突出部622A2を有している。
【0158】
なお、本実施形態では、下筒622Aは、格子点状に10個の穴部622A1を有しているが、10個とは異なる数の穴部を有していてもよい。要するに、投入槽は、底面に形成された少なくとも1つの穴部を有していればよい。また、本実施形態では、穴部は、格子点状に配列されているが、格子点状に配列していなくてもよく、その並び方は規則性を有していなくてもよい。さらに、本実施形態では、投入槽622は、突出部622A2を有し、この突出部622A2は、円筒状に形成されていた。これに対して、投入槽は、突出部を有していなくてもよく、突出部は、角筒状などの他の断面形状を有する筒状に形成されていてもよい。
【0159】
上筒622Bは、鉛直上方側に向かうにしたがってメインコンベア2の往路用コンベア21の搬送方向(X軸方向)に幅広となるように形成されている。
ここで、前述したように、充填装置6は、充填用ホッパー62をメインコンベア2の搬送方向に沿って進退させることによって搖動させる進退機構63を備えているので、充填用ホッパー62の開口は、鉛直上方側に向かうにしたがって充填用ホッパー62の搖動方向に幅広となるように形成されている。
【0160】
なお、本実施形態では、充填用ホッパー62の開口は、鉛直上方側に向かうにしたがって充填用ホッパー62の搖動方向に幅広となるように形成されているが、このように形成されていなくてもよい。
また、本実施形態では、充填用ホッパー62は、貯留槽621および投入槽622の2つの槽を重ねて構成されるとともに、投入槽622は、穴部622A1および突出部622A2を有していた。これに対して、充填用ホッパーは、1つの槽にて構成されていてもよく、穴部および突出部を有していなくてもよい。要するに、充填用ホッパーは、粉粒体を内部に貯留できればよい。
【0161】
充填用カバー623は、
図31に示すように、上筒622Bの開口を覆うようにして配設されている。この充填用カバー623は、進退機構63にて充填用ホッパー62を搖動させたときに充填用ホッパー62の開口と常に連通する位置に設けられるとともに、粉粒体Pを投入する投入口623Aを備えている。
なお、本実施形態では、充填用カバー623は、前述したフレームFL(
図2参照)に嵌め込まれたガラス板である。また、投入口623Aは、その開口を閉塞するための蓋(図示略)を有している。作業者は、この蓋を取り外すことによって、投入口623Aを介して充填用ホッパー62に粉粒体Pを投入することができる。
【0162】
進退機構63は、
図29および
図30に示すように、充填用ホッパー62および押出ユニット67を載置するベース631と、ベース631を摺動自在に支持するとともに、メインコンベア2の搬送方向に沿って延在するレール632とを備え、モータ(図示略)の駆動力によってベース631をレール632に沿って進退させる。
したがって、進退機構63は、レール632に沿ってベース631を進退させることによって、ベース631に載置された充填用ホッパー62および押出ユニット67をメインコンベア2の搬送方向に沿って進退させる。
【0163】
充填用吸引機64は、充填用ホッパー62および押出ユニット67の進退方向の両側(+X軸方向側および−X軸方向側)にそれぞれ設けられるとともに、計量板661の上面に漏れた粉粒体Pなどを吸引する。
なお、本実施形態では、充填装置6は、2つの充填用吸引機64を備えているが、1つの充填用吸引機を備えていてもよく、3つ以上の複数の充填用吸引機を備えていてもよい。また、充填装置は、充填用吸引機を備えていなくてもよい。
【0164】
位置決め機構65は、
図31に示すように、メインパレットMPに形成された各貫通孔MP3(
図3参照)に挿入する2つのピン651と、各ピン651を支持しているプレートを昇降させるシリンダ652とを備えている。また、位置決め機構65は、鉛直方向に沿って突没自在に設けられるとともに、鉛直上方側に向かって突出させることによって、メインコンベア2にて搬送されているメインパレットMPの搬送方向側の側面に当接してメインパレットMPを静止させるストッパST1(
図4参照)を備えている。
以下、
図31に示した充填装置6の状態を初期状態として充填装置6の機能について詳細に説明する。
【0165】
まず、充填装置6は、シリンダ652にてピン651を下降させるとともに、押出用シリンダ673にて昇降板671を上昇させることによって、複数の押出ピン672を上昇させて初期状態とする。また、充填装置6は、この初期状態では、進退機構63にてベース631を進退させることによって、計量板661の計量穴661Aの鉛直上方に押出ユニット67を移動させている。
【0166】
図32は、計量ユニットのシャッタを閉じた状態を示す図である。
次に、充填装置6は、メインコンベア2の側方に配設された光電センサ(図示略)にてメインパレットMPを検知したときにストッパST1を鉛直上方側に向かって突出させる。そして、充填装置6は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPがストッパST1に当接し、位置決め機構65の鉛直上方に配置されると、
図32に示すように、シリンダ652にてピン651を上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めする(図中上向矢印)。これによって、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の開口部は、ガイド板663の貫通孔663Aに近接する。
【0167】
次に、充填装置6は、シャッタ662をスライドさせてシャッタ662を閉じることによって、各計量穴661Aと、各貫通孔662A,663Aとを連通させていない状態に切り替える。ここで、各計量穴661Aと、シャッタ662とによって仕切られた凹状の空間は、カプセルCに充填すべき粉粒体Pの内容量と対応している。
その後、充填装置6は、進退機構63にてベース631を進退させることによって、計量板661の計量穴661Aの鉛直上方に充填用ホッパー62を移動させる(図中右向矢印)。これによって、充填用ホッパー62の貯留槽621内に貯留された粉粒体Pは、計量板661の計量穴661Aに充填される。具体的には、充填装置6は、貯留槽621から粉粒体Pを落下させて被充填部としての計量穴661Aに充填する。
【0168】
したがって、貯留槽621の内部に貯留された粉粒体Pは、計量穴661Aに充填されることによって、減少していくことになる。そして、貯留槽621は、投入槽622に投入された粉粒体Pが穴部622A1および突出部622A2を介して落下することによって、粉粒体Pを内部に貯留する。ここで、投入槽622に投入された粉粒体Pが貯留槽621に落下する水平位置は、計量穴661Aの水平位置とは異なっている。換言すれば、投入槽に投入された粉粒体が貯留槽に落下する水平位置は、貯留槽にて粉粒体を被充填部に充填する水平位置とは異なっている。
なお、本実施形態では、投入槽に投入された粉粒体が貯留槽に落下する水平位置は、貯留槽にて粉粒体を被充填部に充填する水平位置とは異なっているが、同じ位置であってもよい。
【0169】
図33は、計量板の計量穴に粉粒体を充填している状態を示す図である。
その後、充填装置6は、
図33に示すように、進退機構63にてベース631を進退させることによって、計量板661の計量穴661Aの鉛直上方に再び押出ユニット67を移動させる(図中左向矢印)。これによって、計量板661の計量穴661Aに充填された粉粒体Pは、充填用ホッパー62の貯留槽621の下端にて擦り切られるので、充填装置6は、各計量穴661Aと、シャッタ662とによって仕切られた凹状の空間に一定量の粉粒体Pを充填することができる。
ここで、充填装置6は、充填用ホッパー62から粉粒体Pを落下させたときに各計量穴661Aに充填されずに漏れた粉粒体Pを各充填用吸引機64に吸引させる(
図29および
図30参照)。
【0170】
このように、進退機構63は、充填用ホッパー62を水平方向に沿って搖動させる搖動手段として機能し、貯留槽621から粉粒体Pを落下させて計量穴661Aに充填するときに充填用ホッパー62を搖動させる。
【0171】
図34は、容器に粉粒体を充填している状態を示す図である。
次に、充填装置6は、
図34に示すように、シャッタ662をスライドさせてシャッタ662を開けることによって、各計量穴661Aと、各貫通孔662A,663Aとを連通させている状態に切り替える。これによって、計量板661の計量穴661Aに充填された粉粒体Pは、メインパレットMPに収容された複数の容器C1に落下して充填される。
さらに、充填装置6は、押出用シリンダ673にて昇降板671を下降させることによって、複数の押出ピン672にて計量板661の計量穴661Aに充填された粉粒体PをメインパレットMPに収容された複数の容器C1に押し出す(図中下向矢印)。
【0172】
なお、本実施形態では、充填装置6は、複数の押出ピン672にて計量板661の計量穴661Aに充填された粉粒体Pを押し出していた。これに対して、例えば、充填装置6は、粉粒体Pの粒径が大きい場合には、シャッタ662の開閉のみによって、粉粒体Pを複数の容器C1に落下させて充填してもよい。また、例えば、充填装置6は、粉粒体Pの粒径が小さい場合には、複数の押出ピン672を振動させることによって、粉粒体Pを複数の容器C1に落下させやすくして充填してもよい。
【0173】
その後、充填装置6は、シリンダ652にてピン651を下降させるとともに、ストッパST1を鉛直下方側に向かって没入させることによって、メインコンベア2にメインパレットMPを搬送させる。次に、充填装置6は、押出用シリンダ673にて昇降板671を上昇させることによって、複数の押出ピン672を上昇させて再び初期状態とする。
【0174】
〔充填チェック装置〕
図35は、充填チェック装置を示す模式図である。具体的には、
図35は、充填チェック装置7を+X軸方向側から見た模式図である。
充填チェック装置7は、
図35に示すように、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPの上面を撮像するCCDカメラ71を備えている。
【0175】
この充填チェック装置7は、前述した充填装置6の位置決め機構65と同様の機構を有している。具体的には、充填チェック装置7は、メインパレットMPに形成された各貫通孔MP3(
図3参照)に挿入する2つのピン(図示略)と、各ピンを支持しているプレートを昇降させるシリンダ(図示略)とを備えている。また、充填チェック装置7は、鉛直方向に沿って突没自在に設けられるとともに、鉛直上方側に向かって突出させることによって、メインコンベア2にて搬送されているメインパレットMPの搬送方向側の側面に当接してメインパレットMPを静止させるストッパ(図示略)を備えている。
【0176】
充填チェック装置7は、メインコンベア2の側方に配設された光電センサ(図示略)にてメインパレットMPを検知したときにストッパを鉛直上方側に向かって突出させる。そして、充填チェック装置7は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPがストッパに当接し、CCDカメラ71の鉛直下方に配置されると、シリンダにてピンを上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めする。
【0177】
そして、充填チェック装置7は、CCDカメラ71にメインパレットMPの上面を撮像させるとともに、CCDカメラ71にて撮像した画像に所定の処理を施すことによって、メインパレットMPに収容された容器C1に粉粒体Pが充填されているか否かを確認する。
その後、充填チェック装置7は、シリンダにてピンを下降させるとともに、ストッパを鉛直下方側に向かって没入させることによって、メインコンベア2にメインパレットMPを搬送させる。
【0178】
〔フィルム供給装置〕
図36は、フィルム供給装置、フィルムダイカット装置、およびフィルム移載装置の側面図である。
図37は、フィルム供給装置、フィルムダイカット装置、およびフィルム移載装置の上面図である。具体的には、
図36は、−X軸側方向からフィルム供給装置8、フィルムダイカット装置9、およびフィルム移載装置10を見た図であり、
図37は、+Z軸側方向からフィルム供給装置8、フィルムダイカット装置9、およびフィルム移載装置10を見た図である。
なお、
図36および
図37は、後述するフィルムダイカット装置9およびフィルム移載装置10の説明においても参照する。
【0179】
フィルム供給装置8は、
図36および
図37に示すように、シート状のフィルム(アルミフィルム)SR1を紙管に巻き付けたシートロールSRを保持するホルダ81と、シートロールSRから引き出されたフィルムSR1を掛け回してガイドする複数のガイドローラ82とを備えている。このフィルム供給装置8は、フィルムダイカット装置9に蓋材C2を切り出すためのフィルムSR1を供給する。
各ガイドローラ82は、フィルムSR1をガイドすべくホルダ81からフィルムダイカット装置9に向かって順に配設されている。具体的には、ホルダ81に保持させたシートロールSRのフィルムSR1は、ガイドローラ821〜826の順に掛け回されてガイドされることによって、フィルムダイカット装置9に供給される。
【0180】
フィルムダイカット装置9は、
図36および
図37に示すように、フィルム供給装置8にて供給されたフィルムSR1を載置するフィルム台91と、フィルム台91の鉛直上方に設けられたプレスヘッド92と、プレスヘッド92を昇降させる昇降機93と、フィルム供給装置8にて供給されたフィルムSR1をフィルム供給装置8から引き出すエアハンド94とを備えている。
【0181】
図38は、フィルムダイカット装置にてカットしたフィルムを示す図である。
フィルムダイカット装置9は、
図38に示すように、フィルム供給装置8にて供給されたフィルムSR1に蓋材C2を切り出すためのミシン目SR11を形成する。また、フィルムダイカット装置9は、メインパレットMPの長手方向の端部にそれぞれ形成された2つのピンMP2と対応する位置にパンチ穴SR12を形成する。そして、フィルムダイカット装置9は、このフィルムSR1の短手方向に沿ってカットラインSR13をカットすることによって、メインパレットMPと対応する大きさに切断する。
【0182】
プレスヘッド92は、ミシン目SR11を形成するダイカット刃と、パンチ穴SR12を形成するパンチと、カットラインSR13をカットするカッターとを備え(図示略)、
図36および
図37に示すように、フィルム台91に載置されたフィルムSR1に押し付けることによって、フィルムSR1にミシン目SR11およびパンチ穴SR12を形成するとともに、このフィルムSR1をメインパレットMPと対応する大きさに切断する。
【0183】
昇降機93は、プレスヘッド92を下降させることによって、プレスヘッド92をフィルム台91に載置されたフィルムSR1に押し付ける。
エアハンド94は、フィルムSR1の短手方向(X軸方向)の両側にそれぞれ設けられるとともに、フィルムSR1を挟持する一対の挟持部941と、各挟持部941をフィルムSR1の長手方向に沿って配設されたレール上を移動させる移動機構942とを備えている。
以下、フィルムダイカット装置9の機能について詳細に説明する。
【0184】
まず、フィルムダイカット装置9は、フィルム供給装置8にて供給されたフィルムSR1をエアハンド94の一対の挟持部941に挟持させた後、各挟持部941を移動機構942にてフィルムSR1の長手方向に沿って移動させることによって、フィルムSR1を引き出してフィルム台91に載置する。具体的には、フィルムダイカット装置9は、メインパレットMPの一枚分の長さ(メインパレットMPの長手方向の長さ)を引き出す。
【0185】
ここで、移動機構942は、終点の手前の位置までは各挟持部941を所定の速度で移動させる。その後、移動機構942は、各挟持部941を終点の手前の位置までの速度よりも遅い速度で終点まで移動させる。換言すれば、移動機構942は、終点の近傍では、各挟持部941をそれまでよりも低速で移動させる。これによれば、移動機構942は、フィルムSR1と、フィルム台91との位置合わせを容易に行うことができる。
【0186】
次に、フィルムダイカット装置9は、昇降機93にてプレスヘッド92を下降させることによって、プレスヘッド92をフィルム台91に載置されたフィルムSR1に押し付ける。これによって、フィルムダイカット装置9は、フィルムSR1にミシン目SR11およびパンチ穴SR12を形成するとともに、このフィルムSR1のカットラインSR13をカットする。
【0187】
ここで、エアハンド94の一対の挟持部941にてフィルム台91から引き出されていたフィルムSR1は、カットラインSR13をカットすることによって、メインパレットMPの1枚分に相当する長さに切断されることになる(以下、この状態に加工されたフィルムSR1をカットフィルムCFとする)。なお、このカットフィルムCFは、この前工程にて形成されたミシン目SR11およびパンチ穴SR12を既に有している。
【0188】
そして、フィルムダイカット装置9は、フィルムSR1をエアハンド94の一対の挟持部941に解放させるとともに、昇降機93にてプレスヘッド92を上昇させた後、各挟持部941を移動機構942にてフィルムSR1の長手方向に沿ってフィルム台91の近傍まで移動させて元に戻す。
【0189】
〔フィルム移載装置〕
フィルム移載装置10は、
図36および
図37に示すように、フィルムダイカット装置9にて切断されたフィルム(カットフィルムCF)を吸引して保持する吸引ヘッド101と、吸引ヘッド101を鉛直方向および水平方向に沿って移動させる移動機構102とを備えている。
【0190】
図39は、吸引ヘッドの要部を示す断面図である。具体的には、
図39は、吸引ヘッド101の一部をYZ平面に沿って切断した断面図である。
吸引ヘッド101は、
図39に示すように、メインパレットMPの長手方向の端部にそれぞれ形成された2つのピンMP2と対応する位置に設けられた穴部101Aと、穴部101Aに挿入されるとともに、カットフィルムCFを吸引する面から突出して設けられる突出部101Bと、穴部101Aの内部に収納されるとともに、突出部101Bを鉛直下方に向かって付勢するバネ101Cとを備えている。
突出部101Bは、バネ101Cの付勢力に抗して穴部101Aに向かって押し込むことによって、その先端を吸引ヘッド101のカットフィルムCFを吸引する面に対して沈み込ませることができる長さに設定されている。
以下、フィルム移載装置10の機能について詳細に説明する。
【0191】
まず、フィルム移載装置10は、移動機構102にて吸引ヘッド101を移動させてカットフィルムCFの上方に位置させるとともに、吸引ヘッド101を下降させた後、吸引ヘッド101に吸引を開始させてカットフィルムCFを保持する。このとき、突出部101Bは、カットフィルムCFに形成された各パンチ穴SR12に挿入されるので、吸引ヘッド101は、カットフィルムCFを所定の位置に保持することができる。
【0192】
次に、フィルム移載装置10は、移動機構102にて吸引ヘッド101を移動させてメインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPの鉛直上方に位置させる。
ここで、フィルム移載装置10は、前述した充填装置6の位置決め機構65と同様の機構を有している。具体的には、フィルム移載装置10は、メインパレットMPに形成された各貫通孔MP3(
図3参照)に挿入する2つのピン(図示略)と、各ピンを支持しているプレートを昇降させるシリンダ(図示略)とを備えている。また、フィルム移載装置10は、鉛直方向に沿って突没自在に設けられるとともに、鉛直上方側に向かって突出させることによって、メインコンベア2にて搬送されているメインパレットMPの搬送方向側の側面に当接してメインパレットMPを静止させるストッパST2(
図4参照)を備えている。
【0193】
フィルム移載装置10は、メインコンベア2の側方に配設された光電センサ(図示略)にてメインパレットMPを検知したときにストッパST2を鉛直上方側に向かって突出させる。そして、フィルム移載装置10は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPがストッパST2に当接し、吸引ヘッド101の鉛直下方に配置されると、シリンダにてピンを上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めする。
【0194】
そして、フィルム移載装置10は、吸引ヘッド101を下降させることによって、メインパレットMPの各ピンMP2に突出部101Bを当接させる。その後、フィルム移載装置10は、移動機構102にて吸引ヘッド101を更に下降させることによって(図中下向矢印)、メインパレットMPの各ピンMP2を穴部101Aに押し込む。
【0195】
次に、フィルム移載装置10は、カットフィルムCFと、メインパレットMPとを近づけた状態において、吸引ヘッド101に吸引を停止させてカットフィルムCFを解放する。これによって、フィルム移載装置10は、カットフィルムCFをメインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPに移載する。
その後、フィルム移載装置10は、シリンダにてピンを下降させるとともに、ストッパST2を鉛直下方側に向かって没入させることによって、メインコンベア2にメインパレットMPを搬送させる。
したがって、フィルム移載装置10は、カットフィルムCFに形成された蓋材C2の位置と、メインパレットMPに収容された容器C1の開口部の位置とを合せるようにしてカットフィルムCFを移載することができる。
【0196】
〔シール装置〕
図40は、シール装置の側面図である。具体的には、
図40は、シール装置11を+X軸方向側から見た図である。
シール装置11は、
図40に示すように、フィルム移載装置10にてメインパレットMPに移載されたカットフィルムCFに形成された蓋材C2と、メインパレットMPに収容された容器C1の開口部とをシールして接着するシール機構111と、メインコンベア2の所定の位置にメインパレットMPを位置決めし、メインパレットMPの収容部MP1に収容された容器C1を押し上げる押上機構112とを備え、カプセルCに粉粒体Pを密封する。
なお、
図40では、図面を簡略化するために、メインパレットMPの各ピンMP2およびカットフィルムCFの図示を省略している。
【0197】
シール機構111は、容器C1の開口部に蓋材C2をシールして接着するために下面を高温に保った熱板111A1を有するシールヘッド111Aと、熱板111A1の下面を覆うフッ素樹脂製のシート111Bと、シールヘッド111Aを昇降させる昇降機111Cとを備えている。
シート111Bは、その両端を巻き取る一対のリール111B1を備え、いずれか一方のリール111B1からいずれか他方のリール111B1に巻き取ることによって、熱板111A1の下面を覆う部位を新しくすることができる。
昇降機111Cは、シールヘッド111Aを鉛直上下方向に沿ってスライド自在に支持するスライドシャフト111C1と、スライドシャフト111C1に沿ってシールヘッド111Aをスライドさせて昇降させるエアシリンダ111C2とを備えている。
【0198】
押上機構112は、メインパレットMPに形成された各貫通孔MP3に挿入する2つのピン112Aと、メインパレットMPの収容部MP1のそれぞれに対応して設けられるとともに、メインパレットMPの収容部MP1に対して下面側から挿入することによって、メインパレットMPの収容部MP1に収容された容器C1に当接して押し上げる複数の棒状体112Bと、各ピン112Aおよび各棒状体112Bを支持しているプレートを昇降させるシリンダ112Cとを備えている。また、押上機構112は、鉛直方向に沿って突没自在に設けられるとともに、鉛直上方側に向かって突出させることによって、メインコンベア2にて搬送されているメインパレットMPの搬送方向側の側面に当接してメインパレットMPを静止させるストッパST3(
図4参照)を備えている。
以下、シール装置11の機能について詳細に説明する。
【0199】
まず、シール装置11は、シリンダ112Cにて各ピン112Aおよび各棒状体112Bを下降させる。そして、シール装置11は、昇降機111Cにてシールヘッド111Aを上昇させて初期状態とする。
次に、シール装置11は、メインコンベア2の側方に配設された光電センサ(図示略)にてメインパレットMPを検知したときにストッパST3を鉛直上方側に向かって突出させる。そして、シール装置11は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPがストッパST3に当接し、押上機構112の鉛直上方に配置されると、シリンダ112Cにて各ピン112Aを上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めするとともに、各棒状体112Bを上昇させてメインパレットMPの各収容部MP1に収容された容器C1を押し上げる。
【0200】
したがって、本実施形態では、押上機構112は、メインパレットMPの下方側に設けられるとともに、メインパレットMPの収容部MP1に対して下面側から棒状体112Bを挿入することによって、容器C1を押し上げるシール用押上機構として機能する。
また、本実施形態では、押上機構112は、メインパレットMPの複数の穴部(貫通孔MP3)に対して挿抜自在に設けられた複数のピン112Aを有し、各ピン112AをメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを位置決めしている。
【0201】
なお、本実施形態では、押上機構112は、シリンダ112Cにて2つのピン112Aを上昇させてメインパレットMPの2つの貫通孔MP3に挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めしているが、3つ以上の複数のピンを上昇させてメインパレットの3つ以上の複数の穴部に挿入することによって、メインパレットを上昇させて位置決めしてもよい。また、押上機構112は、メインパレットMPを上昇させることなく位置決めしてもよく、メインパレットMPを静止させる挟持機構などの他の機構を採用することによって、メインパレットMPを位置決めしてもよい。
【0202】
ここで、前述したように、メインパレットMPの各ピンMP2は、カットフィルムCFに形成された各パンチ穴SR12に挿入されているので、カットフィルムCFの移動を規制することができる。換言すれば、本実施形態では、メインパレットMPの各ピンMP2は、メインパレットMPの上に載置されたカットフィルムCFの移動を規制するシール用規制機構として機能する。
【0203】
なお、本実施形態では、シール装置11は、シール用規制機構としてメインパレットMPの各ピンMP2を採用していたが、例えば、カットフィルムCFの周縁部をメインパレットMPに向かって押し付ける枠体などをシール用規制機構として採用してもよい。要するに、シール用規制機構は、パレットの上に載置されたフィルムの移動を規制することができればよく、パレットおよびシール装置の少なくともいずれか一方に設けられていればよい。また、本実施形態では、シール装置11は、シール用規制機構を備えているが、これを備えていなくてもよい。
【0204】
次に、シール装置11は、昇降機111Cにてシールヘッド111Aを下降させることによって、蓋材C2を介して容器C1の開口部および熱板111A1を密着させる。これによって、シール装置11は、容器C1の開口部に蓋材C2をシールして接着する。具体的には、シール装置11は、カットフィルムCFの下面に塗布されている熱融解性の接着剤を熱板111A1の高温にて融解させることによって、容器C1の開口部に蓋材C2をシールして接着する。
【0205】
したがって、本実施形態では、シール装置11は、押上機構112にて容器C1を押し上げた後、シール機構111にて熱板111A1を下降させることによって、容器C1の開口部に蓋材C2をシールして接着している。
【0206】
その後、シール装置11は、シリンダ112Cにてピン112Aおよび棒状体112Bを下降させるとともに、ストッパST3を鉛直下方側に向かって没入させることによって、メインコンベア2にメインパレットMPを搬送させる。次に、シール装置11は、昇降機111Cにてシールヘッド111Aを上昇させて再び初期状態とする。
【0207】
〔フィルム分離装置〕
図41は、フィルム分離装置の側面図である。具体的には、
図41は、フィルム分離装置12を+X軸方向側から見た図である。
フィルム分離装置12は、
図41に示すように、シール装置11にてシールされた蓋材C2をカットフィルムCFから分離するフィルム分離機構121と、カプセルCを吸引して保持することによって、カプセルCをメインパレットMPから取り出してカプセル仕分装置14に移載するカプセル移載機構122とを備えている。
なお、
図41では、図面を簡略化するために、メインパレットMPの各ピンMP2およびカットフィルムCFの図示を省略している。
【0208】
フィルム分離機構121は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPの鉛直上方側に設けられるとともに、蓋材C2の耳部C22を折り曲げる折り曲げプレート121A(
図4参照)と、メインコンベア2の所定の位置にメインパレットMPを位置決めし、メインパレットMPの収容部MP1に収容されたカプセルCを押し上げて蓋材C2をカットフィルムCFから分離する押上機構121Bとを備えている。
折り曲げプレート121Aは、メインパレットMPに収容されたカプセルCのそれぞれに対応するように形成された複数の貫通孔121A1を有している。
【0209】
図42は、折り曲げプレートの貫通孔を示す拡大断面図である。具体的には、
図42は、折り曲げプレート121Aの貫通孔121A1をYZ平面に沿って切断した拡大断面図である。
折り曲げプレート121Aの貫通孔121A1は、容器C1の開口部と同様の六角形状に形成されている。また、この貫通孔121A1は、
図42に示すように、カプセルC側に向かうにしたがって拡径する傾斜部121A2を有し、容器C1の開口部の外径よりも僅かに大きい内径に形成されている。
【0210】
押上機構121Bは、
図41に示すように、メインパレットMPに形成された各貫通孔MP3に挿入する2つのピン121B1と、メインパレットMPの収容部MP1のそれぞれに対応して設けられるとともに、メインパレットMPの収容部MP1に対して下面側から挿入することによって、メインパレットMPの収容部MP1に収容された容器C1に当接して押し上げる複数の棒状体121B2と、各ピン121B1および各棒状体121B2を支持しているプレートを昇降させるシリンダ121B3とを備えている。また、押上機構121Bは、鉛直方向に沿って突没自在に設けられるとともに、鉛直上方側に向かって突出させることによって、メインコンベア2にて搬送されているメインパレットMPの搬送方向側の側面に当接してメインパレットMPを静止させるストッパST4(
図4参照)を備えている。
【0211】
図43は、フィルム分離装置の上面図である。具体的には、
図43は、フィルム分離装置12を+Z軸方向側から見た図である。
カプセル移載機構122は、
図41および
図43に示すように、メインパレットMPに収容されたカプセルCのそれぞれに対応するように設けられるとともに、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPに収容されたカプセルCを吸引して保持する複数のサクションカップ122Aと、複数のサクションカップ122Aを支持する複数の移載ヘッド122Bと、複数の移載ヘッド122BをメインパレットMPの長手方向に沿って互いに近接隔離自在に保持するヘッド保持機構122Cと、ヘッド保持機構122Cを鉛直方向に移動させる鉛直移動機構122Dと、ヘッド保持機構122Cを水平方向に移動させることによって、メインコンベア2の鉛直上方と、カプセル仕分装置14の鉛直上方とを往来する水平移動機構122Eとを備えている。
【0212】
図44は、カプセル移載機構の移載ヘッドの形状を示す模式図である。具体的には、
図44は、複数の移載ヘッド122Bを+Z軸方向側から見た図である。
複数の移載ヘッド122Bは、
図44に示すように、メインパレットMPに収容されたカプセルCのそれぞれに対応するように設けられるとともに、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPに収容されたカプセルCのうち、16個のカプセルCを吸引して保持するサクションカップ122Aを支持する3つの移載ヘッド122B1〜3と、2個のカプセルCを吸引して保持するサクションカップ122Aを支持する1つの移載ヘッド122B4とを備えている。
【0213】
そして、複数の移載ヘッド122Bは、
図44(A)に示すように、ヘッド保持機構122Cにて互いに近接させることによって、複数のサクションカップ122Aの位置をメインパレットMPに収容されたカプセルCのそれぞれに対応させることができる。
また、複数の移載ヘッド122Bは、
図44(B)に示すように、ヘッド保持機構122Cにて互いに隔離させることによって(図中矢印参照)、50個のカプセルCを16個の集団と、2個の集団とに分割してカプセル仕分装置14に移載する。
以下、フィルム分離装置12の機能について詳細に説明する。
【0214】
まず、フィルム分離装置12は、シリンダ121B3にてピン121B1を下降させる。そして、フィルム分離装置12は、ヘッド保持機構122Cにて複数の移載ヘッド122Bを互いに近接させるとともに、水平移動機構122Eにて水平方向に移動させることによって、ヘッド保持機構122Cを折り曲げプレート121Aの鉛直上方に移動させて初期状態とする。
【0215】
次に、フィルム分離装置12は、メインコンベア2の側方に配設された光電センサ(図示略)にてメインパレットMPを検知したときにストッパST4を鉛直上方側に向かって突出させる。そして、フィルム分離装置12は、メインコンベア2にて搬送されてきたメインパレットMPがストッパST4に当接し、押上機構121Bの鉛直上方に配置されると、シリンダ121B3にてピン121B1を上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めするとともに、棒状体121B2を上昇させてメインパレットMPの収容部MP1に収容されたカプセルCを押し上げる。
【0216】
したがって、本実施形態では、押上機構121Bは、メインパレットMPの複数の穴部(貫通孔MP3)に対して挿抜自在に設けられた複数のピン121B1を有し、各ピン121B1をメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを位置決めしている。
【0217】
なお、本実施形態では、押上機構121Bは、シリンダ121B3にて2つのピン121B1を上昇させてメインパレットMPの2つの貫通孔MP3に挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めしているが、3つ以上の複数のピンを上昇させてメインパレットの3つ以上の複数の穴部に挿入することによって、メインパレットを上昇させて位置決めしてもよい。また、押上機構121Bは、メインパレットMPを上昇させることなく位置決めしてもよく、メインパレットMPを静止させる挟持機構などの他の機構を採用することによって、メインパレットMPを位置決めしてもよい。
【0218】
また、フィルム分離装置12は、押上機構121Bにて各カプセルCを押し上げると同時に各サクションカップ122Aに吸引を開始させることによって、折り曲げプレート121Aの貫通孔121A1を通過させて複数の移載ヘッド122Bにて各カプセルCを保持する。これによって、フィルム分離装置12は、シール装置11にてシールされた蓋材C2をカットフィルムCFから分離する。
したがって、本実施形態では、押上機構121Bは、メインパレットMPの下方側に設けられるとともに、メインパレットMPの収容部MP1に対して下面側から棒状体121B2を挿入することによって、容器C1を押し上げて蓋材C2をカットフィルムCFから分離する分離用押上機構として機能する。
【0219】
また、本実施形態では、折り曲げプレート121Aは、メインパレットMPの上方側に設けられるとともに、カットフィルムCFの蓋材C2とは異なる部位を押さえることによって、カットフィルムCFの上昇を規制する分離用規制機構として機能する。
なお、本実施形態では、分離用規制機構は、折り曲げプレート121Aを採用しているが、これとは異なる機構を採用してもよい。例えば、分離用規制機構は、フィルムの四隅を押さえることによって、フィルムの上昇を規制してもよい。要するに、分離用規制機構は、パレットの上方側に設けられるとともに、フィルムの蓋材とは異なる部位を押さえることによって、フィルムの上昇を規制することができればよい。
【0220】
さらに、本実施形態では、移載ヘッド122Bは、折り曲げプレート121Aの上方側に設けられるとともに、押上機構121Bにて押し上げられたカプセルCを吸引して保持することによって、メインパレットMPからカプセルCを引き上げる引上機構として機能する。
なお、本実施形態では、移載ヘッド122Bは、折り曲げプレート121Aの上方側に設けられているが、これとは異なる位置に設けられていてもよい。換言すれば、移載ヘッド122Bは、押上機構121Bにて各カプセルCを押し上げると同時に各サクションカップ122Aに吸引を開始させることによって、折り曲げプレート121Aの貫通孔121A1を通過させて各カプセルCを保持しているが、押上機構121Bにて各カプセルCを押し上げると同時に各サクションカップ122Aに吸引を開始させなくてもよい。
【0221】
ここで、折り曲げプレート121Aの貫通孔121A1は、カプセルC側に向かうにしたがって拡径する傾斜部121A2を有しているので、各カプセルCは、この傾斜部121A2にて蓋材C2の耳部C22を折り曲げられながら折り曲げプレート121Aの貫通孔121A1を通過することになる。
したがって、本実施形態では、折り曲げプレート121Aは、移載ヘッド122Bにて引き上げられたカプセルCを通過させることによって、カプセルCに沿って蓋材C2を折り曲げる貫通孔121A1を有している。
なお、本実施形態では、折り曲げプレート121Aは、カプセルCに沿って蓋材C2を折り曲げる貫通孔121A1を有しているが、このような貫通孔121A1を有していなくてもよい。
【0222】
次に、フィルム分離装置12は、鉛直移動機構122Dにてヘッド保持機構122Cを鉛直上方に移動させた後、水平移動機構122Eにてヘッド保持機構122Cをカプセル仕分装置14の鉛直上方に移動させる。
そして、フィルム分離装置12は、ヘッド保持機構122Cにて複数の移載ヘッド122Bを互いに隔離させるとともに、鉛直移動機構122Dにてヘッド保持機構122Cを鉛直下方に移動させた後、各サクションカップ122Aに吸引を停止させることによって、各カプセルCを解放してカプセル仕分装置14に移載する。
【0223】
その後、フィルム分離装置12は、シリンダ121B3にてピン121B1および棒状体121B2を下降させるとともに、ストッパST4を鉛直下方側に向かって没入させることによって、メインコンベア2にメインパレットMPを搬送させる。次に、フィルム分離装置12は、鉛直移動機構122Dにてヘッド保持機構122Cを鉛直上方に移動させた後、水平移動機構122Eにてヘッド保持機構122Cを折り曲げプレート121Aの鉛直上方に移動させて再び初期状態とする。
【0224】
〔スクラップ排出装置〕
図45は、スクラップ排出装置の側面図である。具体的には、
図45は、スクラップ排出装置13を−Y軸方向側から見た図である。
スクラップ排出装置13は、
図45に示すように、シール装置11にてシールされた蓋材C2をカットフィルムCFから分離した後のスクラップSC(
図38参照)を吸着する吸着板131と、吸着板131を鉛直方向および水平方向に移動させる移動機構132と、吸着板131にて吸着されたスクラップSCを保持するスクラップ保持台133とを備えている。
【0225】
吸着板131は、スクラップSCの四隅のそれぞれに対応するように取り付けられた4つの吸着パッド131Aを有している。
移動機構132は、吸着板131を鉛直方向に移動させるリフトシリンダ132Aと、吸着板131を水平方向に移動させることによって、メインコンベア2の鉛直上方と、スクラップ保持台133の鉛直上方とを往来するロッドレスシリンダ132Bとを備えている。なお、
図45では、メインコンベア2の図示を省略している。
【0226】
図46は、スクラップ保持台の外観を示す斜視図である。
スクラップ保持台133は、
図46に示すように、鉛直上方側に向かって突出する2本のポール133Aを備えている。このスクラップ保持台133は、吸着板131にて吸着されたスクラップSCに形成された穴SC1に各ポール133Aを挿入することによって、スクラップSCを保持する。
以下、スクラップ排出装置13の機能について詳細に説明する。
【0227】
まず、スクラップ排出装置13は、移動機構132にて水平方向に移動させることによって、吸着板131をメインコンベア2の鉛直上方に移動させて初期状態とする。
ここで、メインコンベア2は、吸着板131の鉛直下方に配置した後、シリンダ(図示略)にて2つのピン(図示略)を上昇させてメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めする。
【0228】
したがって、本実施形態では、メインコンベア2は、メインパレットMPの複数の穴部(貫通孔MP3)に対して挿抜自在に設けられた複数のピンを有し、各ピンをメインパレットMPの各貫通孔MP3のそれぞれに挿入することによって、メインパレットMPを位置決めしている。
【0229】
なお、本実施形態では、メインコンベア2は、シリンダにて2つのピンを上昇させてメインパレットMPの2つの貫通孔MP3に挿入することによって、メインパレットMPを上昇させて位置決めしているが、3つ以上の複数のピンを上昇させてメインパレットの3つ以上の複数の穴部に挿入することによって、メインパレットを上昇させて位置決めしてもよい。また、メインコンベア2は、メインパレットMPを上昇させることなく位置決めしてもよく、メインパレットMPを静止させる挟持機構などの他の機構を採用することによって、メインパレットMPを位置決めしてもよい。
【0230】
次に、スクラップ排出装置13は、移動機構132にて吸着板131を鉛直下方に移動させることによって、吸着板131をカットフィルムCFの近傍に位置させるとともに、吸着板131の吸着パッド131Aに吸着を開始させることによって、蓋材C2をカットフィルムCFから分離した後のスクラップSCを保持する。そして、スクラップ排出装置13は、移動機構132にて吸着板131を鉛直上方に移動させることによって、吸着板131にて保持されているスクラップSCをメインパレットMPから離間させた後、移動機構132にて水平方向に移動させることによって、吸着板131をスクラップ保持台133の鉛直上方に移動させる。
【0231】
次に、スクラップ排出装置13は、吸着板131の吸着パッド131Aに吸着を停止させることによって、蓋材C2をカットフィルムCFから分離した後のスクラップSCを解放してスクラップ保持台133に保持させる。
その後、スクラップ排出装置13は、シリンダにてピンを下降させることによって、メインコンベア2にメインパレットMPを搬送させる。次に、スクラップ排出装置13は、移動機構132にて水平方向に移動させることによって、吸着板131をメインコンベア2の鉛直上方に移動させて再び初期状態とする。
【0232】
〔カプセル仕分装置〕
図47は、カプセル仕分装置の上面図である。具体的には、
図47は、カプセル仕分装置14を+Z軸方向側から見た図である。
カプセル仕分装置14は、
図47に示すように、フィルム分離装置12にて移載されたカプセルCを分割して搬送するカプセル分割コンベア141と、カプセル分割コンベア141の搬送方向の下流側(紙面下側)に設けられるとともに、カプセルCを収納するためのケースCSを搬送するケース搬送コンベア142と、カプセル分割コンベア141およびケース搬送コンベア142の間に設けられたカプセルシューター143とを備えている。このカプセル仕分装置14は、フィルム分離装置12にて移載されたカプセルCを所定の個数ごとに仕分けてケースCSに収納する。具体的には、カプセル仕分装置14は、カプセルCを32個ごとに仕分けてケースCSに収納する。
【0233】
図48は、カプセルおよびケースを示す斜視図である。
ケースCSは、
図48に示すように、断面楕円形状の有底筒状に形成された収納部CS1と、収納部CS1の開口を閉塞する楕円形状の蓋部CS2と、収納部CS1に対して蓋部CS2を開閉自在に接続するヒンジ部CS3とを備えている。このケースCSは、前述したように、32個のカプセルCを収納して蓋部CS2を閉塞することができる大きさに形成されている。
【0234】
カプセル分割コンベア141は、
図47に示すように、カプセルCを載置するとともに、カプセルCを所定の搬送方向(図中下方向)に沿って搬送する搬送路141Aと、その搬送方向に沿って設けられた5つのガイドレール141B1〜141B5と、搬送路141Aの下流側に設けられた光電センサ141Cとを備えている。
ガイドレール141B1〜141B4は、フィルム分離装置12のヘッド保持機構122Cにて複数の移載ヘッド122Bを互いに隔離させたときに各移載ヘッド122B1〜122B3にて保持されている16個のカプセルCを搬送路141Aに載置できる広さの幅となるように設けられている。
また、ガイドレール141B5は、ガイドレール141B4に対し、フィルム分離装置12のヘッド保持機構122Cにて複数の移載ヘッド122Bを互いに隔離させたときに移載ヘッド122B4にて保持されている2個のカプセルCを搬送路141Aに載置できる広さの幅となるように設けられている。
【0235】
したがって、カプセル分割コンベア141は、メインパレットMPの1枚分に相当する50個のカプセルCをガイドレール141B1〜141B5にて分割することによって、16個の集団と、2個の集団とに分けて搬送することができる。換言すれば、本実施形態では、カプセル分割コンベア141は、一単位のカプセルC(メインパレットMPの1枚分に相当する50個のカプセルC)を分割することによって、第1の集団(16個の集団)と、第1の集団とは個数の異なる第2の集団(2個の集団)とに分けて搬送する分割搬送手段として機能する。
なお、一単位のカプセルCの数、第1の集団および第2の集団のカプセルの数、ケースCSに収納するカプセルCの数は、本実施形態とは異なる数であってもよい。
【0236】
また、フィルム分離装置12のヘッド保持機構122Cは、互いに近接隔離自在に構成された複数の部位(移載ヘッド122B1〜122B4)を有し、複数の部位を近接させて一単位のカプセルCを保持するとともに、複数の部位を隔離させて一単位のカプセルCを複数の集団に分割して解放することによって、一単位のカプセルCを所定の個数ごとに仕分ける仕分用保持機構として機能する。
換言すれば、本実施形態では、カプセル仕分装置14は、フィルム分離装置12のカプセル移載機構122を含んで構成されている。
【0237】
光電センサ141Cは、フィルム分離装置12にて移載されたカプセルCのうち、最初の1行目のカプセルCを検出することによって、メインパレットMPの1枚分に相当する50個のカプセルCを搬送したか否かを検出する。したがって、本実施形態では、光電センサ141Cは、一単位のカプセルCを搬送したか否かを検出するカプセル用検出手段として機能する。
【0238】
図49は、ケース搬送コンベアの上面図である。具体的には、
図49は、ケース搬送コンベア142を+Z軸方向側から見た図である。
ケース搬送コンベア142は、
図47および
図49に示すように、ケースCSを載置するとともに、ケースCSを所定の搬送方向(図中右方向)に沿って搬送する搬送路を区分けして設けられた第1レーン144および第2レーン145と、ケース搬送コンベア142の上流側に設けられるとともに、第1レーン144および第2レーン145を分割するガイドレール146とを備えている。
【0239】
また、ケース搬送コンベア142は、その下流側に設けられた5つのストッパ147と、各ストッパ147の間にそれぞれ設けられた4つのプッシャー148Aと、各プッシャー148Aのうち、ケース搬送コンベア142の上流側に設けられた3つのプッシャー148Aと対応して設けられた3つのプッシャー148Bとを備えている。
ここで、ケース搬送コンベア142は、カプセル分割コンベア141の鉛直下方に所定の間隔を隔てて配設されているとともに、カプセル分割コンベア141の搬送方向と直交する方向に沿ってケースCSを搬送するように配設されている。
【0240】
各ストッパ147は、第1レーン144に対して突没自在にケース搬送コンベア142に取り付けられている。各ストッパ147は、第1レーン144に対して突出させることによって、ケース搬送コンベア142にて搬送されているケースCSに当接するので、ケース搬送コンベア142の搬送路の移動に逆らって第1レーン144の所定の位置にケースCSを静止させることができる。また、各ストッパ147は、第1レーン144に対して没入させることによって、ケース搬送コンベア142にて搬送されているケースCSに当接しなくなるので、ケース搬送コンベア142の搬送路の移動に伴ってケースCSを搬送することができる。
なお、本実施形態では、ケース搬送コンベア142の最も上流側に設けられたストッパ147をストッパ147Aとし、ケース搬送コンベア142の最も下流側に設けられたストッパ147をストッパ147Cとし、これら以外のストッパ147をストッパ147Bとして説明する。
【0241】
各プッシャー148Aは、ケース搬送コンベア142に対して突没自在にケース搬送コンベア142に取り付けられている。具体的には、各プッシャー148Aは、各ストッパ147のうち、ケース搬送コンベア142の下流側に設けられた4つのストッパ147(ストッパ147B,147C)にて静止させられているケースCSを第2レーン145に向かって押し出すことができる位置に設けられている。
なお、本実施形態では、ケース搬送コンベア142の上流側に設けられた3つのプッシャー148Aをプッシャー148A1とし、ケース搬送コンベア142の下流側に設けられたプッシャー148Aをプッシャー148A2として説明する。
【0242】
各プッシャー148Bは、ケース搬送コンベア142に対して突没自在にケース搬送コンベア142に取り付けられている。具体的には、各プッシャー148Bは、各プッシャー148A1に対応して設けられるとともに、各プッシャー148A1と協働することによって、ケース搬送コンベア142の搬送路に載置されたケースCSを挟持することができる位置に設けられている。換言すれば、プッシャー148A1およびプッシャー148Bは、ケースCSの挟持方向に沿って進退自在に構成されている。
【0243】
例えば、カプセル仕分装置14は、ケース搬送コンベア142に対してプッシャー148A1を没入させるとともに、プッシャー148Bを突出させることによって、第1レーン144に載置されたケースCSを挟持することができる。
また、例えば、カプセル仕分装置14は、第1レーン144に載置されたケースCSを挟持した後、ケース搬送コンベア142に対してプッシャー148A1を突出させるとともに、プッシャー148Bを没入させることによって、第1レーン144に載置されたケースCSを第2レーン145に移載することができる。その後、カプセル仕分装置14は、ケース搬送コンベア142に対してプッシャー148A1を没入させることによって、ケース搬送コンベア142にケースCSを搬送させることができる。
【0244】
なお、本実施形態では、ケース搬送コンベア142は、第1レーン144の所定の位置に静止させる各ストッパ147を備えているが、例えば、ケース搬送コンベア142の搬送路を停止させることなどの他の方法によって、所定の位置にケースCSを静止させるようにしてもよい。
【0245】
図50は、カプセル仕分装置の側面図である。具体的には、
図50は、カプセル仕分装置14を−Y軸方向側から見た図である。
カプセルシューター143は、
図47および
図50に示すように、先端側に向かうにしたがって鉛直下方側に傾斜するようにしてカプセル分割コンベア141に取り付けられている。このカプセルシューター143は、カプセル分割コンベア141にて搬送された各集団のそれぞれに対応して設けられたガイド部143Aを備えている(
図47参照)。
【0246】
各ガイド部143Aは、カプセル分割コンベア141にて搬送された第1の集団のそれぞれに対応して設けられた3つのガイド部143A1と、カプセル分割コンベア141にて搬送された第2の集団に対応して設けられた1つのガイド部143A2とを備えている。
【0247】
各ガイド部143A1は、基端から先端に向かうにしたがって断面積を小さくするようにして形成された角筒状の部材である。各ガイド部143A1は、ケース搬送コンベア142に載置されたケースCSの収納部CS1の開口にカプセルCを投入すべく、その先端の開口面積をケースCSの開口面積よりも小さくするように設定されている。
各ガイド部143A1は、
図47および
図49に示すように、ケース搬送コンベア142の搬送方向に沿って隣接して配設されているとともに、ケース搬送コンベア142の各ストッパ147Bにて静止させられている3つのケースCSと対応する位置に配設されている。また、各ガイド部143A1の先端と、ケースCSの開口とは、カプセルCの大きさよりも小さい間隔を隔てて配設されている。
【0248】
ガイド部143A2は、基端から先端まで断面積を同じくするようにして形成された角筒状の部材である。各ガイド部143A2は、ケース搬送コンベア142に載置されたケースCSの収納部CS1の開口にカプセルCを投入すべく、その基端から先端までの開口面積をケースCSの開口面積よりも小さくするように設定されている。
各ガイド部143A2は、ケース搬送コンベア142のストッパ147Cにて静止させられているケースCSと対応する位置に配設されている。また、各ガイド部143A2の先端と、ケースCSの開口とは、カプセルCの大きさよりも小さい間隔を隔てて配設されている。
【0249】
なお、本実施形態では、各ガイド部143Aの先端と、ケースCSの開口とは、カプセルCの大きさよりも小さい間隔を隔てて配設されているが、これより大きい間隔を隔てて配設されていてもよい。
【0250】
したがって、カプセル分割コンベア141にて搬送された第1の集団は、カプセルシューター143を滑るようにして落下し、ケースCSの開口面積よりも小さい開口面積に設定された各ガイド部143A1の先端を介してケース搬送コンベア142の搬送路に載置されたケースCSに落下して収納される。
また、カプセル分割コンベア141にて搬送された第2の集団は、カプセルシューター143を滑るようにして落下し、ケースCSの開口面積よりも小さい開口面積に設定されたガイド部143A2の先端を介してケース搬送コンベア142の搬送路に載置されたケースCSに落下して収納される。
【0251】
このように、本実施形態では、カプセルシューター143は、カプセル分割コンベア141にて搬送された各集団をケース搬送コンベア142にて搬送されるケースCSに案内する案内手段として機能する。
なお、本実施形態では、カプセル仕分装置14は、カプセルシューター143を備えているが、案内手段は、これとは異なる構成であってもよい。要するに、案内手段は、分割搬送手段と、ケース搬送コンベアとの間に設けられるとともに、分割搬送手段にて搬送された各集団をケース搬送コンベアにて搬送されるケースに案内することができればよい。また、仕分装置は、案内手段を備えていなくてもよい。
【0252】
図51は、カプセル仕分装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
カプセル仕分装置14は、前述したカプセル分割コンベア141、ケース搬送コンベア142、およびカプセルシューター143の他、
図51に示すように、カプセル仕分装置14の全体を制御する仕分用制御手段149を備えている。
仕分用制御手段149は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する。この仕分用制御手段149は、第1収納判定部149Aと、第2収納判定部149Bと、搬出実行部149Cと、振動実行部149Dとを備えている。
なお、本実施形態では、カプセル仕分装置14は、仕分用制御手段149を備えているが、これを備えていなくてもよい。要するに、仕分装置は、仕分用保持機構を備えていればよい。
【0253】
第1収納判定部149Aは、各ストッパ147Bにて第1レーン144の所定の位置に静止させたケースCS(以下、第1のケースCS10とする)に32個のカプセルCを収納したか否かを判定する。具体的には、第1収納判定部149Aは、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出した回数を計数し、2回となったか否かを判定することによって、ケースCSに32個のカプセルCを収容したか否かを判定する。
第2収納判定部149Bは、ストッパ147Cにて第1レーン144の所定の位置に静止させたケースCS(以下、第2のケースCS20とする)に32個のカプセルCを収納したか否かを判定する。具体的には、第2収納判定部149Bは、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出した回数を計数し、16回となったか否かを判定することによって、ケースCSに32個のカプセルCを収容したか否かを判定する。
【0254】
なお、本実施形態では、第1収納判定部149Aおよび第2収納判定部149Bは、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出した回数を計数することによって、ケースCSに32個のカプセルCを収納したか否かを判定しているが、例えば、カプセルCおよびケースCSの全体の重量を計測することなどの他の方法によって、ケースCSに32個のカプセルCを収納したか否かを判定してもよい。要するに、第1収納判定部および第2収納判定部は、ケース搬送コンベアにて搬送されるケースに所定の個数のカプセルを収納したか否かを判定することができればよい。
【0255】
搬出実行部149Cは、第1収納判定部149Aにて第1のケースCS10に32個のカプセルCを収納したと判定した場合に、プッシャー148A1およびプッシャー148Bを協働させることよって、第1レーン144に載置された第1のケースCS10を第2レーン145に移載する。また、搬出実行部149Cは、第2収納判定部149Bにて第2のケースCS20に32個のカプセルCを収納したと判定した場合に、プッシャー148A2を突出させることによって、第1レーン144に載置された第2のケースCS20を第2レーン145に移載する。
【0256】
振動実行部149Dは、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出した場合に、プッシャー148A1およびプッシャー148Bを突没させることによって、第1のケースCS10を振動させる。
以下、カプセル仕分装置14の機能について詳細に説明する。
【0257】
図52は、カプセル仕分処理のフローチャートを示す図である。
カプセル仕分装置14にてカプセルCを所定の個数ごとに仕分けてケースCSに収納する場合には、仕分用制御手段149は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図52に示すように、ステップS21〜S26を実行する。
以下、ステップS21〜S26の詳細について、図面を参照して説明する。
【0258】
まず、仕分用制御手段149は、各プッシャー148A,148Bをケース搬送コンベア142に対して没入させるとともに、ストッパ147を第1レーン144に対して没入させて初期状態とする。
そして、仕分用制御手段149は、
図49に示すように、ストッパ147を第1レーン144に対して突出させることによって、第1レーン144を介して搬入されてきた複数のケースCSを第1レーン144の所定の位置に静止させる。具体的には、仕分用制御手段149は、ケース搬送コンベア142の最も下流側に設けられたストッパ147Cからケース搬送コンベア142の最も上流側に設けられたストッパ147Aまで順番に突出させていくことによって、各ストッパ147の間にケースCSをそれぞれ静止させる。
したがって、本実施形態では、第1レーン144は、カプセル移載機構122にて仕分けられた各集団を収納する複数のケースCSを載置するとともに、複数のケースCSを所定の搬送方向に沿って移動させて搬入する搬入路として機能する。
【0259】
図53は、各ストッパの間にケースをそれぞれ静止させた状態を示す図である。
また、仕分用制御手段149は、
図53に示すように、各ストッパ147の間にケースCSをそれぞれ静止させた後、各プッシャー148Bをケース搬送コンベア142に対して突出させることによって、第1レーン144に載置されたケースCSを挟持する。
【0260】
その後、カプセル分割コンベア141にて搬送された各集団は、カプセルシューター143を滑るようにして落下し、ガイド部143Aに導かれて第1レーン144に載置された第1のケースCS10に落下して収納される。具体的には、カプセル分割コンベア141にて搬送された第1の集団は、カプセルシューター143を滑るようにして落下し、ガイド部143A1に導かれて第1レーン144に載置された3つの第1のケースCS10に落下して収納される。また、カプセル分割コンベア141にて搬送された第2の集団は、カプセルシューター143を滑るようにして落下し、ガイド部143A2に導かれて第1レーン144に載置された第2のケースCS20に落下して収納される。
【0261】
次に、第1収納判定部149Aは、第1のケースCS10に32個のカプセルCを収納したか否かを判定する(S21:第1収納判定ステップ)。換言すれば、第1収納判定部149Aは、第1の集団を収納する第1のケースCS10を搬出可能であるか否かを判定する。
【0262】
図54は、第1収納判定部にてケースにカプセルを収納したと判定した状態を示す図である。
搬出実行部149Cは、第1収納判定部149Aにて第1のケースCS10に32個のカプセルCを収納したと判定した場合に、
図54に示すように、ケース搬送コンベア142に対してプッシャー148A1を突出させるとともに、プッシャー148Bを没入させることによって、第1レーン144に載置された第1のケースCS10を第2レーン145に移載する。
【0263】
図55は、ケース搬送コンベアにて第1のケースを搬出している状態を示す図である。
その後、仕分用制御手段149は、
図55に示すように、ケース搬送コンベア142に対してプッシャー148A1を没入させることによって、第2レーン145を介して第1のケースCS10を搬出する(S22:第1のケース搬出実行ステップ)。換言すれば、搬出実行部149Cは、カプセル分割コンベア141にて一単位のカプセルCを2回搬送した場合(16個の第1の集団を2回搬送して32個のカプセルCを第1のケースCS10に収納した場合)に第2レーンを介して第1のケースCS10を搬出する。また、搬出実行部149Cは、第2レーン145を介して第1のケースCS10を搬出した後、ストッパ147を第1レーン144に対して没入させることによって、第1レーン144の所定の位置に第1のケースCS10を新たに静止させる。
【0264】
したがって、本実施形態では、第2レーン145は、第1レーン144を介して搬入された複数のケースCSを載置するとともに、複数のケースCSを所定の搬送方向に沿って移動させて搬出する搬出路として機能する。
なお、本実施形態では、第1レーン144および第2レーン145は、複数のケースCSを同一の搬送方向に沿って移動させているが、複数のケースを異なる搬送方向に沿って移動させてもよい。
【0265】
また、本実施形態では、プッシャー148A1およびプッシャー148Bは、第1レーン144に載置された第1のケースCS10を挟持するとともに、第2レーン145に移載する挟持手段として機能する。
なお、本実施形態では、カプセル仕分装置14は、プッシャー148A1およびプッシャー148BにケースCSを移載させているが、例えば、エアハンドなどにケースを把持させるなどの他の構成によって、ケースCSを移載させるようにしてもよい。
【0266】
次に、第2収納判定部149Bは、第2のケースCS20に32個のカプセルCを収納したか否かを判定する(S23:第2収納判定ステップ)。換言すれば、第2収納判定部149Bは、第2の集団を収納する第2のケースCS20を搬出可能であるか否かを判定する。
【0267】
図56は、第2収納判定部にてケースにカプセルを収納したと判定した状態を示す図である。
搬出実行部149Cは、第2収納判定部149Bにて第2のケースCS20に32個のカプセルCを収納したと判定した場合に、
図56に示すように、ケース搬送コンベア142に対してプッシャー148A2を突出させることによって、第1レーン144に載置された第2のケースCS20を第2レーン145に移載する。
【0268】
図57は、ケース搬送コンベアにて第2のケースを搬出している状態を示す図である。
その後、仕分用制御手段149は、
図57に示すように、第2レーン145を介して第2のケースCS20を搬出する(S24:第2のケース搬出実行ステップ)。換言すれば、搬出実行部149Cは、カプセル分割コンベア141にて一単位のカプセルCを16回搬送した場合(2個の第2の集団を16回搬送して32個のカプセルCを第2のケースCS20に収納した場合)に第2レーンを介して第2のケースCS20を搬出する。また、搬出実行部149Cは、第2レーン145を介して第2のケースCS20を搬出した後、ストッパ147を第1レーン144に対して没入させることによって、第1レーン144の所定の位置に第2のケースCS20を新たに静止させる。
【0269】
なお、前述したように、搬出実行部149Cは、カプセル分割コンベア141にて一単位のカプセルCを2回搬送した場合に第1の集団を収納した第1のケースCS10を搬出するので、第2の集団を収納した第2のケースCS20を搬出するときには、同時に第1の集団を収納した第1のケースCS10を搬出することになる。
【0270】
振動実行部149Dは、第2収納判定ステップS23にて第2のケースCS20に32個のカプセルCを収納していないと判定した場合、または第2のケース搬出実行ステップS24を実行した後、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出したか否かを判定する(S25:カプセル検出ステップ)。そして、振動実行部149Dは、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出したと判定した場合に、プッシャー148A1およびプッシャー148Bを突没させることによって、第1のケースCS10を振動させる(S26:振動実行ステップ)。換言すれば、振動実行部149Dは、カプセル分割コンベア141にて一単位のカプセルCを搬送し、これらを第1のケースCS10に収納する度にプッシャー148A1およびプッシャー148Bにて挟持された第1のケースCS10を振動させる(
図53参照)。
【0271】
なお、本実施形態では、振動実行部149Dは、第1のケースCS10のみを振動させているが、第2のケースCS20を振動させてもよく、第1のケースCS10および第2のケースCS20の両方を振動させてもよい。
また、本実施形態では、振動実行部149Dは、光電センサ141Cにて一単位(50個)のカプセルCを搬送したことを検出したと判定した場合に、プッシャー148A1およびプッシャー148Bにて挟持された第1のケースCS10を振動させていた。これに対して、振動実行部は、これとは異なる場合に、ケースを振動させてもよい。
【0272】
その後、仕分用制御手段149は、前述したステップS21を再び実行することによって、ステップS21〜S26を繰り返し実行し、カプセルCを所定の個数ごとに仕分けてケースCSに収納する。
なお、仕分用制御手段149は、カプセル仕分装置14に設けられたストップボタン(図示略)が押下されたときに、前述したステップS21〜S26の繰り返しを停止する。また、仕分用制御手段149は、カプセル仕分装置14に設けられたリセットボタン(図示略)が押下されたときに、ストッパ147およびプッシャー148A,148Bを初期状態に復帰させる。
【0273】
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)容器供給用制御手段37は、上流側パレットコンベア361およびプッシャー362にて第1の配置台31AにダミーパレットDPを搬入したとき、およびパレット送出手段33C1にてダミーパレットDPを第2の配置台31Bに送出したときに、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させた後、プラー363および下流側パレットコンベア364にて第2の配置台31Bに配置されたダミーパレットDPを搬出することができる。したがって、容器供給装置3は、同一のダミーパレットDPの上面に複数の容器C1を2回落下させることができるので、ダミーパレットDPの上面に複数の容器C1を1回落下させる場合と比較してダミーパレットDPの収容部DP1に複数の容器C1を入り込みやすくすることができる。
【0274】
(2)容器供給装置3は、容器貯留槽34と、容器搬送手段35と、容器供給用ホッパー33と、落下手段とを備え、複数の容器C1を循環させて再利用するので、ダミーパレットDPの上面に落下した複数の容器C1のうち、ダミーパレットDPの収容部DP1に入り込まなかった容器C1は、繰り返しダミーパレットDPの上面に落下することになり、いずれはダミーパレットDPの収容部DP1に入り込んでいくことになる。したがって、容器供給装置3は、ダミーパレットDPに複数の容器C1を自動的に供給することができ、製造効率を向上させることができる。
【0275】
(3)容器搬送手段35は、複数の容器C1を搬送路351C1に載置して搬送することによって、容器供給用ホッパー33に保持させる保持用コンベア351Cを備えるので、保持用コンベア351Cの搬送路351C1の移動量を調整することによって、容器供給用ホッパー33に保持させる複数の容器C1の量を調整することができる。したがって、容器供給装置3は、容器搬送手段35の構成を簡素にすることができる。
(4)保持用コンベア351Cは、複数の容器C1を導入する所定面積の入口を有するので、単位時間あたりの複数の容器C1の搬送量を一定にすることができる。したがって、保持用コンベア351Cは、容器供給用ホッパー33に保持させる複数の容器C1の量を確実に調整することができる。
【0276】
(5)容器供給用ホッパー33は、容器供給用ホッパー33Aおよび容器供給用ホッパー33Bを備えているので、ダミーパレットDPの収容部DP1に複数の容器C1を更に入り込みやすくすることができる。
(6)容器供給装置3は、第1の経路および第2の経路を切り替えることによって、複数の容器C1を容器供給用ホッパー33Aおよび容器供給用ホッパー33Bに振り分けて保持させる振分手段351Dを備えているので、容器貯留槽34から振分手段351Dに至るまでの複数の容器C1を搬送する経路を共通にすることができる。したがって、容器供給装置3は、容器搬送手段35の構成を簡素にすることができる。
【0277】
(7)容器供給装置3は、小型電磁フィーダ32にてダミーパレットDPを振動させているときに、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させるので、ダミーパレットDPの上面に落下した複数の容器C1は、ダミーパレットDPの振動によって転動しながらダミーパレットDPの各収容部DP1に入り込んでいくことになる。したがって、容器供給装置3は、ダミーパレットDPの収容部DP1に複数の容器C1を更に入り込みやすくすることができる。
【0278】
(8)容器供給装置3は、容器供給用ホッパー33に保持された複数の容器C1をダミーパレットDPの上面に向かって落下させているときに小型電磁フィーダ32を第1の振動状態から第2の振動状態に切り替えるので、ダミーパレットDPの収容部DP1に既に入り込んだ複数の容器C1を脱落しにくくすることができる。
(9)容器供給装置3は、コンプレッサ33C2にて複数の容器C1を容器貯留槽34に落下させるときに小型電磁フィーダ32を第2の振動状態から第3の振動状態に切り替えるので、ダミーパレットDPの収容部DP1に既に入り込んだ複数の容器C1を脱落しにくくすることができる。
(10)ダミーパレットDPの収容部DP1は、貫通孔DP2を備え、この貫通孔DP2は、ダミーパレットDPの上面側に向かうにしたがって拡開しているので、複数の容器C1を更に入り込みやすくすることができる。
【0279】
(11)容器移載装置4は、複数の容器C1の下端部をメインパレットMPの各収容部MP1に収容し、容器移載用ヘッド41に複数の容器C1を解放させることによって、複数の容器C1を落下させてメインパレットMPに収容するので、メインパレットMPの収容部MP1に容器C1が接触してしまうことを抑制することができる。したがって、容器移載装置4は、容器C1の変形を抑制することができ、製造効率を向上させることができる。
(12)複数の容器C1のそれぞれは、上端部側から下端部側に向かうにしたがって縮径するように形成されているので、容器移載装置4は、複数の容器C1の下端部をメインパレットMPの各収容部MP1に収容する際に収容しやすくなる。したがって、容器移載装置4は、メインパレットMPの収容部MP1に容器C1が接触してしまうことを更に抑制することができる。
【0280】
(13)水平移動機構43は、容器移載用ヘッド41をダミーパレットDPおよびメインパレットMPの短手方向に沿って移動させるので、容器移載用ヘッド41をダミーパレットDPおよびメインパレットMPの長手方向に沿って移動させる場合と比較して移動距離を短くすることができ、容器移載装置4の設置に必要となるスペースを小さくすることができる。
【0281】
(14)ダミー用配置台365Dおよび復路用コンベア22の終点位置は、複数のピンをダミーパレットDPおよびメインパレットMPの複数の穴部にそれぞれ挿入することによって、ダミーパレットDPおよびメインパレットMPを位置決めするので、ダミーパレットDPおよびメインパレットMPを確実に位置決めすることができる。
(15)ダミー用配置台365Dおよび復路用コンベア22の終点位置は、複数のピンをダミーパレットDPおよびメインパレットMPの複数の穴部にそれぞれ挿入することによって、ダミーパレットDPおよびメインパレットMPを上昇させるので、複数のピンのみによって、ダミーパレットDPおよびメインパレットMPを支持する。したがって、ダミー用配置台365Dおよび復路用コンベア22の終点位置は、ダミーパレットDPおよびメインパレットMPを確実に位置決めすることができる。
【0282】
(16)ダミーパレットDPの収容部DP1の大きさは、メインパレットMPの収容部MP1の大きさよりも大きいので、容器供給装置3にてダミーパレットDPの上面に形成された複数の収容部DP1のそれぞれに複数の容器C1を嵌合させて供給する際に供給しやすくすることができる。したがって、カプセルの製造装置1は、製造効率を向上させることができる。
【0283】
(17)容器クリーニング装置5は、複数の容器C1の脱落を防止する脱落防止手段51を備え、脱落防止手段51にて開口縁を押さえられた複数の容器C1を清掃するので、メインパレットMPに収容された容器C1を脱落させることなく、異物を確実に除去することができる。
(18)容器クリーニング装置5は、ノズル52Aにて複数の容器C1にエアを吹き付けるとともに、容器クリーニング用吸引機52Bにて複数の容器C1を吸引するので、ノズル52Aにてエアを吹き付けることによって、容器C1に付着している粉塵などの異物を除去し、これらの異物を容器クリーニング用吸引機52Bにて吸引することができる。したがって、容器クリーニング装置5は、メインパレットMPに収容された容器C1を脱落させることなく、異物を確実に除去することができる。
【0284】
(19)容器クリーニング装置5は、メインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させることによって、メインパレットMPに収容された複数の容器C1を清掃するので、メインパレットMPに収容された複数の容器C1を全て同時に清掃する場合と比較して清掃手段52の大きさを小型化することができる。
(20)往路用送出機構23は、メインパレットMPを移動させることによって、メインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させるので、清掃手段52の位置を固定することができる。したがって、容器クリーニング装置5は、メインパレットMPの位置を固定する場合と比較して容器クリーニング用移動機構の構成を簡素にすることができる。
【0285】
(21)脱落防止手段51は、往路用送出機構23にてメインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させる方向に沿って延在するレール状に形成されているので、メインパレットMPに収容された複数の容器C1を個別に押さえることなく、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の開口縁を効率よく押さえることができる。
(22)脱落防止手段51は、往路用送出機構23にてメインパレットMPを清掃手段52に対して相対的に移動させる方向に沿って延在するレール状に形成されているので、清掃手段52は、脱落防止手段51に阻害されることなくメインパレットMPに収容された複数の容器C1を清掃することができる。
【0286】
(23)容器クリーニング装置5は、清掃手段52にて清掃された複数の容器C1の有無を検出する容器クリーニング用検出手段53を備え、清掃手段52にて清掃された複数の容器C1の脱落の有無を確認することができるので、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の脱落を確実に防止することができる。
(24)容器クリーニング装置5は、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の静電気を除去する静電気除去手段54を備え、メインパレットMPに収容された複数の容器C1の静電気を除去することができるので、清掃手段52にて清掃された複数の容器C1に再び粉塵などの異物が付着してしまうことを抑制することができる。
【0287】
(25)充填用カバー623の投入口623Aは、進退機構63にて充填用ホッパー62を搖動させたときに充填用ホッパー62の開口と常に連通する位置に設けられているので、充填用ホッパー62の搖動を停止させることなく、充填用カバー623の投入口623Aを介して充填用ホッパー62に粉粒体Pを投入することができる。
(26)充填用ホッパー62の開口は、鉛直上方側に向かうにしたがって充填用ホッパー62の搖動方向に幅広となるように形成されるので、充填装置6は、進退機構63にて各計量穴661Aの存在している領域の幅よりも大きく充填用ホッパー62を搖動させることができる。したがって、充填装置6は、設計自由度を向上させることができる。
【0288】
(27)充填装置6は、充填用ホッパー62から粉粒体Pを落下させたときに各計量穴661Aに充填されずに漏れた粉粒体Pを充填用吸引機64にて吸引することができるので、各計量穴661Aの周辺に粉粒体Pが溜まってしまうことを抑制することができる。
(28)貯留槽621は、投入槽622に投入された粉粒体Pが穴部622A1を介して落下することによって、粉粒体Pを内部に貯留するので、各計量穴661Aに充填して減少した粉粒体Pは、投入槽622に投入された粉粒体Pが穴部622A1を介して落下することによって、常に貯留槽621に補充されていくことになる。したがって、充填装置6は、貯留槽621の内部に貯留された粉粒体Pの嵩高を常に一定にすることができるので、粉粒体Pの充填圧を一定にすることができ、一定量の粉粒体Pを各計量穴661Aに充填することができる。
【0289】
(29)シール装置11は、カットフィルムCFの自重に逆らって押上機構112にて容器C1を押し上げることによって、カットフィルムCFに形成された蓋材C2の皺を伸ばすことができる。その後、シール装置11は、シール機構111にて熱板111A1を下降させることによって、容器C1の開口部に蓋材C2をシールして接着するので、蓋材C2の皺を伸ばして容器C1の開口部にシールすることができる。
(30)メインパレットMPは、各ピンMP2を備えているので、シール装置11は、メインパレットMPの上に載置されたカットフィルムCFの移動を規制する各ピンMP2に逆らって押上機構112にて容器C1を押し上げることによって、カットフィルムCFに形成された蓋材C2の皺を伸ばすことができる。したがって、シール装置11は、蓋材C2の皺を更に伸ばして容器C1の開口部にシールすることができる。
【0290】
(31)シール装置11は、複数のピン112AをメインパレットMPの複数の貫通孔MP3にそれぞれ挿入することによって、メインパレットMPを位置決めするので、メインパレットMPを確実に位置決めすることができる。
(32)シール装置11は、複数のピン112AをメインパレットMPの複数の貫通孔MP3にそれぞれ挿入することによって、メインパレットMPを上昇させるので、複数のピン112Aのみによって、メインパレットMPを支持する。したがって、シール装置11は、メインパレットMPを確実に位置決めすることができる。
【0291】
(33)メインパレットMPは、上下面を貫通して形成されるとともに、容器C1を上面側から挿入して収容する収容部MP1を備え、フィルム分離装置12は、カットフィルムCFの上昇を規制する折り曲げプレート121Aと、容器C1を押し上げて蓋材C2をカットフィルムCFから分離する押上機構121Bとを備えるので、メインパレットMPの構造を簡素にすることができ、カットフィルムCFから蓋材C2を分離することができる。
【0292】
(34)フィルム分離装置12は、容器C1を押し上げてカットフィルムCFから蓋材C2を分離する押上機構121Bと、メインパレットMPから容器C1を引き上げる移載ヘッド122Bとを協働させることができるので、カットフィルムCFから蓋材C2を確実に分離することができる。
(35)フィルム分離装置12は、押上機構121Bにて容器C1を押し上げてカットフィルムCFから蓋材C2を分離し、移載ヘッド122BにてメインパレットMPから容器C1を引き上げる過程で容器C1に沿って蓋材C2を折り曲げることができるので、製造効率を向上させることができる。
【0293】
(36)カプセル移載機構122は、複数の部位を近接させて一単位のカプセルCを保持し、複数の部位を隔離させて一単位のカプセルCを複数の集団に分割して解放することによって、一単位のカプセルCを所定の個数ごとに仕分けることができる。したがって、カプセル仕分装置14は、一単位とは異なる数をまとめてケースCSに収納する場合であっても人手に頼ることなく効率よくカプセルCを仕分けることができる。
(37)カプセル仕分装置14は、第1レーン144および第2レーン145の移動を停止させることなく、プッシャー148A1およびプッシャー148Bに第1のケースCS10を移載させることによって、第2レーン145を介して第1のケースCS10を搬出させることができるので、第1レーン144および第2レーン145の構造を簡素にすることができる。
【0294】
(38)第1レーン144および第2レーン145は、複数のケースCSを同一の搬送方向に沿って移動させるので、第1レーン144および第2レーン145を共通の搬送路とすることができる。したがって、カプセル仕分装置14は、搬入路および搬出路の構成を簡素にすることができる。
(39)プッシャー148A1およびプッシャー148Bは、ケースCSの挟持方向に沿って進退自在に構成されているので、ケースCSを挟持するとともに、ケースCSの挟持方向に沿って進退することによって、ケースCSを振動させることができる。したがって、カプセル仕分装置14は、ケースCSに収納された複数のカプセルCを均すことができるので、複数のカプセルCをケースCSに効率よく収納することができる。
【0295】
(40)カプセル仕分装置14は、第1収納判定部149Aにて第1のケースCS10に所定の個数のカプセルCを収納したと判定した場合に第1の集団を収納する第1のケースCS10を搬出させるとともに、第2収納判定部149Bにて第2のケースCS20に所定の個数のカプセルCを収納したと判定した場合に第2の集団を収納する第2のケースCS20を搬出させる搬出実行部149Cを備えているので、第1の集団を収納する第1のケースCS10と、第2の集団を収納する第2のケースCS20とを独立して搬出させることができる。したがって、カプセル仕分装置14は、所定の個数のカプセルCを未だ収納していないケースCSに先駆けて所定の個数のカプセルCを収納したケースCSを搬出することができる。
【0296】
〔実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、フィルム分離装置12は、複数個のカプセルCを一単位として間欠的に製造するカプセルの製造装置1に用いられていたが、これ以外の製造装置に採用してもよい。