(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
モニタ装置が接続される接続端子は、燃焼装置の内部に隠れている。そのため、モニタ装置を接続するためには燃焼装置のフロントカバーを取り外す等しなければならなかった。
【0006】
ところで、近年は、タブレット端末のように無線通信機能を備えた携帯型情報処理端末が普及しているので、これを無線通信で接続してモニタ装置のように使用できればフロントカバーを取り外す手間を省くことができる。
【0007】
また、携帯型情報処理端末は、インターネット上のサーバに接続可能なので、サーバから、修理依頼の内容や修理に必要な部品等の情報を作業者の所持する携帯型情報処理端末に提供できれば便利である。
【0008】
しかし、コールセンター等で受けた修理依頼をサーバが管理している場合に、登録されている多数の修理依頼の中から、作業者が担当すべき修理依頼に係る情報を的確に提供するには、作業者に、修理依頼者の住所や氏名などの入力を求めることになり、手間がかかる。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するために成されたものであり、サーバにアクセスしてきた携帯型情報処理端末の作業者が、当該サーバに登録されている多数の修理依頼の中から自分の担当すべき修理依頼を容易に見つけ出してその修理に係る情報を得ることのできる修理依頼管理サーバを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0011】
[1]修理依頼が登録された修理依頼登録部と、
ネットワークを通じて携帯型情報処理端末から、該携帯型情報処理端末の位置情報を含む修理依頼検索要求を受ける検索要求受信部と、
前記修理依頼検索要求に含まれる位置情報が示す位置から所定距離内に修理対象の装置がある修理依頼を前記修理依頼登録部から検索する検索部と、
前記検索により抽出された修理依頼を、所定の並び替え条件で配列した修理依頼の一覧を作成する一覧作成部と、
前記一覧作成部が作成した修理依頼の一覧を前記携帯型情報処理端末に送信する第1送信部と、
を有
し、
前記一覧作成部は、前記検索により抽出された修理依頼の件数に応じて、前記並び替え条件を切り替える
ことを特徴とする修理依頼管理サーバ。
【0012】
上記発明では、修理依頼管理サーバは、携帯型情報処理端末から修理依頼検索要求を受けると、携帯型情報処理端末の近くに修理対象の装置がある修理依頼の一覧を作成して携帯型情報処理端末に送信し表示させる。該一覧において、修理依頼は所定の並び替え条件でソートされている。
一覧作成部は、検索により抽出された修理依頼の件数に応じて、並び替え条件を切り替える。たとえば、リコールの場合は、作業者の近くに多数の修理依頼が存在し、通常の修理依頼の場合は作業者の近くの修理依頼はせいぜい数件なので、件数を基準に並べ替え条件を切り替える。
【0017】
[
2]前記所定の並び替え条件の1つが、修理依頼検索要求に含まれる位置情報が示す位置から修理対象の装置の設置場所までの距離の短い順である
ことを特徴とする[
1]に記載の修理依頼管理サーバ。
【0018】
上記発明では、一覧には、作業者の居る場所に近い順に修理依頼がソートされて表示される。作業者は一覧の上位に表示された修理依頼に着目すれば、自分の担当すべき修理依頼を迅速に見つけて選択することができる。
【0019】
[
3]前記所定の並び替え条件の1つが、修理対象の装置の設置場所の住所順である
ことを特徴とする[1]
または[2]に記載の修理依頼管理サーバ。
【0020】
上記発明では、リコール対応のための一斉検査をマンションで行う場合に、同じ階の部屋を順に点検する場合などに有効になる。
【0021】
[4]修理依頼が登録された修理依頼登録部と、
ネットワークを通じて携帯型情報処理端末から、該携帯型情報処理端末の位置情報を含む修理依頼検索要求を受ける検索要求受信部と、
前記修理依頼検索要求に含まれる位置情報が示す位置から所定距離内に修理対象の装置がある修理依頼を前記修理依頼登録部から検索する検索部と、
前記検索により抽出された修理依頼を、所定の並び替え条件で配列した修理依頼の一覧を作成する一覧作成部と、
前記一覧作成部が作成した修理依頼の一覧を前記携帯型情報処理端末に送信する第1送信部と、
を有し、
前記一覧作成部は、前記修理依頼検索要求に含まれていた位置情報が示す場所に、修理対象の装置の設置場所が最も近い修理依頼の住所を基点とし、該基点に住所が近い順に修理依頼を並び替えた一覧を作成する
ことを特徴とする修理依頼管理サーバ。
[5]前記修理依頼の一覧を受信した前記携帯型情報処理端末から、前記修理依頼の一覧の中から選択された修理依頼を示す選択情報を受信する選択情報受信部と、
前記選択情報が示す修理依頼に関する詳細情報を前記携帯型情報処理端末に送信する第2送信部と、
をさらに有する
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の修理依頼管理サーバ。
【0022】
[6]前記詳細情報は、前記携帯型情報処理端末を修理対象の装置に通信で接続するための情報を含む
ことを特徴とする[5]に記載の修理依頼管理サーバ。
上記発明では、携帯型情報処理端末を修理対象の装置に通信で接続するための情報を用いて、作業者は自分の携帯型情報処理端末を修理先の燃焼装置に直接接続して、故障箇所の情報を得たり、制御データを書き換えたりする等が可能になる。
[7]前記修理依頼の一覧には、修理依頼者名が含まれる
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の修理依頼管理サーバ。
上記発明では、作業者は、一覧に表示された修理依頼者名に基づいて自分の担当する修理依頼を選択することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る修理依頼管理サーバによれば、携帯型情報処理端末の作業者は、当該サーバに登録されている多数の修理依頼の中から自分が担当すべき修理依頼を容易に見つけ出してその修理に係る情報を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る修理依頼管理サーバ20を含む給湯器管理システム8の構成例を示している。給湯器管理システム8は、風呂給湯器10と、修理依頼管理サーバ20と、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯型情報処理端末30を備えて構成される。
【0027】
風呂給湯器10は、給水を加熱して所定の出湯栓3へ出湯する機能、浴槽2へ注湯(湯張り)する機能、浴槽2内の湯水を追い焚きする機能などを備えている。また、設定された予約時刻になったら浴槽2へ湯張りする風呂の予約機能を有している。
【0028】
風呂給湯器10は、ガス供給会社等のガス供給源から供給される燃焼ガスをバーナ(燃焼部)11で燃焼させて熱交換器12を加熱する。給水は、熱交換器12の水管を通る際に熱交換器12から受熱して昇温される。
【0029】
さらに風呂給湯器10は、当該風呂給湯器10の動作を制御する制御基板14を備えている。制御基板14は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を主要部として構成されており、CPUがROMに格納されているプログラムを実行することで、風呂給湯器10として機能が実現される。制御基板14は、無線LANに接続して通信するための通信I/F(Interface)、風呂給湯器10が備える各センサの検出値を入力する入力I/F、ガス比例弁、送風ファンなどに制御信号を出力する出力I/F等を備えている。
【0030】
給湯器管理システム8の使用者の自宅には、インターネットに接続された無線ルータ6が設けられ、風呂給湯器10はこの無線ルータ6が提供する無線LAN(Local Area Network)に接続されている。
【0031】
修理依頼管理サーバ20は、インターネットに接続されている。修理依頼管理サーバ20には、風呂給湯器10等の修理依頼が登録されており、インターネットを通じて受信した携帯型情報処理端末30からの要求に応じて、修理依頼の一覧や、該一覧の中から選択された修理依頼に係る修理の詳細情報を携帯型情報処理端末30に提供する。
【0032】
携帯型情報処理端末30は、風呂給湯器10の修理を担当するサービスマン(作業者)に携帯され、修理に関する情報を修理依頼管理サーバ20から取得等するために使用される。携帯型情報処理端末30は、街中等に設置されている基地局7を介してインターネットに接続することができる。携帯型情報処理端末30には、該携帯型情報処理端末30を、修理に関する情報を取得して表示したり、風呂給湯器10の制御データを書き換えたりするように機能させるアプリケーションプログラム(モニタアプリと略する)がインストールされている。
【0033】
携帯型情報処理端末30は、風呂給湯器10のIPアドレス等、風呂給湯器10と通信で接続するための情報が分かれば、風呂給湯器10に無線で接続して通信することができる。
【0034】
なお、インターネットには、修理依頼管理サーバ20のほかに各種のWebサーバが接続されており、携帯型情報処理端末30は、インターネット上の任意のWebサイトから各種の情報を取得することができる。
【0035】
図2は、修理依頼管理サーバ20の概略構成を示している。修理依頼管理サーバ20は、当該修理依頼管理サーバ20の動作を統括制御する制御部としてのCPU21を備えている。CPU21には、ROM22、RAM23、ハードディスク装置24、操作部25、表示部26、通信部27などが接続されている。
【0036】
ROM22には、起動用のプログラムや各種の固定データが格納される。ハードディスク装置24は、電源をオフにしても記憶内容を保持する大容量の記憶装置であり、OS(Operating System)のプログラム、修理依頼管理サーバの機能に係る処理手順が記述された制御プログラム、各種の設定内容などが記憶される。また、ハードディスク装置24は、受け付けた修理依頼が登録される修理依頼登録部28としての機能を果たす。
【0037】
RAM23はCPU21がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや表示データを一時記憶するメモリとして使用される。
【0038】
表示部26は、各種の情報を表示可能な液晶ディスプレイなどで構成される。操作部25は、ユーザから各種の操作を受け付ける機能を果たす。操作部25は、キーボード、マウスのほか表示部26の画面上に設けられ、指やペンなどによって押下された位置を検出するタッチパネルなどで構成される。
【0039】
通信部27は、インターネットを介して携帯型情報処理端末30や風呂給湯器10などの外部装置と通信する機能を果たす。
【0040】
図3は、携帯型情報処理端末30の概略構成を示している。携帯型情報処理端末30は、当該携帯型情報処理端末30の動作を統括制御する制御部としてのCPU31を備えている。CPU31には、ROM32、RAM33、不揮発メモリ34、操作部35、表示部36、通信部37、姿勢検出部38、GPS機能部39、音声出力部41、カメラ(カメラデバイス)42などが接続されている。
【0041】
ROM32には、各種の固定データが格納される。不揮発メモリ34は、電源をオフにしても記憶内容を保持する書き換え可能なメモリであり、OS(Operating System)のプログラム、モニタアプリを含む各種のアプリケーションプログラム、各種の設定内容などが記憶される。
【0042】
CPU31が不揮発メモリ34に格納されたモニタアプリを実行することで、携帯型情報処理端末30は、サービスマン用の端末としての機能を果たす。RAM33はCPU31がアプリケーションプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや表示データを一時記憶するメモリとして使用される。
【0043】
表示部36は、操作画面や設定画面、修理依頼の一覧、修理の詳細情報など任意の内容を表示可能な液晶ディスプレイなどで構成される。操作部35は、ユーザから各種の操作を受け付ける機能を果たす。操作部35は、表示部36の画面上に設けられタッチパネル35aのほか、少数のハードキーなどで構成される。
【0044】
通信部37は、基地局7を介してインターネットに接続し、インターネット上の修理依頼管理サーバ20や他の装置と通信する機能を果たす。また、通信部37は、無線LANにより風呂給湯器10や他の装置と通信する機能を果たす。無線ルータ6がインターネットに接続されていれば、無線ルータ6を介してインターネット上のWebサイトや修理依頼管理サーバ20と通信することも可能である。
【0045】
姿勢検出部38は、ジャイロや加速度センサを利用して携帯型情報処理端末30の姿勢を検出する。姿勢検出部38により、携帯型情報処理端末30が縦長の向きで使用されているか、横長の向きで使用されているか、携帯型情報処理端末30がユーザに所持されているか、どこかに置かれているか等が検出される。
【0046】
GPS機能部39は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)を利用して、携帯型情報処理端末30の現在の位置(緯度、経度等)を特定する機能を果たす。
【0047】
音声出力部41は、アンプ、スピーカを備え、電気的な音声信号を音波に変換して出力する。カメラデバイス42は、映像を撮影する機能を果たし、携帯型情報処理端末30の背面に、あるいは背面と正面にそれぞれ設けられる。
【0048】
次に、修理依頼管理サーバ20による、修理に関する情報の管理・提供に係る動作の概略を説明する。
【0049】
図4は、修理依頼管理サーバ20を含む給湯器管理システム8における修理依頼の管理、修理に関する情報の提供に係る動作全体のシーケンスを示している。
【0050】
風呂給湯器10で故障が発生すると(P1)、その故障に対する修理依頼が修理依頼管理サーバ20に登録される(P2)。たとえば、ユーザは、サービスセンタに故障の修理依頼を電話等で行う。修理を依頼したユーザは、自分の名前、住所、電話番号、修理対象の風呂給湯器10の機種名、風呂給湯器10のリモートコントローラに表示されたエラーコード、症状などをオペレータに告知する。サービスセンタのオペレータは告知された内容に基づいて修理依頼を修理依頼管理サーバ20に登録する。
【0051】
なお、修理依頼管理サーバ20が提供する、修理依頼受け付け用のWEBページに、故障した風呂給湯器10のユーザが自身のPC等からアクセスして、上記の修理依頼を修理依頼管理サーバ20に登録することも可能になっている。
【0052】
さらに、故障を検出した風呂給湯器10が、インターネットを通じて修理依頼管理サーバ20にアクセスして自動的に修理依頼を登録するように構成されてもよい。この場合、検出した故障の内容のほか、風呂給湯器10に無線通信でアクセスするためのIPアドレスなども修理依頼管理サーバ20に通知される。修理依頼管理サーバ20は、予め登録されている顧客情報(住所、氏名、風呂給湯器の機種名、IPアドレスなど)と該IPアドレスとを照合して、故障の発生した風呂給湯器10の使用者の住所、氏名などを特定して修理依頼を自動登録する。
【0053】
また、製品にリコールが生じたような場合には、リコール対象の機種の設置先毎に修理依頼が自動または手動で修理依頼管理サーバ20に登録される。
【0054】
修理を担当する作業者(サービスマン)は、携帯型情報処理端末30を所持して修理対象の装置が設置されている現場に向かい、現場の近くで携帯型情報処理端末30を操作し、修理依頼管理サーバ20から自分が担当すべき修理依頼に関する情報を取得するための操作を行う。たとえば、携帯型情報処理端末30の表示部36に表示されている修理依頼検索ボタンを押下する。
【0055】
該操作を受けた携帯型情報処理端末30は、GPS機能部39により、自端末の現在位置を認識し、自端末の現在位置を示す位置情報を含む修理依頼検索要求を修理依頼管理サーバ20に送信する(P3)。
【0056】
修理依頼検索要求を受けた修理依頼管理サーバ20は、登録されている修理依頼の中から、修理対象の装置の設置場所(修理依頼者の住所等)が、該修理依頼検索要求に含まれる位置情報が示す場所から所定の距離範囲(たとえば、1000m以内)にある修理依頼を検索する。(P4)。そして、検索された修理依頼の一覧を作成して携帯型情報処理端末30に送信する(P5)。このとき、修理対象の装置の設置場所(修理依頼者の住所等)が、修理依頼検索要求に含まれる位置情報が示す場所に近い順等を並べ替え条件として修理依頼をソートした一覧を作成する。一覧には、修理依頼の受け付け番号、修理依頼者の氏名、住所、電話番号などが表示される。
【0057】
一覧を受信した携帯型情報処理端末30は、これを自端末の表示部36に表示し、該一覧の中から所望の修理依頼の選択操作を作業者から受ける。そして、選択された修理依頼を示す選択情報を修理依頼管理サーバ20に送信する(P6)。
【0058】
選択情報を受信した修理依頼管理サーバ20は、該選択情報が示す修理依頼に係る詳細情報を携帯型情報処理端末30に送信する(P7)。詳細情報には、修理依頼の内容、必要部品、修理手順の情報、修理履歴、修理対象の風呂給湯器10に通信で接続するための情報(IPアドレス)などが含まれる。
【0059】
携帯型情報処理端末30は受信した詳細情報を表示部36に表示する(P8)。作業者は、該詳細情報に基づいて、修理作業を進めることができる。さらに、この詳細情報に修理対象の風呂給湯器10に無線通信で接続するための情報(IPアドレス)が含まれる場合には、作業者は、この情報を用いて携帯型情報処理端末30を修理対象の風呂給湯器10に無線通信で接続する(P9)。これにより、修理対象の風呂給湯器10から直接、故障に関する情報を取得したり、風呂給湯器10の制御データを書き換えたりすることができる(P10、P11)。
【0060】
図5は、修理依頼管理サーバ20から修理に関する情報を取得する携帯型情報処理端末30が行う処理の流れを示している。携帯型情報処理端末30は、修理依頼検索ボタンの押下等を受けると、GPS機能部39により、自端末の現在位置を取得し(ステップS101)、自端末の現在位置の位置情報を含む修理依頼検索要求を修理依頼管理サーバ20に送信する(ステップS102)。
【0061】
その後、修理依頼管理サーバ20から修理依頼の一覧が送られてくるのを待ち(ステップS103;No)、該一覧を受信すると(ステップS103;Yes)、自端末の表示部36にこれを表示する(ステップS104)。
【0062】
そして、該一覧の中から、詳細情報を必要とする修理依頼の選択操作を受けたら(ステップS105)、選択された修理依頼を示す選択情報を修理依頼管理サーバ20に送信する(ステップS106)。
【0063】
その後、修理依頼管理サーバ20から詳細情報が送られてくるのを待ち(ステップS107;No)、詳細情報を受信したら(ステップS107;Yes)、自端末の表示部36に該詳細情報を表示する(ステップS108)。
【0064】
なお、前述したように、詳細情報に風呂給湯器10と無線通信で接続するための情報(IPアドレス等)が含まれている場合、これを用いて携帯型情報処理端末30を風呂給湯器10に無線通信で接続し、故障の詳細な情報を取得したり、故障の診断を行ったり、制御データを書き換えたりすることができる。
【0065】
図6は、修理依頼検索要求を受けた修理依頼管理サーバ20が行う処理の流れを示している。携帯型情報処理端末30から修理依頼検索要求を受信したら(ステップS201)、該修理依頼検索要求に含まれている修理対象の装置の位置情報に基づいて、該位置情報が示す場所から所定の距離範囲(たとえば、1000m以内)に修理依頼対象の装置が存在する修理依頼を検索する(ステップS202)。
【0066】
検索により見出された修理依頼の件数が予め定めた閾値未満ならば(ステップS203;No)、検索結果の修理依頼を、修理対象の装置の設置場所が、修理依頼検索要求に含まれていた位置情報が示す場所に近い順にソートした修理依頼の一覧を作成する(ステップS204)。たとえば、修理依頼主の住所を緯度経度に変換し、この場所と、修理依頼検索要求に含まれていた位置情報が示す緯度経度が示す場所との距離を算出し、該距離が短い順にソートする。
【0067】
検索により見出された修理依頼の件数が予め定めた閾値以上ならば(ステップS203;Yes)、検索結果の修理依頼を、修理対象の装置の設置場所の住所順にソートした修理依頼の一覧を作成する(ステップS205)。ここでは、修理依頼検索要求に含まれていた位置情報が示す場所に、修理対象の装置の設置場所が最も近い修理依頼の住所を基点とし、該基点に住所が近い順に修理依頼をソートした一覧を作成する。
【0068】
検索により見出された修理依頼の件数が閾値以上の場合には、集合住宅においてリコール対応を行うものと考えられる。すなわち、マンションなどの集合住宅には、同一機種の風呂給湯器が多数設置されているので、リコールが生じると、同じマンションに多数の修理対象(修理依頼)が生じる。
【0069】
一方、部屋のサイズや床暖房の有無、対象面積などに応じて風呂給湯器の機種が異なるので、同じマンション内に複数の機種が混在することも通例である。したがって、リコール対象の風呂給湯器が設置されている部屋と、そうでない部屋が1つのマンションに混在するケースが生じる。
【0070】
このような場合、サービスマンは、修理対象の機種が設置されている部屋だけを順に回って修理を行うことになるが、この際、同じ階の部屋を続けて回ると効率がよい。距離の近い順にソートした場合、階の相違が考慮されずにソートされてしまう。一覧では、修理依頼が住所順(たとえば、部屋番号の順)にソートされることが望まれる。本発明の実施の形態ではこのような要請に対応するように一覧におけるソートの基準を切り替えている。
【0071】
住所順のソートが有効な具体例を示す。たとえば、マンションの各部屋に設置されている風呂給湯器をリコールにて一斉点検を行う場合、マンションの集会所などに修理本部が設営される。サービスマンは、修理本部で、各部屋の風呂給湯器が未点検か、暫定対策済みか、恒久対策済みか等を確認する。たとえば、401号室:未点検、402号室:暫定対策済み、403号室:未点検、404号室:暫定対策済みの場合、それぞれの状態に応じた修理部品セット(この例では、未点検用2セットと暫定対策済み用2セット)を持って4階に上がって修理を始める。
【0072】
しかし、402号室が不在で修理が出来ないといった事態が生じる場合がある。このとき、作業者は、自己の携帯型情報処理端末30に、住所順にソートされた修理依頼の一覧を表示させることで、405号室以降の部屋に、402号室用に持ってきた修理部品(暫定対策済み用)を適用できる部屋があるか否かを、修理本部に戻ることなく容易に確認することができる。そして、適用可能な部屋があれば、効率的に修理を進めることができる。
【0073】
なお、携帯型情報処理端末30にて距離の近い順にソートするか住所順にソートするかの選択を作業者から受け、選択された基準でソートするように構成されてもよい。
【0074】
修理依頼管理サーバ20は、上記のようにして作成した修理依頼の一覧を携帯型情報処理端末30に送信する(ステップS206)。その後、携帯型情報処理端末30から選択情報を受信したら(ステップS207)、選択情報が示す修理依頼の詳細情報を、該選択情報の送信元の携帯型情報処理端末30に送信して(ステップS208)、本処理を終了する。
【0075】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0076】
実施の形態では燃焼装置として風呂給湯器10を例示したが、燃焼装置はこれに限定されるものではない。