(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6584306
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】蓋付き容器
(51)【国際特許分類】
B65D 43/16 20060101AFI20190919BHJP
B65D 43/02 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
B65D43/16
B65D43/02 100
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-233822(P2015-233822)
(22)【出願日】2015年11月30日
(65)【公開番号】特開2017-100741(P2017-100741A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2018年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100076598
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一豊
(74)【代理人】
【識別番号】100165607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100196690
【弁理士】
【氏名又は名称】森合 透
(72)【発明者】
【氏名】栗原 誠明
【審査官】
家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−013110(JP,A)
【文献】
特開2013−052913(JP,A)
【文献】
特開2009−062085(JP,A)
【文献】
特開2011−034910(JP,A)
【文献】
米国特許第06305546(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D39/00−55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口端部(23)を有し、内容物を内部に収容する容器本体(20)と、該容器本体(20)に冠着する蓋体(30)とを備えた蓋付き容器にあって、
該容器本体(20)は、該開口端部(23)を取り囲む周壁(22)の大径部(22c)から外方に向かって周設された容器側フランジ部(24)と、該容器側フランジ部(24)のいずれかの辺部から延在する容器孔(26)を備えた保持部(25)と、を有し、
該蓋体(30)は、該開口端部(23)を覆う頂壁部(31)と、該頂壁部(31)の周縁に設けられた蓋体側フランジ部(34)と、該蓋体側フランジ部(34)にヒンジ基部(37a)を介して一体連結しているヒンジ部材(37)と、を有し、
該ヒンジ基部(37a)の近傍において、該ヒンジ基部(37a)からの外縁部に窪み部(37c)が形成されており、該ヒンジ基部(37a)の内周面には収納部(33a)が形成されている
ことを特徴とする蓋付き容器。
【請求項2】
前記ヒンジ部材(37)の中央部付近に蓋開閉回動の支点となるヒンジ溝部(37b)が設けられている請求項1に記載の蓋付き容器。
【請求項3】
前記窪み部(37c)の深さと前記収納部(33a)の深さが、いずれも前記ヒンジ部材(37)の厚みとほぼ同じである請求項1又は2に記載の蓋付き容器。
【請求項4】
前記窪み部(37c)の両端部の蓋側フランジ部(34)上に、前記ヒンジ部材(37)の折り込み状態を維持する第1係止片(39a)が配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項5】
前記容器本体(20)を挟んで前記ヒンジ部材(37)と対称となる反対側の辺部に、タブ(34a)を設けた請求項1〜4のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項6】
前記ヒンジ部材(37)の先端部にフック部(38)を形成し、該フック部(38)の先端から中央部にかけて外側に向かって徐々にテーパ状となっている請求項1〜5のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項7】
前記収納部(33a)の端部に第2係止片(39b)を形成した請求項1〜6のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項8】
前記容器孔(26)を設けた部分の大径部(22c)の周壁(22)に、該大径部(22c)の一部が凹んだ切欠き部(27)を形成した請求項1〜7のいずれかに記載の蓋付き容器。
【請求項9】
前記切欠き部(27)を長辺部分の両側中央部に形成した請求項8に記載の蓋付き容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バター、マーガリン、ピーナッツバター等の食品を保存する蓋付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、バター、マーガリン、ピーナッツバター等のペースト状食品は、合成樹脂製の容器に収容されていた。これら容器は、上方が開口した略箱型の容器本体と、容器本体の開口部を閉塞する蓋体とで構成されており、通常使用時には容器本体から蓋体を取り外し、テーブル上に蓋体を置くが、蓋体の背面についたペースト状食品でテーブルを汚すことなく、また蓋体を開けたときどこへ置くかを考慮しなくてもよいように、容器本体と蓋体との一部を着脱自在にヒンジ部材で連結してなるバター・マーガリン等の包装用容器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この包装用容器にあっては、ヒンジ部材を用いて蓋体と容器本体を連結状態で開蓋する場合はよいものの、一般的な使用方法である蓋体と容器本体を分離して開蓋する際には蓋体のヒンジ部材と容器本体のヒンジ部材が接触し合い、開蓋の妨げとなっていることがあり、使い勝手を高めることに改善の余地があった。また、蓋体と容器本体を分離して開蓋する際にヒンジ部材が使用者の手や着衣に引っ掛かる等の潜在的な課題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭58−194184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記した従来技術における課題をすることであり、蓋体と容器本体を連結状態で開蓋することができ、蓋体と容器本体を分離して開蓋する際にもヒンジ部材による開蓋の妨げを抑制し、使い勝手を高めた蓋付き容器を提供することである。
また、本発明の別の目的は、蓋体と容器本体を分離して開蓋する際にヒンジ部材が使用者の手や着衣に引っ掛かる恐れのない蓋付き容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決手段として、本発明に係る蓋付き容器は、
開口端部を有し、内容物を内部に収容する容器本体と、容器本体に冠着する蓋体とを備えた蓋付き容器にあって、
容器本体は、開口端部を取り囲む周壁の大径部から外方に向かって周設された容器側フランジ部と、容器側フランジ部のいずれかの辺部から延在する容器孔を備えた保持部と、を有し、
蓋体は、開口端部を覆う頂壁部と、頂壁部の周縁に設けられた蓋体側フランジ部と、蓋体側フランジ部にヒンジ基部を介して一体連結しているヒンジ部材と、を有し、
ヒンジ基部の近傍において、該ヒンジ基部からの外縁部に窪み部が形成されており、ヒンジ基部の内周面には収納部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
この構成では、蓋体と容器本体を連結状態での蓋開閉はスムーズであり、蓋体と容器本体を分離して蓋開閉する際にもヒンジ部材による開閉の妨げは殆どなく、使い勝手が高い蓋付き容器を得ることができる。また、蓋体と容器本体を分離して蓋開閉する際には、ヒンジ部材が蓋体内周面に収納されるためヒンジ部材が使用者の手や着衣に引っ掛かる恐れはない。
【0008】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、ヒンジ部材の中央部付近に蓋開閉回動の支点となるヒンジ溝部が設けられている。
【0009】
上記構造では、ヒンジ溝部を支点とするヒンジ部材のスムーズな回動を達成し得る。
【0010】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、窪み部の深さと収納部の深さがいずれもヒンジ部材の厚みとほぼ同じである。
【0011】
上記構造では、窪み部の深さと収納部の深さがいずれもヒンジ部材の厚みとほぼ同じであることによって、ヒンジ部材折り込み時やヒンジ部材収納時に蓋側フランジ部や蓋体内周面と略面一にすることができ、蓋開閉回動動作をスムーズに実行することができる。
【0012】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、窪み部の両端部の蓋側フランジ部上に、ヒンジ部材の折り込み状態を維持する第1係止片が配置されている。
【0013】
上記構造では、第1係止片によってヒンジ部材の基部側を窪み部に係止することができ、ヒンジ部材として固定して使用することが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、容器本体を挟んでヒンジ部材と対称となる反対側の辺部にタブを設けている。
【0015】
上記構成では、ヒンジ部材と対称となる反対側の辺部にタブを形成したことによって、蓋開閉回動動作を簡単且つ確実に実行することができる。
【0016】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、ヒンジ部材の先端部にフック部を形成し、フック部の先端から中央部にかけて外側に向かって徐々にテーパ状となっている。
【0017】
上記構成では、フック部を容器孔により強固に係止することができフック部が不本意に容器孔から脱離することを抑制することが可能である。
【0018】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、収納部の端部に第2係止片を形成している。
【0019】
上記構造では、第2係止片を形成したことによってヒンジ部材を確実に収納部に係止することができる。
【0020】
また、本発明に係る別の蓋付き容器は、容器孔を設けた部分の大径部の周壁に、大径部の一部が凹んだ切欠き部を形成している。
【0021】
上記構成では、切欠き部によって蓋体をより確実に容器本体に冠着することができる。
【0022】
更に、本発明に係る別の蓋付き容器は、切欠き部を長辺部分の両側中央部に形成している。
【0023】
上記構成では、容器本体と蓋体とを分離使用する時にフック部と切欠き部の位置合わせに気に留めることなく使用することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の上記した構成においては、以下に示す効果を奏する。
本発明では、蓋体と容器本体を連結状態での蓋開閉がスムーズに実行でき、蓋体と容器本体を分離して蓋開閉する際にもヒンジ部材による開閉の妨げは殆どなく、使い勝手をより高めることができる。更に、蓋体と容器本体を分離しての蓋開閉時には、ヒンジ部材が蓋体内周面に収納されるためヒンジ部材が使用者の手や着衣に引っ掛かり動作を妨げることがなくなった。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明に係る蓋付き容器を開蓋したときの平面図である。
【
図2】蓋付き容器の容器本体の半断面図と蓋体の縦断面図である。
【
図3】
図3(a)は
図1の蓋付き容器を閉蓋したときの平面図であり、
図3(b)はその時の半縦断面図である。
【
図4】
図4(a)は蓋付き容器のヒンジ部材を展開させるときの平面図であり、
図4(b)はヒンジ部材の側面図、
図4(c)は蓋付き容器のヒンジ部材を展開させるときの断面図である。
【
図5】
図5(a)はフックを容器孔に差し込んだときの平面図であり、
図5(b)はその時の縦断面図であり、
図5(c)は
図5(a)のV−V線における横断面図である。
【
図6】
図6(a)はヒンジ部材を用いて閉蓋したときの平面図であり、
図6(b)はその時の縦断面図である。
【
図7】
図7(a)はヒンジ部材を蓋体内側に折り込み収納したときの平面図であり、
図7(b)はその時の縦断面図である。
【
図8】
図8(a)はヒンジ部材を収納したまま閉蓋したときの平面図であり、
図8(b)はその時の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明にかかる実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1は本発明に係る蓋付き容器の開蓋したときの平面図であり、
図2は蓋付き容器の容器本体の半断面図と蓋体の縦断面図であり、
図3(a)は
図1の蓋付き容器を閉蓋したときの平面図であり、
図3(b)は閉蓋における半縦断面図である。
本発明の蓋付き容器10は、内容物が収容される容器本体20と蓋体30とを備えている。内容物としては、例えば、バター、マーガリン、ピーナッツバター、ジャム、チーズスプレッド等のクリーム状、固形状、液体状、粒状及び粉体等が挙げられる。
【0028】
容器本体20は、上方に向けて開口する角筒状の矩形状に形成されている。容器本体20の底部21において周縁部よりも内側に位置する部分は、上方に向かって窪んでいる。容器本体20の周壁22は、下側の小径部22aと上方の大径部22cが段部22bを介して連結されており、大径部22cの上端開口面は容器本体20の開口端部23となっている。周壁22の大径部22cの下側周囲には、大径部22cを囲うように外周方向に延出する容器側フランジ部24が周設されている。容器側フランジ部24のいずれかの辺部の下方には、後述のヒンジ部材37を着脱自在にする、容器孔26を備えた保持部25が延在している。容器孔26を設けた部分の大径部22cの周壁22には、後述する分離使用でヒンジ収納して閉蓋した際にフック部38が大径部22cに収まるように大径部22cの一部を凹ませた切欠き部27を設けることができる。
【0029】
容器本体20の開口端部23を閉塞する蓋体30は、容器本体20の開口端部23に対向する頂壁部31と、この頂壁部31の周縁から曲折する曲折部32と、この曲折部32から延伸して容器本体20の大径部22cの外周を覆い、蓋体30の側壁を形成するように蓋体30を一周するように帯状に設けられた帯状部33とを備えている。帯状部33の下端部には、囲うように外周方向に延出する蓋側フランジ部34が突出形成されている。蓋側フランジ部34には、蓋体30の四つの隅部の一角に開蓋するために指先の掛けるためのタブ34aが平面視略三角形状に設けられている。帯状部33における短辺側の中央部付近には、バターナイフの柄を容器の内外に通すためにフラップ状に折り曲げてナイフ口を出現させるための開封タブ35が備えられている。この開封タブ35の左右両側には、薄肉状に形成された弱化部35aが設けられており、この弱化部35aを切り離すことによって開封タブ35は上向きに折り曲げることが可能となる。曲折部32の内側には、蓋体30を補強するためのリブ36が形成されている。蓋側フランジ部34のいずれかの辺部に蓋体30と容器本体20を連結状態で開閉回動自在するためのヒンジ部材37を設け、このヒンジ部材37の先端部に設けたフック部38を容器本体20の容器孔26に挿入して、連結することができる。ヒンジ部材37を設けたヒンジ基部37aの近傍の帯状部33の内周面には、ヒンジ部材37を折り込んで収納する収納部33aを備えている。
【0030】
次に
図4〜
図8を参照しながら、蓋付き容器10の作用、特にヒンジ部材37の作用機構をより具体的に説明する。なお、
図4〜
図6がヒンジ部材37を用いて蓋体30と容器本体20を連結状態で使用する実施形態であり、
図7〜
図8がヒンジ部材37を蓋体内側に折り込み収納して、蓋体30と容器本体20を分離状態で使用する実施形態である。連結状態と分離状態は、使用者が使い勝手のよい方を適宜選択することができる。
【0031】
まず、
図4〜
図6のヒンジ部材37を使用した連結状態の実施形態について説明する。
ヒンジ部材37は、蓋側フランジ部34にヒンジ基部37aを介して一体連結しており、ヒンジ基部37aを支点として回動動作することができる。
図4(c)で破線にて示されるヒンジ不使用時に蓋体30内側の収納部33aに折り込まれて収納されているヒンジ部材37を、ヒンジ使用のために上方に起立させてヒンジ部材37を展開させる。ヒンジ部材37は、2つ折りができるように中央部にヒンジ溝部37bを有し、その先端部にはフック部38が形成されている。蓋側フランジ部34のヒンジ基部37aからの外縁部には、ヒンジ部材37厚みと同じ深さの窪み部37cが形成されている。厚みと深さがほぼ同じであることでヒンジ部材折り込み時に蓋側フランジ部と略面一にすることができ、蓋開閉回動動作をスムーズに実行することができる。
【0032】
ヒンジ使用のため
図5に示されるように、ヒンジ部材37を容器本体20側に折り込んだ、ヒンジ部材37の先端部に設けたフック部38を容器本体20の容器孔26に挿入して連結させる。この時、フック部38の先端から中央部にかけては、外側に向かって徐々にテーパ状とすると、より強固に係止することができフック部38が不本意に容器孔26から脱離することを抑制することができる。
【0033】
ヒンジ部材37を容器本体20側に折り込んだ時に、ヒンジ部材37の基部側が窪み部37cに入り込み、入り込んだヒンジ部材37の基部側は、窪み部37cの両側端部の蓋側フランジ部34上の第1係止片39aによって係止されている(
図5(c)参照)。
【0034】
このようにヒンジ部材37は、ヒンジ部材37の先端側が容器孔26によって係止しており、ヒンジ部材37の基部側が第1係止片
39aによって係止している。そのため、
図6(b)に示されるように、ヒンジ部材37の中央部付近のヒンジ溝部37bを支点として先端部と基部側が保持部25上に折り重なり、蓋開閉回動動作することができる。なお、開蓋時は、容器本体20を挟んでヒンジ部材37と対称となる反対側の辺部に形成されているタブ34aの先端を指で摘みながら上方に持ち上げることによって簡単且つ確実に実行することができる。
【0035】
次に、
図7〜
図8のヒンジ部材37を蓋体内側に折り込み収納して、蓋体30と容器本体20を分離状態で使用する実施形態について説明する。
蓋体30と容器本体20を分離状態で使用する場合は、ヒンジ部材37を用いないため蓋の開閉に邪魔にならないように、
図7(b)に示されるように、破線の起立状態のヒンジ部材37を蓋体30の内周面の収納部33aに折り込み、収納部33aのヒンジ基部37aとは反対側端部の第2係止片39bによって(
図7(b)の要部拡大図参照)、ヒンジ部材37を係止させることができる。また、第2係止片39bは収納部33aの側端部に設けることもできる。収納部33aの深さが、ヒンジ部材37の厚みとほぼ同じであることでヒンジ部材収納時に蓋体30内周面と略面一にすることができ、蓋開閉回動動作がスムーズに実行できる。
【0036】
ヒンジ部材37を収納部33aに収納できたならば、通常通りに容器本体20の開口端部23を覆うように、容器側フランジ部24に蓋側フランジ部34を重ね合わせるように載置すると蓋体30が閉じられる。
図8(b)に示される閉蓋した際に、蓋体30の内部から飛び出ているフック部38が大径部22cにぶつからないように一部を凹ませた切欠き部27に収めることができ、これによって蓋体30をより確実かつ強固に容器本体20に冠着することができる。また、切欠き部27を長辺部分の両側中央部に形成することによって、分離使用時にフック部38と切欠き部27の位置合わせを気に留めることなく閉蓋することが可能となる。
【0037】
以上、実施形態に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではない。
【0038】
本発明では、蓋体30と容器本体20を連結状態で開蓋するための保持部25とヒンジ部材37を、それぞれ長辺側に設けたが、短辺側に設けても構わない。また、上記実施形態では容器本体20を角筒状としたが、この形状に限定されるものではなく、円筒状や楕円状であっても構わない。その際、蓋体30は容器本体20の形状に合わせて適宜形状を変更すればよい。タブ34aの形状は平面視略三角形状に限定されるものではなく、例えば平面視円形状の一部を使用した形状などその他の形状から成る蓋付き容器で合っても構わない。また、タブ34aは蓋体30の四つの隅部の一角に限らず二角に設けても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上説明したように、本発明は、例えばバターやマーガリン等を入れる蓋付き容器の分野における用途展開をさらに広い領域で図ることができる。
【符号の説明】
【0040】
10 ;容器
20 ;容器本体
21 ;底部
22 ;周壁
22a;小径部
22b;段部
22c;大径部
23 ;開口端部
24 ;容器側フランジ部
25 ;保持部
26 ;容器孔
27 ;切欠き部
30 ;蓋体
31 ;頂壁部
32 ;曲折部
33 ;帯状部
33a;収容部
34 ;蓋側フランジ部
34a;タブ
35 ;開封タブ
35a;弱化部
36 ;リブ
37 ;ヒンジ部材
37a;ヒンジ基部
37b;ヒンジ溝部
37c;窪み部
38 ;フック部
39a;第1係止片
39b;第2係止片