(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、酸性ガスのアルミナ吸着剤上への選択的な吸着による、液体又はガス流からの酸性ガスの除去に関する。
【0002】
発明の背景
酸性ガスは、COS及びH
2Sなどのこれらのガスの幾つかが硫黄源であり、従って潜在的大気汚染物質であるために、例えば、石油炭化水素などの材料における望ましくない不純物である。COS及びH
2Sはまた、汚染物質が、プロピレンなどの石油由来の重合性オレフィン中に存在する場合、例えば、重合触媒の被毒により、工業プロセスの望ましくない汚染物質としても作用する。酸性ガスは、原料中に最初に存在する、汚染物質としてかかるプロセスに導入され得るか、又はそれらは、二酸化炭素と硫化水素又は他の硫黄化合物との分子篩い触媒による反応の結果として、処理工程で形成され得る。例えば、酸性ガスは、天然ガス流に見出すことができ、汚染物質であることに加えて、COS、H
2S、CO
2、CS
2、SO
2、HCl、HF及びHBrなどの酸性ガスは、天然ガスパイプライン、パイプライン設備、及び他の化学処理装置を腐食し得る。
【0003】
プロセス及び生成物の必要な純度に応じて、出発物質中のCOS濃度が、1重量百万分率(ppmw)未満に低下し、場合により100重量十億分率(ppbw)未満のレベルに低下することが必要となり得る。数ppmwの範囲内のCOSの濃度は、COSの沸点がプロピレンと3.4℃しか異ならないので、分別蒸留によりプロピレンなどの石油原料から効率的に分離することができない。
【0004】
Khelghatianの米国特許第3,315,003号明細書は、H
2S及びCO
2並びにCOSの一部などの酸性ガスを除去するために、まず、炭化水素をスクラブするモノエタノールアミンなどの液体と炭化水素とを接触させることにより、炭化水素からCOSを除去する方法を教示している。炭化水素は、その後、蒸留される。それに続く幾つかの蒸留後、液体の底部生成物を、ソーダ石灰で処理して全ての残っているCOSを除去する。
【0005】
しかしながら、蒸留を含むプロセスによるCOSの分離は、更に、実質的に全ての液体を気化するためのエネルギーのコストのために非常に高価である。従って、有機液体からCOS不純物を除去するための他の手段を提供することが望ましい。
【0006】
また、例えば、触媒としてアルミナを用いて、H
2Sを形成するために触媒的加水分解により炭化水素からCOSを除去することも提案されている。Frevelらの米国特許第3,265,757号明細書は、液体炭化水素と水との混合物を、20〜50℃の温度で、0.15質量%〜3質量%のナトリウム又はカリウムを含有する高表面積のアルカリ性の活性アルミナと接触させることによる液体炭化水素中に含まれるCOSの加水分解を教示している。特許権者らは、しかしながら、アルミナが完全乾燥している場合には加水分解反応は開始しないだろうと述べている。彼らは、反応前にイオンを含まない水を用いてアルミナ触媒を湿潤させること又は十分な量の水がアルミナ上に蓄積して加水分解反応の進行を可能にするまで、イオンを含まない水と液体炭化水素の混合物を触媒床に通すことのいずれかを示唆している。しかしながら、このプロセスが(これをH
2Sに変換することにより)COSを除去する一方で、炭化水素から硫黄を除去しないが、別のプロセス工程により炭化水素からその後に更に除去されなければならない硫黄化合物の形を変更しているに過ぎない。
【0007】
同じタイプの反応を扱う後の特許では、Polleckらの米国特許第4,491,516号明細書は、COSに対する水の比が1モルのCOS当たり1〜10モルの水、好ましくは1モルのCOS当たり1.5〜6モルの水の範囲であるか、又は約30%の炭化水素の飽和である場合、どちらの上限がより少ない量の水を提供しても、アルミナ上での水によるCOSの加水分解の反応速度を大幅に増加させ得ることを教示している。
【0008】
Brownellらの米国特許第4,455,446号明細書は、アルミナ上で白金硫化物を含む触媒を用いる加水分解によるプロピレンからのCOSの除去を教示している。特許権者は、加水分解反応が、液相の場合に使用される35℃〜65℃の温度を有する気相又は液相のいずれかで実施され得ることを述べている。水の量は、加水分解されるべきCOSの化学量論量の少なくとも2倍も存在しなければならない。
【0009】
Harrisらの米国特許第4,391,677号明細書は、H
2S、COS、及びCH
3SHなどの硫黄不純物を含むブテン−1富化原料を脱硫するための方法を記載している。この方法は、供給流を、脱硫条件下で維持される脱硫領域に通し、且つH
2S、COS、及びCH
3SHを吸着、吸収、又はこれらを高沸点硫黄化合物に変換することが可能な少なくとも1つの脱硫媒体の電荷を含有することを含む。ここで実質的にH
2S、COS、及びCH
3SHを含まない、このように処理された供給流を、次に蒸留領域に通し、そして高沸点硫黄化合物を含有するブテン−2富化流として塔底生成物として回収される。脱硫領域は、活性アルミナの床に続いて酸化亜鉛の床を含む。活性アルミナは、20〜1000ppmの水の存在下でCOSをH
2Sに加水分解し、H
2S及びメチルメルカプタンを部分的に除去すると言われている。酸化亜鉛は、アルミナ床によって除去されていない全てのH
2S及びメチルメルカプタンを除去すると言われている。
【0010】
COSはまた、ゼオライトの吸着剤上への吸着により液体炭化水素から除去されていた。Collinsの米国特許第3,654,144号明細書は、20当量パーセント〜約100当量パーセントの程度まで、アルカリ土類金属カチオン、好ましくはカルシウムカチオンとイオン交換されたアルカリ金属カチオンの形のゼオライトAを含む特定の修飾されたゼオライトA上でそれを吸着することによってCOSを除去することを開示している。
【0011】
Innesの米国特許第4,098,684号明細書は、それぞれ、13Xの分子篩い、及び4オングストロームの細孔径を有するゼオライトA篩いを含むゼオライトの二重床にCOS及び他の硫黄化合物を通すことによるそれらの除去を記載している。市販の13Xゼオライトは、存在する全てのH
2S及びメルカプタンを除去すると言われている。13Xの篩いによるCOS吸着能力は小さいと言われている。13Xのゼオライトは、細孔開口部を介してアクセス可能な相互に結合した結晶内空隙を有する三次元的網目構造として記載されており、10オングストロームまでの限界寸法を有し且つ一般化学式:0.83±0.05 Na
2O/1.00 Al
2O
3/2.48±0.038 SiO
2を有する分子を認める。分子篩い床は、熱く、ほぼ非吸着性のパージガスを、約177℃〜316℃の温度で床に通すことによって再生され得る。
【0012】
ゼオライト材料は、液体炭化水素からCOSなどの硫黄化合物を除去するための吸着剤として使用されてきたが、そのカゴ型構造を有するゼオライトが、周囲温度で低い吸着速度を有し、従って、かかる温度での液体の処理にとって実用的ではないことが判明した。
【0013】
従って、吸着能力の実質的な損失なく再生することがなお可能な高い吸着特性を有するアルミナ吸着剤を用いて、好ましくは水の不在下でCOSなどの硫黄不純物を含む酸性ガスを液体又はガスから除去するための方法を提供することが非常に望ましい。アルミナ吸着剤を使用して液体又はガスからCOS以外の酸性ガスを最小ppmレベルまで除去することも望ましい。
【0014】
Liuによる米国特許第4,835,338号明細書は、活性アルミナ吸着剤を含む吸着媒体に吸着させ、続いて、吸着容量に達した後に活性アルミナを再生させることによる液体炭化水素から硫化カルボニルを除去するための改善された方法を提供する。活性アルミナ吸着剤は、1種以上のアルカリ金属化合物、1種以上のアルカリ土類金属化合物、又はかかる化合物の任意の2種以上の混合物からなるクラスから選択される化合物で前処理され;その後、炭化水素から硫化カルボニルを吸着するために使用され;そして吸着剤にガスを通すことによって再生される。有用な活性アルミナは、1/4インチ〜100メッシュ(150ミクロン)の粒径範囲を有する市販品として開示されている。実際に、アルミナ粒子は、5ミクロンのアルミナ粉末を、吸着プロセスに適したより大きな粒子に凝集することによって形成される。
【0015】
発明の概要
本発明の課題は、液体又はガスから酸性ガスを除去するための改善された方法であって、1種以上のアルカリ金属化合物、1種以上のアルカリ土類金属化合物、又はそれらの混合物で予め処理した活性アルミナを含む吸着媒体上で酸性ガスを吸着することを含む、前記方法を提供することである。アルミナ吸着剤が、凝集したアルミナ粉末から形成され、且つアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物で処理した後に500オングストロームを超える細孔の少なくとも0.10cc/gの水銀細孔容積をもたらす場合、酸性ガスのために改良された吸着容量が達成されることが判明した。
【0016】
発明の詳細な説明
本発明は、活性アルミナ吸着剤上への吸着により、硫化カルボニル(COS)を含む上記のような酸性ガスを液体又はガスから除去するための改善された方法を含む。吸着剤の再生は、吸着剤の容量に達した時に達成され、実施され得る。本発明の方法において使用される活性アルミナ吸着剤は、約1/4インチから約100メッシュ(米国シリーズ)までの粒径範囲を有する活性粒状アルミナを含む。これらの粒子は、約1〜10ミクロンの平均サイズを有する凝集したアルミナ粉末から形成されている。アルミナ粒子は、少なくとも0.45cc/g、通常、少なくとも0.50cc/g、好ましくは少なくとも0.60cc/g、更に好ましくは少なくとも0.70cc/gの全水銀細孔容積で形成される。
【0017】
アルミナ粒子の所望の細孔容積は、約1〜4ミクロンの平均サイズ範囲を有するアルミナ粉末の凝集を含む、幾つかの方法によって達成され得る。より大きなアルミナ粉末、例えば、4ミクロン超が使用される場合、バーンアウト添加剤は粉末で凝集され得る。バーンアウト添加剤は、その後の焼成の間に除去及び/又は炭化される。
【0018】
本発明の実施に適した出発材料としては、擬ベーマイト、ギブサイト、バイヤライト及び任意の他の形のアルミナが挙げられ、これらは適切に処理される時に、0.10〜2.5質量%の酸化ナトリウム濃度(1100℃の焼成ベース)、2.0〜9.0質量%のLOI(400℃〜1100℃の加熱によって決定されるヒドロキシル含有率)、及び100〜500m
2/gの表面積(BET)を有する吸着剤をもたらす。
【0019】
本発明の出発物質は、75ミクロン以上の粒径を有する粒子を有し得る。これらの粒子は、特に有利な吸着を達成するために、約1〜10ミクロンの粒径に粉砕されるべきである。当業者に公知の任意の粉砕技術が使用されてよい。
【0020】
アルミナ出発物質が、約1〜10ミクロンの平均粒径を有するとすぐに、アルミナは高温に短時間曝すことによって急速に活性化される。このような急速な活性化の方法は、当該技術分野で周知である。特に有用であることが見出されている技術の1つは、米国特許第2,915,365号明細書に記載されているものである。この特許取得済みの開示によれば、アルミナは、300℃を上回るガス温度、例えば、300℃〜1000℃で、高温に加熱されたガス(例えば、空気)の流れに注入される。アルミナと高温ガスとの接触の持続時間は、1分未満、例えば、数分の1秒〜数秒であってよく、2秒〜3秒が好ましい接触時間である。一度活性されたアルミナは、ガンマ相又はアモルファス相又はそれらの混合物のいずれかである。
【0021】
本発明の好ましい実施態様では、急速に活性されたアルミナは、水の存在下で形成(凝集)したボールであり、その後、当業者に公知の多くの方法のいずれかによって再活性化される。優れた活性アルミナをもたらす方法の1つは、熟成アルミナを300℃〜800℃の範囲の温度に10分〜約4時間にわたり曝すことであり、その際、15分〜2時間、350℃〜450℃の温度が典型的な条件である。粉末活性化のような適切な最終活性化は、低LOIであるが高表面積を有する吸着剤を開発する上で重要である。
【0022】
一般的には、バーンアウト添加剤は、炭素系材料である。バーンアウト添加剤の例としては、糖、デンプン、及びリグニン又は微粒子粉、例えば、木材、コムギ、トウモロコシ、ライ麦等が挙げられる。ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーを使用することもできる。
【0023】
活性アルミナは、好ましくは、約0.01〜約15質量%、好ましくは約1.0〜約8.0質量%、更に好ましくは約2.0〜約8.0質量%、最も好ましくは約3.0〜約6.0質量%の範囲の量で、1種以上のアルカリ金属化合物、1種以上のアルカリ土類金属化合物、又はそれらの混合物で含浸され、その際、質量%は、含浸されたアルミナ吸着剤の全質量に対する酸化物としての含浸アルカリ金属又はアルカリ土類金属の質量パーセンテージとして測定されている。アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物は、好ましくは、望ましくない他の材料が含浸後にアルミナに残らないように分解性アニオンを有する材料を含む。かかるアルカリ金属/アルカリ土類金属化合物の例としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、及びマグネシウムの水酸化物、炭酸塩、及び硝酸塩が挙げられる。
【0024】
活性アルミナは、活性アルミナを、溶解したアルカリ金属/アルカリ土類金属化合物を含有する水溶液に少なくとも約5分〜1時間以上にわたり浸漬し、その後、含浸されたアルミナを乾燥させ、300℃〜450℃で1時間〜2時間にわたり再活性化することによってアルカリ金属/アルカリ土類金属化合物によって含浸され得る。必要であれば、複数の含浸及び乾燥のサイクルが使用されてよい。必要であれば、化合物は、噴霧等によって活性アルミナに適用されてもよい。
【0025】
含浸及び再活性されたアルミナ吸着剤は、処理された吸着剤が、少なくとも0.4cc/g、典型的には少なくとも0.45cc/g、好ましくは少なくとも0.5cc/g、更に好ましくは少なくとも0.55cc/gの全水銀細孔容積を有する場合に改善される。更には、酸ガスの大幅に改善された吸着は、含浸及び再活性化されたアルミナ吸着剤が、少なくとも0.1cc/g、典型的には少なくとも0.15cc/g、好ましくは少なくとも0.30cc/g、更に好ましくは少なくとも0.40cc/gの500オングストロームを上回る細孔の細孔容積を有する場合に達成される。
【0026】
改善された活性アルミナ吸着剤は、ガス又は液体を処理し、最大200ppmの不純物濃度の酸性ガスを含有し且つ1ppm未満まで濃度を低下させることが可能である。このような不純物をその中に含有する液体又はガスからのCOS又は他の酸性ガスの除去は、主として吸着を介して行われるので、特定量の水分の存在又は不在はプロセスの動作にとって重要ではない。しかしながら、酸性ガスの吸着剤の容量は、存在する水の量に反比例して変化することが分かっているので、可能な限り少量の存在する水を用いて動作することが好ましい。また、吸着プロセスが正常に動作するために水が存在する必要がないことに留意すべきである。
【0027】
好ましい実施態様において、酸性ガスの不純物は、液体又はガス状炭化水素流から除去される。精製されるべき炭化水素流は、上記の吸着容量の低下を避けるために炭化水素流を吸着剤に通す前に存在する水分の全てとは言わなくとも殆どを除去するために、最初に分子篩い又はシリカ等の乾燥床に通されてよい。本発明の吸着剤によって除去されるべき汚染物質は、COS、H
2S、CO
2、CS
2、SO
2、HCl、HF、HBrを含む液体中に溶解した酸性ガスであり、その際、この流れの主成分は主にエチレン、プロピレン、ブタン、又は種々のオレフィン類の混合物、天然ガス、バイオマス由来の合成ガス、水素、窒素、又は空気からなる。この流れの主成分は、ガス又は液体のいずれかの形であってよい。
【0028】
水分が炭化水素流中に存在する場合、酸性ガスの一部は、加水分解により他の反応生成物に変換されてよく、これらはその後、アルカリ金属を含浸させた活性アルミナ吸着剤に吸着されてよい。このような吸着された反応生成物は、その後、必要であれば、吸着剤の次の再生時に、吸着された酸性ガスと一緒に除去されてよい。
【0029】
吸着プロセスは、都合が良ければ15℃〜100℃の温度が使用されてよいが、周囲温度で実施されてよく、例えば、汚染液体又はガスが前の処理からこの温度である場合、吸着剤を通る前に、加熱又は冷却される必要がない。
【0030】
吸着剤と酸性ガス汚染フィードとの間の接触を維持する他の任意の都合の良い形態が、例えば、スラリープロセスとして利用されてもよいが、吸着は、有利には充填塔で行われてよい。吸着剤を通したフィードの流量は、アルカリ金属/アルカリ土類金属含浸活性アルミナ上へのフィードからの酸性ガスの所望の吸着が起こるのに十分な接触時間を可能にするために十分に遅くなければならない。実際の接触時間の量は、吸着剤の粒径によって変化する。
【0031】
硫黄含有酸性ガスのアルカリ金属/アルカリ土類金属含浸活性アルミナ吸着剤の吸着容量は、吸着剤からの流出物の硫黄含有率を監視することによって決定される。その吸着容量に達する前に、流出物は1ppm未満の硫黄を含有する。吸着剤の容量に達したことを示すこのような監視後、即ち、流出物の硫黄含有量の増加により、吸着剤は、空気、炭化水素ガス、窒素又は他の不活性ガスなどの加熱ガスを吸着剤に通すことによって再生され得る。加熱されたガスは、好ましくは、その上に吸着された相当量の硫黄が除去されるまで、好ましくは約100℃〜300℃、更に好ましくは約150℃〜250℃、最も好ましくは約250℃までの温度に加熱され且つ約1〜10cc/分の速度で吸着剤に通される。相当量は、吸着された硫黄の約40質量%以上である。これは、吸着剤中の残留硫黄の量を分析することによって容易に決定され得る。吸着剤を通る再生ガスの流れの方向が、例えば、吸着剤が塔に充填される時に、フィード流と同じ方向であるか、又は再生ガスが、通常のフィードの流れに対して反対の方向に吸着剤を通るかいずれかである。他の酸性ガスの吸着容量は、他の陰イオン種、例えば、Cl、F等を測定するための公知の手段によって決定され得る。
【0032】
以下の実施例は、本発明の方法をより良く例示する役割を果たす。
【0033】
実施例
COS吸着剤を、下記の通り製造した。吸着剤をそれぞれの床に置き、下記のように急速老化の試験条件に曝し、破過試験を行った。
【0034】
試験条件
急速な老化(高速再生)
各床には、78グラムの吸着剤を装填した。吸着剤床を、その後、吸着、再生及び冷却のサイクルに供した。3つの工程を合計35回繰り返した。35サイクルの最後に、各床を270℃で0.5slpmの流れで更に2時間加熱し、次いで周囲温度に冷却した。急速な老化の吸着工程の間に、窒素中の450ppmのCOSを、8.7slpmの流量、35℃の温度及び80psi(絶対)の圧力で35分間、床に供給した。再生工程の間、床は、吸着工程に対して向流の0.5slpmの窒素供給の流れで、15psi(絶対)の圧力及び270℃の温度であった。急速な老化の冷却工程の間、床は、吸着工程に対して向流の0.5slpmの窒素供給の流れで、15psi(絶対)の圧力及び35℃の温度であった。
【0035】
破過試験
床が急速な老化試験を完了した後、破過試験を完了した。この試験の間、窒素中の75ppmのCOSを、6.45slpmの流量及び35℃の温度で床に供給した。床を、COSが床の出口で供給条件に達するような時間にわたり運転した。
【0036】
実施例1
ビーズを、15グラムの細孔形成剤と、85グラムの約5ミクロンの大きさのフラッシュ焼成アルミナ粉末とを混合して調製した。材料を、パンアグロメレーション技術を使用してビーズに形成し、7×14タイラーメッシュにスクリーニングした。材料を、その後、842°Fの温度で2時間焼成した。活性化された材料を、その後、9.8質量%のNaOH溶液中に20分間浸漬し、その材料を再び572°Fの温度及び2時間にわたり活性化した。得られた材料は、6質量%のNa
2O含有率を有していた。
【0037】
実施例2
実施例1からの材料を、急速老化プロトコルに記載されているように急速に老化した。老化後、実施例1からの材料を、次に、破過試験で試験した。材料を、640分以内に2ppmのCOSに破過し、880分以内に25ppmのCOSに破過した。
【0038】
実施例3
ビーズを、約5ミクロンのアルミナ粉末を、約1.5ミクロンの粉末に粉砕することにより調製した。アルミナ粉末を、パンアグロメレーション技術を使用してビーズに形成し、7×14タイラーメッシュにスクリーニングした。ビーズを、その後、700°Fの温度で2時間にわたり焼成した。活性化ビーズを、その後、9.8質量%のNaOH溶液中に20分間浸漬し、ビーズを再び572°Fの温度で2時間にわたりパン活性剤で活性化した。得られた材料は、6質量%のNa
2O含有率を有していた。
【0039】
実施例4
実施例3からの材料を、急速老化プロトコルに記載されているように急速に老化した。老化後、実施例3からの材料を、次に、破過試験で試験した。材料を640分以内に2ppmのCOSに破過し、880分以内に25ppmのCOSに破過した。
【0040】
実施例5(対照)
ビーズを、約5ミクロンのアルミナ粉末をフラッシュ活性化し、その後、活性化した粉末を、パンアグロメレーション技術を用いてビーズに形成することによって調製した。ビーズを7×14タイラーメッシュにスクリーニングした。材料を、その後、760°Fの温度で2時間にわたり焼成した。活性化した材料を、その後、9.8質量%のNaOH溶液中に20分間浸漬し、材料を再び572°Fの温度で2時間にわたりパン活性剤で活性化した。得られた材料は、4質量%のNa
2O含有率を有していた。
【0041】
実施例6(対照の結果)
実施例5からの対照材料を、急速老化プロトコルに記載されているように急速に老化させた。これを、その後、破過試験で試験した。対照の材料は、250分以内に2ppmのCOSに破過し、497分以内に25ppmのCOSに破過した。
【0042】
実施例7(対照)
ビーズを、約5ミクロンのアルミナ粉末をフラッシュ活性化し、その後、パンアグロメレーション技術を用いてビーズに形成することによって調製した。ビーズを7×14メッシュにスクリーニングした。材料を、その後、760°Fの温度で2時間にわたり焼成した。活性化した材料を、その後、12質量%のNaOH溶液中に20分間浸漬し、材料を再び572°Fの温度で2時間にわたり活性化した。得られた材料は、6質量%のNa
2O含有率を有していた。
【0043】
実施例8(対照の結果)
実施例7からの対照材料を、急速老化プロトコルに記載されているように急速に老化させ、その後、破過試験で試験した。材料を300分以内に2ppmのCOSに破過し、500分以内に25ppmのCOSに破過した。
【0044】
実施例9
実施例1からの材料の細孔容積を、浸漬する前に、マイクロメリティックス社製の機器を使用して水銀細孔対称性により測定した。材料の全細孔容積は0.63cc/gであった。500オングストロームより大きい細孔の細孔容積は0.61cc/gであった。
【0045】
実施例10
実施例3からの材料の細孔容積を、浸漬する前に、マイクロメリティックス社製の機器を使用して水銀細孔対称性により測定した。材料の全細孔容積は0.72cc/gであった。500オングストロームより大きい細孔の細孔容積は0.29cc/gであった。
【0046】
実施例11
実施例5及び7からの対照材料の細孔容積を、浸漬する前に、マイクロメリティックス社製の機器を使用して水銀細孔対称性により測定した。それぞれの材料の全細孔容積は0.38cc/gであった。500オングストロームより大きい細孔の細孔容積は0.11cc/gであった。
【0047】
表1は上記の試験の結果をまとめる。
【表1】
【0048】
実施例12
実施例1、3、5及び7の材料を、浸漬及び活性化後に細孔容積について測定した。浸漬及び活性化後の実施例1の材料は、0.56g/ccの全細孔容積を有し、500オングストロームより大きい細孔の場合、0.15g/ccの細孔容積を有していた。浸漬及び活性化後の実施例3の材料は、0.59g/ccの全細孔容積を有し、500オングストロームより大きい細孔の場合、0.41g/ccの細孔容積を有していた。浸漬及び活性化後の対照例5の材料は、0.36g/ccの全細孔容積を有し、500オングストロームより大きい細孔の場合、0.07g/ccの細孔容積を有していた。浸漬及び活性化後の対照例7の材料は、0.34g/ccの全細孔容積を有し、500オングストロームより大きい細孔の場合、0.04g/ccの細孔容積を有していた。
【表2】