(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
分離壁(31)によって分離される第1の筐体(27)および第2の筐体(29)を有する剛体または半剛体の本体(25)を備え、前記第1の筐体(27)が前記分注端部品(53)を収容し、前記第2の筐体(29)が、前記容器(23)を収容するか、または、前記容器(23)を少なくとも部分的に画成し、前記供給ポート(41)が前記分離壁(31)を貫いて作られる、請求項1または2に記載の補給器。
前記分注端部品(53)が、可撓性ダクト(65)を用いて前記容器(23)に連結される、および/または、前記分注端部品(53)が前記ヘアケア製品であらかじめ充填される、請求項1から6のいずれか一項に記載の補給器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
使用者が装置にヘアケア製品を容易に補給できるように、および/または、塗布されるヘアケア製品を変更できるように、ヘアケア製品を塗布するための装置をさらに改良する必要性がある。
【0007】
より濃い毛髪をあるスタイルに形作ることだけでなく、1つだけの補給器を何回も再使用することも可能にするように、補給器を変更することなく塗布するために、ヘアケア製品を十分な量で有することに長所もある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
その態様のうちの第1によれば、本発明の主題は、長手方向軸に沿って延びる、毛髪を処理するための電気器具のための補給器であって、
ヘアケア製品を収容する容器と、
容器に収容される製品を分注するための端部品であって、分注端部品が、長手方向軸における、容器の内側長手方向端の横軸座標同士の間で軸方向に延びる少なくとも1つの部分を有し、部分が、前記横軸座標同士の間において容器と分注端部品との間で延びる供給ポートを通じて供給され、供給ポートが、長手方向軸に対して少なくとも一部横方向に配向される、端部品と
を備える補給器である。
【0009】
補給器における容器は、ヘアケア製品の複数回の投与分を分注するのに十分な量の製品を有することを可能にする。
【0010】
容器と分注端部品との間の重なりは、取り扱うのが容易であるより小形の補給器を有することを可能にする。
【0011】
「容器の長手方向端」という表現は、容器が充填されているときに容器が間に延びる長手方向の端同士を意味するとして理解されるべきである。
【0012】
供給ポートは、補給器の長手方向軸に垂直な軸に沿って延びてもよく、好ましくは、容器の長さのうちの最初の4分の1または最後の4分の1に位置付けられる。
【0013】
補給器は、厚さよりも長くなっている。
【0014】
補給器が、容器へのアクセスのための旋回フラップを有していないことが可能であり、容器は、特には、取り外し不可能である。
【0015】
補給器は、好ましくは、分離壁によって分離される第1の筐体および第2の筐体を有する剛体または半剛体の本体を備え、その分離壁は、好ましくは剛体または半剛体であって、特には、剛体または半剛体の本体と同じ材料から作られる。好ましくは、第1の筐体は分注端部品を収容し、第2の筐体は、容器を収容する、または、容器を少なくとも部分的に画成し、好ましくは補給器の長手方向端のうちの一方の近傍において、供給ポートが分離壁を貫いて作られる。
【0016】
好ましくは、補給器が使用されている間、容器の内容積が変わる。
【0017】
容器の最大容量は、好ましくは、2mlから20mlの間である。
【0018】
容器は、第2の筐体に受け入れられる可撓性袋の形態であってもよい。可撓性袋は、第2の筐体を少なくとも部分的に画成する壁であって、特には分離壁に、少なくとも2つの別々の場所において留め付けられる。
【0019】
容器は、可撓性隔壁によって少なくとも部分的に、特には、前述の分離壁および/または剛体もしくは半剛体の本体を含む、剛体または半剛体の壁によって少なくとも部分的に画成されてもよい。
【0020】
特に可撓性隔膜が分離壁を圧迫する傾向があるとき、ヘアケア製品が容器内で供給ポートに向かって流れるのをより容易にするために、第2の筐体は、供給ポートへと開口する少なくとも1つの溝であって、好ましくは長手方向の溝を有する壁を備えてもよい。
【0021】
供給ポートは、特には容器の長手方向端のうちの一方の近傍において、容器へと通じる少なくとも1つのダクトによって少なくとも部分的に画成されてもよい。
【0022】
ダクトは、ヘアケア製品が供給ポートへと入るのをより容易にする少なくとも1つのスロットまたは切り込みが側方に設けられてもよい。ダクトは、分注端部品まで延びてもよく、分注端部品は、好ましくは、ダクトの延在部から製作される。
【0023】
ヘアケア製品は、好ましくは、例えば25℃から95℃までの間といった、室温またはより高い温度において、言わば液体である流体状態にある。この場合、製品は、容器における室温において、最初は固体またはペーストの状態であり得るが、分注端部品を供給するために提供される分注機構によって分注される流体を十分とするために、容器内で加熱され得る。したがって、製品は、塗布のとき、容器において流体である。好ましくは、製品は室温において液体である。
【0024】
製品が補給器において最初に固体であり、流体化させるために加熱される場合、アプリケータ部材の周りの領域は、好ましくは、製品の温度をより容易に制御するために、非加熱である。
【0025】
分注端部品は、好ましくは、ヘアケア製品であらかじめ充填されている。これは、補給器が最初に使用される前に、分注機構を何回か作動する必要性を回避できる。
【0026】
変形例では、分注端部品は、少なくとも部分的に、さらに好ましくは全体的に、製品で充填させることができ、一方、特には補給器が電気器具に嵌められている場合に容器の内容積が低減するとき、補給器は電気器具に導入される。
【0027】
分注端部品は少なくとも1つの分注オリフィスを有し、さらに好ましくは複数の分注オリフィスを有し、分注オリフィスが、好ましくは少なくとも1つのスロットから成り、さらに好ましくは、無負荷状態で結合される縁を有する複数のスロットから成り、分注オリフィスが、特には、好ましくは可撓性ダクトの一部によって画成される壁である変形可能壁を貫いて作られる。
【0028】
好ましくは、ヘアケア製品を分注するための前記少なくとも1つのオリフィスは、容器へと通じない。
【0029】
好ましくは、剛体または半剛体の本体は、分離壁の側部と反対である第1の筐体の側部において長手方向開口を有し、分注オリフィスは、前記長手方向開口へと開口し、製品を分注させることができる。
【0030】
補給器は、好ましくは、分注端部品によって製品が供給されるアプリケータ部材を備え、アプリケータ部材は、好ましくは、分注端部品を少なくとも一部覆う。
【0031】
アプリケータ部材は、多孔質材料、および/または、特には連続気泡発泡体である、化粧製品を放出または拡散できる材料を備えてもよい。
【0032】
アプリケータ部材は、分注端部品において収容されている製品を、長手方向開口を通じてアプリケータ部材に浸透させるために、特には剛体または半剛体の本体における開口の上において、分注端部品を少なくとも一部覆って、剛体または半剛体の本体に固定化される手法または取り外し可能な手法で搭載され得る。好ましくは、アプリケータ部材は分注端部品と接触する。
【0033】
好ましくは、アプリケータ部材は、補給器の長さより短い長さを有する。
【0034】
分注端部品は、好ましくは、製品の圧力の下での弾性変形による容積の増加によって、分注機構が作動されるときに製品で充填されるように好ましくは作られる。したがって、製品は、充填操作が停止されてからすぐに分注させるために、分注端部品に集めることができる。これは、遅延される手法でアプリケータ部材を供給することと、アプリケータ部材自体の内部で大量の製品を集める必要性を回避することと、したがって、アプリケータ部材の交換の間、製品の損失を低減することとを可能にする。
【0035】
望まれる場合、アプリケータ部材は、例えば10mm以下といった、比較的小さい厚さで製作されてもよい。
【0036】
補給器は、容器から来る製品を分注端部品に供給するためのポンプの1つまたは複数の構成部品であって、特には、アプリケータ部材に製品を供給するための分注機構の一部を形成する少なくとも1つの蠕動ポンプ管および/またはフラップ弁ポンプを備える。
【0037】
蠕動ポンプ管は、分注端部品を容器へと連結する可撓性ダクトの一部によって形成されてもよい。
【0038】
好ましくは、容器は、特には剛体または半剛体の本体における切り欠きによって移動が案内され、製品の一回の投与分を送達するために蠕動ポンプ管を圧迫することが意図された押し付け要素を有する。
【0039】
ポンプの作動ごとに分注端部品において送達されるヘアケア製品の量は、0.01mlから0.5mlまでの間であり得る。
【0040】
補給器は、剛体または半剛体の本体を貫いて作られ、ヘアケア製品を収容する容器を大気圧下とさせることを可能にし、特には第2の筐体へと通じる通気口を備えてもよい。
【0041】
補給器は、使用していないときに補給器を閉じるための部材であって、特には、アプリケータ部材を少なくとも一部覆うように意図される薄膜シールまたはカバーを備えてもよい。
【0042】
本発明のさらなる主題は、毛髪を処理するための装置であって、
毛髪を処理するための寄り合わされた構成と、装置の前方において、処理される毛髪の房を互いの間に挿入するための離間された構成との間で、互いに対して移動することができる少なくとも2つのアームと、
2つのアームの一方に取り外し可能な手法で配置される、本発明による補給器と
を備える装置である。
【0043】
補給器の使用は、使用者に、補給器を単に変更することで、異なるヘアケア製品を容易に塗布することができる。
【0044】
2つのアームは、それぞれの長手方向軸に沿って延び、好ましくは、それらの近位端に存在するヒンジによって連結され、このヒンジは、アームの長手方向軸によって定められる平面に好ましくは垂直に配向される回転軸を定める。
【0045】
2つのアームは、顎部によってそれらの遠位端に向かって延ばされる半把手部を画成してもよい。
【0046】
顎部において測定されるアームの最大厚さは、好ましくは、半把手部において測定される最大厚さより大きく、各々のアームの最大厚さは、好ましくは、10mmから40mmまでの間であり、さらに好ましくは17mmから32mmまでの間である。
【0047】
補給器は、対応するアームの長さの3分の2以下の長さを有し、さらに好ましくは、アームの長さの半分以下の長さを有し、補給器は、装置の前方に位置付けられる。
【0048】
補給器を担持するアームと補給器とは、好ましくは、互いに平行であるそれぞれの長手方向軸に沿って延びる。
【0049】
補給器は、補給器をアームに組み込むための筐体に受け入れられてもよい。好ましくは、筐体は滑り案内面であり、補給器は、前記滑り案内面において長手方向に滑ることでアームに組み込まれる。好ましくは、補給器は、滑り案内面で滑るように、および、アームにおいて補給器を保持するように意図される側方延在部を備える。
【0050】
筐体は、好ましくはアームの長手方向軸に沿って延びる開口を有してもよく、特には補給器によって担持されるアプリケータ部材を貫く、ヘアケア製品の塗布を可能にするこの開口を、他方のアームに与える。
【0051】
装置は、補給器と同じアームに電気スイッチを有してもよく、前記スイッチは、補給器によって作動され、特にはアームにおける補給器の存在を検出することを可能にする。
【0052】
補給器は、前記アームにおいて所定位置にあるとき、装置の外側から見ることができる延在部を備えてもよく、補給器が存在することを視覚的に確証することを可能にする。
【0053】
補給器は、アームが閉じられるときにアプリケータ部材が毛髪に接触するように配置される。補給器を担持するアームと反対のアームは、毛髪が対抗支持面によって特定の圧力でアプリケータ部材に押し付けられるように、対抗支持面を画成してもよい。
【0054】
好ましくは、装置は、使用されている間、アプリケータ部材に製品が自動的に供給されるように製作される。したがって、使用者は、製品を塗布するために、装置において具体的な操作を行うことについて心配する必要がない。アームを閉じることでポンプを作動でき、これは、アプリケータ部材に、製品を供給すること、特には、一回の投与分の製品を供給することを、可能にする。一回の投与分の製品は、好ましくは0.01mlから0.5mlまでの間である。
【0055】
アプリケータ部材には、好ましくは、分注端部品による加圧された製品の一時的な集まりで、製品が供給される。分注端部品内の加圧された製品の存在は、顎部がひとたび寄り合わされると、顎部が寄り合わされた状態で装置が毛髪の房に沿って移動される一方で、アプリケータ部材に製品を供給し続けることを可能にする。
【0056】
補給器を担持するアームと反対のアームは、蒸気出口を有してもよく、好ましくは櫛を有してもよい。毛髪への製品の均一な分配を促進するために、化粧製品を塗布するための領域の下流および上流のそれぞれに位置付けられる2つの櫛を使用することは、有利であるが分かると思われる。
【0057】
これらの櫛は、互いに対して有利に平行であり、同じ数の歯を有してもよい。
【0058】
適切であれば、装置は、櫛のうちの少なくとも1つを、さらに好ましくは各々の櫛を、取り外し可能な手法で留め付けるように製作される。
【0059】
好ましくは、特には毛髪が真っ直ぐであるように意図されているとき、装置は、毛髪と接触するように意図されている加熱要素であって、さらに好ましくは、アームに各々配置される2つの加熱要素を備える。この加熱要素またはこれらの加熱要素は、各々、熱の優れた伝導体である材料から作られた、毛髪と接触するための高温面を画成する板を備えてもよく、前記面の温度は、例えば、95℃以上であり、さらに好ましくは90℃から230℃までの間である。
【0060】
好ましくは、製品は、蒸気を当てること、櫛で梳くこと、および/または、加熱要素により真っ直ぐにすることの前に、装置に導入される毛髪の房に塗布される。したがって、アーム同士の間に導入された毛髪は、房が装置のアーム同士の間で移動される間に蒸気および加熱要素に曝される前に、アプリケータ部材と接触することができる。
【0061】
本発明のさらなる主題は、毛髪を処理するための装置であって、
毛髪を処理するための寄り合わされた構成と、装置の前方において、処理される毛髪の房を互いの間に挿入するための離間された構成との間で、互いに対して移動することができる少なくとも2つのアームであって、アームのうちの一方が、2つのアームが寄り合わされた構成にあるとき、アームの遠位端において開き、他方のアームと反対のアームの長さの少なくとも一部へと開く筐体を有する基部を備える、少なくとも2つのアームと、
筐体に取り外し可能な手法で配置され、長手軸線に沿って延び、その長手方向軸に沿うスライド移動によって一端を通じて筐体へと導入される、本発明による補給器と
を備える装置である。
【0062】
装置は、特には閉位置で接触する平坦な加熱要素を有するストレーナであってもよい。
【0063】
本発明は、本発明の非限定的な実施の例の以下の詳細な説明を読むことで、および、添付した図面を精査することで、より良く理解できる。
【発明を実施するための形態】
【0065】
図1は、本発明による毛髪を処理するための装置の例のハンドピース2を示している。
【0066】
ハンドピース2は、毛髪の房を互いとの間に導入するための離間された構成(図示せず)と、
図1に示した、処理のための寄り合わされた構成との間で、互いに対して移動することができる2つの顎部3および4を有している。
【0067】
顎部3および4は上方アーム5および下方アーム6によってそれぞれ担持されており、この例では、上方アーム5および下方アーム6は、一端において関節8によって一体に連結されており、したがってハンドピース2はトングを形成している。
【0068】
上方アーム5および下方アーム6は各々、好ましくは、22cmから31cmまでの間の全長を有し、関節8と顎部3および4との間で、使用者が顎部3および4を寄り合わすために押すことができるそれぞれの半把手部10および11を画成する。
【0069】
上方アーム5および下方アーム6は、
図2に示したそれぞれの長手方向軸X
1およびX
2に沿って延び、長手方向軸X
1およびX
2は、好ましくは、顎部3および4が閉じられているときに互いに平行である。
【0070】
弾性戻し部材(見ることができない)が、顎部3および4を離間された構成へと戻すために好ましくは設けられ、この弾性戻し部材は、例えば、関節ピン8の周りに配置されたバネである。
【0071】
本発明は、上方アーム5と下方アーム6とを一体に連結する具体的な手法に限定されず、顎部3および4は、本発明の範囲から逸脱することなく、何らかの他の方法で移動可能とされてもよい。しかしながら、関節の存在は、それが提供する人間工学性にとって大いに好ましいとされる。
【0072】
顎部3および4は、互いとの間に、毛髪を処理するための領域を画成しており、前記領域は、処理される毛髪の房を受け入れるように意図されており、ハンドピース2は、例えば毛髪の根元から先端への方向で、処理の間、前記房に沿って移動される。
【0073】
この例では、ハンドピース2は、蒸気を用いて毛髪を処理するために、および、1つまたは複数の高温面との接触による毛髪の熱処理を実行するために、化粧製品を塗布するように構成されている。
【0074】
毛髪に被さってのハンドピース2の移動の方向Dは、
図3に示されており、好ましくは、上方アーム5および下方アーム6の長手方向軸X
1およびX
2に実質的に垂直である。
【0075】
ハンドピース2は、回線13によって、この例では、基部ステーション(図示されていない)に連結されており、基部ステーションは、処理の間に固定され、主要部に連結される。
【0076】
この基部ステーションは、ハンドピース2への電力供給を確保し、蒸気を発生するために、水の供給も確保し、ハンドピース2から受信される電気信号を処理する追加的な機能も実行できる。したがって、ハンドピース2を基部ステーションへと連結する回線13は、様々な導電体と水供給管とを備えることができる。
【0077】
ユーザインターフェース(図には示されていない)が、例えば、使用者にハンドピース2の特定の構成部品を起動または停止させるために、ハンドピース2に存在してもよい。
【0078】
化粧製品の塗布は、処理領域を通じて延びる毛髪と接触するように配置されるアプリケータ部材15によって確保される。
【0079】
アプリケータ部材15は、例えば、20cmの長さの毛髪から作られた1グラムの質量の毛髪が、製品を0.015gから0.4gまでの間で受け、さらに好ましくは、ケア製品の場合、製品を0.01gから0.2gまでの間で受け、なおもさらには、熱で真っ直ぐにする製品、染める製品、または、化学的に真っ直ぐにする製品の場合、受けられる量が、例えば0.5gから10gまでの間であるような量の製品を毛髪に塗布するために、ハンドピース2の使用の間、自動的に作動される分注機構の助けで製品が供給される。
【0080】
図1に示しているように、上方アーム5は、顎部3に配置されている滑り案内面33を備えてもよく、本発明による補給器20を、嵌めることができると共に、製品が使い切られたときに取り外すことができる。
【0081】
ハンドピース2は、滑り案内面33における補給器20の存在を自動的に検出するように設計されてもよい。
【0082】
この検出は、補給器20がハンドピース2に嵌められたとき、補給器20によって作動される接触器のおかげで、例えば電子的に実施されてもよい。
【0083】
補給器20は、任意で、装置の外側から容易にアクセス可能である延在部45を有するように製作されてもよく、使用者は、この延在部を見ることで、特には滑り案内面33が補給器20を覆っているとき、補給器が装置に存在することを知ることができる。この延在部は、滑り案内面33からの補給器の取り外しを容易にするために、補給器を掴めるようにしてもよい。
【0084】
図1〜
図4に示しているように、特にはハンドピース2と共に使用できる補給器20の例を、ここでは
図5〜
図7を参照してより具体的に説明する。
【0085】
図5〜
図7に示した補給器20は、容器23と分注端部品53とを有している。
【0086】
補給器20は、長手方向軸X
rechに沿って延びている。
【0087】
好ましくは、補給器20は、壁31によって分離されている第1の筐体27および第2の筐体29を備えた剛体または半剛体の本体25を備えている。第1の筐体27は分注端部品53を備えてもよく、第2の筐体29は容器23を備えてもよい。分離壁31は、好ましくは、剛体または半剛体の材料から作られる。分離壁31は、剛体または半剛体の本体25と一体であってもよい。
【0088】
剛体または半剛体の本体25は、2つの長手方向の端を有している。第1の端26aは、補給器が滑り案内面33に導入される側に位置付けられており、第2の端26bは反対側に位置付けられている。
【0089】
好ましくは、第1の筐体27および第2の筐体29は、少なくとも部分的に重ねられる。
【0090】
容器23は、
図7に示しているように、長手方向軸X
rechにおいて、容器23の内側長手方向端の横軸座標x
1とx
2との間で少なくとも一部延びている。「内側長手方向端」という表現は、容器23が充填されているとき、軸X
rechにおける容器23の内側面の最も遠く離れた点同士を意味する。
【0091】
分注端部品53は、容器23の長手方向端の横軸座標x
1とx
2との間で、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に延びる。
【0092】
軸X
rechは、好ましくは、図示しているように直線的である。
【0093】
図14に示されているように、滑り案内面33は、補給器20を受け入れるように意図されている、
図1に示した、空間38へと延びる少なくとも1つのリップ35を備えてもよい。
【0094】
剛体または半剛体の本体25は、補給器を滑り案内面33において滑らせて留め付けることができる側方延在部を備えてもよい。好ましくは、側方延在部は、リップ35の後方で係合するような形とされている少なくとも1つの直立部36と、補給器20が滑り案内面33へと導入されるときに顎部3に配置される延在部42とを備えている。
【0095】
側方延在部42は、顎部3の遠位部に向かってアーム5の軸X
1に沿ってスライドすること以外によって顎部3から係合解除できないように、補給器20を所定位置で保持することを可能にする。
【0096】
好ましくは、側方延在部は、補給器20がそれ自体の重量の影響により滑り案内面33から滑り出すことができないように形成される。接触している面は粗面であってもよく、および/または、側方延在部は、滑り案内面33と側方延在部との間の摩擦力を増加させるために、直立部36と延在部42との間でリップ35を締め付け、補給器20の長手方向軸X
rechに沿って方向付けられた所与の力より大きい力を加えることなく補給器20が滑ってしまうのを防止してもよい。
【0097】
図に示しているように、剛体または半剛体の本体25は、好ましくは、少なくとも2つの堅く組み立てられた部品から作られる。第1の部品25aは、第2の筐体29を形成し、分離壁31を備える第2の部品25bによって閉じられている。
【0098】
第1の部品25aは、その覆われた輪郭において、第2の部品25bを受け入れるように意図されている段差28を有してもよい。
【0099】
剛体または半剛体のシェル25は熱成形されてもよい。
【0100】
分離壁31には、容器23と分注端部品53との間の流体連通のためのポート41が通されている。
図7に示しているように、ポート41は、補給器の長手方向軸X
rechに直交している軸Yに沿って配向されている。
【0101】
図10および
図11に示しているように、ポート41は、分離壁31を貫いて作られた開口を備えてもよく、または、
図7に示しているように、容器23へと突出する少なくとも1つの端を有する通路を備えてもよい。
【0102】
好ましくは、ポート41は、補給器20が滑り案内面33に搭載されるとき、装置の内部で、端26aの近傍に配置される。
【0103】
剛体または半剛体の本体25は、特には第2の部品25bは、好ましくは、その全長に実質的に沿う長手方向開口60を有する。
【0104】
第1の部品25aは、容器23を受け入れる第2の筐体29へと開口する通気口
94を有してもよい。
【0105】
この例では、特には
図4〜
図7で見ることができるように、容器23および分注端部品53は、互いに平行であって、互いに対して鉛直方向に距離cでずれているそれぞれの長手方向軸X
resおよびX
emに沿って延びている。好ましくは、長手方向軸X
resおよびX
emは、補給器20の軸X
rechと平行である。
【0106】
ダクト65が、容器23を分注端部品53に連結している。
【0107】
図10および
図11に示しているように、ダクト65は、供給ポートに導入されてもよく、容器23の側部から突出してもしなくてもよい。
【0108】
ダクト65は、容器の側部から突出するとき、製品が容器23から分注端部品53へと流れるのをより容易にするスロットまたは切り込み70を好ましくは備える。
【0109】
変形例では、
図7に示しているように、ダクト65は、ポート41の第1の筐体27の側に位置付けられている逃がし部に留め付けられ得る。
【0110】
分注端部品53は、好ましくは、
図9Aおよび
図9Bにおいて見ることができ、無負荷状態で閉じられ、上流の製品の圧力の下で開くことができる少なくとも1つの分注オリフィス68を通じて、製品を一方向に送達するように設計される。
【0111】
図9Aおよび
図9Bに示しているように、分注端部品53は、アプリケータ部材15に沿って製品を送達するために、互いと一列に配置されたいくつかの分注オリフィス68を備えてもよい。
【0112】
図9Aに示しているように、この分注オリフィス68またはこれらの分注オリフィス68は、分注端部品53の長手方向軸X
emと垂直な軸に沿う細長いスロットであり得る。変形例では、オリフィス68は、分注端部品53の長手方向軸と平行な軸に沿って配向される。分注オリフィス68は、好ましくは、分注端部品53の直径正中面に沿って一列にされる。各々の分注オリフィス68の長さpは、1mmから5mmまでの範囲であり得る。これらの分注オリフィス68は、同一の長さpを有してもよく、分注端部品53に沿って均等に分配されてもよい。2つの連続する分注オリフィス68の間の間隔wは、例えば、1mmから5mmまでである。
【0113】
好ましくは、分注端部品53は、容器23から来る製品が分注される前に集まるために内容積が増大され得るように、弾性的に変形可能であり、分注オリフィス68は、容積におけるこのような増大の後にのみ開くように設計される。したがって、分注端部品53を充填する操作が続く時間より長い時間の期間にわたって、製品の分注を拡散することが可能である。
【0114】
製品の分注を引き延ばすことは、処理される房に沿って正しくできるだけ均一である塗布を確保するために、および、適切でない量において存在する製品の危険性を低減するために、有用である。
【0115】
好ましくは、アプリケータ部材15を供給するためのシステムは、顎部3および4が寄り合わされた後の製品の分注が、10秒間を超えて、特には、例えば20秒間といった10秒間から30秒間の間、つまり、ほとんどの使用者にとっての房の処理の大体の平均的な期間にわたって、続くように設計されている。
【0116】
製品の引き延ばされた分注を得る具体的に簡単で効果的な方法は、一端において閉じられた管状の形で、例えばショア55の硬さを有するエラストマ材料を、分注端部品53を製作するために用いることと、
図9Aおよび
図9Bに示しているように、無負荷状態で閉じられ、上流の製品の圧力の下で変形によって開くことができるスロットの形態で、多数の分注オリフィス68を提供することとである。スロットは、好ましくは、無負荷状態において適切に封止で閉じるように、切断によって製作される。
【0117】
分注端部品53は、例えば、0.3mmから2mmまでの間の壁厚を持ち、例えば3.2mmの内径と5mmの外径とを持ち、シリコンから、または、EPDM(ゴム)などの何らかの他の材料から作られた管状の本体を備える。
【0118】
図示しているように、分注端部品は、好ましくは、ダクト65の延在部から少なくとも一部成る。
【0119】
アプリケータ部材15は、様々な方法で、剛体または半剛体の本体25に留め付けられ得る。アプリケータ部材15は、例えば、摩擦によって剛体または半剛体の本体25に保持されてもよい、または、変形においては、接着結合によって、溶接によって、もしくは、追加の保持要素の助けで(図示されていない)、保持されてもよい。特には、アプリケータ部材15は、剛体または半剛体の本体25に作られた長手方向開口60に溶接されてもよく、分注端部品53を一部受け入れてもよい。
【0120】
アプリケータ部材15は、取り外し可能な手法または取り外し不可能な手法で保持され得る。アプリケータ部材15は、様々な方法で、剛体または半剛体の本体25に留め付けられ得る。アプリケータ部材15は、例えば、摩擦によって剛体または半剛体の本体25に保持されてもよい、または、変形においては、接着結合によって、溶接によって、もしくは、追加の保持要素の助けで(図示されていない)、保持されてもよい。特には、アプリケータ部材15は剛体または半剛体の本体25に作られている細長い形の開口60に溶接されてもよい。
【0121】
アプリケータ部材15は、剛体または半剛体の本体25の第2の部品25bに、取り外し可能な手法または取り外し不可能な手法で保持され得る。アプリケータ部材15を、ある使用から別の使用へと、補給器20を全体として交換する必要なく変えることができることは、特には、衛生上の理由のため、または、アプリケータ部材15の乾燥を回避するために2回の使用の間にアプリケータ部材15を閉じた容器に配置することが可能であるようにするために、有利である。
【0122】
補給器20は、好ましくは、アプリケータ部材15を担持する。
【0123】
好ましくは、アプリケータ部材15の長さは、補給器20の長さ未満である。
【0124】
アプリケータ部材15は、好ましくは、剛体または半剛体の本体25の長手方向端26bに対して設定される。長手方向開口60の一部60aは、特には蠕動ポンプまたはフラップ弁ポンプであって、特には蠕動ポンプ管であるポンプの少なくとも1つの構成部品を備えてもよい。
【0125】
ポンプ構成部品は、特には容器23を分注端部品53に連結するダクト65の一部によって形成される蠕動ポンプ管であってもよい。
【0126】
図6〜
図9に示しているように、剛体または半剛体の本体25は、開口の一部60aに、後で記載するような押し付け要素95を有してもよい。
【0127】
好ましくは、アプリケータ部材15はオリフィス68の隣で分注端部品53と接触し、それによって、送達される製品が出るとすぐに吸収する。
【0128】
剛体または半剛体の本体25の第2の筐体29に配置された容器23は、少なくとも部分的に剛体または可撓性であってもよい。容器23が、
図10に示しているように、可撓性壁73を有する場合、可撓性壁73は、可撓性の子袋を形成するポリプロピレンまたは複合体の2つのシートの組立体によって形成される。好ましくは、可撓性の子袋は、特には溶接によって、分離壁31の少なくとも2箇所において分離壁31に留め付けられ、補給器の端26aの近傍に配置される側部において分離壁31を向く開口を備える。留め付け箇所75は、好ましくは、可撓性子袋73の2つの長手方向端にある。留め付け箇所75は、分注端部品53における製品の分注を向上するために、特には可撓性子袋73の容積の減少の間、分離壁31に対して可撓性子袋73を保持することを可能にする。
【0129】
変形例では、容器23は、分離壁31によって少なくとも部分的に画成される。例えば、
図11および
図12に示しているように、容器23は、分離壁31と、分離壁31の留め付けられ、容器23が空になっていく間、分離壁31に対して徐々に押し付けられ得る可撓性壁73とによって画成される。分離壁31は、好ましくは、特には供給ポート41へとつながり、可撓性壁73が分離壁31に対して押し付けられるときであっても製品を前記ポートに向かって流すことができる少なくとも1つのリブ54を備える。好ましくは、リブ54は、実質的に容器23の全長に沿って延びる。これらのリブは、補給器20が変えられる前に、容器23をより良好に空にすることを可能にする。
【0130】
可撓性壁73は、弾性的に変形可能な隔膜であってもよい。
【0131】
通気口
94は、容積を変えることで容器23を空とさせるために、容器23へと空気を吸入させることを可能にする。
【0132】
容器23は、使い捨てであってもよい。変形例では、補給器20は、容器23を充填するための弁(図示されていない)を備えてもよく、容器23が空であるとき、または、ある程度空であるとき、容器23を充填することを可能にする。
【0133】
加圧において分注端部品53を充填することは、様々な方法で実施できる。
【0134】
図14に示しているように、製品は、蠕動ポンプの作動によって、容器23から分注端部品53へと移動され得る。
【0135】
このポンプを製作する具体的に簡単で効果的な方法は、容器23を分注端部品53へと連結する可撓性ダクト65に対して移動の間に圧し掛かり、可撓性ダクト65を挟み、それから、内部に収容される製品を分注端部品53に向かって勢いよく流すために、分注端部品53の方向に可撓性ダクト65を徐々に搾ることができるように、補給器20において移動できるローラまたはカムなどの押し付け要素95を備える、
図14に示しているようなシステムを用いることである。ダクト65は、顎部3および4が毛髪に被さって閉じられている限り挟まれたままであり、これは、分注端部品53を加圧させたままにすることと、オリフィス68を通じて製品を分注端部品53から押し出すこととを可能にする。
【0136】
図13に示しているように、押し付け要素95は、下方アーム6によって担持されている逃がし部96によって作動でき、顎部3および4が寄り合わされるとき、この逃がし部96は押し付け要素95と接触する。
【0137】
図4に示しているように、その相対する面において、押し付け要素95は、剛体または半剛体の本体25の直立部98に設けられた案内スロット99へと挿入される二対の突片97を備えてもよい。これらのスロット99は、直立部98同士の間で延びる可撓性ダクト65の軸に実質的に垂直に配向される。押し付け要素95は、まず第1に、前記逃がし部96の押す圧力の下で、可撓性ダクト65を挟むために、スロットにおいて実質的に並進で移動できる。スロット99は、各々、押し付け要素95を傾斜させ、可撓性ダクト65を徐々に搾り、逃がし部96による押し付け要素95への圧力が続くにつれて、突片97が切り欠きで係合する。
【0138】
逃がし部96は、押し付け要素95に作用する逃がし部96の突出の度合いおよび/または位置にその回転または移動が作用する滑動部またはノブなど、調整部材(図示されていない)によって担持されてもよい。変形例では、流量は、より大きくかより小さい度合いへと製品の流れを抑制する調節部材、または、より大きくかより小さい度合いへと、可撓性ダクト65が蠕動ポンプの運転の間に押し付け要素95によって圧縮される対抗支持面を押し戻す調節部材の例のおかげで、容器を担持するアームにおいて調節される。
【0139】
調節部材は、化粧製品が分注されることのない装置の運転についての最後の位置へと、押し付け要素95を調節することを可能にできる。調節部材のおかげで、使用者は、顎部3および4の各々の閉止において送達される化粧製品の流量に作用する可能性から恩恵を受ける。調節は、調節部材が下方アーム6において移動できる手法に依存して、連続的または増加的に実施され得る。
【0140】
供給システムは、顎部が所定の数の回数で寄り合わされた後のみ、投与分の製品を分注させるように実現され得る。
【0141】
適切な場合、使用者が容器23の空になっている度合いを見ることができるように、窓が設けられてもよい。変形例では、顎部3および4を寄り合わせる各々の操作は、新たな補給器20の設置に初期化されるカウンタを増加させ、このカウンタは、容器23が完全に空になるのが差し迫っていることを使用者に警告するために用いることができる。カウンタは、製品が分注される前に充填を開始する必要がある死容積があるという前提で、製品がアプリケータ部材15に浸透する前に顎部3および4の具体的な回数の作動が必要であるとき、製品が分注される準備ができたことを使用者に合図するために用いられてもよい。顎部3および4の一体への移動が電気的に検出されるとき、カウントが基部ステーションによって電子的にもたらされ得る。
【0142】
さらなる変形例では、アプリケータ部材15に製品を供給するためのシステムは、アーム5に収容される、または、おそらくは補給器20を形成する組立体に収容される電気モータのおかげで、電動の手法で駆動される。
【0143】
適切な場合、補給器20は、装置によって認識される識別子を備えてもよく、これは、以下の追加の機能の少なくとも1つを可能にする。
- 識別子の認識に続く、基部ステーションによる製品の性質の情報に依存した、装置の1つまたは複数の運転パラメータの自動調整。
- 補給器20に収容される製品の性質に依存して実施される運転において使用者を案内する情報の表示。
- 装置が分注される投与分の数を分かっているという前提で、例えば、顎部3および4が寄り合わされた回数を数えることで、嵌められた容器23の容量の情報、および、製品が使い切られたときに使用者に警告する信号の出力。
- 例えば警告信号の出力といった、容器23の存在が検出されない場合における所定の状態への装置の移行。
- 認証機能を有する識別子の認識できない場合の運転の防止。
【0144】
補給器20は、機械的および/または電子的に特定され得る。電子的な場合、補給器20は、有用な情報が含まれる電子チップを担持してもよく、アーム5または6は、対応する読取手段を担持してもよい。
【0145】
図示した例では、上方アーム5および下方アーム6によってそれぞれ担持されており、各々が毛髪と接触するための高温面125を画成する板を有する、
図14に見ることができる2つの加熱要素120および122によって、熱処理が確保される。
【0146】
加熱要素120および122の板は、例えば金属、セラミック、またはガラスといった、処理が実施されるのに適した任意の材料から作られる。
【0147】
毛髪と接触する領域における加熱要素120および122の板の表面状態は、所望の処理に依存し、好ましくは、装置が毛髪を真っ直ぐにするように意図されている場合、板は滑らかである。
【0148】
板の長さは、毛髪に対するハンドピース2の移動の方向Dに対して垂直に処理領域の範囲を画定する。板によって画成された高温面125は、例えば平坦であり、矩形の輪郭を有する。
【0149】
板のうちの一方は、例えば、対応するアームに固定される手法で搭載され、他方は、板同士が、顎部の閉じた構成において、互いと、および、正中処理面と平行に延びることができるように玉継ぎ手を用いることで、関節接合の手法で搭載される。適切な場合、板のうちの少なくとも一方は、バネを形成する構造によって指示されるアーム5および6の一方に配置される。
【0150】
加熱要素120および122は、好ましくは、加熱抵抗の近傍に配置された、または、板と接触している1つまたは複数のセンサのおかげで温度が制御された状態で、基部ステーションによって電力供給される電気抵抗を各々備えてもよい。
【0151】
蒸気での処理は、基部ステーションによって水が供給される蒸発室に設けられた抵抗要素から成る蒸発部材のおかげで確保される。基部ステーションは、水の容器からハンドピース2へと送られる水を引き込む、好ましくは蠕動ポンプである電動ポンプを備えてもよい。ポンプは、例えば、特許文献4に開示されている。
【0152】
蒸発室は、特許文献5における教示または別の方法に従って製作でき、少なくとも1つの蒸気出口と連通できる。
【0153】
蒸発室は、アームのうちの一方、すなわち、この例では下方アーム6に配置され、蒸気出口は同じアーム6に設けられる。
【0154】
図示した例では、蒸気出口は、下方アーム6の長手方向軸X
2と平行な方向で細長くなっている形を持つ斜面128の形態となっている。
【0155】
斜面128は、例えば6個から10個の間のオリフィスといった、蒸気を噴霧するためのいくつかのオリフィスを有してもよく、それらオリフィスは、好ましくは斜面128に沿って均等に分配され、正中処理面と実質的に垂直に配向された軸を各々有している。
【0156】
蒸発部材は基部ステーションによって電力供給され、温度センサは、有利には蒸発室に配置される。基部ステーションは、蒸発室を出て行く蒸気の温度を110℃から130℃の間の値に維持するために、蒸発部材の電力供給を制御するように製作されてもよい。
【0157】
好ましくは、
図14に示しているように、アプリケータ部材15は、下方アーム6によって担持されるブロックによって画成された対抗支持面130の反対に配置される。この対抗支持面130は、好ましくは、下方アーム6の長手方向軸X
2と平行な母線を持つ実質的に回転の半円筒の形態である。変形例では、対抗支持面130はローラであり得る。
【0158】
対抗支持面130は、斜面128から出て行く蒸気を毛髪へと向かわせる助けとなり得る。
【0159】
顎部3および4が閉じられるとき、対抗支持面130はアプリケータ部材15に対して当接することになり、好ましくは、対抗支持面130は、例えば1mmから5mmの間の距離kにわたって、アプリケータ部材15を若干圧縮する。
【0160】
アームの長手方向軸と平行な軸の周りで測定される対抗支持面130の曲率半径rは、例えば、2mmから10mmの間である。
【0161】
対抗支持面130は、それを担持する顎部4に対して移動することができてもよく、対抗支持面130の移動は、例えば、アーム5および6が寄り合わされる間に分注される製品の量を規制するものといった、規制部材によって制御されてもよい。好ましくは、この規制部材は、対抗支持面130の高さに作用する。規制部材が、ポンプを作動しない位置にあるとき、対抗支持面は、その最大高さに到達でき、したがって、アプリケータ部材15の最大圧縮の位置にあることができる。この構成は、使用後にアプリケータ部材を拭き取ることを可能にできる。
【0162】
対抗支持面130は、使用していないとき、アプリケータ部材15の保護キャップを画成するように設計された部材によって画成されてもよい。したがって、この部材は、アプリケータ部材15になおも浸透している製品の保護を推進するために、アプリケータ部材15を部分的に、好ましくは全体的に覆ってもよい。
【0163】
ハンドピース2は、好ましくは下方アーム6に取り外し可能に留め付けられる
図14に示した櫛133を備えてもよい。この櫛133は、例えば、剛体の熱可塑性プラスチック材料から製作され、下方アーム6の長手方向軸X
2に沿って細長くなっている形を有する。
【0164】
櫛133の存在は、櫛133が房を束へと分割する点において有利であり、これは、高温面125との毛髪の接触面を増大させ、真っ直ぐにする操作を向上させる傾向がある。また、房を分割することで、蒸気および化粧製品と交換するための表面積も増大され、処理の有効性の利益となる。櫛133は、毛髪に発揮される牽引を増加させる助けともなり、これは、特には真っ直ぐにする場合、毛髪を形作るのを改善できる。櫛は、アプリケータ部材15によって毛髪において上流に置かれた製品を均一にする助けともなり得る。
【0165】
好ましくは、顎部3および4の間に導入され、ハンドピース2が毛髪の根元から先端へと方向Dで引かれるときに顎部3および4に対して移動する毛髪の一部が、アプリケータ部材15と対抗支持面130との間を通過することで化粧製品に連続的に曝され、蒸気を噴霧するための斜面128に沿って通過することで蒸気に連続的に曝され、加熱面125同士の間を通過することで熱処理に連続的に曝されることになるように、装置は製作される。
【0166】
ハンドピース2は、有利には、その上部に、装置の移動の正しい方向を使用者に知らせる、矢印など、使用者に視認可能な標識を有してもよい。
【0167】
蒸気処理は、毛髪において上流に置かれた製品の浸透を向上できる。熱処理は、毛髪を乾燥することを可能にし、毛髪の形を固定することを可能にする。
【0168】
数多くの改良が、本発明の範囲から逸脱することなく、記載した装置に行うことができる。
【0169】
図示していない変形例では、加熱要素120および122と関連する高温面125とがなく、装置は、例えば、ヘアケアまたは染める処理との関連で、化粧製品の塗布と蒸気への曝露とをもたらすだけであるように設計される。
【0170】
アーム5および6の各々に複数の加熱要素120および122があってもよく、これは、適切な場合、ハンドピース2を毛髪において任意の移動の方向で使用することができる。装置は、アーム5または6の各々に複数の加熱要素120および122があるときであっても、処理の間、好ましいとされる移動の方向Dを保持してもよい。
【0171】
1つの同じアーム5または6によって担持される加熱要素120および122が、同一の幅の板を備え、同時に作用してもよい。
【0172】
移動の方向にも拘らず対称の処理を得るために、装置は、化粧製品を塗布するための部材15のいずれかの側において、高温面120および122の間で2つの蒸気出口を備えてもよい。
【0173】
アーム5および6の各々に複数の加熱要素120および122がある場合、化粧製品を塗布するための部材15は、加熱要素120および122から離して配置されてもよく、1つだけの蒸気出口が板同士の間に存在する。
【0174】
毛髪に被さっての移動は、好ましくは、化粧製品が最初に置かれることを確保するように実施される。
【0175】
図示されていない変形例では、加熱要素120および122の少なくとも一方は、ハンドピース2が処理される房に沿って移動され、例えば回転シリンダの形態であるとき、毛髪と接触して回転することができるように製作される。他方の加熱要素120および122は、顎部3および4が寄り合わされるとき、ローラを収容するのに適した凹むように湾曲された形を有してもよい。
【0176】
蒸気噴霧方向は、蒸気の噴流によって衝突される領域を増大するために、例えば法線に対して0°から20°の傾斜を持つといった、正中処理面に垂直でなくてもよい。斜面(ノズルとしても知られている)の各々の出口オリフィスを出るジェットは、その幅の方向において房の実質的に一様な曝露となるように、十分に発散的であってもよい。
【0177】
本発明による装置は、好ましくは、基部ステーションと共に使用され、変形例では、ハンドピース2は自律的であり、蒸気を生成するのに必要な水の貯留部を備える。
【0178】
本発明による装置によって加えられる化粧製品は、任意の種類のヘアケア製品であってもよい。化粧ヘアケア製品という表現は、ヘアケアの使用のための1つまたは複数の有効成分を含む組成を意味し、特には、1993年6月14日付けの指令93/35/EECに定められているような製品を意味する。ヘアケア使用のための添加物をまったく含まない液体または気体の形態での水は、本発明の意味の範囲内での化粧製品を構成しない。化粧製品は、毛髪を形作ることをより容易にするように意図されてもよい。有効成分の例は、例えば特許文献6において、段落[0031]および[0032]に提供されている。製品は、水性または非水性の基剤を有してもよい。
【0179】
ここまで記載してきた例では、化粧製品は、加熱要素120および122の存在と、顎部3および4の間への蒸気の噴霧とによって、熱損失によること以外で加熱されない。一変形例では、化粧製品は、塗布の前に化粧製品の温度を上昇させるために、例えば、製品が通過する鞘体、容器に配置される鞘体、または、容器と接触している鞘体に印刷される加熱抵抗といった、具体的な加熱手段によって加熱される。この温度における上昇は、製品の粘度を低減し、製品をより容易に塗布できるようにする効果があり得る。
【0180】
アプリケータ部材15は、例えばフェルト、ガラス原料、またはブラシで、発泡体以外の何らかの方法で製作されてもよい。
【0181】
補給器20の長手方向の構成の理由で、一様な大きさの均等に分配された分注オリフィス68を通じた製品の分注は、一定ではない。容器23の近傍における分注オリフィス68は、端に位置付けられた分注オリフィス68よりも大きい圧力に曝され、結果として、より大きく開き、より多くの製品をアプリケータ部材15に向かって分注する。以下の変形は、分注端部品53に沿うアプリケータ部材15に向かっての製品の分注をより一様にさせることを可能にする。
【0182】
分注端部品53の分注オリフィス68は、
図15に示しているような変形例では、異なる距離wで離間されており、したがって、分注オリフィス68の密度は、分注端部品53における位置と共に変化する。好ましくは、分注オリフィス68の密度は、製品をアプリケータ部材15の方向において一様に分注させることができるように、容器23からの距離の増加に伴って増加する。
【0183】
分注端部品53の分注オリフィス68は、
図16に示しているようなさらなる変形例では、分注端部品53における位置に依存する異なる長さpを有する。好ましくは、分注オリフィスの長さpは、製品をアプリケータ部材15の方向において一様に分注させることができるように、容器23からの距離の増加に伴って増加する。
【0184】
対抗支持面130は、変形例では、アプリケータ部材15に異なる圧力を発揮させるために、アプリケータ部材15に対して斜めに傾けられる。好ましくは、対抗支持面130によるアプリケータ部材15へと発揮される圧力は、上方アーム5と下方アーム6との間で導入される毛髪の房に製品を一様に塗布することができるように、容器23からの距離の増加と共に増加する。
【0185】
装置は、毛髪を真っ直ぐにするために、顎部3および4を房に沿って移動することで使用できる。装置は、毛髪を巻き毛にするために、顎部3または4の上で装置を滑らせることで、部3または4の周りに房を巻き付けてほどくことで使用できる。
【0186】
装置は、蒸気の生成のない高温状態で、または、加熱要素120もしくは122が作動されない状態で、使用されてもよい。
【0187】
一変形例では、蒸気出口およびアプリケータ部材15は、毛髪の房に被さっての装置の移動の方向Dに対して、実質的に同じ位置を占める。この場合、蒸気出口オリフィスは、例えば、顎部3および4が閉じられるときにアプリケータ部材15が圧し掛かる対抗支持面を貫いて形成される。
【0188】
図示した例では、蒸気の発生は下方アーム6において起こり、製品の塗布は上方アーム5において起こる。この構成は逆とされてもよい。
【0189】
分注端部品53が変形可能でないことが可能であり、製品は、顎部3および4の一体への移動の間のみに分注されてもよい。製品を集めるための変形可能室が、押し付け要素95および分注端部品53が圧し掛かるダクト65との間の製品の経路に介在されてもよく、この室は、例えば、変形可能な管の一部によって、または、固有の弾性なしで変形可能であるかもしくは移動できるが、容量の増加を受け入れるために変形すると共に顎部3および4が寄り合わされるや否や製品を分注し続けるのに必要な圧力を発生する弾性戻し部材に当接する隔膜によって、形成される。
【0190】
補給器を受け入れる装置における筐体は、少なくとも1つの光源を備えてもよい。この光源は、装置が運転中に補給器が存在することを、使用者に見させることができる。
【0191】
補給器が、内部に収容された化粧製品を見ることを可能にする材料から少なくとも部分的に作られる場合、光源は、補給器に残っている化粧製品の高さを使用者が判定するのを、より容易にさせることができる。
【0192】
したがって、透明または半透明の材料から作られた容器の少なくとも一部で補給器を製作し、容器を照らすために光源を配置するのが有利であることが、分かると思われる。
【0193】
変形例では、補給器20には、使用中でないときにアプリケータ部材15に嵌められる取り外し可能の閉止部材(図示されていない)が設けられてもよい。この閉止部材は、ハンドピース2への補給器20の導入の前または後にアプリケータ部材15に嵌められるように設計されてもよく、例えば、ハンドピース2または補給器20に密閉で留め付けられるように設計されたキャップから成る。
【0194】
変形例では、閉止部材は、ハンドピース2が最初に使用されるときに、または、補給器20がハンドピース2に嵌められるときに除去される薄膜シールである。
【0195】
図示していない変形例では、上方アーム5、特には顎部3は、本発明による補給器20を嵌めさせることができると共に、製品が使い切られると補給器20をすぐに取り外すことができる開構成と、毛髪を処理するために製品を使用するための閉構成とを取ることができる旋回フラップ18を備える。
【0196】
図示していない変形例では、リップ35および直立部36の一方は、リップ35および直立部36の他方によって担持される少なくとも1つの逃がし部を受け入れるための窪みを有する、および/または、顎部3の上部と平坦な延在部42との一方が、顎部3の上部と延在部42との他方によって担持される少なくとも1つの逃がし部を受け入れるための窪みを有してもよい。窪みと相補的な逃がし部との存在は、補給器が顎部から滑り出るのを防止するように、補給器を所定位置で固定するのを可能にできる。
【0197】
図示していない変形例では、補給器はフラップ弁ポンプを備え、ハンドピースは、例えば2つのアームが寄り合わされたときに、または、変形例では、アームの一体への移動と無関係に使用者によって作動できる作動部材の助けによって、このフラップ弁ポンプを作動するように製作される。フラップ弁ポンプは、各々の作動においてポンプによって送達される製品の量を制御できるように例えば高さ調節可能である作動部材の反対に位置決めされる隔膜を備えてもよい。フラップ弁ポンプは、容器と分注端部品とにそれぞれ連結するように機能する端部品との一体品で作られる本体を備える。フラップ弁ポンプは、隔膜によって部分的に画定されるポンプ室を備える。容器への連結のための端部品は、ポンプ室の容積が増加するときに開き、この容積が隔膜の作動の間に縮小するときに再び閉じる入口弁を収容してもよい。ポンプは、ポンプに一体化できる出口弁を備えてもよく、出口弁は、例えば、ダクトへと連結するための端部品の領域に位置付けられる。逆流防止弁が、容器とポンプ室との間に存在してもよく、容器からポンプ室への流れの方向において開く。
【0198】
変形例では、出口弁は、分注端部品の分注オリフィスによって形成され、上流の製品の圧力の影響の下で開き、ダクトが作られている材料の固有の弾性のおかげで、圧力が低下されたときに再び閉じる。
【0199】
隔膜が、下方アームにおける作動逃がし部に圧し掛かることで変形されるとき、ポンプ室の内容積は縮小する。入口弁は閉じられ、製品は分注端部品に向かって勢いよく流される。出口オリフィスは、製品の圧力の影響の下で開くことができ、圧力が製品の排出に続いて低下するときに再び閉じる。
【0200】
作動逃がし部が隔膜から離れるように移動するとき、隔膜は、固有の弾性によって初期の形へと戻り、ポンプ室の容積における増加をもたらし、ポンプ室はその初期容積へと戻る。圧力における対応する低減は、入口弁を開かせ、容器から来る製品を入らせる。
【0201】
「備える」という表現は、「少なくとも1つ備える」と同義であると理解されるべきであり、限度は、指示された値のすべての範囲に含まれる。