(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6584644
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】超粒子噴霧装置
(51)【国際特許分類】
B05B 17/06 20060101AFI20190919BHJP
B05B 7/26 20060101ALI20190919BHJP
F24F 6/12 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
B05B17/06
B05B7/26
F24F6/12 101Z
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-510687(P2018-510687)
(86)(22)【出願日】2016年3月7日
(65)【公表番号】特表2018-515338(P2018-515338A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】KR2016002246
(87)【国際公開番号】WO2016190527
(87)【国際公開日】20161201
【審査請求日】2017年11月7日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0074803
(32)【優先日】2015年5月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513246872
【氏名又は名称】ソウル大学校産学協力団
【氏名又は名称原語表記】SEOUL NATIONAL UNIVERSITY R&DB FOUNDATION
(73)【特許権者】
【識別番号】517389849
【氏名又は名称】ピュアテック カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンウ
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンヤン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ユンジェ
【審査官】
伊藤 寿美
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−052355(JP,A)
【文献】
国際公開第2003/084671(WO,A1)
【文献】
特開2004−216221(JP,A)
【文献】
特開2013−099472(JP,A)
【文献】
韓国公開実用新案第20−2010−0011542(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00− 3/18,
7/00− 9/08,
17/00−17/08
F24F 6/00− 6/18
A61L 9/00− 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側に空気流入口(15)が形成され、内部には液体が収容されるハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)に設置され、前記液体を振動させることによって微細液体粒子を発生させる超音波振動子(20)と、
前記空気流入口(15)を介して前記ハウジング(10)内に空気を送風する送風機(30)と、
前記ハウジング(10)の内部で前記超音波振動子(20)の上側に一定間隔だけ離隔して設置され、その周囲のハウジング(10)の内部には、前記送風機(30)を通じてハウジング(10)の内部に送風される空気の流速を用いて微細液体粒子を循環させる循環通路(17)を形成する内部プレート(40)と、
前記ハウジング(10)に形成され、前記循環通路(17)を介して前記内部プレート(40)の下側領域から上側領域に循環する微細液体粒子を外部に噴霧する噴霧口(16)と、
前記空気流入口(15)と内部プレート(40)との間に設置され、前記空気流入口(15)に流入した空気を前記循環通路(17)の上部側にガイドするガイド板(50)
を含み、
前記ガイド板(50)は、 前記送風機(30)を通じて前記ハウジング(10)の内部に送風される空気の流速を用いて前記内部プレート(40)とガイド板(50)との間の循環通路(17)に対してベンチュリ効果を発生させ、
前記ベンチュリ効果によって、前記内部プレート(40)の下側領域で発生した前記微細液体粒子を含む流体の少なくとも一部が吸い上がり、前記内部プレート(40)の周囲に沿って前記噴霧口(16)から噴霧され、前記流体の一部が前記循環通路(17)に沿って循環されることを特徴とする超粒子噴霧装置。
【請求項2】
前記空気流入口(15)は、前記内部プレート(40)の長さ方向の一端部と向い合う前記ハウジング(10)の一側面に形成され、
前記ガイド板(50)は、前記空気流入口(15)と内部プレート(40)との間で傾斜して設置されることを特徴とする、請求項1に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項3】
前記ガイド板(50)の下端部は前記空気流入口(15)の下端と連結され、上端部は前記内部プレート(40)の一端部から上側方向に一定間隔だけ離隔して設置されたことを特徴とする、請求項2に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項4】
前記超音波振動子(20)は、前記ハウジング(10)内部の底板(13)に互いに一定間隔だけ離隔して複数設置され、
前記内部プレート(40)は、前記ハウジング(10)の底板(13)と平行に設置され、その長さは、前記複数の超音波振動子(20)のうち両端側の2個の超音波振動子(20)を連結した長さより大きく形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項5】
前記内部プレート(40)の端部には、前記循環通路(17)の断面積を調節すると同時に、前記液体から跳ね上がる水滴の拡散を遮断する遮断板(41)が備えられたことを特徴とする、請求項1に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項6】
前記噴霧口(16)は、前記ハウジング(10)で前記空気流入口(15)の反対側の上側面に形成され、
前記噴霧口(16)には、一定高さの吐出ダクト(80)が設置されたことを特徴とする、請求項1に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項7】
前記吐出ダクト(80)の上端には、縁部から下向きに傾斜する傾斜面部が形成されたことを特徴とする、請求項6に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項8】
前記空気流入口(15)の断面積と前記噴霧口(16)の断面積は同一に形成されたことを特徴とする、請求項6に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項9】
前記ハウジング(10)の一側には、前記ハウジング(10)の内部に供給するための液体を貯蔵する液体貯蔵容器(60)が備えられ、
前記液体貯蔵容器(60)の液体を前記ハウジング(10)の内部に供給する液体供給装置(70)が備えられたことを特徴とする、請求項1に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項10】
前記液体供給装置(70)は、
前記ハウジング(10)の内部と連通するように連結される第1ホース(71)と、 前記液体貯蔵容器(60)の内部と連通するように連結される第2ホース(72)と、 前記第1ホース(71)及び第2ホース(72)に連結されるウォーターポンプ(73)と、を含んで構成されたことを特徴とする、請求項9に記載の超粒子噴霧装置。
【請求項11】
前記ハウジング(10)の内部には、前記ハウジング(10)内部の液体水位を感知する水位感知手段が設置され、
前記液体供給装置(70)は、前記水位感知手段から感知された液体水位によって選択的に作動することを特徴とする、請求項9に記載の超粒子噴霧装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超粒子噴霧装置に関し、より詳細には、ハウジング内部の超音波振動子の上側に内部プレートを設置し、送風機を通じてハウジングの内部に送風される空気の速い流速を用いて前記ハウジング内部の内部プレートの周囲に循環通路を形成することによって、前記超音波振動子によって前記内部プレートの下側領域で発生した微細液体粒子のみを上側領域に引き上げて噴霧口に噴霧させる超粒子噴霧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、超音波振動子を用いた噴霧装置は、水を超音波で振動させた後、微細粒子化して噴霧する装置であって、主に、乾燥した場所に湿気を提供し、室内状態を快適に維持するように湿度を調節する目的で使用されてきた。
【0003】
上記の噴霧装置の一例として、韓国特許登録番号第10−0577241号を簡略に説明すると、超音波振動子及び送風ファンを備えた噴霧部と、前記噴霧部の超音波振動子側に水を供給する水タンクとを含んで構成される。
【0004】
したがって、前記超音波振動子の振動によって微細液体粒子が発生するようになり、このとき、前記送風ファンによって空気が送風されると、この送風空気と共に、微細液体粒子が噴霧部のノズルを介して外部に噴霧される。
【0005】
しかし、従来の超音波振動子を用いた噴霧装置においては、超音波振動子の振動時に発生する液体粒子中には、微細液体粒子のみならず、それより大きい液体粒子及び水滴まで含まれているが、このとき、送風ファンの風量(出力)を低下させると、微細液体粒子のみが噴霧される一方、拡散速度が遅くなり、その反対に、送風ファンの風量(出力)を高めると、拡散速度は速くなるが、水滴まで共に噴霧され、噴霧装置の周辺を濡らすという問題があった。
【0006】
また、前記送風ファンから送風される空気の影響が少ない領域で発生した微細液体粒子の場合、円滑に噴霧されないので、噴霧効率が低下するという問題もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような問題により、超音波振動子を用いた噴霧装置は、滅菌器には活用できなく、加湿器にのみ活用していた。
【0008】
そこで、本発明は、超音波振動子を用いた噴霧装置の微細粒子発生能力を極大化させることはもちろん、噴霧効率を高め、送風量(出力)を高めたとしても、大きな液体粒子が付いて出ないと共に、噴霧拡散速度を速くすることによって滅菌器にも活用できるようにしたものであって、
このために、本発明は、ハウジング内部の超音波振動子の上側に内部プレートを設置し、送風機を通じてハウジングの内部に送風される空気の速い流速を用いて前記ハウジング内部の内部プレートの周囲に循環通路を形成することによって、前記超音波振動子によって前記内部プレートの下側領域で発生した微細液体粒子のみを上側領域に引き上げて噴霧口に噴霧させる超粒子噴霧装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するための本発明は、一側に空気流入口が形成され、内部には液体が収容されるハウジングと、前記ハウジングに設置され、前記液体を振動させることによって微細液体粒子を発生させる超音波振動子と、前記空気流入口を介して前記ハウジング内に空気を送風する送風機と、前記ハウジングの内部で前記超音波振動子の上側に一定間隔だけ離隔して設置され、その周囲のハウジング内部には、前記送風機を通じてハウジングの内部に送風される空気の流速を用いて微細液体粒子を循環させる循環通路を形成する内部プレートと、前記ハウジングに形成され、前記循環通路を介して前記内部プレートの下側領域から上側領域に循環する微細液体粒子を外部に噴霧する噴霧口とを含んで構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、ハウジング内部の超音波振動子の上側に内部プレートを設置し、送風機を通じてハウジングの内部に送風される空気の速い流速を用いて前記ハウジング内部の内部プレートの周囲に循環通路を形成することによって、前記超音波振動子によって前記内部プレートの下側領域で発生した微細液体粒子のみを上側領域に引き上げて噴霧口に噴霧させ、噴霧効率を高めることができ、さらに、速い送風空気と共に微細液体粒子も空気中に速く拡散させるようになり、加湿器はもちろん、滅菌器にも活用することができる。
【0011】
また、前記超音波振動子の振動時、液体から跳ね上がる水滴を前記内部プレートが根本的に遮断することによって、送風量(出力)を高めたとしても、大きな液体粒子(水滴)が付いて出ないと共に、噴霧拡散速度をさらに速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る超粒子噴霧装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明に係る超粒子噴霧装置におけるハウジングの内部を示す断面図である。
【
図3】本発明に係る超粒子噴霧装置において液体供給装置がハウジングの内部に液体を供給する状態を示す断面図である。
【
図4】本発明に係る超粒子噴霧装置におけるハウジング及び液体貯蔵容器を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図示したように、本発明に係る超粒子噴霧装置1は、ハウジング10、超音波振動子20、送風機30、内部プレート40、及び噴霧口16を含んで構成される。
【0015】
前記ハウジング10は、内部に液体が収容され、上部が開放された本体11と、前記本体11の上部に着脱可能に結合され、本体11の開放された上部を閉鎖する蓋12とを含んで構成される。
【0016】
前記液体は、水や液体状態の薬剤などの多様な液体であり得るので、加湿器、殺菌器又は滅菌器などに活用可能である。
【0017】
前記ハウジング10の一側には空気流入口15が形成される。
【0018】
前記空気流入口15は、後述する内部プレート40の長さ方向の一端部と向い合う前記ハウジング10の一側面に形成される。
【0019】
また、前記ハウジング10には前記噴霧口16が形成され、前記循環通路17を介して前記内部プレート40の下側領域から上側領域に循環する微細液体粒子(5μm以下)を外部に噴霧するようになる。
【0020】
このとき、前記噴霧口16は、前記ハウジング10で前記空気流入口15の反対側の上側面、すなわち、前記蓋12の上側面に形成される。
【0021】
一方、前記液体は、前記ハウジング10内部の底板13から一定水位だけ充填されるようになり、水位感知手段(図示せず)によって常に一定水位を維持するようになる。
【0022】
そして、前記超音波振動子20は、前記ハウジング10に設置され、前記液体を振動させることによって微細液体粒子を発生させるようになる。
【0023】
前記超音波振動子20は、前記ハウジング10の底板13に一列に互いに一定間隔だけ離隔して複数、すなわち、既存の消毒器の標準噴霧量(1000cc/h)に合わせて4個(1個当り200cc/h〜300cc/h)設置されることが好ましい。
【0024】
このとき、前記ハウジング10の底板13には、互いに一定間隔だけ離隔して複数の設置溝13aが形成され、前記設置溝13aに前記超音波振動子20が挿入・設置される。
【0025】
前記超音波振動子20は前記設置溝13aの下部側に設置される。
【0026】
また、前記設置溝13aの上部には、上側に行くほど漸次拡大される拡管部13bが形成される。これにより、前記ハウジング10内部の液体水位が漸次減少したとしても、前記拡管部13b内に液体が集まるので、最後に残った液体まで噴霧が可能である。
【0027】
一方、前記超音波振動子20には、腐食防止のためにテフロン(登録商標)コーティングが施されることが好ましい。
【0028】
そして、前記送風機30は、前記空気流入口15を介して前記ハウジング10内に空気を送風するようになる。
【0029】
前記送風機30は、前記空気流入口15が位置した前記ハウジング10の外側面に設置される。
【0030】
前記ハウジング10の外側面には、前記送風機30から送風された空気を前記空気流入口15にガイドする送風ダクト31が備えられる。
【0031】
このとき、前記送風ダクト31の上側面には傾斜部32が形成され、前記送風機30から送風された空気を前記ハウジング10内部の上部側にガイドするようになる。
【0032】
そして、前記内部プレート40は、前記ハウジング10の内部で前記超音波振動子20の上側に一定間隔だけ離隔して設置され、その周囲のハウジング10の内部には、前記送風機30を通じてハウジング10の内部に送風される空気の流速を用いて微細液体粒子を循環させる循環通路17が形成される。
【0033】
前記内部プレート40は、前記超音波振動子20の上側に7cm〜8cmとなる位置に横に設置される。すなわち、これは、超音波振動子20の振動時における液体の噴水高さであって、液体を十分に噴水させたときに微細液体粒子の噴霧量が極大化される。
【0034】
このとき、前記内部プレート40は、
図2を基準にして説明すると、前記ハウジング10内の上下左右の内側面から一定間隔だけ離隔し、前記離隔した空間で前記内部プレート40の周囲にに沿って空気及び微細液体粒子が循環する循環通路17が形成される。
【0035】
また、前記空気流入口15と内部プレート40との間には、前記空気流入口15に流入した空気を前記循環通路17の上部側にガイドするガイド板50が設置される。
【0036】
前記ガイド板50は、前記空気流入口15と内部プレート40との間で傾斜して設置され、前記送風機30を通じてハウジング10の内部に送風される空気の流速を用いて前記内部プレート40とガイド板50との間の循環通路17に対してベンチュリ効果を発生させる。
【0037】
すなわち、前記ガイド板50は45゜の角度で設置され、前記送風機30を通じてハウジング10の内部に送風される空気の流速を速く誘導するようになり、ガイド板50の上端では流速が急激に速くなりながら内部プレート40の下側領域で陰圧(ベンチュリ効果)が発生するようになる。これにより、前記内部プレート40の下側領域で発生した様々なサイズの液体粒子中の微細液体粒子(軽い粒子)のみが吸い上がり、速くなった送風空気と共にハウジング10上側の噴霧口16を介して外部に噴霧される。
【0038】
前記ガイド板50は、前記空気流入口15と前記循環通路17とを区画するようになり、前記空気流入口15を介して流入した空気が前記ガイド板50に沿って前記循環通路17の上部側にガイドされる。
【0039】
このとき、前記ガイド板50上部の空気流速によって前記ガイド板50と内部プレート40との間の循環通路17にはベンチュリ効果が発生し、
図2に示すように、前記内部プレート40の周囲の循環通路17に沿って空気が循環する流れが発生する。
【0040】
勿論、前記超音波振動子20の振動によって微細液体粒子が発生する場合は、
図2に示すように、前記循環通路17を循環する空気の流れに沿って前記微細液体粒子も共に循環するようになり、このように前記循環通路17を循環する微細液体粒子は前記噴霧口16を介して外部に噴霧される。
【0041】
このように、前記ハウジング10の内部に内部プレート40を設置し、前記内部プレート40の周囲に沿って循環通路17を形成することによって、前記循環通路17を循環する空気が前記内部プレート40の下側領域で発生した微細液体粒子のみを内部プレート40の上側領域に引き上げ、噴霧口16を介して外部に噴霧するようになるので、噴霧効率を高めることができ、さらに、速い送風空気と共に微細液体粒子も空気中に速く拡散させるようになり、加湿器はもちろん、滅菌器にも活用可能である。
【0042】
一方、前記ガイド板50の下端部は前記空気流入口15の下端と連結され、上端部は前記内部プレート40の一端部から上側方向に一定間隔だけ離隔して設置される。
【0043】
また、前記ガイド板50の上端部には、前記内部プレート40と平行な延長部51が形成される。前記延長部51は、前記空気流入口15を介して流入し、ガイド板50の上部を流動する空気と前記循環通路17を循環する空気との間の衝突を最小化するようになる。
【0044】
一方、前記ガイド板50の延長部51は、前記ハウジング10内部の内部プレート40の上側領域を2分割する位置に形成される。
【0045】
そして、前記内部プレート40は、前記ハウジング10の底板13と平行に設置され、その長さは、前記複数の超音波振動子20のうち両端側の2個の超音波振動子20を連結した長さより大きく形成される。
【0046】
すなわち、
図2を参考にすると、前記複数の超音波振動子20のうち両端側の2個の超音波振動子20の中心を連結した長さより、前記内部プレート40の長さが大きく形成される。
【0047】
言い換えると、前記複数の超音波振動子20の垂直方向の位置に前記内部プレート40が位置するように設置し、前記内部プレート40は、前記複数の超音波振動子20を全てカバーできるサイズで形成される。
【0048】
したがって、前記超音波振動子20の振動時に液体から跳ね上がる水滴を前記内部プレート40が根本的に遮断することによって、送風量(出力)を高めたとしても、大きな液体粒子(水滴)が付いて出ないと共に、噴霧拡散速度をさらに速くすることができる。
【0049】
併せて、前記送風機30の風量(出力)を増大したとしても、水滴が外部に吐出されないので、噴霧装置の周辺を濡らすという問題も防止することができる。
【0050】
また、前記内部プレート40の端部には、前記循環通路17の断面積を調節すると同時に、前記液体から跳ね上がる水滴の拡散を遮断する遮断板41が備えられる。
【0051】
前記遮断板41は、前記噴霧口16と近い前記内部プレート40の端部で下側方向に一定長さだけ形成され、水滴が前記噴霧口16に吐出されることを根本的に遮断し、循環通路17の断面積も調節することができる。
【0052】
一方、
図4に示すように、前記内部プレート40が位置する前記ハウジング10内部の向い合う両側面には、前記内部プレート40を支持する支持部18が形成され、前記内部プレート40は前記支持部18に載せられて設置される。
【0053】
そして、前記噴霧口16には、一定高さの吐出ダクト80が設置される。
【0054】
このとき、前記吐出ダクト80の上端には、縁部から下向きに傾斜する傾斜面部81が形成される。
【0055】
すなわち、前記吐出ダクト80の内側面及び上端面には、前記吐出ダクト80を介して噴霧される微細液体粒子によって水滴が付くようになる。このとき、前記吐出ダクト80の上端面に付く水滴を前記傾斜面部81を通じて再びハウジング10の内部に流入させることによって、水滴が外部に吐出されることを防止するようになる。
【0056】
一方、前記微細液体粒子の噴霧効率を高めるために、前記空気流入口15の断面積と前記噴霧口16の断面積は同一に形成されることが好ましいが、これは変更可能である。
【0057】
そして、前記ハウジング10の一側には、前記ハウジング10の内部に供給するための液体を貯蔵する液体貯蔵容器60が備えられる。
【0058】
図面には、前記液体貯蔵容器60が前記ハウジング10の一側に一体に構成された場合を示したが、その他に、前記液体貯蔵容器60が前記ハウジング10に着脱可能に構成されてもよい。
【0059】
また、前記ハウジング10の下部側には、前記液体貯蔵容器60の液体を前記ハウジング10の内部に供給する液体供給装置70が備えられる。
【0060】
前記液体供給装置70は、前記ハウジング10の内部と連通するように連結される第1ホース71と、前記液体貯蔵容器60の内部と連通するように連結される第2ホース72と、前記第1ホース71及び第2ホース72に連結されるウォーターポンプ73とを含んで構成される。
【0061】
このとき、前記ハウジング10側に連結される第1ホース71は、前記複数の超音波振動子20の個数に対応して複数に分岐されて連結され、複数に分岐された第1ホース71は、それぞれ複数の超音波振動子20の一側に隣接して設置される。
【0062】
したがって、前記ウォーターポンプ73を作動させると、前記液体貯蔵容器60内に貯蔵された液体が前記ハウジング10の内部に供給される。
【0063】
勿論、前記ハウジング10内部の液体を回収する場合にも、前記ウォーターポンプ73を介して前記ハウジング10内の液体を前記液体貯蔵容器60に回収することができる。
【0064】
また、前記ハウジング10の内部には、前記ハウジング10内部の液体水位を感知する水位感知手段(図示せず)が設置される。
【0065】
前記水位感知手段は、前記ハウジング10の内部に水位感知センサーが設置されて構成される。もちろん、前記水位感知手段として、水位感知センサーのみならず、水位感知のための多様な公知の装置が使用可能である。
【0066】
また、前記液体供給装置70は、前記水位感知手段から感知された液体水位によって選択的に作動する。
【0067】
すなわち、前記ハウジング10内の液体水位を最適に維持したとき、微細液体粒子の発生量を高めることができ、前記水位感知手段から提供される水位情報によって制御部(図示せず)が前記液体供給装置70を作動させ、最適の液体水位を維持するようになる。
【0068】
一方、図面には示していないが、前記ハウジング10の外側面には超粒子噴霧装置1を操作するためのコントローラー(図示せず)が設置され、電源のオン・オフ、前記送風機30及び液体供給装置70などを制御するようになる。
【0069】
以下、本発明に係る超粒子噴霧装置1の作用を説明する。
【0070】
まず、前記液体貯蔵容器60に液体を投入した状態で前記液体供給装置70を作動させると、前記液体貯蔵容器60に貯蔵された液体が前記ハウジング10の内部に供給される。
【0071】
このとき、前記ハウジング10の内部に供給された液体が適正な水位になると、前記水位感知手段の信号によって前記液体供給装置70が停止する。
【0072】
その後、前記超音波振動子20及び前記送風機30を作動させると、
前記超音波振動子20の振動によって前記ハウジング10内の液体表面から微細液体粒子が発生すると同時に、前記送風機30から送風された空気が前記ハウジング10の空気流入口15に流入した後で前記ガイド板50にガイドされ、ハウジング10内の上部側に流動しながら流速が速くなる。
【0073】
このとき、前記ガイド板50上部の速い空気流速によって前記内部プレート40の下側領域で陰圧(ベンチュリ効果)が発生し、
図2に示すように、前記内部プレート40の周囲の循環通路17に沿って空気が循環する流れが発生しながら、前記内部プレート40の下側領域で発生した微細液体粒子のみが吸い上がるようになる。
【0074】
その後、前記内部プレート40の下側領域から上側領域に吸い上がった微細液体粒子は、前記ハウジング10上側の噴霧口16及び吐出ダクト80を介して外部に噴霧され、速く拡散されるようになる。