(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の眼用レンズと前記予め定義された外部デバイスとのワイアレスペアリングが、前記眼用レンズシステムと前記予め定義された外部デバイスとのインターフェイス接続を可能にすることができる、請求項1に記載の眼用レンズシステム。
前記第1の眼用レンズが、更に、予め定義されたイベントを前記眼用レンズシステムのユーザーに通知するように構成されたイベント通知機構を備え、前記予め定義されたイベントが、前記眼用レンズシステム又は前記予め定義された外部デバイスの一方若しくは両方によって検知可能である、請求項1に記載の眼用レンズシステム。
前記眼用レンズシステム及び前記予め定義された外部デバイスの一方若しくは両方が、前記予め定義された外部デバイスの機能性又は前記第1の眼用レンズの機能性をプログラムする又は動作させるように少なくとも構成されている、請求項1に記載の眼用レンズシステム。
前記外部デバイスが、前記外部デバイスの画面の輝度レベルを自動調整することができ、前記輝度レベルが、前記第1の眼用レンズを着用している第1の眼の瞳孔の大きさ、画面の輝度レベル、及び少なくとも第1の周辺光の輝度レベルのうちの1つ又は2つ以上の間の相関に基づいている、請求項1に記載の眼用レンズシステム。
更に、プライバシーガードフィルタを備え、前記予め定義された外部デバイスが、前記外部デバイスの画面の表示を制限するように構成されたプライバシーガードを備え、前記プライバシーガードフィルタが、前記プライバシーガードを通じてユーザーが前記画面を見ることを可能にするように構成される、請求項1に記載の眼用レンズシステム。
前記眼用レンズシステムが、前記第1の眼用レンズを着用している第1の眼、及び前記第2の眼用レンズを着用している第2の眼の、眼差し、並びに前記第1の眼と前記第2の眼との間の輻輳を追跡するように構成される、請求項7に記載の眼用レンズシステム。
前記第1の眼用レンズが、更に、正面向きライトセンサを備え、前記正面向きライトセンサが、前記第1の眼用レンズを着用している第1の眼の近く及び外部の周辺光を測定するように構成される、請求項9に記載の眼用レンズシステム。
前記眼用レンズシステムが、更に、前記第1の眼及び前記第2の眼の光学領域を通じて複数のレンズ度数を提供するように構成された可変の光学部分を備え、前記輻輳の変化がレンズ度数の変化を引き起こす、請求項15に記載の眼用レンズシステム。
前記眼用レンズシステムが、前記予め定義された外部デバイスに位置データを送信することができ、位置データが、前記眼差し及び前記輻輳の追跡から導出される、請求項15に記載の眼用レンズシステム。
前記外部デバイスが、更に、少なくともバックライトセンサ及びフロントライトセンサを備え、前記バックライトセンサが、前記外部デバイスの外部の、前記外部デバイスの画面と反対の方向への周辺光レベルを測定するように構成され、前記フロントライトセンサが、前記外部デバイスの外部の、前記画面の方向への周辺光レベルを測定するように構成される、請求項16に記載の眼用レンズシステム。
前記位置データが、前記外部デバイスの動作をトリガーすることができるアイジェスチャーを含み、前記アイジェスチャーが、前記眼用レンズシステムのユーザーにより引き起こされる前記眼差し及び/又は前記輻輳の意図的な変化を含む、請求項20に記載の眼用レンズシステム。
前記第1の周辺光が、全体的な周辺光レベルを含み、前記全体的な周辺光レベルが、前記バックライトセンサにより測定された周辺光、前記フロントライトセンサによって測定された周辺光、及び前記正面向きライトセンサによって測定された周辺光に基づいて計算される、請求項21に記載の眼用レンズシステム。
前記第1の眼用レンズ及び前記第2の眼用レンズの一方又は両方が、更に、前記第1の眼及び前記第2の眼の一方又は両方の瞼の位置を検知することができる瞼位置検知機構を備える、請求項23に記載の眼用レンズシステム。
前記位置データが、前記外部デバイスの動作をトリガーすることができるアイジェスチャーを含み、前記アイジェスチャーが、前記眼用レンズシステムのユーザーにより引き起こされる意図的な位置変化を含む、請求項20に記載の眼用レンズシステム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、外部デバイスと通信するためのインターフェイス接続能力を有するエネルギー印加可能な眼用レンズを説明する。広くは、本発明のいくつかの実施形態にしたがって、例えばメディアインサートを含む場合のあるエネルギー印加可能な眼用レンズに、インターフェイス接続及び/又は位置追跡機構が取り入れられる。
【0017】
以下の項において、本発明の例示的な実施形態がより詳細に説明される。好ましい実施形態及び代替の実施形態の両方の説明は、代表的な実施形態に過ぎず、変形、修正、及び代替が当業者にとって明白であり得ることが理解される。したがって、例示的な実施形態は、基礎となる発明の範囲を限定するものではないと理解されるべきである。
【0018】
用語集
本発明を目的とする本説明及び特許請求の範囲において、以下の定義が適用される様々な用語が使用され得る。
構成要素:本明細書で使用するとき、論理的状態、又は物理的状態の1つ又2つ以上の変化を生じるためにエネルギー源から電流を引くことができる装置を指す。
【0019】
電気通信:本明細書で使用するとき、電場によって影響されていることを指す。導電材の場合、この影響が電流の結果であってもよく、電流を起こしてもよい。他の材料では、これは、例えば、場線などに沿って永久の及び誘起された分子双極子を配向する傾向のような影響を引き起こす電位場であり得る。
【0020】
封入:本明細書で使用するとき、実体(例えば、メディアインサートなど)を、実体に隣接する環境から分離するためのバリアを構築することを指す。
【0021】
封入剤:本明細書で使用するとき、例えば、メディアインサート等の実体に隣接する環境から該実体を分離する障壁をもたらす、実体を包囲して形成された層を指す。例えば、封入剤は、エタフィルコン、ガリフィルコン、ナラフィルコン、及びセノフィルコン、又は他のヒドロゲルコンタクトレンズ材料などの、シリコーンヒドロゲルを含む場合がある。いくつかの代表的な実施形態では、封入材は、特定の物質を実体内部に収容し、例えば水等の特定の物質が実体に侵入するのを阻止するために、半透過性であってよい。
【0022】
エネルギー印加された:本明細書で使用するとき、電流を供給することが可能であるか、又は電気エネルギーを内部に蓄積させることが可能である状態を指す。
【0023】
エネルギー:本明細書で使用するとき、ある物理系が仕事をする能力のことを指す。本発明で使用される場合の多くは、仕事をする際に電気的作用を行うことが可能な容量に関連し得る。
【0024】
エネルギー源:本明細書で使用するとき、エネルギーを供給することができるか、又は論理若しくは電気デバイスをエネルギー印加状態にすることができる任意のデバイス又は層を指す。
【0025】
イベント:本明細書で使用するとき、例えば、眼環境、眼用レンズ、眼用レンズに近接した環境、又は外部デバイスを含む様々な場所で生じ得る一式の定義されたパラメータを指す。例えば、イベントは、眼環境のバイオマーカー、眼用レンズのエネルギー印加レベル、眼用レンズに近接した環境における特定の物体の視認、又は外部デバイスによる電子メール若しくはテキストの受信を含み得る。イベントは、例えば投薬レベルなど特定のユーザーのものであってもよく、又は、外部デバイスでの通話など全てのユーザーに広く適用可能なものであってもよい。
【0026】
機能性:本明細書で使用するとき、付属機能又は付随機能に対して、眼用レンズの基本的用途又は目的を指す。機能性には、例えば、視力補正、有効成分の分配、美容用、外部デバイスのインターフェイス接続、又は立体メディアの3次元知覚などが含まれ得る。対照的に、付随機能には、基本的目的の動作を可能にするために必要な作用が含まれ得る。
【0027】
機能化:本明細書で使用するとき、例えばエネルギー印加、作動、又は制御を含む機能を、層又は装置が行うことを可能にすることを指す。
【0028】
眼内レンズ:本明細書で使用するとき、眼内に埋め込むことが可能な眼用レンズを指す。
【0029】
眼用レンズ又は眼用デバイス又はレンズ:本明細書で使用するとき、眼内又は眼上に存在する任意の眼用デバイスを指す。デバイスは視力矯正を提供してもよく、美容のためのものであるか、又は光学的性質と関係のない何らかの機能性を提供してもよい。例えば、レンズという用語は、コンタクトレンズ、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼球インサート、光学インサート、又は視力が補正若しくは変更されるか、又は視力を妨げることなく眼の生理機能が美容的に増強される(例えば、虹彩色)、他の同様のデバイスを指し得る。あるいは、レンズは、例えば、涙液の構成成分のモニタリング又は活性薬剤の投与の手段などの、視覚補正以外の機能で眼上に配置され得る装置を指してもよい。いくつかの代表的な実施形態では、本発明の好ましいレンズは、例えば、シリコーンヒドロゲル類及びフロオロヒドロゲル類を含んでよい、シリコーンエラストマー類又はヒドロゲル類で作られたソフトコンタクトレンズであってよい。
【0030】
レンズ形成混合物又は反応性混合物又はRMM:本明細書で使用するとき、硬化及び架橋することができるか、又は架橋して眼用レンズを形成することができるモノマー組成物及び/又はプレポリマー材料を指す。様々な実施形態は、UV遮断剤、染料、希釈剤、光開始剤、又は触媒、及びコンタクト若しくは眼内レンズ等の眼用レンズに有用であり得る他の添加剤等の1つ又は2つ以上の添加剤を有するレンズ形成混合物を含んでよい。
【0031】
液晶:本明細書で使用するとき、従来の液体と固体結晶との間の特性を有する物質の状態を指す。液晶は、固体とはみなされ得ないが、その分子はある程度の整列を呈する。本明細書で使用するとき、液晶は、特定の相又は構造に限定されることはないが、液晶は特定の静止配向を有することができる。液晶の配向及び相は、液晶の部類に応じて、例えば、温度、磁気、又は電気などの外部力によって操作され得る。
【0032】
メディアインサート:本明細書で使用するとき、エネルギー印加される眼用デバイス内に含まれることになる封入インサートを指す。メディアインサート内には、エネルギー印加素子及び回路機構が埋め込まれてよい。メディアインサートは、エネルギー印加された眼用デバイスの主目的を規定する。例えば、使用者が屈折力を調節することができるエネルギー印加された眼用デバイスの実施形態においては、メディアインサートは、光学ゾーンにおける液体のメニスカスの部分を制御するエネルギー印加素子を含み得る。あるいは、光学ゾーンが材料がないように、メディアインサートは環状であってもよい。そのような実施形態では、レンズのエネルギー印加された機能は、光学的な性質のものでなくてもよく、むしろ例えば、グルコースのモニタリング又は医薬品の投与であり得る。
【0033】
光学ゾーン:本明細書で使用するとき、眼用レンズのユーザーがそこを通して見る眼用レンズの領域を指す。
【0034】
電力:本明細書で使用するとき、単位時間当たりに行われる仕事又は移送されるエネルギーのことを指す。
【0035】
再エネルギー印加可能又は再充電可能な:本明細書で使用するとき、仕事をするためのより高い能力の状態に回復させることが可能な能力のことを指す。本発明においては多くの場合、特定の率で、特定の復旧された時間の間、電流を流す能力を備えて復元される能力との関連で使用され得る。
【0036】
再エネルギー印加又は再充電:本明細書で使用するとき、仕事をするためのより高い能力を有する状態まで回復することを指す。本発明においては多くの場合、特定の率で、特定の再度回復された時間の間、電流を流すことができるように、装置を復元することに関連して使用され得る。
【0037】
安定化機構:本明細書で使用するとき、眼用デバイスが眼上に配置されている際に、眼用デバイスを眼上において特定の方向に安定化させる物理的特性を指す。いくつかの代表的な実施形態では、安定化機構は、眼用デバイスをバラストで安定させるのに十分な質量を付加し得る。いくつかの代表的な実施形態では、安定化機構は前側湾曲面に変更を加えることができ、その場合、眼瞼が安定化機構を引っかけることができて、ユーザーは瞬きによってレンズの向きを直すことができる。このような代表的な実施形態は、質量を付加し得る安定化機構を含めることによって、更に改善され得る。いくつかの代表的な実施形態では、安定化機構は、封入生体適合性材料と別の材料であってもよく、成形プロセスと別に形成されたインサートであってもよく、又はメディアインサート中に含まれてもよい。
【0038】
基材インサート:本明細書で使用するとき、エネルギー源を支持する能力を有し得る、眼用レンズ上又は内部に配置することができる形成可能又は剛性の基材を指す。いくつかの例示的な実施形態では、基材インサートは1つ又2つ以上の構成要素も支持する。
【0039】
三次元知覚又は三次元ビューイング:本明細書で使用するとき、脳が画像の三次元特性を解釈するように、眼用装置が二次元像を変換する場合を指す。
【0040】
三次元表面又は三次元基板:本明細書で使用するとき、平面とは対照的にトポグラフィーが特定の目的のために設計される三次元的に形成された任意の表面又は基板を指す。
【0041】
可変光学部品:本明細書で使用するとき、例えば、レンズの屈折力又は偏光角などの光学品質を変更する能力を指す。
【0042】
眼用レンズ
エネルギー印加可能な眼用レンズは、例えば、時計、スマートフォン、テレビ、及びコンピュータを含む様々な外部電子デバイスとインターフェイス接続し得る。いくつかの好ましい実施形態では、外部デバイスは、複雑なインターフェイス接続能力を可能にし得るオペレーティングシステム及び/又は画面を備える場合がある。
【0043】
図1A及び2Aを参照すると、外部デバイスとのインターフェイス接続能力を有するエネルギー印加可能な眼用レンズ110、260の代表的な実施形態が、眼100、250上に示されている。
図1B及び2Bは、眼用レンズ110、260の正面図を示す。
図1A及び1Bに示されているように、眼用レンズ110は、柔らかい生体適合性部分114、受信機及び/又は送信機112を有するプロセッサ、及び導電性トレース113を備え得る。
【0044】
いくつかの態様は、眼用レンズの機能性を付加することができる追加の電子コンポーネンツ111を備え得る。例えば、電子コンポーネンツ111は、外部デバイスからのプロンプトが発光ダイオード、振動、又は音声デバイスなどの使用を通じてイベント通知機構を起動し得るイベント通知機構を含むことができる。通知機構は、電話又は入信電子メールなどのイベントが外部デバイスで生じ得るときに、エネルギー印加などのイベントが眼用レンズ上で生じ得るときに、又は眼用レンズと外部デバイスとの正常なペアリングなどのイベントが生じ得るときに、起動され得る。例示を目的として、電子コンポーネンツ111をイベント通知機構として説明しているが、他の機能性も実用的かつ望ましい場合がある。したがって、そのような変形形態もまた、本明細書に記載の発明技術の範囲内である。
【0045】
いくつかの代表的な実施形態では、眼用レンズ110は電力源を備えていなくてもよく、眼用レンズ110は、ワイアレスエネルギー送信によって電力供給されてもよい。例えば、眼用レンズ110を外部デバイスに対して特定の近さで配置することで、センサ及び通知機構を充電することができる。あるいは、外部デバイス又は眼用レンズ110のいずれかからの連動プロンプトは、デバイス間のインターフェイス接続を始動させることができ、外部デバイスはワイアレス方式で通知機構に電力を供給することができる。
【0046】
コンポーネンツ111〜113はメディアインサート内に封入されていなくてもよく、柔らかい生体適合性の部分114は、コンポーネンツ111〜113と直接接触し得る。そのような代表的な実施形態では、柔らかい生体適合性の部分114は、コンポーネンツ111〜113を封入し得る。封入は、コンポーネンツ111〜113を眼用レンズ110内で、特定の深さに吊るすことができる。あるいは、コンポーネンツ111〜113を基材インサート上に含めてもよい。基材インサートを形成し、柔らかい生体適合性部分114の追加の前に、コンポーネンツ111〜113を基材上に配置することができる。
【0047】
眼250上のエネルギー印加された眼用デバイス260のためのメディアインサート255の代替的な代表的実施形態を
図2Aに示し、対応するエネルギー印加された眼用デバイス260を
図2Bに示す。メディアインサート255は、例えば視力補正を含む第2の機能性を提供してもしなくてもよい光学ゾーン265含み得る。眼用デバイスのエネルギー印加される機能が視力に関連したものでない場合、メディアインサート255の光学ゾーン265には材料が存在せずともよい。
【0048】
いくつかの代表的な実施形態では、メディアインサート255は、電力源263などのエネルギー印加素子及びプロセッサ262などの電子コンポーネンツが組み込まれた基材を含む、光学ゾーン265内に含まれていない部分を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば電池を含む電力源263、及び例えば半導体ダイを含むプロセッサ262を、基材に取り付けることができる。そのような態様のいくつかでは、導電性トレース266は、電子コンポーネンツ262、261とエネルギー印加素子263とを電気的に相互接続し得る。
【0049】
いくつかの代表的な実施形態では、メディアインサート255は、外部デバイスとの間のインターフェイスデータをワイアレス方式で検知、送信及び受信し得る受信機267を更に含み得る。受信機267は、導電トレース266などを通じて、プロセッサ262及び電力源263と電気通信し得る。
【0050】
いくつかの代表的な実施形態では、プロセッサ262は、眼用レンズ260の機能のパラメータを確立するようにプログラムされ得る。例えば、眼用レンズ260が光学ゾーン265内に可変の光学部分を含む場合、エネルギー印加される光出力を設定するようにプロセッサをプログラムすることができる。そのような代表的な実施形態は、同じ組成物を有するが一意にプログラムされたプロセッサを含むメディアインサートの大量生産を可能にし得る。
【0051】
メディアインサート255内の電気コンポーネンツ261〜263、266、267の封入の前に、プロセッサをプログラムすることができる。あるいは、プロセッサ262は、封入後にワイアレス方式でプログラムすることができる。ワイアレスプログラミングは、例えば、医師のオフィス、店、又は家庭のプログラム用装置を通じて、製造プロセス後のカスタム化を可能にし得る。いくつかの代表的な実施形態では、外部デバイスは眼用レンズをプログラムすることができてもよい。
【0052】
例示を目的として、メディアインサート255は、光学ゾーン265の一部分を含まない場合のある環状の実施形態で示されているが、機能的インサートの機械的実装のためのいくつかの可能性が存在し得る。しかし、メディアインサート255の機能性が視力に関する場合、メディアインサート255は、光学ゾーン265内にエネルギー印加可能な素子を含み得る。例えば、メディアインサート255は、可変の光学部分を含むことができ、メディアインサート255は、異なるエネルギー印加レベルに基づいて複数の視力補正出力を提供し得る。いくつかの代表的な実施形態では、外部デバイスは、可変の光学部分のための制御機構又は他の調整可能な機能性を備え得る。
【0053】
メディアインサート255は、エネルギー印加素子263、トレース266、及び電子コンポーネンツ261、262、267を保護しかつ封じ込めるために、完全に封入され得る。特定の実施形態では、封入材料は、例えば、水などの特定の物質がメディアインサート255に浸入することを防止し、周囲の気体又はエネルギー印加素子内部の反応の副生成物などの特定の物質がメディアインサート255に浸透するか又はメディアインサート255から逃げることを可能とするように、半透性のものとすることができる。
【0054】
いくつかの代表的な実施形態では、メディアインサート255は、生分解性高分子材料を含み得る眼用デバイス260に含まれる場合がある。眼用デバイス260は、中央部分が剛性でスカートが柔らかい設計を含み得、中央の剛性の光学素子がメディアインサート255を含んでいる。特定の具体的な実施形態では、メディアインサート255は、大気及び角膜表面とそれぞれ前面及び後面において直接接触してもよく、あるいは、メディアインサート255は眼用装置260内に封入されてもよい。眼用デバイス260の周辺部264は、例えば、ヒドロゲル材料のような重合反応性モノマー混合物を含む柔らかいスカート材であり得る。
【0055】
ここで
図3及び4を参照すると、外部デバイスから眼上のエネルギー印加可能な眼用レンズへのワイアレス通信の代表的な実施形態が示されている。1つの代表的な実施形態によると、外部デバイス305は、インターフェイスデータ又はプロンプト306を眼用レンズ304の受信機302に送信し得る。いくつかの代表的な実施形態では、送信されたインターフェイスデータ306は、通知機構301の起動を引き起こすことができる。例えば、図のように、通知機構は光源を含むことができ、インターフェイスデータ306は照明を促し得る。そのような代表的な実施形態では、光源を眼に方向付けることができる。あるいは、光源を眼用レンズ304に方向付けることができ、眼用レンズ304は光を反射又は分散し得る。間接可視光は、光を和らげて、視覚的により衝撃の少ないグローにすることができる。
【0056】
いくつかの代替的な代表的実施形態では、外部デバイス455は、外部デバイス455がインターフェイスデータ456を受信機452との間でワイアレス方式で送信及び受信することを可能にし得る送信アダプタ又はドングル457を含み得る。この実装は、例えば、受信機452と通信するために必要なワイアレスプロトコルが外部デバイス455に実装されていない場合に好ましい場合がある。例えば、眼用デバイス454の設計上の制限により、カスタム低電力通信プロトコルの使用が必要となる場合がある。
【0057】
外部デバイスインターフェイスデータ456の受信は、通知機構451を起動させ得る。例えば、通知機構は、例えば圧電デバイスを含む、機械的運動を提供するための振動生成デバイスを備え得る。そのような機構は、光源よりも衝撃的である場合がある。
【0058】
したがって、インターフェイスデータ456がユーザーからの、例えば瞬きでの通知の認識のような肯定的行動を促すことができる場合、振動実施形態が好ましい場合がある。いくつかの代表的な実施形態は、複数の通知形式を含み得る。例えば、デフォルトの通知はせん光であってよく、ユーザーは、外部デバイスがスマートフォンを含み得る場合、例えば、特定の連絡先からの電話若しくはテキストメッセージ又は約束リマインダーを含む特定のイベントに振動通知を割り当てることができる。別の例として、光通知は、眼用レンズが外部デバイスとのペアリングに成功したことの確認をユーザーに提供し得る。
【0059】
また更なる代表的な実施形態では、通知機構451は音声生成デバイスを含むことができ、音声は、例えば、骨導によってユーザーに可聴であり得る。音声は、眼窩を通じた頭蓋への眼の近さに基づいて可聴となり得るものであり、頭蓋骨は音声を蝸牛に向けて方向付けることができる。いくつかのそのような態様において、音声生成デバイスはトランスデューサを含むことができ、トランスデューサは、ワイアレス方式で受信したデータを音響出力に変換し得る。
【0060】
音声は通知機構によって決定されてよく、外部デバイスのインターフェイスデータは、ビープのような予めプログラムされた音声をトリガーすることができる。あるいは、外部デバイスのインターフェイスデータは、その外部デバイスのイベントに関連付けられた特定のリングトーン又は音声を含み得る。そのような代表的な実施形態では、通知機構は特定のリングトーン又は音声を生成することができ、外部デバイスがサイレント設定であっても、ユーザーが電話発信元又はイベントを識別することを可能にする。眼用デバイス454のコントローラは、通信456を介して送信される代わりに、通信456によって選択され得る、例えばせん光、振動及び音声パターンなどのいくつかの通知方法を格納することができる。
【0061】
例示を目的として、通知機構301が光源を含む代表的な実施形態では、エネルギー印加可能な素子301及び302は、眼用レンズ304において別個に封入されたコンポーネンツとして示されている。通知機構451が振動警告を含む代表的な実施形態では、エネルギー印加可能な素子451及び452は、メディアインサート453のコンポーネンツとして示されている。しかし、通知機構の変形形態は例示の実施形態に制限されなくてもよく、他の代表的な実施形態も実用的である場合があり、かつ本発明の技術の範囲内であるとみなされるべきである。
【0062】
外部デバイス及び眼用レンズは、それら2つのデバイスがワイアレス方式で通信することを可能にする相補的な通信プロトコルを含み得る。いくつかの代表的な実施形態では、通信プロトコルは、例えば赤外線を含む、外部デバイスのための非典型的な技術を含むことができ、その機能は近接性に依存する場合があり、それは、意図されていない外部デバイスとの偶発的なワイアレス通信を制限し得る。
【0063】
そのような代表的な実施形態では、非典型的な技術は、例えば送信アダプタ又はドングル457を含む追加のハードウェアを介して外部デバイス上に特別に備えられ得る。いくつかの代表的な実施形態では、送信アダプタ457は、眼用レンズと外部デバイスとの間の非対称通信及びデータ交換を可能にするように特別に設計されたワイアレスプロトコルを含み得る。そのような非対称通信は、眼用レンズから、大きさがそれほど制限されなくてもよい外部デバイスへ、処理及び電力負荷を移すことができる。
【0064】
例示の実施例として、送信アダプタ457は、外部デバイス455と受信機452との間で赤外線送信を通じて外部デバイスインターフェイスデータ456を送信及び受信するのを可能にし得る。使用に先立って、送信アダプタ457を特定の眼用レンズとペアリングすることができ、例えば、送信アダプタは、特定の赤外線波長又はパルスパターンに較正される。デジタル通信で一般的なように、通信プロトコルにデバイスアドレス指定、エラー補正、及び暗号化を含めることができる。
【0065】
その他の態様は、例えばBluetooth技術などの標準的外部デバイスに典型的に含まれる技術を通じて、眼用レンズと外部デバイスとのペアリングを可能にし得る。赤外線と異なり、Bluetooth技術は、外部デバイスにおいて比較的一般的であり、同期化は追加のハードウェアを必要としない場合がある。
【0066】
通信プロトコルは、例えば、ANT又はZigBee技術が含まれる低電力実施形態を含み得る。これは、眼用レンズが外部デバイスからの外部デバイスイベントデータ送信のための環境を定期的にサンプリングする一方で、サンプリングによる電力損失を制限することもまた可能にし得る。低電力ワイアレスプロトコルは、概して、眼用レンズの潜在的なエネルギー印加可能な持続時間を延長し得る。相補的なワイアレスプロトコルプロファイルは、意図された外部デバイスからの送信を眼用レンズが受信することを制限し得る。
【0067】
いくつかの代表的な実施形態では、ペアリングは使用に先立って生じ得る。例えば、意図された外部デバイスにダウンロード可能なアプリケーションソフトウェアを使用して、特定の外部デバイスとインタラクトするように眼用レンズをプログラムしてもよい。その他のそのような代表的な実施形態では、眼用レンズは、特定の眼用レンズ又は眼用レンズパックに一意であり得るシリアル認証コード又は電子ぺディグリー(eぺディグリー)を含み得る。眼用レンズを識別する一意のコードは、眼用レンズの銘柄又はラインに関連付けられたシリアル化方法に依存して異なる場合がある。
【0068】
外部デバイスは、特定のシリアルコードを認識するようにプログラムされ得る。いくつかの代表的な実施形態では、ユーザーは、認証シリアル番号と関連付けることができる最小在庫管理単位(SKU)バーコード又は迅速応答(QR)バーコードをスキャン若しくは撮像するキャプチャ技術を利用するように、外部デバイスをプログラムすることができる。そのような態様のいくつかでは、SKU又はQRバーコードを、例えば、個別ブリスターパッケージの上若しくは複数のブリスターパッケージの箱の上など、眼用レンズのパッケージ上に、又は他の一般的なパッケージ手法に、配置することができる。パッケージとのインタラクションを通じてペアリングを開始することは、眼用レンズ又は眼への汚染若しくは損傷を低減する手段として、眼用レンズとの直接のインタラクションよりも好ましい場合がある。
【0069】
いくつかの代表的な実施形態では、スキャンされたコードは、眼用レンズの識別属性を特定し得る。この識別は、外部デバイスが特定の意図された眼用レンズと通信することを可能にし得る。例えば、スキャンされたコードは、ワイアレス通信技術に依存して、承認コード、Bluetoothプロファイル、赤外線波長、又は赤外線シグナルパターンを含み得る。
【0070】
眼用レンズと外部デバイスとの間の通信に先立って、それら2つのデバイスは、例えば無線周波数識別システムを使用して、シリアル承認又はeぺディグリーを交換若しくは認識し得る。いくつかの代表的な実施形態では、外部デバイスイベントは、外部デバイスが眼用レンズに識別又は承認の問い合わせを送信することをトリガーし得る。問い合わせには、承認コードの全て又は一部が含まれてもよく、承認コードが全く含まれなくてもよい。例えば、外部デバイスは全コードを送信することができ、そのコードが眼用レンズのシリアルコードと一致している場合、レンズは、そのシリアルコード又は正しいシリアルコードの認識が含まれる場合がある応答を送信し得る。
【0071】
あるいは、問い合わせは、シリアルコードの一部を含むことができ、眼用レンズは残りの部分とともに応答し得る。ストリングの成功は、更なるワイアレス通信を許可し得る。また更なる代替方法では、問い合わせは、シリアルコードを一切送信しなくてもよく、むしろ、全コードを送信するように眼用レンズを促すことができる。外部デバイスがシリアルコードを検証すれば、ワイアレス通信は続行することができ、シリアルコードが一致しなければ、ワイアレス通信は終了され得る。
【0072】
いくつかの代表的な実施形態では、ペアリングの全てが眼上で生じてもよく、この場合、ユーザー又は外部デバイスオペレータは、眼用レンズの近くに外部デバイスを配置してもよい。例えばダウンロード可能なモバイルアプリケーション又は製造中にインストールされた標準ワイアレスソフトウェアが含まれるソフトウェアアプリケーションを利用して、ユーザーは、眼用レンズのワイアレスプロファイル又はプロトコルをスキャンするように外部デバイスを促すことができる。そのような初期スキャンは、例えば赤外線又はBluetooth技術を通じて、外部デバイスを眼用レンズとペアリングすることができる。将来のワイアレス通信は、そのペアリングに基づく眼用レンズのアイデンティティを外部デバイスが検証すれば生じ得る。
【0073】
例示的な実施例として、眼用レンズのアイデンティティを検証する手段として無線周波数識別(RFID)を利用することができる。RFIDによる検証では、眼用レンズの視線内に外部デバイスがあることは要求されない。そのような実施形態は、ワイアレス通信を特定の範囲に制限する場合があるが、必ずしも特定の場所に制限するものではない。例えば、外部デバイスがバッグ又はポケット内に位置づけられていても、外部デバイスが範囲内にあるならば、ワイアレス通信はなお生じることができる。
【0074】
RFIDシステムはまた、タグ及びリーダーのタイプに基づいて、識別交換のための低電力要件を可能にすることもできる。いくつかの代表的な実施形態では、眼用レンズはパッシブタグを含んでもよく、その場合、眼用レンズは外部デバイスのアクティブリーダーからの問い合わせに応答することができる。そのような実施形態は、眼用レンズ内の電力の使用を節約することができる。いくつかのそのような態様において、問い合わせは、外部デバイスのイベントデータに関する定義された環境のサンプリングを開始するように眼用レンズを促すことができる。その問い合わせの前は、眼用レンズは非活動状態であってよく、認証コードが検証されないときは、エネルギーを節約するために、特定の時間後にサンプリング活動を停止することができる。あるいは、眼用レンズは、外部デバイスのインターフェイス接続要求の存在に基づいて変化し得る異なる速度でサンプリングしてもよい。
【0075】
図5Aを参照すると、市販の発光ダイオード(LED)に関しての電流対電圧「IV」プロットのグラフ図が示されている。赤、白、及び赤外線(IR)の三色は、様々な色と関連付けられる順電圧の差を図示するために示されている。当該技術分野で周知のように、光波長と順電圧の差は、様々な色のLEDの作製に使用される異なる半導体材料及びそれらの材料のバンドギャップに起因して生じる。
図5Aで、赤、白、及びIRのLEDを通る電流は、LEDに対して適用される順電圧に対してプロットされてy軸に示されている。例えば1.0mAなどの所与の比較ポイントで、赤色LEDに対する目的の電流を達成するには、特定の順電圧(1.8V)が必要とされる。同様に、LED電流と放出光強度との間には相関関係があり、したがって、LEDからの有用な輝度を達成するには十分な電圧が必要とされることは明確であろう。同様に、白色及び赤外線LEDの点灯電圧は、それぞれ、2.8V及び1.3Vである。
【0076】
電子眼用デバイスでは、大きさの制約が電池のために利用可能な面積及び体積を制限する。これらの制限、及び例えば安全性及び生体適合性の懸念といった眼用デバイスのその他の制限は、電池電圧、瞬時電流、等価直列抵抗、及び容量の制約となる可能性がある。制限された電池電圧、及び例えば特定の半導体製作ノードにおけるデジタル回路電圧との適合などその他の理由から、電子眼用デバイスでは低電圧電池を使用することが望ましい場合がある。また、高電圧を達成するために直列で2つの電池を使用するよりも、むしろ単一の電池を使用して電池電圧を制限するほうが望ましい場合がある。単一の電池は、直列の2つの電池よりも、製造、信頼性、収率、及び電流容量において有利であり得る。
【0077】
単一の電池によって提供される制限された電圧は、電子眼用デバイスでの表示、通信及び他の用途のために使用される、例えば
図5Aに例示したようないくつかのタイプのLEDを起動するには不十分であり得る。例えば、アルカリ電池は、有用な電池放電範囲にわたって、セル当たり0.8〜1.6ボルトを有し得る。そのようなセルは、完全に充電されたとき、放電曲線の一部分にかけては、赤色又はIRのLEDを起動するのに十分な電圧を有し得るが、電池放電の終わりごろには、これらの比較的低い電圧のLEDでさえも起動しない場合がある。順電圧に対するLED電流の急な応答のために(LED電流の等式を参照)、可視にするために数マイクロアンプなどのごくわずかな電流が望まれる場合でさえも、実質的な電圧がなお必要とされ得ることに留意することが重要である。
図5Aに示したLED応答から、白色LEDは、2.8Vの順電圧であることから、最大電圧1.6Vを有する電池から起動され得ないこともまた、明白であり得る。
【0078】
前述の制限を理由として、低電圧電池により電力が供給されたときにLEDが有用な光強度を放出することを可能にするための十分な電圧を提供するために、電子眼用デバイスにおける回路の必要性が存在する。そのような好ましい回路は、小さく、ごくわずかな電流を消費し、LEDの強度を制御するように回路と統合され得る。そのような回路は、連続可変範囲にわたってLED強度を制御すること、パルスすること、パルス幅を変調すること、又は単にオン・オフ切り替えすることを可能にし得る。
【0079】
当業界において汎用形状が周知の電荷ポンプを使用して、低電圧電池から利用できる電圧を増すことができる。例えば、最小電圧0.8Vの電池のケースを使用し、白色LEDを2.8Vで駆動していて、ほぼ完全に消費したとき、電荷ポンプは電池電圧を少なくとも3.5倍にして、十分に高い出力電圧を達成することができる。更に、いくつかの好ましい実施形態では、電荷ポンプ及び関連する回路は、LED出力強度を調節するために、LEDを通る電流を調節することができる。あるいは、電荷ポンプは、リザーバ又はバラストコンデンサの電荷を維持することができ、LED制御回路は、その供給のためのバラストコンデンサを使用することができる。
【0080】
ここで
図5Bを参照すると、低電圧電池502からLED 510を駆動するように構成されるシステムが図示されている。図のような、いくつかの代表的な実施形態では、電荷ポンプ504は電池502からの利用可能なバイアス電圧を増加させることができ、コンデンサ506を充電することができる。LEDコントローラ508は、LED 510への電流を切り替える及び/又は調節することができる。電荷ポンプ504、コンデンサ506及びLEDコントローラ508の回路は、同じ機能ブロックに集積することができ、効率的利益及びダイの大きさを増大させることができる。そのような集積化は、点線の矩形512によって示されている。
【0081】
ここで
図6Aを参照すると、外部デバイスと、眼上のエネルギー印加可能な眼用レンズとの間のワイアレス通信及び制御の代表的な実施形態が示されている。いくつかの代表的な実施形態では、眼用レンズ603は、インターフェイスデータ606を受信することができるワイアレス受信機602及び、イベントを促すこと又はイベントのユーザーに通知することができる通知機構のような機能性機構601を含み得る。受信工程で、外部デバイス605はインターフェイスデータ606を受信機602にワイアレス送信し得る。
【0082】
いくつかの代表的な実施形態では、
図6Bに示したような眼用レンズ653は、更に、
図6Aに関して上述した眼用レンズ653内の受信機602と同様の位置に位置づけられ得る送信機652を備え得る。送信工程で、送信機652は、応答データ657を外部デバイス605に返信することができる。応答データ657は、例えばリングトーンの音を消去することを含む外部デバイス605の動作をトリガーすることができる。いくつかの更なる代表的な実施形態では、眼用レンズ653は、インターフェイスデータの交換を開始してもよい。そのような開始は、眼用レンズの予め定義されたイベントに基づいて自動的であってもよく、あるいは、例えば瞬きによる、ユーザー動作式であってもよい。
【0083】
そのような代表的な実施形態では、ワイアレス通信が指定の眼用レンズ653と外部デバイス605との間のものであることを検証するために、
図3及び4に関して説明したものと同様の検証行程が好ましい場合がある。検証工程は、応答又は開始データの送信657の直前に生じてもよく、誤った指示の応答キューを制限することができる。他の代表的な実施形態では、ワイアレス通信は、インターフェイスデータ606の最初の送信後、インターフェイスデータ交換中ずっと連続してもよい。ワイアレス通信が連続的である場合、意図されたワイアレス通信を確保するため第2検証プロセスが必要ではない場合がある。
【0084】
ここで
図7及び8を参照すると、位置認識機構705、805を有する代表的なエネルギー印加可能な眼用レンズ700、800が例示されている。瞳孔位置及び輻輳検知システム705、805は、眼上に位置づけられる眼用レンズ700及び800内に組み込まれ、瞳孔、眼用レンズ700、800、又はそれら両方の位置を追跡し得る。例えば、検知システムは、瞳孔を観察することができる逆の方向に面した光検知器、又は眼球運動を追跡することができる加速度計を備え得る。
【0085】
図7に示すように、位置認識機構705は、眼用レンズ700の背後の眼球運動を検知することができる、及び/又は眼用レンズ700の前の瞼の位置を検知することができる。いくつかの代表的な実施形態では、眼用レンズ700は、センサアレイ705を備え得る。眼用レンズ700が瞼の位置を検知することができる場合、センサアレイ705は1つ又2つ以上の光センサを備え得る。そのような光センサを眼用レンズ700上の好適な場所に配置して、透明な光学ゾーンを妨害せずに瞼の位置を信頼性を持って決定するために十分なサンプルの場所を提供することができる。例えば、図のように、センサの垂直線を光学ゾーンの外側に配置することができる。
【0086】
眼が開位置であるとき、光センサの全て又はほとんどは周辺光を受けるように露出されることができ、眼用レンズに含まれる電子回路によって検知可能な光電流を作り出すことができる。瞼の位置の変化は、光センサの一部又は全てに対する周辺光の露出を制限し得る。眼用レンズは、様々なレベルの光電流に基づいて瞼の位置を検知することができる。
【0087】
瞼検知デバイスは、例えば
図6に関して説明したような、意図的な瞬き又はウインクのパターンが含まれ得るアイジェスチャーを、眼用レンズが認識することを可能にし得る。いくつかの好ましい実施形態では、瞼の検知を輻輳の検知と組み合わせることができる。そのような組み合わせは、例えば、様々な距離の物体間の焦点を変えることによって引き起こされる場合のある意図的ではない瞼の位置の変化と意図的な瞼の位置とを眼用レンズが識別することを可能にすることができる。
【0088】
いくつかの代表的な実施形態では、光検知器アレイ705は、眼用レンズ700が眼差しを追跡することを可能にするように後向きであり得る。光検知器への光は、瞳孔の外側に位置づけられると遮断され得る。眼が眼差しを変える可能性があるとき、光検知器705の一部は、瞳孔を通じて反射される光に露出され得る。したがって、眼用レンズ700は、バラストされた眼用レンズ700の背後で眼が動くことを可能にし得る安定化機構710を備え得る。
【0089】
図8に示すように、瞳孔位置及び輻輳検知システム805は、例えば、3軸加速度計805、電力源810、トランシーバ815、及び信号条件化回路並びにメモリを備えるコントローラ820が含まれる、より複雑なシステムを形成し得るいくつかのコンポーネンツを備えることができる。2つの眼用レンズの間の通信チャネルは、瞳孔位置及び輻輳検知システムが瞳孔位置に同期することを可能にすることができる。
【0090】
いくつかの代表的な実施形態では、眼用レンズ800は眼とともに動くことができる。そのような実施形態では、眼用レンズ800は、1つ又2つ以上の加速度計805を含み得る。そのような実施形態のいくつかでは、加速度計805は、例えば、圧電セラミック若しくは結晶を含む、圧電、ピエゾ抵抗、又は容量性コンポーネンツを備え得る。加速度計805は、マイクロ電気機械システム(MEMS)を備え得る。
図7に示すようなその他のものでは、眼用レンズを安定化機構710でバラストしてもよく、眼はレンズ700の背後で動くことができる。
【0091】
いくつかの代表的な実施形態は、単一のエネルギー印加可能なレンズを備えることができ、ユーザーは反対側の眼にパッシブレンズを着用してもよく、又は、視力補正が必要ない場合は、ユーザーは第2のレンズを着用しなくてよい。視力補正が必要であり得る場合、静的視力補正出力をエネルギー印加可能なレンズに含めてもよい。あるいは、インターフェイス接続は、例えば、デバイスが眼差し、輻輳、又はそれら両方を追跡し得る場合などは、2つのエネルギー印加可能なレンズからの相対情報を必要とし得る。そのような実施形態では、ユーザーは、2つのエネルギー印加可能な眼用レンズを着用する必要がある場合がある。
【0092】
ここで
図9A〜9Dを参照すると、それぞれがエネルギー印加可能な眼用レンズを着用している一対の眼の様々な眼差し方向及び輻輳距離が、上から見た図で示されている。例示を目的として、外部デバイスの画面は眼差しに対して平行な位置で示されているが、他の角度も実用的であり得、かつ本明細書に記載の発明技術の一部とみなされるべきである。ユーザーが、エネルギー印加可能な眼用レンズ一式を着用している場合、外部デバイスは両方のレンズからの位置入力情報を受信し得る。
【0093】
図9Aに示すように、外部デバイス900を遠距離で見ているとき、両眼はほとんど輻輳せずに、同様の又は同じ方向に眼差しを向けている場合がある。
図9Bに示すように、外部デバイス900を近距離で見ているとき、それらの眼は、なお前方に眼差しを向けているものの、輻輳することができる。
図9Cに示すように、外部デバイス900の画面の左部分を見ているときは、左眼は前方を見て、右眼は左を見るために変位し得る。
図9Dに示すように、外部デバイス900の画面の右部分を見ているときは、
図4Cの反対のことが起こり得る。
【0094】
ここで
図10A〜10Dを参照すると、
図9A〜9Dに例示したのと同じシナリオが、一対の眼の上から見た図に例示されており、ここでは右眼だけがエネルギー印加可能なレンズ1002を着用することができ、外部デバイスの画面はそれらの眼の眼差しに対して平行に示されている。一対のエネルギー印加可能な眼用レンズとは対照的に、単一のエネルギー印加可能な眼用レンズは、反対側の眼との関係を伴わない1つの眼からの位置データのみを外部デバイスに提供することができる。
【0095】
図10Aに示すように、外部デバイス1000を遠距離で見ているとき、両眼はほとんど輻輳せずに、同様の又は同じ方向に眼差しを向けている場合がある。
図10Bに示すように、外部デバイス1000を近距離で見ているとき、それらの眼は、なお前方に眼差しを向けているものの、輻輳することができる。
図10Cに示すように、外部デバイス1000の画面の左部分を見ているときは、左眼は前方を見て、右眼は左を見るために変位し得る。
図10Dに示すように、外部デバイス1000の画面の右部分を見ているときは、
図10Cの反対のことが起こり得る。
【0096】
図9A〜9Dとは異なり、
図10A〜10Dでは、外部デバイス1000は、右眼からの位置情報のみを受信し得る。結果的にデバイスは、ユーザーが異なる方向及び距離で見ている可能性があるにもかかわらず右眼が同様の位置にあるために、
図10Aと10Dとを、又は
図10Bと10Cとを、識別することができない場合がある。
【0097】
眼球運動の追跡は、ユーザーがどこを見ているかをデバイスが正確に認識することを可能にし、例えばスマートフォン又はタブレットのステータスバーが含まれる画面の特定の位置を拡大表示することを可能にする。いくつかの代表的な実施形態では、ユーザーの好み及び属性に対してデバイスを較正することができる。この較正は、ユーザーの眼球運動をより正確に確立することができる。較正プロセスは、外部デバイス、眼用レンズ、又はそれら両方に、ベースラインデータを提供し得る。いくつかの態様では、較正は、眼球運動に対してどのようにレンズが動くかを認識するように眼用レンズをプログラムし得る。
【0098】
例えば、デバイスは、
図9A〜9D及び10A〜10Dに例示されているような異なる距離で特定のポイントを見るようにユーザーを促すことができる。デバイスは、画面の異なるポイントをちらっと見ることと読むこととをデバイスが識別することができるように、ユーザーの自然な読む速度を検知するために画面を普通に読むようにユーザーを促すことができる。ユーザーが異なるポイントをちらっと見ている場合は動作は要求されなくてもよいが、ユーザーが読んでいる場合には、デバイスはスクロールすることができる。
【0099】
較正は、意図的な眼球運動と、例えば眼振によって引き起こされる運動などの非自発的な眼球運動とをデバイスが識別することを可能にし得る。較正工程は、予め定義された時間にかわたり外部デバイスの画面上の物体を見るようにユーザーを促すことができる。その時間中ずっと、外部デバイスは、速度、方向、及び初期焦点からの距離が含まれる非自発運動データを記録又は認識することができる。
【0100】
較正に基づいて、外部デバイスは、非自発運動データを認識しかつ無視することができ、そのデータを、電子デバイスにおいて一般的なノイズと同様に扱うことができる。深刻な又は問題のある眼振を有するユーザーについては、較正は、自発的眼球運動と非自発的眼球運動とを識別するのに不十分な場合がある。そのような代表的な実施形態のいくつかでは、非自発的な眼球運動の「ノイズ」を十分に克服するために、特別な眼用レンズ、外部デバイスの追加のソフトウェア、又はそれら両方の組み合わせが必要である場合がある。
【0101】
いくつかの態様では、外部デバイスは、ユーザーの眼差し及び眼輻輳を検知及び追跡することが可能であり得る。眼輻輳は、ユーザーの眼とデバイスの近さを決定するために特に有用な場合がある。眼輻輳データは、デバイスによる応答作用を促すことができ、その結果、1乃至複数の眼用レンズの焦点の変化がもたらされる場合があるか、又は、デバイス画面上の外観の変化がもたらされる場合がある。例えば、デバイスは、ユーザーが画面を読むときの距離で画面を持っていることを認識し得る。それに応答して、画面のフォントが拡大すること、眼用レンズの度数が変化すること、又はそれら両方が可能である。
【0102】
同様に、眼球運動及び瞬きのパターンを追跡及び検知する能力は、ユーザーがアイジェスチャーを通じてデバイスを操作することを可能にし得る。デバイスの共通動作機構は予め定義されたジェスチャー一式を認識することができ、ユーザーは特定のやり方で画面に触れて、デバイスの動作を促すことができる。例えば、画面をつまむことにより、拡大表示するようにデバイスを促すことができ、画面をスワイプすることにより、そのスワイプの方向にスクロールするようにデバイスを促すことができる。デバイスが眼球運動、瞬き、又はそれら両方を認識し得る代表的な実施形態では、ユーザーが意図的な眼球運動、瞬き、又はそれら両方を通じてデバイスを操作することを可能にするために、アイジェスチャー一式を開発することができる。
【0103】
いくつかの代表的な実施形態では、エネルギー印加可能な眼用レンズの機能性は、レンズ間の通信を必要とする場合がある。例えば、眼用レンズは、典型的には「3D眼鏡」が必要とされる「3D」フィルム、ビデオゲーム及びショーを、「3D眼鏡」を必要とせずに見ることを可能にするように、ユーザーが立体媒体を3次元として知覚することを可能にし得る。非限定的な例として、3D媒体を表示する外部デバイスには、テレビ、携帯ゲームデバイス、及び/又はタブレットが含まれ得る。いくつかの代表的な実施形態は、立体媒体のリフレッシュ速度とほぼ同等の速度でレンズがユーザーの視野を交互に遮断することを必要とする場合があり、これは、複雑な処理及び電力を必要とする場合がある。このデバイスは、立体媒体のリフレッシュ速度を検知することができ、眼用レンズの交互の視野遮断を促すことができる。
【0104】
外部デバイスを利用して眼差し及び/又は輻輳を追跡する、そのような代表的な実施形態は、眼用レンズの電力及び処理の負荷を低減することができ、少量のデータをワイアレスで交換する能力、及び、いくつかの態様では、レンズ内の機能性を制御し得る機構にエネルギー印加する能力のみを、必要とする。外部デバイスは、一次処理及びインターフェイス接続機構のための電力源として働くことができ、元来大きさに限りがある眼用レンズの負荷を低減することができる。外部デバイスの利用は、鼻梁が左と右の眼用レンズの間の通信の邪魔をする場合は実用的でない場合がある、視線を必要とする通信を可能にし得る。
【0105】
ここで
図11A及び11Bを参照すると、図に示されている2対の両眼1100、1150のうち、一方の両眼はパッシブ眼用レンズ1102を着用し、もう一方の両眼はエネルギー印加可能な眼用レンズ1152を着用しており、双方の両眼1100、1150は、同じデバイス画面1110を見ている。いくつかの代表的な実施形態では、外部デバイスは、セキュリティ又はプライバシーガード又は層を有する画面1110を含むことができ、眼用レンズ1152上のフィルタは、画面1110の内容を見るために必要であり得る。
図11Aに示されているように、フィルタがないと、画面1110は視覚的にブロックされ、
図11Bに示されているように、フィルタのあるエネルギー印加可能な眼用レンズは、ユーザーがフィルタを通して画面1110を見ることを可能にし得る。プライバシーガード設定は静的でもよく、眼用レンズの中又は上のパッシブフィルタのみを必要とし得る。
【0106】
あるいは、プライバシーガード設定は可調整であってもよく、可変のガード設定に対応するように、エネルギー印加可能な眼用レンズ上のフィルタはプログラム可能であり得る。可変のガード設定は、別のユーザーの眼用レンズが同じフィルタを備えている確率を制限し得る。可変のガード設定は、ユーザーによってプログラムされてもよく、又は、ランダムに生成されてもよい。
【0107】
いくつかの代表的な実施形態では、プライバシーガードは、偏光画面又は色つきの画面を備え得る。プライバシーガードが偏光画面を備えている場合、フィルタは、フィルタの偏光が画面の偏光と整合し得る相補的な偏光を含むことができる。プライバシーガードが色つきの画面を含む場合、フィルタはその色合いの特定の波長の吸収をブロックし得る。
【0108】
眼用レンズのフィルタは、プライバシーガードを通してデバイスを見るときに有効にされてもよく、それにより、プライバシーガードを通して見ていないときのユーザーの視野をフィルタが妨げるのを防ぐことができる。そのようなプライバシーガードは、取り外し可能なフィルタシートのような一般的な画面保護方法よりも便利で、目立ちにくく、より確実であり得る。
【0109】
ここで
図12を参照すると、外部デバイス1230の画面1250の輝度を自動調整するシステムが例示されている。いくつかの外部デバイス1230は、調整可能な輝度を有する、背後から照らされた画面1250を含み得る。スマートフォン及びタブレットなどいくつかの現在のデバイスは、例えば周辺光レベルなど予めプログラムされたパラメータに基づいて輝度を自動調整する。しかし、予めプログラムされたパラメータは、その有効性を、それらパラメータに該当し得るユーザーに限定し得る。瞳孔1201の大きさの変化、画面の輝度、及び周辺光のレベル1205、1235、1255の相関は、輝度の好みの個人的な評価を可能にし得る。
【0110】
周辺光レベル1205、1235、1255は、複数のセンサ又はカメラ1210、1260、1240によって測定可能である。輝度自動調整機構を有する既存のデバイスは、画面の正面及び/又はデバイスの背後の光を測定する。画面1250の正面の光のレベル1255は、画面が放出する明るさによってスキューされる場合があり、デバイス1230の背後の光のレベル1235は、デバイス1230によって引き起こされる影によってスキューされる場合がある。
【0111】
それぞれの方法単独では、有効な周辺光レベルを確立するには十分ではない場合がある。眼への周辺光1205及び例えば瞳孔直径のような、視ている眼のパラメータを含めることによって、例えば黒のレベル及びダイナミックレンジ又はカラーパレットを最適化するように、ディスプレイ1250をユーザーにとって最適化することができる。複数の場所から光のレベルを検知することは、周辺光レベルのより正確な評価をもたらし得る。いくつかの好ましい実施形態では、周辺光のレベルは、外部デバイス内の少なくとも2つのセンサ又はカメラ、及び少なくとも1つの眼用レンズ1200内のセンサ又はカメラからの測定値を正規化することによって決定し得る。いくつかの態様では、デバイスは、画面を有する複数のデバイスに共通であり得る、特定のユーザーに関する輝度プロファイルを開発し得る。そのような実施形態は、それぞれのデバイスに関する輝度の好みを確立する較正要件を制限し得る。
【0112】
ここで
図13を参照すると、可変サンプリング速度を有するエネルギー印加可能な眼用レンズの決定の流れ図が示されている。可変サンプリング速度は、眼用レンズが単独サンプリング速度よりも効率的に電力を消費することを可能にし得、それは、外部デバイスとの有意義なインターフェイス接続のために必要である場合がある。いくつかの好ましい実施形態では、眼用レンズは3つ又はそれ以上のサンプリング速度で動作し得る。眼用レンズは、指定された外部デバイスが動作可能な範囲にあるかどうかを決定するために、最低速度でサンプリングすることができる。指定された外部デバイスが検知され得る場合、外部デバイスと連動及びインターフェイス接続するかどうかを決定するために、サンプリング速度が速くなってもよい。眼用レンズが外部デバイスと能動的にインターフェイス接続するとき、サンプリング速度は最高でありえ、ユーザーインターフェイスを最適化し得る。可変サンプリング速度は、エネルギーの無駄を制限し得る。
【0113】
1300で、眼用レンズは、特定の外部デバイスの存在のための環境をスリープ速度でサンプリングすることができ、スリープ速度は、最も遅いサンプリング速度を含み得る。1300でサンプリングすることにより、特定の外部デバイスを検知することができるか(1330)、又は検知することができない(1320)。眼用レンズが特定の外部デバイスを1320で検知できない場合、眼用レンズはスリープモードのまま、1300で、最低速度でのサンプリングを続行することができる。例えば、スリープモードでのサンプリング速度は、0.3〜10Hzの周波数を含み得る。
【0114】
あるいは、眼用レンズが特定の外部デバイスを1330で検知できる場合、眼用レンズは、1335で、特定の外部デバイスからのペアリングプロンプトのためのサンプリングを始めることができる。1335で、眼用レンズは、スリープモードでのサンプリング速度よりも速くてよいスタンドバイ速度でサンプリングし得る。例えば、スタンドバイ速度は、2〜10Hzの周波数を含み得る。ペアリングプロンプトは、眼用レンズと特定の外部デバイスとの間の通信を開始させることができる。
【0115】
1350で、眼用レンズはペアリングプロンプトを検出しない場合があり、この場合、眼用レンズは特定の外部デバイスの存在を検証することができ、その結果、1330で検知となる場合があるか、又は1320で無検知となる場合がある。あるいは、1360で、眼用レンズはペアリングプロンプトを検出する場合がある。1360でのペアリングプロンプトの検出は、1365で、眼用レンズが外部デバイスとペアリングすることを可能にすることができる。いくつかの代表的な実施形態では、決定工程1360とペアリング工程1365との間で中間工程が生じる場合がある。そのような中間工程は、例えば、
図14に関して説明されるようなものを含み、検証又は承認工程を含むことができ、眼用レンズが特定の外部デバイスと通信することを確保し得る。
【0116】
1365でのペアリングに応答して、眼用レンズは、最高のサンプリング速度であり得るアクティブ速度でサンプリングを開始することができる。例えば、アクティブ速度は、10〜100Hzの周波数を含むことができ、スリープ又はスタンドバイで生じ得るような遅いサンプリング速度によって引き起こされ得る遅延を伴わずにインターフェイス接続作用が生じることを可能にし得る。1370でサンプリングすることにより、インターフェイス接続プロンプトを検知することができるか(1390)、又は検知することができない(1380)。眼用レンズが1380でインターフェイス接続プロンプトを検出し得ない場合、眼用レンズは、例えば1300でのスリープモード又は1335でのスタンドバイモードなどのようなより低いサンプリング速度への減速をトリガーし得るペアリングの妨害が起き得るまで、1370でアクティブ速度でサンプリングを続行することができる。
【0117】
あるいは、1390で、眼用レンズはインターフェイス接続プロンプトを検知する場合があり、1395で、眼用レンズは外部デバイスと能動的にインターフェイス接続し得る。眼用レンズは、1370で、アクティブ速度でインターフェイス接続プロンプトのためのサンプリングを続行し得る。いくつかの代表的な実施形態では、1395でのインターフェイス接続の後、通信が中断され得、1300で、眼用レンズはスリープモードに戻り、特定の外部デバイスの存在についてのサンプリングを再開することができる。
【0118】
外部デバイスは、眼用レンズほどは空間及びエネルギーが制限されていない場合がある。したがって、外部デバイスは、一定かつ高速でサンプリングすることができ、デバイスは、眼用レンズからのデータ送信又はインターフェイス接続プロンプトを検知し得る。いくつかの代表的な実施形態では、眼用レンズと同様に、外部デバイスは、互換性のある眼用レンズの存在を検知するために、より遅い速度でサンプリングすることができ、その検知は、より高速のサンプリング速度を促し得る。例えば、アクティブ速度は、10〜100Hzの周波数を含むことができ、より遅い速度は、0.3〜10Hzの周波数を含み得る。
【0119】
ここで
図14を参照すると、流れ図は、ペアリングプロンプトによって開始された後の、眼用レンズと外部デバイスとの間のインターフェイス接続のプロセス工程を示す。1400で、眼用レンズは外部デバイスによって送信されるペアリングプロンプトを検出し得る。必要に応じて、1405で、ペアリングプロンプトは、例えば
図4に関して説明した、眼用レンズへの承認問い合わせを含んでもよく、眼用レンズは承認コードで応答し得る。いくつかの態様では、1410で、ペアリングプロンプトは、サンプリング速度の周波数を高くするように眼用レンズをトリガーし得る。例えば、眼用レンズは、スリープモードよりも高いがアクティブモードよりも低いサンプリング速度を含み得る問い合わせモードに入ることができるか、又は、眼用レンズはアクティブモードに入ることができる。
【0120】
いくつかの代表的な実施形態では、1420で、眼用レンズは未承認コードで応答する場合があるか、又は全く応答しない場合がある。そのような場合、1425で、眼用レンズはスリープサンプリング速度に戻ることができる。1425で、外部デバイスは、正しくない応答に基づいてスリープモードに戻るように眼用レンズにコマンドし得る。特定の時間内に外部デバイスが応答しない場合があるタイムアウトは、
図13に記載したように、スリープモードに戻るように眼用レンズを促すことができる。
【0121】
眼用レンズが1430で承認された又はペアリングされたコードで応答し得る場合、問い合わせは、外部デバイスと眼用レンズとをペアリングし得る。いくつかの代表的な実施形態では、1435で、ペアリングに応答して、外部デバイスは、サンプリングモードをアクティブにするよう眼用レンズにコマンドし得る。あるいは、1440で、ペアリング自体が、サンプリング速度をアクティブモードまで速めるように眼用レンズを促すことができる。アクティブモードでのサンプリング速度は、好ましくはユーザーがほぼ即座であると知覚する迅速な応答時間でデバイス間を効果的にインターフェイス接続することを可能にするために十分であり得る。
【0122】
1445で、眼用レンズは、外部デバイスからのインターフェイス接続プロンプトを検知し得る。1460で、インターフェイス接続プロンプトは眼用レンズの動作を指示することができ、プロンプトは、レンズの機能性を有効にし得る。例えば、可変光学部分を有する眼用レンズでは、インターフェイス接続プロンプトは、視力補正出力の変化をトリガーすることができる。同様に、プロンプトは、ユーザーが運転中に眠ることを防止し得る通知機構又は目覚まし警告の起動をトリガーすることができる。いくつかの代表的な実施形態では、1465で、眼用レンズは完了データを外部デバイスに返信することができる。完了データは、インターフェイス接続プロンプトが受信され眼用レンズの正しい動作がトリガーされたことを外部デバイスが検証することを可能にし得る。
【0123】
いくつかの代表的な実施形態では、1470で、インターフェイス接続プロンプトは、眼用レンズからの応答を要求することができる。要求された応答は、ユーザーによる肯定作用、眼用レンズの内部の作用、又はそれら両方の組み合わせを含み得る。例えば、インターフェイス接続プロンプトは、ユーザーが画面上の特定の物体を見ること又は特定のパターンで瞬きすることを要求し得る。次いで、眼用レンズは、瞳孔及び/又は瞼の位置データを外部デバイスに返信することができる。
【0124】
あるいは、インターフェイス接続プロンプトは、ユーザーの応答を要求せずに、眼用レンズから現在の位置データを要求することができる。1475で、眼用レンズは、応答データを外部デバイスに返信することができ、1480で、その応答は外部デバイスの動作を指示することができる。また更なる実施形態では、図示されていないが、インターフェイス接続プロンプトは、1460で動作を指示し、1470で応答を要求することができる。要求された応答は、警告又はアラームのような動作をユーザーが確認することであり得る。
【0125】
インサートに基づく眼用レンズの材料
いくつかの代表的な実施形態では、レンズのタイプは、シリコーン含有成分を含んでいるレンズであり得る。「シリコーン含有成分」は、モノマー、マクロマー又はプレポリマー中に少なくとも1個の[−Si−O]単位を含有する成分である。好ましくは、合計Si及び結合Oは、シリコーン含有成分中に、当該シリコーン含有成分の総分子量の約20重量%より大きい、更に好ましくは30重量%より大きい量で存在する。有用なシリコーン含有成分は、好ましくは、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニル、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド及びスチリル官能基などの重合性官能基が含まれる。
【0126】
いくつかの代表的な実施形態において、場合によってはインサート封入層とも呼ばれ得る、インサートを包囲する眼用レンズスカートは、標準のヒドロゲルレンズ配合物から構成され得る。多数のインサート材料と許容可能な調和を呈する特性を備える例示の材料としては、ナラフィルコン系(ナラフィルコンA及びナラフィルコンBを含む)が挙げることができる。あるいは、エタフィルコン系(エタフィルコンAを含む)が良好な例示の材料の選択肢を表してよい。本明細書の技術と一致した材料の性質に関するより技術的に包括的な論議が続くが、封止及び封入されたインサートの許容できるエンクロージャ又は部分的エンクロージャを形成し得る任意の材料が一貫しており、且つ包含されることは明らかであり得る。
【0127】
好適なシリコーン含有成分は、式Iの化合物を含む。
【化1】
式中、
R
1は、独立して、一価反応性基、一価アルキル基、又は一価アリール基から選択され、前述のいずれかは、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はこれらの組み合わせから選択される官能基を更に含み得、1〜100 Si−Oの反復単位を含む一価シロキサン鎖は、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン、又はこれらの組み合わせから選択される官能基を更に含むこともあり、
式中、b=0〜500であり、bが0以外のときに、bは、表示値と同等のモードを有する分配であると理解され、
少なくとも1つのR
1は、一価反応性基を含み、一部の実施形態では、1〜3個のR
1が一価反応性基を含む。
【0128】
本明細書に使用されるとき、「一価反応性基」は、フリーラジカル及び/又はカチオン重合を受けることができる基である。フリーラジカル反応性基の非限定的な例としては、(メタ)アクリレート、スチリル、ビニル、ビニルエーテル、C
1〜6アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、C
2〜6アルキル(メタ)アクリルアミド
、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、C
2〜12アルケニル、C
2〜12アルケニルフェニル、C
2〜12アルケニルナフチル、C
2〜6アルケニルフェニルC
1〜6アルキル、O−ビニルカルバメート及びO−ビニルカーボネートが挙げられる。カチオン反応性基の非限定例としては、ビニルエーテル又はエポキシド基及びこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、フリーラジカル反応基には、(メタ)アクリレート、アクリルオキシ、(メタ)アクリルアミド、及びこれらの混合物が含まれる。
【0129】
好適な一価アルキル基及びアリール基には、置換及び非置換のメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシプロピル、プロポキシプロピル、ポリエチレンオキシプロピル、これらの組み合わせなどの非置換の一価C
1〜C
16アルキル基、C
6〜C
14アリール基が挙げられる。
【0130】
代表的な一実施形態では、bは、ゼロであり、1個のR
1は、一価の反応性基であり、少なくとも3個のR
1は、1〜16個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択され、別の実施形態では、1〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択される。本実施形態のシリコーン成分の非限定的な例には、2−メチル−、2−ヒドロキシ−3−[3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキザニル]プロポキシ]プロピルエステル(「SiGMA」)、
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリ(トリメチルシロキシ)シラン、
3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(「TRIS」)、
3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び
3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサンが含まれる。
【0131】
別の代表的実施形態では、bは、2〜20、3〜15、又は一部の実施形態では、3〜10であり、少なくとも1つの末端R
1は、一価反応性基を含み、残りのR
1は、1〜16個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択され、別の実施形態では、1〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択される。更に他の一実施形態では、bが3〜15であり、1つの末端R
1が一価の反応性基を含み、その他の末端R
1が1〜6の炭素原子を有する一価のアルキル基を含み、残りのR
1が1〜3の炭素原子を有する一価のアルキル基を含む。本実施形態のシリコーン成分の非限定的な例には、(モノ−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル)−プロピルエーテル末端のポリジメチルシロキサン(400〜1000MW))(「OH−mPDMS])、モノメタクリルオキシプロピル末端のモノ−n−ブチル末端のポリジメチルシロキサン(800〜1000MW)、(「mPDMS」)が含まれる。
【0132】
別の代表的な実施形態では、bは、5〜400、又は10〜300であり、両方の末端R
1は、一価反応基を含み、残りのR
1は、独立して、炭素原子間のエーテル結合を有することもあり、ハロゲンを更に含むこともある、1〜18個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択される。
【0133】
シリコーンヒドロゲルレンズが望ましい代表的な一実施形態では、本発明のレンズは、ポリマーを作製する反応性モノマー成分の総重量に対して、少なくとも約20重量%、好ましくは、約20重量%〜70重量%のシリコーン含有成分を含む、反応性混合物から作製される。
【0134】
別の代表的な実施形態では、1〜4のR
1はビニルカーボネート又は次の式のカルバメートを含む。
【化2】
式中、YはO−、S−又はNH−を意味し、
Rは、水素又はメチルを意味し、dは1、2、3又は4であり、qは0又は1である。
【0135】
シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマーは、具体的には、1,3−ビス[4−(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチル−ジシロキサン、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルメチルビニルカーボネート、及び次の化学式の化合物を含む。
【化3】
【0136】
約200以下の弾性率を有するバイオ医療用デバイスが所望される場合、1個のR
1のみが一価の反応性基を含むものとし、残りのR
1基のうちの2個以下は、一価シロキサン基を含む。
【0137】
別のクラスのシリコーン含有成分としては、次の式のポリウレタンマクロマーが挙げられる。
式IV〜VI
(
*D
*A
*D
*G)
a *D
*D
*E
1;
E(
*D
*G
*D
*A)
a *D
*G
*D
*E
1又は;
E(
*D
*A
*D
*G)
a *D
*A
*D
*E
1
式中、
Dは、炭素原子6〜30個を有するアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル又はアルキルアリールジラジカルを示し、
Gは、炭素原子1〜40個を有するアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル又はアルキルアリールジラジカルを示し、これは、主鎖中にエーテル、チオ又はアミン結合を含有でき、
*はウレタン又はウレイド結合を意味し、
aは、少なくとも1であり、
Aは次の式の二価重合ラジカルを意味し、
【化4】
R
11は独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル又はフルオロ置換アルキル基を意味し、これには炭素原子間にエーテル結合を含んでよく、yは少なくとも1であり、pは400〜10,000の部分重量を提供し、E及びE
1はそれぞれ独立して次の式に示される重合性不飽和有機ラジカルを意味し、
【化5】
式中、R
12は水素又はメチルであり、R
13は水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキルラジカル又はa−CO−Y−R
15ラジカルで、Yは−O−、Y−S−、又は−NH−であり、R
14は1〜12個の炭素原子を有する二価ラジカルであり、Xは−CO−又は−OCO−を意味し、Zは−O−又は−NH−を意味し、Arは6〜30個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを意味し、wは0〜6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。
【0138】
1つの好ましいシリコーン含有成分は、次の式で示されるポリウレタンマクロマーである。
【化6】
式中、R
16は、イソホロンジイソシアネートのジラジカルなどのイソシアネート基除去後のジイソシアネートのジラジカルである。別の好適なシリコーン含有マクロマーは、フルオロエーテル、ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン、イソホロンジイソシアネート及びイソシアネートエチルメタクリレートの反応によって形成される式X(式中、x+yは10〜30の範囲の数である)の化合物である。
【化7】
【0139】
本発明の使用に好適な他のシリコーン含有成分には、ポリシロキサン、ポリアルキレンエーテル、ジイソシアネート、ポリフッ素化炭化水素、ポリフッ素化エーテル、及び多糖類基を含有するマクロマー、末端のジフルオロで置換された炭素原子に結合する水素原子を有する、極性のフッ素化グラフト又は側基を有するポリシロキサン、エーテルを含有する親水性シロキサニルメタクリレート、並びにポリエーテル及びポリシロキサニル基を含有するシロキサニル結合及び架橋性モノマーが含まれる。前述のポリシロキサンのいずれもまた、本発明のシリコーン含有成分として使用することができる。
【0140】
図示及び説明されたものは、最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるが、当業者であれば、本明細書に説明及び図示した特定の設計及び方法からの変更はそれ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかであろう。本発明は、説明及び図示される特定の構造に限定されるものではないが、添付の特許請求の範囲に含まれ得るすべての改変例と一貫性を有するものとして解釈されなければならない。
【0141】
〔実施の態様〕
(1) 少なくとも第1の眼用レンズを備える、予め定義された外部デバイスとインターフェイス接続することができる眼用レンズシステムであって、前記第1の眼用レンズが、
前記予め定義された外部デバイスとインターフェイス接続することができる第1の電子コンポーネンツ一式と、
前記第1の電子コンポーネンツ一式の少なくとも一部分を封入することができる第1のソフトレンズ部分と、を備えている、眼用レンズシステム。
(2) 前記電子コンポーネンツが、
前記予め定義された外部デバイスからワイアレス方式でデータを受信するように構成された受信機と、
電力源及び前記受信機と電気通信するプロセッサにおいて、前記プロセッサは前記受信機を制御するように構成されている、プロセッサと、
前記プロセッサと電気通信するセンサにおいて、前記センサは、ユーザー応答を検知するように構成され、前記プロセッサは、前記ユーザー応答に基づいてユーザー応答データを生成するように構成される、センサと、
前記プロセッサと電気通信する送信機において、前記送信機は、前記予め定義された外部デバイスに応答データを送信するように構成され、前記応答データの送信は、前記予め定義された外部デバイスの予め定義された作用をトリガーすることができる、送信機と、
前記電子コンポーネンツを相互接続するように構成された導電性トレースと、を備えている、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(3) 前記第1のソフトレンズ部分が、重合反応性モノマー混合物を含んでいる、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(4) 前記第1の眼用レンズと前記予め定義された外部デバイスとのワイアレスペアリングが、前記眼用レンズシステムと前記予め定義された外部デバイスとのインターフェイス接続を可能にすることができる、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(5) 前記第1の眼用レンズが、更に、予め定義されたイベントを前記眼用レンズシステムのユーザーに通知するように構成されたイベント通知機構を備え、前記予め定義されたイベントが、前記眼用レンズシステム又は前記予め定義された外部デバイスの一方若しくは両方によって検知可能である、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
【0142】
(6) 前記眼用レンズシステム及び前記予め定義された外部デバイスの一方若しくは両方が、前記予め定義された外部デバイスの機能性又は前記第1の眼用レンズの機能性をプログラムする又は動作させるように少なくとも構成されている、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(7) 更に、第2の眼用レンズを備え、前記第2の眼用レンズが、
前記予め定義された外部デバイスとインターフェイス接続することができる第2の電子コンポーネンツ一式と、
前記第2の電子コンポーネンツ一式の少なくとも一部分を封入することができる第2のソフトレンズ部分と、を備えている、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(8) 前記予め定義された外部デバイスが、オペレーティングシステムを備えている、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(9) 前記外部デバイスが、前記外部デバイスの画面の輝度レベルを自動調整することができ、前記輝度レベルが、前記第1の眼用レンズを着用している第1の眼の瞳孔の大きさ、画面の輝度レベル、及び少なくとも第1の周辺光の輝度レベルのうちの1つ又は2つ以上の間の相関に基づいている、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(10) 前記眼用レンズシステムが、前記第1の眼の眼差しを追跡するように構成される、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
【0143】
(11) 前記眼用レンズシステムが、複数の速度でサンプリングするように構成される、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(12) 更に、プライバシーガードフィルタを備え、前記予め定義された外部デバイスが、前記画面の表示を制限するように構成されたプライバシーガードを備え、前記プライバシーガードフィルタが、前記プライバシーガードを通じてユーザーが前記画面を見ることを可能にするように構成される、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(13) 前記第1の電子コンポーネンツ一式が、更に、電荷ポンプを備える、実施態様1に記載の眼用レンズシステム。
(14) 前記受信機が、前記予め定義された外部デバイスからエネルギーをワイアレス方式で受信することができる、実施態様2に記載の眼用レンズシステム。
(15) 前記電子コンポーネンツが、更に電力源を備え、前記導電性トレースが、前記電力源を前記受信機に電気的に接続するように構成される、実施態様2に記載の眼用レンズシステム。
【0144】
(16) 前記眼用レンズシステムが、前記第1の眼、及び前記第2の眼用レンズを着用している第2の眼の、眼差し、並びに前記第1の眼と前記第2の眼との間の輻輳を追跡するように構成される、実施態様7に記載の眼用レンズシステム。
(17) 前記第1の眼用レンズが、更に、正面向き光センサを備え、前記正面向き光センサが、前記眼の近く及び外部の周辺光を測定するように構成される、実施態様9に記載の眼用レンズシステム。
(18) 前記第1の眼用レンズが、更に、前記第1の眼の眼球運動又は瞼の位置を検知するように構成された第1の位置検知機構を備え、前記第1の眼用レンズが、前記予め定義されたデバイスに位置データを送信するように構成される、実施態様10に記載の眼用レンズシステム。
(19) 前記眼用レンズが、更に、前記電子コンポーネンツを封入するように構成されたメディアインサートを備え、前記ソフトレンズ部分が、前記メディアインサートの少なくとも一部分を封入するように構成される、実施態様15に記載の眼用レンズシステム。
(20) 前記輻輳の変化が、前記画面上の物体の大きさの調整を引き起こす、実施態様16に記載の眼用レンズシステム。
【0145】
(21) 前記眼用レンズシステムが、更に、前記第1の眼及び前記第2の眼の光学領域を通じて複数のレンズ度数を提供するように構成された可変の光学部分を備え、前記輻輳の変化がレンズ度数の変化を引き起こす、実施態様16に記載の眼用レンズシステム。
(22) 前記眼用レンズシステムが、前記予め定義された外部デバイスに位置データを送信することができ、位置データが、前記眼差し及び前記輻輳の追跡から導出される、実施態様16に記載の眼用レンズシステム。
(23) 前記外部デバイスが、更に、少なくともバックライトセンサ及びフロントライトセンサを備え、前記バックライトセンサが、前記外部デバイスの外部の、前記画面と反対の方向への周辺光レベルを測定するように構成され、前記フロントライトセンサが、前記外部デバイスの外部の、前記画面の方向への周辺光レベルを測定するように構成される、実施態様17に記載の眼用レンズシステム。
(24) 前記位置データの前記送信が、前記予め定義された外部デバイスの応答作用を促すことができる、実施態様18に記載の眼用レンズシステム。
(25) 前記位置データが、前記外部デバイスの動作をトリガーすることができるアイジェスチャーを含み、前記アイジェスチャーが、前記ユーザーにより引き起こされる前記眼差し及び/又は輻輳の意図的な変化を含む、実施態様22に記載の眼用レンズシステム。
【0146】
(26) 前記第1の周辺光が、全体的な周辺光レベルを含み、前記全体的な周辺光レベルが、前記バックライトセンサにより測定された周辺光、前記フロントライトセンサによって測定された周辺光、及び前記正面向きライトセンサによって測定された周辺光に基づいて計算される、実施態様23に記載の眼用レンズシステム。
(27) 前記第1の眼用レンズ及び前記第2の眼用レンズの一方又は両方が、更に、前記第1の眼及び前記第2の眼の一方又は両方の瞼の位置を検知することができる瞼位置検知機構を備える、実施態様25に記載の眼用レンズシステム。
(28) 前記位置データが、前記外部デバイスの動作をトリガーすることができるアイジェスチャーを含み、前記アイジェスチャーが、前記ユーザーにより引き起こされる意図的な位置変化を含む、実施態様22に記載の眼用レンズシステム。
(29) 前記アイジェスチャーが、更に、前記第1の眼及び前記第2の眼の一方又は両方の前記瞼の位置の意図的な変化を含む、実施態様27に記載の眼用レンズシステム。