(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、再生制御方法に関し、以下の問題が生じることを見出した。
【0011】
規格で定められているマンダトリ機能等に関しては、HDMI(登録商標)等を介して各装置(プレーヤ、ディスプレイ及びAVアンプ等)が当該機能に対応しているかを取得可能であるが、オプション機能等に関しては取得できない場合がある。
【0012】
また、これらの複数の装置を含む再生システムにおいて、ユーザがオプション機能を実行可能かを判断するためには、各装置の機能のみならず、各装置の設定、及び接続関係を理解している必要がある。このような各種設定をマニュアル等からユーザが正しく理解することは困難である。
【0013】
さらに、これらの設定が正しく行われていない場合であっても、映像の再生自体は行われる場合がある。つまり、システムがオプション機能に対応していない場合に、当該オプション機能を用いない通常の映像が再生されることがある。このような場合には、ユーザは、現在表示されている映像が、オプション機能が反映された映像であるか、そうでない映像であるかを容易に判断できないため、オプション機能が反映された映像であると誤って認識してしまう可能性がある。これにより、ユーザは、当該オプション機能を過小評価してしまう可能性がある。
【0014】
例えば、以下のような場合に、オプション機能の再生に問題が発生する可能性がある。
【0015】
(1)再生装置(プレーヤ又はレコーダ)がオプション機能に対応した映像(又は音声)データの出力は可能であるが、オプション機能に対応した映像データを出力していることを確認する機能がない場合。例えば、オプション機能がマンダトリ機能の一部の拡張となっている場合である。
【0016】
(2)表示装置(TV又はディスプレイ)がオプション機能に対応した映像データを受け取れるが、オプション機能に対応した映像データを受け取っていることが認識できない場合。例えば、表示装置は、オプション機能に対応しており、HDMI(登録商標)などの外部からの入力I/Fで、データを受け取れるが、オプション機能が定義されていないために、オプション機能に対応したデータが入力されていることを認識できない場合である。
【0017】
(3)再生装置の出力データをAVアンプ又はセレクタなどの機器で経由する場合において、そのような経由機器が、オプション機能を示すフラグに対応していない場合。
【0018】
(4)再生装置の設定により、オプション機能に対応したデータが、別のフォーマットのデータに変換されてしまう場合。特にオプション機能との関連が不明確な場合、ユーザとして、何が起きているか認識することが困難となる。例えば、データがマンダトリ機能の一つに変換されてしまう場合、3D映像が2D映像に変換されてしまう場合、又は、サラウンド音声がステレオ音声に変換されてしまう場合である。
【0019】
そこで、本開示は、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる再生制御方法、再生装置又は再生システムについて説明する。
【0020】
本開示の一態様に係る再生制御方法は、映像を再生する再生装置と、前記再生装置で再生された映像を表示する表示装置とを含む再生システムにおける前記再生装置による再生制御方法であって、前記表示装置が前記映像の再生におけるオプション機能に対応しているか否かを第1手法により確認する第1確認ステップと、前記第1手法により、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを確認できなかった場合、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを、前記第1手法とは異なる第2手法により確認する第2確認ステップとを含む。
【0021】
これによれば、当該再生制御方法は、第1手法により、各装置がオプション機能に対応しているかを確認できなかった場合、各装置がオプション機能に対応しているかを第2手法により確認する。これにより、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0022】
例えば、前記第1手法では、前記表示装置に保持されている情報に基づき、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを確認し、前記第2手法では、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かをユーザに確認するための情報を出力してもよい。
【0023】
これによれば、当該再生制御方法は、第1手法により、各装置がオプション機能に対応しているかを確認できなかった場合、各装置がオプション機能に対応しているかをユーザに確認する。これにより、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0024】
例えば、前記第2手法では、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを前記ユーザが確認するためのテストコンテンツを再生してもよい。
【0025】
これによれば、テストコンテンツを用いることで、機器設定等に不慣れなユーザでも容易にオプション機能が実行できるかを確認できる。よって、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0026】
例えば、前記第1手法では、前記表示装置に保持されている情報に基づき、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを確認し、前記第2手法では、前記再生装置にネットワークを介して接続されているサーバに保持されている情報に基づき、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを確認してもよい。
【0027】
これによれば、当該再生制御方法は、第1手法により、各装置がオプション機能に対応しているかを確認できなかった場合、各装置がオプション機能に対応しているかをサーバに確認する。これにより、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0028】
また、本開示の一態様に係る再生装置は、映像を再生する再生装置であって、前記再生装置で再生された映像を表示する表示装置が前記映像の再生におけるオプション機能に対応しているか否かを第1手法により確認する第1確認部と、前記第1手法により、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かが確認できなかった場合、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを、前記第1手法とは異なる第2手法により確認する第2確認部とを備える。
【0029】
これによれば、当該再生装置は、第1手法により、各装置がオプション機能に対応しているかを確認できなかった場合、各装置がオプション機能に対応しているかを第2手法により確認する。これにより、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0030】
例えば、本開示の一態様に係る再生システムは、映像を再生する再生装置と、前記再生装置で再生された映像を表示する表示装置とを含む再生システムであって、前記再生装置は、前記表示装置が前記映像の再生におけるオプション機能に対応しているか否かを第1手法により確認する第1確認部と、前記第1手法により前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かが確認できなかった場合、前記表示装置が前記オプション機能に対応しているか否かを、前記第1手法とは異なる第2手法により確認する第2確認部とを備える。
【0031】
これによれば、当該再生システムは、第1手法により、各装置がオプション機能に対応しているかを確認できなかった場合、各装置がオプション機能に対応しているかを第2手法により確認する。これにより、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0032】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0033】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示す。つまり、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、本開示の一例であり、本開示を限定する主旨ではない。本開示は、請求の範囲の記載に基づいて特定される。従って、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、本開示の課題を達成するために必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する構成要素として説明される。
【0034】
(実施の形態1)
本実施の形態に係る再生システムでは、再生装置は、HDMI(登録商標)等を介して各装置がオプション機能に対応しているかを判定できない場合には、ネットワークを介してサーバに問い合わせを行う。これにより、再生システムがオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0035】
まず、本実施の形態に係る再生システムの構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係る再生システム100の構成を示す図である。この再生システム100は、再生装置101と、音響装置102と、表示装置103と、サーバ107とを含む。
【0036】
再生装置101、音響装置102及び表示装置103は、例えば、ある家庭内に設置されている機器である。また、音響装置102及び表示装置103は、HDMI(登録商標)ケーブル104及び105を介して再生装置101と接続されている。なお、ここでは、音響装置102を介して表示装置103と再生装置101とが接続されているが、表示装置103と再生装置101とが直接接続されていてもよい。また、音響装置102は必ずしも再生システム100に含まれなくてもよいし、他の機器が再生システム100に含まれてもよい。また、各装置の接続はHDMI(登録商標)ケーブルを介した接続に限らず、他の装置の機能を確認できるインターフェースであればよい。
【0037】
再生装置101は、例えば、BDプレーヤ又はBDレコーダ等であり、記録媒体(例えば、BD)に格納されている映像、自身が格納している映像、又は、放送は又はネットワーク等を介して取得した映像を再生する。
【0038】
音響装置102は、例えば、AVアンプであり、再生装置101から出力される音声を出力する。表示装置103は、例えば、テレビ又はディスプレイであり、再生装置101で再生された映像を表示する。
【0039】
サーバ107は、ネットワーク106を介して、再生装置101と接続されている。なお、典型的にはサーバ107は、インターネット等を介して接続された宅外サーバであるが、宅内サーバであってもよい。
【0040】
再生装置101は、第1確認部111と、第2確認部112と、再生部113と、制御部114と、通信部115とを備える。
【0041】
第1確認部111は、各装置(再生装置101、音響装置102及び表示装置103)が映像の再生におけるオプション機能に対応しているかを第1手法により確認する。
【0042】
第2確認部112は、上記第1手法により、各装置がオプション機能に対応しているかを確認できなかった場合、各装置又は再生システム100がオプション機能に対応しているかを、第1手法とは異なる第2手法により確認する。
【0043】
再生部113は、映像を再生する。通信部115は、ネットワーク106を介したサーバ107との通信を行う。制御部114は、再生部113及び通信部115の制御等を行う。
【0044】
以下、再生システム100の動作を説明する。まず、通常機能が使用される場合の再生システム100の動作を説明する。
図2は、通常機能が使用される場合の再生システム100の動作を示すフローチャートである。
【0045】
ここで通常機能とは、映像規格等で定義されているマンダトリ機能等であり、例えば、HDMI(登録商標)を介して、各機器が当該機能に対応しているかを取得可能な機能である。
【0046】
まず、ユーザによりBDディスク等が再生装置101に挿入される(S101)。次に、再生装置101は、通常の再生準備を行う(S102)。次に、再生装置101は、メニュー画面を表示し、ユーザの機能選択の操作を受け付ける(S103)。
【0047】
次に、再生装置101は、再生システム100が、選択された機能を実行可能かを確認する(S104)。具体的には、第1確認部111は、当該再生装置101に保持されている情報に基づき、当該再生装置101が当該機能に対応しているかを確認する。より具体的には、第1確認部111は、当該機能に対応するケーパビリティ(Capability)ビットが定義されている場合には、当該再生装置101が保持する当該ビットを参照することで、当該再生装置101が当該機能を実行可能かを確認する。または、第1確認部111は、当該再生装置101が保持する複数のケーパビリティビットの組み合わせの確認することで、当該再生装置101が当該機能を実行可能かを確認する。または、第1確認部111は、当該機能の設定が、当該再生装置101で使用できない設定でないことの確認することで、当該再生装置101が当該機能を実行可能かを確認する。
【0048】
また、第1確認部111は、HDMI(登録商標)等を介して、音響装置102及び表示装置103に保持されている情報に基づき、音響装置102及び表示装置103が当該機能に対応しているかを確認する。具体的には、第1確認部111は、各装置のHDMI(登録商標)のケーパビリティフラグを確認することで、各装置が当該機能に対応しているかを確認する。
【0049】
再生装置101は、全ての装置が当該機能に対応している場合には、当該機能を実行可能と判断し(S105でYes)、当該機能を実行する(S106)。一方、再生装置101は、いずれかの装置が当該機能に対応していない場合には、当該機能を実行不可能と判断し(S105でNo)、ステップS103に戻る。
【0050】
なお、ここでは、選択機能を実行不可能の場合(S105でNo)、ステップS103に戻っているが、再生を停止(終了)してもよい。また、ステップS106の後、処理を終了するのではなく、ステップS103に戻ってもよい。
【0051】
次に、オプション機能が使用される場合の再生システム100の動作を説明する。
図3は、オプション機能が使用される場合の再生システム100の動作を示すフローチャートである。
【0052】
ここでオプション機能とは、映像規格等において必ずしも定義されている機能ではない拡張機能であり、例えば、HDMI(登録商標)を介して、各機器が当該機能に対応しているかを取得不可能な場合がある機能である。具体的には、オプション機能とは、例えば、映像機能における、3D映像の表示機能、又はHDR(ハイダイナミックレンジ映像)機能である。
【0053】
また、オプション機能とは、オーディオコーデックの拡張機能であり、例えば、チャンネルの拡張(2チャンネルからサラウンドへの拡張、又は5.1chから6.1ch或いは7.1chへの拡張)、サンプリング周波数又は量子化ビット数の拡張(48KHz、16ビットから、96kHz或いは192KHz、又は20ビット或いは24ビットへの拡張)、新しい方式(例えばオブジェクトコーディング)、又は、新しいコーデック(例えばロスレス)である。
【0054】
まず、ユーザによりBDディスク等が再生装置101に挿入される(S111)。次に、再生装置101は、通常の再生準備を行う(S112)。次に、再生装置101は、メニュー画面を表示し、ユーザの機能選択の操作を受け付ける(S113)。
【0055】
次に、再生装置101は、再生システム100が、選択された機能を実行可能かを確認する(S114)。なお、この処理の詳細は、上述したステップS104と同様である。
【0056】
次に、再生装置101は、ステップS114において、選択機能を実行可能かを確認できたかを判定する(S115)。
【0057】
選択機能を実行可能かを確認できた場合(S115でYes)、
図2に示す処理と同様の処理を行う。つまり、再生装置101は、全ての装置が当該機能に対応している場合には、当該機能を実行可能と判断し(S116でYes)、当該機能を実行する(S117)。一方、再生装置101は、いずれかの装置が当該機能に対応していない場合には、当該機能を実行不可能と判断し(S116でNo)、ステップS113に戻る。
【0058】
一方、選択機能を実行可能かを確認できなかった場合(S115でNo)、第2確認部112は、ネットワーク106を介してサーバ107に問い合わせを行うことで、再生システム100が選択機能を実行可能かを確認する(S118)。
【0059】
なお、再生システム100内に複数の装置が存在する場合には、少なくとも一部の装置が選択機能に対応しているかが確認できなかった場合に、ステップS118が実行される。または、選択機能に対応しているかが確認できなかった装置が存在し、かつ、残りの装置の全てが選択機能に対応している場合に、ステップS118が実行されてもよい。
【0060】
次に、再生装置101は、ステップS118において選択機能を実行可能と確認した場合には(S119でYes)、当該選択機能を実行する(S117)。一方、再生装置101は、選択ステップS118において選択機能を実行不可能と確認した場合には(S119でNo)、ステップS113に戻る。
【0061】
また、ここでは、通常機能が選択される場合とオプション機能が選択される場合とを別々のフローで説明したが、通常機能の選択又はオプション機能の選択に係らず、
図3に示す処理が行われてもよい。なお、通常機能が選択されている場合には、ステップS115でYesとなるため、
図2の処理と同様になる。
【0062】
以下、サーバ107に問い合わせを行うことで選択機能を実行可能かを確認する方法(S118)の詳細を説明する。
【0063】
図4は、サーバ107を用いた確認方法の流れを示す図である。まず、再生装置101は、ステップS114で選択機能に対応しているかを確認できなかった機器の品番と、選択機能の機能コードとをサーバ107に送信する(S121)。なお、ここでは品番及び機能コードが用いられる例を述べるが、機器の品種(種別)を特定できる情報、及び選択機能を特定できる情報であれば他の情報が用いられてもよい。
【0064】
サーバ107は、品番で示される機器が、機能コードで示される機能に対応しているかを判定し(S122)、判定結果を再生装置101へ送信する(S123)。
【0065】
なお、ステップS114で選択機能に対応しているかを確認できなかった機器が複数存在する場合には、機器毎に上記処理が行われてもよいし、複数の機器の情報がまとめてサーバ107に送信されてもよい。
【0066】
図5は、上記処理におけるサーバ107の処理を示すフローチャートである。また、
図6は、サーバ107に保持されている機能情報121の一例を示す図である。
【0067】
図6に示すように、機能情報121は、機器の製造メーカー及び品番毎に、対応している機能を示す。また、
図6に示す機能情報121は、メーカーが作成した情報、又はユーザが作成した情報に基づき生成される。また、メーカーが作成した情報に基づく情報、又はユーザが作成した情報に基づく情報であって、メーカーへの確認が行われた後の情報に対しては、「確認」の欄がONに設定される。つまり、「確認」の欄がONに設定されている情報は、「確認」の欄がOFFに設定されている情報よりも信頼性が高いことを意味する。
【0068】
また、各品番の機器の対応機能の詳細を示す別テーブルが存在し、当該テーブルに詳細機能が記載されていてもよい。例えば、当該テーブルには、各機能が、規格書のどこに記載されている機能なのか、又は、その機能をライセンスしている会社のライセンス名等が記載されている。具体的な記載については、データベースの管理会社、メーカー、又はライセンス会社が決める必要がある。
【0069】
また、一度登録した機能を変更することは、互換性の点から困難であるため、機能アップなどの場合には、別エントリーが設けられる。例えば、機能Aが機能A’にアップデートされた場合、機能A’に対応している機器又はシステムに対して、機能Aと機能A’との両方に対応しているという情報が格納される。
【0070】
まず、サーバ107は、再生装置101から機器の品番(メーカ−を示す情報を含む)を受信する(S131)。次に、サーバ107は、受信した品番がデータベース(機能情報121)に存在するかを判定する(S132)。
【0071】
受信した品番がデータベースに存在する場合(S132でYes)、サーバ107は、再生装置101に機能コードの送信を要求し(S133)、再生装置101から機能コードを受信する(S134)。次に、サーバ107は、受信した機能コードに対応する機能がデータベース(機能情報121)に存在するかを判定する(S135)。
【0072】
受信した機能コードに対応する機能がデータベースに存在する場合(S135でYes)、サーバ107は、機能情報121を参照し、受信した品番の機器が受信した機能コードに対応するかを判定し(S136)、判定結果を再生装置101へ送信する(S137)。
【0073】
一方、受信した品番又は機能コードがデータベースに存在しない場合(S132でNo、又はS135でNo)、サーバ107は、判定が行えなかった旨を再生装置101へ送信する(S138)。
【0074】
なお、上記の判定には、「確認」の欄がONの情報のみが用いられてもよいし、ON及びOFFの両方の情報が用いられてもよい。また、ON及びOFFの情報が用いられる場合には、判定にOFFの情報が用いられている旨、又は信頼性が低い可能性がある旨等がユーザに通知されてもよい。
【0075】
これにより、ユーザは、確認マークがONであれば、確実に信じることができることを認識できる。また、再生装置101及びサーバ107は、確認マークがONでない情報も参照することができるので、新製品又は古い商品で、メーカーの登録が間に合わなかった場合でも情報を参照できる。
【0076】
以上により、再生装置101は、各機器が選択機能に対応しているかを示す情報をサーバ107から取得できる。
【0077】
なお、上記処理の代わりに以下の処理が行われてもよい。
図7は、サーバ107を用いた確認方法の変形例の流れを示す図である。
図8は、この場合のサーバ107の処理のフローチャートである。
【0078】
この例では、まず、再生装置101は、機器の品番をサーバ107に送信する(S141)。サーバ107は、品番で示される機器が対応している機能を確認し(S142)、当該機器が対応している機能の一覧である機能リストを再生装置101へ送信する(S143)。再生装置101は、受信した機能リストを用いて、機器が選択機能に対応しているかを確認する(S144)。
【0079】
また、
図8に示すように、サーバ107は、再生装置101から機器の品番(メーカ−を示す情報を含む)を受信する(S151)。次に、サーバ107は、受信した品番がデータベース(機能情報121)に存在するかを判定する(S152)。
【0080】
受信した品番がデータベースに存在する場合(S152でYes)、サーバ107は、機能情報121を参照し、受信した品番の機器が対応する全ての機能を示す機能リストを再生装置101へ送信する(S153)。なお、機能リストは、機能情報121の含まれる全ての機能に対して機器が各機能に対応しているか否かを示す情報であってもよい。
【0081】
一方、受信した品番がデータベースに存在しない場合(S152でNo)、サーバ107は、判定が行えなかった旨を再生装置101へ送信する(S154)。
【0082】
また、ユーザの所有する再生システムが各機能を実行可能であるかがサーバ107に予め登録されていてもよい。
図9は、この場合にサーバ107に保持されている機能情報121Aの一例を示す図である。
【0083】
機能情報121Aは、ユーザを一意に特定するためのユーザIDと、当該ユーザが有するシステムを一意に特定するためのシステムIDとの組毎に、システムが対応している機能を示す。なお、ここでは、ユーザが複数のシステムを有する場合を想定し、ユーザID及びシステムIDが用いられているが、ユーザが有するシステムを特定できる情報であればよく、この形態に限らない。
【0084】
また、機能情報121Aは、ユーザにより再生装置101を介して、サーバ107に予め登録される。例えば、ユーザは、ユーザID、システムID及び当該システムが対応している機能をサーバ107に予め登録する。または、ユーザは、ユーザID、システムID及び当該システムに含まれる複数の機器の情報(例えば品番)をサーバ107に予め登録し、サーバ107が、例えば、
図6に示す機能情報121等を用いて、当該システムが対応する機能を判別し、機能情報121Aを作成してもよい。
【0085】
また、過去の履歴情報を用いて、機能情報121Aが生成されてもよい。例えば、当該システムで、対象機能が過去に使用された場合に、当該システムが対象機能を実行可能と判定されてもよい。
【0086】
具体的には、予めテストを実施がされてもよい。例えば、電源が入っている場合に、オプション機能が実施できるかどうかが確認され、その結果がサーバ107に保管される。この確認は、ユーザにより行われてもよいし、自動的に行われてもよい。また、再生装置101は、BD−Jでサーバ107に接続し、動作を確認してもよい。
【0087】
また、ユーザへの当該システムが対象機能に対応しているかの確認方法としては、後述する実施の形態2の手法を用いてもよい。また、上記の複数の手法を組み合わせて用いてもよい。
【0088】
図10は、サーバ107を用いた確認方法の変形例の流れを示す図である。
図11は、この場合のサーバ107の処理のフローチャートである。
【0089】
この例では、まず、再生装置101は、ユーザID、システムID及び機能コードをサーバ107に送信する(S161)。サーバ107は、ユーザID及びシステムIDで示されるシステムが、機能コードで示される機能に対応しているかを判定し(S162)、判定結果を再生装置101へ送信する(S163)。
【0090】
また、
図11に示すように、まず、サーバ107は、再生装置101からユーザID及びシステムIDを受信する(S171)。次に、サーバ107は、受信したユーザID及びシステムIDがデータベース(機能情報121A)に存在するかを判定する(S172)。
【0091】
受信したユーザID及びシステムIDがデータベースに存在する場合(S172でYes)、サーバ107は、再生装置101に機能コードの送信を要求し(S173)、再生装置101から機能コードを受信する(S174)。次に、受信した機能コードに対応する機能がデータベース(機能情報121A)に存在するかを判定する(S175)。
【0092】
受信した機能コードに対応する機能がデータベースに存在する場合(S175でYes)、サーバ107は、機能情報121Aを参照し、受信したユーザID及びシステムIDのシステムが受信した機能コードに対応するかを判定し(S176)、判定結果を再生装置101へ送信する(S177)。
【0093】
一方、受信したユーザID及びシステムIDの組又は機能コードがデータベースに存在しない場合(S172でNo、又はS175でNo)、サーバ107は、判定が行えなかった旨を再生装置101へ送信する(S178)。
【0094】
以上により、本実施の形態に係る再生システム100では、HDMI(登録商標)等により各装置がオプション機能に対応しているかを確認できない場合には、サーバ107に問い合わせを行うことで、各装置がオプション機能に対応しているかを判定できる。これにより、再生システム100がオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0095】
また、上述したように、オプション機能とは、3D映像の表示機能、HDR機能、又はオーディオコーデックの拡張機能等である。
【0096】
3D映像の表示機能に対応していなくても、ラインバイライン或いはサイドバイサイドの映像の表示、又はフレームシーケンシャルの片方のフレームのみを表示することで、ユーザは映像を見ることができることがある。よって、3D映像の表示に対応しているかどうかについて、HDMI(登録商標)経由で確認できない場合、表示装置103の設定を適切に設置することで、ユーザが映像を見ることができるようにすることが好ましい。この判断は、表示装置103が入力映像の内容に基づき、自動的に判断する場合もあるが、映像の内容に応じて誤って判断してしまうこともある。一方で本実施の形態の手法を用いることで、各装置が3D映像の表示に対応しているか否かを正確に判断できるので、上記のような動作をより正確に行うことができる。
【0097】
また、HDRでは、映像方式自身は互換性があることが多く、HDRに対応していない機器でもHDR信号が受信され、当該HDR信号が誤った内容で表示されることがある。標準方式のみであれば、各装置は、HDMI(登録商標)経由で各装置がHDRに対応しているかどうかを判断できるが、オプション機能又は独自拡張機能の場合は、これができない。よって、このような場合に本実施の形態の手法は有効である。
【0098】
また、オーディオコーデックの基本的なコーデックについては、HDMI(登録商標)でも情報が送られ、各装置は、各装置がどの機能に対応しているかを判断できるが、現在、オーディオコーデックにはさまざまな拡張がなされており、出力側のデコーダで信号をデコードしてみて初めて当該信号に拡張機能が用いられているかが判断できるという場合が多い。まだ、再生側で、オーディオコーデックを変換することも多く、正しく接続でき、再生できるかどうか、また、正しく再生できているかどうかの判断は困難である。よって、このような場合にも本実施の形態の手法は有効である。
【0099】
(実施の形態2)
本実施の形態では、HDMI(登録商標)等により各装置がオプション機能に対応しているか確認できない場合には、ユーザに問い合わせを行う。なお、以下では、主に実施の形態1との相違点を説明する。
【0100】
図12は、本実施の形態に係る再生システム100の動作を示すフローチャートである。なお、
図12に示す処理は、
図3に示す処理に対して、ステップS118及びS119がステップS118A及びS119Aに変更されている点が異なる。
【0101】
ステップS114で選択機能を実行可能かを確認できなかった場合(S115でNo)、第2確認部112は、ユーザに問い合わせを行うことで、選択機能を実行可能かを確認する(S118A)。例えば、第2確認部112は、ユーザへの確認画面を表示し、ユーザによる確認結果の入力を受け付ける。
【0102】
図13は、ユーザへの確認用の画面201の一例を示す図である。
図13に示すように、ユーザに、オプション機能を使う場合の設定が必要なことが通知されるとともに、確認ポイントが提示される。具体的には、外部装置(表示装置103等)への要求、及び再生装置101への設定の要求が表示される。なお、各装置の接続状態への要求が表示されてもよい。また、画面201により、オプション機能を使用するかどうかの確認が行われる。
【0103】
また、
図12に示すように、ステップS118Aにおいて、ユーザにより選択機能を実行できることが入力された場合(S119AでYes)、選択機能が実行され(S117)、そうでない場合(S119AでNo)、ステップS113に戻る。
【0104】
また、
図14は、確認画面の別の例を示す図である。
図14に示す画面211のように、まず、選択機能の実行可否の確認に加え、詳細な説明を表示するかがユーザに問い合わされる。画面211において「確認」が選択された場合、画面212及び画面213に示すように、ユーザに選択機能を実行するための各装置の機能及び設定を確認するためのメッセージ、及び、ユーザの装置又はシステムへの理解度を確認するためのメッセージが表示される。
【0105】
また、画面211、212及び213のいずれかで「No」が選択された場合には、画面214に示すように、選択機能を実行するために必要な設定、及び設定が間違っている場合に起こる状態の説明が表示される。また、上記設定をサポートするための情報が表示される。
【0106】
また、ユーザが明示的に再生を許可した場合(画面211で「Yes」)、又は、ユーザの理解が十分と判断される場合(画面213でYes)には、オプション機能を用いた映像の再生が行われる。
【0107】
図15は、確認画面の別の例を示す図である。
図15に示す画面221では、テストコンテンツを再生するためのメニューが表示される。ユーザが画面221において「テストコンテンツ再生」を選択した場合、画面222に示すように再生装置101はテストコンテンツを再生する。
【0108】
ここでテストコンテンツとは、選択機能が実現されているか否かをユーザが判断するためのコンテンツである。例えば、テストコンテンツとは、選択機能が実現されているか否かに応じて表示される映像又は出力される音声が大きく異なるコンテンツである。なお、テストコンテンツは、選択機能が実現されている場合にはどのような映像が表示される(又は音声が出力される)かを示す情報、及び選択機能が実現されていない場合にはどのような映像が表示される(又は音声が出力される)かを示す情報のうち少なくとも一方を含んでもよい。
【0109】
例えば、サラウンド音声であれば、特定のスピーカのみから音が出力されるとともに、音声が出力されているスピーカを示す情報が表示される。
【0110】
また、
図15に示すようにテストコンテンツの再生と同時に、選択機能の実行可否をユーザに確認するためのメニューが表示されてもよい。なお、当該メニューはテストコンテンツの再生後に表示されてもよいし、ユーザの操作に応じて表示されてもよい。
【0111】
以上により、本実施の形態に係る再生システム100では、HDMI(登録商標)等により各装置がオプション機能に対応しているかを確認できない場合には、ユーザに問い合わせを行うことで、再生システム100がオプション機能に対応しているかを判定できる。これにより、再生システム100がオプション機能等に対応しているかをより正確に確認できる。
【0112】
なお、上記説明では、実施の形態1及び実施の形態2において、サーバ107に問い合わせを行う方法と、ユーザに問い合わせを行う方法とを個別に説明したが、これらを組み合わせてもよい。例えば、サーバ107に問い合わせを行い判定結果を得られない場合に、ユーザに問い合わせを行ってもよい。また、ユーザに問い合わせた結果が、機能情報121Aとしてサーバ107に格納されてもよいし、当該結果を用いて機能情報121Aが生成されてもよい。
【0113】
以上で説明したように、実施の形態に係る再生システム100は、映像を再生する再生装置101と、再生装置101で再生された映像を表示する表示装置103とを含むシステムであって、
図16に示す処理を行う。
【0114】
まず、再生システム100(例えば再生装置101)は、再生装置101及び表示装置103が映像の再生におけるオプション機能に対応しているか否かを第1手法により確認する(S201)。例えば、第1手法では、再生装置101が、(1)当該再生装置101に保持されている情報に基づき、当該再生装置101がオプション機能に対応しているか否かを確認し、(2)表示装置103に保持されている情報に基づき、表示装置103がオプション機能に対応しているか否かを確認する。
【0115】
次に、再生システム100は、第1手法により、再生装置101及び表示装置103がオプション機能に対応しているか否かを確認できたかを判定する(S202)。第1手法により、再生装置101及び表示装置103がオプション機能に対応しているか否かを確認できなかった場合(S202でNo)、再生システム100は、再生装置101及び表示装置103がオプション機能に対応しているか否かを、第1手法とは異なる第2手法により確認する(S203)。
【0116】
例えば、実施の形態2で説明したように、第2手法では、再生装置101及び表示装置103がオプション機能に対応しているか否かをユーザに確認するための情報を出力する。具体的には、
図15に示すように、第2手法では、再生装置101及び表示装置103がオプション機能に対応しているか否かをユーザが確認するためのテストコンテンツを再生する。
【0117】
または、実施の形態1で説明したように、第2手法では、再生装置101が、当該再生装置101にネットワークを介して接続されているサーバ107に保持されている情報に基づき、再生装置101及び表示装置103がオプション機能に対応しているか否かを確認する。
【0118】
以上、実施の形態に係る再生システムについて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0119】
また、上記実施の形態に係る再生システムに含まれる各装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0120】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0121】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0122】
また、本開示は上記プログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0123】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0124】
また、上記フローチャート等に示す各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0125】
以上、一つまたは複数の態様に係る再生システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。