(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
実施形態に係る道路システムは、高速道路の入口レーンなど複数個のレーンを備えるインターチェンジなどに設置される。道路システムは、インターチェンジなどに進入する車両に対して、インターチェンジの各レーンに関する情報を提供する。ここでは、道路システムは、高速道路のインターチェンジに設置されるものとする。
【0009】
道路システムが設置されるインターチェンジは、車両が通行可能な複数個のレーンを備える。インターチェンジは、少なくとも1つの道路から進入した車両が複数個のレーンから選択した1つのレーンに進入可能な構造である。
【0010】
図1は、道路システム1の構成例を示すブロック図である。
図1が示すように、道路システム1は、車線機器10(10a乃至10n)、表示装置20(20a及び20b)(コード処理装置)、車両30、料金所サーバ40及び車線監視制御装置50などを備える。ここでは、インターチェンジは、レーンa乃至レーンnを備えるものとする。
【0011】
車線機器10は、レーンa乃至レーンnにそれぞれ設置される。たとえば、車線機器10は、各レーンの路側帯に設置される。また、車線機器10は、レーン上に形成されるガントリなどを備えるものであってもよい。
【0012】
車線機器10は、レーンの状態を示す通行情報を表示装置20へ送信する。また、車線機器10は、レーンを通過する車両の料金収受に関する業務を行う。
車線機器10の構成例及び通行情報については、後に詳述する。
なお、道路システム1が備える車線機器10の個数は、特定の個数に限定されるものではない。
【0013】
表示装置20は、レーンごとの状態を示すレーン情報を示すコードを表示する。表示装置20aは、複数個のレーンの手前の道路を走行している車両に対してコードを表示する。即ち、表示装置20aは、進路としていずれのレーンも選択することができる位置にある車両に対してコードを表示する。表示装置20の構成例及びレーン情報については、後に詳述する。
【0014】
ここでは、道路システム1は、2つの表示装置20(20a及び20b)を備える。たとえば、表示装置20aは、複数個のレーンの手前の道路の一方の路側帯(たとえば、進行方向に向って左側の路側帯)に設置され、当該路側帯においてコードを表示する。また、表示装置20bは、複数個のレーンの手前の道路の他方の路側帯(たとえば、進行方向に向って右側の路側帯)に設置され、当該路側帯においてコードを表示する。
なお、道路システム1は、1つの表示装置20を備えてもよい。また、道路システム1は、3つ以上の表示装置20を備えてもよい。
【0015】
車両30は、インターチェンジの複数個のレーンから1つを選択して通行する。車両30は、自動運転によって制御される。車両30は、表示装置20が表示するコードを読み取る。車両30は、読み取ったコードからレーン情報を取得し、レーン情報に基づいて通行するレーンを選択する。車両30の構成例については、後に詳述する。
【0016】
料金所サーバ40は、車線機器10からの決済情報に基づいてユーザに道路の利用料金を請求する。たとえば、決済情報は、ユーザを特定するID及び金額などを示す。ここでは、料金所サーバ40は、ETC(electronic toll collection)カードを用いた決済をサポートする。たとえば、決済情報は、ユーザを特定するIDとしてETCカードのIDを示す。料金所サーバ40は、決済情報に基づいて、ユーザの利用料金をクレジットカード情報等を用いて決済する。
【0017】
車線監視制御装置50は、車線機器10からの情報に基づいてレーンごとの混雑状況などを管理する。
また、道路システム1は、適宜必要な構成を追加し、又は、不要な構成を削除してもよい。
【0018】
次に、車線機器10の構成例について説明する。
図2は、車線機器10の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、車線機器10は、処理端末11、第1ETCアンテナ107、第2ETCアンテナ108、ETCリカバリアンテナ109、路側表示部110、ブース内表示部111、発進制御部112、撮影部113、進入検知部114、長尺検知部115、軸数検知部116及び車重検知部117などを備える。
【0019】
処理端末11は、車線機器10全体を制御する。処理端末11は、主制御部12、通信部101、セキュリティ処理部102、インターフェース106などを備える。たとえば、処理端末11は、レーンの路側帯などに設置される。
主制御部12は、処理端末11全体を制御する。主制御部12は、車種判定部103、監視制御部104及びETC処理部105などを備える。
【0020】
第1ETCアンテナ107は、レーンを通過する車両30のETC車載器と無線通信するためのアンテナである。たとえば、第1ETCアンテナ107は、ETC車載器からETCカードの情報を受信するために利用される。
【0021】
第2ETCアンテナ108は、第1ETCアンテナ107と同様の構成である。第2ETCアンテナ108は、第1ETCアンテナ107と異なる位置に設置されてもよい。
【0022】
ETCリカバリアンテナ109は、第1ETCアンテナ107及び第2ETCアンテナ108でETC車載器との通信が失敗した場合に、車両30のETC車載器と無線通信するためのアンテナである。
【0023】
路側表示部110は、主制御部12からの信号に従って種々の情報を車両30の同乗者へ表示する。たとえば、路側表示部110は、利用料金などを表示する。たとえば、路側表示部110は、レーン脇においてユーザが視認可能な位置に設置される。
【0024】
ブース内表示部111は、係員がいるブースなどの内部に設置される表示部である。ブース内表示部111は、主制御部12からの信号に従って種々の情報をブース内にいる係員などに表示する。
【0025】
発進制御部112は、主制御部12からの信号に基づいて、レーンを通行する車両30の発進を制御する。たとえば、発進制御部112は、バーを備える。たとえば、発進制御部112は、レーン上にバーを下げて車両30の発進を阻止する。また、発進制御部112は、レーン上からバーを上げて車両30に発進を促す。
【0026】
撮影部113は、レーンを通過する車両30を撮影する。撮影部113は、撮影した画像を主制御部12へ送信する。
進入検知部114は、レーンに進入する車両30を検知する。たとえば、進入検知部114は、レーザなどを用いて車両30を検知する。進入検知部114は、車両30を検知したことを示す信号などを主制御部12へ送信する。
【0027】
長尺検知部115は、車両30の大きさを検知する。たとえば、長尺検知部115は、車両30の全長が所定の長さよりも長いかを検知する。たとえば、長尺検知部115は、車両30の全長が所定のなさよりも長い場合に、所定の信号を主制御部12へ送信する。
【0028】
軸数検知部116は、車両30の軸数を検知する。たとえば、軸数検知部116は、車両30の画像を用いて軸数を検知してもよい。たとえば、軸数検知部116は、検知した軸数を示す信号を主制御部12へ送信する。
【0029】
車重検知部117は、レーンを通過する車両30の重量を検知する。たとえば、車重検知部117は、レーンの道路下に設置され道路上を通過する車両30の重量を検知する。車重検知部117は、検知した重量を示す信号を主制御部12へ送信する。
【0030】
通信部101は、有線又は無線で外部装置とデータを送受信する。ここでは、通信部101は、料金所サーバ40及び車線監視制御装置50とデータを送受信する。なお、通信部101は、料金所サーバ40との通信をサポートするインターフェースと、車線監視制御装置5との通信をサポートするインターフェースとから構成されてもよい。
【0031】
セキュリティ処理部102は、車両30に積載されるETC車載器と通信する際に暗号化及び復号化など通信セキュリティに関する処理を行う。
インターフェース106は、処理端末11の外部に設置される機器とデータを送受信する。ここでは、インターフェース106は、第1ETCアンテナ107、第2ETCアンテナ108、ETCリカバリアンテナ109、路側表示部110、ブース内表示部111、発進制御部112、撮影部113、進入検知部114、長尺検知部115、軸数検知部116及び車重検知部117などとデータを送受信する。
【0032】
車種判定部103は、レーンを通過する車両30の車種を判定する。たとえば、車種は、普通車、中型車、大型車、又は、特大車など、車両の利用料金を決定するための区分である。
【0033】
車種判定部103は、たとえば、車両30の軸数、車両30の長さ又は車両30の重量などに基づいて車両30の車種を判定する。たとえば、車種判定部103は、インターフェース106を介して車線機器10の各部から車両30に関する情報を取得する。車種判定部103は、取得した情報に基づいて車両30の車種を判定する。
【0034】
監視制御部104は、レーンの状態を示す通行情報を生成する。
通行情報は、車線機器10が設置されるレーンの通行の可否を示す。たとえば、レーンがETCシステムに対応している場合に、通行情報は、レーンが通行可能であることを示す。たとえば、レーンがETC専用レーン又はETC/一般混在レーンである場合、通行情報は、レーンが通行可能であることを示す。なお、ETC専用レーン及びETC/一般混在レーンは何れもETCシステムに対応するためこれらレーンをETC対応レーンと定義する。
【0035】
また、レーンがETCシステムに対応していない場合に、通行情報は、レーンが通行不可能であることを示す。たとえば、レーンが一般専用レーンである場合に、通行情報は、レーンが通行不可能であることを示す。
【0036】
ここでは、ETC専用レーンは、ETCシステムが設置されETCシステムを用いて決済のみを行うレーンである。また、ETC/一般混在レーンは、ETCシステムが設置されるがETCシステムを用いた決済及びETCシステムを用いない決済の両者を行うレーンである。また、一般専用レーンは、ETCシステムが設置されずETCシステムを用いない決済のみを行うレーンである。
また、事故などのトラブルによってレーンが通行不可能である場合に、通行情報は、レーンが通行不可能であることを示してもよい。
【0037】
さらに、通行情報は、レーンの混雑状況を示す。たとえば、通行情報は、レーンの混雑状況としてレーンに並ぶ車両の台数などを示してもよい。また、通行情報は、レーンの混雑状況として、「平常」又は「混雑」などの混雑状況を示す区分けを示してもよい。
【0038】
監視制御部104は、オペレータが入力した情報及び車線機器10の各部からの情報などに基づいて通行情報を生成する。たとえば、監視制御部104は、オペレータが処理端末11に入力した操作に基づいて、レーンの通行の可否を識別する。
【0039】
また、監視制御部104は、撮影部113などが撮影した画像などレーンに並ぶ車両の台数を混雑状況として特定する。なお、監視制御部104は、混雑状況として、車両の台数に対応する混雑状況の区分けを特定してもよい。
監視制御部104は、レーンの通行の可否及びレーンの混雑状況を示す通行情報を生成する。
【0040】
監視制御部104は、適宜、通行情報を更新する。たとえば、監視制御部104は、所定の間隔で、通行情報を更新する。また、監視制御部104は、レーンの通行状態の変化に応じて、通行情報を更新してもよい。例えば、監視制御部104は、通行可否に変化が生じた場合、又は混雑状況に変化が生じた場合に、通行情報を更新してもよい。
【0041】
監視制御部104は、通信部101などを通じて通行情報を表示装置20へ送信する。たとえば、監視制御部104は、所定の間隔で通行情報を送信する。また、監視制御部104は、通行情報を更新した場合に、通行情報を送信してもよい。
【0042】
ETC処理部105は、ETCシステムを用いた決済を行う。たとえば、ETC処理部105は、第1ETCアンテナ107、第2ETCアンテナ108又はETCリカバリアンテナ109を通じて、レーンを通過する車両のETC車載器からETCカードの情報を取得する。ETC処理部105は、車種判定部103が判定した車種に基づいて利用料金を決定する。ETC処理部105は、ETCカードの情報を用いて利用料金を決済する。たとえば、ETC処理部105は、通信部101を通じて、ETCカードの情報と利用料金とを示す決済情報を料金所サーバ40などへ送信する。
【0043】
なお、車線機器10は、適宜必要な構成を追加し、又は、不要な構成を削除してもよい。
主制御部12は、たとえば、CPU及びメモリなどから構成される。たとえば、主制御部12は、PCなどである。車種判定部103、監視制御部104及びETC処理部105は、たとえば、CPU及びメモリなどによって実現される。
【0044】
次に、表示装置20の構成例について説明する。
図3は、表示装置20の構成例を示すブロック図である。
図3が示すように、表示装置20は、主制御部21、通信部201及び表示部206などを備える。
【0045】
主制御部21は、表示装置20全体を制御する。主制御部21は、通行情報取得部202、レーン情報生成部203、コード生成部204及び表示処理部205などを備える。
【0046】
通信部201は、車線機器10とデータを送受信するためのインターフェースである。主制御部21は、通信部201を通じて各車線機器10から通行情報を受信する。
表示部206は、主制御部21からの信号に基づいて、レーン情報を示すコードを表示する。表示部206は、各レーンの手前の道路を走行している車両に対してコードを表示することができる位置に設置される。即ち、表示部206は、進路としていずれのレーンも選択することができる位置にある車両に対してコードを表示する。表示部206は、たとえば、液晶ディスプレイなどから構成される。
【0047】
通行情報取得部202(取得部)は、通信部201を通じて各車線機器10から通行情報を取得する。たとえば、通行情報取得部202は、所定の間隔で各車線機器10へリクエストを送信し、レスポンスとして通行情報を受信してもよい。また、通行情報取得部202は、リクエストを送信することなく、各車線機器10から送信される通行情報を受信してもよい。例えば、通行情報は、レーンの通行状態の変化に応じて更新される情報であり、各車線機器10が、更新に応じて通行情報を送信するようにしてもよい。
【0048】
レーン情報生成部203は、レーンごとの通行情報に基づいて、レーン情報を生成する。レーン情報は、各レーンの通行の可否を示す。たとえば、レーン情報は、通行可能なレーンと通行不可能なレーンとを示す。
さらに、レーン情報は、通行可能なレーンの混雑状況を示す。たとえば、レーン情報は、通行可能なレーンと当該レーンの混雑状況とを対応付けて格納する。
【0049】
たとえば、レーン情報生成部203は、各車線機器10から受信された通行情報を解析する。たとえば、レーン情報生成部203は、受信された各通行情報に基づいて、通行可能なレーンと通行不可能なレーンとを特定する。また、レーン情報生成部203は、受信された各通行情報に基づいて、通行可能な各レーンの混雑状況を特定する。
【0050】
なお、通行情報がレーンに並ぶ車両の台数を示す場合、レーン情報生成部203は、各レーンの混雑状況として、「平常」又は「混雑」などの混雑状況を示す区分けを行ってもよい。
レーン情報生成部203は、特定された情報に基づいて、レーン情報を生成する。
【0051】
コード生成部204は、レーン情報を示すコードを生成する。コードは、後述する車両30の主制御部が読取可能なコードである。たとえば、コードは、バーコードなどの一次元コード、又は、QRコード(登録商標)などの二次元コードである。コード生成部204は、複数個のコードを生成してもよい。たとえば、コード生成部204は、レーン情報を示すバーコード、及び、レーン情報を示すQRコードを生成してもよい。
【0052】
表示処理部205は、コード生成部204が生成したコードを表示部206に出力する。コード生成部204が複数個のコードを生成した場合、表示処理部205は、複数個のコードを表示してもよい。また、表示処理部205は、レーン情報の少なくとも一部を示す文字列を表示してもよい。たとえば、表示処理部205は、通行可能なレーンの混雑状況を文字列で表示してもよい。
【0053】
図4は、表示部206の表示例を示す。
図4が示すように、表示部206は、レーン情報を示すコード210を表示する。ここでは、表示部206は、コード210としてQRコードを表示する。
【0054】
なお、表示装置20は、適宜必要な構成を追加し、又は、不要な構成を削除してもよい。
主制御部21は、たとえば、CPU及びメモリなどから構成される。たとえば、主制御部21は、PCなどである。レーン情報生成部203、コード生成部204及び表示処理部205は、たとえば、CPU及びメモリなどによって実現される。
【0055】
次に、車両30の構成例について説明する。
図5は、車両30の構成例を示すブロック図である。
図5が示すように、車両30は、主制御部31(車両制御装置)、撮影部301、方向制御部306、ブレーキ307、アクセル308及び方向指示器309などを備える。
【0056】
主制御部31は、車両30全体を制御する。主制御部31は、画像取得部302、デコード部303、レーン選択部304及び車両制御部305などを備える。
撮影部301は、車両30の外部を撮影する。撮影部301は、表示部206が表示するコード210を撮影する。たとえば、撮影部301は、車両30の前方方向を所定の角度で撮影する。撮影部301は、撮影した画像を主制御部31へ送信する。
【0057】
方向制御部306は、主制御部31からの信号に基づいて車両30の進行方向を制御する。たとえば、方向制御部306は、車両30の前輪タイヤの向きを制御する。
ブレーキ307は、主制御部31からの信号に基づいて車両30の速度を減速させ又は車両を停止させる。たとえば、ブレーキ307は、車軸と連結して回転するディスクを挟むディスクブレーキなどである。
【0058】
アクセル308は、主制御部31からの信号に基づいて車両30の速度を制御する。たとえば、車両30がガソリン車である場合、アクセル308は、車両30のエンジンに供給するガソリンの量を制御する。また、車両30が電気自動車である場合、アクセル308は、車両30のモータに供給する電力を制御する。
方向指示器309は、主制御部31からの信号に基づいて点灯する。たとえば、方向指示器309は、ウインカーなどから構成される。
【0059】
画像取得部302は、撮影部301が撮影した画像を取得する。たとえば、画像取得部302は、所定の間隔で撮影部301から画像を取得する。
【0060】
デコード部303(読取部)は、画像取得部302が取得した画像からコード210を特定しデコードする。たとえば、デコード部303は、画像をラスタスキャンしてコード210を特定する。コード210を特定すると、デコード部303は、所定のアルゴリズムに従ってコード210をデコードする。
デコード部303は、コード210をデコードしてレーン情報を取得する。
【0061】
レーン選択部304は、デコード部303が取得したレーン情報に基づいて走行するレーンを選択する。たとえば、レーン選択部304は、レーン情報に基づいて通行可能なレーンを特定する。通行可能なレーンが1つである場合、レーン選択部304は、当該レーンを選択する。
【0062】
また、通行可能なレーンが複数個ある場合、レーン選択部304は、複数個の通行可能なレーンから1つのレーンを選択する。たとえば、レーン選択部304は、各通行可能レーンの混雑状況に基づいてレーンを選択する。たとえば、レーン選択部304は、最も混雑していない通行可能レーンを選択する。或いは、レーン選択部304は、通行可能なレーンが複数個ある場合、優先的にETC専用レーンを選択する。或いは、レーン選択部304は、通行可能なレーンが複数個ある場合、ETC専用レーンを選択する。
【0063】
なお、レーン選択部304は、レーン通過後の移動方向に基づいてレーンを選択してもよい。たとえば、レーン選択部304は、レーン通過後に進入する道路に近いレーンを選択してもよい。例えば、車両30は、ナビゲーションシステムを備える。ナビゲーションシステムは、入力された行き先情報を登録し、行き先情報に基づき移動方向(例えば上り車線又は下り車線等)を判定する。レーン選択部304は、ナビゲーションシステムにより判定された移動方向に基づき、レーンを選択する。また、レーン選択部304は、混雑状況と移動方向とに基づいてレーンを選択してもよい。
レーン選択部304がレーンを選択する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0064】
車両制御部305は、レーン選択部304が選択したレーンに車両30を走行させる。たとえば、車両制御部305は、撮影部301が撮影した画像などに基づいて、方向制御部306、ブレーキ307及びアクセル308などを制御して車両30を当該レーンに走行させる。なお、車両制御部305は、道路の自動走行などその他の自動制御を実現するものであってもよい。
【0065】
なお、車両30は、適宜必要な構成を追加し、又は、不要な構成を削除してもよい。
主制御部31は、たとえば、CPU及びメモリなどから構成される。デコード部303、レーン選択部304及び車両制御部305は、たとえば、CPU及びメモリなどによって実現される。
【0066】
次に、表示装置20の動作例について説明する。
図6は、表示装置20の動作例について説明するためのフローチャートである。
まず、表示装置20における主制御部21の通行情報取得部202は、通信部201を通じて各車線機器10から通行情報を受信する(S11)。通行情報取得部202が通行情報を受信すると、レーン情報生成部203は、各通行情報に基づいてレーン情報を生成する(S12)。
【0067】
レーン情報生成部203がレーン情報を生成すると、コード生成部204は、レーン情報生成部203が生成したレーン情報を示すコードを生成する(S13)。コード生成部204がコードを生成すると、表示処理部205は、コード生成部204が生成したコードを表示部206に表示する(S14)。
表示処理部205がコードを表示すると、表示装置20は、動作を終了する。
【0068】
なお、表示装置20は、適宜コードを更新してもよい。たとえば、表示装置20は、適宜S11乃至S14を実行してもよい。たとえば、表示装置20は、通行情報を受信する度に、コードを更新してもよい。また、表示装置20は、所定の間隔でコードを更新してもよい。
【0069】
次に、車両30の動作例について説明する。
図7は、車両30の動作例を説明するためのフローチャートである。
まず、車両30における主制御部31の画像取得部302は、撮影部301が撮影した画像を取得する(S11)。画像取得部302が画像を取得すると、デコード部303は、画像内あるコードを読み取る(S22)。なお、画像内にコードがない場合には、デコード部303は、コードを含む画像を取得するまで画像をスキャンする。
【0070】
デコード部303がコードを読み取ると、主制御部31は、コードがレーン情報を含むか判定する(S23)。主制御部31がコードがレーン情報を含むと判定すると(S23、YES)、レーン選択部304は、レーン情報を解析する(S24)。
【0071】
レーン情報を解析すると、レーン選択部304は、レーン情報に基づいて、通行可能なレーンがあるか判定する(S25)。通行可能なレーンがあると判定すると(S25、YES)、レーン選択部304は、車両30が通行するレーンを選択する(S26)。
【0072】
レーン選択部304がレーンを選択すると、車両制御部305は、レーン選択部304が選択したレーンに車両30を進入させる(S27)。
主制御部31がコードがレーン情報を含まないと判定した場合(S23、NO)、又は、レーン選択部304が通行可能なレーンがないと判定した場合(S25、NO)、主制御部31は、手動運転に切り替える(S28)。
【0073】
車両制御部305がレーン選択部304が選択したレーンに車両30を進入させた場合、又は、主制御部31が手動運転に切り替えた場合、主制御部31は、動作を終了する。
【0074】
なお、車両制御部305は、レーンに車両30を進入させた後も自動運転を継続してもよい。また、主制御部31は、レーン選択部304が選択したレーンを同乗者に画像又は音声などで通知してもよい。
【0075】
また、車両30は、車両制御部305を備えなくともよい。たとえば、主制御部31は、レーン選択部304が選択したレーンを進入するレーンの候補として運転者に提示してもよい。
【0076】
以上のように構成された道路システムは、レーンの通行可否及び混雑状況を示す通行情報を各レーンから取得する。道路システムは、通行情報に基づいてレーンの状態を示すレーン情報を生成する。道路システムは、レーン情報を示すコードを車両に提示する。その結果、道路システムは、自動運転を行う車両に対して通行不可能なレーンを提示することができる。
【0077】
車両は、コードをデコードしてレーン情報を取得する。車両は、レーン情報に基づいて通行可能なレーンを選択し、自動運転で当該レーンを通行する。
従って、道路システムは、自動運転を行う車両が通行不可能なレーンに進入することを防止することができる。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に本件出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
レーンの通行状態を示す通行情報を取得する取得部と、
各レーンからの前記通行情報に基づいて、レーンごとの通行状態を示すレーン情報を生成するレーン情報生成部と、
前記レーン情報を示すコードを生成するコード生成部と、
前記コードを出力する表示処理部と、
を備えるコード処理装置。
[C2]
前記通行情報は、レーンの通行の可否を示す情報を含み、
前記レーン情報は、レーンごとの通行の可否を示す情報を含む、
C1に記載のコード処理装置。
[C3]
前記通行情報は、レーンの混雑状況を示す情報を含み、
前記レーン情報は、レーンごとの混雑状況を示す情報を含む、
前記C1に記載のコード処理装置。
[C4]
前記コードは、二次元コードである、
前記C1に記載のコード処理装置。
[C5]
前記通行情報は、レーンの通行状態の変化に応じて更新される情報であり、
前記取得部は、更新に応じて送信される前記通行情報を取得する、又は所定の間隔で前記通行情報を受信する、
前記C1に記載のコード処理装置。
[C6]
レーンの通行状態を示す通行情報を取得し、
各レーンからの前記通行情報に基づいて、レーンごとの通行状態を示すレーン情報を生成し、
前記レーン情報を示すコードを生成し、
前記コードを出力する、
コード処理方法。
[C7]
前記通行情報は、レーンの通行の可否を示す情報を含み、
前記レーン情報は、レーンごとの通行の可否を示す情報を含む、
C6に記載のコード処理方法。
[C8]
前記通行情報は、レーンの混雑状況を示す情報を含み、
前記レーン情報は、レーンごとの混雑状況を示す情報を含む、
前記C6に記載のコード処理方法。
[C9]
画像を取得する画像取得部と、
前記画像から、レーンごとの通行状態を示すレーン情報を示すコードを読み取る読取部と、
前記レーン情報に基づいて、車両を通行させるレーンを選択する選択部と、
を備える、
車両制御装置。
[C10]
前記レーン情報は、レーンごとの通行の可否を示す情報を含み、
前記選択部は、前記レーンごとの通行の可否を示す情報に基づいて、前記車両を通行させるレーンを選択する、
C9に記載の車両制御装置。
[C11]
前記レーン情報は、レーンごとの混雑状況を示す情報を含み、
前記選択部は、前記レーンごとの混雑状況に基づいて、前記車両を通行させるレーンを選択する、
前記C9に記載の車両制御装置。
[C12]
さらに、
前記選択部が選択したレーンに前記車両を通行させる車両制御部を備える、
前記C9乃至11の何れか1項に記載の車両制御装置。