特許第6585181号(P6585181)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585181
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】護眼ランプ及びその光強度調節方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20190919BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20190919BHJP
   F21S 6/00 20060101ALI20190919BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20190919BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20190919BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20190919BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20190919BHJP
【FI】
   H05B37/02 D
   F21S2/00 600
   F21S6/00 100
   F21V23/00 113
   F21Y103:00
   F21Y115:10
   F21Y115:15
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-548508(P2017-548508)
(86)(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公表番号】特表2017-537450(P2017-537450A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】CN2015076843
(87)【国際公開番号】WO2016086570
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2018年4月2日
(31)【優先権主張番号】201410735164.9
(32)【優先日】2014年12月4日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲広▼▲輝▼
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−259437(JP,A)
【文献】 特開平02−158093(JP,A)
【文献】 特開平07−065274(JP,A)
【文献】 特開2013−041718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02 − 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプカバーと、前記ランプカバーの内側に設けられた発光体と、前記ランプカバーの内側に設けられ、発光体の光強度を検出する第一感光センサと、前記ランプカバーの外側に設けられ、環境光強度を検出する第二感光センサと、発光体とランプ下のテーブル面との第一距離を検出する距離検出装置と、人の眼を識別しその位置を検出する人眼識別装置と、検出された前記発光体の光強度、前記環境光強度、前記第一距離、前記人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節する制御ユニットと、を含み、
前記人眼識別装置は、人の眼と該装置との第二距離を検出し、第一方向と垂直方向との夾角を検出し、前記人の眼の位置は前記第二距離と前記夾角により決められ、前記第一方向は前記人の眼と前記人眼識別装置とを結ぶ仮想の線が定める方向であり、
前記制御ユニットは、前記発光体の光強度、前記環境光強度と前記第一距離に基づいてランプ下のテーブル面の照明強度を計算し、更に前記第一距離、前記第二距離と前記夾角に基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離を計算し、そして前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて発光体の光強度を調節する護眼ランプ。
【請求項2】
警告ユニットをさらに含み、前記第三距離が所定距離より小さいとき、前記制御ユニットは前記警告ユニットに対して使用者に警告を与えるような作業指令を発信する請求項に記載された護眼ランプ。
【請求項3】
前記制御ユニットは、光強度調節テーブルを検索することにより、必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、発光体の光強度を調節するように構成される請求項1又は2に記載された護眼ランプ。
【請求項4】
前記第三距離は、次の式を用いて計算され、
L32=L12+L22-2L1L2COSα,
L1、L2、L3は、それぞれ、前記第一距離、前記第二距離、前記第三距離を示し、αは、前記第一方向と前記垂直方向との前記夾角を示し、
前記第一距離は、前記距離検出装置から前記距離検出装置の垂直下方にあるランプ下のテーブル面の領域までの距離、又は前記距離検出装置から前記距離検出装置の垂直下方にあるランプ下のテーブル面上の物体までの距離である請求項1に記載された護眼ランプ。
【請求項5】
護眼ランプの発光体の光強度と環境光強度を検出するステップと、前記発光体とランプ下のテーブル面との第一距離を検出するステップと、人の眼を識別して人の眼の位置を検出するステップと、検出された前記発光体の光強度、前記環境光強度、前記第一距離、前記人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節するステップとを含み、
前記人の眼の位置を検出するステップは、人の眼と検出装置との第二距離を検出し、第一方向と垂直方向との夾角を検出するステップを含み、前記第一方向は前記人の眼と前記検出装置とを結ぶ仮想の線が定める方向であり、
前記検出された前記発光体の光強度、前記環境光強度、前記第一距離、前記人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節するステップは、前記発光体の光強度、前記環境光強度と前記第一距離に基づいてランプ下のテーブル面の照明強度を計算し、更に前記第一距離、前記第二距離と前記夾角に基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離を計算し、そして前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて発光体光強度を調節するステップを含む護眼ランプの光強度調節方法。
【請求項6】
前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて発光体光強度を調節するステップは、前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて記憶された光強度調節テーブルを検索し、必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、発光体光強度を調節するステップを含む請求項に記載された護眼ランプの光強度調節方法。
【請求項7】
手動で調節された光強度に基づいて前記光強度調節テーブルを更新するステップをさらに含む請求項に記載された護眼ランプの光強度調節方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、護眼ランプ及びその光強度調節方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子製品の普及により、公衆の近視罹患率が明らかに増加し、年齢も低下する傾向があるため、社会各界は青少年と児童の眼の健康に注目している。光の明るさが不適切であり、読み書きの姿勢が不正確などの不良な習慣は近視を齎す重要な原因である。同時に、眼の使用時間が長すぎると眼に労損も与える可能性がある。
【0003】
この問題を解決するために、護眼ランプの外カバーに光線感知モジュールを取り付け,外部光線の変化状況を感知し、使用者になんらかの操作を行なうように指令を与える。しかし、この解決手段は、護眼ランプがランプの下方に位置するテーブル面に照射する照明強度に対して検出を行なわず、外部光線の変化に基づいて調節指令を与え、護眼ランプが照射する位置の光強度を正確に反映できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、光強度を自動に調節できる護眼ランプ及びその光強度調節方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの実施例は、ランプカバーと、前記ランプカバーの内側に設けられた発光体と、前記ランプカバーの内側に設けられ、発光体の光強度を検出する第一感光センサと、前記ランプカバーの外側に設けられ、環境光強度を検出する第二感光センサと、発光体とランプ下のテーブル面との第一距離を検出する距離検出装置と、人の眼を識別しその位置を検出する人眼識別装置と、検出された前記発光体の光強度、前記環境光強度、前記第一距離、前記人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節する制御ユニットと、を含む護眼ランプを提供する。
【0006】
例えば、前記人眼識別装置は、人の眼と該装置との第二距離を検出し、前記第二距離と垂直方向との夾角を検出する。前記人の眼の位置は前記第二距離と前記夾角により決められる。
【0007】
例えば、前記制御ユニットは、前記発光体の光強度、前記環境光強度と前記第一距離に基づいてランプ下のテーブル面の照明強度を計算し、更に前記第一距離、前記第二距離と前記夾角に基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離を計算し、そして前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて発光体の光強度を調節する。
【0008】
例えば、該護眼ランプは、さらに警告ユニットを含み、前記第三距離が所定距離より小さいとき、前記制御ユニットは前記警告ユニットに対して警告を発するような作動指令を与える。
【0009】
例えば、前記制御ユニットは、光強度調節テーブルを検索することにより、必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、発光体の光強度を調節するように構成される。前記制御ユニットは、記憶サブユニットを含み、前記記憶サブユニットに前記光強度調節テーブルが記憶される。
【0010】
また、本発明の他の実施例は、護眼ランプの発光体の光強度と環境光強度を検出するステップと、前記発光体とランプ下のテーブル面との第一距離を検出するステップと、人の眼を識別して人の眼の位置を検出するステップと、検出された前記発光体の光強度、前記環境光強度、前記第一距離、前記人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節するステップとを含む護眼ランプの光強度調節方法を提供する。
【0011】
例えば、前記人の眼の位置を検出するステップは、人の眼と該検出装置との第二距離を検出し、前記第二距離と垂直方向との夾角を検出するステップを含む。
【0012】
例えば、前記検出された前記発光体の光強度、前記環境光強度、前記第一距離、前記人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節することステップは、前記発光体の光強度、前記環境光強度と前記第一距離に基づいてランプ下のテーブル面の照明強度を計算し、更に前記第一距離、前記第二距離と前記夾角に基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離を計算し、そして前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて発光体光強度を調節するステップを含む。
【0013】
例えば、前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて発光体光強度を調節するステップは、前記ランプ下のテーブル面の照明強度と前記第三距離に基づいて記憶された光強度調節テーブルを検索し、必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、発光体光強度を調節するステップを含む。
【0014】
例えば、該光強度調節方法は、手動で調節された光強度に基づいて前記光強度調節テーブルを更新する。
【0015】
図面を参照しながら本発明の特徴と利点をより明確に説明する。これら図面は例示的なものであって本発明に対する任意な制限ではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例の護眼ランプの構成を示す図面である。
図2】本発明の実施例の護眼ランプの光強度調節方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は図面と実施例を合わせて、本発明を実施するための実施形態を更に詳細に説明する。以下の実施例は本発明を説明するものであり、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
【0018】
図1に示すように、符号7は使用者を示し、符合8はテーブル面またはその上にある物体、例えば書籍などを示す。
【0019】
本発明の実施例は、ランプカバー10、発光体1、第一感光センサ4、第二感光センサ2、距離検出装置5、人眼識別装置3と制御ユニット6を含む護眼ランプを提供する。ランプカバー10は、任意の適切な形状であり、任意の適切な材料によって製造される。
【0020】
発光体1はいろいろな形態であり、例えば、蛍光ランプ、LEDランプ、OLEDランプ及び/又は量子ドットランプを採用してもよい。当然ながら本発明の実施例はこれに制限されず、発光体1はその他の発光デバイスであってもよい。発光体1は例えばランプカバー10の内側に設けられる。
【0021】
第一感光センサ4は、ランプカバー10の内側に設けられ、発光体の光強度を検出する。
【0022】
第二感光センサ2は、ランプカバー10の外側に設けられ、環境光強度を検出する。
【0023】
距離検出装置5は、発光体1とランプ下のテーブル面との第一距離L1を検出する。人々は電気スタンドを照明工具として使用して仕事、勉強などを行うとき、一般な応用範囲は電気スタンドの下の限られた範囲内である。そして、便利のため、具体的に応用するとき、発光体1とランプ下のテーブル面との第一距離L1は、距離検出装置5からその垂直する下方のテーブル面またはテーブル面上の物体までの距離、または所定の方向に沿ってテーブル面またはテーブル面上の物体との交差点までの距離に規定することができる。該所定の方向は、ランプカバーの位置変化につれて変化し、ランプ下のテーブル面は距離検出装置5と垂直する下方のテーブル面またはテーブル面上の物体の点、または所定方向に沿ってテーブル面またはテーブル面上の物体との交差点にみなされる。距離検出装置5は例えば赤外線検出装置であってもよく、その他の適切な距離検出デバイスであってもよい。
【0024】
人眼識別装置3は、人の眼を識別して人の眼の位置を検出する。具体的に、人眼識別装置は、人の眼7と該装置との第二距離L2を検出し、第二距離L2と垂直方向の夾角αを検出する。そのため、人の眼7の位置は第二距離L2と夾角αによって表示される。人眼識別装置3は例えば人の眼を識別ソフトを備えるカメラである。
【0025】
制御ユニット6は、検出された発光体の光強度、環境光強度、第一距離L1、人の眼の位置に基づいて発光体の光強度を調節する。制御ユニット6はCPUまたはPLCなどいろいろな形態であってもよい。護眼ランプの任意の適切な位置に設けることができ、本実施例では、例えばベース13に設けられる。
【0026】
更に、制御ユニット6は発光体の光強度、環境光強度と第一距離L1に基づいてランプ下のテーブル面の照明強度を計算することもできる。例えば、実験によって暗い環境における発光体の光強度と第一距離L1とランプ下のテーブル面の照明強度との対応関係を確定し、実際に検出された発光体の光強度と第一距離L1によって対応するランプ下のテーブル面の照明強度を取得し、そして環境光強度を加えれば、実際のランプ下のテーブル面の照明強度が得られる。人眼識別装置3と距離検出装置5が隣接、一体化に集成するまたは同一高度にあるとき、図1に示すように、このときは直接第一距離L1を採用することができる。人眼識別装置3と距離検出装置5が異なる高度にある場合、計算するとき、第一距離L1に、両者間の高度差または距離に関連する所定の長さを加算または減算すればよい。第一距離L1、第二距離L2と夾角αに基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離L3を計算し、例えば図1に示すように余弦法則L32=L12+L22-2L1L2COSαに基づいて計算する。そしてランプ下のテーブル面の照明強度と第三距離L3に基づいて発光体の光強度を調整する。
【0027】
更に、護眼ランプは警告ユニット9をさらに含む。該警告ユニット9は、例えばベース13または支柱12に位置する。第三距離L3が所定距離より小さいとき、制御ユニットは警告ユニットに対して作動指令を発信し、この警告ユニットにより使用者に警告を与える方法によって使用者に適切な閲覧距離を保つように注意する。警告ユニット9の警告を与える方法は指示灯の点滅及び/又は音声デバイスの発音によって行なう。なお、実際のニーズに応じて、警告ユニットはハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたは三者の任意な組み合わせにより実現することができる。
【0028】
真実な照明状況を反映するため、距離検出装置5と人眼識別装置3の取り付け位置は適切であることが必要であり、例えば両者はランプカバー1の側面に近づくように設けられる。(余弦法則を採用して第三距離L3を計算するためである)。当然ながら、本発明の実施例はこれに限られず、距離検出装置5により第1距離を検出でき、人眼識別装置3により人の眼を識別できれば、いずれの適宜な位置に取り付けられることもできる。また、図1が示す位置は例示的なものであり、真実な位置ではない。
【0029】
第一感光センサ4、第二感光センサ2、距離検出装置5と人眼識別装置3は全て制御ユニットに接続し、収集したデータまたは処理したデータを制御ユニットに発信し、同時に制御ユニットは発光体の制御デバイスを備え、発光体1の明るさを調節することができる。
【0030】
なお、第一距離、第二距離、第三距離は区別するために順位がつけられたが、三者に実際な順序関係が存在しない。
【0031】
更に、制御ユニットは光強度調節テーブルを検索することにより、発光体の調節に必要な光強度を確定することもできる。制御ユニットは記憶サブユニット(図に示されていない)を含み、前記記憶サブユニットに光強度調節テーブルが記憶される。光強度調節テーブルには、所定の第三距離L3の範囲内で対応するランプ下のテーブル面の照明強度を含む。このとき、発光体光強度を調節する方法は、以下のとおりである。即ち、第三距離L3が一定であるとき、光強度調節テーブルの範囲を探し出し、対応するランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、実際に検出されたランプ下のテーブル面の照明強度を光強度調節テーブルの対応するランプ下のテーブル面の照明強度に接近させるように発光体光強度を調節する。注意すべきは、該方法は唯一な方法ではなく、ランプ下のテーブル面の照明強度と第三距離L3との関数関係を構築し、直接に計算によって必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定することもできる。
【0032】
光強度調節テーブルに記憶されたのは経験に基づいて取得した経験値であり、当然ながら使用者の入力などによって修正することもできる。例えば、制御ユニットは手動調節(次の文にて説明する)に基づいて光強度調節テーブルに対して再びマッピングを行い、発光体の光強度を更新することに用いられる。即ち、調節によって取得したランプ下のテーブル面の照明強度を従来の一定の第三距離L3の範囲内にて対応するランプ下のテーブル面の照明強度と代わる。
【0033】
本発明の実施例の護眼ランプの動作原理は、ランプカバーの内側に設けられる第一感光センサ4によって発光体の光強度を検出し、ランプカバーの外側に設けられる第二感光センサ2によって環境光強度を検出する。また、距離検出装置5によって発光体とランプ下のテーブル面との第一距離L1を検出し、ランプ下のテーブル面の照明強度を計算する。更に、人眼識別装置3によって人の眼の位置を検出し、人の眼からランプ下のテーブル面までの距離を計算し、最終的に制御ユニットは、ランプ下のテーブル面の照明強度と人の眼からランプ下のテーブル面までの距離に整合させ、例えば光強度調節テーブルと一致するように発光体光強度を調節する。
【0034】
更に、本発明の実施例の護眼ランプは手動制御装置を含み、発光体の光強度を手動により調節する。手動制御装置はタッチパネル及び/又は手動調節ボタンを含み、使用者は必要に応じて発光体の光強度を調節することができる。そのため、光強度のリアルタイム性と柔軟性を向上させる。
【0035】
本発明の実施例の護眼ランプは湾曲アーム11を含むこともできる。湾曲アーム11は支柱12をランプカバー10に接続させ、ランプカバー10の位置を調節する。そのため、ランプカバー10の位置を手動に設置することができる。
【0036】
本発明の実施例の護眼ランプは、距離検出装置によって発光体とランプ下のテーブル面との距離を検出し、人眼識別装置を採用して人の眼の位置を検出し、感光センサを採用してそれぞれ環境光強度と護眼ランプ発光体が発射する光強度を検出し、制御ユニットによってランプ下のテーブル面の照明強度を計算する。それにより、人の眼からランプ下のテーブル面までの距離とランプ下のテーブル面の実際な光強度に基づいて護眼ランプの光強度の知能調節を行うことができ、健康な眼使いを実現する目的に達する。
【0037】
図2に示すように、本発明の一実施例は護眼ランプの光強度調節方法を提供する。この調節方法は、以下のステップを含む。
【0038】
ステップS1:護眼ランプの発光体の光強度と環境光強度を検出する。そこで、発光体は、例えば蛍光ランプ、LEDランプ、OLEDランプ及び/又は量子ドットランプであり、当然ながら本発明の実施例はこれに限らず、発光体は、その他の類型の発光デバイスであってもよい。
【0039】
例えば、第一感光センサによって護眼ランプの発光体の光強度を検出し、第二感光センサによって護眼ランプの発光体の環境光強度を検出する。
【0040】
ステップS2:発光体とランプ下のテーブル面との第一距離を検出する。
【0041】
例えば、距離検出装置によって発光体とランプ下のテーブル面との第一距離を検出する。人々は電気スタンドを照明工具として使用して仕事、勉強などを行うとき、一般な応用範囲は電気スタンドの下の限られた範囲内であるため、具体的に応用するとき、発光体とランプ下のテーブル面又はテーブル面上の物体との第一距離は、距離検出装置からその垂直する下方のテーブル面またはテーブル面上の物体までの距離、または所定の方向に沿ってテーブル面またはテーブル面上の物体との交差点までの距離である。該一定の方向はランプカバーの位置変化につれて変化する。そのうち、発光体はランプカバーの内側に設けられ、即ちランプ下のテーブル面は距離検出装置と垂直する下方のテーブル面またはテーブル面上の物体の点または一定方向に沿ってテーブル面またはテーブル面上の物体との交差点にみなされてもよい。
【0042】
ステップS3:人の眼を識別して人の眼の位置を検出する。
【0043】
例えば、人の眼の位置を検出するステップは、人の眼と該装置との第二距離L2を検出し、第二距離L2と垂直方向の夾角αを検出する。人の眼の位置は、第二距離L2と夾角αによって表示することができる。
【0044】
ステップS4:検出された発光体の光強度、環境光強度、第一距離、人の眼の位置に基づいて発光体光強度を調節する。
【0045】
例えば、図1に示すように、発光体の光強度、環境光強度と第一距離に基づいてランプ下のテーブル面の照明強度を計算し、第一距離、第二距離と夾角に基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離を計算し、そしてランプ下のテーブル面の照明強度と第三距離に基づいて発光体光強度を調節する。例えば、実験によって暗い環境における発光体の光強度と第一距離L1とランプ下のテーブル面の照明強度との対応関係を検出し、実際に検出された発光体の光強度と第一距離L1によって対応するランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、そして環境光強度を加えれば、実際のランプ下のテーブル面の照明強度を取得する。第一距離L1(人の眼識別装置と距離検出装置が近づき、一体化に集成するまたは同一高度にあるとき、図1が示すように、このときは直接第一距離L1を採用することができ、人の眼識別装置と距離検出装置が異なる高度にある場合、計算するときは第一距離L1と両者の間の高度差または距離と関連する所定長さを加算または減算ことができる。)、第二距離L2と夾角αに基づいて人の眼とランプ下のテーブル面との第三距離L3を計算し、例えば図1に示すように余弦法則L32=L12+L22-2L1L2COSαに基づいて計算する。そしてランプ下のテーブル面の照明強度と第三距離L3に基づいて発光体光強度を調整する。
【0046】
更に、第三距離L3が所定距離より小さいとき、指示灯の点滅及び/又は音声デバイスの発音によって警告を与え、使用者に適切な閲覧距離を保つように注意する。
【0047】
なお、第一距離、第二距離、第三距離は区別するために順位つけられたが、三者には実際な順序関係が存在しない。
【0048】
更に、テーブル面の照明強度と第三距離に基づいて記憶する光強度調節テーブルを検索し、必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、発光体光強度を調節する。そのうち、光強度調節テーブルは、一定の第三距離L3の範囲内にて対応するランプ下のテーブル面の照明強度を含む。このときの発光体光強度を調節する方法は、第三距離L3が一定であるとき、光強度調節テーブルの所在範囲を探し出し、対応するランプ下のテーブル面の照明強度を確定し、実際に検出されたランプ下のテーブル面の照明強度を光強度調節テーブルの対応するランプ下のテーブル面の照明強度に接近させるように発光体光強度を調節する。該方法は唯一な方法ではなく、ランプ下のテーブル面の照明強度と第三距離L3との関数関係を構築し、直接計算によって必要とするランプ下のテーブル面の照明強度を確定することもできる。
【0049】
光強度調節テーブルに記憶されたのは経験に基づいて取得した経験値であり、当然ながら手動調節に基づいて光強度調節テーブルに対して再びマッピングを行い、発光体の光強度を更新することができる。即ち調節によって取得したランプ下のテーブル面の照明強度を従来の一定の第三距離L3の範囲内にて対応するランプ下のテーブル面の照明強度と代わる。
【0050】
本発明が開示する光強度調節方法は、発光体とランプ下のテーブル面との距離、人の眼の位置、環境光強度と護眼ランプ発光体が発射する光強度を検出することにより、ランプ下のテーブル面の照明強度を計算し、人の眼からランプ下のテーブル面までの距離とランプ下のテーブル面の実際な光強度に基づいて護眼ランプ光強度の知能調節を行うことができ、健康な眼使いを実現する目的に達する。
【0051】
理解してほしいのは、本発明が開示する護眼ランプは本発明が開示する護眼ランプの光強度調節方法を応用することができる。護眼ランプの光強度調節方法は護眼ランプの各デバイスまたは機能モジュールによって実現することができる。そのため、矛盾なところがなければ、両者の特徴はお互いに通用することができ、即ち護眼ランプの特徴は護眼ランプの光強度調節方法に応用することができ、護眼ランプの光強度調節方法の特徴も護眼ランプに応用することができる。
【0052】
また、本文にて、第一や第二などの関係用語は一つの実体または操作をもう一つの実体または操作と組み分けることに用いられ、これらの実体または操作の間に任意のこれらの関係または順序を存在することを要求または暗示することがない。且つ、“含む”などの用語及びその他の任意変体の意味は、非排他性の含みをカバーし、一連の要素の過程、方法、物品または設備はこれらの要素を含むと同時に、明確に列挙されていないその他の要素も含み、またはこれらの過程、方法、物品または設備の固有の要素も含むことである。より多い制限がない状況において、用語“一つの......を含む”によって制限される要素は、前記要素の過程、方法、物品または設備にその他の同じな要素が存在することを排除しない。
【0053】
さらに、“上”、“下”などの方向または位置関係を指示する用語は図に基づいて示す方向または位置関係であり、本発明の説明と説明を簡素化するために用いられ、装置または部品が特定な方位、特定な方法構造と操作を示すまたは暗示することではないため、本発明に対する制限と理解してはならない。その他の明確な規定または制限がない限り、“取り付け”“連結”“接続”は広義に理解され、例えば、固定連結でもよく、着脱可能な連結でもよく、または一体化連結でもよい;機械接続でもよく、電気的接続でもよい;直接連結でもよく、中間媒体を介する連結でもよく、二つの部材の内部の連結でもよい。当業者に対して、具体状況に応じて上記用語の本発明のおける具体的な意味を理解する。
【0054】
図と合わせて本発明の実施方法を説明したが、当業者は本発明の精神と範囲から離脱しない状況において各種修正と変形を行ってもよく、これらの修正と変形は付録の請求項にて制限される範囲に属する。
【0055】
本出願は2014年12月04日にて提出した第201410735164.9号中国特許出願の優先権を主張し、ここの全文にて上記中国特許出願が開示する内容を引用して本出願の一部とする。
【符号の説明】
【0056】
1 発光体
2 第二感光センサ
3 人眼識別装置
4 第一感光センサ
5 距離検出装置
6 制御ユニット
7 使用者
8 テーブル面またはその上にある物体
9 警告ユニット
10 ランプカバー
11 湾曲アーム
12 支柱
13 ベース
図1
図2