(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585237
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】哺乳動物細胞へのパッケージングされたRNAの新規の送達
(51)【国際特許分類】
C12N 7/01 20060101AFI20190919BHJP
C12N 15/40 20060101ALI20190919BHJP
C12N 15/48 20060101ALI20190919BHJP
C12N 15/113 20100101ALI20190919BHJP
C12N 15/62 20060101ALI20190919BHJP
C07K 14/15 20060101ALI20190919BHJP
C07K 14/18 20060101ALI20190919BHJP
C07K 19/00 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
C12N7/01ZNA
C12N15/40
C12N15/48
C12N15/113 Z
C12N15/62
C07K14/15
C07K14/18
C07K19/00
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2018-111489(P2018-111489)
(22)【出願日】2018年6月12日
(62)【分割の表示】特願2015-503322(P2015-503322)の分割
【原出願日】2013年3月15日
(65)【公開番号】特開2018-186815(P2018-186815A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2018年7月11日
(31)【優先権主張番号】61/615,687
(32)【優先日】2012年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510002280
【氏名又は名称】アメリカ合衆国
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】カズマールチェック、スタニスワフ、ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】チャタジー、デブ、ケイ.
【審査官】
宮岡 真衣
(56)【参考文献】
【文献】
特表2007−512827(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/115199(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/056899(WO,A1)
【文献】
J.Virol.,2006,80(19),p.9889-9895
【文献】
DEO V.K. et al,Journal of Virological Methods,177(2011),p.147-152
【文献】
Tsuji Y. et al,Journal of Biotechnology,155(2011),p.185-192
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 7/01
C07K 14/00−14/19
C07K 19/00
C12N 15/09−15/90
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複製欠損ウイルス様粒子(VLP)であって、
a.シンドビスウイルスまたはベネズエラウマ脳炎ウイルス非構造タンパク質(NSP)であるNSP1、NSP2、NSP3、及びNSP4をコードする配列と、ラウス肉腫ウイルスから単離されたレトロウイルスパッケージングシグナルとを有する組み換え型ポリヌクレオチドを有する、シンドビスウイルスまたはベネズエラウマ脳炎ウイルスから単離されたアルファウイルスレプリコンと、
b.ラウス肉腫ウイルスのゲノム配列を有するポリヌクレオチドによってコードされるレトロウイルスのgagタンパク質と、
c.融合エンベロープタンパク質と
を有し、前記VLPはアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない、ウイルス様粒子(VLP)。
【請求項2】
請求項1記載のVLPにおいて、前記融合エンベロープタンパク質は、ヘマグルチニン、ラウス肉腫ウイルス融合タンパク質、ダニ媒介性脳炎ウイルス及びデング熱ウイルスのEタンパク質、セムリキ森林ウイルスのE1タンパク質、バキュロウイルスエンベロープ糖タンパク質gp64、水疱性口内炎(インディアナ)ウイルス−EnvA(VSV−EnvA)、及び水疱性口内炎(インディアナ)ウイルス−G(VSV−G)タンパク質から成る群から選択されるエンベロープタンパク質をコードするゲノム配列を有するポリヌクレオチドによってコードされる、VLP。
【請求項3】
請求項1記載のVLPにおいて、前記VLPは真核細胞に細胞変性をもたらさない、VLP。
【請求項4】
請求項1記載のVLPにおいて、前記アルファウイルスレプリコンはウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼのプロモーターを有し、前記プロモーターは前記組み換え型ポリヌクレオチドに連結される、VLP。
【請求項5】
請求項1記載のVLPにおいて、前記組み換え型ポリヌクレオチドは、前記真核細胞において遺伝子の発現をノックダウンするアンチセンスRNAをコードする、VLP。
【請求項6】
請求項1記載のVLPにおいて、前記組み換え型ポリヌクレオチドは、短ヘアピンRNAもしくは小ヘアピンRNA(shRNA)、またはマイクロRNA(miRNA)をコードし、前記shRNA、またはmiRNAは、前記真核細胞において遺伝子の発現をノックダウンする、VLP。
【請求項7】
請求項1記載のVLPを産生する方法であって、
a.真核細胞を同時形質転換する工程であって、
i.前記アルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列を有する第1のベクターと、
ii.前記gagタンパク質をコードするラウス肉腫ウイルスのゲノム配列を有するポリヌクレオチドを有する第2のベクターと、
iii.前記融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有する第3のベクターと
によって真核細胞を同時形質転換し、前記(i)〜(iii)のベクターはアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない、前記同時形質転換する工程と、
b.各々のベクターがそのコードする産物を産生させるのに適した条件下で前記同時形質転換した細胞を培養し、それにより前記VLPを産生する工程と、
c.前記細胞から前記VLPを単離する工程と
を有し、前記細胞はアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない、方法。
【請求項8】
請求項1記載のVLPを有する薬学的組成物であって、薬剤として使用される、薬学的組成物。
【請求項9】
請求項8記載の
薬学的組成物において、前記アルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列は、
以下のベクターpDest472−VEEまたはpDest472−VEE−MCSに含まれる、
薬学的組成物。
【請求項10】
請求項1記載のVLPにおいて、前記VLPはレトロウイルスのpol遺伝子を有さず、または発現しない、VLP。
【請求項11】
請求項1記載のVLPにおいて、前記組み換え型ポリヌクレオチドは、HLA−DR1(MHC II)及びCD80をコードする配列を有する、VLP。
【請求項12】
請求項11記載のVLPにおいて、前記レプリコンはベネズエラウマ脳炎ウイルス由来であり、HLA−DR1は1つのサブゲノムプロモーターの制御下にあり、CD80は別のサブゲノムプロモーターの制御下にある、VLP。
【請求項13】
対象の疾患または障害を治療するための薬学的組成物の調製における、請求項1記載のVLPの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2012年3月26日付で出願された米国仮特許出願第61/615,687号の利益を請求し、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書において説明される発明は、複製欠損ウイルス様粒子を用い哺乳動物細胞への組み換え型ポリヌクレオチドの送達および転写に関するものである。
【背景技術】
【0003】
アルファウイルスは、ウイルスの第4群トガウイルス科に属する。アルファウイルスは、一本鎖プラス鎖RNAのゲノムを有する小型球形エンベロープウイルスである。全ゲノム長は11,000〜12,000ヌクレオチドに及び、5'末端キャップおよび3'末端ポリA鎖を有する。3つの構造タンパク質はゲノムの3分の1の3末端と同一線状のサブゲノムmRNAから翻訳されるが、4つの非構造タンパク質遺伝子(NSP遺伝子)がゲノムの3分の2の5末端にコードされる。
【0004】
アルファウイルスゲノムの中に2つのオープンリーディングフレーム(ORFs)が存在し、非構造性および構造性である。最初のものはNSP遺伝子を含み、ウイルスRNAの書換えと複製のために必要なタンパク質(nsP1〜nsP4)をコードする。2つ目のものは3つの構造タンパク質をコードする。コアヌクレオカプシドタンパク質C、およびエンベロープタンパク質P62およびE1は、ヘテロ二量体として結合する。ウイルス膜アンカー型表面糖タンパク質は、膜融合を通し受容体認識および標的細胞への侵入に関与する。
【0005】
シンドビス(およびVEEV)ウイルスは、そのゲノムが11703ヌクレオチドのプラスmRNA鎖を有するアルファウイルスである。このウイルスは、様々な脊椎動物宿主に感染する。シンドビスウイルスのゲノムは、宿主細胞の細胞質で直接翻訳される非構造(NS、レプリコン)および構造タンパク質(カプシドおよびpH依存性融合エンベロープ)をコードする。アルファウイルスはまた、アウラウイルス、ババンキウイルス、バーマフォレストウイルス、ベバルウイルス、Cabassouウイルス、チクングニアウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、エバーグレーズウイルス、Fort Morganウイルス、ゲタウイルス、ハイランドJウイルス、Kyzylagachウイルス、マヤロウイルス、Me Triウイルス、ミッデルブルフウイルス、Mosso das Pedrasウイルス、ムカンボウイルス、ヌドゥムウイルス、オニョンニョンウイルス、Pixunaウイルス、リオネグロウイルス、ロスリバーウイルス、Salmon pancreas diseaseウイルス、セムリキ森林ウイルス、南部ゾウアザラシウイルス、Tonateウイルス、Trocaraウイルス、ウナウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、およびワタロアウイルスを含む。
【0006】
アルファウイルスの宿主細胞への感染が、アポトーシスに終わる細胞毒性の結果となる。これは大部分が、宿主細胞において抗ウイルス状態を引き起こす大量のアルファウイルスのゲノムRNAの発現および宿主細胞に対する細胞変性効果(CPE)の原因となっている細胞mRNA合成または翻訳停止を持つアルファウイルス非構造タンパク質(SINのNSP2またはVEEVのNC)の直接的相互作用の両方に起因する。感染した細胞から回復したウイルス力価は大幅に減少したが、非構造タンパク質の1つ、NSP2(位置726)において点突然変異を含む天然のシンドビスウイルス変種は感染した細胞において持続した非細胞変性増殖を示した(Frolov,I.et al.,J.Virol.3845−65(May,1999))。
【0007】
アルファウイルスは、遺伝子治療研究者にとり興味深いものである。ロスリバーウイルス、シンドビスウイルス、セムリキ森林ウイルス(SFV)およびベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)のすべては、遺伝子の送達のためのベクターを開発するために用いられた。偽型ウイルスは、アルファウイルスエンベロープ糖タンパク質およびレトロウイルスのカプシドを結合させることにより形成される可能性がある。アルファウイルスエンベロープ糖タンパク質偽型レトロウイルスまたはレンチウイルスはそれらが潜在的な宿主細胞に運搬する遺伝子をインテグレートすることが可能である。偽型アルファウイルスは、アルファウイルスエンベロープタンパク質E2およびE1により認識され感染する。ウイルス遺伝子の安定したインテグレーションは、これらのベクターのレトロウイルス内部を介して行われる。
【0008】
ターゲティングの特異性が欠如しているため、遺伝子治療の分野においてアルファウイルスの使用には限界がある。しかしながら、E2の構造の非保存ループの可変抗体領域の導入を通し、特定の細胞集団が標的とされる。さらにまた、いくつかの内在性アルファウイルスタンパク質が感染においてアポトーシスの誘導に関与しているので、また、アルファウイルスカプシドが宿主細胞へのmRNAの一過性導入のみを介して行われるので、遺伝子治療の場合、全てのアルファウイルスの使用は限られた有効性しか持たない。これらの限界のどちらも、レトロウイルスまたはレンチウイルスのアルファウイルスエンベロープの偽型には及ばない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書の1態様は、アルファウイルスレプリコンを有するウイルス様粒子(VLP)であり、そこでアルファウイルスレプリコンは、組み換え型ポリヌクレオチド、レトロウイルスのgagタンパク質、融合エンベロープタンパク質を有し、VLPはアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない。アルファウイルスレプリコンはシンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、およびNSP4、およびレトロウイルスのパッケージングシグナルに由来する可能性がある。レトロウイルスのgagタンパク質は、ラウス肉腫ウイルスまたはマウス白血病ウイルスに由来する可能性がある。融合エンベロープタンパク質は、ヘマグルチニン、ラウス肉腫ウイルス(RSV)融合タンパク質、ダニ媒介性脳炎ウイルスおよびデング熱ウイルスのEタンパク質、SFVのE1タンパク質、バキュロウイルスgp64、および水疱性口内炎(インディアナ)ウイルス−G(VSV−G)タンパク質、望ましくは糖タンパク質、または断片またはその派生物、より望ましくはRNAウイルスまたはレトロウイルス、または断片またはその派生物、最も望ましくはVSV−GまたはEnvA、または変換VSV−Gから成る群から選択される。本明細書において説明されるVLPは、真核細胞、望ましくはヒト細胞と結合することが可能である可能性がある。VLPの結合は、標的細胞に特異的である可能性がある。望ましくは本明細書において説明されるVLPは、標的細胞において複製する。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるVLPは、細胞に対し細胞変性効果を持たない。VLPの組み換え型ポリヌクレオチドは、miRNA、shRNA、またはアンチセンスRNA、望ましくは細胞の遺伝子の発現をノックダウンするshRNAまたはアンチセンスRNAを有する可能性がある。VLPの組み換え型ポリヌクレオチドは、細胞により発現することが可能なタンパク質をコードするRNAを有する可能性がある。
【0010】
本明細書の別の実施形態は本明細書において説明されるVLPの産生方法であり、アルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列を有する第1のベクター、そこでアルファウイルスレプリコンは目的のポリヌクレオチドを含み、レトロウイルスのgagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有する第2のベクター、および融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有する第3のベクターで真核細胞を同時形質転換する工程、各々のベクターが、それがコードする産物の産生を生じさせる適当な条件下で同時形質転換した細胞を培養する工程、それによりVLPを産生する工程、およびVLPを細胞から単離する工程を有し、ベクターも細胞も任意のアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない。
【0011】
本明細書の別の実施形態は、アルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列を有する第1のベクターを有するキットであり、アルファウイルスレプリコンは目的のポリヌクレオチドを含み、レトロウイルスのgagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有する第2のベクター、およびVSV−Gのような融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有する第3のベクターを有するキットである。いくつかの実施例において、キットにより提供されるベクターは、アルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない。あるいは、いくつかの実施形態において、アルファウイルスレプリコン、レトロウイルスのgagタンパク質、および融合エンベロープタンパク質の1若しくはそれ以上は、同じベクターによりコードされる可能性がある。
【0012】
本明細書の別の実施形態は、細胞を本明細書において説明されるVLPで処理することを有する、真核細胞において組み換え型ポリヌクレオチドを発現する方法である。
【0013】
本明細書の別の実施形態は対象に本明細書において説明される組み換え型ポリヌクレオチドを送達する方法であり、本明細書において説明されるVLPを前述の対象に投与する工程を有する。
【0014】
本明細書の別の実施形態は対象における病気または障害を治療または予防する方法であり、本明細書において説明されるVLPを対象に投与する工程を有する。好ましくは、目的の遺伝子の発現は、前述の対象により内在性遺伝子の不足した発現を補う。
【0015】
本明細書の別の実施形態は、本明細書において説明されるVLPを有する医薬品組成物である。
【0016】
本明細書の別の実施形態は、細胞を本明細書において説明されるVLPで処理することにより産生される真核細胞である。
【0017】
このようなVLPSを産生するために、いくつかのコンポーネントは、インビトロでの産生のために細胞株にこれらのコンポーネントをコードする1若しくはそれ以上のベクターをトランスフェクションまたはヌクレオフェクションすることにより産生される可能性がある。いくつかの実施形態において、これらのコンポーネントは、結果として生じるVLPが複製能を有する可能性を下げるために、別々のベクターによりコードされる。例えば、1つのベクターがVLPによりパッケージングされるようにアルファウイルスベースのRNAポリヌクレオチドのような遺伝物質をコードし、別のベクターがgagタンパク質のようなVLPの構造タンパク質をコードし、さらに別のベクターが標的細胞の膜にVLPの融合を促進するためにVSV−Gのような融合タンパク質をコードするマルチベクターシステムが用いられる可能性がある。アルファウイルスベースのRNAポリヌクレオチドは、任意のアルファウイルス由来であることが可能である。いくつかの実施形態において、RNAポリヌクレオチドはシンドビスウイルスに由来し、シンドビスウイルス非構造タンパク質をコードする。いくつかの実施形態において、RNAポリヌクレオチドはベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)に由来し、VEEV非構造タンパク質をコードする。しかしながら、他のアルファウイルス非構造タンパク質は、本明細書において説明されるRNAコンストラクトにとって十分である可能性がある。適当なアルファウイルスは、アウラウイルス、ババンキウイルス、バーマフォレストウイルス、ベバルウイルス、Cabassouウイルス、チクングニアウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、エバーグレーズウイルス、Fort Morganウイルス、ゲタウイルス、ハイランドJウイルス、Kyzylagachウイルス、マヤロウイルス、Me Triウイルス、ミッデルブルフウイルス、Mosso das Pedrasウイルス、ムカンボウイルス、ヌドゥムウイルス、オニョンニョンウイルス、Pixunaウイルス、リオネグロウイルス、ロスリバーウイルス、Salmon pancreas diseaseウイルス、セムリキ森林ウイルス、南部ゾウアザラシウイルス、Tonateウイルス、Trocaraウイルス、ウナウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、およびワタロアウイルスを含む。
【0018】
また、VLPsを産生するために説明されるベクターを有する細胞は、本明細書において説明される。これらの細胞は、ベクターのポリヌクレオチドを転写または発現することにより本明細書において説明されるVLPsを産生するのに用いられる可能性がある。例えば、目的の遺伝子またはポリヌクレオチドおよびパッケージングシグナルを有するアルファウイルスRNAコンストラクトをコードするポリヌクレオチド配列を有するベクター、レトロウイルスのgagタンパク質をコードするベクター、およびウイルス融合タンパク質をコードするベクターをトランスフェクトした哺乳動物細胞は、VLPの中に包まれた1または2コピーのコードされたアルファウイルスRNAコンストラクトで、その表面上に発現したウイルス融合タンパク質を有するVLPを産生することが可能であった。さらにまた、これらのベクターのいずれもアルファウイルス構造タンパク質をコードしないので、伝染性ウイルスを作り出す可能性はアルファウイルス構造タンパク質を含むシステムと比較して大幅に減少する。
【0019】
ベクターおよび細胞を用い産生させたVLPsはまた、本明細書において説明される。本明細書において説明されるVLPsは、4つの一般的な特徴を有し、それらはアルファウイルスレプリコンをコードする1つまたは2つのRNA分子、および任意に目的のタンパク質を有し、それらはレトロウイルスのgagタンパク質、または、いくつかの実施形態において、gag融合タンパク質を有するウイルスコアを有し、それらは細胞で融合を促進するために表面タンパク質を有し、それらはアルファウイルス構造タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含まない。
【0020】
本明細書において説明されるVLPsは様々な方法で産生される可能性があり、そのことは提供される開示に基づき当業者にとって明らかである。これらの様々な方法の共通性は、必要なタンパク質(gagおよび融合タンパク質)を発現し、アルファウイルスベースのRNAレプリコンを産生することが可能な細胞における説明されるベクターの発現である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本明細書において例示される3つのベクターの配列を図示する。
図1Aは、プラスミドpCMV−Sin Rep−目的のタンパク質−2(POI−2)を示し、それはシンドビスウイルスベースのレプリコンである。
図1Bは、プラスミドpGAG−目的のタンパク質−1(POI−1)を示し、それはレトロウイルスのgagタンパク質をコードする。
図1Cは、プラスミドpEnvelopeを示し、それはVSV−Gのようなウイルス融合タンパク質をコードする。
【
図2】
図2は、
図1Aにおいて示されるプラスミドに相当する、本明細書に準じるベクターの例を図式的に示す。ベクターのDNAシークエンスは配列表において提供され、本明細書に付加される。
【
図3】
図3は、本明細書において説明される形質導入するVLPsを産生する方法を図式的に示す。
【
図4】
図4は、3つの別々のVLP形質導入実験の結果を示す。
図4Aは、3つ全てのプラスミドでトランスフェクションしたベビーハムスター腎臓(BHK)−21細胞から回収した上清より得られるVLPsにパッケージングされるGFPを発現しているシンドビスウイルスレプリコンで形質導入した細胞を示し、
図4Bは、エンベロープタンパク質を欠きpCMV−Sin Rep−POI−2およびpGAG−POI−1プラスミドのみでヌクレオフェクトしたBHK−21細胞から回収した細胞上清でインキュベートした細胞におけるGFP発現の欠損を示す。
図4Cは、構築したVLPsがヒト細胞を形質導入することが可能であることを証明するヒト胚腎臓(HEK293T)細胞の形質導入を示す。
【
図5】
図5は、本明細書において説明されるVLPsを1時間(A)、2日(B)、4日(C)、および8日(D)の間4℃で保存後、細胞をうまく形質導入することが可能であることを示す。
【
図6】
図6は、ガウシアルシフェラーゼ遺伝子を発現することが可能なVEEVレプリコンを有するVLPsで形質導入される細胞でのガウシアルシフェラーゼの発現レベルを示す(
図6A、条件4)。
図6Aの条件1、2、および3は、外来性遺伝子を持たないVEEVレプリコン(条件1)、またはGFPをコードする遺伝子(条件2および3)で形質導入した細胞でのガウシアルシフェラーゼの発現を示す。
図6Bは、形質導入後、最初の4時間の間にルシフェラーゼタンパク質の発現動態の実例を提供する。
【
図7】
図7は、creリコンビナーゼ遺伝子でVEEVレプリコンを有するVLPでの形質導入を通してcreリコンビナーゼを細胞に送達することにより細胞で遺伝子発現を変えるのに用いられることが可能であるcre/loxシステムによる遺伝的プロセスを図示する(
図7A)。creリコンビナーゼの存在下においてGFPを発現し、creリコンビナーゼ存在下においてRFPを発現するよう設計された細胞株の、creリコンビナーゼを発現することが可能なレプリコンを運搬するVLPでの形質導入の前および(5、6、および7日)後の遺伝子発現プロファイルを示す。
図7Bは、機能的なcreリコンビナーゼ(赤色細胞)のcreリコンビナーゼ非存在下においてGFPを発現するよう設計した細胞への送達の結果を示す。
【
図8】
図8は、GFPを発現することが可能なシンドビスウイルスまたはVEEVベースのレプリコンを有するVLPsでBHK−21細胞、293Tの細胞、またはNIH3T3細胞の形質導入した後のGFPの発現を示す。すべてのサンプルの24および48時間の時点を示す。
【
図9】
図9は、VLPsへのノンコーディングRNAの機能的なパッケージングを図示する。細胞は、VEE−rep−GFP(GFPをコードする)(
図9A)、VEE−Rep miGFP(GFPのマイクロRNAをコードする)(
図9B)、VEERep−GFPおよびVEERep miGFP(同時形質導入)(
図9C)、VEERep−GFPおよびVEERep miGFP(GFP形質導入の4時間前に生じたmiRNA形質導入)(
図9D)、VEE−rep−Cre(miRNAの特異性を示すためのスクランブルmiRNAの代わりに使用した)(
図9E)、VEE−Rep−GFPおよびVEE−Rep−Cre(同時形質導入)(
図9F)、またはVEERep−Cre(VEE−rep−GFPを含むVLPsでの形質導入の4時間前の細胞のインキュベーション)(
図9G)を含むVLPsで形質導入した。
【
図10】
図10は、発現が同じ細胞において生じることが可能である(HLA−DR1またはCD80をコードする)2つの異なる遺伝子を有するアルファウイルスレプリコンの略図を示す(
図10A)。
図10Aに示すレプリコンを有するVLPで形質導入後、両方のタンパク質を発現する細胞のイメージは、
図10Bにおいて提供され、HLA−DR1発現はFITC(緑色)で免疫特異的な標識を用い可視化され、CD80はフィコエリトリン(赤色)で免疫特異的な標識を用い視覚化され、結合したイメージはまた、同じ細胞における共発現を図示するため示される。
【
図11】
図11は、pDest472−VEE−MCSの略図を提供する。
【
図12】
図12は、pDest472−VEEの略図を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
標的細胞における導入遺伝子発現のための様々なアルファウイルスベースの発現ベクターが報告された(Xiong C.,et al.,1989,Science1188−91およびBredenbeek P.et al.,1993,J.Virol.6439−46)。安全性考察のため、これらの発現システムは、通常2つのプラスミドを有する。第2のプラスミドはウイルス構造遺伝子をコードするが、1つのプラスミドはウイルスレプリコン(すなわち、非構造タンパク質)のコーディング配列および内在性プロモーターおよび導入遺伝子のコーディング領域を含む。これらのプラスミドはインビトロでmRNAを生成するのに用いられ、その後球状感染性ウイルス粒子を生成するため宿主細胞にレクトロポレートした。その後、これらのウイルス粒子を導入遺伝子発現のため標的細胞に感染させるために用いる。非構造および構造ウイルスエレメントをコードするこれらのシークエンスエレメントとの間の組み換えは、生体内で有意な細胞変性効果をもたらす能力を有する複製可能なアルファウイルス粒子を産生することが可能であるので、しかしながら、これらの粒子は安全性の懸念を生じさせる。
【0023】
可能性のあるこの問題の解決策は、それが自己複製し、何ら核が関与しなくても目的の遺伝子を発現することが可能である哺乳動物細胞の細胞質にアルファウイルスレプリコンを送達するために関連のないVLPsを用いることである。これらのVLPsは、3つのベクターを用い産生されることが可能である。第1のベクターは、哺乳類プロモーター(例えばCMV)の制御下のアルファウイルスレプリコンのコーディング配列、レトロウイルス特異的RNAパッケージシグナル、および目的の遺伝子またはポリヌクレオチドを有する。遺伝子は、治療または研究用途を持つタンパク質、またはshRNAまたは他の制御核酸を発現する可能性がある。第2のベクターは、レトロウイルスgagを有する。第3のベクターは、標的細胞の感染のための適当なエンベロープ糖タンパク質を提供する。
【0024】
適切なパッケージング細胞株への同時トランスフェクションでは、第1のベクターに存在する細胞プロモーターから転写されるRNA分子は、第2のベクターから産生されるVLPsにパッケージングされる。これらのVLPsは、アルファウイルスベースのレプリコンをVLPsに存在するエンベロープ糖タンパク質に基づき標的細胞に送達することが可能である。細胞内に入ると、宿主翻訳機構は導入されたアルファウイルスRNAを翻訳し、アルファウイルス複製タンパク質を産生し、それは順にRNAを増幅し、目的の遺伝子またはポリヌクレオチドを発現する。上述したような変異体レプリコンは、宿主細胞への影響を最小限に抑えて、発現の持続時間を大幅に延長することが可能である。さらに、アルファウイルス構造要素の遺伝子をコードするDNAは標的細胞において存在しないため提案されたシステムの安全性は大幅に強化される。
【0025】
VLPsに関する組成物および説明されるVLPsを製作し使用する方法は、本明細書において説明される。説明される組成物はVLPsを含み、ベクターおよび細胞を説明されるVLPsを産生するため使用した。本明細書において説明される関連した方法は、VLPsを産生する方法、VLPsを用い細胞を形質導入する方法、および本明細書において説明されるVLPsを用い標的細胞における目的のタンパク質またはポリヌクレオチドを産生する方法に関するものである。ウイルス感染の危険性のない標的細胞において目的のタンパク質またはポリヌクレオチドの発現を可能にさせるアルファウイルスベースのレプリコンはまた説明される。
【0026】
定義
用語「1つ」、「a」、または「an」がこの開示において用いられる場合、特に明記しない限り、それらは「少なくとも1」または「1若しくはそれ以上」を意味する。
【0027】
本明細において用いられる「融合タンパク質」という用語は、受容細胞の膜にVLPのエンベロープ由来の細胞膜の融合を誘導することが可能なタンパク質を指すように意図されている。
【0028】
「発現する」および「産生する」という用語は、同義的に本明細書において用いられ、遺伝子産物の生合成を指す。これらの用語は、RNAへの遺伝子の発現を包含する。これらの用語はまた、1若しくはそれ以上のポリペプチドへのRNAの翻訳を包含し、さらにすべての天然に産生する転写後および翻訳後の修飾を含む。抗体またはその抗原結合性フラグメントの発現または産生は、細胞の細胞質内または細胞培養の増殖培地のような細胞外環境中で起こる可能性がある。
【0029】
同意語として「核酸分子」、「ヌクレオチド」、または「核酸」を指す「ポリヌクレオチド」は任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドを指し、それは非修飾RNAまたはDNAまたは修飾RNAまたはDNAである可能性がある。「ポリヌクレオチド」は、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、および一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖または、より一般的には、二本鎖または一本鎖および二本鎖領域の混合物である可能性があるDNAおよびRNAを有する混成分子を含むが、これに限定されるものではない。これに加え、「ポリヌクレオチド」は、RNAまたはDNAまたはRNAおよびDNAの両方を有する三本鎖領域を指す。ポリヌクレオチドという用語はまた、1若しくはそれ以上の修飾塩基を有するDNAまたはRNAおよび安定性または他の理由のため修飾した骨格を持つDNAまたはRNAを含む。「修飾」塩基は、例えば、イノシンのようなトリチル化塩基および異常塩基を含む。様々な修飾は、DNAおよびRNAになされる可能性があり、このように「ポリヌクレオチド」は、ウイルスおよび細胞に特有のDNAおよびRNAの化学形態だけでなく、典型的に天然に認められるような、化学的に、酵素的に、または代謝的に修飾されたポリヌクレオチドの形態を含む。「ポリヌクレオチド」はまた、しばしばオリゴヌクレオチドと呼ばれる比較的短い核酸鎖を含む。
【0030】
本明細において用いられる「レプリコン」は、そのシークエンスの複製を促進するのに必要な遺伝因子を有するリヌクレオチドを指し、また、翻訳を成し遂げることが可能である。
【0031】
本明細において用いられる「ウイルス様粒子」(VLP)は、ウイルス粒子に類似している構造を指す。好ましい実施形態において、VLPは、粒子の表面に提示される少なくとも1つの融合タンパク質を有する。本発明に基づくウイルス様粒子は、ウイルスゲノムの複製コンポーネントの全てまたは一部が欠損している。一般的に、本発明に基づくウイルス様粒子は、ウイルス様粒子のタンパク質をコードする遺伝情報を運搬しない。
【0032】
ベクター
アルファウイルス構造タンパク質をコードしないアルファウイルスベースのレプリコンを運搬するVLPsを産生するのに用いられるベクターは、本明細書において説明される。このようなVLPSを産生するために、いくつかのコンポーネントは、インビトロでの産生のために細胞株にこれらのコンポーネントをコードする1若しくはそれ以上のベクターをトランスフェクションまたはヌクレオフェクションすることにより産生される可能性がある。いくつかの実施形態において、これらのコンポーネントは、結果として生じるVLPが複製能を有する可能性を下げるために、別々のベクターによりコードされる。例えば、1つのベクターがVLPによりパッケージングされるようにシンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質をコードするRNAポリヌクレオチドのような遺伝物質をコードし、別のベクターがgagタンパク質のようなVLPの構造タンパク質をコードし、さらに別のベクターが標的細胞の膜にVLPの融合を促進するためにVSV−Gのような融合タンパク質をコードするマルチベクターシステムが用いられる可能性がある。
【0033】
選択可能または誘導可能なプラスミドのような宿主細胞によりパッケージされる遺伝物質をコードするベクターは様々な形をとることが可能であるが、いくつかの共通の特徴を有する。例えば、本明細書において説明されるRNAアルファウイルスベースのレプリコンをコードするベクターは、プロモーター配列、レトロウイルスのパッケージングシグナル配列、翻訳開始配列、非構造アルファウイルスタンパク質、目的の遺伝子またはポリヌクレオチドを挿入するためのクローニングサイト、挿入された目的の遺伝子またはポリヌクレオチド、3'末端の非翻訳領域、およびポリアデノシン鎖セグメントを含む可能性がある。
【0034】
いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、ベクターのセグメントが宿主細胞により転写されるのを可能にさせるプロモーター要素を含む。いくつかの実施形態において、ベクター配列は、VLPにパッケージングされるRNAに転写される可能性がある。説明されるベクターの大部分の実施形態において、プロモーター配列は、ベクター中に含まれる翻訳可能な要素の全ての上流に位置する(例えば、サイトメガロウイルスプロモーター「pCMV」の位置を図示している
図1(a)を参照)。本明細書において説明されるいくつかの実施形態において、プロモーター配列はサイトメガロウイルス(CMV)またはシミアンウイルス40(SV40)のようなウイルスに由来する。多数の他のプロモーター配列は当業者には周知であり、本明細書において説明されるベクターでのそれらの使用は提供される説明に基づき明らかである。
【0035】
いくつかの実施形態において、宿主細胞によりパッケージングされる遺伝物質をコードする説明されるベクターは、ベクターから転写された1または2コピーのRNA配列が、宿主細胞で形成されるVLP粒子にパッケージされるのを可能にさせるためにレトロウイルスのパッケージングシグナル配列(別名プサイ(Ψ)因子)をコードするポリヌクレオチド配列を含むことが可能である。全てではないが、ほとんどのレトロウイルスはこの天然のパッケージングシークエンスを有し、従って、これらのシークエンスが説明されるベクターへ組み込まれることは当業者にとってすぐに明らかである。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるベクターは、ラウス肉腫ウイルス、モロニーマウス白血病ウイルス、サル免疫不全ウイルス(SIV)、HIV、ヒトTリンパ球向性ウイルス、などに由来するレトロウイルスのパッケージング配列をコードするポリヌクレオチド配列を含む。特定の実施形態において、レトロウイルスのパッケージング配列は、ラウス肉腫ウイルスに由来する。あるいは、レトロウイルスのパッケージング配列は、マウス白血病ウイルスに由来する。
【0036】
本明細書において説明される宿主細胞によりパッケージングされる遺伝物質をコードするベクターの別の態様は、翻訳開始配列であり、宿主細胞において翻訳されるベクターによりRNA配列がコードされるのを可能にする。いくつかの実施形態において、説明される翻訳開始配列は、アルファウイルスベースの非構造タンパク質の発現を可能にさせることが可能である可能性があり、それが宿主細胞に送達されると、それは説明されるVLPsにより運搬されるRNA配列を複製することが可能である。いくつかの実施形態において、説明される翻訳開始配列は、目的の遺伝子の発現を可能にさせることが可能である可能性がある。いくつかの実施形態において、翻訳開始配列は、目的の遺伝子が宿主細胞翻訳複合体により翻訳されることを可能にさせる可能性がある。いくつかの実施形態において、本明細書において説明される翻訳開始配列は、シンドビスウイルスまたはVEEVのようなアルファウイルスに由来する可能性がある。他の実施形態において、翻訳開始配列は、哺乳類の翻訳複合体によりRNA配列の翻訳を開始することが可能である翻訳開始配列を有することが知られているウイルス遺伝子のような他の遺伝子に由来する可能性がある。あるいは、翻訳開始配列は、説明されるアルファウイルスレプリコンに挿入される目的の遺伝子の天然の翻訳開始配列のような他の遺伝子に由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、本明細書において説明される翻訳開始配列は、パッケージングされたRNA分子の中に複数個所存在する可能性があり、このように説明されるベクターにより1若しくはそれ以上の回数、コードされる可能性がある。例えば、パッケージRNA分子によりコードされる目的の遺伝子とは別に説明されるシンドビスまたはVEEV非構造タンパク質を翻訳することが望ましい可能性がある。このような例においては、非構造タンパク質をコードするポリヌクレオチドおよび目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチドは両方、ベクターおよびパッケージングされたRNAにおいて、それらの配置の5'末端に位置する別々の翻訳開始配列を有する。この説明に基づいて、当業者は、哺乳動物細胞でRNAの翻訳を促進させることが可能な様々な翻訳開始配列が本明細書において説明される記載したVLPパッケージングRNAに包含される可能性があることを理解するであろう。
【0037】
宿主細胞によりパッケージングされるための遺伝物質をコードするベクターはまた、シンドビスウイルスまたはVEEV由来の非構造タンパク質のような非構造アルファウイルスタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。例えば、いくつかの実施形態において、説明されるベクターは1若しくはそれ以上のシンドビスウイルス非構造タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、1若しくはそれ以上のVEEV非構造タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP2をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP3をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP4をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、およびNSP4をコードするポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、アルファウイルス非構造タンパク質をコードする説明されるベクターのポリヌクレオチドは、シンドビスウイルスまたはVEEVのそれのようなアルファウイルスゲノムの対応するゲノム配列に由来する。いくつかの実施形態において、非構造タンパク質配列が存在するよりむしろ、構造タンパク質が同一または異なるアルファウイルス由来であるか否かにかかわらず、アルファウイルス非構造タンパク質をコードするポリヌクレオチドはアルファウイルス構造タンパク質をコードする任意のポリヌクレオチドを欠く。
【0038】
宿主細胞によりパッケージングされるための遺伝物質を取り込むために本明細書において説明されるベクターはまた、ベクターによりコードされる遺伝物質を運搬するVLPにより形質導入される宿主細胞において発現される可能性のある目的のポリヌクレオチドを含む可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるベクターはVLPにパッケージングされるRNAポリヌクレオチド配列をコードする可能性があり、その後、それは細胞のVLP介在性の形質導入により宿主細胞に送達されることが可能である。RNAポリヌクレオチド配列が標的細胞に送達されると、RNAによりコードされる目的のポリヌクレオチドは目的のタンパク質の発現を提供する可能性がある。したがって、本明細書において説明されるベクターは、標的細胞内に入ると目的の遺伝子を発現することが可能なVLPへのパッケージングのためのRNAをコードするよう設計される。したがって、いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、目的のポリヌクレオチド配列を含む。説明されるベクターのいくつかの実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、目的のタンパク質をコードする可能性がある。例えば、目的のポリヌクレオチド配列は、いくつかの実施形態においてGFPをコードする可能性があり、標的細胞のウイルス形質導入の検出可能なマーカーの役目を果たす可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的細胞の内在性タンパク質の機能的なバージョンをコードする可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的対象の内在性タンパク質の機能的なバージョンをコードする可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的細胞にとって異質であるタンパク質をコードする可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的対象にとって異質であるタンパク質をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的細胞に治療効果を有することが可能なタンパク質をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的対象に治療効果を有することが可能なタンパク質をコードする可能性がある。他の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、RNA干渉分子として働き、宿主細胞で内在性遺伝子発現を制御する働きをする可能性がある。例えば、いくつかの実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、RNA干渉を開始するためのRNAヘアピンループの形成を提供する配列を有する可能性がある。これに加えて、目的のポリヌクレオチドは、パッケージングされたRNA分子によりコードされるアルファウイルス非構造タンパク質により形成されるRNA依存性RNAポリメラーゼ複合体により転写されることが可能であるRNAのプラスまたはマイナス鎖である可能性がある。このRNA依存性RNAポリメラーゼはプラス鎖およびマイナス鎖方向においてRNAを転写ことが可能であるため、miRNAまたはshRNAのようなRNA干渉する配列はパッケージングされたRNAレプリコンに挿入される可能性があり、干渉するポリヌクレオチドをどちらの方向にでもコードするよう設計されることが可能である。それが対象において選択したタンパク質の発現を可能にさせることが可能であるため、当業者は、説明される形質導入システムのこの態様の治療的な特徴を正当に評価するであろう。説明されるベクターのこの態様に基づいて、目的のポリヌクレオチド配列の挿入を容易にするために、1若しくはそれ以上の制限酵素サイトを有するクローニングサイトはまた、ベクターに含まれる可能性がある。
【0039】
本明細書において説明されるVLPsの産生に有用な別のベクターは、ウイルス構造タンパク質をコードするベクターである。そのような種類のタンパク質の1つは、レトロウイルスの群特異抗原(gag)タンパク質である。gagタンパク質はレトロウイルスのコア構造タンパク質であり、いくつかの例で、真核細胞で発現する場合、エンベロープを有するウイルスコアを形成することが可能である。それらは粒子の基本的な構造面を形成することが可能であり、レトロウイルスのパッケージングシグナル配列と関連したRNAをパッケージングを可能にさせることが可能であるので、この特性はgagタンパク質を特にVLPsの産生に有用なものにする。したがって、レトロウイルスのgagタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクターは、本明細書において説明される。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、レトロウイルスgagタンパク質をコードするポリヌクレオチドおよびgag遺伝子配列が宿主細胞RNAポリメラーゼによりmRNAに転写を可能にさせるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む。1実施形態において、プロモーターポリヌクレオチド配列は、SV40またはCMVのようなウイルスに由来する。いくつかの実施形態において、ベクターはさらに、目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。従来の当業者は、任意のレトロウイルス由来のgagタンパク質のポリヌクレオチド配列がベクターおよび本明細書において説明されるVLPsを産生するのに用いられる可能性があることを理解するであろう。いくつかの実施形態において、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、ラウス肉腫ウイルスに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、マウス白血病ウイルスに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、SIVに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、ヒトTリンパ球向性ウイルスに由来する可能性がある。
【0040】
本明細書において説明されるVLPsの産生に有用な別のベクターは、VLPエンベロープと宿主細胞との間で融合を仲介するタンパク質をコードするベクターである。この目的の場合の適当なタンパク質の種類はウイルス融合タンパク質であり、それはエンベロープウイルスをその膜と宿主細胞のそれとを融合させることにより細胞のウイルス感染を促進する。ウイルス融合タンパク質の多くはまた、選択した細胞型のターゲティングを可能にさせる可能性のある細胞受容体タンパク質であることが知られており、またはそれが疑われており、または、インフルエンザウイルスのためのシアル酸のような、より遍在する受容体の場合には、より全般的なターゲティングが要求される可能性がある。いくつかの例において、ウイルス融合タンパク質は、ウイルス付着タンパク質、細胞受容体のリガンド、細胞リガンドの受容体、または付属タンパク質とともに連動して働き、従って、このようなタンパク質はまた、説明されるベクターによりコードされる可能性があり、加えて、また、ウイルス融合タンパク質をコードするベクターによりコードされる可能性がある。あるいは、いくつかの実施形態において、望ましい細胞型にVLPのターゲティングを促進、または命令する、別のウイルスのウイルス付着タンパク質、細胞受容体のリガンド、細胞リガンドの受容体、または付属タンパク質と共に1つのウイルス由来のウイルス融合タンパク質は、説明されるベクターによりコードされる可能性がある。いくつかの実施形態において、ウイルス融合タンパク質、ウイルス付着タンパク質、細胞受容体のリガンド、細胞リガンドの受容体、または付属タンパク質は1型膜タンパク質であり、細胞表面に存在する場合、それはタンパク質の細胞外領域を細胞外に配向させる。これはまた、融合タンパク質が、パッケージング細胞からのVLPの出芽後、正しい位置に配向させることを可能にさせる。細胞におけるそのようなタンパク質の発現は一般的にタンパク質で被覆されている細胞表面をもたらし、そのため、細胞膜の任意の部分からのVLPの出芽はその表面でVLPにある程度のタンパク質を提供する。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、ウイルス融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドおよび融合タンパク質遺伝子配列が宿主細胞RNAポリメラーゼによりmRNAに翻訳されるのを可能にさせるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む。1実施形態において、プロモーターポリヌクレオチド配列は、SV40またはCMVのようなウイルスに由来する。いくつかの実施形態において、説明されるベクターは、ウイルス付着タンパク質をコードするポリヌクレオチドおよび付着タンパク質遺伝子配列が宿主細胞RNAポリメラーゼによりmRNAに翻訳されるのを可能にさせるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む。1実施形態において、プロモーターポリヌクレオチド配列は、SV40またはCMVのようなウイルスに由来する。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるベクターは、水疱性口内炎ウイルスGタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるベクターは、インフルエンザヘマグルチニンタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるベクターは、インフルエンザノイラミニダーゼタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるベクターは、呼吸器合胞体ウイルス融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるベクターは、ロタウイルスVP7タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。その他のそのような融合タンパク質は、望ましい親和性または関連するウイルスの細胞標的に基づく当業者にとって明らかである。
【0041】
説明されるベクターを発現している細胞
説明されるベクターを有するVLPsを産生するための細胞は、本明細書において提供される。これらの細胞は、ベクターのポリヌクレオチドを転写または発現することにより本明細書において説明されるVLPsを産生するのに用いられる可能性がある。例えば、目的の遺伝子またはポリヌクレオチドおよびパッケージングシグナルを有するアルファウイルスRNAコンストラクトをコードするポリヌクレオチド配列を有するベクター、レトロウイルスのgagタンパク質をコードするベクター、およびウイルス融合タンパク質をコードするベクターをトランスフェクトした哺乳動物細胞は、VLPの中に包まれた1または2コピーのコードされたアルファウイルスRNAコンストラクトで、その表面上に発現したウイルス融合タンパク質を有するVLPを産生することが可能であった。さらにまた、これらのベクターの何れもアルファウイルス構造タンパク質をコードしないので、伝染性ウイルスを作り出す可能性はアルファウイルス構造タンパク質を含むシステムと比較して大幅に減少する。
【0042】
説明される細胞は、翻訳することが可能である任意の真核細胞である可能性があり、(gagおよび融合タンパク質の場合のような)必要に応じ、説明されるベクターのポリヌクレオチドを転写する。多くの実施形態において、細胞はおそらく哺乳動物細胞である。例えば、マウス、ハムスター(CHOまたはBHK−21)、またはラット細胞のような齧歯動物の細胞は、説明されるベクターを発現させるのに用いられることが可能であり、メイディンダービーイヌ腎臓細胞のようなイヌ細胞は、説明されるベクターを発現するのに用いることが可能であり、ベロ細胞のような霊長類細胞は、説明されるベクターを発現するのに用いることが可能であり、HEK293T細胞(ヒト腎臓)、Hep−2細胞(ヒト気道)、Caco−2(腸)、HeLa(上皮)、および当技術分野で既知であるその他のそのような細胞株のようなヒト細胞は、説明されるベクターを発現するのに用いることが可能であった。いくつかの実施形態において、説明される細胞は、当技術分野で既知である標準的なトランスフェクションおよび選択方法を用いてトランスフェクトし、選択することが可能であり、説明されるベクターの1若しくはそれ以上を安定して有する。
【0043】
いくつかの実施形態において、本明細書において説明される細胞株は、アルファウイルスレプリコンが目的のタンパク質をコードするアルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列を有するベクター、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有するベクター、および異種融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有するベクターを含み、ベクターも細胞もアルファウイルス構造タンパク質をコードする遺伝子を含まない。いくつかの実施形態において、アルファウイルスレプリコンは、シンドビスウイルスまたはVEEVに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、アルファウイルスレプリコンは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、NSP4、およびレトロウイルスのパッケージングシグナルをコードするポリヌクレオチド配列を有する可能性がある。いくつかの実施形態において、レトロウイルスのパッケージングシグナルは、ラウス肉腫ウイルスまたはマウス白血病ウイルスに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、ラウス肉腫ウイルスに由来する。いくつかの実施形態において、異種融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、VSV−Gをコードする。
【0044】
ウイルス様粒子
ベクターおよび細胞を用い産生させたVLPsはまた、本明細書において説明される。本明細書において説明されるVLPsは、4つの一般的な特徴を有し、それらはアルファウイルスレプリコンをコードする1つまたは2つのRNA分子、および任意に目的のタンパク質を有し、それらはレトロウイルスのgagタンパク質、または、いくつかの実施形態において、gag融合タンパク質を有するウイルスコアを有し、それらは細胞で融合を促進するために表面タンパク質を有し、それらはアルファウイルス構造タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含まない。
【0045】
本明細書において説明されるVLPsは、その中の目的のタンパク質を発現するために細胞を形質導入するのに有用である。したがって、説明されるVLPsは、目的のタンパク質をコードすることが可能な1つまたは2つのアルファウイルスベースのRNAポリヌクレオチドを包含する可能性がある。RNA配列の翻訳を促進するために、本明細書において解説されるように、説明されるパッケージングされたRNAのいくつかの実施形態は翻訳開始配列を含む可能性がある。いくつかの実施形態において、VLPに取り込まれるRNA配列は、形成されるVLPにRNAの包含を促進するレトロウイルスのパッケージング配列を含む。いくつかの実施形態において、レトロウイルスのパッケージング配列は、ラウス肉腫ウイルス、モロニーマウス白血病ウイルス、サル免疫不全ウイルス(SIV)、HIV、ヒトTリンパ球向性ウイルスなどに由来する。特定の実施形態において、レトロウイルスのパッケージング配列は、ラウス肉腫ウイルスに由来する。あるいは、レトロウイルスのパッケージング配列は、マウス白血病ウイルスに由来する可能性がある。これに加えて、VLPに含まれるRNA配列は、非構造アルファウイルスタンパク質をコードすることが可能である可能性がある。例えば、いくつかの実施形態において、パッケージングされたRNAは、1若しくはそれ以上のシンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、パッケージングされたRNAは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、パッケージングされたRNAは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP2をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、パッケージングされたRNAは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP3をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、パッケージングされたRNAは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP4をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、パッケージングされたRNAは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、およびNSP4をコードする可能性がある。パッケージングされたRNAはまた、目的のタンパク質のポリヌクレオチド配列を含む可能性がある。例えば、目的のポリヌクレオチド配列は、いくつかの実施形態においてGFPをコードする可能性があり、標的細胞のウイルス形質導入の検出可能なマーカーの役割を果たす可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的細胞の内在性タンパク質の機能的なバージョンをコードする可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的対象の内在性タンパク質の機能的なバージョンをコードする可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的細胞にとって異質であるタンパク質をコードする可能性がある。別の実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的対象にとって異質であるタンパク質をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的細胞に治療効果を有することが可能なであるタンパク質をコードする可能性がある。いくつかの実施形態において、目的のポリヌクレオチド配列は、標的対象に治療効果を有することが可能であるタンパク質をコードする可能性がある。それらが細胞または対象において選択したタンパク質の発現を可能にさせることが可能であるため、当業者は、説明されるVLPsのこの態様の治療的な特徴を正当に評価するであろう。
【0046】
説明されるVLPsはまた、ウイルスコア構造を粒子に提供するために、ウイルスgagタンパク質を有する可能性がある。真核細胞で発現される場合、gagタンパク質はレトロウイルスのコア構造タンパク質であり、いくつかの実施形態において、エンベロープを有するウイルスコアを形成することが可能である。それらが粒子の基本的な構造面を形成することが可能であり、レトロウイルスのパッケージングシグナル配列と関連したRNAをパッケージングすることを可能にさせることが可能であるので、この特性はgagタンパク質を特にVLPsの産生に有用なものにする。従来の当業者は、任意のレトロウイルス由来のgagタンパク質は、本明細書において説明されるベクターおよびVLPsを産生するのに用いられる可能性があるものと理解するであろう。いくつかの実施形態において、gagタンパク質は、ラウス肉腫ウイルスに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、gagタンパク質は、マウス白血病ウイルスに由来する可能性がある。他の実施形態において、gagタンパク質は、SIV、HIV、ヒトTリンパ球向性ウイルス、または類似したレトロウイルスに由来する可能性がある。
【0047】
本明細書において説明されるVLPsの別のコンポーネントは、VLPエンベロープと宿主細胞との間で融合を仲介するタンパク質である。この目的の場合の適当なタンパク質の種類はウイルス融合タンパク質であり、それはエンベロープウイルスをその膜と宿主細胞のそれとを融合させることにより細胞のウイルス感染を促進する。ウイルス融合タンパク質の多くはまた、選択した細胞型のターゲティングを可能にさせる可能性のある細胞受容体タンパク質であることが分かっていたか、疑わしかった、または、インフルエンザウイルスのためのシアル酸のような、より遍在する受容体の場合には、より全般的なターゲティングが達成される可能性がある。いくつかの例において、ウイルス融合タンパク質は、ウイルス付着タンパク質、細胞受容体のリガンド、細胞リガンドの受容体、または付属タンパク質とともに連動して働く可能性があり、従って、このようなタンパク質はまた、ウイルス融合タンパク質に加えてVLP表面に存在する可能性がある。あるいは、いくつかの実施形態において、説明されるVLPsは、望ましい細胞型にVLPのターゲティングを促進、または命令する、1つのウイルス由来のウイルス融合タンパク質および別のウイルスのウイルス付着タンパク質、細胞受容体のリガンド、細胞リガンドの受容体、または付属タンパク質を有する可能性がある。同様に、これは選択した様々な細胞型に融合を促進する可能性があるため、説明されるVLPsはVLPエンベロープにおいて1以上の融合タンパク質を有するよう産生される可能性がある。いくつかの実施形態において、VLP表面タンパク質は1型膜タンパク質であり、細胞表面に存在する場合、それはタンパク質の細胞外領域を細胞外に配向させることを可能にさせる。これはまた、融合タンパク質が、パッケージング細胞からのVLPの出芽後、正しい位置に配向させることを可能にさせる。細胞におけるそのようなタンパク質の発現は一般的にタンパク質で被覆されている細胞表面をもたらし、そのため、細胞膜の任意の部分からのVLPの出芽はその表面でVLPにある程度の融合タンパク質を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるVLPsは、細胞融合を仲介する水疱性口内炎ウイルスGタンパク質(VSV−G)を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるVLPsは、細胞融合を仲介するインフルエンザヘマグルチニンタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるVLPsは、細胞融合を促進するために、インフルエンザノイラミニダーゼタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるVLPsは、呼吸器合胞体ウイルス融合タンパク質を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において説明されるVLPsは、ロタウイルスVP7タンパク質を含む。他のそのような融合タンパク質は、望ましい親和性または関連するウイルスの細胞標的に基づく当業者にとって明らかである。
【0048】
本明細書において説明されるVLPsは、アルファウイルスレプリコンを有する可能性があり、そこでアルファウイルスレプリコンは目的のポリヌクレオチドを含む、または目的のタンパク質、レトロウイルスのgagタンパク質、および異種融合エンベロープタンパク質をコードし、そこでVLPはアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない。いくつかの実施形態において、VLPのアルファウイルスレプリコンは、シンドビスウイルスまたはVEEVに由来する。例えば、本明細書において説明されるVLPsは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、およびNSP4をコードするアルファウイルスレプリコンを有する可能性がある。いくつかの実施形態において、説明されるVLPsのパッケージングされたRNAと関連したレトロウイルスのパッケージングシグナルは、ラウス肉腫ウイルスまたはマウス白血病ウイルスに由来する。この説明に基づき、当業者は、説明されるVLPsがVLP安定性、RNAパッケージング、または細胞侵入を促進する可能性のあるウイルスの面を取り込むために修飾される可能性があることは容易に理解するであろう。そのような修飾は、本明細書において提供されている開示の範囲内であると理解すべきである。
【0049】
説明されるVLPsを産生する方法
本明細書において説明されるVLPsは様々な方法で産生される可能性があり、そのことは提供された開示に基づく当業者にとって明らかである。これらの様々な方法の共通性は、必要なタンパク質(gagおよび融合タンパク質)を発現し、アルファウイルスベースのRNAレプリコンを産生することが可能な細胞における、説明されるベクターの発現である。したがって、本明細書において説明されるVLPを産生する方法は、アルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列を有するベクター、そこでアルファウイルスレプリコンは目的のポリヌクレオチドを含む、または目的のタンパク質をコードし、レトロウイルスのgagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有するベクター、および異種融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を有するベクターで真核細胞を同時形質転換する工程、トランスフェクトする工程、またはヌクレオフェクトする工程、および各々のベクターがそのコードする産物の産生を生じさせる適当な条件下で同時形質転換した細胞を培養する工程、それによりウイルス様粒子を産生する工程を含む可能性がある。いくつかの実施形態において、アルファウイルスレプリコンをコードするポリヌクレオチド配列は、シンドビスウイルスまたはVEEVに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、アルファウイルスレプリコンは、シンドビスウイルスまたはVEEV非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、NSP4、およびレトロウイルスのパッケージングシグナルをコードするポリヌクレオチド配列を有する可能性がある。いくつかの実施形態において、レトロウイルスのパッケージングシグナルは、ラウス肉腫ウイルスまたはマウス白血病ウイルスに由来する可能性がある。いくつかの実施形態において、gagタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、ラウス肉腫ウイルスに由来する。いくつかの実施形態において、異種融合エンベロープタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、VSV−Gをコードする。
【0050】
組成物および投与の方法
少なくとも1つの説明されるVLPおよび薬理学的に許容可能なキャリヤーを有する組成物は、本明細書において説明される。そのような組成物は、例えば、外来性タンパク質の発現、または対象と同じ種のそれらにおいて通常認められるタンパク質の発現の増加が必要な対象への投与に有用である。組成物は、当技術分野で周知であり適当である、本明細書において説明され例示されるそれらを含む、任意の様々な調製物として製剤される可能性がある。いくつかの実施形態において、組成物は水性製剤である。水溶液は、水または適当な生理バッファにVLPsを混合すること、要望通り任意に適当な着色剤、香味料、防腐剤、安定化剤、および増粘剤などを加えることにより準備される可能性がある。水性懸濁液はまた、天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他の既知の懸濁化剤のような粘着性物質を加えた水または生理バッファにおいてVLPsを分散させることにより作成される可能性がある。
【0051】
組成物は、対象への注射のために製剤される可能性がある。注射の場合、説明される組成物は、水のような水溶液で、または、ハンクス溶液、リンガー溶液、または生理的食塩水バッファのような生理的に相溶性のあるバッファで製剤される可能性がある。溶液は、懸濁化剤、安定化剤、分散剤のような1若しくはそれ以上の調合剤を含む可能性がある。例えば、使用前に、滅菌水、食塩液、またはアルコールのような適当な媒体のある状態により、注射製剤はまた、使用直前に注射に適切な液状調製物に変換させる目的で固形調製物として調合される可能性がある。
【0052】
組成物は、対象への噴霧による送達のために製剤される可能性がある。噴霧による送達の場合、説明される組成物は、水のような水溶液で、またはハンクス溶液、リンガー溶液、または生理的食塩水バッファのような生理的に相溶性のあるバッファで製剤される可能性がある。溶液は、懸濁化剤、安定化剤、分散剤のような1若しくはそれ以上の調合剤を含む可能性がある。
【0053】
組成物は、持続放出性または持効性製剤で製剤される可能性がある。そのような長時間作用性の製剤は、(例えば皮下または筋肉内に)移植により投与される可能性がある。つまり、例えば、組成物は適当な高分子または疎水性材料(例えば、許容可能な油中におけるエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂、または難溶性誘導体として、例として、難溶性塩として製剤される可能性がある。リポソームおよびエマルジョン類は、疎水性薬物のためのキャリヤーとして使用に適している送達担体の既知の例である。
【0054】
以下の実施例は例示を目的として提供され、先行する開示を強化し、制限しないことが意図されている。
【実施例1】
【0055】
アルファウイルスベースの遺伝子発現システムの産生
アルファウイルス遺伝子発現システムは、標的細胞に細胞変性ウイルス感染を引き起こす危険性の低い外来性の目的の遺伝子(GOI)または目的のタンパク質(POI)のVLP介在性送達を可能にするよう設計される。発現システムは3つのベクターを用いて設計され、それは形質導入するVLPを産生するためにパッケージング細胞株において発現することが可能である。1つのベクターはアルファウイルスベースの発現コンストラクトをコードし、別のベクターはVLP形成を促進するレトロウイルスのgagタンパク質をコードし、および第3のベクターは宿主細胞にVLP融合を仲介する融合タンパク質をコードする。これに加え、本システムは、存在するアルファウイルス構造タンパク質を必要とせずに働くよう構築される。
【0056】
これを達成するため、アルファウイルスベースのDNAプラスミドは、サイトメガロウイルスプロモーター(CMV)、後にそれぞれのレトロウイルスのパッケージングタンパク質GAGのレトロウイルスのパッケージングシグナルが続き、後に非構造タンパク質NSP1、NSP2、NSP3、およびNSP4をコードするシンドビスまたはVEEウイルス遺伝子が続き、そして最後に目的の遺伝子(GOI)の発現を誘導する、1若しくはそれ以上のサブゲノムプロモーター(SGP;ウイルスにコードされたRNA依存性RNAポリメラーゼのプロモーターで、結果的にmRNAの形成をもたらす。)を有するよう産生し、組み換え型ポリヌクレオチドから成り、複数のクローニングサイト、3'非翻訳領域(URT)、およびポリA鎖に挿入される。
図2は、そのようなアルファウイルスベースのDNAプラスミドの例を示す。この発現ベクターの別のバージョンにおいて、レトロウイルスのパッケージングシグナル(GAG)は省略される。
【0057】
別のプラスミドは、レトロウイルスのgagタンパク質および第2の、任意の目的のタンパク質(POI)をコードするよう構築した。第3のプラスミドは、VSV−Gウイルス融合タンパク質の発現を提供するために構築した。これらのプラスミドの実施形態の概略図は、それぞれ
図1A〜1Cにおいて提供する。
図1AはpCMV−Sin Rep−POI−2を示し、
図1BはpGAG−POI−1を示し、および
図1CはVSV−GのpEnvを示す。
【0058】
構築されたプラスミドは、目的の遺伝子を有するシンドビスウイルスレプリコンを運搬するVLPsを産生する能力をテストした。これらの実験のために、緑色蛍光タンパク質(GFP)が、遺伝子の送達および細胞内発現の検出を容易にするために、目的の遺伝子として用いられた。VLPsを産生するために、上述の3つのプラスミドの各々は、メーカーの使用説明書(Lonza)に従い、Amaxaシステムで標準的なヌクレオフェクション手順を用いてベビーハムスター腎臓(BHK−21)細胞にトランスフェクトした(
図3)。
【0059】
簡潔に説明すると、3x10
6のBHK−21細胞を、100μlヌクレオフェクション溶液L(Amaxa)中に再懸濁し、(総量10μlにおいて)GAGをコードするプラスミド4.5μg、VSV−G糖タンパク質をコードするプラスミド3μg、およびシンドビスアルファウイルスレプリコンをコードする100ナノグラムのプラスミドまたはVEEレプリコンの2.5マイクログラムを含むチューブに移した。細胞およびプラスミドの混合物をヌクレオフェクションキュベットに移し、BHK−21のセッティングを用いAmaxa nucleofector II装置を用いてヌクレオフェクトした。ヌクレオフェクトした細胞を完全培養液500μlに再懸濁し、培養液を含んだ組織培養プレートに移し、37℃で72〜96時間、または32℃で72時間インキュベートした。それ以降、VLPsおよびカプシドで包まれたアルファウイルスレプリコンから成る上清を、4℃で3000RPM/10分での遠心分離により澄まし、0.45umフィルターで濾過し、室温で30分間、10UnitのDNAse I(turboTM−DNAse(Ambion))に曝した。処理したVLPsは4℃に保存またはドライアイス上で凍結させ−80℃に移動した。(融合に欠陥があるVLPs)ネガティブコントロールとして、BHK−21細胞はまた、pCMV−Sin Rep−POI−2のみ、またはVEEV−Rep−POIおよびpGAG−POI−1プラスミドでヌクレオフェクトしたが、VSV−GをコードするpEnvelopeプラスミドはしなかった。トランスフェクションの後、VLPsのプラスミド由来の産生を可能にさせるため、細胞を組織培養液において通常の増殖条件下で48〜72時間インキュベートした。トランスフェクトした細胞のインキュベートを終了させ、産生した任意のVLPsを含む組織培養上清を回収した。その後、回収した細胞上清は、細胞がGFPでうまく形質導入されることが可能であったかどうか同定するため、培養BHK−21細胞に加えた。
図4で示すように、全3つのプラスミドでトランスフェクトしたBHK−21細胞から回収した細胞上清をトランスフェクトしなかったBHK−21細胞に曝した場合、強いGFP発現を示す結果となった(
図4A)。反対に、pCMV−Sin Rep−POI−2およびpGAG−POI−1プラスミドのみでトランスフェクトしたBHK−21細胞から回収した細胞上清とともにインキュベートしたトランスフェクトしなかったBHK−21細胞についてはGFP発現は観察されなかった(
図4B)。類似した実験はまた、構築したVLPsがヒト細胞を形質導入することが可能であることを実証するためにヒト胚腎臓(HEK293T)細胞を用いて行われた(
図4C)。さらにまた、構築したVLPsはまた、細胞を形質導入する能力を失うことなく、少なくとも30日間4℃に保存することが可能である(
図5A〜5D)。
【0060】
実験はまた、細胞においてタンパク質を発現するVEEVベースのアルファウイルスレプリコンの能力を評価するため行った。これらの研究のために、BHK−21細胞をVEEVレプリコンに挿入したガウシアルシフェラーゼ遺伝子を有するVLPsで形質導入した。形質導入の後、細胞上清のルシフェラーゼタンパク質の発現をモニターした。
図6で示すように、外来性遺伝子のない(条件1)またはGFPをコードする遺伝子を持つ(条件2および3)コントロールVEEVレプリコンと比較して、ガウシアルシフェラーゼ遺伝子を有するVEEVレプリコンで形質導入した細胞(
図6A、条件4)の上清において高いルシフェラーゼ量を検出した。その上、ルシフェラーゼタンパク質の発現は、形質導入の後、急速に増加した(
図6B)。類似した結果はまた、機能的なcreリコンビナーゼ(赤色細胞)をcreリコンビナーゼ非存在下において、GFPを発現するよう設計した細胞に送達する状況において観察された(
図7B)。
【0061】
細胞は、GFPをコードするシンドビスベースのVLPsまたはGFPをコードするVEEVベースのVLPsと同時に形質導入した。
図8で示すように、VEEVベースのVLPsで形質導入した細胞がより高い発現レベルを有することが観察されるが、両方のアルファウイルスベースのVLPsは強いGFP発現を引き起こした(
図8)。
【実施例2】
【0062】
VEEアルファウイルスレプリコンにより発現させたmiRNAはタンパク質産生を抑制する
実験は、miRNA配列をコードするアルファウイルスレプリコンがタンパク質産生を抑制することが可能であったかどうか評価するために行った。これを評価するために、BHK−21細胞をGFP、GFPに特異的なmiRNA、またはcreリコンビナーゼをコードするVLPレプリコンで形質導入した(
図9)。(下の
図11および12、および表1における配列ID番号1において示されるベクターを参照。)GFPをコードするレプリコンのみで形質導入した細胞と比較して、GFP発現は、細胞を最初にGFPのためのmiRNAをコードするレプリコンで形質導入し、その後、続いて(最初の形質導入の4時間後)GFPをコードするレプリコンで形質導入した場合、顕著に減少した(
図9Aを
図9Dと比較)。反対に、細胞を最初にcreリコンビナーゼをコードするレプリコンで形質導入し、その後、(最初の形質導入の4時間後)GFPをコードするレプリコンで形質導入した場合、GFP発現の有意な減少は認められなかった(
図9G)。
【実施例3】
【0063】
VEE VLPsで形質導入した標的細胞における複数のタンパク質の発現
アルファウイルスレプリコンが同じ細胞で2つの別々のタンパク質を発現することが可能かどうか判断するために、1つのサブゲノムプロモーターの制御下にHLA−DR1および別のサブゲノムプロモーター下にCD80を有するVEEレプリコンを用い実験を行った(
図10A)。説明されるVEEレプリコンを有するVLPsの産生の後、細胞を形質導入し、両方のタンパク質の発現を解析した。
図10Bで示すように、形質導入した細胞は両方のタンパク質を発現することが可能であった(免疫標識されたHLA−DR1は緑色(FITC)で示され、CD80は赤色(フィコエリトリン)で示される)。
【0064】
【表1】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】