特許第6585239号(P6585239)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6585239チェックアウトシステム及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585239
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】チェックアウトシステム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20190919BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
   G07G1/12 331A
   G07G1/00 331A
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-128102(P2018-128102)
(22)【出願日】2018年7月5日
(62)【分割の表示】特願2015-189754(P2015-189754)の分割
【原出願日】2015年9月28日
(65)【公開番号】特開2018-170039(P2018-170039A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2018年7月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
(72)【発明者】
【氏名】須崎 晃子
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 憲治
(72)【発明者】
【氏名】杉田 延裕
(72)【発明者】
【氏名】後藤 幾
【審査官】 毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−179037(JP,A)
【文献】 特開2014−146386(JP,A)
【文献】 特開2008−140261(JP,A)
【文献】 特開2012−048319(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00− 1/14
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の装置及び第2の装置を含み、
前記第1の装置に設けられ、商取引に関する決済のための決済処理の終了後に排出された貨幣の取り忘れに関して、当該取り忘れられた貨幣の金額と前記商取引を識別する取引コードとを互いに関連付けて記憶する記憶デバイスと、
前記第2の装置に設けられ、取引コードを取得する取得手段と、
前記第2の装置に設けられ、前記取得手段により取得された前記取引コードが前記記憶デバイスに記憶された前記取引コードと一致する場合に、当該取引コードに関連付けて前記記憶デバイスに記憶された金額の貨幣を排出する第2の排出手段と、
を具備するチェックアウトシステム。
【請求項2】
前記第1の装置に設けられ、商取引に関する決済のための決済処理を行う決済手段と、
前記第1の装置に設けられ、前記決済手段による前記決済処理の終了後に貨幣を排出する第1の排出手段と、
を更に具備し、
かつ前記記憶デバイスは、前記第1の排出手段により排出された貨幣の取り忘れに関して、当該取り忘れられた貨幣の金額と前記商取引を識別する取引コードとを互いに関連付けて記憶する、
請求項1に記載のチェックアウトシステム。
【請求項3】
前記第1の装置に設けられ、前記取り忘れられた貨幣を回収する回収手段と、
前記第1の装置に設けられ、前記回収手段により回収された前記貨幣の金額を計数する計数手段と、
をさらに備え、
前記記憶デバイスは、前記計数手段により計数された金額を、前記取り忘れられた貨幣の金額として記憶する、
請求項2に記載のチェックアウトシステム。
【請求項4】
前記第1の装置に設けられ、前記第1の排出手段により排出された前記貨幣の残存を検出する貨幣検出手段と、
前記第1の装置に設けられ、前記第1の装置に対峙して位置する人の存在を検出する人検出手段と、
前記第1の装置に設けられ、前記第1の排出手段により前記貨幣が排出されてから規定時間が経過した以降で、前記貨幣検出手段が前記貨幣の残存を検出し、かつ前記人検出手段が前記人の存在を検出していない場合に、前記取り忘れが生じたと判定する判定手段と、
をさらに具備する請求項2又は請求項3に記載のチェックアウトシステム。
【請求項5】
商取引に関する決済のための決済処理を行う決済手段と、
前記決済手段による前記決済処理の終了後に貨幣を排出する第1の排出手段と、を具備した第3の装置をさらに含み、
かつ前記記憶デバイスは、前記第1の排出手段により排出された貨幣の取り忘れに関して、当該取り忘れられた貨幣の金額と前記商取引を識別する取引コードとを互いに関連付けて記憶する、
請求項1に記載のチェックアウトシステム。
【請求項6】
前記第3の装置に設けられ、前記取り忘れられた貨幣を回収する回収手段と、
前記第3の装置に設けられ、前記回収手段により回収された前記貨幣の金額を計数する計数手段と、
をさらに備え、
前記記憶デバイスは、前記計数手段により計数された金額を、前記取り忘れられた貨幣の金額として記憶する、
請求項5に記載のチェックアウトシステム。
【請求項7】
前記第3の装置に設けられ、前記第1の排出手段により排出された前記貨幣の残存を検出する貨幣検出手段と、
前記第3の装置に設けられ、前記第3の装置に対峙して位置する人の存在を検出する人検出手段と、
前記第3の装置に設けられ、前記第1の排出手段により前記貨幣が排出されてから規定時間が経過した以降で、前記貨幣検出手段が前記貨幣の残存を検出し、かつ前記人検出手段が前記人の存在を検出していない場合に、前記取り忘れが生じたと判定する判定手段と、
をさらに具備する請求項5又は請求項6に記載のチェックアウトシステム。
【請求項8】
第1の装置及び第2の装置を含んだチェックアウトシステムを、
前記第1の装置にて、商取引に関する決済のための決済処理の終了後に排出された貨幣の取り忘れに関して、当該取り忘れられた貨幣の金額と前記商取引を識別する取引コードとを互いに関連付けて記憶デバイスに記憶し、
前記第2の装置にて、取引コードを取得し、
前記第2の装置にて、取得された前記取引コードが前記記憶デバイスに記憶された前記取引コードと一致する場合に、当該取引コードに関連付けて前記記憶デバイスに記憶された金額の貨幣を排出する、
ように制御する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、チェックアウトシステム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
決済者が操作者となって決済を行うための決済装置においては、決済の終了後に釣銭またはクレジットカードなどの物品を排出することがある。そしてこのように排出された物品は、操作者によって取り去られるべきものである。
【0003】
しかしながら、排出された物品を操作者が取り忘れることがある。この場合は、取り忘れられた物品を店員が回収し、保管することになる。そして店員は、事後の申告に応じて、その申告者に対して上記の物品を引き渡す必要があり、店員の手間となる。
【0004】
このような事情から、取り忘れられた物品の引き渡しに関する店員の手間を軽減できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−237910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、取り忘れられた物品の引き渡しに関する店員の手間を軽減することができるチェックアウトシステム及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の決済装置は、第1の装置及び第2の装置を含む。第1の装置は、記憶デバイスを備える。第2の装置は、取得手段及び第2の排出手段を備える。記憶デバイスは、商取引に関する決済のための決済処理の終了後に排出された貨幣の取り忘れに関して、当該取り忘れられた貨幣の金額と商取引を識別する取引コードとを互いに関連付けて記憶する。取得手段は、取引コードを取得する。第2の排出手段は、取得手段により取得された取引コードが記憶デバイスに記憶された取引コードと一致する場合に、当該取引コードに関連付けて記憶デバイスに記憶された金額の貨幣を排出する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るセルフチェックアウト装置の外観の斜視図。
図2図1に示すセルフチェックアウト装置の一部を示す斜視図。
図3図1に示すセルフチェックアウト装置の要部回路構成を示すブロック図。
図4】取り忘れデータの内容を模式的に示す図。
図5図3中のCPUのフローチャート。
図6図3中のCPUのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。なお、本実施形態では、決済装置としての機能を備えたセルフチェックアウト装置を例に説明する。
【0010】
図1は本実施形態に係るセルフチェックアウト装置100の外観の斜視図である。図2はセルフチェックアウト装置100の一部を示す斜視図である。なお本実施形態のセルフチェックアウト装置100は、セルフチェックアウト式のPOS端末、あるいはセルフレジ装置とも呼ばれる。セルフチェックアウト装置100は、買物客により操作される。従って、買物客がセルフチェックアウト装置100の操作者である。
【0011】
セルフチェックアウト装置100は、本体1及び計量ユニット2,3を含む。
【0012】
本体1は、タッチパネル10、スキャナ窓11、ハンディスキャナ12、レシート発行口13、カード挿入口14、硬貨投入皿15、釣銭皿16、リジェクト皿17、紙幣挿入口18、紙幣排出口19及びパトランプ20を含む。
【0013】
タッチパネル10は、買物客に各種の情報を報知するための各種の画面を表示する。この画面は例えば、次のようなものである。(1)買物客に操作方法を知らせるための案内画面。(2)バーコードが付されていない商品の情報を入力するための情報入力画面。(3)バーコード読取りに基づく情報を表示する読取情報表示画面。(4)購入代金を支払う支払作業に際しての合計購入金額・預かり金額・釣り銭額などを表示する精算画面。これらの画面の一部はGUI(graphical user interface)を構成するものであって、タッチパネル10はGUIの操作のためのタッチ操作を受け付ける。
【0014】
スキャナ窓11は、本体1に形成した開口を透明な樹脂またはガラスなどで覆って形成される。スキャナ窓11は、スキャナ窓11の前に買物客により翳された商品を、本体1の内部に配置される固定スキャナによりスキャン可能とする。固定スキャナについては後述する。
ハンディスキャナ12は、商品に表示されたバーコードを読み取って、そのバーコードが表した情報を出力する。
【0015】
レシート発行口13は、レシートを本体1の外部に排出するためのスリット状の開口である。
カード挿入口14は、カードを本体1の内部へと挿入し、またそのカードを本体1の外部へと排出するためのスリット状の開口である。
【0016】
硬貨投入皿15は、精算のために買物客が投入する硬貨を受ける。硬貨投入皿15の底面には、開口15aが形成されており、硬貨投入皿15が受けた硬貨は、開口15aから本体1の内部に取り込まれる。
釣銭皿16は、本体1から釣銭として排出される硬貨を受ける。釣銭として排出される硬貨は、決済処理の終了後に排出される物品の一例である。そして釣銭皿16は、受け部の一例である。釣銭皿16の底面の一部は、開閉可能な可動部材16aとなっている。可動部材16aは、閉塞状態にあるときには、上面に硬貨を載置する。可動部材16aは、開放状態にあるときには、硬貨を落下させる。
リジェクト皿17は、本体1から使用不能であるとして排出される硬貨を受ける。
【0017】
紙幣挿入口18は、精算のために買物客が挿入する紙幣を本体1の内部へと取り込むためのスリット状の開口である。
紙幣排出口19は、本体1から釣銭としての紙幣を排出するためのスリット状の開口である。紙幣排出口19は、紙幣を、その一部を本体1の外部に突出させた状態で保持する。釣銭として排出される紙幣は、決済処理の終了後に排出される物品の一例である。そして紙幣排出口19は、受け部の一例である。
【0018】
パトランプ20は、警報のための点滅動作を行う。
【0019】
計量ユニット2は、未登録の商品を載置するための台2aを含む。計量ユニット2は、台2aに載置された商品の総重量を計測する。
計量ユニット3は、登録済みの商品を載置するための台3a、3bと、登録済みの商品を入れる袋を掛けるアーム3cとを含む。計量ユニット3は、台3a、3bに載置された商品と、アーム3cに掛けられた袋に入れられた商品との総重量を計測する。
【0020】
図3はセルフチェックアウト装置100の要部回路構成を示すブロック図である。なお、図3において図1,2と同一の部位には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0021】
図3に示すようにセルフチェックアウト装置100は、前述の計量ユニット2,3、タッチパネル10、ハンディスキャナ12及びパトランプ20の他に、CPU(central processing unit)21、ROM(read-only memory)22、RAM(random-access memory)23、補助記憶ユニット24、固定スキャナ25、プリンタ26、カードリーダライタ27、人感センサ28、硬貨収受ユニット29、硬貨センサ30、紙幣収受ユニット31及び紙幣センサ32を含む。そしてこれらCPU21、ROM22、RAM23、固定スキャナ25、プリンタ26、カードリーダライタ27、人感センサ28、硬貨収受ユニット29、硬貨センサ30、紙幣収受ユニット31及び紙幣センサ32は、本体1に収容されている。また、計量ユニット2,3、タッチパネル10、ハンディスキャナ12、CPU21、ROM22、RAM23、固定スキャナ25、プリンタ26、カードリーダライタ27、硬貨収受ユニット29、硬貨センサ30及び紙幣収受ユニット31は、システムバスを含んだ通信システム33を介して接続されている。
【0022】
CPU21は、コンピュータの中枢部分に相当する。CPU21は、ROM22に記憶されたオペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムに基づいて、セルフチェックアウト装置100の各種の機能を実現するべく各部を制御する。
ROM22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM22は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを記憶する。またROM22は、CPU21が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
RAM23は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM23は、CPU21が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM23は、CPU21が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0023】
補助記憶ユニット24は、上記のコンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット24は、CPU21が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU21での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット24が保存するデータには、取り忘れデータ24aを含む。補助記憶ユニット24としては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。取り忘れデータは、釣銭の取り忘れに関する管理のためのデータである。
【0024】
図4は取り忘れデータの内容を模式的に示す図である。
取り忘れデータは、取引コード、硬貨取り忘れ額及び紙幣取り忘れ額をそれぞれ表したデータレコードを複数含み得る。取引コードは、セルフチェックアウト装置100で決済された商取引のそれぞれを識別可能なコードである。硬貨取り忘れ額は、同じデータレコードに示された取引コードで識別される商取引の決済に際して取り忘れられた釣銭の硬貨分の額を表す。紙幣取り忘れ額は、同じデータレコードに示された取引コードで識別される商取引の決済に際して取り忘れられた釣銭の紙幣分の額を表す。
【0025】
固定スキャナ25は、スキャナ窓11の前に翳された商品を撮像した上で、当該商品に表示されたバーコードを画像処理によって識別する。そして固定スキャナ25は、識別したバーコードが表す情報をCPU21へ出力する。なお、固定スキャナ25は、レーザ光の反射を利用してバーコードを識別するような他のタイプの周知のデバイスを利用することもできる。
【0026】
プリンタ26は、レシートプリンタ及びジャーナルプリンタを含む。レシートプリンタは、レシート用紙に各種の情報をプリントすることにより各種の証票を発行する。各種の証票は、商取引の内容などを表したレシートなどである。レシートプリンタにより発行される証票は、レシート発行口13から本体1の外部へと排出される。ジャーナルプリンタは、レシートプリンタによりレシート用紙にプリントされる情報を含んだジャーナルデータをジャーナル用紙にプリントする。ジャーナル用紙は、保守者によって取り出されない限りは、本体1の内部に保留される。
【0027】
カードリーダライタ27は、カード挿入口14へと買物客によって挿入されるカードに記録されたデータを読み取る。カードリーダライタ27は、上記のカードへデータを書き込む。カードは、ポイントカード及び精算用のICカードなどである。カードリーダライタ27は、必要な処理を終えたカードをカード挿入口14から本体1の外部へと排出する。カード挿入口14は、排出するカードを、その一部を本体1の外部に突出させた状態で保持する。
【0028】
人感センサ28は、セルフチェックアウト装置100に対峙して位置する人の存在を検出する。従って人感センサ28は、人検出手段の一例である。人感センサ28としては、赤外線タイプなどの周知のセンサを用いることができる。
【0029】
硬貨収受ユニット29は、硬貨投入皿15の開口15aから本体1の内部に取り込まれた硬貨を収容する。硬貨収受ユニット29は、排出ユニット29a及び回収ユニット29bを備える。排出ユニット29aは、釣銭としての硬貨を釣銭皿16へと排出する。かくして排出ユニット29aは排出機構の一例である。回収ユニット29bは、釣銭皿16における可動部材16aを移動させる移動機構と、可動部材16aが開放状態にあるときに釣銭皿16から落下した硬貨を受ける硬貨回収箱とを含む。
【0030】
硬貨センサ30は、リジェクト皿17に排出された硬貨を検出する。硬貨センサ30としては、例えば硬貨の近接による磁界変化を検出するもの、又は硬貨による光路の遮断の有無を検出するものなどの、様々な周知のデバイスを利用できる。この硬貨センサ30は、物品検出手段の一例である。
【0031】
紙幣収受ユニット31は、紙幣挿入口18から挿入された紙幣を収容する。紙幣収受ユニット31は、排出・回収ユニット31aを含む。排出・回収ユニット31aは、釣銭としての紙幣を紙幣排出口19から排出する。かくして排出・回収ユニット31aは排出機構の一例である。また排出・回収ユニット31aは、紙幣回収箱を含み、紙幣排出口19により保持されている紙幣を引き込み、紙幣回収箱へと回収する。なお、1つの回収箱を、硬貨回収箱及び紙幣回収箱として共用しても良い。
【0032】
紙幣センサ32は、紙幣排出口19により保持されている紙幣を検出する。紙幣センサ32としては、例えば紙幣の近接による磁界変化を検出するもの、又は紙幣による光路の遮断の有無を検出するものなどの、様々な周知のデバイスを利用できる。この紙幣センサ32は、物品検出手段の一例である。
【0033】
次に以上のように構成されたセルフチェックアウト装置100の動作について説明する。
セルフチェックアウト装置100が待機状態にあるとき、CPU21は各種の指示がなされるのを待ち受けている。そしてCPU21は、商取引に関する会計の実施を指示する操作が例えばタッチパネル10にて行われたことに応じて、ROM22に記憶された制御プログラムに従って図5に示す制御処理を開始する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0034】
Act1においてCPU21は、買上商品を登録するための登録処理を行う。CPU21は具体的には、操作者による登録操作が行われるのを待ち受ける。登録操作は、買上商品をスキャナ窓11の前に翳す動作、買上商品に表示されたバーコードにハンディスキャナ12を近接させる動作、あるいは買上商品を指定するべくタッチパネル10にタッチする動作などである。なおCPU21には、この登録処理を開始した際には、予め定められたルールに従って取引コードを生成する。取引コードは、シリアルな番号などではなく、他の取引コードから類推することが困難なコードであることが望ましい。
【0035】
買上商品がスキャナ窓11の前に翳されると、固定スキャナ25は、当該買上商品に表示されたバーコードを画像処理によって認識し、当該バーコードが表す情報をCPU21に送る。バーコードにハンディスキャナ12が近接されると、ハンディスキャナ12はバーコードを識別し、当該バーコードが表す情報をCPU21に送る。買上商品を指定するべくタッチパネル10にタッチする動作が行われると、タッチパネル10は、タッチ位置に関する位置情報をCPU21に送る。
【0036】
CPU21は、固定スキャナ25又はハンディスキャナ12から送られた情報に含まれる商品コード、又はタッチパネル10から送られたタッチ位置に関連付けられた商品コードを、買上商品の商品コードとして判定する。そしてCPU21は、この商品コードで識別される商品を買上商品のリストに追加するべく、RAM23に設定された商品リストエリアの情報を更新する。
そしてCPU21は、全ての買上商品の登録が済み、会計処理の実施を指示する操作が例えばタッチパネル10にて行われたならば、登録処理を終了してAct2へと進む。
【0037】
Act2においてCPU21は、会計処理を行う。CPU21は具体的には、登録された全ての買上商品の売買のために決済すべき決済金額を算出する。そしてCPU21は、算出した決済金額を、複数の決済方法のうちから操作者が指定した決済方法を用いて決済する。決済方法としては、現金、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、ポイント及び金券などを用いる種々の決済方法を適宜に利用できる。さらにCPU21は、今回の商取引の内容を表したレシート画像のデータを生成し、このデータをプリンタ26へと与える。プリンタ26は、CPU21から与えられたデータが示すレシート画像をレシートプリンタによりレシート用紙にプリントして、レシート発行口13から排出する。なおCPU21は、Act1で生成した取引コードをレシート画像に含める。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは決済手段として機能する。
【0038】
Act3においてCPU21は、上記の決済処理の結果、釣銭が生じたか否かを確認する。そしてCPU21は、釣銭が生じているためにYesと判定したならば、Act4へと進む。
Act4においてCPU21は、会計処理において求められる釣銭額に基づいて、金種毎の払い出し金額を決定し、そのうちの硬貨分については硬貨収受ユニット29に対して、また紙幣分については紙幣収受ユニット31に対して、排出を指示する。この指示を受けて硬貨収受ユニット29及び紙幣収受ユニット31は、排出ユニット29a及び排出・回収ユニット31aをそれぞれに駆動し、釣銭としての硬貨及び紙幣を排出する。排出された硬貨及び紙幣は、釣銭皿16及び紙幣排出口19により保持される。かくして、硬貨収受ユニット29が硬貨を排出したならば、硬貨センサ30は硬貨を検出する状態となる。また紙幣収受ユニット31が紙幣を排出したならば、紙幣センサ32は紙幣を検出する状態となる。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは第1の排出制御手段として機能する。
そして、排出ユニット29a及び排出・回収ユニット31aとCPU21との協働により、第1の排出手段としての機能が実現される。
【0039】
Act5においてCPU21は、上記のように排出した釣銭が釣銭皿16又は紙幣排出口19に残存しているか否かを確認する。そしてCPU21は、硬貨センサ30又は紙幣センサ32が硬貨又は紙幣を検出しているならばYesと判定し、Act6へと進む。
Act6においてCPU21は、釣銭を排出してから規定時間が経過したか否かを確認する。そしてCPU21は、規定時間がまだ経過していないためにNoと判定したならば、Act5に戻る。規定時間は、例えば60秒とすることが想定される。しかしながら規定時間は、任意であって良い。規定時間は、例えばセルフチェックアウト装置100の設計者、あるいはセルフチェックアウト装置100の管理者などによって定められて良い。

かくしてCPU21はAct5及びAct6においては、釣銭が残存した状態で規定時間が経過するのを待ち受ける。そしてCPU21は、規定時間が経過したためにAct6にてYesと判定したならば、Act7へと進む。
【0040】
Act7においてCPU21は、操作者がセルフチェックアウト装置100に対峙しているか否かを確認する。そしてCPU21は、人感センサ28が検出状態であるならばYesと判定し、Act8へと進む。
【0041】
Act8においてCPU21は、釣銭が釣銭皿16又は紙幣排出口19に残存しているか否かを確認する。そしてCPU21は、硬貨センサ30又は紙幣センサ32が硬貨又は紙幣を検出しているならばYesと判定し、Act7へと戻る。
かくしてCPU21はAct7及びAct8においては、操作者がセルフチェックアウト装置100の前から立ち去るか、あるいは釣銭の全てが取り去られるのを待ち受ける。
【0042】
CPU21は、人感センサ28が非検出状態であるならばAct7にてNoと判定し、Act9へと進む。かくしてCPU21は、釣銭を排出してから規定時間が経過するまでの間に、あるいは釣銭を排出してから規定時間が経過したのちに、釣銭を残存させたままで操作者がセルフチェックアウト装置100の前から立ち去った場合に、Act9へと進む。これは、釣銭の取り忘れが生じたことを判定していることに相当する。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは判定手段として機能する。
【0043】
Act9においてCPU21は、残留している釣銭を回収する。具体的にはCPU21は、硬貨センサ30が硬貨を検出しているならば、回収ユニット29bを駆動し、釣銭皿16に残留している硬貨を回収する。またCPU21は、紙幣センサ32が紙幣を検出しているならば、排出・回収ユニット31aを駆動し、紙幣排出口19により保持されている紙幣を回収する。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータと回収ユニット29b及び排出・回収ユニット31aとの協働によって回収手段としての機能が実現される。
【0044】
Act10においてCPU21は、上記の釣銭回収に関する管理のためのデータレコードを追加するべく、取り忘れデータ24aを更新する。つまりCPU21は、新たなデータレコードを生成し、このデータレコードを含むように取り忘れデータ24aを更新する。ここでCPU21は、Act1で生成した取引コードを、新たなデータレコードに含める。CPU21は、Act9にて硬貨を回収したならば、Act4にて釣銭として排出した硬貨の金額を硬貨取り忘れ額として、新たなデータレコードに含める。CPU21は、Act9にて紙幣を回収したならば、Act4にて釣銭として排出した紙幣の金額を硬貨取り忘れ額として、新たなデータレコードに含める。なおCPU21は、硬貨又は紙幣を回収していない場合は、新たなデータレコードにおける硬貨取り忘れ額又は紙幣取り忘れ額を「0」とする。そしてこれをもってCPU21は、図5に示す制御処理を終了する。
かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは記憶制御手段として機能する。
【0045】
なお、CPU21は、次の(1)〜(3)のいずれかの場合においては、その他の処理をパスして図5に示す処理を終了する。(1)CPU21が、Act2での会計処理の結果として釣銭が生じなかったためにAct3にてNoと判定した場合。(2)CPU21が、Act5及びAct6の待ち受け状態において、規定時間が経過するよりも前に硬貨センサ30及び紙幣センサ32が共に硬貨及び紙幣を検出しない状態となったためにAct5にてNoと判定した場合。(3)CPU21が、Act7及びAct8の待ち受け状態において、人感センサ28が不検出状態となるよりも先に硬貨センサ30及び紙幣センサ32が共に硬貨及び紙幣を検出しない状態となったためにAct8にてNoと判定した場合。
【0046】
一方で、セルフチェックアウト装置100が待機状態にあるときに、取り忘れた釣銭の払い出しを要求する操作が例えタッチパネル10にて行われたことに応じて、ROM22に記憶された制御プログラムに従って図6に示す制御処理を開始する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0047】
Act21においてCPU21は、取引コードを取得する。例えば買物客は、タッチパネル10を操作して、レシートに示された取引コードを入力する。そうするとタッチパネル10は、入力された取引コードをCPU21へと通知する。そこでCPU21は、この通知された取引コードを取得する。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは取得手段として機能する。
【0048】
Act22においてCPU21は、取得した取引コードが、取り忘れデータ24aに含まれた取引コードのいずれかと合致するか否かを確認する。そしてCPU21は、合致するならばYesと判定し、Act23へと進む。
【0049】
Act23においてCPU21は、取得した取引コードとともに同じデータレコードに含まれた硬貨取り忘れ額及び紙幣取り忘れ額に相当する貨幣を排出する。CPU21は具体的には、取得した取引コードとともに同じデータレコードに含まれた硬貨取り忘れ額が「0」ではなければ、その金額を排出するように硬貨収受ユニット29に対して指示する。またCPU21は、取得した取引コードとともに同じデータレコードに含まれた紙幣取り忘れ額が「0」ではなければ、その金額を排出するように紙幣収受ユニット31に対して指示する。これらの指示に応じて硬貨収受ユニット29及び紙幣収受ユニット31は、排出ユニット29a及び排出・回収ユニット31aをそれぞれに駆動し、硬貨及び紙幣を排出する。排出された硬貨及び紙幣は、釣銭皿16及び紙幣排出口19により保持される。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは第2の排出制御手段として機能する。そして、排出ユニット29a及び排出・回収ユニット31aとCPU21との協働により、第2の排出手段としての機能が実現される。
【0050】
Act24においてCPU21は、取り忘れデータ24aを更新する。CPU21は具体的には、Act21で取得した取引コードを含んだデータレコードを取り忘れデータ24aから削除する。そしてCPU21は、これをもって図6に示す処理を終了する。
【0051】
ところで、Act21で取得した取引コードが、取り忘れデータ24aに含まれる何れの取引コードとも一致しないならば、CPU21はAct22でNoと判定し、Act25へと進む。
Act25においてCPU21は、エラー処理を実行する。エラー処理は、買物客が入力した取引コードに関して払い出すべき取り忘れ釣銭が無いことを買物客に対して報知するための処理である。エラー処理は例えば、文字メッセージを表すものとして予め用意されたエラー画像をタッチパネル10にて表示させる処理である。ただし、エラー処理としてどのような処理を行うかは、セルフチェックアウト装置100の設計者等により任意に定められて良い。そしてCPU21は、エラー処理の終了をもって、図6に示す制御処理を終了する。
【0052】
以上のようにセルフチェックアウト装置100によれば、釣銭が取り忘れられた場合には、この取り忘れられた釣銭の金額に取引コードを関連付けた取り忘れデータ24aを補助記憶ユニット24に記憶する。そしてセルフチェックアウト装置100は、事後に買物客により入力された取引コードを取得した場合に、この取引コードが取り忘れデータに含まれているならば、この取引コードが関連付けられた金額の貨幣を排出する。従って、取り忘れられた釣銭の払い出しが、店員が関与することなしに行われることとなり、それらを店員が行う場合に比べて店員の手間が大幅に軽減される。
【0053】
またセルフチェックアウト装置100によれば、取り忘れられた釣銭の回収も自動で行っている。このため、取り忘れられた釣銭の回収にも店員が関与する必要がなく、この点でも店員の手間が軽減される。
【0054】
またセルフチェックアウト装置100によれば、釣銭が規定時間に渡って釣銭皿16又は紙幣排出口19から取り除かれない場合であっても、操作者が人感センサ28によって検出されているうちは、釣銭を回収しない。そしてセルフチェックアウト装置100では、上記の操作者が人感センサ28により検出されなくなったことに応じて、釣銭を回収する。かくして、買物客がもたつくなどして釣銭の取り出しが遅れているが、取り忘れている訳では無いような場合において、誤って釣銭を回収してしまうことが無い。
【0055】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
前記実施形態では、Act23で排出した貨幣の取り忘れのチェックは行っていない。
これは、図6に示す制御処理をCPU21が実行する際には、買物客は取り忘れた釣銭を受け取ることを目的としてセルフチェックアウト装置100を操作しているのであるから、排出された貨幣の取り忘れが生じることはほぼ無いと考えられるためである。しかしながら念の為に、CPU21が、Act23の後に図5中のAct5〜Act10と同様な処理を行うようにしても良い。この場合にCPU21は、Act5またはAct8にてNoと判定した場合に、Act24へと進むようにする。
【0056】
前記実施形態では、釣銭として排出した硬貨又は紙幣の全てが取り忘れられることを前提として、排出した金額をそのまま取り忘れ額としている。このような構成であれば、回収する金額を計数する必要がなく、簡易な構成で実現が可能である。しかしながら、釣銭として排出した硬貨又は紙幣のうちの一部のみが取り忘れられる場合も有り得る。そこで、回収する硬貨又は紙幣の金額を計数可能とし、この計数金額を取り忘れ硬貨額又は取り忘れ紙幣額として取り忘れデータ24aに含めても良い。この場合、例えば回収する硬貨又は紙幣をカウントするためのデバイスを新たに設けるか、あるいは硬貨収受ユニット29又は紙幣収受ユニット31が元々備えている計数デバイスへと回収する硬貨又は紙幣を送り込む機構を備える必要が生じる。このため、構成は複雑化するものの、実際に取り忘れられた金額を事後に正しく払い出すことが可能となる。
【0057】
回収した硬貨又は紙幣は、硬貨収受ユニット29又は紙幣収受ユニット31により取り込まれた硬貨又は紙幣を収容するための収容庫に収容しても良い。
【0058】
取り忘れられた硬貨又は紙幣の回収は、店員によって行われてもよい。この場合にCPU21は例えば、店員が硬貨又は紙幣を回収したことを宣言する操作が例えばタッチパネル10で行われたことに応じて、Act10へと進むようにすれば良い。
【0059】
スーパーマーケット等においては、複数台のセルフチェックアウト装置100が設置される場合がある。この場合においては、CPU21は図6に示す制御処理のAct22においては、他のセルフチェックアウト装置100の補助記憶ユニット24に記憶されている取り忘れデータ24aもチェックするようにしても良い。このようにすれば、買物客は、決済に用いたのとは別のセルフチェックアウト装置100を用いて取り忘れ釣銭を受け取ることが可能となる。なおこの場合、例えばPOSサーバなどが備える記憶デバイスに取り忘れデータを保存しておき、各セルフチェックアウト装置100のCPU21は、当該取り忘れデータを参照又は更新するようにしても良い。
【0060】
セミセルフタイプのチェックアウト装置における決済装置などのような別の形態の決済装置においても本願の適用が可能である。
【0061】
物品は、釣銭としての貨幣には限らず、例えばクレジットカード又は電子マネーカードなどの各種のカードであっても良い。
【0062】
セルフチェックアウト装置100の使用者への譲渡は一般的に、制御プログラムがROM22に記憶された状態にて行われる。しかし、セルフチェックアウト装置100が、制御プログラムがROM22に記憶されない状態で使用者へと譲渡されるとともに、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して制御プログラムが使用者へと譲渡されても良い。この場合、例えば使用者による操作に応じて、制御プログラムがRAM23又は補助記憶ユニット24に書き込まれる。リムーバブルな記録媒体としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどが利用できる。
【0063】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、特願2015−189754の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] 商取引に関する決済のための決済処理を行う決済手段と、
前記決済手段による前記決済処理の終了後に、規定の物品を受け部へと排出する第1の排出手段と、
前記受け部に排出された物品の取り忘れが生じたことを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記取り忘れが生じたことが判定されたことに応じて、前記商取引を識別する取引コードを記憶デバイスに記憶させる記憶制御手段と、
任意の取引コードを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記取引コードが前記記憶デバイスに記憶された前記取引コードと一致する場合に、前記物品を排出する第2の排出手段と、
を具備したことを特徴とする決済装置。
[付記2] 前記判定手段により前記取り忘れが生じたことが判定されたことに応じて前記受け部から前記物品を回収する回収手段、をさらに備え、
前記記憶デバイスは、前記取引コードを、前記回収手段により回収された前記物品に関連付けて記憶し、
前記第2の排出手段は、前記取得手段により取得された前記取引コードが関連付けられた前記物品を排出する、
ことを特徴とする付記1に記載の決済装置。
[付記3] 前記第1及び第2の排出手段は、前記物品として貨幣を前記受け部へと排出することを特徴とする付記1又は付記2に記載の決済装置。
[付記4] 前記受け部における前記物品の残存を検出する物品検出手段と、
前記決済装置に対峙して位置する人の存在を検出する人検出手段と、
をさらに備え、
前記第1の排出手段により前記物品が排出されてから規定時間が経過した以降で、前記物品検出手段が前記物品の残存を検出し、かつ前記人検出手段が前記人の存在を検出していない場合に、前記取り忘れが生じたと判定する、ことを特徴とする付記1−付記3のいずれか一項に記載の決済装置。
[付記5] 規定の物品を受け部へと排出する排出デバイスと、記憶デバイスと、を備えた決済装置を制御するコンピュータを、
商取引に関する決済のための決済処理を行う決済手段と、
前記決済手段による前記決済処理の終了後に、前記物品を排出するように前記排出デバイスを制御する第1の排出制御手段と、
前記受け部に排出された物品の取り忘れが生じたことを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記取り忘れが生じたことが判定されたことに応じて、前記商取引を識別する取引コードを前記記憶デバイスに記憶させる記憶制御手段と、
任意の取引コードを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記取引コードが前記記憶デバイスに記憶された前記取引コードと一致する場合に、前記物品を排出するように前記排出デバイスを制御する第2の排出手段と、
して機能させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0064】
1…本体、2,3…計量ユニット、10…タッチパネル、11…スキャナ窓、12…ハンディスキャナ、13…レシート発行口、14…カード挿入口、15…硬貨投入皿、16…釣銭皿、17…リジェクト皿、18…紙幣挿入口、19…紙幣排出口、20…パトランプ、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…補助記憶ユニット、25…固定スキャナ、26…プリンタ、27…カードリーダライタ、28…人感センサ、29…硬貨収受ユニット、29a…排出ユニット、29b…回収ユニット、30…硬貨センサ、31…紙幣収受ユニット、31a…排出・回収ユニット、32…紙幣センサ、33…通信システム、100…セルフチェックアウト装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6