(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585334
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】電磁コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01F 38/14 20060101AFI20190919BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20190919BHJP
【FI】
H01F38/14
H02J50/10
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-80952(P2014-80952)
(22)【出願日】2014年4月10日
(65)【公開番号】特開2014-220494(P2014-220494A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2017年3月22日
(31)【優先権主張番号】13/875,858
(32)【優先日】2013年5月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514091080
【氏名又は名称】ベドロック・オートメーション・プラットフォームズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・カルヴァン
(72)【発明者】
【氏名】アルバート・ルーヤッカーズ
【審査官】
右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−320963(JP,A)
【文献】
特開平11−089103(JP,A)
【文献】
特開平07−105328(JP,A)
【文献】
特開平08−241824(JP,A)
【文献】
特開2000−252143(JP,A)
【文献】
特開2002−280238(JP,A)
【文献】
特開2002−359131(JP,A)
【文献】
特開2007−034711(JP,A)
【文献】
特表2010−515407(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0170258(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0066340(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0182898(US,A1)
【文献】
特許第5013019(JP,B2)
【文献】
米国特許第05229652(US,A)
【文献】
特開平04−245411(JP,A)
【文献】
特開2003−142327(JP,A)
【文献】
特開平08−037121(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 38/14
H02J 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックプレーンから、当該バックプレーン上に取り付けられたモジュールへ電力を伝送するコネクタであって、
中央脚部、及び、第1、第2外側脚部を有する第1磁気Eコアであって、当該中央脚部及び当該外側脚部が、第1端部で接合され、第2端部を前記バックプレーン内の開口部内へ延在させた状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該3つの脚部の少なくとも1つを取り囲むプリント回路を有する、第1磁気Eコアと、
中央脚部、及び、第1、第2外側脚部を有する第2磁気Eコアであって、当該中央脚部及び当該外側脚部が、第1端部で接合され、第2端部を前記モジュールの端部に近接して取り付けた状態で取り付けられ、当該モジュールが当該3つの脚部の少なくとも1つを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有する、第2磁気Eコアと、
を備え、
前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン上の前記第1磁気Eコアの各脚部の前記第2端部が当該モジュール内の前記第2磁気Eコアの対応する脚部と整列するように、当該バックプレーン及び当該モジュールが構成され、
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するためであり、
第1及び第2の磁気Iコアを更に備え、
前記第1磁気Iコアは、前記バックプレーン内の開口部内へ延在する状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有し、
前記第2磁気Iコアは、前記モジュールの端部に近接して取り付けられ、当該モジュールが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有し、
前記バックプレーン及び前記モジュールは、当該モジュールが当該バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアが前記第2磁気Iコアに近接するように構成され、
前記第1及び第2の磁気Eコア及び前記第1及び第2の磁気Iコアは、フェライトコアであり、
前記第1及び第2の磁気Eコアは、1つのフェライトで作られ、
前記第1及び第2の磁気Iコアは、前記第1及び第2の磁気Eコアのフェライトとは異なるフェライトで作られる、コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記巻き付けコイルは、さまざまなAC電圧出力をもたらすための多数のタップを備えたコイルである、コネクタ。
【請求項3】
請求項1に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記第1磁気Eコアの前記第2端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
【請求項4】
請求項3に記載のコネクタにおいて、
前記第1及び第2の磁気Eコアの各々の前記第2端部は、それの上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
【請求項5】
請求項3に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記第2磁気Eコアは、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュール内の当該第2磁気Eコアと当該バックプレーン内の前記第1磁気Eコアとの間にばね力を提供するように取り付けられたばねである、コネクタ。
【請求項6】
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュールへ電力を伝送するコネクタであって、
第1及び第2脚部を有する第1磁気Cコアであって、当該第1及び第2脚部が、第1端部で接合され、第2端部を前記バックプレーン内の開口部内へ延在させた状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1及び第2脚部の少なくとも1つを取り囲むプリント回路を有する、第1磁気Cコアと、
第1及び第2脚部を有する第2磁気Cコアであって、当該第1及び第2脚部が、第1端部で接合され、第2端部を前記モジュールの端部に近接して取り付けた状態で取り付けられ、当該モジュールが当該第1及び第2脚部の少なくとも1つを取り囲む少なくとも1つのワイヤの巻き付けコイルを有する、第2磁気Cコアと、
を備え、
前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン上の前記第1磁気Cコアの各脚部の前記第2端部が当該モジュール内の前記第2磁気Cコアの対応する脚部と整列するように、当該バックプレーン及び当該モジュールが構成され、
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するためであり、
第1及び第2の磁気Iコアを更に備え、
前記第1磁気Iコアは、前記バックプレーン内の開口部内へ延在する状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有し、
前記第2磁気Iコアは、前記モジュールの端部に近接して取り付けられ、当該モジュールが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つのワイヤの巻き付けコイルを有し、
前記バックプレーン及び前記モジュールは、当該モジュールが当該バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアが前記第2磁気Iコアに近接するように構成され、
前記第1及び第2の磁気Cコア及び前記第1及び第2の磁気Iコアは、フェライトコアであり、
前記第1及び第2の磁気Cコアは、1つのフェライトで作られ、
前記第1及び第2の磁気Iコアは、前記第1及び第2の磁気Cコアのフェライトとは異なるフェライトで作られる、コネクタ。
【請求項7】
請求項6に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記巻き付けコイルは、さまざまなAC電圧出力をもたらすための多数のタップを備えたコイルである、コネクタ。
【請求項8】
請求項6に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記第1磁気Cコアは、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
【請求項9】
請求項8に記載のコネクタにおいて、
前記第1及び第2の磁気Cコアの各々は、それの上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
【請求項10】
請求項8に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記第2磁気Cコアは、ばねが取り付けられ、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュール内の当該第2磁気Cコアと当該バックプレーン内の前記第1磁気Cコアとの間にばね力を提供する、コネクタ。
【請求項11】
バックプレーンから当該バックプレーンに結合されるモジュールに電力を結合する方法であって、
脚部を前記バックプレーン内の開口部の中に延在させた状態で第1磁気Cコア又は第1磁気Eコアをバックプレーン回路基板上に取り付ける工程であって、当該バックプレーン回路基板が当該第1磁気Cコア又は当該第1磁気Eコアの少なくとも1つの脚部を取り囲む少なくとも1つの平面状コイルを当該バックプレーン回路基板内に有する、工程と、
脚部をモジュールの表面に近接させた状態でモジュール内に取り付けられた第2磁気Cコア又は第2磁気Eコアを提供する工程であって、当該第2磁気Cコア又は当該第2磁気Eコアが当該第2磁気Cコア又は当該第2磁気Eコアの少なくとも1つの脚部を取り囲むワイヤの巻き取りコイルを有する、工程と、
を備え、
それによって、前記モジュールが前記バックプレーンに連結されるとき、当該モジュール上の前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコアの前記脚部が前記バックプレーン回路基板上の前記第1磁気Cコア又は前記第1磁気Eコアの脚部に近接し、AC電力が前記平面状コイルに加えられて、前記ワイヤの巻き取りコイルに結合され、
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するためであり、
第1及び第2の磁気Iコアを提供する工程と、
前記第1磁気Iコアを、前記バックプレーン内の開口部を通過する状態で取り付ける工程であって、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有する、工程と、
前記第2磁気Iコアを、前記モジュールの端部に近接した状態で取り付ける工程であって、当該第2磁気Iコアが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有し、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアが当該第2磁気Iコアに近接する、工程と、
を更に備え、
前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコア及び前記第2磁気Iコアはいずれも、フェライトコアであり、
前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコアは、1つのフェライトで作られ、
前記第2磁気Iコアは、前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコアのフェライトとは異なるフェライトで作られる、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコア上の前記ワイヤの巻き付けコイルは、さまざまなAC電圧出力をもたらすための多数のタップを備えている、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法において、
前記バックプレーン内の前記第1磁気Cコア又は前記第1磁気Eコアの第2端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
保護シートまたは層が、前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコアの前記第2端部の上方に備えられている、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記モジュール内の前記第2磁気Cコア又は前記第2磁気Eコアにばねを取り付ける工程であって、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュール内の当該第2磁気Cコア又は当該第2磁気Eコアと当該バックプレーンの前記第1磁気Cコア又は前記第1磁気Eコアとの間にばね力を提供する、工程を更に備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.技術分野
本発明は電気コネクタの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
2.先行技術
本発明の好適な実施形態は、バックプレーン(背面配線板)と当該バックプレーン上に取り付けられたモジュールとの間のコネクタとして使用され、従って、そのようなコネクタに関連する先行技術が議論される。しかし、本発明の用途はそれほど限定されるものでなく、本発明は広範囲の用途として適合されることは理解されるべきである。
【0003】
様々な大きさや構成を有する電気コネクタは、当該技術分野で周知である。多数のピンコネクタは、通常、雌型レセプタクル内にプラグ接続される多数の雄型のピンコネクタ部材を使用し、直接の金属対金属の接触に依存する電気コネクタを使用して、回路を完全にする。大抵の用途では、この種のコネクタは満足のいくものであるが、雄型コネクタ上のピン曲がりにより最初にスロットに入れるとき、或いは、汚れと腐食が形成される期間が経過して、接続不良を引き起こすことがある。
【0004】
高い信頼性を有する用途のために、そして、例えば水面下での使用のような、高湿度とほこり、或いは、汚染された環境のような過酷な環境の中では、一般に、コネクタの筐体は、丸く、調整特徴と、他のコネクタ部材に螺合されるコネクタ部材上の回転式カラーとを含み、コネクタ内でピンとソケットとの究極のシールを提供するOリングを備えてコネクタ部材同士の確実な係合を維持する。
【0005】
しかし、いくつかの例では、物理的な制約や他の考慮すべき事項のために、Oリングでシールされたそのようなコネクタの使用が妨げられる。コネクタのそのような用途のひとつは、一般に、間にほとんど空間なく並べた状態で、比較的多数の基板やモジュールをバックプレーンに「プラグ接続」する必要があるバックプレーンの用途にある。その点に関し、他の方法で文章が示されなければ、ここに使用されるように、バックプレーンは、基板やモジュールが「プラグ接続」されるプリント回路基板であり、そのバックプレーンのプリント回路基板は、バックプレーンのプリント回路基板上に取り付けられたモジュールやプリント回路、或いは、そのようなバックプレーンのプリント回路基板を含む組立体全体に電力及び/又は通信を提供する。
【0006】
単純な端部コネクタは、環境がコネクタの使用に適していると安心できる用途には充分である。例えば工業的な工程制御の用途のような高い信頼性を要求し過酷な環境がないことを要求する用途には、長期間にわたって回路動作に高い信頼性を提供するために、回路内を冗長にする回路不良検知技術、及び/又は、エラー検出及び修正技術が共通に使用される。しかし、腐食は不変の問題であり、そのような組立体は不良が実際に発生するまで注意が払われることなくほとんど不定にそのままであるので、腐食は初期には良好な接触を機能的でないものにする。それ故に、従来のコネクタは、システム全体の中で脆弱な連結のままである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の1つの実施形態に従った、バックプレーン回路基板の断面を図解する。
【
図2】中にEコアとIコアとが置かれた
図1の回路基板の断面を図解する。
【
図3A】コネクタのモジュールの側面の1つの実施形態に使用されるEコア組立体の拡大図である。
【
図3B】
図3Aの組立体におけるEコアのためのCコアの使用を概略的に図解する。
【
図4】Iコアのための支持部上の巻き取りボビンを図解する。
【
図5】モジュール内の回路基板の端部上のEコア及びIコア組立体のモジュールコネクタの概観図である。
【
図6】Eコア及びIコアの組立体の配置を図解するために組立体上に保護層をなくしたモジュールのコネクタ端部の図である。
【
図7】Eコア及びIコアの組立体の配置を図解するために組立体上に保護層をなくしたモジュールのコネクタ端部の図である。
【
図8】バックプレーン組立体のスロット内のねじで取り付けられたモジュールを示す。
【
図9】コネクタの電力接続のためにCコアを使用するモジュールの背面図である。
【
図10】コネクタの電力接続のためにCコアを使用するバックプレーンの図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の記述では、モジュールをバックプレーンに電気接触する実施形態が記述されるが、本発明は他の多くの用途にも好適である。その記述の中では、1次コイルの巻き線及び2次コイルの巻き線を参照する。取り決めの問題として、1次コイル及び2次コイルの巻き線を参照するとき、1次コイルの巻き線はバックプレーン上の巻き線を参照し、一方、2次コイルの巻き線はモジュール内の巻き線である。電力伝送の場合、この取り決めは従来からのものである。しかし、信号伝達の場合、この取り決めは、信号の方向に依存して、従来からの例に従う場合も従わない場合もあり、双方向性の信号の場合、任意である。更に、ここで使用される単語「モジュール」は、多くの一般的な意味で使用される。
【0009】
図1を参照すれば、本発明の1つの実施形態に従ったバックプレーン回路基板26の断面が示される。図に従えば、この実施形態に従った典型的なバックプレーン回路基板26は、それを通過する複数の開口部即ち穴20を有し、各々が、バックプレーンを組み立てる間に、Iコアを受け入れるためであり、各々がEコアを受け入れるための開口部22,24の1又は2以上のグループも有している。
【0010】
好適に使用されるIコアの型は、磁気材料でできた丸い円筒形状のスラグの形態であり、好適な実施形態では、高周波数での使用に好適なフェライトである。典型的な実施形態のEコアは従来型のEコアで、記述される実施形態でも、フェライトのEコアであり、Iコアと同じ等級のフェライトの場合もあり、Iコアとは異なる等級のフェライトの場合もある。この点に関して、Eコアの機器は、本発明の実施形態に従ってコネクタを使用してバックプレーンの中に「プラグ接続」されたモジュールへの電力伝送に使用され、一方、Iコアの機器は、通信目的で使用される。従って、好適には、Eコアのフェライト(又は他の材料)は、最良の電力伝送のために相対的に高い飽和密度を求めて選択され、一方、Iコアのフェライト(又は他の材料)は、最大の信号通信帯幅を確実にするために高い周波数能力を求めて選択されるであろう。その結果として、本発明の1つの特徴は、単一の磁気機器内での電力伝送と信号伝達とを試みることよりもむしろ、電力伝送と信号伝達とを分離することであり、また、電力伝送と信号伝達の機器のために異なる磁気材料を選択的に使用し、好ましくは、異なる等級のフェライトを使用して、各々の性能の最大化を可能にすることである。
【0011】
図1のバックプレーン回路基板26は、典型的には、多層の各々の上の平面状の(プリントされた)巻き線25、27が同じ巻き方向に連続して接続されて多重巻き線を達成した多層基板であり、各々は、Iコアの開口部20、又は、Eコアの開口部グループ22,24の中央開口部22と関係付けられている。そのような平面状の巻き線は周知であり、例を挙げれば、多層プリント回路基板26のひとつおきの層上に反対の巻き方向にプリントされた螺旋の又は修正された螺旋の導電性トレース25を形成し、それから、第1層及び第2層の導電性トレースの内側端部を接続し、第2層及び第3層上の導電性トレースの外側端部を接続するなどして形成されてよい。このことは、多層上の導電性トレースの連続した接続を形成し、相互に接続されるときすべてが同じ巻き方向で効率的に動作する。そのような相互接続は、例を挙げれば、めっきされたスルーホールを巻き線の内側周縁部と外側周縁部の周りに異なる配置(角度)に使用することでなされるであろう。代替的には、多層回路基板が製造されるときに、相互コネクタは交互の基板層の間に作られる。そのような巻き付けを使用することで、達成されるターンの総数は、典型的なワイヤの巻き付けコイルよりも少ないが、いまだにかなりの数である。もちろん、代替的には、Eコアにとって、平面状の巻き付けは、要求された補助の巻き付け方向を達成するためにそれらが適切に相互接続される限り、いずれかの領域24又は両方の領域24の周り、或いは、両方の領域24、22の周りとなろう。
【0012】
次に、Eコア28及びIコア30が配置された回路基板26の断面の
図2を参照する。1つの実施形態では、それの頂面上に接着材を備えたラベル32は、回路基板26の下に置かれ、Eコア28及びIコア30は、Eコア及びIコアがラベル32の接着面に強く接着した状態で、典型的なピックアンドプレイス機(pick-and-place machine)によって基板32内の所定位置に配置される。その点では、プリント回路基板26内の開口部は、Eコア28及びIコア30よりもわずかに大きく、後に適切な埋め込み用樹脂で充填するためにコアの回りにいくらかの空隙を残している。埋め込み用樹脂は、エポキシ樹脂などの硬質の埋め込み用樹脂でもよいし、代替的には、シリコンゴムのような可撓性を有する柔軟な埋め込み用樹脂でもよい。シリコンゴムは、必要であれば、Eコア28、Iコア30とバックプレーンのプリント回路基板26との間にいくらかの柔軟性を提供する。しかし、そのような柔軟性は、プリント回路基板と剛性を有する埋め込み用材料との組合せがプリント回路基板を非常に硬くしてバックプレーンが曲がるのを防ぐから、必要とされないであろう。また、バックプレーンのプリント回路基板は、従来型のコネクタで充分な係合に必要とされる高い力を欠いているために、従来のバックプレーンのプリント回路基板の比較的高い力に晒されないであろうが、いくつかの用途では振動に遭うであろう。以下の特許請求の範囲では、エポキシやシリコンゴムのような材料は、力が加わるとかなりの撓みを蓄積するためのばね取り付けとは対照的に、コアを所定位置に保持するから、各コアのための確実な取り付け台と考えられる。
【0013】
もちろん、いったん完成すれば、組み立てられたバックプレーンのプリント回路基板26は、替わって、用途に応じてかなり変形する支持シャーシの一部を形成する更に大きな組立体の一部となるであろう。本発明では、バックプレーンのプリント回路基板26(
図2)上のEコア28は、バックプレーンに接続されるモジュール内の各Eコアと合致する。好適な実施形態では、そのようなEコアは、バックプレーンからバックプレーン上に取り付けられたモジュールへAC電力を伝送するために使用されるから、バックプレーンの多層プリント回路基板26上の1次コイルの平面状の巻き付け25からモジュール内のEコア上のワイヤ巻き付けへエネルギを非常に効率よく移送するには、そのEコアのペアによって形成される磁気回路内の間隙を最小限にする必要がある。このことは、バックプレーンのプリント回路基板26上のラベル32によって提供されるEコア28の保護に要求される場合、及び、類似の方法でモジュール内の相補的なEコアの保護に要求される場合を除いて、プリント回路基板26上のEコア28と、モジュールコネクタ内の各Eコアとの間の最小間隙(最小の非磁性空間)を順番に必要とする。1つの実施形態では、ラベル32は、バックプレーンのプリント回路基板26上の0.005インチ(0.127mm)のレクサン(Lexan)ラベルと、モジュール内でEコアを保護する対応するレクサン部材である。各Eコアの各脚部の0.005インチの保護自体は、磁気回路内にEコアのペアによって形成される0.020の間隙を引き起こす点に留意されたい。バックプレーンのプリント回路基板26とモジュールの両方のEコアが所定位置に確実に固定されれば、初期に、及び、モジュール内で生成される熱で引き起こされる熱膨張と反りの効果の両方のためにその固定された位置での変化を考慮して、空間を余分に提供することが必要となる。従って、本発明のいくつかの実施形態によれば、モジュールコネクタ内のEコアは、モジュールの取り付け面からわずかに突出するようにばねで負荷が印加されており、バックプレーンのプリント回路基板26上の各Eコアに対向して平坦であり(もちろん、そこでは間に保護層を備え)、モジュールが最終位置に配置されるときに要求されるようにばねは押圧されている。このばねの負荷は、組立体中の異なる膨張、反り、振動等にもかかわらず、Eコア上方の保護層によって画定される一定の最小の間隙を確実にするが、そのような要素にもかかわらず、Eコア上の圧力を非常に制限する。
【0014】
図3Aは、コネクタのモジュールの側面のために1つの実施形態で使用されるEコア組立体の拡大図である。図解の目的のために、拡大図は、Eコアの面を見下ろす方向で示されているが、実際の組立体では、Eコア28の面は、モジュール内のプリント回路基板の端部を超えて外方向に向けられて、カバー34がEコアのほとんどを覆っている。Eコアの中央脚部36は、部材40上の巻き取りボビン38を通って通過し、部材40は、端部の回りに、交互に、多数の電気接触即ち端子42を有する。これらの端子は、モジュール内でプリント回路基板に半田付けされるとき組立体のための支持部となり、または、ボビン38上のワイヤの巻き付けコイル上のリード線が接続される端子として機能する。この点で、コイル上に多数のタップを備えた単一のコイルは、典型的には、様々なAC電圧出力を提供するために使用され、AC電圧出力は、それから、典型的にはモジュールの操作に必要とされる関連付けられたDC電圧に変換される。代替案として、平面状でワイヤの巻き付け巻き取りが代わりに外側脚部の回りに配置されて、これは好ましくはないが、中央脚部の周りの単一の巻取りと同様に、それは、パッケージされない。
【0015】
ボビン38が巻き付けられた後、部材40はボビン38に組み付けられ、Eコア28の中央脚部36はボビン38の中央を通って挿入される。また、ばね46は、部材44に抗して圧縮され、カバー34内のスロット48を通じて挿入された薄いブレードによって一時的に圧縮状態に保持されて、圧縮されたばね46を備えたカバー34は、Eコア28、ボビン38、部材40を備えた組立体の上方に配置される。それから、ばね46は解放され、ばねは、Eコア28が部材44から離れるのを助けるが、各Eコアの面の上方の保護層を通じてバックプレーン上の関連付けられたEコアに接触するとき、Eコア28がばね46の力に抗してボビンに対していくらか動くことを可能にする。そのような動きは実質的ではなく、ボビンは典型的にはいらいらさせるものではないが、所望であれば、非常に薄い保護被膜がEコアの上方に置かれても良い。例えば、例を挙げれば、非常に薄いエポキシや他の結合剤の中にEコアを浸すことで、少なくともEコアの外方向に延在する面を除いてすべてのEコアの上方に置かれても良い。
【0016】
端子42がモジュール内のプリント回路基板に半田付けされる前に、或いは、代替的には、Eコア28及びボビン38を部材40上の端子42で部材40内に組み立てた後に、カバー34は、圧縮されたばね46で
図3Aに示された組立体の他の部分に組み付けられる。その点では、部材40上のピン50は、モジュール内のプリント回路基板内の穴の中へと延在し、組立体を位置付けるために半田付けされた端子42に依存することなく、組立体を回路基板26へ正確に整合させる。
【0017】
次に
図4を参照すれば、Iコア30のための支持部52上に巻き付けボビン54が見られる。Iコアの場合、2つのIコアの端部と端部とは完全な磁気回路を作らないが、替わりに、Iコアを囲む空気や非磁性材料を通じた磁気回路(戻り経路)の完成に依存している。結果として、磁気回路の一部が非磁性材料で構成されるから、いずれにせよ、コネクタの動作中、電力を伝送しているEコア間の間隙を通じた電力伝送とほとんど同じ程度に、Iコアを通じた通信がIコアの各ペア間の間隙に対して感度が良いということはない。それ故に、モジュール内のコネクタ内のIコア30は、モジュール内の回路基板に確実に取り付けられ、近接した端部上方の保護層によって提供される間隙以上の間隙をいくらかIコア間に常に提供し、モジュールがバックプレーンに取り付けられるとき、それらが互いに干渉することを妨げる。従って、
図4に示されるように、プラスチック部材52は、一体化された巻き付けボビン54及び位置決めピン56と共にモールドされ、プラスチック部材52の中にモールドされるか取り付けられる導電体58とを備える。ピン56は、
図3Aのピン50と同様に、プリント回路基板内の対応する穴に対して位置決め参照を提供し、端子即ち支持脚部58は、
図3Aの端子42と非常に類似した取付け支持部を提供する。その点に関して、多数の端子58が示されているが、大部分は単に支持のために使用され、典型的には多数のタップを有するEコア上の2次コイルとは異なり、タップ無しの単一のコイルはIコア30上の2次コイルの巻き付けに使用される。
【0018】
ボビン54がいったん巻き付けられると、Iコア30は部材52内に埋め込まれ、端部60はボビン54との面と同一面とされる。
【0019】
図5は、モジュール内の回路基板の端部上のモジュールコネクタのEコア及びIコアの組立体の概観図であり、組立体は所定位置にある保護層で目に見えないが、Eコア及びIコアの組立体の整合を図解するために、
図6は、組立体上方に保護層を有しないモジュールのコネクタ端部の図である。その点に関して、1つの実施形態におけるそのような保護層は、更に0.005インチ厚のレクサンシートであり、それの端部周りの所定位置で、浮いた状態の支持部に締結されて、用途のために充分な柔軟性を残している。また、突起部62に囲まれた取り付けねじ穴が
図6で見ることができ、突起部62は、モジュールをバックプレーン組立体上に正確に配置するためにバックプレーン組立体内の対応する穴に適合する。バックプレーン組立体内の突起部62及び穴は、同じであり、或いは、目的に応じて異なる形状や直径等で形成され、モジュールが後ろに向けて或いは上下逆に取り付けられるのを防ぐ。
【0020】
1つの実施形態の最終的な組立体は、
図7及び
図8に図解される。
図7は、バックプレーン回路基板26を有するバックプレーン組立体の拡大図で、バックプレーン回路基板26は、上にEコア28及びIコア30を備え、バックプレーン回路基板26の背後を保護するバックプレーンのレール66及びカバー68を備える。
図8は、ねじ69でバックプレーン組立体のスロット4内に取り付けられたモジュール64を示す。ラベル32は、バックプレーン回路基板26を覆い、数字でスロットを特定する。
【0021】
ここまでに記述された実施形態では、Eコア及びIコアは、各々、電力及び信号の連結に使用された。Iコアの使用は、信号のために非常に望ましい、それらは、(好ましくはゼロDC値を有するマンチェスター等の符号化を使用して)信号伝達に使用される高周波数で良好に動作するから、所望であれば、他の形状のコアを使用することも可能であるが、最終的なコネクタ組立体の中にコンパクトにまとめられる。Eコアのために、別の代替案は、
図3B内に概念的形式で示されるように、Cコアを使用することである。ここで、バックプレーン上の平面状の巻き付け、及び、モジュールコネクタ上のワイヤの巻き付け巻き取り38は、Cコア29の両方の脚部の上にあるが、これらの巻き付け38は一方の脚部の上だけにあることも可能である。そのような巻き付けが一方の脚部の上だけにあれば、それらは、反対側の脚部の上ではなく、磁束の漏えいを最小化するために同じ脚部の上にあるはずである。他の方法であれば、組立体は、ここに記述されるのと同じである。
【0022】
以上の記述の中で、一般に通信チャネル間のクロストークや電磁放出を防ぐためには、シールディングは必要ではないにせよ望ましいが、シールディングについて何も述べられていなかった。本発明に従って、電磁コネクタに典型的に使用される周波数のために、シールディングは、特にIコアのために、磁気包囲よりむしろ導電性包囲によって最もよく提供される。そのような導電性包囲は、例えば、アルミニウムの封印や金属めっきされたプラスチックの筐体によって提供されるであろう。Iコアのために、Iコアによって部分的に画定される磁気回路はIコア回りの非磁性空間によって完成されるので、そのような任意のシールディングはその空間を塞がないようにIコアから幾分離間しているはずだが、替わりに、他の方法であれば更に大きな距離にわたってかなりの強度で外方向に延在するずっと少ない磁束密度を含むだけである。そのシールディングの一部として、バックプレーン回路基板上のIコアのための平面状の巻き付けは、各Iコアの表面を取り囲むが、外方向に空間を有して、記述されるように、磁束のための空間を可能にする丸い環を含む。
【0023】
また、以上の記述の中で、2つのEコア組立体及び3つのIコア組立体を使用する電磁コネクタが示される。この実施形態では、Eコアの組立体は本質的に同一であり、一方はモジュールの主電力源として機能し、他方はモジュールのバックアップ電力源として機能する。3つのIコア組立体では、ひとつはバックプレーンからモジュールへの通信を提供し、ひとつはモジュールからバックプレーンへの通信を提供し、ひとつは監視と監督機能のような目的のための更に低い周波数の双方向通信を提供する。明らかに、2つの電磁電力伝送組立体及び3つの電磁通信組立体の使用は用途に依存しており、そのような組立体は必要に応じて更に少なく又は更に多く使用される。
【0024】
実用的な実施形態の1つの特徴は、バックプレーン上の特定の「スロット」内においてモジュールの有無を検知することである。明らかなことだが、バックプレーン上でスイッチを使用することは一般に許容されず、しかも、高い信頼性を有するコネクタが何であり何であるべきかという点で、それ自体が故障の傾向のある構成要素を構成するが、バックプレーン上でスイッチを使用することもあるだろう。替わって、1つの実施形態では、スロットは、モジュールがないとき、非常に一時的にスロット(一方のEコアの1次コイルの平面状の巻き付け又は両方のEコアの1次コイルの巻き付け)に電力を供給し、1次コイルの平面状の巻き付けの明らかなインダクタンスやインピーダンスを検出することで周期的にネットワーク接続が確認される。モジュールがなければ、インダクタンスは非常に小さく、インピーダンスもまた非常に小さく、各Eコアの平面状の巻き付けの抵抗とあまり変わらない。両方のEコアの1次コイルの巻き付けのネットワーク接続を確認することでモジュール(又はバックプレーン)内の一方のEコア上の短絡したワイヤの巻き付け2次コイルが存在する場合でも、或いは、ネットワーク接続が確認されるときに電流をまったく検出しないことで一方のEコアの平面状の巻き付けの電流が流れない1次コイルが存在する場合でも、モジュールの存在は検出され、影響を受けたCコアのペアを不能にし、その故障箇所を信号で停止させて、モジュールに電力を供給するためのEコアの他のペアを使用してモジュールの動作を継続させることを可能にする。モジュールの除去(又はある種の故障)は、バックプレーンに適切に取り付けられて適切に機能しているモジュールに許容される最大限を超える一方の又は両方のEコアの平面状の1次コイルを検出することで同様に検出される。
【0025】
図9は、コネクタの電力接続のためのCコア29を使用するモジュールの背面図であり、
図10は、対応するCコア29を使用するバックプレーンの図であり、いずれの場合も、CコアはEコア28を置き換えている。この点に関して、Eコアという語は、Eという形状の断面を有する磁気コアを意味するという一般的な意味で本明細書及び特許請求の範囲の中で使用されていることに留意されるべきである。この定義は、ここで示されるEコアの構成をカバーするだけでなく、それの中央脚部の軸周りにEコアを回転させて生成される回転面又は回転面の一部の構成を有するコアをカバーする。そのようなEコアは、外側端部が妨害されて、バックプレーン上の平面状の巻き付けが回転面の中央と周辺との間の空間内に延在することを許容し、モジュール内の巻き付け上のワイヤの出口を許容する必要があるが、それ以外の方法であれば適切に機能するであろう。
【0026】
いくつかの実施形態では、Iコア及びEコア又はCコアの対称性のために、モジュールは、いずれの方向でもバックプレーン上のスロット内に組み立てられることが可能である。例として挙げれば、いくつかの実施形態では、モジュールは、2つの同一の回路に備えられ、使用される一方が故障してもバックアップ回路を提供し、或いは、2つが異なる結果を有することで故障が検出可能なように両方が動作する。いずれの場合も、中央のIコア組立体はモジュールにデータを送信するために使用されることが可能であり、他の2つのIコア組立体はモジュールがバックプレーンにデータを送信するために使用されることが可能である。対称性を有するから、どの回路が2つのIコア組立体のうちのいずれを通じてバックプレーンにデータを送信すべきか問題でない。たとえモジュール内の回路が対称性を有しないとしても、モジュールの挿入時にモジュールの存在が検出されるとき、モジュールは、モジュールが自分自身を特定するためにネットワーク接続を確認される必要がある。回路及び工程は、モジュールの方向性を特定するために調整された反応を検出することが可能であり、その後、モジュール内の回路やバックプレーンに連結された回路は、必要に応じて、電力、及び/又は、信号を別ルートで送るということに立脚している。
【0027】
その結果、本発明は、単独で、或いは、所望であれば様々に組み合わせたり組み合わせに準ずることをして、実践される多数の特徴を有する。本発明の特定の好適な実施形態は、限定する目的ではなく、図解の目的で、ここに開示され記述されており、以下の特許請求の範囲の充分な広がりによって画定されるように、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、形態及び詳細において様々に変更されることは、当業者に理解されるであろう。
〔態様1〕
バックプレーンから、当該バックプレーン上に取り付けられたモジュールへ電力を伝送するコネクタであって、
中央脚部、及び、第1、第2外側脚部を有する第1磁気Eコアであって、当該中央脚部及び当該外側脚部が、第1端部で接合され、第2端部を前記バックプレーン内の開口部内へ延在させた状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該3つの脚部の少なくとも1つを取り囲むプリント回路を有する、第1磁気Eコアと、
中央脚部、及び、第1、第2外側脚部を有する第2磁気Eコアであって、当該中央脚部及び当該外側脚部が、一方の端部で接合され、第2端部を前記モジュールの端部に近接して取り付けた状態で取り付けられ、当該モジュールが当該3つの脚部の少なくとも1つを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有する、第2磁気Eコアと、
を備え、
前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン上の前記磁気Eコアの各脚部の前記第2端部が当該モジュール内の当該磁気Eコアの対応する脚部と整列するように、当該バックプレーン及び当該モジュールが構成される、コネクタ。
〔態様2〕
態様1に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記巻き付けコイルは、多数のタップを備えたコイルである、コネクタ。
〔態様3〕
態様1に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記磁気Eコアの前記第2端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
〔態様4〕
態様3に記載のコネクタにおいて、
前記第1及び第2の磁気Eコアの各々の前記第2端部は、それの上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
〔態様5〕
態様3に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記磁気Eコアは、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュール内の当該磁気Eコアと当該バックプレーン内の前記磁気Eコアとの間にばね力を提供するように取り付けられたばねである、コネクタ。
〔態様6〕
態様1に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Eコアは、フェライトのEコアである、コネクタ。
〔態様7〕
態様1に記載のコネクタにおいて、
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するためであり、
第1及び第2の磁気Iコアを更に備え、
前記第1磁気Iコアは、端部が前記バックプレーン内の開口部内へ延在する状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有し、
前記第2磁気Iコアは、前記モジュールの端部に近接して取り付けられた端部を有し、当該モジュールが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有し、
前記バックプレーン及び前記モジュールは、当該モジュールが当該バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアの前記端部が前記第2磁気Iコアの前記端部に近接するように構成されている、コネクタ。
〔態様8〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
少なくとも第3及び第4の磁気Eコアであって、当該第3磁気Eコアが前記第1磁気Eコアと同様に前記バックプレーン上に構成され、当該第4磁気Eコアが前記モジュールの前記端部に近接して取り付けられて前記第2磁気Eコアと同様に構成された、少なくとも第3及び第4の磁気Eコアと、
少なくとも第3及び第4の磁気Iコアであって、当該第3磁気Iコアが前記第1磁気Iコアと同様に前記バックプレーン上に構成され、当該第4磁気Iコアが前記モジュールの前記端部に近接して取り付けられて前記第2磁気Iコアと同様に構成された、少なくとも第3及び第4の磁気Iコアと、
を更に備え、
前記第1及び第2の磁気Eコアは、前記モジュールの中心回りに前記第3及び第4の磁気Eコアと対称的に取り付けられ、
前記第1及び第2の磁気Iコアは、前記モジュールの中心回りに前記第3及び第4の磁気Iコアと対称的に取り付けられ、
それによって、前記モジュールが第1の相対的方向で、或いは、当該第1の相対的方向とは逆の第2の相対的方向で前記バックプレーンに取り付けられるとき、前記コネクタは機能し得る状態となる、コネクタ。
〔態様9〕
態様8に記載のコネクタにおいて、
前記モジュールは、2つの同一の回路を含む、コネクタ。
〔態様10〕
態様8に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーンに接続された前記モジュールは、当該モジュールの前記相対的方向を検出し、必要に応じて電力及び/又は信号を別ルートで送る回路を含む、コネクタ。
〔態様11〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記第1磁気Iコアの前記端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
〔態様12〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアの各々の前記端部は、上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
〔態様13〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内及び前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、それぞれ、当該モジュール内及び当該バックプレーン内に積極的に取り付けられる、コネクタ。
〔態様14〕
態様13に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、当該磁気Iコアの軸が当該バックプレーンに垂直な状態で当該バックプレーンに取り付けられ、
前記モジュール内の前記磁気Iコアは、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン内の当該磁気Iコアの前記軸と実質的に同一直線の軸で取り付けられる、コネクタ。
〔態様15〕
態様14に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアは、前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該磁気Iコアの端部が互いを軸に沿った機構力の下に置くことなく近接した状態となるように取り付けられる、コネクタ。
〔態様16〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Eコアは、フェライトのEコアである、コネクタ。
〔態様17〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアは、フェライトのIコアである、コネクタ。
〔態様18〕
態様7に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Eコア及び前記磁気Iコアは、フェライトのEコアであり、
前記磁気Eコアは、第1等級のフェライトで作られ、
前記磁気Iコアは、前記第1等級とは異なる第2等級のフェライトで作られる、コネクタ。
〔態様19〕
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュールへ電力を伝送するコネクタであって、
第1及び第2脚部を有する第1磁気Cコアであって、当該第1及び第2脚部が、第1端部で接合され、第2端部を前記バックプレーン内の開口部内へ延在させた状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1及び第2脚部の少なくとも1つを取り囲むプリント回路を有する、第1磁気Cコアと、
第1及び第2脚部を有する第2磁気Cコアであって、当該第1及び第2脚部が、一方の端部で接合され、第2端部を前記モジュールの端部に近接して取り付けた状態で取り付けられ、当該モジュールが当該第1及び第2脚部の少なくとも1つを取り囲む少なくとも1つのワイヤの巻き付けコイルを有する、第2磁気Cコアと、
を備え、
前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン上の前記磁気Cコアの各脚部の前記第2端部が当該モジュール内の当該磁気Cコアの対応する脚部と整列するように、当該バックプレーン及び当該モジュールが構成される、コネクタ。
〔態様20〕
態様19に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記巻き付けコイルは、多数のタップを備えたコイルである、コネクタ。
〔態様21〕
態様19に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記磁気Cコアの前記第2端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
〔態様22〕
態様21に記載のコネクタにおいて、
前記第1及び第2の磁気Cコアの各々の前記第2端部は、それの上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
〔態様23〕
態様21に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内の前記磁気Cコアは、ばねが取り付けられ、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュール内の当該磁気Cコアと当該バックプレーン内の前記磁気Cコアとの間にばね力を提供する、コネクタ。
〔態様24〕
態様19に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Cコアは、フェライトのCコアである、コネクタ。
〔態様25〕
態様19に記載のコネクタにおいて、
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するためであり、
第1及び第2の磁気Iコアを更に備え、
前記第1磁気Iコアは、端部が前記バックプレーン内の開口部内へ延在する状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有し、
前記第2磁気Iコアは、前記モジュールの端部に近接して取り付けられた端部を有し、当該モジュールが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つのワイヤの巻き付けコイルを有し、
前記バックプレーン及び前記モジュールは、当該モジュールが当該バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアの前記端部が前記第2磁気Iコアの前記端部に近接するように構成されている、コネクタ。
〔態様26〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
少なくとも第3及び第4の磁気Cコアであって、当該第3磁気Cコアが前記第1磁気Cコアと同様に前記バックプレーン上に構成され、当該第4磁気Cコアが前記モジュールの前記端部に近接して取り付けられて前記第2磁気Cコアと同様に構成された、少なくとも第3及び第4の磁気Cコアと、
少なくとも第3及び第4の磁気Iコアであって、当該第3磁気Iコアが前記第1磁気Iコアと同様に前記バックプレーン上に構成され、当該第4磁気Iコアが前記モジュールの前記端部に近接して取り付けられて前記第2磁気Iコアと同様に構成された、少なくとも第3及び第4の磁気Iコアと、
を更に備え、
前記第1及び第2の磁気Cコアは、前記モジュールの中心回りに前記第3及び第4の磁気Cコアと対称的に取り付けられ、
前記第1及び第2の磁気Iコアは、前記モジュールの中心回りに前記第3及び第4の磁気Iコアと対称的に取り付けられ、
それによって、前記モジュールが第1の相対的方向で、或いは、当該第1の相対的方向とは逆の第2の相対的方向で前記バックプレーンに取り付けられるとき、前記コネクタは機能し得る状態となる、コネクタ。
〔態様27〕
態様26に記載のコネクタにおいて、
前記モジュールは、2つの同一の回路を含む、コネクタ。
〔態様28〕
態様26に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーンに接続された前記モジュールは、当該モジュールの前記相対的方向を検出し、必要に応じて電力及び/又は信号を別ルートで送る回路を含む、コネクタ。
〔態様29〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記第1磁気Iコアの前記端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
〔態様30〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアの各々の前記端部は、上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
〔態様31〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内及び前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、それぞれ、当該モジュール内及び当該バックプレーン内に積極的に取り付けられる、コネクタ。
〔態様32〕
態様31に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、当該磁気Iコアの軸が当該バックプレーンに垂直な状態で当該バックプレーン内に取り付けられ、
前記モジュール内の前記磁気Iコアは、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン内の当該磁気Iコアの前記軸と実質的に同一直線の軸で取り付けられる、コネクタ。
〔態様33〕
態様32に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアは、前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該磁気Iコアが互いを軸に沿った機構力の下に置くことなく近接した状態となるように取り付けられる、コネクタ。
〔態様34〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Cコアは、フェライトのCコアである、コネクタ。
〔態様35〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアは、フェライトのIコアである、コネクタ。
〔態様36〕
態様25に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Cコア及び前記磁気Iコアは、フェライトのCコアであり、
前記磁気Cコアは、第1等級のフェライトで作られ、
前記磁気Iコアは、前記第1等級とは異なる第2等級のフェライトで作られる、コネクタ。
〔態様37〕
バックプレーンから当該バックプレーンに結合されるモジュールに電力を結合する方法であって、
面を前記バックプレーン内の開口部の中に延在させた状態で第1の磁気Cコア又はEコアをバックプレーン回路基板上に取り付ける工程であって、当該バックプレーン回路基板が当該第1磁気Cコア又はEコアの少なくとも1つの脚部を取り囲む少なくとも1つの平面状コイルを当該バックプレーン回路基板内に有する、工程と、
面をモジュールの表面に近接させた状態でモジュール内に取り付けられた第2の磁気Cコア又はEコアを提供する工程であって、当該第2磁気Cコア又はEコアが当該第2磁気Cコア又はEコアの少なくとも1つの脚部を取り囲むワイヤの巻き取りコイルを有する、工程と、
を備え、
それによって、前記モジュールが前記バックプレーンに連結されるとき、当該モジュール上の前記第2の磁気Cコア又はEコアの前記面が前記バックプレーン回路基板上の前記第1の磁気Cコア又はEコアの面に近接し、AC電力が前記平面状コイルに加えられて、前記ワイヤの巻き取りコイルに結合される、方法。
〔態様38〕
態様37に記載の方法において、
前記第2の磁気Cコア又はEコア上の前記ワイヤの巻き付けコイルは、多数のタップを備えている、方法。
〔態様39〕
態様37に記載の方法において、
前記バックプレーン内の前記第2の磁気Cコア又はEコアの第2端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、方法。
〔態様40〕
態様39に記載の方法において、
保護シートまたは層が、前記第2の磁気Cコア又はEコアの前記第2端部の上方に備えられている、方法。
〔態様41〕
態様39に記載の方法において、
前記モジュール内の前記第2磁気Cコア又はEコアにばねを取り付ける工程であって、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュール内の前記第1磁気Cコア又はEコアと当該バックプレーンの前記第2磁気Cコア又はEコアとの間にばね力を提供する、工程を更に備える、方法。
〔態様42〕
態様37に記載の方法において、
前記第2磁気Cコア又はEコアは、フェライトのコアである、方法。
〔態様43〕
態様37に記載の方法において、
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するためであり、
第1及び第2の磁気Iコアを提供する工程と、
前記第1磁気Iコアを、端部が前記バックプレーン内の開口部を通過する状態で取り付ける工程であって、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有する、工程と、
前記第2磁気Iコアを、それの端部が前記モジュールの端部に近接した状態で取り付ける工程であって、当該第2磁気Iコアが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有し、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアの前記端部が当該第2磁気Iコアの当該端部に近接する、工程と、
を更に備える、方法。
〔態様44〕
態様43に記載の方法において、
少なくとも第3及び第4の磁気Iコアを提供する工程と、
前記第3磁気Eコアを前記第1磁気Iコアと同様に、前記第4磁気Eコアを前記第2磁気Iコアと同様に構成する工程と、
少なくとも第3及び第4の磁気Iコアを提供する工程と、
前記第3磁気Iコアを前記第1磁気Iコアと同様に、前記第4磁気Iコアを前記第2磁気Iコアと同様に構成する工程と、
前記第3及び第4の磁気Cコア又はEコアを、前記モジュールの中心回りに前記第1及び第2の磁気Cコア又はEコアと対称的に取り付ける工程と、
前記第3及び第4の磁気Iコアを、前記モジュールの中心回りに前記第1及び第2の磁気Iコアと対称的に取り付ける工程と、
を備え、
それによって、前記モジュールが第1の相対的方向で、或いは、当該第1の相対的方向とは逆の第2の相対的方向で前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該モジュールは機能的である、方法。
〔態様45〕
態様44に記載の方法において、
前記モジュールは、2つの同一の回路を含む、方法。
〔態様46〕
態様44に記載の方法において、
前記バックプレーンに接続された前記モジュールは、当該モジュールの前記相対的方向を検出し、必要に応じて電力及び/又は信号を別ルートで送る回路を含む、方法。
〔態様47〕
態様43に記載の方法において、
前記第1磁気Iコアは、前記バックプレーン内の前記第1磁気Iコアの前記端部が当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しないように取り付けられる、方法。
〔態様48〕
態様43に記載の方法において、
前記磁気Iコアの各々の前記端部の上方に保護シートまたは層を提供する工程を更に備える、方法。
〔態様49〕
態様43に記載の方法において、
前記モジュール内及び前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、それぞれ、当該モジュール内及び当該バックプレーン内に積極的に取り付けられる、方法。
〔態様50〕
態様49に記載の方法において、
前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、当該磁気Iコアの軸が当該バックプレーンに垂直な状態で当該バックプレーン内に取り付けられ、
前記モジュール内の前記磁気Iコアは、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン内の当該磁気Iコアの前記軸と実質的に同一直線の軸で取り付けられる、方法。
〔態様51〕
態様50に記載の方法において、
前記磁気Iコアは、前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該磁気Iコアが互いを軸に沿った機構力の下に置くことなく近接した状態となるように取り付けられる、方法。
〔態様52〕
態様43に記載の方法において、
前記第2磁気Cコア又はEコアは、フェライトのCコア又はEコアである、方法。
〔態様53〕
態様43に記載の方法において、
前記磁気Iコアは、フェライトのIコアである、方法。
〔態様54〕
態様43に記載の方法において、
前記第2磁気Cコア又はEコア及び前記磁気Iコアはいずれも、フェライトのコアであり、
前記第2磁気Cコア又はEコアは、第1等級のフェライトで作られ、
前記磁気Iコアは、前記第1等級のフェライトとは異なる第2等級のフェライトで作られる、方法。
〔態様55〕
バックプレーンから当該バックプレーン上に取り付けられたモジュール、及び、モジュールから当該モジュールが取り付けられたバックプレーン、のうち少なくともいずれか一方のために信号を伝達するコネクタであって、
第1及び第2の磁気Iコアを更に備え、
前記第1磁気Iコアは、端部が前記バックプレーン内の開口部内へ延在する状態で取り付けられ、当該バックプレーンが当該第1磁気Iコアを取り囲む印刷されたコイルを有し、
前記第2磁気Iコアは、前記モジュールの端部に近接して取り付けられた端部を有し、当該モジュールが当該第2磁気Iコアを取り囲む少なくとも1つの巻き付けコイルを有し、
前記バックプレーン及び前記モジュールは、当該モジュールが当該バックプレーンに取り付けられるとき、前記第1磁気Iコアの前記端部が前記第2磁気Iコアの前記端部に近接するように構成されている、コネクタ。
〔態様56〕
態様55に記載のコネクタにおいて、
少なくとも第3及び第4の磁気Iコアであって、当該第3磁気Iコアが前記第1磁気Iコアと同様に前記バックプレーン上に構成され、当該第4磁気Iコアが前記モジュールの前記端部に近接して取り付けられて前記第2磁気Iコアと同様に構成された、少なくとも第3及び第4の磁気Iコアを更に備え、
前記第1及び第2の磁気Iコアは、前記モジュールの中心回りに前記第3及び第4の磁気Iコアと対称的に取り付けられ、
それによって、前記モジュールが第1の相対的方向で、或いは、当該第1の相対的方向とは逆の第2の相対的方向で前記バックプレーンに取り付けられるとき、前記コネクタは機能し得る状態となる、コネクタ。
〔態様57〕
態様56に記載のコネクタにおいて、
前記モジュールは、2つの同一の回路を含む、コネクタ。
〔態様58〕
態様56に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーンに接続された前記モジュールは、当該モジュールの前記相対的方向を検出し、必要に応じて信号を別ルートで送る回路を含む、コネクタ。
〔態様59〕
態様55に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記第1磁気Iコアの前記端部は、当該バックプレーンの前記モジュールの側面から突出しない、コネクタ。
〔態様60〕
態様55に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアの各々の前記端部は、上方に保護シートまたは層を有する、コネクタ。
〔態様61〕
態様55に記載のコネクタにおいて、
前記モジュール内及び前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、それぞれ、当該モジュール内及び当該バックプレーン内に積極的に取り付けられる、コネクタ。
〔態様62〕
態様55に記載のコネクタにおいて、
前記バックプレーン内の前記磁気Iコアは、当該磁気Iコアの軸が当該バックプレーンに垂直な状態で当該バックプレーン内に取り付けられ、
前記モジュール内の前記磁気Iコアは、当該モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該バックプレーン内の当該磁気Iコアの前記軸と実質的に同一直線の軸で取り付けられる、コネクタ。
〔態様63〕
態様62に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアは、前記モジュールが前記バックプレーンに取り付けられるとき、当該磁気Iコアが互いを軸に沿った機構力の下に置くことなく近接した状態となるように取り付けられる、コネクタ。
〔態様64〕
態様55に記載のコネクタにおいて、
前記磁気Iコアは、フェライトのIコアである、コネクタ。