特許第6585474号(P6585474)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585474
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】乳化型クレンジング化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/37 20060101AFI20190919BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20190919BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20190919BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20190919BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20190919BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20190919BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
   A61K8/37
   A61K8/39
   A61K8/06
   A61K8/81
   A61K8/73
   A61K8/86
   A61Q19/10
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-223861(P2015-223861)
(22)【出願日】2015年11月16日
(65)【公開番号】特開2017-88575(P2017-88575A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2018年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】306018365
【氏名又は名称】クラシエホームプロダクツ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中川 由希子
【審査官】 池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−073976(JP,A)
【文献】 特開平11−199438(JP,A)
【文献】 特開2014−076970(JP,A)
【文献】 鈴木敏幸,第7章 クレンジングのメカニズムと最新の技術,機能性化粧品II,株式会社シーエムシー,1996年 8月30日,99-111頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)/成分(A+B)の値が0.1以上0.35以下、かつ成分(A+B)/成分(A+B+C)の値が0.66以上0.78以下である、クレンジング時にO/W型(ラメラ液晶中に油性成分が分散した乳化剤型を除く)からラメラ液晶へ転相することを特徴とする乳化型クレンジング化粧料。
(A)グリセリンの重合度が5以上10以下であるモノオレイン酸ポリグリセリル
(B)パルミチン酸エチルヘキシル及び/又は、エチルヘキサン酸セチル
(C)水
【請求項2】
下記成分(D)及び/又は(E)を含有することを特徴とする請求項1に記載の乳化型クレンジング化粧料。
(D)カルボキシビニルポリマー
(E)キサンタンガム
【請求項3】
さらに成分(F)として、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリルの1種又は2種以上を含有する請求項1または請求項2に記載の乳化型クレンジング化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、マッサージ性に優れ、ほど良いタイミングでO/W型からラメラ液晶へ転相することによって、従来の乳化型クレンジング化粧料に比べて、使用時とすすぎ後のべたつきが飛躍的に改善され、かつ優れたクレンジング力を有するクレンジング化粧料を提供することにある。
【背景技術】
【0002】
クレンジング化粧料は、皮膚上の皮脂汚れや口紅、ファンデーション、アイシャドウ、マスカラ等のメイクアップ化粧料を除去する目的で使用され、皮膚に塗布してのばし、なじませた後に除去されるものである。クレンジング化粧料としては、液状油等を主成分とするオイル状のものや、クリーム状、乳液状、ゲル状のもの、さらには油成分を全く配合しないか又は微量配合したローション状、水性ジェル状等のタイプまで様々な形態のものが市販されている。中でも、クリーム状又は乳液状の乳化型クレンジング化粧料は、W/O型(例えば、特許文献1)もしくはO/W型(例えば、特許文献2)のエマルションタイプが市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−031523号公報
【特許文献2】特開2013−177383号公報
【特許文献3】特開2014−76970号公報
【特許文献4】特開2009−167146号公報
【特許文献5】特開2006−249011号公報
【特許文献6】特開2007−023025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
W/O型エマルションの場合、連続相が油性成分であるため、クレンジング力に優れているものの、すすぎによる化粧料の除去が困難で、油性成分が手や顔に残りべたつくため、使用感が好ましくない。一方、O/W型エマルションの場合は、使用中の肌感触は良いが、連続相が水性成分であるため、クレンジング力が不十分であり、皮脂やメイク汚れが肌に残留し、すすぎ後の肌もべたついて好ましくない。
【0005】
O/W型エマルションの中には上記の欠点を補うべく、肌の上に伸ばしてメイクアップ化粧料となじませている間に製剤中の水分が蒸発することによりO/W型からW/O型に転相するものがある(例えば、特許文献3)。クリーム形態のO/W型エマルションはマッサージ効果が高く、転相が起こると、内包されていた油性成分が出てくるため、メイクアップ化粧料とのなじみが良くなり、またメイクアップ化粧料となじんだタイミングを知ることができるという利点を有していた。しかしながら、多くのO/W型からW/O型に転相するクレンジング料では、転相してメイクアップ化粧料となじんだ時の感触の変化がわかりにくく、また洗い流し時に起こるW/O型からO/W型への再転相が不十分であるため、ぬるつきが生じ易く、さっぱりとメイク汚れを洗い流すことは困難であった。
【0006】
近年、洗浄力が高く、洗い流し性が良好なものとしてラメラ液晶タイプのクレンジング化粧料が注目されている。(例えば、特許文献4〜6)
【0007】
ラメラ液晶構造は界面活性剤が規則正しく配向している状態で、水と油が両連続であるた
め、水にも油にもよくなじむ。それゆえラメラ液晶構造を持つクレンジング化粧料は、メイクアップ化粧料や皮膚の汚れとなじみ易い。また洗い流し時は、界面張力が低いため、メイクや皮脂汚れを微細なエマルションとして、わずかな力で速やかに洗浄、皮膚から除去でできる利点を有している。しかしながら、ラメラ液晶構造をもつクレンジング化粧料は低粘度の液状で、手からこぼれ落ちやすく、また塗布時に摩擦が生じるため乳化型クレンジング料に比べマッサージ性に乏しいという欠点を有していた。上記の如き実情において、マッサージ性に優れながらもラメラ液晶と同等の高いクレンジング力を有し、すすぎ時は素早くさっぱりと汚れを除去できる乳化型クレンジング化粧料の出現が望まれていた。
【0008】
従って、本発明は、従来の乳化型組成物と同様のマッサージ性を有しながら、クレンジング時にO/W型からラメラ液晶へ転相することにより、皮膚の汚れやメイクアップ化粧料などの油性汚れを効果的に除去することが可能で、且つ保存安定性にも優れたクレンジング化粧料の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記問題点を解決する化粧料を得るべく鋭意研究を重ねた結果、特定の界面活性剤、油成分、水および水溶性高分子を併用すれば、上記要件を満たす優れたクレンジング化粧料として有用な組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明の乳化組成物は、
下記成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)/成分(A+B)の値が0.1以上0.35以下、かつ成分(A+B)/成分(A+B+C)の値が0.66以上0.78以下である、クレンジング時にO/W型からラメラ液晶へ転相することを特徴とする乳化型クレンジング化粧料を提供するものである。
(A)グリセリンの重合度が5〜10であるモノオレイン酸ポリグリセリル
(B)パルミチン酸エチルヘキシル及び/又は、エチルヘキサン酸セチル
(C)水
また本発明の乳化型クレンジング化粧料には、成分(D)カルボキシビニルポリマー及び/又は(E)キサンタンガムを含有することが好ましく、さらに好ましくは成分(F)として、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリルの1種又は2種以上を含有することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、マッサージ性に優れながらも、ほど良いタイミングでO/W型からラメラ液晶へ転相することによって、メイク料や皮脂汚れに対するクレンジング効果が高く、すすぎ時の感触に優れ、かつ保存安定性にも優れた乳化型クレンジング化粧料を提供することができる。
【0012】
本発明におけるラメラ液晶とは、親水基と疎水基とを有する両親媒性分子が水中において自発的に集合した自己組織体であり、二分子膜と水とが交互に配列した構造を有する。固体と液体の中間を示す状態をとるため、固体の特徴である分子配列の規則性を残しながら、液体の特性である流動性を示す。ラメラ液晶相は光学異方性を示すため、偏光板や偏光顕微鏡による観察により確認することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の乳化型クレンジング化粧料について詳細に説明する。
【0014】
本発明の(A)成分であるグリセリンの重合度が5〜10であるモノオレイン酸ポリグリ
セリルは、本発明の乳化型クレンジング化粧料において、良好な乳化分散と転相後のラメラ液晶の形成、さらにすすぎ時におけるO/Wへの速やかな再転相を目的に配合するものである。グリセリンの重合度が5〜10であるモノオレイン酸ポリグリセリルを具体的に例示すると、モノオレイン酸ポリグリセリル−5、モノオレイン酸ポリグリセリル−10などが挙げられ、商品名「サンソフトA−17E−C」「サンソフトA−171E−C」「サンソフトQ−17Y−C」「サンソフトQ−17S−C」「サンソフトQ−171S−C」(太陽化学(株)製)、「サラコスPG−180」(日清オイリオグループ(株)製)、「SフェイスO−1001A」(阪本薬品工業(株)製)、「NIKKOL Decaglyn 1−0V」「NIKKOL Decaglyn 1−0V EX」(日光ケミカルズ(株)製)等の市販品を利用することもできる。グリセリンの重合度が5〜10であるモノオレイン酸ポリグリセリルは1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明の(B)成分であるパルミチン酸エチルヘキシル及びエチルヘキサン酸セチルは、本発明の乳化型クレンジング化粧料において(A)成分、(C)成分とともに転相後ラメラ液晶の形成し、またO/Wへ再転相する際に微細なエマルションとなり洗い流し時にさっぱりした感触を得るために配合するものであり、商品名「サラコスP−8」(日清オイリオグループ(株)製)、「MファインオイルEHP」(ミヨシ油脂(株)製)、「NIKKOL IOP」(日光ケミカルズ(株)製)、「サラコス816T」(日清オイリオグループ(株)製)、「MファインオイルEHC」(ミヨシ油脂(株)製)、「NIKKOL CIO」(日光ケミカルズ(株)製)等の市販品を利用することもできる。パルミチン酸エチルヘキシル及びエチルヘキサン酸セチルは、一種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0016】
本発明の(A)成分であるグリセリンの重合度が5〜10であるモノオレイン酸ポリグリセリルと(B)成分であるパルミチン酸エチルヘキシル及び/又は、エチルヘキサン酸セチルの配合比は、(A)/(A+B)=0.1〜0.35が好ましく、より好ましくは0.15〜0.3であり、さらに好ましくは0.2〜0.25である。これらの範囲内であれば、O/W型からラメラ液晶に転相が起こる乳化型クレンジング化粧料が得られる。
【0017】
本発明の(C)成分である水は特に限定されず、例えば蒸留水、脱イオン水などを使用することができる。
【0018】
本発明の(A)成分であるグリセリンの重合度が5〜10であるモノオレイン酸ポリグリセリル、(B)成分であるパルミチン酸エチルヘキシル及び/又は、エチルヘキサン酸セチル、(C)成分である水の配合比は、(A+B)/(A+B+C)=0.66〜0.78が好ましく、より好ましくは0.68〜0.76であり、さらに好ましくは0.70〜0.74である。これらの範囲内であれば、クレンジング時に、ほど良いマッサージの時間でO/W型からラメラ液晶へ転相が起こる乳化型クレンジング化粧料が得られる。
【0019】
マッサージ中O/W型からラメラ液晶へ転相するまでの時間は、25〜70秒が適切であり、さらに好ましくは40〜45秒である。24秒以下であるとマッサージ効果を発揮する時間としては短く、また70秒より長いとマッサージ時間が過度に長くなり、皮膚への負担や手間がかかるという点で消費者の嗜好に合わない。
【0020】
本発明の(D)成分であるカルボキシビニルポリマーは、本発明の乳化型クレンジング化粧料において良好なマッサージ性や高温における保存安定性を向上させるために配合するものである。配合量は0.02〜0.06%が好ましい。0.02%より少ないと効果が十分得られず、また0.06%より多いと乳化安定性を損ねるため好ましくない。
【0021】
本発明の(E)成分であるキサンタンガムは、本発明の乳化型クレンジング化粧料においてマッサージ時のすべり性の向上や保存安定性を向上させるために配合するものである。配合量は0.02〜0.2%が好ましい。0.02%より少ないと効果が十分得られず、また0.2%より多いとすすぎ時のぬるつきの原因となるため好ましくない。
【0022】
本発明の(F)成分であるモノステアリン酸POE(20)ソルビタン、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリルは、クレンジング力およびすすぎ時の感触を向上させるために配合するものである。配合量はそれぞれ0.1〜2%が好ましい。モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリルは、一種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0023】
本発明の液体洗浄剤組成物は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、水溶性高分子化合物(カチオン性、ノニオン性、アニオン性等を含む)、多価アルコール、香料、生理活性成分、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、紫外線吸収剤、保湿剤、塩類、溶媒、中和剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0024】
上記アニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸塩、α−ラウロイルスルホン酸ナトリウム、ミリストイルアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸カリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0025】
上記両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、β−アミノプロピオン酸ナトリウム、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0026】
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノイソステアレート、ポリオキシエチレンジオレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、アルキルポリグルコシド等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0027】
上記水溶性高分子としては、特に限定されるものではないが、例えば塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及びアクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリグルタミン酸、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー、アクリル酸アルキル
コポリマー等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0028】
上記多価アルコールとしては、特に限定されるものではないが、例えばプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトール、ペンタエリスリトール、グルコース、トレハロース、フルクトース等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0029】
上記香料としては、特に限定されるものではないが、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料の1種又は、2種以上を混合し使用することができ、本発明の液体洗浄剤組成物への賦香に際し、快い香りで調和のとれた、適度の先立ち、適度の強さの芳香と、拡散性および持続性効果をもたらすことが可能となる。また、本発明の液体洗浄剤組成物の使用に際しては、快い香りを有し、また、使用後もしばらく匂い続ける持続性や香料のマスキング機能により体臭のマスキングに優れた効果を示すことも可能となる。また、かかる香料により、殺菌効果だけではなく、マスキング効果、リラックス効果、体臭抑制効果、冷感・温感効果、嗜好性向上効果、血行促進効果、ストレス緩和効果、睡眠導入効果、自律神経調整効果、持続性向上、賦香の安定性向上、泡立ちの向上に加え、しっとり感、瑞々しさなどなど感触の向上などの多岐にわたる効果をもたらす香料成分と組み合わせることができる。香料は、例えば、香料化学総覧,1,2,3[奥田治著廣川書店出版]、PerfumeandflavorChemicals,1,2[SteffenArctander著]、合成香料化学と商品知識[印藤元一著化学工業日報社出版]等で見られ、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。以下、香料の代表例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
天然系香料としては、アミリスオイル、アンブレットシードオイル、イランイランオイル、イランイランアブソリュート、イリスレジノイド、イリスアブソリュート、イリスオイル、ウィンターグリーンオイル、エストラゴンオイル、エレミオレオレジン、エレミレジノイドアブソリュート、エレミチンキ、オークモスコンクリート、オークモスアブソリュート、オークモスレジン、オークモスレジノイド、オスマンサスアブソリュート、オスマンサスコンクリート、オポパナックスレジノイド、オポパナックスアブソリュート、オポパナックスオイル、オリバナムレジノイド、オリバナムアブソリュート、オリバナムオイル、オールスパイスオイル、オリガナムオイル、オレガノオイル、オレガノオレオレジン、オレンジオイル、オレンジフラワーアブソリュート、オレンジフラワーコンクリート、カナンガオイル、ガージュンバルサム、ガージュンバルサムオイル、カッシーアブソリュート、カッシーフラワーオイル、カッシアオイル、ガーデニアアブソリュート、カーネションアブソリュート、カブリューバオイル、カモミルオイル、カルダモンオイル、ガルバナムオイル、ガルバナムレジン、ガルバナムレジノイド、キャラウェーシードオイル、キャロットシードオイル、キュベバオイル、グァヤックウッドオイル、グァヤックレジン、グァヤックコンクリート、クスノキオイル、クミンオイル、クミンアブソリュート、クミンオレオレジン、クラリセージオイル、グレープフルーツオイル、クローブオイル、コスタスオイル、コパイババルサム、コパイババルサムオイル、コパイババルサムレジン、コリアンダーオイル、サンダルウッドオイル、シソオイル、シダーウッドオイル、シトロネラオイル、ジャスミンオイル、ジャスミンアブソリュート、ジャスミンコンクリート、ジュニパーベリーオイル、ジュネアブソリュート、ジョンキルアブソリュート、ジンジャーオイル、シナモンオイル、シナモンバークオイル、シナモンリーフオイル、スギオイル、スターアニスオイル、スチラックスオイル、スチラックスレジノイド、スパイクラベンダーオイル、スペアミントオイル、セイボリーオイル、セージオイル、セダーオイル、セダーリーフオイル、ゼラニウムオイル、セロリーシードオイル、タイムオイル、タゲットオイル、タンジェリンオイル、チュベローズアブソリュート、ティーツリーオイル、トリーモスアブソリュート、トンカビーンオイル、トルーバルサム、ナツメッグオイル、ナルシ
サスアブソリュート、ネロリオイル、バイオレットリーフアブソリュート、パインオイル、パインニードルオイル、バジルオイル、パセリリーフオイル、パセリシードオイル、パセリハーブオイル、パチョリオイル、ハッカオイル、バニラアブソリュート、ハネーサックルアブソリュート、パルマローザオイル、バレリアンオイル、ビターオレンジオイル、ヒソップオイル、ヒバオイル、ヒノキオイル、ヒヤシンスアブソリュート、フェンネルオイル、フィグアブソリュート、プチグレンオイル、ブッチュオイル、ベイオイル、ベチバーオイル、ペッパーオイル、ペパーミントアブソリュート、ペパーミントオイル、ベルガモットオイル、ペルーバルサム、ベンゾインチンキ、ベンゾインレジノイド、ホウショウオイル、マージョラムオイル、マンダリンオイル、ミカンオイル、ミモザコンクリート、ミモザアブソリュート、ミモザオイル、ミルレジノイド、ミルアブソリュート、ミルオイル、ムスクアブソリュート、ムスクチンキ、ユーカリオイル、ユズオイル、ライムオイル、ラブダナムオイル、ラブダナムレジノイド、ラベンダーオイル、ラベンダーアブソリュート、ラバンジンオイル、ラバンジンアブソリュート、レモンオイル、レモングラスオイル、ローズオイル、ローズアブソリュート、ローズコンクリート、ローズマリーオイル、ローレルオイル、ローレルリーフオイル等が挙げられる。
【0031】
合成香料としては、アンブレッドリド、アルデヒドC6〜C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、アセチルオイゲノール、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、γ−ウンデカラクトン、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、エチルワニリン、2−エチルヘキサノール、オウランチオール、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、オキサヘキサデセン−2−オン、オイゲノール、オリボン、オキシフェニロン、ガラクソリド、カリオフィレン、カシュメラン、カルボン、β−カリオフィレン、キャロン、クマリン、p−クレジールメチルエーテル、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、コアボン、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、シンナミルアセテート、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、ジメチルベンジルカービニルアセテート、ジャスマサイクレン、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、ダマセノン、ターピネオール、ターピニルアセテート、チモール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリルアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニルアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、ネリルアセテート、ネロール、ネオベルガメート、γ−ノナラクトンノピルアルコール、ノピルアセテート、バクダノール、ハイドロトロピックアルコール、α−ピネン、β−ピネン、ヒドロキシシトロネラール、ヒヤシンスジメチルアセタール、ブチルブチレート、p−t−ブチルシクロヘキサノール、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、フルイテート、フェンチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、フェニルエチルアセテート、ペンタリッド、ベルドックス、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミルアセテート、ベンズアルデヒド
、ベンジルフォーメート、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、cis−3−ヘキセノール、cis−3−ヘキセニールアセテート、cis−3−ヘキセニールサリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ボルニルアセテート、ボルネオール、マンザネート、マイヨール、ミルセン、ミラックアルデヒド、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM−11、ムスク781、ムスクC14、ムスコン、ムスクケトン、ムスクチベチン、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、メントール、α−メチルイオノン、β−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリシレート、14−メチル−ヘキサデセノリド、14−メチル−ヘキサデカノリド、メチルナフチルケトン、メチルフェニルアセテート、ヤラヤラ、δ−C6〜C13ラクトン、ライムオキサイド、γ−C6〜C13ラクトン、ラズベリーケトン、リモネン、リグストラール、リリアール、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、ルバフラン、ローズフェノン、ローズオキサイド、ワニリンなどが挙げられる。
【0032】
香料成分を組み合わせた調合香料としては、次のような香調のベース類がある。レモン調、ライム調、オレンジ調、スイートオレンジ調、マンダリン調、ベルガモット調等のシトラスタイプベース、プチグレン調、ネロリ調、レモングラス調、アグルメン調、等のフレッシュタイプベース、アップル調、ピーチ調、ストロベリー調、ココナッツ調、パイナップル調、ラズベリー調、ウォーターメロン調、グレープ調、マンゴー調、フルーツミックス調、トロピカルフルーツ調等のフルーティタイプベース、ローズ調、ジャスミン調、ムゲ調、ライラック調、カーネーション調、ヒアシンス調、チュベローズ調、ガーデニア調、ミモザ調、ナルシス調、バイオレット調、イラン調、フローラルブーケ調等のフローラルタイプベース、シナモンバーク調、シナモンリーフ調、クローブ調、ピメントベリー調、ナツメグ調、ペッパー調、カルダモン調、コリアンダー調、クミン調等のスパイシータイプベース、シダーウッド調、ベチバー調、サンダルウッド調、グアイアックウッド調、ウッディアンバー調、ウッディイリス調等のウッディタイプベース、スモーキー調、キノリン調等のレザータイプ、バニラ調、トンカ調、ハネー調、ピュアーバルサム調等のスイートタイプベース、その他バターフレーバー、ミルクフレーバー、アルデハイディックタイプベース、アンバータイプベース、アニマルタイプベース、アニスタイプベース、アロマティックハーバルタイプベース、アガータイプベース、アクアタイプベース、カンファーシネオールタイプベース、グリーンタイプベース、シードタイプベース、ハーブタイプベース、パインタイプベース、パチュリタイプベース、バルサミックタイプベース、ミントタイプベース、ムスクタイプベース、モスタイプベース、ラベンダータイプベース、リナロールタイプベース、レジンタイプベース等が挙げられる。
【0033】
また、香料の溶剤又は保留剤としてジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、ベンジルベンゾエート、イソプロピルミリステート、ハーコリン、イソペンタン、オレンジテルペン等を使用することができる。
【0034】
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
【0035】
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウー
ロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイエキス、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トゲナシエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マドンナリリーエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0036】
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l−メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【0037】
本発明の乳化型クレンジング化粧料は、常法に従って製造することができる。 また、本発明の乳化型クレンジング化粧料は、顔面又は口唇等に適用することができ、洗い流し用又は拭き取り用のいずれの形態にも用いることができるが、洗い流して使用することが好ましい。
【実施例】
【0038】
次に本発明の乳化型クレンジング化粧料について、実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、以下の全ての実施例及び比較例における配合量は質量%である。
【0039】
実施例1〜15、及び比較例1〜8
表1および表2に示す組成のクレンジング化粧料を常法に準じて調製し、得られたクレンジング化粧料について下記評価を行い、その結果を表1および表2に併せて示した。
【0040】
(1)マッサージ中に転相が起こるまでの時間
女性専門パネラー20名の顔面に市販の油性ファンデーションを塗布し、その30分後、実施例及び比較例のクレンジング化粧料約3gを用い、一定の力及び速さで顔面を手でマッサージし、マッサージ開始から転相が起こるまでの時間を測定した。 なお評価における「−」「△」「×」記号の意味は以下に示す。
−:調製時よりラメラ液晶を形成し、転相が起こらない
△:O/Wを形成しているが、ラメラ液晶への転相が起こらない
×:調製直後より分離しており、転相が起こらない
【0041】
(2)O/W時の粘度
各試料を30℃で一昼夜放置し、ビスメトロン粘度計(ローターNo.4、6rpm)を用いて粘度を測定した。測定範囲から外れる場合は適宜ローターNo.2、3を用いて測定した。 なお評価における「−」」「×」記号の意味は以下に示す。
−:調製時よりラメラ液晶を形成している
×:調製直後より分離している
【0042】
(3)ラメラ液晶時の粘度
O/Wからラメラ液晶に転相した各試料を、30℃で一昼夜放置し、ビスメトロン粘度計(ローターNo.2、12rpm)を用いて粘度を測定した。測定範囲から外れる場合は適宜ローターNo.1、3を用いて測定した。 なお評価における「−」記号の意味は以下に示す。
−:ラメラ液晶を形成しないもの
【0043】
(4)クレンジング力およびすすぎ時のべたつきのなさの評価
女性専門パネラー20名の顔面に市販の油性ファンデーションを塗布し、その30分後、実施例及び比較例のクレンジング化粧料約3gを用い、一定の力及び速さで顔面を手でマッサージし、その後水で洗い流した。その際のクレンジング力およびすすぎ時のべたつきのなさをそれぞれ5段階評価し、更にその平均点から下記基準により判定した。
5段階評価
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
【0044】
判定
◎:平均点が4.5点以上
○:平均点が3.5点以上、4.5点未満
△:平均点が2.5点以上、3.5点未満
×:平均点が2.5点未満
【0045】
(4)保存安定性
各試料を50℃の恒温槽に1ヶ月保管し、調製直後の状態を基準として、外観の分離状態を観察し、下記基準により判定した。
◎:変化なし
○:軽微な変化がある
△:やや変化がある
×:かなり変化がある
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
表1より明らかなように、実施例1〜15のクレンジング化粧料は比較例1〜8のクレンジング化粧料に比べていずれも優れた性能を見出した。