特許第6585500号(P6585500)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585500
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】シート状の液塗布具
(51)【国際特許分類】
   A47L 13/17 20060101AFI20190919BHJP
【FI】
   A47L13/17 A
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-254666(P2015-254666)
(22)【出願日】2015年12月25日
(65)【公開番号】特開2017-113450(P2017-113450A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2018年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100107205
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 秀一
(74)【代理人】
【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之
(74)【代理人】
【識別番号】100112818
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 昭久
(74)【代理人】
【識別番号】100155206
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 源一
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 朋美
【審査官】 粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−204950(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3008738(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 13/00−13/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が収容された扁平な液収容体を有し、
前記液収容体は、使用前の状態においては折り畳まれており、且つ折りたたまれた内面に開孔を有し、該開孔は、前記液収容体に設けられた封止材によって封止されており、
使用に際して前記液収容体を展開することで、前記開孔の前記封止材による封止状態が解除されるようになされており、
前記液収容体は、前記内面に、前記液収容体が折り畳まれた状態において対向配置される第1部及び第2部を有し、
前記第1部及び前記第2部のそれぞれに前記開孔及び前記封止材が設けられており、前記液収容体が折り畳まれた状態においては、前記第1部の前記開孔が前記第2部の前記封止材によって封止され、前記第2部の前記開孔が前記第1部の前記封止材によって封止されている、シート状の液塗布具。
【請求項2】
液体が収容された扁平な液収容体を有し、
前記液収容体は、使用前の状態においては折り畳まれており、且つ折りたたまれた内面に開孔を有し、該開孔は、前記液収容体に設けられた封止材によって封止されており、
使用に際して前記液収容体を展開することで、前記開孔の前記封止材による封止状態が解除されるようになされており、
繊維材料からなる液拡散シートを有し、
前記液収容体は、使用時に前記液拡散シート側に向けられる第1面に開孔を有し、使用前の状態においては折り畳まれており、折り畳まれた状態においては、前記開孔が、該液収容体に設けられた封止材によって封止されており、使用に際して展開することで、前記開孔の封止状態が解除されるようになされており、
前記液収容体と前記液拡散シートとの結合部分を有しており、
展開した前記液収容体と前記液拡散シートとを重ねた状態で使用する、シート状の液塗布具。
【請求項3】
液体が収容された扁平な液収容体を有し、
前記液収容体は、使用前の状態においては折り畳まれており、且つ折りたたまれた内面に開孔を有し、該開孔は、前記液収容体に設けられた封止材によって封止されており、
使用に際して前記液収容体を展開することで、前記開孔の前記封止材による封止状態が解除されるようになされており、
繊維材料からなる液拡散シートを有し、
前記液収容体は、使用時に前記液拡散シート側に向けられる第1面に開孔を有し、使用前の状態においては折り畳まれており、折り畳まれた状態においては、前記開孔が、該液収容体に設けられた封止材によって封止されており、使用に際して展開することで、前記開孔の封止状態が解除されるようになされており、
展開した前記液収容体と前記液拡散シートとを重ねた状態で使用し、
使用前の状態において、前記液拡散シートも折り畳まれており、前記液収容体を展開させる際に、該液収容体の展開に連動して前記液拡散シートも展開される、シート状の液塗布具
【請求項4】
前記液収容体は、前記第1面に、前記液収容体が折り畳まれた状態において対向配置される第1部及び第2部を有し、
前記第1部及び前記第2部のそれぞれに前記開孔及び前記封止材が設けられており、前記液収容体が折り畳まれた状態においては、前記第1部の前記開孔が前記第2部の前記封止材によって封止され、前記第2部の前記開孔が前記第1部の前記封止材によって封止されている、請求項2又は3に記載のシート状の液塗布具。
【請求項5】
前記第1部及び前記第2部のそれぞれに複数の前記開孔が設けられている、請求項1又は4に記載のシート状の液塗布具。
【請求項6】
前記封止材が、前記開孔の周囲に接合される粘着剤層を有し、前記開孔の封止状態の解除後、該粘着剤層を介して、前記液収容体と前記液拡散シートとを仮固定可能である、請求項2又は3に記載のシート状の液塗布具。
【請求項7】
前記封止材が、シート基材と該シート基材の片面に設けられた粘着剤層とを有し、該シート基材側が、前記液収容体に接合されている、請求項1〜の何れか1項に記載のシート状の液塗布具。
【請求項8】
前記封止材が、長手方向及び幅方向を有し、該長手方向に、前記液収容体に接合されていない非接合部と、該非接合部を挟む両側に位置し、前記液収容体に接合されている接合部とを有する、請求項に記載のシート状の液塗布具。
【請求項9】
床面清掃用のシート状の液塗布具である、請求項1〜の何れか1項に記載のシート状の液塗布具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の液塗布具に関する。
【背景技術】
【0002】
フローリング等の床面の清掃や、フローリング等に対するワックスの塗布、メーク落としや体汗除去等の身体の清拭等のために、不織布等に液体を含浸させてなるウエットシートが用いられている。また、液体を塗布対象物の広範囲に塗布するための工夫を施したものも種々提案されている。
例えば、特許文献1には、薬剤を封入した切れ込みを有する薬剤封入物と、この切れ込みを被覆する被覆材と、この薬剤を塗布する塗布物質が順次積層されている塗布材が記載されており、特許文献2及び3には、薬剤を封入した薬剤封入物と、薬剤封入物を被覆しており、剥離することによって薬剤封入物に開孔を形成可能な被覆材と、薬剤を塗布する塗布物質が順次積層されている塗布材が記載されている。
【0003】
また本出願人は、特許文献4において、洗浄剤又はつやだし材を高含浸率で含浸させてなる液保持シートと、該液保持シートと密封収容する液不透過性の扁平な収容体と、液徐放シートとを備えた清掃用ウエットシートであって、使用の際に、収容体に形成された開孔の封止状態を解くようになされているものを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−76910号公報
【特許文献2】持開平10−127549号公報
【特許文献3】持開平10−262889号公報
【特許文献4】特開2005−204950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1〜3に記載の塗布材よれば、加圧又は被覆材の剥離により開孔が生じて薬剤が塗布物質に供給されるため、薬剤を塗布物質に供給しながら、塗布物質による薬剤の塗布を行うことができ、そのため、被塗布物の広範囲に薬剤を塗布することができる。また、ある程度以上の圧力を加えたり被覆材を剥離しなければ、開孔が形成されないので、製造中、運搬中、或いは保管中などに薬剤が漏出しない。
【0006】
しかし、特許文献1に記載の塗布材は、ある程度以上の圧力により切れ込みが開くようにしてあるため、製造中、運搬中、或いは保管中などに薬剤が漏出する恐れがある。また、特許文献2〜4に記載の塗布材は、開孔を形成するために被覆材を剥離する操作が必要であり、使用するための準備が必ずしも容易ではない。
【0007】
本発明は、前述した従来技術が有する課題を解決し得るシート状の液塗布具を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、液体が収容された扁平な液収容体を有し、前記液収容体は、使用前の状態においては折り畳まれており、且つ折りたたまれた内面に開孔を有し、該開孔は、前記液収容体に設けられた封止材によって封止されており、使用に際して該液収容体を展開することで、前記開孔の前記封止材による封止状態が解除されるようになされているシート状の液塗布具を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシート状の液塗布材は、開孔を封止している封止材が、折り畳まれた液収容体間に位置して保護されているため、開孔の封鎖状態が解除されるための操作が容易であるにも拘わらずに、使用前の運搬中、保管中などに液が漏出することも防止される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明のシート状の液塗布具の一実施形態の使用状態の平面図である。
図2図2は、図1に示すシート状の液塗布具の分解斜視図である。
図3図3は、図1に示すシート状の液塗布具の使用前の状態を示す斜視図である。
図4図4は、図3のIV−IV線模式断面図である。
図5図5は、図1に示すシート状の液塗布具を清掃具のヘッド部に装着した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態であるシート状の液塗布具1(以下、単に液塗布具1ともいう)は、図1及び図2に示すように、液体(図示せず)が収容される扁平な液収容体2と、繊維材料からなる液拡散シート3とを有している。
本実施形態のシート状の液塗布具1は、硬質表面、例えばフローリングの清掃やつや出しに好適に用いられるもので、液収容体2には、液体として洗浄剤若しくはつや出し剤、又は洗浄剤及びつや出し剤を含んでいることが好ましい。
【0012】
本実施形態の液塗布具1の液収容体2は、使用時に液拡散シート3側に向けられる第1面21と、第1面21とは反対側の第2面22とを有し、その第1面21に複数の開孔23を有している。
また、液塗布具1の使用前の状態においては、図3及び図4に示すように、液収容体2が、第1面21どうしを対向させた状態に折り畳まれており、液拡散シート3も、使用時に液収容体2側に向けられる面どうしを対向させた状態に折り畳まれている。より具体的には、液収容体2は、図1及び図2に示す折り線B2に沿って2つ折り状態に折り畳まれており、液拡散シート3は、図1及び図2に示す折り線B3に沿って2つ折り状態に折り畳まれている。
使用前の状態とは、例えば、店舗や家庭内での保管状態である。
【0013】
本実施形態の液塗布具1の液収容体2は、前述のように、折り畳まれた状態においては、第1面21に形成された開孔23が、液収容体2の設けられた封止材24によって封止されている。すなわち、液塗布具1の使用前においては、封止材24が開孔23を被覆していることによって、液収容体2内の液体が開孔23を介して液収容体2の外に漏出することが防止されている。
より詳細には、本実施形態における液収容体2は、第1面21に、液収容体2が折り畳まれた状態において対向配置される第1部2a及び第2部2bを有しており、第1部2a及び第2部2bのそれぞれに開孔23が形成されており、また、第1部2a及び第2部2bのそれぞれに封止材24が設けられている。
【0014】
開孔23は、第1部2a及び第2部2bのそれぞれに複数形成されている。また開孔23は、図2に示すように、第1部2aで複数の開孔23が一方向Xに直列した開孔列23La及び第2部2bで複数の開孔23が一方向Xに直列した開孔列23Lbが該一方向Xと直交する直交方向Yに複数列形成されるように配置されている。本実施形態において、第1部2a及び第2部2bのそれぞれにおいて個々の開孔列23La,23Lbが延びる一方向Xは、図1に示すように、平面視して矩形状の液収容体2の長手方向であり、該一方向Xに直交する直交方向Yは、平面視して矩形状の液収容体2の幅方向である。
【0015】
また、第1部2a及び第2部2bのそれぞれにおいて、開孔列23La,23Lbと封止材24とは、前記直交方向Yに交互に配置されており、また第1部2aと第2部2bとは、開孔列23La,23Lbの位置と封止材24の位置とが前記直交方向Yにずれている。より詳細には、第1部2aの開孔列23Laが第2部2bの封止材24と一方向Xに並んで配置され、第2部2bの開孔列23Lbが第1部23aの封止材24と一方向Xに並んで配置されている。
開孔列23La,23Lbを構成する開孔23についても同様であり、開孔23と封止材24とは、第1部2a及び第2部2bのそれぞれにおいて、前記直交方向Yに交互に配置されており、また第1部2aと第2部2bとでは、開孔23の位置と封止材24の位置とが前記直交方向Yにずれている。
【0016】
封止材24は、開孔23を被覆することによって該開孔23からの液体の漏出を防止するものであり、液塗布具1を使用する前の折り畳まれた状態の液収容体2においては、図4に示すように、封止材24による被覆によって総ての開孔23が封止された状態(封止状態)とされている。
本実施形態の液塗布具1の場合について更に具体的に説明すると、液塗布具1を使用する前の折り畳まれた状態の液収容体2においては、第1部2aと第2部2bとの間に位置する折り線B2に沿って2つ折りされている。そして、その折り畳まれた状態においては、図4に示すように、第1部2aの開孔列23La及びその開孔列23Laを構成する個々の開孔23が、第2部2bの封止材24によって封止され、第2部2bの開孔列23Lb及びその開孔列23Lbを構成する個々の開孔23が、第1部2aの封止材24によって封止されている。このようにして、液収容体2の第1面21に存する全ての開孔23が封止され、全ての開孔23から液が漏出しないようになっている。
【0017】
本実施形態の液塗布具1における液収容体2は、液不透過性シートから形成された平面視して矩形状の偏平な袋状の本体部分20を主体として構成されており、全体としても、平面視して矩形状の扁平な袋状の形態を有している。液収容体2は、前述した開孔23を有する第1面21と、そのような開孔を有しない第2面22を有している。また液収容体2の本体部分20は、2枚の液不透過性シートの周縁部どうしを接合することで形成されている。この接合には、超音波シール、ヒートシール等の公知の接合手段が用いられる。液不透過性シートは、液不透過性である程度の柔軟性を有するものを特に制限なく用いることができ、例えば、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムにアルミニウムなどの金属薄膜をラミネートしたものなどを用いることができる。なお、液収容体2の本体部分20は、2つ折りした一枚のシートの3方の接合、又は筒状シートの両端開口部の接合等により形成することもできる。
【0018】
また、液収容体2は、袋状の本体部分20の周囲に、本体部分20を形成する液不透過性シートどうしが接合されたシール部を備え、液収容体2と後述する液拡散シート3との接合部が、該シール部上に形成されていることが好ましい。液収容体2と液拡散シート3との接合部を、袋状の本体部分20の周囲に設けたシール部上に形成することで、液拡散シート3と液収容体2とを接合した後に折り畳むことによって、液収容体2がその接合部において反り返ったとしても、封止材24の端部が剥がれて開孔23が意図せずに露出するといったことを防止できる。
【0019】
前述した開孔23は、該開孔23を通じて液収容体2内の液を、後述する液拡散シート3に徐々に移行させ得る大きさ及び/又は開孔率を有している。具体的には、液塗布具1により液体を塗布する対象物やその対象物に塗布する液体の粘度等に応じて適宜に決定されるが、液塗布具1に液体の徐放性を付与して塗布対象物の広範囲に塗布可能とする観点から、例えば、各開孔23の面積は、好ましくは0.001mm2以上、より好ましくは0.005mm2以上であり、また好ましくは0.8mm2以下、より好ましくは0.25mm2以下であり、また、好ましくは0.001mm2以上0.8mm2以下、より好ましくは0.005mm2以上0.25mm2以下である。また、同様の観点から、使用時に液拡散シート3と対向配置される第1面21の全面積に対する第1面21に存する開孔23の面積の総和の割合、つまり開孔率は、好ましくは5.0×10-6%以上、より好ましくは2.0×10-5%以上であり、また好ましくは1.0%以下、より好ましくは4.5×10-3%以下であり、また、好ましくは5.0×10-6%以上1.0%以下、より好ましくは2.0×10-5%以上4.5×10-3%以下である。上述した開孔及び開口率の好ましい範囲は、フローリングに対するワックスがけや床面の洗浄のために、フローリング等の床面に塗布する薬剤等の場合に一層好ましい。
【0020】
本実施形態の液塗布具1における封止材24は、液収容体2の本体部分20を形成する液不透過性シートに固定された被覆シート24Aの粘着剤層26を含む。被覆シート24Aは、図4に示すように、シート基材25と該シート基材25の片面に形成された粘着剤層26とを有し、液収容体2が折り畳まれた状態においては、被覆シート24Aの厚み方向における粘着剤層26側が、液収容体2の本体部分20を形成する液不透過性シートに、粘着剤層26の粘着力により脱着自在に接合されて開孔23を被覆している。また被覆シート24Aの厚み方向におけるシート基材25側は、液収容体2が折り畳まれた状態及び液収容体2が展開された状態のいずれにおいても、液収容体2の本体部分20を形成する液不透過性シートに接合されている。
シート基材25としては、本体部分20を形成する液不透過性シートと同様の液不透過性シートや耐水圧の高い不織布等が用いられる。液不透過性シートとしては、熱可塑性樹脂製のシートやフィルム等が好ましく用いられる。また、液透過性シートであっても、粘着剤層を設けた複合材の状態で液不透過性であれば、その複合材を被覆シート24Aとして用いることもできる。
【0021】
液拡散シート3は、使用時に液体の塗布対象側に向けられる外面31と、使用時に液収容体2の第1面21と対向配置される内面32とを有している。
液拡散シート3は、液収容体2から放出された液体を内部に取り込みシート内を拡散させることによって、個々の開孔23と重なる範囲よりも大きく広がった範囲から、液体を、塗布対象物に移行させるために用いられる。それにより、液体を、塗布対象物の広い範囲に液をむらなく塗工することができる。また、液収容体2から放出された液体がシート内に一旦保持されることで、塗布の初期から終期にいたるまで、比較的均一な量の液体を塗工することも可能である。
液拡散シート3としては、繊維材料からなる繊維シートが好ましく用いられ、液拡散シート3として用いる繊維シートとしては、例えば、湿式抄造紙、スパンレース不織布、メルトブローン不織布等の各種製法による不織布などが挙げられる。繊維シートを構成する繊維材料としては、パルプ繊維等のセルロース系繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド等の各種公知の合成繊維が挙げられる。合成繊維は、複数種類の樹脂成分からなる芯鞘型やサイドバイサイド型の複合繊維でも良い。これらの繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0022】
液拡散シート3は、その坪量が、好ましくは10g/m2以上、より好ましくは20g/m2以上であり、また好ましくは200g/m2以下、より好ましくは80g/m2以下であり、また好ましくは10g/m2以上200g/m2以下、より好ましくは20g/m2以上80g/m2以下である。
【0023】
本実施形態の液塗布具1は、液収容体2の長手方向Xの両端部に、液収容体2と液拡散シート3とが接合された結合部分13,13を備えている。本実施形態の液塗布具1は、その使用前においては、図3に示すように、液収容体2及び液拡散シート3のそれぞれが折り畳まれており、その折り畳み状態においては、液収容体2の長手方向の両端部に位置する2つの結合部分13どうしが略同位置にある。
【0024】
本実施形態の液塗布具1を使用する際には、液収容体2の前記結合部分13,13付近を一方の手及び他方の手で把持して左右に広げて、折り畳まれている液収容体2を平面状に近づくように広げる。つまり展開する。この過程で、各開孔23を被覆していた封止材24が、液収容体2の本体部分20を形成するシートから剥離し、各開孔23の封止状態が解除される。
しかも、液収容体2の展開に連動して液拡散シート3も展開され、それにより、好ましくは、展開された液拡散シート3と展開された液収容体2とが図1に示すように重なった状態となる。即ち、液塗布具1の相互に離間した2箇所、例えば液収容体2の両端部付近を一方の手及び他方の手で把持して左右に広げるだけで、液拡散シート3及び液収容体2が展開し、展開された液拡散シート3と展開された液収容体2とが重なった状態となる。ここでいう、展開された液拡散シート3と展開された液収容体2とが重なった状態は、展開された液拡散シート3と展開された液収容体2とが完全に重なった状態に制限されない。液収容体2の展開に連動して液拡散シート3も展開することによって、液拡散シート3と展開された液収容体2とが完全には重なっていなくても、必要に応じて手や図5に示す清掃具5のヘッド部51等で押圧することで重なった状態となるのであれば、液塗布具1のヘッド部51への装着が容易となる利点がある。
【0025】
液塗布具1を、図5に示す清掃具5のヘッド部51に装着するには、液拡散シート3と展開された液収容体2とが重なっている積層部分11の液収容体2上にヘッド部51を載せた後、積層部分11から延出するフラップ部分12,12を、ヘッド部51の上面側に巻き上げ、該フラップ部分12,12それぞれの一部を、該上面又は上面側に設けられたシート保持部(図示せず)に固定する。シート保持部としては、シートの一部を脱着自在に固定可能な各種公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、ヘッド部51の上面に設けられた放射状のスリットであって、該スリットを形成する可撓性の複数の片部間に、シートを押し込むことによって該シートの一部がスリットに固定されるもの等を用いることができる。
このようにしてヘッド部51に装着した液塗布具1により、フローリング等の床面を清掃する。
【0026】
本実施形態の液塗布具1によれば、封止状態を解除した開孔23を通じて、液体を、液拡散シート3に供給しながら、該液体の床面等の塗布対象への液体の塗布を行うことができるため、液体を塗布対象の広範囲に塗布することができる。
しかも、使用前の液収容体2が折り畳まれた状態においては、液拡散シート3に液体を供給するための開孔23が封止状態となっているため、使用する前の段階、例えば、運搬中、保管中などに液体が漏出することも防止される。
更に、折り畳まれた状態の液収容体2を展開するだけで、液拡散シート3に液体を供給するための開孔23の封止状態を解除できるため、液塗布具1を使用するための準備操作が極めて簡単である。
【0027】
また本実施形態の液塗布具1は、液収容体2が折り畳まれた状態において対向配置される第1部2a及び第2部2bのそれぞれに開孔23及び封止材24を設けたため、第1面21の広い範囲から液体を液拡散シート3に供給することでき、むらの少ない液体の塗工が可能である。
また、第1部2a及び第2部2bのそれぞれに複数の開孔23が設けられているため、液拡散シート3に対して万遍なく液体を供給することでき、一層むらの少ない液体の塗工が可能となる。
更に、第1部2aの複数の開孔列23La及び第2部2bの複数の開孔列23Lbは、各列どうしが、開孔列の延在方向である一方向Xにオフセットされており、その直交方向Yから見て、複数の開孔23のそれぞれが重ならないように配置されている。本実施形態の液塗布具1は、好ましくは、図5に示すように、清掃面が平面視で長方形のヘッド部51を備えた柄付き清掃用具5における該ヘッド部51に装着されて使用され、前記一方向Xを、ヘッド部51の清掃面の長辺に沿う方向に一致させ、前記直交方向Yを、ヘッド部51の清掃面の短辺に沿う方向に一致させて用いることが好ましい。複数の開孔列23La又は23Lbどうしで、開孔23の位置を、清掃面の長辺に沿う方向である一方向Xにずらすこと、更に好ましくは該一方向Xに直交する直交方向Yに並ぶ全ての開孔列23La又は23Lbどうしで、該直交方向から視て、開孔23の位置が重ならないようにすることで、一層むらの少ない液体の塗工が可能となる。
【0028】
また本実施形態の液塗布具1においては、封止材24の粘着剤層26が、開孔23を覆うとともに、液収容体2の本体部分20を形成するシートにおける開孔23の周囲に位置する部分に接合されていることによって、使用前における開孔23の封止状態が安定に維持される一方、開孔23の封止状態の解除後、粘着剤層26を介して、液収容体2と液拡散シート3とを仮固定可能である。粘着剤層26を介して液収容体2と液拡散シート3とを仮固定可能であることにより、塗布時、液拡散シートのよれ、伸長をふせぐことを可能とする。なお、仮固定可能とは、粘着剤層26を液拡散シート3に対して脱着可能に接合可能であること意味する。粘着剤層26が液拡散シート3に対して剥離不能に接合される場合は、粘着剤層26が不適切な位置に接合された場合にその修正が不可能となる。
【0029】
本発明における封止材は、液収容体2の本体部分20を構成するシートに直接設けた粘着剤層であっても良いが、上述した実施形態の液塗布具1は、シート基材25と該シート基材25の片面に設けられた粘着剤層26とを有し、シート基材25側が、液収容体2の本体部分20を構成するシートに接合されている。これにより、粘着剤層26の開孔23の周囲への接合状態が一層安定し、開孔23の封止状態が一層安定に維持される。
また、上述した実施形態の液塗布具1においては、図1に示すように、シート基材25と粘着剤層26とを有する被覆シート24Aからなる封止材24が、長手方向及び幅方向を有し、その長手方向に、液収容体2の本体部分20を構成するシートに接合されていない非接合部24mと、非接合部24mを挟む両側に位置し、該シートに接合されている接合部24e,24eとを有することもできる。なお、非接合部24mは、液収容体2の本体部分20を構成するシート以外の部材にも接合されていない。
【0030】
また、上述した実施形態の液塗布具1は、液収容体2と液拡散シート3との結合部分13,13を有している。そのため、液収容体2と液拡散シート3とを適正な状態に重ね合わせることが容易となる。また、液収容体2を展開させたときに、液拡散シート3が近くにあるため、開口した開孔23を液拡散シート3により素早く覆うことができる。これにより、開孔23から出た液体が、手や衣類に付着することを防止することができる。
更に、上述した実施形態の液塗布具1においては、前述した通り、液拡散シート3も折り畳まれており、液収容体2を展開させる際に、液収容体2の展開に連動して液拡散シート3も展開される。これにより、液塗布具1を、その使用状態である、液収容体2と液拡散シート3とを重ねた状態とすることが容易となり、液収容体2と液拡散シート3とを適正な重なり状態とすることが一層容易となる。
【0031】
本発明の液塗布具1を、フローリングの床面等の硬質表面の清掃に用いる場合の液体は、例えば洗浄剤又はつや出し剤であることが好ましい。洗浄剤は、土ボコリ、皮脂、油汚れのような乾式清掃では取り切れない汚れを溶解して、拭き取り除去することを目的とした剤である。つや出し剤は、フローリングのつや出し、保護を目的とした剤である。液体は、洗浄剤とつや出し剤の両者を含むものであっても良い。洗浄剤は、水を媒体とし、界面活性剤、アルカリ剤等を含有することが好ましい。界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の何れであっても良い。アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、硫酸水素ナトリウム等のアルカリ性の硫酸塩、第1リン酸ナトリウム等のリン酸塩、酢酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等の有機アルカリ金属塩、アンモニア、モノ、ジ又はトリエタノールアミン等のアルカノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のβ−アミノアルカノール並びにモルホリン等が挙げられる。洗浄剤には、前述の成分に加えて除菌剤、香料、防黴剤、色素(染料、顔料)、キレート剤、ワックス剤等を含有させることもできる。つや出し剤としては、市販のつや出し剤を用いることができ、また、本出願人の先の出願に係る特開2001−131495号公報等に記載のものを用いることもできる。
【0032】
本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。
例えば、使用前の保管状態において、液塗布具1は、図3に示す折り畳み状態を基本にして、更に折り畳まれていても良い。例えば、2つ折りされている液拡散シート3の積層部分11から延出するフラップ部分12,12の一方又は双方を折り返して、積層部分11上に重ねた状態とすることもできる。また、2つ折り状態の液収容体2をその2つ折り状態を維持しながら、積層部分11上に重ねるように折り曲げてあっても良いし、2つ折り状態の液収容体2がその2つ折り状態を維持しながら更に2つ折りされていても良い。また、積層部分11上に折り返されたフラップ部12,12上に、2つ折り状態の液収容体2が積層されていても良い。更に、使用前の保管状態においては、折り畳まれた液塗布具1が個々に包装袋に収容されていても良いし、折り畳まれた液塗布具91の一つの包装袋に複数枚積層されて一つの包装袋に収容されていても良い。
【0033】
また上述した実施形態の液塗布具1のように、開孔23を、液収容体2の長手方向Xに延びる開孔列23La,23Lbが液収容体2の幅方向Yに複数列形成されるように配置するのに代えて、開孔23を、液収容体2の幅方向Yに延びる開孔列23La,23Lbが液収容体2の長手方向Xに複数列形成されるように配置しても良い。また、液収容体2や液拡散シート3の平面視形状は、矩形に限られず、円形、楕円形、正方形等の任意の形状とすることができる。また液塗布具1は、図5に示すような清掃具5のヘッド部51に装着して使用するものでなくても良く、液収容体2と液拡散シート3との積層部分11から延出するフラップ部12,12を有しないものであっても良い。ヘッド部51に代えて、手で床面に押し付けて使用するものであっても良い。
また、被覆シート24Aは、シート基材側の全域が本体部分20を構成するシートに接合されていても良い。
【0034】
また、液収容体2の内部に、特許文献4に記載の清掃用ウエットシートにおける液保持シートと同様の液保持シートを収容し、液体を、その液保持シートに含浸させた状態で液収容体2内に収容しても良い。
本発明のシート状の液塗布具は、特にフローリングの清掃に好適であるが、これ以外の硬質表面、例えば自動車のボディや革靴などの清掃やつや出しに用いることもできる。また、メーク落としや体汗除去等の身体の清拭等に用いることもできる。この場合の液体は、例えば、身体に適用可能な洗浄剤、ローション、化粧水、美容液、電解水等である。
【0035】
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記(シート状の液塗布具)を開示する。
<1>
液体が収容された扁平な液収容体を有し、前記液収容体は、使用前の状態においては折り畳まれており、且つ折りたたまれた内面に開孔を有し、該開孔は、前記液収容体に設けられた封止材によって封止されており、使用に際して前記液収容体を展開することで、前記開孔の前記封止材による封止状態が解除されるようになされている、シート状の液塗布具。
<2>
繊維材料からなる液拡散シートを有し、前記液収容体は、使用時に前記液拡散シート側に向けられる第1面に開孔を有し、使用前の状態においては折り畳まれており、折り畳まれた状態においては、前記開孔が、該液収容体に設けられた封止材によって封止されており、使用に際して展開することで、前記開孔の封止状態が解除されるようになされており、展開した前記液収容体と前記液拡散シートとを重ねた状態で使用する、前記<1>に記載のシート状の液塗布具。
<3>
前記液収容体は、前記第1面に、前記液収容体が折り畳まれた状態において対向配置される第1部及び第2部を有し、
前記第1部及び前記第2部のそれぞれに前記開孔及び前記封止材が設けられており、前記液収容体が折り畳まれた状態においては、前記第1部の前記開孔が前記第2部の前記封止材によって封止され、前記第2部の前記開孔が前記第1部の前記封止材によって封止されている、前記<2>に記載のシート状の液塗布具。
<4>
前記第1部及び前記第2部のそれぞれに複数の前記開孔が設けられている、前記<3>に記載のシート状の液塗布具。
<5>
前記封止材が、前記開孔の周囲に接合される粘着剤層を有し、前記開孔の封止状態の解除後、該粘着剤層を介して、前記液収容体と前記液拡散シートとを仮固定可能である、前記<2>〜<4>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
【0036】
<6>
前記封止材が、シート基材と該シート基材の片面に設けられた粘着剤層とを有し、該シート基材側が、前記液収容体に接合されている、前記<2>〜<4>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<7>
前記封止材が、長手方向及び幅方向を有し、該長手方向に、前記液収容体に接合されていない非接合部と、該非接合部を挟む両側に位置し、前記液収容体に接合されている接合部とを有する、前記<6>に記載のシート状の液塗布具。
<8>
前記液収容体と前記液拡散シートとの結合部分を有している、前記<2>〜<7>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<9>
前記液収容体と前記液拡散シートとの結合部分を有し、折り畳み状態においては、前記液収容体の長手方向の両端部に位置する2つの結合部分どうしが略同位置にある、前記<2>〜<8>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<10>
使用前の状態において、前記液拡散シートも折り畳まれており、前記液収容体を展開させる際に、該液収容体の展開に連動して前記液拡散シートも展開される、前記<2>〜<9>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
【0037】
<11>
前記液収容体には、液体として洗浄剤若しくはつや出し剤、又は洗浄剤及びつや出し剤を含んでいる、前記<1>〜<10>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<12>
前記開孔は、複数の該開孔が一方向Xに直列した開孔列が該一方向Xと直交する直交方向Yに複数列形成されるように配置されている、前記<1>〜<11>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<13>
一方向Xは、平面視して矩形状の前記液収容体の長手方向であり、該一方向Xに直交する直交方向Yは、平面視して矩形状の前記液収容体の幅方向である、前記<1>〜<11>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<14>
前記第1部及び前記第2部のそれぞれにおいて、開孔列と前記封止材とは、直交方向Yに交互に配置されており、また前記第1部と前記第2部とで、前記開孔列の位置と前記封止材の位置とが前記直交方向Yにずれている、<2>〜<13>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<15>
前記開孔を、前記液収容体の幅方向に延びる開孔列が該液収容体の長手方向に複数列形成されるように配置されている、前記<1>〜<13>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
【0038】
<16>
前記開孔の面積は、好ましくは0.001mm2以上、より好ましくは0.005mm2以上であり、また好ましくは0.8mm2以下、より好ましくは0.25mm2以下であり、また、好ましくは0.001mm2以上0.8mm2以下、より好ましくは0.005mm2以上0.25mm2以下である、前記<1>〜<15>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<17>
前記液収容体が折り畳まれた状態においては、被覆シートの厚み方向における粘着剤層側が、前記液収容体の本体部分に、前記粘着剤層の粘着力により脱着自在に接合されて前記開孔を被覆している、前記<1>〜<16>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<18>
床面清掃用のシート状の液塗布具である、前記<1>〜<17>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<19>
シート状の前記液塗布具を、清掃具のヘッド部に装着するには、前記液拡散シートと展開された前記液収容体とが重なっている積層部分の前記液収容体上に前記ヘッド部を載せた後、積層部分から延出するフラップ部分を、前記ヘッド部の上面側に巻き上げ、該フラップ部分それぞれの一部を、該上面又は上面側に設けられたシート保持部に固定する、前記<2>〜<18>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<20>
前記液収容体及び前記液拡散シートの平面視形状は矩形である、前記<2>〜<19>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
【0039】
<21>
前記液収容体及び前記液拡散シートの平面視形状は円形又は楕円形である、前記<2>〜<20>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<22>
手で床面に押し付けて使用する、前記<1>〜<21>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<23>
自動車のボディや革靴の清掃やつや出しに用いる、前記<1>〜<22>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
<24>
メーク落としや体汗除去等の身体の清拭に用いる、前記<1>〜<23>の何れか1に記載のシート状の液塗布具。
【符号の説明】
【0040】
1 シート状の液塗布具
11 積層部分
12 フラップ部分
13 結合部分
2 液収容体
20 本体部分
21 第1面
2a 第1部
2b 第2部
23 開孔
23La,23Lb 開孔列
24 封止材
24A 被覆シート
25 シート基材
26 粘着剤層
3 液拡散シート
開孔23
5 清掃具
51 ヘッド部
図1
図2
図3
図4
図5