特許第6585628号(P6585628)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585628
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20190919BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20190919BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20190919BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20190919BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20190919BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20190919BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20190919BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20190919BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20190919BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20190919BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20190919BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20190919BHJP
【FI】
   G09G5/00 550D
   H04N5/74 Z
   H05B37/02 Z
   F21V33/00 400
   F21V23/00 110
   F21V23/04 500
   F21V23/04 300
   F21S2/00 300
   G03B21/14 Z
   G03B21/00 D
   G09G5/00 X
   G09G5/00 510B
   G09G5/00 510H
   G09G5/00 555D
   G09G5/00 550C
   G09G5/36 520K
   F21Y101:00 300
   F21Y115:10
【請求項の数】6
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2016-566113(P2016-566113)
(86)(22)【出願日】2015年12月11日
(86)【国際出願番号】JP2015084819
(87)【国際公開番号】WO2016104191
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2017年5月24日
(31)【優先権主張番号】特願2014-265565(P2014-265565)
(32)【優先日】2014年12月26日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2015-143049(P2015-143049)
(32)【優先日】2015年7月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】317015179
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 拓也
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 克行
(72)【発明者】
【氏名】浦田 浩之
(72)【発明者】
【氏名】石川 達也
(72)【発明者】
【氏名】益岡 信夫
【審査官】 越川 康弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−187034(JP,A)
【文献】 特開2009−237337(JP,A)
【文献】 特開2012−027054(JP,A)
【文献】 特開2012−104096(JP,A)
【文献】 特開2012−174112(JP,A)
【文献】 特開2013−025409(JP,A)
【文献】 特開2013−152922(JP,A)
【文献】 特開2013−167769(JP,A)
【文献】 特開2014−035522(JP,A)
【文献】 特開2014−078323(JP,A)
【文献】 再公表特許第2010/044204(JP,A1)
【文献】 高見愛,柏木裕恵,鍵本麻美,北村操代,テーブル型UIにおける協調作業支援(1),電子情報通信学会2014年総合大会講演論文集,日本,2014年 3月,97頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00
F21S 2/00
F21V 23/00
F21V 23/04
F21V 33/00
G03B 21/00
G03B 21/14
G09G 5/36
H04N 5/74
H05B 37/02
F21Y 101/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面または天井面に保持具を介して固定される照明装置であって、
照明光を発する照明ユニットと、
水平面に映像を投射可能な投射型映像表示ユニットと、
アプリケーションの実行を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、地図表示アプリケーションを実行可能であり、
前記地図表示アプリケーション実行前に、予め前記投射型映像表示ユニットが前記映像を投射した水平面において、前記映像を投射する矩形領域に対する、前記照明装置が設置される空間の水平方向における北方向を手動で設定するための、北方向を示す表示を表示可能であり、前記制御部が、前記地図表示アプリケーションを実行する際に、前記北方向を示す表示を手動で回転する操作を介して予め設定された方位に基づいて、前記地図表示アプリケーションによる投射映像中の地図の初期表示方向を決定する、
照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、
前記投射型映像表示ユニットはさらに、投射映像中に文字の表示方向を設定する文字表示方向設定メニュー画面を表示可能である、
照明装置。
【請求項3】
請求項に記載の照明装置において、
前記地図表示アプリケーションが投射映像中に地図を表示する場合に、前記文字表示方向設定メニュー画面を介して手動で設定された文字表示方向情報と、前記北方向を示す表示を手動で回転する操作を介して手動で設定された方位とに応じて、表示された地図と表示文字の相対角度を決定する、
照明装置。
【請求項4】
請求項1に記載の照明装置において、
宅内に設置される通信対応装置と通信可能な通信部を備え、
前記投射型映像表示ユニットは水平面に映像を投射可能であり、
前記投射型映像表示ユニットは映像を投射した水平面において、前記通信対応装置の設置方向を設定するメニュー画面を投射可能である、
照明装置。
【請求項5】
請求項に記載の照明装置において、
前記通信対応装置の設置方向を設定するメニュー画面を介して設定した前記通信対応装置の設置方向に応じて、前記投射型映像表示ユニットの投射映像における、該通信対応装置に関するメニュー画面表示または情報表示の表示位置が変わる、
照明装置。
【請求項6】
請求項に記載の照明装置において、
前記投射型映像表示ユニットの投射映像面におけるユーザのフリック操作が検出可能なインタラクティブ機能部を備え、
前記インタラクティブ機能部が、前記通信対応装置の設置方向を設定するメニュー画面を介して設定した前記通信対応装置の設置方向へのユーザのフリック操作を検出した場合に、前記通信部は、当該通信対応装置に制御情報を送信する、
照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
天井や壁面に取り付けて、各種の機能を利用することができる通信機能モジュールをシーリングライトに取り付ける技術が、以下の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−16831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、プロジェクタの点灯と照明光用光源との発光の制御について一切開示されていない。よって、映像投射機能を有する照明装置における映像投射機能であるプロジェクタの映像投射と映像投射機能を有する照明装置における照明光用光源の発光の制御について一切開示されていない。また、特許文献1において、プロジェクタはブロック図や簡易的な外形が開示されるのみであり、照明装置におけるプロジェクタの光学系や光学素子のレイアウトまたは光学系や光学素子の配置を考慮した光学ユニットのレイアウトなどは開示されていない。よって、映像投射機能付き照明装置における映像投射機能であるプロジェクタによる映像投射と映像投射機能付き照明装置における照明光用光源の発光の制御について、照明装置におけるプロジェクタの光学系や光学素子のレイアウトまたは光学系や光学素子の配置を考慮した制御などは一切開示されていない。
【0005】
また、特許文献1において、映像投射機能付き照明装置における投射映像の設定技術に関して一切開示されていない。
【0006】
よって、従来技術では、ユーザにとってより使い勝手が良い光源の点灯制御または映像投射機能付き照明装置における投射映像の設定処理についての考慮は、未だ不十分であった。
【0007】
そこで、本発明は、上述した従来技術における問題点に鑑みて達成されたものであり、その目的は、ユーザにとってより使い勝手が良い映像投射機能付き照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための一実施の態様は、例えば、特許請求の範囲に記載されるように構成すればよい。
【発明の効果】
【0009】
上述した本発明によれば、ユーザにとってより使い勝手が良い映像投射機能付き照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態であるペンダント型照明装置の外観構成を、その使用環境と共に示した斜視図である。
図2】本発明の一実施の形態であるシーリング型照明装置の外観構成を、その使用環境と共に示した斜視図である。
図3】本発明に係る照明装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
図4】本発明に係る照明装置における光学ユニットの配置である縦置きを定義するための側面図である。
図5】本発明に係る照明装置における光学ユニットの配置である縦置きを定義するための斜視図である。
図6】本発明に係る照明装置における光学ユニットの配置である横置きを定義するための側面図である。
図7】本発明に係る照明装置における光学ユニットの配置である横置きを定義するための斜視図である。
図8】本発明に係る照明装置の筐体内における光学ユニットと照明用光源のレイアウト(配列)の一例を説明する側面図と下面図である。
図9】本発明に係る照明装置の筐体内における光学ユニットと照明用光源のレイアウト(配列)の一例を説明する側面図と下面図である。
図10】本発明に係る照明装置の筐体内における光学ユニットと照明用光源のレイアウト(配列)の一例を説明する側面図と下面図である。
図11】本発明に係る照明装置の筐体内における光学ユニットと照明用光源のレイアウト(配列)の一例を説明する側面図と下面図である。
図12】本発明に係る照明装置の筐体内における光学ユニットと照明用光源のレイアウト(配列)の一例を説明する側面図と下面図である。
図13】本発明に係る照明装置の筐体内における光学ユニットと照明用光源のレイアウト(配列)の一例を説明する側面図と下面図である。
図14】本発明に係る照明装置におけるプロジェクタユニットと照明ユニットの点灯制御の一例を説明する図である。
図15】本発明に係る照明装置におけるプロジェクタユニットの映像投射と照明ユニットの照明光用光源の点灯状態の一例を説明する図である。
図16】本発明に係る照明装置においてプロジェクタユニットの映像投射と照明ユニットの照明光用光源の点灯状態をトグル操作で切り替える場合の処理の一例を説明する図である。
図17A】本発明に係る照明装置の照明光と投射映像とを水平面に投射する構成の一例を説明する図である。
図17B】本発明に係る照明装置の投射映像で表示する設定画面の一例を説明する図である。
図17C】本発明に係る照明装置の投射映像で表示する設定画面の一例を説明する図である。
図17D】本発明に係る照明装置の投射映像を用いた表示機能の一例を説明する図である。
図17E】本発明に係る照明装置の投射映像で表示する設定画面と表示機能の一例を説明する図である。
図18A】本発明に係る照明装置の照明光と投射映像とを水平面に投射する構成の一例を説明する図である。
図18B】本発明に係る照明装置の投射映像で表示するエラー処理に関する表示の一例を説明する図である。
図18C】本発明に係る照明装置の照明光と投射映像とを水平面に投射する構成の一例を説明する図である。
図18D】本発明に係る照明装置と通信可能な表示装置の表示画面の一例を説明する図である。
図19】本発明に係る照明装置の投射映像で表示するエラー処理に関する表示の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら、詳細に説明する。
【0012】
<ペンダント型およびシーリング型の映像投射機能付き照明装置>
まず、添付の図1および図2は、本発明の一実施の形態である映像投射機能付き照明装置の外観構成を示している。図1は、天井面から吊るすような形態で取り付けられる、所謂、ペンダント型と呼ばれる照明装置に映像投射機能を搭載した映像投射機能付き照明装置を示している。図2は、天井面に取り付けられる、所謂、シーリング型と呼ばれる照明装置に映像投射機能を搭載した映像投射機能付き照明装置を示している。
【0013】
これらの図からも明らかなように、これらの映像投射機能付き照明装置10は、例えば、キッチン、ダイニングルーム、または、居間、オフィス等の空間を構成する壁面、または天井面50などに取り付けて使用される。より具体的には、図にも示すように、室内に設置されたテーブルや机60の上方において、所定の高さ、または、天井面に一体に設置される。これら映像投射機能付き照明装置10は、テーブルや机の上面または壁面などに照明光2を照射する照明機能と、当該テーブルまたは机60の上面(表示面または投射面)61に様々な映像1を投射して表示する映像投射機能と両方有する照明装置である。なお、図1における符号40は、特に、ペンダント型の照明装置10を天井面から所望の位置に吊り下げた状態で保持するための保持具を示している。開口部または透過窓14については後述する。
【0014】
映像投射機能で映像を投射したい水平面テーブルまたは机などは、映像投射機能を用いない状態で使用する際などに照明機能で照明する対象になる可能性が高い。よって、前記映像投射機能で映像1を投射する領域と前記照明機能の照明光2の照明範囲は少なくとも一部が重畳することが望ましい。
【0015】
また、映像投射機能付き照明装置は、後述する各種制御部を搭載することにより、照明機能の照明光と映像投射機能で投射する映像とはそれぞれON/OFFできるように構成するのが望ましい。
【0016】
また、壁などに取り付けた操作パネル70(壁面操作入力部)から操作信号を有線または無線で映像投射機能付き照明装置の各種制御部に送信して、照明機能の照明光と映像投射機能で投射する映像のON/OFFを制御してもよい。
【0017】
図3は、映像投射機能付き照明装置300の内部構成の一例を示すブロック図である。映像投射機能付き照明装置300には、映像投射機能を有する投射型映像表示ユニット100と照明光照射機能を有する照明ユニット200が含まれている。
【0018】
操作信号入力部301は、操作ボタンやリモコンの受光部であり、ユーザからの操作信号を入力する。人感センサー302は、赤外線、超音波、可視光などを用いて、映像投射機能付き照明装置300周辺または映像投射機能付き照明装置300が設置された室内における人間の有無を判別するセンサーである。人感センサー302自体は、以下の説明で特に断りがない限りは、既存の技術の人感センサーを用いればよい。音声操作入力部303は、映像投射機能付き照明装置300の周囲の音声を集音して音声認識処理を行い、音声認識処理の結果を操作信号に変換する。音声操作入力部303で生成した操作信号は、映像投射機能付き照明装置300の各部の操作に用いられる。
【0019】
操作検出センサー350は、表示面61上の映像投射領域を含む範囲を撮影するカメラで、赤外光成分などの非可視光を検出することで、操作物による反射光を検知することができる。なお、操作検出センサー350の光学フィルターのカット波長を可視光波長域に設定する(例えば、赤色可視光領域の途中に設定する)ことで、赤外光以外の一部の可視光成分(すなわち表示画面の投射映像)を赤外光成分とともに撮影することも可能である。操作検出センサー350からの入力は、映像投射領域付近でのユーザの手のジェスチャ操作の判別処理などに用いられる。
【0020】
状態出力部304は、(1)照明ユニット200の照明光のON/OFFなどの点灯状態、(2)照明ユニット200の照明光は点灯していないが照明ユニット200自体は動作しているスタンバイ状態、(3)照明ユニット200のエラー状態、(4)投射型映像表示ユニット100の光源のON/OFFなどの点灯状態、(5)投射型映像表示ユニット100の光源は点灯していないが投射型映像表示ユニット100自体は動作しているスタンバイ状態、(6)投射型映像表示ユニット100のエラー状態、(7)人感センサー302の動作状態(動作中か否か)、(8)音声操作入力部303の動作状態(動作中か否か)、(9)操作検出センサー350の動作状態(動作中か否か)などを出力または表示するものである。
【0021】
状態出力部304はこれらの複数種類の状態を、複数個のLEDインジケータの色や発光周期等を変えることによって示すように構成してもよい。また、状態出力部304はこれらの複数種類の状態を液晶モニタ、有機ELモニタ、その他の方式のモニタなどで文字やマーク等を表示する構成にしてもよい。
【0022】
以上説明した、操作信号入力部301、人感センサー302、音声操作入力部303、操作検出センサー350、状態出力部304などは、それぞれ、投射型映像表示ユニット100の制御部と照明ユニット200の制御部と情報を送受信できるように構成してもよい。これにより、操作信号入力部301、人感センサー302、音声操作入力部303、操作検出センサー350などの入力は、投射型映像表示ユニット100および照明ユニット200の両者でそれぞれ処理に用いることができる。また、状態出力部304は、投射型映像表示ユニット100および照明ユニット200の両者の状態を同じLEDインジケータやモニタで纏めて示すことが可能となる。
【0023】
次に、投射型映像表示ユニット100の構成を説明する。投射光学系101は、映像を表示面61へ投射する光学系で、レンズおよび/またはミラーを含む。表示素子102は、透過する光または反射する光を変調して映像を生成する素子で、例えば、透過型液晶パネル、反射型液晶パネル、DMD(Digital Micromirror Device:登録商標)パネル等を用いる。表示素子駆動部103は、表示素子102に対して映像信号に応じた駆動信号を送る。
【0024】
光源105は映像投射用の光を発生するもので、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、LED光源、レーザー光源等を用いる。電源106は、外部から入力されるAC電流をDC電流に変換して、光源105に電力を供給する。さらに、電源106は、その他各部にそれぞれ必要なDC電流を供給する。
【0025】
照明光学系104は、光源105で発生した光を集光し、より均一化して表示素子102に照射する。冷却部115は、光源105、電源106または表示素子102など、高温状態になる各部位を空冷方式や液冷方式で必要に応じて冷却する。操作信号入力部107は、操作ボタンやリモコンの受光部であり、ユーザからの操作信号を入力する。操作信号入力部107は、図1の操作パネル70からの赤外線信号や無線信号を受信してもよい。照明装置300の操作信号入力部301からの信号が投射型映像表示ユニット100に入力される場合には、操作信号入力部107がない構造にしてもよい。
【0026】
映像信号入力部131は、外部の映像出力装置を接続して映像データを入力する。音声信号入力部133は、外部の音声出力装置を接続して音声データを入力する。音声出力部140は、音声信号入力部133に入力された音声データに基づいた音声出力を行うことが可能である。また、音声出力部140は内蔵の操作音やエラー警告音を出力してもよい。通信部132は、例えば、外部の情報処理装置と接続し、各種の制御信号を入出力する。通信部132は、図1の操作パネル70と有線通信または無線通信をしてもよい。
【0027】
不揮発性メモリ108は、プロジェクタ機能で用いる各種データを格納する。不揮発性メモリ108に格納されるデータには、後述するインタラクティブ機能における各種操作用のデータ、表示アイコン、後述するキャリブレーション用のデータなども含まれる。メモリ109は、投射する映像データや装置の制御用データを記憶する。制御部110は、接続される各部の動作を制御する。また、制御部110は、操作信号入力部301、人感センサー302、音声操作入力部303、操作検出センサー350などと情報を入出力し、これらを制御してもよい。
【0028】
インタラクティブ機能部120は、ユーザが発光ペンや指を操作することで、映像領域へ文字や図形を書き込むなどのインタラクティブ動作を行う部分である。そのために、操作検出センサー350から取得した赤外線画像を解析して発光ペンや指の位置(ユーザが操作した位置)を算出する機能や、投射映像中に操作アイコンを合成したり、ユーザの操作に基づいて描画処理等を行うアプリケーションや、外部の映像出力装置から入力される映像等の操作を行うアプリケーションなど、発光ペンや指により操作可能なアプリケーションを実行する機能などを有する。
【0029】
ここで、操作検出センサー350の撮影範囲と、表示面61に投射された映像(表示素子102の映像領域の表示面61上での光学像)の範囲とが、一致することはまずない。よって、ユーザが操作(描画)した位置を算出する際に、操作検出センサー350の撮影範囲での座標と、表示面61に投射された映像中の座標位置を変換する必要がある。よって、インタラクティブ機能部120は、当該変換の処理および当該変換処理のための変換テーブルデータ(キャリブレーションデータ)を作成するための処理を行う機能などを有する。
【0030】
画像調整部160は、映像信号入力部131で入力した映像データに対して画像処理を行うものである。当該画像処理としては、例えば、画像の拡大、縮小、変形等を行うスケーリング処理、輝度を変更するブライト調整処理、画像のコントラストカーブを変更するコントラスト調整処理、画像を光の成分に分解して成分ごとの重み付けを変更するレティネックス処理等がある。
【0031】
ストレージ部170は、映像、画像、音声、各種データなどを記録するものである。例えば、製品出荷時に予め映像、画像、音声、各種データなどを記録しておいてもよく、通信部132を介して外部機器や外部のサーバ等から取得した映像、画像、音声、各種データなどを記録してもよい。ストレージ部170に記録された映像、画像、各種データなどは、表示素子102と投射光学系101を介して投射映像として出力すればよい。ストレージ部170に記録された音声は音声出力部140から音声として出力すればよい。
【0032】
以上説明したように、投射型映像表示ユニット100には様々な機能を載せることが可能である。しかしながら、投射型映像表示ユニット100は必ずしも上述した構成の全てを有する必要はない。映像を投射する機能があればどのような構成でもよい。
【0033】
次に、照明ユニット200の構成について説明する。
【0034】
制御部201は、接続される各部を制御する。また、制御部201は、操作信号入力部301、人感センサー302、音声操作入力部303、操作検出センサー350などと情報を入出力し、これらを制御してもよい。操作信号入力部203は、操作ボタンやリモコンの受光部であり、ユーザからの操作信号を入力する。操作信号入力部203は、図1の操作パネル70からの赤外線信号や無線信号を受信してもよい。照明装置300の操作信号入力部301からの信号が照明ユニット200に入力される場合には、操作信号入力部203がない構造にしてもよい。不揮発性メモリ204は、照明ユニット200で用いる各種データを格納する。
【0035】
電源202は、外部から入力されるAC電流をDC電流に変換して、発光素子ドライバ(210、220など)に電力を供給する。さらに電源202は、その他各部にそれぞれ必要なDC電流を供給する。発光素子ドライバ(210、220など)は、電源202から供給される電力を用い、制御部201の制御に基づいて発光素子(211、212、213、221、222、223など)を発光する。当該発光素子が、照明ユニット200の発する照明光の光源となる。
【0036】
例えば、図3の例では、発光素子ドライバA210は、直列で接続したn個の発光素子A1、A2、・・・、An(211、212、213など)を纏めて駆動する。発光素子ドライバA210は、制御部201の制御に基づいて、これらの発光素子の輝度や色などを変更する。同様に、発光素子ドライバB220は、直列で接続したm個の発光素子B1、B2、・・・、Bm(221、222、223など)を纏めて駆動する。発光素子ドライバB220は、制御部201の制御に基づいて、これらの発光素子の輝度や色などを変更する。このように構成することにより、発光素子ドライバごとに複数の発光素子の輝度や色を変える制御が可能となる。図3の例では、発光素子ドライバと複数の発光素子のセットを2つの例を示したが、1つでも3つ以上でも構わない。必要に応じて増減すればよい。
【0037】
以上説明した構成により、照明ユニット200は、輝度および/または色が可変の照明光を発することができる。
【0038】
次に、図3の投射型映像表示ユニット100の投射光学系101、表示素子102、照明光学系104、光源105等が含まれる光学ユニットと、照明ユニット200の光源である発光素子(211、221等)のレイアウトについて説明する。
【0039】
<プロジェクタ光学ユニットの配置の定義>
ここで、本明細書では、プロジェクタを構成する光学ユニット(30)の配置を、以下のように定義する。
【0040】
<光学ユニットの縦置き>
光学ユニットの縦置きとは、図4および図5にも示すように、プロジェクタを構成する表示素子32(図3の符号102に対応する)からの光束が、例えば、レンズ等の各種光学素子を含む、所謂、投射光学系34(図3の符号101に対応する)へ入射する際において、当該光束の入射方向、または、当該光束が入射する投射光学系34の光軸が、水平面(図の面に垂直な面)に対して略垂直方向に配置される状態または水平面に平行な方向よりも鉛直方向により近い方向に配置される状態をいう。なお、図4図5において、z方向が鉛直方向すなわち水平面に垂直な方向である。
【0041】
このようなレイアウトによれば、投射光学系34から射出した光により、水平面上に、表示素子32の光学像を結像することができる。ここでは図示しないが、光源(図3の符号105に対応する)から表示素子32までの光学系には様々なレイアウトがあり、その一例として、例えば、当該表示素子32としては、透過型や反射型等のものがある。また、表示素子32が1枚のレイアウトのものや、表示素子が複数枚のレイアウトのもの等、様々な光学系のものが知られている。しかしながら、図4図5に示す縦置きレイアウトで光学ユニットケースの小型化を図る場合、これら表示素子32と投射光学系(34)のレイアウトを考慮すると、図のz方向への光学ユニットの薄型化は容易ではない。
【0042】
また、光学ユニット30の縦置きレイアウトでは、他の方向に比べて、光学ユニットのy方向への薄型化は容易である。よって、縦置きレイアウトで光学ユニットケースの小型化を図る場合、図5の斜視図に示すように、z方向よりもy方向に薄い光学ユニットが形成される。
【0043】
なお、図4図5に破線で示すように、表示素子32の中心位置と投射光学系34の光軸のxy平面での相対位置設定を変更すれば、水平面上の表示素子の光学像の位置を変更することが可能となる。これにより、水平面上の投射映像の位置を設計上の必要に応じて自在に設定することが可能となる。
【0044】
<光学ユニットの横置き>
光学ユニットの横置きとは、図6および図7にも示すように、プロジェクタを構成する表示素子32(図3の符号102に対応する)からの光束が、例えば、レンズ等の各種光学素子を含む、所謂、投射光学系34(図3の符号101に対応する)へ入射する際において、当該光束の入射方向、または、当該光束が入射する投射光学系34の光軸が、水平面に対して略平行な方向に配置される状態または鉛直方向よりも水平面に平行な方向により近い方向となるように配置される状態をいう。なお、図6図7において、z方向が鉛直方向すなわち水平面に垂直な方向である。
【0045】
このようなレイアウトによれば、反射ミラー35等により投射光学系34の光束を反射し、水平面へ表示素子32の光学像を結像することができる。ここでは図示しないが、光源(図3の符号105に対応する)から表示素子32までの光学系には様々なレイアウトがあり、その一例として、例えば、当該表示素子32としては、透過型や反射型等のものがある。また、表示素子32が1枚のレイアウトのものや、表示素子が複数枚のレイアウトのもの等、様々な光学系のものが知られている。しかしながら、図6図7に示す横置きレイアウトで光学ユニットケースの小型化を図る場合、これら表示素子32と投射光学系34のレイアウトを考慮すると、図のy方向への光学ユニットの薄型化は容易ではない。
【0046】
しかしながら、この光学ユニット30の横置レイアウトは、他の方向に比べ、光学ユニットのz方向への薄型化が容易である。よって、横置きレイアウト光学ユニットケースの小型化を図る場合、図7の斜視図に示すように、y方向よりもz方向に薄い光学ユニットが形成される。
【0047】
なお、図6図7に破線で示すように、表示素子32の中心位置と投射光学系34の光軸のxz平面での相対位置設定を変更すれば、水平面上の表示素子の光学像の位置を変更することが可能となる。これにより、反射ミラー35で反射された後の水平面上の投射映像の位置を設計上の必要に応じて自在に設定することが可能となる。
【0048】
なお、図6および図7の例では、反射ミラー35等の反射光学素子を投射光学系の後に配置したが、投射光学系が有する複数のレンズ等の光学素子の間に配置してもよい。
【0049】
なお、図6および図7の例において、反射ミラー35は光学ユニットと別体と考えてもよく、光学ユニットの一部に含まれると考えてもよい。
【0050】
以下には、映像投射機能付き照明装置の光学ユニット30と照明光源の具体的なレイアウト(配列)について、図8図13を参照しながら説明する。なお、図8図13において、複数の半導体発光素子(LED)22が、図3の発光素子(211、212、213、221、222、223など)に対応する。また、複数の半導体発光素子(LED)22の集合体を含む照明用光源全体を照明用光源20として説明している。
【0051】
なお、図8図13において、側面図における点線は、照明ユニット200の照明光の拡散範囲を示しており、光学ユニット30から広がる三角形は、投射型映像表示ユニット100の光学ユニット30からの投射映像の照射領域を側面から見たものである。
【0052】
なお、図8図13には、図14で後述する紐引き型トグルスイッチを取り付ける場合の例を合わせて示している。各図には、紐引き型トグルスイッチの紐部分90(繊維、金属チェーン、または合成樹脂チェーンなどで構成すればよい。)と、先端部分91が示されている。紐引き型トグルスイッチを取り付ける場合は、各図に示すように、先端部分91が照明ユニット200の照明光の拡散範囲内であって、投射型映像表示ユニット100の光学ユニット30からの投射映像の照射領域外になる様にレイアウトすることが望ましい。紐引き型トグルスイッチを筺体(シェード)11の下方向に取り付けることにより映像投射機能付き照明装置の小型化が図れるため、紐引き型トグルスイッチの紐部分90や先端部分91は照明ユニット200の照明光の拡散範囲内に配置する。
【0053】
このとき、図8図13に示すように、照明ユニット200の照明光の光源として複数の半導体発光素子用いる場合、紐引き型トグルスイッチの紐部分90や先端部分91は複数の方向から光を照射されるため、照明ユニット200の照明光の光源に対して紐引き型トグルスイッチの紐部分90や先端部分91が生じさせる影は複数の異なる照射角度の光線により薄まって目立たなくなるため、品位上問題は生じにくい。これに対し、光学ユニット30からの投射映像の光は、いずれも光学ユニット30の出射口から出射されるものである。よって、紐引き型トグルスイッチの紐部分90や先端部分91が光学ユニット30からの投射映像の照射領域にあると、紐引き型トグルスイッチの紐部分90や先端部分91が該投射映像に対して生じる影の部分は映像が欠落することになり、品位が非常に悪くなる。
【0054】
したがって、映像投射機能付き照明装置に紐引き型トグルスイッチを取り付ける場合は、各図に示すように、先端部分91が照明ユニット200の照明光の拡散範囲内であって、投射型映像表示ユニット100の光学ユニット30からの投射映像の照射領域外になる様にレイアウトすることが望ましい。
【0055】
<ペンダント型の映像投射機能付き照明装置>
まず、図8(A)および(B)は、ペンダント型の映像投射機能付き照明装置10の側面断面と下面図である。この例では、光学ユニット30が縦置きレイアウトで配置されている。また、本体である筺体(シェード)11の内側の底面には、複数の半導体発光素子(LED)22を備えた照明用光源20の基板21が取り付けられている。さらに、図の下側の開口面にはこれを覆うように、拡散板12が取り付けられている。
【0056】
また、筺体(シェード)11と拡散板12で形成される空間には、光学ユニット30が、照明光束の略中央部に位置するように配置されている。図8の例では、拡散板12において、光学ユニット30から下向きに投射光が出射される位置には、開口部または透過窓14が設けられる。開口部または透過窓を設けず拡散板12の全面に拡散効果があると光学ユニット30から出射される投射映像まで拡散してしまい、テーブルや机などの映像投射対象面上で映像が結像できなくなってしまうからである。
【0057】
開口部または透過窓14の部分は、拡散板12を切り欠いた開口でもよく、拡散効果のないガラスなどの透過性物質でもよい。透過性物質などで形成する透過窓の場合は、拡散板12内に埃などが入りにくい構成にすることができるが、光学ユニット30から出射される投射映像に極力影響を与えないように、光学ユニット30から出射される投射光が有する波長域において極力分光特性が平たんな特性のコーティングを施すべきである。
【0058】
なお、開口部または透過窓14の周囲は直接拡散板12とつながっている必要はなく、拡散板12上の光学ユニット30の影を見えにくくするために、開口部または透過窓14と拡散板12の間に化粧板などの領域を設けてもよい。すなわち、開口部または透過窓14とは、筺体(シェード)11と拡散板12で形成される空間に配置される光学ユニット30から投射される映像投射光が出射するために必要な通過口または透過口であり、その位置は、拡散板12であってもその他の構造物の一部であってもよい。
【0059】
このようなレイアウト(配列)によれば、光学ユニット30を水平面に平行な方向に薄型化できるので、照明用光源20から拡散板12への照明面積に対し、光学ユニット30により形成される影の割合を小さくすることが可能となる。このことにより、拡散板12上に形成される光学ユニット30の影の影響で照明装置としての見た目の品位が低下(すなわち、拡散板12上の影による照明装置として違和感)してしまうことを抑制することが可能となる。また、上記の筺体(シェード)11を拡散板で形成した場合にも、光学ユニット30の影が目立たず、照明装置としての見た目の品位の低下を抑制することが可能となる。
【0060】
図9(A)および(B)の例では、光学ユニット30が横置きレイアウトで配置されている。また、光学ユニット30を、照明用光源20用の基板21より上側に配置したものであり、例えば、基板21の上側の面に取り付けてもよく、筺体(シェード)11に取り付けてもよい。映像投射機能付き照明装置全体をさらに上下方向に薄くして、より薄型構造の映像投射機能付き照明装置を実現することが可能となる。なお、当該変形例の場合、照明用光源20の下方の開口を覆うように取り付けられる拡散板12には、光学ユニット30からの映像光を透過するための開口部または透明な窓部が、上記のそれに比較して、より大きな寸法で形成されることとなる。また、拡散板12の一部、すなわち、光学ユニット30が配置される位置には、当該光学ユニット30からの投射光を透過するための開口部(または透過窓)26が形成される。
【0061】
かかる構成によれば、より薄型構造の映像投射機能付き照明装置を実現することが可能となると共に、光学ユニット30は基板21の裏側に配置されていることから、照明用光源20からの照明光を遮蔽して影を形成することがない。これにより、照明装置としての見た目の品位の低下(すなわち、拡散板12上の影による照明装置として違和感)を防止することが可能となる。
【0062】
このとき、光学ユニット30の下面を基板21の上面と略一致させることにより、基板21の開口部(または透過窓)26の大きさを極力小さくすることができる。これにより、基板21上により効率的に複数の半導体発光素子(LED)22を配置することが可能となる。
【0063】
図10(A)および(B)は、ペンダント型の映像投射機能付き照明装置10の側面断面と下面図であり、この例では、光学ユニット30が縦置きレイアウトで配置されている。また、筺体(シェード)11の内部に取り付けた光学ユニット30が、照明光束の端部に位置するように配置されている。
【0064】
このレイアウト(配列)によれば、光学ユニット30が、照明光束の端部に位置するように配置したうえで、光学ユニット30内で投射光学系の光軸と表示素子中心の位置を水平方向に相対的にずらすことにより、プロジェクタの投射光学系の出口に対して投射映像の中心をより照明用光源20の照明光束の中心に近付くように投射する。
【0065】
さらに、図10の配列によれば、通常、机上に配置して使用される、所謂、据置き型のプロジェクタをそのまま流用することも可能である。据置き型のプロジェクタは投射光学系の光軸と表示素子中心の位置を既にずらして設定されたものが多いからである。よって、図10の映像投射機能付き照明装置は低コスト化に適した構造を有するものである。当該効果は、光学ユニット30が下向きの照明光束の端部に位置する他の構成例においても同様に生じる効果である。
【0066】
さらに、図10(A)および(B)のレイアウトでは、照明用光源20用の基板21の両面に複数の半導体発光素子(LED)22を備えるように配置している。これにより、照明光を下方に加えて上方にも照射することが可能となっている。かかる構成によれば、映像投射機能付き照明装置10の上方にも照明光を照射することが可能となり、上側照射では天井などを照射可能なので間接照明としても機能する(天井側間接照明機能)。なお、この例では、筺体(シェード)11の下面の開口面の拡散板12(下方拡散板)に加えて、筺体(シェード)11の上面の開口面を覆うように拡散板12(上部拡散板)が取り付けられている。
【0067】
また、このような方向が異なる複数の照射方向を有する照明機能と、映像投射機能とを有する構成にすることにより、複数の照射光と投射映像との照射組み合わせモードの切り替えを実現することもできる。例えば、投射映像のみを下方向に照射するモード、下方へ照射光を照射し映像を投射しないモード、上方へ照射光を照射し映像を投射しないモード、上方へ照射光を照射するとともに下方向へ投射映像を投射するモード等を切り替える制御を行ってもよい。
【0068】
なお、図10では、光学ユニット30の配置は下方への照明光の照明光束の端部となっているが、光学ユニット30の配置は下方への照明光の照明光束の中央部等に配置してもよい。
【0069】
図11(A)および(B)の例では、光学ユニット30が横置きレイアウトで配置されている。また、照明用光源20用の基板21の端部を垂直方向に延長して円筒状に形成すると共に、さらに、水平方向にも延長して鍔部を形成している。また、複数の半導体発光素子(LED)22を、上記基板21の上下の両面、円筒状部の外周面、そして、鍔部の下面に取り付けた構成としている。この例でも、光学ユニット30は、下方への照明光束の略中央部に位置するように配置されている。なお、光学ユニット30の配置は下方への照明光の照明光束の略中央部でなくともよい。下方への照明光の照明光束の端側すなわち円筒の側面近くに配置してもよい。
【0070】
また、筺体(シェード)11の下面の拡散板12(下方拡散板)に加えて、筺体(シェード)11上面および外周の一部(上部)を覆うように拡散板12(上部周囲方向拡散板)が取り付けられている。かかる構成によれば、上述した効果に加えて、映像投射機能付き照明装置10の上面や側方をも含めて、偏りなく、照明光を周囲に照射することが可能となり、また上側照射では天井などを照射可能なので間接照明としても機能する(天井側間接照明機能+広い範囲の照明機能)。
【0071】
また、このような方向が異なる複数の照射方向を有する照明機能と、映像投射機能とを有する構成にすることにより、複数の照射光と投射映像との照射組み合わせモードの切り替えを実現することもできる。例えば、投射映像のみを下方向に照射するモード、下方へ照射光を照射し映像を投射しないモード、側方へ照射光を照射し映像を投射しないモード、下方と側方へ照射光を照射し映像を投射しないモード、側方へ照射光を照射するとともに下方向へ投射映像を投射するモード等を切り替える制御を行ってもよい。
【0072】
<シーリング型の映像投射機能付き照明装置>
まず、図12(A)および(B)は、シーリング型の映像投射機能付き照明装置10の側面断面と下面図である。この例では、光学ユニット30が横置きレイアウトで配置されている。また、本体である筺体11の内側の底面には、複数の半導体発光素子(LED)22を備えた照明用光源20の基板21を取り付けると共に、図の下側の開口面側にはこれを覆うように、拡散板12が取り付けられ、その内部には、光学ユニット30が、照明光束の略中央部に位置するように配置されている。
【0073】
このようなレイアウト(配列)によれば、映像投射機能付き照明装置として、その全体を上下方向に薄く構成して、すなわち、薄型構造の映像投射機能付き照明装置を実現することが可能となる。
【0074】
映像投射機能の無い一般的なシーリング型照明装置は天井面に薄く広く構成することが多い。よって、映像投射機能付き照明装置であっても、図12(A)および(B)のように薄い構造を実現することにより、従来の一般的なシーリング型照明装置との置き換えが容易になり商品価値を高めることができる。
【0075】
さらに、図13(A)および(B)に示すシーリング型の映像投射機能付き照明装置10の例では、光学ユニット30が横置きレイアウトで配置されている。また、照明用光源20用の基板21の端部を垂直方向に延長して円筒状に形成し、その底面に複数の半導体発光素子(LED)22を取り付けると共に、当該円筒状の基板21の外周表面にも複数の半導体発光素子(LED)22を取り付けるように構成した例である。これにより、照明光を下方に加えて側方にも照射することを可能としたものである。
【0076】
なお、この例では、光学ユニット30は、下方への照明光束の略中央部に位置するように配置されている。なお、光学ユニット30の配置は下方への照明光の照明光束の略中央部でなくともよい。下方への照明光の照明光束の端側すなわち円筒の側面近くに配置してもよい。また、筺体11の下面の開口面の拡散板12(下方拡散板)に加えて、筺体11の外周にも拡散板12(側方拡散板)が取り付けられている。かかる構成によれば、上述した光学ユニット横置きの効果に加えて、映像投射機能付き照明装置10の側方にも照明光を照射することができる(広い範囲の照明機能)。
【0077】
かかるレイアウト(配列)によれば、映像投射機能付き照明装置として、上下方向に薄くした薄型構造の映像投射機能付き照明装置を実現することが可能となると共に、照明装置10の側方にも照明光を照射することができる(広い範囲の照明機能)。
【0078】
図13の例では、図10または図11と同様、方向が異なる複数の照射方向を有する照明機能を有するので、図10または図11で説明したように照明機能の複数の照射方向の照射光と映像投射機能の投射映像について複数のモードの切り替え制御を行ってもよい。
【0079】
次に、以上説明した構成を有する映像投射機能付き照明装置(図3の符号300)における照明ユニット(図3の符号200)の照明光源と投射型映像表示ユニット(図3の符号100)の投射映像光源の点灯制御例について図14を用いて説明する。なお、以下の説明および図面で「PJユニット」と表記するものはプロジェクタユニットすなわち投射型映像表示ユニットの略称である。
【0080】
図14には、本発明の一実施例の映像投射機能付き照明装置における、点灯制御例を列挙したものである。図14中の表のうち「操作ハード」とはユーザが操作を行う構成を示している。「構成および制御」はそれぞれの「操作ハード」の構成とその制御例を示している。本発明の一実施例の映像投射機能付き照明装置は、図14に示す複数の点灯制御例の機能のいずれか1つを搭載してもよい。または表中の点灯制御例のうち複数の点灯制御例の機能を搭載してもよい。
【0081】
点灯制御例1は、操作入力部301、壁面操作入力部、リモートコントローラーのいずれかまたはそれぞれに照明ユニットON/OFF操作ボタンおよびPJユニットON/OFF操作ボタンを備えることにより、ユーザが照明ユニットとPJユニットのそれぞれの点灯のON/OFFを任意に切り替えることをできるようにした例である。
【0082】
点灯制御例2は、操作入力部301または壁面操作入力部をタッチセンサーで構成し、照明ユニットとPJユニットのタッチセンシング領域をそれぞれ設けて、タッチの領域に応じてユーザが照明ユニットとPJユニットのそれぞれの点灯のON/OFFできるように構成した例である。
【0083】
点灯制御例3は、操作入力部301または壁面操作入力部をタッチセンサーで構成し、照明ユニット点灯に関するタッチセンシング領域とPJユニットに関するタッチセンシング領域を共用し、当該領域のタッチ検出回数に応じて、照明ユニットの点灯ON/OFFとPJユニットの点灯ON/OFFを含む複数の点灯状態をトグル操作で切り替えることができるように構成した例である。
【0084】
本発明の各実施例の説明において「トグル操作」とは、同一の操作を繰り返し行うことにより、2つまたはそれ以上の状態を切り替える操作をいう。よって、切り替え可能な状態は3つ以上を含む。また、同様に本発明の各実施例の説明において「トグルスイッチ」とは、ユーザからの同一の操作を繰り返し受けることができ、2つまたはそれ以上の状態を切り替えることが可能なスイッチを意味する。同一の操作の例としては、例えば、スイッチを押す、引くなどがある。または、タッチパネルの所定の領域を繰り返しタッチするなどもトグル操作の例に含まれる。
【0085】
点灯制御例4は、操作入力部301または壁面操作入力部に回転スイッチを備え、回転スイッチの回転角度または位置に応じて、照明ユニットの点灯ON/OFFとPJユニットの点灯ON/OFFを含む複数の点灯状態を切り替えることができるように構成した例である。
【0086】
点灯制御例5は、操作入力部301を紐引き型トグルスイッチで構成し、紐引き型トグルスイッチで紐引き回数に応じて、照明ユニットの点灯ON/OFFとPJユニットの点灯ON/OFFを含む複数の点灯状態をトグル操作で切り替えることができるように構成した例である。
【0087】
点灯制御例2、点灯制御例3、点灯制御例4、点灯制御例5の構成では、タッチセンサーや紐引き型トグルスイッチや回転スイッチなど映像投射機能の無い従来の照明器具に近い操作手段の構成を用いて、PJユニットの点灯ON/OFFまでも切り替えが可能となる。よって、ユーザが新たに特別な操作を学習する必要がなく、初めて使用する場合でも直感的に操作を理解することができるという効果がある。
【0088】
点灯制御例6は、壁面操作入力部にはON/OFFスイッチが1つあり、リモートコントローラーに照明ユニットの点灯ON/OFFとPJユニットの点灯ON/OFFの両者のボタンを設けた例である。この場合、壁面操作入力部からのON操作で照明ユニットのみONし、壁面操作入力部がONの間、リモートコントローラーからのPJユニットの点灯ON/OFF操作や照明ユニットの点灯OFF/ON操作が可能となり、その後壁面操作入力部からのOFF操作で照明ユニットとPJユニットがともにOFF(消灯)するといった制御が可能となる。この場合、壁面操作入力部の構成をシンプル化し、壁面操作入力部だけを用いる場合は、映像投射機能の無い従来の照明器具と同等に扱うことが可能となり、従来機器との操作互換性が高くユーザにとって扱いやすい。
【0089】
本発明の一実施例の映像投射機能付き照明装置は、図14で説明した点灯制御により、照明ユニットの点灯ON/OFFとPJユニットの点灯ON/OFFを含む複数の点灯状態を切り替え可能である。次に、当該複数の点灯状態の具体例を図15を用いて説明する。図15の表中、「照明ユニット」のON/OFFとは照明ユニットの照明光源が点灯/消灯している状態、「PJユニット」がON/OFFとは投射型映像表示ユニットの映像投射用光源が点灯/消灯している状態を示す。「変形例等」の欄には、「ON」または「OFF」状態において複数の種類がある場合に説明がなされている。
【0090】
本発明の一実施例の映像投射機能付き照明装置が切り替える点灯状態には、例えば、図15の表の点灯状態1、2、3、4等が含まれる。ここで、点灯状態1は照明ユニットの照明光源と投射型映像表示ユニットの映像投射用光源がともにOFFの状態である。点灯状態2は照明ユニットの照明光源がONで投射型映像表示ユニットの映像投射用光源がOFFの状態である。点灯状態4は照明ユニットの照明光源がOFFで投射型映像表示ユニットの映像投射用光源がONの状態である。映像投射機能付き照明装置は、以上の点灯状態1、2、4を切り替え可能とすることが望ましい。さらに、映像投射機能付き照明装置は、照明ユニットの照明光源と投射型映像表示ユニットの映像投射用光源がともにONの状態である点灯状態3を備えてもよい(備えなくともよい)。
【0091】
点灯状態3には様々な態様がある。例えば、(1)点灯状態3において、照明ユニットの照明光源を点灯状態2の点灯状態とし、投射型映像表示ユニットの映像投射用光源を点灯状態4の点灯状態として、そのまま両者を点灯してもよい。
【0092】
また、(2)点灯状態3における照明ユニットの照明光源の点灯は点灯状態2における照明ユニットの照明光源の点灯よりも光量を下げてもよい(輝度を低下する)。投射型映像表示ユニットの投射映像を見やすくするためである。当該光量変更処理は、図3の照明ユニット200の制御部201が発光素子ドライバを制御することにより可能である。
【0093】
また、(3)点灯状態3における照明ユニットの照明光源の点灯は、点灯状態2における照明ユニットの照明光源の点灯よりも、点灯する発光素子の数を変更してもよい(点灯発光素子数の減少)。これも、投射型映像表示ユニットの投射映像を見やすくするためである。当該点灯発光素子数の変更処理は、図3の照明ユニット200の制御部201が発光素子ドライバを制御し、駆動する発光素子ドライバの数を変更することなどで可能である。例えば、複数の発光素子ドライバのうち一部の発光素子ドライバを駆動し、一部の発光素子ドライバを駆動しないなどすればよい。
【0094】
また、(4)点灯状態3における照明ユニットの照明光源の点灯は、点灯状態2における照明ユニットの照明光源の点灯における配光特性と異なる配光特性に切り替えてもよい。ここで、配光特性の切り替えとは、図10、11、13等に示したレイアウトの映像投射機能付き照明装置において、照明光を複数の方向に照射可能な場合、複数の照明方向の照射光のそれぞれの光量を変更することである。例えば、点灯状態2では、下方向の照射光に加えて、周囲方向や天井方向の照明光を同時に発しており、点灯状態3では、周囲方向や天井方向の照明光をそのまままたは光量を低減し、下方向の照射光のみOFFしてもよい。
【0095】
または、点灯状態2では、下方向の照射光に加えて、周囲方向や天井方向の照明光を同時に発しており、点灯状態3では、周囲方向や天井方向の照明光も光量を低減するが、下方向の照射光を周囲方向や天井方向の照明光よりもさらに多くの割合で光量を低減してもよい。または、点灯状態2では、下方向の照射光が照射されており、点灯状態3では、下方向の照射光をOFFし、周囲方向や天井方向の照明光をONしてもよい。いずれの場合も、周囲方向や天井方向の照明光と下方向の照射光の全照射光の光量に占める下方向の照射光の割合を、点灯状態2よりも点灯状態3で下げることにより、投射型映像表示ユニットの投射映像を見やすくすることが可能である。
【0096】
当該点灯発光素子数の変更処理は、図3の照明ユニット200において、複数の発光素子ドライバが制御する発光素子セットの配光方向を異ならせておき、制御部201が、点灯状態2と点灯状態3で、それぞれの発光素子ドライバの輝度や発光素子数を可変する制御を行うことなどで可能である。
【0097】
なお、点灯状態2から点灯状態3に切り替える際に、光量または配光特性を変える場合は、瞬間的に切り替えてもよいが、徐々に切り替えるようにしてもよい。徐々に切り替える場合の方が商品としての動作品位が高いとユーザに認識される可能性がある。
【0098】
次に、図14の映像投射機能付き照明装置における、点灯制御例においてトグル操作により複数の点灯状態を切り替える場合の具体例を説明する。
【0099】
図16の(A)は、第1のトグル操作例である。図15で説明した各点灯状態について、点灯状態1→点灯状態2→点灯状態4→点灯状態1に戻って繰り返し、というように構成してもよい。
【0100】
図16の(B)は、第2のトグル操作例である。図15で説明した各点灯状態について、点灯状態1→点灯状態2→点灯状態3→点灯状態4→点灯状態1に戻って繰り返し、というように構成してもよい。
【0101】
図16の(C)は、第3のトグル操作例である。第2のトグル操作例の点灯状態3を光量、点灯発光素子数、配光特性が異なる複数の点灯状態(パターン1、パターン2)に分け、それぞれの切り替えを行ってもよい。第3のトグル操作例において、点灯状態3を光量、点灯発光素子数、配光特性が異なる複数の点灯状態に分ける場合には、スイッチを切り替えるたびに、PJユニット投射光に重畳される照明光が直前の状態以下になるようにすると、照明光の光量の変化が、照明光がOFFになる点灯状態4への自然とつながるためユーザに違和感が少ない。
【0102】
以上、図14から図16を用いて説明した本発明の一実施例の映像投射機能付き照明装置の構成および制御によれば、照明ユニットの照明光源と投射型映像表示ユニットの映像投射用光源の点灯/消灯を好適に切り替え可能となり、ユーザにとって使い勝手が良い。
【0103】
ここで、投射型映像表示ユニット100は投射映像に関する設定画面を、投射画面上に表示可能とし、当該設定画面で、投射型映像表示ユニット100の光源を点灯する際のデフォルトの表示映像の向きなど、各種方向に関する設定を可能に構成してもよい。
【0104】
図17A、B、C、D、Eを用いて、投射型映像表示ユニット100の各種方向に関する設定について説明する。
【0105】
まず、図17Aに示すように、以降の説明で用いる水平方向であるX方向およびY方向、並びに鉛直方向であるZ方向を定義する。机60の上面61は水平面であるXY平面と平行である。当該上面61に照明ユニット200の照明光2および投射型映像表示ユニット100の投射映像1が投射されている。
【0106】
次に、図17Bを用いて、デフォルトの画面の向きを設定する例を説明する。例えば、(1)(2)(3)(4)で示すように90°ごとのいずれかの方向をデフォルト画面の向きに設定可能とする。(「STARTUP」の文字の向きが読める方向から文字や画像が正しく表示されるようにする。)デフォルトの画面の向きとは、例えば、設定後PJユニットが点灯する際に初めに表示される画像の向きである。このとき、図17Aに示すような机上投射など、水平面に映像を表示することを前提とした表示システムでは、一般的なスマートフォンやタブレットと異なり、重力センサーに基づいてデフォルトの表示向きを設定することができない。よって、このように手動で設定することが望ましい。メニュー表示を介したユーザの選択により表示すればよい。
【0107】
次に、図17Cを用いて、別の方向設定例について説明する。例えば、映像投射機能付き照明装置300が、家庭内(宅内)に設置された通信対応装置(例えばTV、エアコン、冷蔵庫など)と通信部132を用いて有線または無線ネットワークを介して通信可能であり、これら通信対応装置を操作する操作機能または通信対応装置との連携機能を有する場合、図17C(1)(2)(3)(4)に示すように、PJユニットの表示画面1700と、これら通信対応装置の設置位置の方向を初期設定しておいてもよい。
【0108】
例えば、図17C(1)では、4方向の矢印が示されており、家庭内の通信対応装置の1つであるTVについての表示1701をまず表示し、操作入力部107、インタラクティブ機能部120、または操作信号入力部301を介したユーザの操作入力により、特定の矢印1703の近くにTVについての表示1701を移動する(表示1702)ように構成すればよい。これにより、当該TV装置の設置方向が矢印1703の方向(この例では+X方向)であるとする設定情報を映像投射機能付き照明装置300の投射型映像表示ユニットの不揮発性メモリ108またはストレージ部170に記憶する。
【0109】
図17C(2)の例は、図17C(1)の処理を、TVの他、冷蔵庫、エアコン等にもそれぞれ行った例である。この例では、TVは+X方向、冷蔵後は、+Y方向、エアコンは−X方向に設置されていると設定される。
【0110】
図17C(3)の例は、通信対応装置の設置方向候補が4方向に限られず、その他の数でもいいこと示している。この例では、8方向である。この例ではTVが+X+Y方向に設置されていると設定される。
【0111】
図17C(4)の例は、同じ設置方向に複数の通信対応装置が設置されても構わないことを示した図である。この例では冷蔵庫が+Y方向に設置され、エアコンとTVはいずれも−X方向に設置されていると設定される。
【0112】
このように連携可能な通信対応装置の設置位置の方向を設定することにより、実現できる機能について、図17Dを用いて説明する。図17D(1)は各連携機器の位置を設定した場合の一例である。この例では、TVは+X方向、冷蔵後は、+Y方向、エアコンは−X方向に設置されていると設定されている。以下、図17D(2)〜(4)では、この設定例の状態での動作を説明する。
【0113】
まず、例えば、図17D(2)に示すように、インタラクティブ機能部120によるインタラクティブ操作検出機能を用いて、映像投射面でのTVの設置方向として初期設定された方向(+X方向)への画面フリック操作を検出した場合、TVに画面表示ONなどの制御信号を送信するなどの制御に用いることができる。送信される制御信号その他の例は、例えば、TVに対しては、画面表示OFFの制御信号、チャンネル切り替えの制御信号、投射型映像表示装置でネットワークを介して取得して視聴(再生)している映像の視聴引き継ぎ制御信号(映像ID、取得URL、再生経過時間情報)などがある。
【0114】
なお、映像の視聴引き継ぎ制御信号を受信したTVはこれらの情報に基づいてネットワークを介して該当映像を取得し、再生経過時間情報(時間軸上の視聴位置)を引き継いで再生すればよい。また、冷蔵庫に対する制御情報の例としては、各種ステータス情報の送信要求制御情報などがある。また、エアコンに対する制御情報の例としては、冷房または暖房などのON制御情報、OFF制御情報などがある。ここに挙げた制御情報の例は一例であり、本実施例において、送信される制御情報は。これらに限られない。
【0115】
また、例えば、図17D(3)に示すように、インタラクティブ機能で通信対応装置(例えばTV、エアコン、冷蔵庫など)を操作するためのメニュー画面(1711,1712,1713)を、各通信対応装置の設置位置に近い方向に配置して表示することができる。
【0116】
また、例えば、図17D(4) に示すように、例えば、通信対応装置(例えばTV、エアコン、冷蔵庫など)からの通知情報が、各通信対応装置の設置位置に近い方向から発せられた通知であることが分かるように、通知の出し先を示す形状を有する図形、またはマークを表示してもよい(表示例1714)。
【0117】
図17D(2)、(3)、(4)のいずれの場合も、表示画面に対する通信対応装置の方向の設定情報を用いることにより、ユーザが直感的に理解しやすい情報提示や操作インタフェースを提供できる。
【0118】
次に、初期設定として方位の設定を行う場合の例を図17Eを用いて説明する。例えば、北方向を指す回転表示が可能な矢印を表示し、インタラクティブ機能を用いて矢印の先端位置を所望の位置に指定することで北方向を設定してもよい。図17E(1)はデフォルトの北方向設定の例、図17E(2)はインタラクティブ機能で指定した所望の北方向設定の例である。
【0119】
このように方位を設定することにより、地図表示アプリケーションにより地図を表示する際に、設定された北方向とアプリ上の地図の北方向が一致するように地図の回転調整を行うことができる。例えば、図17E(3)は(1)のデフォルト北方向設定時の地図アプリの表示例である。なお、地図表示アプリケーションは例えば、出荷時から投射型映像表示ユニット100のストレージ部170に格納しておいてもよく、または通信部132を介してインターネットで接続されるサーバから取得してストレージ部170に格納しておいてもよい。当該アプリケーションをメモリ109に展開して制御部110と協働することで実行できる。
【0120】
図17E(4)は(2)で指定した北方向設定時の地図アプリの表示例である。このとき、地図方向は上記方位設定情報により回転するが、地図上の文字表示は、例えば、図17Bで設定したデフォルトの表示方向に一致するように表示すればよい。このとき、上述のとおり、図1、2、および図17Aに示すような、照明装置300の投射型映像表示ユニット100からの机上投射のように、本体が天井または壁に固定された状態で、水平面に映像を投射することを前提とした表示システムでは、一般的なスマートフォンやタブレットと異なり、重力センサーにより、デフォルトの表示向きを設定することができない。
【0121】
また、図1、2、および図17Aに示すような水平面に映像を投射し、本体も部屋の天井、壁等に固定される表示システムでは、一般的なスマートフォンやタブレットのように手で本体を回転可能な装置と異なり、本体を回転することが容易ではないため、本体の方位センサーの精度を回転動作により高めることが容易ではない。よって、方位の設定も図17Eで説明したように手動設定とすることが望ましい。
【0122】
すなわち、図1、2、および図17Aに示すような水平面に映像を投射し、本体も部屋の天井、壁等に固定される表示システムでは、地図表示アプリケーション等でユーザに好適な表示を行うために、重力センサーを用いずに手動で設定した文字表示方向情報と、方位センサーを用いずに手動で設定した方位情報とを用いることが望ましい。これらの文字表示方向情報と、方位センサーを用いずに手動で設定した方位情報とに応じて、地図表示アプリケーションにおける文字方向と、表示された地図との相対角度が変更される。
【0123】
なお、地図表示アプリケーションで方位の設定は最終的に手動で設定すればよく、設定時の仮の方位情報として方位センサーを用いた方位情報を設定時の初期表示として表示しても構わない。
【0124】
次に、照明装置300の不具合をユーザに伝えるエラー通知方法の例について図18Aを用いて説明する。なお、以下の説明において、不具合の検出やその対応に関する制御は、制御部110または制御部201がそれぞれまたは協働して行う。この場合、これらの制御部は一体の制御部とみなしても構わない。また、実際に1つの制御部で構成されていてもよく、その場合、投射型映像表示ユニット100、照明ユニット200の外の照明装置300の機能として備えられていてもよい。
【0125】
照明装置300は、図3に示すように、投射型映像表示ユニット100の光源105、電源106、冷却部115を備えるが、これらのいずれかに不具合が生じた場合、制御部110はこの状況をエラー状態と判定し、光源105を点灯不能とする制御を行う。照明装置300はこの状態を投射型映像表示ユニット100の光源不点灯エラーとして認識する。また、照明装置300には、照明ユニット200の電源202、各発光素子ドライバ210、220、各発光素子211、212、213、221、222、223等を備えるが、これらのいずれかに不具合が生じた場合、制御部201はこの状況をエラー状態と判定し、光源202を点灯不能とする制御またはいずれかの発光素子ドライバを制御して、全てまたは一部の発光素子を不点灯にする制御を行う。照明装置300はこの状態を照明ユニット200の発光素子不点灯エラーとして認識する。
【0126】
図18Aには照明装置300が机60の上面61に投射型映像表示ユニット100により投射映像光1803(一点鎖線)を投射可能であり、照明ユニット200から照明光1802(点線)を照射可能である例を示している。なお、投射型映像表示ユニット100の光源が不点灯エラーの場合は、投射映像光1803(一点鎖線)は投射できない。また、照明ユニット200の全ての発光素子が不点灯の場合は照明光1802(点線)は照射されない。
【0127】
以下、これらの不点灯エラーをユーザに通知する方法を以下に幾つか説明する。
【0128】
まず、照明装置300の外装部分にLEDなどの発光インジケータ1801を設けて、これらのエラー状態を、インジケータの点灯や点滅、およびその発光色によって表現することによりユーザに伝達してもよい。
【0129】
次に、投射型映像表示ユニット100の光源の不点灯エラーが生じている場合、照明ユニット200の発光素子を、連続的に点滅させることで、照明光1802(点線)の点滅を生じさせ、ユーザに投射型映像表示ユニット100の光源不点灯エラーを伝えてもよい。この場合、照明ユニット200の発光素子が全体的に長時間点滅する状況をユーザが不快に感じる可能性もあるので、点滅する発光素子を少数にしてもよい。また、リモコン操作などにより投射型映像表示ユニット100の光源点灯ONの指示が入力された場合のみ直後に数回点滅するように構成してもよい。
【0130】
次に、照明ユニット200の発光素子の不点灯エラーが生じている場合は、投射型映像表示ユニット100の投射映像内でその旨の表示をマークやテキストで行えばよい。以上のようにすれば、各不点灯エラー状態を好適にユーザに伝達することが可能である。
【0131】
また、照明ユニット200が各発光素子の劣化度合いの検出機能を有している場合は、制御部201は、制御部110および通信部132を介して、通信機能付き表示装置300に照明ユニット200の発光素子の劣化度合いを通知し、通信機能付き表示装置300はその旨を表示部に表示してユーザに通知するように構成してもよい。
【0132】
図18Aで説明したように、照明ユニット200の発光素子の不点灯エラーが生じている場合に、投射型映像表示ユニット100の投射映像内でその旨の表示をマークやテキストで行う例を図18Bで説明する。図18B(1)は、照明装置300の照明ユニット200側の発光素子不点灯エラー状態の場合に、投射型映像表示ユニット100の投射映像内にその旨を示すマーク1811を表示する例である。映像投射面に対して、大きな範囲を占めないマークを用いれば映像の視聴の妨害を小さくすることが可能となる。
【0133】
図18B(2)は、照明装置300の照明ユニット200側の発光素子不点灯エラー状態の場合に、投射型映像表示ユニット100の投射映像内にその旨の説明テキスト1812を表示する例である。さらに、あわせてLED交換等の情報を提供するサポートWEBページのURL1813を表示してもよい。照明装置300通信部132を介してインターネット上のサーバに接続可能な場合は、URLのかわりにハイパーリンクテキストを表示して、インタラクティブ機能部120による映像投射面タッチ検出やリモコン操作の選択検出により、当該WEBページをブラウザで閲覧可能な状態にしてもよい。
【0134】
なお、図18B(1)の表示を先に行い、インタラクティブ機能部120による映像投射面タッチ検出やリモコン操作の選択検出により、照明ユニット200側の発光素子不点灯エラーを示すマークが選択された場合に図18B(2)の画面に遷移するように構成してもよい。また、照明ユニット200側の発光素子が不点灯エラー状態である場合、図18B(3)に示すような表示を投射型映像表示ユニット100の投射映像内において行ってもよい。
【0135】
図18B(3)の例は、ユーザに投射型映像表示ユニット100による照明ユニット200の「代替点灯」を行うか否かについての問い合わせ表示1814を行う例を示している。ここで、「代替点灯」とは本発明のシステムによる新たな点灯モードであり、照明ユニット200が不点灯エラー状態となった場合に、一時的に照明機能に替えて投射型映像表示ユニット100が照明を模した映像投射を行うモードである。すなわち、照明ユニット200の光源が点灯できないエラー状態(ハード不良状態、ソフト不良状態)となっているときに、照明ユニット200の光源点灯の操作信号が入力された場合に、投射型映像表示ユニット100の表示映像として白映像を表示して、照明ユニット200の照明光の代替照明とするモードである。
【0136】
すなわち、図15の点灯状態2であっても、投射型映像表示ユニット100の表示映像として白映像を表示するように構成してもよい。ここで、代替点灯のとき、投射型映像表示ユニット100の映像は、疑似的に照明光のように見せるために照射面に略円形の所定色の映像を表示してもよい。また、単に映像表示素子の範囲一面(矩形)に白色などの所定色を均一に表示してもよい。
【0137】
さらに、図18B(3)の表示時にユーザが「代替点灯」を選択した場合、続けて代替表示時の投影色の選択を促す図18B(4)のような表示1815を行ってもよい。この場合、ユーザは一般的な電灯器具の色の種類の例である、「昼白色」、「昼光色」、「電球色」等の選択肢のうちから、好みの色を選択すればよい。投射型映像表示ユニット100の制御部110は、選択結果に応じて、例えば、「昼白色」なら5000K、「昼光色」なら6500K、「電球色」なら2900Kなど、異なる色温度の白表示を行えばよい。すなわち、単純に投射型映像表示ユニット100の最大白色映像を照射するのではなく、あくまで疑似的な照明器具として電灯器具の照射光の色目に近付け、さらにユーザの好みを反映するようにすればよい。
【0138】
また、照明ユニット200の発光素子が調光機能を有している場合、既に照明ユニット200の照射モードとして「昼白色」、「昼光色」、「電球色」等の選択肢から1つのモードが選択されている場合がある。この場合、照明ユニット200が不点灯エラー状態となって図18B(3)の表示時にユーザが「代替点灯」を選択した場合、直後に図18B(4)の表示を行わずに、照明ユニット200の照射モードとして選択されていた照射光色の種類のモードを「代替点灯」モードでも引き継ぐようにしてもよい。すなわち、「代替点灯」モードにおいて投射型映像表示ユニット100で照射する初期の映像の色目を、照明ユニット200の照射モードとして選択されていた照射光色の種類のモードに応じて変更すればよい。なお、その後のメニュー操作などにより当該色モードは変更可能に構成した方がユーザにとって好適である。
【0139】
以上図18AおよびBで説明した構成によれば、ユーザにエラー状態の通知およびエラー状態への対応の選択を好適に促すことができる。
【0140】
次に、本実施例にかかる照明装置300は、図18Cに示すように、スマートフォン等の通信機能付き表示装置1821と通信可能に構成してもよい。例えば、通信機能付き表示装置1821は、照明装置300が有する通信部132と無線通信を介して通信可能な通信部を備えればよい。
【0141】
照明装置300は、図18Aで説明した各不点灯エラー状態を検出した場合に、制御部110(または制御部201が制御部110を介して)通信部132を制御して通信機能付き表示装置1821に不点灯エラーの通知を行い、通信機能付き表示装置1821はその旨を表示部1822に表示してユーザに通知する。また、照明ユニット200が各発光素子の劣化度合いの検出機能を有している場合は、制御部201は、制御部110および通信部132を介して、通信機能付き表示装置1821に照明ユニット200の発光素子の劣化度合いを通知し、通信機能付き表示装置1821はその旨を表示部に表示してユーザに通知するように構成してもよい。
【0142】
図18Cで説明したように、照明装置300から通信機能付き表示装置1821にエラー状態の通知を行うシステムの場合の、通信機能付き表示装置1821での表示画面例を図18Dに示す。
【0143】
図18D(1)は、照明装置300の投射型映像表示ユニット100側の光源不点灯エラー状態の場合の表示例である。投射型映像表示ユニット100側の光源が不点灯エラー状態である旨の表示1831を行う。さらに、併せてランプ交換等の情報を提供するサポートWEBページのURL1832を表示してもよい。通信機能付き表示装置1821は通信機能を有する前提であるので、URLのかわりにハイパーリンクテキストを表示して、タッチパネルのタッチで当該WEBページをブラウザで閲覧可能な状態にしてもよい。
【0144】
また、図18D(2)は、照明装置300の照明ユニット200側の発光素子不点灯エラー状態の場合の表示例である。基本的には、図18Bで説明した投射型映像表示ユニット100の投射映像内と同様の表示であり、例えば、照明ユニット200側の発光素子が不点灯エラー状態である旨1833を表示する。さらに、併せてLED交換等の情報を提供するサポートWEBページのURL1834を表示してもよい。通信機能付き表示装置1821は通信機能を有する前提であるので、URLのかわりにハイパーリンクテキストを表示して、タッチパネルのタッチで当該WEBページをブラウザで閲覧可能な状態にしてもよい。
【0145】
また、照明ユニット200側の発光素子が不点灯エラー状態である場合、図18Bで説明した投射型映像表示ユニット100の投射映像内と同様に、図18D(3)に示すような表示を通信機能付き表示装置1821において行ってもよい。図18D(3)の例は、ユーザに投射型映像表示ユニット100による照明ユニット200の「代替点灯」を行うか否かについての問い合わせ表示1835を行う例を示している。「代替点灯」に関しての説明は図18Bと同様のため、説明を省略する。選択は、通信機能付き表示装置1821のタッチパネルのタッチ検出により行えばよい。「代替点灯」実行についての選択情報は、通信機能付き表示装置1821の通信機能を介して照明装置300の例えば通信部132に送信され、当該選択情報に基づいて制御部110が適宜メモリ109と協働して表示素子駆動部103と電源106を制御して「代替点灯」を行うように構成すればよい。
【0146】
また、図18Bで説明した投射型映像表示ユニット100の投射映像内と同様に、図18D(3)に示す表示で「代替点灯」が選択された場合、続けて代替表示時の投影色の選択を促す図18D(4)のような表示1836を行ってもよい。図18D(4)以降の代替表示時の投影色の選択処理の例および照射光色の種類のモードの引き継ぎの例も図18Bの説明と同様のため、説明を省略する。選択は、通信機能付き表示装置1821のタッチパネルのタッチ検出により行えばよい。投影色の選択情報は、通信機能付き表示装置1821の通信機能を介して照明装置300の例えば通信部132に送信され、当該選択情報に基づいて制御部110が適宜メモリ109と協働して表示素子駆動部103と電源106を制御して「代替点灯」における投影色の変更を行うように構成すればよい。
【0147】
以上図18CおよびDで説明した構成によれば、スマートフォン等の通信機能付き表示装置1821を介してユーザにエラー状態の通知およびエラー状態への対応の選択を促すことができ、ユーザにとって利便性の高いシステムを提供できる。
【0148】
次に、他のエラー通知処理例について説明する。図1、2の照明装置10(図3の照明装置300)が設置状態の状況や地震等により、振動してしまった場合、机上に投射された映像にブレが生じ、映像の視聴が容易ではなくなる。そこで、図3に示す照明装置300に加速度センサーを追加することにより、照明装置300は振動を検知することが可能となり、当該振動への対処を行うことが可能となる。加速度センサーによる振動の検知は、既存の技術を用いればよい。所定量以上の加速度で所定量以上の振動があると判断すればよい。
【0149】
また、図3の操作検出センサー350が取得する撮像映像を用いて振動検出することも可能である。すなわち、操作検出センサー350が取得する撮像映像で映像のブレの検出処理を実行しておき、ブレの大きさが所定量以上になった場合に、所定量以上の振動があると判断することもできる。よって、加速度センサーによって振動を検知するセンサーと、操作検出センサー350の撮像画像を用いた振動検出センサーを含む概念として、以下これらを単に振動センサーと称して説明する。
【0150】
図19に、照明装置300が備える振動センサーが所定量以上の振動を検知した場合の動作例を説明する。図19(1)は、照明装置300の投射型映像表示ユニット100が映像信号入力部131から入力された映像またはストレージ部に保持されている映像1841を再生している状態を示している。ここで、照明装置300が備える振動センサーが所定量以上の振動を検知した場合、図19(2)に示すように振動を検知した旨のメッセージ1842を出力する。ここで、投射型映像表示ユニット100が表示している映像が、映像信号入力部131から入力された操作可能なストリーミング再生映像である場合や、ストレージ部170に保持されている映像の再生映像である場合、映像再生を停止することが望ましい。
【0151】
映像信号入力部131から入力された操作可能なストリーミング再生映像を停止する場合は、通信部132を介して映像信号入力部131への映像ソースとなる外部装置に再生停止指示情報を送信すればよい。この場合、図19(2)のように映像再生を停止した旨を示すメッセージ(マークでも可)1843を表示してもよい。また、照明装置300の設置状態が振動発生の原因である可能性もあるので、図19(2)のように、ユーザに照明装置300の設置状態の再確認を促すメッセージ1844を表示してもよい。なお当該メッセージの表示機能および再生映像停止機能を不要と感じるユーザもいる可能性がある。よって、メニュー操作により、これらの機能をOFFにできるように構成しておいてもよい。
【0152】
次に、図19(3)(4)を用いて、照明装置300が、通信部132を介してネットワーク上の外部サーバ等から緊急地震速報(または広く災害等の緊急事態に関する緊急情報でもよい)を受信可能な場合の動作例を説明する。図19(3)は、図19(1)と同様の映像再生状態である。このとき、照明装置300が、通信部132を介して外部サーバ等から緊急地震速報を受信した場合、制御部110は、図19(4)に示すように地震が発生しているまたは発生する旨の表示1845を行ってもよい。災害等の緊急事態に関する緊急情報を取得した場合は、当該緊急情報に格納される緊急事態の種類(地震、噴火、大雨、津波、竜巻、暴動、戦争等)を取得してそれらの緊急事態が発生している旨を表示してもよい。
【0153】
また、図19(2)と同様に映像再生の停止が可能な場合は映像再生停止処理を行う。この場合映像再生停止を行った旨の表示1846を行ってもよい。また、ユーザが迅速に必要な情報を取得できるように、インターネット上のニュースサイトへのハイパーリンクアイコン1847や、災害情報サイト(または緊急事態に対応するための情報取得サイト)へのハイパーリンクアイコン1848を表示してもよい。インタラクティブ機能部120が、ユーザによる各アイコンの選択を検出してこれらリンク先の情報を表示するようにすればよい。
【0154】
なお、図19(4)の地震通知表示(緊急事態通知表示)へ移行する条件は、外部から緊急地震速報(緊急情報)を受信し次第直ちに行ってもよく、外部から緊急地震速報(緊急情報)を受信した後、照明装置300に備える振動センサーが振動を検知した場合に行ってもよい。後者の処理の場合、照明装置300に備える振動センサーが振動を検知したときの処理が、緊急地震速報(緊急情報)を受信しているか否かにより上記図19(2)と図19(4)のように、異なる処理になる点が特徴的である。なお当該メッセージの表示機能、ハイパーリンクアイコン表示機能、再生映像停止機能を不要と感じるユーザもいる可能性がある。よって、メニュー操作により、これらの機能をOFFにできるように構成しておいてもよい。
【0155】
<各種変形例>
なお、以上説明した本発明の映像投射機能付き照明装置の実施例として、以下の変形例を用いてもよい。
【0156】
・投射型映像表示ユニット100は投射映像に関する設定画面を、投射画面上に表示可能とし、当該設定画面で、図15の点灯状態3または点灯状態4の状態のときに映像信号入力部131の入力映像信号が無信号となった場合に表示する画面を設定または選択できるように構成してもよい。
【0157】
・投射型映像表示ユニット100は通信部132を介して外部のスマートフォン(表示部付き通信端末)と情報を送受信し、外部のスマートフォン(表示部付き通信端末)の画面の向きの変化と連動して、投射型映像表示ユニット100は投射映像の向きを変えるように構成してもよい。
【0158】
以上、本発明の種々の実施例になる映像投射機能付き照明装置について述べた。しかしながら、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するためにシステム全体を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0159】
10…照明装置、11…本体(筺体)(シェード)、12…拡散板、20…照明用光源、22…半導体発光素子(LED)、30…光学ユニット、32…表示素子、34…投射光学系、35…反射ミラー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図18A
図18B
図18C
図18D
図19