特許第6585705号(P6585705)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585705
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】充放電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/32 20060101AFI20190919BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20190919BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20190919BHJP
   H02J 3/01 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
   H02J3/32
   H02J3/46
   H02J7/00 L
   H02J3/01
   H02J7/00 Q
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-505925(P2017-505925)
(86)(22)【出願日】2015年3月17日
(86)【国際出願番号】JP2015057926
(87)【国際公開番号】WO2016147319
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2017年8月17日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門田 行生
(72)【発明者】
【氏名】久保田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】水谷 麻美
(72)【発明者】
【氏名】丹野 勉
(72)【発明者】
【氏名】小林 武則
【審査官】 赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−220896(JP,A)
【文献】 特開2014−110692(JP,A)
【文献】 特開2012−043623(JP,A)
【文献】 特開2011−080966(JP,A)
【文献】 特開2008−060047(JP,A)
【文献】 特開2014−154437(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00−7/12
H02J 7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用交流電力系統と電力線を介して接続される電力補償充放電装置と、
充電試験あるいは放電試験の対象となる試験対象装置が、前記電力線を介して前記電力補償充放電装置に接続された場合に、前記商用交流電力系統からの条件で制約をうけない範囲内で前記商用交流電力系統に出力する電力を一定又はゼロとするように、前記電力線上で、前記試験対象装置の充電電力が前記電力補償充放電装置の放電電力と釣り合うように、あるいは、前記試験対象装置の放電電力が前記電力補償充放電装置の充電電力と釣り合うように、前記試験対象装置及び前記電力補償充放電装置に対して充放電指令を与え、前記試験対象装置の充電あるいは放電を行わせる充放電コントローラと、を備え、
前記電力補償充放電装置は、前記電力線に複数台接続され、
前記複数台の電力補償充放電装置は、電圧制御群に属する電力補償充放電装置及び電力制御群に属する電力補償充放電装置を含み、
前記充放電コントローラは、前記複数台の前記電力補償充放電装置のうち少なくとも一部に前記充放電指令を与え、前記充放電指令が与えられていない前記電力補償充放電装置を除く前記電力補償充放電装置により前記試験対象装置の充電あるいは放電を行うとともに、前記試験対象装置及び前記電力制御群に属する電力補償充放電装置に対して充放電指令を与える、
放電システム。
【請求項2】
前記充放電コントローラは、前記放電電力あるいは前記充電電力が釣り合うように制御するに際し、前記試験対象装置の電力リプルを吸収するように前記充放電指令を与える、
請求項1記載の充放電システム。
【請求項3】
前記電力補償充放電装置は、前記放電電力を供給し、あるいは、前記充電電力を受け入れる充放電可能な蓄電池装置を備えている、
請求項1又は請求項2記載の充放電システム。
【請求項4】
前記充放電コントローラは、前記試験対象装置の充放電パターンに基づいて、前記蓄電池装置において充放電に必要なSOCを計算し、SOCの調整を行う、
請求項3記載の充放電システム。
【請求項5】
前記電力補償充放電装置は、受電用電力系統からの電力を前記放電電力として供給するとともに、前記試験対象装置の放電電力を消費する放電装置を備えた、
請求項1又は請求項2記載の充放電システム。
【請求項6】
前記充電試験あるいは前記放電試験を行うに際し、前記電力補償充放電装置及び前記試験対象装置を、前記商用交流電力系統と切り離すスイッチを備えた、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項記載の充放電システム。
【請求項7】
前記充電試験あるいは前記放電試験を行うのに先だって、前記電力補償充放電装置において充放電動作を行わせることにより、前記電力補償充放電装置の動作温度を高くする、
請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載の充放電システム。
【請求項8】
前記充放電コントローラは、試験対象装置に出力する前記充放電指令の指令値の符号に対して、前記電力補償充放電装置に出力する前記充放電指令の指令値の合計値の符号が逆になるように設定する、
請求項1乃至請求項7のいずれか一項記載の充放電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、充放電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自然エネルギーを利用した発電装置の変動電力抑制用途や、負荷平準化を目的としたピークシフト用途で使用する蓄電システムの大規模化(高出力、大容量化)が進んでいる。
従来の大規模蓄電システムとしては、例えば、公知技術として、風力発電等の出力電力が変動する発電装置と蓄電池システムを組み合わせて電力系統へ出力する電力の変動を抑制していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−236821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、既設の蓄電システムにおいては、既に設置されている充放電装置の保守点検を行ったり、システム拡張に伴う拡張機器(充放電装置等)の試験調整を行ったりする必要があるが、これらの場合には、充放電装置の充放電電力が電力系統を介して授受されており、条件によっては電力系統の電圧変化や逆潮流等の問題を引き起こす虞があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電力系統に影響を与えること無く、保守点検対象装置あるいは試験対象装置の充電試験あるいは放電試験を行うことが可能な充放電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の充放電システムは、商用交流電力系統と電力線を介して接続される電力補償充放電装置と、充電試験あるいは放電試験の対象となる試験対象装置が、電力線を介して電力補償充放電装置に接続された場合に、商用交流電力系統からの条件で制約をうけない範囲内で商用交流電力系統に出力する電力を一定又はゼロとするように、電力線上で、試験対象装置の充電電力が電力補償充放電装置の放電電力と釣り合うように、あるいは、試験対象装置の放電電力が電力補償充放電装置の充電電力と釣り合うように、試験対象装置及び電力補償充放電装置に対して充放電指令を与え、試験対象装置の充電あるいは放電を行わせる充放電コントローラと、を備えている。
そして、電力補償充放電装置は、電力線に複数台接続され、複数台の電力補償充放電装置は、電圧制御群に属する電力補償充放電装置及び電力制御群に属する電力補償充放電装置を含み、充放電コントローラは、複数台の電力補償充放電装置のうち少なくとも一部に充放電指令を与え、充放電指令が与えられていない電力補償充放電装置を除く電力補償充放電装置により試験対象装置の充電あるいは放電を行うとともに、試験対象装置及び電力制御群に属する電力補償充放電装置に対して充放電指令を与える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の原理説明図である。
図2図2は、第1実施形態の充放電システムの概要構成ブロック図である。
図3図3は、充放電装置の概要構成ブロック図である。
図4図4は、セルモジュール、CMU及びBMUの詳細構成説明図である。
図5図5は、充放電コントローラの概要構成ブロック図である。
図6図6は、第2実施形態の充放電システムの概要構成ブロック図である。
図7図7は、第3実施形態の説明図である。
図8図8は、第4実施形態の説明図である。
図9図9は、第5実施形態の説明図である。
図10図10は、第6実施形態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に図面を参照して実施形態について詳細に説明する。
まず、実施形態の詳細な説明に先立ち、実施形態の原理説明を行う。
【0009】
[1]原理説明
図1は、実施形態の原理説明図である。
充放電システム1は、電力系統2に電力線PLを介して接続された充放電装置3−1〜3−n(n:自然数)と、充放電装置3−1〜3−nの制御を行う充放電コントローラ4と、を備えている。
【0010】
ここで、充放電装置3−1〜3−nは、通常運用時には、電力系統2からの電力を充電し、電力系統2に対して電力を放電することにより、電力系統2の負荷平準化を目的としたピークシフト用途等に用いられるものである。
また、電力系統2としては、交流系統あるいは直流系統のいずれであっても適用が可能である。
【0011】
以下、このような充放電システム1に対し、新たに充放電装置5及び蓄電装置6を追加して、充放電システム1の機能拡張(充放電能力拡充)を行う場合を例として説明する。
【0012】
ここで、追加される充放電装置5及び蓄電装置6を接続して試験対象装置7とするものとする。また、蓄電装置6としては、リチウム電池等の二次電池、大容量コンデンサ、フライホイール蓄電装置等を用いることが可能である。
【0013】
上記構成において、充放電装置3−1〜3−nは、電力補償充放電装置として機能し、試験対象装置7の充放電電力が電力系統2への影響を与えないようにしている。
【0014】
具体的には、試験対象装置7が放電している場合には、充放電装置3−1〜3−nは、試験対象装置7からの放電電力を全て充放電装置3−1〜3−nへの充電電力として充電を行い、あるいは、全て充放電装置3−1〜3−nで消費することにより電力系統2へ放電電力が流れ込まないようにしている。
【0015】
また、試験対象装置7が充電している場合には、充放電装置3−1〜3−nは、試験対象装置7への充電電力を全て充放電装置3−1〜3−nからの放電電力で充電することにより、電力系統2へ充電電力が流れ込まないようにしている。
【0016】
以下、具体的な動作を説明する。
まず、試験対象蓄電装置である蓄電装置6を試験対象充放電装置である充放電装置5を介して充電する充電試験を行う場合について説明する。
【0017】
充放電コントローラ4は、試験対象装置7の充電電力量に対応する試験対象充放電指令値信号C1を充放電装置5に出力する。
【0018】
さらに充放電コントローラ4は、充放電装置3−1〜3−nの放電能力に応じて、試験対象充放電指令値信号C1に対応する充電電力量に等しい、放電電力量を分配するように電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nを充放電装置3−1〜3−nに出力する。
【0019】
この結果、充放電装置3−1〜3−nは、入力された電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nに基づく放電電力でそれぞれ放電を行う。
一方、試験対象装置7の充放電装置5は、試験対象充放電指令値信号C1に基づく充電電力で蓄電装置6を充電する。
【0020】
このとき、試験対象充放電指令値信号C1に従って試験対象装置7が充電する際に、充放電装置3−1〜3−nが試験対象装置7の電力リプルを吸収するよう放電動作を行うことにより、電力系統2に出力する電力を一定またはゼロとすることができ、電力系統2からの条件で制約をうけることなく試験対象装置7の試験調整や保守点検が可能となる。
【0021】
次に、試験対象蓄電装置である蓄電装置6が試験対象充放電装置である充放電装置5を介して放電する放電試験を行う場合について説明する。
まず、充放電コントローラ4は、試験対象装置7の放電電力量に対応する試験対象充放電指令値信号C1を充放電装置5に出力する。
【0022】
さらに充放電コントローラ4は、充放電装置3−1〜3−nの充電能力に応じて、試験対象充放電指令値信号C1に対応する放電電力量に等しい、充電電力量を分配するように電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nを充放電装置3−1〜3−nに出力する。
【0023】
この結果、試験対象装置7の充放電装置5は、試験対象充放電指令値信号C1に基づく放電電力で蓄電装置6を放電させる。
一方、充放電装置3−1〜3−nは、入力された電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nに基づく充電電力量でそれぞれ充電を行う。
【0024】
このとき、試験対象充放電指令値信号C1に従って試験対象装置7が放電する際に、充放電装置3−1〜3−nが試験対象装置7の電力リプルを吸収するよう充電動作を行うことにより、電力系統2に出力する電力を一定またはゼロとすることができ、電力系統2からの条件で制約をうけることなく試験対象装置7の試験調整や保守点検が可能となる。
【0025】
次に実施形態について説明する。
【0026】
[2]第1実施形態
図2は、第1実施形態の充放電システムの概要構成ブロック図である。
図2において、図1と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
第1実施形態の充放電システム1Aは、電力系統2に接続された充放電装置3−1〜3−n(n:自然数)と、充放電装置3−1〜3−nの制御を行う充放電コントローラ4と、試験対象装置7と、を備えている。
【0027】
上記構成において、試験対象装置7が放電する際には、電力補償充放電装置として機能する充放電装置3−1〜3−nが充電することでエネルギー(電力)を蓄積し、試験対象装置7が充電する際には電力補償充放電装置として機能する充放電装置3−1〜3−nが放電することでエネルギー(電力)を放出する。
【0028】
したがって、電力補償充放電装置として機能する充放電装置3−1〜3−nのエネルギー容量は、試験対象装置7のエネルギー容量よりも大きいことが望ましい。しかしながら、もし電力補償充放電装置として機能する充放電装置3−1〜3−nのエネルギー容量が試験対象蓄電装置2のエネルギー容量よりも小さい場合には、不足分は電力系統2からエネルギーを授受するように構成すればよい。
【0029】
これにより、試験対象装置7の充放電に伴う電力系統2への電力変動を低減することができ、電力系統からの条件で制約を減らして試験対象装置の試験調整や保守点検を行うことが可能となる。
【0030】
次に充放電装置3−1〜3−nについて説明する。
充放電装置3−1〜3−nは、同様の構成をしているので、充放電装置3−1について説明する。
図3は、充放電装置の概要構成ブロック図である。
以下の説明においては、電力系統2が交流電力系統であるものとして説明する。
充放電装置3−1は、大別すると、電力を蓄える蓄電池装置8−1と、蓄電池装置8−1から供給された直流電力を所望の電力品質を有する交流電力に変換して電力系統2あるいは試験対象装置7に供給し、あるいは、電力系統2あるいは試験対象装置7から供給された交流電力を直流電力に変換して蓄電装置8−1に供給する電力調和装置(PCS:Power Conditioning System)9−1と、を備えている。
【0031】
蓄電池装置8−1は、大別すると、複数の電池盤21−1〜21−N(Nは自然数)と、電池盤21−1〜21−Nが接続された電池端子盤22と、を備えている。
電池盤21−1〜21−Nは、互いに並列に接続された複数の電池ユニット23−1〜23−M(Mは自然数)と、ゲートウェイ装置24と、後述のBMU(Battery Management Unit:電池管理装置)及びCMU(Cell Monitoring Unit:セル監視装置)に動作用の直流電源を供給する直流電源装置25と、を備えている。
【0032】
ここで、電池ユニットの構成について説明する。
電池ユニット23−1〜23−Mは、それぞれ、高電位側電源供給ライン(高電位側電源供給線)LH及び低電位側電源供給ライン(低電位側電源供給線)LLを介して、出力電源ライン(出力電源線;母線)LHO、LLOに接続され、主回路である電力変換装置12に電力を供給している。
【0033】
電池ユニット23−1〜23−Mは、同一構成であるので、電池ユニット23−1を例として説明する。
電池ユニット23−1は、大別すると、複数(図1では、24個)のセルモジュール31−1〜31−24と、セルモジュール31−1〜31−24にそれぞれ設けられた複数(図1では、24個)のCMU32−1〜32−24と、セルモジュール31−12とセルモジュール31−13との間に設けられたサービスディスコネクト33と、電流センサ34と、コンタクタ35と、を備え、複数のセルモジュール31−1〜31−24、サービスディスコネクト33、電流センサ34及びコンタクタ35は、直列に接続されている。
【0034】
ここで、セルモジュール31−1〜31−24は、電池セルを複数、直並列に接続されて組電池を構成している。そして、複数の直列接続されたセルモジュール31−1〜31−24で組電池群を構成している。
【0035】
さらに電池ユニット23−1は、BMU36を備え、各CMU32−1〜32−24の通信ライン、電流センサ34の出力ラインは、BMU36に接続されている。
BMU36は、ゲートウェイ装置24の制御下で、電池ユニット23−1全体を制御し、各CMU32−1〜32−24との通信結果(後述する電圧データ及び温度データ)及び電流センサ34の検出結果に基づいてコンタクタ35の開閉制御を行う。
【0036】
次に電池端子盤の構成について説明する。
電池端子盤22は、電池盤21−1〜21−Nに対応させて設けられた複数の盤遮断器41−1〜41−Nと、蓄電池装置11全体を制御するマイクロコンピュータとして構成されたマスタ(Master)装置42と、を備えている。
【0037】
マスタ装置42には、PCS9−1との間に、PCS9−1のUPS(Uninterruptible Power System)12Aを介して供給される制御電源線51と、イーサネット(登録商標)として構成され、通信バスとして機能してBMU36がPCS9−1との間で直接制御データのやりとりを行う制御通信線52と、制御通信線52に電気的に接続され、通信バスとして機能して他のBMU36との間で直接データのやりとりを行う通信線53と、が接続されている。
【0038】
ここで、セルモジュール31−1〜31−24、CMU32−1〜32−24およびBMU36の詳細構成について説明する。
【0039】
図4は、セルモジュール、CMU及びBMUの詳細構成説明図である。
セルモジュール31−1〜31−24は、それぞれ、直列接続された複数(図4では、10個)の電池セル61−1〜61−10を備えている。
【0040】
CMU32−1〜32−24は、対応するセルモジュール31−1〜31−24を構成している電池セルの電圧及び所定箇所の温度を測定するための電圧温度計測IC(Analog Front End IC:AFE-IC)62と、それぞれが対応するCMU32−1〜32−24全体の制御を行うMPU63と、BMU36との間でCAN通信を行うためのCAN(Controller Area Network)規格に則った通信コントローラ64と、セル毎の電圧に相当する電圧データ及び温度データを格納するメモリ65と、を備えている。
【0041】
以下の説明において、セルモジュール31−1〜31−24のそれぞれと、対応するCMU32−1〜32−24と、を合わせた構成については、電池モジュール37−1〜37−24と呼ぶものとする。例えば、セルモジュール31−1と対応するCMU32−1を合わせた構成を電池モジュール37−1と呼ぶものとする。
【0042】
また、BMU36は、BMU36全体を制御するMPU71と、CMU32−1〜32−24との間でCAN通信を行うためのCAN規格に則った通信コントローラ72と、CMU32−1〜32−24から送信された電圧データ及び温度データを格納するメモリ73と、を備えている。
【0043】
次に充放電コントローラ4について説明する。
図5は、充放電コントローラの概要構成ブロック図である。
【0044】
充放電コントローラ4は、図5に示すように、試験対象充放電指令値信号C1を出力する充放電指令部4Aと、試験対象充放電指令値信号C1の符号を反転して出力するためのゲイン制御部4Bと、符号が反転された試験対象充放電指令値信号C1に基づいて、電力補償充放電指令値信号CS−1〜CS−nを生成する分配部4Cと、を備えている。
【0045】
ここで、ゲイン制御部4Bが試験対象充放電指令値信号C1の符号を反転して出力するのは、試験対象充放電指令値C1が放電(例えば、1kW放電)であれば、符号が反転された試験対象充放電指令値C1は充電(例えば、1kW充電)に相当する信号とするためである。
【0046】
この結果、分配部4Cは、試験対象装置7が充電試験を行う場合には、放電量を決定するための電力補償充放電指令値信号CS−1〜CS−nを出力し、試験対象装置7が放電試験を行う場合には、充電量を決定するための電力補償充放電指令値信号CS−1〜CS−nを出力することとなる。
【0047】
また、試験対象装置7は、電力を蓄える試験対象蓄電池装置である蓄電装置6と、蓄電装置6から供給された直流電力を所望の電力品質を有する交流電力に変換して供給し、あるいは、供給された交流電力を直流電力に変換して蓄電装置6に供給する電力調和装置(PCS:Power Conditioning System)5Aと、を備えている。
【0048】
次に第1実施形態の主要動作を説明する。
まず、試験対象蓄電装置である蓄電装置6を試験対象充放電装置であるPCS5を介して充電する充電試験を行う場合について説明する。
充放電コントローラ4は、試験対象装置7の充電電力量に対応する試験対象充放電指令値信号C1をPCS5Aに出力する。
【0049】
さらに充放電コントローラ4は、充放電装置3−1〜3−nの放電能力に応じて、試験対象充放電指令値信号C1に対応する充電電力量に等しい、放電電力量を分配するように電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nを充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nに出力する。
【0050】
この結果、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS9−nは、入力された電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nに基づく放電電力となるように、蓄電装置8−1〜8−nの放電動作をそれぞれ行わせる。
【0051】
一方、試験対象装置7のPCS5Aは、試験対象充放電指令値信号C1に基づく充電電力で蓄電装置6を充電する。
【0052】
このとき、試験対象充放電指令値信号C1に従って試験対象装置7が充電する際に、電力補償充放電指令値信号CS−1〜CS−nに従って、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS9−nが試験対象装置7の電力リプルを吸収するように蓄電装置8−1〜8−nの放電動作を行わせることにより、電力系統2に出力する電力を一定またはゼロとすることができ、電力系統2からの条件で制約をうけることなく試験対象装置7の試験調整や保守点検が可能となる。
【0053】
次に、試験対象蓄電装置である蓄電装置6が試験対象充放電装置であるPCS5Aを介して放電する放電試験を行う場合について説明する。
まず、充放電コントローラ4は、試験対象装置7の放電電力量に対応する試験対象充放電指令値信号C1をPCS5Aに出力する。
【0054】
さらに充放電コントローラ4は、充放電装置3−1〜3−nの充電能力に応じて、試験対象充放電指令値信号C1に対応する放電電力量に等しい、充電電力量を分配するように電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nを充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nに出力する。
【0055】
この結果、試験対象装置7のPCS5Aは、試験対象充放電指令値信号C1に基づく放電電力で蓄電装置6を放電させる。
一方、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nは、入力された電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nに基づく充電電力量となるように、蓄電装置8−1〜8−nの充電動作をそれぞれ行わせる。
【0056】
このとき、試験対象充放電指令値信号C1に従って試験対象装置7が放電する際に、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜9−nが試験対象装置7の電力リプルを吸収するように蓄電装置8−1〜8−nの充電動作を行うことにより、電力系統2に出力する電力を一定またはゼロとすることができ、電力系統2からの条件で制約をうけることなく試験対象装置7の試験調整や保守点検が可能となる。
【0057】
[3]第2実施形態
図6は、第2実施形態の充放電システムの概要構成ブロック図である。
図6において、図2と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
第2実施形態の充放電システム1Bが、第1実施形態の充放電システム1Aと異なる点は、蓄電装置8−1〜8−nに代えて、受電用電力系統10からの交流電力を整流する整流器11−1〜11−n及びPCS9−1〜PCS−nを介して入力された試験対象装置7の放電電力を消費するための放電装置12−1〜12−nと、を備えた点である。
【0058】
次に第2実施形態の主要動作を説明する。
まず、試験対象蓄電装置である蓄電装置6を試験対象充放電装置であるPCS5Aを介して充電する充電試験を行う場合について説明する。
【0059】
充放電コントローラ4は、試験対象装置7の充電電力量に対応する試験対象充放電指令値信号C1をPCS5Aに出力する。
さらに充放電コントローラ4は、充放電装置3−1〜3−nの放電能力に応じて、試験対象充放電指令値信号C1に対応する充電電力量に等しい、放電電力量を分配するように電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nを充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nに出力する。
【0060】
この結果、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nは、入力された電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nに基づく放電電力となるように、受電用電力系統10から供給された交流電力を整流器11−1〜11−nにより整流された直流電力を交流電力に変換して試験対象装置7に対して放電電力として供給する放電動作をそれぞれ行わせる。
【0061】
一方、試験対象装置7のPCS5Aは、試験対象充放電指令値信号C1に基づく充電電力で蓄電装置6を充電する。
【0062】
このときにおいても、試験対象充放電指令値信号C1に従って試験対象装置7が充電する際に、電力補償充放電指令値信号CS−1〜CS−nに従って、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜9−nが試験対象装置7の電力リプルを吸収するように蓄電装置8−1〜8−nの放電動作を行わせることにより、電力系統2に出力する電力を一定またはゼロとすることができ、電力系統2からの条件で制約をうけることなく試験対象装置7の試験調整や保守点検が可能となる。
【0063】
次に、試験対象蓄電装置である蓄電装置6が試験対象充放電装置であるPCS5Aを介して放電する放電試験を行う場合について説明する。
まず、充放電コントローラ4は、試験対象装置7の放電電力量に対応する試験対象充放電指令値信号C1をPCS5Aに出力する。
【0064】
さらに充放電コントローラ4は、充放電装置3−1〜3−nの充電能力に応じて、試験対象充放電指令値信号C1に対応する放電電力量に等しい、充電電力量を分配するように電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nを充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nに出力する。
【0065】
この結果、試験対象装置7のPCS5Aは、試験対象充放電指令値信号C1に基づく放電電力で蓄電装置6を放電させる。
一方、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜PCS−nは、入力された電力補償充放電指令値信号CS-1〜CS―nに基づく電力量となるように、入力された試験対象装置7の放電電力を放電装置12−1〜12−nを介して消費する。
【0066】
このとき、試験対象充放電指令値信号C1に従って試験対象装置7が放電する際に、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜9−nが試験対象装置7の電力リプルを吸収するように放電装置12−1〜12−nへ放電電力を供給して消費させることにより、電力系統2に出力する電力を一定またはゼロとすることができ、電力系統2からの条件で制約をうけることなく試験対象装置7の試験調整や保守点検が可能となる。
【0067】
以上の説明のように、本第2実施形態によれば、高価なエネルギー蓄積装置を使用することなく、試験対象蓄電装置7の充放電に伴う電力系統2への電力変動を低減することができ、電力系統からの条件で制約を減らして試験対象装置の試験調整や保守点検を行うことが可能となる。
【0068】
[4]第3実施形態
次に第3実施形態について説明する。
上記各実施形態については、充放電装置3−1〜3−nのPCS9−1〜9−nの制御方式について詳細に述べていなかったが、本第3実施形態は、PCSPCS9−1〜9−nの制御方式として、電圧制御方式と電力制御方式とを混在させた場合の実施形態である。
【0069】
図7は、第3実施形態の説明図である。
図7においては、理解の容易のため、PCSとして、PCS9−1〜PCS9−4の4台を備え、そのうちの1台であるPCS9−1が電圧制御方式(=電圧制御群)、他の3台であるPCS9−2〜PCS9−4が電力制御方式(=電力制御群)である場合について図示している。
【0070】
図7に示すように、PCS9−1〜PCS−4と電力系統2との間には、それぞれ対応するトランス13−1〜13−4が設けられ、PCS5Aと電力系統2との間には、トランス14が設けられている。
【0071】
電力補償充放電装置を複数台(図7では、4台)で構成したときに、PCSを電圧制御群と電力制御群とに組分けし、試験パターンTPに従って、充放電コントローラ4は、試験対象充放電指令値信号C1と、電力制御群を構成するPCS9−2〜PCS9−4に対し、電力補償充放電指令値信号CS−2(=PB)、CS−3(=PC)、CS−4(=PD)を出力し、電力補償充放電指令値信号C1(=P0)をPCS5Aに送信する。
【0072】
ところで、電圧制御群を構成するPCS9−1は、電力系統2の電圧が適正な範囲に維持されていない場合にのみ、電力の充放電を行うため、電力系統2の電圧が適正範囲に維持されていれば電力の充放電が発生することはない。
【0073】
しかしながら、電力系統2の電圧が適正範囲から外れると、電圧制御群を構成するPCS9−1は、電力系統2の電圧を適正値に戻すため充電もしくは放電の動作を自動的に行う。
【0074】
一方、電力制御群を構成するPCS9−2〜PCS9−4は、電力補償充放電指令値信号CS−2(=PB)、CS−3(=PC)、CS−4(=PD)に従って充放電を行う。
【0075】
このように、試験対象装置7のPCS5Aの充放電電力を完全に補償するように、電力補償充放電装置として機能するPCS9−1〜PCS9−4が充放電を行うので、電力系統2に入出する電力は零となり、電力系統2の電圧を適正範囲に維持することができる。
【0076】
より詳細には、図7の例の場合、試験対象装置7のPCS5Aは、2MWの電力を充放電可能であり、トランス14は、PCS5Aが出力する315Vの電力を6.6kVに昇圧して出力するものであり、皮相電力3MVAでPCS5Aの有効電力2MWに対応するものとなっている。
【0077】
一方、PCS9−1〜PCS−4は、500kWの電力を充放電可能であり、トランス13−1〜13−4は、PCS9−1〜PCS−4が出力する315Vの電力を6.6kVに昇圧して出力するものであり、皮相電力750kVAでPCS9−1〜PCS−4の有効電力500kWに対応するものとなっている。
【0078】
以上の説明のように、本第3実施形態によれば、電力系統2の電圧を適正範囲に維持しつつ、試験対象装置7からの電力を電力系統2側に充電もしくは放電することなく試験対象装置の試験調整や保守点検を行うことが可能となる。
【0079】
[5]第4実施形態
次に第4実施形態について説明する。
図8は、第4実施形態の説明図である。
第4実施形態が第3実施形態と異なる点は、電力系統2のPCS9−1〜9−4側にリレーなどのスイッチ17を設けた点である。
【0080】
本第4実施形態によれば、スイッチ17を開状態として、電力系統2への電力の入出力を完全になくした状態で、PCS9−1〜9−4により、試験対象装置7を構成しているPCS5Aの充放電電力を補償できるので、より一層確実に試験対象装置7からの電力を電力系統2側に充電もしくは放電することなく試験対象装置の試験調整や保守点検を行うことが可能となる。
【0081】
[6]第5実施形態
次に第5実施形態について説明する。
図9は、第5実施形態の説明図である。
以上の各実施形態においては、充放電装置3−1〜3−nが本来の性能を発揮した状態で動作することを前提としていたが、例えば、図2の第1実施形態で示したように、充放電装置3−1〜3−nが蓄電装置8−1〜8−nを備えている場合等、試験対象装置7が充放電試験を開始する前の状態として、冬等の低温時には蓄電装置8−1〜8−nが冷え切っているケースが考えられる。
【0082】
特に蓄電装置8−1〜8−nが、二次電池を使用している場合は、低温環境下では内部抵抗値が大きくなり、入出力性能が通常使用に比べて出ないことがある。そこで、蓄電装置8−1〜8−nが冷え切っているような場合には、図9中、矢印A11、A12で示すように、充放電装置3−1〜3−n間で互いに充電動作と放電動作を繰り返すことで、蓄電装置8−1〜8−nを昇温して所定の入出力性能を回復することができる。
これにより、冬の試験であっても蓄電装置8−1〜8−nを昇温して入出力性能を回復させ、試験対象装置7の試験調整や保守点検を行うことが可能となる。
【0083】
[7]第6実施形態
次に第6実施形態について説明する。
図10は、第6実施形態の説明図である。
試験対象装置7の充放電パターンは予めわかっているので、第6実施形態において充放電コントローラ4は、充放電パターンに基づいて試験対象装置7が充放電するエネルギー量を演算する。
【0084】
さらに充放電コントローラ4は、演算結果から充放電装置3−1〜3−nが充放電するエネルギー量を計算し、試験開始前に電力補償蓄電装置としての蓄電装置8−1〜8−nの満たすべきSOC(State Of Charge)を算出する。
【0085】
そして、試験開始前に、算出したSOCを満足しない場合は、試験対象装置7が充放電試験を開始する前に電力補償蓄電装置としての蓄電装置8−1〜8−nのSOCを調整して、図10中、矢印A2で示すように所望のSOCとなるように充放電装置3−1〜3−nにおいて充放電を行う。
【0086】
これにより、充放電装置3−1〜3−nが試験対象装置7の放電試験あるいは充電試験中に、蓄電装置8−1〜8−nが満充電または完全放電に到達して試験が中止されてしまうのを無くし、試験対象装置7の試験調整や保守点検を行うことが可能となる。
【0087】
[8]実施形態の効果
以上の説明のように、各実施形態によれば、電力系統に影響を与えること無く、保守点検対象装置あるいは試験対象装置の充電試験あるいは放電試験を確実に行うことが可能となる。
【0088】
[9]実施形態の変形例
以上の説明においては、試験対象装置7の充電電力が電力補償充放電装置である充放電装置3−1〜3−nの放電電力と釣り合う(相殺する)ように、あるいは、試験対象装置7の放電電力が電力補償充放電装置である充放電装置3−1〜3−nの充電電力と釣り合う(相殺する)ようにしていたが、試験対象装置7が充電試験を行っている場合には、充電電力に電源系統2に供給する電力との和が電力補償充放電装置である充放電装置3−1〜3−nの放電電力と釣り合う(相殺する)ように構成することも可能である。
【0089】
これは、試験対象装置7の電力が電力系統2側に流れ込む虞が無いためである。一方、試験対象装置7が放電試験を行っている場合には、試験対象装置7の電力が電力系統2側に流れ込む虞があるため同様の取り扱いはできない。
【0090】
以上の説明においては、試験対象装置7として、充放電装置5及び蓄電装置6の双方としていたが、充放電装置5及び蓄電装置6のうち、いずれか一方のみが試験対象であるようにすることも可能である。
【0091】
本実施形態の充放電システムの充放電コントローラは、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、必要に応じてHDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備え、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0092】
本実施形態の充放電コントローラで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0093】
また、本実施形態の充放電コントローラで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の充放電コントローラで実行されるでプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態の充放電コントローラで実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0094】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10