(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記縦方向シャフトは、前記入力ポートと前記払出ノズルとの間に取り外し可能に1つに結合された複数のモジュールを備え、前記モジュールの各々は、前記縦方向シャフトの前記中空内部空間に原材料成分を導入するための1つ以上のオリフィスを備え、各オリフィスは前記モジュールの側壁に形成され、前記縦方向シャフトの前記中空内部空間に連通している、請求項1に記載の縦型払出マニホールド。
前記モジュールの各々は、前記モジュールの上端に配設された第1カップリングと、前記モジュールの下端に配設された第2カップリングとを備える、請求項2に記載の縦型払出マニホールド。
前記モジュールのうちの最上部モジュールが、前記入力ポートに取り外し可能に結合され、前記モジュールのうちの最下部のモジュールが、前記払出ノズルに取り外し可能に結合されている、請求項2に記載の縦型払出マニホールド。
前記縦方向流路は、前記ベース液が、前記入力ポートと前記払出ノズルとの間で縦方向流として流れるのを可能にし、前記縦方向流は、均一な流れを含む、請求項1に記載の縦型払出マニホールド。
前記縦方向シャフトの前記縦方向シャフト内の前記オリフィスが、前記縦方向シャフトの中心縦方向軸線に対して実質的に直交する方向に配向されている、請求項1に記載の縦型払出マニホールド。
前記縦方向シャフトが、前記入力ポートと前記払出ノズルとの間で測定される長さを有し、前記縦方向シャフトの前記長さが、前記縦方向シャフトの内径よりも大きい、請求項1に記載の縦型払出マニホールド。
前記氷シュートは、貯氷器に結合された供給端と、前記払出ノズルの少なくとも一部分を取り囲む払出端とを有するチャネルを備える、請求項16に記載のディスペンサ。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以降、添付図面に図示されるような本発明の実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。「一実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、すべての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は必ずしも同一の実施形態を意味しない。更に、実施形態に関連する特定の特徴、構造、又は特性が記載されるとき、明確に記載されているかどうかに関わりなく他の実施形態に関連するかかる特徴、構造、又は特性に影響を与えることは、当業者の知見内であることが提示される。
【0037】
消費者は様々な理由により、飲料ディスペンサから直接カップに払い出される飲料(例えば、ソーダファウンテン飲料)を、選択して購入し得る。包装された(例えば、ボトル詰め又は缶入り)飲料を購入するのと対照的に、ソーダファウンテン飲料を購入することにより、消費者は、自身が受け取り得る飲料の量及びタイプに対して、自ら調節する余地が増えるということを意味し得る。例えば、ソーダファウンテン飲料を購入することにより、顧客は種々の異なる種類の飲料から選択することができ、顧客は様々な種類の飲料を試飲することができ、顧客は同一の飲料又は異なる飲料を好みの量だけカップに再充填することができる。また、ソーダファウンテン飲料を購入することにより、異なる種類の飲料を混合して、その飲料を自由にカスタマイズできるようにし得る(例えば、顧客は、通常のコーラとダイエットコーラとを混合し得る)。
【0038】
一部の例では、ディスペンサは、カップに払い出される飲料、香味料、添加物等の組み合わせを予め選択することによって、消費者が飲料をカスタマイズすることを可能にし得る。この場合、飲料ディスペンサは、消費者が所望の選択を行うことを可能にするユーザインターフェースを含み得る。この柔軟性及びカスタマイズは、飲料の購入を促し、そのような能力を有するディスペンサを提供する場所に消費者を引き付けることができる。これらの飲料のカスタマイズは、消費者にとっては楽しいものであり得るが、特定の場所(例えば、レストラン、カフェ、劇場、並びにその他の娯楽及び/又は食品サービス施設)で、消費者体験及び満足度を高めることに寄与し得る。このように、ディスペンサのこれらの属性は、顧客を引き付けて顧客の再訪を促そうと試みている、その施設の所有者及び/又は運営者(以下「事業者」という)にとって好ましいものであり得る。
【0039】
消費者への訴求及び消費者の満足度に加えて、飲料ディスペンサの組立が業者の関心事であり得る。組立及び分解(例えば、修理)が容易であり、日常のメンテナンスが容易に行え(例えば、掃除のしやすい)、事業者の従業員による操作が容易である飲料ディスペンサは、事業者にとって望ましいものであり得る。このような飲料ディスペンサは、飲料ディスペンサの使用及び/又は保守に関連する時間及びコストを低減し得る。飲料ディスペンサの使用及び/又はメンテナンスに関連する時間及びコストは、どのブランドの飲料ディスペンサを購入するかという事業者の判断に影響を及ぼし得る。
【0040】
更に、事業者は、アップグレードが容易でかつ/又は新しい構成要素を容易に後付けすることができるディスペンサを望む場合があり得る。アップグレード及び/又は後付けにより、事業者の施設を訪れる顧客の体験は改善されたり、あるいは向上されたりし得る。例えば、アップグレード及び/又は後付けは、ディスペンサ上の対話型表示を向上させるものであったり、ディスペンサの払出能力を向上させる(例えば、飲料の種類を増やすこと又はディスペンサの混合能力を改善することにより)ものであったりし得る。
【0041】
一部の例では、事業者はコンパクトな設計を有する飲料ディスペンサを希望する場合があり得る。コンパクトな設計により、ディスペンサを設置するために必要なフロア又はカウンター上のスペースを低減し得る。フロア及び/又はカウンターの占有スペースが解放されることにより、事業者は、顧客をもてなすための追加的な機会(例えば、顧客を座らせるための追加的なテーブル、又は追加の顧客にサービスを提供するための追加の飲料ディスペンサ)を提供可能になり得る。一部の例においては、追加のスペース解放することにより、顧客によってより広々とした魅力的な施設を提供し得る。
【0042】
また、飲料ディスペンサの製造者又は販売業者は、組立及び分解(例えば、修理)が容易であり、日常のメンテナンスが容易に行えて、製造者/販売業者の従業員による操作が容易である飲料ディスペンサを希望する場合があり得る。このようなディスペンサは、製造者/販売業者が販売するディスペンサの維持に伴う時間及び費用を減少させ得る。製造業者又は販売業者はまた、アップグレードが容易でかつ/又は新たな部品を容易に後付けすることができる飲料ディスペンサを望む場合もあり得る。アップグレード及び/又は後付けを用いて、消費者の飲料ディスペンサとの相互作用を改善又は向上し得る。消費者の飲料ディスペンサとの相互作用を改善又は向上させることによって、製造/販売業者に対して肯定的なブランド認識を作り出し得るが、それは重要なマーケティングツールとなり得る。
【0043】
一部の実施形態において、本明細書で説明されるディスペンサは、組立及び/又は分解が容易な構成部品を有するモジュール式払出マニホールドを含み得る。一部の実施形態において、モジュール式払出マニホールドは、取り外し可能なカップリングを介して取り外し可能に結合された構成部品を含み得る。組立及び/又は分解が容易なモジュール部品は、飲料ディスペンサの保守及び/又は修理に関連する時間及び費用を低減し得る。更に、組立及び分解が容易な構成部品によって、飲料ディスペンサをアップグレード及び/又は後付けするために要する時間が少なくなり、コストも安くなり得る。一部の実施形態において、飲料ディスペンサがモジュール式になっていることによって、事業者は、追加のモジュールを注文し、ディスペンサから入手可能な飲料の選択肢の数を増加させることが可能になり得る。例えば、払出マニホールドに追加モジュールを組み込んで、ベース液と混合することができる原材料成分の数を増加させ、それによって消費者が選択し得る利用可能な飲料の選択肢の数を増加させることができる。
【0044】
一部の実施形態において、本明細書で説明される飲料ディスペンサは、払出マニホールドの開放チャネル(中空内部空間)の全体を通して実質的に均一な速度を有する、払出マニホールドを通るベース液の流れ(すなわち均一の断面流れ)を容易にするように構成された縦型払出マニホールドを含み得る。縦型払出マニホールドは、ベース液の均一な流れに1種類以上の原材料成分を導入して、混合飲料を生成するように構成し得る。払出マニホールド内の飲料の均一かつ垂直な流れは、単一の払出マニホールドの場合と比べて、異なる「飲料投入」どうし(例えば、異なる消費者の飲料選択どうし)の間で、キャリーオーバを低減し得る。一部の実施形態において、飲料の均一で垂直な流れは、ベース液と1種類以上の原材料成分とを、均一にかつ一貫して混合することを容易にし得る。ベース液と、原材料成分とを均一かつ一貫して混合することにより、完全に混ざっていない、非均質的な飲料が払い出されることを(例えば、異なる色のスジを有する飲料を払い出すこと)を、防止し得る。不均質な飲料を払い出すことは、均質な飲料を払い出す場合に比べて、顧客にとっては審美的には魅力に欠けるものとなり得る。
【0045】
ここで、「均一な流れ」又は「均一な断面流れ」という用語は、液体の方向性のある流れに垂直な方向に液体が流れているシャフトの中空内部空間にわたって測定した場合、実質的に同じ速度を有する液体の流れを意味する。液体の速度は、シャフトの中空内部空間(例えば、シャフトの頂部から底部へ)を移動するにしたがって増加し得るが、シャフトに沿った方向の複数のポイントでは、液体の流れと直交する方向に測定される液体の速度は、シャフト全体にわたって実質的に同じである。「均一な流れ」又は「均一な断面流れ」を測定する場合、シャフトの中空内部空間の側壁に隣接している液体の薄い境界層中の液体の速度は排除するものとする。一部の実施形態において、液体の均一な流れが乱流であり得る。
【0046】
一部の実施形態において、縦型払出マニホールドは、比較的小さな専有面積で、種々の飲料を製造(例えば、混合)し払い出すのを可能にする、コンパクトな構成を含み得る。縦型払出マニホールドは、縦型払出マニホールドを通って流れるベース液中に原材料成分を導入するためのオリフィスを含み得る。オリフィスは、縦型払出マニホールドに原材料成分を供給する原材料成分送達用継手の組立及び分解を容易にするために、実質的に水平方向に配向されてもよい。オリフィス及び原材料成分送達用継手を水平方向に向けたことによって、飲料ディスペンサの内部を整理された状態に維持しつつ、チューブ束通路の体積を最小化し得る。
【0047】
以下に記述される実施形態は、多種多様な飲料を形成するために使用され得るが、そのような飲料には、冷たい及び温かい飲料が挙げられるが、それらに限定されず、また、あらゆるペプシコ(PepsiCo)という商標名の下で知られる飲料、例えば、ペプシコーラ(Pepsi-Cola)(登録商標)などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0048】
図1は、一実施形態によるディスペンサ100を示す。ディスペンサ100は、本体108に結合されたベース102を含み得る。ベース102は、支持体108を直立した位置に支持することができる。ベース102は、ドリップトレイ104を含み得るが、ドリップトレイ104が占有しているエリア内には、払出位置106が存在している。ユーザ(例えば、顧客)は、自分のカップを払出位置106に置いて、所望の飲料を受け、かつ/又は氷を受けることができる。本体108は、ユーザからの命令を受けるためのユーザインターフェース110を含み得る。ユーザインターフェース110は、ユーザに情報を表示し、かつ/又はユーザから命令を受けるように構成された表示画面112を含み得る。表示画面112は、タッチスクリーンであり得るが、その例には、液晶ディスプレイ(LCD)タッチスクリーンや発光ダイオード(LED)タッチスクリーンが含まれるがそれらに限定されない。
【0049】
本体108は、ディスペンサ位置106に飲料を払い出すための払出ノズル122を含む、払出マニホールド120を収容し得る。払出マニホールド120は、本明細書において論じられるような縦型払出マニホールドであり得る。一部の実施形態において、ディスペンサ100は、施設のカウンタートップ上に設置されるように構成され得る。一部の実施形態において、ディスペンサ100は、施設の床レベルの上方に自身を持ち上げるための自前の支持構造を有する、スタンドアロン式ディスペンサであり得る。
【0050】
一部の実施形態において、ディスペンサ100は、さらさらした食料製品を払い出すように構成され得る。さらさらした食料製品(例えば、飲料)は、容器又はカップが、ディスペンサ100の払出ノズルの下方に、例えば、ドリップトレイ104上の払出位置106に載置された場合に払い出され得る。ユーザは、ディスペンサ100によって払い出される所望の飲料の選択をするために、例えば表示画面112などのユーザインターフェースと相互作用して、飲料の払い出しを開始し得る。一部の実施形態において、ディスペンサ100によって飲料用の氷が払い出され得る。ディスペンサ100はセルフサービス式のステーションであり得るか、又はスタッフや給仕人のいるステーションで用いられ得、後者の場合、ディスペンサ100のユーザは、カウンター、デリバリエリア、又は顧客の元に飲料を届ける給仕人である。
【0051】
図2及び3は、一実施形態による、ディスペンサ用縦型払出マニホールド200を示す。縦型払出マニホールド200は、ベース液(例えば水)を受け入れるための入力ポート230を含み得る。ここで、「ベース液」は、炭酸水、非炭酸水、又はこれらの混合物を含むが、それらに限定されない。一部の実施形態において、ベース液を冷却して、冷たい飲料を生成し、又は加熱して、温かい飲料を生成し得る。入力ポート230は、入力ポート230にベース液を供給するベース液送達チューブに接続するための1つ以上のコネクタ232を含み得る。
【0052】
入力ポート230は、払出マニホールド200の縦方向シャフト210に結合され得る。一部の実施形態において、入力ポート230は、入力ポート230のカップリング234を介して、縦方向シャフト210の上端212に結合され得る。カップリング234は、1つ以上の締結具236を含む取り外し可能なカップリングであり得る。カップリング234及びファスナ236は、縦方向シャフト210の上側カップリング214に取り外し可能に取り付けられるように構成され得る。カップリング234/締結具236と上側カップリング214との間の取り外し可能な取付方法には、ねじ式の取付方法、ボルト及びナットによる取付方法、ルアーロック式取付方法、スナップ嵌め式取付方法、又はそれらの組み合わせが挙げられ得る。一部の実施形態において、カップリング234と上側カップリング214との間の取付方法は、例えば、超音波溶接等溶接のような、解放不可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング234と上側カップリング214との間の取付方法は、水密であり得る。このような実施形態において、カップリング234及び/又は上側カップリング214は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。
【0053】
払出ノズル250は、払出マニホールド200から飲料(例えば、ベース液と1種類以上の原材料成分の組み合わせ)を払い出すための縦方向シャフト210に結合され得る。一部の実施形態において、払出ノズル250は、払出ノズル250上のカップリング252を介して、縦方向シャフト210の下端216に結合され得る。カップリング252は、1つ以上の締結具254を含む、取り外し可能なカップリングであり得る。カップリング252及び締結具254は、縦方向シャフト210の下側カップリング218に取り外し可能に取り付けられるように構成され得る。カップリング252/締結具254と下側カップリング218との間の取り外し可能な取付方法には、ねじ式の取付方法、ボルト及びナットによる取付方法、ルアーロック式取付方法、スナップ嵌め式取付方法、又はそれらの組み合わせが挙げられ得る。一部の実施形態において、カップリング252と下側カップリング218との間の取付方法は、例えば、超音波溶接等溶接のような、解放不可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング252と下側カップリング218との間の取付方法は、水密であり得る。このような実施形態において、カップリング252及び/又は下側カップリング218は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。
【0054】
縦方向シャフト210は、本明細書で論じられる縦方向シャフト400及び縦方向シャフト600と同一の又は類似のものであり得る。縦方向シャフト210は、中空内部空間(例えば、
図4の符号432を参照)と、中空内部空間に1種類以上の原材料成分を導入するための複数のオリフィス220とを含み得る。各オリフィス220は、縦方向シャフト210の中空内部空間に直接連通していてもよい。各オリフィス220は、原材料成分送達用継手260と結合(例えば、それを受容)するように構成され得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手260は、オリフィス220に取り外し可能に結合され得る。原材料成分送達用継手260は、本明細書で論じられる原材料成分送達用継手1000及び原材料成分送達用継手1100と同一の又は類似のものであり得る。原材料成分用チューブ262は、原材料成分を原材料成分送達用継手260に供給するために、原材料成分送達用継手260に接続され得る。
【0055】
一部の実施形態において、縦方向シャフト210は、原材料成分送達用継手260を、オリフィス220に対して(例えばオリフィス220内に)保持及び/又は位置決めするように構成された、1つ以上の止め壁222を含み得る。止め壁222は、縦方向シャフト210に、(例えば、ねじなどの機械的締結具を介して)取り外し可能に結合され得る。止め壁222を縦方向シャフト210に取り外し可能に結合することにより、止め壁222を取り外して原材料成分送達用継手260を交換したり追加したりすることができる。一部の実施形態において、止め壁222は、オリフィス220内に原材料成分送達用継手260を保持及び/又は位置決めするためのスナップフィット締結具等の取り外し可能な締結具を含み得る。そのような実施形態において、取り外し可能な取り付け機構は、原材料成分送達用継手260がオリフィス220内に適切に位置決めされたときに、原材料成分送達用継手260の一部に係合し得る。
【0056】
縦方向シャフト210の中空内部空間は、入力ポート230から払出ノズル250に縦方向シャフト210を通って流れるベース液を、1種類以上の原材料成分と組み合わせるための縦方向流路を画定し得る。一部の実施形態において、払出マニホールド200は、入力ポート230から縦方向シャフト210を通って払出ノズル250へと垂直方向に、ベース液及び/又は1種類以上の原材料成分が、縦方向流路上で払出マニホールド200を通って、均一な流れとなるのを容易にするように構成され得る。縦方向シャフト210を通る均一な流れは、液体を常に一定の流れとして提供することができ、ベース液と1種類以上の原材料成分とが均質に混合されるのを容易にし得る。また、縦方向シャフト210を通る均一な流れは、払出ノズル250から炭酸飲料を払い出した場合に発生する、炭酸ガス飽和の発生(二酸化炭素の放出)を最小化し得る。一部の実施形態において、縦方向流路に沿った流れは重力によってアシストされ得る。
【0057】
一部の実施形態において、払出マニホールド200は、氷シュート270を含み得る。氷シュート270は、氷源(貯氷器)から氷を受容するための供給端部272と、氷を払い出すための払出端276を含む。供給端部272は、貯氷器に結合するように構成されたカップリング274を含み得る。一部の実施形態において、カップリング274は、取り外し可能なカップリングであり得る。一部の実施形態において、払出ノズル250と氷シュート270の払出端276とは、同一の払出位置(例えば、
図2に示す、ドリップトレイ282上の払出位置284)で、飲料と氷とを払い出すように構成され得る。同一の位置で払い出すことにより、飲料及び氷をユーザのカップに同時に払い出すことが可能になり得る。一部の実施形態において、氷シュート270は、本明細書で論じられる氷シュート840と同一の又は類似のものであり得る。一部の実施形態において、払出マニホールド200又はその一部は、支持プレート280によってディスペンサ内に支持され得る。
【0058】
図4は、一実施形態による、縦方向シャフト400を示す。縦方向シャフト400は、上下方向(例えば、縦方向シャフト400の縦方向軸線406に沿った方向)において互いに対向して配置される、上端部402と下端部404とを有する。縦方向軸線406は、縦方向シャフト400の幾何学的中心を通って垂直方向に延びる、縦方向シャフト400の中心縦方向軸線であり得る。一部の実施形態において、縦方向軸線406は、縦方向シャフト400が回転する際の縦方向軸線であり得る。
【0059】
縦方向シャフト400の上端部402は、上側カップリング214と同一の又は類似の上側カップリング410を含み得る。一部の実施形態において、上側カップリング410は、締結具(例えば、締結具236)を受容するための孔414を含み得る。一部の実施形態において、上側カップリング410は、縦方向シャフト400の上側開口412を画定し得る。縦方向シャフト400の下端部404は、下側カップリング218と同一の又は類似の下側カップリング440を含み得る。一部の実施形態において、下側カップリング440は、払出ノズルのカップリングに形成された取り付け機能部(例えば、溝)に着脱可能に取り付けられるように構成された締結具444(突起)を含み得る(例えば、下側カップリング440と払出ノズル250のカップリング252とは、ルアーロック接続を介して取り付けられ得る)。一部の実施形態において、下側カップリング440は、縦方向シャフト400の下側開口442を画定し得る。一部の実施形態において、下側カップリング440と上側カップリング410とは同じ物であり得る。
【0060】
図5は、一実施形態による払出マニホールド500を、縦方向シャフト400とともに
図3の断面線5−5’に沿って切り開いた断面図を示す。
図5に示すように、入力ポート510は、上側カップリング410を介して縦方向シャフト400の上端402に結合され得る。入力ポート510は、上側カップリング410に取り付けるためのカップリング514と締結具516とを含み得る。入力ポート510は、水プレナムや水室と呼ばれる場合があり得る。一部の実施形態において、カップリング514と上側カップリング410との間の取付方法は、例えば、ねじ式の取付方法、ボルト及びナットによる取付方法、ルアーロック式取付方法、スナップ嵌め取付方法、又はそれらの組み合わせのような取り外し可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング514と上側カップリング410との間の取付方法は、例えば、超音波溶接等溶接のような、解放不可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング514と上側カップリング410との間の取付方法は、水密であり得る。このような実施形態において、カップリング514及び/又は上側カップリング410は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。
【0061】
入力ポート510は、入力ポート510にベース液を供給するベース液送達チューブに接続するための1つ以上のコネクタ512を含み得る。一部の実施形態において、入力ポート510は、ベース液を受けるための2つのコネクタ(例えば、入力ポート710のようなもの)を含み得る。一部の実施形態において、入力ポート510は、ディフューザ518を含み得る。ディフューザ518は、縦方向シャフト400にベース液を均一な流れで導入することにより、縦方向シャフト400を通る均一な流れを容易に実現し得る。一部の実施形態において、ディフューザ518は、2014年3月13日付け出願の、「微小量払出システム」と題されたPCT/US2014/026357号に論じられたもののような、ディフューザであり得るが、この特許文献は、参照により本明細書に組み込まれる。一部の実施形態において、ディフューザ518は、上側カップリング410に結合され得る。一部の実施形態において、ディフューザ518は、縦方向シャフト400の上側開口412内に位置し得る。
【0062】
一部の実施形態において、ディフューザ518は、焼結ディスクを含み得る。その焼結ディスクは、小さな開放貫通孔を含み得る。ベース液が焼結ディスクディフューザを通過させられる際に、ディフューザの有する径の小さい細孔によって、ディフューザ孔構造の内部で層流が発生する。ディフューザ内の層流は、細孔が流体の境界層よりも小さいために生じる。流体の境界層において、流体の流れを層状として定義づける高い速度勾配が存在する。層状境界層において、流れは、穏やかで規則的なものとして特徴付けられ得る。焼結ディスクディフューザは、穏やかな膨張プロセスを通じて高い圧力降下を与え、それによってベース液は、実質的に大気圧で、ディフューザを出て縦方向シャフト400に入ることが可能になる。この穏やかな膨張プロセスは、必要な圧力降下を生じさせるために激しい乱流に依存したディフューザに比べて、溶存二酸化炭素の放出を低減し得る。一部の実施形態において、焼結ディスクは、焼結金属ディスクであり得る。
【0063】
図5に示すように、払出ノズル520は、縦方向シャフト400の下端404に、下側カップリング440と締結具444を介して結合され得る。払出ノズル520は、下側カップリング440に結合するためのカップリング522を含み得る。一部の実施形態において、カップリング522と下側カップリング440との間の取付方法は、例えば、ねじ式の取付方法、ボルト及びナットによる取付方法、ルアーロック式取付方法、スナップ嵌め取付方法、又はそれらの組み合わせのような取り外し可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング522と下側カップリング440との間の取付方法は、例えば、超音波溶接等溶接のような、解放不可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング522と下側カップリング440との間の取付方法は、水密であり得る。このような実施形態において、カップリング522及び/又は下側カップリング440は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。
【0064】
縦方向シャフト400は、上側カップリング410、下側カップリング440、及び上側カップリング410と下側カップリング440との間に配設された、シャフト430の側壁431によって画定される中空内部空間432を含み得る。中空内部空間432は、上側開口412から下側開口442(例えば、入力ポート510から払出ノズル520)までの、縦方向シャフト400を通る縦方向流路を画定し得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト400の長さ407は、上側開口412と下側開口442との間で測定した場合に、5.0〜50cmの範囲内であり得る。一部の実施形態において、長さ407は、5.0〜40cmの範囲内であり得る。長さ407が40cmを相当に上回る(例えば、50cmより長い)場合、縦方向シャフト400の下端404で、流れが均一ではなくなる場合があり得る。
【0065】
入力ポート510を介して縦方向シャフト400に進入したベース液は、縦方向軸線406に沿って縦方向シャフト400の中空内部空間432を通って流れ得る。中空内部空間432は、側壁431の内面434によって画定され得る。一部の実施形態において、中空内部空間432は、内径408を有する円筒形であり得る。内径408は、中空内部空間432を通して流体(例えば、ベース液及び1種類以上の原材料成分)の均一な流れを容易にするような寸法とされ得る。内径408は、縦方向シャフト400を流れるベース液の払出体積流量に基づいて調整され得る。2.0〜4.0オンス/秒の流量に対しては、内径408は、1.0cm〜2.5cmの範囲内であり得る。一般に、流量が低いほど、縦方向シャフト400を通る均一な流れを維持するのには、より小さい内径408が必要となる。一部の実施形態において、内径408は、中空内部空間432の全長にわたって一定であり得る。一部の実施形態において、内径408は、中空内部空間432の長さ方向に沿って変化し得る。縦方向シャフト400の長さ407は、縦方向シャフト400の内径408よりも大きいものであり得る。一部の実施形態において、長さ407は、内径408よりも少なくとも2倍又は3倍大きいものであり得る。
【0066】
縦方向シャフト400は、中空内部空間432に原材料成分を導入するための複数のオリフィス420を含み得る。例えば、オリフィス420は、中空内部空間432を流れるベース液の均一な流れに、1種類以上の原材料成分を導入するように構成され得る。オリフィス420は、縦方向シャフト400の側壁431に形成され、縦方向シャフト400の中空内部空間432と連通され得る。一部の実施形態において、オリフィス420は、縦方向シャフト400の中空内部空間432と直接連通するようにされ得る。各オリフィス420は、原材料成分送達用継手(例えば、本明細書で論じられる原材料成分送達用継手1000又は1100)に結合する(例えば、受容する)ように構成され得る。オリフィス420は、縦方向シャフト400の側壁431の外面436から延びるオリフィス壁422を含み得る。オリフィス壁422は、オリフィス420の内径及び外径を画定し得る。一部の実施形態において、1つ以上のオリフィス420は、分離されかつ異なるオリフィス壁422を含み得る。一部の実施形態において、1つ以上のオリフィス420は、オリフィス壁422を共有し得る(例えば、オリフィス壁422が互いに一体的に形成され得る)。
【0067】
図5に示すように、払出マニホールド500は、オリフィス420に結合された1つ以上の原材料成分送達用継手530を含み得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手530は、オリフィス420に取り外し可能に結合され得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手530は、少なくとも部分的にオリフィス420内に配設され得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手530は、オリフィス420を通って、縦方向シャフト400の内面434まで延在し得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手530は、内面434を通過して縦方向シャフト400の中空内部空間432の中にまでは延びていない(すなわち、原材料成分送達用継手530の出力端は、中空内部空間432内にまでは延びていない)。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手530の出力端は、中空内部空間432の内面434と面一であり得る。本明細書において用いられる場合、「面一」とは、2つの面が、少なくとも縁部で、同じ幾何学的平面を共有していることを意味する。一部の実施形態において、面一な表面どうしは、±1/16インチのズレの範囲内で面一になり得る。原材料成分送達用継手530が縦方向シャフト400の中空内部空間432内に面一であるか又はその中にまでは延在していない場合には、縦方向シャフト400を通る、ベース液及び原材料成分の流れを容易に均一にし得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手530の出力端は、中空内部空間432の中にまで僅かながらも(例えば、約1/8インチ程度)延在することができる。原材料成分送達用継手530が、中空内部空間432の中にまで僅かながらも延在していたとしても、中空内部空間432内の均一な流れにそれほど影響を与えることはなく、原材料成分送達用継手530の出力端をすすぐのを容易にし得る。
【0068】
原材料成分送達用継手530は、本明細書で論じられる原材料成分送達用継手1000及び原材料成分送達用継手1100と同一の又は類似のものであり得る。原材料成分用チューブ532は、原材料成分送達用継手530に接続され、原材料成分を、原材料成分送達用継手530に、かつそれにより縦方向シャフト400の中空内部空間432に供給し得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、原材料成分送達用継手530を、オリフィス420に対して(例えばオリフィス420内に)保持及び/又は位置決めするように構成された、止め壁438を含み得る。止め壁438は、止め壁222と同一の又は類似のものであり得る。
【0069】
中空内部空間432を流れるベース液の均一な流れに、1種類以上の原材料成分が添加されると、中空内部空間432がベース液と原材料成分とを混合するための混合室として動作し得る。ベース液及び原材料成分の均一な流れは、中空内部空間432内での均質な混合を容易にすることができ、それによって、払出マニホールドから、均一に混合された飲料が払い出される結果となる。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、異なるサイズのオリフィス(例えば、内径及び/又は外径が異なるサイズのオリフィス420)を含み得る。例えば、
図4に示すように、縦方向シャフト400は、第1の内径424と第1の外径425とを有するオリフィス420と、第2の内径426と第2の外径427とを有するオリフィス420とを含み得る。異なる内径及び/又は外径を有することにより、(例えば、異なる種類の原材料成分用に)異なる種類の原材料成分送達用継手の接続が可能になり得る。例えば液体糖のような粘性の高い原材料成分は、より粘性の低い原材料成分(例えば、香味料)とは、サイズの異なる原材料成分送達用継手を必要とし得る。また、より粘性の高い液体用の原材料成分送達用継手は、より大きな外径及び/又はより小さい内径を有するオリフィスと結合されて、原材料成分送達用継手からより粘性の高い液体を払い出すために必要とされるより高い圧力を発生させるように構成され得る。
【0070】
一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、より小さい第1の外径425を有するオリフィス420と、より大きい第2の外径427を有するオリフィス420とを含み、前者は後者の鉛直方向上方に配置され得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト400上の、より小さい第1の外径425を有する全てのオリフィス420は、より大きい第2の外径427を有する全てのオリフィス420よりも鉛直方向上方に配置され得る。より小さいオリフィス420とより大きいオリフィス420をこのように配列することにより、縦方向シャフト400を通って流れる異なる「飲料投入」どうしの間(例えば、異なる消費者の飲料選択どうしの間)のキャリーオーバを低減する助けとなり得る。より小さいオリフィス420とより大きいオリフィス420をこのように配列することにより、異なる飲料投入間のキャリーオーバを防止するために必要なすすぎ時間を短縮させることも可能となり得る。例えば一部の実施形態において、中空内部空間432を適切にすすぐには、100ミリ秒以下の時間をすすぎにかければよい。一部の実施形態において、中空内部空間432を適切にすすぐには、50ミリ秒以下の時間をすすぎにかければよい。
【0071】
高粘度のシロップの場合及び/又は高流量が必要な場合には、不合理なほどに高い制約が流れにかかったり、不合理なほど大きな圧力の低下がオリフィスを通過中に起こるのを防ぐためには、より大きなオリフィス420が必要となり得る。一般に、より大きな体積流量を必要とするシロップ(すなわち、5.5:1比のシロップのようなより低い比率のもの)は、ベース液流の中に、より大きなオリフィス420を通して注入され得る。対称的に、より小さい体積流量しか必要としないシロップ(すなわち、30:1比の香味ショットのようなより高い比率のもの)は、ベース液流の中に、より小さいオリフィス420を通して注入され得る。高流量及び/又は高粘度のシロップを注入するためのオリフィス420は、払出マニホールド500の底部近く、入力ポート510から最も離れた位置に配置され得る。このような実施形態において、払出動作が停止されたときに、より大量のベース液をこれらのオリフィスにわたって流すことが可能となり、これらのオリフィスの下方にあるマニホールド及びノズル領域をより効率的に洗浄し得る。このことは、マニホールド及びノズルが適切にリンスされなかった場合に起こり得る、後続の、異なるシロップ飲料の払出作業に香味料がキャリーオーバされる可能性を減らす助けとなる。払出マニホールド500内のより高い位置(即ち、入力ポート510寄り)に位置する、低流量及び/又は低粘度のシロップは、シロップの体積が少なくかつ粘度が低いため、より容易に洗浄される。
【0072】
オリフィス420は、縦方向軸線406の周りに放射状に配置されてもよい。オリフィス420は、縦方向シャフト400の側壁431を通って延びる中心軸線421を含み得る。一部の実施形態において、オリフィス420は、縦方向軸線406に対して実質的に直交する方向に配向され得る。一部の実施形態において、オリフィス420の中心軸線421は、縦方向軸線406に対して実質的に垂直に配向され得る。
【0073】
一部の実施形態において、オリフィス420の中心軸線421は、縦方向軸線406に対して角度を付けられている場合があり得る。一部の実施形態において、1つ以上のオリフィス420の中心軸線421は、縦方向軸線406に直交する平面に対して測定された角度が、垂直となる角度で配向され得る。その垂直な角度は下向きの角度であり得る。換言すれば、1つ以上のオリフィス420の中心軸線421は、縦方向シャフト400の下端404に結合された払出ノズル(例えば、払出ノズル520)に向かって下方に向けられていてもよい。一部の実施形態において、1つ以上のオリフィス420の中心軸線421は、縦方向軸線406に対して測定された径方向角度で配向され得る。この径方向の角度は、時計回りの角度又は反時計回りの角度であり得る。換言すれば、1つ以上のオリフィス420の中心軸線421は、縦方向軸線406を中心として時計回り又は反時計回りに向いたある角度に配向され得る。オリフィス420の中心軸421を縦方向軸線406に対して下方及び/又は半径方向に配向させることによって、中空内部空間432内で均一な流れを容易に実現することができる。
【0074】
一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、側壁431を挟んでそれぞれ反対側に位置するオリフィス420を含み得る。一部の実施形態において、1つ以上のオリフィス420は、中空内部空間432の互いに直接反対側に位置し得る。一部の実施形態において、中空内部空間432の一方の側に位置するオリフィス420は、中空内部空間432の反対側に位置するオリフィス420と鏡面対称をなし得る(すなわち、オリフィス420は中空内部空間432の表面に、それぞれ対称に配置され得る)。一部の実施形態において、オリフィス420は、中空内部空間432の反対側に位置したオリフィス420からずれて(半径方向及び/又は垂直方向のいずれか一方にずれて)配置され得る。一部の実施形態において、オリフィス420の中心軸線421は、中空内部空間432の反対側に位置するオリフィス420の中心軸線421からずれて(半径方向及び/又は垂直方向のいずれか一方にずれて)配置され得る。一部の実施形態において、オリフィス420は、シャフト430の側壁431に沿って縦方向に配置された列状に配列され得る。一部の実施形態において、オリフィス420は、シャフト430の側壁431上に、千鳥構成の垂直列状に配置され得る。千鳥構成は、特定の長さの縦方向シャフト400上に配置され得るオリフィス420の数を増加させ得る。千鳥構成により、オリフィス420に結合された原材料成分送達用継手530間の間隔を増大させることができ、オリフィス420に原材料成分送達用継手530を着脱するのをより容易にし得る。
【0075】
縦方向シャフト400は、任意の好適な数のオリフィス420を含み得る。一部の実施形態において、オリフィス420の数は、縦方向シャフト400に送達される得る原材料成分の数に対応するものであり得る。このような実施形態において、各オリフィス420は、単一の中空内部空間432を提供する1つの原材料成分送達用継手530に結合され得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、少なくとも4つのオリフィスを含み得る。一部の実施形態において、オリフィス420の数は、4の倍数(例えば、4、8、12、16、20、24、28、32等)であり得る。他の数及び向きのオリフィス420を設けてもよい。
【0076】
一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、一体成形された単一のピースであり得る(例えば、型成形又は3D印刷により形成され得る)。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、射出成形された単一のピースであり得る。一部の実施形態において、縦方向シャフトは、熱可塑性樹脂から構成され得る。熱可塑性樹脂は飲料製品との化学的適合性が良好であり、食品安全性及び衛生性に関する規制に適合する。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、成形収縮率が低く良好な寸法制御を提供する非晶性熱可塑樹脂から構成され得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、熱可塑性樹脂の射出成形プロセスを使用して製造され得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は、ポリマー材料から構成され得るが、その例としては、ポリカーボネートと、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート(PET)のブレンドと、ポリアミドと、ポリスルホネートと、ポリエステルのブレンドと、又はそれらをブレンドしたもの又はそれらのコポリマーとが挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、縦方向シャフト400は金属材料から構成され得るが、その例としては、アルミニウム合金又はステンレス鋼が挙げられるが、それらに限定されない。
【0077】
払出マニホールド500の縦方向配置(すなわち縦方向シャフト400の縦方向配置、原材料成分送達用継手530の横方向配置)により、設置面積が小さくコンパクトな構成が実現される。これにより、払出マニホールド500を備えたディスペンサを収容するために必要な、フロア上又はカウンター上のスペースを減らし得る。また、払出マニホールド500を縦方向に配列することにより、払出マニホールド500を備えたディスペンサの設置面積を増大させることなく、払出マニホールド500に追加的な原材料成分を組み込むことを可能にし得る。例えば、1つ以上のオリフィス420が原材料成分送達用継手530により占有されていない場合、又はある原材料成分送達用継手530が原材料成分用チューブ532に接続されていない場合には、そのオリフィス420及び継手530を用いて、新たな原材料成分を払出マニホールドに組み込み得る。追加的な原材料成分は、ユーザに対して、その飲料をカスタマイズするための追加的な選択肢(例えば、香味の選択肢)を提供し得る。
【0078】
払出マニホールド500は、例えば
図5に示すように、氷シュート270を含み得る。一部の実施形態において、氷シュート270の払出端276は、払出ノズル520を少なくとも部分的に取り囲む場合があり得る。このような実施形態において、払出ノズル520から飲料を、氷シュート270の払出端276から氷を、同一の場所(例えば、払出位置284)で払い出し得る。一部の実施形態において、払出端276は、払出ノズル520の周りに放射状に配置され得る。一部の実施形態において、払出端276の払出流路277の中心縦方向軸線及び払出ノズル520の中心縦方向軸線が互いに一致し得る。換言すれば、氷シュートの払出端276と払出ノズル520とは、同心状に配設され得る。一部の実施形態において、払出流路277の中心縦方向軸線及び払出ノズル520の中心縦方向軸線とは、縦方向軸線406と一致し得る。一部の実施形態において、払出流路277は漏斗形状であり得る。
【0079】
図6は、一実施形態による、縦方向シャフト600を示す。縦方向シャフト600は、2つ以上のモジュール610を含む、モジュール式縦方向シャフトであり得る。縦方向シャフト400と同様に、縦方向シャフト600は、垂直方向(例えば、縦方向シャフト600の縦方向軸線606の方向)において互いに対向して配設された上端602と下端604とを含み得る。縦方向軸線606は、縦方向シャフト600(及び個々のモジュール610)の幾何学的中心を通って垂直方向に延びる、縦方向シャフト600(及び個々のモジュール610)の中心縦方向軸線であり得る。一部の実施形態において、縦方向軸線606は、縦方向シャフト600(及び個々のモジュール610)の回転の縦方向軸線であり得る。
【0080】
モジュール610(例えば、上側モジュール610a)は、縦方向シャフト600の上端602を画定し得るが、上側カップリング214と同一の又は類似の上側カップリング612を含み得る。上側カップリング612は、上側モジュール610aの上側開口614を画定し得るが、それにより、縦方向シャフト600の上側開口を画定し得る。一部の実施形態において、上側カップリング612は、締結具(例えば、締結具236)を受容するための孔616を含み得る。
【0081】
縦方向シャフト600の下端604は、モジュール610(例えば、下側モジュール610b)によって画定され得るが、下側カップリング218と同一の又は類似の下側カップリング640を含み得る。下側カップリング640は下側モジュール610bの下側開口642を画定し得るが、それにより縦方向シャフト600の下側開口を画定し得る。一部の実施形態において、下側カップリング640は、払出ノズルのカップリングに形成された取り付け機能部(例えば、溝)に着脱可能に取り付けられるように構成された締結具644(突起)を含み得る(例えば、下側カップリング640と払出ノズル250のカップリング252とは、ルアーロック接続を介して取り付けられ得る)。一部の実施形態において、下側カップリング640と上側カップリング612とは同じ物であり得る。
【0082】
上側モジュール610aは、下側モジュール610bの上側カップリング660に取り付けられるように構成された底部カップリング650を含み得る。一部の実施形態において、底部カップリング650は、上側モジュール610aの底部開口654を画定し、上側カップリング660は、下側モジュール610bの上側開口664を画定し得る。一部の実施形態において、底部カップリング650と上側カップリング660との間の取付方法は、取り外し可能な取付方法であり得る。底部カップリング650とトップカップリング660との間の開放可能な取付方法は、本明細書で論じられている取付方法のいずれかのタイプ又はその等価物であり得る。一部の実施形態において、底部カップリング650及び上側カップリング660は、底部カップリング650を上側カップリング660に取り外し可能に取り付けるための締結具670(例えば、ネジ又はボルト)を受容するように構成された貫通孔652、662をそれぞれ含み得る。一部の実施形態において、底部カップリング650と上側カップリング660との間の取り外し可能な取付方法は、水密のシールを提供し得る。このような実施形態において、底部カップリング650及び/又は上側カップリング660は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。
【0083】
縦方向シャフト400と同様に、縦方向シャフト600は、縦方向シャフトの内面634によって画定される中空内部空間632を含み得る。縦方向シャフト600を形成するモジュール610(例えば、上側モジュール610a及び下側モジュール610b)のシャフト630の側壁631によって中空内部空間632は、画定され得る。中空内部空間632は、縦方向シャフト600の上側開口614から下側開口642までの縦方向シャフト600を貫通する縦方向流路を画成し得る。縦方向流路は、縦方向シャフト600を形成するモジュール610の上側及び下側開口(例えば、上側モジュール610aの底部開口654と下側モジュール610bの上側開口664)も通る。縦方向シャフト600は全長が長さ407と同じであり得る。縦方向シャフト600の全長は、個々のモジュール610の長さ611の和と等しい場合があり得る。一部の実施形態において、個々のモジュール610の長さは同じであり得る。一部の実施形態において、個々のモジュール610の長さ611は異なるものであり得る。一部の実施形態において、中空内部空間632は、内径608を有する円筒形であり得る。内径608は、内径408と同一の又は類似のものであり得る。
【0084】
縦方向シャフト600は、中空内部空間632に原材料成分を導入するための複数のオリフィス620を含み得る。オリフィス620は、モジュール610の側壁631に形成され、縦方向シャフト600の中空内部空間632と連通し得る。一部の実施形態において、オリフィス620は、中空内部空間632と直接連通するようにされ得る。オリフィス620は、原材料成分送達用継手(例えば、本明細書で論じられる原材料成分送達用継手1000又は1100)に結合する(例えば、受容する)ように構成され得る。オリフィス620は、縦方向シャフト600の側壁631の外面636から延びるオリフィス壁622を含み得る。オリフィス壁622は、オリフィス620の内径及び外径を画定し得る。一部の実施形態において、各オリフィス620は、分離され異なるオリフィス壁622を含み得る。一部の実施形態において、オリフィス620は、オリフィス壁622を共有し得る(例えば、オリフィス壁622が一体的に形成され得る)。
【0085】
オリフィス620は、縦方向シャフト606の周りに放射状に配置され得る。オリフィス620は、オリフィス420と同一の又は類似のものであり得る。縦方向シャフト600のオリフィス620は、異なるサイズを有し得る(例えば、オリフィス620は、異なるサイズの内径及び/又は外径を有し得る)。例えば、
図6に示すように、縦方向シャフト600は、第1の内径624と第1の外径625とを有するオリフィス620と、第2の内径626と第2の外径627とを有するオリフィス620とを含み得る。内径624/625のサイズ及び外径625/627のサイズ、並びに大小のオリフィス620の配置については、オリフィス420に関して本明細書で論じたのと同じとし得る。オリフィス620は、縦方向軸線406に対するオリフィス420の場合に関して本明細書で論じたいずれかの方向において、縦方向軸線606に対して配向され得る。同様に、オリフィス620は、側壁431上のオリフィス420の場合に関して本明細書で論じた位置及び/又は配列のいずれかにおいて、側壁631上に配置されかつ配列され得る。
【0086】
縦方向シャフト600は、任意の好適な数のオリフィス620を含み得る。一部の実施形態において、オリフィス620の数は、縦方向シャフト600に送達される得る原材料成分の数に対応するものであり得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト600は、少なくとも4つのオリフィスを含み、モジュール610は、少なくとも2つのオリフィスを含み得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト上のオリフィス620の数は、4の倍数(例えば、4、8、12、16、20、24、28、32等)であり得る。一部の実施形態において、モジュール610上のオリフィス620の数は4の倍数であり得る。
【0087】
一部の実施形態において、モジュール610はそれぞれ、一体に形成された単一のピースであり得る(例えば、型成形又は3D印刷により形成され得る)。一部の実施形態において、モジュール610は、単一の、射出成形されたピースであり得る。一部の実施形態において、モジュール610は、ポリマー材料から構成され得るが、その例としては、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、又はそれらをブレンドしたもの又はそれらのコポリマーが挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、モジュール610は金属材料から構成され得るが、その例としては、アルミニウム合金又はステンレス鋼が挙げられるが、それらに限定されない。
【0088】
図7は、一実施形態による、払出マニホールド700を縦方向シャフト600とともに示した平面図である。
図7に示すように、モジュール610は、縦方向流路を形成するために、入力ポート710と払出ノズル720との間に、取り外し可能に一体に結合され得る。入力ポート710は、縦方向シャフト600の上端602に、上側カップリング612を介して結合され得る。入力ポート710は、上側カップリング612に取り付けるためのカップリング714と締結具716とを含み得る。一部の実施形態において、カップリング714と上側カップリング612との間の取付方法は、例えば、ねじ式の取付方法、ボルト及びナットによる取付方法、ルアーロック式取付方法、スナップ嵌め取付方法、又はそれらの組み合わせのような取り外し可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング714と上側カップリング612との間の取付方法は、例えば、超音波溶接等溶接のような、解放不可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング714と上側カップリング612との間の取付方法は、水密であり得る。このような実施形態において、カップリング714及び/又は上側カップリング612は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。
【0089】
入力ポート710は、入力ポート710にベース液を供給するベース液送達チューブに接続するための1つ以上のコネクタ712を含み得る。一部の実施形態において、
図7に示すように、入力ポート710は、ベース液を受けるための2つのコネクタ712を含み得る。このような実施形態において、1つのコネクタ712は、炭酸水を送出するベース液送達チューブ718に結合され、他のコネクタ712は、非炭酸水を送出するベース液送達チューブ719に結合され得る。一部の実施形態において、入力ポート710は、ディフューザ518と同一の又は類似のディフューザを含み得る。
【0090】
図7に示すように、払出マニホールド700は、オリフィス620に結合された1つ以上の原材料成分送達用継手730を含み得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手730は、オリフィス620に取り外し可能に結合され得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手730は、少なくとも部分的にオリフィス620内に配設され得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手730は、オリフィス620を通って、縦方向シャフト600の内面634まで延在し得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手730は、内面634を通過して縦方向シャフト600の中空内部空間632の中にまでは延びていない(すなわち、原材料成分送達用継手730の出力端は、中空内部空間632内にまでは延びていない)。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手730の出力端は、中空内部空間632の内面634と面一であり得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手730の出力端は、中空内部空間632の中にまで僅かながらも(例えば、約1/8インチ程度)延在することができる。原材料成分送達用継手730は、本明細書で論じられる原材料成分送達用継手1000及び原材料成分送達用継手1100と同一の又は類似のものであり得る。
【0091】
原材料成分用チューブ732は、原材料成分送達用継手730に接続され、原材料成分を、原材料成分送達用継手730に、かつそれにより縦方向シャフト600の中空内部空間632に供給し得る。中空内部空間432と同様に、中空内部空間632は、縦方向シャフト600を通って流れるベース液と原材料成分送達用継手から受け取った原材料成分とを混合するための混合室として動作し得る。一部の実施形態において、縦方向シャフト600は、原材料成分送達用継手730を、オリフィス620に対して(例えばオリフィス620内に)保持及び/又は位置決めするように構成された、止め壁638を含み得る。止め壁638は、止め壁222と同一の又は類似のものであり得る。
【0092】
払出ノズル720は、縦方向シャフト600の下端604に、下側カップリング640と締結具644を介して結合され得る。払出ノズル720は、下側カップリング640に結合するためのカップリング722を含み得る。一部の実施形態において、カップリング722と下側カップリング640との間の取付方法は、例えば、ねじ式の取付方法、ボルト及びナットによる取付方法、ルアーロック式取付方法、スナップ嵌め取付方法、又はそれらの組み合わせのような取り外し可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング722と下側カップリング640との間の取付方法は、例えば、超音波溶接等溶接のような、解放不可能な取付方法であり得る。一部の実施形態において、カップリング722と下側カップリング640との間の取付方法は、水密であり得る。このような実施形態において、カップリング722及び/又は下側カップリング640は、Oリングなどのシール又はガスケットを含み得る。一部の実施形態において、払出マニホールド700は、アイスシュート270と同一の又は類似のアイスシュートを含み得る。
【0093】
また、払出マニホールド500の縦方向配置と同様に、払出マニホールド700の縦方向配置により、設置面積が小さくコンパクトな構成が実現される。払出マニホールド700を縦方向に配置することにより、払出マニホールド700を備えたディスペンサの設置面積を増大させることなく、払出マニホールド700に追加的な原材料成分を組み込むことを可能にし得る。追加的な原材料成分は、ユーザに対して、その飲料をカスタマイズするための追加的な選択肢(例えば、香味の選択肢)を提供し得る。
【0094】
縦方向シャフト600をモジュラー式にしたことにより、ディスペンサの設置面積を増大させることなく、追加的な原材料成分を組み込むことも可能にし得る。例えば、縦方向シャフトに追加的なモジュール610を追加して、より多くのオリフィス620を縦方向シャフト600に追加し、ベース液と混合するために中空内部空間632に払い出し得る原材料成分の数を増加させ得る。換言すれば、縦方向シャフト600は、拡張性のある払出マニホールドを生成し得る。縦方向シャフト600をモジュール式にしたことにより、払出マニホールド700の他の構成部品の修正/変更を最小限にして、モジュール610を縦方向シャフト600に組み込むことができる。例えば、追加のモジュール610を、入力ポート710及び払出ノズル720の修正又は変更なしに組み込むことができる。同様に、縦方向シャフト600をモジュール式にしたことにより、縦方向シャフト600の交換及び/又は修理を容易にし得る。
図6及び
図7は、2つのモジュール610を備えた縦方向シャフトを示すが、縦方向シャフト、例えば3つ、4つ、又は5つのモジュール610のように、任意の好適な数のモジュールを含み得る。
【0095】
図8は、一実施形態による、払出マニホールド800の断面図を示す。払出マニホールド800は、ベース液を導入するための入力ポート810と、縦方向シャフト820と、飲料流路880(例えば、縦方向シャフト820の縦方向軸線)に沿って飲料を払い出すための払出ノズル830とを含み得る。縦方向シャフト820は、飲料流路880に沿って縦方向シャフト820内に原材料成分を導入するための複数のオリフィス822を含み得る。払出マニホールド800は、氷流路890に沿って氷を払い出すための氷シュート840を含み得る。氷シュート840の斜視図を、
図9に示す。
【0096】
氷シュート840は、払出ノズル830の少なくとも一部分を取り囲む払出端850と、貯氷器870に結合された供給端844とを有するチャネル842を含み得る。氷シュート840の供給端844は、カップリング846を介して貯氷器870に取り外し可能に結合され得る。貯氷器870は氷ホッパーと呼ばれることもあり得るが、氷が貯氷器870から出て氷シュート840に入るのを可能にする開放位置と、貯氷器870から氷が出ないように維持する閉鎖位置とを取り得る扉を備え得る。扉は、ギロチン型の構成を有し得る(例えば、扉は、開放位置まで上方向に摺動し、閉鎖位置まで下方向に摺動し得る)。一部の実施形態において、貯氷器870は、貯氷器870内に配置され、貯氷器870内での氷の詰まりを低減又は防止するためのオーガを有し得る。オーガは、貯氷器870の底部又はその近傍に、アイスシュート840の供給端844に隣接して存在し得る。一部の実施形態において、貯氷器870内に移動アーム又はスリンガが、氷を貯氷器870から氷シュート840に氷を押し出すために、貯氷器870内を移動可能に設けられ得る。
【0097】
アイスシュート840の払出端850は、払出ノズル830の少なくとも一部分を囲む払出流路856を含み得る。これにより、払出ノズル830から飲料を、氷シュート840から氷を、同一の場所で(例えば、払出位置284のカップ内に)払い出すことが可能となり得る。一部の実施形態において、飲料及び氷は同時に同じ場所で払い出され得る。一部の実施形態において、払出流路856は、払出ノズル830の周りに放射状に配置され得る。一部の実施形態において、アイスシュート840の払出流路856と払出ノズル830とが、同心状に配設され得る。一部の実施形態において、払出流路856の中心縦方向軸線及び払出ノズル830の中心縦方向軸線とは、飲料流路880と一致し得る。一部の実施形態において、払出流路856は漏斗形状であり得る。
【0098】
一部の実施形態において、氷シュート840の供給端844が僅かに下方に角度付けされていてもよく、貯氷器870から出た氷が最初、僅かな下向き角度でチャネル842内を流れるようになっていてもよい。チャネル842の有する、この僅かな角度は、氷シュート840のスロート848に向かって連続してもよい。スロート848は、供給端844に対して急な角度で下向きに角度が付けられていてもよい(例えば、真っ直ぐ下向きに角度が付けられていてもよい)。スロート848は、スロート848の急な垂直角度から、供給端844の僅かな下向きの角度と同一の又は類似の僅かな下向きの角度に移行する湾曲壁を含む、ボウル849に接続され得る。ボウル849は、氷シュート840の払出端850で、払出流路856に接続され得る。
【0099】
供給端844、スロート848、ボウル849、及び払出流路856が一緒になって、S字形の氷流路890を画定し得る。一部の実施形態において、スロート848、ボウル849、及び払出流路856の形状は、氷が払出端850で払出開口852から出るにつれて、氷の旋回流を生成し得る。氷の旋回流は、氷シュート840から出る氷の垂直方向速度を減少させ得るが、それによって、払出端850の下方に位置するユーザのカップ内の飲料が飛散し、炭酸を放出してしまうのを減少させ得る。
【0100】
払出流路856は、払出開口852の鉛直上方に配置されたノズル開口854を含み得る。換言すれば、払出流路856は、ノズル開口854と払出開口852とを画定する中空シャフトであり得る。一部の実施形態において、ノズル開口854は、氷シュート840のスロート848から延在し得る。ノズル開口854は、払出ノズル830の全部又は一部を受けるように構成され得る。例えば、
図8に示すような一部の実施形態において、払出ノズル830は、ボウル849に隣接するような位置で、ノズル開口854内に受容され得る。
【0101】
図10A及び
図10Bは、一実施形態による、原材料成分送達用継手1000を示す。原材料成分送達用継手1000は、配送通路1014によって分離された入力端1002及び出力端1006を有する、中空体1010を含み得る。中空体1110は、入力端1002に隣接して配置され、入力端1002の開口1004の周囲に原材料成分送達チューブを摩擦的に結合するように構成された返し1012を含み得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手1000は、オリフィス(例えば、オリフィス420及び620)の内面(例えば、内径)にシール結合するように構成されたシールリング1024を含み得る。一部の実施形態において、シールリング1024は、原材料成分送達用継手1000がオリフィス420に結合された場合に、縦方向シャフトの止め壁(例えば、縦方向シャフト400の止め壁438)に係合するよう、追加的に又は代替的に構成され得る。一部の実施形態において、シールリング1024は、Oリングであり得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手1000は、原材料成分送達用継手1000がオリフィス420に結合された場合に、縦方向シャフト400の止め壁438に係合するように、中空体1010上に配設された突起(例えばフランジ)を含み得る。
【0102】
原材料成分送達用継手1000がオリフィスに結合されると(例えばオリフィス420又は620内に受容されると)、出力端1006の開口1008は、縦方向シャフト内に原材料成分を払い出すための縦方向シャフトの中空内部空間(例えば、縦方向シャフト400の中空内部空間432)に連通され得る。一部の実施形態において、出力端1006は、中空内部空間432と直接連通するようにされ得る。例えば、出力端1006は中空内部空間432の内面434と面一であり得るか、又は中空内部空間にまで僅かに延在し得る。一部の実施形態において、出力端1006は、中空内部空間432内に約1/8インチ延在し得る。
【0103】
原材料成分送出装置1000は、原材料成分送達用継手1000を通る原材料成分の流れと、出力端1006の開口部1008からの原材料成分の払い出しとを制御するように構成されたバルブ1016を含み得る。バルブ1016は、開口1008を開閉するように構成され得る。バルブ1016は、傘バルブのような感圧バルブであり得る。バルブ1016は、プランジャ1022と、弾性部材1020(例えばスプリング)と、シール1018とを含み得る。弾性部材1020は、バルブ1016を、(例えば、
図10A及び10Bに示すような)シール1018が開口1008を封止する閉鎖位置に付勢し得る。バルブに圧力が、(例えば、原材料成分を原材料成分送達用継手1000の出力端1006に向けて押すためのポンプ及び/又はバルブを操作するコントローラを介して)加えられると、プランジャ1022は、弾性部材1020を圧縮し、かつシール1018を開口1008から押し出し得る。ひとたびシール1018が開口から押し出されると、原材料成分は通路1014を通って流れ、かつ開口1008から流出し得る。圧力が解除されると、弾性部材1020が再膨張して、シール1018が開口1008の中に引き戻され、開口1008が閉鎖され、原材料成分の払い出しが防止され得る。一部の実施形態において、シール1018は、Oリングであり得る。
【0104】
原材料成分送達用継手1000は、払い出し操作が停止したときに、垂直マニホールドの内部から飲料原材料成分(例えばシロップ)を確実に遮断し、かつ隔離するように機能する。原材料成分送達用継手1000は、休止期間中、又は原材料成分の異なる飲料が払い出されているときに、垂直マニホールド内への原材料成分の移行を防止し、他の飲料ドリンクへの望ましくない風味のキャリーオーバを低減する。
【0105】
図11A及び
図11Bは、一実施形態による、原材料成分送達用継手1100を示す。原材料成分送達用継手1100は、配送通路1114によって分離された入力端1102及び出力端1106を有する、中空体1110を含む。中空体1110は、入力端1102に隣接して配置され、入力端1102の開口1104の周囲に原材料成分送達チューブを摩擦的に結合するように構成された返し1112を含み得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手1100は、オリフィス(例えば、オリフィス420及び620)の内面(例えば、内径)にシール結合するように構成されたシールリング1124を含み得る。一部の実施形態において、シールリング1124は、原材料成分送達用継手1100がオリフィス420に結合された場合に、縦方向シャフトの止め壁(例えば、縦方向シャフト400の止め壁438)に係合するよう、追加的に又は代替的に構成され得る。一部の実施形態において、シールリング1124は、Oリングであり得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手1100は、原材料成分送達用継手1100がオリフィス420に結合された場合に、縦方向シャフト400の止め壁438に係合するように、中空体1110上に配設された突起(例えばフランジ)を含み得る。
【0106】
配送通路1114は、原材料成分送達用継手1100を通る原材料成分の流れを制御するように構成されたラビリンス流路1116を含み得る。ラビリンス流路1116は、1つ以上の縦方向経路1120と、1つ以上の横方向経路1122とを含み得る。一部の実施形態において、ラビリンス流路1116は、出力端1106に位置し、出力端1106の噴出口1108で終端する傾斜経路1118を含み得る。ラビリンス流路1116は、原材料成分送達用継手1100を通る原材料成分の流れを制限し得る。ラビリンス流路1116内の原材料成分の圧力があるレベルを超えない限り、ラビリンス流路1116は、原材料成分の流れを妨げるような大きさ及び形状であり得る。一部の実施形態において、ラビリンス流路1116は、多角形の断面形状を含み得る。一部の実施形態において、ラビリンス流路1116は、円形断面形状を含み得る。
【0107】
一部の実施形態において、ラビリンス流路1116は、0.5mmから2.0mmの範囲の断面幅1126(例えば直径)を含み得る。この範囲の幅は、ラビリンス流路1116の壁に付着するように、原材料成分(例えば、シロップ)の表面張力が活性化される程度に小さくなっている。これにより、アイドル期間中又は原材料成分の異なる飲料が払い出されている間の垂直マニホールドへの原材料成分の移行を減少させることができ、他の飲料ドリンクへの望ましくない風味のキャリーオーバを低減することができる。
【0108】
ラビリンス流路1116を通る原材料成分の流れが制約を受けると、その流れは、原材料成分送達用継手1100を通る原材料成分の流れを制御するために用いられ得る。圧力が印加される場合があり得る(例えば、原材料成分送達用継手1100の出力端1106に向かって原材料成分を押しやるために、ポンプ及び/又はバルブを動作させるコントローラを介して)。ラビリンス流路1116は、圧力があるレベル(例えば、特定のpsi値)を超えると、原材料成分の流れを許容し、それよりも低い場合には、原材料成分の流れを防止するように構成され得る。換言すれば、原材料成分送達用継手1100内の原材料成分の圧力が一定以上になると、その原材料成分はラビリンス流路1116を流れて噴出口1108から払い出され得るが、一定レベル以下になると噴出口1108から原材料成分が払い出され得ない。
【0109】
ラビリンス流路1116の傾斜路1118は、異なる飲料投入間のキャリーオーバを抑制することができる。オリフィスに結合される場合、傾斜流路1118は下方に(例えば、縦方向シャフト400の下端404に結合された払出ノズルに向かって)角度付けされてもよい。下向きの角度は、縦方向シャフト内を下方向に流れるベース液その他の原材料成分が、原材料成分送達用継手1100内に入るのを防止する助けとなり得る。傾斜路1118の下向き角度は、ラビリンス流路1116内に存在する残留原材料成分が中空内部空間(例えば、縦方向シャフト400の中空内部空間432)に、意図せず払い出されることも阻止し得る。オリフィスに結合される場合、傾斜流路1118の内端1119が、原材料成分送達用継手1100上の最も高い垂直位置にある横方向経路1122に結合され得る。これにより、噴出口1108から残留原材料成分が意図せず滴下するのを防止し、払い出し時に原材料成分がキャリーオーバされ、かつ/又は意図せず混入することを防止し得る。
【0110】
原材料成分送達用継手1000/1100のサイズ(例えば、長さ及び直径)は、特定の原材料成分に合わせて調整され得る。例えば、より粘性の低い原材料成分用の原材料成分送達用継手のサイズに比べて、より大きな原材料成分送達用継手を使用して、より粘性の高い原材料成分を払い出し得る。
【0111】
図12は、一実施形態による、飲料払出システム1200を示す。飲料払出システム1200は、1つ以上の飲料ディスペンサ1210を含み得る。飲料ディスペンサ1210は、本明細書で論じられる縦型払出マニホールド200、500、700と同一の又は類似の縦型払出マニホールドを含み得る。払出システム1200は、貯氷器1218に結合された氷ディスペンサ1214を含み得る。氷ディスペンサ1214は、貯氷器1218に結合された氷シュート1216を含み得る。氷シュート1216は、本明細書で論じられる氷シュート270又は840と同一の又は類似のものであり得る。例えばギロチン式ドアのようなバルブ1217は、貯氷器1218から氷シュート1216の中への氷の流れを制御し得る。
【0112】
払出システム1200は、1つ以上のベース液源1230を含み得る。また、ベース液源1230は、水道水源(例えば、水道管)や炭酸水源(例えば、炭酸水貯蔵器やソーダ水器)であり得るが、それらに限定されない。ベース液源1230は、ベース液送達チューブ1234を介してディスペンサ1210に結合され得る。ベース液送達チューブ1234と連通するバルブ/ポンプ1235は、ベース液送達チューブ1234を通って飲料ディスペンサ1210の中に流入するベース液の流れを制御するように構成され得る。
【0113】
払出システム1200は、1つ以上の原材料成分源1240を含み得る。原材料成分源1240は、複数の原材料成分1242(1242−1〜1242−n)を含み得る。原材料成分1242は、液体原材料成分を含み得るが、その例としては、甘味料(例えば、糖類や人工甘味料)、シロップ又は香味料(例えば、コーラシロップ又はコーラ香味料、ブランドソーダシロップ又はブランドソーダ香味料(例えば、マウンテンデュー(登録商標)やシエラミスト(登録商標))、オレンジ香味料、ライム香味料、チェリー香味料、茶香味料等)、又は他の液体添加剤(例えば、ビタミン類、酸類(例えば、クエン酸)、塩類、又は着色料)が挙げられるが、それらに限定されない。原材料成分1242を容器内に包装してもよく、その例としては、カートリッジ又は袋が挙げられるが、それらに限定されない。各原材料成分1242は、原材料成分送達用継手(例えば、原材料成分送達用継手1000又は1100)に結合された原材料成分送達チューブ1244を介してディスペンサ1210に送達され得る。原材料成分送達チューブ1244と連通するバルブ/ポンプ1245は、原材料成分送達チューブ1244を通って飲料ディスペンサ1210の中に流入する原材料成分の流れを制御するように構成され得る。
【0114】
複数の飲料ディスペンサ1210を含む払出システム1200において、飲料ディスペンサ1210は、ベース液源1230及び/又は原材料成分源1240を共有し得る。一部の実施形態において、払出システム1200の各飲料ディスペンサ1210は、自身専用のベース液源1230及び/又は原材料成分源1240を有し得る。
【0115】
コントローラ1220は、払出システム1200の動作(例えば、飲料及び/又は氷の払い出し)を制御するように構成され得る。一部の実施形態において、コントローラ1220は、払出システム1200に関連付けられたセンサ1227を含み、かつ/又はセンサ1227を読み取るように構成され得る。センサ1227は、ベース液送達チューブ1234内のベース液の圧力を監視し、かつ/又は、原材料成分送達チューブ1244及び/又は原材料成分送達用継手内部の原材料成分の圧力を監視するための圧力センサを含み得る。センサ1227は、送達チューブ1234及び送達チューブ1244内のベース液及び原材料成分の流れをそれぞれ測定するための、かつ/又はディスペンサ1210の縦方向シャフト(例えば、縦方向シャフト400)内の均一な流れの程度を測定するための流量センサ(例えば流量計)をも含み得る。一部の実施形態において、センサ1227は、原材料成分源1240内に残留する各原材料成分1242の量を測定するためのレベルセンサを含み得る。
【0116】
センサ1227はまた、次のものを監視するように構成されたセンサを含み得るが、それらに限定されない:(1)二酸化炭素タンクのレベル(例えば、1つ又は複数の二酸化炭素レギュレータ);(2)水に炭酸ガスを含ませるように構成されたカーボネータの炭酸化ヘッドの圧力;(3)ベース液及び/又は原材料成分が貯蔵された室内(例えば、バックルーム)の周囲温度(それにより、1つ以上のベース液及び/又は原材料成分が予め定められた温度レベル又は予め定められた温度範囲内に維持されているかを監視する);(4)水濾過システムパラメータ(例えば、水圧、フィルター上の差圧);(5)水又は炭酸水のpH;(6)原材料成分容器の有効期限(例えば、原材料成分容器内に関連付けられたバーコードの読み取りによって)。センサ1227は、入力/出力(「I/O」)ラック又は装置に接続され得るが、かつ信号を、有線又は無線ネットワーク上で、コントローラ1220に送信又は受信するように構成され得る。コントローラ1220は、センサ1227によって収集されたデータ(例えば圧力及び流量値)に基づいて、払出システム1200の動作を制御するように構成され得る。
【0117】
一部の実施形態において、払出システム1200は、ユーザインターフェース1222を含み得る。ユーザインターフェース1222は、ユーザ(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレイ)に情報を表示するためのディスプレイ1223を含み得る。ユーザインターフェース1222は、ユーザからの命令を受信するためのユーザ入力(例えば、ボタン又はアイコン付きのタッチスクリーン(ディスプレイ1223に統合される場合もあれば、されない場合もあり得る))を含むことができる。コントローラ1220は、ディスプレイ1223を制御し、ユーザインターフェース1222からコマンドを受信するように構成され得る。
【0118】
ユーザインターフェース1222は、払出システム1200の様々な側面を、ユーザが制御するのを可能にし得る。例えば、ユーザインターフェース1222は、ユーザが飲料及び/又は氷の払い出しを開始するのを可能にし得る。ユーザインターフェース1222はまた、払い出すために、異なるタイプの飲料及び/又は原材料成分をユーザが選択することを可能にし得る。ユーザは、ユーザインターフェース1222上で飲料及び/又は原材料成分の選択肢を選択することによって、その飲料をカスタマイズすることができる。一部の実施形態においては、ユーザインターフェース1222は、ユーザが、特定のユーザを識別するユーザ識別コード(例えば、ユーザ名又は電話番号)を入力するのを可能にし得る。一部の実施形態において、ユーザインターフェース1222は、ユーザの識別コードを読み取るように構成されたスキャナ1225(例えば、バーコードスキャナ、無線周波数識別(RFID)リーダ、又は高速応答(QR)コードスキャナ)を含み得る。このような実施形態において、スキャナ1225が識別コードを読み取ることによって、ユーザが識別され得る。
【0119】
一部の実施形態において、払出システム1200は、リモートコントローラ1224を含み得る。リモートコントローラ1224は、例えば、ローカルエリアコンピュータ、ネットワークコンピュータ、又はサーバであり得る。リモートコントローラ1224は、有線又は無線接続を介してコントローラ1220と通信してもよい。リモートコントローラ1224は、コントローラ1220に情報を送り得る。例えば、リモートコントローラ1224は、ソフトウェアの更新をコントローラ1220に送るように構成され得る。ソフトウェア更新は、ディスプレイ1223上で、ユーザに情報を表示するための更新されたユーザインタフェースソフトウェアをコントローラ1220に提供し得る。一部の実施形態において、ソフトウェア更新は、例えば、飲料ディスペンサ1210から払い出され得る新しいタイプの飲料、又は飲料ディスペンサ1210から払い出される飲料に添加され得る新しい原材料成分(例えば、香味料)のための新しいアイコンを含み得る。一部の実施形態において、ソフトウェア更新は、新しい飲料製品のための飲料構築処方を含み得る。
【0120】
一部の実施形態において、リモートコントローラ1224が、コントローラ1220からディスペンサ情報を収集し得る。コントローラ1220から収集されるディスペンサ情報は、次のものを含み得るが、それらに限定されない:(1)飲料ディスペンサ1210によって払い出される飲料の量及び飲料の種類;(2)原材料成分源1240に残っている原材料成分1242の種類と原材料成分1242の量;(3)ユーザ識別コード;及び(4)センサ1227からのデータ(例えば、均一な流れに関するデータ)。一部の実施形態において、リモートコントローラ1224は、ディスペンサ情報を記憶し得る。一部の実施形態において、ディスペンサ情報は、異なる払出システム1200に原材料成分を分配するのを補助するために使用され得る。一部の実施形態において、ディスペンサ情報は、ユーザの好みを追跡するために使用され得る。一部の実施形態において、リモートコントローラ1224は、複数の払出システム1200に連通され得るが、これらの複数の払出システム1200は、互いに遠く離れて配置されていても、されていなくてもよい(例えば、異なる施設に配置されていてもいなくてもよい)。
【0121】
一部の実施形態において、コントローラ1220は、ディスペンサ情報を用いて、例えばユーザインターフェース1222のディスプレイ1223に表示される情報などの、飲料ディスペンサ1210の態様を変更し得る。例えば、コントローラ1220は、ある原材料成分1242が切れた、又は、現在、飲料ディスペンサ1210への送達が不可能であると判断した場合(例えば、レベルセンサ及び/又は圧力センサの計測によって)、コントローラ1220は、その原材料成分1242の選択肢をユーザインターフェース1222から除かれるように構成され得る。これによって、ユーザが「売り切れ」又は「入手不可」のメッセージを受信するのを防止し得る。別の例として、コントローラ1220は、縦方向シャフトを通る飲料の流れが不均一であると判定した場合、コントローラ1220は、縦方向シャフト内のベース液及び/又は原材料成分の流れ特性(例えば、単位時間当たりの圧力又は体積)を変更して、流れを均一な流れに戻すように構成され得る。これにより、ディスペンサ1210から不均質な飲料が払い出されるのを防止し得る。一部の実施形態において、コントローラ1220は、縦方向シャフト内の原材料成分のキャリーオーバ又は望ましくない原材料成分の混合を検出するように構成され得る。例えば、コントローラは、原材料成分送達用チューブ1244及び/又は原材料成分送達用継手内の圧力値を監視して、原材料成分が縦方向シャフトに意図せず払い出されているかどうかを判定し得る。
【0122】
コントローラ1220は、例えば、原材料成分1242のレベルが、所定のレベルを下回った場合、原材料成分1242の「鮮度」日若しくは「使用期限」日が、期限切れから所定時間となっている場合、潜在的にキャリーオーバが発生している場合、又は、縦方向シャフト内の流れが不均一である場合などのように、所定の条件が発生した場合に、警報を発動するように構成され得る。警報は、視覚的及び/又は可聴警報であり得る。一部の実施形態において、警報は、ある場所の特定の個人(例えば、所有者/運営者)への電子メッセージ(例えば、テキストメッセージ又は電子メールメッセージ)の形であり得る。このように、コントローラ1220は、ユーザに、選択された飲料を飲料ディスペンサ1210から一貫して確実に払い出すように構成され得る。
【0123】
一部の実施形態において、コントローラ1220は、飲料ディスペンサ1210で利用可能な種類の原材料成分及びユーザ識別コードを使用して、ディスプレイ1223に表示される情報を、特定のユーザ向けにカスタマイズし得る。例えば、コントローラ1220は、ユーザの名前とそのユーザが最も選択した飲料選択肢(例えば、ユーザの好みの飲料)とを含むグリーティングメッセージを表示するように構成され得る。一部の実施形態において、コントローラ1220は、ユーザの嗜好を追跡し、かつ追加的なモジュール610を購入することが有益であると事業者に通知し得る。例えば、コントローラ1220は、事業者の多数の顧客が、ある飲料及び/又は飲料の風味を好んでいると判定した場合、コントローラ1220は事業者に対して、その施設の飲料ディスペンサに、追加の飲料及び/又は風味の選択肢を組み込むための追加的モジュール610が有益であり得ることを通知し得る。これは、製造者及び/又は販売業者の飲料ディスペンサに対するユーザの満足度を増大させ得るので、飲料ディスペンサの製造者及び/又は販売業者にも有益であり得る。
【0124】
コントローラ1220は、飲料ディスペンサ1210及びアイスディスペンサ1214からの飲料及び氷の払い出しをそれぞれ制御し得る。コントローラ1220は、バルブ1217を制御することによって氷の払い出しを制御し得る。コントローラ1220は、ユーザインターフェース1222から受信したユーザの入力に対応して、バルブ1217を開閉し得る。コントローラ1220は、ユーザの選択に応じて、異なる量の氷を払い出すように構成され得る。例えば、「標準量」の氷、「多量」の氷、「少量」の氷に対して、ユーザインターフェース1222上にボタン又はタッチスクリーンアイコンが提供され得る。
【0125】
コントローラ1220は、飲料ディスペンサ1210からのベース液と1つ以上の原材料成分1242との混合物であり得る飲料の払い出しを制御し得る。コントローラ1220は、バルブ/ポンプ1235を制御することによって、ベース液源1230からのベース液の流れを制御し得る。このように、コントローラ1220は、縦方向シャフトの中空内部空間(例えば、縦方向シャフト400の中空内部空間432)へのベース液の送達を制御するように構成され得る。コントローラ1220はまた、バルブ/ポンプ1245を制御することによって、原材料成分源1240からの原材料成分1242の流れも制御し得る。バルブ/ポンプ1245を制御することにより、コントローラ1220は、原材料成分用チューブ1244内の原材料成分1242の圧力を制御し得るが、それによって、原材料成分送達用継手(例えば、原材料成分送達用継手1000及び1100)内の原材料成分1242の圧力を制御し得る。このように、コントローラ1220は、縦方向シャフトの中空内部空間(例えば、縦方向シャフト400の中空内部空間432)への原材料成分1242の送達を制御するように構成され得る。一部の実施形態において、コントローラ1220は、氷ディスペンサ1214から氷シュート1216を介して氷を放出し、同時に飲料ディスペンサ1210から飲料(例えば、1つ以上の原材料成分が混合されたベース液)を払い出すように構成され得る。
【0126】
図13は、一実施形態による、飲料の払出方法1300を示す。コントローラ1220が飲料を払い出す命令を受信すると、コントローラ1220は、ステップ1302において、払出マニホールド(例えば、払出マニホールド500)を介してベース液の流れを開始し得る。ベース液の流れは、縦方向シャフトの中空内部空間(例えば、縦方向シャフト400の中空内部空間432)を通る均一な流れを含み得る。ベース液の流れが継続するにつれて、ステップ1304において、払出ノズル(例えば払出ノズル520)からベース液の払い出しが開始され得る。一部の実施形態において、ステップ1310において原材料成分の送達を開始する前に、中空内部空間432及び払出ノズル520をすすぐため、ステップ1304において、所定時間(例えば、100ミリ秒又は50ミリ秒)にわたり、払出ノズル520からベース液が払い出され、流され得る。
【0127】
一部の実施形態において、コントローラ1220は、ステップ1304において、自動的にあるいはユーザインターフェース1222からのコマンドに対応して、ベース液が払出ノズル520から払い出され始めると、氷の払い出しを開始するように構成され得る。コントローラ1220は、ステップ1306において、氷の払い出しを開始するか否かを判断し得る。コントローラ1220は、ステップ1306で氷を払い出しないと判断した場合、ステップ1310に進み得る。コントローラ1220は、氷を払い出すと判断した場合、ステップ1308で氷の払い出しを開始し、その後ステップ1310に進み得る。
【0128】
コントローラ1220は、ステップ1310において、縦方向シャフト400に形成されたオリフィス420を介して、縦方向シャフト400の中空内部空間432を流れるベース液中に、1つ以上の原材料成分1242を送達し得る(例えば、原材料成分送達用チューブ1244内の原材料成分1242の圧力を制御することによって行う)。コントローラ1220は、ユーザインターフェース1222から受信したユーザの選択に基づいて、特定の組み合わせ及び量の原材料成分を導入し得る。例えば、コントローラ1220は、ダイエットチェリー風味コーラ飲料をユーザが選択する場合に、コーラ香料、チェリー香料、及び人工甘味料を導入するように構成され得る。別の例として、コントローラ1220は、ハーフカロリーオレンジ風味飲料をユーザが選択する場合に、オレンジ香料、人工甘味料、及び糖を導入するように構成され得る。一部の実施形態において、ステップ1310での原材料成分1242の導入は、ステップ1304で、ベース液が払出ノズル520を通って流れ始めるのと略同時であり得る。ステップ1310でベース液と、1種類以上の原材料成分とを流しながら、ベース液と1種類以上の原材料成分1242とを含む混合飲料を、払出ノズル520から(例えば、払出位置284で)払い出し得る。
【0129】
ひとたびコントローラ1220が、適切な種類及び量の原材料成分1242を送達すると、コントローラ1220は、ステップ1312で原材料成分1242の送達を停止し得る。コントローラ1220は、ステップ1314で、中空内部空間432を通るベース液の流れを所定時間継続するように構成され得る。ベース液の連続流は、ステップ1314で、中空内部空間432及び払出ノズル520をすすぐ場合もあり得る。一部の実施形態において、ステップ1314における所定時間は、100ミリ秒以下であり得る。一部の実施形態において、ステップ1314における所定時間は、50ミリ秒以下であり得る。中空内部空間432及び払出ノズル520のすすぎによって、異なる飲料投入間のキャリーオーバを防止し得る。例えば、あるユーザの飲料に対するチェリー風味は、次のユーザのオレンジ風味飲料に持ち越され得ないようになっている。
【0130】
ステップ1316において、コントローラ1220は、払出ノズル520からのベース液の流れを停止させるように構成され得る。ステップ1316でベース液の流れを停止した後、コントローラ1220はステップ1318で、氷が払い出されているか否かを判定し得る。氷が払い出されている場合には、コントローラ1220は、ステップ1320で氷の払い出しを停止し、かつステップ1326で、払出動作を終了し得る。氷が現在払い出されていない場合には、コントローラ1220は、ステップ1322で氷を払い出すか否かを決定するように構成され得る。コントローラ1220が、自動的にあるいはユーザインターフェース1222からのコマンドに応じて、ステップ1322で氷を払い出しすべきであると判定した場合、コントローラ1220は、ステップ1324で氷の払い出しを開始し得る。ひとたび氷の払い出しが終了すると、コントローラ1220は、ステップ1326で払出動作を終了し得る。コントローラ1220は、ステップ1322で、氷を払い出しないと判定した場合、コントローラ1220はステップ1326において、払出動作を終了し得る。方法1300は、飲料及び氷を払い出すことを含む一方で、コントローラ1220は、飲料及び/又は氷の一方を、他方を払い出すことなく払い出すように構成され得る。一部の実施形態において、氷は、飲料の払い出し前に払い出され得る。
【0131】
図14は、一実施形態による、ディスペンサ用の縦型払出マニホールド1400を示す。縦型払出マニホールド1400は、ベース液(例えば水)を受け入れるための入力ポート1430を含み得る。入力ポート1430は、入力ポート230、510、又は710と同一の又は類似のものであり得る。入力ポート1430は、(例えば、本明細書において論じているように、取り外し可能なカップリングを介して)払出マニホールド1400の縦方向シャフト1410に結合され得る。払出ノズル1450は、飲料を払出マニホールド1400から払い出すために、縦方向シャフト1410に結合され得る。一部の実施形態において、払出ノズル1450は、(例えば、本明細書において論じているように、取り外し可能なカップリングを介して)縦方向シャフト1410の下端に結合され得る。一部の実施形態において、払出マニホールド1400は、氷シュート1470を含み得る。氷シュート1470は、本明細書で論じられる氷シュート840と同一の又は類似のものであり得る。
【0132】
縦方向シャフト1410は、本明細書で論じられる縦方向シャフト210、400、及び600と同一の又は類似のものであり得る。縦方向シャフト1410は、中空内部空間(例えば、
図4の符号432を参照)と、中空内部空間に1種類以上の原材料成分を導入するための複数のオリフィス1420とを含み得る。各オリフィス1420は、縦方向シャフト1410の中空内部空間に直接連通していてもよい。各オリフィス1420は、原材料成分送達用継手1460と結合(例えば、それを受容)するように構成され得る。一部の実施形態において、原材料成分送達用継手1460は、オリフィス1420に取り外し可能に結合され得る。原材料成分送達用継手1460は、本明細書で論じられる原材料成分送達用継手1000及び1100と同一の又は類似のものであり得る。
【0133】
一部の実施形態において、縦方向シャフト1410は、原材料成分送達用継手1460を、オリフィス1420に対して(例えばオリフィス1420内に)保持及び/又は位置決めするように構成された、1つ以上の止め壁1422を含み得る。一部の実施形態において、止め壁1422は、縦方向シャフト1410に、(例えば、ねじなどの機械的締結具を介して)取り外し可能に結合され得る。一部の実施形態において、止め壁1422は、縦方向シャフト1410に、(例えば、溶接によって)解放不可能に結合され得る。一部の実施形態において、停止壁1422は、縦方向シャフト1410と、又は(例えば、モジュール式縦方向シャフト1410を含む実施例では)縦方向シャフト1410の一部分と、一体的に形成し得る。
【0134】
一部の実施形態において、止め壁1422は、オリフィス1420内に原材料成分送達用継手1460を保持及び/又は位置決めするためのスナップフィット締結具等の取り外し可能な締結具を含み得る。このような実施形態において、締結具は、原材料成分送達用継手1460がオリフィス1420内に適切に位置決めされたときに、原材料成分送達用継手1460の一部分(例えば、スロット又は回り止め)に係合し得る。一部の実施形態において、例えば
図14に示すように、原材料成分送達用継手1460は、オリフィス1420内に原材料成分送達用継手1460を保持及び/又は位置決めするための、スナップフィット締結具等の取り外し可能な締結具1462を含み得る。そのような実施形態において、締結具1462は、停止壁1422に形成されたスロット1424と係合し得る。一部の実施形態において、スロット1424は、停止壁1422に形成された貫通孔であり得る。一部の実施形態において、スロット1424は、停止壁1422に形成された溝/凹部であり得る。
【0135】
図1〜14に図示されているディスペンサ、払出マニホールド、及び払出システム、又はその任意の部分若しくは機能の諸態様は、ハードウェア、ソフトウェアモジュール、ファームウェア、命令を格納した有形コンピュータ可読媒体又はそれらの組み合わせを使用して実施され、かつ1つ以上のコンピュータシステム又は他の処理システムにおいて実施され得る。
【0136】
図15は、実施形態又はその部分がコンピュータ読み取り可能なコードとして実装され得る、例示的なコンピュータシステム1500を示している。例えば、コントローラ1220又はリモートコントローラ1224のような、ディスペンサ1210又は払出システム1200の部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、命令を格納した有形コンピュータ可読媒体、又はそれらの組み合わせを使用してコンピュータシステム1500内に実装され、1つ又は複数のコンピュータシステム又は他の処理システムにおいて実施され得る。
【0137】
プログラマブルロジックを使用した場合に、そのようなロジックは、市販の処理プラットフォーム上又は専用デバイス上で実行され得る。当業者であれば、開示された主題の実施形態は、様々なコンピュータシステム構成で実行し得るということを理解し得るであろう。そのようなコンピュータシステムには、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、及び分散機能でリンク又はクラスタ化したコンピュータ、並びに仮想的にどの装置にも埋め込み得るパーベイシヴ又はミニチュアコンピュータが挙げられる。
【0138】
例えば、少なくとも1つのプロセッサ装置及びメモリを用いて、上述の実施形態を実現し得る。プロセッサ装置は、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はそれらの組み合わせであり得る。プロセッサ装置は、1つ以上のプロセッサ「コア」を有し得る。
【0139】
本発明の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム1500において実施され得る。この記述を読めば、どうすれば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを用いて、本発明の1つ以上のものが実施できるかが、当業者には明らかになるであろう。操作はシーケンシャル処理として記述され得るものの、実際には、一部の動作は同時に並行して、かつ/又は分散環境において、単一処理装置又はマルチ処理装置のマシンによるアクセスのためにプログラムコードを局所的又は遠隔的に記憶して実行し得る。また、一部の実施形態において、本開示の主題の精神から逸脱することなく、操作の順序を並び替え得る。
【0140】
プロセッサ装置1504は、特殊な目的用又は汎用のプロセッサ装置であり得る。当業者ならば理解するであろうが、プロセッサ装置1504はまた、単独で動作するマルチコア/マルチプロセッサシステム、又は、クラスタ又はサーバファームで動作するコンピューティングデバイスのクラスタ内の単一のプロセッサであり得る。プロセッサ装置1504は、通信インフラストラクチャ1506、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージ通過スキームに接続される。
【0141】
コンピュータシステム1500はまた、主メモリ1508、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)を含み、また、二次メモリ1510も含み得る。二次メモリ1510は、例えば、ハードディスクドライブ1512、又はリムーバブルストレージドライブ1514を含み得る。取り外し可能な記憶ドライブ1514としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。リムーバブルストレージドライブ1514は、取り外し可能な記憶ユニット1518に対して、既知の方法で読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット1518としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブ等が挙げられ、これらは取り外し可能な記憶ドライブ1514により、読み書きされる。当業者ならば理解するであろうが、取り外し可能な記憶ユニット1518は、コンピュータソフトウェア及び/又はデータが格納されたコンピュータ使用可能記憶媒体を含む。
【0142】
コンピュータシステム1500は(任意追加的に)、グラフィックス、テキスト、及び他のデータを、ディスプレイユニット1530に表示するために、通信インフラストラクチャ1506から(又は図示していないフレームバッファから)転送する表示インターフェース1502(キーボード、マウス等の入力及び出力装置を含み得る)を含む。
【0143】
代替の実施形態において、二次メモリ1510は、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータシステム1500にロードすることを可能にする他の同様の手段を含み得る。このような手段としては、例えば、着脱可能な記憶ユニット1522及びインターフェース1520を含み得る。このような手段の例としては、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲーム装置において見られる)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROM)及び関連するソケット、並びに取り外し可能な記憶ユニット1522からコンピュータシステム1500へソフトウェア及びデータを転送することを可能にする他の取り外し可能記憶ユニット1522及びインターフェース1520が挙げられ得る。
【0144】
コンピュータシステム1500はまた、通信インターフェース1524を含み得る。通信インターフェース1524は、コンピュータシステム1500と外部装置との間でソフトウェア及びデータの転送を可能にする。通信インターフェース1524には、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカード等)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカード等が挙げられ得る。通信インターフェース1524を介して転送されるソフトウェア及びデータは、通信インターフェース1524によって受信可能な電子、電磁、光又は他の信号の形態であり得る。これらの信号は、通信路1526を介して通信インターフェース1524に提供されてもよい。通信路1526は、信号を搬送し、電線又はケーブル、光ファイバー、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク又は他の通信チャンネルを用いて実装され得る。
【0145】
用語「コンピュータプログラム媒体」と「コンピュータ使用可能媒体」は、一般に、取り外し可能な記憶ユニット1518、取り外し可能な記憶ユニット1522、ハードディスクドライブ1512に設置されたハードディスクなどのメディアを指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体は、メモリ半導体(例えば、DRAM等)であり得る、主メモリ1508及び二次メモリ1510などの、メモリを指す場合があり得る。
【0146】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ1508及び/又は二次メモリ1510に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース1524を介して受信され得る。このようなコンピュータプログラムを実行すると、コンピュータシステム1500は、本明細書で論じたような実施形態を実行することを可能にする。特に、これらのコンピュータプログラムが実行されたとき、コンピュータプログラムは、プロセッサ装置1504が、本明細書で論じた実施形態の処理を実行することを可能にする。したがって、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム1500のコントローラを表す。実施形態はソフトウェアを使用して実現されるが、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に格納され、取り外し可能な記憶ドライブ1514、インターフェース1520、及びハードディスクドライブ1512、又は通信インターフェース1524を用いて、コンピュータシステム1500にロードされ得る。
【0147】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に格納されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアが1つ以上のデータ処理装置で実行される場合、データ処理装置を本明細書に記載のように動作させる。本発明の実施形態は、コンピュータ使用可能又は読み取り可能媒体を使用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶装置(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶装置(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD−ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶装置、光記憶装置、MEMS、ナノテクノロジー記憶装置等)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0148】
一部の実施形態は、飲料を払い出すための縦型払出マニホールドを含み得るが、その払出マニホールドは、ベース液を受けるための入力ポートと、入力ポートに結合された縦方向シャフトであって、縦方向シャフトの側壁によって画定される中空内部空間及び、原材料成分を中空内部空間の中に導入するための複数のオリフィスであって、それぞれが縦方向シャフトの側壁に形成され、縦方向シャフトの中空内部空間に連通しているオリフィスを含む縦方向シャフトと、縦方向シャフトに結合され、ベース液と1種類以上の原材料成分との組み合わせを払い出すための払出ノズルとを含み、縦方向シャフトの中空内部空間は、入力ポートからのベース液の流れが縦方向シャフトを通って1種類以上の原材料成分と組み合わされ、払出ノズルに至るための縦方向流路を画定する。
【0149】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは、入力ポートと払出ノズルとの間に取り外し可能に1つに結合された複数のモジュールを含み得るが、各モジュールは、縦方向シャフトの中空内部空間に原材料成分を導入する1つ以上のオリフィスを含み、各オリフィスは、モジュールの側壁に形成され、縦方向シャフトの中空内部空間に連通する。
【0150】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトの各モジュールは、モジュールの上端に配設される第1のカップリングと、モジュールの下端に配設される第2のカップリングとを含み得る。
【0151】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトの最上側モジュールが入力ポートに取り外し可能に結合され、縦方向シャフトの最下側モジュールが払出ノズルに取り外し可能に結合され得る。
【0152】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向流路は、ベース液が、入力ポートと払出ノズルとの間で縦方向流として流れるのを可能にし、縦方向流は、均一な流れを含み得る。
【0153】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、入力ポートは、ディフューザを含み得る。
【0154】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトのオリフィスは、縦方向シャフトの中心縦方向軸線に対して実質的に直交する方向に配向されてもよい。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは、縦方向シャフトのそれぞれ反対側に位置するオリフィスを含み得る。
【0155】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは、一体的に形成された単一のピースであり得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトのモジュールはそれぞれ、一体的に形成された単一のピースであり得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは、射出成形されたピースであり得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトのモジュールは、射出成形されたピースであり得る。
【0156】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフト内のオリフィスは、縦方向シャフトの側壁に、垂直方向に千鳥形状に配列され得る。
【0157】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、入力ポートが縦方向シャフトの上端に結合され、払出ノズルが縦方向シャフトの下端に結合され得る。
【0158】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、垂直マニホールドは、オリフィスと結合された、少なくとも部分的にオリフィス内に配設される原材料成分送達用継手を含み得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、原材料成分送達用継手は、オリフィスを通って、縦方向シャフトの内面まで延在し得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、原材料成分送達用継手は、縦方向シャフトの内面を通過して、縦方向シャフトの中空内部空間の中に延在し得ない。
【0159】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは、第1の外径を有するオリフィスであって、第2の外径を有するオリフィスの鉛直方向上方に配設されたオリフィスを含み得るが、第1の外径は第2の外径よりも小さい。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは、第1の外径を有する複数のオリフィスと、第1の外径より大きい第2の外径を有する複数のオリフィスとを含み得るが、第1の外径を有する複数のオリフィスのすべては、第2の外径を有する複数のオリフィスのすべてよりも上方に配設され得る。
【0160】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦方向シャフトは入力ポートと払出ノズルとの間で計測した長さを有し得るが、縦方向シャフトの長さは、縦方向シャフトの内径よりも大きい。
【0161】
一部の実施形態は、飲料を払い出すためのディスペンサを含み得るが、ディスペンサは、側壁によって画定された中空内部空間と、中空内部空間に原材料成分を導入するために側壁に形成された複数のオリフィスとを有する縦方向シャフトを有する縦型払出マニホールドと、縦方向シャフトの上端に結合された、ベース液を受容するための入力ポートと、縦方向シャフトの下端に結合された、ベース液と1種類以上の原材料成分との組み合わせを払い出すための払出ノズルとを含む。ディスペンサはまた、入力ポートと流体連通するベース液送達チューブと、オリフィス内に少なくとも部分的に配設された原材料成分送達用継手によって、それぞれ対応するオリフィスに結合された複数の原材料成分用チューブとを含み得る。
【0162】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、ディスペンサは氷シュートを含み得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、氷シュートは、貯氷器に結合された供給端と、払出ノズルの少なくとも一部分を取り囲む払出端とを有するチャネルを含み得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、アイスシュートの払出端は、払出ノズルの少なくとも一部分を取り囲む漏斗状通路を含み得る。
【0163】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、原材料成分送達用継手は、縦方向シャフト内のオリフィス内に、取り外し可能に配設され得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、1つ以上の原材料成分送達用継手は、原材料成分送達用継手を通る原材料成分の流れを制御するためのバルブを含み得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、原材料成分送達用継手のバルブは、傘バルブであり得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、1つ以上の原材料成分送達用継手は、原材料成分送達用継手を通る原材料成分の流れを制御するためのラビリンス流路を含み得る。
【0164】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、ディスペンサは、ベース液と1種類以上の原材料成分との縦方向シャフトの中への送達を制御するように構成されたコントローラを含み得る。
【0165】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、ディスペンサは、払出ノズルの少なくとも一部分を取り囲む払出端を有するチャネルを有する氷シュートを含み得るが、コントローラは、氷シュートから氷を、かつ縦方向シャフトから1種類以上の原材料成分が混合されたベース液を払い出すように構成され得る。
【0166】
一部の実施形態は、飲料を払い出すためのディスペンサを含み得るが、そのディスペンサは、ベース液を受け入れるための入力ポートと、ベース液と1種類以上の原材料成分とを混合するために入力ポートと結合された混合室と、ベース液と1種類以上の原材料成分との組み合わせを払い出すために混合室に結合された払出ノズルとを含む払出マニホールドを含む。ディスペンサはまた、貯氷器及び氷シュートを含み得るが、氷シュートは、貯氷器に結合された供給端と、払出ノズルの少なくとも一部分を取り囲む払出端とを有するチャネルを含む。
【0167】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、ディスペンサは、払出ノズルの少なくとも一部分を囲む漏斗状通路を含む払出端を有する氷シュートを含み得る。
【0168】
一部の実施形態は、飲料を払い出すためのモジュール式払出マニホールドを含み得るが、そのモジュール式払出マニホールドは:第1マニホールドモジュールであって、第1マニホールドモジュールの側壁により画定された中空内部空間、原材料成分を中空内部空間に導入するために第1マニホールドモジュールの側壁に形成された複数のオリフィス、第1マニホールドモジュールの上端に配設された第1カップリング、及び第1マニホールドモジュールの下端に配設された第2カップリングを含む第1マニホールドモジュールと;第2マニホールドモジュールであって、第2マニホールドモジュールの側壁により画定された中空内部空間、原材料成分を中空内部空間に導入するために第2マニホールドモジュールの側壁に形成された複数のオリフィス、第2マニホールドモジュールの上端に配設された第3カップリング、及び第2マニホールドモジュールの下端に配設された第4カップリングを含む第2マニホールドモジュールと;第1マニホールドモジュールの第1カップリングに結合され、ベース液を受けるように構成されている入力ポートと;第2マニホールドモジュールの第4カップリングに結合され、飲料を払い出すように構成されている払出ノズルとを備え、第1マニホールドモジュールの第2カップリングは、第2マニホールドモジュールの第3カップリングに結合され、第1マニホールドモジュールの中空内部空間及び第2マニホールドモジュールの中空内部空間が、ベース液の流れが、入力ポートから、縦方向シャフトを通って、払出ノズルに至る縦方向流路を画定する。
【0169】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、第1マニホールドモジュールの第2カップリングは、第2マニホールドモジュールの第3カップリングに、取り外し可能に結合され得る。
【0170】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、入力ポートは第1マニホールドモジュールの第1カップリングに取り外し可能に結合され得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、払出ノズルは、第2マニホールドモジュールの第4カップリングに取り外し可能に結合され得る。
【0171】
一部の実施形態は、縦型払出マニホールドシステムを含むが、その縦型払出マニホールドシステムは、ベース液を受け取るように構成された入力ポートと、入力ポートに取り外し可能に結合された縦方向シャフトであって、縦方向シャフトの側壁によって画定された中空内部空間と、中空内部空間に原材料成分を導入するために縦方向シャフトの側壁に形成された複数のオリフィスとを含む縦方向シャフトと、ベース液と1種類以上の原材料成分との組み合わせを払い出すように構成された払出ノズルとを含む。
【0172】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦型払出マニホールドシステムは、縦方向シャフトのオリフィスに取り外し可能に結合するように構成された複数の原材料成分送達用継手を含み得る。
【0173】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦型払出マニホールドシステムは、氷シュートを含み得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、氷シュートは、開放された第1端と開放された第2端部とを有するチャネルを含み得るが、開放された第2端部は、払出ノズルの少なくとも一部を受容するように構成された漏斗形状を有し得る。
【0174】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦型払出マニホールドシステムは、取り外し可能に一体に結合されるように構成された複数のモジュールを含み得るが、各モジュールは、縦方向シャフトの中空内部空間に原材料成分を導入するためにモジュールの側壁に形成された、1つ以上のオリフィスを含む。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、縦型払出マニホールドシステムの複数のモジュールは、取り外し可能に一体に結合され得る。
【0175】
一部の実施形態は、混合飲料を払い出す方法を含むが、その方法は:縦方向シャフトであって、その側壁によって画定された中空内部空間と、各々が縦方向シャフトの側壁に形成されて縦方向シャフトの中空内部空間に連通する、原材料成分を中空内部空間に導入するための複数のオリフィスとを有する縦方向シャフトを含む払出マニホールドの、中空内部空間を通してベース液を流すこと;ベース液を縦方向シャフトを通して流しながら、1種類以上の原材料成分を、縦方向シャフトの側壁に形成されオリフィスを介して縦方向シャフトに送達すること;及び、ベース液と1種類以上の原材料成分とを縦方向シャフトを通して流動させながら、ベース液と1種類以上の原材料成分とを含む混合飲料を払出位置で払い出すことを含み、払出マニホールドの中空内部空間を通るベース液の流れは、均一な流れを含む。
【0176】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、混合飲料を払い出す方法は、混合飲料の払出場所で氷を送達することを含み得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、混合飲料と氷とは、同時に払い出され得る。
【0177】
本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、混合飲料を払い出す方法は、1種類以上の原材料成分を縦方向シャフトに送達してから所定時間、縦方向シャフトを介してベース液のすすぎ量を流すことを含み、所定時間は100ミリ秒以下であり得る。本明細書で論じられている様々な実施形態の任意のものにおいて、所定時間は、50ミリ秒未満であり得る。
【0178】
「発明の開示」及び「要約」の節ではなく、「発明を実施するための形態」のセクションは、請求項を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の開示」及び「要約」のセクションは、本発明者によって考えられる、本発明の1つ以上だがすべてではない例示的な実施形態を示し得るが、本発明及び添付の「特許請求の範囲」をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0179】
本発明は、特定の機能の実施及びそれらの関係を例示する機能的構成要素を使って、上記で説明してきた。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びそれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0180】
特定の実施形態に関する前述の説明により、本発明の一般的な性質が完全に明らかになり、不特定者が、当該技術分野の知識を適用することによって、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書に提示された教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、本明細書の用語法又は表現法が教示及び指針に照らして当業者によって解釈されるように、説明の目的のためであって限定のためではないことを理解されたい。
【0181】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、「特許請求の範囲」及びそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。