(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6585936
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】玄関ドア
(51)【国際特許分類】
E06B 3/76 20060101AFI20190919BHJP
E06B 3/70 20060101ALI20190919BHJP
E06B 3/00 20060101ALI20190919BHJP
【FI】
E06B3/76
E06B3/70 Z
E06B3/00 C
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-122514(P2015-122514)
(22)【出願日】2015年6月18日
(65)【公開番号】特開2017-8505(P2017-8505A)
(43)【公開日】2017年1月12日
【審査請求日】2018年6月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000131511
【氏名又は名称】株式会社シブタニ
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(72)【発明者】
【氏名】中塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】奥野 啓
【審査官】
家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−063832(JP,A)
【文献】
実開昭53−095546(JP,U)
【文献】
実公昭48−034016(JP,Y1)
【文献】
登録実用新案第3162947(JP,U)
【文献】
特開2002−220977(JP,A)
【文献】
実開平07−004762(JP,U)
【文献】
特開2007−085029(JP,A)
【文献】
実開昭62−42682(JP,U)
【文献】
実公昭51−34617(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/68−3/88
E06B 3/00
E06B 7/16−7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア本体の室内側の面の周辺部に取付けられた第1枠体と、この第1枠体で囲まれた中央領域を覆うとともに、前記第1枠体に固定された室内側化粧パネルと、この室内側化粧パネルと前記ドア本体の室内側の面との間に配設され、かつ前記室内側化粧パネルに取付けられた遮音・断熱部材と、前記室内側化粧パネルの周辺部に配設されるとともに、前記第1枠体と協働して前記室内側化粧パネルの外周外側に開口する溝部を形成する第2枠体と、前記溝部内に装着され、かつ前記溝部とドア取付枠体間の隙間を遮蔽するシール部材とを備え、
前記室内側化粧パネルは、錠前を取り付けるための錠前用切欠きを有し、
前記室内側化粧パネルに、前記錠前用切欠きを設けることによって生じる前記ドア本体と前記室内側化粧パネル間の隙間を閉塞する錠前部補強部材を取り付けたことを特徴とする玄関ドア。
【請求項2】
第1枠体を、長さ方向に対する垂直断面が取付片と共締め片とがL字状に結合された第1枠材をもって構成するとともに、第2枠体を、長さ方向に対する垂直断面が共締め片と枠面形成片とが横向きT字状に結合された第2枠材をもって構成し、かつ室内側化粧パネルを四角形状の化粧パネルの四周縁に共締め片を立設した箱状として構成し、さらに前記第1枠材を前記取付片をもって取付ねじによりドア本体の室内側の面に取付けるとともに、前記第1枠材と前記第2枠材と前記室内側化粧パネルの3者の前記共締め片を固定ねじをもって共締めすることにより、これらの共締め片と、前記第1枠材の前記取付片と、前記第2枠材の前記枠面形成片とにより、前記室内側化粧パネルの外周外側に開口する溝部が形成されるようにした請求項1記載の玄関ドア。
【請求項3】
室内側化粧パネルに取付けられた遮音・断熱部材を、ドア本体の室内側の面から離間して配設した請求項1または2に記載の玄関ドア。
【請求項4】
室外側化粧パネルを、ドア本体の室外側の面に、取付ねじをもって前記室外側化粧パネルの周辺部を前記ドア本体の室外側の面に固定することにより取付けるとともに、前記室外側化粧パネルの周辺部に配設した室外側枠体により、前記取付ねじを被覆した請求項1〜3のいずれかに記載の玄関ドア。
【請求項5】
シール部材を、ドア取付枠体と溝部間の隙間を遮蔽するシール部と、前記溝部内に嵌入する嵌入部と、前記隙間の大きさに応じてシール部材の厚さを調節する調節部とより構成し、前記調節部を複数の調節小板を重ねた形態として構成し、前記隙間の大きさに応じて、前記調節小板の任意数を除去することにより、シール部材の厚さを調節可能なものとした請求項1〜4のいずれかに記載の玄関ドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄関ドアに関し、古い玄関ドアを取り替えることなく、低コストで遮音性、断熱性、気密性を向上させた玄関ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、玄関ドアの代表的な改修方法としては、その1として、玄関ドアを、別途製作した遮音性等に優れた玄関ドアと交換する方法、その2として、ドア取付枠の内周に気密性を向上させるための枠カバーを取付ける方法、その3として、古い玄関ドアに遮音性・断熱性を有する部材を取付ける方法などが挙げられる。
【0003】
これらのうち、その1の方法は、高コストである。また、その2の方法は、枠カバーを取付けるために、玄関ドアを開けたときの開放寸法が小さくなり、改修前には搬出入できた家具等が、改修後には搬出入できない場合が生ずる。また、その3の方法としては、たとえば特許文献1に開示される方法が挙げられるが、ここに開示される技術は、具体的構成において、
図4に示されるように、使用する部材の中で、コスト比率の高いベースパネル2bを、カバー部材35とともに使用するものであり、コストの観点から必ずしも満足できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−203071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記の現状に鑑み、古い玄関ドアを取り替えることなく、これを低コストで改修して、遮音性、断熱性、気密性を向上させるとともに、玄関ドアを開けたときの開放寸法も小さくなることがなく、さらに好ましい態様では、見栄えが良好な玄関ドアを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、前記課題は、次のような手段によって解決される。
(1)ドア本体の室内側の面の周辺部に取付けられた第1枠体と、この第1枠体で囲まれた中央領域を覆うとともに、前記第1枠体に固定された室内側化粧パネルと、この室内側化粧パネルと前記ドア本体の室内側の面との間に配設され、かつ前記室内側化粧パネルに取付けられた遮音・断熱部材と、前記室内側化粧パネルの周辺部に配設されるとともに、前記第1枠体と協働して前記室内側化粧パネルの外周外側に開口する溝部を形成する第2枠体と、前記溝部内に装着され、かつ前記溝部とドア取付枠体間の隙間を遮蔽するシール部材とを備え、
前記室内側化粧パネルは、錠前を取り付けるための錠前用切欠きを有し、前記室内側化粧パネルに、前記錠前用切欠きを設けることによって生じる前記ドア本体と前記室内側化粧パネル間の隙間を閉塞する錠前部補強部材を取り付けたことを特徴とする玄関ドアとする。
このような構成とすることにより、古い玄関ドアを取り替えることなく、ドア本体として利用して、低コストで改修し、遮音性、断熱性、気密性を向上させるとともに、玄関ドアを開けたときの開放寸法も小さくなることがない玄関ドアを提供することができる。
【0007】
(2)前記(1)項において、第1枠体を、長さ方向に対する垂直断面が取付片と共締め片とがL字状に結合された形状の第1枠材をもって構成するとともに、第2枠体を、長さ方向に対する垂直断面が、枠面形成片と共締め片とが横向きT字状に結合された形状の第2枠材をもって構成し、かつ室内側化粧パネルを四辺形状の化粧パネルの四周縁に共締め片を立設した箱状として構成し、さらに前記第1枠材を前記取付片をもって取付ねじによりドア本体の室内側の面に取付けるとともに、前記第1枠材と前記第2枠材と前記室内側化粧パネルの3者の前記共締め片を重ね合わせて、固定ねじをもって共締めすることにより、これらの共締め片と、前記第1枠材の前記取付片と、前記第2枠材の前記枠面形成片とにより、前記室内側化粧パネルの外周外側に開口する溝部が形成されるようにする。
このような構成とすることにより、特許文献1の
図4、段落0025に記載されるような薄板鋼板で形成され、使用する部材の中で、コスト比率の高いベースパネル26を使用する必要がないため、低コストで改修し、遮音性、断熱性、気密性を向上させることができる。
【0008】
(3)前記(1)項または(2)項において、室内側化粧パネルに取付けられた遮音・断熱部材を、ドア本体の室内側の面から離間して配設する。
このような構成とすることにより、ドア本体の室内側の面と、室内側化粧パネルに取付けられた遮音・断熱部材との間の離間した空間領域において断熱が図れるとともに、室外からの騒音のうち、遮音・断熱部材に吸収されない騒音が、ドア本体の室内側の面と、遮音・断熱部材との間で反射し合い減衰する。
【0009】
(4)前記(1)項〜(3)項のいずれかにおいて、室外側化粧パネルを、ドア本体の室外側の面に、取付ねじをもって前記室外側化粧パネルの周辺部を前記ドア本体の室外側の面に固定することにより取付けるとともに、前記室外側化粧パネルの周辺部に配設した室外側枠体により、前記取付ねじを被覆する。
このような構成とすることにより、ドア本体の室外側の面に室外側化粧パネルを取付けるとともに、室外側枠体を配設することにより、改修後の玄関ドアの室外側の見栄えが良好となり、より好ましい玄関ドアが得られる。
【0010】
(5)前記(1)項〜(4)項のいずれかにおいて、シール部材を、ドア取付枠体と溝部間の隙間を遮蔽するシール部と、前記溝部内に嵌入する嵌入部と、前記隙間の大きさに応じてシール部材の厚さを調節する調節部とより構成し、前記調節部を複数の調節小板を重ねた形態として構成し、前記隙間の大きさに応じて、前記調節小板の任意数を除去することにより、シール部材の厚さを調節可能なものとする。
このような構成とすることにより、ドア取付枠体と溝部間の隙間が、改修後の玄関ドアの上下左右の周縁間において、大きさが異なる場合にも、調節小板の除去数を選択することにより良好に対応できるとともに、所望とする室内外間の気密度に応じて対応することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、古い玄関ドアを取り替えることなく、これを低コストで改修して、遮音性、断熱性、気密性を向上させるとともに、玄関ドアを開けたときの開放寸法も小さくなることがなく、さらに好ましい態様では、見栄えが良好な玄関ドアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態の玄関ドアを、室外側から見た全体正面図である。
【
図2】
図1に示す玄関ドアを、室内側から見た全体正面図である。
【
図3】
図1におけるIII〜III線縦断面を概略的に示す縦断面図である。
【
図5】
図3における破線四辺形V内の部分拡大図である。
【
図6】遮音・断熱部材や補強部材等が取付けられた室内側化粧パネルの背面図である。
【
図8】ポスト口補強板の背面図と側面図である。なお、遮音・断熱部材を破線で示す。
【
図13】
図2におけるXIII〜XIII線横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を、実施形態を示す図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の玄関ドア1を室外側から見た全体正面図、
図2は、
図1に示す玄関ドア1を、室内側から見た全体正面図である。
図3は、
図1におけるIII〜III線縦断を概略的に示す縦断面図、
図4は、
図1におけるIV〜IV線横断面図、
図5は、
図3における破線四辺形V内の部分拡大図である。
【0014】
本発明は、
図3〜
図5に示すように、古い玄関ドアをドア本体2として利用して改修し、低コストで遮音性、断熱性、気密性を向上させた玄関ドア1であり、ドア本体2が取付けられていたドア取付枠体3もそのまま利用する。
なお、
図3〜
図5において、ドア本体2とドア取付枠体3は、2点鎖線で示す。
【0015】
図5に示すように、ドア本体2の室内側の面2aの周辺部に第1枠体4を取付ける。第1枠体4は、長さ方向に対する垂直断面が取付片4aと共締め片4bとがL字状に結合された形状の第1枠材4cを、ドア本体2の室内側の面2aの上下左右の周辺部に配設して、取付片4aをもって取付ねじ5により、ドア本体2の室内側の面2aに取付けることにより構成される。なお、第1枠体4は、たとえばドア本体2の室内側の面2aの上下左右の周辺部に配設する各々の第1枠材4cの両端を45度にカットし、隣接する第1枠材4c同士を当接させて、溶着や接着剤などで固着し、予め枠状としたものを、ドア本体2の室内側の面2aに取付ねじ5により取付けてもよい。
【0016】
この第1枠体4には、遮音・断熱部材6を予め取付けた室内側化粧パネル7と、第2枠体8とが固定される。
【0017】
図3〜
図5に示すように、室内側化粧パネル7は、ドア本体2の室内側の面2aよりもやや小さい四辺形状の化粧パネル7aと、この化粧パネル7aの四周縁に共締め片7bを立設した箱状として構成される。
この室内側化粧パネル7には、第1枠体4に固定して、ドア本体2の室内側の面2aに取付ける前に、予め遮音・断熱部材6を始めとして、各種の補強部材やドアチェック裏板などが取付けられるが、これらの詳細については後記する。
【0018】
第2枠体8は、長さ方向に対する垂直断面が、枠面形成片8aと共締め片8bとが横向きT字状に結合された形状の第2枠材8cをもって構成される。
【0019】
これらの室内側化粧パネル7と第2枠体8を、ドア本体2の室内側の面2aに取付けられた第1枠体4に固定するには次のようにする。すなわち、
図5に示すように、室内側化粧パネル7を、第1枠体4で囲まれた中央領域を覆うように配設するとともに、第1枠体4を構成する第1枠材4cと、第2枠体8を構成する第2枠材8cと、室内側化粧パネル7の三者の共締め片4b、8b、7bを重ね合わせて固定ねじ9をもって共締めすることにより、これらの共締め片4b、8b、7bと、第1枠材4cの取付片4aと、第2枠材8cの枠面形成片8aとにより、室内側化粧パネル7の外周外側に溝部10が形成されるように第2枠体8と室内側化粧パネル7とを配設して、第1枠体4の取付片4aに固定する。
【0020】
このようにすることにより、遮音・断熱部材6は室内側化粧パネル7とドア本体2の室内側の面2aとの間に配設されるとともに、第2枠体8は、第1枠体4と協動して室内側化粧パネル7の外周外側に開口する溝部10を形成することとなる。
【0021】
室内側化粧パネル7に取付けられた遮音・断熱部材6は、ドア本体2の室内側の面2aから離間して配設することが好ましい。このようにすることにより、ドア本体2の室内側の面2aと、遮音・断熱部材6との間の離間した空間領域において断熱が図れるとともに、室外からの騒音のうち、遮音・断熱部材6に吸収されない騒音が、ドア本体2の室内側の面2aと、遮音・断熱部材6との間で反射し合い減衰する。
【0022】
室内側化粧パネル7の外周外側に開口する溝部10内には、この溝部10とドア取付枠体3間の隙間を遮蔽するシール部材11が装着される。
このシール部材11は、ドア取付枠体3と溝部10間の隙間を遮蔽するシール部11aと、溝部10内に嵌入する嵌入部11bと、前記隙間の大きさに応じてシール部材11の厚さを調節する調節部11cとより構成される。この調節部11cは、複数の調節小板を重ねた形態として構成され、前記隙間の大きさに応じて、前記調節小板の任意数を除去することにより、シール部材11の厚さが調節可能となっている。
このようにシール部材11の厚さを調節可能とすることにより、ドア取付枠体3と溝部10間の隙間が、改修後の玄関ドア1の上下左右の周縁間において、大きさが異なる場合にも、調節小板の除去数を選択することにより良好に対応できるとともに、所望とする室内外間の気密度に応じて対応することができる。
【0023】
また、改修後の玄関ドア1の室外側の見栄えを良好とするために、室外側化粧パネル12を、ドア本体2の室外側の面2bに、取付ねじ13をもって前記室外側化粧パネル12の周辺部を前記ドア本体2の室外側の面2bに固定することにより取付けるとともに、前記室外側化粧パネル12の周辺部に配設した室外側枠体14により、前記取付ねじ13を被覆する。
【0024】
また、前記したように、室内側化粧パネル7には、第1枠体4に固定して、ドア本体2の室内側の面2aに取付ける前に、予め遮音・断熱部材6を始めとして、各種の補強部材やドアチェック裏板などが取付けられるが、次に、これらの詳細については説明する。
【0025】
図6は、遮音・断熱部材6や補強部材等が取付けられた室内側化粧パネル7の背面図である。斜線を付した部分が遮音・断熱部材6である。なお、
図3は、
図1におけるIII〜III線縦断面を概略的に示す縦断面図であり、
図6に示すように、室内側化粧パネル7の裏面には、遮音・断熱部材6を取付けていない部分も存在するが、これらを正確に示すものではない。
図6に示すように、室内側化粧パネル7の後面には、一部を除いて、遮音・断熱部材6が、両面テープなどを用いて取付けられる。遮音・断熱部材6としては、遮音・断熱機能を有するものであれば特に限定されないが、代表的なものとして、スチレンフォーム等が好ましく用いられる。
【0026】
また、一般的に玄関ドア1には、ドアアイ15が設けられる。このドアアイ15が位置する部分には、ドアアイ補強板16が取付けられる。
【0027】
図7は、ドアアイ補強板16の背面図と側面図である。ドアアイ補強板16は、左右方向に長い四辺形状の板体16aの上下縁に後方に延びるリブ16bが設けられた側面視が後向きコ字状をなし、左右中央に四辺形状の切欠き16cが設けられている。このドアアイ補強板16は、たとえば板体16aの前面における上下に、両面テープ17を貼着し、切欠き16cの中央にドアアイ15が位置するようにして室内側化粧パネル7の後面に取付けられる。
【0028】
また、玄関ドア1の室内側の面には、
図2に示すように、郵便受箱18が取付けられる。この郵便受箱18を取付ける部分には、郵便受口補強板19が取付けられる。
【0029】
図8は、郵便受口補強板19の背面図と側面図である。郵便受口補強板19は、ドアアイ補強板16と同様に、左右方向に長い四辺形状の板体19aの上下縁に後方に延びるリブ19bが設けられた側面視が後向きコ字状をなし、左右中央に四辺形状の切欠き19cが設けられている。この切欠き19cの左右両側には、遮音・断熱部材6が取付けられる。
この郵便受口補強板19も、前面における上下に、たとえば両面テープ20を貼着し、切欠19cの中央に郵便受口21が位置するようにして、室内側化粧パネル7の後面に取付けられる。
【0030】
図6に示す室内側化粧パネル7の後面における郵便受口補強板19が取付けられた部分の下方には、若干のスペース22が設けられているが、これは郵便受口補強板19の上下方向の取付位置を、郵便受口21に合せて微調整するためのスペースである。
【0031】
室内側化粧パネル7の上縁部における戸元側には、ドアチェック23を取付けるためのドアチェック裏板24が取付けられている。
図9は、ドアチェック裏板24の背面図と側面図である。同様に、両面テープ25等で取付けられる。
【0032】
室内側化粧パネル7の後面におけるドアアイ補強板16の下方の戸先側には、ドアガード裏板26が取付けられている。
図10は、ドアガード裏板26の背面図と側面図である。同様に、両面テープ27等で取付けられる。
【0033】
室内側化粧パネル7の後面の戸先側の上下中央位置には、錠前28を取付けるための錠前用切欠き29が設けられ、この錠前用切欠き29の周縁を補強するための錠前部補強部材30が取付けられている。
図11は、錠前部補強部材30の背面図と側面図である。同様に、両面テープ31等で取付けられる。
【0034】
また、室内側化粧パネル7の前面における、前記錠前部補強部材30が設けられた位置に対応する部分には、
図2に示すように錠前カバー32が取付けられている。
図12は、錠前カバー32の正面図と側面図である。同様に、両面テープ33等で室内側化粧パネル7の前面における錠前用切欠き29の周縁に取付けられる。
【0035】
図13は、
図2におけるXIII〜XIII線横断面図である。本図が示すように、改修前の玄関ドアであるドア本体2に取付けられていた錠前28は、取付位置を変更することなく、そのまま改修後の玄関ドア1の錠前28として使用することができる。また、室内側化粧パネル7に錠前用切欠き29を設けることによって生じた、ドア本体2と室内側化粧パネル7間の隙間は、錠前部補強部材30によって閉塞されている。
【符号の説明】
【0036】
1 玄関ドア
2 ドア本体
2a 室内側の面
2b 室外側の面
3 ドア取付枠体
4 第1枠体
4a 取付片
4b 共締め片
4c 第1枠材
5 取付ねじ
6 遮音・断熱部材
7 室内側化粧パネル
7a 化粧パネル
7b 共締め片
8 第2枠体
8a 枠面形成片
8b 共締め片
8c 第2枠材
9 固定ねじ
10 溝部
11 シール部材
11a シール部
11b 嵌入部
11c 調節部
12 室外側化粧パネル
13 取付ねじ
14 室外側枠体
15 ドアアイ
16 ドアアイ補強板
16a 板体
16b リブ
16c 切欠き
17 両面テープ
18 郵便受箱
19 郵便受口補強板
19a 板体
19b リブ
19c 切欠き
20 両面テープ
21 郵便受口
22 スペース
23 ドアチェック
24 ドアチェック裏板
25 両面テープ
26 ドアガード裏板
27 両面テープ
28 錠前
29 錠前用切欠き
30 錠前部補強部材
31 両面テープ
32 錠前カバー
33 両面テープ