(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで、種々の実施形態を詳細に参照するに、それらの実施形態の実施例が添付図に示されている。主張される実施形態は、様々な実施形態に関連して説明されている一方、それらの様々な実施形態は、実施形態の範囲を限定するようには意図されていない。これに対して、主張される実施形態は、請求項の範囲内に含まれてもよい代替のもの、変形および等価なものを網羅するよう意図されている。さらに、様々な実施形態についての以下の詳細説明では、主張される実施形態を十分に理解できるよう、複数の特定の詳細が記載されている。しかしながら、主張される実施形態はそれらの特定の詳細を用いることなく実行してもよいことは、当業者にとって明らかであろう。他の実施例では、公知の方法、手順、構成要素および回路については、主張される実施形態の態様を不必要に曖昧にしないよう詳細には説明していない。
【0016】
以下の詳細説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットにおける動作の手順、論理ブロック、処理および他の象徴的動作表現の観点から提示される。これらの記述および表現は、データ処理技術における当業者に彼等の活動における実態を最も効果的に伝える、当業者が用いる手段である。本出願では、手順、論理ブロック、処理などは、所望の結果に繋がる自己矛盾のない一連の動作、ステップまたは命令であると考えられる。それらの動作およびステップは、物理量の物理的操作を利用する動作およびステップである。通常は、必ずしも必要ではないが、それらの量は、コンピュータシステムまたは演算装置で記憶、送信、結合、比較および他の操作を行うことが可能である電気または磁気信号の形を取る。主に、一般的な使用目的で、これらの信号をトランザクション、ビット、値、要素、記号、文字、サンプル、画素などと呼ぶことがときには便宜的であると証明されている。
【0017】
しかしながら、これらのおよび類似する用語は適切な物理量に関係付けられ、これらの物理量に付与される便宜的なラベルに過ぎないことに留意する必要がある。以下の説明から明らかなように、特に記載がない限り、本明細書を通して、「受信する」、「変換する」、「伝送する」、「記憶する」、「判定する」、「送信する」、「問い合わせる」、「提供する」、「アクセスする」、「対応付ける」、「構成する」、「開始する」、「カスタマイズする」、「マッピングする」、「変更する」などの用語を用いる説明は、コンピュータシステム、または類似する電子コンピューティング装置もしくはプロセッサの動作および処理に言及していると理解される。コンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティング装置は、コンピュータシステムメモリ、レジスタまたは他のそのような情報記憶装置、送信装置または表示装置内の物理(電子)量として表されるデータを操作および変換する。
【0018】
本システムおよび方法は、様々なアーキテクチャおよび構成で実施され得ることが理解される。たとえば、本システムおよび方法は、分散コンピューティング環境、クラウドコンピューティング環境、クライアントサーバ環境などの一部として実施され得る。本明細書で説明される実施形態は、1つまたは複数のコンピュータ、コンピューティング装置または他の装置により実行される、プログラムモジュールなどのある形態のコンピュータ可読記憶媒体上に常駐しているコンピュータ実行可能命令との一般的関連で説明されてもよい。例示として、および非限定的に、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含んでもよい。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データタイプを実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能性は、様々な実施形態において望ましいように組み合わされ、または分散されてもよい。
【0019】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報の記憶のための任意の方法または技術で実施される揮発性、不揮発性および取り外し可能、取り外し不可媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)または他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、もしくは、所望の情報を記憶するのに使用でき、その情報を取り出すようアクセスできる任意の他の媒体を含み得るが、それらに限定されない。
【0020】
通信媒体は、コンピュータ実行可能命令、データ構造、プログラムモジュール、もしくは、搬送波などの変調データ信号内または他のトランスポート機構内の他のデータを具体化し、任意の情報伝達媒体を含み得る。用語「変調データ信号」は、信号における情報を符号化するよう設定または変更された特徴のうちの1つまたは複数を有する信号を意味する。例示としておよび非限定的に、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接配線接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、他の無線媒体などの無線媒体とを含み得る。上記の任意の組み合わせもコンピュータ可読記憶媒体の範囲内に含まれ得る。
【0021】
ネットワークへの装置の接続に先立ち、ネットワーク装置構成の作成を可能にする解決方法に対する要求が現れている。さらに、ネットワーク装置がネットワークに追加されるときに、ネットワーク装置がそれ自体を構成することを可能にするよう要求が現れている。
【0022】
一解決方法は、予め作成された構成ファイルを生成し、それをネットワーク装置に手作業でロードするようになっていた。このことは、典型的には、入力およびネットワークエンジニアの存在が必要であり、かなりのコストおよび時間を要する。
【0023】
別の解決方法は、MACアドレスおよび一意の証明書などの、装置に属する一意の識別子に構成を関連付けることにより、装置をプロビジョニングすることに依存する。この方法は、新しい装置に存在する一意の識別子であって、ネットワークエンジニアが予め認識している一意の識別子を必要とする。これらの制約は、克服することが容易ではなく、さらに、各装置を設置する上でのフレキシビリティを制限して、各特定の装置がネットワークの正確な位置に結合されることを必要とする。さらに、この解決方法により、各特定の装置は、ネットワークの機能停止およびセキュリティ上の問題をもたらし得る、正確な位置にその装置が結合されているかどうかに拘らず、ネットワークに結合されているときには、関連する構成を受け入れるであろう。
【0024】
実施形態は、構成が作成されるときにはネットワークに存在しない新しいネットワーク装置のための構成の作成、生成などを可能にするように構成される。この構成に関連する情報は、新しいネットワーク装置が結合されるネットワーク装置に送信されてもよい。パワーアップ時に、新しいネットワーク装置は、次に、たとえば、この構成に関連する情報を予め受信したネットワーク装置から、この構成に関連する情報を受信してもよい。ネットワークへの新しいネットワーク装置の追加時の自動構成のために、実施形態が構成される。いくつかの実施形態では、自動構成は、ネットワークにおける新しい装置の位置に基づく。たとえば、構成情報、ならびに受信されかつ新しいネットワーク装置を構成するように用いられる関連する構成は、新しいネットワーク装置が結合される装置に対する新しいネットワーク装置の位置に基づいてもよい。実施形態では、ネットワークに複数の装置を追加するに先立ち、ネットワークに追加されるこれらの複数の装置の構成の作成をサポートする。たとえば、これらの複数の装置は、一つずつまたはある組み合わせでネットワークに追加されて、自動的に構成され得る。
【0025】
実施形態は、新しい装置が結合されるネットワークにおける物理位置または論理位置の暗黙的または明示的シグナリングを介して、まだネットワークの一部になっていない新しい装置の一意の識別を備えるよう構成される。暗黙的シグナリングは、1つまたは複数の物理的に取り付けられた隣接する装置からのメッセージの受信により実現されてもよい。明示的シグナリングは、ネットワーク内の何れかの装置からのメッセージの受信により実現されてもよく、このメッセージは、このメッセージを受信する新しい装置を一意に識別するための適切なトポロジ情報、たとえば、ネットワーク内のある定義されたアンカーポイントに対するホップ数またはトポロジカルなグラフを含む。
【0026】
実施形態は、簡略化されたネットワークのアップグレードをさらに可能にしてもよい。たとえば、ネットワークエンジニアは、新しいネットワーク装置のための構成を作成してもよく、新しいネットワーク装置の物理セットアップは、非ネットワークエンジニアにより行われてもよい。物理セットアップが終了した後、新しいネットワーク装置は、ネットワークエンジニアが作成した構成に基づいてそれ自体を自動的に構成し得る。
【0027】
別の実施例として、支店におけるアップグレードは簡略化されてもよい。ネットワークエンジニアは、通常、ネットワークのアップグレード、拡張などのためにネットワーク装置をセットアップするように、各支社に出張する必要がある。しかしながら、実施形態は、構成の作成、支社に対する新しいネットワーク装置の配送、およびネットワークエンジニア以外の誰か(たとえば、あまり熟達していないひと)によるネットワークへの新しいネットワーク装置の結合を可能にする。新しいネットワーク装置は、次に、それ自体を自動的に構成し、それにより、ある場所へのネットワークエンジニアの出張に関連するコストおよび時間を節約して、ネットワーク機器の設置の実行することができるであろう。
【0028】
図1は、いくつかの実施形態による例示としてのオペレーティング環境を示す。例示としてのオペレーティング環境100は、ネットワーク110、112と、ネットワーク装置130〜150と、コンピューティング装置142〜144および152〜154とを含む。ネットワーク110はコンピューティング装置102および104を含む。コンピューティング装置142〜144はネットワーク装置140を介してネットワーク装置130に結合される。コンピューティング装置152〜154は、ネットワーク装置150を介してネットワーク装置130に結合される。コンピューティング装置102〜104は、ネットワーク110を介してネットワーク装置130に結合される。任意の数のコンピューティング装置(たとえば、コンピューティング装置102〜104、142〜144、152〜154など)、ネットワーク装置(たとえば、ネットワーク装置130〜150)などは、例示としてのオペレーティング環境100の一部であってもよいことが理解される。例示としてのオペレーティング環境100は、図示されているものに比べて、より多いまたはより少ないコンピューティング装置およびより多いまたはより少ないネットワーキング装置を含んでもよい。
【0029】
オペレーティング環境100の種々のコンポーネントについてのさらなる記述に進む前に、コンピューティング装置102〜104、130〜150、142〜144および150〜152は例示であり、実施形態の範囲を限定するようには意図されていないことが理解される。たとえば、オペレーティング環境100は、ワークステーション、モデム、プリンタ、ブリッジ、ハブ、ボイスオーバーインターネットプロトコル(IP)電話、IPビデオカメラ、コンピュータホストなどの他の装置を含んでもよい。
【0030】
コンピューティング装置102〜104、142〜144および150〜152は、コンピュータ、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、タブレット、携帯装置、スマートフォン、プリンタ、ファックス装置などを含む種々のコンピューティング装置の何れかであってもよいが、それらに限定されない。
【0031】
ネットワーク装置130〜150は、ハブ、スイッチ、ゲートウェイ、ルータ、無線ルータ、無線アクセスポイント、カメラ、サーモスタット、煙検出器などであってもよい。ネットワーク装置130〜150は、ネットワークアドレス変換(NAT)、動的ホスト制御プロトコル(DHCP)などを含む種々のネットワーキング機能を実行するよう動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク装置130〜150は、隣接するネットワーク装置に関連する情報を記憶してもよい。たとえば、ネットワーク装置130は、ネットワーク装置140および150の隣の装置である。別の実施例として、ネットワーク装置130は、すぐ隣の装置の位置を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク装置130はルータであってもよく、ネットワーク装置140および150はスイッチであってもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、コンピューティング装置102は、構成を記憶するために構成されてもよい。この構成は、構成ファイル、ソフトウェアリリース(たとえば、実行可能インストールファイル、実行可能ファームウェアなど)、ソフトウェアリリース情報、ライセンス情報などを含んでもよい。コンピューティング装置102は、記憶装置、ネットワーク装置、クラウド記憶装置などであってもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置102の記憶装置は、構成を記憶するために構成される、ユニバーサルサービスバス(USB)メモリスティック、フラッシュカードなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置102はLinux(登録商標)ベースの装置であってもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、コンピューティング装置102は、追加されるネットワーク装置(たとえば、
図3における新しいネットワーク装置360)とは異なるネットワーク上にあってもよい。しかしながら、コンピューティング装置102は、追加されるネットワーク装置(図示せず)と同じネットワーク上にあってもよい。たとえば、コンピューティング装置102は、ネットワーク112および110が同じネットワーク(図示せず)の一部である実施形態において追加される新しいネットワーク装置と同じネットワーク上にあってもよい。
【0034】
図2は、いくつかの実施形態による構成のセットアップ中の例示としての通信を示す。略
図200は、ネットワーク110、112、ネットワーク装置130〜150、ならびにコンピューティング装置142〜144および152〜154を含む。
図2の例示としての通信は、ネットワークに追加される第1のネットワーク装置のための構成を作成し、第1のネットワーク装置の構成に関連する情報を送信する第2のネットワーク装置を構成してもよい。第1のネットワーク装置は、まだネットワークの一部になっていないネットワーク装置、および/または、将来、ネットワークに追加されるであろうネットワーク装置であってもよい。
図1の要素の参照番号と同様の要素の参照番号を有する
図2の要素は、実質的に同様に動作することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、コンピューティング装置104は、現在、ネットワーク112の一部でないネットワーク装置のための構成を生成するよう用いられる。現在、ネットワーク112の一部でないネットワーク装置は、まだ追加されていない、または、将来、ある時点で追加されるであろう装置であってもよい。
【0036】
コンピューティング装置104は、コンピューティング装置102に構成メッセージ210を送信する。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置102は、装置構成の記憶のために構成される。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置102は、バックアップのための記憶位置に構成メッセージ210のコンテンツを記憶する。構成メッセージ210の構成データは、コンピューティング装置102の記憶装置のディレクトリに記憶されてもよい。たとえば、構成情報は、コンピューティング装置102のバックアップディレクトリでネットワークに追加される、ネットワーク装置(たとえば、新しいネットワーク装置360)に関連する新たに作成されたディレクトリに記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置104は、コンピューティング装置102により記憶された構成を編集、変更、更新などするよう構成されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、構成メッセージ210は、構成ファイル、ソフトウェアリリースファイル、ライセンスファイルなどを含む。構成ファイル、ソフトウェアリリースファイルおよびライセンスファイルは各々、1つまたは複数のファイルを含んでもよく、ならびに/もしくは、圧縮ファイルであってもよい。いくつかの実施形態では、ソフトウェアリリースおよび/またはライセンスファイルは任意であってもよい。いくつかの実施形態では、構成ファイルは、ネットワークパラメータ(たとえば、IPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、有効な特徴など)を含むテキストファイルである。構成ファイルは、コマンドおよびスクリプトをさらに含んでもよい。構成メッセージ210のコンテンツは、ネットワーク112に追加されるネットワーク装置によるアクセスのためのコンピューティング装置102に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、新しい装置に関連する構成ディレクトリにコピーされる追加ファイルはまた、新しいネットワーク装置により受信されてもよい。追加ファイルは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)アプリケーションファイル、または標準構成ファイルに追加して用いられてもよいスクリプトファイルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ノード構成エントリまたはノードエントリが、コンピューティング装置102に追加されるネットワーク装置のための特定のノード名とともに生成される。次に、ノードエントリに、構成メッセージ210を介して構成データが取り込まれてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、構成メッセージ210は、装置の特定のモデルのために作成された「スタブ」または「ファウンデーション(foundation)」構成を含んでもよい。たとえば、スタブ構成は、ルータまたはルータの特定のモデルに適用してもよい一方、異なるスタブ構成はスイッチに適用されてもよい。スタブ構成は、特定のセキュリティ特徴、または特定のハードウェア装置の他の態様(たとえば、PoE対応装置のPoE設定)に関連してもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、構成メッセージ210は、別の構成のクローン化に基づく構成を含んでもよい。クローン化構成は、別の装置からコピーされた構成ファイル、ソフトウェアリリースファイルおよびライセンスファイルを含んでもよい。たとえば、現在用いているルータの構成は、ネットワークに追加される新しいルータとともに用いるためにクローン化および修正されてもよい。別の実施例として、新しい支社が加えられるとき、既存の支社からの既存の構成はクローン化およびカスタマイズされてもよい。このカスタマイズは、新しい支社のネットワークによるIPアドレスおよびVLANの更新を含んでもよい。クローン化は、ユーザが正確な構成ファイル、正確なソフトウェアリリースおよび/または正確なライセンスを特定する必要がないために、処理を簡略化する。いくつかの実施形態では、クローン化処理は、新しい構成のためのクローン化装置のホスト名および/または1つまたは複数の一意の識別子(たとえば、MACアドレス)を修正、変更などするよう構成されて、ネットワーク内でのこれらの識別子が競合する可能性を回避する。
【0040】
構成メッセージ210の構成データは、構成メッセージ210の構成コマンド、スクリプトなどのシミュレーションを介してさらに作成および有効化されていてもよい。シミュレーションは、ネットワーク装置モデルまたは特定のネットワーク装置の選択を可能にし、特定のネットワーク装置のCLIのシミュレーションを可能にしてもよい。シミュレーションは、プロビジョニングされる装置のタイプに関連するコマンドおよび現在の構成状態を捉えるコマンドが実行されることを可能にしてもよい。シミュレーションは、装置がいまだにネットワークの一部でない場合でも、ユーザがライブ装置を構成する経験をすることを可能にしてもよい。シミュレーションで実行されるコマンド、スクリプトなどは、構成ファイルに出力されてもよい。いくつかの実施形態では、インタラクティブなシミュレーション構成は、平文構成ファイルと連携して用いられ得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、シミュレーションは、構成のための装置タイプの選択が検証または試験されることを可能にする。たとえば、シミュレーションは、不正なまたは不適切なコマンドが入力されたときに、コマンド入力およびメッセージの表示を可能にしてもよい。シミュレーションは、構成(たとえば、クローン化、手作業での作成、テンプレートからの作成など)が適切であり、エラーがないことを確認するようにさらに用いられてもよい。
【0042】
コンピューティング装置104は、ネットワーク装置130に通知メッセージ220を送信する。ネットワーク装置130は、新しいネットワーク装置が結合される位置に対するネットワーク装置130の近さに基づいて、隣接する装置と呼ばれてもよい。たとえば、新しいネットワーク装置は、ネットワーク装置130に結合されるであろう。いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置は、ネットワーク装置130に直接、結合されるであろう。
【0043】
通知メッセージ220は、ホスト名および構成の位置を含んでもよい。通知メッセージ220は、新しい装置または将来の装置が結合されるであろうネットワーク装置130のポート、コネクタなどをさらに含んでもよい。たとえば、通知メッセージ220は、ネットワーク112に追加される新しい装置のホスト名、コンピューティング装置102に記憶された構成の位置情報、および新しい装置がネットワーク130のポートスリーに結合されるであろうことの識別子をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のポートが、新しいネットワーク装置の結合を「見込んで」構成されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のポートは、特定の装置モデルの結合を見込んで構成されてもよい。通知メッセージ220は、特定のポートに現れると見込まれる特定の装置モデルについての一意の識別子を含んでもよい。特定の装置モデルが1つまたは複数のポートに結合されない場合、ネットワーク装置130は、1つまたは複数のポートにおいてネットワーク装置130に結合された装置に構成情報を送信しなくてもよく、構成処理は中止されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、通知メッセージ220は、特定のポートに現れると見込まれる特定の装置のための一意の識別子を含んでもよい。たとえば、メディアアクセス制御(MAC)アドレスである。新しいネットワーク装置が一意の識別子を有しない場合、構成またはプロビジョニング処理は中止されてもよい。このことは、MACアドレスが新しいネットワーク装置の購入時として認識されるときに、用いられてもよい。
【0046】
たとえば、本社は、1つのみがPower over Ethernet(登録商標) (PoE)のために構成される3つのスイッチの出荷を見込んでもよい。MACアドレスまたは特定の装置モデルがネットワークに結合されるポートに基づいて現在の位置に位置付けられていない場合には、PoEスイッチ構成処理は失敗するために、MACアドレスまたは特定の装置モデルは、PoEスイッチがネットワークにおける正確な位置に位置付けられることを確保するよう用いられてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、通知メッセージ220は、特定の動作状態にあると見込まれる新しいネットワーク装置における物理ポートのエニュメレーションを含んでもよい。エニュメレーションは、どのポートが、リンクアップ、リンクダウンにあるか、ならびに/もしくは、どちらの状態にあり得るポートであるか、または、たとえば、リンク速度、二重設定、物理ポート記述(たとえば、イーサネット(登録商標)、銅イーサネット(登録商標)、ファイバ、ファイバ Small Form-factor Pluggable(SFP)、特定のSFPの型番など)などの新しいネットワーク装置のポートの他の特徴を表し得るか、を含んでもよい。新しいネットワーク装置におけるポートの動作状態がエニュメレーションにおける動作状態に適合しない場合、構成またはプロビジョニング処理は、ポートが予定した状態になるまでのある時間の間、中止または遅延されてもよい。いくつかの実施形態では、通知メッセージ220は、新しいネットワーク装置の特定の物理ポートにおいて学習された情報を含んでもよい。たとえば、隣接装置情報はLink Layer Discovery Protocol Data Unit(LLDPDU)type-length-value(TLV)の形で記憶されてもよい。新しいネットワーク装置が、そのポートにおいて見込まれる隣接装置情報を学習しなかった場合、構成またはプロビジョニング処理は、見込まれる隣接装置情報が学習されるまでの時間の間、中止または遅延されてもよい。これらの対策は、新しいネットワーク装置がネットワークエンジニアにより見込まれるように結合されなかった場合に、ネットワークに対するダメージに対する保証に役立ってもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、新しい装置のホスト名および構成位置情報は、リモートコマンド、コマンドラインインタフェース(CLI)などを介してネットワーク装置130において構成されてもよい。新しい装置のホスト名および構成位置情報は、複数のネットワーク装置(たとえば、統合CLIを介して)において構成されてもよい。いくつかの実施形態では、新しい装置のホスト名および構成位置情報は、統合CLIを介して複数のネットワーク装置において同時に構成されてもよい。したがって、種々のコマンドは、通知メッセージ220を複数の隣接ネットワーク装置に一度に適用するよう用いられてもよい。いくつかの実施形態では、通知メッセージ220からの同じメッセージが、単一コマンドを介して複数の装置において構成される。
【0049】
図3は、いくつかの実施形態によるネットワークに新たに追加された装置の構成中の例示としての通信を示す。略
図300は、ネットワーク110、112、ネットワーク装置130〜150、コンピューティング装置142〜144および152〜154、ならびに新しいネットワーク装置360を含む。
図3の例示としての通信は、ネットワークに追加されるときに、新しいネットワーク360によりそれ自体を構成するように(たとえば、自動的に)実行されてもよい。
図1の要素の参照番号と同様の要素の参照番号を有する
図3の要素は、実質的に同様に動作してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360は、製造業者、再販売業者などから来たばかりの新しい、顧客にとって新しい、または別のところからこのネットワークに再配置されたネットワーク装置であってもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク装置360は故障したネットワーク装置(図示せず)を置き換えてもよい。新しいネットワーク装置360は、以前に構成されていなくてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、ネットワーク装置360をネットワーク装置130に結合させて、電源投入し、スタートアップし、起動させるなど行うときに、ネットワーク装置360は、スタートアップメッセージ310をネットワーク装置130に送信してもよい。スタートアップメッセージ310は、新しいネットワーク装置360が構成されない識別子を含んでもよい。いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360は、特別なモードで、または特定のプロトコルおよび信号により、1つまたは複数の隣接装置(たとえば。ネットワーク装置130)を起動してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、ネットワーク装置130は、構成情報メッセージ312によってスタートアップメッセージ310に対して応答する。構成情報メッセージ312は、新しいネットワーク装置360のホスト名および構成情報の位置を含んでもよい。たとえば、構成情報メッセージ312は、それ自体を構成する新しいネットワーク装置360のホスト名と、コンピューティング装置102に記憶される新しいネットワーク装置360の構成のための位置情報とを含んでもよい。別の実施例として、この位置情報は、コンピューティング装置102の仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN)情報およびIPアドレスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク装置130は、スタートアップメッセージ310を受信せずに、新しいネットワーク装置360の結合検出時および/または電源投入時に構成メッセージ312を送信する。たとえば、ネットワーク装置130は、ネットワーク装置130と新しいネットワーク装置360との間の物理ケーブル接続の一部として受信される電気信号に基づいて構成メッセージ312を送信してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、構成情報メッセージ312は、ネットワーク装置130の特定のポートへの新しいネットワーク装置360の結合に基づいて送信される。いくつかの実施形態では、構成情報メッセージ312は、プライベートVLANにおいて送信される。いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360は、新しいネットワーク装置360を特定のモード(たとえば、安全状態)に入れる構成情報メッセージ312の一部として特定のパケットを受信してもよい。いくつかの実施形態では、スタートアップメッセージ310および構成情報メッセージ312は、外部アクターによる攻撃への抵抗を示す安全VLANにおいて送信されるハローブリッジプロトコルデータユニット(BPDU)パケットを含んでもよい。いくつかの実施形態では、メッセージ312は、新しいネットワーク装置360が結合されるポートに最後に結合された装置のホスト名とともに「ハロー」メッセージを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、構成情報メッセージ312は、新しいネットワーク装置360が特定の装置モデルに合致しない、または特定の一意の識別子(たとえば、MACアドレス)を有していないときは、送信しない。いくつかの実施形態では、次に、新しいネットワーク装置360は、構成情報メッセージ312を受信しない期間の後に、タイムアウトにしてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360は、複数の近くのまたは隣接するネットワーク装置から受信される任意の不適合情報を解決するよう構成される。
【0056】
新しいネットワーク装置360は、ネットワーク装置130から受信されたホスト名に基づいてそのホスト名を構成してもよい。新しいネットワーク装置360は、ネットワーク装置130に構成要求メッセージ320を送信してもよい。構成要求メッセージ320は、構成情報メッセージ312の構成位置情報に基づく構成のための要求を含んでもよい。
【0057】
ネットワーク装置130は、次に、コンピューティング装置102へのメッセージ322として構成要求メッセージ320を送信してもよい。いくつかの実施形態では、メッセージ312における「ハロー」メッセージの受信に基づいて、新しいネットワーク装置360は構成要求メッセージ320を送信してもよい。
【0058】
コンピューティング装置102は、ネットワーク装置130に構成メッセージ324を送信することによりメッセージ322に応答してもよい。構成メッセージ324は、上述のように構成ファイル、ソフトウェアリリースファイルおよび/またはライセンスファイルを含んでもよい構成を含んでもよい。
【0059】
ネットワーク装置130は、次に新しいネットワーク装置360に構成メッセージ326として構成メッセージ324を送信してもよい。新しいネットワーク装置360は、構成メッセージ326内の構成に基づいてそれ自体を(自動的に)構成してもよい。いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360は、構成前、中または後に、それ自体を再起動してもよい。たとえば、ネットワーク装置360は、構成メッセージ326からソフトウェアリリースおよびライセンス情報をインストールしてもよく、再起動し、構成ファイルを実行、適用、インストールなどしてもよい。別の実施例として、構成ファイルは、ネットワーク設定、電源設定、実行のコマンドなどを含んでもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、構成処置は、コンピューティング装置102から新しいネットワーク装置360のファイルシステム(たとえば、フラッシュファイルシステム)にプロビジョニングされたノードディレクトリのコンテンツをコピーする。いくつかの実施形態では、構成処理の終わりに、新しいネットワーク装置360は再起動し、新しいネットワーク装置が受信した構成ファイルのように、ネットワーク内の通常動作を起動および開始する。いくつかの実施形態では、構成またはプロビジョニング処理における追加のステップは、ライセンス証明を実行するまたは行うことを含む。したがって、実施形態は、出荷ボックスからの新しいネットワーク装置、ネットワークへの結合、および新しいネットワーク装置の自動構成の除去を可能にしてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360は、構成の異なる段階に基づいて異なるインジケータ照明パターン(たとえば、1つまたは複数の発光ダイオード(LED)光、表示画面など)を表示してもよい。新しいネットワーク装置360のインジケータライトは、リンク、アクティビティ、他の状態のインジケータなどを含んでもよい。たとえば、第1のパターンのインジケータライトは、新しいネットワーク装置360がそれ自体を構成またはプロビジョニングしているときに用いられる。他の実施例として、インジケータライトは、1秒当たり2つの割合でかつ数字順に、1つずつオンにしてもよく、また、インジケータライトのすべてがオンのとき、それらのインジケータライトはオフに切り替えられる。次に、インジケータライトは、逆の数字順に1秒当たり2つの割合で、1つずつオンにしてもよく、また、インジケータライトのすべてがオンにされると、それらのインジケータライトはオフに切り替えられる。上述の照明処理は、新しいネットワーク装置360が構成処理を実行している間に、繰り返されてもよい。構成またはプロビジョニングが終了した後、インジケータ照明は通常動作に戻ってもよい。いくつかの実施形態では、構成またはプロビジョニングは再起動時に終了し、インジケータ照明は通常動作に戻る。
【0062】
いくつかの実施形態では、新しいネットワーク装置360の構成が失敗したときには、第2のパターンのインジケータライトが用いられてもよい。たとえば、第2のパターンのインジケータライトは、1.5秒間オンおよび1.5秒間オフを交互に繰り返すインジケータライトを含んでもよい。新しいネットワーク装置360の構成は、新しいネットワーク装置360がホスト名、構成位置情報を受信せず、構成情報を含む記憶装置と通信できず、および/または記憶装置から構成を取り出せないときに、失敗することがある。いくつかの実施形態では、コマンドは、インジケータライトのパターンをオフにするように用いられ、インジケータライトの通常機能を再開してもよい。
【0063】
次に、追加装置(たとえば、ネットワーク装置、コンピューティング装置など)は、構成後に、新しいネットワーク装置360に結合されてもよい。たとえば、追加コンピューティング装置は新しいネットワーク装置360に結合され得る。別の実施例として、新しいネットワーク装置360は、追加コンピューティング装置がネットワーク112に結合され得るよう追加されるスイッチであってもよい。
【0064】
図4は、いくつかの実施形態により新しいネットワーク装置のための構成をセットアップする処理の例示としてのフロー図を示す。いくつかの実施形態では、
図4は、新しいネットワーク装置と通信する隣接装置のための構成を記憶し、隣接装置を構成する処理400を示す。たとえば、処理400は、ネットワークに追加される新しい装置による構成情報を現在動作しているネットワーク装置に送信するよう用いられてもよい。
図1の要素の参照番号と同様の要素の参照番号を有する
図4の要素は、実質的に同様に動作してもよい。
【0065】
ブロック402では、ネットワークに新たに追加される装置に関連する構成が、上述のように生成される。いくつかの実施形態では、この装置は、故障した装置の置き換えではない。いくつかの実施形態では、この装置に関連する構成は、クローニング処理により生成、手作業で作成などされてもよい。いくつかの実施形態では、この装置に関連する構成は、構成を記憶する前に、シミュレーションを介して有効にされてもよい。いくつかの実施形態では、この装置に関連する構成はソフトウェアリリースを含む。いくつかの実施形態では、この装置に関連する構成はライセンスをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、この装置に関連する構成は、ネットワークに結合される別の装置に関連しない。
【0066】
ブロック404では、ネットワークに新たに追加される装置に関連する構成が、上述のように送信される。この構成は、構成を記憶するために構成される記憶装置を有するコンピューティング装置(たとえば、コンピューティング装置102)にコンピューティング装置(たとえば、コンピューティング装置104、サーバ、ネットワーク装置など)から送信されてもよい。
【0067】
ブロック406では、ネットワークに新たに追加される装置に関連する構成の位置が、上述のように受信される。いくつかの実施形態では、この構成の位置は、記憶装置を含む装置へのネットワークに新たに追加される装置に関連する構成の成功裡の送信時に、決定される。いくつかの実施形態では、この構成の位置は、構成を記憶している装置(たとえば、コンピューティング装置102)から受信される。
【0068】
ブロック408では、ネットワークに新たに追加される装置に関連する識別子が、上述のように受信される。いくつかの実施形態では、この識別子は、この識別子を生成した(たとえば、この識別子を自動的に生成した)プログラム、モジュールなどから受信されてもよい。いくつかの実施形態では、この識別子は、ユーザによりカスタマイズ、選択などされてもよい。いくつかの実施形態では、この識別子は、新たに追加される装置のホスト名を含む。いくつかの実施形態では、装置に関連する識別子は、この装置、MACアドレス、ポートエニュメレーションなどに関連付けられたモデル識別子をさらに含んでもよい。
【0069】
ブロック410では、装置がネットワークに結合される結合位置が受信される。いくつかの実施形態では、この結合位置は、ネットワーク装置(たとえば、ネットワーク装置130)における有効なポートを決定したプログラム、モジュールなどから受信されてもよい。いくつかの実施形態では、この結合位置は、ユーザによりカスタマイズ、選択などされてもよい。いくつかの実施形態では、コマンドが、新しいネットワーク装置が見込まれるか、または特定のポートに結合されるべき既存のネットワーク装置に送信される。このコマンドは、新たに結合される装置のホスト名を示す特定のポートに結合される次の装置にメッセージを送信するように既存の装置にプログラムされてもよい。いくつかの実施形態では、この結合位置は、ネットワークトポロジ内の新しいネットワーク装置の位置によって新しいネットワーク装置を一意に識別するよう用いられてもよい。いくつかの実施形態では、この結合位置は、ネットワークに新たに追加されるネットワーク装置が結合されるネットワーク内の位置に関連するインジケータを含む。
【0070】
ブロック412では、識別子、結合位置、および構成の位置を含む通信が、本明細書で説明しているように送信される。いくつかの実施形態では、この通信は、構成を生成するよう用いられたコンピューティング装置(たとえば、コンピューティング装置104)から送信される。識別子、結合位置、および構成の位置を含む通信は、ネットワークに新たに追加される装置に隣接する装置に送信されてもよい。
【0071】
実施形態は、新しいネットワーク装置に構成情報を送信する複数の既存のまたは隣接する装置の構成をサポートする。いくつかの実施形態では、構成情報は、1つまたは複数のネットワーク装置に同時に(たとえば、統合CLIコマンドを介して)送信される。
【0072】
図5は、いくつかの実施形態による新しいネットワーク装置の構成処理の例示としてのフロー図である。いくつかの実施形態では、
図5は、構成情報に基づいて、構成情報を受信し、構成処理を実行する処理500を示す。たとえば、新たに追加されるネットワーク装置はスタートアップし、ホスト名、および構成が記憶される位置を含む識別子を受信してもよい。新たに追加される装置は、次に、構成の要求および受信時に、それ自体を構成してもよい。
【0073】
ブロック502では、電子システムに関連する識別子が、本明細書で説明しているように受信される。いくつかの実施形態では、この識別子は、隣接ネットワーク装置から新しいネットワーク装置(たとえば、ネットワーク装置360)で受信されてもよい。いくつかの実施形態では、この電子システムは未構成であり、この電子システムは、第1の時間の間、ネットワークに結合される。いくつかの実施形態では、この電子システムは、ネットワーク装置である。いくつかの実施形態では、この電子システムは、故障した電子システムを置き換えない。いくつかの実施形態では、この電子システムに関連付けられた識別子の受信は、ネットワーク内の電子システムの位置に基づく。たとえば、この電子システムが不正確なまたは予定と異なる位置のネットワークに結合される場合、この電子システムに関連付けられた識別子は受信されなくてよく、構成またはプロビジョニング処理は中止してもよい。
【0074】
ブロック504では、電子システムに関連する構成の位置が、本明細書で説明しているように受信される。いくつかの実施形態では、この構成の位置は、隣接ネットワーク装置から、新しいネットワーク装置(たとえば、ネットワーク装置360)で受信されてもよい。いくつかの実施形態では、電子システムに関連する構成は、ネットワークへの電子システムの結合に先立って作成された。いくつかの実施形態では、構成の識別子および/または位置は、ネットワークトポロジ内のネットワーク装置の位置によって電子システムを一意に識別してもよい。
【0075】
ブロック506では、電子システムに関連する構成の位置に基づいて構成の要求が、上述のように送信される。いくつかの実施形態では、この構成の要求は、この構成を有する記憶装置に通信される隣接ネットワーク装置に送信される。この要求は、構成を有する記憶装置を含む装置(たとえば、装置102)に送信されてもよい。
【0076】
ブロック508では、電子システムに関連する構成は、本明細書で説明しているように受信される。いくつかの実施形態では、この構成は、記憶装置から、新しいネットワーク装置(たとえば、ネットワーク装置360)で受信される。いくつかの実施形態では、電子システムは、電子システムにこの構成を送信してもよい記憶装置に直接、結合されてもよい。
【0077】
ブロック510では、電子システムは、本明細書で説明しているように、電子システムに関連する構成に基づいて構成される。いくつかの実施形態では、電子システムは、構成に基づいてそれ自体を自動的に構成してもよい。
【0078】
ブロック512では、照明要素は、本明細書で説明しているように、構成中に第1のパターンに従ってシグナリングされる。
【0079】
ブロック514では、構成の失敗が生じたかどうかが判定される。構成の失敗が生じた場合、ブロック516が実行されてもよい。構成の失敗が生じていない場合、ブロック510が実行されてもよい。いくつかの実施形態では、ブロック510は、電子システムがブロック510でそれ自体を構成するよう試みることを停止する前に、所定の回数、実行されてもよい。
【0080】
ブロック516では、照明要素は、構成の失敗に応じて第2のパターンに従ってシグナリングされる。
【0081】
いくつかの実施形態では、ネットワーク装置が除去されて、置き換えが異なる構成を有するときに、プロビジョニング処理(たとえば、処理400および500)が用いられてもよい。たとえば、除去された装置の構成バックアップがクローン化され、構成が編集され、新しいネットワーク装置が追加されてもよい。
【0082】
ここで、
図6を参照するに、いくつかの実施形態による例示としてのコンピュータシステムのブロック図が示されている。
図6に関しては、例示としてのシステムモジュールは、
図1〜5に示された実施形態などの上記の実施形態を実行するためのものである。いくつかの実施形態では、このシステムは、コンピューティングシステム環境600などの汎用コンピューティングシステム環境を含む。コンピュータシステム環境600は、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、タブレット、携帯装置およびスマートフォンを含んでもよいが、それらに限定されない。その最も基本的な構成において、コンピューティングシステム環境600は、少なくとも1つの処理ユニット602およびコンピュータ可読記憶媒体604を典型的には含む。コンピューティングシステム環境の正確な構成およびタイプに応じて、コンピュータ可読記憶媒体604は、揮発性(RAMなど)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)またはそれら2つのある組み合わせであってもよい。実行されるときのコンピュータ可読記憶媒体604の一部は、内部またはプライベートネットワークがネットワークプロトコルにより特定されたプライベートまたは内部ネットワークアドレス範囲の外部のネットワークアドレスを用いることを可能にする名前解決およびマッピング機能を、実行してもよい。
【0083】
種々の実施形態に追加して、コンピューティングシステム環境600はまた、他の特徴/機能を有してもよい。たとえば、コンピューティングシステム環境600はまた、磁気または光ディスクまたはテープを含む追加の記憶装置(取り外し可能および/または固定)を含んでもよいが、それらに限定されない。そのような追加の記憶媒体は、取り外し可能記憶媒体608および固定記憶媒体610により示されている。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報の記憶のための任意の方法または技術で実施される揮発性および不揮発性、取り外し可能および固定媒体を含む。コンピュータ可読媒体604、取り外し可能記憶装置608および固定記憶装置610は、すべてコンピュータ記憶媒体の実施例である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、拡張可能メモリ(たとえば、USBスティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、SDカード)、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)または他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、もしくは、所望の情報を記憶するのに使用でき、コンピューティングシステム環境600によりアクセスされ得る任意の他の媒体を含むが、それらに限定されない。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体は、コンピューティングシステム環境600の一部であってもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム環境600はまた、他の装置と通信することを可能にする通信接続612を含んでもよい。通信接続612は、通信媒体の実施例である。通信媒体は、典型的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、もしくは、搬送波などの変調データ信号内または他のトランスポート機構内の他のデータを具体化し、任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号における情報を符号化するよう設定または変更された特徴のうちの1つまたは複数を有する信号を意味する。例示としておよび非限定的に通信媒体は、有線ネットワークまたは直接配線接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、他の無線媒体などの無線媒体とを含む。本明細書で用いられる用語、コンピュータ可読媒体は、記憶媒体および通信媒体の両方を含む。
【0085】
通信接続612は、コンピューティングシステム環境600がファイバチャネル、小さいコンピュータシステムインタフェース(SCSI)、ブルートゥース、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi、Infrared Data Association(IrDA)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、シリアルおよびユニバーサルシリアルバス(USB)を含むが、それに限定されない様々なネットワークのタイプおいて通信することを可能にしてもよい。通信接続612が接続する種々のネットワークのタイプは、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)、リアルタイムトランスポート制御プロトコル(RTCP)、ファイル転送プロトコル(FTP)およびハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)を含む複数のネットワークプロトコルを実行してもよいが、それらに限定されないことが理解される。
【0086】
さらなる実施形態では、コンピューティングシステム環境600はまた、キーボード、マウス、端子または端子エミュレータ(telnet、SSH、HTTP、SSLなどを介して直接接続されるまたはリモートアクセス可能である)、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置、リモコンなどの入力装置614を有してもよい。ディスプレイ、端子または端子エミュレータ(telnet、SSH、HTTP、SSLなどを介して直接接続されるまたはリモートアクセス可能である)、スピーカ、LEDなどの出力装置616がまた、含まれてもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体604はプロビジョニングモジュール620を含む。プロビジョニングモジュール620は、ネットワークに新たに追加され、装置の構成(たとえば、自動的)のために構成されるようにする装置の構成を作成または生成するよう構成される。プロビジョニングモジュール620は、構成モジュール622、記憶モジュール630、通信モジュール632、装置構成モジュール640、照明制御モジュール642および装置通信モジュール650を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、モジュールが、ゲートウェイ、ルータ、名前解決装置、ドメイン名サーバ、プロキシ装置などを含む1つまたは複数の装置に亘って配分されてもよい。いくつかの実施形態では、モジュールのうちの1つまたは複数が、単一の装置により実行するなどしてもよい。
【0089】
構成モジュール622は、ネットワークに新たに追加される装置に関連する構成の作成のために構成される。いくつかの実施形態では、構成モジュール622は、クローン化オペレーションに基づいてネットワークに新たに追加される装置に関連する構成を作成するよう構成される。いくつかの実施形態では、装置は、装置に関連する構成に基づいて装置を自動的に構成するよう構成される。
【0090】
いくつかの実施形態では、構成モジュール622は、シミュレーションモジュール624およびクローン化モジュール626を含んでもよい。シミュレーションモジュール624は、装置に関連する構成に基づいて構成オペレーションをシミュレートするよう構成されてもよい。いくつかの実施形態では、構成モジュール622は、構成(たとえば、シミュレーションモジュール624を介して)におけるエラーを確認または決定するよう構成されてもよい。クローン化モジュール626は、上記のように、既存の構成または既存の装置の構成をクローン化するよう構成される。いくつかの実施形態では、クローン化モジュール626は、構成をクローン化および自動的に修正(たとえば、出力構成における一意の属性または値を変更)してもよい。
【0091】
記憶モジュール630は、装置に関連する構成を記憶するよう構成される。いくつかの実施形態では、記憶モジュール630は、上記のように、ローカルにまたはリモート装置において構成を記憶するよう構成される。いくつかの実施形態では、記憶モジュール630は、装置に関連する構成のために記憶位置を決定するよう構成される。
【0092】
通信モジュール632は、ネットワークに新たに追加される装置に関連付けられた識別子およびネットワークに新たに追加される装置に関連する構成の位置を、第2の装置に送信するよう構成される。
【0093】
装置構成モジュール640は、装置に関連する構成に基づいて装置を構成するよう構成される。装置構成モジュール640は装置を自動的に構成してもよい。
【0094】
照明制御モジュール642は、構成中の第1パターンおよび構成の失敗に応じた第2パターンによって1つまたは複数の照明要素(たとえば、LED、表示画面など)をシグナリングするよう構成される。
【0095】
装置通信モジュール650は、上記のように、装置に関連する識別子および装置に関連する構成の位置の受信を含む他の装置との通信のために構成される。装置通信モジュール650は、記憶装置(たとえば、記憶モジュール630)から構成を要求および受信するようさらに構成される。
【0096】
ここで、
図7を参照するに、いくつかの実施形態による別の例示としてのコンピュータシステムのブロック図が示されている。
図7は、本開示を実施するのに適切なコンピュータシステム700のブロック図を示す。コンピュータシステム700は、中央処理装置714、システムメモリ716(典型的にはRAMであり、ROM、フラッシュRAMなども含んでもよい)、入力/出力コントローラ718、音響出力インタフェース722を介するスピーカシステム720などの外部の音響装置、ディスプレイアダプタ726を介しての表示画面724などの外部装置、シリアルポート728および730、キーボード732(キーボードコントローラ733にインタフェースされた)、記憶インタフェース734、フロッピー(登録商標)ディスク738を受け入れるように動作するフロッピー(登録商標)ディスク装置736、ファイバチャネルネットワーク760に接続されるように動作するホストバスアダプタ(HBA)インタフェースカード735A、スモールコンピュータシステムインタフェース(SCSI)バス737に接続されるように動作するホストバスアダプタ(HBA)インタフェースカード735B、および光ディスク742を受け入れるように動作する光ディスクドライブ740などのコンピュータシステム700の主なサブシステムを接続するバス712を含む。マウス727(または、シリアルポート728を介してバス712に結合された他のポイントアンドクリックデバイス)、モデム746(シリアルポート730を介してバス712に結合された)およびネットワークインタフェース748(バス712に直接結合された)も含まれる。
【0097】
ネットワークインタフェース748は、1つまたは複数のイーサネット(登録商標)ポート、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)インタフェースなどを含むが、それらに限定されないことが理解される。システムメモリ716は、ネットワークに新たに追加される装置の構成を作成または生成するよう構成され、装置の構成(たとえば、自動的)のために構成されるプロビジョニングモジュール750を含む。いくつかの実施形態により、プロビジョニングモジュール750は、様々なタスクを実行する他のモジュール(たとえば、
図6のモジュール)を含んでもよい。プロビジョニングマッピングモジュール750は、システムにおけるどこかに位置付けられてもよく、システムメモリ716に限定されない。したがって、システムメモリ716内に常駐させることは、例示に過ぎず、実施形態の範囲を限定することを意図していない。たとえば、プロビジョニングモジュール750の一部は中央処理装置714および/またはネットワークインタフェース748内に位置付けられてもよいが、それに限定されない。
【0098】
バス712は、上述のように、中央処理装置714と、読み出し専用メモリ(ROM)またはフラッシュメモリ(何れも図示せず)、ランダムアクセスメモリ(RAM)(図示せず)を含んでもよいシステムメモリ716との間のデータ通信を可能にする。RAMは、一般に、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムがロードされるメインメモリである。ROMおよびフラッシュメモリは、コードの中で、周辺構成要素との相互作用などの基本的なハードウェアオペレーションを制御するベーシックインプットアウトプットシステム(BIOS)を含み得る。コンピュータシステム700とともに常駐するアプリケーションは、一般に、ハードディスクドライブ(たとえば、固定ディスク744)、光ディスク(たとえば、光ドライブ740)、フロッピー(登録商標)ディスクユニット736または他の記憶媒体などのコンピュータ可読媒体に記憶され、それらを介してアクセスされる。さらに、アプリケーションは、ネットワークモデム746またはネットワークインタフェース748を介してアクセスされるときに、アプリケーションおよびデータ通信技術により変調される電気信号の形であり得る。
【0099】
記憶装置インタフェース734は、コンピュータシステム700の他の記憶装置インタフェースと同様に、固定ディスクドライブ744などの情報の記憶および/または取り出しのための標準的なコンピュータ可読媒体に接続し得る。固定ディスクドライブ744は、コンピュータシステム700の一部であってもよく、または、離れていて、他のインタフェースシステムを介してアクセスされてもよい。ネットワークインタフェース748は、ネットワーク化装置に複数の接続を提供してもよい。さらに、モデム746は、電話回線を介してリモートサーバへ、またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)を介してインターネットへの直接接続を提供してもよい。ネットワークインタフェース748は、任意の数の他のネットワーク接続装置から成ってもよい、データネットワークへの1つまたは複数の接続を提供する。ネットワークインタフェース748は、デジタル携帯電話接続、セルラーデジタルパケットデータ(CDPD)接続、デジタル衛星データ接続などを含む無線技術を用いるような接続を提供してもよい。
【0100】
複数の他の装置またはサブシステム(図示せず)は、同様に(たとえば、ドキュメントスキャナ、デジタルカメラなど)接続されてもよい。一方、
図12に示されている装置のすべてが、本開示内容を実施するのに、存在する必要はない。装置およびサブシステムは、
図12に示す様式と異なる様式で相互接続され得る。本開示内容を実施するコードは、システムメモリ716、固定ディスク744、光ディスク742またはフロッピー(登録商標)ディスク738のうちの1つまたは複数などのコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。コンピュータシステム700に備えられるオペレーティングシステムは、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、Linux(登録商標)または他のオペレーティングシステムであってもよい。
【0101】
さらに、本明細書で説明している信号に関して、当業者は、信号は第1のブロックから第2のブロックに直接送信され得る、または、信号はブロック間で修正(たとえば、増幅、減衰、遅延、ラッチ、バッファリング、反転、フィルタリングまたは別のやり方で修正)され得ることを認識するであろう。上述の実施形態の信号は、あるブロックから次のブロックに送信されるとして特徴付けられるが、本開示内容の他の実施形態は、信号の情報的および/または機能的態様がブロック間で送信される限り、そのように直接送信される信号に代わる修正された信号を含んでもよい。ある程度まで、第2のブロックにおける信号入力は、関連する回路の物理的制約のために、第1のブロックから出力される第1の信号からもたらされる第2の信号として概念化され得る(たとえば、必然的に、ある減衰および遅延が存在するであろう)。したがって、本明細書で用いられているように、第1の信号からもたらされる第2の信号は、回路の制約のためであろうと、または第1の信号の情報および/または最終的機能態様を変更しない他の回路要素を通る経路のためであろうと、第1の信号または第1の信号の何らかの修正を含む。
【0102】
説明目的の上記記載は、特定の実施形態を参照して説明されている。しかしながら、上述の例示としての説明は、網羅的であるように、または開示されている正確な形態に実施形態を限定するように意図されていない。上記教示に鑑みて、多くの修正および変更が可能である。