(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記UEがデータソースとしてデータを送信しているか、またはリレーとしてデータを送信しているかに少なくとも部分的に基づいて、TTIの間の電力割振りを決定するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
UEと前記基地局との間の直接リンクの予測データレートと、リレーとしてデータを送信するように構成された1つまたは複数のUEを介して前記UEと前記基地局との間の1つまたは複数のリンクの予測データレートとの比較に基づいて、前記UEが前記基地局に直接データを送信するように構成されるべきであるか否かを決定するステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
前記UEがデータソースとしてデータを送信すべきか、またはリレーとしてデータを送信すべきかに少なくとも部分的に基づいて、TTI内の前記UEによる送信のための電力を割り振るステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
UEとサービング基地局との間の直接送信を首尾よく追跡することができないとき、アップリンク協働MIMO中継を採用することによって、セルエッジにおけるUEの性能が大幅に改善され得ることが分かっている。UL協働MIMO送信は、ネットワーク中の1つまたは複数の他の動作中および/またはアイドル状態のUEによる、UEアップリンクデータの機会主義的配信MIMO中継を含み得る。UL協働MIMO通信を採用するUEに関して、理想主義的なシナリオのもとでの大幅なセルエッジ性能利得が報告されてきた。しかしながら、送信機会ならびに電力および周波数のリソースを含むリソースと、マルチホップのシナリオにおける協働MIMO中継送信を可能にするための協働MIMO中継セットの決定とのモデリングが課題である。本開示の態様は、時間インターレーシング、周波数領域リソース割振り、電力制御、協働モード構成、協働セット決定、レート予測、レート要求などを含む、UL協働MIMO中継を達成するために種々のリソースを管理するための機構を提供する。
【0010】
本開示のいくつかの態様では、UEは、ネットワーク内の1つまたは複数の他のUEとともに、基地局への協働アップリンク送信に参加する場合がある。基地局への協働アップリンク送信に参加する複数のUEは、各UEがUEの特定のグループに属するように、UEの異なるグループにグループ化される場合がある。基地局は、UEが、データソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUEから受信したデータを中継するように構成されるかを示すモード構成を各UEに送信し得る。一態様では、各送信時間間隔(TTI)の間、UEは、UEが属するグループのグループ番号とTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づいて、協働アップリンク送信のために実行する少なくとも1つの動作を決定し得る。一態様では、少なくとも1つの動作の決定は、UEがリレーとしてデータを送信すべきか否かを示す、(たとえば、基地局から)受信したモード構成に基づく場合もある。いくつかの態様では、ソースUEのデータ送信を中継するためのUEの協働セットは、(さらに説明するように)全数探索アルゴリズムまたは高速アルゴリズムに基づいて決定される場合がある。
【0011】
添付の図面に関して以下に記載する詳細な説明は、種々の構成の説明として意図されており、本明細書において説明する概念が実践される場合がある唯一の構成を表すことは意図されていない。詳細な記述は、種々の概念の完全な理解を提供する目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実践される場合があることは当業者に明らかであろう。場合によっては、そのような概念を曖昧にすることを回避するために、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形態で示される。
【0012】
次に、電気通信システムのいくつかの態様を種々の装置および方法を参照しながら提示する。これらの装置および方法について、以下の詳細な説明において説明し、種々のブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示す。これらの要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装され得る。そのような要素をハードウェアとして実装するか、またはソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
【0013】
例として、要素、もしくは要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」を用いて実現される場合がある。プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ステートマシン、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明される種々の機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアを含む。処理システム内の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア/ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、または他の名称で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ファームウェア、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するように広く解釈されるべきである。
【0014】
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、または符号化され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータがアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、PCM(相変化メモリ)、フラッシュメモリ、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスクス記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる、任意の他の媒体を含み得る。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書で使用するとき、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せは、コンピュータ可読媒体の範囲内に同じく含まれるものとする。
【0015】
図1は、本開示の態様が実施され得るLTEネットワークアーキテクチャ100を示す図である。
【0016】
たとえば、上記に示したように、UE(たとえば、UE102)は、1つまたは複数の他のUE(図示せず)とともに、基地局(たとえば、eNB106または108)への協働アップリンク送信に参加する場合があり、各UE102は、UEのグループに属する。UE102は、送信時間間隔(TTI)の間、UE102が属するグループのグループ番号とTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づいて、協働アップリンク送信のために実行する少なくとも1つの動作を決定し得る。1つまたは複数のeNB(たとえば、106および108)は、基地局への協働アップリンク送信に参加する複数のUE(たとえば、UE102)に関する異なるグループを決定し、各グループ内のUEがデータソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUEから受信したデータを中継するように構成されるかを示すモード構成を送信する場合がある。eNB(たとえば、106および108)は、以下にさらに説明する、全数アルゴリズムまたは高速アルゴリズムに基づいてリレーとして送信するように構成されるUEの協働セットを決定し得る。
【0017】
LTEネットワークアーキテクチャ100は、発展型パケットシステム(EPS:Evolved Packet System)100と呼ばれることがある。EPS100は、1つまたは複数のユーザ機器(UE)102、発展型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)104、発展型パケットコア(EPC)110、ホーム加入者サーバ(HSS)120、および事業者のIPサービス122を含む場合がある。EPSは、他のアクセスネットワークと相互接続することができるが、簡単のために、それらのエンティティ/インターフェースは図示されない。例示的な他のアクセスネットワークは、IPマルチメディアサブシステム(IMS)PDN、インターネットPDN、アドミニストレイティブPDN(たとえば、プロビジョニングPDN)、キャリア固有PDN、事業者固有PDN、および/またはGPS PDNを含み得る。図示のように、EPSはパケット交換サービスを提供するが、当業者は、本開示全体にわたって提示される種々の概念が、回路交換サービスを提供するネットワークに拡張される場合があることを容易に諒解するであろう。
【0018】
E-UTRANは、発展型ノードB(eNB)106および他のeNB108を含む。eNB106は、UE102にユーザプレーンプロトコルおよび制御プレーンプロトコルの終端を提供する。eNB106は、X2インターフェース(たとえば、バックホール)を介して他のeNB 108に接続され得る。eNB106は、基地局、トランシーバ基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、アクセスポイント、または他の何らかの適切な用語で呼ばれることもある。eNB106は、EPC110へのアクセスポイントをUE102に提供し得る。UE102の例は、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、タブレット、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、または他の任意の類似の機能デバイスを含む。UE102は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、エンターテインメントデバイス、アプライアンス、車両/自動車構成要素、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれることもある。
【0019】
eNB106は、S1インターフェースによってEPC110に接続される。EPC110は、モビリティ管理エンティティ(MME)112、他のMME114、サービングゲートウェイ116、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ118を含む。MME112は、UE102とEPC110との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、MME112は、ベアラ管理および接続管理を行う。すべてのユーザIPパケットは、サービングゲートウェイ116を介して転送され、サービングゲートウェイ116自体は、PDNゲートウェイ118に接続される。PDNゲートウェイ118は、UEのIPアドレス割振り、ならびに他の機能を実現する。PDNゲートウェイ118は、事業者のIPサービス122に接続される。事業者のIPサービス122は、たとえば、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、およびPS(パケット交換)ストリーミングサービス(PSS)を含み得る。このようにして、UE102は、LTEネットワークを介してPDNに結合され得る。
【0020】
図2は、本開示の態様が実施され得るLTEネットワークアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク200の一例を示す図である。この例では、アクセスネットワーク200は、いくつかのセルラー領域(セル)202に分割される。1つまたは複数の低電力クラスeNB208は、セル202の1つまたは複数と重複するセルラー領域210を有し得る。低電力クラスeNB208は、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれる場合がある。低電力クラスeNB208は、フェムトセル(たとえば、ホームeNB(HeNB))、ピコセル、またはマイクロセルであり得る。マクロeNB204は各々、それぞれのセル202に割り当てられ、セル202中のすべてのUE206にEPC110へのアクセスポイントを提供するように構成される。アクセスネットワーク200のこの例では集中型コントローラはないが、代替的な構成では集中型コントローラが使用され得る。eNB204は、無線ベアラ制御、承認制御、モビリティ制御、スケジューリング、セキュリティ、およびサービングゲートウェイ116への接続を含む、すべての無線関連機能を担う。ネットワーク200は、1つまたは複数のリレー(図示せず)を含む場合もある。1つのアプリケーションに従って、UEは、リレーとして働き得る。
【0021】
アクセスネットワーク200によって採用される変調方式および多元接続方式は、利用されている特定の電気通信規格に応じて変わる場合がある。LTEの適用例では、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方をサポートするために、OFDMがDL上で使用され、SC-FDMAがUL上で使用される。当業者が以下の詳細な説明から容易に理解するように、本明細書において提示される種々の概念は、LTEの適用例に適している。しかしながら、これらの概念は、他の変調技法および多元接続技法を利用する他の電気通信規格に容易に拡張される場合がある。例として、これらの概念は、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)に拡張されてもよい。EV-DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリーの一部として第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、CDMAを利用して移動局に対してブロードバンドインターネットアクセスを可能にする。また、これらの概念は、広帯域CDMA(W-CDMA)およびTD-SCDMAなどの他のCDMA変形形態を用いるユニバーサル地上無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)と、TDMAを用いるモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))と、OFDMAを用いる発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、およびOFDMAを用いるフラッシュOFDMとに拡張することもできる。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、およびGSM(登録商標)については、3GPP団体による文書に記載されている。CDMA2000およびUMBについては、3GPP2団体による文書に記載されている。採用される実際のワイヤレス通信規格および多元接続技術は、具体的なアプリケーションおよびシステムに課される全体的な設計制約によって決まる。
【0022】
eNB204は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有し得る。MIMO技術の使用により、eNB204が空間領域を活用して、空間多重化、ビームフォーミング、および送信ダイバーシティをサポートすることが可能になる。同じ周波数上でデータの異なるストリームを同時に送信するために、空間多重化が使用され得る。データストリームは、データレートを増大させるために単一のUE206に送信されてもよく、または全体的なシステム容量を増大させるために複数のUE206に送信されてもよい。これは、各データストリームを空間的にプリコーディングし(たとえば、振幅および位相のスケーリングを適用し)、次いで、空間的にプリコーディングされた各ストリームをDL上で複数の送信アンテナを介して送信することによって、達成される。空間的にプリコーディングされたデータストリームは、異なる空間シグネチャとともにUE206に到達し、これにより、UE206の各々は、そのUE206に向けられた1つまたは複数のデータストリームを復元することが可能になる。UL上では、各UE206は、空間的にプリコーディングされたデータストリームを送信し、これにより、eNB204が、空間的にプリコーディングされた各データストリームのソースを識別することが可能になる。
【0023】
空間多重化は一般に、チャネル状態が良好なときに使用される。チャネル状態がそれほど好ましくないとき、送信エネルギーを1つまたは複数の方向に集中させるために、ビームフォーミングが使用される場合がある。このことは、複数のアンテナを通して送信するためにデータを空間的にプリコーディングすることによって実現されてもよい。セルのエッジにおいて良好なカバレージを達成するために、単一ストリームビームフォーミング送信が、送信ダイバーシティと組み合わせて使用される場合がある。
【0024】
いくつかの場合には、セル202のセルエッジにあるUE206は、電力制限、UL干渉などのために、UL上でそのサービングeNB204と効率的には通信しない場合がある。本開示のいくつかの態様では、UE206は、セル内の1つまたは複数の他のUEとともに、サービングeNB204への協働アップリンク送信に参加する場合がある。このことは、大幅なセルエッジ性能利得につながり得る。サービングeNB204は、eNB204への協働アップリンク送信に参加する複数のUE206に関する異なるグループを決定し、各グループ内のUE206がデータソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUE206から受信したデータを中継するように構成されるかを示すモード構成を送信する場合がある。各UE206は、各TTIの間、UE102が属するグループのグループ番号とTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づいて、協働アップリンク送信のために実行する少なくとも1つの動作を決定し得る。
【0025】
以下の発明を実施するための形態では、アクセスネットワークの種々の態様について、DL上でOFDMをサポートするMIMOシステムを参照しながら説明する。OFDMは、OFDMシンボル内のいくつかのサブキャリアにわたってデータを変調するスペクトル拡散技法である。サブキャリアは、正確な周波数で離間される。離間は、受信機がサブキャリアからのデータを復元することを可能にする「直交性」をもたらす。時間領域では、OFDMシンボル間干渉をなくすために、各OFDMシンボルにガードインターバル(たとえば、サイクリックプレフィックス)が付加される場合がある。ULは、高いピーク対平均電力比(PAPR)を補償するために、DFT拡散OFDM信号の形態でSC-FDMAを使用してもよい。
【0026】
図3は、LTEにおけるDLフレーム構造の一例を示す
図300である。フレーム(10ms)は、0〜9のインデックスを有する、等しいサイズの10個のサブフレームに分割され得る。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含み得る。リソースグリッドは、各々がリソースブロックを含む、2つのタイムスロットを表すために使用される場合がある。リソースグリッドは、複数のリソース要素に分割される。LTEでは、リソースブロックは、周波数領域における連続する12個のサブキャリアを含み、各OFDMシンボル内のノーマルサイクリックプレフィックスの場合、時間領域における連続する7個のOFDMシンボル、すなわち84個のリソース要素を含む。拡張サイクリックプレフィックスの場合、リソースブロックは、時間領域内の連続する6つのOFDMシンボルを含み、72個のリソース要素を有する。R302、R304として示す、リソース要素のうちのいくつかは、DL基準信号(DL-RS)を含む。DL-RSは、セル固有RS(CRS)(共通RSと呼ばれることもある)302、およびUE固有RS(UE-RS)304を含む。UE-RS304は、対応する物理DL共有チャネル(PDSCH)がマッピングされるリソースブロック上のみで送信される。各リソース要素によって搬送されるビット数は、変調方式に依存する。したがって、UEが受信するリソースブロックが多いほど、かつ変調方式が高いほど、UEに対するデータレートは高くなる。
【0027】
LTEでは、eNBは、そのeNB内の各セルのプライマリ同期信号(PSS)およびセカンダリ同期信号(SSS)を送信し得る。プライマリ同期信号およびセカンダリ同期信号は、ノーマルサイクリックプレフィックス(CP)を有する各無線フレームのサブフレーム0および5の各々において、それぞれシンボル期間6および5において送信され得る。同期信号は、セル検出および取得のためにUEによって使用され得る。eNBは、サブフレーム0のスロット1中のシンボル期間0から3において物理ブロードキャストチャンネル(PBCH)を送信し得る。PBCHは、あるシステム情報を搬送し得る。
【0028】
eNBは、各サブフレームの第1のシンボル期間において、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)を送ることができる。PCFICHは、制御チャネルに使用されるシンボル期間の数(M)を搬送する場合があり、Mは、1、2、または3に等しくてもよく、サブフレームにより異なっていてもよい。Mは、たとえば、リソースブロックが10個未満である、小さいシステム帯域幅では4に等しい場合もある。eNBは、各サブフレームの最初のM個のシンボル期間において、物理HARQインジケータチャネル(PHICH)および物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を送信し得る。PHICHは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートするための情報を搬送し得る。PDCCHは、UEに対するリソース割振りに関する情報と、ダウンリンクチャネルに対する制御情報とを搬送し得る。eNBは、各サブフレームの残りのシンボル期間中に物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信し得る。PDSCHは、ダウンリンク上でのデータ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを搬送し得る。
【0029】
eNBは、eNBによって使用されるシステム帯域幅の中心1.08MHzにおいて、PSS、SSS、およびPBCHを送信し得る。eNBは、PCFICHおよびPHICHが送信される各シンボル期間においてシステム帯域幅全体にわたってこれらのチャネルを送信し得る。eNBは、システム帯域幅の特定の部分においてPDCCHをUEのグループに送信し得る。eNBは、システム帯域幅の特定の部分においてPDSCHを特定のUEに送信し得る。eNBは、ブロードキャスト方式で、PSS、SSS、PBCH、PCFICHおよびPHICHをすべてのUEに送信する場合があり、ユニキャスト方式で、PDCCHを特定のUEに送信する場合があり、ユニキャスト方式で、PDSCHを特定のUEに送信する場合もある。
【0030】
いくつかのリソース要素は、各シンボル期間において利用可能であり得る。各リソース要素(RE)は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーする場合があり、実数または複素数の値であり得る1つの変調シンボルを送信するために使用される場合がある。各シンボル期間において基準信号に使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG)に配列され得る。各REGは、1つのシンボル期間において4個のリソース要素を含み得る。PCFICHは、4個のREGを占有してもよく、4個のREGは、シンボル期間0において、周波数にわたってほぼ等しく離間され得る。PHICHは、3個のREGを占有してもよく、3個のREGは、1つまたは複数の構成可能なシンボル期間において、周波数にわたって分散され得る。たとえば、PHICHのための3個のREGは、シンボル期間0にすべて属し得るか、またはシンボル期間0、1、および2に分散され得る。PDCCHは、9、18、36、または72個のREGを占有する場合があり、これらのREGは、たとえば、最初のM個のシンボル期間において、利用可能なREGから選択される場合がある。REGのいくつかの組合せだけが、PDCCHに対して許可され得る。本方法および本装置の態様では、サブフレームは、2つ以上のPDCCHを含み得る。
【0031】
UEは、PHICHおよびPCFICHに使用される特定のREGを知っている場合がある。UEは、PDCCHのためのREGの異なる組合せを探索し得る。探索すべき組合せの数は通常、PDCCHに対して許可される組合せの数よりも少ない。eNBは、UEが探索する組合せのいずれかにおいてPDCCHをUEに送信し得る。
【0032】
図4は、LTEにおけるULフレーム構造の一例を示す
図400である。ULのために利用可能なリソースブロックは、データセクションおよび制御セクションに区分され得る。制御セクションは、システム帯域幅の2つの縁部に形成される場合があり、構成可能なサイズを有する場合がある。制御セクション内のリソースブロックは、制御情報を送信するためにUEに割り当てられる場合がある。データセクションは、制御セクションに含まれないすべてのリソースブロックを含む場合がある。ULフレーム構造により、データセクションは連続的なサブキャリアを含むことになり、これにより、単一のUEが、データセクション中の連続的なサブキャリアのすべてを割り当てられることが可能になり得る。
【0033】
UEは、制御情報をeNBに送信するために、制御セクション中のリソースブロック410a、410bを割り当てられ得る。UEは、データをeNBに送信するために、データセクション中のリソースブロック420a、420bを割り当てられる場合もある。UEは、制御セクションの中で割り当てられたリソースブロック上の物理UL制御チャネル(PUCCH)の中で、制御情報を送信し得る。UEは、データセクションの中で割り当てられたリソースブロック上の物理UL共有チャネル(PUSCH)の中で、データのみ、またはデータと制御情報の両方を送信し得る。UL送信は、サブフレームの両方のスロットにまたがる場合があり、周波数にわたってホップする場合がある。
【0034】
初期システムアクセスを実行し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)430におけるUL同期を実現するために、リソースブロックのセットが使用され得る。PRACH430は、ランダムシーケンスを搬送し、いかなるULデータ/シグナリングも搬送できない。各ランダムアクセスプリアンブルは、6個の連続するリソースブロックに対応する帯域幅を占有する。開始周波数は、ネットワークによって指定される。すなわち、ランダムアクセスプリアンブルの送信は、いくつかの時間リソースおよび周波数リソースに限定される。PRACHの場合、周波数ホッピングは存在しない。PRACHの試行は、単一のサブフレーム(1ms)の中で、または少数の連続的なサブフレームのシーケンスの中で搬送され、UEは、フレーム(10ms)ごとに単一のPRACHの試行しか行うことができない。
【0035】
図5は、LTEにおけるユーザプレーン用および制御プレーン用の無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す
図500である。UEおよびeNBのための無線プロトコルアーキテクチャは、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3という3つのレイヤで示される。レイヤ1(L1レイヤ)は、最下位レイヤであり、種々の物理レイヤ信号処理機能を実装する。L1レイヤは、本明細書において物理レイヤ506と呼ばれる。レイヤ2(L2レイヤ)508は、物理レイヤ506の上にあり、物理レイヤ506を介してUEとeNBとの間のリンクを担う。
【0036】
ユーザプレーンでは、L2レイヤ508は、媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤ510、無線リンク制御(RLC)サブレイヤ512、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤ514を含み、これらはネットワーク側のeNBで終端される。図示されていないが、UEは、L2レイヤ508上にいくつかの上位レイヤを有することがあり、それらは、ネットワーク側のPDNゲートウェイ118において終端されるネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)、および接続の他端(たとえば、遠端UE、サーバなど)において終端されるアプリケーションレイヤを含む。
【0037】
PDCPサブレイヤ514は、異なる無線ベアラと論理チャネルとの間の多重化を提供する。PDCPサブレイヤ514は、上位レイヤのデータパケットが無線送信オーバーヘッドを低減するためのヘッダ圧縮、データパケットを暗号化することによるセキュリティ、およびeNB間のUEのためのハンドオーバサポートも提供する。RLCサブレイヤ512は、上位レイヤのデータパケットのセグメント化および再構築、失われたデータパケットの再送、ならびに、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)に起因してずれた受信順序を補償するためのデータパケットの再順序付けを提供する。MACサブレイヤ510は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間で多重化を行う。MACサブレイヤ510は、1つのセル中の種々の無線リソース(たとえば、リソースブロック)をUEの間で割り振ることも担う。MACサブレイヤ510は、HARQ演算も担当する。
【0038】
制御プレーンでは、UEおよびeNBのための無線プロトコルアーキテクチャは、制御プレーンのためのヘッダ圧縮機能がないことを除いて、物理レイヤ506およびL2レイヤ508の場合と実質的に同じである。制御プレーンは、レイヤ3(L3レイヤ)の中に無線リソース制御(RRC)サブレイヤ516も含む。RRCサブレイヤ516は、無線リソース(すなわち、無線ベアラ)を取得すること、およびeNBとUEとの間のRRCシグナリングを使用して下位レイヤを構成することを担う。
【0039】
図6は、本開示の態様が実施され得る、アクセスネットワークにおいてUE650と通信しているeNB610のブロック図である。
【0040】
たとえば、eNB610は、eNB610への協働アップリンク送信に参加する複数のUE(たとえば、UE650)の異なるグループを決定する場合があり、各グループ内のUEがデータソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUEから受信したデータを中継するように構成されるかを示すモード構成を送信する場合がある。eNB610は、グループ情報をUEに送信する場合がある。UE650は、1つまたは複数の他のUE(図示せず)とともに、eNB610への協働アップリンク送信に参加する場合がある。UE650は、各TTIの間、UEが属するグループのグループ番号とTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づいて、協働アップリンク送信のために実行する少なくとも1つの動作を決定し得る。さらに、以下にさらに説明するように、eNB610は、全数探索アルゴリズムまたは高速アルゴリズムのうちの少なくとも一方に基づいて、UE650によって送信されたデータを中継するように構成されるUEの協働セットを決定し得る。
【0041】
DLでは、コアネットワークからの上位レイヤパケットが、コントローラ/プロセッサ675に供給される。コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤの機能を実装する。DLでは、コントローラ/プロセッサ675は、ヘッダ圧縮、暗号化、パケットのセグメント化および並べ替え、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化、ならびに、種々の優先順位基準に基づくUE650への無線リソース割振りを行う。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作、紛失したパケットの再送信、およびUE650へのシグナリングを担う。
【0042】
TXプロセッサ616は、L1レイヤ(すなわち、物理レイヤ)の種々の信号処理機能を実装する。信号処理機能は、UE650における前方誤り訂正(FEC)を容易にするためのコーディングおよびインターリービング、ならびに種々の変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、多値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを含む。次いで、コーディングおよび変調されたシンボルが、並列ストリームに分割される。次いで、各ストリームは、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域において基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して合成されて、時間領域のOFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成する。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器674からのチャネル推定値が、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用される場合がある。チャネル推定値は、UE650によって送信された基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出されてもよい。次いで、各空間ストリームは、別個の送信機618TXを介して異なるアンテナ620に供給される。各送信機618TXは、送信用のそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調する。
【0043】
UE650において、各受信機654RXは、それぞれのアンテナ652を介して信号を受信する。各受信機654RXは、RFキャリア上に変調された情報を回復し、この情報を受信機(RX)プロセッサ656に与える。RXプロセッサ656は、L1レイヤの種々の信号処理機能を実施する。RXプロセッサ656は、UE650に向けられるあらゆる空間ストリームを再生するために情報に関する空間処理を実行する。複数の空間ストリームがUE650に向けられている場合、それらの空間ストリームはRXプロセッサ656によって単一のOFDMシンボルストリームに合成されてもよい。次いで、RXプロセッサ656は、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを含む。各サブキャリア上のシンボル、および基準信号は、eNB610によって送信された最も可能性の高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって、復元され復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器658によって計算されたチャネル推定値に基づく場合がある。次いで、軟判定は復号およびデインターリーブされて、物理チャネル上でeNB610によって元々送信されたデータおよび制御信号が再生される。次いで、データ信号および制御信号は、コントローラ/プロセッサ659に与えられる。
【0044】
コントローラ/プロセッサ659はL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサは、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ660に関連付けることができる。メモリ660は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ659は、コアネットワークからの上位レイヤパケットを再生するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケットリアセンブリ、暗号解読、ヘッダ圧縮解除、制御信号処理を提供する。次いで、上位レイヤパケットはデータシンク662に供給され、データシンク662はL2レイヤ上のすべてのプロトコルレイヤを表す。種々の制御信号が、L3処理のためにデータシンク662に供給される場合もある。コントローラ/プロセッサ659は、HARQ動作をサポートするために、確認応答(ACK)および/または否定応答(NACK)のプロトコルを使用する誤り検出も担う。
【0045】
ULでは、データソース667は、上位レイヤパケットをコントローラ/プロセッサ659に与えるために使用される。データソース667は、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを代表する。eNB610によるDL送信に関して説明された機能と同様に、コントローラ/プロセッサ659は、ヘッダ圧縮、暗号化、パケットのセグメント化および再順序付け、ならびに、eNB610による無線リソース割振りに基づく論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を提供することによって、ユーザプレーンおよび制御プレーンのためのL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ659は、HARQ動作、失われたパケットの再送、およびeNB610へのシグナリングも担う。
【0046】
eNB610によって送信された基準信号またはフィードバックからチャネル推定器658によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択し、空間処理を容易にするために、TXプロセッサ668によって使用される場合がある。TXプロセッサ668によって生成された空間ストリームは、別個の送信機654TXを介して異なるアンテナ652に供給される。各送信機654TXは、送信用のそれぞれの空間ストリームによってRFキャリアを変調する。
【0047】
UL送信は、UE650における受信機機能に関連して説明されたものと同様の方法で、eNB610において処理される。各受信機618RXは、そのそれぞれのアンテナ620を介して信号を受信する。各受信機618RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、この情報をRXプロセッサ670に供給する。RXプロセッサ670は、L1レイヤを実装してもよい。
【0048】
コントローラ/プロセッサ675はL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ675は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ676に関連付けることができる。メモリ676は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULにおいて、コントローラ/プロセッサ675は、UE650からの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重分離、パケットリアセンブリ、復号、ヘッダ復元、制御信号処理を提供する。コントローラ/プロセッサ675からの上位レイヤパケットは、コアネットワークに与えられる場合がある。コントローラ/プロセッサ675は、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出も担う。コントローラ/プロセッサ675、659は、それぞれeNB610およびUE650における動作を指示し得る。
【0049】
eNB610におけるコントローラ/プロセッサ675ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、動作、たとえば
図9の動作900、および/または、UL協働送信用のリソースを管理するための本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行または指示し得る。UE650におけるコントローラ/プロセッサ659ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、動作、たとえば
図8の動作800、および/または、UL協働送信用のリソースを管理するための本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行または指示し得る。いくつかの態様では、
図6に示す構成要素のいずれかのうちの1つまたは複数は、例示的な動作800および900、ならびに/または明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行するために採用されてもよい。メモリ660および676は、それぞれ、UE650およびeNB610の1つまたは複数の他の構成要素によってアクセス可能かつ実行可能な、UE650およびeNB610に関するデータおよびプログラムコードを記憶し得る。
【0050】
協働アップリンク送信用のリソースの管理
本開示のいくつかの態様は、協働アップリンク送信用のリソースを管理するための機構を提供し、それによって、UEが異なるグループ内に配置される。異なるグループ内のUEは、異なるタイムスロットまたは送信時間間隔(TTI)内に異なる動作を実行し得る。言い換えれば、所与のTTI内に所与のUEによって実行される特定の動作は、UEが属するグループとTTIインデックスの両方に依存する場合がある。
【0051】
図7は、本開示のいくつかの態様による、アップリンク協働MIMO中継を採用するワイヤレス通信ネットワーク700を示す。モバイルノード(たとえば、UE)は、一般に、セル710内で動作するとき、許容可能なデータレートにおいて基地局への直接リンク上でULデータを送信することができる場合がある。たとえば、
図7に示すように、セル710の十分範囲内であるソーシングモバイルノード702は、モバイル-基地局直接リンク730上でULデータを基地局720(たとえば、eNB)に通信し得る。
【0052】
しかしながら、セルエッジにおいて動作するモバイルノードは、たとえば、電力制約、近傍の他のより強力なUEからのUL干渉などのために、許容可能なデータレートでULデータを基地局に効率的には通信しない場合がある。たとえば、セルのエッジ710に示すソーシングモバイルノード704は、たとえば、電力制約、または近隣のモバイルノード(たとえば、モバイルノード706)からのUL干渉のために、ULデータを基地局720に効率的には通信しない場合がある。いくつかの態様では、ソーシングモバイルノード704は、モバイルノード704によって送信されたデータを中継するために中間のリレーモバイルノード(たとえば、リレーモバイルノード706)を使用してULデータを基地局720に通信する場合がある。
【0053】
図7に示すように、ソーシングモバイルノード704は、モバイル-リレーブロードキャストリンク740上でULデータをブロードキャストする場合がある。リレーモバイルノード706は、ソーシングモバイルノード704からULデータのこの送信を受信する場合があり、リレー-基地局協働MIMOリンク750上で、この送信を基地局720に協働的に転送する場合がある。いくつかの態様では、ソーシングモバイルノード704のULデータ送信は、マルチホップを介して基地局720に送信され得る。たとえば、リレーモバイルノード706は、データ送信を別のグループのリレーノード(図示せず)に転送する場合があり、次いで、別のグループのリレーノードは、データ送信を基地局720に転送する場合がある。
【0054】
本開示のいくつかの態様では、UE(たとえば、モバイルノード704)は、ネットワーク内の1つまたは複数の他のUE(たとえば、リレーモバイルノード706)とともに、基地局(たとえば、基地局720)への協働アップリンク送信に参加する場合がある。上述のように、いくつかの態様によれば、基地局への協働アップリンク送信に参加する複数のUEは、各UEがUEの特定のグループに属するように、(たとえば、基地局によって)UEの異なるグループにグループ化される場合がある。一態様では、グループインデックスu=0、1、2、3を有するUEの4つのグループ(u)が定義される場合がある。いくつかの態様では、基地局は、UEが、データソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUEから受信したデータを中継するように構成されるかを示すモード構成を各UEに送信し得る。
【0055】
一態様では、各送信時間間隔(TTI)の間、UEは、UEが属するグループのグループ番号とTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づいて、協働アップリンク送信のために実行する少なくとも1つの動作を決定し得る。いくつかの場合には、少なくとも1つの動作の決定は、UEがリレーとしてデータを送信すべきか否かを示す、(たとえば、基地局から)受信したモード構成に基づく場合もある。
【0056】
図8は、本開示のいくつかの態様による、たとえば、UL協働送信用のリソースを管理するためにUE(たとえば、
図7に示すUE702、704、または706のうちの1つ)によって実行される例示的な動作800を示す。動作800は、802において、1つまたは複数の他のUEとともに、基地局への協働アップリンク送信に参加することによって開始する場合があるが、各UEはグループに属する。804において、UEは、TTIの間、UEが属するグループとTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づいて、協働アップリンク送信のために実行する少なくとも1つの動作を決定し得る。
【0057】
図9は、本開示のいくつかの態様による、たとえば、UL協働送信用のリソースを管理するために基地局(たとえば、
図7に示すBS720)によって実行される例示的な動作900を示す。動作900は、902において、基地局への協働アップリンク送信に参加する複数のUEに関する異なるグループを決定することによって開始する場合があるが、TTI内にUEによって実行される動作は、UEが属するグループのグループ番号とTTIのインデックスとに少なくとも部分的に基づく。904において、基地局は、各グループ内のUEが、データソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUEから受信したデータを中継するように構成されるかを示すモード構成を送信し得る。
【0058】
UEが所与のTTI内に実行し得る種々の動作は、データソースとしてデータを送信すること、データソースとして送信する別のUEからデータを受信すること、データソースとして送信する別のUEから受信したデータを復号すること、またはリレーとしてデータを送信することを含む。一態様では、UEは、UEが属するグループのグループ番号に関する情報を、たとえば基地局から受信する場合がある。
【0059】
一態様では、特定のTTIの間にUEが実行し得る少なくとも1つの動作は、UEが属するグループ番号とTTIのインデックスとを含む剰余関数に基づいてUEによって決定される場合がある。さらに、剰余関数は、いくつかの異なるTTIインデックス(またはインターレース、たとえば、4つのTTIインターレースにおけるmod4)に基づく場合がある。例示的なシナリオでは、4つのUEグループは、グループインデックスu=0、1、2、3とともに定義される場合があり、4つのTTIインターレースは、インデックスt=0、1、2、3とともに定義される場合がある。特定のTTIの間のUEの動作は、式(t-u)mod4によって与えられる場合がある。一態様では、(t-u)mod4=0の場合、UEは、データソースとしてデータを送信し得る。(t-u)mod4=1の場合、UEは、データソースとして送信する別のUEからデータを受信し得る。(t-u)mod4=2の場合、UEは、データソースとして送信する別のUEから受信したデータを復号するか、またはデータソースとしてデータを送信するかのいずれかである場合がある。最終的に、(t-u)mod4=3の場合、UEは、リレーとしてデータを送信し得る。
【0060】
下記のTable-1(表1)は、UEが属するグループとTTIインデックス(この例では、インデックス0〜7が示されている)とに基づいて、特定のTTI内の異なるグループ(この例では、グループ0〜3が示されている)内のUEによって実行される動作に関する例示的なタイムラインを示す。Table-1(表1)に示す例では、Txは、データソースとしてデータを送信するUEを示し、Rxは、データソースとして送信する別のUEからデータを受信するUEを示し、Dは、データソースとして送信する別のUEから受信したデータを復号するUEを示し、T
Rは、リレーとして送信するUEを示す。
【0062】
図10は、本開示のいくつかの態様による、各TTIの異なるUEグループに属し、基地局への協働アップリンク送信に参加するUEによって実行される異なる動作の例示的なタイムライン1000を示す。
図10では、各サブフレームは、TTIに対応し、したがって、サブフレームインデックス0〜7は、TTIインデックス0〜7に対応する。UE1はUEグループ0に属し、UE2はUEグループ3に属し、UE3はUEグループ1に属する。UE1〜3の各々は、eNB1050への協働アップリンク送信に参加する場合がある。さらに、
図10では、Rxは(UEリレーまたはeNBによる)受信側データを示し、Txは(ソースUEまたはリレーUEによる)送信側データを示す。
【0063】
各UE1〜3に関するタイムラインが、それぞれ、UEグループ0、1、および3に関するTable-1(表1)のタイムラインに従うことに留意されたい。一例としてUE1(グループ#0)のタイムラインに従うと、TTI0(サブフレーム0)において、UE1は、データソースとしてパケットを送信し(1002)、パケットは、リレーUE2(グループ#3)によって妨害される。TTI1(サブフレーム1)において、リレーUE2は、TTI0において妨害されたパケットを復号する(1004)。TTI2(サブフレーム2)において、リレーUE2は、正常に復号されたパケットを再送信し(1006)、eNB1050は、再送信されたパケットを受信する。TTI3(サブフレーム3)において、eNB1050は、前のインターレース中にリレーUE2によって再送信されたパケットを復号する(1008)。TTI4(サブフレーム4)において、eNB1050は、TTI0の間にデータパケットを発したUE1にACK/NACKフィードバックを送信する(1010)。
【0064】
図10に示すように、UE1は、別のデータパケットをUE2に送信する(1012)ことによってサブフレーム4において別のサイクルを開始させる場合がある。
図10は、UE3(グループ1)を介してデータパケットをeNB1050に送信するUE1も示す。図示のように、UE1は、TTI2およびTTI6においてUE3にデータパケットを発する。
【0065】
図10には示していないが、UE1〜3の各々はデータソースとして送信するか、または別のUEから送信されたデータを中継する場合がある。たとえば、UE2は、UE1またはUE3を介してeNB1050にデータを送信し得る。さらに、各UEは、ソースデータをeNB1050に協働的に転送する複数のリレーUEを使用してeNB1050にデータを送信し得る。たとえば、サブフレーム0において、UE1は、ソースデータパケットをUE2および同じグループ3に属する別のUE2'(図示せず)に同時に送信する場合がある。UE2とUE2'の両方は、ソースデータパケットを復号し、そのソースデータパケットをeNB1050に転送し得る。
【0066】
加えて、
図10には示されていないが、各UE1〜3は、マルチホップを介して、そのソースデータをeNB1050に送信し得る。たとえば、サブフレーム2において、UE2は、UE1によって送信されたソースデータをUE3に再送信する場合があり、UE3は、UE2から再送信されたデータを妨害する場合がある。UE3は、次いで、サブフレーム3において再送信されたデータを復号し、サブフレーム4において再びeNB1050に再送信する場合がある。
【0067】
いくつかの態様では、UEは、たとえば、eNB1050から受信したシグナリングに基づいてeNB1050への直接リンク上でデータを送信することを決定する場合がある。
図10に示すように、TTI0において、UE1は、eNB1050にデータを直接送信する(1014)。図示のように、eNB1050は、TTI3においてデータを受信し、TTI7においてUE1によって受信されるACK/NACKフィードバックをTTI4においてUE1に送信する(1010)。
【0068】
いくつかの態様では、各TTIの間、基地局は、UEによって実行される動作用の周波数リソースを割り振り、その割振りをUEにシグナリングする場合がある。UEは、割振りに基づいて各TTI内に1つまたは複数の動作用の周波数リソースを決定し得る。一態様では、異なる周波数リソースが、(たとえば、基地局によって)同じTTI内に送信する異なるUEに割り振られる。いくつかの態様では、周波数割振りは、たとえば、UEの各々と基地局との間のリンク状態に基づいて基地局にデータを発するか、または中継するために、各TTI内に各サブバンドをUEに割り振ることを含み得る。さらに、同じデータソースUEから送信されたデータを中継する協働リレーUEのセットは、同じサブバンドに割り振られる場合がある。
【0069】
図11は、本開示のいくつかの態様による、基地局(たとえば、eNB)への協働UL送信に参加するUEへの周波数リソースの割振りを示す。
図11は、同じTTI(たとえば、
図11に示すTTI0)内に、UE0、1、2、2'、および3の各々に割り振られた周波数サブバンド1〜4を示す。
図11に示すように、同じTTI0内に、各サブバンドは、データソース(Tx)としてデータを送信するために、リレー(T
R)としてデータを送信するために、またはデータソースとして送信している別のUEから送信されたデータを(たとえば、リレーとして)受信するためにUEを割り振られる。たとえば、サブバンド1はデータソースとしての送信(たとえば、eNBへの直接送信)用にUE0に割り振られ、サブバンド2はリレーとしての送信(別のデータソースからのデータの再送信)用にUE1に割り振られ、サブバンド3は、データソースとしての送信用にUE2に割り振られ、たとえば、リレーとしてのさらなる再送信用にUE2からのデータを受信するためにUE3にもサブバンド3を割り振られ、サブバンド4はデータソースとしての送信(たとえば、eNBへの直接送信)用にUE2'に割り振られる。一態様では、UE2およびUE2'は、同じUEグループ内にある場合がある。
【0070】
いくつかの態様では、UEは、UEがデータソースとしてデータを送信しているか、またはリレーとしてデータを送信しているかに少なくとも部分的に基づいて、TTIの間に(たとえば、基地局によって)電力を割り振られる場合がある。たとえば、データソースとしてデータを送信するUEは、通常の電力スペクトル密度(PSD)、たとえばオープンループ電力制御を割り振られる場合がある。他方では、リレーとしてデータを送信するUEは、同様のIoTをULベースラインとして維持するために比較的低いPSDを割り振られる場合がある。
【0071】
いくつかの態様では、
図12Aに示すように、基地局1210は、UE間、たとえば、ソースUE1212とリレーUE1214との間(たとえば、UE-RNリンク1202)の、リレーUE1214と基地局1210との間(たとえば、RN-BSリンク1206)の、およびソースUE1212と基地局1210との間の直接リンク(たとえば、UE-BSリンク1204)のためのサポート可能なデータレートを、それぞれ、UE-RNリンク1202、RN-BSリンク1206、およびUE-BSリンク1204に関するチャネル状態情報に基づいて予測する場合がある。言い換えれば、基地局1210は、たとえば、リレーを介した複数のデータパスの統合とUE(たとえば、1212)からBS1210への直接パスとを含む、異なるデータパスによってサポートされるデータレートに基づいてUE(たとえば、UE1212または1214)をグループ化し構成する方法に関する決定を行う場合がある。
【0072】
一態様では、基地局1210は、RN-BSリンク1206およびUE-BSリンク1204のためのCSIを測定し得る。UE-RNリンク1202のためのCSIは、ソースUE1212またはリレーUE1214によって測定され、基地局1210に報告される場合がある。いくつかの態様では、基地局1210は、UE-RNリンク1202のデータレートとRN-BSリンク1206のデータレートとを結合し、結合されたUE-RN-BSリンクレートを決定する場合がある。一態様では、結合されたUE-RN-BSリンクレートは、UE-RNリンクレートおよびRN-BSリンクレートの最小値として定義される場合がある。
【0073】
いくつかの態様では、基地局1210は、UE1212または1214と基地局1210との間の直接リンクの予測データレートと、リレーとしてデータを送信するように構成された1つまたは複数のUEを介してUE1212または1214と基地局1210との間の1つまたは複数のリンクの予測データレートとの比較に基づいて、UE1212または1214が、データソースとしてデータを送信するように構成されるか、それともデータソースとしてデータを送信するように構成された別のUEから受信したデータを中継するように構成されるか否かを決定する場合がある。
【0074】
いくつかの態様によれば、基地局1210は、直接UE-BSリンク1204の達成可能な有効データレートと、結合されたUE-RN-BSリンクの達成可能な有効データレートとを比較する場合がある。たとえば、
図12Bを参照すると、基地局1210は、UE-BS直接リンク1204のレート(たとえば、レートr1)をUE-RN-BSリンクの達成可能な有効レートと比較することによって中継するためにUEを構成すべきか否かを決定する場合がある(たとえば、簡単な例では、UE-RNリンク1202およびRN-BSリンク1206の各々において同じレートr2を仮定するr2/2が、リレーを介したパスを移動するのに必要とされる)。
【0075】
この決定に基づいて、基地局1210は、それに応じて、たとえばモード構成を各UEにシグナリングすることによってUEを構成し得る。モード構成は、たとえば、L1シグナリング、MACレイヤシグナリング、またはRRCシグナリングを介してUEおよび/またはRNにシグナリングされ得る。
【0076】
いくつかの態様では、UEのグループを決定することは、別のUEから受信したデータを中継するように構成されたUEの協働セットを決定することを含み得る。一態様では、1つまたは複数のUEは、セット内のUEとデータソースとして送信するUEとの間のリンクの予測データレートと、セット内のUEと基地局との間の1つまたは複数のリンクの予測データレートとに基づいてリレーUEの協働セット内にあるように決定される場合がある。
【0077】
図12Cは、本開示のいくつかの態様による、協働リレーUEのセットのサイズが増加する、UE-RNリンク、RN-BSリンク、およびUE-RN-BSリンクの達成可能なデータレートのグラフィカル表現を示す。
図12Cのグラフに示すように、たとえば、MS-RNリンクのデータレートが通常、MSと各RNとの間のデータレートの最小値であるので、MS-RNリンクのデータレートは、UEリレーの協働セットサイズの減少関数である。RN-BSリンクのデータレートは、UEリレーの協働セットサイズの増加関数であり、たとえば、より多くのUEリレーの多様性または多重化のために、より高いレートを達成し得る。
【0078】
しかしながら、
図12Cに示すように、MS-RN-BSリンクのデータレートは、あるレベルまで増加し、次いで、UEリレーのセットサイズが増加するにつれて減少し始める。したがって、一態様では、目標は、最適な達成可能最高MS-RN-BSリンクレートを達成することを可能にするリレーUEのセットサイズを有することである。
図12Cに示すように、最適な達成可能MS-RN-BSリンクレートは、MS-RNリンクレートの曲線とRN-BSリンクレートの曲線の交点において達成される場合がある。いくつかの態様では、リレーUEの協働セットは、これらの予測データレート(たとえば、MS-RNリンクレート)に基づいてUEをソートし、ソートされたUEの予測データレートの分析に基づいてセット内に含むべきUEを選択することによって決定される場合がある。
【0079】
データソースUEから送信されたデータを中継するためのリレーUEの協働セットを決定するための例示的な全数探索アルゴリズムにおいて、潜在的各リレーUEのUE-RNリンクレートがソートされ、降順で配列される場合がある。最も強いUE-RNリンクレートを有するUEで開始すると、潜在的な各リレーUEのUE-RN-BSリンクは、1つずつ評価され得る。UEは、最も高い結合されたMS-RN-BSリンクレート(最適なレート)が見つけられるまで、したがって、リレーUEの最適なセットを決定するまで、リレーUEの協働セット内に加えられる場合がある。上述のように、MS-RN-BSリンクレートは、MS-RNリンクおよびRN-BSリンクのレートの最小値として定義される場合がある。
【0080】
いくつかの態様では、全数探索アルゴリズムは、協働セットが必ずしも一意とは限らない場合がある一方で、最適なレートを提供する。システム性能の観点から、限られた数のUEのより小型の(または「より狭い」)協働グループを達成するためのより効率的な機構を利用することが望ましい場合がある。言い換えれば、このより狭いグループが最適よりも少ない場合がある一方で、いくつかの場合には、性能は、同程度であり、シグナリングオーバーヘッド、実装計算量、モバイルバッテリー寿命、干渉などを低減することによって達成される場合がある。
【0081】
最適な狭い協働セットを見つけるための力ずくの方法が全数探索アルゴリズムを使用することを含む場合がある一方で、これは、セット内のリレーUEの数とともに指数関数的に増加する計算量を犠牲にして成り立つ場合がある。したがって、リレーUEの協働セットを決定するためのより狭くより高速なアルゴリズムが必要である。
【0082】
いくつかの態様によれば、協働セットを達成するためのより高速なアルゴリズムは、ソースUEと潜在的リレーUEとの間のパスの達成可能な予測データレート、および潜在的リレーUEとターゲット基地局との間のパスの達成可能なデータレートの効率的な分析に基づいて潜在的リレーのセットを初期化することを含み得る。
【0083】
たとえば、
図13は、本開示のいくつかの態様による、異なるデータパスに関する予測データレートに基づくリレーUEの協働セットの決定のための例示的な技法を示す。
図13は、UE1302のデータ送信を基地局1306に協働的に転送するリレーUE1304のセットを介してULデータを基地局1306に通信する移動局(またはUE)1302を示す。a
1-a
kは、UE1302とリレーUE R
1-R
kの各々との間のそれぞれのリンク1310(UE-RNリンク)の予測データレートを示す。b
1-b
kは、リレーUE R
1-R
kの各々と基地局1306との間のリンク1320(RN-BSリンク)の予測データレートを示す。
【0084】
いくつかの態様では、(たとえば、全数探索アルゴリズムと比較して)リレーUE1304のより狭い協働セットを決定するためのより高速なアルゴリズムは、順方向集合拡張および逆方向収縮を含み得る。順方向集合拡張は、予測UE-RNリンクレート{a
k}が降順となるように、第1のステップにおいて、リレーノードをソートすることを含む初期化によって開始する場合がある。第2のステップでは、協働セットIはI={1}として初期化され、変数kはk=1に初期化され、UE-RNリンクレートa
Sはa
S=a
1として初期化され、RN-BSリンクレートb
Sはb
S=b
1として初期化され、レート変数r
Sはr
S=min{a
1,b
1}として初期化される。第3および第4のステップは、集合拡張を使用する。第3のステップは、k←k+1に増加させ、a
S=a
kおよびb
S←b
S=b
kに設定する。第4のステップでは、r
S<min{a
S,b
S}の場合、集合I←I∪{k}、およびr
S=min{a
S,b
S}となる。第3および第4のステップは、最も低いMS-RNリンクレートa
kを有する最後のリレーノードが検討されるまで反復的に繰り返される。
【0085】
次いで、逆方向集合拡張は、予測RN-BSリンクレート{b
L}が昇順となるように、第5のステップにおいて、順方向拡張の解法からリレーノードをソートすることを含む初期化によって開始する場合がある。第6のステップにおいて、集合Jは(順方向拡張から)J=Iとして初期化され、LはL=1に初期化される。第7および第8のステップは、集合収縮を使用する。第7のステップはb
S←b
S-b
Lに設定する。第8のステップでは、b
S≧r
Sの場合、J←J-{L}、およびL←L+1となる。ステップは、リレーUE1304の狭い協働セットが達成されるまで、反復的に繰り返される。
【0086】
いくつかの態様では、協働MIMO送信は、ULカバレージおよび能力を改善する潜在性を有する。一態様では、システムは、計算量、シグナリングオーバーヘッド、および性能の間でトレードオフするために協働SISO中継として構成される場合がある。
【0087】
いくつかの態様では、アイドル状態のモバイルは、利用可能なとき、システム性能をさらに改善する潜在性を有する。アイドル状態のモバイルを介して中継するMIMOは、柔軟性/計算量の検討のために使用される場合がある。いくつかの態様では、協働MIMO送信からの利得は、モバイルノード、動作中またはアイドル状態の中継ノードの数とともに増加する。
【0088】
図14は、本開示のいくつかの態様による、利用可能なリレーノードの数の関数としての、全数探索アルゴリズム1402の計算量およびメモリ使用量と、高速アルゴリズム1404の計算量およびメモリ使用量との例示的な比較のグラフィカル表現1400を示す。
図14に示すように、全数探索1402の計算量およびメモリは、リレーノードの数とともに指数関数的に伸びるが、高速アルゴリズム1404は、ほぼ直線的な伸びを示す。図示のように、3つのリレーノードまでは、アルゴリズム1402と1404の両方が同様の計算量を示し、高速アルゴリズム1404のメモリ要求がわずかに高い。しかしながら、リレーノードの数が3つのノードを超えると、特により大きいリレーノード数においては、提案する高速アルゴリズム1404が、計算量およびメモリ要求を大幅に低減させる。
【0089】
開示したプロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の例示であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、プロセスにおけるステップの具体的な順序または階層は再構成される場合があることは理解されたい。さらに、いくつかのステップは、組み合わせられるか、または省略される場合がある。添付の方法クレームは、種々のステップの要素を見本的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されることは意図していない。
【0090】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、むしろ包括的な「または」を意味することを意図している。すなわち、別段に規定されていない限り、または、文脈から明らかでない限り、たとえば、「XはAまたはBを採用する」という句は、自然包括的並べ替えのいずれかを意味するものとする。すなわち、たとえば、「XはAまたはBを採用する」という句は、以下の例のいずれかによって満たされる。XはAを採用する。XはBを採用する。またはXはAとBの両方を採用する。加えて、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段に規定されていない限り、または単数形を対象とすることが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数の」を意味するものと解釈すべきである。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を言及する句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-cを包含するものである。
【0091】
上記の説明は、本明細書において説明される種々の態様を、いかなる当業者も実践できるようにするために提供される。これらの態様に対する種々の修正が当業者に容易に明らかになり、本明細書において規定される一般原理は他の態様に適用される場合がある。したがって、特許請求の範囲は、本明細書において示される態様に限定されるものではなく、文言通りの特許請求の範囲と一致するすべての範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、「1つまたは複数の」を意味するものとする。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は1つまたは複数を指している。当業者に知られているか、または後で知られることになる、本開示全体にわたって説明する種々の態様の要素の、すべての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるものとする。さらに、本明細書に開示されるものは、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公に供されることは意図されていない。いかなるクレーム要素も、要素が「ための手段」という語句を用いて明確に記述されていない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。