特許第6586225号(P6586225)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6586225光配向に用いられるフォトマスク及び光配向の方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6586225
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】光配向に用いられるフォトマスク及び光配向の方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1337 20060101AFI20190919BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20190919BHJP
   G03F 1/70 20120101ALI20190919BHJP
【FI】
   G02F1/1337
   G03F7/20 501
   G03F1/70
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-510120(P2018-510120)
(86)(22)【出願日】2015年10月12日
(65)【公表番号】特表2018-526678(P2018-526678A)
(43)【公表日】2018年9月13日
(86)【国際出願番号】CN2015091721
(87)【国際公開番号】WO2017035909
(87)【国際公開日】20170309
【審査請求日】2018年3月9日
(31)【優先権主張番号】201510553278.6
(32)【優先日】2015年9月1日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】韓丙
【審査官】 鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104777674(CN,A)
【文献】 国際公開第2007/086474(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/089772(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/090057(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1337
G02F 1/13
G03F 1/70
G03F 7/20 − 7/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の手順1、手順2、手順3、手順4、手順5と、からなる光配向の方法であって、
前記手順1は、配向膜で覆われた基板と、光配向に用いられる複数のフォトマスクと、光源と、を提供する手順であり、
前記基板は、第一方向に沿って二行にわたって配列された複数の第一基板ユニットと複数の第二基板ユニットからなり、
前記複数の第一基板ユニットは、前記基板の一行目に前記第一方向に垂直な第二方向に沿って配列され、
前記複数の第二基板ユニットは、前記基板の二行目に前記第二方向に沿って配列され、
前記光配向に用いられるフォトマスクは、
フォトマスク本体と、
前記フォトマスク本体に設けられ前記第一基板ユニットに露光を行うのに用いられる第一フォトマスクパターンと、
前記フォトマスク本体に設けられ、前記第二基板ユニットに露光を行うのに用いられる第二フォトマスクパターンと、からなり、
前記第一フォトマスクパターンと前記第二フォトマスクパターンは、前記フォトマスク本体に、前記第一方向の上段と下段とにそれぞれ配列されるとともに、前記第一フォトマスクパターンと前記第二フォトマスクパターンとの間には一定の間隔が設けられ、
前記第一フォトマスクパターンは前記第一方向でみたときの上段側に配列され、前記第二フォトマスクパターンは前記第一方向でみたときの下段側に配列され、
前記第一フォトマスクパターンと前記第二フォトマスクパターンとは前記第二方向でみたときには同じ位置に配列されており、
前記第一フォトマスクパターンは、中間に位置する第一本体と、前記第一本体の両側に位置する第一連接部と、からなり、
前記第一本体及び前記第一連接部は、いずれも、前記第二方向に沿って配列された複数の第一透光パターンからなり、
そのうち、前記第一本体を構成する複数の前記第一透光パターンの高さは同じであり、前記第一連接部を構成する複数の前記第一透光パターンの高さは、前記第一本体に近い方の側から、前記第一本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていき、
さらに、前記第一本体及び前記第一連接部を構成するすべての前記第一透光パターンにおいて、第二フォトマスクパターンに近い方の側は揃っていて、
記第二フォトマスクパターンは、中間に位置する第二本体と、前記第二本体の両側に位置する第二連接部と、からなり、
前記第二本体及び前記第二連接部は、いずれも、前記第二方向に沿って配列された複数の第二透光パターンからなり、
そのうち、前記第二本体を構成する複数の前記第二透光パターンの高さは同じであり、前記第二連接部を構成する複数の前記第二透光パターンの高さは、前記第二本体に近い方の側から、前記第二本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていき、
さらに、前記第二本体及び前記第二連接部を構成するすべての前記第二透光パターンにおいて、前記第一フォトマスクパターンに近い方の側は揃っていて、
前記手順2は、複数の光配向に用いられる前記フォトマスクに対して交差する組合せを行う手順であり、
隣り合った二つの前記フォトマスク内の前記第一フォトマスクパターンの前記第一連接部を互いに重ね合わせるとともに前記第二フォトマスクパターンの前記第二連接部を互いに重ね合わせることで、フォトマスクセットが得られ、
前記フォトマスクセット内の前記第一フォトマスクパターンを、光源の下方に設け、前記光源が発する光線は、前記第一透光パターンを突き抜け、
それから、前記基板及び前記フォトマスクセットを重ね合わせ、
前記手順3は、前記基板の前記第一基板ユニットを前記フォトマスクセットの前記第一フォトマスクパターンの下方において前記第一方向に沿って徐々に平行に移動させる手順であり、前記光源が発する光線は、前記第一フォトマスクパターン内の前記第一透光パターンを突き抜けて、前記第一基板ユニット全体に露光を行い、
前記手順4は、前記第一基板ユニットの末端が平行に移動して前記第一フォトマスクパターンの末端を超え、且つ前記第二フォトマスクパターンの先端が前記第二基板ユニットの先端を超えるまで前記基板が平行に移動した時、引き続き前記基板を平行に移動させると同時に、前記フォトマスクセットも平行に移動させる手順であり、
前記手順5は、前記フォトマスクセット内の前記第二フォトマスクパターンが光源の下方に位置するまで、前記フォトマスクセットが平行に移動した時、前記フォトマスクセットの移動を停止させ、さらに、引き続き前記第一方向に沿って前記基板は平行に移動し、前記光線は前記第二透光パターンによって前記基板上のすべての前記第二基板ユニットに露光を行うことで、前記基板上のすべての前記第一基板ユニット及び前記第二基板ユニットへの露光が完了する
ことを特徴とする光配向の方法。
【請求項2】
請求項1に記載の光配向の方法において、
前記第一連接部を構成する複数の前記第一透光パターンの高さは、前記第一本体に近い方の側から、前記第一本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていき、
前記第二連接部を構成する複数の前記第二透光パターンの高さは、前記第二本体に近い方の側から、前記第二本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなってい
ことを特徴とする光配向の方法。
【請求項3】
請求項1に記載の光配向の方法において、
前記第一本体及び前記第一連接部を構成するすべての第一透光パターンの幅は同じであり、
前記第二本体及び前記第二連接部を構成するすべての第二透光パターンの幅は同じである
ことを特徴とする光配向の方法。
【請求項4】
請求項1に記載の光配向の方法において、
前記第一透光パターン及び前記第二透光パターンは、いずれも、長方形であり、前記第一透光パターン及び前記第二透光パターンは、いずれも、フォトリソグラフィで石英ガラス上の金属層に沈積することによって形成される
ことを特徴とする光配向の方法。
【請求項5】
請求項1に記載の光配向の方法において、
前記光配向の工程において、前記光源の位置は終始固定して動くことはない
ことを特徴とする光配向の方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶ディスプレイの製作分野に関し、特に光配向に用いられるフォトマスク及び光配向の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)は、ボディが薄く、省電力で、放射線がない等の多くの優れた点を備え、液晶テレビ、携帯電話、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ、計算機のスクリーン、或いはノートパソコンのスクリーン等において広く応用されている。
【0003】
従来の液晶ディスプレイの大部分は,バックライト型の液晶ディスプレイであり、ケースと、ケース内に設けられた液晶パネルと、ケース内に設けられたバックライトモジュールと、からなる。通常液晶パネルは、一つのカラーフィルタ基板(Color Filter、CF)と、一つの薄膜トランジスタ配列基板(Thin Film Transistor Array Substrate、TFT Array Substrate)と、二つの基板の間に充填された一つの液晶層(Liquid Crystal Layer)と、からなり、その作動原理は、CF基板及びTFT基板上に駆動電圧を印加することによって液晶層の液晶分子の回転を制御し、光の出力量を調整し、バックライトモジュールの光線を屈折させて画面を生じさせる。
【0004】
液晶ディスプレイパネルの製作過程において、配向膜に配向を行うことは、一つの重要なプロセスであり、配向プロセスによって液晶分子を特定の方向及び角度で配列させる。TFT−LCDの生産において、二つの配向方法がある。摩擦配向と光配向である。摩擦配向は物理的な方法であり、静電気及び粒状の汚れを発生させてしまう。光配向は接触を伴わない配向技術であり、直線偏向を利用してフォトマスクを光に敏感な高分子重合体の配向膜上に照射することによって、配向膜の表面に一定の傾斜角度の配向構造を形成して配向の効果を達成する。
【0005】
現在、光配向に用いられるフォトマスクのサイズは、一般的に市場で見られる液晶テレビのサイズより小さいため、実際の生産において、複数のフォトマスクを組み合わせて同時に作動させることが必要であり、隣り合った二つのフォトマスクの重なり合った(overlap)領域に光を二度照射する。
【0006】
最大限に基板の利用率を高めるため、二つの或いは二つ以上のサイズ規格の複数の基板ユニットを一枚の大きな基板上に配列させる。通常は、MMG製品と呼ばれ、前記大きな基板上を配向膜で覆い、フォトマスク上に異なる透光パターンを設け、異なるサイズの基板ユニットに配向を行う。
【0007】
図1を参照する。図1は配向膜で覆われた一枚の基板100であり、前記基板100には複数の基板ユニットが設けられる。前記複数の基板ユニットは、基板100の一行目内にある複数の第一基板ユニット101と、二行目内にある複数の第二基板ユニット102と、からなる。その内、一行目の第一基板ユニット101と二行目の第二基板ユニット102の間の距離Dを小さくすればするほど、基板100の利用率が高まる。
【0008】
図2を参照する。図2は従来の光配向に用いられる一枚のフォトマスク200であり、フォトマスク本体210と、前記フォトマスク本体210に設けられるとともに、前記第一基板ユニット101及び第二基板ユニット102にそれぞれ露光を行うのに用いられる第一フォトマスクパターン300及び第二フォトマスクパターン400と、からなる。前記第一フォトマスクパターン300及び第二フォトマスクパターン400は、前記フォトマスク本体210に第一方向DXに沿って配列されるとともに、一定の間隔で設けられる。
【0009】
前記第一フォトマスクパターン300は、中間に位置する第一本体310と、前記第一本体310の両側に位置する第一連接部320と、からなる。
【0010】
前記第一本体310及び第一連接部320は、いずれも第一方向DXに垂直な第二方向DYに沿って配列された複数の第一透光パターン311からなる。その内、前記第一本体310を構成する複数の第一透光パターン311の高さは同じであるとともに、両側は揃っており、前記第一連接部320を構成する複数の第一透光パターン311の高さは、第一本体310に近い側から第一本体310から遠い側に向かって徐々に低くなっていき、且つ前記第一連接部320の上下両側は対称を成して設けられる。
【0011】
前記第二フォトマスクパターン400は、中間に位置する第二本体410と、前記第二本体410の両側に位置する第二連接部420と、からなる。
【0012】
前記第二本体410及び第二連接部420は、いずれも第一方向DXに垂直な第二方向DYに沿って配列された複数の第二透光パターン411からなる。その内、前記第二本体410を構成する複数の第二透光パターン411の高さは同じであるとともに、両側は揃っており、前記第一連接部320を構成する複数の第二透光パターン411の高さは、第二本体410に近い側から、第二本体410から遠い側に向かって徐々に低くなっていき、且つ前記第二連接部420の上下両側は対称を成して設けられる。
【0013】
図3を参照する。通常複数の図1が示すフォトマスク200に対して交差する組み合わせを行うには、図1が示す基板100によって露光を行い、前記複数のフォトマスク200を組み合わせた後、隣り合った二つのフォトマスク200内の第一フォトマスクパターン300の第一連接部320を互いに重ね合わせ、第二フォトマスクパターン400の第二連接部420を互いに重ね合わせることで、フォトマスクセット500が得られる。
【0014】
図4から図9を参照する。図4から図9は、図3が示すフォトマスクセット500を用いて、図1が示す基板100に光配向処理を行った状態を示す概略図であり、前記光配向の方法は、以下の手順1と、手順2と、手順3と、手順4と、からなる。
【0015】
図4を参照する。前記手順1は、配向膜で覆われた基板100と、フォトマスクセット500と、光源600と、を提供する手順である。
【0016】
前記フォトマスクセット500内の第一フォトマスクパターン300を光源600の下方に設け、光源600が発する光線は第一透光パターン311を透過する。
【0017】
それから前記基板100及びフォトマスクセット500を配置させる。
【0018】
図5を参照する。前記手順2は、前記基板100を第一方向DXに沿って、前記第一基板ユニット101が位置するフォトマスクセット500の第一フォトマスクパターン300の下方に、徐々に移動させ、光源600が発する光線は、前記第一フォトマスクパターン300内の第一透光パターン311を透過し、第一基板ユニット101全体に露光を行う手順である。
【0019】
図6及び図7を参照する。手順3は、基板100が、第一基板ユニット101の末端が前記第一フォトマスクパターン300の末端を超え、且つ前記第二フォトマスクパターン400の先端が前記第二基板ユニット102の先端を超えるまで、前記基板が平行に移動した時、引き続き配向膜で覆われた前記基板100を平行に移動させると同時に、前記フォトマスクセット500も平行に移動させる手順である。
【0020】
図8を参照する。手順4は、フォトマスクセット500内の第二フォトマスクパターン400が光源600の下方へと位置するまで、前記フォトマスクセット500が平行に移動する時、フォトマスクセット500の移動を停止させる手順である。図9を参照する。引き続き第一方向DXに沿って前記基板100を平行に移動させ、光線が第二透光パターン411によって基板1上の第二基板ユニット102に露光を行うことで、基板100内の第一基板ユニット101及び第二基板ユニット102全体への露光が完了する。
【0021】
図7を参照する。上記の光配向の方法は、第一フォトマスクパターン300と第二フォトマスクパターン400の切替えを行っている時、前記第一基板ユニット11の末端の前記第一連接部320が重なっている箇所の後方、及び前記第二基板ユニット102の先端の前記第二連接部42が重なっている箇所の前方に、露光されていない、または、露光が不足する一つの小さな領域150が形成され、それによって、第一基板ユニット101及び第二基板ユニット102を用いて生産するディスプレイパネル内にmura(液晶ディスプレイの明るさが不均一になる現象)等の問題を発生させることがよくある。
【0022】
上記の露光工程中に発生する技術的問題に基づき、従来の解決方法は、前記基板100内の第一基板ユニット101と第二基板ユニット102の間の距離Dを大きくし、それによって、第一フォトマスクパターン300と第二フォトマスクパターン400を切り替える時、第一基板ユニット101の末端が第一フォトマスクパターン300によって完全に覆われるようにし、前記第二基板ユニット102の先端が第二フォトマスクパターン400によって完全に覆われるようにし、第一基板ユニット101と第二基板ユニット102内に、露出できない或いは露光不足の領域が形成されるのを防ぎ、それによって、muraの問題を解決したが、このような解決方法では基板上の第一基板ユニット101と第二基板ユニット102の間の距離が大きくなってしまい、製品設計がしにくく、基板の利用率が低いという問題がある。
【0023】
したがって、従来の光配向の工程で発生する基板ユニットのmuraの問題と基板の利用率が低いという問題を解決できる新しい技術的解決策が早急に必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、配向効果を改善し、MMG製品が配向時に、露光されない、または、露光不足の領域が存在することによって引き起こされるmuraの問題を防ぐとともに、基板の利用率を高めることができる光配向に用いられるフォトマスクを提供することを目的とする。
【0025】
本発明は、配向効果を改善し、MMG製品が配向時に、露光されない、または、露光不足の領域が存在することによって引き起こされるmuraの問題を防ぐとともに、基板の利用率を高めることができる光配向の方法を提供することをもう一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記の目的を達成するため、本発明は、フォトマスク本体と、前記フォトマスク本体に設けられた第一フォトマスクパターン及び第二フォトマスクパターンと、からなる光配向に用いられるフォトマスクを提供する。前記第一フォトマスクパターン及び第二フォトマスクパターンは、前記フォトマスク本体に第一方向に沿って配列されるとともに、一定の間隔で設けられる。
【0027】
前記第一フォトマスクパターンは、中間に位置する第一本体と、前記第一本体の両側に位置する第一連接部と、からなる。
【0028】
前記第一本体及び第一連接部は、いずれも、第一方向と垂直な第二方向に沿って配列された複数の第一透光パターンからなる。その内、前記第一本体を構成する複数の第一透光パターンの高さは同じである。前記第一連接部を構成する複数の第一透光パターンの高さは、第一本体に近い方の側から、第一本体から遠い方の側に向かって徐々に低くなっていく。さらに、前記第一本体及び第一連接部を構成するすべての第一透光パターンにおいて、第二フォトマスクパターンに近い方の側は揃っている。
【0029】
前記第二フォトマスクパターンは、中間に位置する第二本体と、前記第二本体の両側に位置する第二連接部と、からなる。
【0030】
前記第二本体及び第二連接部は、いずれも、第二方向に沿って配列された複数の第二透光パターンからなる。その内、前記第二本体を構成する複数の第二透光パターンの高さは同じである。前記第二連接部を構成する複数の第二透光パターンの高さは、第二本体に近い方の側から、第二本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていく。さらに、前記第二本体及び第二連接部を構成するすべての第二透光パターンにおいて、第一フォトマスクパターンに近い方の側は揃っている。
【0031】
前記第一連接部を構成する複数の第一透光パターンの高さは、第一本体に近い方の側から第一本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。前記第二連接部を構成する複数の第二透光パターンの高さは、第二本体に近い方の側から、第二本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。
【0032】
前記第一本体及び第一連接部を構成するすべての第一透光パターンの幅は同じである。前記第二本体及び第二連接部を構成するすべての第二透光パターンの幅は同じである。
【0033】
前記第一透光パターン及び第二透光パターンは、いずれも、長方形である。
【0034】
前記第一透光パターン及び第二透光パターンは、いずれも、フォトリソグラフィで石英ガラス上の金属層に沈積することによって形成される。
【0035】
本発明は、さらに、以下の手順1、手順2、手順3、手順4、手順5と、からなる光配向の方法を提供する。
【0036】
前記手順1は、配向膜で覆われた基板と、光配向に用いられる複数のフォトマスクと、光源と、を提供する手順である。
【0037】
前記基板は、第一方向に沿って二行にわたって配列された複数の第一基板ユニット及び複数の第二基板ユニットからなり、前記複数の第一基板ユニットは、基板の一行目に、第一方向に垂直な第二方向に沿って配列され、前記複数の第二基板ユニットは、基板の二行目に、第二方向に沿って配列される。
【0038】
前記光配向に用いられるフォトマスクは、フォトマスク本体と、前記フォトマスク本体に設けられ前記第一基板ユニット及び第二基板ユニットにそれぞれ露光を行うのに用いられる第一フォトマスクパターンと、第二フォトマスクパターンと、からなる。前記第一フォトマスクパターン及び第二フォトマスクパターンは、前記フォトマスク本体に、第一方向に沿って配列されるとともに、一定の間隔をおいて設けられる。
【0039】
前記第一フォトマスクパターンは、中間に位置する第一本体と、前記第一本体の両側に位置する第一連接部と、からなる。
【0040】
前記第一本体及び第一連接部は、いずれも、第二方向に沿って配列された複数の第一透光パターンからなる。その内、前記第一本体を構成する複数の第一透光パターンの高さは同じである。前記第一連接部を構成する複数の第一透光パターンの高さは、第一本体に近い方の側から、第一本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていく。さらに、前記第一本体及び第一連接部を構成するすべての第一透光パターンにおいて、第二フォトマスクパターンに近い方の側は揃っている。
【0041】
前記第二フォトマスクパターンは、中間に位置する第二本体と、前記第二本体の両側に位置する第二連接部と、からなる。
【0042】
前記第二本体及び第二連接部は、いずれも、第二方向に沿って配列された複数の第二透光パターンからなる。その内、前記第二本体を構成する複数の第二透光パターンの高さは同じである。前記第二連接部を構成する複数の第二透光パターンの高さは、第二本体に近い方の側から、第二本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていく。さらに、前記第二本体及び第二連接部を構成するすべての第二透光パターンにおいて、第一フォトマスクパターンに近い方の側は揃っている。
【0043】
前記手順2は、前記複数の光配向に用いられるフォトマスクに対して交差する組み合わせを行う手順であり、隣り合った二つのフォトマスク内の第一フォトマスクパターンの第一連接部を互いに重ね合わせ、第二フォトマスクパターンの第二連接部を互いに重ね合わせることで、フォトマスクセットが得られる。
【0044】
前記フォトマスクセット内の第一フォトマスクパターンを、光源の下方に設け、光源が発する光線は、第一透光パターンを突き抜ける。
【0045】
それから、前記基板と、フォトマスクセットを重ね合わせる。
【0046】
前記手順3は、前記基板を第一方向に沿って前記第一基板ユニット徐々に平行に移動させ、フォトマスクセットの第一フォトマスクパターンの下方に位置させる手順である。前記光源が発する光線は、前記第一フォトマスクパターン内の第一透光パターンを突き抜けて、第一基板ユニット全体に露光を行う。
【0047】
前記手順4は、第一基板ユニットの末端が前記第一フォトマスクパターンの末端を超え、且つ前記第二フォトマスクパターンの先端が前記第二基板ユニットの先端を超えるまで、前記基板が平行に移動した時、引き続き前記基板全体を平行に移動させると同時に、前記フォトマスクセットも平行に移動させる手順である。
【0048】
前記手順5は、フォトマスクセット内の第二フォトマスクパターンへと位置するまで、前記フォトマスクセットが平行に移動し、光源の下方に位置する時、フォトマスクセットの移動を停止させる手順である。引き続き第一方向に沿って前記基板は平行に移動し、光線は第二透光パターンによって基板上のすべての第二基板ユニットに露光を行うことで、基板上のすべての第一基板ユニット及び第二基板ユニットへの露光が完了する。
【0049】
前記第一連接部を構成する複数の第一透光パターンの高さは、第一本体に近い方の側から、第一本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。前記第二連接部を構成する複数の第二透光パターンの高さは、第二本体に近い方の側から、第二本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。
【0050】
前記第一本体及び第一連接部を構成するすべての第一透光パターンの幅は同じである。前記第二本体及び第二連接部を構成するすべての第二透光パターンの幅は同じである。
【0051】
前記第一透光パターン及び第二透光パターンは、いずれも、長方形であり、前記第一透光パターン及び第二透光パターンは、いずれも、フォトリソグラフィによって石英ガラス上の金属層に沈積して形成する。
【0052】
前記光配向の工程において、前記光源の位置は終始固定して動くことはない。
【0053】
本発明は、さらに、光配向に用いられるフォトマスクを提供する。前記光配向に用いられるフォトマスクは、フォトマスク本体と、前記フォトマスク本体に設けられた第一フォトマスクパターン及び第二フォトマスクパターンと、からなる。前記第一フォトマスクパターン及び第二フォトマスクパターンは、前記フォトマスク本体上で第一方向に沿って配列されるとともに、一定の間隔で設けられる。
【0054】
前記第一フォトマスクパターンは、中間に位置する第一本体と、前記第一本体の両側に位置する第一連接部と、からなる。
【0055】
前記第一本体及び第一連接部は、いずれも、第一方向と垂直な第二方向に沿って配列された、複数の第一透光パターンからなる。その内、前記第一本体を構成する複数の第一透光パターンの高さは同じである。前記第一連接部を構成する複数の第一透光パターンの高さは、第一本体に近い方の側から、第一本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていく。さらに、前記第一本体及び第一連接部を構成するすべての第一透光パターンにおいて、第二フォトマスクパターンに近い方の側は揃っている。
【0056】
前記第二フォトマスクパターンは、中間に位置する第二本体と、前記第二本体の両側に位置する第二連接部と、からなる。
【0057】
前記第二本体及び第二連接部は、いずれも、第二方向に沿って配列された複数の第二透光パターンからなる。その内、前記第二本体を構成する複数の第二透光パターンの高さは同じである。前記第二連接部を構成する複数の第二透光パターンの高さは、第二本体に近い方の側から、第二本体から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていく。さらに、前記第二本体及び第二連接部を構成するすべての第二透光パターンにおいて、第一フォトマスクパターンに近い方の側は揃っている。
【0058】
前記第一連接部を構成する複数の第一透光パターンの高さは、第一本体に近い方の側から、第一本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。前記第二連接部を構成する複数の第二透光パターンの高さは、第二本体に近い方の側から、第二本体から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。
【0059】
前記第一本体及び第一連接部を構成するすべての第一透光パターンの幅は同じである。前記第二本体及び第二連接部を構成するすべての第二透光パターンの幅は同じである。
【0060】
前記第一透光パターン及び第二透光パターンは、いずれも、長方形である。
【0061】
その内、前記第一透光パターン及び第二透光パターンは、いずれも、フォトリソグラフィで石英ガラス上の金属層に沈積することによって形成される。
【発明の効果】
【0062】
本発明が提供する光配向に用いられるフォトマスク及び光配向の方法の有益な効果は、前記フォトマスク内に、第一フォトマスクパターンから構成されるすべての第一透光パターンの末端を揃えて設け、第二フォトマスクパターンを構成するすべての第二透光パターンの先端を揃えて設けることで、光配向の工程において、前記第一基板ユニットの末端及び第二基板ユニットの先端に、露光されない領域、または、露光不足の領域が存在することがなく、従来の光配向工程内で露光されない領域、または、露光不足の領域が存在することで招かれるディスプレイの明るさが不均一であるといった問題を解決すると同時に、基板上の第一基板ユニット及び第二基板ユニットの間の距離を効果的に縮め、それによって、基板の利用率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
以下では図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施方式について詳細に説明することによって、本発明の技術的解決策及びその他の有益な効果について明らかにする。
【0064】
図1】従来の配向膜で覆われた基板の構造の概略図である。
図2】従来の光配向に用いられるフォトマスクの構造の概略図である。
図3】複数の図2のフォトマスクに対して交差する組み合わせを行った後に得られたフォトマスクセットの構造の概略図である。
図4】従来の光配向方法の手順1の概略図である。
図5】従来の光配向方法の手順2の概略図である。
図6】従来の光配向方法の手順3の概略図である。
図7】従来の光配向方法の手順3の概略図である。
図8】従来の光配向方法の手順4の概略図である。
図9】従来の光配向方法の手順4の概略図である。
図10】本発明の光配向に用いられるフォトマスクの構造の概略図である。
図11】本発明の配向膜で覆われた基板の構造の概略図である。
図12】複数の図10のフォトマスクに対して交差する組み合わせを行った後に得られたフォトマスクセットの構造の概略図である。
図13】本発明の光配向方法の手順2の概略図である。
図14】本発明の光配向方法の手順3の概略図である。
図15】本発明の光配向方法の手順4の概略図である。
図16】本発明の光配向方法の手順4の概略図である。
図17】本発明の光配向方法の手順5の概略図である。
図18】本発明の光配向方法の手順5の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明が採用する技術的解決策及びその効果について更に詳しく説明するため、以下では、本発明の好ましい実施例及びその図面を参照しつつ詳細な説明を行う。
【0066】
図10を参照する。図10は、本発明が最初に提供する、光配向に用いられるフォトマスク2である。前記光配向に用いられるフォトマスク2は、フォトマスク本体21と、前記フォトマスク本体21に設けられた第一フォトマスクパターン3及び第二フォトマスクパターン4と、からなる。前記第一フォトマスクパターン3及び第二フォトマスクパターン4は、前記フォトマスク本体2上で第一方向DXに沿って配列されるとともに、一定の間隔で設けられる。
【0067】
具体的に、前記第一フォトマスクパターン3は、中間に位置する第一本体31と、前記第一本体31の両側に位置する第一連接部32と、からなる。
【0068】
前記第一本体31及び第一連接部32は、いずれも、第一方向DXと垂直な第二方向DYに沿って配列された複数の第一透光パターン313からなる。その内、前記第一本体31を構成する複数の第一透光パターン313の高さは同じである。前記第一連接部32を構成する複数の第一透光パターン313の高さは、第一本体31に近い方の側から、第一本体31から遠い方の側に向かって徐々に低くなっていく。さらに、前記第一本体31及び第一連接部32を構成するすべての第一透光パターン313における、第二フォトマスクパターン4に近い方の側は揃っている。
【0069】
具体的に、前記第二フォトマスクパターン4は、中間に位置する第二本体41と、前記第二本体41の両側に位置する第二連接部42と、からなる。
【0070】
前記第二本体41及び第二連接部42は、いずれも、第二方向DYに沿って配列された複数の第二透光パターン413からなる。その内、前記第二本体41を構成する複数の第二透光パターン413の高さは同じである。前記第二連接部42を構成する複数の第二透光パターン413の高さは、第二本体41に近い方の側から、第二本体41から遠い方の側に向かって、徐々に低くなっていく。さらに、前記第二本体41及び第二連接部42を構成するすべての第二透光パターン413において、第一フォトマスクパターン3に近い方の側は揃っている。
【0071】
具体的に、前記第一連接部32を構成する複数の第一透光パターン313の高さは、第一本体31に近い方の側から、第一本体31から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。前記第二連接部42を構成する複数の第二透光パターン413の高さは、第二本体41に近い方の側から、第二本体41から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。
【0072】
具体的に、前記第一本体31及び第一連接部32を構成するすべての第一透光パターン313の幅は同じである。前記第二本体41及び第二連接部42を構成するすべての第二透光パターン413の幅は同じである。
【0073】
具体的に、前記第一透光パターン313及び第二透光パターン413は、いずれも、長方形である。
【0074】
本発明の光配向に用いられる複数のフォトマスク2を組み合わせた後、得られたフォトマスクセットを用いて一つの基板上の二つの基板ユニットに光配向処理を行う時、本発明の第一フォトマスクパターンの下端は揃っており、第二フォトマスクパターンの上端は揃っているため、第一フォトマスクパターン及び第二フォトマスクパターンの切換えを行う時、第一基板ユニットの末端及び第二基板ユニットの先端に露光不足或いは露光がされない状況が出現することがなく、基板上の第一基板ユニットと第二基板ユニットの間の距離を縮めやすく、基板の利用率を高めることができる。
【0075】
上記の光配向に用いられるフォトマスクに基づき、本発明は、さらに、光配向の方法を提供する。図10から図18を参照する。前記光配向の方法の手順は、手順1と、手順2と、手順3と、手順4と、手順5と、からなる。
【0076】
図10及び図11及び図13を参照する。前記手順1は、配向膜で覆われた基板1と、複数の光配向に用いられるフォトマスク2と、光源6と、を提供する手順である。
【0077】
図11を参照する。前記基板1は、第一方向DXに沿って二行にわたって配列された複数の第一基板ユニット11及び複数の第二基板ユニット12からなり、前記複数の第一基板ユニット11は、基板1上の一行目に、第一方向DXに垂直な第二方向DYに沿って配列され、前記複数の第二基板ユニット12は、基板1上の二行目に、第二方向DYに沿って配列される。
【0078】
図10を参照する。前記光配向に用いられるフォトマスク2は、フォトマスク本体21と、前記フォトマスク本体21に設けられ前記第一基板ユニット11及び第二基板ユニット12にそれぞれ露光を行うのに用いられる第一フォトマスクパターン3と、第二フォトマスクパターン4と、からなる。前記第一フォトマスクパターン3及び第二フォトマスクパターン4は、前記フォトマスク本体21に第一方向DXに沿って配列されるとともに一定の間隔をおいて設けられる。
【0079】
具体的に、前記第一フォトマスクパターン3は、中間に位置する第一本体31と、前記第一本体31の両側に位置する第一連接部32と、からなる。
【0080】
前記第一本体31及び第一連接部32は、いずれも、第二方向DYに沿って配列された複数の第一透光パターン313からなる。その内、前記第一本体31を構成する複数の第一透光パターン313の高さは同じである。前記第一連接部32を構成する複数の第一透光パターン313の高さは、第一本体31に近い方の側から第一本体31から遠い方の側に向かって徐々に低くなっていく。さらに、前記第一本体31及び第一連接部32を構成するすべての第一透光パターン313において、第二フォトマスクパターン4に近い方の側は揃っている。
【0081】
前記第二フォトマスクパターン4は、中間に位置する第二本体41と、前記第二本体41の両側に位置する第二連接部42と、からなる。
【0082】
前記第二本体41及び第二連接部42は、いずれも、第二方向DYに沿って配列された複数の第二透光パターン413からなる。その内、前記第二本体41を構成する複数の第二透光パターン413の高さは同じである。前記第二連接部42を構成する複数の第二透光パターン413の高さは、第二本体41に近い方の側から第二本体41から遠い方の側に向かって徐々に低くなっていく。さらに、前記第二本体41及び第二連接部42を構成するすべての第二透光パターン413において、第一フォトマスクパターン3に近い方の側は揃っている。
【0083】
具体的に、前記光配向に用いられるフォトマスク2の内、前記第一連接部32を構成する複数の第一透光パターン313の高さは、第一本体31に近い方の側から第一本体31から遠い方の側に向かって直線的に低くなっていく。前記第二連接部42を構成する複数の第二透光パターン413の高さは、第二本体41に近い方の側から、第二本体41から遠い方の側に向かって、直線的に低くなっていく。
【0084】
さらに、前記第一本体31及び第一連接部32を構成するすべての第一透光パターン313の幅は同じである。前記第二本体41及び第二連接部42を構成するすべての第二透光パターン413の幅は同じである。
【0085】
好ましくは、前記第一透光パターン313及び第二透光パターン413は、いずれも、長方形である。
【0086】
さらに、前記第一透光パターン313及び第二透光パターン413は、いずれも、フォトリソグラフィで石英ガラス上の金属層に沈積することによって形成する。
【0087】
好ましくは、前記金属層の材料はクロム(Cr)である。
【0088】
図12を参照する。前記手順2は、前記複数の光配向に用いられるフォトマスク2に対して交差する組み合わせを行い、隣り合った二つのフォトマスク2内の第一フォトマスクパターン3の第一連接部32を交差するように重ね合わせ、第二フォトマスクパターン4の第二連接部42を互いに重ね合わせることで、フォトマスクセット5が得られる。
【0089】
図13を参照する。前記フォトマスクセット5内の第一フォトマスクパターン3は、光源6の下方に設けられ、光源6が発する光線は、第一透光パターン313を突き抜ける。
【0090】
それから、前記基板1とフォトマスクセット5を重ね合わせる。
【0091】
図14を参照する。前記手順3は、前記基板1を第一方向DXに沿って徐々に平行に移動させて、前記第一基板ユニット11をフォトマスクセット5の第一フォトマスクパターン3の下方に位置させ、前記光源6が発する光線が、前記第一フォトマスクパターン3内の第一透光パターン313を突き抜けて、第一基板ユニット11全体に露光を行う手順である。
【0092】
図15及び16を参照する。前記手順4は、第一基板ユニット11の末端が前記第一フォトマスクパターン3の末端を超え、且つ前記第二フォトマスクパターン4の先端が前記第二基板ユニット12の先端を超えるまで、前記基板1が平行に移動した時、引き続き前記基板1と同時に、前記フォトマスクセット5も平行に移動する。
【0093】
従来の光配向に用いられるフォトマスクは、上記の手順3において、前記第一基板ユニット11の末端が、前記第一連接部32の連接部が重なり合っている箇所の後方の小さな領域に位置し、また前記第二基板ユニット12の先端が、前記第二連接部42の連接部が重なり合っている箇所の前方の小さな領域内に位置することで、露光がされない、または、露光不足の問題が生じることがよくあり、それにより第一基板ユニット11及び第二基板ユニット12内にmuraが形成されてしまう。しかしながら、本発明の光配向に用いられるフォトマスクは、前記第一フォトマスクパターン3を構成するすべての第一透光パターン313の末端を揃えて設け、前記第二フォトマスクパターン4のすべての第二透光パターン413の先端が揃っているため、露光の工程において、前記第一基板ユニット11の末端及び第二基板ユニット12の先端に、露光されない領域、または、露光不足の領域が存在することがなく、それにより、前記第一基板ユニット11及び第二基板ユニット12が均一に露光され、mura等の問題を解決する。
【0094】
図17を参照する。前記手順5は、フォトマスクセット5内の第二フォトマスクパターン4が光源6の下方に位置するまで、前記フォトマスクセット5が平行に移動する時、フォトマスクセット5は移動を停止する。図18を参照する。引き続き、第一方向DXに沿って前記基板1が平行に移動し、光線が第二透光パターン22によって基板1上のすべての第二基板ユニット12に対して露光を行うことで、基板1上のすべての第一基板ユニット101及び第二基板ユニット102への露光が完了する。
【0095】
具体的に、上記の光配向の方法の内、光源6の位置は終始固定されて変わらない。
【0096】
前記光源6は紫外線を光源とするのが最適である。
【0097】
前述した内容をまとめると、本発明が提供する光配向に用いられるフォトマスク及び光配向の方法は、前記フォトマスク内に設けられた第一フォトマスクパターンを構成するすべての第一透光パターンの末端を揃え、第二フォトマスクパターンを構成するすべての第二透光パターンの先端を揃えることによって、光配向の工程において、前記第一基板ユニットの末端及び第二基板ユニットの先端に露光されない或いは露光不足の領域が存在することはなく、従来の光配向の工程において露光されない領域、または、露光不足の領域が存在するために招かれるディスプレイの明るさが不均一である等の問題を解決すると同時に、基板上の第一基板ユニットと第二基板ユニットの間の距離を縮めやすくなり、基板の利用率を高めることができる。
【0098】
以上前記したことは、本分野の一般的な技術者は、本発明の技術的解決策及び技術構想に基づきその他各種対応する変更及び変形をすることができ、すべてのこうした変更及び変形もすべて本発明の権利請求の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0099】
1 基板
100 基板
11 第一基板ユニット
12 第二基板ユニット
101 第一基板ユニット
102 第二基板ユニット
D 第一基板ユニット101と第二基板ユニット102の間の距離
150 露光不足の領域
2 フォトマスク
200 フォトマスク
21 フォトマスク本体
210 フォトマスク本体
3 第一フォトマスクパターン
300 第一フォトマスクパターン
31 第一本体
310 第一本体
311 第一透光パターン
313 第一透光パターン
32 第一連接部
320 第一連接部
4 第二フォトマスクパターン
400 第二フォトマスクパターン
41 第二本体
410 第二本体
411 第一透光パターン
413 第二透光パターン
42 第二連接部
420 第二連接部
5 フォトマスクセット
500 フォトマスクセット
600 光源
DX 第一方向
DY 第二方向




図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18